説明

積層体

【課題】優れた美観性を有すると共に、太陽光照射時の温度上昇を効果的に抑制することができる積層体を提供する。
【解決手段】基層の上に着色層が積層された積層体であって、前記着色層は、特定の着色粒子、合成樹脂エマルション、平均一次粒子径1〜200nmの水分散性シリカを特定重量比で含み、その層の表面が前記着色粒子に由来する微視的な凹凸形状を有しており、前記着色粒子は、無機質粒子の表面に金属酸化物が付着してなるものである積層体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な積層体に関する。本発明積層体は、例えば、建築物の外壁面等に適用する建材として使用できる。
【背景技術】
【0002】
建築物外装等に用いる建材には、景観上の観点から美観性が求められている。近年、このような建材としては、例えば天然石をイメージしたもの等が注目されており、比較的厚みがあり、様々な凹凸パターンによって重厚感が付与されたもの等も採用されている。
一方、近年、都市部においては、コンクリート建造物や冷房等から排出される人工放射熱等によって、都市部独特の気候が作り出されている。特に、夏期の都市部における屋外の温度上昇は著しく、ヒートアイランド現象と呼ばれる問題を引き起こしている。このような問題に対して、建築物外装面の温度上昇を抑制するために種々の材料が提案されている。
【0003】
このような背景の下、例えば特許文献1では、遮熱骨材を含有する塗材が基材上に塗布された材料が提案されている。この材料では、骨材の表面に熱反射顔料を付着させた遮熱骨材が採用されており、熱反射顔料が近赤外線反射作用を発揮することよって、温度低減効果が奏される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−217586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1記載の材料の表面は、骨材に由来する微細な凹凸形状を有するものであり、この凹部には汚染物質が付着しやすい。特に都市部においては、自動車等からの排出ガスにより、大気中に油性の汚染物質が浮遊しているため、汚染が進行しやすい状況にある。このような汚染物質は、美観性低下を引き起こすだけでなく、太陽光中の赤外線の吸収能が非常に高いため、蓄熱場として作用し、温度上昇を助長するおそれがある。さらに、このような汚染物質に起因する過度の温度上昇は、材料劣化等の原因となるおそれもある。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、優れた美観性を有すると共に、太陽光照射時の温度上昇を効果的に抑制し、それを維持することができる積層体を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、基層の上に、特定の着色粒子、合成樹脂エマルション、特定の水分散性シリカを特定重量比で含み、その層の表面が前記着色粒子に由来する微視的な凹凸形状を有する着色層を有する積層体に想到し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明の積層体は、下記の特徴を有するものである。
1.基層の上に着色層が積層された積層体であって、
前記着色層は、着色粒子100重量部に対し、合成樹脂エマルションを固形分重量比率で3〜50重量部、平均一次粒子径1〜200nmの水分散性シリカを固形分重量比率で0.003〜50重量部含み、その層の表面が前記着色粒子に由来する微視的な凹凸形状を有しており、
前記着色粒子は、無機質粒子の表面に金属酸化物が付着してなるものであることを特徴とする積層体。
2.基層の上に着色層が積層された積層体であって、
前記着色層は、着色粒子100重量部に対し、合成樹脂エマルションを固形分重量比率で3〜50重量部、平均一次粒子径1〜200nmの水分散性シリカを固形分重量比率で0.003〜50重量部含み、その層の表面が前記着色粒子に由来する微視的な凹凸形状を有し、且つ巨視的な凹凸模様を有しており、
前記着色粒子は、無機質粒子の表面に金属酸化物が付着してなるものであることを特徴とする積層体。
【発明の効果】
【0009】
本発明の積層体は、基層の上に着色層が積層されたものであり、着色層の色彩によって、美観性が付与される。さらに、着色層の赤外線反射性、汚染防止性等の相乗作用によって、太陽光照射時の温度上昇が効果的に抑制される。
【0010】
さらに、着色層の汚染防止作用によって、着色層表面は、着色層の色彩等に基づく美観性が長期にわたり保持され、汚染物質の付着に起因する温度上昇も長期間回避できる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0012】
(着色層)
本発明の着色層は、着色粒子(A)、合成樹脂エマルション(B)および平均一次粒子径1〜200nmの水分散性シリカ(C)を必須成分として含むものであり、積層体に意匠性、汚染防止性を付与する層である。
【0013】
本発明における(A)着色粒子(以下「(A)成分」ともいう)は、(a1)無機質粒子(以下「(a1)成分」ともいう)の表面に、(a2)金属酸化物(以下「(a2)成分」ともいう)が付着してなるものである。この(A)成分は、粒子径の小さい一般的な着色顔料等を使用した場合と異なり、(A)成分の小点が多彩模様として視認され、優れた色調や質感を付与するものである。また(A)成分は、着色層表面に微視的な凹凸を形成し、立体的な意匠の付与にも寄与するものである。
【0014】
このような(A)成分を構成する(a1)成分としては、その材質が無機質であれば特に限定されず、天然品、人工品のいずれも使用することができる。具体的には、例えば、マイカ、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、貝殻、バライト粉、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、蛍石、寒水石、長石、珪石、珪砂等の粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、ガラスビーズ、ガラス粉砕物、金属類等が挙げられる。
【0015】
上記(a1)成分の表面に付着してなる(a2)成分は、(a1)成分の表面を着色するものである。(a2)成分としては、例えば、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅等の遷移金属元素;ホロミウム、プラセオジウム、ネオジウム、エルビウム等の希土類元素;金、白金、銀、パラジウム、ロジウム等の貴金属元素;から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む金属酸化物、あるいはこれらの金属酸化物の複合酸化物が使用できる。複合酸化物としては、上記金属酸化物から選ばれる少なくとも1種と、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、亜鉛、鉛、アンチモン及びスズ等の金属酸化物;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、及びバリウム等のアルカリ土類金属酸化物;ホウ素、リン等の無機酸化物;から選ばれる少なくとも1種の酸化物との複合酸化物が挙げられる。
【0016】
上記(a2)成分を有することによって、(A)成分は美観性に優れた色調を長期にわたり維持することができ、優れた赤外線反射作用を発揮することもできる。
【0017】
本発明の(A)成分は、上記(a1)成分の表面に、上記(a2)成分が付着されていればよい。このとき、上記(a1)成分と上記(a2)成分が直接付着したものであっても、バインダー成分を介して付着されたものであってもよい。バインダー成分としては、有機系、無機系、有機‐無機複合系等、公知のものが使用できる。本発明では特に、ケイ酸塩、アルミニウム塩、リン酸塩等から選ばれる1種以上を含む無機系バインダーが好ましい。
【0018】
(A)成分は、平均粒子径22〜600μmの着色粒子を含むことが好ましい。特に本発明では、(A)成分中に、平均粒子径22μm以上150μm未満の着色粒子(A1)が10重量%以上含まれることが好ましい。(A)成分中の上記着色粒子(A1)の比率は、より好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは20〜70重量%、最も好ましくは30〜60重量%である。
また、(A)成分中に、平均粒子径150μm以上212μm未満の着色粒子(A2)が10〜45重量%含まれることが好ましい。(A)成分中の上記着色粒子(A2)の比率は、より好ましくは15〜40重量%、さらに好ましくは20〜35重量%である。
さらに、(A)成分中に、平均粒子径212μm以上600μm未満の着色粒子(A3)が10〜45重量%含まれることが好ましい。(A)成分中の上記着色粒子(A3)の比率は、より好ましくは15〜40重量%、さらに好ましくは20〜35重量%である。
【0019】
このような粒度分布を有する(A)成分は、平均粒子径の異なる少なくとも2種以上、好ましくは3種以上の着色粒子を組み合せることによって得ることができる。好適な態様としては、平均粒子径53μm以上125μm未満の着色粒子と、平均粒子径125μm以上500μm未満の着色粒子との組み合わせが挙げられる。より好適な態様としては、平均粒子径53μm以上125μm未満の着色粒子と、平均粒子径125μm以上212μm未満の着色粒子と、平均粒子径212μm以上500μm未満の着色粒子との組み合わせが挙げられる。なお(A)成分の平均粒子径は、JIS Z8801−1:2000に規定される金属製網ふるいを用いてふるい分けを行い、その重量分布の平均値を算出することによって得られる値である。
【0020】
本発明では、上述のような(A)成分の粒度構成によって、美観性を一層高めることができ、さらに、積層体の温度上昇抑制、劣化防止(膨れ等の防止)等の点でも有利である。この作用機構は明確ではないが、着色層において(A)成分が密に凝集し、(A)成分同士の間隙が減少した態様となり、その結果以下のような作用が生じるものと推定される。
・着色層の表面付近における光の拡散反射作用が高まる。
・着色層表面における凹凸の程度が緩和され、蓄熱源となる汚染物質が一層付着し難くなる。
・(A)成分の熱伝導性によって、着色層の熱拡散作用が高まり、局所的な温度上昇が抑制される。
【0021】
着色層における(B)合成樹脂エマルション(以下、「(B)成分」ともいう)は、上記(A)成分を固定化する役割を担う。このような(B)成分としては、例えば、各種重合性モノマーを共重合することにより得ることができる。(B)成分を構成する重合性モノマー成分としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステル等のカルボキシル基含有モノマー;
N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド等のアミノ基含有モノマー;
ビニルピリジン等のピリジン系モノマー;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有モノマー;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族モノマー;
アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;
グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;
アクロレイン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等のカルボニル基含有モノマー;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有モノマー;
塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系モノマー;
その他、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。このうち、重合性モノマーとしてアルコキシシリル基含有モノマーを含む場合は、(C)成分との相互作用により塗膜物性向上を図ることができる。
【0022】
(B)成分の最低造膜温度は、適宜設定することができるが、通常は80℃以下、好ましくは50℃以下、さらに好ましくは30℃以下である。(B)成分の最低造膜温度がこのような範囲内であれば、耐割れ性等の塗膜物性を確保しつつ、耐汚染性を発揮させることが可能となる。
【0023】
(B)成分の製造方法は特に限定されないが、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、分散重合、フィード乳化重合、フィード分散重合、シード乳化重合、シード分散重合等を採用することができる。(B)成分の平均粒子径は、通常0.05〜0.3μm程度である。(B)成分全量中の固形分比率は、特に限定されないが、通常10〜60重量%程度である。
【0024】
本発明では、(B)成分として架橋反応型合成樹脂エマルション、コアシェル型合成樹脂エマルション等を使用することもできる。また、2種以上の合成樹脂エマルションを併用することもできる。このうち、架橋反応型合成樹脂エマルションにおける架橋反応としては、例えばカルボキシル基と金属イオン、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、加水分解性シリル基どうし等の組み合わせが挙げられる。このうち好適な架橋反応としては、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とオキサゾリン基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とヒドラジド基、加水分解性シリル基どうし等が挙げられる。
【0025】
また、(B)成分は、後述する(C)成分と、反応可能なものであることが好ましい。(B)成分としては、例えば、(C)成分に存在するシラノール基と反応可能な、水酸基、加水分解性シリル基等(好ましくは、加水分解性シリル基)の官能基を有するエマルションであることが好ましい。
(B)成分と(C)成分が化学的に結合することによって、耐割れ性等の塗膜物性を確保しつつ、耐汚染性を発揮させることが可能となる。
【0026】
本発明における(C)成分は、平均一次粒子径1〜200nmの水分散性シリカである。(C)成分を構成する粒子は、シリカを主成分とするため硬度が高く、かつその粒子表面にシラノール基を有する化合物である。このような(C)成分は、耐汚染性の向上効果に大きく寄与するものである。
【0027】
(C)成分の平均一次粒子径は、1次粒子径として通常1〜200nm、好ましくは5〜100nm、より好ましくは10〜50nm、さらに好ましくは20〜40nmである。平均一次粒子径が大きすぎる場合、形成塗膜の外観に悪影響を及ぼすおそれがある。平均一次粒子径が小さすぎる場合は、耐汚染性において十分な効果が得られないおそれがある。(C)成分の平均1次粒子径は、5〜100nm、より好ましくは10〜50nm、さらに好ましくは20〜40nmである。本発明では、平均1次粒子径が異なる2種以上の水分散性シリカを使用することもできる。なお、(C)成分の平均一次粒子径は、光散乱法によって測定される値である。
【0028】
(C)成分のpHは、通常pH5以上12以下、好ましくは6以上10以下、より好ましくは6以上9以下である。このようなpHに調製された(C)成分は、その粒子表面の豊富なシラノール基によって、親水性を発揮することができ、耐汚染性向上に大きく寄与するものである。
【0029】
このような(C)成分は、例えば、珪酸ソーダ、珪酸リチウム、珪酸カリウム、シリケート化合物を原料として製造することができる。このうち、シリケート化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラsec−ブトキシシラン、テトラt−ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン等、あるいはこれらの縮合物等が挙げられる。この他、上記シリケート化合物以外のアルコキシシラン化合物や、アルコール類、グリコール類、グルコールエーテル類、フッ素アルコール、シランカップリング剤、ポリオキシアルキレン基含有化合物等を併せて使用することもできる。製造時には触媒等を使用することもできる。また、製造過程ないし製造後に、触媒等に含まれる金属をイオン交換処理等によって除去することもできる。
【0030】
(C)成分の媒体としては、水及び/または水溶性溶剤が使用できる。水溶性溶剤としては、例えば、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類等が挙げられる。本発明では、特に媒体が水のみからなることが望ましい。このような(C)成分を使用することにより、被覆材の低揮発性有機溶剤(低VOC)化を図ることができる。また、(B)成分と混合した際の凝集物発生を抑制することもできる。
【0031】
(C)成分の固形分は、通常5〜60重量%であり、好ましくは10〜55重量%、より好ましくは15〜50重量%である。(C)成分の固形分がこのような範囲内であれば、(C)成分自体の安定性、さらには(B)成分と(C)成分を混合したときの安定性を確保することができる。固形分が大きすぎる場合は、(C)成分自体が不安定化したり、(B)成分との混合時に被覆材が不安定化したりするおそれがある。固形分が小さすぎる場合は、十分な耐汚染効果を得るために、多量の(C)成分を混合しなければならず、あまり実用的ではない。
【0032】
(A)成分、(B)成分の混合比率は、固形分換算で、(A)成分100重量部対し、(B)成分が通常3重量部以上50重量部以下、好ましくは4重量部以上30重量部以下、より好ましくは5重量部以上20重量部未満、さらに好ましくは6重量部以上19重量部以下である。また、(A)成分、(C)成分の混合比率は、固形分換算で、(A)成分100重量部対し、(C)成分が通常0.003重量部以上50重量部以下、好ましくは0.01重量部以上30重量部以下である。
このような混合比率であれば、(A)成分の質感を活かした意匠性が付与され、さらには温度上昇が効果的に抑制できる。また、着色層が十分な水蒸気透過性を有するため、着色層の膨れ等も防止できる。
【0033】
また、着色層においては、上記成分に加え、本発明の効果を損なわない程度に、1μm未満のガラス粉末を使用することもできる。このような1μm未満のガラス粉末を含むことにより、太陽光照射時の温度上昇をより効果的に抑制することができる。
【0034】
本発明の着色層では、意匠性の向上等を目的として、上記成分以外の有色乃至無色の各種粒子を含むこともできる。このような粒子としては、例えば着色顔料、光輝性顔料、蛍光顔料、体質顔料、骨材等が挙げられる。 なお、本発明においては、前記無機質粒子の表面に金属酸化物が付着した着色粒子以外の着色粒子(有機質着色粒子、着色骨材等)を、本発明の効果を損なわない程度に含むこともできる。
また、着色層は本発明の効果を著しく損なわない限り、必要に応じ、その他の成分を含むことができる。このような成分としては、例えば、可塑剤、防藻剤、抗菌剤、消臭剤、吸着剤、難燃剤、繊維、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、触媒等が挙げられる。
【0035】
本発明では特に、着色層に、光輝性顔料を含むが好ましい。着色層に光輝性顔料を含むことによって着色層の意匠性を有しつつ、光輝性顔料のキラキラ感が現れ、高級感のある優れた意匠性を得ることができる。
光輝性顔料としては、例えば、アルミニウムフレーク顔料、蒸着アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、金属被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆板状酸化鉄、グラファイト、ステンレスフレーク、金属チタンフレーク顔料、板状硫化モリブデン、板状塩化ビスマス、ホログラム顔料、コレステリック液晶ポリマー、金属蒸着高分子フィルムの破砕品等が挙げられる。このような光輝性顔料の平均粒子径は、通常0.1μm以上0.3mm未満であるものを使用すればよい。
光輝性顔料の比率は、特に限定されないが、(A)成分100重量部対し、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部であることが好ましい。
【0036】
本発明の着色層は、その表面に、上記(A)成分に由来する微視的な凹凸形状を有する。この微視的な凹凸は、(A)成分の粒子径や凝集具合等に起因するもので、好ましくは1.5mm以下(より好ましくは0.005mm以上1.2mm以下、さらに好ましくは0.01mm以上1mm以下、最も好ましくは0.02mm以上0.8mm以下)の高低差を有するものである。
【0037】
本発明の着色層としては、上述の微視的な凹凸に加え、さらに巨視的な凹凸模様を有するものが使用できる。本発明では、着色層がこのような態様である場合に、特に有利な効果が得られる。
巨視的な凹凸模様は、着色層に立体感を付与する。この巨視的な凹凸模様は、上述の微視的な凹凸よりも大きく、好ましくは1mm以上10mm(より好ましくは1.5mm以上8mm以下)の高低差を有するものである。このような高低差を有する凹凸模様としては、例えば、ゆず肌模様、さざ波模様、スタッコ模様、砂壁模様、石材模様、岩肌模様、砂岩模様、吹放し模様、月面模様、櫛引模様、虫喰模様、等が挙げられる。
【0038】
着色層の厚みは、目的に応じて適宜設定すればよいが、好ましくは0.5mm〜10mm、より好ましくは1mm〜8mmである。このような範囲の場合、彫りの深い凹凸模様(巨視的な凹凸模様)の形成に有利であり、立体感のある優れた意匠性が得られやすい。
【0039】
(基層)
本発明の基層は、着色層の内部乃至裏面に積層して用いることができる。
基層に用いる材料としては、可とう性、水蒸気透過性等を有するものが好ましい。このような材料としては、織布、不織布、メッシュ、クロス等の繊維質材料が挙げられる。具体的に、繊維質材料としては、厚さ0.05〜1.5mm(より好ましくは0.1〜1.2mm、さらに好ましくは0.2〜1.0mm)、坪量5〜300g/m(より好ましくは10〜250g/m、さらに好ましくは20〜200g/m)の無機繊維を含むもの等が挙げられる。このような繊維質材料を用いることにより、積層体の割れ防止性等を高めることができる。また、積層体を外壁面等へ施工した際、積層体を安定的に支えることができる。
【0040】
(積層体の製造方法)
本発明では、上記基層の上に上記着色層が積層される限り、その製造方法は特に限定されないが、例えば下記(1)、(2)の方法等が挙げられ、特に下記(2)のように基層の上に着色層を形成する製造方法が好ましい。
この方法によれば、着色層の最表面全体が、(B)成分、(C)成分を含む薄膜で覆われ、さらにその薄膜が、微視的な凹凸形状の凹部に偏在した態様が得られやすく、本発明の効果発現の点でも好適である。
【0041】
(1)離型性下地の上に、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む着色層用組成物を塗付して着色層を形成した後、基層を積層し、硬化後に離型性下地を除去する方法。
(2)基層上に、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む着色層用組成物を塗付して着色層を形成する方法。
【0042】
上記(1)における離型性下地としては、硬化後に除去できるものであればよく、例えば、シリコン樹脂製、ウレタン樹脂製、金属製等の型枠、あるいは離型紙等が使用できる。
また、上記(1)、(2)では、離型性下地または基層を水平に設置し、その上に着色層用組成物を積層することが望ましい。
【0043】
上記(1)、(2)において、着色層用組成物は、本発明の効果を著しく損なわない限り、必要に応じ、公知の添加剤を含むことができる。このような添加剤としては、例えば、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、消臭剤、分散剤、消泡剤、吸着剤、難燃剤、着色顔料、体質顔料、繊維、撥水剤、架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒等が挙げられる。
【0044】
上記(1)、(2)において、着色層用組成物を塗付する際には、例えば、スプレー、ローラー、鏝、レシプロ、コーター、流し込み等の公知の塗付器具が使用できる。透明層用組成物を塗付する際には、例えば、スプレー、ローラー等の公知の塗付器具が使用できる。
【0045】
上記(1)、(2)において、着色層用組成物の乾燥は、常温で行うこともできるが、本発明では加熱することが好ましい。加熱温度としては40℃以上170℃未満程度とすることが好ましい。
【0046】
着色層に巨視的な凹凸模様を形成する方法としては、例えば以下の方法が採用できる。
(イ)着色層用組成物を塗付する際に、模様塗りを行う。
(ロ)着色層用組成物を均一に塗付後、未硬化の状態でその一部を除去したり、押圧したりする。
(ハ)着色層用組成物の硬化後、その表面を部分的に切削する。
【0047】
上記(イ)では、塗付器具の種類とその使用方法を適宜選定したり、着色層用組成物の粘性を調整したりすることで、種々の凹凸模様が得られる。
上記(ロ)では、着色層用組成物が乾燥するまでに、その塗面をデザインローラー、鏝、刷毛、櫛、へら、スタンプ、エンボス等の器具を用いて除去または押圧処理することで、種々の凹凸模様が得られる。
上記(ハ)では、研磨具、切削具等を用いることができる。
【0048】
このうち本発明では、上記(イ)及び/または(ロ)の方法が好ましい。
特に上記(イ)では、着色層用組成物の玉状物を加速させて塗付する方法が好ましい。このような方法としては、遠心力、風圧等を用いて着色層用組成物を玉状に吹付ける方法等が挙げられる。
また上記(ロ)では、着色層用組成物の塗面を押圧する方法が好ましい。このような方法としては、着色層用組成物を塗付後、その塗面をエンボス加工する方法等が挙げられる。
このような方法によれば、(A)成分が密に凝集しやすく、また、(B)成分、(C)成分を含む薄膜が着色層の最表面に形成されやすく、本発明の効果が得られやすい。
【0049】
(積層体施工方法)
本発明積層体は、主に建築物の外装建材として適用できる。すなわち、本発明積層体の施工においては、建築物外装面(下地)に対し積層体を貼着すればよい。このような下地としては、コンクリート、モルタル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、石膏ボード、タイル、ALC板、サイディング板、押出成形板、鋼板、プラスチック板、木質板等が挙げられる。これら下地は、フィラー、パテ、シーラー等で処理されたものであってもよい。
【0050】
本発明積層体を下地に貼着する際には、例えば、接着剤、粘着剤、粘着テープ、釘、鋲等を用いればよい。その他、ピン、ファスナー、レール等を用いて固定化することもできる。中でも、接着剤を介して下地に貼着することが好ましい。本発明積層体は、適度な水蒸気透過性を有するため、接着剤を介して下地に貼着した場合、接着剤の乾燥性を促進させる効果を発揮する。
【0051】
また、積層体を接着剤で貼着する際には、隣接する積層体同士を突き合わせて貼着したり、積層体を所定の間隔で貼着して目地を設けたりすることができる。本発明では、接着剤が積層体の間で露出するように、積層体を貼着することによって、容易に目地部を形成することができる。この場合、積層体を貼着する間隔(目地幅)は、好ましくは1〜30mm程度であればよい。このような範囲であれば、目地模様を活かした装飾仕上げが得られる。目地部の接着剤は、必要に応じ、へら等で平滑処理しても良い。なお、接着剤を硬化させる際の雰囲気温度は、適宜設定することができるが、通常は常温でよい。
【実施例】
【0052】
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
【0053】
(着色層用組成物1〜11)
表1に示す配合に従い、各原料を常法により混合・攪拌することによって着色層用組成物1〜11を製造した。なお、原料としては以下のものを使用した。
【0054】
・着色粒子1:珪石の表面に複合酸化物(酸化マンガン・酸化コバルト・酸化鉄)が付着した黒色粒子(平均粒子径90μm)
・着色粒子2:珪石の表面に複合酸化物(酸化マンガン・酸化コバルト・酸化鉄)が付着した黒色粒子(平均粒子径160μm)
・着色粒子3:珪石の表面に複合酸化物(酸化マンガン・酸化コバルト・酸化鉄)が付着した黒色粒子(平均粒子径300μm)
・着色粒子4:珪石の表面に酸化鉄を含む金属酸化物が付着した茶色粒子(平均粒子径80μm)
・着色粒子5:珪石の表面に酸化鉄を含む金属酸化物が付着した茶色粒子(平均粒子径170μm)
・着色粒子6:珪石の表面に酸化鉄を含む金属酸化物が付着した茶色粒子(平均粒子径280μm)
・着色粒子7:珪石の表面に酸化チタンを含む金属酸化物が付着した白色粒子(平均粒子径95μm)
・着色粒子8:珪石の表面に酸化チタンを含む金属酸化物が付着した白色粒子(平均粒子径140μm)
・着色粒子9:珪石の表面に酸化チタンを含む金属酸化物が付着した白色粒子(平均粒子径350μm)
・光輝性顔料:蒸着アルミニウムフレーク顔料(平均粒子径150μm)
・合成樹脂エマルション1:アクリル樹脂エマルション(メチルメタクリレート−シクロヘキシルメタクリレート−(2−エチルヘキシルアクリレート)−メタクリル酸共重合体、pH8.7、固形分50重量%、ガラス転移温度15℃、最低造膜温度19℃)
・合成樹脂エマルション2:アクリル樹脂エマルション(メチルメタクリレート−(n−ブチルアクリレート)−(2−エチルヘキシルアクリレート)−(γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン)−メタクリル酸共重合体、pH8.9、固形分50重量%、ガラス転移温度3℃、最低造膜温度25℃)
・水分散性シリカ1:シリカゾル(pH7.6、固形分20重量%、平均1次粒子径27nm)
・水分散性シリカ2:シリカゾル(pH9.3、固形分20重量%、平均1次粒子径20nm)
・水分散性シリカ3:シリカゾル(pH9.5、固形分40重量%、平均1次粒子径20nm)
【0055】
なお、着色層用組成物5の着色粒子中、平均粒子径22μm以上150μm未満の着色粒子(A1)は40重量%、平均粒子径150μm以上212μm未満の着色粒子(A2)は30重量%、平均粒子径212μm以上600μm未満の着色粒子(A3)は30重量%であった。
着色層用組成物7の着色粒子中、(A1)は45重量%、(A2)は31重量%、(A3)は24重量%であった。
着色層用組成物8中の着色粒子中、(A1)は52重量%、(A2)は22重量%、(A3)は26重量%であった。
着色層用組成物6、9及び10は、着色層用組成物5と同様であった。
【0056】
(試験例1)
基層A(ガラス不織布:厚み0.4mm、坪量50g/m)上に、着色層用組成物1を、乾燥厚みが2mmとなるようにコーターで塗付し、60℃下で60分間乾燥し、積層体1を得た。着色層における微視的凹凸の高低差は0.2mmであった。
得られた積層体1について以下の試験を行った。結果は表2に示す。
【0057】
(赤外線反射性試験)
上述の方法で得られた積層体を、汚染物質懸濁液(濃度1重量%)に2時間浸漬し、引き上げて標準状態で24時間放置した後、水洗・乾燥した。以上の処理を行った積層体に対し、赤外線ランプを50cmの距離から照射し、温度上昇が平衡に達したときの試験体の裏面温度を測定し、温度上昇抑制性を評価した。評価は、温度が55.0℃未満であったものを「A」、55.0℃以上57.5℃未満であったものを「A’」、57.5℃以上60.0℃未満であったものを「B」、60.0℃以上62.5℃未満であったものを「B’」、62.5℃以上65.0℃未満であったものを「C」、65.0℃以上であったものを「C’」とした。
【0058】
(試験例2〜5)
着色層用組成物1を着色層用組成物2〜5に代えた以外は、試験例1と同様の方法で、それぞれ積層体2〜5を作製した(着色層における微視的凹凸の高低差0.2mm)。
得られた積層体につき、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
【0059】
(試験例6)
基層A上に、着色層用組成物5を、乾燥厚みが4mmとなるようにコーターで塗付し、60℃下で10分間乾燥した後、エンボス加工し表面に砂岩調の凹凸模様を形成し、積層体6を作製した。(凹凸模様の高低差3mm、着色層における微視的凹凸の高低差0.1mm)
得られた積層体6について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
【0060】
(試験例7)
着色層用組成物5を着色層用組成物6に代えた以外は、試験例6と同様の方法で積層体7を作製した(凹凸模様の高低差3mm、微視的凹凸の高低差0.1mm)。
得られた積層体7について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
【0061】
(試験例8)
着色層用組成物5を着色層用組成物9に代えた以外は、試験例6と同様の方法で積層体8を作製した(凹凸模様の高低差3mm、微視的凹凸の高低差0.1mm)。
得られた積層体8について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
【0062】
(試験例9)
基層A上に、着色層用組成物5を、風圧を用いて玉状に吹付け、乾燥厚み1〜3mm(高低差2mm)の凹凸模様を形成し、60℃下で60分間乾燥し、積層体9を作製した(微視的凹凸の高低差0.1mm)。
得られた積層体9について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
【0063】
(試験例10)
基層A上に、着色層用組成物5、7、8をそれぞれ風圧を用いて玉状に吹付け、乾燥厚み1〜3mm(高低差2mm)の凹凸模様を形成し、60℃下で60分間乾燥し、積層体10を作製した(微視的凹凸の高低差0.1mm)。
得られた積層体10について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
【0064】
(試験例11)
着色層用組成物1を着色層用組成物10に代えた以外は、試験例1と同様の方法で積層体11を作製した。(着色層における微視的凹凸の高低差0.2mm)。得られた積層体11について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
【0065】
(試験例12)
着色層用組成物1を着色層用組成物11に代えた以外は、試験例1と同様の方法で積層体12を作製した。(着色層における微視的凹凸の高低差0.2mm)。得られた積層体12は、高級感のある優れた意匠性を有していた。得られた積層体12について、試験例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。
【0066】
【表1】

【0067】
【表2】





【特許請求の範囲】
【請求項1】
基層の上に着色層が積層された積層体であって、
前記着色層は、着色粒子100重量部に対し、合成樹脂エマルションを固形分重量比率で3〜50重量部、平均一次粒子径1〜200nmの水分散性シリカを固形分重量比率で0.003〜50重量部含み、その層の表面が前記着色粒子に由来する微視的な凹凸形状を有しており、
前記着色粒子は、無機質粒子の表面に金属酸化物が付着してなるものであることを特徴とする積層体。
【請求項2】
基層の上に着色層が積層された積層体であって、
前記着色層は、着色粒子100重量部に対し、合成樹脂エマルションを固形分重量比率で3〜50重量部、平均一次粒子径1〜200nmの水分散性シリカを固形分重量比率で0.003〜50重量部含み、その層の表面が前記着色粒子に由来する微視的な凹凸形状を有し、且つ巨視的な凹凸模様を有しており、
前記着色粒子は、無機質粒子の表面に金属酸化物が付着してなるものであることを特徴とする積層体。




【公開番号】特開2013−35273(P2013−35273A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−147339(P2012−147339)
【出願日】平成24年6月29日(2012.6.29)
【出願人】(510114125)株式会社エフコンサルタント (32)
【Fターム(参考)】