説明

空気清浄脱臭装置

【課題】結露や冷たさを感じることがない微細水滴及びマイナスイオンを放出する空気清浄脱臭装置を提供するものである。
【解決手段】水を貯留する貯水部10と、該貯水部10の水を加熱する加熱手段13と、前記貯水部10に貯留された温水を破砕して微細水滴及びマイナスイオンを生成すると共に、空気中の菌や臭気を温水中に閉じこめる水破砕手段26、28、33と、該水破砕手段26、28、33で生成された微細水滴及びマイナスイオンを綺麗になった空気と共に室内に供給する送風機8と、前記貯水部10で加熱手段13に加熱される温水温度を検出する水温検出センサ47と、設置された室内の温度を検出する室温検出センサ46と、前記加熱手段13を制御する制御手段55とを備えたもので、前記制御手段55は室温検出センサ46の検出する室温に応じて加熱手段55を制御し、貯水部10の温水温度と室温との温度差が所定温度範囲に維持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、貯水部に貯留した温水を破砕し微細水滴及びマイナスイオンを生成すると共に、この破砕時に室内空気中の菌や臭気を水の中に取り込むことで、微細水滴及びマイナスイオンの室内への放出と、室内の空気清浄、脱臭とが行える老人介護施設の広場や病院の待合室等の比較的に広い空間で使用される大型の空気清浄脱臭装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種のものに於いては、回転体に噴霧ノズルから水を噴霧することで、水を破砕し微細水滴のナノミストやマイナスイオンを発生させ、送風機から室内空気の送風で室内に放出して、室内をナノミストとマイナスイオンで爽やかな雰囲気とするものであり、更に水の破砕部分を室内空気が通過することで、空気中の塵や雑菌、臭気が水中に混入して除去され、綺麗な空気となってナノミスト及びマイナスイオンと相俟って室内を良好な状態に維持するものであった。(特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3051055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところでこの従来のものでは、常温状態の水を利用してナノミストを室内に放出しているが、室内の温度が高くナノミストとの温度差があると結露し易く、吹出口や天井や壁に水滴となって付着すると言う課題を有し、又常温のナノミストやマイナスイオンでは、人の肌に触れると冷たく感じてしまい快適な雰囲気を得ることが出来ないと言う不具合も有するものであった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は上記課題を解決する為に、特にその構成を請求項1では、水を貯留する貯水部と、該貯水部の水を加熱する加熱手段と、前記貯水部に貯留された温水を破砕して微細水滴及びマイナスイオンを生成すると共に、空気中の菌や臭気を温水中に閉じこめる水破砕手段と、該水破砕手段で生成された微細水滴及びマイナスイオンを綺麗になった空気と共に室内に供給する送風機と、前記貯水部で加熱手段に加熱される温水温度を検出する水温検出センサと、設置された室内の温度を検出する室温検出センサと、前記加熱手段を制御する制御手段とを備えたものに於いて、前記制御手段は室温検出センサの検出する室温に応じて加熱手段を制御し、貯水部の温水温度と室温との温度差が所定温度範囲に維持されるようにしたものである。
【0006】
又請求項2では、水を貯留する貯水部と、該貯水部の水を加熱する加熱手段と、前記貯水部に貯留された温水を破砕して微細水滴及びマイナスイオンを生成すると共に、空気中の菌や臭気を温水中に閉じこめる水破砕手段と、該水破砕手段で生成された微細水滴及びマイナスイオンを綺麗になった空気と共に室内に供給する送風機と、前記貯水部で加熱手段に加熱される温水温度を検出する水温検出センサと、設置された室内の温度を検出する室温検出センサと、前記貯水部の温水温度を任意に設定する温水温度設定部と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備えたものに於いて、前記制御手段は温水温度設定部による設定温度を基準に、室温検出センサの検出する室温と、水温検出センサの検出する温水温度に応じて加熱手段を制御し、貯水部の温水温度と室温との温度差が所定の温度範囲に維持されるようにしたものである。
【発明の効果】
【0007】
以上のようにこの発明によれば、請求項1、2のどちらも、温水温度と室温との温度差を大きくとも3.5℃以内とすることで、室温と室内に放出される微細水滴であるナノミストとの温度差が大きくなることで発生する結露を確実に防止することが出来、綺麗な空気とナノミスト及びマイナスイオンの充満する雰囲気で、常に快適な環境での活動が可能で良好な健康状態を維持することが出来るものであり、更に温水温度も高いことから放出されるナノミストも暖かく、冷たさを感じることがなく安心して使用出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の一実施形態の空気清浄脱臭装置の概略構成図。
【図2】同一実施形態の空気清浄脱臭装置の横断面図。
【図3】同一実施形態の空気清浄脱臭装置の縦断面図。
【図4】同一実施形態の空気清浄脱臭装置の水平断面図。
【図5】同一実施形態の要部電気回路のブロック図。
【図6】同一実施形態の加熱制御状態を示すフローチャート。
【図7】同加熱制御状態の要部のシーケンス。
【図8】他の一実施形態の空気清浄脱臭装置の概略構成図。
【図9】他の一実施形態の加熱制御状態を示すフローチャート。
【図10】他の加熱制御状態の要部のシーケンス。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次にこの発明の空気清浄脱臭装置の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1において、1は老人介護施設のリクレーシヨンルーム等の何十畳もある部屋の壁に取り付けられた本体ケース2内に収納された空気清浄脱臭装置で、室内空気を吸い込む吸込口3とは吸込ダクト4を介して連通しており、又装置の正面上部には、綺麗な空気及び微細水滴のナノミスト及びマイナスイオンの放出口5を覆う集合枠6が備えられ、該集合枠6には吹出ダクト7を介して送風機8が連通し、この送風機8の先には放出口5から放出された綺麗な空気及び微細水滴のナノミスト及びマイナスイオンを室内に吹く出す吹出口9が連通されている。
【0010】
次に前記空気清浄脱臭装置1について、図2〜4に基づいて説明する。
10は水を一定量貯留する貯水部、11は貯水部10の一側壁に接続され貯水部10に給水する給水管、12は給水管7の途中に設けられ給水管11の開閉を行う自動給水弁、13は貯水部10に貯められた水を加熱し、貯水部10の水面下で貯水部10底部近傍に単相200V、2KWで平面視M字状に水平に取り付けられてU字部14を3箇所有した加熱ヒータからなる加熱手段、15は貯水部10の一側壁に設けたオーバーフロー管、16は貯水部10の底部に接続され貯水部10に貯められた水または加熱手段13に加熱された加熱水を排水する排水管、17は排水管16の途中に設けられ排水管16の開閉を行う自動排水弁である。
【0011】
18は前記貯水部10内を処理室19と分離室20の2室に仕切る仕切壁で、下端を分離室20側を屈曲し水面との間の連通路21を水面近傍まで下げることにより、処理室19から分離室20へ向かう空気中の大粒のミスト(水滴)を水面にぶつけて落下させる気液分離器の役目も果たすようにしている。
【0012】
前記処理室19には、貯水部10の蓋体22に設けた挿通穴23に、防水カバー24の凹部25に回転用モータ26の下半分を収容して挿通し、回転用モータ26と支軸27とを連結し、下部を水没させ上方に向かって径が拡大した擂り鉢状の回転体28が、加熱手段13の給水管7から一番離れた方のU字部14中に垂下して設けられ、この回転体28は前記回転用モータ26による駆動で回転し、その遠心力で加熱手段13で加熱された貯水部10内の温水を回転体28表面及びむしろ裏面に沿って吸い上げ、上端に形成した複数の細孔29から周囲に飛散させるものである。
【0013】
前記分離室20には、仕切壁18の下端を分離室20下方に向かって傾斜屈曲させた第1の邪魔板30と、この仕切壁18と対向する側壁に、下方に向かって傾斜して取り付けた第2の邪魔板31とで交互に突出させて、中央部に下部の連通路21から上部の放出口5に向かう蛇行路32が形成されているものである。
【0014】
33は前記回転体28の外周に所定間隔を保持して位置し、該回転体28と共に回転する円筒状の多孔体で、回転体28の回転による遠心力で貯水部10内の水を汲み上げると共に空気を飛散させ、そして多孔体33全周壁に形成した多数のスリットや金網やパンチングメタル等から成る多孔部34を、通過させたり、ぶつけて破砕させることで、水の粒子を微細化してナノメートル(nm)サイズの微細水滴を生成すると共に、この水の粒子の微細化によるレナード効果でマイナスイオンを発生させるものであり、前記回転体28を回転させる回転用モータ26と、回転体28と、回転体28と共に回転する多孔体33とから水破砕手段が構成されているものである。
【0015】
35は前記多孔体33の外周に所定の間隔を置いて多孔体33を覆うように配置された楕円形状の空気案内筒で、円筒状の多孔体33との間には一対の大流通路36、36と一対の小流通路37、37とが形成されるように、処理室19の上方を塞ぐ中蓋38に設けられており、分離室20の上部の放出口5とを連通した送風機8の駆動で、吸込ダクト4を介し蓋体22と中蓋38との間の給気口39から吸引された室内の空気を、一側壁に吸込ダクト4が接続される給気口39を有し蓋体22と中蓋38との間の空間で形成される給気室40に流入させ、処理室19上部の給気室40から処理室19に向かって回転体28の上方から空気案内筒35内に流入させることで、水の粒子の破砕回数を増やすと共に、空気のマイナス帯電も増加させ結果としてナノメートルサイズのナノミスト及びマイナスイオンを大量に発生させることができるものである。
【0016】
前記空気案内筒35には、その内周縁に内方に突出したフランジ部41が設けられ、このフランジ部41は、回転体28の回転による遠心力により水が貯水部10から汲み上げられ多孔体33を介して飛散し空気案内筒35を跳ね返った水が、意図しない箇所、例えば、蓋体22に固定された回転用モータ26と支軸27との接続部近傍や、給気室40内に飛散するのを防止するために、回転体28の上面よりも上方の高さ位置に設けられているものである。
【0017】
42は貯水部10内の底部に備えられ貯水部10内の水または温水があるときに検出信号を出力する水位検出手段としての2つのフロートスイッチ43、44から成り、フロートスイッチ43は貯水部10に貯められる水の低水位を検出するもので、加熱手段13が水面上に露呈しない所定水位まで水があるときに検出信号を出力するものであり、フロートスイッチ44は貯水部10に貯められる水の高水位を検出するもので、フロートスイッチ43が水ありを検出する水位よりも高い所定水位に達したときに、検出信号を出力するものであり、貯水部10の水位が加熱手段13が水面上に露呈しない所定水位に低下すると、低水位検出用のフロートスイッチ43がOFFとなり、自動給水弁12を開弁して一定水位まで給水を行い、そして、貯水部10内が所定水位に達して、高水位検出用のフロートスイッチ44がONとなると、自動給水弁12を閉弁するものであり、装置運転中は常に貯水部10を所定水位範囲内に保持するものである。
【0018】
45は前記2つのフロートスイッチ43、44を貯水部10の水面変動の影響を受けないように保護する断面コ字状の保護枠で、正面及び両側方を水面上まで突出させた枠体とし、貯水部10の一側壁とで2つのフロートスイッチ43、44を囲ったものであり、上面で2つのフロートスイッチ43、44を垂下して固定している。
【0019】
46は吸込ダクト4と共に給気経路を構成する給気口39に取り付けられた室温検出センサで、吸い込まれた室内空気から現在の室温を検出して後述するリモコンに現在室温を表示するものである。
【0020】
又給気口39より空気清浄脱臭装置1内に流入してきた室内空気は、処理室19内で水破砕手段によって破砕されて生成する微細水滴とマイナスイオンの中を通過することにより、空気中の塵、菌、臭気等を貯水の中に取り込み、除菌、脱臭された綺麗な空気で丁度良い温度となっり、ナノミスト及びマイナスイオンと共に吹出口9から室内に供給されるものである。
【0021】
47は貯水部10の下部外壁で所定水位に設けられ加熱手段13で加熱される貯水部10内の貯水温度を検出する水温検出センサ、48は同じく貯水部10の下部外壁で所定水位に設けられた過熱防止センサで、貯水部10が異常過熱状態になった時、全駆動を停止させて安全を確保するものである。
【0022】
次に図1に示すように、49は空気清浄脱臭装置1を遠隔操作するリモコンで、このリモコン49には、貯水部10の貯水設定温度を表示する設定温水温度表示部50と、この設定温水温度表示部50に室温を表示させる設定スイッチ51と、室温検出センサ46の検出する室内の温度を表示する現在室温表示部52と、空気清浄脱臭装置1をON/OFFする運転スイッチ53とが備えられている。
【0023】
54は空気清浄脱臭装置1の運転継続時間を設定するアナログ式の運転タンマーで、ここでは午前8:00から午後10:00までの14時間連続運転させて室内の環境を快適に維持させるものである。
【0024】
次に図5に示す要部電気回路のブロック図を説明すれば、55は記憶、演算、カウント等の機能を有し、この空気清浄脱臭装置1の駆動を制御する制御手段で、制御手段55と前記リモコン49及び運転タイマー54とは信号線(図示せず)により通信可能に接続されているものであり、制御手段55の入力側には、フロートスイッチ43、44と、室温検出センサ46と、水温検出センサ47と、過熱防止センサ48とが接続されており、出力側には、送風機8と、自動給水弁12と、加熱手段13と、自動排水弁17と、回転用モータ26とが接続されているものであり、この制御手段55は、常時室温検出センサ46による検出室温を監視し、検出室温が変化した時には、現在室温表示部52の室温表示は勿論、設定温水温度表示部50の設定温度も変化した室温に変更させ、又制御手段55は、水温検出センサ47の検出水温が、検知室温+3℃で加熱手段13をOFFし、検知室温+1℃で加熱手段13をONするように制御して、常に室温と水温との差が3℃以内を維持するようにするものである。
【0025】
次にこの空気清浄脱臭装置1の一実施形態の作動について説明する。
今装置が設置されている老人介護施設のリクレーシヨンルーム等では、全体空調が行われているのが普通であり、ここも空調が行われているものであり、リモコン49の運転スイッチ53をONすることで、送風機8及び加熱手段13及び回転用モータ26が駆動開始し、送風機8によって何十畳もある広い室内の空気が、吸込口3から給気口39を介して空気清浄脱臭装置1内に吸い込まれて流入し、処理室19内に流入するが、この時処理室19では、回転用モータ26の駆動で回転体28が回転し、その遠心力で貯水部10内の水を汲み上げると共に空気を飛散させ、そして多孔体33全周壁に形成した多数のスリットや金網やパンチングメタル等から成る多孔部34を、通過させたり、ぶつけて破砕させることで、水の粒子を微細化してナノミストを生成すると共に、この水の粒子の微細化によるレナード効果でマイナスイオンを発生させるものである。
【0026】
更に処理室19内に流入した室内空気は、処理室19内で上記した水破砕手段によって破砕されて生成する微細水滴とマイナスイオンの中を通過することにより、空気中の塵、菌、臭気等を貯水の中に取り込められて、除菌、脱臭された綺麗な空気が生成され、そしてこの綺麗な空気と共にナノミスト及びマイナスイオンが、分離室20の蛇行路を通過することにより、比較的大粒の水滴はここで自然に落下して除去され、放出口5から集合枠6で集合させられ、吹出ダクト7から送風機8を介して吹出口9より広い室内に放出されることで、室内では綺麗な空気とナノミスト及びマイナスイオンの供給を受け、爽快感溢れる雰囲気となるものであり、しかも室内空気は順次処理室19内に流入することで、少しずつ空気中の塵、菌、臭気等が除去され、最終的には部屋全体が除菌、脱臭された綺麗な空気で満たされると共に、ナノミスト及びマイナスイオンを保持した良好な室内が維持されるものである。
【0027】
次に貯水部10の温水温度と室温との温度差を所定温度ここでは3℃以内に維持する制御について、図6のフローチャートと図7の作動シーケンスで説明すれば、ステップS1の運転スイッチ53はONされたかのYESで、ステップS2に進んで加熱手段(温水ヒータ)13がONして、貯水部10の貯水を加熱し、この貯水の温度が上昇しこの貯水の温度を検出している水温検出センサ47が、ステップS3で室温検出センサ46の検知室温+3℃を検知したかを判断し、YESでステップS4に進み加熱手段13をOFFし、温水温度の上昇抑えてから、ステップS5で水温検出センサ47が室温検出センサ46の検知室温+1℃を検知したかを判断し、YESで加熱手段13をONするステップS2に進み、順次これを繰り返すものであり、又図7の作動シーケンスに見られるように、室温検出センサ46の検知室温が20℃から21℃に上昇したとしても、加熱手段13のOFF温度は24℃で、ON温度は22℃となり、ナノミスト及びマイナスイオンを生成する温水温度を、室温検出センサ46が検知する室温より+3℃以内に確実に維持することで、放出されるナノミストの結露を確実に防止するものである。
【0028】
一方運転タイマー54による14時間の上記空気清浄脱臭運転が終了すると、クリーニングモードが開始される。このクリーニングモードでは、貯水部10内の温水を排水する排水管16の開閉を行う自動排水弁17を開弁すると共に、貯水部10内に給水する給水管10を開閉する自動給水弁12を開弁して、貯水部10内に給水を行って、貯水部10内の底に残ったホコリ、塵、菌などを洗浄して排水するものである。
【0029】
クリーニングモードが終了すると、続いて除菌モードに遷移するものであり、この除菌モードでは、自動給水弁12を開弁して所定量の給水を行って後に、貯水部10内底部近傍に配設された加熱手段13に通電し貯水部10内の水を殺菌可能な温度70℃まで加熱すると共に、回転体28を回転させる回転用モータ26を駆動させて、貯水部10内に貯められた水を殺菌すると共に、貯水部10から加熱された温水を汲み上げる回転体28や、回転体28の外周に配置され回転体28と共に回転する多孔体33や、多孔体33を覆うように配置された空気案内筒35に付着したホコリ、塵、菌等を洗い流して清潔な状態にし回転体28、多孔体33、空気案内筒35を自動的に除菌・殺菌するものである。
【0030】
又前記マイナスイオンには、疲労回復効果、精神安定効果、血液の浄化効果、抵抗力の増進効果、自律神経調整効果等があり、更にナノミストの微細水滴によって、空気中の隅々まで行き渡り汚れた空気や細菌を抑制し、臭いまでも分解するもので、脱臭効果、除塵効果、除菌効果、勿論加湿効果があるものであり、この加湿はベトツキがないサラサラで潤いのある空気で、毛穴からの浸透でお肌と髪の潤いを保つ効果を有するものである。
【0031】
次に他の実施形態について図8〜図10で説明するが、前記した一実施形態と同一部分は同一符号を付し説明は省略し、相違する部分のみ説明すれば、56はリモコン49に備えられ貯水部10の温水温度を手動で室温に設定するアップ、ダウンスイッチからなる温水温度設定部で、設定確定スイッチ57の押圧で確定されるものであり、制御手段55はこの設定温度の入力を受けて、加熱手段13のON条件を、室温検知センサ46の検知温度が設定温度−0.5℃でかつ水温検知センサ47の検知温度が設定温度+1℃とし、OFF条件を、室温検知センサ46の検知温度が設定温度となった時又は、水温検出センサ47の検知温度が設定温度+3℃時を設定して温水温度を制御するものである。
【0032】
次に貯水部10の温水温度と室温との温度差を所定温度ここでは3.5℃以内に維持する制御について、図9のフローチャートと図10の作動シーケンスで説明すれば、ステップS1の運転スイッチ53はONされたかのYESで、ステップS2に進んで加熱手段(温水ヒータ)13がONして、貯水部10の貯水を加熱する、そしてステップS6に進んで先ず室温検出センサ46の検知温度が設定温度かを判断し、YESではステップS7で加熱手段13をOFFし、又NOの場合はステップS8で水温検出センサ47の検知温度が設定温度+3℃かを判断し、YESではステップS7に進んで同じく加熱手段13をOFFするもので、即ち、室温検出センサ46の検知温度と水温検出センサ47の検知温度のどちらかのOR条件となっており、次にステップS7で加熱手段13のOFF後は、ステップS9に進んで室温検出センサ46の検知温度が設定温度−0.5℃でかつYESでステップS10で水温検出センサ47の検知温度が設定温度+1℃のYESで、ステップS2に進んで加熱手段13をONするもので、即ち、室温検出センサ46の検知温度と水温検出センサ47の検知温度のどちらものAND条件となっており、図10の作動シーケンスに示されているように、ナノミスト及びマイナスイオンを生成する温水温度を、室温検出センサ46が検知する室温より+3.5℃以内に確実に維持することで、放出されるナノミストの結露を確実に防止するものである。
【符号の説明】
【0033】
1 空気清浄脱臭装置
8 送風機
10 貯水部
13 加熱手段
26 回転用モータ(水破砕手段)
28 回転体(水破砕手段)
33 多孔体(水破砕手段)
46 室温検出センサ
47 水温検出センサ
55 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を貯留する貯水部と、該貯水部の水を加熱する加熱手段と、前記貯水部に貯留された温水を破砕して微細水滴及びマイナスイオンを生成すると共に、空気中の菌や臭気を温水中に閉じこめる水破砕手段と、該水破砕手段で生成された微細水滴及びマイナスイオンを綺麗になった空気と共に室内に供給する送風機と、前記貯水部で加熱手段に加熱される温水温度を検出する水温検出センサと、設置された室内の温度を検出する室温検出センサと、前記加熱手段を制御する制御手段とを備えたものに於いて、前記制御手段は室温検出センサの検出する室温に応じて加熱手段を制御し、貯水部の温水温度と室温との温度差が所定温度範囲に維持されるようにした事を特徴とする空気清浄脱臭装置。
【請求項2】
水を貯留する貯水部と、該貯水部の水を加熱する加熱手段と、前記貯水部に貯留された温水を破砕して微細水滴及びマイナスイオンを生成すると共に、空気中の菌や臭気を温水中に閉じこめる水破砕手段と、該水破砕手段で生成された微細水滴及びマイナスイオンを綺麗になった空気と共に室内に供給する送風機と、前記貯水部で加熱手段に加熱される温水温度を検出する水温検出センサと、設置された室内の温度を検出する室温検出センサと、前記貯水部の温水温度を任意に設定する温水温度設定部と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備えたものに於いて、前記制御手段は温水温度設定部による設定温度を基準に、室温検出センサの検出する室温と、水温検出センサの検出する温水温度に応じて加熱手段を制御し、貯水部の温水温度と室温との温度差が所定の温度範囲に維持されるようにした事を特徴とする空気清浄脱臭装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−19653(P2013−19653A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155667(P2011−155667)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)
【Fターム(参考)】