説明

窓遮蔽装置

【課題】見栄えを良好に維持しつつ、各種電装品を取り付けることが可能な窓遮蔽装置を提供する。
【解決手段】窓枠2上縁部又は窓枠2上方の室内壁面に取り付けられた支持部材3と、支持部材3の室外側の背面に取り付けて窓枠2の室内側の面に近接した状態で吊り下げた遮蔽材4と、支持部材3の背面側に配設されて遮蔽材4を昇降させる昇降機構5とを備えた窓遮蔽装置である。支持部材3の背面よりも室内側に電装品15を取り付けるための取付スペース3cを形成すると共に、取付スペース3cに取り付けた電装品15の外部に露出した部分よりも室内側に電装品15の目隠し用の鍔部3dを配設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮蔽材を窓枠に近接させて吊り下げた窓遮蔽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
窓遮蔽装置としては、窓枠の室内側に配設されるカーテンなどが周知である。斯かる窓枠に取り付けられるカーテンの一形態として、ローマンシェードと呼ばれるものがある。このローマンシェードは、窓からの入射光を遮るために吊り下げられた遮蔽材を、昇降機構によって適宜たくし上げるように構成したものである。
【0003】
例えば、下記の特許文献1に、遮光性や室内の保温性等を向上させたローマンシェード式の窓遮蔽装置が提案されている。図8に、前記特許文献1に記載された窓遮蔽装置の具体的構成を示す。
【0004】
図8に示すように、窓枠100の上方の室内壁面に止め具を介してパネル材200が取り付けられている。パネル材200の下部には、可撓性を有するシート状の遮蔽材300を取り付け、窓枠100の室内側に吊り下げている。また、この窓遮蔽装置は、遮蔽材300を昇降させる昇降機構として、パネル材200の下部背面に取り付けられた昇降装置600と、昇降装置600から遮蔽材300の下部へ延びた複数本の昇降紐400と、遮蔽材300の背面に取り付けられて前記昇降紐400を上下方向へ案内する複数のガイド環列500を有している。
【0005】
この図8に示す特許文献1の窓遮蔽装置は、遮光性や室内の保温性等を向上させるために、遮蔽部材300をパネル材200の下部背面に取り付けて、遮蔽材300を窓枠100に対して密着ないし近接した状態で吊り下げるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−168989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、室内に配設したカーテンを上方から照明灯で照らし、意匠的効果等を高めることが広く行われている。上記図8に示す特許文献1に記載の窓遮蔽装置において、遮蔽材300を照らすための照明灯を、パネル材200の上方の室内壁面に取り付けた場合、パネル材200が遮蔽材300よりも室内側に突出しているため、遮蔽材300を効果的に照らすことができないといった問題がある。そこで、照明灯をパネル材200などに取り付けることによって、遮蔽材300を照らしやすくすることができるが、この場合、照明灯がパネル材200から外部に露出した状態となり、見栄えが悪くなるといった問題が生じる。
【0008】
また、照明灯以外に、防犯用のセンサ類や、それらを操作するためのリモコンの受信部等の電装品を、窓遮蔽装置に設けることによって、ユニット化することができ、利便性が向上する。しかし、これらの電装品をパネル材200に取り付けた場合も、上記照明灯と同様に、見栄えが悪くなってしまう。また、これらの電装品を壁面に装着することも可能であるが、何らかの理由により電装品又は窓遮蔽装置の移動、撤去、変更を行うと、形成された電装品の取付跡が露出してしまう問題がある。
【0009】
本発明は、斯かる事情に鑑み、見栄えを良好に維持しつつ、各種電装品を取り付けることが可能な窓遮蔽装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、窓枠上縁部又は窓枠上方の室内壁面に取り付けられた支持部材と、当該支持部材の室外側の背面に取り付けて窓枠の室内側の面に近接した状態で吊り下げた遮蔽材と、前記支持部材の背面側に配設されて前記遮蔽材を昇降させる昇降機構とを備えた窓遮蔽装置において、前記支持部材の背面よりも室内側に電装品を取り付けるための取付スペースを形成すると共に、前記取付スペースに取り付けた電装品の外部に露出した部分よりも室内側に前記電装品の目隠し用の鍔部を配設したものである。
【0011】
支持部材に電装品を取付可能な取付スペースを形成したことにより、各種電装品を窓遮蔽装置に取り付けてユニット化することができ、利便性が向上する。また、電装品の目隠し用の鍔部を配設したことにより、取付スペースに配設した電装品を室内側から見えないようにすることができ、見栄えを良好に維持することが可能である。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の窓遮蔽装置において、前記取付スペースに、前記電装品として、前記遮蔽材及び/又は室内壁面を照らす照明灯を取り付けたものである。
【0013】
照明灯を取付スペースに配設したことにより、照明灯によって遮蔽材及び/又は室内壁面を良好に照らすことができる。さらに、遮蔽材が窓枠の室内側の面に近接した状態で吊り下げられているため、優れた遮光性を発揮することができ、照明灯を照らすことによる意匠的効果をより顕著に発揮することができる。また、鍔部によって照明灯を室内側から見えないようにすることができ、見栄えを良好に維持することができる。しかも、照明灯を発光させた際、照明灯が鍔部に隠されていることによって間接照明となり、淡い光彩が得られインテリア性を向上させることができる。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2に記載の窓遮蔽装置において、前記照明灯を任意の角度で保持可能なチルト機構を備えたものである。
【0015】
チルト機構によって照明灯の向きを変えることにより、遮蔽材への光の照射角度を好みの角度に調整することが可能である。
【0016】
請求項4の発明は、請求項2又は3に記載の窓遮蔽装置において、前記照明灯の光の明るさ及び色を調整するための調光手段を備えたものである。
【0017】
調光手段を備えたことにより、照明灯の光を好みの明るさや色に調整することができる。
【0018】
請求項5の発明は、請求項1に記載の窓遮蔽装置において、前記取付スペースに、電装品を前記支持部材の長手方向に往復移動可能にガイドするガイド機構を配設したものである。
【0019】
ガイド機構によって、電装品を支持部材の長手方向に移動させ所望の位置に配設することが可能である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、支持部材に電装品を取付可能な取付スペースを形成したことにより、各種電装品を窓遮蔽装置に取り付けてユニット化することができ、利便性が向上する。また、電装品の目隠し用の鍔部を配設したことにより、取付スペースに配設した電装品を室内側から見えないようにすることができ、見栄えを良好に維持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施例1に係る窓遮蔽装置の断面側面図である。
【図2】前記実施例1の正面図である。
【図3】前記実施例1の背面図である。
【図4】本発明の実施例2に係る窓遮蔽装置を示す図であって、(a)は前記窓遮蔽装置の断面側面図、(b)は前記窓遮蔽装置の正面図である。
【図5】本発明の実施例3に係る窓遮蔽装置の断面側面図である。
【図6】本発明の実施例4に係る窓遮蔽装置の断面側面図である。
【図7】本発明の実施例5に係る窓遮蔽装置を示す図であって、(a)は前記窓遮蔽装置の断面側面図、(b)は前記窓遮蔽装置の正面図である。
【図8】従来の窓遮蔽装置の断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0022】
以下、図1〜図3を参照して本発明の実施例1に係る窓遮蔽装置を説明する。
図1は実施例1に係る窓遮蔽装置1Aの断面側面図、図2と図3はそれぞれ前記窓遮蔽装置1Aの正面図及び背面図である。
【0023】
図1に示すように、窓遮蔽装置1Aは、窓枠2の上縁部に取り付けた支持部材3と、支持部材3に取り付けた遮蔽材4と、遮蔽材4を昇降させるための昇降機構5等を備える。また、図1において、符号7は窓枠2に取り付けられたガラス戸であり、同図の右側が室外側、左側が室内側となっている。
【0024】
支持部材3はアルミニウム材等を押出し成形して得た長手状の部材から成る。ただし、支持部材3の材質としては、アルミニウム以外の金属、合成樹脂、木材、竹、皮革等を適用可能である。支持部材3は、その上縁に付設した取付用金具(図示省略)を介して、窓枠2の上縁部に沿って取り付けられている。支持部材3の室内側の正面には、木目等の装飾模様を施した意匠面3aが形成され、装飾部材として構成されている。なお、前記意匠面3aは無模様であってもよい。
【0025】
遮蔽材4は、カーテン生地やスクリーン等の可撓性を有するシート状の部材から構成される。遮蔽材4は、室内と室外の光の通過を制限するものであればよい。ここでいう「光の通過を制限する」とは、完全に遮光する場合、又は半透明な部材等によって光の一部を遮光する場合の両方が含まれる。遮蔽材4は、窓枠2の上縁部から下方へ突出した支持部材3の下部背面に吊り下げられ、遮蔽材4の下端部にはウェイトバー9が取り付けてある。遮蔽材4は、支持部材3から吊り下げられた状態で窓枠2の室内側の面に密着ないし近接しており、遮光性や室内の保温性等の向上を図り得る構成となっている。また、遮蔽材4の上縁と支持部材3の下縁には、それぞれ互いに接着/分離可能な面状ファスナ等の固着具8(図3参照)が付設されており、この固着具8によって遮蔽材4は支持部材3に対して着脱可能に取り付けられる。
【0026】
図1及び図3に示すように、昇降機構5は、昇降装置12、複数本の昇降紐6、操作紐13、複数の昇降紐用ガイド11、複数のガイド環列10を有している。
【0027】
支持部材3の室外側の背面には凹部3bが形成されており、凹部3bには昇降装置12と複数の昇降紐用ガイド11が配設されている。遮蔽材4の背面には、複数列のガイド環列10が配設されている。また、遮蔽材4の背面下部には、複数の昇降紐6の一端部(下端部)が取り付けられており、各昇降紐6は、それぞれガイド環列10を通って遮蔽材4の背面側において上下方向に案内されている。遮蔽材4の下部から上部へ案内された各昇降紐6は、それぞれ昇降紐用ガイド11に掛け渡され、昇降装置12へと案内されている。昇降装置12に案内された各昇降紐6は、結束具14によって束ねられ、上記操作紐13として構成される。
【0028】
この操作紐13を把持して牽引することにより、昇降紐6が引き上げられ、遮蔽材4の下端をたくし上げることができる。前記昇降装置12は例えばストッパであり、昇降紐6を引き上げられた状態で保持すると共にその保持を解除することが可能である。また、昇降装置12として電動で昇降紐6を昇降させるものを適用してもよい。
【0029】
図1に示すように、支持部材3の背面よりも室内側には、照明灯、防犯センサ、リモコンの受信部等の各種電装品を取り付けるための取付スペース3cが形成されている。本発明の実施例1では、前記取付スペース3cは支持部材3の下面に形成されている。また、この場合、取付スペース3cには、電装品として照明灯15が取り付けられている。照明灯15は、発光ダイオードや蛍光灯など種々のものを適用可能であるが、遮蔽材4の劣化を防止するために、発熱しにくい発光ダイオードを適用することが好ましい。また、照明灯15を取付スペース3cに複数配設してもよいし、取付スペース3cにおける照明灯15の配設位置は適宜変更することが可能である。
【0030】
図1において、符号16は、室内に設けたコンセントなどから照明灯15に電力を供給するためのハーネス等の電源供給ラインである。また、本発明の窓遮蔽装置1Aが、照明灯15の光の明るさや色を調整するための調光手段を備えてもよい。照明灯15のON/OFFの切換、又は光の明るさや色の調整は、図示しないリモコン又は室内壁面に設けたスイッチ等によって操作することが可能である。
【0031】
支持部材3の下部正面側には、下方へ突出した鍔部3dが一体に形成されている。照明灯15は支持部材3の下方へ露出して配設されているが、鍔部3dを照明灯15よりも室内側に設けることにより、照明灯15を室内側からは見えないようにしている(図2参照)。すなわち、鍔部3dは、取付スペース3cに配設した照明灯15等の各種電装品の目隠しとして機能する。また、電装品の目隠し機能を効果的に発揮するために、鍔部3dの下端縁は、取付スペース3cに取り付けた電装品(照明灯15)の下端部よりも下方へ突出させることが好ましい。
【0032】
また、図2に示すように、この実施例1では、鍔部3dは支持部材3の長手方向(横方向)の全域に渡って形成されているが、支持部材3の少なくとも電装品(照明灯15)を設けた部分のみに鍔部3dを形成してもよい。また、照明灯15の操作をリモコンで行う場合は、そのリモコンの受信部を、取付スペース3cに配設して、受信部が室内側から見えないようにすることが好ましい。
【実施例2】
【0033】
図4に本発明の実施例2に係る窓遮蔽装置1Bを示す。図4(a)は、前記窓遮蔽装置1Bの断面側面図、(b)は前記窓遮蔽装置1Bの正面図である。
実施例2に係る窓遮蔽装置1Bは、支持部材3の上面に取付スペース3cが形成されている。この取付スペース3cに電装品としての照明灯15が取り付けられており、照明灯15は上方に光を照射して室内壁面を照らすように配設されている。また、支持部材3の上部正面側には、上方へ突出した鍔部3dが一体に形成されている。この場合、照明灯15は支持部材3の上方へ露出しているが、鍔部3dを照明灯15よりも室内側に設けることにより、照明灯15を室内側からは見えないようにしている(図4(b)参照)。
【0034】
なお、実施例2に係る窓遮蔽装置1Bにおいて、上記説明した以外の構成は、上記実施例1に係る窓遮蔽装置1Aと同様であるので説明を省略する。
【0035】
また、図示省略するが、支持部材3の長手方向両端部の左右の側面に、照明灯15等の電装品を取り付けるための取付スペース3cを形成し、さらに、その取付スペース3cよりも室内側に前記電装品の目隠し用の鍔部3dを形成してもよい。
【実施例3】
【0036】
図5は本発明の実施例3に係る窓遮蔽装置1Cの断面側面図である。
図5に示すように、実施例3の窓遮蔽装置1Cは、照明灯15を任意の角度で保持可能なチルト機構17を備えている。チルト機構17としては、例えば、取付スペース3cに照明灯15を横軸回りに回動可能に支持し、手動で照明灯15を前後方向に揺動させて、摩擦手段などにより照明灯15を任意の角度で保持するように構成したものを適用できる。また、チルト機構17は、電動で歯車等を駆動させることによって、照明灯15を任意の角度で保持するように構成したものや、それ以外の公知のものも適用可能である。
【0037】
なお、実施例3に係る窓遮蔽装置1Cにおいて、上記説明した部分以外は、上記本発明の実施例1と同様に構成されているので説明を省略する。
【実施例4】
【0038】
図6は本発明の実施例4に係る窓遮蔽装置1Dの断面側面図である。
図6に示すように、実施例4の窓遮蔽装置1Dは、照明灯15の光を反射させるためのミラー21を鍔部3dの室外側の背面に配設している。また、ミラー21を動かす駆動装置(図示省略)を設け、ミラー21の角度や位置を変化させるように構成してもよい。さらに、ミラー21を、外周面が多面体形状を成すミラーボールや棒状のミラーバー等とし、それらを回転可能に構成してもよい。
【0039】
なお、実施例4に係る窓遮蔽装置1Dにおいて、上記説明した部分以外は、上記本発明の実施例1と同様に構成されているので説明を省略する。
【実施例5】
【0040】
図7に本発明の実施例5に係る窓遮蔽装置1Eを示す。図7(a)は、前記窓遮蔽装置1Eの断面側面図、(b)は前記窓遮蔽装置1Eの正面図である。
図7(a)(b)に示すように、実施例5の窓遮蔽装置1Eは、照明灯15等の電装品を支持部材3の長手方向に往復移動可能にガイドするガイド機構18を備えている。ガイド機構18は、支持部材3の取付スペース3cの長手方向に渡って形成されたガイド溝19と、そのガイド溝19に沿って移動する移動部材20によって構成されている。移動部材20の下端部には、電装品としての照明灯15が取り付けられている。移動部材20の移動は、手動で行うようにしてもよいし、駆動装置を用いて電動で行うようにしてもよい。また、移動部材20の移動を電動で行う場合は、その駆動装置を操作するためのリモコンの受信部を取付スペース3cに配設して、受信部が室内側から見えないようにすることが好ましい。さらに、上記移動部材20にリモコンの受信部や防犯センサ等の電装品を取り付けることも可能である。また、上記ガイド溝19は、支持部材3を押出し成形することによって容易に形成することが可能である。
【0041】
また、図7(a)に示すように、支持部材3の長手方向に渡って、電源供給ライン16に接続された電極部22が配設されている。詳しくは、この電極部22は、ガイド溝19に沿って配設された長手状の導電性プレート等によって構成されている。一方、移動部材20側には、支持部材3に配設された電極部22に接触して照明灯15等の電装品へ電力を供給するための電極部23が配設されている。すなわち、移動部材20が移動可能な範囲に渡って支持部材3側の電極部22が配設されており、移動部材20が支持部材3のどの位置に配設されても照明灯15等の電装品へ電力供給可能に構成されている。
【0042】
なお、実施例5に係る窓遮蔽装置1Eにおいて、上記説明した構成以外は、本発明の実施例1と同様に構成されている。
【0043】
以上、本発明の各実施例の構成について説明したが、上記本発明の各実施例の構成を適宜選択して組み合わせることも可能である。
【0044】
本発明の窓遮蔽装置によれば、支持部材3に電装品を取付可能な取付スペース3cを形成したことにより、各種電装品を窓遮蔽装置に取り付けてユニット化することができ、利便性が向上する。特に、上記本発明の各実施例に示すように、電装品として照明灯15を支持部材3の取付スペース3cに配設したことによって、遮蔽材4又は室内壁面を良好に照らすことができ、意匠的効果を発揮することが可能となる。さらに、遮蔽材4は、支持部材3から吊り下げられた状態で窓枠2の室内側の面に密着ないし近接されているため、優れた遮光性を発揮することができ、照明灯15を照らすことによる意匠的効果をより顕著に発揮することができる。
【0045】
なお、照明灯15によって照らされる遮蔽材4の正面は無模様であってもよいが、遮蔽材4の正面にクリスタルを付けることにより意匠性を高めることができる。また、遮蔽材4の正面に凹凸を形成したりするなどして、光が照射された際に立体感のある模様を形成することも可能である。
【0046】
また、本発明の窓遮蔽装置は、支持部材3に鍔部3dを配設したことにより、取付スペース3cに配設した照明灯15等の電装品を室内側から見えないようにすることができる。これにより、見栄えを良好に維持することができる。しかも、照明灯15を発光させた際、照明灯15が鍔部3dに隠されていることによって間接照明となり、淡い光彩が得られインテリア性を向上させることができる。
【0047】
また、調光手段を備えている場合は、照明灯15の光を好みの明るさや色に調整することができる。また、図5において説明した本発明の実施例のように、照明灯15のチルト機構17を備える場合は、そのチルト機構17によって照明灯15の向きを変えることによって、遮蔽材4への光の照射角度を好みの角度に調整することが可能である。
【0048】
図6に示すように、鍔部3dの背面にミラー21を配設した場合は、照明灯15からの光がミラー21によって反射されることにより、遮蔽材4を一層明るく照らすことができる。また、少ない光量で遮蔽材4を効果的に照らすことができ、照明灯15の消費電力の低減を図ることも可能である。また、上記ミラー21を動かして、ミラー21の角度や位置を変化させるように構成すれば、そのミラー21に当たって反射した動的な光が遮蔽材4に投影されることにより、演出効果を高めることも可能である。
【0049】
また、図7において説明した本発明の実施例の場合、移動部材20をガイド溝19に沿って移動させることにより、照明灯15の配設位置を支持部材3の長手方向に渡って変えることが可能である。これにより、照明灯15によって照らされる遮蔽剤4の意匠性に変化をもたせることが可能となる。また、支持部材3の長手方向に渡って電極部22を配設したことにより、移動部材20が支持部材3のどの位置に配設されても照明灯15に電力を供給することが可能である。また、このように構成したことによって、電源供給ライン16を移動部材20側に直接接続する必要がなくなる。そのため、移動部材20の移動に伴って電源供給ライン16が追随することがなく、見栄えや操作性が良くなると共に、電源供給ライン16自体も短くすることができる利点がある。なお、移動部材20に照明灯15以外の電装品を取り付けた場合も、上記と同様の作用・効果を奏することが可能である。
【0050】
本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記支持部材3は、図1に示すものに限らず、図8に示すようなパネル状のもの、あるいはそれ以外の形状のものも適用可能である。さらに、支持部材3は、窓枠2の上縁部以外に、窓枠2上方の室内壁面等に取り付けてあってもよい(図8参照)。
【符号の説明】
【0051】
1A〜1E 窓遮蔽装置
2 窓枠
3 支持部材
3c 取付スペース
3d 鍔部
4 遮蔽材
5 昇降機構
15 照明灯
17 チルト機構
18 ガイド機構
21 ミラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓枠上縁部又は窓枠上方の室内壁面に取り付けられた支持部材と、当該支持部材の室外側の背面に取り付けて窓枠の室内側の面に近接した状態で吊り下げた遮蔽材と、前記支持部材の背面側に配設されて前記遮蔽材を昇降させる昇降機構とを備えた窓遮蔽装置において、
前記支持部材の背面よりも室内側に電装品を取り付けるための取付スペースを形成すると共に、前記取付スペースに取り付けた電装品の外部に露出した部分よりも室内側に前記電装品の目隠し用の鍔部を配設したことを特徴とする窓遮蔽装置。
【請求項2】
前記取付スペースに、前記電装品として、前記遮蔽材及び/又は室内壁面を照らす照明灯を取り付けた請求項1に記載の窓遮蔽装置。
【請求項3】
前記照明灯を任意の角度で保持可能なチルト機構を備えた請求項2に記載の窓遮蔽装置。
【請求項4】
前記照明灯の光の明るさ及び色を調整するための調光手段を備えた請求項2又は3に記載の窓遮蔽装置。
【請求項5】
前記取付スペースに、電装品を前記支持部材の長手方向に往復移動可能にガイドするガイド機構を配設した請求項1に記載の窓遮蔽装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−172491(P2010−172491A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−18213(P2009−18213)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(500540121)株式会社イマイ (5)
【Fターム(参考)】