説明

立体形マスク

【課題】成形が容易で、シール性、着用の快適性に優れ、さらに、有害微粒子や病原菌へのバリヤ性、呼吸性のバランスに優れた立体形マスクの提供。
【解決手段】顔面覆い部中央の上辺または下辺のすくなくとも一方にV字型の切り欠けを設け、該切り欠きの両斜辺を接合して立体性を付与された顔面覆い部と耳かけ部から構成される不織布製マスクであって、顔面覆い部が連続一体の不織布からなり、顔面覆い部の中央上辺に上方に張り出した襟部を設けてなることを特徴とする立体形マスク。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体形マスクに関し、特に成形が容易で、顔面とのシール性、有害微粒子や病原菌へのバリヤ性、着用の快適性に優れた立体形マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、埃・花粉等が体内に侵入するのを抑制するため、鼻や口を覆うマスク本体が、ガーゼ・不織布製等の平面状シートからなるマスクが使用されている。しかしながら、人の顔面には、口や鼻などの凸出部分があるため、上記マスクは、平面状シートと顔面との間に隙間ができ易く、その隙間から埃・花粉等が侵入し易いという問題を有している。特に、医療現場は、プリーツ型のフラットマスクが多用されているが、顔面の立体形状に追従しがたく顔面側との間に間隙が出来やすいなどが課題とされてきている。
そのため、埃・花粉等の侵入を十分に抑制するために、鼻や口などを収容するように前方に膨出した立体マスクが種々提案されている。また、洗濯して繰り返し使用する布製のマスクに代わり、不織布シートや紙からなる使い捨てタイプのマスクが多く用いられている。
【0003】
例えば、着用者顔面の鼻から口にかかる部分を2枚の低伸縮性シートで接合形成し、その左右両側に、比較的高伸縮性のシート状繊維材料で形成した耳掛け用の環状部を取り付けた使い捨てマスク(例えば、特許文献1参照。)、着用者の少なくとも口許に対する覆い部と、該覆い部の対向側から延びる耳掛け部とからなる不織布製の使い捨て衛生マスクであって、前記覆い部と耳掛け部とが熱可塑性合成繊維からなる不織布によってそれぞれ別体につくられ、前記覆い部の側端部分と前記耳掛け部の基端部分とを接合したマスク(例えば、特許文献2〜3参照。)等が提案されている。
しかしながら、前記立体マスクは、顔面を覆う主要部分において2枚のシート部材が使用されていて、その中心部で合掌形様に接合されており、その合掌接合部分が、非接合部分よりも固くなるため着用者の鼻の形などに追従しにくく、該立体マスクを着用すると、鼻に当たり、前記接合部分の圧接跡が付いたり、着用の不快感、すなわち、かゆみ、痛みを伴うという問題を有している。
【0004】
ところで、マスク本来の機能は、外部から吸い込まれる有害異物を除去することにある。ここで、異物とはアレルゲンとなる花粉、ダニ、ハウスダスト、車の排気塵、病原菌、ウイルスなどであるが、さまざまなサイズ、形状、飛散状況、作業環境があり、到底1枚の不織布シート物等で除去対応できるものではない。上記特許文献に記載のマスクは、ほとんどがマスクの正面覆い部分が単層のシート部分からなるものであり、複数枚のシートを重ねたものではないし、さらに、マスク形状のみに触れられているものの、異物除去フィルタとしてのバリヤ性能については触れられていない。また、バリヤ性能だけを高めると、通気度の著しい低下を招き、息苦しさを伴う。すなわち、マスクとは、バリヤ性と呼吸性のバランスを用途ごとに取れるものでなければならない。
したがって、従来の単層シートからなる立体マスクでは、バランスのとれたマスクへの要求を満たすことはできず、よって、歯科、外科等で使用に耐える医療用マスク、風邪の予防などの機能を求められる幅広い用途に対応できるものではなかった。
【特許文献1】特開平7−275384号公報
【特許文献2】特開平9−149945号公報
【特許文献3】特開平9−149946号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、成形が容易で、シール性、着用の快適性に優れ、さらに、有害微粒子や病原菌へのバリヤ性、呼吸性のバランスに優れた立体形マスクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、顔面覆い部中央の上辺または下辺のすくなくとも一方にV字型の切り欠けを設けてその切り欠きの両斜辺を接合して立体性を付与された顔面覆い部と耳かけ部から構成される不織布製マスクの覆い部の中央上辺に襟部を設けることにより、顔面とのシール性を改良し、着用の快適性に優れ、また、覆い部を積層体にすることにより有害微粒子や病原菌へのバリヤ性、呼吸性のバランスに優れた立体形マスクを得ることができることを見出し本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、顔面覆い部中央の上辺または下辺のすくなくとも一方にV字型の切り欠けを設け、該切り欠きの両斜辺を接合して立体性を付与された顔面覆い部と耳かけ部から構成される不織布製マスクであって、顔面覆い部が連続一体の不織布からなり、顔面覆い部の中央上辺に上方に張り出した襟部を設けてなることを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0008】
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、襟部が、襟部の基底にエンボスを付して顔面覆い部の内側に折り込み可能としたことを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0009】
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、襟部の上辺中央に鼻屋の形状に沿って半円状の小切り欠きを設けたことを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0010】
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、顔面覆い部に横方向に連続した複数のエンボスリブが横縞様に敷設されていることを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0011】
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、顔面覆い部が1〜4段にわたり、蛇腹状にプリーツ加工されており、使用時にはプリーツ部分を引き下げて顔面下部を広範囲にカバーできることを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0012】
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、顔面覆い部と耳かけ部が連続一体の不織布基材で構成され、該不織布基材が、密度0.9g/cm以下の軟質ポリオレフィン、または、ポリオレフィンを鞘部、熱可塑性エラストマーを芯部とした芯鞘連続繊維からなる伸縮性スパンボンド不織布であることを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0013】
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、顔面覆い部と耳かけ部が連続一体の不織布基材で構成され、該不織布基材が、ポリプロピレンのスパンボンド不織布、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド(SMS)不織布、スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド(SMMS)不織布、またはポリエチレンを鞘部、ポリプロピレンを芯部とする芯鞘短繊維からなるサーマルボンド不織布のいずれかからなり、構成樹脂の融点以下の温度で延伸加工して伸縮性を付与した伸縮性不織布であることを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0014】
また、本発明の第8の発明によれば、第5の発明において、顔面覆い部と耳かけ部が別体の不織布基材で構成され、顔面覆い部がポリプロピレンのスパンボンド不織布、SMS不織布、もしくはSMMS不織布のいずれかからなり、耳かけ部がポリプロピレンのスパンボンド不織布、SMS不織布、SMMS不織布、もしくはポリエチレンを鞘部、ポリプロピレンを芯部とする芯鞘短繊維からなるサーマルボンド不織布を構成樹脂の融点以下の温度で延伸加工して伸縮性を付与した伸縮性不織布、または、密度0.9g/cm以下の軟質ポリオレフィン、もしくはポリオレフィンを鞘部、熱可塑性エラストマーを芯部とする芯鞘連続繊維からなる伸縮性スパンボンド不織布のいずれかからなり、顔面覆い部と耳かけ部が境界面で線または点状のエンボス加工にて接合連結されていることを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0015】
また、本発明の第9の発明によれば、第1〜8のいずれかの発明において、顔面覆い部の不織布基材の内側部位に目付重量5〜30g/mのポリプロピレン製メルトブロー不織布を1〜3枚積層付加したことを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0016】
また、本発明の第10の発明によれば、第1〜9のいずれかの発明において、不織布基材及びポリプロピレン製メルトブロー不織布が帯電処理を施された不織布であることを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0017】
また、本発明の第11の発明によれば、第1〜10のいずれかの発明において、顔面覆い部の不織布基材の外側部位に光触媒、銀系抗菌剤もしくはこれらの混合物を添着または練り込んだスパンボンド不織布、SMS不織布、またはSMMS不織布を積層付加したことを特徴とする立体形マスクが提供される。
【0018】
また、本発明の第12の発明によれば、第1〜11のいずれかの発明において、顔面覆い部の不織布基材の内側部位の最内層(口元層)にポリオレフィン材料製芯鞘短繊維からなるサーマルボンド不織布またはレーヨンを主成分とするスパンレース不織布を積層付加したことを特徴とする立体形マスクが提供される。
【発明の効果】
【0019】
本発明の立体形マスクは、成形が容易で、シール性、着用の快適性に優れ、さらに、有害微粒子や病原菌へのバリヤ性、呼吸性のバランスに優れた立体形マスクである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に本発明のマスクの形状、マスクを構成する不織布シート等について詳細に説明する。
【0021】
1.マスクの形状
本発明の立体形マスクの形状を図で説明する。図1は顔面覆い部中央の下辺をV字型に切り欠きし、その両斜辺を接合した本発明の一形態の立体形マスクの斜視図であり、図2は図1のマスクを折り畳んだ状態の側面図であり、図3は図1のマスクの接合部を切り離して展開した状態の正面図である。
図1〜3において、1はマスク、2は顔面覆い部、3は耳かけ部、4は襟部である。本発明の立体形マスクは、顔面覆い部2の下辺21の中央から上部に向けてV字状に切り欠き、形成されたV字状の斜辺21’及び21”を熱接合して接合部23を形成している。このような形状にすることにより、顔面覆い部2の内部に鼻、口を収容する空間が形成される。
また、顔面覆い部2の中央上辺より上方に張り出した襟部4が設けられている。襟部4は、顔面と顔面覆い部2との間に生ずる隙間を解消して、シール性を高めるとともにクッション性を出して、鼻部とマスク端面の当たりを解消し、快適にすることができる。襟部4は、その基底41にエンボスラインを付すことにより、マスクの内側に容易に折り込んで使用することもできる。さらに、襟部の上辺中央には鼻屋の形状に沿って半円形の小切り欠き42を設け、鼻屋を襟部にフィットさせることができ、マスクにより快適にシール性が付与される。
耳かけ部3は、耳に掛ける孔31が適宜設けられ、さらに顔面側部にフィットするように外形形状が適宜整えられる。
なお、本発明において、V字状とは、その斜辺部が直線のみでなく湾曲している形状も含むものとする。
【0022】
また、本発明の他の形態の立体形マスクを図4及び図5で説明する。図4は、マスクの接合部を切り離して展開した状態の正面図であり、図5は図4のマスクの折り畳んだ状態の側面図である。図4及び5において、顔面覆い部2の下辺21側及び上辺22側の中心部からV字状に切り欠き、形成されたV字状の斜辺21’と21”及び22’と22”をそれぞれ熱接合して、接合部23と24を形成して顔面覆い部2の内部に鼻、口を収容する空間を形成している。
【0023】
本発明の立体形マスクにおいては、顔面覆い部2の上辺部に襟部4を設けることが必要である。襟部の形状は、特に限定されないが、V字状の切り欠け部を顔面覆い部の下辺又は上辺に設けて立体形を形成する場合で若干異なった形状にすることが好ましく、例えば、V字状の切り欠け部を顔面覆い部の下辺部に設けて立体形を形成する場合は、図6の(1)〜(9)のような形状が挙げられ、V字状の切り欠け部を顔面覆い部の上辺部に設けて立体形を形成する場合は、図7の(1)〜(4)のような形状にするのが好ましい。
襟部4により、本発明の立体形マスクを着用した場合、顔面と顔面覆い部2との間に生ずる隙間を解消して、シール性を高めるとともにクッション性を出して、鼻部とマスク端面の当たりを解消し、快適にすることができる。
また、このような襟部を設ける利点は、メガネの曇り止め効果にある。一般に立体形マスクにおいては、フラットマスクに比べて頬や顎の部分に良くフィットし、なおかつ、マスクが鼻の上方まで覆うため、湿気を含む吐気が上昇して鼻屋とマスクの間隙から流出する傾向にあり、メガネに結露して曇るという問題を生じやすい。本発明においては、該襟部が鼻屋とマスクの間隙をシールするので、このような問題を解消することができる。
【0024】
また、本発明の立体形マスクにおいては、図8に示すように、顔面覆い部2に、横方向に連続した複数のエンボスリブ5を横縞模様に敷設することにより、保形性を付与することができる。マスクを着用時には、息をするたびにペコペコすることや、馴染みによる口元とマスクのくっつきに由来する不快感を防ぐことができる。リブの数、形状は特に制限されないが、例えば、顔面覆い部の断面を示す図9に示すような形状が挙げられる。
【0025】
さらに、本発明の立体形マスクにおいては、顔面覆い部2を1〜4段にわたるプリーツ部を設けることができる。プリーツ部は、例えば、図10の断面を有するようにシートを折り込み、使用時にマスクを引き伸ばしてマスク使用者の顔面の大きさに追従させることができる。図11は顔面覆い部2の上辺側にV字状の切り欠け部を設けて立体形マスクを形成する場合に、顔面覆い部2の下辺側に1段のプリーツ6を設けたマスクの展開図であり、図12は図11の立体形マスクのプリーツ部6を引き下げた場合の斜視図である。図13は顔面覆い部2の上辺側にV字状の切り欠け部を設けて立体形マスクを形成する場合に、顔面覆い部2の下辺側に4段のプリーツ部6を設けた場合の側面図であり、図14は図13の立体形マスクのプリーツ部6を引き下げた場合の斜視図である。図12及び14からわかるように、マスクの使用時にプリーツ部6を引き下げて顔面下部を広範囲にカバーすることができる。特に、医療用のマスクとして用いる場合は、口元を覆うだけでなく、顎部を深く覆い、飛散する血液、体液からの防護が必要な場合に有効に用いることができる。このようなプリーツ部は、縦方向(垂直方向)のカバー範囲の調整が困難な、従来の2枚組みシートの合掌タイプの立体マスクにはない特徴である。
また、花粉、ダストよけの用途ではさまざまな顔を持つ老若男女が使用者となるため、従来の合掌形の立体マスクでは、幾種類のサイズを用意し、それを使用者に誤りなく選択させる必要がある。当プリーツ部分の機能は、その様な生産者並びに使用者の負担を軽減するものである。
【0026】
本発明の立体形マスクは、顔面覆い部と耳かけ部が連続一体の不織布基材で構成されていても、顔面覆い部と耳かけ部を別体の不織布で構成されていても良い。本発明の立体形マスクが顔面覆い部と耳かけ部が連続一体の不織布基材で構成されている場合、概略長方形の不織布基材シートを長さ方向の中心線で折り畳み、中心線の上部及び/又は下部で展開するとV字状になるようにV字状の切り欠け部を設け、且つその斜辺部でシートを融着接合し、襟部4を設け、外周部及び耳かけ部を顔面がフィットするような形状に適宜カットして形成することができる。また、顔面覆い部と耳かけ部を別体の不織布で構成されている場合は、顔面覆い部と耳かけ部を不織布基材から形成し、顔面覆い部と耳かけ部で熱接合して形成することができる。特に、顔面覆い部と耳かけ部を別体の不織布で構成されている場合は、顔面覆い部をプリーツ加工した立体形マスクにする場合に好ましく用いることができる。
【0027】
顔面覆い部をプリーツ加工した立体形マスクにおいて顔面覆い部と耳かけ部を別体の不織布で構成されている場合は、図15に示すように、顔面覆い部2の上辺側にV字状の切り欠け部を設け、かつ顔面覆い部2の下部側にプリーツ部6を設けることができるように大きな不織布を用いて折り込んでプリーツ部を形成する。続いて顔面覆い部2と両耳かけ部3を接合して、立体形マスクを形成することができる。
【0028】
2.マスクの材料
本発明の立体形マスクに用いる不織布基材の材料としては、特に制限されないが、前述のように、連続一体の不織布基材から構成されるので、不織布自体が伸縮性を有していることが好ましい。
伸縮性を有する不織布としては、伸縮性を有する材料からなる不織布と後加工により伸縮性を付与した不織布のいずれであっても良い。
【0029】
伸縮性を有する材料からなる不織布としては、特に制限はないが、少なくとも不織布構成繊維の表面がポリオレフィンであることが好ましい。これは、ポリオレフィンのもつ耐水耐湿性、耐加水分解性などの他、優れた帯電性および熱加工性がマスク素材として適しているためである。従って、軟質ポリオレフィン各種、例えば、エチレン・プロピレンコポリマー、エチレン・ブテン−1コポリマー、エチレン・へキセン−1コポリマーにて密度が0.90g/cm以下の素材によるスパンボンド不織布、または、鞘部がポリエチレンまたはポリプロピレンで構成され、芯部が熱可塑性エラストマー、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等で構成される複合繊維からなるものが好ましく、特に芯部をウレタン系熱可塑性エラストマーとした芯鞘構造連続繊維で構成させるスパンボンド不織布が高度の伸縮復元性をもつため好ましい。該スパンボンド不織布は、鞘部がポリエチレンまたはポリプロピレンで構成されているため、ポリウレタンのごとき熱可塑性エラストマーが外気と遮断され、加水分解による物性劣化や黄変といった問題を回避でき、さらに鞘部が他の積層不織布と同系素材であるため熱融着加工をし易いという利点を有する。
【0030】
また、後加工により伸縮性を付与した不織布としては、従来公知の熱可塑性樹脂からなる不織布に、公知の加熱及び機械処理による伸縮性が付与された不織布を挙げることができる。公知の加熱及び機械処理方法としては、例えば、特開平10−131015号公報または米国特許第6,051,177号明細書に記載の方法である、不織布構成樹脂の融点以下の温度で延伸加工して伸縮性を付与する方法等を挙げることができる。
ここで、熱可塑性樹脂からなる不織布としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル等からなる不織布、また、これらの樹脂の複合繊維、例えば、外層の鞘部分がポリエチレンからなり、内層の芯部分がポリプロピレンよりなる複合繊維からなる不織布が挙げられる。これらの中では、材料と不織布製造法の組み合わせから、ポリプロピレンを用いたスパンボンド不織布、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド(SMS)不織布、スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド(SMMS)不織布、ポリエチレンを鞘部、ポリプロピレンを芯部とする芯鞘短繊維からなるサーマルボンド不織布が好ましい。
【0031】
また、不織布基材の目付重量は、20〜100g/mが好ましく、より好ましくは30〜60g/mである。目付重量が20g/m未満では、抗張力強度が不足し、100g/mを超えると風合いが硬くなり、かつ通気性が低下する。さらに、不織布基材の通気度は50cc/cm/sec以上が好ましい。通気度が50cc/cm/sec未満であると通気抵抗が増し好ましくない。
【0032】
なお、前述のように、本発明の立体形マスクは、顔面覆い部と耳かけ部を別体の不織布で構成されていても良く、この場合は、顔面覆い部がポリプロピレンのスパンボンド不織布、SMS不織布、もしくはSMMS不織布のいずれかからなる不織布が好ましく、耳かけ部がポリプロピレンのスパンボンド不織布、SMS不織布、SMMS不織布、もしくはポリエチレンを鞘部、ポリプロピレンを芯部とする芯鞘短繊維からなるサーマルボンド不織布を構成樹脂の融点以下の温度で延伸加工して伸縮性を付与した伸縮性不織布、または、密度0.9g/cm以下の軟質ポリオレフィン、もしくはポリオレフィンを鞘部、熱可塑性エラストマーを芯部とした芯鞘連続繊維からなる伸縮性スパンボンド不織布のいずれかからなる不織布が好ましい。顔面覆い部と耳かけ部は、境界面で線または点状のエンボス加工にて接合連結される。
【0033】
3.積層体からなるマスク
また、本発明の立体形マスクは、有害微粒子、病原菌などへのより優れたバリヤ性付与の効果を付与するために、顔面覆い部2に他の不織布シートを積層した積層体にすることができる。
特に、顔面覆い部の基材不織布の外側には、最外層となる内層を保護する機能を有する不織布層を、また内側には、1〜3枚の低圧力損失、高捕集効率の不織布層、さらに皮膚に接する最内層には、快適さを有する不織布層をそれぞれ積層することができる。
顔面覆い部において、不織布基材に積層する他の不織布としては、特に限定されないが、全体として、3〜6枚の通気性不織布で構成されることが好ましく、特に、不織布基材の外側(外気側)に積層する最外層、不織布基材の内側に積層する1〜2枚の内側層、内側層の内側の最内層(口元層)の3〜4層からなる積層体が好ましい。
【0034】
上記最外層不織布としては、マスクの最外層に位置し、内層を保護する機能を有する。また、必要に応じて、光触媒及び/又は銀系抗菌剤を添着または練り込んで抗菌効果を付与した不織布を用いることができる。光触媒は、最外層に捕捉された飛沫(咳、くしゃみにより飛散する)に含まれる細菌やウイルスを光触媒の効果及び/又は銀抗菌剤の効果で不活性化する。光触媒としては、二酸化チタンおよびアパタイトの被覆ないしはその混合物、またはチタンアパタイト複塩などが用いられる。
銀系抗菌剤としては、銀ゼオライト化合物が用いられ、その代表的なものとして、アルミノケイ酸による三次元骨格構造をもつゼオライトに銀イオンを担持したもの(シナネンゼオミックス社製)や、リン酸ジルコニウムに銀イオンを担持したもの(東亜合成製ノバロン)などが用いられる。
最外層は、擦れなどによる繊維の毛羽立ちにし難い素材が好ましく、かつ、飛沫をカットする機能も必要である。このような不織布素材としては、ポリプロピレンを材料とするスパンボンド不織布、SMS不織布またはSMMS不織布が好ましい。最外層不織布の目付重量は10〜40g/mが好ましく、通気度は50cc/cm/sec以上が好ましい。
【0035】
上記不織布基材の内側層の不織布としては、マスク全体として、圧力損失と微粒子の捕集効率のバランスにおいて、低圧損、高捕集効率の不織布が好ましく、ポリプロピレンを主材料とする帯電処理を付したメルトブロー不織布が好ましい。該メルトブロー不織布の平均繊維径は2〜6μmであり、目付重量は10〜30g/mが好ましく、通気度は30〜100cc/cm/secが好ましい。また、使用される用途により、捕集効率の高いものが求められ場合、例えば、医療分野における場合、使用するメルトブロー不織布の枚数を2〜3枚に増やすことも有効である。
【0036】
上記内側層の内側(口元)層の不織布としては、皮膚に接するため、快適さの面から親水ないし吸湿性を有する不織布が好ましく、鞘部がポリプロピレン、芯部がポリエチレンからなる親水性油剤を使用した短繊維からなるサーマルボンド不織布又はレーヨンを主体とするスパンレース不織布が好ましい。口元層を構成する不織布の目付重量は、20〜40g/m、通気度は200cc/cm/sec以上が好ましい。
【0037】
上記の不織布のうち、特にメルトブロー不織布は、微粒子を捕集する機能を向上させるために、帯電処理をしたものを用いる。帯電処理を施すことにより、静電気力によって微細な粉塵を効率良く捕集することができるためである。帯電処理はコロナ放電処理などによって行われる。
【0038】
さらに、顔面覆い部において積層する不織布は、マスクの保形性を高めるために、不織布基材と重ねた状態でマスクの横方向に連続線状の熱エンボス処理を施し、顔面覆い部の不織布全体を一体化することが好ましい。本発明の不織布基材は、前述のように、伸縮性を有する不織布であるため、元来伸縮性の小さいポリプロピレンのスパンボンド不織布、メルトブロー不織布、サーマルボンド不織布と積層し、かつ横方向に連続エンボス加工することで、顔面覆い部の不必要な伸びを抑える効果を有する。
【0039】
本発明のマスクにおいては、顔面正面覆い部の上部に、ノーズピースを付与することもできる。ノーズピースとしては、鼻の形状に沿って密着させると同時にマスクの形状を保持する補助機能を果たす機能を有するものであれば、その材質、大きさは特に制限されない。例えば、アルミニウムやプラスチックでコーティングされたワイヤー、形状記憶性プラスチック等が挙げられる。ノーズピースは、接着剤、例えば圧感接着剤、液状ホットメルト接着剤、又は超音波溶接等でマスクに固定することが可能である。また、本発明においては、ノーズピースは、襟部の折り返しによって、マスクに内蔵させたりすることも可能である。
しかしながら、本発明の立体形マスクにおいては、立体的に顔面を覆うように設計されており、かつ、顔面覆い部上部に折り返し可能な襟部を設け顔面の眼窩とマスクの間隙がシールされるので、ノーズピースを不要とすることができるという特徴を有する。
【0040】
なお、顔面を覆う部分における他の不織布の積層、エンボス加工は、超音波溶接等の公知の方法で行なうことができる。
【0041】
本発明の立体形マスクは、製造が容易であり、かつフラットに折り畳める優れた収納性を有し、マスク装着時の形状を確定してマスク内空間容積を確保し、長時間の装着を快適にすることのできる特徴を有する。さらに、必要に応じて、マスク外表面層に光触媒及び/または銀抗菌剤処理を施した不織布、内層には帯電処理を施したメルトブロー不織布等を複数使用したマスクとすることができる。このような材質のマスクとすることで、抗菌性と高い防塵能力を併せ持つマスクとすることができ、工業的な作業環境での防塵とともに、結核菌などの細菌やウイルスを含む飛沫からの防御性が格段に向上したマスクとすることができる。したがって、工業用にとどまらず、病院内での感染予防や歯科治療での用途、あるいは防疫業務など広い範囲で使用できる。
【実施例】
【0042】
以下に本発明を実施例で説明するが、本発明は、実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いた試験方法、使用した不織布材料は以下の通りである。
【0043】
1.試験方法
(1)不織布の目付重量:試料長さ方向より、100×100mmの試験片を採取し、水分平衡状態の重さを測定し、1m当たりに換算して求めた。
(2)通気度:JIS L1096 通気性A法に準拠して測定した。
(3)フィルタ効率、圧力損失:顔面覆い部に積層付加する不織布を15〜20cm角サイズに平板状に重ね揃え、TSI8130型フィルタ試験機に装着し、NaClエアゾル粒子を15cm/secの線速度で通気させ、該粒子の捕集効率(%)と通気の圧力損失(Pa)を計測した。
【0044】
(実施例1)
連続一枚の不織布基材として、ポリエチレン/ポリウレタン芯鞘繊維からなり、目付け重量が50g/mの伸縮性スパンボンド不織布(LINOTEC DEVELOPMENT GMBH社製)を用い、図16に示す形状のマスク原形を打抜き、顔面覆い部2に、内層不織布として、目付け重量20g/m、通気度39cc/cm/secの帯電処理を施したポリプロピレン製メルトブロー不織布を積層し、最内層不織布として、目付け重量35g/mのポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘短繊維からなるサーマルボンド不織布を積層して立体形マスクを形成した。
なお、該ポリエチレン/ポリウレタン芯鞘スパンボンド不織布の引張り最大伸びは、MD方向329%、CD方向312%、荷重緩和後の残留伸びはMD方向で31%、CD方向で38%であり、優良な伸張性と回復性および縦横バランスを示しており、耳かけ部の材質として適している。
また、顔面覆い部の積層部分は、不織布基材とともに、顔面覆い部の下辺、上辺の外周部分および耳かけ部との境界部分を各々エンボスライン10、11、12にて縁取りされ層間が固定されて一体化されるようにした。また、顔面覆い部2の上辺には襟部4を設け、襟部4の中央上部に半円形の小切り欠き部42を設け、さらに、襟部4の基底にはエンボスライン41を敷設して着用時に内側に折り込めるようにした。
さらに、顔面覆い部2の中央部分には、横方向に連続したリブ5を敷設した。なお、リブは、積層不織布全層に形成させた。
上記の立体形マスクにおいて、積層不織布からなる覆い部のフィルタ効率は77%であり、圧力損失は75Paであった。この値は、衛生マスク、とりわけ医療用マスクとして十分なバリヤ性を備えていた。
【0045】
(実施例2)
連続一枚の不織布基材として、目付け重量が50g/mの伸縮加工を施したポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘スパンボンド不織布を用い、図17に示す形状のマスク原形を打抜き、顔面覆い部2に、外層として表面に光触媒(太平化学産業製チタンアパタイト複塩、商品名:PHOTOHAP PCA−100、化学式:(Ca,Ti)10(OH)(PO)をアクリルバインダにて2g/mを添着した目付け重量18g/mのポリプロピレン製SMS不織布を、内層として目付け重量20g/m、通気度39cc/cm/secの帯電処理を施したポリプロピレン製メルトブロー不織布を積層し、最内層不織布として目付け重量35g/mのポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘短繊維からなるサーマルボンド不織布を積層して立体形マスクを形成した。
なお、顔面覆い部の積層部分は、不織布基材とともに、顔面覆い部の下辺、上辺の外周部分および耳かけ部との境界部分を各々エンボスライン10、11、12にて縁取りされ層間が固定されて一体化されるようにした。また、顔面覆い部2の上辺には襟部4を設け、襟部4の中央上部に半円形の小切り欠き部42を設け、さらに、襟部4の基底にはエンボスライン41を敷設した。
また、顔面覆い部2の中央部分には、横方向に連続したリブ5を敷設した。なお、リブは、積層不織布全層に形成させた。
上記の立体形マスクにおいて、積層不織布からなる覆い部のフィルタ効率は74%であり、圧力損失は63Paであった。この値は、衛生マスク、とりわけ医療用マスクとして十分なバリヤ性を備えていた。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の立体形マスクは、製造が容易であり、かつフラットに折り畳める優れた収納性を有し、マスク装着時の形状を確定してマスク内空間容積を確保し、長時間の装着を快適にすることのできる特徴を有する。さらに、必要に応じて、マスク外表面層に光触媒及び/または銀抗菌剤処理を施した不織布、内層には帯電処理を施したメルトブロー不織布等を複数使用したマスクとすることができる。このような材質のマスクとすることで、抗菌性と高い防塵能力を併せ持つマスクとすることができ、工業的な作業環境での防塵とともに、結核菌などの細菌やウイルスを含む飛沫からの防御性が格段に向上したマスクとすることができる。したがって、工業用にとどまらず、病院内での感染予防や歯科治療での用途、あるいは防疫業務など広い範囲で使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の立体形マスクの斜視図である。
【図2】図1のマスクの折りたたんだ状態の側面図である。
【図3】図1のマスクの展開した状態の正面図である。
【図4】本発明の他の態様の立体形マスクの展開した状態の正面図である。
【図5】図4の立体形マスクの折りたたんだ状態の側面図である。
【図6】襟部の形状を説明する図である。
【図7】襟部の形状を説明する図である。
【図8】リブを説明する図である。
【図9】リブの断面を説明する図である。
【図10】プリーツの断面を説明する図である。
【図11】一段のプリーツ部を有する立体形マスクの展開した状態の正面図である。
【図12】図11の立体形マスクの斜視図である。
【図13】4段のプリーツ部を有する立体形マスクの折りたたんだ状態の正面図である。
【図14】図13の立体形マスクの斜視図である。
【図15】4段のプリーツ部を有する他の態様の立体形マスクの展開した状態の正面図である。
【図16】実施例1のマスクの展開した状態の正面図である。
【図17】実施例2のマスクの展開した状態の正面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 マスク
2 顔面覆い部
3 耳かけ部
4 襟部
5 リブ
6 プリーツ
10、11、12 エンボスライン
21、22 顔面覆い部の下辺、上辺
21’、21”、22’、22” V字斜辺
23、24 接合部
31 耳かけ穴
41 襟部基底エンボスライン
42 襟部上辺半円欠き部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔面覆い部中央の上辺または下辺のすくなくとも一方にV字型の切り欠けを設け、該切り欠きの両斜辺を接合して立体性を付与された顔面覆い部と耳かけ部から構成される不織布製マスクであって、顔面覆い部が連続一体の不織布からなり、顔面覆い部の中央上辺に上方に張り出した襟部を設けてなることを特徴とする立体形マスク。
【請求項2】
襟部が、襟部の基底にエンボスを付して顔面覆い部の内側に折り込み可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の立体形マスク。
【請求項3】
襟部の上辺中央に鼻屋の形状に沿って半円状の小切り欠きを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の立体形マスク。
【請求項4】
顔面覆い部に横方向に連続した複数のエンボスリブが横縞様に敷設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の立体形マスク。
【請求項5】
顔面覆い部が1〜4段にわたり、蛇腹状にプリーツ加工されており、使用時にはプリーツ部分を引き下げて顔面下部を広範囲にカバーできることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の立体形マスク。
【請求項6】
顔面覆い部と耳かけ部が連続一体の不織布基材で構成され、該不織布基材が、密度0.9g/cm以下の軟質ポリオレフィン、または、ポリオレフィンを鞘部、熱可塑性エラストマーを芯部とした芯鞘連続繊維からなる伸縮性スパンボンド不織布であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の立体形マスク。
【請求項7】
顔面覆い部と耳かけ部が連続一体の不織布基材で構成され、該不織布基材が、ポリプロピレンのスパンボンド不織布、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド(SMS)不織布、スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド(SMMS)不織布、またはポリエチレンを鞘部、ポリプロピレンを芯部とする芯鞘短繊維からなるサーマルボンド不織布のいずれかからなり、構成樹脂の融点以下の温度で延伸加工して伸縮性を付与した伸縮性不織布であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の立体形マスク。
【請求項8】
顔面覆い部と耳かけ部が別体の不織布基材で構成され、顔面覆い部がポリプロピレンのスパンボンド不織布、SMS不織布、もしくはSMMS不織布のいずれかからなり、耳かけ部がポリプロピレンのスパンボンド不織布、SMS不織布、SMMS不織布、もしくはポリエチレンを鞘部、ポリプロピレンを芯部とする芯鞘短繊維からなるサーマルボンド不織布を構成樹脂の融点以下の温度で延伸加工して伸縮性を付与した伸縮性不織布、または、密度0.9g/cm以下の軟質ポリオレフィン、もしくはポリオレフィンを鞘部、熱可塑性エラストマーを芯部とする芯鞘連続繊維からなる伸縮性スパンボンド不織布のいずれかからなり、顔面覆い部と耳かけ部が境界面で線または点状のエンボス加工にて接合連結されていることを特徴とする請求項5に記載の立体形マスク。
【請求項9】
顔面覆い部の不織布基材の内側部位に目付重量5〜30g/mのポリプロピレン製メルトブロー不織布を1〜3枚積層付加したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の立体形マスク。
【請求項10】
不織布基材及びポリプロピレン製メルトブロー不織布が帯電処理を施された不織布であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の立体形マスク。
【請求項11】
顔面覆い部の不織布基材の外側部位に光触媒、銀系抗菌剤もしくはこれらの混合物を添着または練り込んだスパンボンド不織布、SMS不織布、またはSMMS不織布を積層付加したことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の立体形マスク。
【請求項12】
顔面覆い部の不織布基材の内側部位の最内層(口元層)にポリオレフィン材料製芯鞘短繊維からなるサーマルボンド不織布またはレーヨンを主成分とするスパンレース不織布を積層付加したことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の立体形マスク。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−54381(P2007−54381A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−244466(P2005−244466)
【出願日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(000201881)倉敷繊維加工株式会社 (41)
【Fターム(参考)】