空間形成物
【課題】本発明は、空間形成物を形成する新規の単位部材の提案にある。
【解決手段】本発明は、盤体の上面に複数の突部が、突部間の隙間が盤体の中心に対しX、Y方向に向くように設けられ、かつ、上下に積み重ね可能とする契合部を有する部材1と、平板でその両端が、前記部材1が積み重ねられて柱を形成するとき、柱として対向する部材1の突部間の隙間に端部が挿入される部材2とからなり、部材1と部材2のいずれか又は両方に部材1を積み重ねて形成される柱間の距離を固定する固定部が設けられる柱形成用の部材1と梁及び壁形成用の部材2とで形成された空間形成物である。
【解決手段】本発明は、盤体の上面に複数の突部が、突部間の隙間が盤体の中心に対しX、Y方向に向くように設けられ、かつ、上下に積み重ね可能とする契合部を有する部材1と、平板でその両端が、前記部材1が積み重ねられて柱を形成するとき、柱として対向する部材1の突部間の隙間に端部が挿入される部材2とからなり、部材1と部材2のいずれか又は両方に部材1を積み重ねて形成される柱間の距離を固定する固定部が設けられる柱形成用の部材1と梁及び壁形成用の部材2とで形成された空間形成物である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種用途に使用される空間形成物にかかわる技術に属する。
【背景技術】
【0002】
地下に単位部材を組立て、空間形成物を構成し、その周囲をシート類で覆った雨水等の流出抑制を目的とする、雨水貯留浸透施設が普及している。この目的のため各種の異なる形状の単位部材が例えば特開昭62-101097、特開昭62-126179、特開平9-296486、特開平10-252108、特開平10-115778、特開平11-43971、特開平11-222886などに提案且つ使用されている。いずれの方法も単位部材を地下に配列し、その周囲を透水性若しくは遮水性のシートで包み、その内部空間に雨水等を貯留する浸透・貯留施設とするものであった。
またかかる空間形成物にヘドロを充填し、その上部を駐車場あるいは公園などとして使用する提案も特開2004-313861になされている。
それらの単位部材に変わる新しい単位部材を用いた空間形成物の提案にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭62-101097
【特許文献2】特開昭62-126179
【特許文献3】特開平9-296486
【特許文献4】特開平10-252108
【特許文献5】特開平10-115778
【特許文献6】特開平11-43971
【特許文献7】特開平11-222886
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、空間形成物を形成する新規の単位部材の提案にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、盤体の上面に複数の突部が、突部間の隙間が盤体の中心に対しX、Y方向に向くように設けられ、かつ、上下に積み重ね可能とする契合部を有する部材1と、平板でその両端が、前記部材1が積み重ねられて柱を形成するとき、柱として対向する部材1の突部間の隙間に端部が挿入される部材2とからなり、部材1と部材2のいずれか又は両方に部材1を積み重ねて形成される柱間の距離を固定する固定部が設けられる柱形成用の部材1と梁及び壁形成用の部材2とで形成された空間形成物である。最少の部材で空間形成物の柱、梁、壁を形成できるよう、部材1と部材1を上記の形状とした。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、部材1を、盤体の上面に複数の突部が、突部間の隙間が盤体の中心に対しX、Y方向に向くように設けられ、かつ、上下に積み重ね可能とする契合部を有するものとし、部材2を平板でその両端が、前記部材1が積み重ねられて柱を形成するとき、柱として対向する部材1の突部間の隙間に挿入可能とし、かつ部材1と部材2には部材1を積み重ねた柱間の距離を固定する固定部を設けたため、空間形成物の水平方向からの力に対抗できるようになる。
部材1と部材2で空間形成物が構築できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】は、部材1と部材2の第1の例を示す概念図である。
【図2】は、部材1と部材2の第2の例を示す概念図である。
【図3】は、部材1と部材2の第3の例を示す概念図である。
【図4】は、部材1と部材2の第4の例を示す概念図である。
【図5】は、部材1と部材2の第5の例を示す概念図である。
【図6】は、部材1と部材2の第6の例を示す概念図である。
【図7】は、図1に示す部材1、部材2を用いた組立て方法の例を示す概念図である。
【図8】は、図1に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の第1段目と多段に組んだ断面図を示す概念図である。
【図9】は、図2に示す部材1、部材2を用いた組立て方法の例を示す概念図である。
【図10】は、図2に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の第1段目と多段に組んだ断面図を示す概念図である。
【図11】は、図3に示す部材1、部材2を用いた組立て方法を示す概念図である。
【図12】は、図4に示す部材1、部材2を用いた組立て方法を示す概念図である。
【図13】は、図5に示す部材1、部材2を用いた組立て方法を示す概念図である。
【図14】は、図4に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の第1段目と多段に組んだ断面図を示す概念図である。
【図15】は、図6に示す部材1、部材2を用いた組立て方法を示す概念図である。
【図16】は、図6に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の第1段目と多段に組んだ断面図を示す概念図である。
【図17】は、図1に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の天井部を示す概念図である。
【図18】は、図4に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の天井部を示す概念図である。
【図19】は、図6に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の天井部を覆った状態を示す概念図である。
【図20】は、空間形成物を雨水等の貯留浸透槽として使用する例を示す。
【図21】は、空間形成物をヘドロ処理施設として使用する例を示す。
【図22】は、空間形成物を空洞部崩壊防止手段として使用する例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下本発明を、図を用いて、より詳細に説明する。
図1は、部材1と部材2との組合せの一番目の例を示す。
図は柱部を上方に向けた状態と、下方に向けた状態を示している。
図1aは、上面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図1bは、下面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図1cは、部材2の平面図および断面図である。
図1に示す部材1は、盤体の上面より4本の柱部が中心を対称にしてX、Y方向に配列され、下面には前記柱部の頂部が挿入可能な凹部と、後述する部材2の端部上縁部が嵌る十字状の溝が端から端まで上面の柱部間の隙間に合わせて形成されている。下面に設けた凹部と上面に設けた柱部の頂部が部材1を積み重ねる契合部となる。
図では柱部は直方体であり、柱部と柱部が形成する隙間および下面に設けた溝に平板状の部材2の端部および端部上縁が嵌るようになっている。
【0009】
図1cに示す部材2は平板状であり、その厚みは部材1の柱部と柱部が形成する隙間と部材1の裏面に設けた溝に嵌る厚みに設定されている。部材2の下方は直角に切欠かれ、切欠かれた各一端が2つの上下に間隔を置いて存在する部材1の柱部間の隙間と部材1の下面に設けた溝に嵌るように挿入される。部材2の下方の短い部分が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0010】
図2は、部材1と部材2との組合せの二番目の例を示す。
図は柱部を上方に向けた状態と、下方に向けた状態を示している。
図2aは、上面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図2bは、下面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図2cは、部材2の平面図および断面図である。
図1に示す部材1は、盤体の上面より5本の柱部が中心と中心を対称にしてX、Y方向に配列され、下面には前記柱部の頂部が挿入可能な凹部と、後述する部材2の端部上縁部が嵌る十字状の溝が端から端まで上面の柱部間の隙間に合わせて形成されている。下面に設けた凹部と上面に設けた柱部の頂部が部材1を積み重ねる契合部となる。
図では柱部は直方体であり、柱部と柱部が形成する隙間および下面に設けた溝に平板状の部材2が嵌るようになっている。
【0011】
図2cに示す部材2は平板状であり、その厚みは部材1の柱部と柱部が形成する隙間と部材1の裏面に設けた溝に嵌る厚みに設定されている。部材2の各一端が2つの上下に間隔を置いて存在する部材1の柱部間の隙間と部材1の下面に設けた溝に嵌るように挿入される。部材1の中心に設けた柱部が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0012】
図3は、部材1と部材2との組合せの三番目の例を示す。
図は柱部を上方に向けた状態と、下方に向けた状態を示している。
図3aは、上面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図3bは、下面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図3cは、部材2の平面図および断面図である。
図3に示す部材1は、盤体の上面より4本の柱部が中心を対称にしてX、Y方向に配列され、下面には前記柱部の頂部が挿入可能な凹部と、後述する部材2の端部上縁部が嵌る十字状の溝が端から端まで上面の柱部間の隙間に合わせて形成されている。盤体の中心は貫通孔となり、図では本貫通孔は、柱部間の中間まで広がり、契合用貫通孔となっている。下面に設けた凹部と上面に設けた柱部の頂部が部材1を積み重ねる契合部となる。
図では柱部は直方体であり、柱部と柱部が形成する隙間および下面に設けた溝に平板状の部材2の端部および端部上縁部が嵌るようになっている。
【0013】
図3cに示す部材2は平板状であり、その厚みは部材1の柱部と柱部が形成する隙間と部材1の裏面に設けた溝に嵌る厚みに設定されている。部材2の両端下部には突部が設けられ、各突部が柱部間の中間まで広がっている契合用貫通孔に嵌るようになっている。部材2の両端および端部上縁部が上下に間隔を置いて存在する部材1の柱部間の隙間と部材1の下面に設けた溝に嵌るように挿入される。部材2の両端下部に設けた突部が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0014】
図4は、部材1と部材2との組合せの四番目の例を示す。
図は柱部を上方に向けた状態と、下方に向けた状態を示している。
図4aは、上面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図4bは、部材1の柱部を上下に対向して組合せた状態を示す断面図である。
図4cは、部材1を上下に契合するための継手の例を示す。
図4dは、部材2の平面図および断面図である。
以下図4bに示す部材1を上下に組合せた状態をユニット部材1と称する。
図4に示す部材1は、図1に示す部材1と同じ形状であり、上下に柱部を対向させて契合するため柱部の頂部にはオスメスの継手が設けられている。部材1の下面にはユニット部材1として上下に契合するためのメス孔が設けられている。図では部材2の両端上縁部を嵌めるための十字の溝は示していないが、必要なら柱部の間に設けることができる。図では柱部は直方体であり、柱部と柱部が形成する隙間に平板状の部材2の両端が嵌るようになっている。
【0015】
図4dに示す部材2は平板状であり、その厚みは部材1の柱部と柱部が形成する隙間と部材1の下面に設けた溝に嵌る厚みに設定されている。部材2の端部下方は直角に切欠かれ、切欠かれた各一端が2つの上下に間隔を置いて存在する部材1の柱部間の隙間に嵌るように挿入される。部材2の下方の短い部分が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0016】
図5は、部材1と部材2との組合せの五番目の例を示す。
図5aは、上面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図5bは、部材1の柱部を上下に対向して組合せた状態を示す断面図である。
図5cは、部材1を上下に契合するための継手の例を示す。
図5dは、部材2の平面図および断面図である。
以下図5bに示す部材1を上下に組合せた状態をユニット部材1と称する。
図5に示す部材1は、図2に示す部材1と同じ形状であり、上下に柱部を対向させて契合するため柱部の頂部にはオスメスの継手が設けられている。部材1の下面にはユニット部材1として上下に契合するためのメス孔が設けられている。図では部材2の両端上縁部を嵌めるための十字の溝は示していないが、必要なら柱部の間に設けることができる。図では柱部は直方体であり、柱部と柱部が形成する隙間に平板状の部材2の両端が嵌るようになっている。
【0017】
図5dに示す部材2は平板状であり、その厚みは部材1の柱部と柱部が形成する隙間と部材1の下面に設けた溝に嵌る厚みに設定されている。部材2の各一端が2つの上下に間隔を置いて存在する部材1の柱部間の隙間に嵌るように挿入される。部材1の中心に設けた柱部が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0018】
図6は、部材1と部材2との組合せの六番目の例を示す。
図6aは、上面から見た部材1aの斜視図、平面図およびA−A‘での断面図である。
図6bは、下面から見た部材1aの斜視図、平面図およびA−A‘での断面図である。
図6cは、上面から見た部材1bの斜視図、平面図およびA−A‘での断面図である。
図6dは、下面から見た部材1aの斜視図、平面図およびA−A‘での断面図である。
図6eは、部材2の平面図および断面図である。
本部材1は部材1aと部材1bとの組合せとなる。
部材1aは、図に示すように、盤体の上面より4本の柱部が中心を対称にしてX、Y方向に配列され、下面には部材2の端部が嵌合するための溝が十字に設けられている。中心部は貫通孔となり、図では本貫通孔は、柱部間の中間まで広がって契合用貫通孔となっている。
部材1bは、図に示すように、盤体であり、上面は部材1aの下面と同じ形状を有している。中心部は貫通孔となり、図では本貫通孔は、柱部間の中間まで広がって契合用貫通孔となっている。
部材1bの下面は部材1aの柱部頂部が嵌る凹部が設けられ、部材1aの柱部頂部とともに部材1を上下に重ねる契合部となっている。
【0019】
部材2は、図に示すように平板状であり、その両端に部材1aの下面に設けた溝と部材1bの上面に設けた溝の間に嵌る嵌合部と柱部間の中間まで広がる契合用貫通孔に契合する契支部が設けられている。本契支部が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0020】
以下本部材1および部材2を用いた空間形成物の形成に付き説明する。
図7、図8はその手順と形成された空間形成物を示す概念図である。
図8aは第1段目の平面図と側面図であり、図8bは複数段積み重ねた側面図を示す。
図7は、図1に示す部材1および部材2を用いた最初の組立て手順を斜視図で示している。
部材1を並べ、その柱部間の隙間に部材2の両端を嵌める。部材1間の縦横の間隔は部材2の切り欠かれた下部長さに設定される。図8に示すように第1段目が形成された後部材1を部材1の下面に設けた凹部および溝を柱部および部材2の端部上縁部に合せ嵌め合せる。
【0021】
図9、図10はその手順と形成された空間形成物を示す概念図である。
図10aは第1段目の平面図と側面図であり、図10bは複数段積み重ねた側面図を示す。
図9は、図2に示す部材1および部材2を用いた最初の組立て手順を斜視図で示している。
部材1を並べ、その柱部間の隙間に部材2の両端を嵌める。部材1間の縦横の間隔は相対向する部材1に設けた中心の柱部間の長さと部材2の長さが等しくなるよう設定される。図9に示すように第1段目が形成された後、部材1を部材1の下面に設けた凹部および溝を柱部および部材2の端部上縁部に合せ嵌め合せる。
【0022】
図11は、図3に示す部材1および部材2を用いた最初の組立て手順を斜視図で示している。
部材1を並べ、その柱部間の隙間に部材2の両端を嵌める。同時に部材2の両端下部に設けた突部を契合用貫通孔に嵌める。部材1間の縦横の間隔は相対向する部材1に設けた相対向する柱部の後面間の長さと部材2の長さが等しくなるように設定される。図11に示すように第1段目が形成された後、部材1を部材1の下面に設けた凹部および溝を柱部頂部および部材2の端部上縁部に合せ嵌め合せる。
なお、空間形成物の第一段目、および複数段積み重ねた状態は図8、図10と似た形状となるので表示しない。
【0023】
図12、図13は図4、図5に示したユニット部材1と部材2を用いた最初の組立て手順を斜視図で示している。図14は、図4に示したユニット部材1と部材2を用いて形成された空間形成物を示す概念図である。図14aは、第一段目の平面図および側面図である。図5に示したユニット部材1を用いた空間形成物の表示は図14の場合と同様であるので表示しない。
図に示すように、部材1を配置し、部材2の端部を柱部間の隙間に挿入する。第1段目が形成された後、部材1を、柱部を対向した状態で組合せユニット部材1を形成する。ユニット部材1の上に更に部材1を、盤体同士を合わせるように継手を用いて契合する。部材2の下方の短い部分が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0024】
図15、図16は図6に示した部材1a部材1bと部材2を用いた最初の組立て手順を斜視図で示している。図16は、図6に示した部材1aと部材1bと部材2を用いて形成された空間形成物を示す概念図である。
部材1aと部材1bに設けた溝と契合用貫通孔に部材2の嵌合部と契支部とを嵌合させる。第1段目が形成された後、部材1bを載せ、下面の凹部を部材1aの柱部の頂部に嵌合させる。同じ作業を継続する。
本図では壁を形成する場合を示していないが、図2、図5に示す形状の部材2を柱部間の隙間にその端部を挿入することで形成が可能である。図16では、天井部を形成するため垂直の梁、壁を挿入した図としている。
【0025】
図17から図19は天井部を形成した状態を示している。いずれも、垂直な梁の上に正方形の平板を天井板として載置している。
【0026】
部材2は平板状であるが、その形状は使用する分野に応じ形状を変えることができる。例えば空間形成物中で水の移動が自由にできるよう、適宜透孔を設ける、リブで構成する、あるいは梁・壁となる部分の幅の長さを変更して、梁と梁の間のあるいは壁と壁の間の隙間を拡大あるいは縮小することができる。
【0027】
以下本空間形成物の利用分野に付き説明する。
図20は、図17に示す空間形成物の側面、底部、上部をシート類で覆い、地下に埋設し雨水等の一時貯留を目的とする水槽として利用する例を示している。
図20に示すように必要な付帯設備とし、泥だめ枡、流入管、溢流管、あるいはオリフィスますを配置して利用する。
【0028】
図21は、図17に示す空間形成物の側面、底部、上部を透水シートで覆い、河川あるいは湖沼の近くの地下に埋設し、ヘドロを充填し、透水シートを介して水分を浸透させヘドロ中に含まれる水分を減少させる目的に使用する。上部を公園、駐車場などとして利用可能なため、水分が減少するまでの時間を得ることができる。
【0029】
図22は防空壕、坑道跡などの空洞部が時間の経過とともに老朽化して崩壊の危険がある場合それを防止するための手段である。
図22aは、図8aに示す第一段目において、部材1の盤体を利用して床板を張った状態を示す平面図およびA−A‘線での断面図である。図22bは、複数壇積み上げた状態を示す断面図である。このような状態に空間形成物を形成することにより、図22cに示すように、空洞内に本空間形成物を形成し、その周囲をシートで覆い、空洞部とシートの間の空間にコンクリートミルクなどを充填し、空洞部の崩壊を防止するものである。
【産業上の利用可能性】
【0030】
雨水の流出抑制施設である貯留槽、浸透槽としてあるいはヘドロを長期間にわたって貯留し、徐々に水分を減少させる施設として利用可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 部材1
2 部材2
3 部材1a積み重ね
4 部材1b
5 ユニット部材1
11 柱部
12 凹部
13 溝
14 貫通孔
15 契合用貫通孔
21 突部
22 嵌合部
23 契支部
6 柱
7 梁・壁
8 天井板・床板
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種用途に使用される空間形成物にかかわる技術に属する。
【背景技術】
【0002】
地下に単位部材を組立て、空間形成物を構成し、その周囲をシート類で覆った雨水等の流出抑制を目的とする、雨水貯留浸透施設が普及している。この目的のため各種の異なる形状の単位部材が例えば特開昭62-101097、特開昭62-126179、特開平9-296486、特開平10-252108、特開平10-115778、特開平11-43971、特開平11-222886などに提案且つ使用されている。いずれの方法も単位部材を地下に配列し、その周囲を透水性若しくは遮水性のシートで包み、その内部空間に雨水等を貯留する浸透・貯留施設とするものであった。
またかかる空間形成物にヘドロを充填し、その上部を駐車場あるいは公園などとして使用する提案も特開2004-313861になされている。
それらの単位部材に変わる新しい単位部材を用いた空間形成物の提案にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭62-101097
【特許文献2】特開昭62-126179
【特許文献3】特開平9-296486
【特許文献4】特開平10-252108
【特許文献5】特開平10-115778
【特許文献6】特開平11-43971
【特許文献7】特開平11-222886
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、空間形成物を形成する新規の単位部材の提案にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、盤体の上面に複数の突部が、突部間の隙間が盤体の中心に対しX、Y方向に向くように設けられ、かつ、上下に積み重ね可能とする契合部を有する部材1と、平板でその両端が、前記部材1が積み重ねられて柱を形成するとき、柱として対向する部材1の突部間の隙間に端部が挿入される部材2とからなり、部材1と部材2のいずれか又は両方に部材1を積み重ねて形成される柱間の距離を固定する固定部が設けられる柱形成用の部材1と梁及び壁形成用の部材2とで形成された空間形成物である。最少の部材で空間形成物の柱、梁、壁を形成できるよう、部材1と部材1を上記の形状とした。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、部材1を、盤体の上面に複数の突部が、突部間の隙間が盤体の中心に対しX、Y方向に向くように設けられ、かつ、上下に積み重ね可能とする契合部を有するものとし、部材2を平板でその両端が、前記部材1が積み重ねられて柱を形成するとき、柱として対向する部材1の突部間の隙間に挿入可能とし、かつ部材1と部材2には部材1を積み重ねた柱間の距離を固定する固定部を設けたため、空間形成物の水平方向からの力に対抗できるようになる。
部材1と部材2で空間形成物が構築できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】は、部材1と部材2の第1の例を示す概念図である。
【図2】は、部材1と部材2の第2の例を示す概念図である。
【図3】は、部材1と部材2の第3の例を示す概念図である。
【図4】は、部材1と部材2の第4の例を示す概念図である。
【図5】は、部材1と部材2の第5の例を示す概念図である。
【図6】は、部材1と部材2の第6の例を示す概念図である。
【図7】は、図1に示す部材1、部材2を用いた組立て方法の例を示す概念図である。
【図8】は、図1に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の第1段目と多段に組んだ断面図を示す概念図である。
【図9】は、図2に示す部材1、部材2を用いた組立て方法の例を示す概念図である。
【図10】は、図2に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の第1段目と多段に組んだ断面図を示す概念図である。
【図11】は、図3に示す部材1、部材2を用いた組立て方法を示す概念図である。
【図12】は、図4に示す部材1、部材2を用いた組立て方法を示す概念図である。
【図13】は、図5に示す部材1、部材2を用いた組立て方法を示す概念図である。
【図14】は、図4に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の第1段目と多段に組んだ断面図を示す概念図である。
【図15】は、図6に示す部材1、部材2を用いた組立て方法を示す概念図である。
【図16】は、図6に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の第1段目と多段に組んだ断面図を示す概念図である。
【図17】は、図1に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の天井部を示す概念図である。
【図18】は、図4に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の天井部を示す概念図である。
【図19】は、図6に示す部材1、部材2を用いた空間形成物の天井部を覆った状態を示す概念図である。
【図20】は、空間形成物を雨水等の貯留浸透槽として使用する例を示す。
【図21】は、空間形成物をヘドロ処理施設として使用する例を示す。
【図22】は、空間形成物を空洞部崩壊防止手段として使用する例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下本発明を、図を用いて、より詳細に説明する。
図1は、部材1と部材2との組合せの一番目の例を示す。
図は柱部を上方に向けた状態と、下方に向けた状態を示している。
図1aは、上面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図1bは、下面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図1cは、部材2の平面図および断面図である。
図1に示す部材1は、盤体の上面より4本の柱部が中心を対称にしてX、Y方向に配列され、下面には前記柱部の頂部が挿入可能な凹部と、後述する部材2の端部上縁部が嵌る十字状の溝が端から端まで上面の柱部間の隙間に合わせて形成されている。下面に設けた凹部と上面に設けた柱部の頂部が部材1を積み重ねる契合部となる。
図では柱部は直方体であり、柱部と柱部が形成する隙間および下面に設けた溝に平板状の部材2の端部および端部上縁が嵌るようになっている。
【0009】
図1cに示す部材2は平板状であり、その厚みは部材1の柱部と柱部が形成する隙間と部材1の裏面に設けた溝に嵌る厚みに設定されている。部材2の下方は直角に切欠かれ、切欠かれた各一端が2つの上下に間隔を置いて存在する部材1の柱部間の隙間と部材1の下面に設けた溝に嵌るように挿入される。部材2の下方の短い部分が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0010】
図2は、部材1と部材2との組合せの二番目の例を示す。
図は柱部を上方に向けた状態と、下方に向けた状態を示している。
図2aは、上面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図2bは、下面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図2cは、部材2の平面図および断面図である。
図1に示す部材1は、盤体の上面より5本の柱部が中心と中心を対称にしてX、Y方向に配列され、下面には前記柱部の頂部が挿入可能な凹部と、後述する部材2の端部上縁部が嵌る十字状の溝が端から端まで上面の柱部間の隙間に合わせて形成されている。下面に設けた凹部と上面に設けた柱部の頂部が部材1を積み重ねる契合部となる。
図では柱部は直方体であり、柱部と柱部が形成する隙間および下面に設けた溝に平板状の部材2が嵌るようになっている。
【0011】
図2cに示す部材2は平板状であり、その厚みは部材1の柱部と柱部が形成する隙間と部材1の裏面に設けた溝に嵌る厚みに設定されている。部材2の各一端が2つの上下に間隔を置いて存在する部材1の柱部間の隙間と部材1の下面に設けた溝に嵌るように挿入される。部材1の中心に設けた柱部が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0012】
図3は、部材1と部材2との組合せの三番目の例を示す。
図は柱部を上方に向けた状態と、下方に向けた状態を示している。
図3aは、上面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図3bは、下面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図3cは、部材2の平面図および断面図である。
図3に示す部材1は、盤体の上面より4本の柱部が中心を対称にしてX、Y方向に配列され、下面には前記柱部の頂部が挿入可能な凹部と、後述する部材2の端部上縁部が嵌る十字状の溝が端から端まで上面の柱部間の隙間に合わせて形成されている。盤体の中心は貫通孔となり、図では本貫通孔は、柱部間の中間まで広がり、契合用貫通孔となっている。下面に設けた凹部と上面に設けた柱部の頂部が部材1を積み重ねる契合部となる。
図では柱部は直方体であり、柱部と柱部が形成する隙間および下面に設けた溝に平板状の部材2の端部および端部上縁部が嵌るようになっている。
【0013】
図3cに示す部材2は平板状であり、その厚みは部材1の柱部と柱部が形成する隙間と部材1の裏面に設けた溝に嵌る厚みに設定されている。部材2の両端下部には突部が設けられ、各突部が柱部間の中間まで広がっている契合用貫通孔に嵌るようになっている。部材2の両端および端部上縁部が上下に間隔を置いて存在する部材1の柱部間の隙間と部材1の下面に設けた溝に嵌るように挿入される。部材2の両端下部に設けた突部が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0014】
図4は、部材1と部材2との組合せの四番目の例を示す。
図は柱部を上方に向けた状態と、下方に向けた状態を示している。
図4aは、上面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図4bは、部材1の柱部を上下に対向して組合せた状態を示す断面図である。
図4cは、部材1を上下に契合するための継手の例を示す。
図4dは、部材2の平面図および断面図である。
以下図4bに示す部材1を上下に組合せた状態をユニット部材1と称する。
図4に示す部材1は、図1に示す部材1と同じ形状であり、上下に柱部を対向させて契合するため柱部の頂部にはオスメスの継手が設けられている。部材1の下面にはユニット部材1として上下に契合するためのメス孔が設けられている。図では部材2の両端上縁部を嵌めるための十字の溝は示していないが、必要なら柱部の間に設けることができる。図では柱部は直方体であり、柱部と柱部が形成する隙間に平板状の部材2の両端が嵌るようになっている。
【0015】
図4dに示す部材2は平板状であり、その厚みは部材1の柱部と柱部が形成する隙間と部材1の下面に設けた溝に嵌る厚みに設定されている。部材2の端部下方は直角に切欠かれ、切欠かれた各一端が2つの上下に間隔を置いて存在する部材1の柱部間の隙間に嵌るように挿入される。部材2の下方の短い部分が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0016】
図5は、部材1と部材2との組合せの五番目の例を示す。
図5aは、上面から見た部材1の平面図およびA−A‘での断面図である。
図5bは、部材1の柱部を上下に対向して組合せた状態を示す断面図である。
図5cは、部材1を上下に契合するための継手の例を示す。
図5dは、部材2の平面図および断面図である。
以下図5bに示す部材1を上下に組合せた状態をユニット部材1と称する。
図5に示す部材1は、図2に示す部材1と同じ形状であり、上下に柱部を対向させて契合するため柱部の頂部にはオスメスの継手が設けられている。部材1の下面にはユニット部材1として上下に契合するためのメス孔が設けられている。図では部材2の両端上縁部を嵌めるための十字の溝は示していないが、必要なら柱部の間に設けることができる。図では柱部は直方体であり、柱部と柱部が形成する隙間に平板状の部材2の両端が嵌るようになっている。
【0017】
図5dに示す部材2は平板状であり、その厚みは部材1の柱部と柱部が形成する隙間と部材1の下面に設けた溝に嵌る厚みに設定されている。部材2の各一端が2つの上下に間隔を置いて存在する部材1の柱部間の隙間に嵌るように挿入される。部材1の中心に設けた柱部が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0018】
図6は、部材1と部材2との組合せの六番目の例を示す。
図6aは、上面から見た部材1aの斜視図、平面図およびA−A‘での断面図である。
図6bは、下面から見た部材1aの斜視図、平面図およびA−A‘での断面図である。
図6cは、上面から見た部材1bの斜視図、平面図およびA−A‘での断面図である。
図6dは、下面から見た部材1aの斜視図、平面図およびA−A‘での断面図である。
図6eは、部材2の平面図および断面図である。
本部材1は部材1aと部材1bとの組合せとなる。
部材1aは、図に示すように、盤体の上面より4本の柱部が中心を対称にしてX、Y方向に配列され、下面には部材2の端部が嵌合するための溝が十字に設けられている。中心部は貫通孔となり、図では本貫通孔は、柱部間の中間まで広がって契合用貫通孔となっている。
部材1bは、図に示すように、盤体であり、上面は部材1aの下面と同じ形状を有している。中心部は貫通孔となり、図では本貫通孔は、柱部間の中間まで広がって契合用貫通孔となっている。
部材1bの下面は部材1aの柱部頂部が嵌る凹部が設けられ、部材1aの柱部頂部とともに部材1を上下に重ねる契合部となっている。
【0019】
部材2は、図に示すように平板状であり、その両端に部材1aの下面に設けた溝と部材1bの上面に設けた溝の間に嵌る嵌合部と柱部間の中間まで広がる契合用貫通孔に契合する契支部が設けられている。本契支部が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0020】
以下本部材1および部材2を用いた空間形成物の形成に付き説明する。
図7、図8はその手順と形成された空間形成物を示す概念図である。
図8aは第1段目の平面図と側面図であり、図8bは複数段積み重ねた側面図を示す。
図7は、図1に示す部材1および部材2を用いた最初の組立て手順を斜視図で示している。
部材1を並べ、その柱部間の隙間に部材2の両端を嵌める。部材1間の縦横の間隔は部材2の切り欠かれた下部長さに設定される。図8に示すように第1段目が形成された後部材1を部材1の下面に設けた凹部および溝を柱部および部材2の端部上縁部に合せ嵌め合せる。
【0021】
図9、図10はその手順と形成された空間形成物を示す概念図である。
図10aは第1段目の平面図と側面図であり、図10bは複数段積み重ねた側面図を示す。
図9は、図2に示す部材1および部材2を用いた最初の組立て手順を斜視図で示している。
部材1を並べ、その柱部間の隙間に部材2の両端を嵌める。部材1間の縦横の間隔は相対向する部材1に設けた中心の柱部間の長さと部材2の長さが等しくなるよう設定される。図9に示すように第1段目が形成された後、部材1を部材1の下面に設けた凹部および溝を柱部および部材2の端部上縁部に合せ嵌め合せる。
【0022】
図11は、図3に示す部材1および部材2を用いた最初の組立て手順を斜視図で示している。
部材1を並べ、その柱部間の隙間に部材2の両端を嵌める。同時に部材2の両端下部に設けた突部を契合用貫通孔に嵌める。部材1間の縦横の間隔は相対向する部材1に設けた相対向する柱部の後面間の長さと部材2の長さが等しくなるように設定される。図11に示すように第1段目が形成された後、部材1を部材1の下面に設けた凹部および溝を柱部頂部および部材2の端部上縁部に合せ嵌め合せる。
なお、空間形成物の第一段目、および複数段積み重ねた状態は図8、図10と似た形状となるので表示しない。
【0023】
図12、図13は図4、図5に示したユニット部材1と部材2を用いた最初の組立て手順を斜視図で示している。図14は、図4に示したユニット部材1と部材2を用いて形成された空間形成物を示す概念図である。図14aは、第一段目の平面図および側面図である。図5に示したユニット部材1を用いた空間形成物の表示は図14の場合と同様であるので表示しない。
図に示すように、部材1を配置し、部材2の端部を柱部間の隙間に挿入する。第1段目が形成された後、部材1を、柱部を対向した状態で組合せユニット部材1を形成する。ユニット部材1の上に更に部材1を、盤体同士を合わせるように継手を用いて契合する。部材2の下方の短い部分が、部材1が形成する柱間距離を定める固定部となる。
【0024】
図15、図16は図6に示した部材1a部材1bと部材2を用いた最初の組立て手順を斜視図で示している。図16は、図6に示した部材1aと部材1bと部材2を用いて形成された空間形成物を示す概念図である。
部材1aと部材1bに設けた溝と契合用貫通孔に部材2の嵌合部と契支部とを嵌合させる。第1段目が形成された後、部材1bを載せ、下面の凹部を部材1aの柱部の頂部に嵌合させる。同じ作業を継続する。
本図では壁を形成する場合を示していないが、図2、図5に示す形状の部材2を柱部間の隙間にその端部を挿入することで形成が可能である。図16では、天井部を形成するため垂直の梁、壁を挿入した図としている。
【0025】
図17から図19は天井部を形成した状態を示している。いずれも、垂直な梁の上に正方形の平板を天井板として載置している。
【0026】
部材2は平板状であるが、その形状は使用する分野に応じ形状を変えることができる。例えば空間形成物中で水の移動が自由にできるよう、適宜透孔を設ける、リブで構成する、あるいは梁・壁となる部分の幅の長さを変更して、梁と梁の間のあるいは壁と壁の間の隙間を拡大あるいは縮小することができる。
【0027】
以下本空間形成物の利用分野に付き説明する。
図20は、図17に示す空間形成物の側面、底部、上部をシート類で覆い、地下に埋設し雨水等の一時貯留を目的とする水槽として利用する例を示している。
図20に示すように必要な付帯設備とし、泥だめ枡、流入管、溢流管、あるいはオリフィスますを配置して利用する。
【0028】
図21は、図17に示す空間形成物の側面、底部、上部を透水シートで覆い、河川あるいは湖沼の近くの地下に埋設し、ヘドロを充填し、透水シートを介して水分を浸透させヘドロ中に含まれる水分を減少させる目的に使用する。上部を公園、駐車場などとして利用可能なため、水分が減少するまでの時間を得ることができる。
【0029】
図22は防空壕、坑道跡などの空洞部が時間の経過とともに老朽化して崩壊の危険がある場合それを防止するための手段である。
図22aは、図8aに示す第一段目において、部材1の盤体を利用して床板を張った状態を示す平面図およびA−A‘線での断面図である。図22bは、複数壇積み上げた状態を示す断面図である。このような状態に空間形成物を形成することにより、図22cに示すように、空洞内に本空間形成物を形成し、その周囲をシートで覆い、空洞部とシートの間の空間にコンクリートミルクなどを充填し、空洞部の崩壊を防止するものである。
【産業上の利用可能性】
【0030】
雨水の流出抑制施設である貯留槽、浸透槽としてあるいはヘドロを長期間にわたって貯留し、徐々に水分を減少させる施設として利用可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 部材1
2 部材2
3 部材1a積み重ね
4 部材1b
5 ユニット部材1
11 柱部
12 凹部
13 溝
14 貫通孔
15 契合用貫通孔
21 突部
22 嵌合部
23 契支部
6 柱
7 梁・壁
8 天井板・床板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
盤体の上面に複数の突部が、突部間の隙間が盤体の中心に対しX、Y方向に向くように設けられ、かつ、上下に積み重ね可能とする契合部を有する部材1と、平板でその両端が、前記部材1が積み重ねられて柱を形成するとき、柱として対向する部材1の突部間の隙間に端部が挿入される部材2とからなり、部材1と部材2のいずれか又は両方に部材1を積み重ねて形成される柱間の距離を固定する固定部が設けられる柱形成用の部材1と梁及び壁形成用の部材2とで形成された空間形成物。
【請求項1】
盤体の上面に複数の突部が、突部間の隙間が盤体の中心に対しX、Y方向に向くように設けられ、かつ、上下に積み重ね可能とする契合部を有する部材1と、平板でその両端が、前記部材1が積み重ねられて柱を形成するとき、柱として対向する部材1の突部間の隙間に端部が挿入される部材2とからなり、部材1と部材2のいずれか又は両方に部材1を積み重ねて形成される柱間の距離を固定する固定部が設けられる柱形成用の部材1と梁及び壁形成用の部材2とで形成された空間形成物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図10】
【図14】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図22】
【図7】
【図9】
【図11】
【図12】
【図13】
【図15】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図10】
【図14】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図22】
【図7】
【図9】
【図11】
【図12】
【図13】
【図15】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2012−36714(P2012−36714A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286971(P2010−286971)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(306024805)株式会社 林物産発明研究所 (155)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(306024805)株式会社 林物産発明研究所 (155)
【Fターム(参考)】
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