説明

稲種子の洗種−乾燥処理法

〔課題〕
稲種子を収穫し、選抜、処理をし乾燥し保存するかていにおいて、種皮の表面の極細かいよごれや、蝋状物質が、保存中の種子の活性を悪化して、保存力を悪化させ、発芽成績を低下している。
これを改善して、優良種子を提供する。
〔解決手段〕
稲種子の種皮の表面の極細かいよごれや、蝋状物質をとり除き、活性を改善するために、多量の水あるいは、多量のうすい食塩水で種皮の表面を良く洗い流して、きれいにした後、水を切って、良く乾燥して、処理生産種子として、保存に供することを特徴とする。
〔選択図〕

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、稲種子等の処理法に関するものである。
〔背景技術〕
【0002】
従来、種子に用いるものは、一般殻物にするものに比較して、より良い種子で、よりていねいに収穫するのが一般的方法である。
このために作付から、種子用のものは、一番良い場所を用意して、一段とていねいに集約して栽培し、収穫もていねいにし、選別も充分行い、時間をかけて、良く乾燥して、品質の高い種子を生産するのが従来普通であった。
〔発明の開示〕
〔発明が解決しようとする課題〕
【0003】
種苗に使用する種子は、より良質な種子を、より念入りに、ていねいに収穫されることが要求されるが、さらに種皮の外囲をよりきれいに洗うと、より良質の種子となる。
元来、種皮には、生育の過程で、外界からの細かいほこりや、ごく細かいよごれが、付着しており、内部から浸出した汗状のよごれも乾いて多く付着しており特に蝋状の付着物は発芽をおさえたり、延期したり、阻止する効果を保有するが一般農用種子では、播種まで大切に保存するので、不要であり、これら種皮のよごれは、種子の品質を、いちゞるしく悪化している場合が多い。
〔課題を解決するための手段〕
【0004】
この課題を解決するために次の手段を発見した。
収穫した種子を、多量の水あるいは、淡食塩水でよく洗浄して、種子の外囲の種皮のしつこいよごれを、洗浄することによってきれいにし、種子の活性を良好にする。この洗浄は、一たん乾燥して、2〜3回反復してくり返すと効果があがる場合もある。洗浄した後、水をよくきった後、むしろ等の上に平らに広げて、長時間よく風乾して、収穫処理種子を生産し、保存に供する。
保存期間も、通常の1年程度の他、2〜3年保存した方が効果が熟成する場合もある。
〔発明の効果〕
【0005】
種子として収穫した種子を、種皮の外囲をきれいに洗浄することによって、種子の活性が良くなり、休眠して保存する期間においても、良く呼吸をして、比較的活性高く休眠して、発芽させる時点においても、発芽成績が高まる。

する方法を提唱している。
一般に、生物は休眠に入ると、外界から栄養成分をつくって、体内に導入する普通の同化作用はいちゞるしく減少して、その反面、内的同化が増加して、体内に貯えられた栄養分から必要成分をつくって、不足分を補って生物の恒常性を保持することができる。
植物種子は、休眠状態であって、内的同化によっていて、小規模に酸化により生活している。
すなわち、内的同化は、脱水重合によって必要成分を同化するから、脱水重合が増加する,反面、酸化作用は脱水素反応によるから、遊離水素が増加する。
このため、内的同化が増加すると、脱水重合による活性脱水と、脱水素反応による活性水素が増加する。
活性水が、活性水素を吸着すると、表面張力が増加して、外面に吸着膜をつくる。この内部で、吸着された水素の側には斥力が生じて、外囲にある多数の水素原子を遠のける。他方、吸着する側の水には引力が生じて、周囲にある多数の水分子を引寄せる。そして、水素吸着水をつくる。

水素吸着水は、水分子の大きな集合体で、体内につくられると、半透膜を通過しにくいから、恒久的に体内に留まり、体大化を導く。
ここで、外囲が乾燥して水分子が乏しくなると、この吸着によって生じた水を引よせる吸着の引力は、吸着膜より内方に働き、核心を強化し、さらに質量を増

これによって、処理による優良な休眠中の種子は、うまく乾燥保存すると、核心となる胚等が、エネルギーで満たされ、充実して、発芽に際しても優良苗となることが期待される。
さらに、吸着の引力は、レーザー引力であって、強力、単一引力性及び干渉性を保有する。これにより、高分子の化学構造や、遺伝や進化の機構や生理作用に広く干渉する。このため、効果は長期にわたって保持され、世代にわたって特性は固定化される可能性がある。
種子内でできる水素吸着水HO(HO)nは気象系においては、雪の結晶でって、HO(HO)がこの結晶形である。
他方、食塩水が処理効果が高いのは、Naclは立方形結晶で、1分子が6本の接合子で接している。
O(HO)が水素吸着水の仮晶体とNaclが6方向に接合する立方形結晶との類似性から、食塩水の処理によって、水素吸着水が生成しやすくなり、それだけ効果が高まり、発芽成績が向上する。
〔発明を実施するための最良の形態〕
【0006】
種子用に収穫した種子を、布袋に入れて、洗濯機等によって良く洗うと、種皮が傷つくこと少く、よごれ等不要物を洗い去ることができる。
水洗、あるいは、淡い食塩水でよく洗った後、布袋に入ったまゝで、脱水器等により脱水して水をきり、むしろ等の上に広げてよく風乾する。
この洗浄処理を1〜3回くり返して効果を高め、最後に強く乾燥して、生産処理種子として、保存種子とする。
保存期間も、通常の1年から2〜3年長期保存することも可能で、効果が、熟成することもある。
〔実施例1〕
【0007】
種子用に収穫した種子を、20×30cm位の小形の布袋に入れて、洗濯機によって、よく、ていねいに洗って、よごれ等不要有害物を洗い去る。
水洗には、水道水を用いる。よく洗ってから、布袋に入ったまゝで、脱水器によって脱水して水をきり、むしろ等の上に広げてよく風乾する。
この処理を1回し、最後に特に良く乾燥して、処理種子として保存に供する。
保存期間も播種期までの1年以内とする。
〔実施例2〕
【0008】
種子用に収穫した種子を、30×50cm位の大形な布袋に入れて、洗濯機により良く、ていねいに洗うと、よごれ等不要有害物を洗い去る。
水洗には、食塩を少量混ぜて、淡食塩水として、良く洗浄した後、布袋に入ったままで、脱水器にかけて水をきり、むしろ等の上に広げて、良く風乾する。
この一連の処理を2〜3回反被することによって効果を高める。
最後に特に良く乾燥して、保存に供する。保存期間も2〜3年長期保存することができ、効果を熟成できる。
〔実施例3〕
保存種子を播種直前に水湿を充分与えた後、低温・凍結環境に一定期間おき、バーナリゼイション処理をする実施例1の実施方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
稲の種子を、種苗通常の収穫法にもとずいて収穫し、選別をした後、種皮の外囲を、多量の水で良く洗浄した後、よく水を切って、さらによく乾燥して、保存に供する種子処理法。
【請求項2】
″多量の水で″、を″多量の淡食塩水で″とする請求項1の種子処理法。
【請求項3】
″洗した後″を″洗浄した後、洗浄処理を2〜3回くり返した後″とする請求項1の種子処理法。
【請求項4】
″保存に供する″を、″2〜3年長期保存に供する″とする請求項1の種子処理法。
【請求項5】
播種直前に、種子に水湿を与えて低温・凍結にし、バーナリゼイションを施す請求項1、の種子処理法。

【公開番号】特開2006−6305(P2006−6305A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−227363(P2004−227363)
【出願日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(398071004)
【Fターム(参考)】