説明

窒素含有へテロアリール誘導体

本発明は、式(I)[式中、R、R、R、R、R、A、A、及びYは、本明細書及び特許請求の範囲で定義されたとおりである]の新規な窒素含有へテロアリール誘導体、ならびにその生理学的に許容しうる塩及びエステルに関する。これらの化合物はPDE10Aを阻害し、医薬として使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I):
【化1】


{式中、
及びAは、CH及びNからなる群より独立して選択され(但し、A及びAは同時にNではない);
は、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、低級アルキル−C(O)−、シアノ、ハロゲン、1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノ、シクロアルキル、又はヘテロシクリルであり;
及びRは、独立して、水素又は低級アルキルであり;
は、ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されているヘテロアリールであり;
Yは、以下:
【化2】


からなる群より選択される5員ヘテロアリールであり、
ここで、前記ヘテロアリールは、
低級アルキル[アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、1又は2個の低級アルキルにより場合により置換されているアミノ、COOH、COO−低級アルキル、オキソ、シアノならびにヘテロアリール(ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている]、
シクロアルキル(ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)、及び
ヘテロシクリル(ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択される1個の置換基により場合により置換されており;そして
は、アリール及びヘテロアリール(ここで、前記アリール及び前記ヘテロアリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択される}で示される新規な窒素含有ヘテロアリール誘導体、又はその薬学的に許容しうる塩に関する。
【0002】
さらに、本発明は、上記化合物の製造方法、そのような化合物を含有する医薬製剤、ならびに医薬製剤の製造のためのこれらの化合物の使用に関する。
【0003】
統合失調症は、妄想、幻覚、思考障害及び精神病などの一過性の陽性症状ならびに感情鈍麻、注意力欠如及び社会的引きこもりなどの持続的陰性症状、そして認知障害により特徴付けられる進行性かつ破滅的な神経疾患である(Lewis DA and Lieberman JA, Neuron,, 28:325-33, 2000)。数十年の間、「ドーパミン作動性活動亢進」仮説に焦点を当てた研究がなされており、それがドーパミン作動系の遮断を含む治療的介入に結びついている(Vandenberg RJ and Aubrey KR., Exp. Opin. Ther. Targets, 5(4): 507-518, 2001; Nakazato A and Okuyama S, et al., Exp. Opin. Ther. Patents, 10(1): 75-98, 2000)。この薬理学的手法は、統合失調症患者の陽性症状を改善することを除いては、機能転帰の最良の予測因子である陰性及び認知症状への取り組みが不十分である(Sharma T., Br.J. Psychiatry, 174(suppl. 28): 44-51, 1999)。加えて、現在の抗精神病薬処置は、体重増加、錐体外路症状又はグルコース及び脂質代謝に対する効果(それらの非特定的な薬理学に関連する)などの副作用と関係する。
【0004】
結論として、有効性及び安全性プロフィールが改善された新規な抗精神病薬を開発する必要性が依然として存在している。非競合的NMDA受容体アンタゴニストである、フェンシクリジン(PCP)及び関連する薬剤(ケタミン)などの化合物によるグルタミン酸系の遮断により引き起こされる精神異常作用に基づいて、1960年代中頃に、統合失調症の補完モデルが提唱された。興味深いことに、健康な志願者においては、PCP誘発性精神異常作用は、認知機能障害と同様に陽性及び陰性症状を併せ持ち、したがって患者における統合失調症と酷似している(Javitt DC et al., Biol. Psychiatry, 45: 668-679, 1999)。
【0005】
環状ヌクレオチド 環状アデノシン一リン酸(cAMP)及び環状グアノシン一リン酸(cGMP)は、神経伝達物質、光及びホルモンなどの多様な細胞外信号の生物学的応答の媒介に関与する偏在性の第二メッセンジャーである。cAPM及びcGMPは、多様な細胞内プロセス(特に、中枢神経系のニューロン内の)を、cAPM−及びcGMP−依存性キナーゼを活性化することにより調節し、次にそれらは、シナプス伝達、神経分化及び生存の調節に関与するタンパク質をリン酸化する。
【0006】
細胞内環状ヌクレオチドレベル、ひいては環状ヌクレオチド信号伝達を制御する上で極めて重要な機構は、ホスホジエステラーゼによる3’,5’−ホスホジエステル結合の加水分解を介する。ホスホジエステラーゼ(PDE)は、ヒトの21個の異なる遺伝子(各遺伝子は幾つかのスプライス変異体をコードする)によりコードされた広く発現した酵素のファミリーである(Beavo, J., Physiol. Rev. 1995, 75, 725-748; Conti, M., Jin, S.L., Prog. Nucleic Acid Res. Mol. Biol. 1999, 63, 1-38; Soderling, S.H., Beavo, J.A., Curr. Opin. Cell Biol. 2000,12, 174-179, Manallack, D.T. et al. J. Med.Chem. 2005, 48 (10), 3449-3462)。
【0007】
PDEファミリーは、環状ヌクレオチドに対するその基質特異性、その調節機構、及び阻害剤に対するその感受性において異なる。さらに、それらは、生体内で、器官の細胞間で、また細胞内においても局在化が異なる。これらの相違が、種々の生理学的機能におけるPDEファミリーの関与の相違につながる。
【0008】
PDE10Aは、1999年に、3つの異なる研究グループ(Fujishige K., et al., Eur J Biochem (1999) 266(3):1118-1127, Soderling S.H., et al., ProcNatl Acad Sci USA (1999) 96(12):7071-7076, Loughney K., et al., Gene (1999) 234(1):109-117)により報告されているように、単一の遺伝子によりコードされた二重基質PDEである。PDE10Aは、アミノ酸配列(779aa)、発現の組織特異的パターン、cAMP及びcGMPに対する親和性、ならびに特異的阻害剤及び一般的阻害剤によるPDE活性に対する効果に関して、多重遺伝子ファミリーの他の要素と異なり独特である。
【0009】
PDE10Aは、あらゆるPDEファミリーの中で最も制限された分布の一つを有し、脳内、特に側坐核及び尾状核被殻内で主に発現する。加えて、視床、嗅球、海馬及び前頭皮質は、適度なPDE10A発現レベルを示す。これら全ての脳領域は、統合失調症及び精神病の病態生理学に関与することが提唱されており、この破滅的な精神疾患におけるPDE10Aの中心的な役割を示唆する。中枢神経系外では、PDE10A転写物の発現が、甲状腺、下垂体、インスリン分泌膵臓細胞及び精巣などの末梢組織においても観察される(Fujishige, K. et al., J. Biol. Chem. 1999, 274, 18438-18445, Sweet, L. (2005) WO 2005/012485)。一方、PDE10Aタンパク質の発現は、腸神経節、精巣及び精巣上体精子においてのみ観察されている(Coskran T.M, et al., J. Histochem. Cytochem. 2006, 54 (11), 1205-1213)。
【0010】
線条体において、mRNA及びタンパク質は両方とも、GABA(γ−アミノ酪酸)含有中型有棘投射ニューロンにおいてのみ発現するため、中枢神経系の疾患の処置の興味深い標的となっている(Fujishige, K. et al., Eur. J. Biochem. 1999, 266, 1118-1127; Seeger, T.F. et al., Brain Res. 2003, 985, 113-126)。線条体中型有棘ニューロンは、哺乳動物の脳の大脳基底核回路における情報統合のための主要な入力部位かつ第一の部位である。大脳基底核は、広範囲に及ぶ大脳皮質の入力をドーパミン作動性信号伝達と統合して、関連する運動及び認識パターンを計画及び実行しながら、一方で望まない又は無関連のパターンを抑制する一連の相互接続された皮質下核である(Graybiel, A.M. Curr. Biol. 2000, 10, R509-R511 (2000)。
【0011】
比較的特異的なPDE10A阻害剤であるパパベリン及びPDE10Aノックアウトマウスは、この酵素の生理機能及びPDE10A阻害の治療有用性の可能性を探るために使用されている。この酵素の阻害は、薬理学的に、あるいは遺伝子破壊により、活性の減少及び精神運動刺激に対する反応の減少を引き起こす。阻害はまた、臨床的抗精神病活性の前兆となる行動反応である、条件回避反応を減少させる(Siuciak, J.A.; et al., Neuropharmacology 2006, 51 (2), 386-396; Siuciak, J.A.; et al., Neuropharmacology 2006, 51 (2), 374-385)。
【0012】
加えて、PDE10A阻害は、統合失調症に関連する陰性及び認知症状を改善する潜在性を有する。実際、パパベリンは、NMDA受容体機能不全の動物の実例である、PCPを用いた亜慢性処置により、ラットに誘発される次元外移行学習(extra-dimensionalshift learning)の欠点を弱めることが示されている(Rodefer, J,S., et al., Eur. J. Neuroscience 2005, 2,: 1070-1076)。加えて、PDE10A2欠損マウスにおける社会的相互作用の増大が観察されている(Sano, H. J. Neurochem. 2008, 105, 546-556)。
【0013】
PDE10A阻害剤を用いて処置することができる疾患には、大脳基底核、中枢神経系の他の部分、及び他のPDE10A発現組織の機能不全により部分的に媒介されると考えられる疾患が含まれるが、これらに限定されない。特に、PDE10Aの阻害が治療効果を有しうる疾患を処置することができる。
【0014】
これらの疾患には、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害又は物質誘発性精神障害などの特定の精神障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害又は全般性不安障害などの不安障害、強迫性障害、薬物中毒、パーキンソン病又は下肢静止不能症候群などの運動障害、アルツハイマー病又は多発梗塞性認知症などの認知欠損障害、鬱病又は双極性障害などの気分障害、あるいは精神病、注意欠陥/多動性障害(ADHD)又は関連する注意障害などの神経精神病態が含まれるが、これらに限定されない。
【0015】
本発明の化合物はまた、cAMP信号伝達系を調節することにより、糖尿病及び肥満症などの関連障害の処置に好適である。
【0016】
PDE10A阻害剤はまた、cAMP及びcGMPレベルを上昇させることにより、ニューロンがアポトーシスに至ることを防ぐ上で有用であるので、抗炎症特性を有しうる。PDE10A阻害剤を用いて処置可能な神経変性障害には、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、多発性硬化症、脳卒中又は脊髄損傷が含まれるが、これらに限定されない。
【0017】
癌細胞の増殖は、cAMP及びcGMPにより阻害される。したがって、cAMP及びcGMPを上昇させることにより、PDE10A阻害剤を、異なる固形腫瘍及び血液学的悪性腫瘍、例えば腎細胞癌又は乳癌の処置に使用することもできる。
【0018】
他に示さない限り、本明細書の発明を記載するために使用される種々の用語の意味及び範囲を説明し、定義するために、以下の定義を示す。
【0019】
本明細書において、用語「低級」は、1〜7個、好ましくは1〜4個の炭素原子からなる基を意味するために使用される。
【0020】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を表し、フッ素、塩素及び臭素が好ましい。
【0021】
用語「アルキル」は、単独で又は他の基と組み合わされて、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜16個の炭素原子、より好ましくは1〜10個の炭素原子の分岐鎖又は直鎖状一価飽和脂肪族炭化水素基を表す。下記低級アルキル基も好ましいアルキル基である。
【0022】
用語「低級アルキル」は、単独で又は他の基と組み合わされて、1〜7個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子の分岐鎖又は直鎖状一価アルキル基を表す。この用語はさらに、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチルなどの基により例示される。
【0023】
用語「シクロアルキル」は、3〜10個の炭素原子、好ましくは3〜6個の炭素原子の一価炭素環式基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルを表す。
【0024】
用語「低級ハロアルキル」は、ハロゲンで一又は多置換されている低級アルキル基を表す。低級ハロアルキル基の例は、例えば、CFH、CFH、CF、CFCH、CF(CH、(CFCH及びCFH−CHである。
【0025】
用語「アルコキシ」は、基R’−O−(ここで、R’はアルキルである)を表す。用語「低級アルコキシ」は、基R’−O−(ここで、R’は低級アルキルである)を表す。
【0026】
用語「低級アルコキシ低級アルキル」は、低級アルコキシで一又は多置換されている低級アルキル基を表す。低級アルコキシ低級アルキル基の例は、例えば、−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH、及び−CH−O−CH−CHである。
【0027】
用語「低級ヒドロキシアルキル」は、1〜3個のヒドロキシ基により置換されている、上記で定義した低級アルキル基を表す。低級ヒドロキシアルキル基の例は、例えば、ヒドロキシ−メチル、2−ヒドロキシ−エチル、ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−プロピル、3−ヒドロキシ−プロパ−2−イル、2,3−ジヒドロキシ−プロピル及び1,3−ジヒドロキシ−プロパ−2−イルである。
【0028】
用語「アミノ」は、2個の水素原子と共に窒素原子を有する一価の基を表す(−NHにより表される)。
【0029】
用語「ヘテロシクリル」は、N、O又はSより選択される1、2又は3個の環ヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素原子である、一価飽和5〜6員単環式環を表す(ここで、結合点は炭素原子又はヘテロ原子のいずれかを介することができる)。ヘテロシクロアルキルの例は、例えば、モルホリニル、テトラヒドロピラニル及びピペリジニルである。
【0030】
用語「アリール」は、一価芳香族炭化水素環を表す。アリール基は、好ましくは、C6−10アリール基を含む。アリール基の例は、例えば、フェニル、1−ナフチル及び2−ナフチルである。
【0031】
用語「ヘテロアリール」は、窒素、酸素及び/又は硫黄より選択される1、2又は3個の原子を含む芳香族5〜6員単環式環又は9〜10員二環式環、例えば、フリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、キノリニル及びイソキノリニルを表す。好ましいヘテロアリール基は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリニル又はイミダゾリルである。
【0032】
式(I)の化合物は、薬学的に許容しうる塩を形成することができる。そのような薬学的に許容しうる塩の例は、生理学的に適合しうる鉱酸、例えば、塩酸、硫酸、亜硫酸又はリン酸との;あるいは有機酸、例えば、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、乳酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸又はサリチル酸との式(I)の化合物の塩である。用語「薬学的に許容しうる塩」は、そのような塩を表す。酸性基、例えば、COOH基を含む式(I)の化合物は更に、塩基との塩を形成することができる。そのような塩の例は、アルカリ塩、アルカリ土類塩及びアンモニウム塩、例えば、Na−、K−、Ca−及びトリメチルアンモニウム塩である。用語「薬学的に許容しうる塩」は、そのような塩も表す。酸を加えることにより得られた塩が好ましい。
【0033】
用語「薬学的に許容しうるエステル」は、カルボキシル基がエステルに変換された式(I)の化合物の誘導体を包含する。低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アミノ−低級アルキル、モノ−又はジ−低級アルキル−アミノ−低級アルキル、モルホリノ−低級アルキル、ピロリジノ−低級アルキル、ピペリジノ−低級アルキル、ピペラジノ−低級アルキル、低級アルキル−ピペラジノ−低級アルキル及びアラルキルエステルが、好適なエステルの例である。メチル、エチル、プロピル、ブチル及びベンジルエステルが、好ましいエステルである。用語「薬学的に許容しうるエステル」は更に、ヒドロキシ基が、(生体に対して非毒性である)無機又は有機酸、例えば、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などで、対応するエステルに変換された式(I)の化合物を包含する。
【0034】
詳細には、本発明は、式(I):
【化3】


{式中、
及びAは、CH及びNからなる群より独立して選択され(但し、A及びAは同時にNではない);
は、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、低級アルキル−C(O)−、シアノ、ハロゲン、1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノ、シクロアルキル、又はヘテロシクリルであり;
及びRは、独立して、水素又は低級アルキルであり;
は、ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されているヘテロアリールであり;
Yは、以下:
【化4】


からなる群より選択される5員ヘテロアリールであり、
ここで、前記ヘテロアリールは、
低級アルキル[アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、1又は2個の低級アルキルにより場合により置換されているアミノ、COOH、COO−低級アルキル、オキソ、シアノならびにヘテロアリール(ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている]、
シクロアルキル(ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)、及び
ヘテロシクリル(ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択される1個の置換基により場合により置換されており;そして
は、アリール及びヘテロアリール(ここで、前記アリール及び前記ヘテロアリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択される}で示される化合物、又はその薬学的に許容しうる塩に関する。
【0035】
上述のYの化学構造は、式(I)において、その左側でアミド窒素に結合し、その右側でRに結合する。
【0036】
式(I)の化合物は個々に好ましく、その生理学的に許容しうる塩は個々に好ましく、そしてその薬学的に許容しうるエステルは個々に好ましいが、式(I)の化合物が特に好ましい。
【0037】
式(I)の化合物は1個以上の不斉C原子を有することができ、したがって鏡像異性体混合物、立体異性体の混合物又は光学的に純粋な化合物として存在することができる。
【0038】
本発明の好ましい実施態様は、Rが、低級アルキル、シクロアルキル又は低級アルコキシ低級アルキル、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロヘキシル又はメトキシメチルである、上述の式(I)の化合物に関する。
【0039】
本発明の別の好ましい実施態様は、R及びRが水素である、上述の式(I)の化合物に関する。
【0040】
本発明の別の好ましい実施態様では、Rは、ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されているピリミジニルである。Rがピリミジン−5−イルである化合物が、より好ましい。
【0041】
本発明に係る他の好ましい化合物は、Rが、フェニルあるいは1又は2個の窒素を含む6又は10員ヘテロアリール(前記フェニル及び前記ヘテロアリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)である化合物である。Rが、上記で定義した置換基により場合により置換されている、フェニル、ピリジニル、ピラジニル、又はキノリニルである化合物が、より好ましい。上記で定義した置換基のうち、ハロゲン及び低級アルコキシが、より好ましい。さらにより好ましくは、Rは、フェニル、2−フルオロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、4−クロロ−フェニル、4−ブロモ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−4−イル、5−クロロ−ピリジン−2−イル、6−クロロ−ピリジン−2−イル、ピラジン−2−イル又はキノリン−2−イルである。
【0042】
本発明に係る他の好ましい化合物は、Yが、
以下:
【化5】


[式中、
は、低級アルキル(アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、1又は2個の低級アルキルにより場合により置換されているアミノ、COO−低級アルキル、シアノ及び低級アルキルにより場合により置換されているヘテロアリールからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)、
シクロアルキル、及び
ヘテロシクリル(低級アルキルからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択され、そして
は、低級アルキルあるいは1又は2個の低級アルキルにより場合により置換されているアミノにより置換されている低級アルキルである]からなる群より選択される化合物である。
【0043】
より好ましくは、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、tert−ブチル、2,2,2−トリフルオロ−エチル、2−ヒドロキシ−エチル、2−メトキシ−エチル、−CHCOOC、2−ジメチルアミノ−エチル、2−シアノ−エチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、テトラヒドロ−ピラン−4−イル、1−メチル−ピペリジン−4−イル、2−モルホリン−4−イル−エチル、ベンジル、2−フェニルエチル又は3−メチル−3H−イミダゾール−4−イルメチルであり、Rは、メチル又は2−ジメチルアミノ−エチルである。
【0044】
本発明に係る他の好ましい化合物は、
Yが、以下:
【化6】


からなる群より選択される化合物である。
【0045】
特に、好ましい化合物は、個々の化合物として実施例に記載の式(I)の化合物ならびにその薬学的に許容しうる塩及び薬学的に許容しうるエステルである。更に、下記の特定の実施例に見出される置換基は、本発明の別個の好ましい実施態様を個々に構成する。
【0046】
好ましい式(I)の化合物は、以下:
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ジメチルアミノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
2−メトキシメチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−シクロヘキシル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
(5−{[6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボニル]−アミノ}−3−ピリジン−2−イル−ピラゾール−1−イル)−酢酸エチルエステル、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−フェネチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−tert−ブチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−ピリジン−2−イル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−ピリジン−2−イル−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−プロピル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−キノリン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−イソプロピル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−イソブチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンジル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−エチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−シクロペンチルメチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−シクロヘキシルメチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−シアノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(3−メチル−3H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−メトキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−キノリン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(2−ジメチルアミノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(4−メトキシ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(4−フルオロ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(3−フェニル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−フェニル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−フェニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピラジン−2−イル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)−アミド、
2−イソプロピル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
2−シクロプロピル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
2−tert−ブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−ブロモ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−フルオロ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミド、
6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
2−シクロヘキシル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
2−イソブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピリジン−2−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−イル)−アミド、及び
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)−アミド、
からなる群より選択される化合物、又はその薬学的に許容しうる塩である。
【0047】
特に好ましい式(I)の化合物は、以下:
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ジメチルアミノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−ピリジン−2−イル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−メトキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)−アミド、
2−tert−ブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
2−イソブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、及び
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−イル)−アミド、
からなる群より選択される化合物、又はその薬学的に許容しうる塩である。
【0048】
本発明の一般式(I)の化合物を官能基において誘導体化して、インビボで再び親化合物に変換することができる誘導体を得てもよいことが理解される。
【0049】
本発明はさらに、上記で定義した式(I)の化合物の製造方法であって、
a) 式(IV)又は式(IVa):
【化7】


で示される化合物を、式(XIV):
【化8】


[式中、Rは低級アルキルであり、R、R、R、R、及びRは上述のとおりである]で示される化合物と反応させて、所望であれば、化合物をその薬学的に許容しうる塩に変換する工程;
b) 式(VII):
【化9】


で示される化合物、又はその遊離酸を、式(XIV):
【化10】


[式中、Rは低級アルキルであり、R、R、R、R、及びRは上述のとおりである]で示される化合物と反応させて、所望であれば、化合物をその薬学的に許容しうる塩に変換する工程;
c) 式(VIII):
【化11】


で示される化合物を、式(XV):
【化12】


[式中、R、R、R、R、及びRは上述のとおりである]で示される化合物と反応させて、所望であれば、化合物をその薬学的に許容しうる塩に変換する工程;あるいは
d) 式(XIII)又は式(XIIIa):
【化13】


で示される化合物を、式(XIV):
【化14】


[式中、Rは低級アルキルであり、R、R、R、R、及びRは上述のとおりである]で示される化合物と反応させて、所望であれば、化合物をその薬学的に許容しうる塩に変換する工程を含む方法に関する。
【0050】
上述の反応は、明細書及び実施例に記載の条件下、又は当業者に周知の条件下で実施することができる。
【0051】
式(IV)、(IVa)、(VII)、(VIII)、(XIII)、(XIIIa)、(XIV)及び(XV)の化合物は、当技術分野で公知の方法により、あるいは下記のとおり又はそれと同様にして調製することができる。他に示さない限り、Rは低級アルキルであり、R、R、R、R、及びRは上述のとおりである。
【0052】
本発明はまた、上述の方法により調製される、上記で定義した式(I)の化合物に関する。
【0053】
及びAがCHである一般式(I)の化合物は、US 2006/0199960に記載の一般的方法に従って、スキーム1及び2ならびに一般手順1、2a及び2bに概説するように調製することができる。
【化15】

【0054】
一般手順1:
工程1:
Rが低級アルキルである式(II)の化合物は、市販であるか、又はUS 2006/0199960に従ってピリジン−2,3−ジカルボン酸から出発して調製することができる。式(II)の化合物は、有機溶媒(例えば、ジオキサン)中で、Pd−触媒(例えば、Pd(dba))及び塩基(例えば、リン酸カリウム)を使用する、有機金属試薬R−M(例えば、有機ボロン酸又は有機ボロン酸エステル)とのPd−触媒カップリング反応により、式(III)の化合物に変換することができる。式(III)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0055】
RがHである式(II)の化合物は市販であるか、又はWO 2008/106692に従って調製することができ、そして当業者に公知のエステル形成という標準的な方法により、Rが低級アルキルである式(II)の化合物に転換することができる。
【0056】
工程1a:
Rが低級アルキルである式(II)の化合物はまた、US 2006/0199960に記載の方法に従って、i)例えば、有機又は無機塩基(例えば、DMAP又はトリエチルアミン)の存在下、有機溶媒中で、ジ−tert−ブチル−ジカルボナートを使用する、好適な保護基(例えば、Boc)でのアミノ基の保護、ii)有機溶媒(例えば、ジオキサン)中で、Pd−触媒(例えば、Pd(PPh)及び塩基(例えば、炭酸カリウム)を使用する、有機金属試薬R−M(例えば、有機亜鉛試薬又は有機スズ試薬)とのPd−触媒カップリング反応、及びiii)有機溶媒中で、例えば、有機又は無機酸(例えば、HCl又はトリフルオロ酢酸)を使用する、アミノ基の脱保護により、式(III)の化合物に変換することができる。式(III)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0057】
工程2:
式(IV)の化合物は、例えば、有機溶媒(例えば、トルエン、o−キシレン)中で、ハロゲン化アリール又はハロゲン化ヘテロアリール(例えば、5−ブロモピリミジン)R−X、Pd−触媒(例えば、PdOAc)、好適なリガンド(例えば、4,5−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)及び塩基(例えば、炭酸カリウム)を使用する、式(III)の化合物のアミノ基のPd−触媒アリール化により得ることができる。式(IV)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0058】
工程2a:
Rが低級アルキルである式(IIIa)の化合物は、US 2006/0199960に従って調製することができる。代替的には、式(III)の化合物は、例えば、亜硝酸ナトリウム又は亜硝酸tert−ブチルを使用するジアゾ化と、それに続く好適なハロゲン化銅を使用する置換により、Xがハロゲンである式(IIIa)の化合物に変換することができる。次に、式(IV)の化合物は、例えば、有機溶媒(例えば、トルエン、o−キシレン)中で、アリールアミン又はヘテロアリールアミン(例えば、5−アミノピリミジン)R−NH−R、Pd−触媒(例えば、PdOAc)、好適なリガンド(例えば、4,5−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)及び塩基(例えば、炭酸カリウム)を使用する、化合物(IIIa)のPd−触媒アミノ化により、得ることができる。式(IV)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0059】
工程3:
式(IV)の化合物は、有機溶媒(例えば、トルエン又はジオキサン)中で、ヘテロアリールアミンR−Y−NH−R及びルイス酸(例えば、トリメチルアルミニウム又はジメチルアルミニウムクロリド)を使用する、エステル基の直接アミノリシスにより、式(I)の化合物に変換することができる。式(I)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。ヘテロアリールアミンR−Y−NH−Rは、市販であるか、又は当業者に公知の標準的な方法により、各実施例に記載のように調製することができる。
【0060】
工程3a:
代替的には、式(IV)の化合物のエステル基は、有機溶媒(例えば、エタノール、ジオキサン、THF)又はその混合物中で、無機塩基(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム)を使用して、その遊離酸(IVa)に鹸化することができる。次に、式(IVa)の化合物は、有機溶媒(例えば、DMF、酢酸エチル、THF)中で、ヘテロアリールアミンR−Y−NH−R、カップリング試薬(例えば、プロピルホスホン酸無水物、HATU、TBTU)及び有機塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチル−モルホリン又はトリエチルアミン)を使用するアミド結合形成により、式(I)の化合物に変換することができる。式(I)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0061】
スキーム1及び一般手順1に概説するように合成することができない、A及びAがCHである一般式(I)の化合物は、スキーム2ならびに一般手順2a及び2bに概説するように、一般式(IIIb)又は(IIIc)の中間体から調製することができる。
【化16】

【0062】
一般手順2a:
市販の5−ブロモピリジン−2−カルボン酸から出発して、式(IIIb)の5−ブロモ−2−メトキシメチル−ピリジン−2−カルボキシラート中間体は、以下:
i) 有機溶媒(例えば、THF)中で、還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、ボラン−ジメチルスルフィド)を使用する、カルボキシラートの還元
ii) 有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で、酸化試薬(例えば、m−クロロ安息香酸)を使用する、ピリジンのピリジン−N−オキシドへの酸化
iii) 有機溶媒(例えば、THF又はジオキサン)中で、アルキル化試薬(例えば、ヨウ化メチル)及び好適な無機塩基(例えば、水素化ナトリウム)を使用する、ヒドロキシル基のアルキル化
iv) 有機溶媒(例えば、アセトニトリル又はDMF)中で、例えば、シアノトリメチルシラン、好適な塩基(例えば、トリエチルアミン)を使用する、ピリジニウム−N−オキシドのシアノ化
v) 有機溶媒(例えば、メタノール又はエタノール)中で、強無機塩基(例えば、水酸化カリウム)を使用する、遊離酸を得るためのニトリルの加水分解
vi) 例えば、強酸の存在下でアルコールを、塩基の存在下でハロゲン化アルキルを、又は特殊なアルキル化試薬(例えば、トリメチルシリルジアゾメタン)を使用する、酸性基のエステル形成により調製することができる。
式(IIIb)中間体は、上述の一般的方法により、一般式(I)の化合物にさらに変換することができる。
【0063】
一般手順2b:
Rが低級アルキルである式(II)の化合物から出発して、式(IIIc)の3−アミノ−6−シアノ−ピリジン−2−カルボキシラート中間体を、有機溶媒、例えば、DMF中で、例えば、シアン化銅(I)を使用する、ニトリル基による臭素の置換により調製することができる。この中間体は、上述の一般的方法により、一般式(I)の化合物に変換することができる。あるいは、ニトリル基を、例えば、カルボン酸(加水分解により)、カルボン酸アルキル(加水分解及びエステル形成により)、アルコール(加水分解及び還元により)、ケトン(加水分解、例えば、ワインレブアミドなどの活性化、及び、例えば、グリニャール試薬を用いたアルキル化により)、又はアミノ基(加水分解及びクルチウス反応により)(別個の中間体又は最終生成物のいずれかの段階で、例えば、アルキル基によりさらに置換することができる)にさらに変換することができる。これらの中間体は、上述の一般的方法により、一般式(I)の化合物にさらに変換することができる。
【0064】
がCHであり、AがNである一般式(I)の化合物は、スキーム3及び4ならびに一般手順3及び4に概説するように調製することができる。
【化17】

【0065】
一般手順3:
工程1:
式(V)の化合物は、市販であるか、あるいは、例えば、WO 2000/066566又はWO 2005/021500に記載の一般的方法に従って、有機塩基(例えば、ナトリウムエチラート)の存在下、有機溶媒(例えば、エタノール)中、周囲温度又は高温での、例えば、ムコブロム酸の、残基Rを含有する好適なアミジンとの縮合により調製することができる。
【0066】
工程2:
式(V)の化合物は、例えば、強酸の存在下でアルコールを、酸塩化物形成試薬(例えば、塩化チオニル)の存在下でアルコールを、塩基の存在下でハロゲン化アルキルを、又は特殊なアルキル化試薬(例えば、トリメチルシリルジアゾメタン)を使用する、エステルの形成により、Rが低級アルキルである式(VI)の化合物に変換することができる。式(VI)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0067】
工程3:
式(VII)の化合物は、例えば、有機溶媒(例えば、トルエン、o−キシレン)中で、アリールアミン又はヘテロアリールアミン(例えば、5−アミノピリミジン)R−NH−R、Pd−触媒(例えば、PdOAc)、好適なリガンド(例えば、4,5−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)及び塩基(例えば、炭酸カリウム)を使用する、(VI)のアミノ基のPd−触媒アリール化により得ることができる。式(VII)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0068】
工程4:
式(VII)の化合物は、有機溶媒(例えば、トルエン又はジオキサン)中で、ヘテロアリールアミンR−Y−NH−R及びルイス酸(例えば、トリメチルアルミニウム又はジメチルアルミニウムクロリド)を使用する、エステル基の直接アミノリシスにより、式(I)の化合物に変換することができる。式(I)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
代替的には、式(VII)の化合物は、有機溶媒(例えば、エタノール、ジオキサン、THF)又はその混合物中で、無機塩基(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム)を使用して、その遊離酸に鹸化することができる。次に、式(VII)の化合物の遊離酸は、有機溶媒(例えば、DMF、酢酸エチル、THF)中で、ヘテロアリールアミンR−Y−NH−R、カップリング試薬(例えば、プロピルホスホン酸無水物、HATU、TBTU)及び有機塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチル−モルホリン又はトリエチルアミン)を使用するアミド結合形成により、式(I)の化合物に変換することができる。
【0069】
工程5:
式(V)の化合物は、式(VII)の酸の変換のための工程4に記載の方法に従って、式(VIII)の化合物に変換することができる。
【0070】
工程6:
式(VIII)の化合物は、式(VII)の化合物の形成のための工程3に記載の方法に従って、式(I)の化合物に変換することができる。
【0071】
工程7:
式(V)の化合物は、遷移金属(例えば、硫酸銅(II))の存在下、水などの溶媒中で、アンモニア源(例えば、水酸化アンモニウム)を使用する、臭化物のアミノ化により、式(IX)の化合物に変換することができる。
【0072】
工程8:
式(IX)の化合物は、式(VI)の化合物の形成のための工程2に記載の方法に従って、式(X)の化合物に変換することができる。
【0073】
工程9:
式(X)の化合物は、ハロゲン化アリール又はハロゲン化ヘテロアリール(例えば、5−ブロモピリミジン)R−Xを使用する式(VII)の化合物の形成のための工程3に記載の方法に従って、式(VII)の化合物に変換することができる。
【0074】
工程10:
式(XI)の化合物は、式(VII)の化合物の変換のための工程4に記載の方法に従って、式(I)の化合物に変換することができる。
【0075】
スキーム3及び一般手順3に概説するように合成することができない、AがCHであり、AがNであり、RがH又は低級アルキルである一般式(VI)の化合物は、スキーム4及び一般手順4に概説するように、例えば、市販の一般式(VIa)の中間体から調製することができる。
【化18】

【0076】
一般手順4:
市販の一般式(VIa)の5−ブロモ−2−メチルチオ−ピリミジン−4−カルボキシラートから出発して、Rがアルコキシ又は場合により置換されているアミンである式VIの中間体は、以下:
i) メチルスルホン基を形成するための、有機溶媒(例えば、塩化メチレン)中で酸化試薬(例えば、3−クロロ過安息香酸)を使用するメチルチオ基の酸化
ii) 中間体(VI)を得るための、有機溶媒(例えば、塩化メチレン)中での酸素又は窒素求核試薬(例えば、アルキルアミン又はアルキルアルコール)によるメチルスルホン基の求核置換により調製することができる。
これらの中間体は、上述の一般的方法により、一般式(I)の化合物にさらに変換することができる。
【0077】
がNであり、AがCHである一般式(I)の化合物は、US 2006/0199828に記載の一般的方法に従って、スキーム5及び一般手順5に概説するように、調製することができる。
【化19】

【0078】
一般手順5:
工程1:
式(XII)の化合物は、市販であるか、又はUS 2006/199828に記載の方法に従って、アミノ−シアノ−酢酸エステル及び適切なα−ケトアルデヒドオキシムから出発して調製することができる。
Rが低級アルキルである式(XII)の化合物はまた、式(XI)の化合物(市販であるか、又は3−アミノ−ピラジン−2−カルボン酸メチルもしくは3−アミノ−ピラジン−2−カルボン酸から出発して、例えば、J. Am. Chem. Soc. 1949, 71, 2798もしくはWO 2004/092177に従って調製することができる)から出発して調製することができる。式(XI)の化合物は、有機溶媒(例えば、ジオキサン)中で、Pd−触媒(例えば、Pd(dba))及び塩基(例えば、リン酸カリウム)を使用する、有機金属試薬R−M(例えば、有機ボロン酸又は有機ボロン酸エステル)とのPd−触媒カップリング反応により、式(XII)の化合物に変換することができる。式(XII)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0079】
工程1a:
Rが低級アルキルである式(XI)の化合物はまた、i)有機又は無機塩基(例えば、DMAP又はトリエチルアミン)の存在下、有機溶媒中で、例えば、ジ−tert−ブチル−ジカルボナートを使用する、好適な保護基(例えば、Boc)でのアミノ基の保護、ii)有機溶媒(例えば、ジオキサン)中で、Pd−触媒(例えば、Pd(PPh)及び塩基(例えば、炭酸カリウム)を使用する、有機金属試薬R−M(例えば、有機亜鉛試薬又は有機スズ試薬)とのPd−触媒カップリング反応、及びiii)有機溶媒中で、例えば、有機又は無機酸(例えば、HCl又はトリフルオロ酢酸)を使用するアミノ基の脱保護により、式(XII)の化合物に変換することができる。式(XII)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0080】
工程2:
式(XIII)の化合物は、例えば、有機溶媒(例えば、トルエン、o−キシレン)中で、ハロゲン化アリール又はハロゲン化ヘテロアリール(例えば、5−ブロモピリミジン)R−X、Pd−触媒(例えば、PdOAc)、好適なリガンド(例えば、4,5−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)及び塩基(例えば、炭酸カリウム)を使用する、(XII)のアミノ基のPd−触媒アリール化により、得ることができる。式(XIII)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0081】
工程2a:
代替的には、式(XII)の化合物は、例えば、亜硝酸ナトリウム又は亜硝酸tert−ブチルを使用するジアゾ化と、それに続く好適なハロゲン化銅を使用する置換により、Xがハロゲンである式(XIIa)の化合物に変換することができる。次に、式(XIII)の化合物は、例えば、有機溶媒(例えば、トルエン、o−キシレン)中で、アリールアミン又はヘテロアリールアミン(例えば、5−アミノピリミジン)R−NH−R、Pd−触媒(例えば、PdOAc)、好適なリガンド(例えば、4,5−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)及び塩基(例えば、炭酸カリウム)を使用する、化合物(XIIa)のPd−触媒アミノ化により、得ることができる。式(XIII)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0082】
工程3:
式(XIII)の化合物は、有機溶媒(例えば、トルエン又はジオキサン)中で、ヘテロアリールアミンR−Y−NH−R及びルイス酸(例えば、トリメチルアルミニウム又はジメチルアルミニウムクロリド)を使用する、エステル基の直接アミノリシスにより、式(I)の化合物に変換することができる。式(I)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0083】
工程3a:
代替的には、式(XIII)の化合物のエステル基は、有機溶媒(例えば、エタノール、ジオキサン、THF)中で、無機塩基(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム)を使用して、その遊離酸(XIIIa)に鹸化することができる。次に、式(XIIIa)の化合物は、有機溶媒(例えば、DMF、酢酸エチル、THF)中で、ヘテロアリールアミンR−Y−NH−R、カップリング試薬(例えば、プロピルホスホン酸無水物、HATU、TBTU)及び有機塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチル−モルホリン又はトリエチルアミン)を使用するアミド結合形成により、式(I)の化合物に変換することができる。式(I)の化合物は、常法により、単離かつ精製することができる。
【0084】
基R、R、R、R及びRについての特定の置換基は上述の合成順序の条件に対して不活性でないかもしれず、当技術分野で公知の標準的な保護基による保護を必要とするかもしれない。例えば、アミノ又はヒドロキシル基は、アセチル又はtert.−ブトキシカルボニル誘導体として保護してもよい。代替的には、幾つかの置換基を、反応順序の最後で、他のものから誘導してもよい。例えば、ニトロ−、エトキシカルボニル、エーテル、スルホン酸置換基を基R、R、R、R及びRに有する式Iの化合物を合成し、その置換基を最終的に、アミノ−(例えば、ニトロ基の還元又は好適なアミノ保護基の開裂(例えば、Boc基のTFAでの除去)により)、アルキルアミノ−(例えば、アミノ基の還元的アミノ化により)、ジアルキルアミノ−(例えば、アミノ基のアルキル化、適切なアシルアミノ基の水素化アルミニウムリチウムを用いた還元又は適切なアミノもしくはアルキルアミノ基を用いたエシュバイラー・クラーク反応により)、アシルアミノ−(アミノ基からの、例えば、CDI、EDCなどを用いたその活性化後の適切なハロゲン化アシル又は適切なカルボン酸を用いたアミド形成により)、アルキルスルホニルアミノ(例えば、アミノ基の塩化スルホニルとの反応により)、アリールスルホニルアミノ置換基(例えば、アミノ基の塩化スルホニルとの反応により)、ヒドロキシル−(好適なヒドロキシ保護基の開裂(例えば、ベンジルエーテルの水素化分解による除去又はp−メトキシベンジルエーテルの酸化的開裂により)、エーテル−(例えば、ヒドロキシル基からのウィリアムソンエーテル合成により)、又はカルボキサミド置換基(例えば、CDI、EDCなどを用いたカルボン酸基の活性化又は塩化アシルへの変換後の適切なアミンを用いたカルボン酸基からのアミド形成により)に、あるいは標準的な手順によりスルホンアミド置換基に変換してもよい。
【0085】
典型的には、全ての反応は、好適な溶媒中、かつアルゴン又は窒素の雰囲気下で実施する。
【0086】
酸との対応する塩は、当業者に公知の標準的な方法により、例えば、式(I)の化合物を、例えば、ジオキサン又はTHFなどの好適な溶媒に溶解し、適量の対応する酸を加えることにより得ることができる。生成物は通常、濾過又はクロマトグラフィーにより単離することができる。塩基との式(I)の化合物の薬学的に許容しうる塩への変換は、そのような化合物をそのような塩基で処理することにより実施することができる。そのような塩を形成する一つの可能な方法は、例えば、1/n当量の塩基性塩、例えば、M(OH)(ここで、Mは金属又はアンモニウムカチオンであり、nは水酸化物アニオンの数である)を、好適な溶媒(例えば、エタノール、エタノール−水混合物、テトラヒドロフラン−水混合物)中の化合物の溶液に加えて、溶媒を蒸発又は凍結乾燥により除去することである。
【0087】
式(I)の化合物の薬学的に許容しうるエステルへの変換は、例えば、分子内に存在する好適なカルボキシ基を、好適なアルコールを用い、例えば、縮合試薬、例としては、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)又はO−(1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリジル)−N,N,N,N−テトラ−メチルウロニウム−テトラフルオロボラート(TPTU)を使用して処理することにより、あるいは好適なアルコールを用い、酸性条件下、例えば、塩酸、硫酸などの強鉱酸の存在下で直接反応させることにより実施することができる。ヒドロキシル基を有する化合物は、類似の方法により、好適な酸を用いてエステルに変換することができる。
【0088】
その調製が実施例において記載されない限り、式(I)の化合物ならびに全ての中間体生成物は、類似の方法又は上述の方法に従って調製することができる。出発物質は当技術分野で公知の市販のものであるか、あるいは当技術分野で公知の方法又はそれと類似の方法により調製することができる。
【0089】
上述のとおり、本発明の新規化合物はPDE10A活性を阻害することが見出されている。したがって、本発明の化合物は、単独で、又は他の薬物と組み合わされて、PDE10A阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防に使用することができる。これらの疾患には、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害又は物質誘発性精神障害などの特定の精神障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害又は全般性不安障害などの不安障害、薬物中毒、パーキンソン病又は下肢静止不能症候群などの運動障害、アルツハイマー病又は多発梗塞性認知症などの認知欠損障害、鬱病又は双極性障害などの気分障害、あるいは精神病、注意欠陥/多動性障害(ADHD)又は関連する注意障害などの神経精神病態が含まれるが、これらに限定されない。他の障害は、2型糖尿病などの糖尿病及び関連障害、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、多発性硬化症、脳卒中又は脊髄損傷などの神経変性障害、固形腫瘍ならびに腎細胞癌又は乳癌などの血液学的悪性腫瘍である。
【0090】
したがって、本発明はまた、上記で定義された化合物ならびに薬学的に許容しうる担体及び/又は佐剤を含む医薬組成物に関する。
【0091】
本発明は同様に、治療活性物質として、とりわけPDE10A阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防用の治療活性物質として、特に、精神障害、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害、物質誘発性精神障害、不安障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、薬物中毒、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、気分障害、鬱病、双極性障害、神経精神病態、精神病、注意欠陥/多動性障害、注意障害、糖尿病及び関連障害、2型糖尿病、神経変性障害、ハンチントン病、多発性硬化症、脳卒中、脊髄損傷、固形腫瘍、血液学的悪性腫瘍、腎細胞癌ならびに乳癌の治療及び/又は予防用の治療活性物質として使用するための上記化合物を包含する。
【0092】
別の好ましい実施態様において、本発明は、PDE10A阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防処置方法、特に、精神障害、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害、物質誘発性精神障害、不安障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、薬物中毒、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、気分障害、鬱病、双極性障害、神経精神病態、精神病、注意欠陥/多動性障害、注意障害、糖尿病及び関連障害、2型糖尿病、神経変性障害、ハンチントン病、多発性硬化症、脳卒中、脊髄損傷、固形腫瘍、血液学的悪性腫瘍、腎細胞癌ならびに乳癌の治療及び/又は予防処置方法であって、上記で定義された化合物をヒト又は動物に投与することを含む方法に関する。
【0093】
本発明はまた、PDE10A阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防処置のための、特に精神障害、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害、物質誘発性精神障害、不安障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、薬物中毒、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、気分障害、鬱病、双極性障害、神経精神病態、精神病、注意欠陥/多動性障害、注意障害、糖尿病及び関連障害、2型糖尿病、神経変性障害、ハンチントン病、多発性硬化症、脳卒中、脊髄損傷、固形腫瘍、血液学的悪性腫瘍、腎細胞癌ならびに乳癌の治療及び/又は予防処置のための上記で定義された化合物の使用を包含する。
【0094】
本発明はまた、PDE10A阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防処置用の、特に精神障害、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害、物質誘発性精神障害、不安障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、薬物中毒、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、気分障害、鬱病、双極性障害、神経精神病態、精神病、注意欠陥/多動性障害、注意障害、糖尿病及び関連障害、2型糖尿病、神経変性障害、ハンチントン病、多発性硬化症、脳卒中、脊髄損傷、固形腫瘍、血液学的悪性腫瘍、腎細胞癌ならびに乳癌の治療及び/又は予防処置用の医薬の調製のための上記化合物の使用に関する。そのような医薬は、上記化合物を含む。
【0095】
本発明はまた、精神障害、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害、物質誘発性精神障害、不安障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、薬物中毒、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、気分障害、鬱病、双極性障害、神経精神病態、精神病、注意欠陥/多動性障害、注意障害、糖尿病及び関連障害、2型糖尿病、神経変性障害、ハンチントン病、多発性硬化症、脳卒中、脊髄損傷、固形腫瘍、血液学的悪性腫瘍、腎細胞癌あるいは乳癌の治療又は予防用の上記で定義した化合物又はその薬学的に許容しうる塩に関する。
【0096】
統合失調症の予防及び/又は治療が好ましい適応症である。更に、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状の予防及び/又は治療が好ましい。
【0097】
本発明の化合物の活性を決定するために以下の試験を実施した。本発明の化合物のPDE10活性を、以前に記述された方法(Fawcett, L. et al., ProcNatl Acad Sci USA(2000) 97(7):3702-3707)に類似のシンチレーション近接アッセイ(SPA)に基づく方法を使用して決定した。
【0098】
ヒトPDE10A全長アッセイを、96ウェルマイクロタイタープレート中で実施した。反応混合物50μlは、20mM HEPESpH=7.5/10mM MgCl/0.05mg/ml BSA(Sigma cat. # A-7906)、50nMcGMP(Sigma, cat. # G6129)及び50nM[H]−cGMP(GE Healthcare, cat. # TRK392 S.A. 13.2Ci/mmol)、3.75ng/ウェル PDE10A酵素(Enzo Life Science, Lausen, Switzerland cat # SE-534)を含有していた(特定の試験化合物の有無に関わらず)。様々な濃度の阻害剤候補を使用して、効果の50%という結果をもたらす阻害剤の濃度(例えば、IC50(PDE10A活性を50%阻害する競合剤の濃度))を計算するためのデータを生成した。非特異的な活性を、酵素を用いずに試験した。反応は、基質溶液(cGMP及び[H]−cGMP)を加えることにより開始し、室温で20分間進行させた。反応は、18mM硫酸亜鉛溶液(停止試薬)中のYsi‐SPAシンチレーションビーズ(GE Healthcare, cat. # RPNQ0150)25μlを加えることにより終了した。振とう下で1時間後、プレートを170gで1分間遠心分離して、ビーズを沈降させた。その後、PerkinElmerトップカウントシンチレーションプレートリーダーで放射能カウントを計測した。
【0099】
式(I)の化合物は、好ましくは10μM未満、好ましくは5μM未満、より好ましくは1μM未満のIC50値を有する。好ましくは、IC50値は0.01nM超である。以下の表は、幾つかの実施例についてのデータを示す。
【0100】
【表1】





【0101】
式(I)の化合物及び/又はそれらの薬学的に許容しうる塩は、医薬として、例えば、経腸、非経口又は局所投与の医薬製剤の形態で使用することができる。これらは、例えば、経口的に、例としては錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で、直腸的に、例としては坐剤の剤形で、非経口的に、例としては注射液もしくは懸濁剤又は注入用液剤の剤形で、あるいは局所的に、例としては軟膏、クリーム剤又は油剤の剤形で投与することができる。経口投与が好ましい。
【0102】
医薬製剤の製造は、記載された式(I)の化合物及び/又はそれらの薬学的に許容しうる塩を、場合により他の治療上有用な物質と組み合わせて、適切であり、非毒性であり、不活性であり、治療上適合性のある固体又は液体担体材料、及び所望であれば通常の医薬佐剤と一緒にガレヌス製剤にする、当業者に周知であろう方法で実施することができる。
【0103】
適切な担体材料は、無機担体材料のみならず、有機担体材料でもある。したがって、例えば、乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩を、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤用の担体材料として使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤に好適な担体材料は、例えば、植物油、ロウ、脂肪ならびに半固体及び液体ポリオールである(ただし、軟ゼラチンカプセル剤の場合、有効成分の性質によっては、担体を必要としないこともある)。液剤及びシロップ剤の製造に好適な担体材料は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖などである。注射液に好適な担体材料は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール及び植物油である。坐剤に好適な担体材料は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、及び半液体又は液体ポリオールである。局所用製剤に好適な担体材料は、グリセリド、半合成及び合成グリセリド、水素添加油、液体ロウ、流動パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコール及びセルロース誘導体である。
【0104】
通常の安定剤、防腐剤、湿潤剤及び乳化剤、稠度向上剤、風味向上剤、浸透圧を変更する塩、緩衝物質、可溶化剤、着色剤及びマスキング剤、ならびに酸化防止剤が医薬佐剤として考慮される。
【0105】
式(I)の化合物の投薬量は、制御されるべき疾患、患者の年齢及び個別の状態、ならびに投与形態に応じて広範囲に変更することができ、当然それぞれの特定の事例における個別の要件に適合されるであろう。成人患者では、約0.1〜2000mg、特に約1〜500mgの1日投薬量が考慮される。疾患の重篤度及び正確な薬物動態学的プロフィールに応じて、化合物を、1つ又は幾つかの1日投薬量単位、例えば、1〜3投薬量単位で投与することが可能である。
【0106】
医薬製剤は、好都合には、式(I)の化合物を約0.1〜500mg、好ましくは1〜200mg含有する。
【0107】
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明するために役立つ。しかし、それらはその範囲をいかようにも制限することを意図しない。
【0108】
実施例
A.中間体:
A−1: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
【化20】


本化合物を、US 2006/199960に記載の方法に従って調製した。
MS:M=259.3(M+H)
【0109】
A−2: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
【化21】

【0110】
工程1: 3−アミノ−6−シクロプロピル−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
トルエン(25ml)中の3−アミノ−6−ブロモ−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(US 2006/199960に従って調製;1.0g、4.08mmol)、リン酸カリウム(3.03g、14.3mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.228g、0.82mmol)及び水(1.25ml)の溶液に、シクロプロピルボロン酸(0.91g、10.6mmol)及び酢酸パラジウム(II)(90mg、0.4mmol)を加えた。得られた懸濁液を100℃で24時間撹拌した。溶媒の蒸発後、標記化合物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、黄色の固体として得た(0.374g、44%)。
MS:M=207.0(M+H)
【0111】
工程2: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
o−キシレン(10ml)中の3−アミノ−6−シクロプロピルピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(763mg、3.7mmol)、5−ブロモピリミジン(823mg、5.2mmol)、水(140μl、7.8mmol)及び炭酸カリウム(920mg、6.7mmol)の懸濁液を排気し、アルゴンで通気した。酢酸パラジウム(II)(33mg、0.15mmol、)及び4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(Xantphos;107mg、0.18μmol)を、不活性ガス雰囲気下で連続して加え、反応混合物を140℃に加熱し、一晩攪拌した。周囲温度まで冷却した後、反応混合物を塩化メチレン(15ml)で希釈し、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物(796mg、75.7%)を明黄色の固体として得た。
MS:M=285.3(M+H)
【0112】
A−3: 6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
【化22】

【0113】
工程1: 5−ブロモ−ピリジン−2−イル−メタノール
THF(100ml)中の5−ブロモピリジン−2−カルボン酸(8g、42.1mmol)の溶液に、ボラン−ジメチルスルフィド(16ml、168.30mmol)を0℃で滴下した。周囲温度まで温めた後、撹拌を24時間続けた。溶液を0℃に再び冷却し、MeOHでクエンチし、1時間還流した。溶媒を除去し、残留物を水で処理した。水相を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、標記化合物4.76g(64%)を得た。
MS:M=188.0&190.0(M+H)
【0114】
工程2: 5−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−ピリジン−1−オキシド
5−ブロモ−ピリジン−2−イル−メタノール(6.0g、31.9mmol)を塩化メチレン(80ml)に溶解し、0℃に冷却した。塩化メチレン(20ml)中の3−クロロ過安息香酸(8.26g、47.9mmol)の溶液をゆっくりと加え、氷浴を添加の完了後に除去し、反応混合物を周囲温度で1時間攪拌した。溶媒を除去し、粗生成物を、酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物3.68g(56%)を得た。
MS:M=204.0&206.2(M+H)
【0115】
工程3: 5−ブロモ−2−メトキシメチル−ピリジン−1−オキシド
THF(200ml)中の5−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−ピリジン−1−オキシド(6.43g、31.5mmol)の溶液に、0℃で水素化ナトリウム(1.51g、63.1mmol)を加え、次に反応混合物を周囲温度で1時間攪拌した。0℃に冷却した後、MeI(2.90ml、46.6mmol)を加えた。温度を周囲温度に上げ、反応混合物を70℃に1時間加熱した。0℃に冷却した後、反応混合物をMeOHでクエンチした。溶媒を除去し、粗生成物を、酢酸エチル/ヘキサン溶離剤を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物4.8g(70%)を得た。
MS:M=218.2&220.2(M+H)
【0116】
工程4: 3−ブロモ−6−メトキシメチル−ピリジン−2−カルボニトリル
アセトニトリル(10ml)中の5−ブロモ−2−メトキシメチル−ピリジン−1−オキシド(5.0g、22.7mmol)、トリエチルアミン(12.7ml、91mmol)及びシアン化トリメチルシリル(9.1ml、68.2mmol)の溶液を、密閉管中で、120℃に18時間加熱した。反応の完了後、水を反応混合物に加え、アセトニトリルを除去した。粗物質を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチル/ヘキサン溶離剤を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物3.0g(58%)を得た。
MS:M=229.2(M+H)
【0117】
工程5: 3−ブロモ−6−メトキシメチル−ピリジン−2−カルボン酸
MeOH(6ml)中の3−ブロモ−6−メトキシメチル−ピリジン−2−カルボニトリル(300mg、1.32mmol)の溶液に、水(4ml)中の水酸化カリウム(1.48g、26.43mmol)の溶液を加えた。混合物を3時間還流した。MeOHを真空下で除去し、水溶液を、冷却下、濃HClで中和し、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過し、蒸発させた。得られた生成物(276mg、85%)を、さらに精製しないで次の工程で使用した。
MS:M=246.2&248.2(M+H)
【0118】
工程6: 3−ブロモ−6−メトキシメチル−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
ベンゼン(4ml)及びMeOH(1ml)中の3−ブロモ−6−メトキシメチル−ピリジン−2−カルボン酸(200mg、0.81mmol)の溶液に、トリメチルシリルジアゾメタン(0.41ml、0.81mmol)を周囲温度でゆっくりと加え、反応混合物を2時間撹拌した。溶媒を除去し、残留物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチル/ヘキサン溶離剤を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物158mg(75%)を明黄色の油状物として得た。
MS:M=260.0&262.0(M+H)
【0119】
工程7: 6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
実施例A−2の工程2に記載の方法に従って、標記化合物をオフホワイトの固体として収率75%で得た。
MS:M=275.2(M+H)
【0120】
A−4: 2−メトキシメチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
【化23】

【0121】
工程1: 2−メトキシ−アセトアミジン
MeOH(60ml)中のメトキシ−アセトニトリル(6g、84.4mmol)の溶液に、ナトリウムメチラート(0.86g、16.0mmol)を加え、反応混合物を周囲温度で48時間撹拌した。塩化アンモニウム(4.52g、84.5mmol)を反応混合物に加え、撹拌をさらに12時間続けた。溶媒を減圧下で除去して、標記化合物を得て、それを、さらに精製しないで次の工程で使用した。収率:6.5g(88%)
MS:M=89.1(M+H)
【0122】
工程2: 5−ブロモ−2−メトキシメチル−ピリミジン−4−カルボン酸
EtOH(50ml)中の2−メトキシ−アセトアミジン(7.21g、89.19mmol)の溶液に、ナトリウムエチラート(26ml、EtOH中22%溶液)を加え、反応混合物を50℃に30分間加熱した。EtOH(50ml)中のムコブロム酸(6.5g、38.77mmol)の溶液、続いてナトリウムエチラート(14ml、EtOH中22%溶液)を加え、反応混合物を50℃で1時間攪拌し続けた。濾過し、溶媒を蒸発させた後、水(5ml)を加え、反応混合物を0℃に冷却し、2N HCl溶液でpH約6に酸性化した。水の蒸発後、残留物をMeOHに溶解し、濾過し、濾液を蒸発させた。粗物質を、メタノール/塩化メチレン溶離剤を溶媒として使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物3.73g(60%)を得た。
MS:M=246.9&248.9(M+H)
【0123】
工程3: 5−ブロモ−2−メトキシメチル−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
アセトン(100ml)中の5−ブロモ−2−メトキシメチル−ピリミジン−4−カルボン酸(2.5g、10.1mmol)の溶液に、CsCO(19.8g、60.7mmol)、続いてヨウ化メチル(3.8ml、60.7mmol)を加えた。混合物を8時間加熱還流した。次に、反応混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。粗物質を、酢酸エチル/ヘキサン溶離剤を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物700mg(27%)を黄色の油状物として得た。
MS:M=260.9&262.7(M+H)
【0124】
工程4: 2−メトキシメチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
実施例A−2の工程2に記載の方法に従って、標記化合物を、黄色の固体として収率17%で得た。
MS:M=276.2(M+H)
【0125】
A−5: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸
【化24】


EtOH(15ml)中の実施例A−2の6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(1.85g、6.5mmol)の懸濁液を1N NaOH(13ml)で処理した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。1N HClを加えて、密な懸濁液をpH6にした。固体を濾過により回収し、EtOHで洗浄し、乾燥させて、生成物(1.29g、77%)をオフホワイトの固体として得た。
MS:M=255.0(M−H)
【0126】
A−6: 6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
【化25】


本化合物を、US 2006/199960に記載の方法に従って調製した。
MS:M=273.3(M+H)
【0127】
A−7: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸メチルエステル
【化26】

【0128】
工程1: 3−アミノ−6−シクロプロピルピラジン−2−カルボン酸メチルエステル
トルエン(445ml)及び水(22ml)中の3−アミノ−6−ブロモピラジン−2−カルボン酸メチルエステル(17.8g、76.7mmol)、シクロプロピルボロン酸(8.57g、99.7mmol)、リン酸カリウム(57.0g、268mmol)及びトリシクロヘキシルホスフィン(2.15g、7.67mmol)の懸濁液に、酢酸パラジウム(II)(0.86g、3.84mmol)を加えた。反応混合物を100℃に加熱し、20時間撹拌した。水(200ml)を加え、有機層を水及びブラインで洗浄し、水層を酢酸エチルで逆抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、溶媒を蒸発させた。生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、黄色の固体として得た(1.69g、11.4%)。
MS:M=194.1(M+H)
【0129】
工程2: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸メチルエステル
o−キシレン(43.4ml)中の3−アミノ−6−シクロプロピルピラジン−2−カルボン酸メチルエステル(2.17g、11.2mmol)、5−ブロモピリミジン(2.5g、15.7mmol)、水(425μl、23.6mmol)及び炭酸カリウム(2.79g、20.2mmol)の懸濁液をアルゴンで通気し、超音波で2分間処理した。酢酸パラジウム(II)(101mg、0.45mmol、)及び4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(Xantphos;325mg、0.56μmol)を、不活性ガス雰囲気下で連続して加え、反応混合物を140℃に加熱し、2時間撹拌した。周囲温度まで冷却した後、反応混合物を水(100ml)に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥させ、真空下で濃縮した。生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、黄色の固体として得た(2.49g、81.7%)。
MS:M=272.2(M+H)
【0130】
A−8: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸
【化27】

【0131】
工程1: 3−アミノ−6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸エチルエステル
本化合物を、US 2006/199828に記載の方法に従って調製した。
MS:M=182.1(M+H)
【0132】
工程2: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸エチルエステル
キシレン(7ml)中の3−アミノ−6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸エチルエステル(500mg、2.8mmol)、5−ブロモピリミジン(614mg、3.9mmol)、水(104μl、5.8mmol)及び炭酸カリウム(686mg、5.0mmol)の懸濁液をアルゴンで通気した。酢酸パラジウム(II)(25mg、0.11mmol)及び4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(Xantphos;80mg、0.14μmol)を、不活性ガス雰囲気下で連続して加え、反応混合物を140℃に加熱し、5時間撹拌した。周囲温度まで冷却した後、反応混合物を、水(5ml)で希釈し、塩化メチレンで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮した。生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、明黄色の固体(585mg、81.8%)として得た。
MS:M=260.1(M+H)
【0133】
工程3: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸エチルエステル(300mg、1.15mmol)を、THF/エタノール(5ml/1ml)混合物に溶解し、0℃に冷却し、水酸化リチウム(4.7ml、1N水溶液)で処理した。反応混合物を周囲温度に温め、その温度で1時間撹拌した。その後、pH値を酸性に調整し、得られた懸濁液を濾過した。沈殿物を水及び酢酸エチルで洗浄し、乾燥させて、生成物を明黄色の固体(185mg、69%)として得た。
MS:M=230.2(M+H)
【0134】
A−9: 2−イソプロピル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
【化28】

【0135】
工程1: 5−ブロモ−2−イソプロピル−ピリミジン−4−カルボン酸
EtOH(30ml)中の室温のイソブチルアミジン塩酸塩(6.47g、47.5mmol)の撹拌懸濁液に、アルゴン雰囲気下、ナトリウムエチラート溶液(21ml、EtOH中21%)を5分間かけて加えた。懸濁液を50℃に加熱し、EtOH(24ml)中のムコブロム酸(5.7g、22.1mmol)の溶液を50℃で5分間かけて滴下した。追加量のナトリウムエチラート溶液(12ml、EtOH中21%)を5分間かけて滴下した。次に、混合物を室温に冷却した。固体を濾別し、ケークを多量のエタノールで洗浄した。濾液を濃縮して、粗生成物を明褐色の固体として得た。粗物質を、2N HCl(100ml)中でトリチュレートした。生成物を濾過により回収し、多量のHO及び多量のn−ヘプタンで洗浄し、乾燥させて、生成物(2.09g、73%)をベージュ色の固体として得た。
MS:M=244.9(M−H)
【0136】
工程2: 5−ブロモ−2−イソプロピル−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
メタノール(50ml)中の5−ブロモ−2−イソプロピル−ピリミジン−4−カルボン酸(3g、12.2mmol)の撹拌し、冷却した(0℃)溶液に、アルゴン雰囲気下、塩化チオニル(4.37g、2.68ml、36.7mmol)を滴下した。添加が完了したら、混合物を室温に温め、室温での撹拌を17時間続けた。橙色の混合物を濃縮して、ペーストを得て、それをEtOAc(50ml)/飽和NaCO水溶液(50ml)に取った。水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をHO及びブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(2.98g、94%)を明褐色の油状物として得て、それをさらに精製しないで次の反応工程で使用した。
MS:M=260.9(M+H)
【0137】
工程3: 2−イソプロピル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
実施例A−2の工程2に記載の方法に従って、標記化合物を黄色の固体として収率76%で得た。
MS:M=272.1(M−H)
【0138】
A−10: 2−シクロプロピル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
【化29】


実施例A−9に記載の方法に従って、標記化合物を、シクロプロパンカルボキシアミジン塩酸塩から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=270.1(M−H)
【0139】
A−11: 2−tert−ブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
【化30】


実施例A−9に記載の方法に従って、標記化合物を、2,2−ジメチル−プロピオンアミジン塩酸塩から出発して、ロウ状の固体として得た。
MS:M=288.1(M+H)
【0140】
A−12: 2−シクロヘキシル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
【化31】


実施例A−9に記載の方法に従って、標記化合物を、シクロヘキサンカルボキシアミジンから出発して、ロウ状の固体として得た。
MS:M=314.1(M+H)
【0141】
A−13: 2−イソブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
【化32】


実施例A−9に記載の方法に従って、標記化合物を、3−メチル−ブチルアミジン塩酸塩から出発して、粘性油状物として得た。
MS:M=288.1(M+H)
【0142】
A−14: 6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸
【化33】


6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(US 2006/199960に従って調製;200mg、0.73mmol)をTHF/エタノール(12ml/3ml)混合物に溶解し、0℃に冷却し、水酸化リチウム(2.2ml、1N水溶液)で処理した。反応混合物を周囲温度まで温め、その温度で2時間撹拌を続けた。その後、pH値を酸性に調整し、反応混合物をジクロロメタン(3×40ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、蒸発させて、生成物を明黄色の固体として得た(175mg、97%)。
MS:M=243.1(M+H)
【0143】
A−15: 3−アミノ−6−シアノ−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
【化34】


DMF(800μL)中の3−アミノ−6−ブロモ−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(40mg、163μmol)及びシアン化銅(I)(29.2mg、326μmol)の溶液を、220℃にて8分間、マイクロ波で加熱した。反応混合物を珪藻土濾過助剤を通して濾過し、粗生成物を分取HPLCにより精製して、標記化合物をオフホワイトの固体として得た(8.3mg、26.6%)。
MS:M=192.2(M+H)
【0144】
A−16: 5−ブロモ−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸エチルエステル
【化35】

【0145】
工程1: 5−ブロモ−2−メタンスルホニル−ピリミジン−4−カルボン酸エチルエステル
ジクロロメタン(50ml)中の3−クロロ過安息香酸(1.78g、7.2mmol)の溶液を、ジクロロメタン(50ml)中の5−ブロモ−2−メチルスルファニル−ピリミジン−4−カルボン酸エチルエステル(1.0g、3.6mmol)の溶液に、0〜5℃でゆっくりと加えた。30分後、冷却浴を除去し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム溶液及び水で抽出した。水相をジクロロメタンで逆抽出し、合わせた有機相をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチル/ヘプタン溶離剤を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を無色のロウ状固体として得た(0.83g、74%)。
MS:M=311.1(M+H)
【0146】
工程2: 5−ブロモ−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸エチルエステル
2−メトキシエチルアミン(0.278ml、3.2mmol)を、室温で、ジクロロメタン(5ml)中の5−ブロモ−2−メタンスルホニル−ピリミジン−4−カルボン酸エチルエステル(0.2g、0.65mmol)の溶液に加えた。撹拌を45℃で2時間続けた。溶媒を蒸発させ、粗生成物を、酢酸エチル/ヘプタン溶離剤を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を無色の油状物(0.175g、89%)として得た。
MS:M=304.2(M+H)
【0147】
B.最終生成物:
実施例1: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化36】


1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イルアミン(277mg、1.74mmol)を、不活性ガス雰囲気下でジオキサン(8ml)に溶解し、トリメチルアルミニウム(1.02ml、2Mヘプタン溶液)を加えた。周囲温度で30分間攪拌後、6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(A−1;150mg、0.58mmol)を加え、反応混合物を1.5時間加熱還流した。室温に冷却して、水(0.7ml)を加え、激しい撹拌を5分間続けた。撹拌を続けながら、水吸収に十分な硫酸ナトリウム及びジクロロメタンを加えた。次に、得られた溶液をデカライトを通して濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。溶媒を蒸発させ、最終生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、明黄色の結晶性物質として得た(176mg、81%)。
MS:M=372.2(M+H)
【0148】
実施例2: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化37】

【0149】
工程1: 1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン
tert−ブタノール(30ml)中のカリウムtert−ブトキシド(2.54g、23mmol)の高温溶液に、4−フルオロフェニルヒドラジン塩酸塩(1.67g、10mmol)を加えた。周囲温度に冷却した後、tert−ブタノール(5ml)中の3−エトキシアクリロニトリル(1.0g、10mmol)の溶液を加え、混合物を3時間還流した。周囲温度に冷却した後、溶媒を蒸発させた。残留物を酢酸エチルに溶解し、水で抽出した。有機相を合わせ、乾燥させ、蒸発させた。ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、アミンを橙色の固体として得た(0.78g、42%)。
MS:M=178.3(M+H)
【0150】
工程2: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド
1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン(55mg、0.31mmol)を、不活性ガス雰囲気下でジオキサン(2ml)に溶解し、トリメチルアルミニウム(0.154ml、2Mトルエン溶液)を加えた。周囲温度で30分間攪拌後、6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(A−1;20mg、0.08mmol)を加え、反応混合物を18時間加熱還流した。室温に冷却して、水(0.5ml)を加え、激しい撹拌を5分間続けた。撹拌を続けながら、水吸収に十分な硫酸ナトリウム及びジクロロメタンを加えた。次に、得られた溶液をデカライトを通して濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。溶媒を蒸発させ、最終生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、オフホワイトの固体として得た(5mg、16%)。
MS:M=390.2(M+H)
【0151】
実施例3: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化38】

【0152】
工程1: 1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン
実施例2の工程1に記載の方法に従って、アミンを、2−フルオロフェニルヒドラジン×HClから出発して、褐色の固体として収率24%で得た。
MS:M=178.3(M+H)
【0153】
工程2: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド
実施例2の工程2に記載の方法に従って、標記化合物を、A−1及び1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミンから出発して、オフホワイトの固体として収率16%で得た。
MS:M=390.2(M+H)
【0154】
実施例4: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化39】

【0155】
工程1: 1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミン
実施例2の工程1に記載の方法に従って、アミンを、ピリジン−2−イルヒドラジンから出発して、黄色の固体として収率34%で得た。
MS:M=161.5(M+H)
【0156】
工程2: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド
実施例2の工程2に記載の方法に従って、標記化合物を、A−1及び1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミンから出発して、オフホワイトの固体として収率48%で得た。
MS:M=373.1(M+H)
【0157】
実施例5: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化40】

【0158】
工程1: 1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミン
水(20ml)中の炭酸カリウム(4.46g、32mmol)の溶液に、ピリジン−4−イル−ヒドラジン×2HCl(1.47g、8mmol)を加え、混合物を10℃に冷却した。2,3−ジクロロプロピオニトリル(1.0g、8mmol)をその温度で滴下した。その後、混合物を45℃で3時間、そして周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで抽出し、有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより、アミンを黄色の固体として得た(80mg、6%)。
MS:M=161.3(M+H)
【0159】
工程2: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド
実施例2の工程2に記載の方法に従って、標記化合物を、A−1及び1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミンから出発して、オフホワイトの固体として収率25%で得た。
MS:M=373.2(M+H)
【0160】
実施例6: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化41】


実施例2の工程2に記載の方法に従って、標記化合物を、A−2及び1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミンから出発して、明黄色の固体として収率86%で得た。
MS:M=416.2(M+H)
【0161】
実施例7: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化42】


実施例2の工程2に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−2及び1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミンから出発して、黄色の固体として収率62%で得た。
MS:M=399.2(M+H)
【0162】
実施例8: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化43】


実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−2及び1−メチル−3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−5−アミンから出発して、明黄色の固体として収率63%で得た。
MS:M=413.2(M+H)
【0163】
実施例9: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化44】


実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−2及び2−(5−アミノ−3−フェニル−ピラゾール−1−イル)−エタノール(CAS 14085−42−8)から出発して、明黄色の固体として収率12%で得た。
MS:M=442.2(M+H)
【0164】
実施例10: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化45】

【0165】
工程1: 2−(5−アミノ−3−ピリジン−2−イル−ピラゾール−1−イル)−エタノール
EtOH(20ml)中の3−オキソ−3−ピリジン−2−イル−プロピオニトリル(0.5g、3.4mmol;CAS 54123−21−6)の溶液を、2−ヒドロキシエチルヒドラジン(0.7ml、10.3mmol)で処理した。反応混合物を一晩還流し、次に濃縮した。CHCl/MeOH勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、生成物を、黄色の粘性油状物として得た(0.56g、80%)。
MS:M=205.1(M+H)
【0166】
工程2: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−2及び2−(5−アミノ−3−ピリジン−2−イル−ピラゾール−1−イル)−エタノールから出発して、黄色の固体として収率16%で得た。
MS:M=443.2(M+H)
【0167】
実施例11: 6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化46】


実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−3及び2−(5−アミノ−3−ピリジン−2−イル−ピラゾール−1−イル)−エタノールから出発して、黄色の固体として収率18%で得た。
MS:M=447.3(M+H)
【0168】
実施例12: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ジメチルアミノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化47】


実施例10に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、ジメチルアミノエチルヒドラジン二塩酸塩(第1工程;収率25%)及び中間体A−2(第2工程;収率29%)から出発して、黄色の固体として得た。
【0169】
実施例13: 2−メトキシメチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化48】


実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−4及び1−メチル−3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−5−アミンから出発して、黄色の固体として収率18%で得た。
MS:M=418.4(M+H)
【0170】
実施例14: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−シクロヘキシル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化49】

【0171】
工程1: 2−シクロヘキシル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミン
実施例10の工程1に記載の方法に従って、標記化合物を、シクロヘキシルヒドラジン塩酸塩から、オフホワイトの固体として収率53%で得た。
MS:M=243.2(M+H)
【0172】
工程2: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−シクロヘキシル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(50mg、0.2mmol;中間体A−5)の懸濁液に、アルゴン雰囲気下、室温で、2−シクロヘキシル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミン(47mg、0.2mmol)及びN−エチルジイソプロピルアミン(0.1ml、0.6mmol)を加えた。黄色の懸濁液を0°に冷却し、プロピルホスホン酸無水物(0.31ml、1mmol;AcOEt中50%)を加えた。懸濁液を、0°で30分間、そして室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた。CHCl/MeOH勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、生成物を、黄色の固体として収率29%で得た。
MS:M=481.3(M+H)
【0173】
実施例15: (5−{[6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボニル]−アミノ}−3−ピリジン−2−イル−ピラゾール−1−イル)−酢酸エチルエステル
【化50】


実施例14に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、ヒドラジノ酢酸エチル塩酸塩(第1工程;収率22%)及び中間体A−5(第2工程;収率29%)から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=485.3(M+H)
【0174】
実施例16: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化51】


実施例14に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、(2−モルホリン−4−イル−エチル)−ヒドラジン(第1工程;収率23%)及び中間体A−5(第2工程;収率14%)から出発して、ベージュ色の固体として得た。
MS:M=512.4(M+H)
【0175】
実施例17: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−フェネチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化52】

【0176】
工程1: 2−フェネチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミン
EtOH(10ml)中の室温の3−オキソ−3−ピリジン−2−イル−プロピオニトリル(0.46g、3.1mmol;CAS 54123−21−6)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、トリエチルアミン(2.6ml、18.9mmol)及びフェネルジン硫酸塩(2.2g、9.4mmol)を加えた。混合物を加熱還流し、撹拌を2時間続けた。橙色の溶液を室温に冷却した。固体を濾別した。濾液を濃縮して、橙色の粘性油状物を得て、それをEtOAcに取り、水で洗浄した。水層を、EtOAc、及びCHCl/MeOH 9:1で抽出した。合わせた有機物をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。生成物を、勾配としてCHCl/MeOHを使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、オフホワイトの固体として得た(0.722g、87%)。
MS:M=265.1(M+H)
【0177】
工程2: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−フェネチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
実施例14の工程2に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−5及び2−フェネチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミンから、明黄色の固体として収率21%で得た。
MS:M=503.3(M+H)
【0178】
実施例18: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−tert−ブチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化53】

【0179】
工程1: 2−tert−ブチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミン
EtOH(10ml)中の室温の3−オキソ−3−ピリジン−2−イル−プロピオニトリル(0.40g、2.7mmol;CAS 54123−21−6)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、トリエチルアミン(1.1ml、8.2mmol)及びt−ブチルヒドラジン塩酸塩(1.02g、8.2mmol)を加えた。混合物を加熱還流し、撹拌を2時間続けた。橙色の溶液を室温に冷却した。固体を濾別した。濾液を濃縮して、橙色の粘性油状物を得て、それをEtOAcに取り、水で洗浄した。水層を、EtOAc、及びCHCl/MeOH 9:1で抽出した。合わせた有機物をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。勾配としてCHCl/MeOHを使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、生成物をオフホワイトの固体として得た(0.366g、62%)。
MS:M=265.1(M+H)
【0180】
工程2: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−tert−ブチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、2−tert−ブチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミン及び中間体A−2から、明黄色の固体として収率39%で得た。
MS:M=455.3(M+H)
【0181】
実施例19: 6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化54】


不活性ガス雰囲気下で0℃に冷却した、ジオキサン(5ml)中の2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミン(0.1g、0.55mmol)の溶液を、トリメチルアルミニウム(0.275ml、2Mヘプタン溶液)で処理し、周囲温度で2時間撹拌した。中間体A−6(0.05g、0.18mmol)を一度に加え、得られた反応混合物を24時間加熱還流した。周囲温度まで冷却した後、溶媒を蒸発させた。最終生成物を、水/アセトニトリル勾配を使用する分取HPLCによる精製及び酢酸エチルを用いたトリチュレーションの後、明黄色の固体として得た(7mg、10%)。
MS:M=401.4(M+H)
【0182】
実施例20: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−ピリジン−2−イル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化55】


実施例14に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ヒドラジン塩酸塩(第1工程;収率10%)及び中間体A−5(第2工程;収率11%)から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=483.2(M+H)
【0183】
実施例21: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化56】


実施例19に記載の方法に従って、標記化合物を、A−7及び2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミンから出発して、シリカゲルクロマトグラフィー及び分取HPLC精製の後、黄色の固体として収率21%で得た。
MS:M=414.3(M+H)
【0184】
実施例22: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−ピリジン−2−イル−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化57】


実施例10に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、2,2,2−トリフルオロエチルヒドラジン(70%水溶液;第1工程、収率29%)及び中間体A−2(第2工程;収率59%)から出発して、オフホワイトの固体として得た。
MS:M=481.2(M+H)
【0185】
実施例23: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−プロピル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化58】


実施例17に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、プロピルヒドラジンシュウ酸塩(第1工程;収率70%)及び中間体A−5(第2工程;収率33%)から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=439.3(M−H)
【0186】
実施例24: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化59】

【0187】
工程1: 3−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−3−オキソ−プロピオニトリル
トルエン(30ml)中のNaH(1.03g、26mmol;鉱油中60%)の懸濁液を、アルゴン雰囲気下で65°に加熱した。次に、トルエン(20ml;エステルを溶解するために加熱が必要)中の6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(4.4g、26mmol)及びアセトニトリル(1.33ml、26mmol)の溶液を滴下し(発熱)、混合物を65°で24時間撹拌した(密なスラリー)。室温に冷却した後、攪拌しながら氷水を加えた。水相を回収し、EtOで洗浄し、HClで中和し、CHClで抽出し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。生成物を、CHCl/MeOH勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、褐色の固体として得た(2.04g、40%)。
MS:M=181.2(M+H)
【0188】
工程2: 2−[5−アミノ−3−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−ピラゾール−1−イル]−エタノール
実施例10の工程1に記載の方法に従って、標記化合物を、3−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−3−オキソ−プロピオニトリル及び2−ヒドロキシエチル−ヒドラジンから、明褐色の固体として収率64%で得た。
MS:M=239.0(M+H)
【0189】
工程2: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−2及び2−[5−アミノ−3−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−ピラゾール−1−イル]−エタノールから、黄色の固体として収率8%で得た。
MS:M=477.15(M+H)
【0190】
実施例25: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−キノリン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化60】

【0191】
工程1: 2−(5−アミノ−3−キノリン−2−イル−ピラゾール−1−イル)−エタノール
実施例24の工程1及び2に記載の方法に従って、標記化合物を、キノリン−2−カルボン酸メチルエステル(第1工程;収率43%)及び2−ヒドロキシエチル−ヒドラジン(第2工程;収率42%)から、オフホワイトの固体として得た。
MS:M=255.2(M+H)
【0192】
工程2: 2−[5−アミノ−3−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−ピラゾール−1−イル]−エタノール
実施例14の工程2に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−5及び2−(5−アミノ−3−キノリン−2−イル−ピラゾール−1−イル)−エタノールから、収率5%で黄色の固体として得た。
MS:M=493.2(M+H)
【0193】
実施例26: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化61】


実施例24に記載の方法に従って、標記化合物を、5−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(第1工程;収率13%)、2−ヒドロキシエチル−ヒドラジン(第2工程;収率64%)及び中間体A−5(第3工程;収率23%)から、オフホワイトの固体として得た。
MS:M=477.15(M+H)
【0194】
実施例27: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−イソプロピル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化62】


実施例17に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、イソプロピルヒドラジン塩酸塩(第1工程;収率76%)及び中間体A−5(第2工程;収率22%)から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=441.3(M+H)
【0195】
実施例28: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−イソブチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化63】


実施例17に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、2−メチルプロピルヒドラジン塩酸塩(第1工程;収率61%)及び中間体A−5(第2工程;収率26%)から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=455.3(M+H)
【0196】
実施例29: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンジル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化64】


実施例17に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、ベンジルヒドラジン二塩酸塩(第1工程;収率74%)及び中間体A−5(第2工程;収率6%)から出発して、オフホワイトの固体として得た。
MS:M=489.4(M+H)
【0197】
実施例30: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−エチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化65】


実施例18に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、エチルヒドラジンシュウ酸塩(第1工程)及び中間体A−2(第2工程)から出発して、明黄色の固体として得た。
MS:M=427.2(M+H)
【0198】
実施例31: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−シクロペンチルメチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化66】


実施例17に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、1−(シクロペンチルメチル)ヒドラジン二塩酸塩(第1工程;収率33%)及び中間体A−5(第2工程;収率8%)から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=481.3(M+H)
【0199】
実施例32: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−シクロヘキシルメチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化67】


実施例17に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、1−(シクロヘキシルメチル)ヒドラジン二塩酸塩(第1工程;収率53%)及び中間体A−5(第2工程;収率28%)から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=495.3(M+H)
【0200】
実施例33: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−シアノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化68】


実施例14に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、2−シアノエチルヒドラジン(第1工程;収率55%)及び中間体A−5(第2工程;収率26%)から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=452.3(M+H)
【0201】
実施例34: 6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化69】


DMF(2ml)中の中間体A−14(50mg、0.2mmol)の溶液に、TBTU(75mg、0.23mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(174μl、1.0mmol)及び2−(5−アミノ−3−ピリジン−2−イル−ピラゾール−1−イル)−エタノール(46mg、0.23mmol;実施例10、工程1を参照)を加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、酢酸エチルと水に分配し、抽出した。合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。得られた残留物を酢酸エチルに溶解し、10%硫酸水素カリウム水溶液、水及びブラインで洗浄し、合わせた有機相を乾燥させ、蒸発させた。最終生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによる精製の後、明黄色の固体として得た(8mg、9%)。
MS:M=431.3(M+H)
【0202】
実施例35: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化70】


実施例34に記載の方法に従って、標記化合物をA−8及び2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イルアミンから出発して、水溶液処理後、黄色の沈殿物質として、クロマトグラフィーによる精製をしないで、収率15%で得た。
MS:M=388.3(M+H)
【0203】
実施例36: 6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化71】


実施例34に記載の方法に従って、標記化合物を、A−8及び2−(5−アミノ−3−ピリジン−2−イル−ピラゾール−1−イル)−エタノール(実施例10、工程1を参照)から出発して、分取HPLC精製の後、明黄色の固体として収率9%で得た。
MS:M=418.4(M+H)
【0204】
実施例37: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(3−メチル−3H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化72】


実施例17に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、(3−メチル−3H−イミダゾール−4−イルメチル)−ヒドラジン二塩酸塩(第1工程;収率67%)及び中間体A−5(第2工程;収率15%)から出発して、明黄色の固体として得た。
MS:M=493.4(M+H)
【0205】
実施例38: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−メトキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化73】


実施例17に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、2−(メトキシエチル)ヒドラジン二塩酸塩(第1工程;収率73%)及び中間体A−5(第2工程;収率28%)から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=457.3(M+H)
【0206】
実施例39: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化74】


実施例24に記載の方法に従って、標記化合物を、5−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(第1工程;収率13%)、メチルヒドラジン(第2工程;収率75%)及び中間体A−2(第3工程;収率15%)から、黄色の固体として得た。
MS:M=447.3(M+H)
【0207】
実施例40: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−キノリン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化75】


実施例25に記載の方法に従って、標記化合物を、キノリン−2−カルボン酸メチルエステル(第1工程;収率43%)、メチルヒドラジン(第2工程;収率83%)及び中間体A−5(第3工程;収率47%)から、黄色の固体として得た。
MS:M=463.3(M+H)
【0208】
実施例41: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化76】


実施例24に記載の方法に従って、標記化合物を、6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(第1工程;収率40%)、メチルヒドラジン(第2工程;収率68%)及び中間体A−2(第3工程;収率25%)から、黄色の固体として得た。
MS:M=447.3(M+H)
【0209】
実施例42: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(2−ジメチルアミノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化77】


標記化合物を、6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ジメチル−アミノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド(実施例12)の調製の最終工程における少量の副生成物として、シリカゲルクロマトグラフィーにより単離した。
MS:M=470.3(M+H)
【0210】
実施例43: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド
【化78】


実施例17に記載の方法に従って、標記化合物を、2工程で、(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ヒドラジン二塩酸塩(第1工程;収率68%)及び中間体A−5(第2工程;収率6%)から出発して、黄色の固体として得た。
MS:M=496.3(M+H)
【0211】
実施例44: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(4−メトキシ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−アミド
【化79】


ジオキサン(1.5ml)中の中間体A−2(50mg、0.2mmol)及び5−(4−メトキシ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イルアミン(73mg、0.4mmol)の溶液に、不活性ガス雰囲気下、トリメチルアルミニウム(0.176ml、2Mヘプタン溶液)を加えた。得られた反応混合物を一晩加熱還流した。最終生成物を、水/アセトニトリル勾配を使用する分取HPLCによる精製の後、黄色の固体として得た(4mg、5%)。
MS:M=446.1(M+H)
【0212】
実施例45: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(4−フルオロ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−アミド
【化80】


実施例44に記載の方法に従って、標記化合物を、A−2及び5−(4−フルオロフェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イルアミンから出発して、分取HPLC精製の後、黄色の固体として収率17%で得た。
MS:M=434.3(M+H)
【0213】
実施例46: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(3−フェニル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド
【化81】


実施例44に記載の方法に従って、標記化合物を、A−2及び3−フェニル−イソオキサゾール−5−イルアミンから出発して、分取HPLC精製の後、黄色の固体として収率22%で得た。
MS:M=399.2(M+H)
【0214】
実施例47: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−フェニル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド
【化82】

【0215】
工程1: 5−フェニル−イソオキサゾール−3−イルアミン
このアミンを、市販の出発物質としてのベンゾイルアセトニトリル又はフェニルプロピオロニトリルのいずれかから、公知の文献の手順(Heterocycles 1991, 32 (6), 1153; J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 1984 (5), 1079; Chem. Pharm. Bull. 1966, 14 (11), 1277)に従って、固体物質として得た。
MS:M=161.3(M+H)
【0216】
工程2: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−フェニル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド
実施例44に記載の方法に従って、標記化合物を、A−2及び5−フェニル−イソオキサゾール−3−イルアミンから出発して、分取HPLC精製の後、黄色の固体として収率9%で得た。
MS:M=399.2(M+H)
【0217】
実施例48: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−フェニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−アミド
【化83】


DMF(2ml)中の中間体A−5(42mg、0.16mmol)の溶液に、TBTU(60mg、0.18mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(139μl、0.8mmol)及び5−フェニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イルアミン(32mg、0.18mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。最終生成物を、水/アセトニトリル勾配を使用する分取HPLCによる精製の後、黄色の固体として得た(12mg、17%)。
MS:M=416.3(M+H)
【0218】
実施例49: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピラジン−2−イル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−アミド
【化84】


実施例48に記載の方法に従って、標記化合物を、A−5及び5−ピラジン−2−イル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イルアミンから出発して、分取HPLC精製の後、黄色の固体として収率18%で得た。
MS:M=418.3(M+H)
【0219】
実施例50: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−イル)−アミド
【化85】

【0220】
工程1: 5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−イルアミン
このアミンを、市販の5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−カルボン酸から出発して、WO 2007/058942に従い、固体物質として、2工程の手順で収率27%で得た。
MS:M=177.2(M+H)
【0221】
工程2: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−イル)−アミド
実施例44に記載の方法に従って、標記化合物を、A−2及び5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−イルアミンから出発して、分取HPLC精製の後、固体物質として収率38%で得た。
MS:M=415.3(M+H)
【0222】
実施例51: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド
【化86】


実施例44に記載の方法に従って、標記化合物を、A−2及び3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−5−イルアミンから出発して、分取HPLC精製の後、固体物質として収率24%で得た。
MS:M=400.2(M+H)
【0223】
実施例52: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)−アミド
【化87】

【0224】
工程1: 2−(4−ニトロ−イミダゾール−1−イル)−ピリジン
DMF(15ml)中の4−ニトロ−1H−イミダゾール(0.5g、4.4mmol)の懸濁液を0℃に冷却し、水素化ナトリウム(0.23g、5.3mmol)で処理した。0℃で1時間撹拌を続け、その後−30℃に冷却した。DMF(10ml)中のN−フルオロピリジニウムトリフラート(0.55g、2.2mmol)の溶液を5分間以内に加えた。周囲温度まで温めた後、反応混合物をその温度で一晩撹拌した。酢酸エチル(2×100ml)で抽出し、合わせた有機相を10%硫酸水素カリウム水溶液、水及びブラインで洗浄し、最後に乾燥させて溶媒を蒸発させた後、粗生成物を得た。このオフホワイトの固体物質(0.33g、39%)を、さらに精製しないで次の工程に使用した。
MS:M=191.3(M+H)
【0225】
工程2: 1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イルアミン
THF(12ml)中の2−(4−ニトロ−イミダゾール−1−イル)−ピリジン(150mg、0.79mmol)の溶液に、不活性ガス雰囲気下、10%Pd/C(28mg、0.026mmol)を加えた。排気して、反応容器に水素を充填し、反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。触媒を濾別し、溶媒容量を減少させ、アミンをさらに精製しないで、約0.2M THF溶液として、次の工程に使用した。
MS:M=161.0(M+H)
【0226】
工程3: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)−アミド
実施例48に記載の方法に従って、標記化合物を、A−5及び1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イルアミン(約0.2M THF溶液)から出発して、分取HPLC精製の後、明黄色の固体として収率27%で得た。
MS:M=399.1(M+H)
【0227】
実施例53: 2−イソプロピル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化88】


実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−9及び1−メチル−3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−5−アミンから出発して、明黄色の固体として収率38%で得た。
MS:M=416.2(M+H)
【0228】
実施例54: 2−シクロプロピル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化89】


実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−10及び1−メチル−3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−5−アミンから出発して、黄色の固体として収率50%で得た。
MS:M=414.2(M+H)
【0229】
実施例55: 2−tert−ブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化90】


実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−11及び1−メチル−3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−5−アミンから出発して、黄色の固体として収率31%で得た。
MS:M=430.3(M+H)
【0230】
実施例56: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミド
【化91】


THF(1ml)中の中間体A−5(30mg、0.12mmol)、HATU(49mg、0.13mmol)及び3−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イルアミン(25mg、0.13mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン(65μl、0.6mmol)を加えた。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。最終生成物を、水/アセトニトリル勾配を使用する分取HPLCによる精製の後、明黄色の固体として得た(11mg、23%)。
MS:M=433.3(M+H)
【0231】
実施例57: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−ブロモ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミド
【化92】


実施例56に記載の方法に従って、標記化合物を、A−5及び3−(4−ブロモ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イルアミンから出発して、分取HPLC精製の後、明黄色の固体として収率52%で得た。
MS:M=477.1(M+H)
【0232】
実施例58: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−フルオロ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミド
【化93】


実施例56に記載の方法に従って、標記化合物を、A−5及び3−(4−フルオロ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イルアミンから出発して、分取HPLC精製の後、明黄色の固体として収率14%で得た。
MS:M=417.3(M+H)
【0233】
実施例59: 6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化94】


実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−3及び1−メチル−3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−5−アミンから出発して、明黄色の固体として収率18%で得た。
MS:M=417.2(M+H)
【0234】
実施例60: 2−シクロヘキシル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化95】


実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−12及び1−メチル−3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−5−アミンから出発して、黄色の固体として収率7%で得た。
MS:M=456.3(M+H)
【0235】
実施例61: 2−イソブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化96】


実施例1に記載の方法に従って、標記化合物を、中間体A−13及び1−メチル−3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−5−アミンから出発して、黄色の固体として収率19%で得た。
MS:M=430.3(M+H)
【0236】
実施例62: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−イル)−アミド
【化97】

【0237】
工程1: 2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル
THF(12.5ml)中の2−ブロモ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(0.5g、2.25mmol)及びPd(PPh(0.13g、0.11mmol)の懸濁液に、ブロモ−(ピリジン−2−イル)−亜鉛(6.75ml、0.5M THF溶液)を不活性ガス雰囲気下で加えた。反応混合物を、マイクロ波条件下、120℃で10分間照射した。溶媒を除去し、生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによる精製の後、黄色の結晶として得た(0.34g、68%)
MS:M=221.2(M+H)
【0238】
工程2: 2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−カルボン酸
2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル(0.34g、1.55mmol)をTHF/メタノール(5ml/1ml)混合物に溶解し、0℃に冷却し、水酸化リチウム(4.7ml、1N水溶液)で処理した。反応混合物を周囲温度まで温め、その温度で30分間撹拌し、その後pH値を約5に調整した。得られた懸濁液をジクロロメタン(50ml)で処理し、濾過した。沈殿物を水及びジクロロメタンで洗浄し、濾液をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、蒸発させ、沈殿物と合わせて、生成物を明褐色の固体として得た(0.3g、92%)。
MS:M=161.1(M−CO−H)
【0239】
工程3: (2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
tert−ブタノール(4.5ml)中の2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−カルボン酸(250mg、1.2mmol)の溶液を、ジフェニルホスホリルアジド(0.4ml、1.85mmol)及びトリエチルアミン(0.34ml、2.4mmol)で処理し、90℃で5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を、飽和酢酸アンモニウム溶液、水及びブラインで洗浄した。最終生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによる精製の後、黄色の油状物として得た(180mg、54%)。
MS:M=278.2(M+H)
【0240】
工程4: 2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−イルアミン
ジオキサン(3ml)中の(2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(200mg、0.72mmol)の溶液を、ジオキサン(3ml)中の4M HClで処理し、得られた懸濁液を周囲温度で一晩攪拌した。反応混合物を濾過し、沈殿物を水酸化ナトリウム(20ml、0.5M水溶液)に溶解し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、溶媒を蒸発させて、生成物を橙色の固体として得て(78mg、60%)、それをさらに精製しないで使用した。
MS:M=178.1(M+H)
【0241】
工程5: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−イル)−アミド
THF(1.5ml)中の中間体A−5(40mg、0.16mmol)、HATU(66mg、0.17mmol)及び2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−イルアミン(39mg、0.22mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン(86μl、0.78mmol)を加えた。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、回収した固体物質をTHFで十分に洗浄した。沈殿物を乾燥させて、最終生成物を黄色の固体として得た(40mg、61%)。
MS:M=416.2(M+H)
【0242】
実施例63: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド
【化98】

【0243】
工程1: (Z)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−4−ピリジン−2−イル−ブタ−3−エン酸エチルエステル
ジエチルエーテル(75ml)中の2−アセチルピリジン(5.0g、40mmol)及びシュウ酸ジエチル(5.9g、40mmol)の溶液を0℃に冷却し、ナトリウムエチラート(16.6ml、エタノール中21%溶液)で処理した。一晩攪拌しながら、反応混合物をゆっくりと周囲温度まで温めた。反応混合物を酢酸で酸性化し、水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。単離した残留物をヘプタン(30ml)及びジエチルエーテル(5ml)で2時間トリチュレートし、得られた懸濁液を濾過して、生成物を回収した。この方法を繰り返して、生成物を明褐色の固体として得た(3.96g、44%)。
MS:M=220.1(M−H)
【0244】
工程2: 1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル
EtOH(15ml)中の室温の(Z)−4−ヒドロキシ−2−オキソ−4−ピリジン−2−イル−ブタ−3−エン酸エチルエステル(2.32g、10mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、メチルヒドラジン(0.55ml、10mmol)を加えた。混合物を加熱還流し、撹拌を90分間続けた。混合物を室温に冷却し、濃縮して、褐色のペーストを得た。CHCl/MeOH勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、生成物(1.43g、59%)を黄色のロウ状固体として得た。
MS:M=232.1(M+H)
【0245】
工程3: 1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
エタノール(6ml)中の室温の1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル(655mg、2.8mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、1N NaOH(5.7ml)を一度に加えた。混合物を室温で5時間撹拌し、1N HClを加えて中和し、濃縮して、明褐色の固体を得た。これを、EtO(10ml)及びEtOH(1ml)の混合物中でトリチュレートした。懸濁液を室温で2時間撹拌した。固体を濾過により回収し、EtOで洗浄し、乾燥させて、標記化合物(0.79g、100% 純度73%;不純物:NaCl)を明褐色の固体として得た。
MS:M=204.2(M+H)
【0246】
工程4: (1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
tert−ブタノール(3.8ml)中の1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(205mg、1.0mmol)の溶液を、ジフェニルホスホリルアジド(225μl、1.0mmol)及びトリエチルアミン(280μl、2.0mmol)で処理し、90℃で24時間撹拌した。反応が完了しなかったので、さらなる当量のジフェニルホスホリルアジド(225μl)及び2当量のトリエチルアミン(280μl)を加え、撹拌を90℃でさらに24時間続けた。粗生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、最終生成物をオフホワイトの固体として得た(66mg、24%)。
MS:M=219.3(M−C+H)
【0247】
工程5: 1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミン
ジオキサン(0.85ml)中の(1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(82mg、0.30mmol)の溶液を、ジオキサン中の4M HCl(0.85ml)で処理し、得られた懸濁液を周囲温度で一晩攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を重炭酸ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄した。酢酸エチル相を乾燥させ、溶媒を蒸発させて、生成物を明褐色の粘性油状物として得て(51mg、97%)、それをさらに精製しないで使用した。
MS:M=175.2(M+H)
【0248】
工程6: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド
実施例62に記載の方法に従って、標記化合物を、A−5及び1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミンから出発して、沈殿した明黄色の固体として収率87%で得た。
MS:M=413.3(M+H)
【0249】
実施例64: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピリジン−2−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−アミド
【化99】


実施例62に記載の方法に従って、標記化合物を、A−5及び5−ピリジン−2−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イルアミンから出発して、分取HPLC精製及び酢酸エチルを用いたトリチュレーションの後、明褐色の固体として収率17%で得た。
MS:M=401.3(M+H)
【0250】
実施例65: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−イル)−アミド
【化100】

【0251】
工程1: 1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル
DMF(26.8ml)中の1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル(1.25g、8.9mmol)、2−クロロピリジン(2.02g、17.8mmol)及び炭酸セシウム(8.7g、26.75mmol)の溶液を、マイクロ波条件下、180℃で10分間照射した。反応混合物をジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機相を水及びブラインで洗浄した。生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーの後、白色の固体として得た(0.81mg、42%)。
MS:M=218.2(M+H)
【0252】
工程2: 1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル(0.81g、3.73mmol)をTHF/エタノール(50ml/10ml)混合物に溶解し、0℃に冷却し、水酸化リチウム(11.2ml、1N水溶液)で処理した。反応混合物を周囲温度まで温め、その後その温度で7時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(4×100ml)で抽出し、合わせた有機相を乾燥させ、蒸発させて、生成物を白色の固体として得て(0.68g、96%)、それをさらに精製しないで使用した。
MS:M=188.2(M−H)
【0253】
工程3: (1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
tert−ブタノール(4.0ml)中の1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(200mg、1.06mmol)の溶液を、ジフェニルホスホリルアジド(240μl、1.06mmol)及びトリエチルアミン(300μl、2.12mmol)で処理し、90℃で3時間撹拌した。溶媒を除去し、粗生成物を、ヘプタン/酢酸エチル勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物を明黄色の固体として得た(190mg、69%)。
MS:M=261.1(M+H)
【0254】
工程4: 1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−イルアミン
ジオキサン(1.85ml)中の(1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(185mg、0.72mmol)の溶液を、ジオキサン中の4M HCl(1.85ml)で処理し、得られた懸濁液を周囲温度で2時間撹拌した。反応混合物を、水酸化ナトリウム(20ml、0.5M水溶液)で、塩基性のpHに調整し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、溶媒を蒸発させて、生成物を明褐色の固体として得て(110mg、96%)、それをさらに精製しないで使用した。
MS:M=161.3(M+H)
【0255】
工程5: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸−(1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−イル)−アミド
実施例62に記載の方法に従って、標記化合物を、A−5及び1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−イルアミンから出発して、沈殿した明黄色の固体として収率24%で得た。
MS:M=399.2(M+H)
【0256】
実施例66: 6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)−アミド
【化101】


実施例62に記載の方法に従って、標記化合物を、A−7及び1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イルアミン(約0.2M THF溶液;実施例52、工程2)から出発して、分取HPLC精製の後、褐色の固体として収率2%で得た。
MS:M=400.1(M+H)
【0257】
実施例A
下記の成分を含有するフィルムコーティング錠は常法により製造することができる:
成分 1錠当たり
核:
式(I)の化合物 10.0mg 200.0mg
微晶質セルロース 23.5mg 43.5mg
含水乳糖 60.0mg 70.0mg
ポビドンK30 12.5mg 15.0mg
デンプングリコール酸ナトリウム 12.5mg 17.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg 4.5mg
(核重量) 120.0mg 350.0mg
フィルムコート:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 3.5mg 7.0mg
ポリエチレングリコール6000 0.8mg 1.6mg
タルク 1.3mg 2.6mg
酸化鉄(黄色) 0.8mg 1.6mg
二酸化チタン 0.8mg 1.6mg
【0258】
活性成分を篩にかけ、微晶質セルロースと混合し、混合物をポリビニルピロリドンの水溶液と共に造粒する。顆粒をデンプングリコール酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、圧縮して、それぞれ120又は350mgの核を得る。上記のフィルムコートの水溶液/懸濁液を核に塗布する。
【0259】
実施例B
下記の成分を含有するカプセル剤は、常法により製造することができる:
成分 1カプセル当たり
式(I)の化合物 25.0mg
乳糖 150.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
タルク 5.0mg
【0260】
成分を篩にかけ、混合し、サイズ2のカプセルに充填する。
【0261】
実施例C
注射液は下記の組成を有することができる:
式(I)の化合物 3.0mg
ポリエチレングリコール400 150.0mg
酢酸 pH5.0を得る適量
注射用水 1.0mlにする量
【0262】
活性成分を、ポリエチレングリコール400と注射用水(一部)の混合物に溶解する。酢酸により、pHを5.0に調整する。水の残量を加えて、容量を1.0mLに調整する。溶液を濾過し、適切な過剰量を使用してバイアルに充填し、減菌する。
【0263】
実施例D
下記の成分を含有する軟ゼラチンカプセル剤は常法により製造することができる:
カプセル内容物
式(I)の化合物 5.0mg
黄ろう 8.0mg
硬化大豆油 8.0mg
部分硬化植物油 34.0mg
大豆油 110.0mg
カプセル内容物の重量 165.0mg
ゼラチンカプセル
ゼラチン 75.0mg
グリセリン85% 32.0mg
Karion 83 8.0mg(乾物)
二酸化チタン 0.4mg
酸化鉄黄 1.1mg
【0264】
活性成分を、温かく溶融している他の成分に溶解し、混合物を適切な大きさの軟ゼラチンカプセルに充填する。充填された軟ゼラチンカプセル剤を、通常の手順に従って処理する。
【0265】
実施例E
下記の成分を含有するサッシェは常法により製造することができる:
式(I)の化合物 50.0mg
乳糖、微細粉末 1015.0mg
微晶質セルロース(AVICEL PH 102) 1400.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム 14.0mg
ポリビニルピロリドンK 30 10.0mg
ステアリン酸マグネシウム 10.0mg
風味添加剤 1.0mg
【0266】
活性成分を、乳糖、微晶質セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムと混合し、水中のポリビニルピロリドンの混合物と共に造粒する。顆粒をステアリン酸マグネシウム及び風味添加剤と混合し、サッシェに充填する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化102】


{式中、
及びAは、CH及びNからなる群より独立して選択され(但し、A及びAは同時にNではない);
は、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、低級アルキル−C(O)−、シアノ、ハロゲン、1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノ、シクロアルキル、又はヘテロシクリルであり;
及びRは、独立して、水素又は低級アルキルであり;
は、ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されているヘテロアリールであり;
Yは、以下:
【化103】


からなる群より選択される5員ヘテロアリールであり、
ここで、前記ヘテロアリールは、
低級アルキル[アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、1又は2個の低級アルキルにより場合により置換されているアミノ、COOH、COO−低級アルキル、オキソ、シアノならびにヘテロアリール(ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている]、
シクロアルキル(ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)、及び
ヘテロシクリル(ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択される1個の置換基により場合により置換されており;そして
は、アリール及びヘテロアリール(ここで、前記アリール及び前記ヘテロアリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択される}で示される化合物、又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項2】
が、低級アルキル、シクロアルキル、又は低級アルコキシ低級アルキルである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項3】
及びRが水素である、請求項1〜2のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項4】
が、ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されているピリミジニルである、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項5】
が、フェニルあるいは1又は2個の窒素を含む6又は10員ヘテロアリール(前記フェニル及び前記ヘテロアリールは、ヒドロキシル、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アセチル、シアノ、及び1又は2個の低級アルキルもしくは低級アルコキシ低級アルキルにより場合により置換されているアミノからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)である、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項6】
6又は10員ヘテロアリールが、ピリジニル、ピラジニル、又はキノリニルである、請求項5に記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項7】
Yが、
以下:
【化104】


[式中、
は、低級アルキル(アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、1又は2個の低級アルキルにより場合により置換されているアミノ、COO−低級アルキル、シアノ、及び低級アルキルにより場合により置換されているヘテロアリールからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)、
シクロアルキル、及び
ヘテロシクリル(低級アルキルからなる群より選択される1〜3個の置換基により場合により置換されている)からなる群より選択され、そして
は、低級アルキル、あるいは1又は2個の低級アルキルにより場合により置換されているアミノにより置換されている低級アルキルである]からなる群より選択される、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項8】
Yが、以下:
【化105】


からなる群より選択される、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項9】
以下:
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ジメチルアミノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
2−メトキシメチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−シクロヘキシル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
(5−{[6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボニル]−アミノ}−3−ピリジン−2−イル−ピラゾール−1−イル)−酢酸エチルエステル、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−フェネチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−tert−ブチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−ピリジン−2−イル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−ピリジン−2−イル−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−プロピル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−キノリン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−イソプロピル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−イソブチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンジル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−エチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−シクロペンチルメチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−シクロヘキシルメチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−シアノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(3−メチル−3H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−メトキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−キノリン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(2−ジメチルアミノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(4−メトキシ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(4−フルオロ−フェニル)−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(3−フェニル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−フェニル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−フェニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピラジン−2−イル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)−アミド、
2−イソプロピル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
2−シクロプロピル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
2−tert−ブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−ブロモ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−フルオロ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミド、
6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
2−シクロヘキシル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
2−イソブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピリジン−2−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−イル)−アミド、及び
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)−アミド、
からなる群より選択される、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物、又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項10】
以下:
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ジメチルアミノ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−ピリジン−2−イル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−エチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−メチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピラジン−2−カルボン酸[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−メトキシ−エチル)−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(3−ピリジン−2−イル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド、
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(1−ピリジン−2−イル−1H−イミダゾール−4−イル)−アミド、
2−tert−ブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
6−メトキシメチル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、
2−イソブチル−5−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−メチル−5−ピリジン−2−イル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミド、及び
6−シクロプロピル−3−(ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸(2−ピリジン−2−イル−チアゾール−5−イル)−アミド、
からなる群より選択される、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物、又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項11】
a) 式(IV)又は式(IVa):
【化106】


で示される化合物を、式(XIV):
【化107】


[式中、Rは低級アルキルであり、R、R、R、R、及びRは、請求項1〜10のいずれかで定義したとおりである]で示される化合物と反応させて、所望であれば、化合物をその薬学的に許容しうる塩に変換する工程;
b) 式(VII):
【化108】


で示される化合物、又はその遊離酸を、式(XIV):
【化109】


[式中、Rは低級アルキルであり、R、R、R、R、及びRは、請求項1〜10のいずれかで定義したとおりである]で示される化合物と反応させて、所望であれば、化合物をその薬学的に許容しうる塩に変換する工程;
c) 式(VIII):
【化110】


で示される化合物を、式(XV):
【化111】


[式中、R、R、R、R、及びRは、請求項1〜10のいずれかで定義したとおりである]で示される化合物と反応させて、所望であれば、化合物をその薬学的に許容しうる塩に変換する工程;あるいは
d) 式(XIII)又は式(XIIIa):
【化112】


で示される化合物を、式(XIV):
【化113】


[式中、Rは低級アルキルであり、R、R、R、R、及びRは、請求項1〜10のいずれかで定義したとおりである]で示される化合物と反応させて、所望であれば、化合物をその薬学的に許容しうる塩に変換する工程を含む、請求項1〜10のいずれかで定義した式(I)の化合物の製造方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法により製造される、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩ならびに薬学的に許容しうる担体及び/又は佐剤を含む医薬組成物。
【請求項14】
治療活性物質として使用するための、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項15】
PDE10A阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防用の治療活性物質として使用するための、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項16】
PDE10A阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防処置方法、特に、精神障害、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害、物質誘発性精神障害、不安障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、薬物中毒、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、気分障害、鬱病、双極性障害、神経精神病態、精神病、注意欠陥/多動性障害、注意障害、糖尿病及び関連障害、2型糖尿病、神経変性障害、ハンチントン病、多発性硬化症、脳卒中、脊髄損傷、固形腫瘍、血液学的悪性腫瘍、腎細胞癌ならびに乳癌の治療及び/又は予防処置方法であって、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩をヒト又は動物に投与することを含む方法。
【請求項17】
PDE10A阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防処置のための、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩の使用。
【請求項18】
精神障害、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害、物質誘発性精神障害、不安障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、薬物中毒、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、気分障害、鬱病、双極性障害、神経精神病態、精神病、注意欠陥/多動性障害、注意障害、糖尿病及び関連障害、2型糖尿病、神経変性障害、ハンチントン病、多発性硬化症、脳卒中、脊髄損傷、固形腫瘍、血液学的悪性腫瘍、腎細胞癌ならびに乳癌の治療及び/又は予防処置のための、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩の使用。
【請求項19】
PDE10A阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防処置用の医薬の調製のための、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩の使用。
【請求項20】
精神障害、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害、物質誘発性精神障害、不安障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、薬物中毒、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、気分障害、鬱病、双極性障害、神経精神病態、精神病、注意欠陥/多動性障害、注意障害、糖尿病及び関連障害、2型糖尿病、神経変性障害、ハンチントン病、多発性硬化症、脳卒中、脊髄損傷、固形腫瘍、血液学的悪性腫瘍、腎細胞癌ならびに乳癌の治療及び/又は予防処置用の医薬の調製のための、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩の使用。
【請求項21】
精神障害、統合失調症、統合失調症に関連する陽性、陰性及び/又は認知症状、妄想性障害、物質誘発性精神障害、不安障害、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、薬物中毒、運動障害、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、認知欠損障害、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、気分障害、鬱病、双極性障害、神経精神病態、精神病、注意欠陥/多動性障害、注意障害、糖尿病及び関連障害、2型糖尿病、神経変性障害、ハンチントン病、多発性硬化症、脳卒中、脊髄損傷、固形腫瘍、血液学的悪性腫瘍、腎細胞癌あるいは乳癌の治療又は予防のための、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項22】
本明細書で定義された発明。

【公表番号】特表2013−517316(P2013−517316A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549340(P2012−549340)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050640
【国際公開番号】WO2011/089132
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】