説明

端子接続部の表面被膜構造及びその形成方法

【課題】耐熱性を向上させ、十分なはんだ付け性等を確保できるとともに、コストの低減化に寄与すること。
【解決手段】端子接続部10の表面に、端子接続部10に含まれる金属(Cu)が最表層へ拡散するのを防止する金属(Ni)層を含む多層構造のめっき膜(Ni層21、Pd層22、Au層23)が形成され、このめっき膜の表面に、珪素を含む層24が形成されている。めっき膜は、上記の3層構造に代えて、端子接続部10上に形成されたNi層と、このNi層上に形成されたPd層もしくはAu層との2層構造でもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子接続部の表面被膜構造及びその形成方法に関し、より詳細には、プリント配線板等において半導体素子(チップ)等の電子部品の電極端子等が接続される部分に表面処理として被覆される膜(表面被膜)の構造及びその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体素子(チップ)等の電子部品を搭載するパッケージとして供される配線基板(以下、「半導体パッケージ」ともいう。)には、その最外層の配線層(材料としては典型的に銅(Cu)が用いられている)の所要の箇所にパッドが画定されており、このパッドの部分に、当該電子部品の電極端子が接合され、あるいは、半導体パッケージをマザーボード等に実装する際に使用される外部接続端子(はんだボールやピン等)が接合されるようになっている。そして、このパッドの部分を除いて当該配線層が絶縁層で被覆された構造となっているが、この絶縁層の開口部から露出しているパッド(Cu)には、その表面処理としてめっきが施されているものが多い。
【0003】
その典型的なめっき膜の構成として、ニッケル(Ni)/金(Au)、Ni/パラジウム(Pd)等の2種類の金属層構造、Ni/Pd/Au等の3種類の金属層構造がある。つまり、パッド(端子接続部)上に形成された多層構造のめっき膜上に電子部品の電極端子等が接合されるようになっており、その接合は、ワイヤボンディングやはんだ等の導電性材料を用いて行われている。
【0004】
パッド(端子接続部)に表面処理(めっき)を施す理由は、はんだ等を用いて端子を接合したときのコンタクト性を良くするためと、接合時あるいは接合後にCuがはんだ内に拡散するのを防止するためである。
【0005】
このように端子接続部に被覆されるめっき膜(表面被膜)は、その金属種が限定されているため(Ni,Pd,Au等)、端子接続部における耐熱性は、必然的にこれら各金属めっき層の厚さに依存することになる。
【0006】
かかる従来技術に関連する技術の一例は、下記の特許文献1に記載されている。この特許文献1に開示された複合めっき方法では、非水溶性の無機または有機の微粉末を芳香族アゾ化合物残基を有するアゾ界面活性剤とともに水媒体中に分散させて金属めっき浴に添加し、電解を行うことにより金属イオンを還元すると共にアゾ界面活性剤を還元して微粉末表面より脱着させ、微粉末と金属との複合めっき金属膜を形成している。
【0007】
また、複合めっきに関連する他の技術として、下記の特許文献2に記載されているように、めっき液を(水+硫酸ニッケル+塩化ニッケル+ほう酸+光沢剤+界面活性剤+カーボンナノファイバ+SiC微粒子)とすることで、熱処理法や加熱法を用いないで、めっき膜を強化するようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3945956号公報
【特許文献2】特開2008−50668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように従来の技術では、端子接続部(パッド)に電子部品の電極端子等を接合するためには、その前処理として、当該パッドにNi/Auめっき、Ni/Pd/Auめっき等を施す工程を必要とし、さらに、この被覆されためっき膜上に電極端子等を接合するためのはんだ付けやワイヤボンディング等の接合工程を必要とする。つまり、端子接続部には、そのめっき工程からはんだ接合等の工程に至るまでに相当の熱負荷がかかる。
【0010】
このため、熱負荷を受けても十分なはんだ付け(はんだ接合)性あるいはワイヤボンディング性を有していることが求められ、この要求を満足するのに十分なめっき膜厚が必要となる。その一方で、めっき膜を構成する金属材料として用いられるAuやPdは高価な貴金属であるため、コスト面からは、出来るだけ薄い膜厚であることが求められる。
【0011】
つまり、上記の工程における熱負荷の程度や必要とされる接合特性(耐熱性)と、表面処理(めっき)を施すのに必要とされるコストとのバランスにより、めっき膜厚が決定されることになる。
【0012】
しかしながら、従来の技術では、上述したようにめっき膜の金属種が限定されていたため、上記の2つの要件(耐熱性(=十分なはんだ付け性等)と、コスト面)を共に満たすことは容易ではなく、そのため、必要とされる適正なめっき膜厚を決定するのが困難であるといった課題があった。
【0013】
このような課題は、半導体パッケージやプリント配線板等のように最外層の配線層にパッド(端子接続部)が画定されている部材に限らず、例えば、リードフレーム等のようにはんだ接合やワイヤボンディング等により端子(リード部分)を接続する必要のある導体部(端子接続部)を有した部材であれば、同様に起こり得る。
【0014】
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、耐熱性を向上させ、十分なはんだ付け性等を確保できるとともに、コストの低減化に寄与することができる端子接続部の表面被膜構造及びその形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の従来技術の課題を解決するため、本発明の一形態によれば、電子部品の電極端子等が接続される端子接続部の表面に、少なくとも前記端子接続部に含まれる金属が最表層へ拡散するのを防止する金属層を含む多層構造のめっき膜が形成され、さらに該めっき膜の表面に珪素を含む層が形成されていることを特徴とする端子接続部の表面被膜構造が提供される。
【0016】
また、本発明の他の形態によれば、上記の形態に係る端子接続部の表面被膜構造を形成する方法が提供される。この形成方法は、電子部品の電極端子等が接続される端子接続部の表面に、少なくとも前記端子接続部に含まれる金属が最表層へ拡散するのを防止する金属層を含む多層構造のめっき膜を形成する工程を含み、さらに、前記多層構造のめっき膜を構成する各金属層の各めっき工程間、又はめっき工程前もしくはめっき工程後に、珪素を含む溶液に当該端子接続部を浸漬する工程を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る端子接続部の表面被膜構造によれば、端子接続部上にその表面処理として形成された多層構造のめっき膜の表面に珪素(Si)を含む層(Si含有層)が形成されているので、接続端子部における耐熱性を向上させることができる。
【0018】
具体的な作用効果については、後述する発明の実施の形態(実施例)において説明するが、このSi含有層の存在により、端子接続部に含まれる金属(例えば、Cu)やめっき膜を構成するめっき層に含まれる金属(例えば、Ni)等が最表層へ拡散するのを防ぐことができる。これにより、端子接続部と電子部品の電極端子等との接合工程に至るまでの熱負荷を受けても、十分なはんだ付け性、ワイヤボンディング性を保つことができる。
【0019】
また、めっき膜の表面をSi含有層で覆っているので、現状技術のものと比べてめっき膜厚を薄くしても、同等の耐熱性を確保することができる。また、めっき膜厚を薄くできることで、めっき膜の一部を構成する高価な金属材料(例えば、Au)の使用量が少なくてすみ、コストの低減化を図ることができる。
【0020】
なお、現状技術のものと同じめっき膜厚であれば、めっき膜の表面をSi含有層で覆っている分、より高い耐熱性が得られることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る端子接続部の表面被膜構造を比較例(従来技術)の表面被膜構造と対比させて示した図である。
【図2】図1の表面被膜構造を評価するのに使用したサンプルの説明図である。
【図3】図2の各サンプルについてメニスコグラフ試験により評価した結果(はんだ濡れ性評価結果)を示したもので、熱処理の態様とゼロクロスタイムとの関係を示した図である。
【図4】図2のサンプル1(比較例)についてGD−OES(グロー放電発光表面分析装置)により測定した深さ方向組成分布を示した図である。
【図5】図2のサンプル3(実施例)についてGD−OES(グロー放電発光表面分析装置)により測定した深さ方向組成分布を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る端子接続部の表面被膜構造(図中(a))を、比較例(従来技術)の表面被膜構造(図中(b))と対比させて示したものである。
【0024】
本実施形態の表面被膜構造20を形成するベースとなる部材(端子接続部10)は、特に限定されない。例えば、半導体パッケージやプリント配線板等のように最外層の配線層の所要の箇所に画定されるパッドを端子接続部10として選択してもよいし、リードフレーム等のようにワイヤボンディング等により端子(リード部分)を接続する必要のある導体部を端子接続部10として選択してもよい。
【0025】
この端子接続部10の材料については、本実施形態では、銅(Cu)をベースにした金属材料(Cu合金)を用いている。つまり、端子接続部10は、この上に形成される表面被膜構造20の下地金属層(電解めっきを行う際のシード層)として機能する。
【0026】
この下地金属(Cu合金)層10上に、電解ニッケル(Ni)めっきによりNi層21が形成され、さらにNi層21上に、電解パラジウム(Pd)めっきによりPd層22が形成され、さらにPd層22上に、電解金(Au)めっきによりAu層23が形成されている。つまり、端子接続部10の表面に3層構造(Ni/Pd/Au)のめっき膜が形成されている。比較例(図1(b))では、この3層構造のめっき膜(Ni層21、Pd層22、Au層23)により表面被膜構造20aが構成されている。
【0027】
本実施形態(図1(a))では、さらにこの3層構造のめっき膜(Ni層21、Pd層22、Au層23)の表面に、本発明を特徴付ける珪素(Si)を含む層(Si含有層)24が形成されている。つまり、3層構造のめっき膜(Ni層21、Pd層22、Au層23)とSi含有層24とにより表面被膜構造20が構成されている。
【0028】
本実施形態の表面被膜構造20(図1(a))は、基本的には、比較例(図1(b))の表面被膜構造20aのプロセスと同じプロセスを利用している。ただし、本実施形態に係るプロセスでは、3層構造のめっき膜を構成する各金属層(Ni層21、Pd層22、Au層23)の各めっき工程間、めっき工程前、めっき工程後のいずれかの段階で、Si含有溶液に浸漬する工程を含んでいる。
【0029】
Si含有溶液としては、珪酸溶液、珪酸塩溶液あるいはSiO分散溶液が好適に用いられる。珪酸塩としては、珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム等が用いられる。また、溶媒は特に限定されず、水、無機酸、有機酸、アルカリ等を使用することができる。
【実施例】
【0030】
図1に示したように、Cu合金の板材(下地金属層10)に電解Niめっき、電解Pdめっき、電解Auめっきを順次施してめっき膜(Ni層21、Pd層22、Au層23)を形成したものを比較例(従来技術)とし、各めっき工程の間、めっき工程前、めっき工程後のいずれかの段階で、Si含有溶液に浸漬する工程を投入したものを実施例(発明技術)として、評価サンプルを作製した。Si含有溶液としては、20体積%珪酸カリウム溶液及びSiO分散溶液を用意し、浸漬条件は室温で1分間とした。
【0031】
評価サンプルの内容は、図2に示した通りである。各めっき層の膜厚は、Ni層21を1μm、Pd層22を0.01μm、Au層23を0.005μmとした。
【0032】
図2において、「積層順序」は、各めっき層(Ni層21、Pd層22、Au層23)を積層する順序を示し、さらに、サンプル2〜5(実施例)についてはどの段階でSi含有溶液に浸漬したかを示している。すなわち、サンプル2(実施例)の場合、Niめっき層21を形成後、Pdめっき層22を形成する前に、Niめっき層21で被覆された端子接続部10をSiO分散溶液(Si含有溶液)に浸漬している。サンプル3(実施例)の場合、サンプル2と同じ段階で、Niめっき層21で被覆された端子接続部10を珪酸カリウム溶液(Si含有溶液)に浸漬している。
【0033】
また、サンプル4(実施例)の場合、各めっき層21,22,23を形成後(めっき工程後)に、各めっき層(Ni/Pd/Au)で被覆された端子接続部10を珪酸カリウム溶液(Si含有溶液)に浸漬している。サンプル5(実施例)の場合、各めっき層21,22,23を形成する前(めっき工程前)に、端子接続部10を珪酸カリウム溶液(Si含有溶液)に浸漬している。
【0034】
どの段階でSi含有溶液に浸漬した場合でも、最終的な構造は、図1(a)に示したように3層構造のめっき膜の最表層(Au層23)上にSi含有層24が積層された状態となった。
【0035】
図3は、各サンプル1〜5についてメニスコグラフ試験により評価した結果(はんだ濡れ性評価結果)を示したものであり、熱処理の態様(熱処理無し/400℃で30秒間/400℃で60秒間)とゼロクロスタイムとの関係を示している。この試験(はんだ濡れ性評価)は、はんだバスの種類:Sn−37%Pb共晶はんだ、フラックスの種類:非活性ロジン系フラックス、試験温度:220℃、浸漬速度:2mm/秒、浸漬深さ:0.2mm、浸漬時間:10秒、浸漬リード本数:5本、という条件の下で行った。
【0036】
図3の評価結果において、Ta,Tb,Tcは、それぞれ「熱処理無し」、「400℃で30秒間」、「400℃で60秒間」に対応する各サンプル1〜5毎のゼロクロスタイムの平均値を表している。つまり、各サンプル1〜5についてそれぞれ得られた5つの測定値の平均値を表している。なお、各サンプル1〜5毎に横軸方向に延びる線分は、各測定値がばらついていることを示している。
【0037】
ゼロクロスタイムは、この時間が短いほど、はんだ濡れ性が良好であることを示している。また、ゼロクロスタイム10秒という結果(400℃で60秒間のサンプル1,2の場合)は、計測不能、すなわち、浸漬時間:10秒の間にはんだが濡れなかったことを意味する。
【0038】
図3の評価結果に示すように、同じ熱処理を加えるにしてもその時間が短いほど、ゼロクロスタイム(平均値)も短くなり(400℃で30秒間の場合)、はんだ濡れ性が良いことが分かる。また、同じ時間で熱処理を加えた場合(400℃で30秒間の場合)、サンプル1(比較例)と比べてサンプル2〜5(実施例)の方がゼロクロスタイムの平均値Tbは短く、はんだ濡れ性が良好であることを示している。
【0039】
図4は、サンプル1(比較例)についてGD−OES(グロー放電発光表面分析装置)により測定した深さ方向組成分布を示したものであり、図5は、サンプル3(実施例)についてGD−OESにより測定した深さ方向組成分布を示したものである。図4及び図5において、それぞれ(a)は熱処理無しの場合、(b)は400℃で30秒間の熱処理後の深さ方向組成分布を示している。
【0040】
熱処理を施さない場合(図4(a)、図5(a)参照)、サンプル1(比較例:Si含有層を有していない表面被膜)及びサンプル3(実施例:Si含有層を有した表面被膜)は、後者の測定結果にSiが検出されている点を除いて、ほぼ同じ深さ方向組成分布を示している。一方、熱処理を施した場合(図4(b)、図5(b)参照)、サンプル1ではCuの検出強度が著しいのに対し、サンプル3ではCuの検出強度が低くなっている。これは、Si含有層の存在により、下地金属層10に含まれるCuの最表層側への拡散が抑制されているからである。
【0041】
以上説明したように、本実施形態(実施例)に係る端子接続部の表面被膜構造20及びその形成方法によれば、下地金属層(端子接続部)10上に形成された3層構造のめっき膜(Ni層21、Pd層22、Au層23)の表面にSi含有層24が形成されているので、接続端子部10における耐熱性を向上させることができる。すなわち、このSi含有層24の存在により、下地金属層10に含まれるCuやめっき膜の一部(Ni層21)に含まれるNiが最表層へ拡散するのを防ぐことができる。
【0042】
これにより、この端子接続部10と電子部品の電極端子等とのはんだ接合等の工程に至るまでの熱負荷を受けても、十分なはんだ付け性、ワイヤボンディング性を確保することができる。
【0043】
また、めっき膜21,22,23の表面をSi含有層24で覆っているので、現状技術のものと比べてめっき膜厚を薄くしても、同等の耐熱性を確保することができる。また、めっき膜厚を薄くできることで、めっき膜の一部(Pd層22、Au層23)を構成する高価な金属材料(Pd,Au)の使用量が少なくてすみ、コストの低減化を図ることができる。
【0044】
また、現状技術のものと同じめっき膜厚であれば、めっき膜21,22,23の表面をSi含有層24で覆っている分、より高い耐熱性が得ることができる。
【0045】
上述した実施形態(実施例)では、端子接続部(下地金属層10)上に形成される多層構造のめっき膜として3層構造(Ni/Pd/Au)の場合を例にとって説明したが、本発明の要旨(端子接続部上のめっき膜の表面にSiを含む層を設けること)からも明らかなように、めっき膜の構成がこれに限定されないことはもちろんである。例えば、Ni/Au、Ni/Pd等の2層構造のめっき膜とした場合についても、上述した実施形態(実施例)の場合と同様の作用により、同等の効果が得られることが期待される。
【符号の説明】
【0046】
10…下地金属層(端子接続部)、
20…表面被膜構造、
21…Ni(めっき)層、
22…Pd(めっき)層、
23…Au(めっき)層、
24…Si含有層、
Ta,Tb,Tc…ゼロクロスタイム(各サンプル毎の平均値)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品の電極端子等が接続される端子接続部の表面に、少なくとも前記端子接続部に含まれる金属が最表層へ拡散するのを防止する金属層を含む多層構造のめっき膜が形成され、さらに該めっき膜の表面に珪素を含む層が形成されていることを特徴とする端子接続部の表面被膜構造。
【請求項2】
前記多層構造のめっき膜は、前記端子接続部上に形成されたニッケル層と、該ニッケル層上に形成されたパラジウム層と、該パラジウム層上に形成された金層との3層構造からなることを特徴とする請求項1に記載の端子接続部の表面被膜構造。
【請求項3】
前記多層構造のめっき膜は、前記端子接続部上に形成されたニッケル層と、該ニッケル層上に形成されたパラジウム層もしくは金層との2層構造からなることを特徴とする請求項1に記載の端子接続部の表面被膜構造。
【請求項4】
前記端子接続部は、銅もしくは銅をベースにした合金材料からなることを特徴とする請求項2又は3に記載の端子接続部の表面被膜構造。
【請求項5】
電子部品の電極端子等が接続される端子接続部の表面に、少なくとも前記端子接続部に含まれる金属が最表層へ拡散するのを防止する金属層を含む多層構造のめっき膜を形成する工程を含み、
さらに、前記多層構造のめっき膜を構成する各金属層の各めっき工程間、又はめっき工程前もしくはめっき工程後に、珪素を含む溶液に当該端子接続部を浸漬する工程を含むことを特徴とする端子接続部の表面被膜構造の形成方法。
【請求項6】
前記珪素を含む溶液として、珪酸溶液、珪酸塩溶液、又はSiO分散溶液を使用することを特徴とする請求項5に記載の端子接続部の表面被膜構造の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−6762(P2011−6762A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−153888(P2009−153888)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)
【Fターム(参考)】