説明

端子圧着装置

【課題】圧着高さの微細な調整が可能であるとともに、正確な調整が容易に行えるようにする。
【解決手段】電線Yの端末に端子Xを圧着固定すべく、端子Xを載置する下型部12と、該下型部12に対して相対的に昇降して端子Xを加圧変形させる上型部13を備えるとともに、前記端子Xにおける前記加圧変形された部分の高さである圧着高さbを調整すべく前記下型部12と前記上型部13との間の距離を調整する圧着高さ調整機構を備えた端子圧着装置11において、前記圧着高さ調整機構を、電圧を印加すると前記上型部13と前記下型部12を結ぶ線上又はこれと平行な方向に伸びる圧電素子(ピエゾ素子)からなる伸張駆動部31と、該伸張駆動部31に電圧を供給する電源と、該電源から前記伸張駆動部31に供給される電圧を制御する制御部を有した圧電式調整手段のみで構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電線の端末に端子を圧着固定するために用いられる端子圧着装置に関し、より詳しくは、端子における加圧変形された部分の高さである圧着高さ(クリンプハイト)を調整する圧着高さ調整が、精度よく細かに行えるような端子圧着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電線に対する端子の圧着固定は、電線の被覆部と心線部に対して端子のバレル部を加圧変形させて行う。このとき、変形するバレル部が被覆部や心線部を適切に押さえないと圧着不良となる。つまり、押さえすぎると心線部を損傷してしまったり、押さえが足りないと抜けやすくなってしまったりする。
【0003】
このため、電線や端子に応じて圧着高さを調整することが行われていた。この調整は、下記特許文献1に従来の技術として開示されているように、調整ダイヤルからなる調整機構を経験と勘を頼りに手作業で操作して行うものであった。
【0004】
しかし、調整に手間がかかる上に、電線や端子の大きさを変更するたびに調整しなおさなければならないので、作業性が悪く、圧着高さの正確な再現もできなかった。
【0005】
このため特許文献1の発明では、端子を加圧変形するための部分を昇降する駆動機構に、偏心軸を有するローラフォロアを備えて、端子を加圧変形するための部分が降下し始める高さを自動的に制御して、適切な圧着が行えるようにしている。圧着高さは偏心軸の回転量で設定できるので、調整作業の負担は軽減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭61−230280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、偏心軸を回転させるのは油圧ロータリアクチュエータであって、高い位置決め精度は得られないため細かな調整はできなかった。特許文献1に従来の技術として開示されているダイヤル調整の場合も、ねじの回転量という連続的な要素に基づく機械的な調整であるので、微調整はできない。
【0008】
特に近年、電線や端子が小型化される傾向にあり、圧着高さの規格が±0.05mmであったものが、±0.02mmとなり、より細かな圧着高さの管理が必要になってきている。にもかかわらず、前述のように微調整は困難で、圧着高さの正確な再現もできなかった。調整作業員よる調整精度の違いもあって、品質にばらつきが生じやすく、不良品が発生しやすいという問題もあった。
【0009】
そこで、この発明は、圧着高さの微細な調整が可能であるとともに、正確な調整が容易に行えるようにすることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのための手段は、電線の端末に端子を圧着固定すべく、端子を載置する下型部と、該下型部に対して相対的に昇降して端子を加圧変形させる上型部を備えるとともに、前記端子における前記加圧変形された部分の高さである圧着高さを調整すべく前記下型部と前記上型部との間の距離を調整する圧着高さ調整機構を備えた端子圧着装置であって、前記圧着高さ調整機構が、電圧を印加すると前記上型部と前記下型部を結ぶ線上又はこれと平行な方向に伸びる圧電素子(ピエゾ素子)からなる伸張駆動部と、該伸張駆動部に電圧を供給する電源と、該電源から前記伸張駆動部に供給される電圧を制御する制御部を有する圧電式調整手段を備えた端子圧着装置である。
【0011】
前記圧着高さ調整手段は、上型部もしくは下型部、又はこれらを支持する部分に設けられる。この構成では、圧着高さ調整機構の圧電式調整手段が、制御部を介して電源から圧電素子に印加された電圧に応じて圧電素子の体積を変化させ、この体積の変化で伸張駆動部を伸張させて下型部と上型部との間の距離を調整する。圧電素子による体積の変位はナノメートル(nm)のレベルで行える。
【0012】
前記の構成において、前記圧着高さ調整機構を前記圧電式調整手段のみで構成することができる。手作業による機械的な調整を排除して、より正確で簡単な調整が可能となる。
【0013】
また、前記圧着高さ調整機構を、前記上型部若しくは前記下型部、又はこれらを直接的若しくは間接的に支持する部分の少なくとも2箇所以上に形成してもよい。1箇所の圧着高さ調整機構の調整可能な長さ(調整幅)がたとえ微小であっても、複数個所の圧着高さ調整機構が調整を可能にするので、調整幅を必要に応じて増大できて、適用範囲を広くできる。
【0014】
前記圧電式調整手段には、必要な圧着高さを実現するための電圧を記憶する記憶部を備えることもできる。必要な圧着高さと電圧とを関係付けて記憶手段に記憶しておくことにより、調整された正確な圧着高さの再現が容易で、作業性が向上する。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、この発明によれば、圧電素子によって調整を行うので、ナノメートル(nm)レベルの微細な調整が可能である。しかも、圧電素子は印加される電圧に応じて変位量を変えるので、変位量を電圧に基づいて数値で制御することができて、調整が正確に行える。そのうえ、電圧で制御するので操作は容易で、調整作業員による調整精度の差異の発生も回避できて、品質の安定化や不良発生率の低下に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】端子圧着装置の概略構造を示す正面図。
【図2】要部の正面図。
【図3】要部の断面図。
【図4】圧電式調整手段の構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、端子圧着装置11の概略構造を示す正面図であり、圧着高さの微細な調整が可能であるとともに、正確な調整が容易に行えるようにするという目的を、圧着を行う下型部12と上型部13との間の距離を調整する圧着高さ調整機構に、電圧を印加すると前記上型部13と前記下型部12を結ぶ線上又はこれと平行な方向に伸びる圧電素子(ピエゾ素子)からなる伸張駆動部31と、該伸張駆動部31に電圧を供給する電源と、該電源から前記伸張駆動部31に供給される電圧を制御する制御部を有する圧電式調整手段を備えるという構成にて実現した。
【0018】
まず、端子圧着装置11の概略構造を説明する。図1に示すように端子圧着装置11は、端子Xを載置する下型部12と、電線Yの端末を載せた前記端子Xを載置している前記下型部12に対して昇降し、端子Xの一部を加圧変形させる上型部13を備える。これら上型部13と下型部12の間の距離は、圧着対象たる電線Yと端子Xのうちでも圧着高さが最も高いものに圧着が行えるように設定されている。
【0019】
前記下型部12は、端子Xの下面を支えるべく、筐体14における下側部分14aの左右方向の一側に固定されている。そして、筐体14の他側に設けられた端子供給機構15から供給される端子Xを受け入れる。
【0020】
前記上型部13は、筐体14における上側部分14bに設けられた駆動部16の駆動により昇降する。駆動部16は周知の構成であり、下方に突出して昇降する昇降部材17を有する。この昇降部材17に対して、前記上型部13は間接的に支持される。
【0021】
支持のための構成は様々であるが、この例においては次のように構成している。すなわち、筐体14の前面における前記下型部12の上方に左右一対のガイドレール21が設けられ、このガイドレール21に規制されて上下動する主摺動部材22を備える。この主摺動部材22は前記昇降部材17の下端部に固定され、昇降部材17の昇降動作に伴って昇降する。
【0022】
また主摺動部材22の前面には、上下方向に延びるアリ溝22aが形成され、このアリ溝22aに嵌合して上下摺動する副摺動部材23を備える。この副摺動部材23は、左右両側のレール部23aとこれらの上端部を連結する連結部23bを有する略門型に形成され、その内側に保持部材24を上下動可能に備える。
【0023】
副摺動部材23の前記連結部23bは、主摺動部材22に螺合する調節ねじ25を有しており、調節ねじ25の螺合位置を主摺動部材22の前面に複数形成した調節穴22bのいずれかに付け替えることによって、主摺動部材22上での副摺動部材23の上下方向における位置を段階的に変更できるように構成されている。
【0024】
前記保持部材24は、左右両側が前記副摺動部材23の前記レール部23aに摺動可能に保持され、内側には前記上型部13が、その下側部分を保持部材24から露出させた状態になるように固定ボルト26で固定されている。上型部13の下端部は、端子Xを加圧変形させるための形状に形成されている。
【0025】
前述のように筐体14と一体に設けられたガイドレール21上を上下動する主摺動部材22を有するので、前記昇降部材17の長さが伸びれば主摺動部材22と上型部13の位置が下がる。また前述のように副摺動部材23上を上下動する保持部材24を有するので、保持部材24と副摺動部材23の連結部23bとの間の距離が離れれば、上型部13の位置は下がる。上型部13の位置が下がると、加圧変形のために上型部13が降下する際の始点が低くなって、圧着を行う上型部13と下型部12の間の距離が短くなるため、前記昇降部材17が降下したときに端子Xを加圧変形する変形量を多くすることができる。
【0026】
保持部材24に保持された上型部13の位置を下に下げた場合でも、同様の理由により端子の加圧変形量が多くなる。さらに、上型部13ではなく下型部12の上面高さを上昇させることができれば、この場合でも、圧着を行う上型部13と下型部12の間の距離が短くなるため、昇降部材17が降下したときの端子Xの加圧変形量を多くすることができる。逆に、上型部13と下型部12の間の距離を隔てておけば、加圧変形量を抑えることができる。
【0027】
このため、図1、図2、図3に示したように、前記上型部13と前記下型部12を結ぶ線上又はこれと平行な方向に伸びる伸張駆動部31が、上型部13もしくは下型部12、又はこれらを支持する部分、具体的には前記昇降部材17の一部と、前記保持部材24と前記副摺動部材23の連結部23bとの間と、上型部13とこれを固定する固定ボルト26との間と、前記下型部12に配設されている。
【0028】
前記伸張駆動部31は、電圧を印加すると伸びる圧電素子としてのピエゾ素子で構成される。このピエゾ素子には、図4に示したように、前記ピエゾ素子に電圧を供給する電源42と、この電源42から前記ピエゾ素子に供給される電圧を制御する制御部43が接続され、圧電式調整手段41が構成される。
【0029】
前述のように副摺動部材23の主摺動部材22上での位置を段階的に変更できるようにしているため、この圧電式調整手段41は、上型部13と下型部12との間の距離を調整する前記圧着高さ調整機構の一部を構成することになる。副摺動部材23を省略するなどして圧電式調整手段41のみで前記圧着高さ調整機構を構成することもできる。
【0030】
前記伸張駆動部31は、ピエゾ素子の逆圧電効果を利用するもので、厚さの薄いピエゾ素子をその厚さ方向に積み重ねたスタック構造をなしている。積み重ねられた各ピエゾ素子には周知のように電極が設けられ、この電極同士が並列接続されている。
【0031】
図2に示したように、昇降部材17の長さを伸ばす第1伸張駆動部32は、昇降部材17を長手方向に分断した部分に介装されている。換言すれば、昇降部材17の一部を構成している。この第1伸張駆動部32を引っ張りから保護するため、前記ガイドレール21の上端部と前記主摺動部材22の上端部との間に、両者を引き寄せる方向に付勢する引っ張りばね37が設けられる。
【0032】
また、副摺動部材23に対する保持部材24の位置を下げる第2伸張駆動部33は、保持部材24の上端と副摺動部材23の連結部23bとの間に介装されている。この第2伸張駆動部33についても、引っ張りから保護するため、保持部材24の上端と副摺動部材23の連結部23bとの間に両者を引き寄せる方向に付勢する引っ張りばね37が設けられる。
【0033】
図3に示したように、前記上型部13は、電線Yの被覆部Yaに対する圧着を行う被覆部用上型部13aと、心線部Ybに対する圧着を行う心線部用上型部13bを奥行き方向に有しているため、保持部材24に対する被覆部用上型部13aの位置を下げる第3伸張駆動部34と、心線部用上型部13bの位置を下げる第4伸張駆動部35を備える。これら第3伸張駆動部34と第4伸張駆動部35は、上型部13、より具体的には、上型部13と、これを保持部材24に固定する固定ボルト26との間に設けられる。
【0034】
具体的には、図3に示したように、各上型部13a,13bにおける前記固定ボルト26を挿通する部分に、固定ボルト26が上下方向に相対移動可能な上下方向に長い長穴13cが形成され、この長穴13cの底面と長穴13cの長手方向の中間部に位置する前記固定ボルト26との間に前記第3伸張駆動部34または第4伸張駆動部35が介装される。これらにおいては、各伸張駆動部34,35の伸張を各上型部13a,13bの下動にするため、前記長穴13cの天井面と固定ボルト26との間に圧縮ばね38を介装している。また、第3伸張駆動部34と第4伸張駆動部35の上端面には、負荷が上端面全体に均一にかかるように半円形の荷重分散部材39を取付けている。
【0035】
図2に示したように、下型部12の上面高さを上昇させる第5伸張駆動部36は下型部12に内蔵されている。すなわち、下型部12に穴部12aが形成され、この中に前記第5伸張駆動部36が備えられる。この第5伸張駆動部36の上端面にも、荷重が上端面全体に均一にかかるように半円形の荷重分散部材39を備えている。荷重分散部材39の上には、前記穴部内を上下動可能な下型板12bが設けられる。
【0036】
これら5個の伸張駆動部32,33,34,35,36は、図4に示したように、前記制御部43に接続され、制御部43の制御信号に従って動作する。
【0037】
この制御部43には、各伸張駆動部32,33,34,35,36に所望の動作を行わせるため、入力部44と、前記電源42と、記憶部45が接続される。
【0038】
前記入力部44は、適宜構成され、調整作業員の操作に基づいて入力された動作信号を制御部43に入力する。入力させる事項としては電線と端子のサイズ情報、過去に実行した圧着作業の識別情報、副摺動部材23の主摺動部材22に対する固定位置情報、伸張駆動部31に印加する電圧情報、圧着高さ情報などがある。
【0039】
前記電源42は、各部に電力を供給する。
【0040】
前記記憶部45は、適宜構成され、必要なプログラムやデータを保持し、制御部43の制御信号に従ってデータの読み書きを行う。保持するデータは、印加する電圧値情報とそのときの各伸張駆動部32,33,34,35,36の伸長長さ情報と、これらと副摺動部材23の主摺動部材22に対する固定位置情報との関係、電線Y及び端子Xのサイズ情報、過去に実行した圧着情報など、適宜のデータとすることができる。前記圧着高さ調整機構を前記圧電式調整手段41のみで構成する場合には、前記副摺動部材23の主摺動部材22に対する固定位置情報についてのデータは不要である。
【0041】
前記制御部43は、マイクロコンピュータで構成され、前記入力部44から入力された信号に基づいて、記憶部45からデータを読み出して演算を行い、例えば次のような制御動作をする。
【0042】
入力部44から電線Yと端子Xのサイズ情報などの必要な信号が入力されると、制御部43は、これらの情報に基づいて記憶部45から必要な情報を適宜読み出して演算をし、必要な伸張駆動部31に対して必要な値の電圧を印加する。
【0043】
そして、この実行した圧着作業の条件を、圧着作業の識別情報と共に記憶部45に記憶する。
【0044】
また、入力部44から過去に実行した圧着作業の識別情報が入力されると、制御部43は、その情報に基づいて記憶部45から圧着作業の条件データを読み出して、このデータに基づいて必要な伸張駆動部31に対して必要な値の電圧を印加する。
【0045】
電圧が印加された伸張駆動部31では、印加された電圧に応じてナノメートル(nm)レベルの伸張がなされる。図2に示したように上型部13の移動距離aは一定であるので、前記第1〜第4伸張駆動部32,33,34,35の伸張によって、圧着作業開始時の上型部13の高さh1が下がる。また、前記第5伸張駆動部36の伸張によって、圧着作業開始時の下型部12の高さh2が上がる。
【0046】
これによって、上型部13と下型部12との間の距離が短くなり、圧着高さbを低くすることができる。
【0047】
しかも、前述のようにピエゾ素子によって調整を行うので、ナノメートル(nm)レベルの微細な調整が可能である。このため、電線Yや端子Xの小型化に対応して圧着高さの繊細な管理が可能となり、品質の安定化を図り、不良発生率の低下も実現できる。
【0048】
そのうえ、ピエゾ素子による調整は、印加する電圧値に基づいて数値で制御ができるので、正確な調整、再現性ある調整が可能である。このため、調整作業は容易で、調整作業員の違いによる差の発生も回避できる。また、所望する圧着高さに応じた電圧を記憶する記憶部45を備えているので、同一の圧着高さを得るための設定が容易である。この点からも、作業性の向上や品質の安定化、不良発生率の低下に貢献できる。
【0049】
また、前記圧着高さ調整機構を前記圧電式調整手段41のみで構成すれば、手作業による機械的な調整を排除して、より正確で簡単な調整が可能となる。
【0050】
さらに、圧電式調整手段41の伸張駆動部31を複数個所に設けているので、1箇所の伸張駆動部31の調整可能な長さ(調整幅)がたとえ微小であっても、調整幅を必要に応じて増大できて、適用範囲を広くできる。
【0051】
この点、前述のように主摺動部材22に対する副摺動部材23の位置を段階的に変更可能にすることで、より一層調整幅を増大して、適用範囲を広くすることができるようになる。しかも、主摺動部材22に対する副摺動部材23の位置は段階的に調整するものであるので、誤差の発生がなく、適切な調整が可能である。
【0052】
以上の構成は、この発明を実施するための一形態であり、この発明は前記構成のみに限定されるものではなく、その他の構成を採用できる。
【0053】
例えば、圧着は、下型部の上昇、又は上型部と下型部の双方の動作で行うものであってもよい。
【0054】
また、圧着高さ調整機構は、1個の伸張駆動部のみで構成することもできる。
【0055】
さらに、圧電式調整手段には、位置や大きさ、距離等を計測する計測手段を備え、これらで計測した値に基づいて制御部での制御を行うようにすることもできる。
【符号の説明】
【0056】
11…端子圧着装置
12…下型部
13…上型部
13a…被覆部用上型部
13b…心線部用上型部
31…伸張駆動部
41…圧電式調整手段
42…電源
43…制御部
45…記憶部
X…端子
Y…電線
b…圧着高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線の端末に端子を圧着固定すべく、端子を載置する下型部と、該下型部に対して相対的に昇降して端子を加圧変形させる上型部を備えるとともに、前記端子における前記加圧変形された部分の高さである圧着高さを調整すべく前記下型部と前記上型部との間の距離を調整する圧着高さ調整機構を備えた端子圧着装置であって、
前記圧着高さ調整機構が、電圧を印加すると前記上型部と前記下型部を結ぶ線上又はこれと平行な方向に伸びる圧電素子からなる伸張駆動部と、該伸張駆動部に電圧を供給する電源と、該電源から前記伸張駆動部に供給される電圧を制御する制御部を有する圧電式調整手段を備えた
端子圧着装置。
【請求項2】
前記圧着高さ調整機構が、前記圧電式調整手段のみで構成された
請求項1に記載の端子圧着装置。
【請求項3】
前記圧着高さ調整機構が、前記上型部若しくは前記下型部、又はこれらを直接的若しくは間接的に支持する部分の少なくとも2箇所以上に形成された
請求項1または請求項2に記載の端子圧着装置。
【請求項4】
前記圧電式調整手段が、必要な圧着高さを実現するための電圧を記憶する記憶部を備えた
請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載の端子圧着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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