説明

空気を含む混合ガスからの二酸化炭素の分離のためのナノ構造に担持した固体再生式のポリアミン及びポリオール吸収剤

【課題】本発明は、ナノシリカのようなナノ構造の担体に挿入したアミン若しくはアミン/ポリオールを含む再生式の担持したアミン吸収剤に関する。
【解決手段】本吸収剤は空気を含む混合ガスから二酸化炭素を効率的に取り込むための高選択性及び向上した吸収力とともに、構造的な完全性を与える。本吸収剤は再生性で、吸収と放散のサイクルの複数回の運用を通して利用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気を含む混合ガスから二酸化炭素を取り込み、選択する(溶融シリカ、アルミナなどの固体のような)ナノ構造に担持した再生性ポリアミン−ポリオール吸収剤に関する。
【背景技術】
【0002】
気候の変化や地球規模の温暖化は、今日の最も差し迫った、深刻な環境問題の一つと考えられている。地球規模の温暖化の主な原因は大気中へのいわゆる温室効果ガスの放出であると一般に認められている。主要な温室効果ガスは二酸化炭素(CO)で、石炭、石油及び天然ガスのような化石燃料の燃焼から大部分は放出される。これらの化石燃料はともに、世界のエネルギー需要の約80%を供給する。化石燃料は、未だに比較的安価で、使い易いため、そして必要とされる莫大なスケールでそれらと置き換え可能な十分な代替物が未だにないため、長い間、化石燃料は我々の主要なエネルギー源として未だに期待されている。
【0003】
COの放出と地球規模の気候への影響を減らすための1つの方法は、化石燃料燃焼発電所や工場、天然ガスと同時に自然に生じるCOや空気のような、その供給源から効率的且つ経済的にCOを取り込むことである。一旦取り込まれると、COは地層の中若しくは海の底に隔離できて、燃料や合成炭化水素を合成する原料として利用できる。
【0004】
近年、ガス流体からのCOの分離と除去が、溶液システムによる吸収、固体システムでの吸収、深冷分離や膜への浸透のような物理的、化学的工程に基づく技術によって達成されている。
【0005】
様々なCOの分離技術の中で、アミン溶液に基づくCOの吸収/放散システムは大量のガス流体からCOを取り込むために最も適したシステムの1つである。そのようなシステムで共通して用いられる溶媒は、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、ジイソプロパノールアミン(DIPA)及びメチルジエタノールアミン(MDEA)のようなアルカノールアミンの水溶液である。2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)のような特定の立体障害アミンはそれらの高いCOの積載能力のために、吸収剤として利用できる。それらのうちで、MEAは、より短い吸着カラムの使用を可能にする、その速いCOの吸収速度のために、最も幅広く用いられる。しかし、MEAシステムは、溶媒を再生するために大量の熱を必要とし、腐食や化学分解によって引き起こされる運用上の問題を含む重大な欠点を示す。過度の腐食を防ぐために、一般的に10〜30重量%のMEAのみが、残りが水の水溶性のアミン溶液に用いられる。MEAシステムを再生するために、70〜90%が水である全体の溶液が加熱されるので、再生工程で大量のエネルギーが捨てられる。他のアルカノールアミン・システムも欠点を示す。たとえば、第2および立体障害アミン(例えば、DEA、DIPA、AMP)は、MEAよりもさらに緩やかなCOの吸収速度を与え、腐食や化学分解もしやすい。MDEAは、遅い速度でCOのみを吸収することが知られている。いくつかのアルカノールアミンを混合することによって形成される調合物は、様々な化合物の特性の好ましい特性を組み合わせることができるが、それらの好ましくない特性をいくぶん抑制するので、興味深い。多くの混合アルカノールアミン溶液が開発され、最も一般的な混合物は、MEAもしくはDEAを含むMDEAベースの溶液である。しかし、混合アルカノールアミン溶液は、アミン溶液ベースのシステムの欠点を解消するものではない。
【0006】
COは固体吸着剤の吸収によっても取り込める。固形物はCOの選択のために物理的な吸収剤として一般に用いられる。そのような工程は、混合物中の特定の成分を可逆的に吸収する多孔性固形物の機能に基づく。固形物は、シリカゲル、アルミナおよび活性炭や、例えばゼオライトのような結晶構造によって穴の大きさをコントロールされるもののように、穴の大きさの分布を大きくできる。室温のような低い温度で、ゼオラトベースの吸収剤は、高いCOの吸収力を有する(例えば、25℃の純粋なCO中では、ゼオライト13Xでは160 mg CO/gで、ゼオライト4Aでは135 mg CO/g)。しかし、これらの吸収剤の吸収力は、温度の上昇とともに急激に減少する。さらに、吸収剤において、ガスは物理的に吸収されるだけなので、混合ガスからの個々のガスの実際の分離は低い。
【0007】
COの吸収の高選択性を達成するために、化学吸着を与える化合物は固体吸収剤に適用できる。この目的のために、アミンもしくはポリアミンは固体担体へ挿入もしくは融合させることができる。アミンもしくはポリアミンは、シリカやアルミナシリカのような、固体表面に化学的に結合(融合)し、しかしながら多くの場合、80 mg CO/gより少なく、多くの場合には吸収剤当たり、50〜60 mg CO/gより少ない限られた吸収力を示す。例えば、Lealらの米国特許番号5,087,597号は、構造中に1つ以上のアミノ基置換を含むポリアルコキシシランに改良した、120〜240 m/gの表面積を有するシリカゲルを用いた、室温でのCOの化学吸着法を開示している。その物質は、吸収剤1グラム当たり、ドライのCOを15から23 mg吸収できることが開示されている。Grayらの米国特許番号6,547,854号は、酸化した固体表面にアミンを結合することによりアミンを高めた吸収剤の調製法を開示している。報告されているこれらの固形物に吸収されるCOの最大量は、10% COのHe混合ガスを用いて、7.7 mg/gである。このデータから明らかなように、様々な固体の担体に融合したアミノ基に吸着できるCOの量は、それらのアミンの被覆率が低いため、相対的に低いままである。
【0008】
より有望なパスウェイは、固体の担体にアミンもしくはポリアミンを飽和させることを含む。例えば、Satyapalらによる論文、J. Energy and Fuels 15:250(2001)は、大きな表面積のポリメチルメタクリレートのポリマー担体へのポリエチレンイミン(PEI)/ポリエチレングリコール(PEG)の展開を開示している。この固体は、近年、キャビンの大気からCOを除去して、宇宙へ放出するために、スペースシャトルで用いられている。その能力は、50℃、COの分圧が0.02気圧で約40 mg CO/gである。この物質とその修飾体は、Birbaraらの米国特許番号6,364,938号、5,876,488号、5,492,683号および5,376,614号に開示されている。これらの特許に記載されている好ましい担体は、特に適した特性を有するものとして記載されているAMBERLITE(登録商標)のようなアクリル酸エステル樹脂のポリマーの種類である。米国特許番号5,376,614号、5,492,683号および5,876,488号は、アルミナ、ゼオライトおよび炭素モレキュラーシーブを含む、他の利用可能な担体も開示している。しかしながら、米国特許番号5,492,683号および5,376,614号によると、吸着剤に存在するアミン量は、1重量%から25重量%の範囲に限られている。
【0009】
Zinnenらの米国特許番号4,810,266号は炭素モレキュラーシーブをアミノアルコールで処理することによるCO吸着剤の作成法を開示している。この特許はモノエタノールアミン(MEA)ベースの物質は安定でなく、高温での再生ステップにおいてMEAを放出することを開示している。国際公開番号WO2004/054708号はメソポーラスなシリカ担体に基づく吸収剤を開示している。CO吸収のための活性成分は、アミンもしくは、メソポーラスなシリカの表面に化学的に結合もしくは物理的に吸着したその混合物である。この刊行物に記載された大部分の吸収剤への吸収は、70 mg CO/g以下である。最もよい結果は、担体に物理的に吸着した、ジエタノールアミン(DEA)を用いて得られている(およそ130 mg CO/g)。しかしながら、放散条件下ではDEAの揮発性のために、この吸収剤の効力は、COの吸収と放散の回数の増加とともに、徐々に低下する(僅か60℃の穏やかな再生温度では5サイクル後でおよそ16.8%)。Sirwardaneらの米国特許番号6,908,497号は、0.72から26 m/gの小さな表面積を有する粘土基質をアミン及び/またはエーテルと処理することによる吸着剤の調製法を開示している。
【0010】
アルコール、ポリエチレングリコール及び他の酸化化合物は、数十年間、主にCOやHSの酸性ガス除去のために用いられている。例えば、Union Carbide(現在のDow Chemical)のSELEXOL(登録商標)やBASFのSEPASOLV MPE(登録商標)は、商業的な工程で用いられている。物理的もしくは化学的混合吸着剤のようなアミンとの化合物における酸化化合物は、グリコール−アミン処理のような工程において、酸性ガスの除去のために長年用いられている(Kohl, A. L.とNielsn、 R. B.、ガス精製 第5版(Gulf Publishing Co.)参照)。McElroyの米国特許番号4,044,100号は、ガス状の流れからCOを含むガス除去のためのジイソプロパノールアミンとポリエチレングリコールのジアルキルエーテルの混合物の利用を示している。アミンからのCOの吸着と放散を改良するためのエチレングリコールの利用は、J. Yehら、Energy and Fuels 15、pp.274〜78(2001)によっても研究されている。その文献は主に液層におけるアミンと酸化化合物の利用に関するものであるが、固層におけるガス吸着剤の特性を改良するための酸化化合物の利用も説明している。SatyapalらのEnergy and Fuels 15:250(2001)は、スペースシャトルの閉じた環境からCOを除去するためのポリマー担体へのポリエチレンイミンと併せてのポリエチレングリコールの利用について述べている。X. Xuら、Microporous and Mesoporous Materials 62:29(2003)は、メソポーラス MCM−41/ポリエチレンイミン吸着剤に結合したポリエチレングリコールが試された物質のCOの吸着と放散を改良することを示している。メソポーラス MCM−41に挿入したPEIからなる固体吸収剤の調製と性能も開示している(X. Xuら、Energy and Fuels 16:1463(2002)参照)。Birbaraらの米国特許番号5,376,614号及び5,492,683号は、吸収剤の吸着及び放散の質を改善するためにポリオールを用いている。
【0011】
二酸化炭素を捕捉するためのもう1つの新たな物質は、有機金属構造化合物である。MOF−177(J. Am. Chem. Soc., 2005, 127, 17998)として知られる好ましい化合物は、30 barの比較的高い分圧で140重量パーセントの室温での二酸化炭素吸収力を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第4,044,100号明細書
【特許文献2】米国特許第4,810,266号明細書
【特許文献3】米国特許第5,087,597号明細書
【特許文献4】米国特許第5,376,614号明細書
【特許文献5】米国特許第5,492,683号明細書
【特許文献6】米国特許第5,876,488号明細書
【特許文献7】米国特許第6,364,938号明細書
【特許文献8】米国特許第6,547,854号明細書
【特許文献9】米国特許第6,908,497号明細書
【特許文献10】国際公開第2004/054708号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
これらの開示が示すように、これらは、効果的、経済的、すぐに利用可能で、再生可能であり、温度を上昇させた時と同様に、室温においても高い除去能力を与える、COを捕捉するための改良した吸収剤への要求である。加えて、存在する技術の腐食や蒸発の問題を解決する効果的な吸収システムが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、ナノ構造の担体に挿入したアミンもしくは、アミン/ポリオール組成物を含む担持したアミン吸収剤を提供し、それは、構造的な完全性及びCOの吸収力の向上を与える。
【0015】
アミンもしくは、アミン/ポリオール組成物のための担体は、ナノ構造の固体を構成する。ナノ構造の担体は、約100nm以下の主な粒子サイズを持つことができ、ナノシリカ、溶融または沈降酸化物、ケイ酸カルシウム、カーボンナノチューブもしくはそれらの混合物でありうる。アミンは、第一級、第二級もしくは第三級アミン、または、アルカノールアミン、芳香族アミン、混合アミンもしくはそれらの化合物でありうる。例として、アミンは、吸着剤の重量の約25%から75%の量で存在する。ポリオールは、例えば、グリセロール、エチレングリコールのオリゴマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド及び、それらのエーテル、修飾体や混合物から選べ、吸着剤の重量の約25%までの量で与えられる。
【0016】
一実施形態によると、吸着剤は再生式である。吸収剤は、放散できて、熱の供給、減圧、真空、ガスパージ、希薄なスイープガスもしくは、それらの化合物により再生できる。
【0017】
本発明は吸着剤の調製、特にガス供給源から二酸化炭素を取り込み、分離するための吸着剤の利用にも関する。二酸化炭素は、放出できて、メタノールの生成に用いることができる。本法は、二酸化端及び水の還元、もしくは、中間化合物の生成を受けて、メタノールを形成するために、その中間化合物の水素を用いた触媒的な水素化に十分な条件下での二酸化炭素の還元を含む。
【0018】
一実施形態において、メタノールは、例えば、ギ酸メチルのような中間化合物の触媒的な水素化により生成され、その水素化に用いる水素は空気中から得られる水の電気分解によって得られる。他の一実施形態において、メタノールは、一酸化炭素に十分な条件下の二酸化炭素の還元、ギ酸メチルを得るに十分な条件下での一酸化炭素のメタノールでの還元、及び、メタノールを生成するに十分な条件下でのギ酸メチルの触媒作用的な水素付加によって生成される。
【0019】
本発明により生成されるメタノールは、あらゆる所望の誘導体もしくは修飾された化合物にさらに加工される。例えば、メタノールは、ジメチルエーテルを生成するために脱水され、さらにエチレンやプロピレンのような化合物を形成するに十分な条件下で処理することもできる。エチレンやプロピレンは、高級オレフィン、合成炭化水素、芳香族化合物もしくは関連する生成物に変換でき、したがって、化学物質の貯蔵として、もしくは輸送燃料として用いることができる。
【0020】
更なる一実施形態において、メタノールは微生物タンパクである微生物学的生成物にさらに用いることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明による吸着剤は熱的に安定で、吸収操作の温度および/もしくは圧力の範囲において、担持したアミンを放出しない。さらに、その工程の間中、容易に維持できる温度範囲で再生および効果的な操作が可能であるため、本吸着剤は、高い選択性とCOの取り込み及び分離の能力に加えて、高い効果と長い寿命を与えるために費用効率が高い。その柔軟性と汎用性のため、本吸着剤は、好都合にも、様々なガス供給源からの大量のCOを含むガスを処理するために利用することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、COを吸収するための再生成の担持した吸着剤に関する。
【0023】
吸着剤は、例えば、COを吸収して放散するための、ナノシリカ担体のような、ナノ構造の担体上にアミンを含む。COは、自然の供給源同様に、工業排ガス、化石燃料発電所の燃焼ガスを含むあらゆる所望の供給源から吸収できる。本発明によるナノ構造の担体は、固気接触のための大きな表面積と同時に、アミンに構造的な完全性を提供する。ポリオールは、COの吸収力及びCOの吸収速度を増すために、担持したアミン吸着剤に添加することもできる。
【0024】
ナノスケール粒子の特定のキャリア、特にシリカのナノ粒子(ナノシリカ)が、COの吸収のために、アミン、ポリアミン、高分子アミン及び、それらの修飾体の担体としての格別な品質を有するということを予期せず発見した。本発明によるナノスケール担体との吸収剤は、先行技術の吸収剤を超える有意な効果、例えば、高CO選択性と、室温や温度を上昇させた時の高い除去機能を含む高分子担体を有する吸収剤を提供する。このように、本吸着剤は、様々な条件や温度下で、様々な混合ガスからのCOの選択的な取り込みと分離をもたらす。本吸着剤は、室温から中温での再生やリサイクルが容易で、活性の損失がないか最小限で、複数回の吸収−放散サイクルも可能である。吸着剤は、従来技術の吸収剤にあった腐食と蒸発の問題にも対処する。さらに、1重量%から25重量%の量のアミンだけを含むことのできるある種の従来技術の吸収剤とは違って、本発明によるナノ粒子ベースのアミン吸着剤は、例えば、約25重量%から75重量%の有意に多い量のアミンを含むことができる。
【0025】
このように、本吸着剤システムは、化石燃料発電所や他の工場からの工業的な排ガス、及びその他のガス流体、特に有意なCO濃度を含む天然ガスからのCOの分離のために実用的である。注目すべきことに、吸着剤は、大気の空気からのCOの分離に用いることもできる。
【0026】
本発明による吸着剤は、以下の機構によりCOを吸収すると提唱される。COを含むガス状流体との接触において、担持したアミンは、カルバメート錯体を形成することによりCOを化学的に吸着する。
【化1】

【0027】
水の存在下で、カルバメートは、重炭酸塩を形成してアミンを放出するようにさらに反応し、そしてさらにCOと反応でき、その結果、全体的なCOの吸収力が増大する。
【化2】

【0028】
本発明の実施形態によると、吸収したCOは、すぐに放出でき、担持したアミンは再生できる。COの放出と吸着剤の再生は、吸着剤の緩やかな加熱、減圧もしくは真空、ガスパージ、及び/もしくは、吸着剤からCOを放出する二酸化炭素の希薄なスイープガスを適用することにより達成できる。素早い再生は、繰り返しの吸収−放散サイクルに、吸着剤が容易に耐えられるようにする。
【0029】
好都合にも、アミンベースとエーテルベースの化合物の大きな多様性は、このナノ構造の担体に用いられる。
【0030】
本発明に用いられるアミンは、第一級、第二級、第三級アルキル及びアルカノールアミン、芳香族アミン、混合アミン及びその化合物を含む。第一級及び第二級アミンはCOの吸収に最も活性がある。アミン吸収剤は、したがって、好ましくは、十分な量の第一級及び第二級アミン成分を含む。ガス流体を汚染し、時間がたつと、吸収システムの効力が低下するような、アミンの損失を防ぐか最小限にするために、アミノ成分は揮発性が低い。アミノ成分の例は、限定するものではないが、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、メチルジエタノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)−エタノール、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエタノールアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレン−ヘキサミン、ポリエチレンイミン及び様々な高分子アミン化合物とその混合物を含むものを含む。ポリエチレンイミンは、第2及び第1アミノ官能基性の比率が高く、不安定が低いため好ましい。ポリエチレンイミンは、吸収剤におけるアミノ官能基性の量を最大にするのに有益な高い窒素/炭素の割合も与える。分子量が600より大きいポリエチレンイミンは、特に好ましい。吸着剤のアミン含量は、吸着剤の全重量の約25%から約75%にできる。
【0031】
担持したアミン吸着剤のCOの吸収と放散特性を高めるために、ポリオールは、吸着剤の全重量の25%の量まで、吸着剤の組成物に結合できる。ポリオールの添加は、吸着剤の吸収と放散を改善し、アミンの粘性を下げ、低い温度(50℃未満)でさえ、吸着剤の活性なアミンサイトへのCOの、よりよいアクセスを可能にする。本発明に用いられるポリオールはアミンに対して不活性で、ガス流体を汚染し、時間とともに吸収システムの有効性を低下させるようなガスの損失を防ぐか最小限にするように低い粘性を有する。本吸着剤に用いられるポリオールの例は、グリセロール、エチレングリコールのオリゴマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、エチレングリコールのオリゴマーのエーテル、ポリエチレングリコールのエーテル、ポリエチレンオキサイドのエーテル、ポリテトラヒドロフランのような環状エーテルのオリゴマーやポリマー、及びそれらの修飾体及び混合物を含むが、これらに限定されるものではない。好ましいポリオールは、10,000よりも小さな分子量を有する。より好ましくは、ポリオールは、1,000よりも小さな分子量を有する。
【0032】
本発明による担体は、1,000 nm以下、好ましくは、約100 nm以下の主な粒子サイズを有する物質である。好ましい担体は、ナノシリカ、特に、いわゆる溶融シリカ(fumed silica)や沈降シリカ(precipitated silica)である。溶融シリカは、一般的に、5から50 nmの範囲に主な粒子サイズを有し、50から500 m/gの間に特有の表面積を有する。溶融シリカは、四塩化ケイ素のようなシリコン含有ハロゲン化合物の気相の加水分解によって、一般的に調製される。商業的に入手可能な溶融シリカの例は、DegussaのAEROSIL(登録商標)、CabotのCAB−O−SIL(登録商標)及びTokuyamaのREOLOSIL(登録商標)を含む。沈降シリカは、攪拌条件下でのケイ酸アルカリ(例えば、ケイ酸ナトリウム)と無機酸(例えば、硫酸)の反応によって、水溶液から形成する。この方法により形成される主な粒子は、より大きなマイクロサイズの粒子を形成するように大体において凝集する。沈降シリカの特有の表面積は、一般的に50から500 m/gの範囲に及ぶ。商業的に入手可能な沈降シリカの例は、PPG IndustriesのHI−SIL(登録商標)及びTokuyamaのFINESIL(登録商標)とTOKUSIL(登録商標)を含む。
【0033】
溶融シリカと沈降シリカは、軽量、ふわふわした、白色の粉体の外観を有する。それらの小さな粒子サイズは、それらが、固まることなく自由に流れる粉体の特徴を維持しながら、有意な量のアミンを吸収して保持できるようにする。溶融シリカと沈降シリカのもう一つの利点は、それらの無毒性である。無毒性は、例えば、代用乳のような粉末の食品の固化防止剤のような食品加工や、例えば、歯磨き粉の研磨剤のような化粧品にそれらを用いることを可能にする。溶融及び沈降シリカは一般的に親水性であるが、それらの表面は疎水性シリカを生成するように処理できる。親水性及び疎水性シリカは、他の修飾されたシリカ同様に、すべて、本発明によるナノ構造のアミン担体としての利用に適当である。
【0034】
本アミン吸着剤での利用に適した他のナノ構造の物質は、溶融酸化アルミニウム、沈降酸化チタニウム、沈降酸化ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、カーボンナノチューブ及びそれらの混合物のような、溶融もしくは沈降した酸化物を含む。
【0035】
担持したアミン吸着剤は、含浸によって、もしくは、もう一方の従来技術によって調製できる。例えば、含浸を用いるときには、ナノ構造の担体原料は、攪拌により適当な溶媒に混合、分散されて、懸濁液として維持される。別個のアミン溶液は、アミンをその溶媒に完全に溶解することにより調製する。そして、ナノ構造担体とアミン溶液は、攪拌条件下で結合する。好ましくは、担体表面にアミンがよく分散するよう段階的に、アミン溶液を担体の懸濁液に添加する。そして、担持したアミン吸着剤を形成するために溶媒を除去する。結果として生じるアミン吸着剤は、そのまま利用でき、同様に、粉砕するもしくは粉砕でき、均一な粉体を得るために篩うもしくは篩うこともできる。
【0036】
ポリオールは、担持したアミン吸着剤の吸収もしくは放散特性を向上するために添加できる。ポリオールを用いるときは、ポリオールは、アミン溶液とともに混合でき、担体の懸濁液に添加できる。ポリオールは、溶媒に別個に溶解し、担体の懸濁液と混合することもできる。その場合、好ましくは、ポリオール溶液を最初に担体の懸濁液に添加し、そして、担持したポリオール原料を得るために溶媒を除去する。そして、得られた固形物は溶媒に分散し、攪拌条件下で溶媒中のアミン溶液を添加する。最終的に、担持したアミン/ポリオール吸着剤を形成するために溶媒を除去する。吸着剤は、そのまま利用でき、同様に、粉砕するもしくは粉砕でき、均一な粉体を得るために篩うもしくは篩うこともできる。
【0037】
アミン、ポリオールを溶解できて、反応しない、いかなる溶媒も利用できる。溶媒は、好ましくは、緩やかな加熱および/もしくは真空によって、吸着剤から容易に分離できる。好ましい溶媒は、アミンを溶解できて、吸着剤から容易に除去できるアルコールを含むが、これらに限定されない。例えば、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール、また、それらの様々な混合物を用いることができる。
【0038】
本発明によるアミンを担持した吸着剤の調製方法は、安価で実行しやすく、それにもかかわらず、周知の方法によって調製した吸着剤よりも高品質な吸着剤を生成する。
【0039】
有利なことに、本発明は、様々な天然及び工業的なガス供給源の利用に対して幅広いCOの吸収力を与える。吸収は、例えば、0から100℃の温度範囲を超えるような様々な条件下や、例えば、通常のフロー方式または、固定、可動もしくは流動化した吸着床でのような、あらゆる適切な方法で実行できる。COを取り込むための吸着剤の能力は、熱重量分析(TGA)による吸収測定によって、もしくは静的な条件下でのCO吸収の測定によって示すことができる。
【0040】
大量のアミン、例えば約70から90%がCOと複合体をいったん形成すると、吸着剤は再生される。ここで用いるように、「再生」もしくは「再生式の」という用語は、吸収したガスを吸着剤から放出もしくは放散することによって、吸着剤が再利用できるということを意味するものと理解する。吸収したガスは、例えば、加熱、減圧、真空、ガスパージおよびそれらの組み合わせのような、放出を達成するあらゆる工程で吸着剤を処理することによって放出される。このように、本発明による再生した吸着剤は、複数回の吸収−放散サイクルを通して、繰り返して使用できる。一例においては、吸着剤は、繰り返しの吸収−放散サイクルの後においてさえ、その吸収効率を維持する。吸収、放散/再生を連続的に実行できる、並列の吸収床の利用は便利である。
【0041】
例えば、COの吸着のために、再生は吸熱反応であるので、吸収剤の温度を上げる(例えば、約25℃から約120℃の温度で吸着剤を加熱することによって)、減圧(例えば、圧力スイング吸収(PSA)によって)、ガスパージ、真空、希薄なガススウィープ、もしくはその組み合わせによって、吸収したCOは放出される。再生処理は、吸着剤のアミンと複合体を形成している大部分のCOを放出することを基本的に可能にする。そして、COは貯蔵されて、あらゆる所望の方法で利用され、また、COを含まない(再生された)吸着剤は、さらなるCO吸収−放散サイクルに再利用される。
【0042】
COの利用と反応は、それら上記で述べたこと、さらに、2006年8月10日に出願された同時係属の米国特許出願番号60/837,273号において開示されたように、そのことの参照によって、ここに組み込まれる全体的な構成を含む。
【0043】
(実施例)
以下の実施例は解説用のみであり、本発明の適用範囲を限定するものとして解釈するべきではない。
【0044】
(実施例1)担持したアミン吸着剤の調製
本実施例は、7 nmの主な粒子サイズの平均と390 m/g +/− 40 m/gの特有の表面積を有する、50重量%のポリエチレンイミンと50重量%の溶融シリカを含む担持したアミン吸着剤の調製を説明する。
【0045】
4 gのポリエチレンイミン(分子量M 25,000)を25 mLのメタノールに溶解した。そして、この溶液を、担体上にポリエチレンイミンが確実に分散するように、4 gの溶融シリカの100 mLのメタノールの懸濁液に、攪拌条件下で、滴下した。混合物はさらに1時間攪拌し、そして、ロータリー・エバポレータ(rotovap)で、真空条件下で50℃に加熱し、続いて、オーバーナイトの真空(1 mm Hg以下)によって、この溶媒を混合物から除去した。得られた担持したアミン吸着剤は白色の固体で、そして、均一な粉体を生成するために、それを粉砕して篩いにかけた。
【0046】
(実施例2)担持したアミン/ポリオール吸着剤の調製
本実施例は、7 nmの主な粒子サイズの平均と390 m/g +/− 40 m/gの特有の表面積を有する、45重量%のポリエチレンイミン、10重量%のポリエチレングリコール及び45重量%の溶融シリカを含む担持したアミン/ポリオール吸着剤の調製を説明する。
【0047】
2 gのポリエチレングリコール(分子量M 400)を25 mLのメタノールに溶解した。そして、この溶液を、担体上にポリエチレンイミンが確実に分散するように、9 gの溶融シリカの200 mLのメタノールの懸濁液に、攪拌条件下で、滴下した。混合物はさらに1時間攪拌した。その後、ロータリー・エバポレータで、真空条件下で50℃に加熱し、続いて、オーバーナイトの真空(1 mm Hg以下)によって、この溶媒を混合物から除去した。得られたポリオール/担体は、粉砕して篩いにかけた白色の粉体であった。
【0048】
5.5 gの得られたポリオール/担体を50 mLのメタノールと混合した。この混合物に、50 mLのメタノールに溶解した4.5 gのポリエチレンイミン(分子量M 25,000)を、ポリオール/担体上にポリエチレンイミンが確実に分散するように、攪拌条件下で、段階的に添加した。そして、この溶液をさらに1時間、活発な攪拌条件下で混合した。その後、ロータリー・エバポレータで、真空条件下で50℃に加熱し、続いて、オーバーナイトの真空(1 mm Hg以下)によって、この溶媒を混合物から除去した。結果として生じる担持したアミン/ポリオール吸着剤は白色の粉体で、そして、均一な粉体を生成するために、それを粉砕して篩いにかけた。
【0049】
(実施例3)担持したアミン/ポリオール吸着剤の調製
7 nmの主な粒子サイズの平均を有する、47.5重量%のポリエチレンイミン(分子量M 25,000)、10重量%のポリエチレングリコール(分子量M 400)及び42.5重量%の溶融シリカを含む吸着剤を調製するために、実施例2で述べた同様の工程を用いた。得られたポリオール/アミンを担持した吸着剤は、白色の固体で、そして、均一な粉体を生成するために、それを挽いて篩いにかけた。この粉体は、優れた流動特性を有した。
【0050】
(実施例4)静的システムを用いたCO吸収力の測定
ガス供給と真空システムに接続したガラスチューブを含む装置を用いてCO吸収データを得た。事前に重さを量った本発明により調製した吸収剤にCO含有ガスを通した。吸収剤の重量増加を飽和するまで、すなわち、更なる重量の増加がなくなるまで、モニタした。CO吸収は、重量の増加により測定した。COの放散は、1時間の真空条件下(1 mm Hg以下)で80から100℃でサンプルを加熱することによって達成した。放散能力は、重量の減少をモニタリングするによって測定した。
【0051】
いくつかの吸収剤から得た吸収度測定は、表1にまとめる。
【表1】

【0052】
(実施例5)熱重量分析計を用いたCO吸収力の測定
熱重量分析計(Shimadzu TCA−50)を用いてCO吸収データを得た。この粉末の吸収剤(5〜20 mg)をプラチナのるつぼに入れて、機器の天秤に置いた。固体の吸収剤は、窒素供給下で1時間、所望の温度、一般的には90から110℃で前処理した。つづけて、そのサンプルは所望の吸収温度に冷却し、ガスの流れは、COまたは他のガス(例えば、N、O、天然ガス等)で異なる割合のCO混合物のいずれかに切り替えた。CO吸収力を測定するために、サンプルの重量の変化を時間とともに記録した。実施例3(47.5重量%のPEI、10重量%のPEG及び42.5重量%の溶融シリカ)によって調製した吸収剤に対するこの方法で得られた吸収度測定の例を表2にまとめる。
【表2】

【0053】
(実施例6)繰り返した吸収−放散サイクル
実施例3の固体の吸着剤は、複数回の吸収−放散サイクルを受け、実施例4(室温で純粋な二酸化炭素を3分間吸収及び110℃での放散10分間で)で述べた静的な実験条件を用いて吸収−放散サイクルを測定した。吸収剤のCO吸収力は、10回の吸収−放散サイクル後で変化しないままであった(表3参照)。このデータは、本発明に係る吸着剤が、吸収力の衰えなしに、多くの吸収−放散サイクルの繰り返しが可能であり、10回の吸収−放散サイクルにわたって十分に使用できることを示す。
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合ガスから二酸化炭素を吸収するための固体二酸化炭素吸着剤であって、再生の処理をされると、前記吸収した二酸化炭素を放出することが可能であり、前記吸着剤は前記吸着剤の重量の少なくとも25%の量のアミンと、前記アミンの構造的な完全性およびアミン−ガス接触のための大きな表面積を与えるために100nm以下の主な粒子サイズを有するナノサイズの固体無機粒子の担体とを含み、前記担体はナノシリカである吸着剤。
【請求項2】
前記アミンは、第一級、第二級、第三級アミンまたはアルカノールアミン、芳香族アミン、またはそれらの混合物もしくは化合物であり、前記吸着剤の重量の約25%から75%の量で存在する請求項1に記載の吸着剤。
【請求項3】
前記アミンは、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、メチルジエタノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエタノールアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、またはポリエチレンイミンである請求項2に記載の吸着剤。
【請求項4】
前記アミンは、分子量が600よりも大きい直鎖または枝分かれしたポリエチレンイミンである請求項3に記載の吸着剤。
【請求項5】
前記担体は、50から500 m/gの表面積を有する請求項1に記載の吸着剤。
【請求項6】
前記吸着剤の重量の約25%までの量でポリオールをさらに含み、前記ポリオールはグリセロール、エチレングリコールのオリゴマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、エーテル、およびそれらの混合物からなるグループから選ばれる請求項1に記載の吸着剤。
【請求項7】
前記ナノシリカ担体は50 nm以下の粒子サイズを有し、前記アミンは前記吸着剤の重量の約25%から75%の量で存在し、前記吸着剤は前記吸着剤の重量の約25%までの量でポリオールをさらに含む請求項1に記載の吸着剤。
【請求項8】
前記アミンは、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、メチルジエタノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエタノールアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、または分子量が600よりも大きい直鎖または枝分かれしたポリエチレンイミンであり、前記ポリオールは、グリセロール、エチレングリコールのオリゴマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、エーテル、およびそれらの混合物である請求項7に記載の吸着剤。
【請求項9】
吸着剤による二酸化炭素の吸収を達成するために混合ガスに前記吸着剤を曝し、吸収または補足した二酸化炭素を放出するために保持する前記吸着剤を処理することにより、前記吸着剤で前記混合ガスから前記二酸化炭素を連続的に吸収して分離し、前記吸着剤は前記吸着剤の重量の少なくとも25%の量のアミンと、前記アミンの構造的な完全性およびアミン−ガス接触のための大きな表面積を与えるために100nm以下の主な粒子サイズを有するナノサイズの固体無機粒子の担体とを含み、前記担体はナノシリカであり、
ギ酸およびホルムアルデヒド、メタノール、およびメタンを含む反応混合物を生成するために十分な条件下で前記放出した二酸化炭素を還元し、つづけて、前記反応混合物を分離せずに、ホルムアルデヒドをギ酸およびメタノールに変換するために十分な条件下で処理し、または、
十分な条件下で前記放出した二酸化炭素を一酸化炭素に還元し、ギ酸メチルを得るために十分な条件下で前記一酸化炭素とメタノールを反応して、メタノールを生成するために十分な条件下で前記ギ酸メチルを触媒作用的に水素付加すること
を含むメタノールの生成方法。
【請求項10】
前記二酸化炭素供給源は空気、大気、または発電所または工場からの排ガスであり、他の生成物を形成するために利用可能なジメチルエーテルを生成するために十分な条件下で前記メタノールを任意に脱水する請求項9に記載のメタノールの生成方法。
【請求項11】
前記アミンは、第一級、第二級、第三級アミンまたはアルカノールアミン、芳香族アミン、またはそれらの混合物もしくは化合物であり、前記吸着剤の重量の約25%から75%の量で存在する請求項1に記載のメタノールの生成方法。
【請求項12】
前記アミンは、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、メチルジエタノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエタノールアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、またはポリエチレンイミンである請求項11に記載のメタノールの生成方法。
【請求項13】
前記アミンは、分子量が600よりも大きい直鎖または枝分かれしたポリエチレンイミンである請求項12に記載のメタノールの生成方法。
【請求項14】
前記担体は、50から500 m/gの表面積を有する請求項9に記載のメタノールの生成方法。
【請求項15】
前記吸着剤の重量の約25%までの量でポリオールをさらに含み、前記ポリオールはグリセロール、エチレングリコールのオリゴマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、エーテル、およびそれらの混合物からなるグループから選ばれる請求項9に記載のメタノールの生成方法。
【請求項16】
前記ナノシリカ担体は50 nm以下の粒子サイズを有し、前記アミンは前記吸着剤の重量の約25%から75%の量で存在し、前記吸着剤は前記吸着剤の重量の約25%までの量でポリオールをさらに含む請求項9に記載のメタノールの生成方法。
【請求項17】
前記アミンは、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、メチルジエタノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエタノールアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、または分子量が600よりも大きい直鎖または枝分かれしたポリエチレンイミンであり、前記ポリオールは、グリセロール、エチレングリコールのオリゴマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、エーテル、およびそれらの混合物である請求項16に記載のメタノールの生成方法。

【公開番号】特開2012−55886(P2012−55886A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207062(P2011−207062)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【分割の表示】特願2009−523895(P2009−523895)の分割
【原出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(592048844)ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア (26)
【Fターム(参考)】