説明

立体映像表示装置及びその電気変色モジュール

【課題】立体映像表示モジュールを提供する。
【解決手段】主に表示モジュール、電気変色モジュール、制御素子と検出素子とを備える。表示モジュールによって、左目の映像と右目の映像が形成される。電気変色モジュールは第1透明基板、第1透明導電素子、複数の電気変色素子、一つの電解質層、複数の第2電気変色素子、一つの第2透明導電素子と第2透明基板より組み合わされる。第2電気変色素子は第1電気変色素子に対応して、直交配列を形成する。制御素子は第1と第2透明導電素子の電圧切換えに使用される。検出素子より立体映像表示装置の回転方向を検知し検知信号を制御素子に伝送され、第1または第2電気変色素子を変色させ、視差バリアを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の立体映像表示装置及びその電気変色モジュールに関し、特に一種の方向を回転された立体映像を表示可能な立体映像表示装置及びその電気変色モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、立体映像の視聴は、裸眼の立体映像とシャッター式メガネを着用し立体映像を形成する2種類に分けられる。
【0003】
図1と2は、公知技術のシャッター式メガネ(shutter glass)を利用し立体映像を形成する立体映像表示装置の態様図と、同期制御プロセス概略図である。この立体映像表示装置1において、バックライト13の出射光は液晶表示パネル12を通過した後、左目、右目がそれぞれの時点におのおの左目の映像データと右目の映像データを視聴し、視角の分離効果を有する。交替に表示される左目の映像データと右目の映像データは、シャッター式メガネ11と制御回路(図示していない)も同期に稼働しなければならない。信号の切り換えにより、シャッター式メガネ11の左目と右目のオン(On)とオフ(Off)を制御する。切換えタイミングと液晶表示パネル12の受信映像との同期が取れた後、左目の映像データが表示されている間に、右目の視線はシャッターによって遮られる。これに対して、右目の映像データが表示されている間に、左目の視線はシャッター式メガネによって遮られる。このように、左目、右目の映像データが高速で交互に表示され、視覚の残像性効果により、立体の視覚効果を形成される。この種の立体映像の結合方式は時分割法(Time Division)ともいう。
【0004】
このほか、一種の波長分割(Wavelength Division)は、左目と右目の映像をまず赤気味と緑気味の画面処理を行い、視聴者の左目に赤色、右目に緑色の色付きメガネを着用し右目は緑色の右目の映像のみを視聴できる。左と右に異なる色の画面処理を利用し立体映像を構成される。
【0005】
さらに、一種のプルフリッヒ効果(Pulfrich effect)を利用した立体映像表示装置がある。この種の立体映像表示装置はプルフリッヒ立体メガネを備え、立体メガネのうち1枚のレンズはさらにニュートラルフイルタ(neutral filter)を有し、左と右の2枚レンズの光透過率はそれぞれ異なり、頭脳が暗い光色の刺激に対する認知性が明るい光色の刺激より鈍い原理を利用し、光の錯覚を形成する。両眼とも同じ映像を見ることはできるが、フィルタを介して映像を目から脳内に伝送する速度を遅くしているため、仮想の空間深度を構築され立体効果を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中華民国特許第M368088号整合式電気変色2D/3D表示装置
【特許文献2】中華民国特許第M371902号2D平面象/3D映像の表示画面を切り換える表示装置
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述メガネの着用による立体映像を表示する方法は、技術度が成熟されているため、幅広く映画、テレビ装置とプロジェクターの産業に使用されている。しかし、メガネ着用が前提のため、もともと近視眼鏡または老眼鏡を着用されていた使用者にとって、間違いなく面倒である。そして、公共場所に使用されると、衛生問題が残る。さらに、この種のメガネを着用すると、めまい、吐き気などを引き起し、整理上に負担を生成するため、この種の立体映像技術の発展を限られる。
【0008】
一方、裸眼立体表示技術は、レンチキュラー(lenticular)レンズ、光バリア式(Barrier)などに大きく分けられる。そのうち、レンチキュラーレンズは、多くの細長いストリップのレンズを軸方向に連続して配列させ、光学の屈折を利用して、左目と右目にそれぞれの視図を形成する。光バリア式に比べて、光の屈折により分光の目的を実現しているため、光ロスが少なく、輝度も良い。しかし、レンズ構造の縁部に屈折効果の限界があり、屈折効果が良くないか、またはレンチキュラーレンズを製造するときの制度管理が難しいことから、使用時に散乱光が発生しやく、全体の表示効果に影響を与える。
【0009】
このほか、光バリア式は、一列のバリア物体を利用し、所定角度の光の出射を制限し、所定角度の視図映像をそれぞれ左目と右目に伝送させ、立体映像を形成する仕組みである。レンチキュラーレンズに比べ、単眼の映像の明瞭さは良いが、構造の特徴から全体映像の輝度が低下し、映像の解像度も低下される。
【0010】
材料技術の発展に従い、電気変色(electrochromic)材料は電気導通した後に、変色/褪色の特性を有するため、徐々に視差バリアに使用し始め、立体映像を形成する。中華民国特許第M368088号整合式電気変色2D/3D表示装置(特許文献1)、中華民国特許第M371902号2D平面象/3D映像の表示画面を切り換える表示装置(特許文献2)によれば、立体映像の視差バリア構造に電気変色材料を使用されている。しかし、その構造に電解質層が設けられておらず、イオンを電気変色層に提供する電子を欠けていたため、電気変色素子に酸化または可逆反応の発生および変色/褪色することはできない。よって、前述特許実施不可能であろう。さらに、視差バリア装置の透明電極層と電気変色材料層ともグリッドパターンが設けられているため、生産プロセスにおける層を分けて塗布、スパッタリング、または蝕刻ないし各積層の精確な位置合わせなど、生産プロセスは極めて複雑のほか、抵抗値が高くなり、応答時間が遅くなる一方、すべての積層がグリッドパターンになっているため、グリッドパターン同士の中間に中空区域を形成し、光線全体の透過、屈折または反射に影響する恐れがあり、一般の2D表示であっても、表示装置の映像品質に影響し、色差または輝度の不均衡問題を引き起こす。
【0011】
さらに、公知の立体映像表示技術は、一つ方向による立体映像表示しかできない。現在大量に使用されている携帯電話機、携帯型情報端末、乗物のナビゲーション装置などの携帯式電子製品にとって、使用者が特定の方向に回さないと、立体映像を視聴することができない。角度に対応して立体表示ができなく、大きいな不便をきたす。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の主な目的は、表示装置を水平または垂直方向に回転されても立体映像を表示できる一種の立体映像表示装置及びその電気変色モジュールを提供する。
【0013】
前述目的を達成するため、本発明の電気変色モジュールは第1透明基板、第1透明導電素子、複数の電気変色素子、一つの電解質層、複数の第2電気変色素子、一つの第2透明導電素子と第2透明基板より組み合わされる。
【0014】
そのうち、電気変色モジュールは第1保護層と第2保護層をさらに含み、第1保護層を電解質層と第1電気変色素子との間に設け、第2保護層は電解質層と第2電気変色素子との間に設ける。
【0015】
そのうち、第1保護層と第2保護層は二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、テトラメチルジシロキサン(Tetramethyldisiloxane)またはカーボン−ケイ素−酸素膜である。
【0016】
そのうち、第1透明基板と第2透明基板の材料はプラスチック、高分子プラスチック、ガラスまたは樹脂、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate, PET)、ポリカーボネート(Poly Carbonate, PC)、ポリエチレン(polyethylene, PE)、ポリ塩化ビニル(Poly Vinyl Chloride, PVC)、ポリプロピレン(Poly Propylene, PP)、ポリスチレン(Poly Styrene, PS)、ポリメタクリル酸メチル(Polymethylmethacrylate, PMMA)より組み合わせるプラスチック重合体のいずれかを選択できる。
【0017】
そのうち、第1電気変色素子を第1透明基板に設ける方法は、ゾルゲル(Sol−gel)法、真空スパッタリング(Sputtering)法、電気めっき(Plating)法、スクリーン印刷、吹き付け、陽極酸化(Anodizing)法、光重合(photopolymerization)法、電気泳動法、電気化学析出法またはレーザー蝕刻法より選択される。
【0018】
そのうち、第2電気変色素子を第2透明基板に設ける方法は、ゾルゲル(Sol−gel)法、真空スパッタリング(Sputtering)法、電気めっき(Plating)法、スクリーン印刷、吹き付け、陽極酸化(Anodizing)法、光重合(photopolymerization)法、電気泳動法、電気化学析出法またはレーザー蝕刻法より選択される。
【0019】
そのうち、第1電気変色素子と第2電気変色素子の材料は、陽極着色(anodic coloration)、陰極着色(cathodic coloration)および陰/陽極変色(cathodic/anodic coloration)より組み合わせる遷移金属酸化物グループのいずれかまたは有機電気変色材料より選択する。
【0020】
そのうち、第1電気変色素子と第2電気変色素子の材料は、酸化クロム(Cr23)、酸化ニッケル(NiOx)、イリジウム酸化物(IrO2)、酸化マンガン(MnO2)、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)、五酸化タンタル(Ta25)とフェロシアン化第二鉄(Fe4[Fe(CN)63)より組み合わせる陽極着色(anodic coloration)遷移金属酸化物グループのいずれかを選択する。
【0021】
そのうち、第1電気変色素子と第2電気変色素子の材料は酸化タングステン(WO3)、酸化モリブデン(MoO3)、酸化ニオブ(Nb23)、酸化チタン(TiO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)と五酸化タンタル(Ta25)より組み合わせる陰極着色(cathodic coloration)遷移金属酸化物グループのいずれかを選択する。
【0022】
そのうち、第1電気変色素子と第2電気変色素子の材料は酸化バナジウム(V22)、酸化ロジウム(Rh23)と酸化コバルト(CoOx)より組み合わせる陰/陽極着色(catholic/anodic coloration)遷移金属酸化物グループのいずれかを選択する。
【0023】
そのうち、第1電気変色素子と第2電気変色素子の材料は酸化還元化合物とその派生物の有機電気変色材料、導電重合物及びその派生物の有機電気変色材料、高分子金属錯体及びその派生物の有機電気変色材料、遷移金属とランタン元素の配位子錯体及びその派生物の有機電気変色材料、金属フタロシアニン及びその派生物の有機電気変色材料などのいずれか、または有機電気変色材料がフェロセン(Ferrocene)、トリス(チオシアン酸)鉄(III)[iron(III) thiocyanate]を水溶液に溶かせて、ヘキサシアノ鉄酸塩をテトラシアノキノン、テトラチオン酸塩をシアノメタンに溶かせる。
【0024】
そのうち、電解質層は固体電解質または液体電解質である。
【0025】
そのうち、固体電解質はプロトン交換膜(Proton Exchange Membrance)である。
【0026】
そのうち、プロトン交換膜はアイオノマー膜(Ionomer Membrance)、有機/無機ハイブリッド膜(Organic−Inorganic hybride Membrance)、酸/アルカリ高分子膜(Membrance based on polymer and ox−acides)またはペルフルオロスルホン酸重合体(polymerized perfluorosulfonic acid,PFSA)膜である。
【0027】
そのうち、液体電解質は過塩素酸リチウム(LiClO4)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)またはケイ酸ナトリウムなどである。
【0028】
前述目的を達成するため、本発明の立体映像表示装置は、表示モジュール、電気変色モジュール、制御素子と検出素子とを備える。
【0029】
表示モジュールによって、左目の映像と右目の映像が形成される。電気変色モジュールは前述の構造と材質である。制御素子は、第1透明導電素子と第2透明導電素子の電圧切換えに使用される。検出素子は制御素子と導通され、検出素子は立体映像表示装置の回転方向を検出し、検出信号を制御素子に伝送させ、第1電気変色素子または第2電気変色素子を変色させ、視差バリアを形成する。
【0030】
そのうち、検出素子はジャイロ装置(Gyroscope)または光電式の方向センサーである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】公知技術のシャッター式メガネにより立体映像を形成する立体映像表示装置の態様図である。
【図2】公知技術のシャッター式メガネにより立体映像を形成する同期制御プロセスの概略図である。
【図3】本発明の立体映像表示装置実施例1のブロック図である。
【図4A】本発明の立体映像表示装置の実施例1に使用された電気変色モジュールと表示モジュールを結合された分解図である。
【図4B】本発明の立体映像表示装置の実施例1に使用された電気変色モジュールと表示モジュールを結合された立体図である。
【図4C】本発明の立体映像表示装置の実施例1に使用された電気変色モジュールと表示モジュールを結合された断面視図である。
【図5】本発明の立体映像表示装置実施例1の立体図である。
【図6】本発明の立体映像表示装置の実施例1に使用された電気変色素子の第1変色態様図である。
【図7】本発明の立体映像表示装置実施例1の立体映像結像の第1態様図である。
【図8】本発明の立体映像表示装置実施例1の立体映像結像の第2態様図である。
【図9】本発明の立体映像表示装置実施例1回転後の立体図である。
【図10】本発明の立体映像表示装置の実施例1に使用された電気変色素子の第2変色態様図である。
【図11】本発明の立体映像表示装置実施例2のブロック図である。
【図12】本発明の立体映像表示装置の実施例2に使用された電気変色モジュールの断面視図である。
【図13】本発明の立体映像表示装置実施例3のブロック図である。
【図14】本発明の立体映像表示装置の実施例3に使用された電気変色モジュールの断面視図である。
【図15】本発明の立体映像表示装置実施例4のブロック図である。
【図16】本発明の立体映像表示装置の実施例4に使用された電気変色モジュールの断面視図である。
【図17】本発明の立体映像表示装置実施例5のブロック図である。
【図18】本発明の立体映像表示装置の実施例5に使用された電気変色モジュールの断面視図である。
【図19】本発明の立体映像表示装置の実施例5に使用された電気変色モジュールの第1と第2電気変色素子の態様図である。
【図20】本発明の立体映像表示装置実施例6のブロック図である。
【図21】本発明の立体映像表示装置の実施例6に使用された電気変色モジュールの断面視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
審査官の方々が本発明の内容のさらなる理解を図るため、以下にて図面と合わせて説明する。
【実施例】
【0033】
図3、4A、4B及び4C、それぞれ本発明の立体映像表示装置実施例1のブロック図、使用された電気変色モジュールを表示モジュールに結合された分解図、使用された電気変色モジュールを表示モジュールに結合された立体図および使用された電気変色モジュールを表示モジュールに結合された断面視図を参照する。図において、立体映像表示装置2は、主に表示モジュール21、電気変色モジュール22、制御素子23と検出素子24とを備える。
【0034】
表示モジュール21によって、左目の映像Lと右目の映像Rが形成される。表示モジュール21はソフトウェアまたはファームウェアであり、平面像を左目の映像Lと右目の映像Rを含めた重ね映像に置き換えるか、または直接に左目の映像Lと右目の映像Rより形成される重ね映像に含まれる表示信号ソースである。このほか、表示モジュール21は液晶表示ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel,PDP)、表面電界ディスプレイ(Surface conduction Electron−emitter Display,SED)、フィールドエミッションディスプレイ(Field Emission Display,FED)、真空蛍光表示管(Vacuum Fluorescent Display,FED)、有機発光ダイオードディスプレイ(Organic Light−Emitting Diode,OLED)または電子ペーパー (E−Paper)のいずれかである。
【0035】
電気変色モジュール22は第1透明基板221、第1透明導電素子222、複数の電気変色素子223、一つの電解質層224、複数の第2電気変色素子225、一つの第2透明導電素子226と第2透明基板227と少なくとも一つのバリア層228を含む。本実施例において、バリア層228の配置方式は図面に限られず、単片により電解質層224の周りに繞設するか、または多片により電解質層224の周りに繞設することができ、電解質層224の液漏れがないことを達成できる設置方式であれば、本発明の請求範囲に含まれる。
【0036】
第1透明基板221を表示モジュール21の上部表面に設けられている。第1透明導電素子222を第1透明基板221の上方に設けられている。本実施例において、第1透明基板221と第2透明基板227は平板状、薄い片状と透明状であっても良い。第1透明基板221と第2透明基板227の材料はプラスチック、高分子プラスチック、ガラスまたは樹脂、テレフタル酸ポリエチレン(polyethylene Terephthalate,PET)、ポリカーボネート(Poly Carbonate,PC)、ポリエチレン(polyethylene,PE)、ポリ塩化ビニル(Poly Vinyl Chloride,PVC)、ポリメタクリル酸メチル(Polymethylmethacrylate,PMMA)またはこれらと混合されたラスチックポリマのいずれかである。
【0037】
第1電気変色素子223を第1透明導電素子222の上方に設ける。電解質層224を第1電気変色素子223の上方に設ける。第2電気変色素子225を電解質層224の上方に設ける。第2透明導電素子226を第2電気変色素子225の上方に設ける。最後に、第2透明基板227を第2透明導電素子226の上方に設けて、第1電気変色素子223、第2電気変色素子225、電解質層224、第1透明導電素子222と第2透明導電素子226を第1透明基板221と第2透明基板227との間に封止させる。そのうち、第1電気変色素子223と第2電気変色素子225は正交して配列される。すなわち、第1電気変色素子223を水平に配列するときは、第2電気変色素子225は垂直に配列される。これに対して、第1電気変色素子223を垂直に配列するときは、第2電気変色素子225は水平に配列される。
【0038】
そのうち、第1電気変色素子223と第2電気変色素子225はそれぞれ第1透明導電素子222と第2透明導電素子226との表面に覆う。設置の方式はゾルゲル法(sol−gel)、真空スパッタリング(sputtering)法、電気めっき(plating)法、スクリーン印刷、吹き付け、陽極酸化法(Anodizing)、光重合法(photopolymerization)、レーザー蝕刻法、電気泳動または電気化学析出法などによる。第1電気変色素子223と第2電気変色素子225の材料は、主に陽極着色(anodic coloration)、陰極着色(cathodic coloration)または陰/陽極着色(cathodic/ anodic coloration)より組み合わせる遷移金属酸化物グループのいずれか、または有機電気変色材料を選択する。一般として、陽極着色(anodic coloration)の材料は主に酸化クロム(Cr23)、酸化ニッケル(NiOx)、酸化イリジウム(IrO2)、酸化マンガン(MnO2)、フェロシアン化第二鉄(Fe4[Fe(CN)63)または水酸化ニッケル(Ni(OH)2)より組み合わせる陽極着色(anodic coloration)遷移金属酸化物グループのいずれかを選択する。陰極着色(cathodic coloration)の材料は主に酸化タングステン(WO3)、酸化モリブデム(MoO3)、酸化ニオブ(Nb23)、酸化チタン(TiO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)および五酸化タンタル(Ta25)より組み合わせる陰極着色(cathodic coloration)遷移金属酸化物グループのいずれか選択する。陰/陽極着色(cathodic/anodic coloration)材料は主に酸化バナジウム(V22)、酸化ロジウム(Rh23)または酸化コバルト(CoOx)より組み合わせる陰/陽極着色(cathodic / anodic coloration)遷移金属酸化物グループのいずれかを選択する。さらに、有機電気変色材料はビピリジル(bipyridyls)、ビオロゲン(viologen)、アントラキノン(Anthraquinone)、テトラチアフルバレン(Tetrathiafulvalene)またはピラゾロン(pyrazolone)酸化還元形化合物とその派生物、あるいはポリアセチレン(Polyacetylene)、ポリアリニン(Polyaniline)、ポリピロール(Polypyrrole)、ポリチオフェン(Polythiophene)、ポリ−3−アルキルチオフェン(Poly−3−alkylthiophene)、ポリフラン(Polyfuran)、ポリフェニレン(Polyphenylene)、芳香族ポリアミド/ポリイミドまたはポリフェニレンビニレン(Polyphenylenevinylene)導電重合物とその派生物、もしくはポリ金属錯化合物とその派生物、または遷移金属とランタン系元素の配位子錯化合物とその派生物、もしくは金属フタロシアニンとその派生物、またはフェロセン(Ferrocene)、鉄のチオシアン酸塩[iron(III)thiocyanate]を水溶液に溶かし、ヘキサシアノ鉄酸塩(hexacyanoferrate)をテトラシアノキノンに溶かし、またはテトラチオン酸塩溶をシアノメタンに溶かせる。
【0039】
本実施例において、電解質層224は液体電解質である。
【0040】
そのうち、液体電解質は過塩素酸リチウム(LiClO4)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)またはケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)などである。
【0041】
バリア層228の両端部はそれぞれ第1透明基板221と第2透明基板227に当接され、電解質層224を電気変色モジュール22に封止させる。
【0042】
制御素子23はそれぞれ第1透明導電素子222と第2透明導電素子226と電気導通されている。
【0043】
検出素子24を制御素子23に電気導通され、検出素子24は立体映像表示装置2の水平基準面の方向を検出して、検出信号241を制御素子23に伝送される。本実施例において、検出素子24はジャイロ装置(Gyroscope)または光電式の方向センサーである。
【0044】
そのうち、第1電気変色素子223と第2電気変色素子225は電気変色材料からなり、電位を印加し、酸化または還元の可逆反応により色変化を引き起こされる。第1電気変色素子223と第2電気変色素子225の稼働原理は、電気変色材料内部の遷移金属素子のイオン価の改変により、変色または褪色を引き起こされる。
【0045】
図5ないし8、本発明の立体映像表示装置実施例1の立体図、電気変色素子の第1変色態様図、立体映像結像の第1態様図および立体映像結像の第2態様図を参照する。立体映像表示装置2は自らの画面の平面を基準面に定義し、この基準面に垂直する軸を回転基軸に定義する。この基準面の水平の軸方向と垂直の軸方向をそれぞれ水平方向と垂直方向に定義する。すなわち、回転基軸に対して、1/4周を回転するたびに、第1、第2透明導電素子222、226のバイアス電圧を改変して、水平方向または垂直方向の視差バリアを切り換える。たとえば、立体映像表示装置2が水平方向に置かれているとき、制御素子23よりバイアス電圧をそれぞれ第1透明導電素子222と第2透明導電素子226に印加させる。このとき、電解質層224に格納されたイオンは第2電気変色素子225に拡散し移動されると共に、第2透明導電素子226から第2電気変色素子225に移動して、第2電気変色素子225の電気の中性を維持する。電子とイオンを同時に第2電気変色素子225に注入された後、第2電気変色素子225の酸化還元状態は次第に改変され、第2電気変色素子225の屈折率と透過率を改変され、透明から着色状態に改変され、不透明の遮光区域を形成して、視差バリアとして配列される。これにより、表示モジュール21より形成される左目の映像Lと右目の映像Rによって重ね合わせた多重映像は、遮光区域を通過した後、一部の重ね映像区域が排除されて、肉眼Eで視聴するときモアレは発生されない。人間の目に両眼視差(Binocular Disparity)を有するため、左目の映像Lと右目の映像Rがそれぞれ左目と右目によって受信された後の結像の差異は被観察物体の深さを検出され、脳内にて立体映像Sに融合される。
【0046】
図9と10、本発明の立体映像表示装置実施例1回転後の立体図と、電気変色素子の第3電気変色態様図を参照する。立体映像表示装置2を回転し垂直方向に置かれたとき、立体映像表示装置2の置く位置が回転基軸に対する改変量は検出素子24によって検出され、検出信号241を制御素子23に伝送し、制御素子23より逆方向のバイアス電圧を第1透明導電素子222と第2透明導電素子226に印加される。このほか、表示モジュール21は検出素子(図示しない)より映像の表示方向を改変し、立体映像表示装置2の置き角度に対応させることができる。本実施例において、検出素子は公知技術の範疇であるため、ここでの説明を省略する。このとき、第2電気変色素子225に拡散移動されたイオンは、電場方向改変の影響を受け、逆方向のルートにより電解質層224に戻され、電解質層224より第1電気変色素子223に拡散移動すると共に、電子は第2電気変色素子225から第2透明導電素子226に戻され、第1透明導電素子222は第1電気変色素子223に戻し、第1電気変色素子223と第2電気変色素子225の電気の中性を維持する。これにより、第2電気変色素子225は不透明状態から透明状態へ次第に改変され、第1電気変色素子223は透明状態から不透明状態へ次第に改変されて遮光区域を形成し、視差バリアを形成する。よって、表示モジュール21より形成された左目の映像Lと右目の映像Rは、第1電気変色素子223より形成される視差バリアによって、一部の重ね映像区域を排除され、脳内にて立体映像Sを形成される。引き続き、検出素子24より立体映像表示装置2の回転基軸に対する回転量または置き方向の変化を判断し、第1電気変色素子223または第2電気変色素子225とも置き方向に対応して視差バリアを形成することによって、使用者は立体映像表示装置2の置き方向にかかわらずに、もっとも自然および適切な方式より表示された立体映像Sを鑑賞できる。
【0047】
図11と12、本発明実施例2のブロック図と、使用された電気変色モジュールの断面視図を参照する。
【0048】
図において、立体映像表示装置3は、主に表示モジュール31、電気変色モジュール32、制御素子33と検出素子34とを備える。
【0049】
電気変色モジュール32は第1透明基板321、第1透明導電素子322、複数の電気変色素子323、一つの電解質層324、複数の第2電気変色素子325、一つの第2透明導電素子326、第2透明基板327、少なくとも一つのバリア層328、第1保護層329と第2保護層3290とを備える。
【0050】
本実施例において、表示モジュール31、制御素子33、検出素子34、第1透明基板321、第1電気変色素子323、第1透明導電素子322、第2電気変色素子325、第2透明導電素子326、第2透明基板327とバリア層328は実施例1に同じのため、ここでの説明を省略する。
【0051】
本実施例と実施例1との異なる点は、電気変色モジュール32はさらに第1保護層329と第2保護層3290を備える。第1保護層329は電解質層324と第1電気変色素子323との間に設けられ、第2保護層3290は電解質層324と第2電気変色素子325との間に設けられている。第1保護層329と第2保護層3290によって、液体電解質層324のパッケージ過程による液漏れ問題と液体電解質層324により第1電気変色素子323、第2電気変色素子325、第1透明導電素子322と第2透明導電素子326の使用寿命を短縮されることを避けられる。そのうち、第1保護層329と第2保護層3290は二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、テトラメチルジシロキサン(Tetramethyldisiloxane)またはカーボン−ケイ素−酸素膜である。図13と14、本発明の立体映像表示装置実施例3のブロック図と、使用された電気変色モジュールの断面視図を参照する。図において、立体映像表示装置4は、主に表示モジュール41、電気変色モジュール42、制御素子43と検出素子44とを備える。
【0052】
電気変色モジュール42は第1透明基板421、第1透明導電素子422、複数の第1電気変色素子423、一つの電解質層424、複数の第2電気変色素子425、一つの第2透明導電素子426と第2透明基板427とを備える。
【0053】
本実施例において、表示モジュール41、制御素子43、検出素子44、第1透明基板421、第1電気変色素子423、第2電気変色素子425、第2透明導電素子426と第2透明基板427の構造と材料は実施例1に同じのため、ここでの説明を省略する。
【0054】
本実施例と実施例1との異なる点は、液体電解質層を封止するときの液漏れを避けるため、本実施例において電解質層424は固体電解質が実施されている。そのうち、固体電解質424はプロトン交換膜(Proton Exchange Membrance)、アイオノマー膜(Ionomer Membrance)、有機/無機ハイブリッド膜(Organic−Inorganic hybrid Membrance)、酸/アルカリ高分子膜(Membrance based on polymer and oxo−acids)のいずれかである。そのうち、アイオノマー膜はペルフルオロスルホン酸重合体(polymerized perfluorosulfonic acid,PFSA)膜である。
【0055】
図15と16、本発明の立体映像表示装置実施例4のブロック図と、使用された電気変色モジュールの断面視図を参照する。図において、立体映像表示装置5は、主に表示モジュール51、電気変色モジュール52、制御素子53と検出素子54とを備える。
【0056】
電気変色モジュール52は第1透明基板521、第1透明導電素子522、複数の第1電気変色素子523、一つの電解質層524、複数の第2電気変色素子525、一つの第2透明導電素子526、第2透明基板527、第1保護層528と第2保護層529とを備える。
【0057】
本実施例において、第1透明基板521、第1透明導電素子522、第1電気変色素子523、電解質層524、第2電気変色素子525、第2透明導電素子526および第2透明基板527の構造、機能及び材料は実施例3に同じなため、ここでの説明を省略する。
【0058】
本実施例と実施例3との異なる点は、電気変色モジュール52は第1保護層528と第2保護層529をさらに備え、第1保護層528を電解質層524と第1電気変色素子523との間に設け、第2保護層529を電解質層524と第2電気変色素子525との間に設けて、電解質層524をブロッキングして置き、第1電気変色素子523と第2電気変色素子525を保護する。そのうち、第1保護層528と第2保護層529は二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、テトラメチルジシロキサン(Tetramethyldisiloxane)またはカーボン−ケイ素−酸素膜である。
【0059】
このほか、前述した水平、垂直光格子の切換え目的を達成するため、前述各実施例における、第1電気変色素子(223、323、423、523)と第2電気変色素子(225、325、425、525)は正交して配置するほか、材料の選択について、第1電気変色素子(223、323、423、523)が陽極変色のとき、第2電気変色素子(225、325、425、525)は陰極変色される。逆の場合も同じであることが好ましい。これにより、第1電気変色素子(223、323、423、523)が褪色するときに、第2電気変色素子(225、325、425、525)は逆方向の機制により、変色される。第2電気変色素子(225、325、425、525)が褪色するときに、第1電気変色素子(223、323、423、523)は変色される。
【0060】
しかし、前述構造の欠点は、前述第1、第2電気変色素子の着色/褪色機制は相反しているため、材料の選択において、陰極変色または陽極変色の制限を注意する必要がある。前述問題を解決するため、図17と18、本発明の立体映像表示装置実施例5のブロック図と使用された電気変色モジュールの断面視図を参照する。図において、立体映像表示装置6は、主に表示モジュール61、電気変色モジュール62、制御素子63と検出素子64とを備える。
【0061】
電気変色モジュール62は第1透明基板621、複数の第1透明導電素子622、複数の第1電気変色素子623、一つの電解質層624、複数の第2電気変色素子625、複数の第2透明導電素子626、一つの第2透明基板627とバリア層628を備える。
【0062】
前述実施例1ないし4に比べて異なる点は、第1透明導電素子622は複数に間隔置きに第1透明基板621に配列され、かつ正、負電圧を交差して印加するときにより、各第1電気変色素子623の左、右両側の第1透明導電素子622にそれぞれ異なる電圧を有し、各第1電気変色素子623の間に電圧差を形成させる。第2透明導電素子626も同じ配置方法による。電圧の印加方式も第1透明導電素子622のように正、負電圧を交差して印加する。異なる点は、前述各実施例は一組のバイアス電圧しかなく、ここでは2組のバイアス電圧より、それぞれ第1電気変色素子623と第2電気変色素子625を制御されている。図19、第1、第2透明導電素子622、626の設置方式の態様図を参照する。さらに、第1電気変色素子623が変色するとき、第2電気変色素子625が追随して変色しないか、または電解質層624のイオンをそのまま第1電気変色素子623に流すことを阻止するには、第2電気変色素子626にすべて正電圧を印加させ、電解質層624のイオンを第1電気変色素子623の方向に移動させる。逆に、第2電気変色素子625が変色するとき、第1透明導電素子622も全て正電圧を印加させ、第2電気変色素子625への移動を助ける。
【0063】
図20と21、本発明実施例6のブロック図と、使用された電気変色モジュールの断面視図を参照する。図において、立体映像表示装置7は、主に表示モジュール71、電気変色モジュール72、制御素子73と検出素子74とを備える。
【0064】
電気変色モジュール72は第1透明基板721、複数の第1透明導電素子722、複数の第1電気変色素子723、一つの電解質層724、複数の第2電気変色素子725、複数の第2透明導電素子726、一つの第2透明基板727とバリア層728を備える。
【0065】
実施例5に比べて、本実施例は第1保護層729と第2保護層7290をさらに備える。そのうち、第1保護層729と第2保護層7290の構造および機能は実施例2に同じなため、ここでの説明を省略する。
【0066】
このほか、実施例5と実施例6の電解質層624、724の図面は液体電解質のみに例示されているが、前述実施例1ないし4の材料と同じく、固体電解質または液体電解質を選択できる。材料の詳細は前述実施例に同じなため、ここでの説明を省略する。
【0067】
以上に説明したものは、本発明の好ましい実施例であり、本発明の実施範疇に制限を加わるものではない。当技術に熟知するものは、本発明の精神と範疇を逸脱されない、いかなる等効果変化と修飾とも、本発明の実用新案請求範囲に含まれる。
【0068】
以上に説明された通り、本発明による立体映像表示装置及びその電気変色モジュールは特許の発明性を有し、産業上の利用価値を有する。よって、発明者は特許法により、特許出願を提出する。
【符号の説明】
【0069】
1 立体映像表示装置
11 シャッター式メガネ
12 液晶表示パネル
13 バックライト
2 立体映像表示装置
21 表示モジュール
22 電気変色モジュール
221 第1透明基板
222 第1透明導電素子
223 第1電気変色素子
224 電解質層
225 第2電気変色素子
226 第2透明導電素子
227 第2透明基板
228 バリア層
23 制御素子
24 検出素子
241 検出信号
3 立体映像表示装置
31 表示モジュール
32 電気変色モジュール
321 第1透明基板
322 第1透明導電素子
323 第1電気変色素子
324 電解質層
325 第2電気変色素子
326 第2透明導電素子
327 第2透明基板
328 バリア層
329 第1保護層
3290 第2保護層
33 制御素子
34 検出素子
341 検出信号
4 立体映像表示装置
41 表示モジュール
42 電気変色モジュール
421 第1透明基板
422 第1透明導電素子
423 第1電気変色素子
424 電解質層
425 第2電気変色素子
426 第2透明導電素子
427 第2透明基板
43 制御素子
44 検出素子
441 検出信号
5 立体映像表示装置
51 表示モジュール
52 電気変色モジュール
521 第1透明基板
522 第1透明導電素子
523 第1電気変色素子
524 電解質層
525 第2電気変色素子
526 第2透明導電素子
527 第2透明基板
528 第1保護層
529 第2保護層
53 制御素子
54 検出素子
541 検出信号
6 立体映像表示装置
61 表示モジュール
62 電気変色モジュール
621 第1透明基板
622 第1透明導電素子
623 第1電気変色素子
624 電解質
625 第2電気変色素子
626 第2透明導電素子
627 第2透明基板
628 バリア層
63 制御素子
64 検出素子
7 立体映像表示装置
71 表示モジュール
72 電気変色モジュール
721 第1透明基板
722 第1透明導電素子
723 第1電気変色素子
724 電解質
725 第2電気変色素子
726 第2透明導電素子
727 第2透明基板
728 バリア層
729 第1保護層
7290 第2保護層
E 肉眼
L 左目の映像
R 右目の映像
S 立体映像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1透明基板と、
前記第1透明基板の一端に設ける第1透明導電素子と、
前記第1透明導電素子の一端に設ける複数の第1電気変色素子と、
前記第1電気変色素子の一端に設ける電解質層と、
前記電解質層の一端に設ける複数の第2電気変色素子と、
前記第1電気変色素子に対して直交配列し、前記第2電気変色素子の一端に設ける複数の第2透明導電素子と、
前記第2透明導電素子の一端に設ける第2透明基板とを備えることを特徴とする、電気変色モジュール。
【請求項2】
第1保護層と第2保護層をさらに含み、前記第1保護層を前記電解質層と前記第1電気変色素子との間に設けられ、前記第2保護層を前記電解質層と前記第2電気変色素子との間に設けることを特徴とする、請求項1記載の電気変色モジュール。
【請求項3】
前記第1保護層と前記第2保護層は二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、テトラメチルジシロキサン(Tetramethyldisiloxane)またはカーボン−ケイ素−酸素膜であることを特徴とする請求項2記載の電気変色モジュール。
【請求項4】
前記第1電気変色素子と前記第2電気変色素子の材料は陽極着色(anodic coloration)の遷移金属酸化物、陰極着色(cathodic coloration)遷移金属酸化物、陰/陽極着色(cathodic/anodic coloration)遷移金属酸化物または有機電気変色材料より選択することを特徴とする、請求項1記載の電気変色モジュール。
【請求項5】
前記第1電気変色素子と前記第2電気変色素子の材料は、酸化クロム(Cr23)、酸化ニッケル(NiOx)、イリジウム酸化物(IrO2)、酸化マンガン(MnO2)、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)、五酸化タンタル(Ta25)とフェロシアン化第二鉄(Fe4
[Fe(CN)63)より組み合わせる陽極着色(anodic coloration)遷移金属酸化物グループのいずれかを選択することを特徴とする、請求項4記載の電気変色モジュール。
【請求項6】
前記第1電気変色素子と前記第2電気変色素子の材料は酸化タングステン(WO3)、酸化モリブデン(MoO3)、酸化ニオブ(Nb23)、酸化チタン(TiO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)と五酸化タンタル(Ta25)より組み合わせる陰極着色(cathodic coloration)遷移金属酸化物グループのいずれかを選択することを特徴とする、請求項4記載の電気変色モジュール。
【請求項7】
前記第1電気変色素子と前記第2電気変色素子の材料は酸化バナジウム(V22)、酸化ロジウム(Rh23)と酸化コバルト(CoOx)より組み合わせる陰/陽極着色(catholic/anodic coloration)遷移金属酸化物グループのいずれかを選択することを特徴とする、請求項4記載の電気変色モジュール。
【請求項8】
前記有機電気変色材料はビピリジル(bipyridyls)、ビオロゲン(viologen)、アントラキノン(Anthraquinone)、テトラチアフルバレン(Tetrathiafulvalene)またはピラゾロン(pyrazolone)酸化還元形化合物とその派生物であることを特徴とする、請求項4記載の電気変色モジュール。
【請求項9】
前記有機電気変色材料は、ポリアセチレン(Polyacetylene)、ポリアニリン(Polyaniline)、ポリピロール(Polypyrrole)、ポリチオフェン(Polythiophene)、ポリ−3−アルキルチオフェン(Poly−3−alkylthiophene)、ポリフラン(Polyfuran)、ポリフェニレン(Polyphenylene)、芳香族芳香族ポリアミド/ポリイミドまたはポリフェニレンビニレン(Polyphenylenevinylene)導電重合物とその派生物であることを特徴とする、請求項4記載の電気変色モジュール。
【請求項10】
前記有機電気変色材料は高分子金属錯体とその派生物であることを特徴とする、請求項4記載の電気変色モジュール。
【請求項11】
前記有機電気変色材料は遷移金属とランタン系元素配位子の錯体とその派生物であることを特徴とする、請求項4記載の電気変色モジュール。
【請求項12】
前記有機電気変色材料は金属フタロシアニンとその派生物であることを特徴とする、請求項4記載の電気変色モジュール。
【請求項13】
前記有機電気変色材料はフェロセン(Ferrocene)、鉄のチオシアン酸塩[iron(III)thiocyanate]を水溶液に溶かし、ヘキサシアノ鉄酸塩をテトラシアノキノンに溶かし、またはテトラチオン酸塩をシアノメタンに溶かすことを特徴とする請、求項4記載の電気変色モジュール。
【請求項14】
前記電解質層は固体電解質または液体電解質であることを特徴とする、請求項1記載の電気変色モジュール。
【請求項15】
前記固体電解質はプロトン交換膜(Proton Exchange Membrance)であることを特徴とする、請求項14記載の電気変色モジュール。
【請求項16】
前記プロトン交換膜はアイオノマー膜(Ionomer Membrance)、有機/無機ハイブリッド膜(Organic−Inorganic hybride Membrance)、酸/アルカリ高分子膜(Membrance based on polymer and ox−acids)であることを特徴とする、請求項15記載の電気変色モジュール。
【請求項17】
前記アイオノマー膜は、ペルフルオロスルホン酸重合体(polymerized perfluorosulfonic acid,PFSA)膜であることを特徴とする、請求項16記載の電気変色モジュール。
【請求項18】
前記液体電解質は過塩素酸リチウム(LiClO4)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウ(NaOH)またはケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)のいずれであることを特徴とする、請求項14記載の電気変色モジュール。
【請求項19】
前記第1、第2透明導電素子が複数あるとき、前記第1透明導電素子は間隔置きに配列し、前記第1電気変色素子の間に設け、前記第2透明導電素子は間隔置きに配列し、前記第2電気変色素子の間に設けることを特徴とする、請求項1記載の電気変色モジュール。
【請求項20】
前記第1電気変色素子は前記第1透明導電素子の電圧変化により変色/褪色を制御し、前記第2電気変色素子は前記第2透明導電素子の電圧変化により変色/褪色を制御することを特徴とする、請求項19記載の電気変色モジュール。
【請求項21】
左目の映像と右目の映像を形成する表示モジュールと、
請求項1ないし20記載の前記電気変色モジュールと、
それぞれ前記第1透明導電素子と前記第2透明導電素子に電気導通され、前記第1透明導電素子と前記第2透明導電素子の電圧を切り換える制御素子と、
前記制御素子と導通され、立体映像表示装置の回転方向を検出し、前記検出信号を前記制御素子に伝送させ、前記第1電気変色素子または前記第2電気変色素子を変色させ、前記視差バリアを形成する検出素子とを備えることを特徴とする、立体映像表示装置。
【請求項22】
前記検出素子はジャイロ装置(Gyroscope)または光電式の方向センサーであることを特徴とする、請求項21記載の立体映像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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