説明

空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法、それを用いた土木建築構造体、及び土木建築物の施工方法

【課題】 本発明の目的は、コバルト石鹸を含む空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存安定性を改善し、保存後でも空気乾燥性、薄膜硬化性に優れた空気乾燥性不飽和樹脂組成物として土木建築物に施工できること、それを用いた土木建築構造体を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、空気乾燥性付与基を有する化合物を用いた空気乾燥性不飽和樹脂(A)、(メタ)アクリロイル基含有単量体(B)を含む空気乾燥性不飽和樹脂組成物に、コバルト石鹸(C)を添加して保存するに際して、前記空気乾燥性不飽和樹脂組成物に、前記(A)と前記(B)の100質量部に対してオキシム化合物を0.01質量部以上1質量部未満添加することを特徴とする空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保存安定性、空気乾燥性、薄膜硬化性に優れた空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法、それを用いた土木建築構造体、及び土木建築物の施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
道路舗装等の土木建築業界では、工期短縮及び冬季施工に対応する為、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等のラジカル重合硬化性不飽和樹脂が使用されている。
しかし、土木建築材用被覆組成物として用いる場合には、空気中の酸素がラジカル重合を阻害するため、塗膜表面の乾燥性が悪く、汚れが残りやすいという欠点がある。そこで、土木建築用空気乾燥性不飽和樹脂が提案された。(特許文献1,2)
しかし、これら不飽和樹脂は、高温時に軟質化するアスファルト等下地に対して追従性を付与するため、二重結合の濃度を下げ、反応性を低下させて伸び率を30%以上、望ましくは100%以上となる不飽和樹脂を使用せざるを得ず、一層空気乾燥性が悪くなるという欠点があった。そこで、これらの欠点を補うためにワックスを添加、或いは通常の不飽和樹脂と空気乾燥性不飽和樹脂を混合使用しているのが現状である。(特許文献3〜7)
【0003】
しかしながら、こうした組成物にワックスを添加すると、塗膜表面において空気を遮断する作用を有するため空気乾燥性の向上に寄与する反面、硬化後も塗膜表面に残存し塗膜の二次接着性及び外観などに影響を与える。またこの場合、空気乾燥性付与型重合体を併用しても、硬化時にラジカル重合性の空乾性成分の低分子量成分が残存しやすく、特に不飽和樹脂硬化物の伸率を大きくするために二重結合濃度を低下させると、著しく表面硬化性が低下して汚れやすいこと、水による白化が発生しやすい等の問題が発生する。また、空乾性不飽和樹脂組成物或いは空乾性不飽和樹脂を含む樹脂組成物に硬化促進剤であるコバルト石鹸を含ませると、貯蔵時にその空気乾燥性のため、樹脂表面と空気との接触部分からゲル化すると言った保存安定性に劣る問題があった。
【0004】
【特許文献1】特開平11−349855号公報
【特許文献2】特開平03−287618号公報
【特許文献3】特開平05−230423号公報
【特許文献4】特開平05−097943号公報
【特許文献5】特開平05−295862号公報
【特許文献6】特開2004−143393号公報
【特許文献7】特開2006−160943号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、コバルト石鹸を含む空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存安定性を改善し、保存後でも空気乾燥性、薄膜硬化性に優れた空気乾燥性不飽和樹脂組成物として土木建築物に施工できること、それを用いた土木建築構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、空気乾燥性付与基含有化合物を用いた空気乾燥性不飽和樹脂組成物にコバルト石鹸を入れて、保存するに際して、オキシム化合物を樹脂組成物に特定量添加することで保存安定性の問題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、空気乾燥性付与基を有する化合物を用いた空気乾燥性不飽和樹脂(A)、(メタ)アクリロイル基含有単量体(B)を含む空気乾燥性不飽和樹脂組成物に、コバルト石鹸(C)を添加して保存するに際して、前記空気乾燥性不飽和樹脂組成物に、前記(A)と前記(B)の100質量部に対してオキシム化合物を0.01質量部以上1質量部未満添加することを特徴とする空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の保存方法は、コバルト石鹸を含む空気乾燥性付与基が多い不飽和樹脂組成物であっても、長期保存ができ、保存中に革張りすることのない保存安定性に優れたものであり、保存後でも空気乾燥性、薄膜硬化性に優れた空気乾燥性不飽和樹脂組成物として土木建築物に施工でき、それを用いた土木建築構造体を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
空気乾燥性付与基を有する化合物を用いた空気乾燥性不飽和樹脂(A)とは、空気乾燥性ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、空気乾燥性エポキシ(メタ)アクリレート、空気乾燥性ウレタン(メタ)アクリレート、空気乾燥性不飽和ポリエステル等が挙げられる。これらのうち、物性調整の容易さ、耐黄変性の点で、空気乾燥性ポリエステル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0009】
前記空気乾燥性付与基を有する化合物としては、活性水素を有する例えば1)カルボン酸として、環状不飽和脂肪族多塩基酸およびその誘導体を含有する化合物、2)多価アルコールとして、活性水素を有するアリルエーテル基を含有する化合物、3)多価アルコールとして、多価アルコールと活性水素を有する乾性油等の脂肪油とのエステル交換反応で得られるアルコリシス化合物、4)多価アルコールとして、活性水素を有するジシクロペンタジエニル基を含有する化合物が挙げられる。
【0010】
前記空気乾燥性付与基を有する化合物の有する活性水素とは、炭素と水素との結合解離エネルギーが密度汎関数法に基づいて算出される値で80kcal/mol以下の結合からなる活性水素であって、これを少なくとも1個有するものである。以下この炭素と水素との結合をC−H結合と言い、この水素を活性水素と言う。
【0011】
不飽和樹脂組成物中の解離エネルギーが80kcal/mol以下のC−H結合の活性水素の量を計算する方法としては、後記合成例1で得られる空気乾燥性ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂を用いた例を示す。この樹脂は、合成例のとおり、原料を縮合脱水すると2854(g)生成する。原料のうち、化1で表される構造を含むシス−3−メチル−4−シクロヘキセン−シス−1,2−ジカルボキシリックアンハイドライドは、1モル中に理論活性水素は2モルあり、分子量は166である。よって、樹脂1Kg中の理論活性水素=2×(830/166)/(2854/1000)=3.5モルとなる。
【0012】
不飽和樹脂組成物中に、密度汎関数法に基づいて算出される解離エネルギーが80kcal/mol以下のC−H結合の活性水素を有する官能基(空気乾燥性付与基)を導入するには、例えばエステル化反応を利用することができる。
【0013】
前記1)の活性水素を有する環状脂肪族不飽和多塩基酸およびその誘導体を含有する化合物としては、下記の式1で表される構造を含む化合物であり、この構造は活性水素を式1のごとく2個有するもので、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、α−テルヒネン・無水マレイン酸付加物、トランス−ピペリレン・無水マレイン酸付加物等が挙げられる。
【0014】
【化1】

【0015】
前記2)で使用する活性水素を有するアリルエーテル基含有化合物とは、下記の(式2)で表される構造を含む化合物であり、この構造は活性水素を式2のごとく1個有するものがいずれも使用できる。
【0016】
【化2】

【0017】
前記アリルエーテル基含有化合物は、例えば、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロ−ルプロパンモノアリルエーテル、トリメチロ−ルプロパンジアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アルコール類のアリルエーテル化合物、アリルグリシジルエーテルなどの如きオキシラン環を有するアリルエーテル化合物等が挙げられる。
【0018】
前記3)の活性水素を有する乾性油としては、ヨウ素価130以上の油脂が好ましく、例えば、アマニ油、大豆油、綿実油、落花生油、やし油等が挙げられる。また、エステル交換反応で得られるアルコリシス化合物に用いる多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン等の3価アルコール、ペンタエリスリトール等の4価アルコールが挙げられる。
【0019】
【化3】

【0020】
前記4)の活性水素を有するジシクロペンタジエニル基を含有する化合物としては、下記式4のジシクロペンテニル基を有するヒドロキシ化ジシクロペンタジエン等が挙げられる。
【0021】
【化4】

【0022】
これらの空気乾燥性の化合物を用いて空気乾燥性官能基を樹脂に導入するには、エステル化反応のほかには、後で述べる、ウレタン化反応が使用できる。このウレタン化反応を利用した導入方法は、樹脂硬化物に低温柔軟性等を付与したい際は、有効な方法である。
【0023】
この活性水素は、空気乾燥性不飽和樹脂(A)、(メタ)アクリロイル基含有単量体(B)からなる樹脂組成物の1Kgに活性水素の量が通常0.1〜10mol程度であり、こうした樹脂組成物は活性水素を0.1〜0.8mol含むものではコバルト石鹸を添加して保存しても、ゲル化は起こらないが、1mol以上含むと、特に活性水素の量が1〜20molである空気乾燥性であるとゲル化が起こり保存安定性に劣るものであった。
【0024】
前記ポリエステル(メタ)アクリレートは、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する空気乾燥性付与基含有化合物を用いた飽和若しくは不飽和ポリエステルであり、飽和若しくは不飽和ポリエステルの末端の官能基に、この官能基と反応する官能基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させたものである。かかるポリエステル(メタ)アクリレートの数分子量としては、好ましくは500〜5000である。
前記化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリル酸またはメタクリル酸の如き各種の不飽和一塩基酸、およびそのグリシジルエステル類等が挙げられる。これらのうち、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0025】
前記飽和ポリエステルは、飽和又は不飽和二塩基酸と多価アルコールと空気乾燥性付与基含有化合物との縮合反応により得られるものであり、また、前記不飽和ポリエステルは、α,β−不飽和二塩基酸を含む二塩基酸類と多価アルコールとの縮合反応により得られるものである。
【0026】
前記飽和二塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸等を挙げることができ、また、前記不飽和二塩基酸としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸等を挙げることができる。
【0027】
前記多価アルコールとしては、水酸基を2個有する化合物で、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、水素化ビスフェノールA、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールAとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドの付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−プロパンジオール、1,2−シクロヘキサングリコール、1,3−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、パラキシレングリコール、ビシクロヘキシル−4,4'−ジオール、2,6−デカリングリコール、2,7−デカリングリコール等を挙げることができる。
【0028】
前記エポキシ(メタ)アクリレートは、好ましくは1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するもので、エポキシ樹脂と(メタ)アクリロイル基を有するカルボン酸とをエステル化触媒の存在下で反応して得られるものである。
【0029】
ここでいうエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールタイプまたはノボラックタイプのエポキシ樹脂が挙げられる。これらを単独で用いても、またはこれらを混合して用いてもよい。エポキシ樹脂の平均エポキシ当量は、150〜450の範囲のものが好ましい。
【0030】
上記ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂としては、例えばエピクロルヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応により得られる実質的に1分子中に2個以上のエポキシ基を有するグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、メチルエピクロルヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応により得られるメチルグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、あるいはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリン若しくはメチルエピクロルヒドリンとから得られるエポキシ樹脂などが挙げられる。また、上記ノボラックタイプのエポキシ樹脂としては、例えばノボラック型フェノール樹脂又はノボラック型クレゾール樹脂と、エピクロルヒドリン又はメチルエピクロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂などがある。
【0031】
前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂に用いられる(メタ)アクリロイル基を有するカルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノ(2−エチルヘキシル)あるいはソルビン酸などが挙げられる。これらの(メタ)アクリロイル基を有するカルボン酸は、単独でも、2種以上混合しても用いられる。上記エポキシ樹脂と(メタ)アクリロイル基を有するカルボン酸との反応は、好ましくは60〜140℃、特に好ましくは80〜120℃の温度において、エステル化触媒を用いて行われる。
【0032】
上記のエステル化触媒としては、たとえばトリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン若しくはジアザビシクロオクタンなどの如き三級アミン、トリフェニルホスフィンあるいはジエチルアミン塩酸塩などの如き公知の触媒が挙げられる。
【0033】
前記ウレタン(メタ)アクリレートは、ポリオール、ポリイソシアネートおよび1分子中に1個以上の水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物との反応により得られるものであり、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するものである。
【0034】
かかるウレタン(メタ)アクリレートに用いられるポリオールとしては、例えばポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカ−ボネ−トポリオール、ポリブタジエンポリオール等が挙げられる。これらのポリオールの数平均分子量は200〜3000であるものが好ましく、400〜2000のものが特に好ましい。
【0035】
ウレタン(メタ)アクリレートに用いるポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート及びその異性体または異性体の混合物(以下TDIと略す)、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができ、それらの単独または2種以上で使用することができる。上記ポリイソシアネートのうち、ジイソシアネート、特にTDIが好ましく用いられる。
【0036】
ウレタン(メタ)アクリレートに用いられる1分子に1個以上の水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)アクリレート類、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多価(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。
【0037】
また、ウレタン(メタ)アクリレートの原料として、例えばエチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロ−ルプロパンモノアリルエーテル、トリメチロ−ルプロパンジアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アルコール類のアリルエーテル化合物、アリルグリシジルエーテルなどの如きオキシラン環を有するアリルエーテル化合物等の水酸基を有しかつ上記の(式2)で表される構造を含む化合物を用いることにより、樹脂中にC−H結合解離エネルギーが80kcal/mol以下の理論活性水素を導入することができる。
【0038】
ウレタン(メタ)アクリレートの製造方法としては、1)先ずポリイソシアネートとポリオールとを好ましくは当量比でNCO/OH=1.3〜2になるように反応させ、末端イソシアネート化合物を生成させ、次いでそれに水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物をイソシアネート基に対して水酸基がほぼ等量になるように反応させる方法、2)ポリイソシアネートと水酸基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを当量比でNCO/OH=2以上となるように反応させ、片末端にイソシアネート基を有する化合物を生成させ、次いでポリオールを加えてイソシアネート基と反応させる方法等が挙げられる。
【0039】
ここでいうポリエーテルポリオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレンオキサイド、ビスフェノールA及びビスフェノールFに上記アルキレンオキサイドを付加させたもの等を挙げることができる。
【0040】
またポリエステルポリオールは、二塩基酸と多価アルコールとを縮合重合して得られるもの、又はポリカプロラクトンなどの環状エステル化合物の開環重合して得られるものである。ここで使用する二塩基酸としては、例えばフタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4'−ビフェニルジカルボン酸、またこれらのジアルキルエステル等を挙げることができる。
多価アルコールとしては、前記飽和ポリエステルの原料として挙げたものを用いることができる。
【0041】
本発明に使用する(メタ)アクリロイル基含有単量体(B)としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、ポリカプロラクトンアクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノアクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、ポリカプロラクトンメタクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノメタクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメタクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノールエチレンオキサイド(EO)変性アクリレート、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェノールEO変性アクリレート、フェノキシプロピルアクリレート、フェノールプロピレンオキサイド(PO)変性アクリレート、ノニルフェノキシプロピルアクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、アクリロイルオキシエチルフタレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノールEO変性メタクリレート、ノニルフェニルカルビトールメタクリレート、ノニルフェノールEO変性メタクリレート、フェノキシプロピルメタクリレート、フェノールPO変性メタクリレート、ノニルフェノキシプロピルメタクリレート、ノニルフェノールPO変性メタクリレート、メタクリロイルオキシエチルフタレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート[分子中に式(4)で表される構造を有する活性水素を有する]、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、分子量が180以上で揮発しにくい性質を有するフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、水素結合を有し揮発しにくい性質を有する2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが、塗膜中に微量に未反応で残っても、TVOCと成り難い点で好ましい。
また、スチレン、酢酸ビニル、ビニルトルエン、α−メチルトルエン等の不飽和基を有する反応性単量体も、発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
【0042】
また、(メタ)アクリロイル基含有単量体(B)に、発明の効果を損なわない範囲で、一分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する単量体を併用することが好ましい。この単量体を併用することにより、硬化物表面の耐摩耗性、耐さっ傷性、耐煽動性、耐薬品性等を向上させることができる。この一分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートのアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン−グリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独で、又は2種以上の併用で用いられる。
また、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテトラブロムフタレート、トリアリルフタレート等も、発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
【0043】
本発明では、空気乾燥性不飽和樹脂組成物に硬化促進剤としてコバルト石鹸を含有するが、このコバルト石鹸とは、例えばナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト等である。
その際添加されるオキシム化合物とは、例えば、メチルエチルケトンオキシムであり、その添加量は、前記(A)と(B)からなる樹脂組成物100質量部に0.01以上1質量部未満である。好ましくは0.02〜0.8質量部である。この範囲を外れると長期保存安定性が得られないものとなる。また、コバルト石鹸(C)とオキシム化合物(D)との質量比は、1:0.01〜1:1であることが好ましく、より好ましくは1:0.08〜1:0.75である。この範囲を外れると長期保存安定性が得られないものとなる。
【0044】
コバルト石鹸以外の硬化促進剤も本発明の効果を損なわない範囲で添加しても良い。例えばオクチル酸亜鉛、オクチル酸バナジウム、ナフテン酸銅、ナフテン酸バリウム等金属石鹸類、バナジウムアセチルアセテート、コバルトアセチルアセテート、鉄アセチルアセトネート等の金属キレート類、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、4-(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−[N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ベンズアルデヒド、4−(N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンズアルデヒド、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリエタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェニリモルホリン、ピペリジン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン、ジエタノールアニリン等のN,N−置換アニリン、N,N−置換−p−トルイジン、4-(N,N−置換アミノ)ベンズアルデヒド等のアミン類が挙げられる。これらのうち、アミン類、金属石鹸類が好ましい。硬化促進剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用しても良い。この硬化促進剤は、予め樹脂組成物に添加しておいても良いし、使用時に添加しても良い。硬化促進剤の使用量は、0.1〜5質量部である。
【0045】
本発明の樹脂組成物には、硬化速度を調整するため、ラジカル硬化剤、光ラジカル開始剤、重合禁止剤を使用することができる。
【0046】
ラジカル硬化剤としては、例えば有機過酸化物が挙げられ、具体的にはジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系等公知公用のものが挙げられる。
ラジカル硬化剤の使用量は、樹脂組成物の合計量100質量部に対して、0.1〜6質量部であることが好ましい。
【0047】
光ラジカル開始剤、すなわち光増感剤としては、例えばベンゾインアルキルエーテルのようなベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン、ベンジル、メチルオルソベンゾイルベンゾエートなどのベンゾフェノン系、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンなどのアセトフェノン系、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系等が挙げられる。
【0048】
また本発明の空気乾燥性不飽和樹脂組成物は、塗膜の乾燥を補助する成分として、石油ワックス、合成ワックスすなわちポリエチレンワックス、酸化パラフィン、アルコール型ワックス等を添加しても良い。
【0049】
前記重合禁止剤としては、例えばトリハイドロベンゼン、トルハイドロキノン、14−ナフトキノン、パラベンゾキノン、ハイドロキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等を挙げることができる。好ましくは樹脂組成物に、10〜1000ppm添加しうるものである。
【0050】
本発明の樹脂組成物には、上記以外に、各種の添加剤、例えば充填剤、紫外線吸収剤、顔料、増粘剤、低収縮剤、老化防止剤、可塑剤、骨材、難燃剤、安定剤、補強材等を使用することができる。
【0051】
充填剤としては、例えば水硬性ケイ酸塩材料、炭酸カルシウム粉、クレー、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化アルミニウム、セルロース系、硅砂、川砂、寒水石、大理石屑、砕石等が挙げられる。
【0052】
本発明の樹脂組成物は、全季節(5〜35℃)で保存安定性に優れ、かつ使用時の表面乾燥性及び硬化性に優れるため、FRP成形品、パテ、塗料、注型品、床材、壁面コーティング材、道路マーキング材、舗装材、ライニング材等に用いることができる。
特に全季節で使用する土木建築材料の保存方法として有用である。
【実施例】
【0053】
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明する。また、文中に「部」「%」とあるのは、質量部、質量%を示すものである。
【0054】
合成例1(空気乾燥性ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂)
無水フタル酸5モル、トリエチレングリコール6.2モル、ジエチレングリコール3.3モルおよびシス−3−メチル−4−シクロヘキセン−シス−1,2−ジカルボキシリックアンハイドライド5モルを温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに仕込み、エステル化触媒としてジブチルチンオキサイドを0.5質量%添加し、205℃で11時間反応させた。
その後、140℃まで冷却し、次いでグリシジルメタクリレート1.3モルを所定量投入し、10時間反応させ、ポリエステル(メタ)アクリレートを得た。この樹脂を樹脂aとする。
【0055】
合成例2(エポキシアクリレート樹脂)
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた三口フラスコにビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応により得られたエポキシ当量が185なるエピクロン850(大日本インキ化学工業(株)製)1850g、メタクリル酸860g、ハイドロキノン1.36gおよびトリエチルアミン10.8gを仕込み、120℃まで昇温させ、同温度で10時間反応させ、酸価3.5のエポキシアクリレートとした。この樹脂を樹脂bとする。
【0056】
合成例3(ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂)
無水フタル酸10モル、トリエチレングリコール6.2モル、ジエチレングリコール3.3モルを温度計、攪拌機、不活性ガス導入口および還流冷却器を備えた四口フラスコに仕込み、エステル化触媒としてジブチルチンオキサイドを0.5質量%添加し、205℃で11時間反応させた。
その後、140℃まで冷却し、次いでグリシジルメタクリレート1.3モルを所定量投入し、10時間反応させ、ポリエステル(メタ)アクリレートを得た。この樹脂を樹脂cとする。
【0057】
<評価方法>
<GT(ゲルタイム)>
ゲルタイム(GT)は、容量100mlのデスカップに樹脂組成物を50g計量し、その樹脂組成物温度を25℃に調整した後、40%ベンゾイルパーオキサイド(40%BPO)を2質量部混合添加した。これを所定温度(25℃)の恒温槽に浸漬し、ゲルが発生して糸切れ状態になるまでの時間をゲルタイム(GT)とした。
【0058】
<TF(タックフリータイム)>
TFは、容量100mlのデスカップに樹脂組成物を50g計量し、樹脂温度を25℃に調整した後、40%ベンゾイルパーオキサイド(40%BPO)を2部混合添加した。これを所定条件(25℃・50%)の環境試験室内にて、ガラス板上に厚み0.5mmおよび0.07mmとなるように、アプリケーターにて塗布した。表面状態を指触にて確認し、指に樹脂が付かなくなるまでの時間をタックフリータイム(TF)とした。
【0059】
<GT/TF(ゲルタイム/タックフリー比(0.5mm))>
(GT/TF)は、ゲルタイムの値を0.5mm厚塗布のタックフリー値で割り、算出した。
【0060】
<保存安定性>
保存安定性は、雰囲気温度が20〜25℃の実験室にて、容量500mlの金属缶に樹脂を400g計量し蓋をした。それを雰囲気温度が20〜25℃の実験室および45℃の乾燥機内に保管し、1ヶ月毎に、目視で樹脂のゲル化や皮バリの発生状況を確認した。
【0061】
(実施例1〜4)
上記合成例で得られた樹脂a、樹脂b、樹脂cを、樹脂固形分60%となるように、メチルメタクリレート(MMA)で希釈して表1の配合の硬化性樹脂組成物を得て、前記の各種評価試験を行った。その結果を表1に示した。いずれも保存安定性、空気乾燥性(GT/TF)に優れるものであった。
【0062】
【表1】


GT(ゲルタイム)・TF:25℃・50%環境試験室内にて、樹脂組成物に40%BPOを2phr配合し、硬化時間の確認及び乾燥性の確認を実施。
(略語説明)
・※:パラトルイジンエチレンオキサイド2モル付加物/パラフィンワックス=0.3%/0.36%
・MMA:メチルメタクリレート
・TBC:4−ターシャリー−ブチルカテコール(重合禁止剤)
・ポリストップ:ピペリジン系化合物(伯東株式会社製品、重合禁止剤)
・TM−HQ:2,3,5−トリメチルハイドロキノン
・6%Co:ナフテン酸コバルト6%鉱油溶液
・MEKO:メチルエチルケトンオキシム
【0063】
(比較例1〜4)
上記合成例で得られた樹脂a、樹脂b、樹脂cを、樹脂固形分60%となるように、メチルメタクリレート(MMA)で希釈して表2の配合の硬化性樹脂組成物を得て、前記の各種評価試験を行った。その結果を表2に示した。
比較例1、3、4いずれの空気乾燥性不飽和樹脂を含む樹脂組成物でもメチルエチルケトンオキシムを使用しないため、保存安定性に劣るものであった。比較例2は、空気乾燥性不飽和樹脂を含まない樹脂組成物であればメチルエチルケトンオキシムを使用しなくとも保存安定性に優れることを示すが、空気乾燥性(GT/TF)に劣ることを示すものであった。
【0064】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、コバルト石鹸を含む空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存安定性を改善し、保存後でも空気乾燥性、薄膜硬化性に優れた空気乾燥性不飽和樹脂組成物として土木建築物に施工できる。また、それを用いた土木建築構造体を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気乾燥性付与基を有する化合物を用いた空気乾燥性不飽和樹脂(A)、(メタ)アクリロイル基含有単量体(B)を含む空気乾燥性不飽和樹脂組成物に、コバルト石鹸(C)を添加して保存するに際して、
前記空気乾燥性不飽和樹脂組成物に、前記(A)と前記(B)の100質量部に対してオキシム化合物を0.01質量部以上1質量部未満添加することを特徴とする空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法。
【請求項2】
前記空気乾燥性不飽和樹脂組成物が、前記空気乾燥性付与基の量が前記空気乾燥性不飽和樹脂(A)と前記(メタ)アクリロイル基含有単量体(B)との合計1Kg中に1〜20molである請求項1記載の空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法。
【請求項3】
前記空気乾燥性付与基を有する化合物を用いた空気乾燥性不飽和樹脂(A)が、空気乾燥性ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、空気乾燥性不飽和ポリエステルのいずれかである請求項1記載の空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法。
【請求項4】
前記オキシム化合物が、メチルエチルケトオキシムである請求項1記載の空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法。
【請求項5】
前記コバルト石鹸(C)と前記オキシム化合物(D)の質量比が、(C):(D)=1:0.08〜1:0.75である請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法。
【請求項6】
請求項1〜5いずれか1項に記載の空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法で得られた前記樹脂組成物を下地に塗布してなることを特徴とする土木建築構造体。
【請求項7】
請求項1〜5いずれか1項に記載の空気乾燥性不飽和樹脂組成物の保存方法で得られた前記樹脂組成物を下地に塗布してなることを特徴とする土木建築物の施工方法。

【公開番号】特開2009−263445(P2009−263445A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−112398(P2008−112398)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(000002886)DIC株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】