説明

空間光通信システム用の送信装置および受信装置

【課題】動的にデータを伝送しても、正確に伝送できる空間光通信システム用送信装置および受信装置を提供する。
【解決手段】送信装置10は、複数の画素によって光信号を生成する画像表示器13と、識別信号を生成する識別信号エンコーダ11と、伝送対象データおよび前記識別信号を入力し、フォーマット変換して、画像表示器13へ出力するフォーマット変換部12とを有し、識別信号は伝送対象データを更新する度に変化する。また、受信装置20は、光検出機能がある複数の画素からなる受光面をもつ撮像器22と、画像を撮像器22の受光面に結像させる結像光学系21と、撮像器22からの信号を入力し識別信号を再生してデータが正常に受信されたかどうかを判定する信号を生成する識別信号デコーダ25と、撮像器22からの信号および識別信号デコーダ25からの信号を入力し伝送対象データを復元するデータ復元部23とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空間を光信号によってデータを伝送する空間光通信システム用の送信装置および受信装置に係わり、特に、画像表示器によって光信号を送信する送信装置と、撮像器によって光信号を受信する受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
データを伝送する方法には、伝送媒体が電流か電波か光か、伝送経路が有線か無線か、伝送経路がシリアルかパラレルかなど、いろいろな形態がある。特許文献1および2には、送信側に映像表示装置を用い、受信側に撮像装置を用いることによって、光信号をパラレルに無線で伝送させる方法について記述されている。
【0003】
図11は、従来の空間光通信システム用の送信装置および受信装置の構成を示すブロック図である。送信装置60は、フォーマット変換部62と画像表示器63と表示タイミング制御部64とからなる。受信装置70は、結像光学系71と撮像器72とデータ復元部73と撮像タイミング制御部74とからなる。
【0004】
フォーマット変換部62は、伝送対象であるデータ入力S1を入力し、画像表示器63が受け付ける所定のフォーマットに変換して、画像表示器63へ出力する。表示タイミング制御部64は、フォーマット変換部62と画像表示器63とを同期させて、画像更新タイミングを制御する。画像表示器63は、伝送対象データを、画像を形成する光信号として送信する。結像光学系71は、画像表示器63が表示する画像を撮像器72の受光面上に結像させる。撮像器72は、検出した信号をデータ復元部73へ出力する。撮像タイミング制御部74は、撮像器72とデータ復元部73とを同期させて、撮像更新タイミングを制御する。データ復元部73は、撮像器72から入力した信号から伝送対象データを抽出して復元し、データ出力S2として出力する。
【0005】
図11に示す伝送系では、表示タイミング制御部64と撮像タイミング制御部74とは非同期である。つまり、画像表示器63の画像表示タイミングと撮像器72の画像サンプリングタイミングとは非同期であり、画像更新のフレーム周期に合わせてデータを動的に更新すると、受信装置70では正確にデータを読み取れない。従って、この伝送系は、基本的には静止画でデータを伝送せざるを得ず、データレートを高くすることができない。特許文献1に記載のシステムはこのような系である。
【0006】
特許文献2には、送受信間でフレーム同期をさせようとする伝送系について記載されている。図12は、送信装置と同期をとるための従来の受信装置の構成を示すブロック図である。受信装置90は、結像光学系91と、撮像器92と、データ復元部93と、撮像タイミング制御部94と、ハーフミラー96と、受光器97と、光強度変化検出部98とを有する。ハーフミラー96は、結像光学系91を通して入射された光信号を2経路に分割して、撮像器92と受光器97とへ導く。受光器97は、単一の光検出器であり、入射された画像光全体の明るさを検知する。光強度変化検出部98は、受光器97が検知した光の強度変化を検出し、同期信号として撮像タイミング制御部94へ出力する。撮像タイミング制御部94は、光強度変化検出部98からの同期信号に、撮像器92およびデータ復元部93を同期させる。
【0007】
この方法によって受信側で送信側の画像表示のフレーム同期を検出できるのは、表示画像の明るさがフレーム同期に同期して変動する場合だけである。画像表示器が、CRT(Cathode Ray Tube)のような描画形態が走査型で、垂直ブランキング期間は描画されないものが前提となる。しかしながら、発光しない期間は画像表示期間でもあり得るので、1画面全体の明るさの変動によって画像表示のフレーム同期を検出するのは非常に困難である。
【0008】
また、液晶表示器やプラズマディスプレイなど、描画形態がホールド型である画像表示器の場合、帰線時間を確保するための垂直ブランキング期間は存在しないので、1画面全体の明るさの変動によって画像表示のフレーム同期を検出することは無理である。
【0009】
送受信間で同期させるための他の策として、データ伝送とは別の経路で同期信号を送る方法がある。同期信号をケーブルで送る場合、データ伝送の経路が無線であるという利点が意味をなさなくなってしまう。同期信号を電波で送る場合、データ伝送の経路が電波チャンネルを占有しないという利点が軽減されてしまう。同期信号を光として空間を送る場合、データ伝送の系と干渉する恐れが生じる。あるいは、同期信号に指向性をもたせて干渉を避ける場合、送受間の指向角度の調整が必要になる。
【0010】
ここで、様々なタイプの画像表示器について説明しておく。画像表示の描画走査の順番に関して、インターレース、ノンインターレースがある。インターレースは、奇数行のみの画像表示と偶数行のみの画像表示を交互に行う方法である。ノンインターレースは、全行順次走査して画像表示する方法である。
【0011】
画像表示の表示時間に関して、インパルス型、ホールド型がある。インパルス型は、画像を更新する周期に対して画素を光らせる時間が短いものである。インパルス型の画像表示器としては、CRT、GLV(Grating Light Valve)プロジェクタなどがある。ホールド型は、画像データを更新するまで表示を保持するものである。ホールド型の画像表示器としては、液晶表示器、プラズマディスプレイ、DLP(Digital Light Processing)プロジェクタなどがある。
【0012】
画像表示の階調表現方法としては、輝度を変化させる方法、表示時間を変化させる方法がある。前者の画像表示器としては、CRT、TN(Twisted Nematic)液晶表示器などがある。後者の階調表現方法はPWM(Pulse Width Modulation)方式と呼ばれ、後者の画像表示器としては、プラズマディスプレイ、DLPプロジェクタなどがある。
【0013】
画像表示のカラー表示方法に関して、異なる色の画素を設ける方法と、色毎に画像を表示して光学的に画像合成する方法と、異なる色の画像を時分割で表示する方法とがある。1番目のカラー表示方法の画像表示器としては、ほとんどの直視型カラー画像表示器がそうである。2番目のカラー表示方法の画像表示器としては、3板式投写型画像表示器がある。3番目のカラー表示方法の画像表示器としては、単板式投写型画像表示器がある。画像表示器は、他に、直視型であるか投写型であるか、自発光型であるか空間光変調型であるか、偏光しているか無偏光かなどによって様々なタイプがある。
【0014】
撮像器としては、CCD(Charge Coupled Device)やCMOSイメージセンサなどがあり、画像のサンプリングの仕方は撮像器によって様々である。
【0015】
以上述べたように、画像表示器にも撮像器にも様々なタイプが存在するので、描画タイミングと撮像サンプリングタイミングを同期させることは非常に困難である。
【特許文献1】特開平8−126028号公報
【特許文献2】特開平8−293833号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
従来の空間光通信システム用の送信装置および受信装置の問題点は、伝送のデータレートが低いことである。なぜならば、画像表示器の画像表示タイミングと撮像器の画像サンプリングタイミングとは非同期であり、従って、動的にデータを伝送することができないからである。
【0017】
本発明の目的は、動的にデータを伝送しても正確に伝送できる、空間光通信システム用の送信装置および受信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の空間光通信システム用の送信装置は、
空間を光信号によってデータを伝送する空間光通信システム用の送信装置であって、複数の画素ごとの複数の光信号を生成する画像表示器と、伝送対象のデータを更新する度に変化する識別信号を生成し、生成したその識別信号を複数の画素の所定の一部の画素に表示する識別信号エンコーダと、伝送対象のデータおよび識別信号を入力し、画像を形成するための信号フォーマットに変換して、画像表示器へ出力するフォーマット変換部と、画像表示器と識別信号エンコーダとフォーマット変換部とを同期させる表示タイミング制御部とを有する。
【0019】
生成された識別信号を識別信号エンコーダが表示する所定の一部の画素は、画像表示器が1画面分の画像を表示する際に、伝送対象のデータが表示される前に表示される画素、および伝送対象のデータを表示した後に表示される画素であってもよく、画像表示器が伝送対象のデータを表示する画素領域を取り囲む位置に配置されている画素であってもよい。
【0020】
さらに、フォーマット変換部からの信号を入力するとともに、伝送対象の映像信号を入力し、フォーマット変換部からの信号と映像信号を表示する画像面のエリアを調整するように両信号を多重化して、画像表示器へ出力する多重化処理部を有していてもよい。
【0021】
本発明の空間光通信システム用の受信装置は、
空間を光信号によってデータを伝送する空間光通信システム用の受信装置であって、光検出機能がある複数の画素からなる受光面をもつ撮像器と、上述の送信装置が生成する光信号を有する画像を撮像器の受光面に結像させる結像光学系と、撮像器からの信号を入力し、信号に含まれる識別信号を再生して、その識別信号の種類と配置位置とから、データが正常に受信されたかどうかを判定する信号を生成する識別信号デコーダと、撮像器からの信号および識別信号デコーダからの信号を入力して伝送対象のデータを復元して出力するデータ復元部と、撮像器と識別信号デコーダとデータ復元部とを同期させる撮像タイミング制御部とを有する。識別信号デコーダで生成された信号は、送信装置と受信装置との同期がとられるように撮像タイミング制御部に入力してもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の効果は、本発明の空間光通信システム用の送信装置と受信装置間におけるデータ伝送において、データを動的に伝送できるようにしたことにより、データレートを高められることである。
【0023】
その理由は、送信装置がデータ更新タイミングに合わせて信号レベルが変化する識別信号を伝送対象データと共に送信し、受信装置がその識別信号をデコードすることによって常に受信したデータを判別できるようにしたことによる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の空間光通信システム用送信装置および受信装置の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1に、本発明の第1の実施の形態における空間光通信システム用送信装置および受信装置の構成を示す。送信装置10は、識別信号エンコーダ11と、フォーマット変換部12と、画像表示器13と、表示タイミング制御部14とから構成される。受信装置20は、結像光学系21と、撮像器22と、データ復元部23と、撮像タイミング制御部24と、識別信号デコーダ25とから構成される。
【0025】
識別信号エンコーダ11は、受信装置20がデータを正常に受信したかどうかを判定するのを補助するための識別信号を生成する。フォーマット変換部12は、伝送対象データを含むデータ入力S1および識別信号エンコーダ11からの識別信号を入力し、画像表示器13が受け付ける所定のフォーマットに変換して、画像表示器13へ出力する。画像表示器13は、伝送対象データおよび識別信号を、画像を形成する光信号として送信する。表示タイミング制御部14は、識別信号エンコーダ11とフォーマット変換部12と画像表示器13とを同期させる。
【0026】
結像光学系21は、画像表示器13が表示する画像を撮像器22の受光面上に結像させる。撮像器22は、画像から検出した信号をデータ復元部23および識別信号デコーダ25へ出力する。識別信号デコーダ25は、撮像器22から入力した信号から識別信号を抽出し、データが正常に受信されたかどうかを判定する有効性判断信号を生成する。データ復元部23は、撮像器22から入力した信号から伝送対象データを抽出して復元し、識別信号デコーダ25からの有効性判断信号によって正常に受信したデータを選択して、データ出力S2として出力する。撮像タイミング制御部24は、撮像器22と識別信号デコーダ25とデータ復元部23とを同期させる。受信装置20は、画像表示器13が表示する画像を撮像器22がうまく撮像できたかどうかを確認するために、撮像器22からの信号を画像表示するモニターを備えてもよい。
【0027】
次に、図2および図3を参照しながら、識別信号を用いることによって、動的にデータ伝送を行う方法について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態における表示画像の例を示す説明図であり、(a)はある時点のデータ画像を示し、(b)は(a)の次の時点のデータ画像を示す。図3は、本発明の第1の実施の形態におけるデータ伝送の様子を示すタイミング図である。
【0028】
なお、これ以降、画像表示器13が表示する画像の画素を“表示画素"と呼び、データを表示する画素単位を“データ画素"と呼び、撮像器の受光面上の画素を“撮像画素"と呼ぶことにする。また、m行目でn列目の画素を画素(m,n)と呼ぶことにする。各データ画素は、それぞれ所定の行数と所定の列数の表示画素によって表示される。また、各データ画素は、それぞれ任意の行数と任意の列数の撮像画素に照射される。
【0029】
図2の例では、データ画素の構成が9行12列であり、データ画素(1,1)とデータ画素(9,12)とを識別信号を表示するデータ画素であるとしている。残りのデータ画素(1,2)から(9,11)には伝送対象データが割当てられる。
【0030】
今、画像表示器13は、画像表示の1フレーム期間中、一行ずつ上から下へ順番に描画するものとする。従って、画像表示の1フレーム期間中、識別信号エンコーダ11によって識別信号を表示するデータ画素(1,1)は最初に描画され、識別信号を表示するデータ画素(9,12)は最後に描画される。また、撮像器22は、撮像の1フレーム期間中、一行ずつ上から下へ順番にサンプリングするものとする。撮像器22でサンプリングされたデータは、データ復元部23が有する受信バッファに記憶される。
【0031】
図3の例では、表示画像1でデータ1を送信し、表示画像2から4でデータ2を繰り返し送信し、表示画像5から7でデータ3を繰り返し送信している。また、奇数番目のデータ1、3でデータ画素(1,1)と(9,12)とが黒レベルである図2(a)の画像を表示し、偶数番目のデータ2でデータ画素(1,1)と(9,12)とが白レベルである図2(b)の画像を表示する。つまり、同じデータを複数の表示画像で繰り返し送信し、データを更新する際に、識別信号の値を変化させる。
【0032】
図3の場合、画像表示器13のフレーム同期信号と撮像器22のフレーム同期信号とは互いに同期していない。撮像1のタイミングでは、行1と2の受信データはデータ1のものであり、行9の受信データはデータ2のものであり、結局、撮像1のデータはデータ1と2とが混在したものとなっている。撮像2のタイミングでは、行1から9までの受信データはいずれもデータ2のものであり、つまり、撮像2のデータはデータ2のみとなっている。従って、撮像1のデータは受信が正常ではなかったと判断され、撮像2のデータは正常に受信されたと判断される。
【0033】
このようなデータの有効性を判断するのに、識別信号、即ち、データ画像(1,1)および(9,12)の信号を利用する。図2に示したように、同一データの画像において、データ画素(1,1)および(9,12)の信号レベルは同じとしている。従って、撮像した画像において、データ画素(1,1)および(9,12)の信号レベルが等しい場合に、その受信データは有効であると判断できる。
【0034】
図3に示す有効性判断信号は、データ画素(1,1)受信信号と、データ画素(9,12)受信信号と、撮像器のフレーム同期信号とから生成される。図4に、有効性判断信号を生成する回路の一例を示すブロック図を示す。データ画素(1,1)受信信号およびデータ画素(9,12)受信信号を比較器251に入力し、両値が互いに等しい場合にハイレベルを出力し、そうでない場合にローレベルを出力する。その出力をD型フリップフロップ回路252によって撮像器のフレーム同期信号でラッチする。D型フリップフロップ回路252の出力を有効性判断信号とする。
【0035】
以上のことから、図3に示すように、有効性判断信号はハイレベルの時に、受信バッファからデータを読み出すと、正常に受信されたデータを出力することができる。
【0036】
次にその他の実施の形態について、図5ないし図7を参照しながら説明する。以後のその他の実施の形態において、第1の実施の形態と同じ機能を有する構成要素については第1の実施の形態と同じ名称と符号を付し、第1の実施の形態と同じ機能や動作については説明を省略する。図5は、本発明の第2の実施の形態における受信装置の構成を示すブロック図である。図6および図7は、本発明の第2の実施の形態におけるデータ伝送の様子を示すタイミング図であり、特に、図6は送受信間が所定の位相関係で同期している場合を示し、図7は送受信間で所定の位相関係から同期がずれている場合を示す。
【0037】
図5に示す受信装置20は、図1に示した受信装置20と比べて、識別信号デコーダ25から撮像タイミング制御部24へ信号を受け渡ししているところが異なる。この信号によって、撮像器22と識別信号デコーダ25と撮像タイミング制御部24との間にフィードバックループが形成される。つまり、受信した識別信号を用いて、撮像タイミングを調整することによって、送受信間の同期をとることができる。
【0038】
図6に、送受信間が所定の位相関係で同期した場合の様子を示す。表示画像1から4でそれぞれデータ1から4を送信している。また、データ1、4でデータ画素(1,1)および(9,12)で最小レベルを表示し、データ2、5でデータ画素(1,1)および(9,12)で中間レベルを表示し、データ3、6でデータ画素(1,1)および(9,12)で最大レベルを表示する。つまり、表示画像毎にデータを更新し、3値の識別信号を順番に変化させる。
【0039】
撮像1から4のタイミングでは、それぞれ表示画像1から4を検出しており、正常に受信できている。撮像器22のフレーム同期信号の立ち上がりエッジのタイミングで、データ画素(1,1)受信信号とデータ画素(9,12)受信信号のレベルは互いに等しく、有効性判断信号によっても正常に受信できたことが示されている。
【0040】
図7では、画像表示器13のフレーム同期信号と撮像器22のフレーム同期信号は互いに周期が等しいが、所定の位相関係から同期がずれた場合の様子を示す。送信側の信号は図6の場合と同様である。撮像1のタイミングでは、行1と2の受信データはデータ1のものであり、行9の受信データはデータ2のものであり、結局、撮像1のデータはデータ1と2とが混在したものとなっており、正常に受信できていない。同様に、撮像2から3のタイミングでも、データが混在しており、正常に受信できていない。撮像器のフレーム同期信号の立ち上がりエッジのタイミングで、データ画素(1,1)受信信号とデータ画素(9,12)受信信号のレベルは相異なり、有効性判断信号によっても正常に受信できなかったことが示されている。
【0041】
撮像器22のフレーム同期信号のずれ量、即ち、撮像器22のサンプリングタイミングのずれ量は、データ画素(1,1)受信信号とデータ画素(9,12)受信信号との位相関係をモニターすることによって把握することができる。従って、この情報を撮像タイミング制御部24にフィードバックすることによって、撮像器のサンプリングタイミングを所望の位相に調整することが可能である。
【0042】
さらに、第3の実施の形態について、図8および図9を参照しながら説明する。図8は、本発明の第3の実施の形態における表示画像の例を示す説明図である。図9は、本発明の第3の実施の形態における送信装置の構成を示すブロック図である。
【0043】
図8では、送信装置が表示する画像が、映像とデータである場合を示している。このような動作をさせるための送信装置の構成を、図9に示す。送信装置10は、識別信号エンコーダ11と、フォーマット変換部12と、多重化処理部15と、画像表示器13と、表示タイミング制御部14とから構成される。ここでは第1の実施の形態に比べて多重化処理装置15が追加され、多重化処理装置15に入力する映像信号入力S3が表示タイミング制御部14にも入力し、フォーマット変換部12の出力が多重化処理部15を経由して画像表示部13に入力する以外は第1の実施の形態の構成と同じである。
【0044】
識別信号エンコーダ11は、受信装置20がデータを正常に受信したかどうかを判定するのを補助するための識別信号を生成する。フォーマット変換部12は、伝送対象データを含むデータ入力S1および識別信号エンコーダ11からの識別信号を入力し、所定のフォーマットに変換して、多重化処理部15へ出力する。多重化処理部15は、映像信号入力S3およびフォーマット変換部15からの信号を入力し、これらの信号を表示するエリアを調整するように信号を多重化して、画像表示器13へ出力する。画像表示器13は、多重化処理部15から入力した映像信号と伝送対象データと識別信号とを、画像を形成する光信号として送信する。表示タイミング制御部14は、映像信号入力S3に同期して、識別信号エンコーダ11とフォーマット変換部12と多重化処理部15と画像表示器13とを動作させる。
【0045】
このような実施の形態の場合、映像を観賞しながら、データ表示部分を撮像、受信することによって情報を取得するという使い方が可能となる。
【0046】
さらに、第4の実施の形態について図10を参照しながら説明する。図10は、本発明の第4の実施の形態における表示画像の例を示す説明図であり、(a)はある時点のデータ画像を示し、(b)は(a)の次のデータ画像を示す。この表示画像は、第1の実施の形態で図2に示した表示画像に対応する。
【0047】
図10の例では、識別信号エンコーダ11が、データ画素の行3から7まで、かつ、列3から10までを伝送対象データを表示するエリアとし、その他のデータ画素を識別信号に割当てる。この第4の実施の形態では、識別信号に複数の役割をもたせることができる。
【0048】
第1の役割としては、上述したように、データを動的に変化させても、正常に受信できるようにするためのものである。データを更新する度に、図10(a)に示す識別信号と(b)に示す識別信号とを交互に表示することにより、受信側でデータの更新タイミングを知ることができる。更には、識別信号を表示するレベルを時間的に平均化するようにすると、画面の焼付き防止ができる。
【0049】
第2の役割としては、画像表示器13の階調表示性能や撮像器22の階調検知性能とか外光などの影響よらず、正確にデータを伝送できるようにすることである。表示画像の明るさやコントラストは、画像表示器13の性能や外光の影響で変化する。また、同じ表示画像であっても、撮像器22の性能によって、検出される明るさやコントラストが異なる。このような問題に対して、識別信号としてレベルの異なる信号を用いることにより、受信装置20がその識別信号を検出することによって、受信信号の閾値レベルを検知できる。更には、識別信号として複数階調の表示を行うことにより、伝送対象データの階調を増やしても正確に受信できるようになり、伝送データレートを上げることができる。
【0050】
第3の役割としては、撮像器22の受光面上でデータ画素と撮像画素との位置関係が変化しても、正確に伝送できるようにすることである。伝送対象データの外側に識別信号を配置するようにし、受信装置20がその識別信号を検出することによって、データ領域を認識できる。このようにすることによって、撮像器22の受光面上でデータ画素と撮像画素との位置合わせをするための調整工数を軽減できる。
【0051】
第4の役割としては、撮像器22の受光面上でデータ画素と撮像画素との大きさ関係が変化しても、正確に伝送できるようにすることである。識別信号としてデータ画素の単位を示す信号を用いることにより、受信装置20がその識別信号を検出することによって、データ画素の単位を認識できる。図10の例では、データ画素(2,2)、(2,11)、(8,2)、(8,11)によってデータ画素の単位を示すことができる。つまり、データ画素の単位を示す識別信号をある行列数の撮像画素で検出した場合、その行列数の撮像画素で検出した信号が1データ画素の範囲となる。
【0052】
ところで、表示画像を斜めから撮像した場合に、撮像画像は台形に歪む。また、投写型画像表示器をスクリーンに斜めから画像を投写すると、表示画像は台形に歪む。このような問題に対して、データ画素の単位を示す識別信号を伝送対象データの表示エリアの周囲に配置することによって、受信装置20がその識別信号を検出することによって、撮像画像の歪み具合を知ることができる。検知した歪み具合の情報をもって、歪みを補正する演算機能を備えることにより、撮像器22の受光面上でデータ画素と撮像画素との位置合わせをするための調整工数を軽減できる。なお、投写型画像表示器をスクリーンに斜めから画像を投写した場合に表示画像が台形に歪むことを光学的に解決する策として、レンズシフト機構を用いる技術が知られている。受信装置20側にレンズシフト機構を搭載するようにして、表示画像を斜めから撮像した場合に撮像画像が台形に歪むのを補正するようにしてもよい。
【0053】
ここで、画像表示器13による表示画像によってデータを送信する送信装置10と撮像器22によってデータを受信する受信装置20との間の伝送データレートについて述べておく。一般的に、伝送データレートは、データ更新周期が短いほど、一時に伝送できるデータ数が多いほど、高くなる。一時に伝送できるデータ数は、画素数、階調数、色数、偏光の種類数などが多いほど、多くできる。
【0054】
先ず、データ更新周期に関して説明する。図1から3を参照した上述の第1の実施の形態の説明において、画像表示器13の描画タイミングと撮像器22のサンプリングタイミングとが同期しない系においても、動的に、正確に伝送できる仕組みについて述べた。図5から7を参照した上述の第2の実施の形態の説明において、画像表示器13の描画タイミングと撮像器22のサンプリングタイミングを同期させる仕組みについて述べた。いずれの場合も、次式のような条件を成立させる必要がある。
【0055】
データ更新周期>=画像表示器の描画周期
データ更新周期>=撮像器のサンプリング周期
第1の実施の形態の非同期の系の場合、送信装置10において同じデータを複数の画像フレームで繰返し表示し、その繰返し期間中に受信装置20において撮像器22で少なくとも1画面分のサンプリングができるようにする。そうすることによって、様々な性能やタイプの画像表示器13や撮像器22を用いても正確に伝送ができる、信頼性、汎用性の高い伝送系を構築できる。第2の実施の形態の同期の系の場合、画像表示器13の描画周期と撮像器22のサンプリング周期が等しい場合に適用できる。汎用性は低いが、送受信間で同期して伝送できるので、伝送データレートを高くできる。
【0056】
図2および図3を参照した第1の実施の形態の説明において、送信装置10における画像表示器13が1画面分の画像を表示する際に、伝送対象データを表示する前に表示する画素および伝送対象データを表示した後に表示する画素によって識別信号を表示するようにした。しかしながら、データ更新周期が撮像器22のサンプリング周期の2倍以上ある場合、識別信号を表示するのは1データ画素でもよい。この場合、受信装置20で、撮像器22のフレーム同期信号のタイミングで同じ値の識別信号を連続して2回受信した時に、サンプリングした撮像画像は1種類のデータ画像となり、正常に受信できたことになる。
【0057】
次に、画素数に関して説明する。画素数に関しては、次式を満たす必要がある。
【0058】
データ画素数<=表示画素数
データ画素数<=撮像画素数
表示画素数=データ画素数=撮像画素数の場合に、伝送データレートを最も高くできるが、各データ画素を対応する撮像画素で正確に検出する必要があるので、調整の難易度が高くなる。1つのデータ画素を複数の撮像画素で検出するようにすることにより、伝送データレートは低くなるが、受信画像がずれたり、傾いたり、歪んだりしても正確にデータを受信することが可能となり、調整工数が軽減される。なお、このような受信画像の検知は周知の画像技術によって実現できる。
【0059】
次に、階調数に関して説明する。表示画像の明るさやコントラストは、画像表示器13の性能や外光の影響で変化する。また、同じ表示画像であっても、撮像器22の性能によって、検出される明るさやコントラストが異なる。従って、階調を増やすほど伝送データレートを高くできるが、誤検出する可能性が高くなる。なお、このような問題の対策方法については、図10を参照した上述の説明において述べた。
【0060】
次に、色数に関して説明する。伝送チャンネルとして複数の色を利用してもよい。つまり、モノクロであっても、カラーであっても、あるいは不可視である赤外線や紫外線などを用いてもよい。送信装置10でカラーの信号を送信し、受信装置20においてカラー毎の撮像系をもってもよい。送信装置10でカラーの信号を送信し、受信装置20においてカラーフィルターとモノクロの撮像系をもってもよい。例えば、モノクロの撮像器22の前にカラーフィルターを設け、カラーフィルターを交換することによって、異なるデータを受信できるようにしてもよい。
【0061】
次に、偏光に関して説明する。伝送チャンネルとして偏光の違いを利用してもよい。例えば、2枚の液晶表示パネルを用いた投写型画像表示器であって、2つの液晶表示パネルで互いに直交した偏光の画像を表示する構成の画像表示器13を有する送信装置10では、互いに直交した2つの画像を同時に表示することができる。この場合、受信装置20において、撮像器22の前に偏光板を設け、偏光板を回転させることによって、異なるデータを受信できるようにしてもよい。
【0062】
また、受信装置20において、偏光毎の撮像系をもってもよい。この受信装置20は、図1に示した受信装置20を変形することによって構成できる。結像光学系21と撮像器22の間に偏光ビームスプリッタを設け、P偏光の画像とS偏光の画像に光を分ける。P偏光とS偏光との各画像を撮像できるように、偏光ビームスプリッタの2つの射出面の後に、それぞれに対応した撮像器22以降の系を設ける。このような構成によって、互いに直交した2つの画像を同時に撮像することができる。
【0063】
識別信号についての他の実施の形態について述べる。識別信号は多階調であってもよい。特定の色にのみ識別信号を表示してもよい。特定の偏光のみに識別信号を表示してもよい。識別信号として複数のデータ画素を割当て、コード化して表示してもよい。例えば、識別信号として3データ画素を割当て、3ビットコードで数値表現し、データ画像を更新する度に数値をカウントアップするようにしてもよい。伝送対象データに識別信号を多重化してもよい。例えば、階調表示を2ビットとし、上位ビットに識別信号を割当て、下位ビットに伝送対象データを割当てるようにしてもよい。伝送対象データがダミーである場合を示す識別信号を用意してもよい。
【0064】
識別信号あるいは伝送対象データにヘッダを付加するようにしてもよい。ヘッダには、データ画素数、識別信号の構成に関する情報、伝送対象データの構成に関する情報などを記述してもよい。
【0065】
伝送誤り率低減のために識別信号や伝送対象データを変調するようにしてもよいし、誤り訂正符号を付加してもよい。機密保持のために識別信号や伝送対象データを暗号化してもよい。表示画像を人間が見て、不快に感じないように、識別信号や伝送対象データをエンコードしてもよい。
【0066】
図1を参照した第1の実施の形態の説明において、データ入力S1と表示タイミング制御部14との同期関係については述べなかったが、表示タイミング制御部14をデータ入力S1に同期させてもよいし、フロー制御してもよいし、非同期であってもよい。
【0067】
データ復元部23のデータ出力S2について、撮像器22のフレーム同期信号に同期して出力するようにしてもよいし、外部同期で出力するようにしてもよいし、フロー制御してもよい。正常に伝送された伝送対象データのみを出力するようにしてもよいし、毎データ画像を出力するようにしてもよい。なお、毎データ画像を出力する場合は、後段の装置で識別信号をみることによって正常に伝送されたデータかどうか判断するようにする。
【0068】
さらに、他の実施の形態について述べる。送信装置10と受信装置20とを結合できるような機構を設けてもよく、また、外光が当たらないように遮光手段を用いてもよい。そうすることによって、データ画素と撮像画素との位置合わせを容易にでき、また、階調再現性を高めることができる。従って、伝送データレートを高くすることができる。
【0069】
さらに、他の実施の形態についていくつか述べる。
【0070】
本発明の送信装置10および受信装置20を一体化して、双方向通信ができるようにしてもよい。
【0071】
送信装置10のデータ入力を複数とし、多重化してもよい。また、データ入力毎に色を割当ててもよいし、偏光を割当ててもよい。受信装置20のデータ出力を複数とし、多重化されたデータを分離するようにしてもよい。
【0072】
受信装置20は、撮像器22からの信号を画像表示するモニターを備えていて、そのモニターがタッチセンサー付であって、データ画像エリアをタッチセンサーによって指定できるようにしてもよい。
【0073】
図1において、識別信号エンコーダ11とフォーマット変換部12と表示タイミング制御部14とは既存のコンピュータで構成し、画像表示器13は既存の映像表示装置で構成し、結像光学系21と撮像器22と撮像タイミング制御部24とは既存のビデオカメラで構成し、データ復元部23と識別信号デコーダ25とは既存のコンピュータで構成してもよい。なお、既存のコンピュータで所定の機能を実現するためには、ソフトウェア的に実現するようにしてもよいし、付加ボードでハード的に実現するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明の送信装置および受信装置は、パーソナルコンピュータ間やAV(Audio Visual)機器間のデータコピー装置として利用できる。
【0075】
大画面の送信装置を公共の場に設置することによって、携帯型受信装置を持つ不特定多数者に対するデータ提供サービスを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の第1の実施の形態における空間光通信システム用送信装置および受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における表示画像の例を示す説明図である。(a)はある時点のデータ画像を示す。(b)は(a)の次の時点のデータ画像を示す。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるデータ伝送の様子を示すタイミング図である。
【図4】図3のタイミング図に示した有効性判断信号を生成する回路の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における受信装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の本発明の第2の実施の形態におけるデータ伝送の様子を示すタイミング図であり、送受信間が所定の位相関係で同期している場合を示す。
【図7】本発明の本発明の第2の実施の形態におけるデータ伝送の様子を示すタイミング図であり、送受信間で所定の位相関係から同期がずれている場合を示す。
【図8】発明の第3の実施の形態における表示画像の例を示す説明図である。
【図9】発明の第3の実施の形態における送信装置の構成を示すブロック図である。
【図10】発明の第4の実施の形態における表示画像の例を示す説明図である。(a)はある時点のデータ画像を示す。(b)は(a)の次のデータ画像を示す。
【図11】従来の空間光通信システム用の送信装置および受信装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図12】送信装置と同期をとるための従来の受信装置の構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0077】
1、6 空間光通信システム
10、60 送信装置
11 識別信号エンコーダ
12、62 フォーマット変換部
13、63 表示器
14、64 表示タイミング制御部
15 多重化処理部
20、70、90 受信装置
21、71、91 結像光学系
22、72、92 撮像器
23、73、93 データ復元部
24、74、94 撮像タイミング制御部
25 識別信号デコーダ
96 ハーフミラー
97 受光器
98 光強度変化検出部
131 映像表示部分
132 データ表示部分
251 比較器
252 D型フリップフロップ回路
S1 データ入力
S2 データ出力
S3 映像信号入力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間を光信号によってデータを伝送する空間光通信システム用の送信装置であって、
複数の画素ごとの複数の光信号を生成する画像表示器と、
伝送対象の前記データを更新する度に変化する識別信号を生成し、生成した該識別信号を前記複数の画素の所定の一部の画素に表示する識別信号エンコーダと、
伝送対象の前記データおよび前記識別信号を入力し、画像を形成するための信号フォーマットに変換して、前記画像表示器へ出力するフォーマット変換部と、
前記画像表示器と前記識別信号エンコーダと前記フォーマット変換部とを同期させる表示タイミング制御部とを有する、空間光通信システム用の送信装置。
【請求項2】
生成された前記識別信号を前記識別信号エンコーダが表示する前記所定の一部の画素は、前記画像表示器が1画面分の前記画像を表示する際に、伝送対象の前記データが表示される前に表示される画素、および伝送対象の前記データを表示した後に表示される画素である、請求項1に記載の空間光通信システム用の送信装置。
【請求項3】
生成された前記識別信号を前記識別信号エンコーダが表示する前記所定の一部の画素は、前記画像表示器が伝送対象の前記データを表示する画素領域を取り囲む位置に配置されている画素である、請求項1に記載の空間光通信システム用の送信装置。
【請求項4】
さらに、前記フォーマット変換部からの信号を入力するとともに、伝送対象の映像信号を入力し、前記フォーマット変換部からの信号と前記映像信号を表示する画像面のエリアを調整するように、両信号を多重化して前記画像表示器へ出力する多重化処理部を有する、請求項1に記載の空間光通信システム用の送信装置。
【請求項5】
空間を光信号によってデータを伝送する空間光通信システム用の受信装置であって、
光検出機能がある複数の画素からなる受光面をもつ撮像器と、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の送信装置が生成する光信号から構成される画像を前記撮像器の受光面に結像させる結像光学系と、
前記撮像器からの信号を入力し、信号に含まれる識別信号を再生して、該識別信号の種類と配置位置とから、前記データが正常に受信されたかどうかを判定する信号を生成する識別信号デコーダと、
前記撮像器からの前記信号および前記識別信号デコーダからの前記信号を入力して伝送対象のデータを復元して出力するデータ復元部と、
前記撮像器と識別信号デコーダとデータ復元部とを同期させる撮像タイミング制御部とを有する、空間光通信システム用の受信装置。
【請求項6】
前記識別信号デコーダで生成された前記信号は、前記送信装置と前記受信装置との同期がとられるように前記撮像タイミング制御部にも入力する、請求項5に記載の空間光通信システム用の受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−67085(P2006−67085A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−245241(P2004−245241)
【出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【出願人】(300016765)NECビューテクノロジー株式会社 (289)
【Fターム(参考)】