説明

空気調和機の室内機

【課題】通風抵抗を低減することができる空気調和機の室内機を提供する。
【解決手段】底板部15は、フィルター23の下方に位置するとともに略水平に配置された化粧板25を有している。吸込口17は、流入口21の中心からずれた位置において、化粧板25の縁部に沿って延設されている。吸込口17から吸い込まれた空気がフィルター23に向かって流れる吸込流路31内には、吸込口17から吸い込まれた空気を、フィルター23における流入口21の中心側の領域に案内する案内部材33が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機の室内機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ケーシングの底板部に吸込口が設けられた空気調和機の室内機が知られている。この種の室内機としては、例えば、室内の天井に設置される天井設置型室内機が挙げられる。この天井設置型室内機としては、天井に設けられた開口から天井裏に埋め込んで設置される天井埋込み型室内機、天井に吊り下げられて設置される天吊り型室内機などが挙げられる。この天井設置型室内機は、ケーシング内に収容されたファン、熱交換器、フィルターなどを備えている。
【0003】
例えば、天井埋込み型室内機では、ケーシングの大半が天井裏に配置され、ケーシングの底板部が前記開口を塞ぐとともに室内に露出する。フィルターは、ファンと底板部との間に配設される。底板部は、その周縁部に位置する化粧枠と、この化粧枠の枠内に位置する化粧板(遮蔽板)とを有している。遮蔽板は、下方からフィルターを覆い隠すようにフィルターの真下に配置されている。底板部には、遮蔽板の縁部に沿って形成された空気の吸込口と吹出口とが設けられている。
【0004】
特許文献1には、底面視で略長方形の底板部を有する天井埋込み型室内機が開示されている。特許文献1の図1に示されているように、この室内機の底板部には、遮蔽板の対向する2つの縁部に沿って2つの吸込口が設けられている。ファンは、ケーシング内のほぼ中央に配置されている。ファンの下方には、ファンの下部全体をカバーし得る大きさのフィルターが配置されており、このフィルターの下方に遮蔽板が配置されている。すなわち、吸込口は、遮蔽板の外側に設けられており、ファンの空気流入口の中心(羽根車の回転中心)から外側にずれた位置にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−188768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の室内機のように、底板部の吸込口がファンの流入口の中心から外側にずれた位置にある場合には、吸込口からケーシング内に流入した空気は、湾曲した経路をたどってファンの流入口に到達することになるので、通風抵抗が大きくなりやすい。通風抵抗が大きくなると、ファンの騒音が大きくなることがある。
【0007】
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、通風抵抗を低減することができる空気調和機の室内機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の空気調和機の室内機は、空気の吸込口(17)が設けられた底板部(15)を有するケーシング(13)と、前記ケーシング(13)内に配設され、下部に空気の流入口(21)を有するファン(19)と、前記ファン(19)と前記底板部(15)との間に配設されたフィルター(23)と、を備えている。前記底板部(15)は、前記フィルター(23)の下方に位置するとともに略水平に配置された化粧板(25)を有している。前記吸込口(17)は、前記流入口(21)の中心からずれた位置において、前記化粧板(25)の縁部(251)に沿って延設されている。前記吸込口(17)から吸い込まれた空気が前記フィルター(23)に向かって流れる吸込流路(31)内には、前記吸込口(17)から吸い込まれた空気を、前記フィルター(23)における前記流入口(21)の中心側の領域に案内する案内部材(33)が設けられている。
【0009】
前述したように、底板部(15)の吸込口(17)がファン(19)の流入口(21)の中心から外側にずれた位置にある室内機においては、吸込口(17)からケーシング(13)内に流入した空気は、曲がった経路をたどってファン(19)の流入口(21)に到達することになる。その過程において、吸込口(17)からケーシング(13)内に流入した空気がフィルター(23)を通過する際には、空気は、フィルター(23)の一部の領域、すなわち流入口(21)の中心から外側にずれた領域に集中しやすくなる。空気がフィルター(23)の一部の領域に集中すると、その領域におけるフィルター(23)通過時の抵抗が大きくなる。
【0010】
そこで、本構成では、吸込流路(31)内に前記案内部材(33)が設けられている。この案内部材(33)は、吸込口(17)から吸い込まれた空気を、フィルター(23)における流入口(21)の中心側の領域に案内する。したがって、この構成では、案内部材(33)が設けられていない場合と比較して、フィルター(23)に到達する空気を流入口(21)の中心側により分散させることができるので、空気がフィルター(23)の一部の領域に集中するのを抑制できる。これにより、空気がフィルター(23)を通過する際の抵抗が小さくなる。
【0011】
前記室内機において、例えば、前記案内部材(33)は、前記吸込口(17)の延設方向に沿って延びる板状体であり、上端部(332)が下端部(331)よりも前記流入口(21)の中心側に位置しているのが好ましい。
【0012】
この構成では、吸込口(17)から吸込流路(31)内に流入した空気は、板状の案内部材(33)に沿って流入口(21)の中心側に案内される。これにより、フィルター(23)に到達する空気を流入口(21)の中心側により分散させることができるので、空気がフィルター(23)の一部の領域に集中するのを抑制できる。
【0013】
前記室内機において、前記案内部材(33)の前記下端部(331)は、前記フィルター(23)よりも前記吸込口(17)に近い位置にあるのが好ましい。
【0014】
この構成では、案内部材(33)の下端部(331)が吸込口(17)寄りに配置されているので、吸込口(17)から吸込流路(31)内に流入した空気は、吸込口(17)からフィルター(23)まで移動する過程の早い段階で案内部材(33)の下端部(331)に到達し、それ以降は案内部材(33)に沿ってフィルター(23)における流入口(21)の中心側の領域に案内される。したがって、この構成では、案内部材(33)による空気の案内効果をより高めることができる。
【0015】
前記室内機において、前記案内部材(33)の前記下端部(331)は、前記吸込口(17)とほぼ同じ高さに位置しているのがより好ましい。
【0016】
この構成では、案内部材(33)の下端部(331)が吸込口(17)とほぼ同じ高さに配置されているので、吸込口(17)から吸込流路(31)内に流入した空気は、その直後に案内部材(33)の下端部(331)に到達し、それ以降は案内部材(33)に沿ってフィルター(23)における流入口(21)の中心側の領域に案内される。したがって、この構成では、案内部材(33)による空気の案内効果をさらに高めることができる。
【0017】
前記室内機において、前記案内部材(33)の前記下端部(331)は、前記延設方向に垂直な前記吸込口(17)の幅方向において、前記吸込口(17)の中心よりも前記化粧板(25)の前記縁部(251)に近い位置にあるのが好ましい。
【0018】
後述する図4のグラフにも示されているように、案内部材(33)の下端部(331)が化粧板(25)の縁部(251)寄りに配置されている場合には、その反対側に配置されている場合に比べて通風抵抗の低減効果がより高まる傾向にある。
【0019】
前記室内機において、前記案内部材(33)よりも前記延設方向に垂直な幅方向の外側に位置し、前記吸込流路(31)における前記幅方向の外側の空気案内面として機能する内壁面(29)が設けられているのが好ましく、この場合において、前記案内部材(33)の前記上端部(332)は、前記内壁面(29)の上端部と前記化粧板(25)の前記縁部(251)とに跨る仮想平面(S)と、前記フィルター(23)との間に位置しているのが好ましい。
【0020】
前記室内機では、前記内壁面(29)と化粧板(25)の縁部(251)との間の空間において、空気は、内壁面(29)及び化粧板(25)の縁部(251)に案内されてフィルター(23)側に流れる。すなわち、空気は、吸込口(17)から前記仮想平面(S)までは、内壁面(29)及び化粧板(25)の縁部(251)によってフィルター(23)側に案内される。本構成では、案内部材(33)の上端部(332)が仮想平面(S)よりもさらにフィルター(23)側に配置されているので、仮想平面(S)よりもフィルター(23)側に移動した空気は、引き続き案内部材(33)によってフィルター(23)側に案内される。したがって、この構成では、案内部材によって空気をフィルターのより近くまで案内することができる。
【0021】
前記室内機において、前記案内部材(33)の前記下端部(331)は、底面視したときに、前記フィルター(23)の縁部と同じ位置、又は前記フィルター(23)の前記縁部よりも外側の位置にあり、前記案内部材(33)の前記上端部(332)は、底面視したときに、前記化粧板(25)の前記縁部(251)と同じ位置、又は前記化粧板(25)の前記縁部(251)よりも前記流入口(21)の中心側の位置にあるのが好ましい。
【0022】
この構成では、案内部材(33)の下端部(331)及び上端部(332)がフィルター(23)及び化粧板(25)の縁部(251)に対して上記した位置関係にあるので、仮に、フィルター(23)の端部が吸込口(17)の真上にある場合であっても、フィルター(23)の前記端部は、その下方に配置された案内部材(33)によって覆い隠される。したがって、ユーザーよって前記室内機が下方から目視されたとしても、ユーザーには吸込口(17)からフィルター(23)が見えないので、美観性を向上させることができる。
【0023】
また、この構成では、吸込口(17)からフィルター(23)が見えないようにするために、例えば吸込口の幅を狭くする、フィルターを小さくするなどの別の手段を採用する必要がない。仮に、前記別の手段を採用すると、通風抵抗が大きくなってファンの騒音が大きくなり、また、フィルターが小さくなるとフィルターのメンテナンス間隔が短くなるという問題があるが、本構成では、このような問題が生じるのを回避できる。
【0024】
前記室内機において、前記案内部材(33)は、前記化粧板(25)側の表面が凹面となるように前記下端部(331)から前記上端部(332)に向かって湾曲しているのが好ましい。
【0025】
この構成では、案内部材(33)が上記のような湾曲形状を有しているので、空気は、案内部材(33)に沿ってフィルター(23)側に向かってより円滑に案内される。
【0026】
前記室内機において、前記案内部材(33)よりも前記延設方向に垂直な幅方向の外側に位置し、前記吸込流路(31)における前記幅方向の外側の空気案内面として機能する内壁面(29)が設けられているのが好ましく、この場合、前記延設方向に垂直な断面において、前記案内部材(33)は、前記内壁面(29)の下端部と前記化粧板(25)の前記縁部(251)とを結ぶ直線上の第1の点(Pm)と、前記内壁面(29)の上端部と前記化粧板(25)の前記縁部(251)とを結ぶ直線上の第2の点(Pn)とを通り、前記第1の点(Pm)から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Lm′)と、前記内壁面(29)の前記下端部から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Lm)との比(Lm′/Lm)は、前記第2の点(Pn)から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Ln′)と、前記内壁面(29)の前記上端部から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Ln)との比(Ln′/Ln)とほぼ同じであるのが好ましい。
【0027】
この構成では、案内部材(33)は、上記のような位置関係にある第1の点(Pm)と第2の点(Pn)を通るように配置されているので、通風抵抗をより小さくすることができる。
【0028】
また、前記室内機において、前記第1の点(Pm)から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Lm′)と、前記内壁面(29)の前記下端部から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Lm)との比(Lm′/Lm)は、0.2〜0.4の範囲にあるのがより好ましい。
【0029】
後述する図4のグラフにも示されているように、比(Lm′/Lm)が0.2〜0.4の範囲にある場合には、通風抵抗を低減する顕著な効果が得られる。
【発明の効果】
【0030】
以上説明したように、本発明によれば、吸込口から吸い込まれた空気をフィルターにおける流入口の中心側の領域に案内する案内部材が設けられているので、通風抵抗を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】(A)は、本発明の一実施形態にかかる天井埋込み型室内機を示す斜視図であり、(B)は、その底面図である。
【図2】前記天井埋込み型室内機を示す断面図である。
【図3】(A)及び(B)は、図2に示す前記天井埋込み型室内機の吸込口付近を拡大した断面図であり、前記天井埋込み型室内機に設けられた案内部材の形状及び配置を説明するための図である。
【図4】前記案内部材の配設位置と抵抗との関係を示すグラフである。
【図5】(A)は、前記天井埋込み型室内機の吸込口付近を拡大した断面図であり、(B)及び(C)は、吸込口付近の形状の変形例をそれぞれ示す断面図である。
【図6】(A)は、前記天井埋込み型室内機の前記吸込口から流入した空気の流れを示す断面図であり、(B)は、従来の天井埋込み型室内機の吸込口から流入した空気の流れを示す断面図である。
【図7】(A)は、前記天井埋込み型室内機のケーシング内の圧力分布を示す断面図であり、(B)は、従来の天井埋込み型室内機のケーシング内の圧力分布を示す断面図である。
【図8】(A)は、前記案内部材の他の配置例を示す断面図である。(B)は、従来の天井埋込み型室内機の吸込口付近を拡大した断面図であり、(C)は、参考例の天井埋込み型室内機の吸込口付近を拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1(A),(B)及び図2に示すように、本実施形態にかかる空気調和機の室内機11は、室内の天井Tに設けられた開口から天井裏に埋め込んで設置される天井埋込み型の室内機である。この室内機11は、ケーシング13と、このケーシング13内に配設されたファン19、フィルター23、熱交換器41及びドレンパン45とを備えている。
【0033】
ケーシング13は、天板部51と、方向D1に対向する前板部52及び図略の後板部と、方向D2に対向する側板部53及び側板部54と、底板部15とを有している。図1(B)に示すように、このケーシング13は、前後方向D1(以下、長手方向D1という。)の方がこれに垂直な幅方向D2よりも長い略直方体の形状を有している。天板部51、前板部52、後板部及び一対の側板部53,54は、天井裏に配置されており、底板部15は、天井Tの前記開口を塞ぐとともに室内に露出している。
【0034】
底板部15は、化粧枠27と、この化粧枠27の枠内に位置する化粧板25とを有している。化粧枠27は、周縁部271と、一対の仕切部272とを含む。周縁部271は、底板部15の周縁を構成しており、外形が略長方形である。周縁部271は、長手方向D1に略平行に延びる2つの縁部と、幅方向D2に略平行に延びる2つの縁部とを有している。
【0035】
各仕切部272は、幅方向D2に延びる前記2つの縁部に架け渡され、長手方向D1に略平行に延びている。一方の仕切部272は、幅方向D2に延びる一方の縁部との間に所定の隙間をあけて配置されている。他方の仕切部272は、幅方向D2に延びる他方の縁部との間に所定の隙間をあけて配置されている。これらの隙間は、空気の吹出口18,18として機能する。各吹出口18は、仕切部272に沿って延びる細長い長方形の形状を有している。各吹出口18には、風向きを変更するフラップ43が設けられている。
【0036】
化粧板25は、幅方向D2に延びる周縁部271の前記2つの縁部に架け渡された状態で指示されており、略水平に配置されている。この化粧板25は、長手方向D1の方が幅方向D2よりも長い略長方形であり、一対の仕切部272の間に配置されている。化粧板25は、下方からフィルター23の大半を覆い隠すようにフィルターの下方に配置されている。化粧板25における幅方向D2の両側に位置する縁部251,251は、平板の端辺を上方及び内側に折り返したような円弧形状の断面を有している。
【0037】
一対の仕切部272は、隣り合う縁部251と所定の隙間をあけて配置されている。これらの隙間は、空気の吸込口17,17として機能する。各吸込口17は、仕切部272に沿って延びる細長い長方形の形状を有している。各吸込口17は、ファン19の流入口21の中心(後述する直線C)からずれた位置に設けられている。各吸込口17は、化粧板25の縁部251と化粧枠27の仕切部272との間に位置している。
【0038】
本実施形態では、ケーシング13内に空気が吸い込まれる入口として機能する領域は、上述した一対の吸込口17,17のみであり、化粧板25自体には、空気吸い込み用の貫通口などは設けられていないが、これに限定されない。室内機11において、あくまでもメインの空気吸い込み用の入口は、ファン19の流入口21の中心(直線C)からずれた位置に設けられた吸込口(例えば、本実施形態の一対の吸込口17,17)であるが、例えば補助的な空気の吸込口として化粧板25の一部に貫通口やスリットなどが設けられていてもよい。
【0039】
ファン19としては、例えば遠心送風機などを用いることができる。本実施形態のファン19は、ターボファンであるが、シロッコファンなどの他の遠心送風機を用いてもよく、遠心送風機以外の他の送風機を用いてもよい。ファン19は、羽根車と、この羽根車に回転軸19eを介して連結されたモータ19dと、前記羽根車の下方に配置されたベルマウス19cとを含む。
【0040】
前記羽根車は、ハブ19aと、シュラウド19fと、複数の羽根19bとを含む。モータ19dは、天板部51の略中央に固定されている。回転軸19eは、モータ19dから下方に延びている。回転軸19eの下端部には、ハブ19aが固定されている。前記羽根車は、モータ19dの駆動により、回転軸19eの中心を通る直線Cを中心に回転する。
【0041】
ベルマウス19cは、シュラウド19fの下方に配置されている。ベルマウス19cは、上下方向D3に貫通する空気の流入口21を有している。この流入口21は、底面視で円形の開口を有している。この流入口21の中心は、回転軸19eの中心を通る直線C上にほぼ位置している。
【0042】
熱交換器41は、厚みの小さな扁平な形状を有している。熱交換器41は、その下端部に沿って延設された皿状のドレンパン45から上方に起立した状態で前記羽根車の周囲を囲むように配置されている。ドレンパン45は、熱交換器41において生じる水滴を収容する。収容された水は図略の排水経路を通じて排出される。
【0043】
フィルター23は、ファン19と底板部15との間に配設されている。図2に示すように、フィルター23は、扁平な形状を有し、各吸込口17からファン19の流入口21に至る経路上において、空気の流れ方向と交わるように、水平方向に対して若干傾斜した姿勢で略V字状に配設されている。なお、フィルター23は、図2のように略V字状の形態に限定されるものではなく、例えば水平方向に略平行に延びる姿勢で配設されていてもよい。
【0044】
ファン19が駆動すると、各吸込口17を通じて室内の空気がケーシング13内に吸い込まれる。吸込口17から吸い込まれた空気がフィルター23に向かって流れる吸込流路31内には、案内部材33が設けられている。
【0045】
案内部材33は、吸込口17から吸い込まれた空気の一部を、吸込流路31内において直線C側に案内する。これにより、案内部材33が設けられていない場合と比較して、フィルター23における流入口21の中心側(直線C側)の部位を通過する空気の割合が増加する。
【0046】
案内部材33は、吸込口17の延設方向(本実施形態では長手方向D1)に沿って延びる板状体である。この案内部材33は、例えば化粧板25や化粧枠27などの底板部15に支持されている。
【0047】
案内部材33は、上端部332が下端部331よりも流入口21の中心側(直線C側)に位置している。案内部材33の下端部331は、吸込口17とほぼ同じ高さに位置している。
【0048】
各案内部材33は、化粧板25側の表面が凹面となるように下端部331から上端部332に向かって湾曲している。また、化粧枠27の各仕切部272は、吸込流路31における化粧板25側の空気案内面として機能する内壁面29を有している。各内壁面29は、湾曲する凹面である。各案内部材33は、対応する内壁面29の湾曲形状に沿う形状を有している。
【0049】
各案内部材33は、例えば次のようにして位置決めされる。図3(A)及び図3(B)は、図2に示す室内機11の吸込口17付近を拡大した断面図であり、室内機11に設けられた案内部材33の形状及び配置を説明するための図である。この配置例では、図3(A)及び図3(B)に示すように、長手方向D1に垂直な断面において、案内部材33は、第1の点Pmと、第2の点Pnとを通るように配置される。より好ましくは、案内部材33は、図3(B)に示すように、第1の点Pmから鉛直方向の下方に引いた垂線Lpが第1の点Pmにおける接線となるように湾曲した円弧形状に形成される。
【0050】
第1の点Pmは、内壁面29の下端部と化粧板25の縁部251とを結ぶ直線上の点である。第2の点Pnは、内壁面29の上端部と化粧板25の縁部251とを結ぶ直線上の点である。ここで、本実施形態における化粧板25の縁部251は、上述したように平板の端辺を上方及び内側に折り返したような円弧形状の断面を有しているので、第1の点Pm及び第2の点Pnは、例えば次のようにして位置決めすることができる。
【0051】
第1の点Pmを決めるときには、縁部251における外側端部(幅方向D2の端部)251aを基準とする。また、内壁面29の下端部としては、外側端部251aから水平方向に延ばした直線Mと内壁面29とが交わる箇所を下端部29aとする。
【0052】
第2の点Pnを決めるときには、縁部251における最上の部位である上側端部251bを基準とする。また、内壁面29の上端部としては、内壁面29の湾曲形状の終点を上端部29bとする。この実施形態の場合、湾曲形状の終点とは、図3(A)に示すように、湾曲して滑らかに面の傾き(面の向き)が変化している内壁面29の上端部であり、ドレンパン45の側面との境界部分である。第2の点Pnは、上端部29bと縁部251の上側端部251bとを結ぶ直線N上の点である。
【0053】
そして、第1の点Pmと第2の点Pnとは、図3(A)に示す比(Lm′/Lm)が比(Ln′/Ln)とほぼ同じとなるように位置決めされるのが好ましい。比(Lm′/Lm)は、第1の点Pmから化粧板25の縁部251までの距離Lm′と、内壁面29の下端部から化粧板25の縁部251までの距離Lmとの比である。また、比(Ln′/Ln)は、第2の点Pnから化粧板25の縁部251までの距離Ln′と、内壁面29の上端部から化粧板25の縁部251までの距離Lnとの比である。
【0054】
また、案内部材33の下端部331は、吸込口17の幅方向(幅方向D2)において、吸込口17の中心よりも化粧板25の縁部251に近い位置にあるのが好ましい。具体的には、図4のグラフに示すように、比(Lm′/Lm)は、0.5未満であるのが好ましく、比(Lm′/Lm)は、0.2〜0.4の範囲にあるのがより好ましい。比(Lm′/Lm)が0.2〜0.4の範囲にある場合には、通風抵抗が2割以上低減されている。なお、図4のグラフにおいて、縦軸の抵抗比は、案内部材33を配設していない場合の通風抵抗を「1.0」としたときの本実施形態の室内機11の通風抵抗を示している。
【0055】
図3(B)に示す形態では、案内部材33の下端部331は、第1の点Pmにあり、上端部332は、第2の点Pnにあるが、これに限定されない。例えば、図5(A)に示すように、案内部材33の上端部332が第2の点Pnよりもさらにフィルター23側に延設されていてもよい。また、図示を省略するが、案内部材33の下端部331が第1の点Pnよりもさらに下方に延設されていてもよい。図5(A)に示す形態では、案内部材33の上端部332は、内壁面29の上端部と化粧板25の縁部251とに跨る仮想平面Sと、フィルター23との間に位置している。ここでいう仮想平面Sは、例えば図5(B)及び図5(C)に示す形態の場合には、次のように定義される。
【0056】
まず、図5(B)に示す形態では、内壁面29は、化粧枠27の各仕切部272に設けられた空気案内面である第1内壁面291と、仕切部272の上部に配置された部材(本実施形態ではドレンパン45)の下面の一部により形成された空気案内面である第2内壁面292とを含む。この第2内壁面292は、第1内壁面291の上端につながっており、第1内壁面291と連続した案内面を形成している。図5(B)に示す形態の場合、内壁面29の上端部29bは、ドレンパン45の下面の端部(フィルター23側の端部)となる。なお、仕切部272の第1内壁面291は、図5(B)に示すように、鉛直方向に延びる平面と斜め上方に延びる平面との組合せであってもよい。
【0057】
また、図5(C)に示す形態でも同様に、内壁面29は、化粧枠27の各仕切部272に設けられた空気案内面である第1内壁面291と、仕切部272の上部に配置された部材(本実施形態ではドレンパン45)の下面の一部により形成された空気案内面である第2内壁面292とを含む。図5(B)に示す形態の場合も同様に、内壁面29の上端部29bは、ドレンパン45の下面の端部(フィルター23側の端部)となる。
【0058】
図6(A)及び図6(B)は、数値解析により空気の流れを流線で示した図である。図6(A)は、室内機11の吸込口17から流入した空気の流れを示す断面図であり、図6(B)は、案内部材33を設けていない室内機の吸込口17から流入した空気の流れを示す断面図である。図6(A)及び図6(B)では、空気の流量が多い領域は流線の密集度合いが高く、空気の流量が少ない領域は流線の密集度合いが低い。案内部材33の有無を除いて、図6(A)の室内機と図6(B)の室内機の他の部位の構成は同様とした。また、図6(A)の室内機と図6(B)の室内機においては、吸込口17から流入する空気の総量を同じ値に設定した。
【0059】
図6(A)及び図6(B)に示すように、吸込流路31内に案内部材33を設けることにより、吸込口17から吸い込まれた空気は、フィルター23における直線C側(流入口21の中心側)の領域に案内されて、この領域に流れる空気の割合が増加していることがわかる。また、図6(A)の矢印H1と図6(B)の矢印H2を比較するとわかるように、案内部材33を設けることにより、空気はフィルター23のより広い範囲に分散して流れており、フィルター23をより有効に利用できている。また、図6(B)に示すように、案内部材33を設けていない場合には、内壁面29の近傍において渦流Fが発生しており、吸込流路が有効に利用できていないことがわかる。
【0060】
図7(A)及び図7(B)は、数値解析により圧力分布を等圧線で示した図である。図7(A)は、室内機11のケーシング13内の圧力分布を示す断面図であり、図7(B)は、案内部材33を設けていない室内機のケーシング内の圧力分布を示す断面図である。図7(A)及び図7(B)では、等圧線の1目盛りは5Paの圧力を示している。案内部材33の有無を除いて、図6(A)の室内機と図6(B)の室内機の他の部位の構成は同様とした。
【0061】
図7(A)の室内機11において、位置Aと位置Bの圧力差は、35Paであった。一方、図7(B)の室内機において、位置Aと位置Bの圧力差は、48Paであった。このように案内部材33を設けた場合には、ケーシング13内と外部との圧力差が小さくなり、吸込口17からケーシング13内に空気が吸い込まれる際の抵抗が小さくなることがわかる。
【0062】
図8(A)は、案内部材の他の配置例を示す断面図である。図8(B)は、従来の天井埋込み型室内機の吸込口付近を拡大した断面図であり、(C)は、参考例の天井埋込み型室内機の吸込口付近を拡大した断面図である。
【0063】
図8(A)に示すように、この形態では、案内部材33の下端部331は、底面視したときに、フィルター23の縁部23aとほぼ同じ位置にある。また、案内部材33の上端部332は、底面視したときに、化粧板25の縁部251とほぼ同じ位置にある。一方、図8(B)に示す従来の室内機では、案内部材が設けられていないので、吸込口17を通じて下方からフィルター23が目視される。また、フィルター23が吸込口17を通じて見えないように、図8(C)に示すようにフィルター23を小さくすると、通風抵抗が大きくなるとともに、フィルターのメンテナンス間隔が短くなる。
【0064】
以上説明したように、前記実施形態では、吸込流路31内に設けられた案内部材33は、吸込口17から吸い込まれた空気を、フィルター23における流入口21の中心側の領域に案内する。したがって、この構成では、案内部材33が設けられていない場合と比較して、フィルター23に到達する空気を流入口21の中心側により分散させることができるので、空気がフィルター23の一部の領域に集中するのを抑制できる。これにより、空気がフィルター23を通過する際の抵抗が小さくなる。
【0065】
また、前記実施形態では、吸込口17から吸込流路31内に流入した空気は、板状の案内部材33に沿って流入口21の中心側に案内される。これにより、フィルター23に到達する空気を流入口21の中心側により分散させることができるので、空気がフィルター23の一部の領域に集中するのを抑制できる。
【0066】
また、前記実施形態では、案内部材33の下端部331が吸込口17とほぼ同じ高さに配置されているので、吸込口17から吸込流路31内に流入した空気は、その直後に案内部材33の下端部331に到達し、それ以降は案内部材33に沿ってフィルター23における流入口21の中心側の領域に案内される。したがって、この構成では、案内部材33による空気の案内効果をさらに高めることができる。
【0067】
また、前記実施形態では、案内部材33の下端部331が化粧板25の縁部251寄りに配置されているので、その反対側に配置されている場合に比べて通風抵抗の低減効果がより高まる傾向にある。
【0068】
また、前記実施形態では、案内部材33の下端部331は、底面視したときに、フィルター23の縁部と同じ位置にあり、案内部材33の上端部332は、底面視したときに、化粧板25の縁部251と同じ位置にあるので、フィルター23の端部は、その下方に配置された案内部材33によって覆い隠される。したがって、ユーザーよって室内機11が下方から目視されたとしても、ユーザーには吸込口17からフィルター23が見えないので、美観性を向上させることができる。
【0069】
また、前記実施形態では、案内部材33が湾曲形状を有している場合には、空気は、案内部材33に沿ってフィルター23側に向かって円滑に案内される。
【0070】
また、前記実施形態のように、案内部材33が前述した第1の点Pmと第2の点Pnを通るように配置されている場合には、通風抵抗をより小さくすることができる。特に、比(Lm′/Lm)が0.2〜0.4の範囲にある場合には、通風抵抗を低減する顕著な効果が得られる。
【0071】
(他の実施形態)
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、前記実施形態では、空気調和機の室内機として、天井埋込み型室内機を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本発明は、底板部に空気の吸込口が設けられ、前記吸込口がファンの流入口の中心からずれた位置に設けられている他の室内機(例えば、天吊り型室内機など)にも適用することができる。
【0072】
前記実施形態では、底板を構成する化粧枠と化粧板とが別体である場合を例に挙げて説明したが、化粧枠と化粧板とは一体の部材であってもよい。
【0073】
前記実施形態では、案内部材33はD1方向に吸込口17と同じ長さに延設されているがこれに限定されない。例えば、前記案内部材はファンの近傍だけに設置された形状でもよい。
【0074】
前記実施形態では、前記案内部材が湾曲した形状である場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、前記案内部材は、鉛直方向に対してファンの流入口の中心側に傾斜した平板であってもよく、また、湾曲した部位と平板の部位とを組み合わせた形状であってもよい。
【0075】
前記実施形態では、案内部材33の下端部331は、吸込口17とほぼ同じ高さに位置している場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、吸込口17よりも上方に位置していてもよい。ただし、案内部材33の下端部331は、フィルター23よりも吸込口17に近い位置にあるのが好ましい。
【0076】
前記実施形態では、図3(A)及び図3(B)に示すようにして案内部材33の位置決めをする場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本発明では、比(Lm′/Lm)は、比(Ln′/Ln)と必ずしも同じでなくてもよい。
【0077】
前記実施形態では、案内部材33は、各吸込流路31内に1つ設けられる場合を例に挙げて説明したが、各吸込流路31内に2つ以上並設されていてもよい。
【符号の説明】
【0078】
11 室内機
13 ケーシング
15 底板部
17 吸込口
18 吹出口
19 ファン
21 ファンの空気流入口
23 フィルター
25 化粧板
251 化粧板の縁部
27 化粧枠
271 化粧枠の周縁部
272 化粧枠の仕切部
29 内壁面
31 吸込流路
33 案内部材
331 案内部材の下端部
332 案内部材の上端部
C 羽根車の回転中心(流入口の中心)
Lm′ 第1の点から化粧板の縁部までの距離
Lm 内壁面の下端部から化粧板の縁部までの距離
Ln′ 第2の点から化粧板の縁部までの距離
Ln 内壁面の上端部から化粧板の縁部までの距離
Pm 第1の点
Pn 第2の点
S 仮想平面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気の吸込口(17)が設けられた底板部(15)を有するケーシング(13)と、
前記ケーシング(13)内に配設され、下部に空気の流入口(21)を有するファン(19)と、
前記ファン(19)と前記底板部(15)との間に配設されたフィルター(23)と、を備えた空気調和機の室内機であって、
前記底板部(15)は、前記フィルター(23)の下方に位置するとともに略水平に配置された化粧板(25)を有し、
前記吸込口(17)は、前記流入口(21)の中心からずれた位置において、前記化粧板(25)の縁部(251)に沿って延設されており、
前記吸込口(17)から吸い込まれた空気が前記フィルター(23)に向かって流れる吸込流路(31)内には、前記吸込口(17)から吸い込まれた空気を、前記フィルター(23)における前記流入口(21)の中心側の領域に案内する案内部材(33)が設けられている、空気調和機の室内機。
【請求項2】
前記案内部材(33)は、前記吸込口(17)の延設方向に沿って延びる板状体であり、上端部(332)が下端部(331)よりも前記流入口(21)の中心側に位置している、請求項1に記載の空気調和機の室内機。
【請求項3】
前記案内部材(33)の前記下端部(331)は、前記フィルター(23)よりも前記吸込口(17)に近い位置にある、請求項2に記載の空気調和機の室内機。
【請求項4】
前記案内部材(33)の前記下端部(331)は、前記吸込口(17)とほぼ同じ高さに位置している、請求項3に記載の空気調和機の室内機。
【請求項5】
前記案内部材(33)の前記下端部(331)は、前記延設方向に垂直な前記吸込口(17)の幅方向において、前記吸込口(17)の中心よりも前記化粧板(25)の前記縁部(251)に近い位置にある、請求項2〜4のいずれか1項に記載の空気調和機の室内機。
【請求項6】
前記案内部材(33)よりも前記延設方向に垂直な幅方向の外側に位置し、前記吸込流路(31)における前記幅方向の外側の空気案内面として機能する内壁面(29)が設けられており、
前記案内部材(33)の前記上端部(332)は、前記内壁面(29)の上端部と前記化粧板(25)の前記縁部(251)とに跨る仮想平面(S)と、前記フィルター(23)との間に位置している、請求項2〜5のいずれか1項に記載の空気調和機の室内機。
【請求項7】
前記案内部材(33)の前記下端部(331)は、底面視したときに、前記フィルター(23)の縁部と同じ位置、又は前記フィルター(23)の前記縁部よりも外側の位置にあり、
前記案内部材(33)の前記上端部(332)は、底面視したときに、前記化粧板(25)の前記縁部(251)と同じ位置、又は前記化粧板(25)の前記縁部(251)よりも前記流入口(21)の中心側の位置にある、請求項2〜6のいずれか1項に記載の空気調和機の室内機。
【請求項8】
前記案内部材(33)は、前記化粧板(25)側の表面が凹面となるように前記下端部(331)から前記上端部(332)に向かって湾曲している、請求項2〜7のいずれか1項に記載の空気調和機の室内機。
【請求項9】
前記案内部材(33)よりも前記延設方向に垂直な幅方向の外側に位置し、前記吸込流路(31)における前記幅方向の外側の空気案内面として機能する内壁面(29)が設けられており、
前記延設方向に垂直な断面において、前記案内部材(33)は、前記内壁面(29)の下端部と前記化粧板(25)の前記縁部(251)とを結ぶ直線上の第1の点(Pm)と、前記内壁面(29)の上端部と前記化粧板(25)の前記縁部(251)とを結ぶ直線上の第2の点(Pn)とを通り、
前記第1の点(Pm)から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Lm′)と、前記内壁面(29)の前記下端部から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Lm)との比(Lm′/Lm)は、前記第2の点(Pn)から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Ln′)と、前記内壁面(29)の前記上端部から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Ln)との比(Ln′/Ln)とほぼ同じである、請求項8に記載の空気調和機の室内機。
【請求項10】
前記第1の点(Pm)から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Lm′)と、前記内壁面(29)の前記下端部から前記化粧板(25)の前記縁部(251)までの距離(Lm)との比(Lm′/Lm)は、0.2〜0.4の範囲にある、請求項9に記載の空気調和機の室内機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図4】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−77952(P2012−77952A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−221402(P2010−221402)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】