説明

空調用室内機

【課題】搭載している送風ファンおよびその駆動部のメンテナンスや清掃を手軽に行うことのできる空調用室内機を提供する。
【解決手段】天板移動機構100は、前後方向に長い箱型の板金で形成され、この箱型の板金が左右の側板にそれぞれ支持された一対の天板支持部材41と、ローラ支持部材によって天板支持部材41に固定され、天板4の移動方向に回転する複数のローラ40とで構成されている。天板4は複数のローラ40に乗った状態で前後方向に移動し、ローラ40がボス45の凹みに嵌ったとき、天板4の下面が天板支持部材41に接触して、天板4がその位置に仮止めされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、被空調室内に設置されて冷房や暖房を行う空調用室内機に関し、さらに詳しくは、搭載している送風ファンおよびその駆動部のメンテナンスや清掃を手軽に行うことのできる空調用室内機に関する。
【背景技術】
【0002】
冷房や暖房を行うために被空調室内に設置される冷凍サイクル装置の空調用室内機は、被空調室内の設置条件によっては、衛生面で常に清潔にしたり、塩分などによる空調用室内機の早期劣化を防止するなどの理由から、機内の各部品を定期的に洗浄することが望ましい。
【0003】
機内の各部品を定期的に洗浄するために好適な機構を備えた空調用室内機として、例えば特許文献1に記載された室内機が知られている。この空調用室内機は、天板を天板支持部材に載せて前後に出し入れできる構造となっており、本体ケーシングの前方へ天板を移動させて、送風ファンおよびその駆動部のメンテナンスや清掃を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−117105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述の空調室内機では、天板の下面に送風機ファンやそれを囲むファンケーシング、更には送風機ファンを回転駆動する駆動部などの重量物が取付けられているので、天板の出し入れ時には天板支持部材との線接触により摩擦が大きく、一人では天板の出し入れの作業が困難である。また、天板と天板支持部材とは常に線接触しているため、天板支持部材のメンテナンスや清掃も困難である。
【0006】
この発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、天板の出し入れ操作が容易であり、メンテナンスや清掃の作業性を向上できる空調用室内機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためにこの発明にかかる空調用室内機は、左右の側板、前記側板に支持される天板、背板、前板および底板で本体ケーシングが構成され、本体ケーシング内の左右の側板の間に室内熱交換器が配置され、天板の下面に、室内熱交換器からの空気を吹き出す送風ファンと、送風ファンを回転駆動する駆動部が取り付けられ、かつ天板を前後方向に移動させる天板移動機構を備えた空調用室内機であって、
天板移動機構は、
下面が開放された、前後方向に長い箱型の板金で形成され、この箱型の板金が左右の側板にそれぞれ支持された一対の天板支持部材と、
天板支持部材に固定され、天板の移動方向に回転する複数のローラと、で構成され、
前記天板支持部材の上面には複数の通し穴が形成され、前記複数のローラは第1のローラ支持部材により、前記通し穴から突き出た状態で前記天板支持部材に固定され、
また天板のうち天板支持部材に対向する位置に、上方に凹んだ凹みを有する複数のボスが形成され、
天板は複数のローラに乗った状態で前後方向に移動し、ローラがボスの凹みに嵌ったとき、天板の下面が天板支持部材に接触し、天板がその位置に仮止めされることを特徴とする。
〔備考:貴原稿の請求項1には実現したい機能が記載され、実現手段が不明確なため、請求項には具体的な構成を列記しました。不必要な構成要素がありましたら、削除いたしますので、ご指示ください。〕
【発明の効果】
【0008】
この発明の空調用室内機では、天板の移動機構にローラを用いているため、天板の引き出し時にローラが回転することで摩擦抵抗を小さくできる。また、天板に設けられたボスの凹みに天板移動機構のローラが嵌り合うことで、空調用室内機の使用時およびメンテナンス時において天板の位置決めが簡単に行える利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる空調用室内機の正面図である。
【図2】図1の空調用室内機において、天板移動機構を用いて天板を引き出した状態を示す斜視図である。
【図3】図1の空調用室内機をA−A線で切断した矢示断面図である。
【図4】実施の形態1の天板移動機構の展開図である。
【図5】図3のローラ部分を拡大して示した要部断面図である。
【図6】天板を引き出している途中経過を示す断面図である。
【図7】機内洗浄時の天板の引き出し位置を示す断面図である。
【図8】天板と天板支持部材を下方から見た要部平面図である。
【図9】天板と天板支持部材を下方から見た斜視図である。
【図10】ストッパにローラ支持部材を取り付けた天板移動機構の変形例を示す要部斜視図である。
【図11】この発明の実施の形態2におけるローラを示す斜視図である。
【図12】実施の形態2における天板の球形ボスを示す要部斜視図である。
【図13】実施の形態2のローラの効果を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる空調用室内機の前板を取り外した状態を示す正面図である。また図2は、天板移動機構を用いて天板を前方に引き出した状態を示す斜視図である。
【0011】
図1に示すように、空調用室内機1は、左右の側板2および3、この側板2および3に支持される天板4、背板5、前板6ならびに底板7によって直方体の箱状に形成された本体ケーシング8を備えている。側板2および3、背板5、前板6ならびに底板7は、それぞれの間に支柱材や横枠材を適宜介在させて、ビスなどで固定されている。天板4は、後に詳述するように、側板2、3および背板5とは独立した構成となっている。
【0012】
本体ケーシング8内は、ファンケーシング12の前面下部の空気吸込口21と、ファンケーシング12上面の開口とを連通する通風路になっている。この通風路内には、汎用の空調用冷媒回路(図示せず)の構成部品である室内熱交換器9が、前側を高くした傾斜配置で設置されている。この室内熱交換器9を境に、本体ケーシング8内の通風路が、空気入側の1次側空間19と空気出側の2次側空間20とに区別される。
【0013】
天板4の下面4Bには、1組の支持脚18が左右方向に離間して垂設されている。支持脚18の下端部には、ボールベアリングなどの軸受14が取り付けられている。これらの軸受14に回転軸13が架け渡されて回動自在に軸支されている。回転軸13の途中には、シロッコファンなどに代表される2台の送風ファン10が固設されている。
【0014】
ファンケーシング12は、2台の送風ファン10の周囲をそれぞれ囲むように、天板4の下面に固設されている。各ファンケーシング12の左右両側における回転軸13の周囲部分は、開口して吸込口12Aとなっている(図2参照)。ファンケーシング12は、天板4に取付けられた状態で、それぞれの吹出口12Bが天板4の吹出用開口4Aと連通する位置となるように配置されている(図2参照)。
【0015】
天板4の下面にはモータ38が固設されている。モータ38の回転駆動軸にモータプーリ16が取り付けられ、回転軸13の一端部にファンプーリ15が取り付けられ、ファンプーリ15とモータプーリ16との間にベルト17が架け回されている。これらのプーリおよびベルトにより、モータ38の回転駆動力が送風ファン10に伝達される。
【0016】
すなわち、モータ38、モータプーリ16、ベルト17、ファンプーリ15および回転軸13により、送風ファン10を回転駆動する駆動部11が構成される。送風ファン10は、室内熱交換器9から出た2次側空間20の空気を吸込口12Aより吸込んで吹出口12Bから吹き出す。
【0017】
次に、図3、図4および図5を参照して、天板移動機構の構成を説明する。図3は図1の空調用室内機をA−A線で切断した矢視断面図で、下部は本発明と直接関係しないため、省略している。図4は天板移動機構100の展開図、図5は図3のうちローラ支持部を拡大して示した要部断面図である。
〔備考:図3では天板支持部材41が断面で表示されているため、図1のA−A線で切断した断面図としました。誤っておりましたら、修正をお願いします。〕
【0018】
前述の図2に示したように、空調用室内機1の送風ファン10をメンテナンスするときは、吸込口12Aが機外まで出ていることが望ましい。本発明では、天板移動機構100によりこれを実現している。図4に示すように天板移動機構100は、基本的に一対の天板支持部材41、およびローラ支持部材48(図5参照)によって天板支持部材41に固定された3つのローラ40A、40C、40Dによって構成されている。
【0019】
図3に示すように、本体ケーシング8の側板3および4には、前後方向に長い箱型の板金で形成された天板支持部材41が、水平状態より若干前端部が下に傾いた状態で取り付けられている。そして天板4は、側板3および4に支持された一対の天板支持部材41の上に乗るような状態で配置されている。
【0020】
天板支持部材41は、下面が開放された5面からなる箱型の板金で形成され、上面41Eの3ヵ所に通し穴41A、41Cおよび41Dが設けられている。通し穴41は前方(前板6側)に2ヵ所、後方に1ヵ所設けられている。通し穴41Aと通し穴41Cの距離は、天板4をメンテナンス位置に移動させる距離と同じである。
通し穴41Dは、後述するローラ支持部材48が取り外しできる位置で、可能な限り前方に設けることが望ましい。
【0021】
段差部41Fは天板4をメンテナンス位置から、さらに引き出した時に、後述するストッパ44が突き当たるようにする。
【0022】
図5に示すように、ローラ40Aは、脚部42および軸受部43からなるローラ支持部材48により天板支持部材41の板金の裏に回転可能な状態で支持されている。脚部42はコの字状の板金で形成され、軸受部43をビス46で締結するための穴が設けられている。脚部42は、天板支持部材41の通し穴41Aの近傍に溶接によって取付けられる。
【0023】
軸受部43はコの字状の板金で形成され、ローラ40Aを挿入するU字形の切欠きと、ビス46を挿入するための穴が設けられている。なお、ビス46で締結する代わりに、ボルトとナットを用いて軸受部43を脚部42に固定してもよい。また、U字形切欠きの代わりにベアリング等の軸受を使用することもできる。
【0024】
ローラ40A(以降、総称して「ローラ40」ともいう)は円柱形で、中心部に軸受部43のU字形切欠きに挿入するための軸が設けられている。ローラ40の軸は、天板支持部材41の長手方向(すなわち天板4を引き出す方向)と直交する方向に設定されている。ローラ40の素材としては金属、樹脂もしくはゴムが挙げられる。
【0025】
図5に示すように、ビス46によってローラ40Aが挿入された軸受部43を脚部42に取付けた状態では、ローラ40の一部が通し穴41から突き出ている。
【0026】
天板4は、上面が開放された、5面からなる箱形の板金で形成されている。天板4の下面4Bには4つのボス45A〜45D(以降、総称して「ボス45」ともいう)が設けられている。ボス45は天板4にH型の切り込みを入れて板金を内側に曲げたもので、上方に向かって凹みが形成されている。ボス45は天板4の左右の前方に2ヵ所、後方に2ヵ所それぞれ設けられる。ボス45A、45Cおよび45Dの位置は、空調用室内機使用時の位置において、天板支持部材41の通し穴41A、41Cおよび41Dが天板と重なり合う所に設けられている。ボス45Bは、ボス45Aがローラ40Cと嵌まり合うときに、ローラ40Dと嵌まり合う位置に設けられている。
【0027】
図5に示すように、ローラ40Aがボス45Aの凹み4Cに嵌り合う状態では、天板4の下面4Bと天板支持部材41の上面41Eは隙間なく接触している。このときボス45Aの凹み4Cとローラ40Aとの間には若干の隙間が空いている。
【0028】
次に、図3、図6および図7を参照して、天板4を空調用室内機使用時の位置から引き出す過程を説明する。図3に示すように、空調用室内機使用時の位置では、ローラ40Aとボス45A、ローラ40Cとボス45C、ローラ40Dとボス45Dが嵌まり合うことで、仮止されている。この位置では、図8に示すように、天板固定ビス47を用いて天板4と天板支持部材41を締結することにより、天板4と本体ケーシング8(側板2および3)を固定している。
【0029】
空調用室内機1をメンテナンスするために、天板固定ビス47を取り外し、作業者が天板4を図3に示す位置から前方(矢印で示す方向)に引くと、ローラ40A、ローラ40Cおよびローラ40Dが、ボス45A、ボス45Cおよびボス45Dの凹みから外れる。この状態では、各ローラ40の上に天板4の下面4Bが接触、すなわち天板4がローラ40に乗った状態となり、図6に示すように、各ローラ40が回転することで天板4を引き出すことができる。
【0030】
天板4を図7のメンテナンス位置まで引き出すと、ローラ40Cとボス45A、ローラ40Dとボス45Bが嵌り合う。これにより、メンテナンス位置で天板4を仮止することができる。
【0031】
メンテナンスが終了して天板4を押し込む時は、上記と逆の手順になる。すなわち、作業者が天板4の前端部を後方に押して、ローラ40Cとボス45A、およびローラ40Dとボス45Bの嵌り合いを解除すると、図7に示す状態から図6に示す状態に移行し、更に天板4を後方に押すと、図3に示す空調用室内機使用時の位置に復帰する。
【0032】
ここで、ローラ40の数を変えた場合の効果について説明する。ローラ40を左右の天板支持部材41に1個ずつ取り付けた場合には、ローラ40が支点(2点支持)となって天板4が上下にガタつき、ケーシングと接触してキズがつく。ローラ40を左右の天板支持部材41に2個ずつ取り付けた場合には、天板4を引き出すと、ローラ40が支点(2点支持)となり、1個ずつ設けた場合と代わりがない。これに対し、本実施の形態のようにローラ40を左右の天板支持部材41に3個ずつ取り付けた場合は、天板4を引き出すと4箇所のローラ40で支えるので、上下にガタつくことはない。ローラ40を左右の天板支持部材41に4個以上取り付けることは、部品点数が増えるだけなので望ましくない。
【0033】
次に、図9を参照してストッパ44に機能を説明する。前述の図7に示した天板4の位置で、さらに天板4を引き出した場合に、ストッパ44が天板支持部材41の段差部41Fに突き当たり、天板4が本体ケーシング8から脱落するのを防止する。なお、ストッパ44は天板支持部材41に天板4を据付けた後に、天板4の左右にビス46によって取付ける。ストッパ44は天板支持部材41の側面41Gと接するので、天板4の左右のガタつきを防止できる。
【0034】
以上説明したように、本実施の形態の天板移動機構100は、天板4をローラ40の上に乗せて引き出す構造にしたので、引き出し時の摩擦が小さくなり、作業者が一人で天板4をメンテナンス位置に引き出すことができる。また天板4のボス45とローラ40が、メンテナンス位置と空調用室内機使用時の位置で嵌まり合うことで、位置決めが簡単に行える。
【0035】
また図3に示したように、天板支持部材41は前端部が後端部より若干低くなるように傾いた状態で側板2および3に支持されている。その結果、天板4が傾くことで、前方方向へ僅かに力が働き、各ローラの上を転がるので、引き出しがより行いやすくなる。また、天板4の収納時は、天板4を斜め下方から押し上げることになるため、作業者が力を入れやすくなる。
【0036】
また天板支持部材41と天板4とを前方方向へ向かって傾け、更に天板4に水抜き穴50を設けている(図2参照)。本体ケーシング8を洗浄する時に、天板4に溜まった水は天板4の傾きにより、本体ケーシング8前部に導水される。導水された水は天板4の水抜き穴50から抜くことが可能になる。なお、天板4と天板支持部材41の傾きは、0.5度程度以上であれば導水が可能になる。
【0037】
図2では水抜き穴は2ヵ所に設けたが、1ヵ所以上あれば水抜きは可能である。水抜き位置は、図2のように均等に配置するのが望ましいが、機内の構造の都合で水抜きが困難になることが考えられるので、この限りではない。
【0038】
また本実施の形態の天板移動機構では、図5に示したように、各ボス45と各ローラ40が嵌まり合うときは、軸受部43には天板4の荷重が加わっていないため、ローラ支持部材48の軸受部43を取り外すことできる。結果として、ローラ支持部材48の細部に渡り洗浄が可能になる。また、各ローラ40の点検や交換などのメンテナンスが容易になる。
【0039】
なお、図9に示すように、天板4が前後に移動する際、ストッパ44と天板支持部材41の側面41Gの端面が面接触することになる。これを避けるために、図10に示すようにストッパ44の底部に通し穴を設けると共に、図4で説明したのと同様の構造のローラ40Eおよびローラ支持部材49を取り付けるようにしてもよい。このような構成とすれば、ストッパ44はローラ40Eを介して天板支持部材41に接触するため、摩擦抵抗を大幅に低減できる。
【0040】
実施の形態2.
図11、図12および図13に、実施の形態2の天板移動機構に使用するローラとボスの形状を示す。本実施の形態では、実施の形態1の円柱状のローラ40の代わりにボール状のローラ51を用いている。ボール状のローラを採用すると天板4とは点接触になるので、摩擦をより少なくすることができる。
【0041】
またボール状のローラ51に対応するため、天板4にH形の切り込みを入れた実施の形態1のボス45に代わり、図12に示す球形のボス52を用いている。ボス52は天板4の板金にプレスで球形の凹みを形成することで、簡単に作製できる。
【0042】
図13に示すように、ボール51が球形ボス52に嵌まるときに、ボール51と球形ボス52の位置がずれてストッパ44と天板支持部材41の側面41Gに隙間ができることがある。このとき、球形ボス52は球形になっているので、天板4が重力により図13の矢印の方向に移動し、ボール51と球形ボス52は嵌まり合う。このようにして、天板4を、空調使用時の位置により正確に仮止できる。
【符号の説明】
【0043】
1 空調用室内機
2、3 側板
4 天板
5 背板
6 前板
7 底板
8 本体ケーシング
9 室内熱交換器
10 送風ファン
11 駆動部
12 ファンケーシング
12A 吸込口
12B 吹出口
13 回転軸
14 軸受
15 ファンプーリ
16 モータプーリ
17 ベルト
18 支持脚
19 1次側空間
20 2次側空間
21 空気吸込口
38 モータ
40、51 ローラ
41 天板支持部材
41A、41C、41D 通し穴
41F 段差部
42 脚部
43 軸受部
44 ストッパ
45、52 ボス
46、47 ビス
50 水抜き穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の側板、前記側板に支持される天板、背板、前板および底板で本体ケーシングが構成され、前記本体ケーシング内の左右の側板の間に室内熱交換器が配置され、前記天板の下面に、前記室内熱交換器からの空気を吹き出す送風ファンと、前記送風ファンを回転駆動する駆動部が取り付けられ、かつ前記天板を前後方向に移動させる天板移動機構を備えた空調用室内機であって、
前記天板移動機構は、
下面が開放された、前後方向に長い箱型の板金で形成され、この箱型の板金が前記左右の側板にそれぞれ支持された一対の天板支持部材と、
前記天板支持部材に固定され、前記天板の移動方向に回転する複数のローラと、で構成され、
前記天板支持部材の上面には複数の通し穴が形成され、前記複数のローラは第1のローラ支持部材により、前記通し穴から突き出た状態で前記天板支持部材に固定され、
また前記天板のうち前記天板支持部材に対向する位置に、上方に凹んだ凹みを有する複数のボスが形成され、
前記天板は前記複数のローラに乗った状態で前後方向に移動し、前記ローラが前記ボスの凹みに嵌ったとき、前記天板の下面が前記天板支持部材に接触し、前記天板がその位置に仮止めされることを特徴とする空調用室内機。
【請求項2】
前記第1のローラ支持部材は、
前記天板支持部材に固定された脚部と、
前記ローラを回転可能な状態で支持する軸受部と、で構成され、
前記軸受部は、締結部材を用いて前記脚部に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載の空調用室内機。
【請求項3】
前記天板支持部材は、前端部が後端部より低くなる状態で、前記側板に支持されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の空調用室内機。
【請求項4】
前記天板の下面にストッパが取り付けられ、前記ストッパが前記天板支持部材の前部に設けられた段差部に接触することにより、前記天板の前記本体ケーシングからの脱落を防止することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の空調用室内機。
【請求項5】
前記ストッパの下部に通し穴が形成され、前記天板の移動方向に回転するローラが第2のローラ支持部材により前記通し穴から突き出た状態で前記ストッパに固定され、
前記天板が前後方向に移動するときに前記ローラが前記天板支持部材に接触することを特徴とする、請求項4に記載の空調用室内機。
【請求項6】
前記ローラとして本体がボール状のローラが用いられ、前記天板に、前記ローラに対応した球状の凹みを有するボスが形成されていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の空調用室内機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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