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空気清浄器
説明

空気清浄器

【課題】光源からの光を光触媒に効率良く均一に照射して高い浄化性能を得ることができる空気清浄器を提供すること。
【解決手段】蛇腹折りされた光触媒6にLED(光源)7からの光を照射して該光触媒6を活性化させることによって、空気取入口から取り入れられた空気を浄化して空気吹出口から排出する空気清浄器において、前記LED7からの光を配光制御するレンズ8をLED7と前記光触媒6との間に配置し、前記光触媒6の蛇腹折りを前記LEDと前記レンズ8とによって形成される焦点Fを中心として扇状に形成する。又、前記光触媒6を前記LED7からの光の出射方向に対して斜めに配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光触媒に光を照射して該光触媒を活性化することによって空気を浄化する空気清浄器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両に搭載された空気清浄器は、蛇腹折りされた光触媒に光源からの光を照射して該光触媒を活性化させることによって、空気取入口から取り入れられた空気を浄化して空気吹出口から排出する機能を果たすものである(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
ここで、図10に従来の空気清浄器において光源であるLED(発光ダイオード)107から光触媒106に向けて出射される光の照射エリアを示すが、光には光触媒106に照射されないで該光触媒106の活性化に寄与しない照射ロス(図10に斜線にて示す部分)が発生し、光の利用効率が低いという問題があった。
【0004】
ところで、図11に示すように光触媒106はその表面積を拡大するために蛇腹折り(波折り)されているが、このように蛇腹折りされた光触媒106に光を照射すると影(図11の斜線部分)が発生し、光が照射されない部分が生じるために光触媒106の浄化性能が低下するという問題があった。
【0005】
そこで、特許文献3には、光触媒(光触媒フィルタ)を円弧状に形成し、該光触媒の円弧の中心側に光源を配置したり、光触媒に成形される蛇腹折りを不等ピッチとしたり、光源と光触媒との間に光拡散用のプリズムや光を反射させる反射板を配設する構成が提案されている。
【0006】
又、特許文献4には、通気抵抗を低く抑えるとともに、光触媒(脱臭フィルタ)の浄化性能を高めるために、光触媒を中空柱状形状とするとともに、該光触媒の開口部の何れか一方に光源を配置し、該光源の照射光を光触媒の中空内面の全面に集光するように照明方向変換用のプリズムを配置する構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−360679号公報
【特許文献2】特開2004−305436号公報
【特許文献3】特開2008−275241号公報
【特許文献4】特表2008−292146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献3において提案された構成によっても光触媒全体に光を照射することは不可能であり、部分的に影が不可避的に発生するために光触媒の浄化性能を最大限に高めることができない。
【0009】
又、特許文献4において提案された構成は、中空柱状形状の光触媒を使用するためにその配置が限定されるという問題がある。
【0010】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、光源からの光を光触媒に効率良く均一に照射して高い浄化性能を得ることができる空気清浄器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、蛇腹折りされた光触媒に光源からの光を照射して該光触媒を活性化させることによって、空気取入口から取り入れられた空気を浄化して空気吹出口から排出する空気清浄器において、前記光源からの光を配光制御するレンズを光源と前記光触媒との間に配置し、前記光触媒の蛇腹折りを前記光源と前記レンズとによって形成される焦点を中心として扇状に形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記光触媒を前記光源からの光の出射方向に対して斜めに配置したことを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、空気清浄器を車両に搭載されるものとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、光触媒の蛇腹折りを光源を中心として扇状に形成し、レンズによって配光制御された光を光触媒に照射するようにしたため、影の発生を防いで光の全てを光触媒にムラ無く均一に照射してこれを活性化させることができ、光触媒反応による空気の浄化作用を高めることができる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、光触媒を光源からの光の出射方向に対して斜めに配置したため、該光触媒に光が斜めに均一に照射される。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、車両内のように限られたスペースにも空気清浄器を配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る空気清浄器の側断面図である。
【図2】本発明に係る空気清浄器の光触媒と光源及びレンズの配置関係を示す平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図2のB−B線断面図である。
【図5】本発明に係る空気清浄器の光触媒への光の照射エリアを示す平面図である。
【図6】本発明に係る空気清浄器の光触媒に照射される光のシミュレーションを示す平面図である。
【図7】本発明に係る空気清浄器の光触媒に照射される光のシミュレーションを示す側面図である。
【図8】本発明の別形態に係る空気清浄器の側断面図である。
【図9】本発明の別形態に係る空気清浄器の側断面図である。
【図10】従来の空気清浄器の光触媒への光の照射エリアを示す平面図である。
【図11】従来の空気清浄器における光触媒への光の照射状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は本発明に係る空気清浄器の側断面図であり、図示の空気清浄器1は扁平な薄型のハウジング2を備えており、このハウジング2の一端(図1の左端)には空気取入口3が開口し、他端(図1の右端)には空気吹出口4が開口している。そして、ハウジング2内の空気取入口3の近傍にはファン5が配置され、同ハウジング2内の長手方向中間底部には光触媒6が配置されている。即ち、ハウジング2の底部には長手方向(図1の左右方向)に長い凹部2aが形成されており、この凹部2a内に前記光触媒が収容されている。
【0020】
又、ハウジング2の空気吹出口4の近傍上部には凸状空間を形成する光源収容部2bが形成されており、この光源収容部2bの斜面状の頂面には、光源である1つのLED(発光ダイオード)7がその光出射方向が前記光触媒6に対して斜めになるよう固定されている。換言すれば、光触媒6がLED7からの光の出射方向に対して斜めに配置されている。そして、光源収容部2bのハウジング2内に開口する開口部には、LED7から出射される光の配光を制御するレンズ8が設けられている。つまり、レンズ8は、LED7と光触媒6との間に配置されている。
【0021】
ここで、光触媒6の構成の詳細を図2〜図4に基づいて以下に説明する。
【0022】
図2は光触媒とLED及びレンズの配置関係を示す平面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は図2のB−B線断面図であり、光触媒6は図3及び図4に示すように蛇腹折り(波折り)された平面視矩形の部材であって、このように光触媒6を蛇腹折りすることによってその表面積が拡大されている。
【0023】
而して、本実施の形態で用いられる光触媒6は、金属チタンにゾルゲル法やスパッタ、スプレー等の塗布方法によって酸化チタンを塗布したものであり、図2に示すように光触媒6の蛇腹折りはLED7とレンズ8によって形成された焦点F(以下、擬似焦点F)を中心として扇状(放射状)に形成されている。擬似焦点Fは、LED7から出射してレンズ8を通過して照射される光の交点であり、この擬似焦点Fの位置は、LED7とレンズ8との距離やレンズ8の形状によって、LED7の近傍やLED7の出射光が出射するレンズ8の出射面側となる。図2では、LED7の焦点近傍に擬似焦点が画位置している。ここで、光触媒6に照射される光(紫外線)のシミュレーションを図5〜図7に示す。
【0024】
即ち、図5は光触媒への光の照射エリアを示す平面図、図6は光触媒に照射される光のシミュレーションを示す平面図、図7は同側面図であり、LED7から出射される光は、図5に示すようにレンズ8によって配光が制御され、光触媒6を含む矩形の照射エリアに照射されるため、照射ロスが殆ど無く、光の大部分が光触媒6に照射されて該光触媒6が活性化される。又、本実施の形態では、図6に示すように光触媒6の平面の形状をLED7の照射領域と同じ四角形状としている。
【0025】
又、前述のように光触媒6の蛇腹折りはLED7とレンズ8によって形成された擬似焦点Fを中心として扇状に形成されているため、レンズ8によって配光制御された光は、図6及び図7に示すように光触媒6の蛇腹折りに沿って進む。このため、光触媒6に光の影が発生することがなく、光は光触媒6の表面をムラ無く均一に照射され、このように光触媒6に光が均一に照射されることによって該光触媒6が効率良く活性化される。そして、本実施の形態では、光触媒6をLED7からの光の出射方向に対して斜めに配置したため、光触媒6をLED7からの光の出射方向に対して平行方向や直角方向に配置した場合に比べて、光触媒6とLED7との距離を短くすることが可能となり、空気清浄器1内の省スペース化を図ることができる。又、LED7から出射してレンズ8によって配光制御された光が光触媒6に均一に照射され、該光触媒6による光触媒反応が効率良くなされる。
【0026】
而して、以上のように構成された図1に示す空気清浄器1において、ハウジング2内のファン5が回転駆動されると、空気がハウジング2の空気取入口3からハウジング2内に取り込まれる。又、同時にLED7が起動され、該LED7から出射する光は、レンズ8によって配光制御された後、前述のように光触媒6に向けて照射される。すると、光触媒6が光によって活性化され、脱臭等の所望の浄化機能を果たす。
【0027】
そして、ファン5によってハウジング2内に取り込まれた空気は、ハウジング2内を空気吹出口4に向かって流れ、その過程で光触媒6の光触媒反応によって脱臭等されて浄化され、この浄化された空気は、ハウジング2の空気吹出口4からハウジング2外へと排出される。このような作用が繰り返されることによって当該空気清浄器1によって空気が浄化される。
【0028】
以上のように、本実施の形態に係る空気清浄器1においては、光触媒6の蛇腹折りをLED7とレンズ8によって形成された擬似焦点Fを中心として扇状に形成し、この光触媒6にレンズ8によって配光制御された光を照射するようにしたため、光触媒6に影が発生することがなく、又、光源に複数のLEDを用いず、1つのLEDであっても、光の全てが光触媒6にムラ無く均一に照射される。この結果、光触媒6が光によって効率良く活性化され、光触媒反応による空気の浄化作用が高められる。特に、本実施の形態では、LED7からの光をレンズ8によって配光制御し、その光の全てをロス無く光触媒6への照射に供するようにしたため、光の利用効率が高められて光触媒6の活性化を一層効果的に促進させることができる。又、光触媒6をLED7からの光の出射方向に対して斜めに配置したため、光触媒6をLED7からの光の出射方向に対して平行方向や直角方向に配置した場合に比べて、光触媒6とLED7との距離を短くすることが可能となり、空気清浄器1内の省スペース化を図ることができる。又、光触媒6に光が斜めに均一に照射され、この光触媒6による光触媒反応が効率良くなされる。
【0029】
次に、本発明に係る空気清浄器の別形態を図8及び図9にそれぞれ示す。尚、図8及び図9においては、図1において示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
【0030】
図8に示す空気清浄器1’は、高効率化を目的として光触媒6を空気の流れを横切るようにファン5の上流に斜めに配置し、ハウジング2の底部に形成された光源収容部2bに設けられたLED7から出射する光をレンズ8によって配光制御し、この配光制御された光を光触媒6に対して斜め下方から照射することによって、光触媒6を活性化する構成を採用している。
【0031】
又、図9に示す空気清浄器1”は、高風量化を目的としてハウジング2の中央上部に空気取入口3を形成し、ハウジング2の底部中央に光触媒6を配置し、その両側2箇所に空気吹出口4を形成している。そして、ハウジング2の上部に形成された空気取入口3に連なる垂直なダクト9内にファン5を設置し、ハウジング2の上端隅部に形成されて光源収容部2bに設けられたLED7から出射する光をレンズ8によって配光制御し、この配光制御された光を光触媒6に対して斜め上方から照射することによって、該光触媒6を活性化する構成を採用している。この場合、ファン5によってハウジング2の空気取入口3からハウジング2内に取り込まれた空気は、2方向に分岐してハウジング2の底部2箇所に形成された空気吹出口4に向かって流れるが、その過程で光触媒6による光触媒反応によって脱臭等されて浄化され、ハウジング2の2つの空気吹出口4からハウジング2外へと下向きに排出される。
【0032】
而して、図8に示す空気清浄器1’及び図9に示す空気清浄器1”においても、図1に示す空気清浄器1と同様に、空気清浄器1内の省スペース化が図られるため、空気清浄器1の小型化が可能となり、例えば車両内のような限られたスペースに空気清浄器1を設置することができるとともに、LED7からの光を光触媒6に効率良く均一に照射して高い浄化性能を得ることができる。
【0033】
又、図8に示す空気清浄器1’及び図9に示す空気清浄機1”においても、図1に示す空気清浄器1と同様に、光触媒6の平面の形状をLED7の照射領域と同じ四角形状としてことによって、空気清浄器1’,1”を車両内のオーディオ機器やカーナビモータ、エアコンパネル等の形状に合わせて設置し易くなる。
【0034】
更に、図9に示す空気清浄器1”を車両用空気清浄器として用いた場合は、自動車のように乗車時にしか空気清浄器を駆動できないような場合においても、高風量化を実現することができ、短時間で高い空気清浄性能を得ることができる。
【符号の説明】
【0035】
1,1’,1” 空気清浄器
2 ハウジング
2a ハウジングの凹部
2b ハウジングの光源収容部
3 ハウジングの空気取入口
4 ハウジングの空気吹出口
5 ファン
6 光触媒
7 LED(光源)
8 レンズ
9 ダクト
F 擬似焦点


【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛇腹折りされた光触媒に光源からの光を照射して該光触媒を活性化させることによって、空気取入口から取り入れられた空気を浄化して空気吹出口から排出する空気清浄器において、
前記光源からの光を配光制御するレンズを光源と前記光触媒との間に配置し、前記光触媒の蛇腹折りを前記光源と前記レンズとによって形成される焦点を中心として扇状に形成したことを特徴とする空気清浄器。
【請求項2】
前記光触媒を前記光源からの光の出射方向に対して斜めに配置したことを特徴とする請求項1記載の空気清浄器。
【請求項3】
車両に搭載されることを特徴とする請求項1又は2記載の空気清浄器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−94736(P2013−94736A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240228(P2011−240228)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】