説明

空気清浄装置および空気調和機

【課題】除菌エレメントに雑菌が繁殖することを防止し、安定した除菌効果を有する空気清浄装置を提供する。
【解決手段】殺菌用液17を除菌エレメント16に滴下して含浸させる滴下装置18と、殺菌用液17を貯留する浸漬槽19とが備えられ、除菌エレメント16の下端部が浸漬槽19内の殺菌用液17に浸漬され、除菌エレメント16は、乾燥してくると、毛細管現象によって浸漬槽19内の殺菌用液17を吸い上げる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除菌機能を有する空気清浄装置、および空気清浄装置を備えた空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の空気清浄装置としては、例えば、図12に示すように、吸込口から筐体内に吸い込んだ空気を、除菌機構103で除菌して、吹出口から排気するものがある。除菌機構103は、筐体に内蔵されており、吸込口から吸い込まれた空気が通過するフィルタ部材からなる気液接触部材105と、殺菌力を有する電解水106を気液接触部材105の上端部に滴下して気液接触部材105を浸潤させる散水ボックス107と、気液接触部材105から滴下した電解水106を受ける水受皿108と、水受皿108に貯留された電解水106を散水ボックス107に供給する循環ポンプ109と、吸込口から吸い込んだ空気を気液接触部材105に供給する送風ファンとを備えている。
【0003】
これによると、循環ポンプ109が稼動すると、水受皿108に貯留された電解水106が、水受皿108から散水ボックス107に供給され、散水ボックス107から気液接触部材105の上端部に滴下される。これにより、気液接触部材105が電解水106で浸潤され、気液接触部材105から滴下した電解水106は、水受皿108で受けられ、水受皿108から再び散水ボックス107に供給される。
【0004】
送風ファンの稼動により、吸込口から筐体内に吸い込まれた空気Aが気液接触部材105を通過する。この際、空気Aが気液接触部材105において電解水106と接触して除菌され、気液接触部材105を通過した空気は吹出口から排気される。
【0005】
上記のような空気清浄装置は下記特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−79723
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら上記の従来形式では、空気清浄装置の運転を停止している際、送風ファンと循環ポンプ109とが停止しているため、水受皿108内の電解水106が散水ボックス107に供給されず、電解水106は散水ボックス107から気液接触部材105に滴下されない。これにより、空気清浄装置の運転が長時間停止されると、気液接触部材105に含まれた電解水106が運転停止中に揮発するなどして殺菌効果が徐々に低下し、気液接触部材105は最終的に乾燥する。このように気液接触部材105の殺菌効果が失われると、気液接触部材105に雑菌が繁殖し、異臭も発生するといった問題がある。また、気液接触部材105が乾燥した状態のままで空気清浄装置の運転を開始すると、気液接触部材105が電解水106によって十分に浸潤されていない状態(浸潤不足の状態)で、空気が気液接触部材105を通過することになる。このため、空気が気液接触部材105において電解水106と接触し難くなり、運転開始直後における除菌効果が低下するといった問題がある。
【0008】
本発明は、除菌エレメントに雑菌が繁殖することを防止し、安定した除菌効果を有する空気清浄装置および空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本第1発明は、流入した空気が除菌エレメントを通過することによって除菌される空気清浄装置であって、
殺菌力を有する殺菌用液を除菌エレメントに滴下して含浸させる滴下装置と、殺菌用液を貯留する第1の貯留部とが備えられ、
滴下装置は第1の貯留部よりも上方に設けられ、
除菌エレメントの一部が第1の貯留部内の殺菌用液に浸漬され、
除菌エレメントは、乾燥してくると、毛細管現象によって第1の貯留部内の殺菌用液を吸い上げるものである。
【0010】
これによると、空気清浄装置を運転している際、殺菌用液が滴下装置から除菌エレメントに滴下されて除菌エレメント内に含浸され、含浸し切れずに除菌エレメントから染み出した殺菌用液が第1の貯留部に補給されて貯留される。
【0011】
この状態で、空気清浄装置内に取り込まれた空気は、除菌エレメントを通過する際、除菌エレメントにおいて殺菌用液と接触して除菌され、その後、空気清浄装置から送り出される。
【0012】
また、空気清浄装置の運転を停止している際、滴下装置から除菌エレメントへの殺菌用液の滴下が停止されるため、除菌エレメントが次第に乾燥してくる。しかしながら、除菌エレメントは乾燥してくると毛細管現象によって第1の貯留部内の殺菌用液を吸い上げるため、運転停止中であっても、殺菌用液を除菌エレメントに含浸させることができ、除菌エレメントの乾燥を防ぎ、殺菌効果の低下を防止することができる。
【0013】
したがって、空気清浄装置が運転停止中であっても、除菌エレメントは殺菌用液を含んだ状態に保たれるので、除菌エレメントに雑菌が繁殖することを防止できる。また、運転停止後に空気清浄装置の運転を開始した直後であっても、運転停止中に十分な量の殺菌用液が除菌エレメントに含浸されているため、流入した空気が除菌エレメントにおいて確実に殺菌用液と接触する。これにより、運転開始直後における除菌効果の低下を防止することができ、安定した除菌効果を得ることができる。
【0014】
本第2発明における空気清浄装置は、第1の貯留部は上下複数段設けられているものである。
これによると、運転停止中において除菌エレメントが乾燥してくると、除菌エレメントは毛細管現象により上下各段の第1の貯留部内の殺菌用液を吸い上げるため、背が高い除菌エレメントであっても、除菌エレメントは殺菌用液を十分且つ速やかに吸い上げることができ、殺菌用液は除菌エレメントの上下において均等に含浸される。
【0015】
本第3発明における空気清浄装置は、第1の貯留部内の殺菌用液の液位を検出する第1の液位検出装置と、検出された液位により滴下装置を制御する制御部とが備えられているものである。
【0016】
これによると、空気清浄装置を運転している際、殺菌用液を滴下装置から除菌エレメントに滴下し、第1の液位検出装置で検出された第1の貯留部内の液位が所定の液位に達すると、制御部は滴下装置からの殺菌用液の滴下を停止させる。
【0017】
また、第1の液位検出装置で検出された第1の貯留部内の液位が所定の液位よりも低下すると、制御部は殺菌用液を滴下装置から除菌エレメントに滴下させ、除菌エレメントから染み出した殺菌用液が第1の貯留部に補給されて、第1の貯留部内の液位が上昇する。これにより、空気清浄装置の運転中、第1の貯留部内の殺菌用液の液位が所定の液位に保たれるため、第1の貯留部内の殺菌用液の量が不足するのを防止することができ、空気清浄装置が運転停止中であっても、十分な量の殺菌用液を除菌エレメントに含浸させることができ、除菌エレメントの乾燥を確実に防止することができる。したがって、運転停止中において除菌エレメントに雑菌が繁殖することを防止できるとともに、運転開始直後における除菌効果の低下を防止することができる。また、除菌エレメントへの殺菌用液の供給量を適切に保つことができるので、連続的に殺菌用液を供給する場合に比べて、殺菌用液の無駄な消費を抑えることができる。
【0018】
本第4発明における空気清浄装置は、第1の貯留部内の殺菌用液中の殺菌成分の濃度を検出する第1の濃度検出と、検出された濃度により滴下装置を制御する制御部とが備えられているものである。
【0019】
これによると、空気清浄装置を運転している際、空気清浄装置内に取り込まれた空気が除菌エレメントにおいて殺菌用液と接触すると、殺菌用液の殺菌成分(殺菌の主成分)が消費されるため、殺菌用液中の殺菌成分の濃度が低下し、滴下装置から滴下される殺菌用液よりも低濃度の殺菌用液が除菌エレメントから染み出して第1の貯留部に貯留される。
【0020】
滴下装置からの殺菌用液の滴下を停止した状態で、第1の濃度検出装置で検出された第1の貯留部内の殺菌用液の濃度が所定の濃度よりも低下すると、制御部は殺菌用液を滴下装置から除菌エレメントに滴下させる。これにより、除菌エレメントから染み出した殺菌用液が第1の貯留部内に補給されて、第1の貯留部内の殺菌用液の濃度が上昇する。
【0021】
そして、第1の濃度検出装置で検出された殺菌用液の濃度が所定の濃度に達すると、制御部は滴下装置から殺菌用液を滴下させることを停止する。これにより、空気清浄装置の運転中、第1の貯留部内の殺菌用液の濃度が所定の濃度に保たれる。
【0022】
その後、空気清浄装置の運転が停止し、除菌エレメントが乾燥してくると、第1の貯留部内の所定の濃度の殺菌用液が毛細管現象によって除菌エレメントに吸い上げられる。したがって、運転停止後に空気清浄装置の運転を開始した直後であっても、運転停止中に所定の濃度の殺菌用液が除菌エレメントに含浸されているため、流入した空気が除菌エレメントにおいて確実に所定の濃度の殺菌用液と接触し、これにより、運転開始直後における除菌効果の低下を防止することができ、安定した除菌効果を得ることができる。
【0023】
本第5発明における空気清浄装置は、殺菌用液を貯留する第2の貯留部と、第2の貯留部に貯留された殺菌用液を除菌エレメントの上流側へ噴霧する噴霧装置とが設けられ、
第2の貯留部は、第1の貯留部から溢流した殺菌用液と、噴霧装置から噴霧された殺菌用液とを受けるものである。
【0024】
これによると、噴霧装置が第2の貯留部内の殺菌用液を除菌エレメントの上流側へ噴霧することにより、除菌エレメントの上流側の空気は、噴霧された殺菌用液と接触し、除塵および除菌される。噴霧装置から噴霧された殺菌用液は、第2の貯留部に受けられた後、再び噴霧装置から噴霧されるため、第2の貯留部内の殺菌用液が循環して噴霧されることになり、殺菌用液の使用量を節約することができる。
【0025】
また、上記のような殺菌用液の循環噴霧によって、第2の貯留部内の殺菌用液の濃度は、次第に低下し、第1の貯留部内に溜められた殺菌用液の濃度よりも低くなる。しかしながら、運転停止中において、除菌エレメントは第1の貯留部内に溜められた殺菌用液を吸い上げるので、除菌エレメントに含浸する殺菌用液の濃度を一定の濃度に保つことができる。
【0026】
本第6発明における空気清浄装置は、第2の貯留部内の殺菌用液の液位を検出する第2の液位検出装置と、検出された液位により滴下装置を制御する制御部とが備えられているものである。
【0027】
これによると、空気清浄装置を運転している際、第2の液位検出装置で検出された第2の貯留部内の液位が所定の液位よりも低下すると、制御部は殺菌用液を滴下装置から除菌エレメントに滴下させる。これにより、除菌エレメントから染み出した殺菌用液が第1の貯留部に補給されて、第1の貯留部内の液位が上昇し、満杯になった第1の貯留部から殺菌用液が溢流して第2の貯留部で受けられ、第2の貯留部内の液位が上昇する。
【0028】
そして、第2の液位検出装置で検出された第2の貯留部内の液位が所定の液位に達すると、制御部は滴下装置から殺菌用液を滴下させることを停止する。これにより、第1の貯留部から第2の貯留部への殺菌用液の溢流が停止し、空気清浄装置の運転中、第2の貯留部内の殺菌用液の液位が所定の液位に保たれるため、第2の貯留部内の殺菌用液の量が不足するのを防止することができ、噴霧装置から十分な量の殺菌用液を噴霧することができる。
【0029】
本第7発明における空気清浄装置は、第2の貯留部内の殺菌用液中の殺菌成分の濃度を検出する第2の濃度検出装置と、検出された濃度により滴下装置を制御する制御部とが備えられているものである。
【0030】
これによると、第2の貯留部内の殺菌用液が噴霧装置から噴霧されて除菌エレメントの上流側の空気と接触した際、殺菌用液の殺菌成分が消費されるため、殺菌用液の濃度が低下する。したがって、第2の貯留部内の殺菌用液が循環して噴霧装置から噴霧されることにより、第2の貯留部内の殺菌用液の濃度が次第に低下していく。
【0031】
第2の濃度検出装置で検出された第2の貯留部内の殺菌用液の濃度が所定の濃度よりも低下すると、制御部は殺菌用液を滴下装置から除菌エレメントに滴下させる。これにより、除菌エレメントから染み出した殺菌用液が第1の貯留部に補給されて、第1の貯留部内の液位が上昇し、満杯になった第1の貯留部から殺菌用液が溢流して第2の貯留部で受けられる。このようにして第1の貯留部から第2の貯留部に溢流する殺菌用液の濃度は第2の貯留部内の殺菌用液の濃度よりも高濃度であるため、第2の貯留部内の殺菌用液の濃度が上昇する。
【0032】
そして、第2の濃度検出装置で検出された第2の貯留部内の殺菌用液の濃度が所定の濃度に達すると、制御部は滴下装置から殺菌用液を滴下させることを停止する。これにより、第1の貯留部から第2の貯留部への殺菌用液の溢流が停止し、空気清浄装置の運転中、第2の貯留部内の殺菌用液の濃度が所定の濃度に保たれるため、噴霧装置から噴霧される殺菌用液の濃度が不足するのを防止することができ、噴霧による除菌効果を安定させることができる。
【0033】
本第8発明における空気清浄装置は、除菌エレメントは、上端部に、滴下装置から滴下された殺菌用液を蓄える蓄水部を有しているものである。
これによると、空気清浄装置の運転中に滴下装置から除菌エレメントの上端部に滴下された殺菌用液は、一旦蓄水部に蓄えられた後に、蓄水部から除菌エレメント内に含浸される。このため、空気清浄装置の運転を停止している際、除菌エレメントは、毛細管現象により、第1の貯留部内の殺菌用液を吸い上げると共に、蓄水部に蓄えられている殺菌用液を吸い込む。これにより、運転停止中であっても、十分な量の殺菌用液を除菌エレメントに含浸させることができ、除菌エレメントの乾燥を確実に防止することができる。
【0034】
本第9発明は、上記第1発明から第8発明のいずれか1項に記載の空気清浄装置を備えたことを特徴とする空気調和機である。
【発明の効果】
【0035】
以上のように本発明によると、空気清浄装置が運転停止中であっても十分な量と濃度の殺菌用液が除菌エレメントに含浸されているため、除菌エレメントでの殺菌の繁殖を防止し、除菌エレメントを保護することができる。
【0036】
また、運転停止後に空気清浄装置の運転を開始した直後であっても、流入した空気が除菌エレメントにおいて確実に殺菌用液と接触する。これにより、運転開始直後における除菌効果の低下を防止することができ、安定した除菌効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1の実施の形態における空気調和機の内部構成を示す概略図である。
【図2】同、除菌エレメントと浸漬槽と滴下装置との図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における空気調和機の内部構成を示す概略図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における空気調和機の内部構成を示す概略図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態における空気調和機の内部構成を示す概略図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態における空気調和機の内部構成を示す概略図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態における空気清浄装置の多段式の除菌エレメントと浸漬槽との図である。
【図8】同、空気清浄装置の多段式の浸漬槽の拡大断面図である。
【図9】図8におけるX−X矢視図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態における空気清浄装置の多段式の除菌エレメントと浸漬槽との図である。
【図11】本発明の第8の実施の形態における空気清浄装置の多段式の除菌エレメントとワッシャメディアとスペーサーと貯留部を有するフレームとの図である。
【図12】従来の空気清浄装置の除菌機構の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
先ず、第1の実施の形態を、図1,図2を参照して説明する。
【0039】
1はセントラル方式の空気調和機であり、ケーシング2の上流側に、外気を取り込む外気流入口3と、室内へ供給された空気Aを還気として再び取り込む還気流入口4とが形成され、ケーシング2の下流側に、調整された空気Aを室内に送り出す送出口5が形成されている。
【0040】
ケーシング2内には、前方となる上流側から後方となる下流側に至る順で、外気流入口3および還気流入口4から流入した空気Aを除菌する空気清浄装置9と、空気清浄装置9を通過した空気A中の微細粒子の塵埃を捕捉する中性能フィルタ10と、空気Aを冷却する冷却コイル11と、空気Aを温める加熱コイル12と、ケーシング2内の空気Aを送出口5から室内に送り出すファン13とが設けられている。
【0041】
空気清浄装置9は以下のような構成を有している。
空気清浄装置9は、外気流入口3および還気流入口4から流入した空気Aをろ過するプレフィルタ14と、プレフィルタ14の下流側に設けられたワッシャメディア15と、ワッシャメディア15の下流側に設けられた除菌エレメント16と、殺菌力を有する殺菌用液17を除菌エレメント16の上端部に滴下して含浸させる滴下装置18と、除菌エレメント16の下方に設けられ且つ殺菌用液17を貯留する浸漬槽19(第1の貯留部の一例)と、浸漬槽19の下方に設けられ且つ殺菌用液17を貯留する受液槽20(第2の貯留部の一例)と、受液槽20に貯留された殺菌用液17を上流側からワッシャメディア15(除菌エレメントの上流側の一例)に向けて噴霧する噴霧装置21とを有している。
【0042】
ワッシャメディア15は、除菌エレメント16のように吸水性は必要ないが、液体保持量は高いほうが良く、例えば、ポリ塩化ビニルデン系繊維やステンレスの線材等の材料からなる繊維を、空隙率を高くして規則的に編みこんだり、不規則に密集させて、10〜50mm程度の厚みを有するマット状にしたものである。
【0043】
除菌エレメント16は、例えば、吸水性または親水性を有するポリエチレンやポリエステル等の材料からなる不織布や繊維を、通気孔が形成されるようにハニカム構造やコルゲート構造としたもので、10〜50mm程度の厚みを有するマット状のものである。
【0044】
滴下装置18は、除菌エレメント16の上方に設けられた滴下用ノズル24と、殺菌用液17を滴下用ノズル24に供給する滴下用配管25と、滴下用配管25に設けられた電磁弁26とを有している。
【0045】
また、殺菌用液17には、例えば微酸性電解水が使用されている。尚、殺菌用液17として、微酸性電解水の他に、次亜塩素酸ナトリウム溶液、電解次亜水、オゾン水、二酸化塩素水等を使用してもよい。
【0046】
浸漬槽19は上面が開放された四角箱状の槽であり、除菌エレメント16の下端部(除菌エレメント16の一部の一例)が浸漬槽19内の殺菌用液17に浸漬されている。尚、除菌エレメント16は、乾燥してくると、毛細管現象によって浸漬槽19内の殺菌用液17を吸い上げる機能を有している。
【0047】
噴霧装置21は、プレフィルタ14とワッシャメディア15との間に設けられ且つ上流側から下流側のワッシャメディア15に対向する複数の噴霧用ノズル29と、受液槽20に溜まった殺菌用液17を各噴霧用ノズル29に供給する供給配管30と、供給配管30の途中に設けられた供給ポンプ31とを有している。尚、供給配管30はプレフィルタ14を上流側から下流側へ貫通している。
【0048】
受液槽20は、上面が開放された四角箱状の槽であり、浸漬槽19の下方からワッシャメディア15の下方を経て噴霧用ノズル29の下方へ達する大きさを有しており、浸漬槽19から溢流した殺菌用液17と噴霧用ノズル29から噴霧された殺菌用液17とを受ける槽である。
【0049】
空気清浄装置9には、受液槽20内の殺菌用液17の液位を検出する第2の液位検出装置37と、第2の液位検出装置37で検出された液位に基づいて滴下装置18の電磁弁26を制御する制御部40とが設けられている。
【0050】
以下、上記構成における作用を説明する。
図1に示すように、ファン13を稼動すると、外気流入口3および還気流入口4からケーシング2内に流入した空気Aは、プレフィルタ14でろ過されて粗大粒子の塵埃が除去され、その後、空気清浄装置9において除菌され、さらに、中性能フィルタ10でろ過されて微細粒子の塵埃が除去され、冷却コイル11で露点温度に冷却され、加熱コイル12で所定の温度に温められた後、送出口5から室内に送り出される。
【0051】
上記空気清浄装置9の除菌作用を以下に説明する。
空気調和機1を運転している際、滴下装置18の電磁弁26が開かれ、殺菌用液17が滴下用ノズル24から除菌エレメント16の上端部に滴下されることにより、殺菌用液17が除菌エレメント16内に吸収されて含浸される。そして、含浸し切れずに除菌エレメント16から染み出した殺菌用液17が浸漬槽19内に補給されて貯留される。
【0052】
浸漬槽19が殺菌用液17で満たされると、浸漬槽19から溢流した殺菌用液17は受液槽20に受けられて貯留される。
また、供給ポンプ31の稼動により、受液槽20内の殺菌用液17が供給配管30を通って噴霧用ノズル29からワッシャメディア15の全面にかかるように噴霧され、ワッシャメディア15に水膜が形成される。この噴霧ノズル29からの噴霧とワッシャメディア15の水膜効果との相乗効果により空気Aは飽和状態の近くまで効率良く加湿されるため、殺菌用液17と空気Aとの接触効率が高まる。
【0053】
この状態で、プレフィルタ14を通過した空気Aは、先ず、噴霧用ノズル29から噴霧された殺菌用液17およびワッシャメディア15に形成された殺菌用液17の水膜に接触して塵埃が捕捉され、除菌される。ワッシャメディア15により捕らえられた塵埃は、ワッシャメディア15を流れ落ちる殺菌用液17により、ワッシャメディア15から確実に除去される。ワッシャメディア15を流れ落ちた殺菌用液17は受液槽20に落下して溜められる。
【0054】
ワッシャメディア15を通過した空気Aは、次に、除菌エレメント16を通過し、この際、除菌エレメント16に含浸されている殺菌用液17と接触する。これにより、空気A中の細菌やウイルス等の微生物が殺菌されて除去される。このように除菌エレメント16を通過して除菌された空気Aは、その後、中性能フィルタ10でろ過される。
【0055】
除菌エレメント16を通過する空気Aは、上流側において噴霧装置21により殺菌用液17を噴霧されているため、加湿されている。したがって、除菌エレメント16が乾き難くなるといったメリットがある。
【0056】
尚、除菌エレメント16に含浸されている殺菌用液17(例えば微酸性電解水など)が除菌エレメント16を通過する空気Aと接触することにより、殺菌用液17中の殺菌の主成分(例えば次亜塩素酸など)が消費されて濃度が低下する。このようにして殺菌の主成分の濃度が低下した殺菌用液17が、除菌エレメント16から染み出して浸漬槽19内に貯留される。
【0057】
また、噴霧用ノズル29から噴霧された殺菌用液17は、下降して受液槽20に回収された後、再び噴霧用ノズル29から噴霧される。これにより、受液槽20内の殺菌用液17が循環しながら噴霧用ノズル29から噴霧されることになり、殺菌用液17の使用量を節約することができる。
【0058】
また、受液槽20内の殺菌用液17の液位は第2の液位検出装置37により検出され、検出された受液槽20内の液位が所定の液位に達すると、制御部40が電磁弁26を閉じる。これにより、滴下用ノズル24からの殺菌用液17の滴下が停止され、浸漬槽19から受液槽20への殺菌用液17の溢流が停止する。
【0059】
また、検出された受液槽20内の液位が所定の液位よりも低下すると、制御部40が電磁弁26を開く。これにより、殺菌用液17が滴下用ノズル24から除菌エレメント16に滴下され、除菌エレメント16から染み出した殺菌用液17が浸漬槽19に補給されて、浸漬槽19内の液位が上昇し、満杯になった浸漬槽19から殺菌用液17が溢流して受液槽20に流れ込み、受液槽20内の液位が上昇する。
【0060】
これにより、空気調和機1の運転中、受液槽20内の殺菌用液17の液位が所定の液位に保たれるため、受液槽20内の殺菌用液17の量が不足するのを防止することができ、噴霧装置21から十分な量の殺菌用液17を噴霧することができる。
【0061】
空気調和機1の運転を停止している際、供給ポンプ31が停止し、噴霧用ノズル29からの殺菌用液17の噴霧が停止される。また、制御部40が滴下装置18の電磁弁26を閉じて、滴下用ノズル24から除菌エレメント16への殺菌用液17の滴下が停止されるため、除菌エレメント16が次第に乾燥してくる。しかしながら、除菌エレメント16は乾燥してくると毛細管現象によって浸漬槽19内の殺菌用液17を吸い上げるため、運転停止中であっても、殺菌用液17を除菌エレメント16に含浸させることができ、除菌エレメント16の乾燥を防ぎ、殺菌効果の低下を防止することができる。
【0062】
また、受液槽20内の殺菌用液17を噴霧用ノズル29で循環噴霧することにより受液槽20内の殺菌用液17の濃度はさらに低くなっていくが、運転停止中において、除菌エレメント16は浸漬槽19内に溜められた殺菌用液17を吸い上げるので、除菌エレメント16に含浸する殺菌用液17の濃度を一定の濃度に保つことができる。
【0063】
したがって、空気調和機1の運転停止中においても除菌エレメント16には、受液槽20内の殺菌用液17よりも殺菌成分濃度が高い殺菌用液17が含まれた状態となるので、除菌エレメント16に雑菌が繁殖することをより確実に防止することができる。
【0064】
また、運転停止後に空気調和機1の運転を開始した直後であっても、運転停止中に十分な量の殺菌用液17が除菌エレメント16に含浸されているため、ワッシャメディア15を通過した空気Aが除菌エレメント16において確実に殺菌用液17と接触する。これにより、運転開始直後における除菌効果の低下を防止することができ、安定した除菌効果を得ることができる。
【0065】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態を、図3を参照して説明する。
受液槽20内の殺菌用液17中の殺菌成分の濃度を検出する第2の濃度検出装置39が設けられている。また、制御部40は、第2の濃度検出装置39で検出された濃度に基づいて滴下装置18の電磁弁26を制御する。
【0066】
以下、上記構成における作用を説明する。
空気調和機1を運転し、受液槽20内の殺菌用液17が噴霧用ノズル29から噴霧されてワッシャメディア15や空気Aに接触した際、噴霧された殺菌用液17中の殺菌の主成分が消費されるため、殺菌用液17の濃度が低下する。したがって、受液槽20内の殺菌用液17が繰り返し循環しながら噴霧用ノズル29から噴霧されることにより、受液槽20内の殺菌用液17の濃度が次第に低下していく。
【0067】
空気調和機1を運転している際、受液槽20内の殺菌用液17の濃度は第2の濃度検出装置39により検出され、検出された受液槽20内の濃度が所定の濃度よりも低下すると、制御部40が電磁弁26を開く。これにより、殺菌用液17が滴下用ノズル24から除菌エレメント16に滴下され、除菌エレメント16から染み出した殺菌用液17が浸漬槽19に補給され、浸漬槽19内の液位が上昇し、満杯になった浸漬槽19から殺菌用液17が溢流して受液槽20で受けられる。このようにして浸漬槽19から受液槽20に溢流する殺菌用液17の濃度は受液槽20内の殺菌用液17の濃度よりも高濃度であるため、受液槽20内の殺菌用液17の濃度が上昇する。
【0068】
また、検出された受液槽20内の殺菌用液17の濃度が所定の濃度に達すると、制御部40が電磁弁26を閉じる。これにより、滴下用ノズル24から除菌エレメント16への殺菌用液17の滴下が停止され、浸漬槽19から受液槽20への殺菌用液17の溢流が停止し、空気調和機1の運転中、受液槽20内の殺菌用液17の濃度が所定の濃度に保たれるため、噴霧装置21から噴霧される殺菌用液17の濃度が不足するのを防止することができ、噴霧による除菌効果を安定させることができる。
【0069】
上記第1の実施の形態では、図1に示すように、空気清浄装置9に第2の液位検出装置37を設け、第2の実施の形態では、図3に示すように、空気清浄装置9に第2の濃度検出装置39を設けているが、空気清浄装置9に第2の液位検出装置37と第2の濃度検出装置39とを共に設け、第2の液位検出装置37で検出された液位と第2の濃度検出装置39で検出された濃度とに基づいて制御部40が滴下装置18の電磁弁26を制御するものでもよい。
【0070】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態を、図4を参照して説明する。
受液槽20は浸漬槽19の上流側前方に設けられており、受液槽20の上方にワッシャメディア15と噴霧用ノズル29とが設けられている。空気清浄装置9には、浸漬槽19内の殺菌用液17の液位を検出する第1の液位検出装置33が設けられている。また、制御部40は、第1の液位検出装置33で検出された液位に基づいて滴下装置18の電磁弁26を制御する。
【0071】
以下、上記構成における作用を説明する。
空気調和機1を運転している際、滴下装置18の電磁弁26が開かれ、殺菌用液17が滴下用ノズル24から除菌エレメント16の上端部に滴下されることにより、殺菌用液17が除菌エレメント16内に吸収されて含浸される。そして、含浸し切れずに除菌エレメント16から染み出した殺菌用液17が浸漬槽19内に補給されて貯留される。
【0072】
浸漬槽19内の殺菌用液17の液位は第1の液位検出装置33により検出され、検出された浸漬槽19内の液位が所定の液位に達すると、制御部40が電磁弁26を閉じて、滴下用ノズル24から除菌エレメント16への殺菌用液17の滴下が停止される。
【0073】
また、検出された浸漬槽19内の液位が所定の液位よりも低下すると、制御部40が電磁弁26を開く。これにより、殺菌用液17が滴下用ノズル24から除菌エレメント16に滴下され、除菌エレメント16から染み出した殺菌用液17が浸漬槽19に補給されて、浸漬槽19内の液位が上昇する。これにより、空気調和機1の運転中、浸漬槽19内の殺菌用液17の液位が所定の液位に保たれる。
【0074】
プレフィルタ14を通過した空気Aは、上述した第1の実施の形態と同様に、先ず、噴霧用ノズル29から噴霧された殺菌用液17と接触し、除塵および除菌され、ワッシャメディア15を通過した後、下流側の除菌エレメント16を通過する。この際、空気Aは除菌エレメント16に含浸されている殺菌用液17と接触するため、除菌される。
【0075】
空気調和機1の運転を停止している際、制御部40が滴下装置18の電磁弁26を閉じて、滴下用ノズル24から除菌エレメント16への殺菌用液17の滴下が停止されるため、除菌エレメント16が次第に乾燥してくる。しかしながら、除菌エレメント16は乾燥してくると毛細管現象によって浸漬槽19内の殺菌用液17を吸い上げるため、運転停止中であっても、殺菌用液17を除菌エレメント16に含浸させることができ、除菌エレメント16の乾燥を防止し、殺菌効果の低下を防止することができる。
【0076】
したがって、空気調和機1の運転停止中においても除菌エレメント16には殺菌用液17が含まれた状態となるので、除菌エレメント16に雑菌が繁殖することを防止することができる。
【0077】
また、運転停止後に空気調和機1の運転を開始した直後であっても、運転停止中に十分な量の殺菌用液17が除菌エレメント16に含浸されているため、ワッシャメディア15を通過した空気Aが除菌エレメント16において確実に殺菌用液17と接触する。これにより、運転開始直後における除菌効果の低下を防止することができ、安定した除菌効果を得ることができる。
【0078】
尚、空気調和機1の運転中は浸漬槽19内の殺菌用液17の液位が所定の液位に保たれているため、浸漬槽19内の殺菌用液17の量が不足するのを防止することができ、したがって、運転停止中であっても、十分な量の殺菌用液17を除菌エレメント16に含浸させることが可能であり、除菌エレメント16の乾燥を確実に防止することができる。
【0079】
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態を、図5を参照して説明する。
浸漬槽19内の殺菌用液17中の殺菌成分の濃度を検出する第1の濃度検出装置35が設けられている。例えば、殺菌用液17として微酸性電解水を使用した場合、微酸性電解水中に含まれる次亜塩素酸が殺菌成分となる。また、制御部40は、第1の濃度検出装置35で検出された濃度に基づいて滴下装置18の電磁弁26を制御する。
【0080】
以下、上記構成における作用を説明する。
空気調和機1を運転している際、浸漬槽19内の殺菌用液17の濃度は第1の濃度検出装置35により検出され、検出された浸漬槽19内の濃度が所定の濃度よりも低下すると、制御部40が電磁弁26を開く。これにより、殺菌用液17が滴下用ノズル24から除菌エレメント16に滴下され、除菌エレメント16から染み出した殺菌用液17が浸漬槽19に補給されて、浸漬槽19内の殺菌用液17の濃度が上昇する。
【0081】
また、検出された浸漬槽19内の濃度が所定の濃度に達すると、制御部40が電磁弁26を閉じて、滴下用ノズル24から除菌エレメント16への殺菌用液17の滴下が停止される。これにより、空気調和機1の運転中、浸漬槽19内の殺菌用液17の濃度が所定の濃度に保たれる。
【0082】
その後、空気調和機1の運転が停止し、除菌エレメント16が次第に乾燥してくると、浸漬槽19内の所定の濃度の殺菌用液17が毛細管現象によって除菌エレメント16に吸い上げられる。したがって、運転停止後に空気調和機1の運転を開始した直後であっても、運転停止中に所定の濃度の殺菌用液17が除菌エレメント16に含浸されているため、空気Aが除菌エレメント16において確実に所定の濃度の殺菌用液17と接触し、これにより、運転開始直後における除菌効果の低下を防止することができ、安定した除菌効果を得ることができる。
【0083】
上記第3および第4の実施の形態では、図4,図5に示すように、空気清浄装置9にワッシャメディア15と受液槽20と噴霧装置21とを設けているが、これらを設けていない空気清浄装置9であってもよい。
【0084】
上記第3の実施の形態では、図4に示すように、空気清浄装置9に第1の液位検出装置33を設け、第4の実施の形態では、図5に示すように、空気清浄装置9に第1の濃度検出装置35を設けているが、空気清浄装置9に第1の液位検出装置33と第1の濃度検出装置35とを共に設け、第1の液位検出装置33で検出された液位と第1の濃度検出装置35で検出された濃度とに基づいて制御部40が滴下装置18の電磁弁26を制御するものでもよい。
【0085】
(第5の実施の形態)
上述した第1〜第4の実施の形態では、浸漬槽19と受液槽20とが個別に設けられているが、第5の実施の形態では、図6に示すように、浸漬槽19は受液槽20を兼用している。すなわち、浸漬槽19は除菌エレメント16の下方からワッシャメディア15の下方を経て噴霧用ノズル29の下方へ達する大きさを有している。
【0086】
以下、上記構成における作用を説明する。
空気調和機1を運転している際、除菌エレメント16に含浸されている殺菌用液17が除菌エレメント16を通過する空気Aと接触することにより、殺菌用液17中の殺菌の主成分が消費されて濃度が低下する。このようにして殺菌の主成分の濃度が低下した殺菌用液17が除菌エレメント16から染み出して浸漬槽19内に貯留される。
【0087】
また、浸漬槽19内の殺菌用液17は噴霧用ノズル29から噴霧されてワッシャメディア15や空気Aに接触した際、噴霧された殺菌用液17中の殺菌の主成分が消費されるため、殺菌用液17の濃度がさらに低下する。したがって、浸漬槽19内の殺菌用液17が繰り返し循環しながら噴霧用ノズル29から噴霧されることにより、浸漬槽19内の殺菌用液17の濃度が次第に低下していく。
【0088】
空気調和機1の運転を停止している際、除菌エレメント16は乾燥してくると毛細管現象によって浸漬槽19内の殺菌用液17を吸い上げるため、運転停止中であっても、殺菌用液17を除菌エレメント16に含浸させることができる。これにより、運転停止後に空気調和機1の運転を開始した直後であっても、運転停止中に十分な量の殺菌用液17が除菌エレメント16に含浸されているため、運転開始直後における除菌効果の低下を防止することができる。
【0089】
尚、先述した第1および第2の実施の形態では、図1,図3に示すように、浸漬槽19と受液槽20とが個別に設けられているため、受液槽20に貯留されている殺菌用液17よりも高濃度の殺菌用液17が浸漬槽19に貯留される。このため、空気調和機1の運転を停止している際、受液槽20の殺菌用液17よりも高濃度の殺菌用液17が毛細管現象によって除菌エレメント16に吸い上げられ、これにより、運転開始直後における除菌効果の低下を大幅に抑制することができる。
【0090】
これに対して、上記第5の実施の形態では、図6に示すように、浸漬槽19が受液槽20を兼用しているため、第5の実施の形態における浸漬槽19の殺菌用液17は上記第1および第2の実施の形態における浸漬槽19の殺菌用液17よりも低濃度となり、これにより、運転開始直後における除菌エレメント16の除菌効果は第5の実施の形態よりも第1および第2の実施の形態の方が良好となる。
【0091】
(第6の実施の形態)
次に、第6の実施の形態を、図7〜図9を参照して説明する。
除菌エレメント16は上下複数段に分割された第1〜第3分割エレメント16a〜16cからなる。また、第1〜第3分割エレメント16a〜16cに対応して、上下複数段の第1〜第3浸漬槽19a〜19c(第1の貯留部の一例)が設けられている。このうち、上段の第1浸漬槽19aは上段の第1分割エレメント16aと中段の第2分割エレメント16bとの間に設けられ、中段の第2浸漬槽19bは中段の第2分割エレメント16bと下段の第3分割エレメント16cとの間に設けられ、下段の第3浸漬槽19cは下段の第3分割エレメント16cの下方に設けられている。
【0092】
第3浸漬槽19cは、上述した第1の実施の形態における浸漬槽19(図1参照)と同様に、上面が開放された四角箱状の槽である。第3分割エレメント16cの下端部が第3浸漬槽19c内に貯留された殺菌用液17に浸漬されている。
【0093】
第1および第2浸漬槽19a,19bは、同じ構成の槽であり、上面が開放された四角箱状の槽本体41と、槽本体41内に設けられた溢流板42および仕切板43とを有している。槽本体41は、分割エレメント16a,16bの厚さ方向において相対向する一対の縦板44,45と、分割エレメント16a,16bの幅方向において相対向する一対の側板46,47と、底板48とを有している。
【0094】
溢流板42は、両縦板44,45間に平行に配置され、両側端が両方の側板46,47に取付けられている。仕切板43は、底板48の上方に平行に配置され、両側端が両方の側板46,47に取付けられ、一端が溢流板42の下端に取付けられ、他端が他方の縦板45に取付けられている。
【0095】
第1および第2浸漬槽19a,19bの内部には、それぞれ、一対の側板46,47と他方の縦板45と溢流板42と仕切板43とに囲まれ且つ上面が開放された上部貯留室50と、縦板44,45と側板46,47と底板48とで囲まれ且つ溢流板42と仕切板43とで仕切られた下部貯留室51とが形成されている。
【0096】
上部貯留室50と下部貯留室51とは、溢流板42と一方の縦板44との間に形成された溢流部52を介して連通している。槽本体41の底板48には、下部貯留室51と下方外部とに開口する流通口53が形成されている。
【0097】
第1分割エレメント16aの下端部は、第1浸漬槽19aの仕切板43に取付けられ、上部貯留室50に貯留された殺菌用液17に浸漬されている。第2分割エレメント16bの下端部は、第2浸漬槽19bの仕切板43に取付けられ、第2浸漬槽19bの上部貯留室50に貯留された殺菌用液17に浸漬されている。
【0098】
また、第2分割エレメント16bの上端部は第1浸漬槽19aの底板48に取付けられ、第3分割エレメント16cの上端部は第2浸漬槽19bの底板48に取付けられている。
【0099】
また、第3浸漬槽19cの下方には、先述した第1および第2の実施の形態と同様に、受液槽20が設けられている。
以下、上記構成における作用を説明する。
【0100】
空気調和機1を運転している際、滴下装置18の電磁弁26が開かれ、殺菌用液17が滴下用ノズル24から第1分割エレメント16aの上端部に滴下されることにより、殺菌用液17が第1分割エレメント16a内に含浸される。そして、含浸し切れずに第1分割エレメント16aから染み出した殺菌用液17が第1浸漬槽19aの上部貯留室50内に補給されて貯留される。
【0101】
第1浸漬槽19aの上部貯留室50内が殺菌用液17で満たされると、上部貯留室50内の殺菌用液17が溢流板42から溢流し溢流部52を通って下部貯留室51内に貯留される。下部貯留室51内の殺菌用液17は、流通口53を通って直下の第2分割エレメント16bの上端部に供給され、第2分割エレメント16b内に含浸される。
【0102】
そして、含浸し切れずに第2分割エレメント16bから染み出した殺菌用液17は、同様に、第2浸漬槽19bの上部貯留室50内に貯留され、上部貯留室50が満杯になると、溢流板42から溢流して下部貯留室51内に貯留され、流通口53を通って直下の第3分割エレメント16cの上端部に供給され、第3分割エレメント16c内に含浸される。
【0103】
そして、含浸し切れずに第3分割エレメント16cから染み出した殺菌用液17は、第3浸漬槽19c内に貯留される。その後、第3浸漬槽19cが殺菌用液17で満たされると、殺菌用液17は第3浸漬槽19cから受液槽20に溢流する。
【0104】
ワッシャメディア15を通過した空気Aは第1〜第3分割エレメント16a〜16cを通過することにより除菌される。
空気調和機1の運転を停止している際、除菌エレメント16が次第に乾燥してくると、毛細管現象により、第1分割エレメント16aが第1浸漬槽19aの上部貯留室50内の殺菌用液17を吸い上げ、第2分割エレメント16bが第2浸漬槽19bの上部貯留室50内の殺菌用液17を吸い上げ、第3分割エレメント16cが第3浸漬槽19c内の殺菌用液17を吸い上げるため、運転停止中であっても、十分な量の殺菌用液17を除菌エレメント16に含浸させることができる。
【0105】
したがって、運転停止後に空気調和機1の運転を開始した直後であっても、ワッシャメディア15を通過した空気Aが除菌エレメント16において確実に殺菌用液17と接触する。これにより、運転開始直後における除菌効果の低下を防止することができる。
【0106】
また、除菌エレメント16を上下複数段の分割エレメント16a〜16cに分割し、上下各段の分割エレメント16a〜16cに対応して、浸漬槽19a〜19cを上下複数段設けているため、背が高い除菌エレメント16であっても、除菌エレメント16は殺菌用液17を十分且つ速やかに吸い上げることができ、殺菌用液17は除菌エレメント16の上下において均等に含浸される。
【0107】
上記第6の実施の形態では、図1,図3で示した第1および第2の実施の形態と同様に、受液槽20を第3浸漬槽19cの下方に設けているが、図4,図5で示した第3および第4の実施の形態と同様に、受液槽20を第3浸漬槽19cの上流側前方に設けてもよい。また、図6で示した第5の実施の形態と同様に、第3浸漬槽19cの代りに、受液槽20を兼用する浸漬槽19を設け、第3分割エレメント16cの下端部を浸漬槽19に浸漬してもよい。
【0108】
(第7の実施の形態)
次に、第7の実施の形態を、図10を参照して説明する。
除菌エレメント16は上下複数段に分割された第1〜第3分割エレメント16a〜16cからなる。また、第1〜第3分割エレメント16a〜16cに対応して、上下複数段の第1〜第3浸漬槽57a〜57c(第1の貯留部の一例)が設けられている。
【0109】
各浸漬槽57a〜57cは、それぞれ、上面が開放された四角箱状の槽であり、分割エレメント16a〜16cの厚さ方向において相対向する一対の縦板58,59を有している。空気Aの流れ方向における下流側の縦板59の高さは上流側の縦板58の高さよりも低く、これにより、下流側の縦板59の上方に溢流部60が形成される。
【0110】
中段の第2分割エレメント16bの上端部が上段の第1浸漬槽57aの溢流部60に隣接し、下段の第3分割エレメント16cの上端部が中段の第2浸漬槽57bの溢流部60に隣接している。
【0111】
また、第3浸漬槽57cの下方には、先述した第1および第2の実施の形態と同様に、受液槽20が設けられている。
以下、上記構成における作用を説明する。
【0112】
空気調和機1を運転している際、滴下装置18の電磁弁26が開かれ、殺菌用液17が滴下用ノズル24から第1分割エレメント16aの上端部に滴下されることにより、殺菌用液17が第1分割エレメント16a内に含浸される。そして、含浸し切れずに第1分割エレメント16aから染み出した殺菌用液17が第1浸漬槽57a内に貯留される。
【0113】
第1浸漬槽57a内が殺菌用液17で満たされると、第1浸漬槽57a内の殺菌用液17が溢流部60から溢流して第2分割エレメント16bの上端部に供給される。これにより、殺菌用液17が第2分割エレメント16b内に含浸され、含浸し切れずに第2分割エレメント16bから染み出した殺菌用液17が第2浸漬槽57b内に貯留される。
【0114】
第2浸漬槽57b内が殺菌用液17で満たされると、第2浸漬槽57b内の殺菌用液17が溢流部60から溢流して第3分割エレメント16cの上端部に供給される。これにより、殺菌用液17が第3分割エレメント16c内に含浸され、含浸し切れずに第3分割エレメント16cから染み出した殺菌用液17が第3浸漬槽57c内に貯留される。その後、第3浸漬槽57cが殺菌用液17で満たされると、殺菌用液17は第3浸漬槽57cの溢流部60から受液槽20に溢流する。
【0115】
ワッシャメディア15を通過した空気Aは第1〜第3分割エレメント16a〜16cを通過することにより除菌される。
空気調和機1の運転を停止している際、除菌エレメント16が次第に乾燥してくると、毛細管現象により、第1分割エレメント16aが第1浸漬槽57a内の殺菌用液17を吸い上げ、第2分割エレメント16bが第2浸漬槽57b内の殺菌用液17を吸い上げ、第3分割エレメント16cが第3浸漬槽57c内の殺菌用液17を吸い上げるため、運転停止中であっても、十分な量の殺菌用液17を除菌エレメント16に含浸させることができる。
【0116】
尚、上記第7の実施の形態では、図10に示すように、各分割エレメント16a〜16cと各浸漬槽57a〜57cとを、上下一直線上ではなく、階段状に配置しているため、分割エレメント16a〜16cの厚さ方向において、第1浸漬槽57aの一端から第3浸漬槽57cの他端までの距離Lが拡大する。
【0117】
これに対して、先述した第6の実施の形態では、図7に示すように、各分割エレメント16a〜16cと各浸漬槽19a〜19cとを上下一直線上に配置しているため、分割エレメント16a〜16cの厚さ方向において、第1浸漬槽19aの一端から第3浸漬槽19cの他端までの距離Lが縮小され、これにより、空気清浄装置9が小型化される。
【0118】
尚、上記第6および第7の実施の形態では、除菌エレメント16を分割エレメント16a〜16cに上下3分割しているが、3分割以外の複数に分割してもよい。また、上下3段の浸漬槽19a〜19c,57a〜57cを設けたが、3段以外の複数段であってもよい。
【0119】
上記第7の実施の形態では、図1,図3で示した第1および第2の実施の形態と同様に、受液槽20を第3浸漬槽57cの下方に設けているが、図4,図5で示した第3および第4の実施の形態と同様に、受液槽20を第3浸漬槽57cの上流側前方に設けてもよい。この場合、第3浸漬槽57cに溢流部60は形成されていない。また、図6で示した第5の実施の形態と同様に、第3浸漬槽57cの代りに、受液槽20を兼用する浸漬槽19を設け、第3分割エレメント16cの下端部を浸漬槽19に浸漬してもよい。
【0120】
(第8の実施の形態)
次に、第8の実施の形態を、図11を参照して説明する。
除菌エレメント16は上下複数段に分割された第1,第2分割エレメント16a,16bからなり、同様に、ワッシャメディア15は上下複数段に分割された第1,第2分割ワッシャメディア15a,15bからなる。上記第1,第2分割エレメント16a,16bは、それぞれ、上端部に、殺菌用液17を蓄える蓄水部62を有している。尚、蓄水部62はスポンジ等の保水性に優れた保水材で形成されている。
【0121】
また、第1分割エレメント16aと第1分割ワッシャメディア15aとの間には第1分割スペーサ63aが挟まれ、第2分割エレメント16bと第2分割ワッシャメディア15bとの間には第2分割スペーサ63bが挟まれている。
【0122】
第1分割エレメント16aと第1分割ワッシャメディア15aと第1分割スペーサ63aとは上下一対のフレーム64,65によって結束されており、これにより、第1分割エレメント16aと第1分割ワッシャメディア15aと第1分割スペーサ63aとからなる第1ユニット66aが形成されている。
【0123】
同様に、第2分割エレメント16bと第2分割ワッシャメディア15bと第2分割スペーサ63bとは上下一対のフレーム64,65によって結束されており、これにより、第2分割エレメント16bと第2分割ワッシャメディア15bと第2分割スペーサ63bとからなる第2ユニット66bが形成されている。
【0124】
第1ユニット66aに設けられた上部フレーム64は、第1ユニット66aの上端部に外嵌されており、第1ユニット66aの上流側と下流側とで相対向する一対の縦板67,68と、第1ユニット66aの上方を覆う上板69と、第1ユニット66aの幅方向において相対向する一対の側板70とを有している。また、上部フレーム64の上板69には、上端が上面に開口するとともに下端が第1分割エレメント16aの蓄水部62に連通する流入孔72が形成されている。
【0125】
第1ユニット66aに設けられた下部フレーム65は、第1ユニット66aの下端部に外嵌されており、第1ユニット66aの上流側と下流側とで相対向する一対の縦板74,75と、第1ユニット66aの下方を覆う底板76と、第1ユニット66aの幅方向において相対向する一対の側板77と、第1分割ワッシャメディア15aの下端部が嵌め込まれる嵌込部79と、殺菌用液17を貯留すると共に第1分割エレメント16aの下端部が嵌め込まれる貯留部80(第1の貯留部の一例)とを有している。
【0126】
貯留部80は下流側の縦板75と底板76に立設された溢流板81との間に形成されており、第1分割エレメント16aの下端部は貯留部80に貯留された殺菌用液17に浸漬されている。
【0127】
溢流板81は、第1分割エレメント16aの上流側に面しており、縦板75に対向している。溢流板81の高さは縦板75の高さよりも低く、溢流板81の上部には溢流部82が形成されている。
【0128】
また、底板76には、貯留部80内から溢流部82を通って貯留部80の外部に溢れ出た殺菌用液17を下部フレーム65の下方へ排出する排出孔83が形成されている。
第2ユニット66bに設けられた上部および下部フレーム64,65は、上述した第1ユニット66aに設けられた上部および下部フレーム64,65と同様に構成されている。尚、第1ユニット66aに設けられた下部フレーム65の排出孔83と第2ユニット66bに設けられた上部フレーム64の流入孔72とは連通している。
【0129】
また、第2ユニット66bの下方には、先述した第1および第2の実施の形態と同様に、受液槽20が設けられている。
以下、上記構成における作用を説明する。
【0130】
空気調和機1を運転している際、殺菌用液17が滴下用ノズル24から第1ユニット66aの上端部に滴下されることにより、殺菌用液17が、第1ユニット66aの上部フレーム64の流入孔72を通って、第1分割エレメント16aの蓄水部62に蓄えられ、十分に蓄えられてこれ以上蓄え切れなくなると、蓄水部62から第1分割エレメント16a内に含浸される。そして、含浸し切れずに第1分割エレメント16aから染み出した殺菌用液17が第1ユニット66aの下部フレーム65の貯留部80内に貯留される。
【0131】
第1ユニット66aの下部フレーム65の貯留部80内が殺菌用液17で満たされると、貯留部80内の殺菌用液17は、溢流部82から溢流して排出孔83から排出され、第2ユニット66bの上部フレーム64の流入孔72に流入し、第2分割エレメント16bの蓄水部62に蓄えられ、十分に蓄えられてこれ以上蓄え切れなくなると、蓄水部62から第2分割エレメント16b内に含浸される。そして、含浸し切れずに第2分割エレメント16bから染み出した殺菌用液17が第2ユニット66bの下部フレーム65の貯留部80内に貯留される。その後、第2ユニット66bの貯留部80が殺菌用液17で満たされると、殺菌用液17は溢流部82から溢流し排出孔83を通って受液槽20に排出される。
【0132】
第1分割ワッシャメディア15aを通過した空気Aは第1分割スペーサ63aと第1分割エレメント16aを通過することにより除菌され、第2分割ワッシャメディア15bを通過した空気Aは第2分割スペーサ63bと第2分割エレメント16bを通過することにより除菌される。
【0133】
空気調和機1の運転を停止している際、除菌エレメント16が次第に乾燥してくると、毛細管現象により、第1分割エレメント16aが、第1ユニット66aの下部フレーム65の貯留部80内の殺菌用液17を吸い上げると共に、蓄水部62に蓄えられている殺菌用液17を吸い込む。同様に、第2分割エレメント16bが、第2ユニット66bの下部フレーム65の貯留部80内の殺菌用液17を吸い上げると共に、蓄水部62に蓄えられている殺菌用液17を吸い込む。これにより、運転停止中であっても、十分な量の殺菌用液17を除菌エレメント16に含浸させることができる。尚、上記のように、運転停止中において、殺菌用液17は第1および第2分割エレメント16a,16bの上下両端部から吸い込まれるので、十分な量の殺菌用液17が迅速に吸い込まれる。
【0134】
したがって、運転停止後に空気調和機1の運転を開始した直後であっても、空気Aが除菌エレメント16において確実に殺菌用液17と接触し、これにより、運転開始直後における除菌効果の低下を防止することができる。
【0135】
また、自立性のある分割スペーサ63a,63bを分割ワッシャメディア15a,15bと分割エレメント16a,16bとの間に設け、分割スペーサ63a,63bで分割ワッシャメディア15a,15bを受けることにより、自立性の無い柔軟な分割ワッシャメディア15a,15bの変形を防止することができる。
【0136】
上記第8の実施の形態では、図11に示すように、除菌エレメント16は第1,第2分割エレメント16a,16bに上下2分割され、ワッシャメディア15は第1,第2分割ワッシャメディア15a,15bに上下2分割されているが、2分割に限定されるものではなく、3分割以上の複数に分割されていてもよい。
【符号の説明】
【0137】
1 空気調和機
9 空気清浄装置
16 除菌エレメント
17 殺菌用液
18 滴下装置
19 浸漬槽(第1の貯留部)
19a〜19c 第1〜第3浸漬槽(第1の貯留部)
20 受液槽(第2の貯留部)
21 噴霧装置
33 第1の液位検出装置
35 第1の濃度検出装置
37 第2の液位検出装置
39 第2の濃度検出装置
40 制御部
62 蓄水部
57a〜57c 第1〜第3浸漬槽(第1の貯留部)
80 貯留部(第1の貯留部)
A 空気

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入した空気が除菌エレメントを通過することによって除菌される空気清浄装置であって、
殺菌力を有する殺菌用液を除菌エレメントに滴下して含浸させる滴下装置と、殺菌用液を貯留する第1の貯留部とが備えられ、
滴下装置は第1の貯留部よりも上方に設けられ、
除菌エレメントの一部が第1の貯留部内の殺菌用液に浸漬され、
除菌エレメントは、乾燥してくると、毛細管現象によって第1の貯留部内の殺菌用液を吸い上げることを特徴とする空気清浄装置。
【請求項2】
第1の貯留部は上下複数段設けられていることを特徴とする請求項1記載の空気清浄装置。
【請求項3】
第1の貯留部内の殺菌用液の液位を検出する第1の液位検出装置と、検出された液位により滴下装置を制御する制御部とが備えられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空気清浄装置。
【請求項4】
第1の貯留部内の殺菌用液中の殺菌成分の濃度を検出する第1の濃度検出と、検出された濃度により滴下装置を制御する制御部とが備えられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の空気清浄装置。
【請求項5】
殺菌用液を貯留する第2の貯留部と、第2の貯留部に貯留された殺菌用液を除菌エレメントの上流側へ噴霧する噴霧装置とが設けられ、
第2の貯留部は、第1の貯留部から溢流した殺菌用液と、噴霧装置から噴霧された殺菌用液とを受けることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空気清浄装置。
【請求項6】
第2の貯留部内の殺菌用液の液位を検出する第2の液位検出装置と、検出された液位により滴下装置を制御する制御部とが備えられていることを特徴とする請求項5記載の空気清浄装置。
【請求項7】
第2の貯留部内の殺菌用液中の殺菌成分の濃度を検出する第2の濃度検出装置と、検出された濃度により滴下装置を制御する制御部とが備えられていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の空気清浄装置。
【請求項8】
除菌エレメントは、上端部に、滴下装置から滴下された殺菌用液を蓄える蓄水部を有していることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の空気清浄装置。
【請求項9】
上記請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の空気清浄装置を備えたことを特徴とする空気調和機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−106865(P2013−106865A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255652(P2011−255652)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【出願人】(000104836)クボタ空調株式会社 (31)
【Fターム(参考)】