説明

空調制御装置のアドレス設定装置

【目的】室内制御ユニットのアドレス設定を簡易に且つ高精度で行えるようにする。
【構成】リモコン(3)には、シリアル番号の各ビットに1が設定されているか否かの確認信号を出力するビット確認手段(31a)が設けられている。更に、1ビット列の全確認信号に対して最後に応答信号を出力した室内制御ユニット(2)にアドレス設定信号を出力するアドレス設定手段(31b)と、全室内制御ユニット(2)のアドレス設定を実行させるアドレス実行手段(31c)とが設けられている。一方、室内制御ユニット(2)には、上記確認信号に対して各ビット毎に1が設定されていると応答信号を出力する応答出力手段(21a)が設けられている。更に、0が設定されているビットの確認信号に対して他の空調制御ユニット(2)より応答信号が出力されるとアドレス設定を放棄するアドレス放棄手段(21b)と、アドレス書込み手段(21c)とが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コントローラと空調制御ユニットとを備えた空調制御装置のアドレス設定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、空気調和装置には、特開平2−85634号公報に開示されているように、複数台の室内ユニットをそれぞれ制御する複数台の室内制御ユニットに1台のリモコンが接続され、該リモコンと各室内制御ユニットとの間で運転信号等の制御信号を授受して空調運転を制御するようにしているものがある。
【0003】そして、上記室内制御ユニットとリモコンとの間においては、室内制御ユニットにアドレスを設定して、室内ユニットの異常信号や風向信号等を送受信するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した空調制御装置において、従来、アドレス設定は、室内制御ユニットに設けられたディップスイッチで行っていた。従って、各室内制御ユニット毎に手動で設定しているため、アドレス設定に手間を要し、施工性に欠けるという問題があった。
【0005】また、作業者が各室内制御ユニット毎に1台づつ設定しなければならないので、誤設定が生ずる場合があり、この誤設定が生じると、正常な伝送を行うことができず、快適な空調運転を行えないという問題があった。
【0006】更に、パーティションの変更等で室内ユニットの増設等が行われた際、アドレスの再設定に手間を要し、且つ誤設定が生ずるという問題があった。
【0007】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、空調制御ユニットのアドレス設定を簡易に且つ高精度で行えるようにするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明が講じた手段は、コントローラと空調制御ユニットとの間で自動的にアドレス設定を行えるようにしたものである。
【0009】具体的に、図1に示すように、請求項1に係る発明が講じた手段は、先ず、1台のコントローラ(3)に伝送路(4)を介して接続された空調制御ユニット(2)に、予め設定された空調制御ユニット(2)毎の異なるシリアル番号を所定長さのビット列で記憶する番号記憶手段(24)が設けられ、上記コントローラ(3)と空調制御ユニット(2)との間で制御信号を授受して空調運転を制御する空調制御装置を対象としている。
【0010】そして、上記コントローラ(3)には、上記ビット列の各ビットに1が設定されているか否かを確認するための確認信号をビット列の全ビットに対応して出力するビット確認手段(31a)と、該ビット確認手段(31a)の1ビット列の全確認信号に対して最後に応答信号を出力した空調制御ユニット(2)にアドレス設定信号を出力するアドレス設定手段(31b)と、上記応答信号に基づいて全空調制御ユニット(2)のアドレス設定が終了するまで上記ビット確認手段(31a)及びアドレス設定手段(31b)の出力動作を繰返し実行させるアドレス実行手段(31c)とが備えられている。
【0011】一方、上記空調制御ユニット(2)には、上記確認信号に対して、上記番号記憶手段(24)のビット列に基づき各ビット毎に1が設定されていると応答信号を出力する応答出力手段(21a)と、上記ビット列のうち0が設定されているビットの確認信号に対して他の空調制御ユニット(2)より応答信号が出力されると、1つのアドレス設定に対して応答出力手段(21a)を無応答状態に保持してアドレス設定を放棄するアドレス放棄手段(21b)と、上記コントローラ(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記確認信号に対して応答出力手段(21a)を無応答状態に保持するアドレス書込み手段(21c)とが備えられた構成としている。
【0012】また、請求項2に係る発明が講じた手段は、図2に示すように、請求項1の発明と同様に空調制御装置を対象としている。
【0013】そして、コントローラ(3)には、ビット列に対応するビットを順に増加して該ビットにより構成される各ビットデータの一致確認信号を順次出力するビット一致確認手段(31d)と、該一致確認信号に対する空調制御ユニット(2)からの応答信号が正常か否かを判定する応答判定手段(31e)と、該応答判定手段が正常を判定した応答信号を出力した空調制御ユニット(2)に対してアドレス設定信号を出力するアドレス設定手段(31f)とが備えられている。
【0014】一方、空調制御ユニット(2)には、上記一致確認信号に対して、該一致確認信号のビットデータと上記番号記憶手段(24)のビット列のビット状態とが一致していると、該シリアル番号の応答信号を出力する応答出力手段(21d)と、上記コントローラ(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記一致確認信号に対して応答出力手段(21d)と無応答状態に保持するアドレス書込み手段(21e)とが備えられた構成としている。
【0015】また、請求項3に係る発明が講じた手段は、図3に示すように、請求項1の発明と同様に空調制御装置を対象としている。
【0016】そして、コントローラ(3)には、空調制御ユニット(2)に対してシリアル番号の応答信号を要求するための要求信号を出力する番号要求手段(31g)と、該要求信号に対して空調制御ユニット(2)の応答信号を受信すると、該応答信号のシリアル番号に対応した空調制御ユニット(2)に対してアドレス設定信号を出力するアドレス設定手段(31h)と、上記応答信号に基づいて全空調制御ユニット(2)のアドレス設定が終了するまで上記番号要求手段(31g)及びアドレス設定手段(31h)の出力動作を繰返し実行させるアドレス実行手段(31i)とが備えられている。
【0017】一方、空調制御ユニット(2)には、上記要求信号に対して番号記憶手段(24)に記憶したシリアル番号の応答信号を出力する応答出力手段(21f)と、上記伝送路(4)を監視して応答信号の衝突を検出すると、該伝送路(4)の送信可能状態を判別して上記応答出力手段(21f)に応答信号を再送させる再送信手段(21g)と、上記コントローラ(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記要求信号に対して応答出力手段(21f)を無応答状態に保持するアドレス書込み手段(21h)とが備えられた構成としている。
【0018】また、請求項4に係る発明が講じた手段は、図4に示すように、請求項1の発明と同様に空調制御装置を対象としている。
【0019】そして、コントローラ(3)には、空調制御ユニット(2)に対してビット列の各ビット毎に1が設定されているか否かを確認するための確認信号を出力するビット確認手段(31j)と、該確認信号に対して、空調制御ユニット(2)の応答信号を受けたビットに1を、無応答のビットに0をそれぞれ設定して処理ビット列を特定し、該処理ビット列のデータ信号を上記確認信号と共に出力するデータ出力手段(31k)と、該データ出力手段(31k)の処理ビット列により特定されるシリアル番号の空調制御ユニット(2)にアドレス設定信号を出力するアドレス設定手段(31l)と、上記応答信号に基づいて全空調制御ユニット(2)のアドレス設定が終了するまで上記ビット確認手段(31j)、データ出力手段(31k)及びアドレス設定手段(31l)の出力動作を繰返し実行させるアドレス実行手段(31m)とが備えられている。
【0020】一方、空調制御ユニット(2)には、上記番号記憶手段(24)のビット列に基づいて上記確認信号に応答したビットに1が設定され且つデータ信号出力手段のデータ信号の処理ビット列と番号記憶手段(24)のビット列のビット状態とが一致していると応答信号を出力する応答出力手段(21i)と、上記コントローラ(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記確認信号に対して応答出力手段(21i)を無応答状態に保持するアドレス書込み手段(21j)とが備えられた構成としている。
【0021】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、先ず、空調制御ユニット(2)の番号記憶手段(24)には、各空調制御ユニット(2)毎にシリアル番号が設定記憶されており、例えば、24ビットで記憶されている。
【0022】そこで、コントローラ(3)のビット確認手段(31a)が、各ビットに1が設定されているか否かの確認信号を空調制御ユニット(2)に送信する。該確認信号に対して、空調制御ユニット(2)の応答出力手段(21a)は、上記番号記憶手段(24)のビット列に基づいてビットに1が設定されていると応答信号を送信すると共に、アドレス放棄手段は、伝送路(4)を監視して自己のビットに0が設定されている際、他の空調制御ユニット(2)が応答信号を送信すると、1のアドレス設定に対してアドレス設定を放棄する。
【0023】そして、上記コントローラ(3)のアドレス設定手段(31b)は、ビット列の全確認信号に対して最後に応答信号を送信した空調制御ユニット(2)に対してアドレス設定信号を送信し、アドレス実行手段(31c)は、空調制御ユニット(2)の応答信号に基づいて全空調制御ユニット(2)にアドレスを設定するまで上記ビット確認手段(31a)及びアドレス設定手段(31b)を繰返し実行させる。
【0024】一方、上記空調制御ユニット(2)のアドレス書込み手段(21c)は、上記アドレス設定信号のアドレスを書込み、上記確認信号に対して無応答状態を保持させる。これにより、アドレスを自動的に設定している。
【0025】また、請求項2に係る発明では、コントローラ(3)のビット一致確認手段(31d)が、各ビットを順に増加して構成されるビットデータの一致確認信号を空調制御ユニット(2)に送信する。該一致確認信号に対して、空調制御ユニット(2)の応答出力手段(21d)は、ビットデータと自己のビット列のビット状態が一致していると、応答信号を送信する。そして、上記コントローラ(3)の応答判定手段(31e)は、室内制御ユニットからの応答信号が正常か否かを判定し、つまり、複数台の空調制御ユニット(2)が応答信号を送信すると、応答信号が異常になるので、該応答信号の正常を判定している。該応答判定手段(31e)が、応答信号の正常を判定すると、アドレス設定手段(31f)が、正常応答信号の空調制御ユニット(2)にアドレス設定信号を送信する。
【0026】一方、上記空調制御ユニット(2)のアドレス書込み手段(21e)は、アドレス設定信号のアドレスを書込み、上記一致確認信号に対して無応答状態を保持し、これにより、アドレスが自動的に設定される。
【0027】また、請求項3に係る発明では、コントローラ(3)の番号要求手段(31g)が、空調制御ユニット(2)に対してシリアル番号の応答信号の送信を要求する要求信号を送信する。該要求信号に対して、空調制御ユニット(2)の応答出力手段(21f)は、シリアル番号を送信すると共に、再送信手段(21g)が、伝送路(4)を監視し、複数の空調制御ユニット(2)が応答信号を送信して該応答信号が衝突すると、該衝突を検出し、送信可能を判別して、上記応答出力手段(21f)にシリアル番号を再送させ、また、衝突によりデータ優先度の高い空調制御ユニット(2)が勝残ることになる。そして、上記コントローラ(3)のアドレス設定手段(31h)は、空調制御ユニット(2)から応答信号を受信すると、アドレス設定信号を送信し、アドレス実行手段(31i)は、空調制御ユニット(2)の応答信号に基づいて全空調制御ユニット(2)にアドレスを設定するまで上記番号要求手段(31g)及びアドレス設定手段(31h)を繰返し実行させる。
【0028】一方、上記空調制御ユニット(2)のアドレス書込み手段(21h)は、アドレス設定信号のアドレスを書込み、上記要求信号に対して無応答状態を保持し、これにより、アドレスが自動的に設定される。
【0029】また、請求項4に係る発明では、コントローラ(3)のビット確認手段(31j)が、各ビットに1が設定されているか否かの確認信号を空調制御ユニット(2)に送信すると共に、データ出力手段(31k)が、空調制御ユニット(2)からの応答信号を受けたビットに1を設定して処理ビット列を特定し、該処理ビット列のデータ信号を出力する。そして、上記確認信号とデータ信号に対して、空調制御ユニット(2)の応答出力手段(21i)は、上記番号記憶手段(24)のビット列に基づいてビットに1が設定され、且つデータ信号と自己のビット列のビット状態が一致していると応答信号を送信する。
【0030】更に、上記コントローラ(3)のアドレス設定手段(31l)は、上記データ出力手段で特定されるシリアル番号の空調制御ユニット(2)に対してアドレス設定信号を送信し、アドレス実行手段(31m)は、空調制御ユニット(2)の応答信号に基づいて全空調制御ユニット(2)にアドレスを設定するまで上記ビット確認手段(31j)、データ出力手段(31k)及びアドレス設定手段(31l)を繰返し実行させる。
【0031】一方、上記空調制御ユニット(2)のアドレス書込み手段(21j)は、上記アドレス設定信号のアドレスを書込み、上記確認信号に対して無応答状態を保持させる。これにより、アドレスを自動的に設定している。
【0032】
【発明の効果】従って、請求項1に係る発明によれば、コントローラ(3)と空調制御ユニット(2)との間でアドレスを自動的に設定するようにしたために、アドレス設定を容易に行うことができると共に、施工性の向上を図ることができる。
【0033】更に、アドレスの誤設定を防止し、高精度なアドレス設定を行うことができるので、正常が伝送を確保することができ、快適な空調運転を実行させることができる。
【0034】その上、パーティションの変更に対してもアドレス設定を容易にし、且つ誤設定を確実に防止することができる。
【0035】また、請求項2に係る発明によれば、確認信号に対して空調制御ユニット(2)が重複していると、応答信号が異常になることを利用したために、シリアル番号のビット列の全ビットを確認する必要がないので、アドレス設定時間を短縮することがで、通常処理への移行を迅速に行うことができる。
【0036】また、請求項3に係る発明によれば、空調制御ユニット(2)が応答信号の衝突を検出するようにしたために、コントローラ(3)からの送信を少なくすることができるので、精度のよいアドレス設定を行うことができると共に、アドレス設定時間を短縮することがで、通常処理への移行を迅速に行うことができる。
【0037】また、請求項4に係る発明によれば、コントローラ(3)が空調制御ユニット(2)からの応答信号によってシリアル番号を特定するようにしたために、空調制御ユニット(2)が伝送路(4)を監視する必要がないので、通信の信頼性を向上させることができると共に、ソフト作成を容易にすることができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0039】図5及び図6に示すように、(1)は、室外ユニットを制御する室外制御ユニット、(2)は、室内ユニットを制御する室内制御ユニットであって、該室外制御ユニット(1)には複数台の室内制御ユニット(2)が接続されると共に、1台のリモコン(3)には複数台(最大16台)の室内制御ユニット(2)が伝送路(4)を介して接続されている。
【0040】上記室外制御ユニット(1)は、CPU(11)と、該CPU(11)に接続された伝送回路部(12)とを備え、該伝送回路部(12)が伝送路(4)を介して各室内制御ユニット(2)に接続され、該室内制御ユニット(2)との間で空調負荷等の制御信号を授受している。
【0041】また、上記室内制御ユニット(2)は、CPU(21)と、該CPU(21)に接続された伝送回路部(22,23)とを備えた空調制御ユニットであって、該伝送回路部(22)が伝送路(4)を介して室外制御ユニット(1)に接続される一方、上記伝送回路部(23)が伝送路(4)を介してリモコン(3)に接続され、室内ユニットの異常信号や風向信号等の制御信号を室内制御ユニット(2)とリモコン(3)との間で授受している。
【0042】更に、上記リモコン(3)は、CPU(31)と、該CPU(31)に接続された伝送回路部(32)と、上記CPU(31)に接続されて運転表示等を行う表示部(33)と、上記CPU(21)に接続されて運転信号等を入力する操作部(34)とを備えたコントローラであって、上記伝送回路部(32)が各室内制御ユニット(2)に接続されている。
【0043】一方、本発明の特徴として、上記室内制御ユニット(2)には、EEPROM(24)が設けられており、該EEPROM(24)は、各室内制御ユニット(2)毎に予めシリアル番号が記憶されて、番号記憶手段を構成している。そして、該シリアル番号は、所定長さのビット列である24ビットで構成され、例えば、製造出荷時等において上記各室内制御ユニット(2)毎に異なるシリアル番号が設定されている。
【0044】また、上記リモコン(3)のCPU(31)には、ビット確認手段(31a)と、アドレス設定手段(31b)と、アドレス実行手段(31c)とが設けられている。そして、該ビット確認手段(31a)は、上記ビット列の各ビットに1が設定されているか否かを確認するための確認信号をビット列の全ビットに対応して出力し、上記アドレス設定手段(31b)は、該ビット確認手段(31a)の1ビット列の全確認信号に対して最後に応答信号を出力した室内制御ユニット(2)にアドレス設定信号を出力するように構成されている。更に、上記アドレス実行手段(31c)は、応答信号に基づいて全室内制御ユニット(2)のアドレス設定が終了するまで上記ビット確認手段(31a)及びアドレス設定手段(31b)の出力動作を繰返し実行させるように構成され、また、上記表示部(33)には、該アドレス実行手段(31c)がアドレス設定を終了するまで設定動作中を示す表示灯等が設けられている。
【0045】一方、上記室内制御ユニット(2)のCPU(21)には、応答出力手段(21a)と、アドレス放棄手段(31b)と、アドレス書込み手段(21c)とが設けられている。そして、該応答出力手段(21a)は、上記確認信号に対して、上記EEPROM(24)のビット列に基づき各ビット毎に1が設定されていると応答信号を出力し、また、上記アドレス放棄手段(21b)は、上記ビット列のうち0が設定されているビットの確認信号に対して他の室内制御ユニット(2)より応答信号が出力されると、1つのアドレス設定に対して応答出力手段(21a)を無応答状態に保持してアドレス設定を放棄するように構成されている。更に、上記アドレス書込み手段(21c)は、上記リモコン(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込むと共に、上記確認信号に対して応答出力手段(21a)を無応答状態に保持するように構成されている。
【0046】次に、上記室内制御ユニット(2)のアドレス設定動作について図7及び図8に基づき説明する。
【0047】先ず、上記リモコン(3)の設定動作について説明する。図7に示すように、電源を投入してスタートすると、ビットカウントnとアドレスナンバADR とステータスカウントSTとをそれぞれ0にイニシャル処理した後、ステップST1において、アドレス設定完了確認コマンドを送信し、ステップST2において、室内制御ユニット(2)からの応答信号があったか否かを判定する。
【0048】このアドレス設定完了確認コマンドに対して、各室内制御ユニット(2)は、アドレスが設定されている場合には何ら応答せずに無応答状態を保持するので、上記リモコン(3)は、応答信号があると、ステップST2の判定がNOとなり、通常制御の処理を実行する一方、室内制御ユニット(2)からの応答信号があると、少なくとも1台の室内制御ユニット(2)にはアドレスが設定されていないので、ステップST2の判定がYESとなり、ステップST3に移ることになる。
【0049】このステップST3においては、オートアドレス開始コマンドを送信し、ステップST4に移る。該ステップST4において、シリアル番号のビット列の最上位ビットから各ビットナンバnのビットに1が設定されているか否かを確認するための確認コマンド(確認信号)を出力する。その後、ステップST5に移り、 100msのタイマTMをセットして、ステップST6に移り、室内制御ユニット(2)からステータス(応答信号)が送信されたか否かを判定し、該ステータスが送信されるまで、ステップST7に移り、タイマTMがタイムアップしたか否かを判定し、タイムアップするまで上記ステップST6に戻ることになる。
【0050】そして、上記ステップST5でセットしたタイマTMがタイムアップするまでに、室内制御ユニット(2)からのステータスを受信すると、上記ステップST6よりステップST8に移り、ステータスカウントSTを1つインクリメントし、ステップST9においてビットナンバnを1つインクリメントする。
【0051】その後、ステップST10に移り、ビットナンバnが24以上になったか否かを判定し、上記シリアル番号が24ビットであるので、ビットナンバnが24になるまで、上記ステップST4に戻り、上述の動作を繰返すことになる。
【0052】続いて、上記ビットナンバnが24になると、上記ステップST10からステップST11に移り、ビットカウンタnを0にリセットしてステップST12に移り、ステータスカウンタSTが0であるか否かを判定し、上記ステップST6において、ステータスを受信していると、ステップST12の判定がNOとなり、ステップST13に移り、設定するアドレスナンバADR のアドレス設定コマンド(アドレス設定信号)を送信してステップST14に移り、アドレスナンバADR を1つインクリメントして上記ステップST4に戻り、上述の動作を繰返すことになる。
【0053】つまり、上記ステップST4からステップST14において、1つのアドレスを設定することになり、その際、24ビットの確認コマンドに対して最後にステータスを送信した室内制御ユニット(2)に1のアドレスを設定し、順に各室内制御ユニット(2)にアドレスを設定することになる。
【0054】尚、上記ステップST12において、ステータスカウントSTが0であるときには、判定がYESとなり、ステップST15において、アドレスナンバADR が0であるか否かを判定し、0であるときにはスタートにリターンする一方、0でないときには、全ての室内制御ユニット(2)にアドレスが設定され、確認コマンドに対してステータスが送信されないことになり、通常処理に移ることになる。
【0055】次に、上記室内制御ユニット(2)のアドレス設定動作について説明すると、図8に示すように、電源の投入時において、先ず、ステップST20でアドレスの設定が完了しているか否かを判定し、アドレスが設定されていないときにはステップST21に移り、リモコン(3)から上記ステップST1のアドレス設定完了確認コマンドを受信したか否かを判定する。そして、該アドレス設定完了確認コマンドを受信すると、ステップST22に移り、ステータスを送信してステップST23に移る一方、アドレスが設定されている場合、又はアドレス設定完了確認コマンドを受信していない場合は、上記ステップST20及びステップST21からステップST23に移り、リモコン(3)から上記ステップST3のオートアドレス開始コマンドを受信したか否かを判定する。
【0056】その後、上記ステップST23においては、オートアドレス開始コマンドを受信するまで待機し、該オートアドレス開始コマンドを受信すると、ステップST24に移り、アドレスが設定されていると、該アドレスデータを消去してステップST25に移ることになる。このステップST25において、リモコン(3)より上記ステップST4のビットナンバnの確認コマンドを受信したか否かを判定し、該確認コマンドを受信するまで該ステップST25に待機して、確認コマンドを受信すると、ステップST26に移る。このステップST26においては、上記確認コマンドのビットナンバnに対応して、EEPROM(24)に記憶しているシリアル番号のビット列におけるビットナンバnのビットに1が設定されているか否かを判定する。
【0057】そして、上記確認コマンドのビットナンバnに対応した自己のシリアル番号のビットに1が設定されていると、上記ステップST26からステップST27に移り、応答信号であるステータスをリモコン(3)に送信する。その後、ステップST28に移り、ビットナンバnが24になったか否かを判定し、24になるまで、ステップST25に戻り、上述の動作を繰返す。つまり、シリアル番号のビット列は0又は1が設定されているので、1が設定されているビットの確認コマンドに対してのみステータスを送信する。
【0058】一方、上記ステップST26において、ビットナンバnのビットに0が設定されていると、判定がNOになり、ステップST29に移り、他の室内制御ユニット(2)がステータスを送信したか否かを判定し、他の室内制御ユニット(2)がステータスを送信しないと、ステップST30に移り、次の確認コマンドを受信したか否かを判定し、該確認コマンドを受信するまでステップST29に戻り、確認コマンドを受信すると、上記ステップST26に戻ることになる。
【0059】更に、上記ステップST29において、他の室内制御ユニット(2)がステータスを送信すると、判定がYESとなって、ステップST31に移り、ビットナンバnが24になったか否かを判定し、24になるまで、ステップST32に移り、次の確認コマンドを受信したか否かを判定し、該確認コマンドを受信するまで、ステップST32に待機し、確認コマンドを受信すると、ステップST31に戻ると共に、該ステップST31において、ビットナンバnが24になると判定がYESとなってステップST26に戻ることになる。
【0060】つまり、本実施例の特徴として、ビットナンバnの確認コマンドに対して、EEPROM(24)に記憶しているシリアル番号におけるビットナンバnのビットが0であるときには、ステータスを出力せず、しかも、該確認コマンドに対して他の室内制御ユニット(2)がステータスを送信すると、現在、リモコン(3)が設定しようとしているアドレスの設定権を放棄して、現在設定しようとしているアドレスの確認コマンドに対してステータスを送信することなく、無応答状態を保持し、次のアドレス設定の確認コマンドに対して再度、ステータスを送信することになる。
【0061】その後、上記ステップST28において、ビットナンバnが24になると、判定がYESとなり、ステップST33に移り、リモコン(3)より上記ステップST13のアドレス設定コマンドを受信したか否かを判定し、該アドレス設定コマンドを受信するまで、該ステップST33に待機して、アドレス設定コマンドを受信すると、ステップST34に移り、アドレス設定コマンドのアドレスをEEPROM(24)に書込み、通常処理に移ることになり、該アドレスに基づいて送受信を行うことなる。
【0062】従って、上記実施例によれば、リモコン(3)と室内制御ユニット(2)との間でアドレスを自動的に設定するようにしたために、アドレス設定を容易に行うことができると共に、施工性の向上を図ることができる。
【0063】更に、アドレスの誤設定を防止し、高精度なアドレス設定を行うことができるので、正常が伝送を確保することができ、快適な空調運転を実行させることができる。
【0064】その上、パーティションの変更に対してもアドレス設定を容易にし、且つ誤設定を確実に防止することができる。
【0065】図9乃至図11は、請求項2に係る発明の実施例を示している。本実施例は、室内制御ユニット(2)からの応答信号が正常である場合に、アドレスを設定するようにしたものである。
【0066】つまり、図3に示すように、上記リモコン(3)のCPU(31)には、ビット一致確認手段(31d)と、応答判定手段(31e)と、アドレス設定手段(31f)とが設けられている。そして、該ビット一致確認手段(31d)は、上記ビット列に対応するビットを順に増加して該ビットにより構成される各ビットデータの一致確認信号を順次出力し、上記応答判定手段(31e)は、該一致確認信号に対する室内制御ユニット(2)からの応答信号が正常か否かを判定するように構成されている。更に、上記アドレス設定手段(31f)は、該応答判定手段(31e)が正常を判定した応答信号を出力した室内制御ユニット(2)に対してアドレス設定信号を出力するように構成されている。
【0067】一方、上記室内制御ユニット(2)のCPU(21)には、応答出力手段(21d)と、アドレス書込み手段(21e)とが設けられている。そして、該応答出力手段(21d)は、上記一致確認信号に対して、該一致確認信号のビットデータと上記EEPROM(24)のビット列のビット状態とが一致していると、該シリアル番号の応答信号を出力し、上記アドレス書込み手段(21e)は、リモコン(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記一致確認信号に対して応答出力手段(21d)を無応答状態に保持するように構成されている。
【0068】そこで、先ず、リモコン(3)のアドレス設定動作について説明する。図9及び図10に示すように、ステップST40において、電源を投入してスタートした後、ステップST41に移り、イニシャル処理をし、4ビットのビット配列NとアドレスNNとを0に設定して、ステップST42に移り、アドレス設定完了コマンドを送信し、ステップST43に移り、タイマTMをセットする。その後、ステップST44に移り、室内制御ユニット(2)から応答信号が送信されたか否かを判定し、該応答信号を受信するまでステップST45に移り、タイムアップしたか否かを判定し、タイムアップするまでステップST43に戻る。そして、このタイマTMがタイムアップするまでの間に応答信号が送信されると、上記ステップST44の判定がYESとなり、ステップST46に移り、アドレスリセットコマンドを送信する。
【0069】その後、ステップST46に移り、ビットデータであるビット配列Nの一致確認コマンド(一致確認信号)を送信し、ステップST48に移り、タイマTMをセットして、ステップST49に移り、室内制御ユニット(2)からの応答信号が送信されたか否かを判定し、該応答信号が送信されるまで、ステップST50に移り、タイマTMがタイムアップしたか否かを判定して、タイムアップするまで上記ステップST48に戻ることになる。そして、上記タイマTMがタイムアップするまでに、室内制御ユニット(2)の応答信号が送信されると、上記ステップST49の判定がYESとなり、ステップST51に移り、応答信号が正常が否かを判定する。
【0070】つまり、上記シリアル番号の最下位ビットから4桁の4ビットからなるビット配列Nが送信されると、各室内制御ユニット(2)は、EEPROM(24)に記憶しているシリアル番号の最下位ビットから4桁のビット状態が一致していると、応答信号を出力する。そして、4桁のビット状態が一致している室内制御ユニット(2)が複数台存在していると、具体的に、4桁目までのビット状態が一致して5桁目以上の上位ビットが異なっている室内制御ユニット(2)が応答信号を出力することになり、その際、応答信号が重複して異常な応答信号となるので、リモコン(3)はパリティチェック等により異常を検出することになる。逆に、正常な応答信号を受信すると、上記ビット配列Nと一致するシリアル番号が設定された室内制御ユニット(2)は1台であり、具体的に、例えば、最下位ビットから4桁のビットが0000のシリアル番号の室内制御ユニット(2)は1台であることをリモコン(3)は認識できることになる。
【0071】そこで、上記ステップST51において、室内制御ユニット(2)からの応答信号が正常な場合、上記ビット配列Nと一致するシリアル番号の室内制御ユニット(2)は1台であるので、判定がYESとなり、ステップST52に移り、この1台の室内制御ユニット(2)にビット配列Nと設定アドレスとを備えたアドレス設定コマンド(アドレス設定信号)を送信し、ステップST53に移り、アドレスNNを1つインクリメントし、ステップST54においてビット配列Nを1つインクリメントしてステップST55に移ることになる。そして、該ステップST55において、ビット配列Nがオーバーフローして0000になったか否かを判定し、オーバーフローするまで上記ステップST47に戻り、上述した動作を繰返し、インクリメントしていく各ビット配列Nに一致するシリアル番号の室内制御ユニット(2)に順次アドレス設定コマンドを送信する。また、上記ステップST50において、タイマTMがタイムアップすると、現在のビット配列Nと一致するシリアル番号の室内制御ユニット(2)が存在しないか、又は現在のビット配列Nと一致するシリアル番号の室内制御ユニット(2)はアドレスが設定されていることになり、判定がYESとなり、上記ステップST54に移ることになる。また、上記ステップST55おいて、ビット配列Nがオーバーフローすると、4桁目までのビット配列Nと一致するシリアル番号の室内制御ユニット(2)は全てアドレスが設定されたことになり、つまり、全室内制御ユニット(2)のアドレス設定が完了したことになり、判定がYESとなり、通常処理に移ることになる。
【0072】一方、上記ステップST51において、室内制御ユニット(2)からの応答信号が異常な場合、4桁のビット配列Nとビット状態が同じ室内制御ユニット(2)が複数台存在し、5桁目以上の上位ビットが異なっていることになるので、判定がNOとなり、ステップST56に移ることになる。そして、このステップST56において、上記ビット配列Nに5桁目の上位ビットを追加してステップST57に移り、この追加ビットに0を設定して、ステップST58に移り、このビット配列Nの一致確認コマンドを送信し、ステップST59において、タイマTMをセットする。
【0073】その後、ステップST60に移り、室内制御ユニット(2)からの応答信号が送信されたか否かを判定し、送信されるまで、ステップST61に移り、タイマTMがタイムアップしたか否かを判定して、タイムアップするまで上記ステップST60に戻ることになる。そして、上記タイマTMがタイムアップするまでに、室内制御ユニット(2)の応答信号が送信されると、上記ステップST60の判定がYESとなり、ステップST62に移り、応答信号が正常が否かを判定する。
【0074】続いて、該ステップST62において、室内制御ユニット(2)からの応答信号が正常な場合、現在のビット配列Nとシリアル番号のビット状態が一致する室内制御ユニット(2)が1台であると認識できるので、判定がYESとなり、ステップST63に移り、アドレス設定コマンドを送信し、ステップST64に移り、アドレスNNを1つインクリメントしてステップST65に移ることになる。また、上記室内制御ユニット(2)からの応答信号が異常な場合は、現在のビット配列Nとシリアル番号のビット状態が一致する室内制御ユニット(2)が複数台あることを認識し、つまり、6桁目以上の上位ビットnが異なる室内制御ユニット(2)が複数台存在し、上記ステップST62からステップST65に移ることになる。更にまた、上記ステップST61において、室内制御ユニット(2)からの応答信号なないままにタイマTMがタイムアップすると、現在のビット配列Nに一致するシリアル番号の室内制御ユニット(2)は存在しないか、又は、既にアドレス設定が完了しているので、判定がYESとなり、ステップST66に移り、応答無しビットをセットしてステップST65に移ることになる。
【0075】次いで、上記ステップST65において、追加ビットを反転して1をセットし後、ステップST67からステップST73までにおいて、上記ステップST58からステップST64までと同様に、追加ビットを1にしたビット配列Nについて応答信号の正常を判定する。つまり、このビット配列Nの一致確認コマンドを送信してタイマTMをセットし、室内制御ユニット(2)からの応答信号が送信されたか否かを判定して、タイムアップするまでに、室内制御ユニット(2)の応答信号が送信されると、該応答信号が正常が否かを判定する。そして、室内制御ユニット(2)からの応答信号が正常な場合、現在のビット配列Nとシリアル番号のビット状態が一致する室内制御ユニット(2)が1台であると認識できるので、アドレス設定コマンドを送信し、アドレスNNを1つインクリメントすることになる。
【0076】その後、ステップST74において、データに異常があるか否かを判定し、上記ステップST62で異常を判定していると、判定がYESとなり、また、上記ステップST71で室内制御ユニット(2)からの応答信号が異常な場合は、現在のビット配列Nとシリアル番号のビット配列が一致する室内制御ユニット(2)が複数台あることを認識し、上記ステップST74及びステップST71からステップST75移り、応答無しビットをリセットしてステップST56に戻って更に追加ビットを加えることになる。
【0077】また、上記追加ビットを加えたビット配列Nにおいて、上記ステップST63又はステップST72において、該ビット配列Nに一致したシリアル番号の室内制御ユニット(2)にアドレスを設定した場合、該室内制御ユニット(2)からの応答信号が正常となるので、上記ステップST74から上記ステップST54に戻ることになる。つまり、再度、上述の動作を行い、4桁のビット配列Nに戻り、次のビット配列N、例えば、0001のビット配列Nについて一致する室内制御ユニット(2)が存在するか否かを確認することになる。
【0078】また、上記ステップST70において、タイマTMのタイムアップまでに室内制御ユニット(2)からの応答信号を受信しない場合には、現在のビット配列Nに一致するシリアル番号の室内制御ユニット(2)は存在しないか、又は、既にアドレス設定が完了しているので、判定がYESとなり、ステップST76に移り、応答無しビットをセットして、ステップST77に移り、応答無しビットがセットされているか否かを判定する。
【0079】そして、上記ステップST66及びステップST75において、応答無しビットがセットされているときには、現在のビット配列Nと一致するシリアル番号の室内制御ユニット(2)は既にアドレスが設定されていることになるので、ステップST76から上述したステップST54に戻ることになる。
【0080】また、上記ステップST70においてのみ応答無しビットがセットされているときには、ステップST77の判定がNOとなり、上記ステップST74に移り、上記ステップST56に戻って更に追加ビットを加えることになる。
【0081】その後、上記ステップST56において、6桁目の追加ビットを加えたビット配列Nにおいて、上述した動作を繰返すことになり、しかも、図示しないが、6桁目のビットnについて上述の動作を行うと共に、5桁目のビットnについても同様に行い、順に24ビットまで1と0との組合わせについて行うことになる。つまり、先ず、4桁のビット配列Nの1つについてシリアル番号が重複する室内制御ユニット(2)が存在すると、追加ビットを順次加えて、その重複する室内制御ユニット(2)にアドレスを設定した後、再度、4桁のビット配列Nに戻り、上述した動作を繰返して順に各室内制御ユニット(2)にアドレスを設定することになる。
【0082】次に、上記室内制御ユニット(2)のアドレス設定動作について説明すると、図11に示すように、先ず、ステップST80において、電源を投入してスタートした後、ステップST81に移り、EEPROM(24)のデータを読込む。その後、ステップST82に移り、アドレスの設定が完了しているか否かを判定し、該アドレスが設定されているときには、通常処理を行うことになり、上述したように、リモコン(3)から上記ステップST47等の一致確認コマンド等に対して無応答状態を保持することになる。
【0083】一方、上記アドレスが設定されていないときには、上記ステップST82の判定がNOとなり、ステップST83に移り、リモコン(3)からステップST47、ステップST58及びステップST68の一致確認コマンドを受信したか否かを判定する。そして、該一致確認コマンドを受信すると、ステップST83からステップST84に移り、一致確認コマンドのビット配列NとEEPROM(24)に記憶している自己のシリアル番号のビット状態とが一致しているか否かを判定する。そして、ビット状態が一致していると、上記ステップST84からステップST85に移り、該自己のシリアル番号を応答信号としてリモコン(3)に送信する。
【0084】続いて、ステップST86に移り、アドレス設定コマンドを受信したか否かを判定し、該アドレス設定コマンドを受信するまで、上記ステップST83に戻ることになる。つまり、上述したように、リモコン(3)は、一致確認コマンドを送信すると、室内制御ユニット(2)からの応答信号が正常に受信したか否かを判定して、正常な場合にはアドレス設定コマンドを送信するので、上記室内制御ユニット(2)は、応答信号を送信してアドレス設定コマンドを受信しないときには、リモコン(3)の一致確認コマンドのビット配列Nと同一のビット状態の室内制御ユニット(2)か存在することになり、次の一致確認コマンドの送信を待つことになる。
【0085】そして、室内制御ユニット(2)は、上記リモコン(3)からの一致確認コマンドに対してビット状態が一致する毎にシリアル番号の応答信号を送信し、該リモコン(3)からのアドレス設定コマンドを受信すると、上記ステップST86において、判定がYESとなり、ステップST87に移り、アドレスが一致しているか否かを判定する。つまり、上記リモコン(3)からのアドレス設定コマンドは、設定するアドレスと共に、正常に受信したシリアル番号が付加されているので、室内制御ユニット(2)はこのシリアル番号が一致していると、ステップST87からステップST88に移り、リモコン(3)からのアドレスをEEPROM(24)に書込み、通常処理に移り、該アドレスに基づいて送受信を行うことになる。
【0086】また、上記ステップST83及びステップST84において、上記リモコン(3)から一致確認コマンドを受信しない場合、及びビット配列Nと自己のシリアル番号のビット状態が一致しない場合は、判定がNOとなり、ステップST86に移り、次の一致確認コマンドを待つことになる。また、上記ステップST87において、シリアル番号が一致しない場合には、判定がNOとなってステップST83に戻ることになる。
【0087】従って、上記実施例によれば、確認コマンドに対して室内制御ユニット(2)が重複していると、応答信号が異常になることを利用したために、シリアル番号のビット列の全ビットを確認する必要がないので、アドレス設定時間を短縮することがで、通常処理への移行を迅速に行うことができる。
【0088】図12乃至図15は、請求項3に係る発明の実施例を示している。本実施例は、室内制御ユニット(2)が衝突検知をして送信可能を判断した室内制御ユニット(2)のみがシリアル番号を送信するようにしたものである。
【0089】つまり、図3に示すように、上記リモコン(3)のCPU(31)には、番号要求手段(31g)と、アドレス設定手段(31h)と、アドレス実行手段(31i)とが設けられている。そして、該番号要求手段(31g)は、上記室内制御ユニット(2)に対してシリアル番号の応答信号を要求するための要求信号を出力し、また、上記アドレス設定手段(31h)は、該要求信号に対して室内制御ユニット(2)の応答信号を受信すると、該応答信号のシリアル番号に対応した室内制御ユニット(2)に対してアドレス設定信号を出力するように構成されている。更に、上記アドレス実行手段(31i)は、応答信号に基づいて全室内制御ユニット(2)のアドレス設定が終了するまで上記番号要求手段(31g)及びアドレス設定手段(31h)の出力動作を繰返し実行させるように構成されている。
【0090】一方、上記室内制御ユニット(2)のCPU(21)には、応答出力手段(21f)と、再送信手段(21g)と、アドレス書込み手段(21h)とが設けられている。そして、該応答出力手段(21f)は、上記要求信号に対してEEPROM(24)に記憶したシリアル番号の応答信号を出力し、また、上記再送信手段(21g)は、上記伝送路(4)を監視して応答信号の衝突を検出すると、該伝送路(4)の送信可能状態を判別して上記応答出力手段(21f)に応答信号を再送させるように構成されている。更に、上記アドレス書込み手段(21h)は、リモコン(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記要求信号に対して応答出力手段(21f)を無応答状態に保持するように構成されている。
【0091】そこで、先ず、リモコン(3)のアドレス設定動作について説明する。図12及び図14に示すように、ステップST100において、電源を投入してスタートした後、ステップST101に移り、イニシャル処理をし、ビット配列NとアドレスNNとを0に設定して、ステップST102に移り、アドレス設定完了コマンドを送信し、ステップST103に移り、タイマTMをセットする。その後、ステップST104に移り、室内制御ユニット(2)から応答信号が送信されたか否かを判定し、該応答信号が送信されるまでステップST105に移り、タイムアップしたか否かを判定し、タイムアップするまで、ステップST103に戻る。そして、このタイマTMがタイムアップするまでの間に応答信号が送信されると、上記ステップST104の判定がYESとなり、ステップST106に移り、アドレスリセットコマンドを送信する。
【0092】その後、このアドレスリセットコマンドによって各室内制御ユニット(2)のアドレスをリセットさせた後、ステップST107に移り、各室内制御ユニット(2)にシリアル番号の送信を要求する要求コマンド(要求信号)を送信する。次いで、ステップST108に移り、タイマTMをセットして、ステップST109に移り、室内制御ユニット(2)からの応答信号が送信されたか否かを判定し、送信されるまでステップST110に移り、タイマTMがタイムアップしたか否かを判定して、タイムアップするまで上記ステップST109に戻ることになる。そして、上記タイマTMがタイムアップするまでに、室内制御ユニット(2)の応答信号が送信されると、上記ステップST109の判定がYESとなり、ステップST111に移り、応答信号が正常が否かを判定する。
【0093】この応答信号が正常でない場合は、ステップST107に戻り、再度、要求コマンドを送信する一方、応答信号が正常である場合には、ステップST112に移り、該応答信号のシリアル番号のうち下位1バイト目を検出する。
【0094】つまり、上記各室内制御ユニット(2)は、伝走路を監視して、応答信号の衝突検知を行っており、この衝突を検知すると、下位1バイト目において、送信するシリアル番号のビット順に最下位ビットから最上位ビットに向かってハイ信号を多数送信する室内制御ユニット(2)が勝残り、この勝残った室内制御ユニット(2)がシリアル番号の応答信号を送信するので、上記リモコン(3)は、この送信状態で勝残った室内制御ユニット(2)の応答信号のみを受信することになる。
【0095】続いて、上記ステップST112からステップST113に移り、リモコン(3)は、受信したシリアル番号の次の1バイトの送信を要求する要求コマンドを送信する。そして、ステップST114からステップST117において、上記ステップST108からステップST111までと同様に、タイマTMをセットして、室内制御ユニット(2)からの応答信号の送信を待ち、応答信号が送信されると、該応答信号が正常が否かを判定する。
【0096】そして、この応答信号が正常な場合は、つまり、この2バイト目について、上記1バイト目と同様に送信に勝残った室内制御ユニット(2)の応答信号が正常であると、ステップST118に移り、応答信号のシリアル番号のうち下位から2バイト目を検出する。
【0097】続いて、上記ステップST118からステップST119に移り、該ステップST119からステップST124において、上記ステップST113からステップST118と同様に、リモコン(3)は、受信したシリアル番号の次の1バイトの送信を要求する要求コマンドを送信し、タイマTMをセットして、室内制御ユニット(2)からの応答信号の送信を待ち、応答信号が送信されると、該応答信号が正常が否かを判定する。
【0098】そして、この応答信号が正常な場合は、つまり、送信に勝残った室内制御ユニットの応答信号が正常であると、応答信号のシリアル番号のうち下位から3バイト目を検出する。
【0099】その後、ステップST125に移り、検出したシリアル番号の室内制御ユニット(2)に対して、アドレス設定コマンド(アドレス設定信号)を送信し、ステップST126に移り、正常な受信か否かを判定する。つまり、アドレス設定コマンドを送信すると、受信した室内制御ユニット(2)から正常受信のステータスが送信されるので、この正常なステータスを受信するまでステップST125に戻ることになる。そして、上記ステータスを受信すると、ステップST127に移り、設定するアドレスNNを1つインクリメントし、上記ステップST107に戻り、次のアドレスに対して上述と同様に設定動作を行い、順次各室内制御ユニット(2)に対してアドレスNNを設定する。
【0100】そして、全ての室内制御ユニット(2)に対してアドレスの設定が完了すると、上記ステップST110において、要求コマンドに対して何れの室内制御ユニット(2)もシリアル番号を送信しないので、タイマTMがタイムアップし、判定がYESとなって通常処理を行うことになる。
【0101】次に、上記室内制御ユニット(2)のアドレス設定動作について説明すると、図15に示すように、先ず、ステップST130において、電源を投入してスタートした後、ステップST131に移り、EEPROM(24)のデータを読込む。その後、ステップST132に移り、アドレスの設定が完了しているか否かを判定し、該アドレスが設定されているときには、通常処理を行うことになり、上述したように、リモコン(3)から上記ステップST107の要求コマンド等に対して無応答状態を保持することになる。
【0102】一方、上記アドレスが設定されていないときには、上記ステップST132の判定がNOとなり、ステップST133に移り、リモコン(3)からステップST107、ステップST113及びステップST119の要求コマンドを受信したか否かを判定する。そして、該要求コマンドを受信すると、ステップST133からステップST134に移り、シリアル番号の下位1バイト目の送信要求か否かを判定し、下位1バイト目の送信要求の場合は、ステップST135を飛ばしてステップST136に移り、EEPROM(24)に記憶しているシリアル番号の応答信号を送信する。
【0103】このステップST136において、各室内制御ユニット(2)は、再送信手段(21g)と備えているので、リモコン(3)との間の伝送路(4)を監視して、他の室内制御ユニット(2)の応答信号との衝突があったか否かを検知している。そして、該応答信号の衝突を検出すると、下位1バイト目において、送信するシリアル番号のビット順に最下位ビットから最上位ビットに向かってハイ信号を多数送信する室内制御ユニット(2)が勝残り、この勝残った室内制御ユニット(2)がシリアル番号の応答信号をリモコン(3)に送信することになる。従って、下位1バイト目において、ハイ信号を多数送信する室内制御ユニット(2)が複数台存在する場合、つまり、下位1バイト目のビット状態が同じ室内制御ユニット(2)が複数台存在する場合は、複数台が勝残ることになる。
【0104】続いて、上記ステップST136からステップST137に移り、リモコン(3)からアドレス設定コマンドを受信したか否かを判定し、該アドレス設定コマンドを受信するまで、ステップST133に戻ることになる。つまり、上述したように、上記リモコン(3)は、1バイトづつの要求コマンドを送信するので、先ず、下位1バイト目の送信に勝残った室内制御ユニット(2)においても、リモコン(3)はアドレス設定コマンドを送信しないことから、該室内制御ユニット(2)は、上記ステップST137からステップST133に戻り、次の1バイト目の要求コマンドを待つことになる。
【0105】そして、下位1バイト目の送信に勝残った室内制御ユニット(2)は、上記ステップST134では判定がNOとなり、ステップST135に移り、2バイト目の要求コマンドに対して、該要求コマンドに付加されている1バイト目のシリアル番号が一致しているか否かを判定し、一致している場合には、上述したようにステップST136において、衝突検知しつつ勝残った室内制御ユニット(2)が2バイト目のシリアル番号を送信することになる。
【0106】その後、再度、ステップST137において、アドレス設定コマンドを受信したか否かを判定し、現在は2バイト目であることから上記ステップST133に戻ることになる。そして、2バイト目の送信に勝残った室内制御ユニット(2)は上記ステップST133からステップST136の動作をシリアル番号の3バイト目について行うことになる。
【0107】この3バイト目の送信に勝残る室内制御ユニット(2)は1台であるので、リモコン(3)は、この室内制御ユニット(2)に対してアドレス設定コマンドを送信し、室内制御ユニット(2)は、このアドレス設定コマンドを受信すると、上記ステップST137の判定がYESとなり、ステップST138に移り、該アドレス設定コマンドに付加して送信されるシリアル番号が一致しているか否かを判定する。そして、このシリアル番号が一致していると、ステップST138からステップST139に移り、EEPROM(24)にアドレス設定コマンドのアドレスを書込むことになり、通常処理に移り、該アドレスに基づいて送受信を行うことなる。
【0108】従って、上記実施例によれば、室内制御ユニット(2)が応答信号の衝突を検出するようにしたために、リモコン(3)からの送信を少なくすることができるので、精度のよいアドレス設定を行うことができると共に、アドレス設定時間を短縮することがで、通常処理への移行を迅速に行うことができる。
【0109】図16乃至図24は、請求項4に係る発明の実施例を示している。本実施例は、室内制御ユニット(2)がリモコン(3)からの送信信号のみを判定してアドレスを書込むようにしたものである。
【0110】つまり、図3に示すように、上記リモコン(3)のCPU(31)には、ビット確認手段(31j)と、データ出力手段(31k)と、アドレス設定手段(31l)と、アドレス実行手段(31m)とが設けられている。そして、該ビット確認手段(31j)は、上記室内制御ユニット(2)に対してビット列の各ビット毎に1が設定されているか否かを確認するための確認信号を出力し、また、上記データ出力手段(31k)は、該確認信号に対して、室内制御ユニット(2)の応答信号を受けたビットに1を、無応答のビットに0をそれぞれ設定して処理ビット列を特定し、該処理ビット列のデータ信号を上記確認信号と共に出力するように構成されている。更に、上記アドレス設定手段(31l)は、データ信号出力手段の処理ビット列により特定されるシリアル番号の室内制御ユニット(2)にアドレス設定信号を出力し、また、上記アドレス実行手段(31m)は、応答信号に基づいて全室内制御ユニット(2)のアドレス設定が終了するまで上記ビット確認手段(31j)、データ信号出力手段(31k)及びアドレス設定手段(31l)の出力動作を繰返し実行させるように構成されている。
【0111】一方、上記室内制御ユニット(2)のCPU(21)には、応答出力手段(21i)と、アドレス書込み手段(21j)とが設けられている。そして、該応答出力手段(21i)は、上記EEPROM(24)のビット列に基づいて上記確認信号に応答したビットに1が設定され且つデータ信号出力手段のデータ信号の処理ビット列と番号記憶手段(24)のビット列のビット状態とが一致していると応答信号を出力し、また、上記アドレス書込み手段(21j)は、リモコン(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記確認信号に対して応答出力手段(21意)を無応答状態に保持するように構成されている。
【0112】そこで、先ず、リモコン(3)のアドレス設定動作について説明する。図16及び図20に示すように、電源を投入してスタートした後、ステップST140において、イニシャル処理し、アドレスリセットリトライカウンタRTと、第1一致カウンタCK1及び第2一致カウンタCK2とを0に設定した後、ステップST141に移り、アドレス完了確認コマンドを送信してステップST142に移り、タイマTMをセットしてステップST143に移り、ヘッダを検出したか否かを判定する。つまり、伝送方式をAMI方式とし、室内制御ユニット(2)は上記アドレス完了確認コマンドに対してアドレスが未設定のときには未設定ステータスを送信するので、該室内制御ユニット(2)が未設定ステータスを送信すると、必ずヘッダを検出することができることになり、該ヘッダを検出するまで、ステップST144に移り、タイマTMがタイムアップしたか否かを判定し、タイムアップするまでステップST143に移ることになる。
【0113】そして、上記ヘッダを検出すると、上記ステップST143からステップST146に移り、上記第2一致カウンタCK2がセットされているか否かを判定し、一回目のヘッダ検出ではセットされていないので、ステップST147において、第2一致カウンタCK2をセットしてステップST141に移ることになり、上述の動作を繰返すことになる。
【0114】また、上記ヘッダを検出することなくタイマTMがタイムアップすると、上記ステップST144からステップST148に移り、上記第1一致カウンタCK1がセットされているか否かを判定し、一回目ではセットされていないので、ステップST149において、第1一致カウンタCK1をセットしてステップST141に移ることになり、上述の動作を繰返すことになる。
【0115】つまり、上記ヘッダの検出及び無検出の何れに対しても、2回の検出動作を行い、2回の検出或いは無検出を判定すると、ヘッダ検出時にはステップST146からステップST150に移り、また、ヘッダの無検出時にはステップST148からアドレス設定完了確認モードに移ることになる。
【0116】そして、上記ステップST150において、上記両一致カウンタCK1,2をリセットした後、ステップST151に移り、アドレスリセットコマンドを送信し、ステップST152において、アドレスリセット完了確認コマンドを送信し、ステップST153において、タイマTMをセットする。その後、ステップST154に移り、ヘッダを検出したか否かを判定し、ヘッダを検出するまで、ステップST155において、タイマTMがタイムアップしたか否かを判定して、タイムアップするまでステップST154に戻ることになる。
【0117】すなわち、上記室内制御ユニット(2)のうち1台でもアドレスが設定されていないときには、全ての室内制御ユニット(2)のアドレスをリセットする。そして、リモコン(3)のアドレスリセット完了確認コマンドに対して室内制御ユニット(2)は、アドレスが設定されていると、正常受信ステータスを送信し、アドレスが設定されていないときには何ら応答しないので、上記タイマTMがタイムアップすると、ステップST155からステップST156に移り、第1一致カウンタCK1がセットされているか否かを判定し、セットされていないときにはステップST157に移り、第1一致カウンタCK1をセットしてステップST151に戻り、上述の動作を繰返し、2回のアドレスリセット完了確認コマンドに対して何らの応答がないときにはステップST156からアドレス設定モードに移ることになる。
【0118】また、上記ステップST154においてリモコン(3)はヘッダを検出すると、つまり、室内制御ユニット(2)から正常受信ステータスが送信されると、何らかの異常を判定することになり、ステップST158に移り、第1一致カウンタCK1をリセットすると共に、アドレスリセットリトライカウンタRTを1つインクリメントしてステップST159に移り、該アドレスリセットリトライカウンタRTが6以上になったか否かを判定し、6回になるまでステップST151に戻ることになる。そして、上記アドレスリセット完了確認コマンドに対して、6回続けてヘッダを検出すると、ステップST159からステップST160に移り、システム異常の処理を行うことになる。
【0119】一方、上記各室内制御ユニット(2)のアドレスをリセットすると、アドレス設定モードの処理を開始し、図18に示すように、先ず、ステップST170において、アドレスナンバADR と、ビットカウントNと、エラーカウントErrとを0に設定してステップST171に移り、シリアル番号のビット列の各ビットに対応するビットN確認コマンドを送信し、ステップST172に移り、タイマTMをセットし、ステップST173に移り、ヘッダを検出したか否かを判定する。そして、ヘッダを検出するまで、ステップST174に移り、タイマTMがタイムアップしたか否かを判定し、タイムアップするまでステップST173に戻ることになる。
【0120】その後、上記ヘッダを検出すると、ステップST173からステップST175に移り、24ビットの確認が終了したか否かを判定し、シリアル番号の24ビットの確認が終了するまで、ステップST176に移り、ビットカウントNを1つインクリメントし、ステップST171に戻り、上述の動作を繰返すことになる。
【0121】すなわち、本実施例の特徴として、ビットN確認コマンドは、図28に示すように、オペレーション02Hに確認ビットA(確認信号)とシリアル番号のデータ信号B,C,Dとが付加されてなり、該確認ビットAは、図29に示し、各室内制御ユニット(2)に対して、シリアル番号の各ビット毎に1が設定されているか否かの応答を求めるように構成される一方、シリアル番号のデータ信号B,C,Dは、図30に示し、該ビットN確認コマンドに対して何れかの室内制御ユニット(2)からの応答信号を受信すると、該応答信号のあったビットに1を設定し、無応答のビットに0を設定し、処理ビット列を特定する。従って、上記ビットN確認コマンドは、特定した処理ビット列のデータ信号B,C,Dと共に、ビットに1が設定されているか否かの確認信号を送信している。
【0122】上記ビットN確認コマンドによりシリアル番号の24ビットの確認を終了すると、処理ビット列が24ビットになり、1のシリアル番号が特定されたことになるので、上記ステップST175の判定がYESとなり、ステップST177に移り、シリアル番号を示す3バイトのデータ信号B,C,Dが全て0か否かを判定し、全てが0であるときには、1つのヘッダをも検出できなかったので、アドレス設定完了確認モードに移ることになる。
【0123】一方、上記シリアル番号を示すデータ信号B,C,Dの何れかのビットが1に設定されているときには、ステップST177からステップST178に移り、シリアル番号と設定するアドレスとのアドレス設定コマンド(アドレス設定信号)を送信し、ステップST179に移り、タイマTMをセットしてステップST180に移ることになる。このアドレス設定コマンドは、図31に示すように、オペレーション03Hに設定アドレスEと、特定されたシリアル番号のデータ信号B,C,Dとが付加されてなり、該設定アドレスEは、図32に示すように、8ビットで構成されている。
【0124】上記ステップST180において、アドレス設定コマンドを送信すると、シリアル番号が一致する室内制御ユニット(2)から正常受信ステータスが送信されるので、この正常受信ステータスを受信するまで、ステップST181に移り、上記タイマTMがタイムアップしたか否かを判定し、タイムアップするまでステップST180に戻ることになる。そして、上記受信ステータスを受信すると、ステップST180からステップST182に移り、データが正常か否かを判定し、正常であるときには、ステップST183に移り、アドレスナンバADR が16以上か否かを判定する。つまり、室内制御ユニット(2)は16台接続可能であるので、アドレスナンバADR は0から15までであり、16になるまで、ステップST184に移り、アドレスナンバADR を1つインクリメントし、ビットカウンタN及びエラーカウンタErrを0にセットして、上記ステップST171に戻ることになり、上述の動作を繰返して次のアドレスEを設定することになる。
【0125】また、上記ステップST181において、タイムアップすると、ステップST185に移り、エラーカウンタErrが7以上になったか否かを判定し、7になるまでステップST186に移り、該エラーカウンタErrを1つインクリメントしてステップST178に戻ることになる。そして、上記エラーカウンタErrが7以上になると、ステップST185からステップST151のイニシャルに戻ることになる。
【0126】また、上記ステップST183において、アドレスナンバADR が16以上になると、ステップST187に移り、過接続フラグをセットしてアドレス設定完了確認モードに移ることになる。
【0127】上記アドレス設定完了確認モードにおいては、図20に示すように、ステップST190において、アドレスナンバADR 及びエラーカウントErrをリセットしてステップST191に移り、室内制御ユニット(2)に対し、図33に示すように、オペレーション04HにアドレスEが付加されてなるシリアル番号の要求コマンドを送信し、ステップST192において、タイマTMをセットしてステップST193に移ることになる。このステップST193において、上記要求コマンドに対して室内制御ユニット(2)がシリアル番号を送信するので、該シリアル番号を受信したか否かを判定し、シリアル番号を受信するまでステップST194に移り、上記タイマTMがタイムアップしたか否かを判定し、タイムアップするまでステップST193に戻ることになる。
【0128】その後、上記室内制御ユニット(2)からシリアル番号を受信すると、ステップST195に移り、データが正常か否かを判定し、該データが正常であると、ステップST196に移り、認識したアドレスナンバADR が16以上か否かを判定し、16になるまでステップST197に移り、アドレスナンバADR を1つインクリメントすると共に、エラーカウントErrをリセットしてステップST191に戻り、上述の動作を繰返すことになる。そして、上記ステップST196において、認識したアドレスナンバADR が16になると、アドレス設定が終了したことになるので、通常モードに移ることになる。
【0129】また、上記ステップST194において、タイムアップすると、ステップST198に移り、エラーカウンタErrが7以上になったか否かを判定し、7になるまでステップST199に移り、該エラーカウンタErrを1つインクリメントしてステップST191に戻ることになる。そして、上記エラーカウンタErrが7以上になると、ステップST198からステップST151のイニシャルに戻ることになる。
【0130】次に、上記室内制御ユニット(2)のアドレス設定動作について説明すると、図21に示すように、先ず、電源が投入されると、ステップST200において、EEPROM(24)からデータを読み出し、自己のアドレスとシリアル番号とを取出す。続いて、ステップST201において、データを受信しているか否かを判定し、データを受信するまでステップSTに戻って待機する一方、受信すると、ステップST202に移り、受信したデータが正常か否かを判定し、正常でない場合にはステップST01に戻り、正常である場合にはステップST203に移ることになる。
【0131】このステップST203において、上記リモコン(3)からアドレス完了確認コマンドを受信したか否かを判定し、上記ステップST141におけるアドレス完了確認コマンドを受信すると、アドレス完了処理を行い、図22に示すように、ステップST210において、アドレスが設定済みか否かを判定し、設定済みである場合には上記ステップST201に戻る一方、設定されていない場合にはステップST211において、未設定ステータスを送信して上記ステップST201に戻ることになる。
【0132】また、上記ステップST203において、リモコン(3)からアドレス完了確認コマンドを受信していないときには、判定がNOとなり、ステップST204に移り、リモコン(3)からのアドレスリセットコマンドを受信したか否かを判定し、上記ステップST151におけるアドレスリセットコマンドを受信すると、アドレスリセット処理を行い、図23に示すように、ステップST220において、アドレスをリセットしてステップST201に戻ることになる。
【0133】また、上記ステップST204において、リモコン(3)からアドレスリセットコマンドを受信していないときには、判定がNOとなり、ステップST205に移り、リモコン(3)からのアドレスリセット完了確認コマンドを受信したか否かを判定し、上記ステップST152におけるアドレスリセット完了確認コマンドを受信すると、アドレスリセット完了処理を行い、図24に示すように、ステップST230において、アドレスが設定済みか否かを判定する。そして、該アドレスが設定済みである場合には、ステップST231に移り、正常受信ステータスを送信してステップST201に戻す一方、上記アドレスが設定されていない場合には、正常受信ステータスを送信することなくステップST230からステップST201に戻ることになる。
【0134】また、上記ステップST205において、リモコン(3)からアドレスリセット完了確認コマンドを受信していないときには、判定がNOとなり、ステップST206に移り、リモコン(3)からのビットN確認コマンドを受信したか否かを判定し、上記ステップST171におけるビットN確認コマンドを受信すると、ビット確認処理を行うことになる。
【0135】該ビット確認処理は、本実施例における室内制御ユニット(2)の特徴とするところであり、図25R>5に示すように、先ず、ステップST240において、上記リモコン(3)からのビットN確認コマンドにおけるビットに対して、EEPROM(24)に記憶されているシリアル番号のビットに1が設定されているか否かを判定する。そして、該ビットnに0が設定されているときには、室内制御ユニット(2)は何らの応答をすることなく上記ステップST201に戻ることになる。
【0136】一方、上記ビットN確認コマンドのビットnに1が設定されている場合には、上記ステップST240からステップST241に移り、シリアル番号が一致しているか否かを判定することになる。つまり、上記ビットN確認コマンドは、上述したように各ビットに1が設定されているか否かの確認ビットBと、確認済みの処理ビット列のデータ信号B,C,Dとを備えているので、この処理ビット列のデータ信号B,C,Dと自己のシリアル番号のうち処理ビット列に対応する部分とが一致しているか否かを判定する。そして、自己のシリアル番号がデータ信号B,C,Dに一致している場合には、ステップST241からステップST242に移り、アドレスが設定済みか否かを判定し、未だアドレスが設定されていないときには、ステップST243に移り、応答信号であるビット検出ステータスを送信して、ステップST201に戻ることになる。
【0137】また、ステップST241において、自己のシリアル番号が処理ビット列に一致していない場合には、何らビット検出ステータスを送信することなくステップST201に戻り、また、上記ステップST242において、既にアドレスが設定されている場合においても何らビット検出ステータスを送信することなくステップST201に戻ることになる。
【0138】従って、上記室内制御ユニット(2)は、リモコン(3)のビットN確認コマンドに対して、シリアル番号のビットが1に設定されていて、且つ処理ビット列が一致しているときのみ応答信号であるビット検出ステータスを送信する。そして、上述したように、リモコン(3)は、このビット検出ステータスを受けて、24ビットのシリアル番号を最下位ビットから順に特定し、最上位ビットになると、1つのシリアル番号を特定することになる。
【0139】また、上記ステップST206において、リモコン(3)からビットN確認コマンドを受信していないときには、判定がNOとなり、ステップST207に移り、リモコン(3)からのアドレス設定コマンドを受信したか否かを判定し、上記ステップST178におけるアドレス設定確認コマンドを受信すると、アドレス設定処理を行い、図26に示すように、ステップST250において、シリアル番号が一致しているか否かを判定する。そして、上記アドレス設定コマンドは、上述したように、設定するアドレスEと特定されたシリアル番号のデータ信号B,C,Dとを備えているので、室内制御ユニット(2)はこのシリアル番号と自己のシリアル番号とが一致しているときにはステップST251に移り、既にアドレスが設定されているか否かを判定し、未だに設定されていないときにはステップST252に移り、アドレス設定コマンドのアドレスをEEPROM(24)に格納する。
【0140】その後、ステップST253に移り、正常受信ステータスを送信してステップST201に戻る一方、上記ステップST250及びステップST251において、シリアル番号が一致していないとき、また、アドレスが設定されているときには、それぞれ直接ステップST201に戻ることになる。
【0141】また、上記ステップST207において、リモコン(3)からアドレス設定コマンドを受信していないときには、判定がNOとなり、ステップST208に移り、リモコン(3)からのシリアル番号の要求コマンドを受信したか否かを判定し、上記ステップST191における要求コマンドを受信すると、アドレス送信処理を行い、図2727に示すように、ステップST260において、既にアドレスが設定されているか否かを判定する。そして、該アドレスが設定されている場合にはステップST261に移り、自己のアドレス宛か否かを判定し、上記要求コマンドには、上述したように、設定したアドレスEが付加されているので、室内制御ユニット(2)は設定されたアドレスと一致していると、ステップST262に移り、自己のシリアル番号を送信してステップST201に戻ることになり、このシリアル番号をリモコン(3)は、上記ステップST196等において、受けて全ての室内制御ユニット(2)にアドレスを設定したか否かを判定している。
【0142】また、上記ステップST260及びステップST261において、既にアドレスが設定されている場合、また、シリアル番号要求コマンドのアドレスと自己のアドレスとが一致していない場合には、判定がNOとなり、それぞれ直接ステップST201に戻ることになる。
【0143】その後、上記室内制御ユニット(2)は、通常処理に移り、上記アドレスに基づいて送受信を行うことになる。
【0144】従って、上記実施例によれば、リモコン(3)が室内制御ユニット(2)からのビット検出ステータスによってシリアル番号を特定するようにしたために、室内制御ユニットが伝送路(4)を監視する必要がないので、通信の信頼性を向上させることができると共に、ソフト作成を容易にすることができる。
【0145】尚、上記各実施例は、リモコン(3)と室内制御ユニット(2)とのアドレス設定について説明したが、本発明は、室内制御ユニット(2)と集中コントローラなどとのアドレス設定に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の構成を示すブロック図である。
【図2】請求項2に係る発明の構成を示すブロック図である。
【図3】請求項3に係る発明の構成を示すブロック図である。
【図4】請求項4に係る発明の構成を示すブロック図である。
【図5】空気調和装置のシステム構成図である。
【図6】空気調和装置を示す回路ブロック図である。
【図7】実施例1におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図8】実施例1における室内制御ユニットのアドレス設定の制御フロー図である。
【図9】実施例2におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図10】実施例2におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図11】実施例2における室内制御ユニットのアドレス設定の制御フロー図である。
【図12】実施例3におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図13】実施例3におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図14】実施例3におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図15】実施例3における室内制御ユニットのアドレス設定の制御フロー図である。
【図16】実施例4におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図17】実施例4におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図18】実施例4におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図19】実施例4におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図20】実施例4におけるリモコンのアドレス設定の制御フロー図である。
【図21】実施例4における室内制御ユニットのアドレス設定の制御フロー図である。
【図22】実施例4における室内制御ユニットのアドレス設定の制御フロー図である。
【図23】実施例4における室内制御ユニットのアドレス設定の制御フロー図である。
【図24】実施例4における室内制御ユニットのアドレス設定の制御フロー図である。
【図25】実施例4における室内制御ユニットのアドレス設定の制御フロー図である。
【図26】実施例4における室内制御ユニットのアドレス設定の制御フロー図である。
【図27】実施例4における室内制御ユニットのアドレス設定の制御フロー図である。
【図28】ビットN確認コマンドの構成図である。
【図29】確認ビットの構成図である。
【図30】シリアル番号のデータ信号の構成図である。
【図31】アドレス設定コマンドの構成図である。
【図32】アドレスの構成図である。
【図33】要求コマンドの構成図である。
【符号の説明】
1 室外制御ユニット
2 室内制御ユニット
3 リモコン
4 伝送路
21a,21d,21f,21g 応答出力手段
21b アドレス放棄手段
21c,21e,21h,21j アドレス書込み手段
21g 再送信手段
24 EEPROM
31a,31j ビット確認手段
31b,31f,31h,31l アドレス設定手段
31c,31i,31m アドレス実行手段
31d ビット一致確認手段
31e 応答判定手段
31g 番号要求手段
31k データ出力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】 1台のコントローラ(3)に伝送路(4)を介して接続された空調制御ユニット(2)に、予め設定された空調制御ユニット(2)毎の異なるシリアル番号を所定長さのビット列で記憶する番号記憶手段(24)が設けられ、上記コントローラ(3)と空調制御ユニット(2)との間で制御信号を授受して空調運転を制御する空調制御装置であって、上記コントローラ(3)には、上記ビット列の各ビットに1が設定されているか否かを確認するための確認信号をビット列の全ビットに対応して出力するビット確認手段(31a)と、該ビット確認手段(31a)の1ビット列の全確認信号に対して最後に応答信号を出力した空調制御ユニット(2)にアドレス設定信号を出力するアドレス設定手段(31b)と、上記応答信号に基づいて全空調制御ユニット(2)のアドレス設定が終了するまで上記ビット確認手段(31a)及びアドレス設定手段(31b)の出力動作を繰返し実行させるアドレス実行手段(31c)とが備えられる一方、上記空調制御ユニット(2)には、上記確認信号に対して、上記番号記憶手段(24)のビット列に基づき各ビット毎に1が設定されていると応答信号を出力する応答出力手段(21a)と、上記ビット列のうち0が設定されているビットの確認信号に対して他の空調制御ユニット(2)より応答信号が出力されると、1つのアドレス設定に対して応答出力手段(21a)を無応答状態に保持してアドレス設定を放棄するアドレス放棄手段(21b)と、上記コントローラ(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記確認信号に対して応答出力手段(21a)を無応答状態に保持するアドレス書込み手段(21c)とを備えていることを特徴とする空調制御装置のアドレス設定装置。
【請求項2】 1台のコントローラ(3)に伝送路(4)を介して接続された空調制御ユニット(2)に、予め設定された空調制御ユニット(2)毎の異なるシリアル番号を所定長さのビット列で記憶する番号記憶手段(24)が設けられ、上記コントローラ(3)と空調制御ユニット(2)との間で制御信号を授受して空調運転を制御する空調制御装置であって、上記コントローラ(3)には、上記ビット列に対応するビットを順に増加して該ビットにより構成される各ビットデータの一致確認信号を順次出力するビット一致確認手段(31d)と、該一致確認信号に対する空調制御ユニット(2)からの応答信号が正常か否かを判定する応答判定手段(31e)と、該応答判定手段が正常を判定した応答信号を出力した空調制御ユニット(2)に対してアドレス設定信号を出力するアドレス設定手段(31f)とが備えられる一方、上記空調制御ユニット(2)には、上記一致確認信号に対して、該一致確認信号のビットデータと上記番号記憶手段(24)のビット列のビット状態とが一致していると、該シリアル番号の応答信号を出力する応答出力手段(21d)と、上記コントローラ(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記一致確認信号に対して応答出力手段(21d)と無応答状態に保持するアドレス書込み手段(21e)とが備えられていることを特徴とする空調制御装置のアドレス設定装置。
【請求項3】 1台のコントローラ(3)に伝送路(4)を介して接続された空調制御ユニット(2)に、予め設定された空調制御ユニット(2)毎の異なるシリアル番号を記憶する番号記憶手段(24)が設けられ、上記コントローラ(3)と空調制御ユニット(2)との間で制御信号を授受して空調運転を制御する空調制御装置であって、上記コントローラ(3)には、上記空調制御ユニット(2)に対してシリアル番号の応答信号を要求するための要求信号を出力する番号要求手段(31g)と、該要求信号に対して空調制御ユニット(2)の応答信号を受信すると、該応答信号のシリアル番号に対応した空調制御ユニット(2)に対してアドレス設定信号を出力するアドレス設定手段(31h)と、上記応答信号に基づいて全空調制御ユニット(2)のアドレス設定が終了するまで上記番号要求手段(31g)及びアドレス設定手段(31h)の出力動作を繰返し実行させるアドレス実行手段(31i)とが備えられる一方、上記空調制御ユニット(2)には、上記要求信号に対して番号記憶手段(24)に記憶したシリアル番号の応答信号を出力する応答出力手段(21f)と、上記伝送路(4)を監視して応答信号の衝突を検出すると、該伝送路(4)の送信可能状態を判別して上記応答出力手段(21f)に応答信号を再送させる再送信手段(21g)と、上記コントローラ(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記要求信号に対して応答出力手段(21f)を無応答状態に保持するアドレス書込み手段(21h)とが備えられていることを特徴とする空調制御装置のアドレス設定装置。
【請求項4】 1台のコントローラ(3)に伝送路(4)を介して接続された空調制御ユニット(2)に、予め設定された空調制御ユニット(2)毎の異なるシリアル番号を所定長さのビット列で記憶する番号記憶手段(24)が設けられ、上記コントローラ(3)と空調制御ユニット(2)との間で制御信号を授受して空調運転を制御する空調制御装置であって、上記コントローラ(3)には、上記ビット列の各ビット毎に1が設定されているか否かを確認するための確認信号を出力するビット確認手段(31j)と、該確認信号に対して、上記空調制御ユニット(2)の応答信号を受けたビットに1を、無応答のビットに0をそれぞれ設定して処理ビット列を特定し、該処理ビット列のデータ信号を上記確認信号と共に出力するデータ出力手段(31k)と、該データ出力手段(31k)の処理ビット列により特定されるシリアル番号の空調制御ユニット(2)にアドレス設定信号を出力するアドレス設定手段(31l)と、上記応答信号に基づいて全空調制御ユニット(2)のアドレス設定が終了するまで上記ビット確認手段(31j)、データ出力手段(31k)及びアドレス設定手段(31l)の出力動作を繰返し実行させるアドレス実行手段(31m)とが備えられる一方、上記空調制御ユニット(2)には、上記番号記憶手段(24)のビット列に基づいて上記確認信号に応答したビットに1が設定され且つデータ信号出力手段のデータ信号の処理ビット列と番号記憶手段(24)のビット列のビット状態とが一致していると応答信号を出力する応答出力手段(21i)と、上記コントローラ(3)からアドレス設定信号を受信すると、該アドレス設定信号の設定アドレスを書込み、上記確認信号に対して応答出力手段(21i)を無応答状態に保持するアドレス書込み手段(21j)とが備えられていることを特徴とする空調制御装置のアドレス設定装置。

【図5】
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【図14】
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【図23】
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【図30】
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【図33】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図28】
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【図8】
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【図29】
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【図31】
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【図9】
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【図32】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図22】
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【図25】
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【図27】
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【図16】
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【図24】
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【図17】
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【図18】
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【図26】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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