Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物、ベルト及び空気浮上式ベルトコンベア
説明

空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物、ベルト及び空気浮上式ベルトコンベア

【課題】 低粘着性及び低摩擦性を向上させた空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物、そのゴム組成物を使用したベルト及びそのベルトを装着した空気浮上式ベルトコンベアを提供すること。
【解決手段】 (A)ゴム成分に(B)摩擦粘着防止剤、更には(C)摩擦軽減剤を配合した空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物、そのゴム組成物を使用したベルト及びそのベルトを装着した空気浮上式ベルトコンベアである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物、その組成物を用いたベルト及びそのベルトを装着した空気浮上式ベルトコンベアに関し、さらに詳しくは、上面カバーゴム、補強材及び下面カバーゴムからなる空気浮上式ベルトコンベアのベルトの下面カバーゴム用として、特に低粘着性及び低摩擦性を向上させた空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物、その組成物を用いたベルト及びそのベルトを装着した空気浮上式ベルトコンベアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気浮上式ベルトコンベアは、ベルト支持材に穿設した空気吹出孔より空気を吹き出すことにより、ベルトの一部をベルト支持材より浮上させて走行させ、キャリーローラーとベルトとを接触させないことにより、動力ロスを低減させた省エネルギー型のベルトコンベアである。従来のこの種のベルトコンベア装置としては、例えば特開平7−206122号公報に開示されているように、1対のプーリ間に掛け回した無端の可撓性ベルトの往路部分を、同軸状に配設した内外2重の円管のうちの内側円管内に挿通させるとともに、ベルトの復路部分を、外側円管と内側円管との間に挿通させて、往路及び復路が、それぞれ樋状すなわちトラフ形状をなすようにしてベルトを走行させ、かつ内外の円管の下部に一定間隔で穿設された空気吹き込み口より空気を内方に吹き込んで、ベルトを浮上させることにより、ベルトの走行抵抗を軽減させるようにしたものがある。また、ベルトの往路部分を挿通させる円管と、復路部分を挿通させる円管とを、上下に平行に配設したものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような空気浮上式ベルトコンベアにおいても、ベルトが垂直方向に凸型に湾曲して走行する部分や、ベルトにおけるプーリから完全に樋状となる部分までのトラフ変換部、またはベルトの往路の始端部におけるシュートから被搬送物が投下される部分等においては、ベルトの一部がベルト支持材に接触して、ベルトの駆動抵抗が増大し、また支持体の金属表面にゴムが粘着して黒く汚れることが起こる。空気浮上式ベルトコンベアのベルトは、通常上面カバーゴム、補強材及び下面カバーゴムからなっており、ベルト支持材に接触するのは下面カバーゴムであるが、本発明は、この下面カバーゴムとして使用するのに適した、低粘着性及び低摩擦性を向上させた空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物、その組成物を用いたベルト及びそのベルトを装着した空気浮上式ベルトコンベアを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、(A)ゴム成分に(B)摩擦粘着防止剤を配合することにより、上記課題が解決され、低粘着性及び低摩擦性を向上させた空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物が得られ、更に(C)摩擦軽減剤を配合することに更なる向上が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のゴム組成物における(A)成分であるゴム成分としては、天然ゴムや合成ゴムが用いられる。合成ゴムとしては、例えばブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムが好ましく、さらに臭素化ブチルゴム、パラメチルスチレン基を有するブチルゴム(具体的にはイソブチレンとp−ハロゲン化メチルスチレンとの共重合体等)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)なども好適なものとして挙げることができる。本発明におけるゴム成分は、空気浮上式ベルトコンベアのベルトという用途に応じて、天然ゴム及び上記合成ゴムの中から、適宜一種又は二種以上選択して用いられる。
【0006】本発明のゴム組成物における(B)成分である摩擦粘着防止剤は、ゴムに配合することにより、加硫後のゴムを金属と繰返しこすりあわせても、金属面に粘着して黒く汚れ糊のように付着することのないようにする物質を意味する。係る性質を発現するものとしては、主として無機白色充填材があり、具体的には、沈降性炭酸カルシウム、重質又は軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化マグネシウム、アルミナフレーク等の酸化物、ケイ酸アルミニウム(カオリナイト、焼成クレー等)、ケイ酸マグネシウム(タルク、含水ケイ酸マグネシウム等)、ケイ酸カルシウム(ウォラストナイト、含水ケイ酸カルシウム等)、ケイ酸(ケイ砂、ケイ石粉、含水ケイ酸、無水ケイ酸等)等の天然及び合成ケイ酸及びケイ酸塩、マイカ等のフレーク状充填材を挙げることができる。これらの中では、ケイ酸マグネシウム、特に微細扁平状のケイ酸マグネシウム(日本ミストロン社製、商品名:ミストロンベーパータルク)、重質炭酸カルシウム及びアルミナフレークが好適である。
【0007】摩擦粘着防止剤の配合量は、その種類や求める摩耗性能により異なり一概には決められないが、(A)成分であるゴム成分100質量部当たり3〜100質量部、好ましくは10〜50質量部の範囲で使用する。特に、ケイ酸マグネシウムの場合は、(A)成分100質量部当たり3〜80質量部、好ましくは10〜50質量部の範囲が適当であり、重質炭酸カルシウムの場合は、(A)成分100質量部当たり10〜100質量部、好ましくは10〜50質量部の範囲が適当である。これらの範囲未満では所期の摩擦性能が得られず、この範囲を超えてもそれ以上の摩擦性能の向上は得られず無意味であるばかりか、物性が低下する可能性が発生する。
【0008】本発明のゴム組成物では、(B)成分である摩擦粘着防止剤と共に(C)成分として摩擦軽減剤を配合することにより、その低粘着性及び低摩擦性を更に向上させることができる。係る摩擦軽減剤とは、ゴムに配合することにより、加硫後のゴムの表面に析出させ、金属との摩擦を小さくする物質を意味する。そのためには、ゴムに対する相溶性が低く、且つ摩擦を下げる性質が必要であるが、係る性質を発現するものとしては、オクタデセンアミド(オレイン酸アミド)等の酸アミド、低分子量ポリエチレン粉末、N,N−ビス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6ヘキサンジアミンを挙げることが出来る。特に、それらの市販品である、ダイアミッドO−200(商品名、日本化成社製、全アミド成分98%のオクタデセンアミド)、ポリワックス500、同655、同1000、同2000(商品名、東洋ペトロライト社製、分子量500〜2000のポリエチレン粉末)及びスミファイン1162(商品名、住友化学社製、N,N−ビス(2−メチル−2−ニトロプロピル)−1,6ヘキサンジアミンを33質量%含む焼成クレー)が好適である。
【0009】摩擦軽減剤の配合量は、その種類や求める摩耗性能により異なり一概には決められないが、(A)成分であるゴム成分100質量部当たり0.3〜30質量部、好ましくは0.5〜20質量部の範囲で使用する。特に、低分子量ポリエチレン粉末の場合は、(A)成分100質量部当たり2〜30質量部、好ましくは5〜20質量部の範囲が適当であり、酸アミドの場合は、(A)成分100質量部当たり0.3〜5質量部、好ましくは0.5〜3質量部の範囲が適当である。これらの範囲未満では所期の効果が得られず、この範囲を超えると、工場加工性(成形性)に問題が発生する可能性がある
【0010】また、本発明のゴム組成物には、通常硫黄が含有される。この硫黄の含有量は、前記(A)成分100質量部当たり、0.3〜5質量部の範囲が好ましい。この含有量が0.3質量部未満では十分な加硫効果が得られず、目標性能を達成できなくなる。5質量部を超えると、ゴムがもろくなり、ゴムの疲労性能が低下するなど好ましくない。
【0011】さらに、本発明のゴム組成物には、前記各成分以外に、ゴム業界で通常使用される配合剤を通常の配合量で適宜配合することができる。具体的には、カーボンブラックやシリカ等の充填剤、アロマオイル等の軟化剤、ジフェニルグアニジン等のグアニジン類、メルカプトベンゾチアゾール等のチアゾール類、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等のスルフェンアミド類、テトラメチルチウラムジスルフィド等のチウラム類などの加硫促進剤、酸化亜鉛等の加硫促進助剤、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)、フェニル−α−ナフチルアミン等のアミン類などの老化防止剤等である。
【0012】前記したように、空気浮上式ベルトコンベアのベルトは、通常上面カバーゴム、補強材及び下面カバーゴムからなっており、ベルト支持材に接触するのは下面カバーゴムである。本発明の空気浮上式ベルトコンベア用ベルトは、上面カバーゴム、補強材及び下面カバーゴムからなるベルトの、下面カバーゴムに本発明のゴム組成物を使用したものである。補強剤及び上面カバーゴムは、この種のベルト用として従来から知られていたものが使用し得るが、無論、上面カバーゴムに本発明のゴム組成物を使用しても、一向に差し支えない。本発明の空気浮上式ベルトコンベアのベルトは、従来公知の空気浮上式ベルトコンベアの何れにも使用可能である。而して、本発明の空気浮上式ベルトコンベアは、従来公知の空気浮上式ベルトコンベアのベルトとして、本発明の空気浮上式ベルトコンベア用ベルトを装着したものである。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
【0014】比較例1天然ゴム40質量%、SBR30質量%、BR30質量%からなるゴム成分100質量部に対し、カーボンブラック〔旭カーボン社製、商品名:ASAHI#70−NP〕55質量部、ステアリン酸1質量部、ワックス1.5質量部、老化防止剤N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン〔大内新興化学工業(株)製、商品名:ノクラック6C〕2質量部、アロマ油15質量部、硫黄2.1質量部、亜鉛華4質量部、加硫促進剤ジフェニルグアニジン〔大内新興化学工業社製、商品名:ノクセラーD〕0.4部及び加硫促進剤N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル−1−スルフェンアミド〔大内新興化学工業社製、商品名:ノクセラーCZ〕1部を配合し、ゴム組成物を調製した。
【0015】実施例1〜15比較例1の配合組成に、さらに第1表に示す量の摩擦粘着防止剤[微細扁平状のケイ酸マグネシウム(日本ミストロン社製、商品名:ミストロンベーパータルク)、重質炭酸カルシウム又はアルミナフレーク(旭工業社製、商品名:ALUMINA FLAKE)]及び摩擦軽減剤[オクタデセンアミド(日本化成社製、商品名:ダイアミッドO−200、全アミド成分98%)又は低分子量ポリエチレン粉末(東洋ペトロライト社製、商品名:ポリワックス655、分子量700)]を加え、ゴム組成物を調製した。
【0016】比較例1及び実施例1〜15で調製したゴム組成物について、以下に示す方法により往復走行摩擦試験を行って粘着性及び摩擦係数を求めた。その結果を第1表に示す。
〔往復走行摩擦試験〕亜鉛メッキした金属の上に置いた、各ゴム組成物からなる縦12cm、横2.5cm、厚さ0.2cmの試料の上に、0.5kgの荷重を置き、試料の縦方向に毎秒10cmの速度で、毎秒1往復の往復運動を行い、その際の0.2時間継続後の動摩擦係数を荷重計により測定・算出し、また0.5時間継続後の金属表面への粘着付着、黒い汚れの状態を、次の基準により、目視判定した。
◎:全く汚れていない。
○:やや灰色に汚れている。
△:灰色に汚れている。
×:真っ黒に粘着し汚れている。
【0017】
【表1】


【0018】
【表2】


【0019】
【表3】


【0020】
【発明の効果】本発明の空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物及びそれを使用したベルトは、低粘着性及び低摩擦性に優れており、また、該ベルトを装着した空気浮上式ベルトコンベアは、摩擦による動力損失及び汚れの少ないものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 (A)ゴム成分に(B)摩擦粘着防止剤を配合したことを特徴とする空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物。
【請求項2】 (B)成分の摩擦粘着防止剤が、ケイ酸マグネシウムであり、その配合量が、(A)成分100質量部当たり、3〜80質量部である請求項1に記載の空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物。
【請求項3】 (B)成分の摩擦粘着防止剤が、重質炭酸カルシウムであり、その配合量が、(A)成分100質量部当たり、10〜100質量部である請求項1に記載の空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物。
【請求項4】 (B)成分の摩擦粘着防止剤が、アルミナフレークであり、その配合量が、(A)成分100質量部当たり、3〜80質量部である請求項1に記載の空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物。
【請求項5】 更に(C)摩擦軽減剤を配合したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物。
【請求項6】 (C)成分の摩擦軽減剤が、低分子量ポリエチレン粉末であり、その配合量が、(A)成分100質量部当たり、2〜30質量部である請求項5に記載の空気浮上式ベルトコンベアのベルト用ゴム組成物。
【請求項7】 (C)成分の摩擦軽減剤が、酸アミドであり、その配合量が、(A)成分100質量部当たり、0.3〜5質量部である請求項5に記載の空気浮上式ベルトコンベア用ゴム組成物。
【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物を、上面カバーゴム、補強材及び下面カバーゴムからなるベルトの下面カバーゴムとして使用したことを特徴とする空気浮上式ベルトコンベア用ベルト。
【請求項9】 請求項8に記載のベルトを装着したことを特徴とする空気浮上式ベルトコンベア。

【公開番号】特開2002−211725(P2002−211725A)
【公開日】平成14年7月31日(2002.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−309430(P2001−309430)
【出願日】平成13年10月5日(2001.10.5)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】