説明

空気調和機

【課題】多機能の空気調和機であって、多機能の空気調和機であって、運転モードが切り換わったことをユーザが容易に認識することができる空気調和機を提供する。
【解決手段】空気調和機1は空気清浄・除湿・加湿の複数の機能を備え、加湿運転が選択された場合、加湿ユニット40の貯水容器41に貯められた水を加湿ロータ42から空気中へ供給し、除湿運転が選択された場合、除湿ユニット30で空気中の水分を除去し、除去した水を加湿ユニット40の貯水容器41へ貯める。加湿運転において、制御部は、運転表示ランプ81に加湿運転時の表示モードで表示させた状態で、貯水容器41内に設置された水位センサから供給された水位情報に基づいて、水位Pが給水位置P2よりも低いと判別すると、加湿ユニットを停止して加湿運転を終了し、空気清浄運転を行い、表示ランプ81に空気清浄運転時の表示モードで表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄、除湿及び加湿の複数の機能を備える空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
空気の浄化、湿度の調節を1台の装置で行うことができる多機能の空気調和機が開発されている。そのような空気調和機の一例が、特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示されている空気調和機は、外部の空気を前方向から取り込み、空気清浄部で取りこんだ空気に含まれる塵・ホコリを除去し、デシカント方式の除湿ユニットで空気中の水分を除去、又は、加湿ユニットで空気中に水分を供給する。この空気調和機では、取り込んだ空気の流れの上流に除湿ユニットを、下流に加湿ユニットを備え、除湿ユニットで取り除いた水分と加湿ユニットで供給する水とを同一の貯水容器に貯めることにより、空気調和機の小型化を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−290067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されているような多機能の空気調和機では、加湿運転において貯水容器内の水が枯渇した場合に空気清浄運転に切り換わり、除湿運転において貯水容器内が満水となった場合に空気清浄運転に切り換わることが考えられる。しかしながら、運転モードが切り換わっても、空気調和機に外見上何ら変化が現れない場合には、ユーザは運転モードが切り換わったことを認識することができないという問題があった。
【0006】
そこで、この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、多機能の空気調和機であって、運転モードが切り換わったことをユーザが容易に認識することができる空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明に係る空気調和機は、空気中の異物を除去する空気清浄モード、空気中の水分を取り除く除湿モード及び空気中に水分を供給する加湿モードの少なくとも2つの運転モードでの運転が可能な空気調和機であって、水を貯める貯水容器と、貯水容器内の貯水量を検知する検知手段と、空気調和機の運転モードを表示する表示手段と、検知手段で検知された貯水量に基づいて運転モードを切り換えると共に、運転モードの切り換えに伴って表示手段を制御する制御手段と、を備える。
【0008】
この空気調和機では、貯水容器内の貯水状態に応じて運転モードが切り換わった場合には、運転モードの切り換えに伴って表示手段が制御されるので、ユーザは、運転モードが切り換わったことを容易に認識することができる。
【0009】
第2の発明に係る空気調和機は、第1の発明に係る空気調和機において、空空気中の異物を除去する空気清浄モード及び空気中の水分を取り除く除湿モードでの運転が可能な空気調和機であって、制御手段は、除湿モードで運転されている状態において、検知手段によって貯水量が第1貯水量以上と検知された場合に運転モードを空気清浄モードに切り換える。
【0010】
この空気調和機では、貯水容器が満水状態になったことに応じて除湿運転から空気清浄運転に切り換わったことをユーザは容易に認識することができる。
【0011】
第3の発明に係る空気調和機は、第2の発明に係る空気調和機において、空気中の異物を除去する空気清浄モード及び空気中に水分を供給する加湿モードでの運転が可能な空気調和機であって、制御手段は、加湿モードで運転されている状態において、検知手段によって貯水量が第1貯水量よりも少ない第2貯水量以下と検知された場合に運転モードを空気清浄モードに切り換える。
【0012】
この空気調和機では、貯水容器が枯渇状態になったことに応じて加湿運転から空気清浄運転に切り換わったことをユーザは容易に認識することができる。
【0013】
第4の発明に係る空気調和機は、第1乃至第3のいずれかの発明に係る空気調和機において、貯水容器を格納するケーシングをさらに備え、表示手段は、ケーシングの外面に配置された複数の発光部である。
【0014】
この空気調和機では、ユーザは、運転モードが切り換わったことを視覚的に認識することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0016】
第1の発明では、貯水容器内の貯水状態に応じて運転モードが切り換わった場合には、運転モードの切り換えに伴って表示手段が制御されるので、ユーザは、運転モードが切り換わったことを容易に認識することができる。
【0017】
第2の発明では、貯水容器が満水状態になったことに応じて除湿運転から空気清浄運転に切り換わったことに伴って、表示手段の表示モードが切り換わるため、ユーザは運転モードが除湿運転から空気清浄運転に切り換わったことを容易に認識することができる。
【0018】
第3の発明では、貯水容器が枯渇状態になったことに応じて加湿運転から空気清浄運転に切り換わったことに伴って、表示手段の表示モードが切り換わるため、ユーザは運転モードが加湿運転から空気清浄運転に切り換わったことを容易に認識することができる。
【0019】
第4の発明では、貯水容器の貯水状態に応じて運転モードが切り換わった場合には、運転モードの切り替えに伴って、空気調和機の外面に設置された発光部の発光モードが切り換わるため、ユーザは運転モードが切り換わったことを視覚を通じて容易に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る空気調和機の外観斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る空気調和機の加湿ユニットを取り出した場合の外観斜視図である。
【図3】(A)は、表示部を正面視した外観図であり、(B)、(C)及び(D)は、各運転モードにおける運転表示ランプの表示形態の一例を示す図である。
【図4】操作パネルの概観図である。
【図5】本発明の実施形態に係る空気調和機の外観斜視図である。(パネル及び本体ケーシング背面の一部を省略)
【図6】(A)は、本発明の実施形態に係る空気調和機のフラップを閉じた場合の外観斜視図であり、(B)は、フラップを開いた場合の外観斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係る空気調和機の空気清浄ユニットを分解した場合の外観斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る空気調和機のパネルを外した場合の正面視図である。
【図9】除湿ユニットの外観斜視図である。
【図10】加湿ユニットの外観斜視図である。
【図11】加湿ユニットの貯水容器及び水位センサの外観図である。
【図12】制御部のブロック構成図である。
【図13】制御部が実行する表示切換処理のフローチャートである。
【図14】制御部が実行する表示切換処理のフローチャート(変形例)である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて、本発明に係る空気調和機の実施形態について説明する。
【0022】
本発明の実施形態に係る空気調和機1は、空気清浄ユニット20、除湿ユニット30及び加湿ユニット40を備え、空気清浄機能、除湿機能及び加湿機能を有している。この空気調和機1は、空気清浄運転時は主に空気清浄ユニット20を制御して空気清浄機として、除湿運転時は主に除湿ユニット30を制御して除湿機として、加湿運転時は主に加湿ユニット40を制御して加湿機として働く。
【0023】
<空気調和機の構成>
空気調和機1は、図1及び図2に示すように、空気清浄ユニット20、除湿ユニット30及び加湿ユニット40の他に、本体ケーシング50と、第1送風機10と、制御部60とを備えている。また、本実施形態では、ユーザが容易に空気調和機1を移動させることができるように、本体ケーシング50の下面(室内の床面と対向する面)に、キャスタ8が設けられている。
【0024】
<本体ケーシング>
本体ケーシング50は、略直方体形状であり、第1送風機10、空気清浄ユニット20、除湿ユニット30、加湿ユニット40及び制御部60等を収容している。また、本体ケーシング50は、正面視して右側面に引き出し式の第1扉55と回動式の第2扉56とを有している。第1扉55は、当該右側面下部に配置され、後述する貯水容器41が本体ケーシング50に収納されている状態では、本体ケーシング50に設けられている第1開口58aを覆っている。第2扉56は、当該右側面の背面側中央部に配置され、本体ケーシング50に設けられている第2開口58b近傍に設置されており、第2開口58bを開閉可能なように支持されている。また、空気清浄ユニット20の前面には、パネル54が配置されている。このパネル54は、ABS樹脂等の樹脂で構成されている。このパネル54の幅方向(X方向)両端及び下端には、高さ方向(Z方向)に伸びる吸込口51が設けられており、空気調和機1に空気を吸入する際の吸込口として機能する。
【0025】
なお、図2では、加湿ユニット40の構成部品である、貯水容器41、加湿ロータ42及び水車43は加湿ユニット40から引き出されているが、空気調和機1の運転時には、本体ケーシング50内の所定位置に配置されている。
【0026】
パネル54の幅方向(X方向)中央部の上側には、表示部80が設けられている。この表示部80は、図3(A)に示すように、その内部に運転表示ランプ81を有している。この運転表示ランプ81は、LED(Light Emitting Diode)等から構成され、図3(B)、(C)及び(D)に示すように、空気調和機1の運転モード毎に異なる表示モードを備え、制御部60の指示に従って、その表示モードを変化させる。運転表示ランプ81は、空気清浄運転において図3(B)に示すような表示モード(例えば、緑色)で表示し、加湿運転において図3(C)に示すような表示モード(例えば、黄色)で表示し、除湿運転において図3(D)に示すような表示モード(例えば、青色)で表示する。
【0027】
また、本体ケーシング50の上面には、図1、図2及び図4に示すように、空気清浄運転、除湿運転、加湿運転及び除菌運転の各運転を選択するための操作パネル70が設けられており、表示カバー57によって保護されている。操作パネル70上には、「運転入/切」ボタン71、「運転切換」ボタン72、「おすすめ」ボタン73、「コース」選択ボタン74、「風量」選択ボタン75、「しつど」選択ボタン76、「切タイマー」ボタン77、および、「オートルーバー」ボタン78が設けられており、各ボタンが押下されると、押下されたボタンに対応する制御信号が操作パネル70の下方に配置された制御部60に供給される。例えば、「運転入/切」ボタン71は、空気調和機1への電源供給をオン/オフするためのボタンであり、電源プラグがコンセントに差し込まれた状態で押下されると、空気調和機1は運転を開始し、再度押下されると、空気調和機1は運転を停止する。また、「運転切換」ボタン72は、運転モードを選択するボタンであり、押下される度に「空気清浄」、「加湿」及び「除湿」のいずれか1つが選択される。なお、ここでいう「加湿」とは、空気清浄をしながらの加湿運転であり、設定湿度に達すると、加湿運転を停止する。同様に、「除湿」とは、空気清浄をしながらの除湿運転であり、設定湿度に達すると、除湿運転を停止する。
【0028】
<第1送風機>
図5は、本体ケーシング50の背面の一部、側面の一部及びパネル54を省略し、空気調和機1を背面側から視た外観斜視図である。本体ケーシング50内部の背面側には、図5に示すように、第1送風機10が備え付けられている。この第1送風機10は、多翼ファンであるシロッコファンであって、制御部60の指示に従って駆動又は停止する。この第1送風機10を駆動すると、ファンの軸方向から空気を吸引して気流を90度曲げ、空気を本体ケーシング50上面の背面側に設けられた吹出口52へと送る。したがって、第1送風機10は、図5の破線矢印に示すうような空気流路F1を形成する。ここで、本体ケーシング50上面の背面側には、制御部60の指示に従って開閉するフラップ53が設けられており、吹出口52を開閉する。図6(A)は、このフラップ53を閉じた状態における空気調和機1の外観斜視図である。また、パネル54の幅方向(X方向)両端及び下端には、上述の吸込口51が設けられている。すると、第1送風機10を駆動した際に空気調和機1を通過する空気の流れは、図6(B)に示すように、3つの吸込口51から流入し、空気清浄ユニット20、除湿ユニット30、加湿ユニット40、第1送風機10の順に通過し、フラップ53が吹出口52を開いた状態で、吹出口52から流出する。なお、第1送風機10よりも上流側においては、空気流路F1は概ね前方から後方に向けて流れている。以下、「前方」とは、「空気流路F1の空気流の流れ方向における上流側」を意味し、「後方」とは、「空気流路F1の空気流の流れ方向における下流側」を意味する。
【0029】
<空気清浄ユニット>
空気清浄ユニット20は、図7に示すように、パネル54と、プレフィルタ21と、イオン化線取付枠22と、光触媒フィルタ23と、光触媒フィルタ取付板24と、ファンガード25と、放電板ユニット26とを有している。プレフィルタ21、イオン化線取付枠22、光触媒フィルタ23、光触媒フィルタ取付板24及びファンガード25は、本体ケーシング50の内部空間Sに着脱可能に収納されている。
【0030】
パネル54の幅方向(X方向)両端及び下端には、上述のように吸込口51が設けられている。空気調和機1の運転中にこの3つの吸込口51から外部の空気が空気調和機1へと流入し、上述の空気流路F1が形成される。
【0031】
プレフィルタ21は、このパネル54の裏面に取り付けられており、比較的大きなホコリや塵を除去する。プレフィルタ21は、ポリプロピレン(以下、PPという)製の糸状の樹脂網からなるネットと、ネットを保持するフレームとから構成されている。プレフィルタ21のネットを構成する繊維には、可視光線型の光触媒とカテキンとが空気側に露出するように担持されている。可視光線型の光触媒は、可視光線により光触媒作用が活性化される酸化チタン等を含んでおり、プレフィルタ21に付着する塵埃などに含まれるカビ菌や細菌などの菌やウィルスを除去する。なお、カテキンは、ポリフェノールの一種であって、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートなどの総称である。このカテキンは、プレフィルタ21に付着する塵埃などに含まれるカビ菌や細菌などの菌の繁殖の抑制及びウィルスを不活化する。
【0032】
イオン化線取付枠22は、プレフィルタ21の後方に配置されている。イオン化線取付枠22には、XZ平面(空気調和機1の幅方向と高さ方向とで規定される平面、即ち、空気流路F1の進行方向に対して垂直な平面)上に所定の単位長の格子状の枠が形成されており、この枠に沿ってイオン化線が張り巡らされている。このイオン化線に通電すると、イオン化線から発生したイオンが塵や花粉等を帯電させる。
【0033】
光触媒フィルタ取付枠24は、イオン化線取付枠22の後方に配置されている。光触媒フィルタ取付枠24は、光触媒フィルタ23を張り付けるための枠であって、XZ平面に広がる枠である。光触媒フィルタ23は、プリーツ状に形成されており、静電フィルタおよびチタンアパタイト担持フィルタを張り合わせて形成されている。なお、この光触媒フィルタ23は、表側に静電フィルタが配置され、裏側にチタンアパタイト担持フィルタが配置されている。静電フィルタは、イオン化線取付枠24を通過する際に高速電子が付着して帯電させられた塵埃などを吸着する。チタンアパタイト担持フィルタは、静電フィルタを通過した塵埃などを吸着する。このチタンアパタイト担持フィルタは、プレフィルタ21と同様に、チタンアパタイトを担持させたPPの繊維から形成されている。なお、チタンアパタイトとは、カルシウムヒドロキシアパタイトの一部のカルシウム原子がイオン交換などの手法によってチタン原子に置換されたアパタイトである。このチタンアパタイトは、塵埃などに含まれるウィルスやカビ菌、細菌などを特異的に吸着する性質を有する。そして、このチタンアパタイトは、イオン化線取付枠22に張り巡らされたイオン化線から供給される活性種により光触媒機能が活性化され、ウィルスやカビ菌、細菌などを不活化または死滅させる。
【0034】
また、この光触媒フィルタ23は、プリーツ状に形成されているため、折り目に合わせて容易に折り畳むことが可能である。このため、折り畳んだ状態の光触媒フィルタ23を複数枚まとめた交換用フィルタ27を、空気調和機1の内部空間Sの上方に形成された幅方向(X方向)に長い略直方体形状の交換用フィルタ収納箱Aに収納することができる。また、ストリーマ放電によって高速電子をプレフィルタ21の前方から放出する放電板ユニット26は、空気調和機1を正面視してフィルタ収納箱Aの右側に設けられたスペースに取り付けられている。
【0035】
ファンガード25は、手などが除湿ユニット30の構成部品と接触するのを防止するためのものである。例えば、ユーザがプリーツフィルタ23の交換する際に、除湿ユニット30の構成部品と接触して負傷するのを防止する。また、このファンガード25には、光触媒及びストリーマ脱臭触媒が備え付けられており、放電板ユニット26から放出された高速電子が付着したアンモニア分子等の臭気成分を分解する。
【0036】
<除湿ユニット>
除湿ユニット30は、空気清浄ユニット20の後方に配置されており、空気清浄ユニット20を通過した空気が流入する。除湿ユニット30は、図8に示すように、空気調和機1を正面視して略中央部に配置されている。除湿ユニット30は、図9に示すように、除湿ロータ31、ヒータ32、第2送風機33及び熱交換器35を有している。
【0037】
除湿ロータ31は、円板状のハニカム構造体であり、多孔質体から構成されている。このため、除湿ロータ31は、高い吸湿性を有している。また、除湿ロータ31は、空気流路F1を流れる空気と接触するように配置されている。このため、空気流路F1を流れる空気は、除湿ロータ31の吸着領域31aにおいて水分を奪われ、除湿ロータ31の後方では、乾いた空気となっている。
【0038】
ヒータ32は、除湿ロータ31の背面側の一部に対向して配置されている。このヒータ32は、略扇形形状であって、除湿ロータ31の背面側の6分の1程度を覆う位置に設けられている。
【0039】
第2送風機33は、除湿ユニット30を正面視して除湿ロータ31の上方右側に配置されている。ヒータ32と第2送風機33とは空気の流通ができるように第1送風管34aによって連絡されている。第2送風機33が稼働することで共通送風管34内に空気流が形成され、空気は第1送風管34a内を図9の矢印で示す方向に流れる。そして、ヒータ32近傍に流れてきた空気はヒータ32によって加熱されて高温空気となる。
【0040】
共通送風管34は、第1送風管34a、第2送風管34b、第3送風管34c、第4送風管34d及び第5送風管34eから構成されている。ヒータ32によって加熱された高温空気は、厚み方向(Y方向)に対向する除湿ロータ31の背面側から正面側に流れる。ここで、除湿ロータ31の領域のうち高温空気が通過した領域では、除湿ロータ31が高温空気によって暖められることで、保持していた水分が高温空気の流れによって放出される。このため、除湿ロータ31を背面側から前面側に向けて通過した空気は、除湿ロータ31から放出された水分を含むことにより高温高湿空気となって第2送風管34bへと進む。第2送風管34bは、図8及び図9に示すように、正面視において略扇形形状を呈しており、除湿ロータ31の一部を正面側から覆うように配置されている。また、第2送風管34bは、上述したヒータ32と共に除湿ロータ31の同一部分を挟むような位置に設けられ、除湿ロータ31の正面側の全面積の6分の1程度を覆っている。
【0041】
第3送風管34cは、第2送風管34bと熱交換器35との空気の流通ができるように、第2送風管34bと熱交換器35との間を連絡している。このため、第2送風管34bを通過してきた高温高湿空気を熱交換器35に向かわせることができる。第4送風管34dは、熱交換器35と第5送風管34eとの空気の流通ができるように、熱交換器35と第5送風管34eとを連絡している。第5送風管34eは、第4送風管34dと第2送風機33とを連絡している。第4送風管34dを通過してきた空気は、第5送風管34eを通って第2送風機33に吸い込まれて再び第1送風管34aに供給され、乾燥した空気が除湿ロータ31に供給される。
【0042】
熱交換器35は、図9に示すように、第3送風管34cと第4送風管34dとを連絡しており、複数の凝縮管36を有している。また、凝縮管36同士は、所定の間隔をあけて配置されている。このため、凝縮管36には、凝縮管36同士の間に、外部空気流F1が通過する外部空気通過部35aが形成されている。
【0043】
このような構成によって、第2送風管34bから第3送風管34cを介して流れてきた高温高湿空気は、熱交換器35の凝縮管36の内壁面に接触しながら流れる。このため、熱交換器35を通過する外部空気は、凝縮管36内部を流れる高温高湿空気との間で熱交換を行い、互いに混ざり合うことなく、凝縮管36内部を流れる空気から熱量を奪う。したがって、凝縮管36の内壁面に接触した高温高湿の空気は冷却され、凝縮管36の内壁面には結露が生じる。この結露水は、熱交換器35を下方に流れ、熱交換器35下面を鉛直方向に貫通して設けられている排水口(図示せず)を通じて、ドレンパン41aを介して貯水容器41に流れ込む。また、熱交換器35において熱交換された空気は、第4送風管34dおよび第5送風管34eを介して第2送風機33に吸い込まれて再び第1送風管34aに供給され、乾燥した空気が除湿ロータ31に供給される。
【0044】
また、除湿ロータ31は回転可能である。このため、除湿ロータ31の吸着領域31aは、水分の吸着と、脱着とを繰り返すことができる。したがって、共通送風管34内の空気は、第2送風管34bにおいて除湿ロータ31から水分を奪い取り、熱交換器35において除湿ロータ31から奪い取った水分を排出する、というサイクルを繰り返しながら共通送風管34内を循環している。
【0045】
<加湿ユニット>
加湿ユニット40は、図2及び図10に示すように、貯水容器41と、加湿ロータ42と、水車43とを備えている。貯水容器41は、加湿ロータ42に供給される水分の水源であって、本体ケーシング50に着脱可能に収納されている。貯水容器41の水が不足して水を補充する場合や、貯水容器41の水が満杯になり排水する場合に、貯水容器41はケーシング50から引き出される。具体的には、本体ケーシング50の有する引き出し式の第1扉55が引き出されることによって、貯水容器41は本体ケーシング50の第1開口58aから取り出される。
【0046】
水車43は、貯水容器41に回転可能に軸支されており、軸の周りを回転して貯水容器41内の水をくみ上げて加湿ロータ42に水を供給する。
【0047】
加湿ロータ42は、不織布であって円板状に形成され、ロータ軸42aに軸支されている。加湿ロータ42は、このロータ軸42aを中心として回転し、厚み方向(Y方向)から視て水車43と重なり合う領域において水車43から供給された水を吸収する。そして、空気流路F1を流れる空気が加湿ロータ42を通過すると、通過した空気に加湿ロータ42から水分が供給され、空気が加湿される。
【0048】
<水位センサ>
図11は、加湿ユニット40の貯水容器41の断面の概略図である。貯水容器41は、貯水容器41内の貯水量を検知するための水位センサ90を有している。水位センサ90は、図11に示すように、貯水容器41内の水面位置を検知するためのフロート式の水位センサであって、貯水容器41内部に設けられている。また、水位センサ90は、本体90aと、ステム90bと、フロート90cと、リミットスイッチ(図示せず)とを有している。本体90aは、貯水容器40の上部に設けられている本体取付部に取り付けられている。ステム90bは、本体45aの下面から垂下している。フロート90cは、ステム45bを上下方向に摺動可能に取り付けられている。リミットスイッチは、フロート90cが所定位置になったときに、検出信号を発生する。
【0049】
フロート90cは、円柱状のステム90bに嵌合する中空を備えたドーナツ形状であり、比重が水よりも小さく構成されている。このため、フロート45cは、貯水容器41内の水位に応じてステム45bに沿って上下動する。また、フロート45cは、内部に磁性体を備えており、ステム45bに内装されているリミットスイッチの位置で、リミットスイッチを作動させるように構成されている。
【0050】
リミットスイッチは、2か所に設置されている。一方のリミットスイッチは、除湿運転が行われるにあたって貯水容器41内からの水の排出が必要である位置、すなわち、これ以上貯水容器41内に水が貯められると貯水容器41から水があふれるおそれがある位置である満水位置P1に配置されている。もう一方のリミットスイッチは、加湿運転が行われるにあたって貯水容器41内への水の補充が必要である位置、すなわち、後述する水車が貯水容器41から水を汲み上げることができない位置である給水位置P2に配置されている。なお、ここでいう給水位置P2とは水車42の最下位置が貯水容器41内に貯められている水の中に沈まなくなる位置のことである。
【0051】
このようにして、貯水容器41内の水がステム90bに沿って、所定の高さまで上昇又は下降したフロート90cによってリミットスイッチが作動される。
【0052】
なお、一方のリミットスイッチは、貯水容器41内に貯められている水Wの水面位置、すなわち、フロート45cの位置が満水位置P1より下方にある場合には、ON信号を出力する。また、このリミットスイッチは、貯水容器41内に貯められている水Wの水面位置、すなわち、フロート90cの位置が満水位置P1と等しいか若しくは満水位置P1より上方にある場合には、OFF信号を出力する。
【0053】
さらに、もう一方のリミットスイッチは、貯水容器41内に貯められている水Wの水面位置、すなわち、フロート90cの位置が給水位置P2よりも下方にある場合には、OFF信号を出力する。また、このリミットスイッチは、貯水容器41内に貯められている水Wの水面位置、すなわち、フロート90cの位置が給水位置P2と等しいか若しくは給水位置P2よりも上方にある場合には、ON信号を出力する。なお、リミットスイッチから出力されたON信号及びOFF信号は、制御部60に供給される。
【0054】
<制御部>
制御部60は、CPU(Central Proccessing Unit)及びROM(Read Only Memory)等の記録媒体から構成されており、記録媒体に記録されているプログラムに従って空気調和機1全体を制御する。制御部60は、操作パネル70の下方に配置されており、操作パネル70から入力される制御信号に基づいて、空気清浄運転、加湿運転、または除湿運転が行われるように、空気清浄ユニット20、除湿ユニット30、加湿ユニット40および第1送風機10を制御する。また、制御部60は、図12に示すように、第1送風機制御部61と、ユニット制御部62と、表示制御部63と、水位判別部64と、タイマ65とを備えている。
【0055】
第1送風機制御部61は、「運転入/切」ボタン71が押下され、「運転切換」ボタン72が押下されて「空気清浄」、「加湿」または「除湿」が選択された場合、各ボタンが押下されることによって入力された制御信号に基づいて、所定風量で回転するように第1送風機10を制御する。なお、本実施形態では、第1送風機制御部61は、第1送風機10の制御を開始してから再び「運転入/切」ボタン71が押下されるまで、所定風量で回転するように第1送風機10を制御する。
【0056】
ユニット制御部62は、「運転入/切」ボタン71が押下され、「運転切換」ボタン72が押下されて「空気清浄」が選択された場合、「空気清浄」が選択されたことによって入力される制御信号に基づいて、第1送風機10によって空気調和機1内部に取り込まれた空気を清浄化するために、空気清浄ユニット20を制御する。
【0057】
また、ユニット制御部62は、「運転入/切」ボタン71が押下され、「運転切換」ボタン72が押下されて「除湿」が選択された場合、「除湿」が選択されたことによって入力される制御信号に基づいて、第1送風機10によって空気調和機1内部に取り込まれた空気を除湿するために、除湿ユニット30の除湿ロータ31、ヒータ32及び第2送風機33を制御する。
【0058】
また、ユニット制御部62は、「運転入/切」ボタン71が押下され、「運転切換」ボタン72が押下されて「加湿」が選択された場合、「加湿」が選択されたことによって入力される制御信号に基づいて、第1送風機10によって空気調和機1内部に取り込まれた空気を加湿するために、加湿ユニット40を制御する。
【0059】
表示制御部63は、「運転入/切」ボタン71が押下され、「運転切換」ボタン72が押下されて運転モードが選択された場合、選択された運転モードに対応する表示モードで表示部80の運転表示ランプ81を表示させる。また、表示制御部63は、制御部60が貯水容器41の貯水量に応じて運転モードを切り換える際にも切り換え前後の運転モードに応じた表示モードで運転表示ランプ81に表示させる。
【0060】
水位判別部64は、「運転入/切」ボタン71が押下され、「運転切換」ボタン72が押下されて「加湿」が選択された場合、「加湿」が選択されたことによって入力される制御信号に基づいて、貯水容器41に設置されている水位センサ90から所定の間隔で周期的に供給される貯水容器41の貯水量を示す水位情報を取得し、貯水容器41の水位Pが加湿運転を継続するのに必要最低限の水位である給水位置P2よりも高いか否かを判別する。P>P2と判別した場合、水位判別部65は、引き続き水位センサ90から水位情報が供給されるたびに、水位Pが給水位置P2以上か否かを判別する。一方、P≦P2と判別した場合、水位判別部65は、その旨を制御部60に通知する。
【0061】
一方、「除湿」が選択された場合、水位判別部64は、「除湿」が選択されたことによって入力される制御信号に基づいて、貯水容器41に設置されている水位センサ90から所定の間隔で周期的に供給される貯水容器41の貯水量を示す水位情報を取得し、貯水容器41の水位Pが除湿運転を継続するのが可能な水位である満水位置P1よりも低いか否かを判別する。P≦P1と判別した場合、水位判別部64は、引き続き水位センサ90から水位情報が供給されるたびに、水位Pが満水位置P1以下か否かを判別する。一方、P>P2と判別した場合、水位判別部64は、その旨を制御部60に通知する。
【0062】
タイマ65は、記録媒体に記録されているプログラムに基づいて実行されるソフトウェアタイマであって、制御部60が水位判別部64から上述の通知を受けた場合に、制御部60の指示によって時間の計測を開始する。そして、計測時間tが回転継続時間to(例えば、to=1分)を経過すると、加湿ロータ42が第1送風機10によって形成される気流によって乾燥し、toが経過した旨を制御部60に通知する。
【0063】
<加湿運転における制御部の制御>
次に、「運転入/切」ボタン71が押下され、「運転切換」ボタン72が押下されて「加湿」が選択された場合に制御部60が実行する表示切換処理について、図13に示すフローチャートを参照して説明する。
【0064】
「運転切換」ボタン72が押下され、「加湿」が選択されたことによって制御信号が入力されると、制御部60は、加湿ユニット40を駆動して加湿運転を開始し(ステップS101)、運転表示ランプ81に図3(C)に示すような加湿運転における表示モードで表示(例えば、黄色を点灯)させる(ステップS102)。
【0065】
次に、制御部60は、水位センサ90から供給される水位情報に基づいて、現在の水位Pが給水位置P2よりも低いか否かを判別する(ステップS103)。水位Pが給水位置P2よりも低いと判別した場合(ステップS103;Yes)、制御部60は、処理をステップS109に進め、加湿ユニット40を停止して加湿運転を終了し(ステップS109)、運転表示ランプ81に図3(B)に示すような空気清浄運転における表示モードで表示(例えば、緑色を点灯)させたのち(ステップS110)、表示切換処理を終了する。
【0066】
一方、水位Pが給水位置P2よりも高いと判別した場合(ステップS103;No)、制御部60は、加湿運転を継続する(ステップS104)。
【0067】
制御部60は、再び水位センサ90から供給される水位情報に基づいて、現在の水位Pが給水位置P2よりも低いか否かを判別する(ステップS105)。水位Pが給水位置P2よりも高いと判別した場合(ステップS105;No)、制御部60は、加湿運転を継続する(ステップS104)。
【0068】
一方、水位Pが給水位置P2よりも低いと判別した場合(ステップS105;Yes)、制御部60は、加湿ユニットの水車42の回転を停止して、加湿ロータ43への給水を停止し(ステップS106)、加湿ユニット40のうち加湿ロータ43の回転のみを継続した状態で、タイマ65を起動して時間の計測を開始する(ステップS107)。
【0069】
制御部60は、加湿ロータ43の回転のみを継続した状態を開始してからの時間tが回転継続時間toを経過したか否かを判別する(ステップS108)。回転継続時間toを経過していないと判別した場合(ステップS108;No)、制御部60は、再び回転継続時間toを経過したか否かを判別する(ステップS108)。
【0070】
一方、回転継続時間toを経過したと判別した場合(ステップS108;Yes)、制御部60は、加湿ユニット40を停止して加湿運転を終了し(ステップS109)、運転表示ランプ81に図3(B)に示すような空気清浄運転における表示モードで表示(例えば、緑色を点灯)させ(ステップS110)、表示切換処理を終了する。
【0071】
[実施形態に係る空気調和機1の特徴]
本実施形態に係る空気調和機1には、以下のような特徴がある。
【0072】
本実施形態に係る空気調和機1では、加湿運転で空気調和機内の貯水容器41の貯水量を水位センサ90で検知し、検知結果に基づいて、貯水容器41への給水の必要性の有無を判別し、給水が必要な場合には、空気清浄運転に切り替え、運転表示ランプ81の表示を加湿運転における表示モードから空気清浄運転における表示モードへと切り替えることで、ユーザは運転モードが切り換わったことを外部から視認することができる。
【0073】
[変形例]
上記実施形態では、加湿運転を行っている状態で、貯水容器41の貯水量を検知して、加湿運転の継続が困難な貯水量になった場合に、加湿運転から空気清浄運転に切り替え、かつ、運転表示ランプ81の表示モードを切り替えることにより、ユーザは運転モードが加湿運転から空気清浄運転へと切り換わったことを容易に認識することができた。
【0074】
この他、除湿運転を行う場合でも、運転モードが除湿運転から空気清浄運転へと切り換わったことを外部へ表示することにより、ユーザは運転モードが除湿運転から空気清浄運転へと切り換わったことを容易に認識することもできる。
【0075】
なお、本例において、空気調和機の構成及び機能は、上記実施形態におけるものと同一である。以下、本例における表示切換処理について、図14に示すフローチャートを参照して説明する。
【0076】
「運転切換」ボタン72が押下され、「除湿」が選択されたことによって制御信号が入力されると、制御部60は、除湿ユニット30を駆動して除湿運転を開始し(ステップS201)、運転表示ランプ81に図3(D)に示すような除湿運転における表示モードで表示(例えば、青色を点灯)させる(ステップ202)。
【0077】
次に、制御部60は、水位センサ90から供給される水位情報に基づいて、現在の水位Pが満水位置P1よりも高いか否かを判別する(ステップS203)。水位Pが満水位置P1よりも高いと判別した場合(ステップS203;Yes)、制御部60は、処理をステップS206に進め、除湿ユニット30を停止して除湿運転を終了し(ステップS206)、運転表示ランプ81に図3(B)に示すような空気清浄運転における表示モードで表示(例えば、緑色を点灯)させ(ステップS207)、表示切換処理を終了する。
【0078】
一方、水位Pが満水位置P1よりも低いと判別した場合(ステップS203;No)、制御部60は、引き続き除湿運転を継続する(ステップS204)。
【0079】
制御部60は、再び水位センサ90から供給される水位情報に基づいて、現在の水位Pが満水位置P1よりも高いか否かを判別する(ステップS205)。水位Pが満水位置P1よりも低いと判別した場合(ステップS205;No)、制御部60は、除湿運転を継続して(ステップS204)、再度水位センサ90から供給される水位情報に基づいて、現在の水位Pが満水位置P1よりも高いか否かを判別する(ステップS205)。
【0080】
一方、水位Pが満水位置P1よりも高いと判別した場合(ステップS205;Yes)、制御部60は、除湿ユニット30を停止して除湿運転を終了し(ステップS206)、運転表示ランプ81に図3(B)に示すような空気清浄運転における表示モードで表示(例えば、緑色を点灯)させ(ステップS207)、表示切換処理を終了する。
【0081】
[実施形態の変形例に係る空気調和機1の特徴]
実施形態の変形例に係る空気調和機1には、以下のような特徴がある。
【0082】
本実施形態に係る空気調和機1では、除湿運転で空気調和機内の貯水容器41の貯水量を水位センサ90で検知し、検知結果に基づいて、貯水容器41への給水の必要性の有無を判別し、排水が必要な場合には、空気清浄運転に切り替え、運転表示ランプ81の表示を除湿運転における表示モードから空気清浄運転における表示モードへと切り替えることで、ユーザは運転モードが切り換わったことを外部から視認することができる。
【0083】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0084】
例えば、上記実施形態では、運転モードを示す運転表示ランプ81の表示モードとして、単色光を点灯する形態を説明したが、本発明は、これに限らず、運転モードを把握することができれば、他の表示モードでもよい。例えば、単色光を点滅させて運転モードを表示させてもよい。また、例えば、単色光ではなく、2色の光を交互に点灯させて運転モードを表示させてもよい。また、運転表示ランプ81として複数のLEDを用いて、複数色の光を同時に点灯させて運転モードを表示させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明を利用すれば、多機能の空気調和機であって、運転モードが切り換わったことをユーザが容易に認識することができる空気調和機を提供することができる。
【符号の説明】
【0086】
1 空気調和機
10 第1送風機
20 空気清浄ユニット
30 除湿ユニット
40 加湿ユニット
41 貯水容器
50 本体ケーシング
51 吸込口
52 吹出口
53 フラップ
60 制御部
61 第1送風機制御部
62 ユニット制御部
63 表示制御部
64 水位判別部
65 タイマ
80 表示部
81 運転表示ランプ
90 水位センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気中の異物を除去する空気清浄モード、空気中の水分を取り除く除湿モード及び空気中に水分を供給する加湿モードの少なくとも2つの運転モードでの運転が可能な空気調和機(1)であって、
水を貯める貯水容器(41)と、
前記貯水容器内の貯水量を検知する検知手段(90)と、
空気調和機の運転モードを表示する表示手段(81)と、
前記検知手段(90)で検知された貯水量に基づいて運転モードを切り換えると共に、運転モードの切り換えに伴って前記表示手段(81)を制御する制御手段(60)と、
を備えることを特徴とする空気調和機(1)。
【請求項2】
空気中の異物を除去する空気清浄モード及び空気中の水分を取り除く除湿モードでの運転が可能な空気調和機(1)であって、
前記制御手段(60)は、除湿モードで運転されている状態において、前記検知手段(90)によって前記貯水量が第1貯水量以上と検知された場合に運転モードを空気清浄モードに切り換える、
ことを特徴とする請求項1記載の空気調和機(1)。
【請求項3】
空気中の異物を除去する空気清浄モード及び空気中に水分を供給する加湿モードでの運転が可能な空気調和機(1)であって、
前記制御手段(60)は、加湿モードで運転されている状態において、前記検知手段(90)によって前記貯水量が前記第1貯水量よりも少ない第2貯水量以下と検知された場合に運転モードを空気清浄モードに切り換える、
ことを特徴とする請求項2記載の空気調和機(1)。
【請求項4】
前記貯水容器(41)を格納するケーシング(50)をさらに備え、
前記表示手段(81)は、前記ケーシング(50)の外面(54)に配置された複数の発光部である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の空気調和機(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−12822(P2011−12822A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−154617(P2009−154617)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】