説明

窒化物結晶の製造装置及び製造方法

【課題】窒化物結晶をフラックス法で育成する場合に、結晶の酸素取り込みによる着色を低減することが可能な窒化物結晶の製造装置を提供する。
【解決手段】育成装置は、フラックスおよび原料を収容するためのルツボ9、ルツボ9を収容する反応容器1、反応容器1を収容し、少なくとも窒素ガスを含む雰囲気を充填するための圧力容器30であって、反応容器1を収容する収容空間15を形成する本体11、本体11の開口を閉塞する蓋13、および反応容器1を加熱する発熱体12を備えている圧力容器30、および、蓋13を本体11から離して収容空間15に反応容器1を収容するときに、本体11と蓋13との間の空隙に乾燥気体Cを流す気体供給手段20を備えている。前記製造装置において、除湿された乾燥大気をエアーカーテンのように供給管20から噴出させることにより、圧力容器30中の炉材であるセラミックス等の大気暴露による水分の吸着を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラックス法による窒化物結晶の製造装置及び製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
易酸化性かつ易吸湿性物質の代表例である金属ナトリウムは、大気中にて酸素及び水分と反応して酸化ナトリウムや水酸化ナトリウムを生成する。生成された酸化ナトリウムや水酸化ナトリウムは、窒化を阻害する要因となるため、金属ナトリウムをフラックス材として用いて窒化物結晶を育成する上で、雰囲気中への酸素及び水分の混入を防止する必要があった。
【0003】
特許文献1には、窒化物結晶育成用の炉内雰囲気中の酸素量を制御する方法が記載されている。また、窒化物結晶育成前に、反応容器を予め加熱して水分を除去することが記載されている。
【0004】
特許文献2では、窒素含有ガスを窒化物結晶の育成炉内へと供給するのに際して、ガス中の不純物を除去してから育成炉内に流している。この不純物とは,酸素、水分、オイルなどである。
【0005】
特許文献3では、グローブボックスと結晶育成炉とを直結している。まずグローブボックス中でGaなどの原料粉末やNa粉末をルツボ内に投入するが、このときグローブボックス中の雰囲気からは不純物が排除されており、Na粉末などの酸化を防止できる。しかし、ルツボをグローブボックスから育成炉へと移動させる際には、ルツボ中の粉末が酸素に接触して酸化される。これを防止するために、グローブボックスと結晶育成炉とを直結させ、いずれの雰囲気も、不純物の排除された雰囲気としている。
【0006】
特許文献4では、グローブボックス中でGaなどの原料粉末やNa粉末をルツボ内に投入した後、ルツボを反応容器内に収容する。このとき、反応容器内の雰囲気からは不純物は除外されており、反応容器は密閉されている。次いで、反応容器をグローブボックスから取り出し、育成炉中に収容する。育成炉中に窒素ガスを導入して加圧したときに、反応容器の密閉が破れ、反応容器中の雰囲気が加圧されるようにしている。この方法によって、グローブボックスから育成炉へとルツボを移動させるときの原料やNa粉末の酸化を防止することに成功している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005-154254
【特許文献2】WO2009-072254
【特許文献3】特開2008-297152
【特許文献4】WO2006/098458
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献3記載のようにグローブボックスと育成炉とを直結すれば、原料を採取した時から育成時まで、原料やNa粉末が酸素に曝露されるおそれがなく、その点で好ましいと考えられる。しかし、育成炉中は高圧である上、容積も大きい。グローブボックスは常圧であり、容積も小さい。このため、両者の連結部分には圧力差を段階的に緩和するハッチ構造が必要となり、強度確保などの安全面から構造が極めて複雑となる。特に窒化物単結晶の育成炉の圧力は高い上、量産用の大型炉では容積も更に大きくなってくるために、設備設計に工夫を必要とし、実用に困難性を伴う。
【0009】
特許文献2では、結晶中に酸素が取り込まれることを述べており、また、成長速度の低下を招く原因は雰囲気中の酸素もしくは原料の酸化物であると記載されている。酸素に関しては数値を記載して検討を行っているが、水分に関しては極力除去ということで、育成容器の予備加熱(容器のベーキング)としか記載されておらず、数値では記載されていない。
【0010】
特許文献4の方法では、大気中の酸素の影響は排除できるはずであるが、育成炉における微量の水分の影響は記載されていない。
【0011】
そこで、本発明者は、結晶育成の前日から育成炉を真空ベークして炉内の水分を排除した上で、100℃で炉に反応容器を設置し、結晶の育成を行った。この結果、窒化物結晶への酸素取り込みを防止することができず、結晶の着色が見られた。
【0012】
本発明者は、この原因を検討した。特許文献4記載のようにルツボをグローブボックス中で反応容器に入れて密閉し、反応容器を育成炉に収容し、窒素ガスを導入して反応容器内雰囲気を開放させれば、大気中の酸素による影響は防止できるはずである。また、育成炉を前日から加熱して水分を除去していることから、育成炉内雰囲気の水分の影響も防止できるはずである。それにもかかわらず、得られた結晶に着色が見られたのは、先行技術文献では未検討の原因があったからと考えられた。
【0013】
そこで、育成炉を更に大型化して同様の実験を行ったところ、得られた窒化物結晶への酸素取り込み量が更に増大し、着色も強くなる傾向が見られた。また、育成実験前における育成炉の加熱温度や保持時間を変えてみたが、それによる影響は特に見られなかった。これらのことから、育成炉の内部に酸素取り込みの原因があるらしいことが判明してきた。
【0014】
本発明の課題は、窒化物結晶をフラックス法で育成する場合に、結晶の酸素取り込みによる着色を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、フラックスおよび原料を含む溶液を使用して窒化物結晶を製造する装置であって、
前記フラックスおよび前記原料を収容するためのルツボ、
ルツボを収容する反応容器、
反応容器を収容し、少なくとも窒素ガスを含む雰囲気を充填するための圧力容器であって、反応容器を収容する収容空間を形成する本体、この本体の開口を閉塞する蓋、および反応容器を加熱する発熱体を備えている圧力容器、および
蓋を本体から離して収容空間に反応容器を収容するときに、本体と蓋との間の空隙に乾燥気体を流す気体供給手段
を備えていることを特徴とする。
さらには、本発明は、フラックスおよび原料を収容するルツボ、
前記ルツボを収容する反応容器、および
前記反応容器を収容し、少なくとも窒素ガスを含む雰囲気を充填するための圧力容器であって、前記反応容器を収容する収容空間を形成する本体、この本体の開口を閉塞する蓋、および前記反応容器を加熱する発熱体を備えている圧力容器
を使用して窒化物結晶を製造する方法であって、
前記蓋を前記本体から離して前記収容空間に前記反応容器を収容するときに、前記本体と前記蓋との間の空隙に乾燥気体を流す気体供給工程;および
前記ルツボ内の前記フラックスおよび前記原料を加熱および加圧することによって前記窒化物結晶を育成する育成工程
を有することを特徴とする、窒化物結晶の製造方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明者は、グローブボックス中でルツボを反応容器内に密閉して圧力容器内に収容し、かつその前に圧力容器中を予備加熱して水分を除去した。しかし、育成用の圧力容器の蓋を開けて反応容器を収容するときに、短時間ではあるが大気と接触する。このときに、圧力容器中の炉材であるセラミックス等が大気暴露されることにより、水分が吸着し、結晶育成時に、炉材に吸着した水分が酸素源となり、結晶中に取り込まれるものと考えられた。これは、完全密閉された小型炉にて得られた結晶よりも、試料設置時に大気暴露をしてしまう大型炉で得られた結晶の酸素取り込み量が多くなりやすいことからも示唆される。さらに、結晶の大型化に伴い、炉が大型化した為、炉材への水分吸着が顕在化したものと考えられる。
【0017】
本発明者は、この仮説に基づき、育成用の圧力容器内に反応容器を収容するときに、圧力容器の蓋と本体との間に生ずる間隙に向かって乾燥気体を吹き出させることを想到し、実施した。その結果、前述したような酸素の取り込みによる窒化物結晶の着色を防止できることを見いだし、本発明に到達した。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る装置を示す模式図である。
【図2】図1の装置を模式的に示す上面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る装置を示す模式図である。
【図4】図3の装置を模式的に示す上面図である。
【図5】本発明の更に他の実施形態に係る装置を示す模式図である。
【図6】(a)、(b)は、それぞれ、図5の装置を模式的に示す上面図である。
【図7】好適な実施形態に係るルツボ9および反応容器1を模式的に示す断面図である。
【図8】好適な実施形態に係るルツボ9および反応容器1Aを模式的に示す断面図である。
【発明の実施の形態】
【0019】
本発明においては、フラックスおよび原料を含む溶液を使用して窒化物結晶を製造する。
すなわち、フラックスおよび原料を収容したルツボを反応容器内に収容し、反応容器を圧力容器内に収容し、高圧下で加熱する。この際には、窒素を含む雰囲気ガスを所定圧力に圧縮し、圧力容器内に供給し、圧力容器内の全圧および窒素分圧を制御する。
【0020】
フラックスは易酸化性または易吸湿性物質を含有しており、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウムが上げられ、更に例えば、ガリウム、アルミニウム、インジウム、ホウ素、亜鉛、ケイ素、錫、アンチモン、ビスマス、炭素を添加することができる。また、フラックス中には、目的とする窒化物の原料が含有されている。
【0021】
フラックス法によって、例えば以下の単結晶を好適に育成できる。
GaN、AlN、InN、これらの混晶(AlGaInN)、BN。
【0022】
結晶育成工程における加熱温度、圧力は、結晶の種類によって選択するので特に限定されない。加熱温度は例えば800〜1500℃とすることができる。好ましくは800〜1200℃であり、更に好ましくは800〜1100℃である。圧力も特に限定されないが、圧力は1MPa以上であることが好ましく、2MPa以上であることが更に好ましい。圧力の上限は特に規定しないが、例えば200MPa以下とすることができ、100MPa以下が好ましい。
【0023】
例えば、少なくともナトリウム金属を含むフラックスを使用して窒化ガリウム単結晶を育成できる。このフラックスには、ガリウム原料物質を溶解させる。ガリウム原料物質としては、ガリウム単体金属、ガリウム合金、ガリウム化合物を適用できるが、ガリウム単体金属が取扱いの上からも好適である。
【0024】
このフラックスには、ナトリウム以外の金属、例えばリチウムを含有させることができる。ガリウム原料物質とナトリウムなどのフラックス原料物質との使用割合は、適宜であってよいが、一般的には、ナトリウム過剰量を用いることが考慮される。もちろん、このことは限定的ではない。
【0025】
この実施形態においては、窒素ガスを含む混合ガスからなる雰囲気下で、全圧1MPa以上、200MPa以下の圧力下で窒化ガリウム単結晶を育成する。全圧を1MPa以上とすることによって、例えば800℃以上の高温領域において、更に好ましくは850℃以上の高温領域において、良質の窒化ガリウム単結晶を育成可能であった。
【0026】
好適な実施形態においては、育成時雰囲気中の窒素分圧を1MPa以上、200MPa以下とする。この窒素分圧を1MPa以上とすることによって、例えば800℃以上の高温領域において、フラックス中への窒素の溶解を促進し、良質の窒化ガリウム結晶を育成可能であった。この観点からは、雰囲気の窒素分圧を2MPa以上とすることが更に好ましい。また、窒素分圧は実用的には100MPa以下とすることが好ましい。
【0027】
雰囲気中の窒素以外のガスは限定されないが、不活性ガスが好ましく、アルゴン、ヘリウム、ネオンが特に好ましい。窒素以外のガスの分圧は、全圧から窒素ガス分圧を除いた値である。
【0028】
好適な実施形態においては、窒化ガリウム結晶の育成温度は、800℃以上であり、850℃以上とすることが更に好ましい。このような高温領域においても良質な窒化ガリウム結晶が育成可能である。また、高温・高圧での育成により、生産性を向上させ得る可能性がある。
【0029】
窒化ガリウム結晶の育成温度の上限は特にないが、育成温度が高すぎると結晶が成長しにくくなるので、1500℃以下とすることが好ましく、この観点からは、1200℃以下とすることが更に好ましい。
【0030】
育成用基板の材質は限定されないが、サファイア、AlNテンプレート、GaNテンプレート、GaN自立基板、シリコン単結晶、SiC単結晶、MgO単結晶、スピネル(MgAl)、LiAlO、LiGaO、LaAlO,LaGaO,NdGaO等のペロブスカイト型複合酸化物を例示できる。また組成式〔A1−y(Sr1−xBa〕〔(Al1−zGa1−u・D〕O(Aは、希土類元素である;Dは、ニオブおよびタンタルからなる群より選ばれた一種以上の元素である;y=0.3〜0.98;x=0〜1;z=0〜1;u=0.15〜0.49;x+z=0.1〜2)の立方晶系のペロブスカイト構造複合酸化物も使用できる。また、SCAM(ScAlMgO)も使用できる。
【0031】
反応容器を収容し、少なくとも窒素ガスを含む雰囲気を充填するための圧力容器は、特に限定されない。この装置は熱間等方圧プレス装置が好ましいが、それ以外の雰囲気加圧型加熱炉であってもよい。
【0032】
乾燥気体は、乾燥処理の行われた気体であればよく、酸素を含んでいても良い。この段階で酸素が炉内に入っても、次の真空吸引段階で除去して結晶への影響を防止することが可能であった。こうした気体は、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスの他、酸素、二酸化炭素であってよく、これらの混合物であってよい。乾燥された大気も使用可能であった。
【0033】
気体は乾燥されている必要があるが、具体的には、気体の露点は+10℃以下が好ましく、-10℃以下が更に好ましい。
【0034】
また、乾燥気体の流量は、本発明の作用効果の観点からは、0.1L/分以上が好ましく、1L/分以上が更に好ましい。また、反応容器の収容に対する取り回しの観点からは、5000L/分以下が好ましく、3000L/分以下が更に好ましい。
【0035】
圧力容器の蓋を本体から離して収容空間に反応容器を収容するときに、本体と蓋との間の空隙に乾燥気体を流す気体供給手段は、このような機能を果たすかぎり、具体的形態は特に限定されない。以下のものが特に好適である。
【0036】
(1) 圧力容器の本体が側壁と底壁とを有しており、気体供給手段が底壁に設けられており、この気体供給手段から圧力容器内の収容空間へと気体を供給する。この気体が収容空間を通過して空隙へと流れる。
【0037】
(2) 圧力容器の本体が側壁と底壁とを有しており、気体供給手段が側壁の上端部に設けられており、気体供給手段から乾燥気体を空隙へと流す。これによって、圧力容器の収容空間と空隙との間に一種のエアーカーテンを形成し、大気内の水分が収容空間へと流入して炉材に付着することを防止できる。
【0038】
(3) 圧力容器の本体が側壁と底壁とを有しており、気体供給手段が本体の外側に設けられており、気体供給手段から乾燥気体を空隙へと流す。
【0039】
以下、図面を参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る育成装置を模式的に示す図であり、図2は、図1の装置を模式的に示す上面図である。
【0040】
ルツボ9内に、非酸化性雰囲気のグローブボックス内で、フラックスおよび単結晶原料10を封入する。ルツボ内には、種結晶基板を設置することが更に好ましい。次いで、グローブボックス内でルツボ9を反応容器1内に収容する。反応容器1は、本体8と蓋7とを備えている。本体8の上側エッジには細長いフランジが形成されている。
【0041】
例えば図1に示す例においては、HIP(熱間等方圧プレス)装置の圧力容器30の中に台座14を固定し、台座14上に反応容器1を設置する。圧力容器30は本体11と蓋13とを組み合わせて作られている。圧力容器30の外部には、図示しない混合ガスボンベを設ける。混合ガスボンベ内には、所定組成の混合ガスが充填されており、この混合ガスを圧縮機によって圧縮して所定圧力とし、図示しない供給管を通して圧力容器30内に供給する。この雰囲気中の窒素は窒素源となり、アルゴンガス等の不活性ガスはフラックスの蒸発を抑制する。この圧力は、図示しない圧力計によって監視する。反応容器1の周囲にはヒーター12が設置されており、ルツボ内の育成温度を制御可能となっている。
【0042】
圧力容器30は、本体11と蓋13とを備えている。本体11は、底壁11bと側壁11aとからなり、側壁11aにヒーター12が設置されている。底壁11bと側壁11aとによって収容空間15が形成されている。底壁11bには気体供給管16が上向きに設置されており、各気体供給管16は乾燥気体ボンベ17に連結されている。
【0043】
ルツボ9を収容した反応容器1をグローブボックスから取り出し、圧力容器のほうへと移送する。このとき、反応容器1は密閉されている。次いで、蓋13を開き、蓋13と本体11との間に空隙21を設け、反応容器1を収容空間15に収容する。次いで蓋13を本体11の側壁11aのシール面11cに当接させて密閉し、結晶育成工程に入る。
【0044】
ここで、蓋13を本体11から離して反応容器1を収容する間、供給管16から矢印Aのように乾燥気体を吹き出す。この乾燥気体は、収容空間15内を上昇し(図1)、空隙21へと向かって矢印Bのように吹き出す(図2)。これによって、圧力容器30の外部の大気中にある水分が圧力容器内に進入することを防止し、結晶が着色することを防止できた。
【0045】
図3、図4に示す例では、底壁11bには供給管を設けていない。そして、圧力容器30の側壁11aの上端部に供給部20を設け、供給部20から矢印Cのように空隙21へと向かって乾燥気体を吹き出している。ここで、本例では、供給部20が、図4に示すようにリング状をなしており、供給部20の内側エッジに沿って複数の供給孔20aが形成されている。そして、各供給孔20aから同時に乾燥気体を吹き出すようになっている。
【0046】
ここで、本例では、供給孔におけるガス吹き出し方向Cを、水平面Hに対して角度θ傾斜させることによって、内側斜め上方へと向かって吹き出すようにしている。これによって、ガスが真横に吹き出す場合に比べて、大気の水分進入を一層効果的に防止できる。
【0047】
この観点からは、θは0.5°以上が好ましく、5°以上が更に好ましい。一方、θが大きくなり過ぎると、今度は空隙21内にある大気を圧力容器内へと巻き込み易くなるので、この観点からは、θは50°以下が好ましく、30°以下が更に好ましい。
【0048】
また、本例では、供給部20の全周にわたって内側へとガスを矢印Cのように吹き出させた。この方法では、空隙21の全周にわたってエアーカーテンを形成しやすいという利点があるが、一方で乾燥気体同士が互いに衝突し合って収容空間15内へと(下方へと)向かう流れが発生し、この流れに大気を巻き込む可能性もある。この観点からは、供給部20の内側円周のうち半周側のみに供給孔20aを形成し、他方の半周側には供給孔20aを設けないようにすることができる。
【0049】
また、本例では、各供給孔20aからのガス吹き出し方向Cと、供給孔20aにおける供給部20の接線Tがなす角度φが90°である。吹き出し方向Cが図面において左右に傾斜するとφは90°よりも小さくなるので、φは90°が最大値である。しかし、この形態では、各供給孔から吹き出された乾燥気体が空隙21の中心に向かうので、乾燥気体同士が互いに衝突し合って収容空間15内へと(下方へと)向かう流れが発生し易く、この流れに大気を巻き込む可能性もある。
【0050】
この観点からは、各供給孔20aからのガス吹き出し方向Cと、供給孔20aにおける供給部20の接線Tがなす角度φを90°よりも小さくすることができる。これによって、各供給孔20aから吹き出す乾燥気体が互いに衝突しにくくなる。この観点からは、φは、89°以下が好ましく、80°以下が更に好ましい。一方、φが小さくなり過ぎると、今度は11内中央部での効果が低くなるので、この観点からは、θは5°以上が好ましく、20°以上が更に好ましい。
【0051】
なお、供給孔20aは、本例では側壁11aの内壁面に開口させたが、シール面11cに開口させてもよい。
【0052】
図5、図6に示す例では、底壁11bには供給管を設けていない。そして、圧力容器30の側壁11aの上に供給部20、20Aを設け、供給部20から矢印C、Dのように空隙21へと向かって乾燥気体を吹き出している。ここで、本例では、供給部20、20Aが、図6に示すように板状をなしており、供給部の内側エッジに沿って複数の供給孔20aが形成されている。そして、各供給孔20aから同時に乾燥気体を吹き出すようになっている。供給部20、20Aと本体11とは離れている。
【0053】
図6(a)の例では、供給部20に複数の供給孔20aが設けられている。また、図6(b)の例では、供給部20Aに一つの細長い供給孔20bが形成されており、この供給孔20bから矢印Dのように一方向へと乾燥気体が流れる。
【0054】
ここで、本例では、供給孔におけるガス吹き出し方向C、Dを、水平面Hに対してθ傾斜させることによって、内側斜め上方へと向かって吹き出すようにしている。これによって、ガスが真横に吹き出す場合に比べて、大気の水分進入を一層効果的に防止できる。
【0055】
この観点からは、θは0.5°以上が好ましく、2°以上が更に好ましい。一方、θが大きくなり過ぎると、今度は空隙21内にある大気を圧力容器内へと巻き込み易くなるので、この観点からは、θは45°以下が好ましく、10°以下が更に好ましい。
【0056】
また、本例では、供給部20、20Aから一方向へと向かってガスを矢印C、Dのように吹き出させた。この方法では、空隙21の全周にわたってエアーカーテンを形成しやすいという利点があり、かつ、各供給孔から吹き出したガスが互いに衝突して下向きの流れを形成するおそれがない。
【0057】
以下、反応容器の具体例について述べる。
図7の例では、蓋3の所定箇所に開口4が形成されており、各開口4の内側に封止手段5が固定されている。図8の例では、各開口4の外側に封止手段5Aが固定されている。各容器は、封止手段5、5Aによって、反応容器1、1A外の雰囲気からは気密に封止されている。この状態で反応容器1、1Aをグローブボックスから取り出し、次いでそのまま圧力容器内に設置する。
【0058】
ここで、圧力容器30内で容器1(1A)を加熱および加圧する段階のいずれかの時点で、封止手段5(5A)による気密封止が解除されるようになっている。本例では、例えば封止手段5(5A)が高温によって溶融したり、あるいは圧力によって破壊されたり、あるいは圧力によって容器1(1A)から外れたりするように設計しておく。不要となった封止手段5は、図7の例においては、容器1の内側面に付着したままとなったり、あるいは容器1内を下方へと落下する。また、不要となった封止手段5Aは、図8の例においては、容器1Aの外側面に付着したままとなったり、あるいは容器1Aからはずれて飛散する。この結果、容器内雰囲気6が窒素含有雰囲気と連通する。
【0059】
好適な実施形態においては、封止手段が、加熱下で溶融および/または変形する材質からなる。このような材質は、更に軟質であることが気密性確保および気密性の解除しやすさの点で好ましい。加熱下で溶融および/または変形する材質としては、低融点金属や高分子材料が好ましい。目的とする温度で溶融するか、変形するかは、処理温度と封止手段の材質との関係に定まる。低融点金属としては、アルミニウム、インジウム、錫、鉛、およびこれらの一種以上を含む合金(例えばはんだ)を例示できる。また、高分子材料としては、パラフィン、ポリエチレン、テフロン、ブチルゴムを例示できる。
【0060】
封止手段が加熱により溶融、変形する実施形態においては、封止手段の形態は特に限定されないが、シート状であってよく、フィルム状であってよく、また板状であってよい。
【0061】
封止手段が加熱により溶融、変形する実施形態においては、封止手段を容器に取り付ける方法は特に限定されない。例えば、封止手段を容器に接着できるし、封止手段を容器に機械的に固定できる。
【0062】
また、好適な実施形態においては、封止手段が、加圧下で破壊または容器から分離される。破壊の場合には、封止手段は、加圧下で破損して貫通孔が開くものであってよく、あるいは封止手段が複数の破片に分裂するものであってよい。この場合、封止手段は破壊しつつも容器には少なくとも一部が付着状態を保っている。一方、封止手段が容器から分離あるいは剥離するように設計することもできる。
【0063】
具体的には、封止手段を、加圧時に容易に破壊するような破断強度の低い材質によって形成したり、あるいは封止手段を薄いシート状に成形することによって破断しやすくする。このような材質としては、アルミニウム箔、ステンレス箔、金箔を例示できる。
【0064】
また、加圧時に封止手段が容器から外れる実施形態においては、封止手段の容器への付着力を、加圧時に封止主段が確実に容器から分離する程度に低く設定しておく。このような取り付け方法は限定されないが、例えば接着、圧着法がある。
【実施例】
【0065】
(実施例1)
(GaNテンプレートの作成)
図3、4、7を参照しつつ説明した方法に従い、GaN単結晶を育成した。
具体的には、直径2インチ、厚さ1mmのc面サファイア基板の表面に、GaN低温バッファ層を500℃で50nmの厚さに成膜した後、厚さ3ミクロンのGaN薄膜をMOCVD法により成膜した。
【0066】
(原料の秤量と密閉)
アルゴン雰囲気のグローブボックス内で、内径φ70mmのアルミナルツボ9の底面中央に種結晶基板としてφ2インチGaNテンプレートを配置した。さらに金属ナトリウム、金属ガリウム、炭素を原料としてGa/Na比27mol%となる比率でルツボ9内に充填した。このルツボにアルミナ製の蓋を載せた。このルツボ9を反応容器1に収容した。容器1の材質はステンレススチールとした。開口4は2箇所設けた。各開口の直径は2mmとした。厚さ100μmのアルミニウム製テープ5(直径約4〜5mm)を蓋3の裏側に貼り付け、各開口4を塞いだ。
【0067】
(圧力容器の前処理)
育成実験の前日に、育成温度以上である875℃で真空状態で加熱し、真空を引き続けながら冷却を行った。翌朝には、炉は125℃まで冷めていた。次いで、炉のコンディションを測定するために、窒素ガスにて約0.2MPa程度加圧し、1時間後に大気圧までガスを放出させながら、露点と酸素濃度を測定した。このときの露点は-65℃、酸素濃度は1ppm以下であった。
【0068】
(反応容器の収容)
次いで、圧力容器の蓋13を開け、グローブボックスから反応容器1を取り出し、本体11内に設置した。このとき、除湿された乾燥大気(露点:-40℃)を300L/ minでエアーカーテンのように供給管20から噴出させた。反応容器の設置にかかった時間は20分であった。設置後、蓋13を締め、真空ポンプにて50分真空引きを行った。到達真空度は0.03Paであった。
【0069】
(単結晶育成)
次いで、純度99.99%の窒素ガス(露点-80℃、酸素濃度<1ppm)を用いて炉内を昇圧して、4.1MPaとした。その後、870℃になるまで昇温し、圧力調整弁にて熱膨張にて設定圧力以上となった余分なガスを放出し、設定圧力を保持した。放出されたガスを露点計と酸素濃度計にて測定したところ、露点は-58℃(水分量14ppm)、酸素濃度は1.5ppmであった。870℃に到達した後、溶液を静置もしくは、強制撹拌を行いながら100時間保持することにより結晶成長させた。その後30時間かけて室温まで徐冷した。冷却後、結晶育成炉から育成容器を取り出し、エタノールを用いて、フラックスを除去し、成長した窒化ガリウム結晶板を回収した。
【0070】
なお、反応容器を圧力容器から取り出したところ、蓋をふさぐのに用いたアルミニウム製テープ5が溶けて開口4が露出しており、容器内部に窒素ガスが導入されたことが確認された。また、容器の形状に変化がなかったことから、加圧時に穴が開き、窒素ガスが容器内部に導入されたことが確認された。
【0071】
(単結晶の評価)
この窒化ガリウム結晶板は、大きさはφ2インチであり、厚さは約1.0mmであり、無色透明であった。
この結晶板の断面観察をしたところ、着色部位は見られず、研磨することで、厚さ0.5mmの無色透明な結晶板を作成することが出来た。この結晶板の不純物量をSIMSにより測定したところ、酸素は6×1016atoms/cm3であった。ナトリウム、炭素は検出されなかった。基板中央のXRC半値幅は(0002)反射が120秒、(10-12)反射が150秒であり、燐酸:硫酸=3:1の混合液を用いて250℃・140分エッチングしたときのエッチピット密度(EPD)は5×105/cm2であった。ホール測定により、電子移動度900cm2/Vs、比抵抗0.2Ω・cm、キャリア濃度6×1016atoms/cm3であり、低キャリア濃度、高移動度であった。
【0072】
(実施例2)
反応容器設置時に用いる乾燥大気の流量を減らして、150L / minとする以外は、実施例1と同様に結晶育成を行った。真空引きを50分した時点での到達真空度は0.04Paまで到達した。昇温時に放出されたガスの露点を測定したところ、-51℃(水分量34ppm)であった。
【0073】
窒化ガリウム結晶板を回収したところ、窒化ガリウム結晶板は、大きさはφ2インチであり、厚さは約1.0mmであり、やや茶色がかった色であった。
【0074】
この結晶板の断面観察をしたところ、着色部位は成長初期の約50ミクロンの領域のみで、それ以外の領域では着色は見られず、両面を研磨することにより、厚さ0.5mmの無色透明な結晶板を作成することが出来た。この結晶板の不純物量をSIMSにより測定したところ、酸素は6×1016atoms/cm3であった。ナトリウム、炭素は検出されなかった。基板中央のXRC半値幅は(0002)反射が175秒、(10-12)反射が200秒であり、燐酸:硫酸=3:1の混合液を用いて250℃・140分エッチングしたときのエッチピット密度(EPD)は1×106/cm2であった。
【0075】
(実施例3)
反応容器の設置時に用いる乾燥気体の露点を-20℃とした以外は、実施例1と同様に結晶育成を行った。真空引きを50分おこなった時点での到達真空度は0.04Paであった。昇温時に放出されたガスの露点と酸素濃度を測定したところ、露点-42℃(水分量101ppm)、酸素濃度1.5ppmであった。
窒化ガリウム結晶板を回収したところ、窒化ガリウム結晶板は、大きさはφ2インチであり、厚さは約1.0mmであり、茶色を呈していた。
【0076】
この結晶板の断面観察をしたところ、着色部分は、表面近傍の200ミクロンの領域のみであり、育成中期〜後期の800ミクロンの領域は無色透明であった。この透明な部分を研磨することによって厚さ0.5mmの無色透明な結晶板を作成することが出来た。この結晶板の不純物量をSIMSにより測定したところ、酸素は1×1017atoms/cm3であった。炭素は実施例1と同様に検出されなかったが、実施例1では検出されなかったナトリウムが検出され、5×1015atoms/cm3であった。基板中央のXRC半値幅は(0002)反射が185秒、(10-12)反射が210秒であり、燐酸:硫酸=3:1の混合液を用いて250℃・140分エッチングしたときのエッチピット密度(EPD)は1×106/cm2であった。
【0077】
(比較例1)
反応容器の設置時にドライエアーを用いないこと以外は、実施例1と同様に結晶育成を行った。炉の大気開放前の露点と酸素濃度は、実施例1とほぼ同じであった。真空引きを50分した時点での到達真空度は0.5Paであった。昇温時に放出されたガスの露点、酸素濃度を測定したところ、-35℃(水分量220ppm)、酸素1.5ppmであった。
【0078】
窒化ガリウム結晶板を回収したところ、窒化ガリウム結晶板は、大きさはφ2インチであり、厚さは約1.0mmであり、焦げ茶色を呈していた。この結晶板の断面観察をしたところ、濃い着色部分は、成長初期から中期の約500ミクロンの領域と表面近傍の100ミクロンの領域でであった。結晶は平滑でなく、0.2mm程度の大きさの凹凸が多数見られた。透明な部分を研磨して、厚さ0.3mmの結晶板を作成することが出来た。この結晶板の不純物量をSIMSにより測定したところ、酸素は2×1017atoms/cm3であった。炭素は実施例1と同様に検出されなかったが、実施例1では検出されなかったナトリウムが検出され、8×1015atoms/cm3であった。基板中央のXRC半値幅は(0002)反射が270秒、(10-12)反射が320秒であり、燐酸:硫酸=3:1の混合液を用いて250℃・140分エッチングしたときのエッチピット密度(EPD)は2×106/cm2であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラックスおよび原料を含む溶液を使用して窒化物結晶を製造する装置であって、
前記フラックスおよび前記原料を収容するためのルツボ、
前記ルツボを収容する反応容器、
前記反応容器を収容し、少なくとも窒素ガスを含む雰囲気を充填するための圧力容器であって、前記反応容器を収容する収容空間を形成する本体、この本体の開口を閉塞する蓋、および前記反応容器を加熱する発熱体を備えている圧力容器、および
前記蓋を前記本体から離して前記収容空間に前記反応容器を収容するときに、前記本体と前記蓋との間の空隙に乾燥気体を流す気体供給手段
を備えていることを特徴とする、窒化物結晶の製造装置。
【請求項2】
前記本体が側壁と底壁とを有しており、前記気体供給手段が前記底壁に設けられており、この気体供給手段から前記収容空間へと供給された前記気体が前記空隙へと流れることを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記本体が側壁と底壁とを有しており、前記気体供給手段が前記側壁の上端部に設けられており、前記気体供給手段から前記乾燥気体を前記空隙へと流すことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記本体が側壁と底壁とを有しており、前記気体供給手段が前記本体の外側に設けられており、前記気体供給手段から前記乾燥気体を前記空隙へと流すことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記気体供給手段が気体供給管であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記気体供給手段が複数の気体供給口を備えていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記反応容器に開口が設けられており、この開口を気密封止し、前記窒化物結晶の育成時の加熱および加圧条件下において前記開口を前記雰囲気に連通させる封止手段を備えていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つの請求項に記載の装置。
【請求項8】
フラックスおよび原料を収容するルツボ、
前記ルツボを収容する反応容器、および
前記反応容器を収容し、少なくとも窒素ガスを含む雰囲気を充填するための圧力容器であって、前記反応容器を収容する収容空間を形成する本体、この本体の開口を閉塞する蓋、および前記反応容器を加熱する発熱体を備えている圧力容器
を使用して窒化物結晶を製造する方法であって、
前記蓋を前記本体から離して前記収容空間に前記反応容器を収容するときに、前記本体と前記蓋との間の空隙に乾燥気体を流す気体供給工程;および
前記ルツボ内の前記フラックスおよび前記原料を加熱および加圧することによって前記窒化物結晶を育成する育成工程
を有することを特徴とする、窒化物結晶の製造方法。
【請求項9】
前記本体が側壁と底壁とを有しており、前記乾燥気体を供給する気体供給手段が前記底壁に設けられており、この気体供給手段から前記収容空間へと供給された前記気体が前記空隙へと流れることを特徴とする、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記本体が側壁と底壁とを有しており、前記乾燥気体を供給する気体供給手段が前記側壁の上端部に設けられており、前記気体供給手段から前記乾燥気体を前記空隙へと流すことを特徴とする、請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記本体が側壁と底壁とを有しており、前記乾燥気体を供給する気体供給手段が前記本体の外側に設けられており、前記気体供給手段から前記乾燥気体を前記空隙へと流すことを特徴とする、請求項8記載の方法。
【請求項12】
前記乾燥気体を供給する気体供給手段が気体供給管であることを特徴とする、請求項8〜11のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記乾燥気体を供給する気体供給手段が複数の気体供給口を備えていることを特徴とする、請求項8〜12のいずれか一つの請求項に記載の方法。
【請求項14】
前記反応容器に開口が設けられており、この開口を気密封止し、前記窒化物結晶の育成時の加熱および加圧条件下において前記開口を前記雰囲気に連通させる封止手段を備えていることを特徴とする、請求項8〜13のいずれか一つの請求項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−195345(P2011−195345A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−61121(P2010−61121)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、「ナノエレクトロニクス半導体新材料・新構造技術開発ー窒化物系化合物半導体基板・エピタキシャル成長技術の開発」に係る委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000004064)日本碍子株式会社 (2,325)
【出願人】(504176911)国立大学法人大阪大学 (1,536)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】