説明

穿孔性害虫の防除材及び防除方法

【課題】果樹や街路樹や庭園木の枝や幹に穿孔して加害する害虫の防除にホソカタムシ科(Colydiidae)の天敵昆虫類を有効に利用する手段を提供する。
【解決手段】樹木を穿孔して加害する害虫(穿孔性害虫)の天敵であるホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる開口部を有し、かつ防水性材料からなる穿孔性害虫の寄生樹木に施用する穿孔性害虫防除材及び穿孔性害虫防除方法。穿孔性害虫防除材の好ましい態様として、穿孔性害虫のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる網袋と、前記袋を包囲する一片が開口した防水材料からなる袋とで構成されものがある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果樹や街路樹や庭園木の枝や幹の材部に穿孔して加害する害虫の防除に天敵昆虫類、特にホソカタムシ科(Colydiidae)の昆虫類を利用する穿孔性害虫の防除材及び防除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、化学農薬の残留毒性や環境汚染、さらには害虫の化学農薬に対する抵抗性獲得等の化学農薬の危険性と限界が顕在化する中で、自然生態系の中に存在する天敵関係を利用した生物的防除に関心が高まっている。樹木の枝や幹の材内部に深く穿孔して食害するカミキリムシ類等の害虫類は、殺虫剤が材内部に浸透しにくいために特に防除の難しい害虫である。これらの害虫類の防除のために、現在、昆虫病原性糸状菌(ボーベリア属糸状菌等)や昆虫病原性線虫類(スタイナーネマ属やヘテロラブディチス属線虫等)や捕食寄生性昆虫類の使用が検討されている。ここで取り上げた捕食寄生性昆虫類とはDastarcus helophoroides(Fairmaire)(和名:サビマダラオオホソカタムシ)などホソカタムシ科(Colydiidae)(日本産昆虫総目録I、九州大学農学部昆虫学教室・日本野生生物研究センター編、九州大学農学部昆虫学教室発行、540ページ、1989:非特許文献1)の天敵昆虫類で、孵化幼虫が害虫を攻撃して致死させる昆虫類である。このような昆虫類の特徴は、孵化幼虫がカミキリムシ類幼虫など樹木内部に入り込んだ昆虫を探索し、噛みついて毒素を注入し、それによって昆虫が麻痺あるいは死亡するところにある。孵化幼虫は麻痺あるいは死亡した昆虫に頭部を差し込んで体内の液や組織を吸って生育する。
【0003】
このような捕食寄生性昆虫類の一種であるサビマダラオオホソカタムシの野外における施用試験が中国大陸で行われており、サビマダラオオホソカタムシ成虫のポプラ樹幹への放飼によってポプラ樹幹に穿孔している害虫ツヤハダゴマダラカミキリ(Anoplophora glabripennis Motsch.)の63%の防除が達成されている(楊樹天牛総合管理、中国林業出版社,pp.290、1993:非特許文献2)。しかしながら、このような成虫の放飼は、放飼から産卵に至るまでの期間に、放飼された成虫が目的外の他の樹木へ移動したり、クモやトリなどの天敵類に捕食されたりして放飼の効果が損なわれる可能性があり、前述の施用試験でもカミキリムシの穿入した孔1カ所に対してサビマダラオオホソカタムシ1頭の比率となるように大量の成虫を放飼している。
【0004】
【非特許文献1】日本産昆虫総目録I、九州大学農学部昆虫学教室・日本野生生物研究センター編、九州大学農学部昆虫学教室発行、540ページ、1989
【非特許文献2】楊樹天牛総合管理、中国林業出版社,pp.290、1993
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、樹木の枝や幹に穿孔したカミキリムシ類の幼虫や蛹、例えばヤナギ類・ポプラ類・ハンノキ類・カエデ類・柑橘類・イチジクを含むクワ科の樹木の枝や幹に穿孔して加害するゴマダラキミキリ(Anoplophora malasiaca Thomson)、ヤナギ類・ポプラ類・カエデ類の枝や幹に穿孔して加害するツヤハダゴマダラキミキリ(Anoplophora glabripennis Motsch.)、イチジクを含むクワ科の樹木の枝や幹に穿孔して加害するキボシカミキリ(Psacothea hilaris Pasoe)、イチジクを含むクワ科やケヤキを含むニレ科の樹木の枝や幹に穿孔して加害するクワカミキリ(Apriona japonica Thomson)、枯死したマツの枝や幹に穿孔し、羽化後にマツノザイセンチュウの媒介昆虫となるマツノマダラカミキリ(Monochamus alternatus Hope)等を防除するために、天敵昆虫類の成虫の放飼よりもより安定的に施用できる、特にホソカタムシ科(Colydiidae)の天敵昆虫類の卵塊の施用手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意努力した結果、穿孔性害虫の天敵昆虫であるホソカタムシ科(Colydiidae)等の昆虫を卵の状態で樹木に施用し樹木上で孵化させ、孵化幼虫が樹木に自由に移動できる構造の防除材を案出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記の穿孔性害虫防除材及び防除方法に関する。
【0007】
1.樹木を穿孔して加害する害虫(穿孔性害虫)のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる開口部を有し、かつ防水性材料からなる穿孔性害虫の寄生樹木に施用する穿孔性害虫防除材。
2.樹木を穿孔して加害する害虫(穿孔性害虫)のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる網材(網袋)からなる袋と、前記袋を包囲する一片が開口した防水材料からなる袋とで構成され、穿孔性害虫の寄生樹木に施用する穿孔性害虫防除材。
3.樹木を穿孔して加害する害虫(穿孔性害虫)のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる網材(網袋)からなる袋と、前記袋を包囲する一片が開口した防水材料からなる袋とで構成され、網袋の内部にホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の卵塊を収容し、防水材料製袋の開口部を下向きにして、穿孔性害虫の寄生樹木に施用する穿孔性害虫防除材。
4.穿孔性害虫のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる開口部を有し、かつ防水性材料からなる容器内部にホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の卵塊を収容し、防水材料製袋の開口部を下向きにして、穿孔性害虫の寄生樹木に施用することを特徴とする、樹木の穿孔性害虫を防除する方法。
5.穿孔性害虫のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる網材からなる袋(網袋)と、前記網袋を包囲する一片が開口した防水材料からなる袋とで構成され、網袋の内部にホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の卵塊を収容し、防水材料製袋の開口部を下向きにして、穿孔性害虫の寄生樹木に施用することを特徴とする、樹木の穿孔性害虫を防除する方法。
【0008】
本発明は、室内で飼育しているサビマダラオオホソカタムシなどのホソカタムシ科(Colydiidae)の天敵昆虫類の卵をカミキリムシ類等の穿孔性害虫のいる樹木の枝や幹に施用して穿孔性害虫を防除する方法に関するものである。以下、ホソカタムシ科(Colydiidae)のサビマダラオオホソカタムシを用いた試験を例示して本発明について説明する。
【0009】
<サビマダラオオホソカタムシの採卵>
サビマダラオオホソカタムシの成虫に人工飼料(成分:蚕蛹粉末・乾燥酵母・蔗糖・ペプトン・乾燥ニワトリ卵黄・セルロース粉末)と水を与えて飼育すると、産卵した(小倉信夫、第53回日本林学会関東支部大会論文集、165ページ(2001))。この飼育の際に折り畳んだティッシュペーパーを与えると、好んでティッシュペーパーの折り畳んだ内側に産卵し卵塊を付着させた(小倉信夫、第113回日本林学会大会講演、講演集164ページ(2002))。この卵塊を切り取って集め、試験に供した。
【0010】
<サビマダラオオホソカタムシ孵化幼虫の移動可能距離>
穿孔性害虫マツノマダラカミキリの幼虫の穿孔したマツ枯死木(直径、7〜17cm、長さ180cm)2本をガラス温室内(25〜30℃)に垂直に立てた。丸太1本当たり約5000個の卵の施用になるように、ティッシュペーパーに産み付けられたサビマダラオオホソカタムシの卵塊を切り取って丸太の最上部あるいは最下部へピン留めした。孵化した幼虫がマツノマダラカミキリ幼虫を捕食寄生して生育が可能な期間である20日後に丸太を割材してマツノマダラカミキリ幼虫の捕食寄生のされ方を調べ、卵塊をピン留めした位置と捕食寄生されたマツノマダラカミキリ幼虫の位置の間の距離を測った。卵塊を丸太最上部ピン留めした場合は下方向へ165cm離れた位置のマツノマダラカミキリ幼虫が、丸太最下部へ卵塊をピン留めした場合は上方向へ173cm離れた位置のマツノマダラカミキリ幼虫がサビマダラオオホソカタムシ幼虫によってそれぞれ捕食寄生された。この結果からサビマダラオオホソカタムシ孵化幼虫は上下方向へそれぞれ最低でも165cm移動してカミキリムシ類などの樹木穿孔性害虫を捕食寄生することが示された。
【0011】
<水で濡れたティッシュペーパーの卵塊からの幼虫の孵化>
水で濡れたティッシュペーパーの卵塊をそのまま濡れた状態で25℃に保ったところ、卵の孵化率は10%前後であり、濡れていない卵塊の孵化率90%に比べて非常に低かった。したがって、ホソカタムシ科(Colydiidae)の天敵昆虫類の卵を樹木の幹や枝に施用して効率よくカミキリムシ類などの樹木穿孔性害虫を捕食寄生さすためには、降雨で卵が濡れることを防止して孵化を容易にするとともに、孵化幼虫の容易な移動を可能にすることが必要である。このような条件を満たす施用材として本発明を完成した。
【0012】
以下、実施例を示して本発明を詳しく説明するが、本発明の装置の材質とサイズおよび用いるホソカタムシ科(Colydiidae)の天敵昆虫類の種は実施例により何等制限されるものではない。例えば、天然物素材製の網や袋、生分解性材質の網や袋、あるいは透明及び不透明の網や袋など天候に耐えうるものであるならばすべて使用可能である。また、網袋の網目のサイズ、袋の大きさ、および防水材料製袋の大きさは、孵化した天敵昆虫類の幼虫類が自由に移動でき、かつ樹木に施用できるものであればよい。
【0013】
<枝や樹幹に卵を施用するための網袋と防水性材質の袋とで構成された装置>
ポリプロピレン製網(5×6cm、幅約1.5mm,網目のサイズ:約0.4mm×0.4mm)を中央で二つに折り畳み両端の中央部をホッチキスで留めて網袋(1)(5×3cm)を作製した。この網袋内へティッシュペーパーに付着したサビマダラオオホソカタムシの卵塊(卵数として一袋に1000個以上2000個以下)(3)を入れた。次に、ポリエチレン製袋(2)(7×10cm)の開口部を下にして、これへ卵塊を入れた網袋を奥まで入れ、網袋が落ちないように網袋の下部約5mmの部位でポリエチレン製袋の中央部1カ所をホッチキスで留めて、網袋内の卵塊から孵化した幼虫は網目を通り抜けて網袋外へ出て、ポリエチレン袋内を這って移動し、ポリエチレン袋の下側の開口部から袋外へ出ることが可能な網袋(1)とポリエチレン製袋(2)からなる図1に示す2重構造の袋を作成した。
網袋内の卵塊から孵化した幼虫は網目を通り抜けて網袋外へ出て、ポリエチレン袋内を這って移動し、ポリエチレン袋の下側の開口部から袋外へ出ることが可能であった。
【0014】
<試験例>
2001年10月1日にアカマツ丸太(直径約8〜10cm、長さ180cm)の幹の樹皮の一部(3×4cm)を20cm間隔で9カ所剥ぎ取り、1カ所1頭ずつ9頭のマツノマダラカミキリ終令幼虫(Monochamus alternatus Hope)を置いた。すぐに、剥ぎ取った樹皮をかぶせ、その上を針金(径0.5mm)で巻いてこの幼虫と樹皮が丸太から離れないようにした。接種したマツノマダラカミキリ幼虫は丸太の材内部へ食い込んでいき、自然状態でのカミキリムシ穿孔樹木と同様の様子を呈した。このような方法でマツノマダラカミキリ幼虫を接種した丸太9本を作製し、野外の網室に立てかけた。2002年3月15日、丸太3本にサビマダラオオホソカタムシの卵塊(卵数1000個以上2000個以下)を入れた前述の装置を開口部を下向きにして丸太1本につき1個ずつ、丸太中央部(地上90cmの高さ)に画鋲で留めて施用した。2002年4月28日別の3本の丸太に、2002年5月15日残りの3本の丸太にサビマダラオオホソカタムシの卵塊を同様に施用した。2002年7月13日に丸太を解剖して、マツノマダラカミキリ幼虫の状態を調べた。
【0015】
表1に示すように、3月15日、4月15日および5月15日のサビマダラオオホソカタムシの卵塊の施用で、各々の丸太に接種したマツノマダラカミキリ幼虫はそれぞれ平均74.5%、91.5%および95.8%がサビマダラオオホソカタムシに捕食寄生された。この結果から、本発明の施用装置は這い出て移動したサビマダラオオホソカタムシの孵化幼虫が丸太内部に入り込んでいるカミキリムシ類幼虫を探索して捕食寄生するので、樹木穿孔性害虫の防除に有効であることが示された。
【0016】
【表1】

【0017】
<比較試験例>
2001年4月20日、マツノマダラカミキリの寄生したアカマツ立木(直径6.3〜10.2cm、樹高5m)10本の幹にサビマダラオオホソカタムシ成虫を1本当たり30頭ずつ幹に放して放飼した。2001年6月初旬から7月初旬にかけてこれらのマツの地上部の高さ4.5mまでの範囲の幹を解剖して、材内にいるマツノマダラカミキリの幼虫、蛹および成虫を取り出し、サビマダラオオホソカタムシによる捕食寄生の情況を調査した。
表2に示すようにサビマダラオオホソカタムシに捕食寄生されたマツノマダラカミキリの割合(被捕食寄生率)は木によって大きく異なり、6.3%から69.0%までの範囲で変移した。サビマダラオオホソカタムシ成虫を幹に付着させた場合の被捕食寄生率の平均は34.8%であり、表1に示す卵を接種した場合の被捕食寄生率(74.7〜95.8%)に比べてはるかに低い値であった。この結果は本発明による網袋とそれを包囲する防水性材料製袋を用いた卵接種の方法の有効性を示している。
【0018】
【表2】

【発明の効果】
【0019】
本発明のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫類の卵の樹木への施用装置を使用することにより、ホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫類によるカミキリムシ類幼虫などの樹木穿孔性害虫の防除が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の穿孔性害虫防除材の構成を示す。
【符号の説明】
【0021】
1.ポリプロピレン製網袋
2.ポリエチレン製袋
3.サビマダラオオホソカタムシの卵塊

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹木を穿孔して加害する害虫(穿孔性害虫)のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる開口部を有し、かつ防水性材料からなる穿孔性害虫の寄生樹木に施用する穿孔性害虫防除材。
【請求項2】
樹木を穿孔して加害する害虫(穿孔性害虫)のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる網材(網袋)からなる袋と、前記袋を包囲する一片が開口した防水材料からなる袋とで構成され、穿孔性害虫の寄生樹木に施用する穿孔性害虫防除材。
【請求項3】
樹木を穿孔して加害する害虫(穿孔性害虫)のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる網材(網袋)からなる袋と、前記袋を包囲する一片が開口した防水材料からなる袋とで構成され、網袋の内部にホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の卵塊を収容し、防水材料製袋の開口部を下向きにして、穿孔性害虫の寄生樹木に施用する穿孔性害虫防除材。
【請求項4】
穿孔性害虫のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる開口部を有し、かつ防水性材料からなる容器内部にホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の卵塊を収容し、防水材料製袋の開口部を下向きにして、穿孔性害虫の寄生樹木に施用することを特徴とする、樹木の穿孔性害虫を防除する方法。
【請求項5】
穿孔性害虫のホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる網材からなる袋(網袋)と、前記網袋を包囲する一片が開口した防水材料からなる袋とで構成され、網袋の内部にホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の卵塊を収容し、防水材料製袋の開口部を下向きにして、穿孔性害虫の寄生樹木に施用することを特徴とする、樹木の穿孔性害虫を防除する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹木を穿孔して加害する害虫(穿孔性害虫)の天敵であるホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる開口部を有し、かつ防水性材料からなる穿孔性害虫の寄生樹木に施用する穿孔性害虫防除材。
【請求項2】
樹木を穿孔して加害する害虫(穿孔性害虫)の天敵であるホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる網材(網袋)からなる袋と、前記袋を包囲する一片が開口した防水材料からなる袋とで構成され、穿孔性害虫の寄生樹木に施用する穿孔性害虫防除材。
【請求項3】
樹木を穿孔して加害する害虫(穿孔性害虫)の天敵であるホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる網材(網袋)からなる袋と、前記袋を包囲する一片が開口した防水材料からなる袋とで構成され、網袋の内部にホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の卵塊を収容し、防水材料製袋の開口部を下向きにして、穿孔性害虫の寄生樹木に施用する穿孔性害虫防除材。
【請求項4】
穿孔性害虫の天敵であるホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる開口部を有し、かつ防水性材料からなる容器内部にホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の卵塊を収容し、防水材料製袋の開口部を下向きにして、穿孔性害虫の寄生樹木に施用することを特徴とする、樹木の穿孔性害虫を防除する方法。
【請求項5】
穿孔性害虫の天敵であるホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の孵化幼虫が自由に出入りできる網材からなる袋(網袋)と、前記網袋を包囲する一片が開口した防水材料からなる袋とで構成され、網袋の内部にホソカタムシ科(Colydiidae)昆虫の卵塊を収容し、防水材料製袋の開口部を下向きにして、穿孔性害虫の寄生樹木に施用することを特徴とする、樹木の穿孔性害虫を防除する方法。

【図1】
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【公開番号】特開2006−230275(P2006−230275A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−48827(P2005−48827)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(591057511)ヤシマ産業株式会社 (12)
【出願人】(501186173)独立行政法人森林総合研究所 (91)
【Fターム(参考)】