説明

端子金具の寸法測定方法及び寸法測定装置

【課題】被覆圧着部の高さ寸法の測定を安定して行い、それにより、圧着の品質をより正確に管理することができる端子金具の寸法測定方法及び寸法測定装置を提供する。
【解決手段】一対の芯線圧着片42が芯線52に加締められると共に一対の被覆圧着片44が一方の被覆圧着片44の上に他方の被覆圧着片44がオーバーラップするように被覆51に加締められて被覆電線50に圧着された端子金具40において、一対の芯線圧着片42が芯線52に加締められてなる芯線圧着部43を基板部41に対して垂直に挟持して、芯線圧着部43の挟持方向と所定角度で交差する方向に若しくは平行に、一対の被覆圧着片44が被覆51に加締められてなる被覆圧着部45を挟み被覆圧着部45の高さ寸法H2を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被覆電線に圧着された端子金具の寸法を測定する寸法測定方法及び寸法測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被覆電線への端子金具の圧着において、一般に、被覆電線の端末部の被覆が剥がれ、露呈した芯線部分及び当該芯線部分に隣接する被覆部分にわたって端子金具が圧着される。
【0003】
端子金具は、被覆電線が載置される基板部の両側縁に立ち上げられた一対の圧着片を二組有している。1組は被覆部に加締められる一対の被覆圧着片であり、他の1組は芯線部に加締められる一対の芯線圧着片である。
【0004】
端子金具を被覆電線に圧着する圧着機は、端子金具の圧着片を加締める金型を有する。金型は、端子金具の基板部が載置されるアンビルと、このアンビルと協働して端子金具の圧着片を加締めるクリンパとが対になって設けられる。
【0005】
端子金具は、圧着機のアンビルとクリンパとの間で加圧され、一対の被覆圧着片が被覆部に加締められ、また、一対の芯線圧着片が芯線部に加締められて、被覆電線に圧着される。
【0006】
被覆電線への端子金具の圧着が済んだ後、芯線と端子金具との接触抵抗及び被覆電線と端子金具との固着力が評価される。従来、これらの評価はサンプルを選定して抵抗計や引張試験機を用いて手作業により行われていたところ、全ての電線付き端子金具について抵抗値及び引っ張り強さを測定する自動評価装置が提案されている(例えば特許文献1参照。)
【0007】
ここで、一対の芯線圧着片が芯線部に加締められてなる芯線圧着部の高さ寸法は、基板部に垂直な方向に沿った寸法として規定され、芯線と端子金具との接触抵抗及び固着力に関係する重要な指標となることが知られている。
【0008】
そこで、特許文献1に開示された自動評価装置では、端子金具毎に抵抗値及び引っ張り強さ並びに芯線圧着部の高さ寸法を測定し、抵抗値及び引っ張り強さがともに規格内で適正な値となる芯線圧着部の高さ寸法を測定値の統計から決定し、芯線圧着部が当該高さ寸法に成形されるように圧着機のアンビル及びクリンパの離間距離を自動的に調整するように構成されている。
【0009】
【特許文献1】特開2000−207956号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
端子金具は、一対の芯線圧着片が芯線部に加締められ、さらに一対の被覆圧着片が被覆部に加締められて被覆電線に圧着されている。よって、端子金具の固着力は、被覆部に加締められた一対の被覆圧着片によっても得られる。
【0011】
しかして上記特許文献1に開示された自動評価装置では、一対の芯線圧着片が芯線部に加締められてなる芯線圧着部の高さ寸法を測定・評価するのみで、一対の被覆圧着片が被覆部に加締められてなる被覆圧着部の高さ寸法は測定・評価されていない。
【0012】
ここで、一対の被覆圧着片は一方の被覆圧着片の上に他方の被覆圧着片がオーバーラップするように被覆部に加締められる場合がある。このような場合に、被覆圧着部は、断面が円形に近似した形状となって測定箇所が定まり難く、そして、オーバーラップ部位とこれに隣接する非オーバーラップ部位とでは高さ寸法が大きく異なる。
【0013】
よって、被覆圧着部の高さ寸法を測定・評価するにあたり、測定に供される全ての端子金具に共通して測定箇所を定めるための基準を設定する必要がある。
【0014】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被覆圧着部の高さ寸法の測定を安定して行い、それにより、圧着の品質をより正確に管理することができる端子金具の寸法測定方法及び寸法測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的は、本発明に係る下記(1)〜(3)の端子金具の寸法測定方法及び下記(4)〜(6)の端子金具の寸法測定装置により達成される。
【0016】
(1)被覆電線が載置された基板部の両側縁に立ち上げられている一対の芯線圧着片を当該被覆電線の芯線に加締めてなる芯線圧着部と、当該基板部の両側縁に立ち上げられている一対の被覆圧着片を一方の被覆圧着片の上に他方の被覆圧着片がオーバーラップするように当該被覆電線の被覆に加締めてなる被覆圧着部と、を有する端子金具の当該芯線圧着部を当該基板部に対して垂直に挟持して、当該芯線圧着部の挟持方向と所定角度に交差する方向に若しくは平行に当該被覆圧着部の高さ寸法を測定することを特徴とする端子金具の寸法測定方法。
(2)前記被覆電線の軸方向にあたる前記芯線圧着部の少なくとも一方の端部にベルマウスを形成し、前記芯線圧着部を挟持する挟持部材を当該ベルマウスに当接させて前記端子金具の位置決めを行うことを特徴とする(1)に記載の端子金具の寸法測定方法。
(3)前記基板部を前記被覆電線の軸方向に垂直な断面において円弧状に湾曲するよう成形し、前記芯線圧着部を挟持する挟持手段の前記基板部に接触する接触面に当該基板部の湾曲形状に整合する凹溝を形成し、前記基板部と前記挟持部材の前記凹溝とを整合させて前記端子金具の位置決めを行うことを特徴とする(1)又は(2)に記載の端子金具の製造方法。
(4)被覆電線が載置された基板部の両側縁に立ち上げられている一対の芯線圧着片を当該被覆電線の芯線に加締めてなる芯線圧着部と、当該基板部の両側縁に立ち上げられている一対の被覆圧着片を一方の被覆圧着片の上に他方の被覆圧着片がオーバーラップするように当該被覆電線の被覆に加締めてなる被覆圧着部と、を有する端子金具の当該被覆圧着部の寸法を測定する端子金具の寸法測定装置であって、前記端子金具の前記芯線圧着部を前記基板部に対して垂直に挟持する挟持手段と、前記芯線圧着部の挟持方向と所定角度に交差する方向に若しくは平行に前記被覆圧着部の高さ寸法を測定する測定手段と、を備えたことを特徴とする端子金具の寸法測定装置。
(5)前記挟持手段に、前記被覆電線の軸方向にあたる前記芯線圧着部の少なくとも一方の端部に形成されたベルマウスに当接する当接部が設けられていることを特徴とする(4)に記載の端子金具の寸法測定装置。
(6)前記被覆電線の軸方向に垂直な断面において円弧状に湾曲するよう成形された前記基板部に接触する前記挟持手段の接触面に、当該基板部の湾曲形状に整合する凹溝が形成されていることを特徴とする(4)又は(5)に記載の端子金具の寸法測定装置。
【発明の効果】
【0017】
基板部の形状は測定に供される全ての端子金具に共通することから、芯線圧着部を基板部に対して垂直に挟持された端子金具は、いずれも同一の姿勢に保持される。そこで、芯線圧着部を基板部に対して垂直に挟持された状態で、当該芯線圧着部の挟持方向と所定角度で交差する方向に若しくは平行に被覆圧着部の高さ寸法を測定することで、被覆圧着部の測定箇所を測定に供される全ての端子金具の間で統一することができる。これにより、被覆圧着部の高さ寸法の測定を安定して行うことができ、端子金具の固着力を適切に評価して、圧着の品質をより正確に管理することができる。
【0018】
尚、芯線圧着部の高さ寸法は基板部に対して垂直な方向に沿った寸法として規定され、芯線圧着部を基板部に対して垂直に挟持する際に、あわせて芯線圧着部の高さ寸法を測定するようにすれば、工数の削減を図ることができ、好ましい。
【0019】
また、一対の芯線圧着片が加締められる芯線の損傷を防止するために、被覆電線の軸方向にあたる芯線圧着部の端部を末広がりに成形してベルマウスを形成することが一般に行われている。そこで、芯線圧着部を挟持する際に挟持手段をベルマウスに当接させるようにすれば、被覆電線の軸方向に関して端子金具を位置決めすることができ、好ましい。
【0020】
また、端子金具の基板部を被覆電線の軸方向に垂直な断面において円弧状に湾曲するよう成形すると共に、芯線圧着部を挟する挟持手段の基板部との接触面に基板部の湾曲形状に整合する凹溝を形成し、芯線圧着部を挟持して高さ寸法を測定する際に基板部と凹溝とを整合させるようにすれば、被覆電線の軸方向と直交する方向に関して端子金具を位置決めすることができ、好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図を参照して本発明の複数の好適な実施形態を説明する。
【0022】
図1は本発明の端子金具の寸法測定装置の一実施形態の平面図、図2は図1の寸法測定装置により測定される端子金具の及び当該端子金具が圧着される被覆電線の斜視図、図3は図2の被覆電線に圧着された状態を示す端子金具の斜視図、図4は図1において点線円IVで囲まれた部分を拡大して示す平面図、図5は図4において点線円Vで囲まれた部分を拡大して示す平面図、図6は図4におけるVI−VI線矢視断面図、図7は図4におけるVII−VII線矢視断面図である。
【0023】
図1に示すように、本実施形態の端子金具の寸法測定装置10は、被覆電線に圧着された端子金具の芯線圧着部を挟持する挟持手段を構成する直動機構部12及び回動機構部14と、端子金具の被覆圧着部の高さ寸法を測定する測定部16と、を備えている。
【0024】
図2及び図3に示すように、測定に供される端子金具40は、被覆電線50の端末部の被覆51が剥ぎ取られて芯線52が露出された芯線部分及びこれに隣接する被覆部分が載置される基板部41と、基板部41の両側縁に立ち上げられている一対の芯線圧着片42及び一対の被覆圧着片44とを有している。基板部41に載置された被覆電線50の芯線52に一対の芯線圧着片42が加締められ、基板部41に載置された被覆電線50の被覆51に一対の被覆圧着片44が加締められ、端子金具40は被覆電線50に圧着される。
【0025】
尚、端子金具としては、少なくとも被覆電線の芯線に加締められる一対の芯線圧着片と被覆に加締められる一対の被覆圧着片とを有しているものであれば種々の形態の端子金具が適用可能である。図示のものは、基板部41の一端に箱状の電気接触部46を有する雌型の端子金具であるが、タブ状の電気接触部を有する雄型の端子金具や、双方の電線を繋ぐジョイント用の端子金具などが適用可能である。
【0026】
端子金具40は、導電性金属板の母材を所定形状に打ち抜き加工、折り曲げ加工して成され、複数個が一定ピッチで帯板状のキャリアに片持ちに連結された連鎖端子の形態で不図示の圧着機に供給される。圧着機において、端子金具40は、アンビルに載置され、そして、基板部41に被覆電線50が載置される。アンビルに載置された端子金具40は、クリンパとの間で加圧され、一対の芯線圧着片42及び一対の被覆圧着片44が加締められる。
【0027】
ここで、端子金具40が載置されるアンビルの載置面は、被覆電線50の軸方向に垂直な断面において円弧状の輪郭を呈する凹曲面に成形されており、一対の芯線圧着片42及び一対の被覆圧着片44が加締められる過程で、アンビルの載置面に接触している基板部41は、アンビルの載置面の形状に沿って湾曲される。
【0028】
一対の芯線圧着片42は面対称に芯線52に加締められる。これら一対の芯線圧着片42が芯線52に加締められてなる芯線圧着部43は、被覆電線50の軸方向に垂直な断面において、基板部41に対して垂直な方向の高さ寸法が幅寸法に比べて小さい扁平な形状に成形される。そして、被覆電線50の軸方向にあたる両端部は末広がりのラッパ状に成形され、いわゆるベルマウスが形成される。
【0029】
また、一対の被覆圧着片44は一方の被覆圧着片44の上に他方の被覆圧着片44がオーバーラップするように被覆51に加締められる。これら一対の被覆圧着片44が被覆51に加締められてなる被覆圧着部45は、被覆電線50の軸方向に垂直な断面において円形に近似した形状に成形される。
【0030】
圧着機により被覆電線50に圧着された端子金具40は、キャリアから切断され、そして、例えば箱状の電気接触部46を保持されて測定器10に搬送され、寸法測定に供される。
【0031】
再び図1を参照して、直動機構部12は、ベース11に固定されている軸支持部材17に挿通された直動軸18を有しており、直動軸18は軸まわりに回転されることによって軸方向に進退移動し、直動軸18の先端に固定された移動部材19を進退移動させる。そして、移動部材19の端部に形成された第1挟持部材取付部20に第1挟持部材13が固定されている。
【0032】
回動機構部14は、ベース11に固定されている枢支軸21に、アーム22が回動自在に組み付けられている。アーム22の一端部はばね23を介してベース11に連結され、他端部には第2挟持部材取付部24が形成されており、この第2挟持部材取付部24に第2挟持部材15が固定されている。
【0033】
第1挟持部材13及び第2挟持部材15は、L字形状に成形されており、互いに対称に配置され、互いに先端部を対向させている。芯線圧着部43は、第1挟持部材13の先端部と第2挟持部材15の先端部との間に配置される。
【0034】
図4に示すように、芯線圧着部43は、第1挟持部材13又は第2挟持部材15のいずれかの先端部が基板部41に垂直に当接するようにこれら第1挟持部材13の先端部と第2挟持部材15の先端部との間に配置されて挟まれる。本実施形態では、第1挟持部材13の先端部が基板部41に垂直に当接するように配置されている。
【0035】
さらに図5に示すように、芯線圧着部43の両端部は末広がりのラッパ状に成形され、ベルマウス47が形成されている。第1挟持部材13及び第2挟持部材15のうち基板部41に当接する第1挟持部材13とは他方の第2挟持部材15の先端部の側縁はベルマウス47に当接し、それにより、被覆電線50の軸方向に関して端子金具40の位置決めがなされる。
【0036】
さらに図6に示すように、基板部41は、被覆電線50の軸方向に垂直な断面において凸状に湾曲して成形されており、基板部41に当接する第1挟持部材13の先端部には、基板部41の湾曲形状に整合する凹溝25が形成されている。基板部41と第1挟持部材13の凹溝25とが整合し、被覆電線50の軸方向と直交する方向に関して端子金具40の位置決めがなされる。
【0037】
第2挟持部材15が固定されているアーム22には、ばね23の弾性力が作用しており、この弾性力は第2挟持部材15を第1挟持部材13に向けて付勢するように作用する。そこで端子金具40は、第1挟持部材13の先端部と第2挟持部材15の先端部との間で芯線圧着部43を挟持される。尚、第1挟持部材13の先端部と第2挟持部材15の先端部との間で芯線圧着部43が挟持される際に、あわせて芯線圧着部43の高さ寸法H1を測定するようにしてもよい。
【0038】
再び図1を参照して、測定部16は、固定側測定子26と、固定側測定子26と同軸に配置されて且つ固定側測定子26の軸方向に進退移動する可動側測定子27とを備えている。これら固定側測定子26及び可動側測定子27は、被覆圧着部45の高さ寸法H2(図7参照)を測定する第2測定手段を構成する。
【0039】
固定側測定子26及び可動側測定子27は、それらの軸が第1挟持部材13の先端部と第2挟持部材15の先端部とによる芯線圧着部43の挟持方向と所定角度に交差するように若しくは平行となるように配置され、本実施形態では平行となるように配置されている。
【0040】
図7に示すように、被覆圧着部45は、可動側測定子27がその軸方向に進退し、固定側測定子26と可動側測定子27との間で挟まれてその高さ寸法H2を測定される。
【0041】
以上説明したように、本実施形態の端子金具の寸法測定装置10によれば、基板部41の形状は測定に供される全ての端子金具40に共通することから、芯線圧着部43を基板部41に対して垂直に挟持された端子金具40は、いずれも同一の姿勢に保持される。そこで、芯線圧着部43を基板部41に対して垂直に挟持された状態で、当該芯線圧着部41の挟持方向と所定角度で交差する方向に若しくは平行に被覆圧着部45の高さ寸法H2を測定することで、被覆圧着部45の測定箇所を測定に供される全ての端子金具40の間で統一することができる。これにより、被覆圧着部45の高さ寸法H2の測定を安定して行うことができ、端子金具40の固着力を適切に評価して、圧着の品質をより正確に管理することができる。
【0042】
また、一対の芯線圧着片42が加締められる芯線52の損傷を防止するために、被覆電線50の軸方向にあたる芯線圧着部53の端部を末広がりに成形してベルマウス47を形成し、芯線圧着部43を挟持する際に挟持手段を構成している第2挟持部材15の先端部の側縁をベルマウス47に当接させている。それにより、被覆電線50の軸方向に関して端子金具40を位置決めすることができる。
【0043】
また、端子金具40の基板部41を被覆電線50の軸方向に垂直な断面において円弧状に湾曲するよう成形すると共に、芯線圧着部43を挟持する挟持手段を構成している第1挟持部材13の基板部41との接触面に基板部41の湾曲形状に整合する凹溝25を形成し、芯線圧着部43を挟持する際に基板部41と凹溝25とを整合させている。それにより、被覆電線50の軸方向と直交する方向に関して端子金具40を位置決めすることができる。
【0044】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の端子金具の寸法測定装置の一実施形態の平面図である。
【図2】図1の寸法測定装置により測定される端子金具の及び当該端子金具が圧着される被覆電線の斜視図である。
【図3】図2の被覆電線に圧着された状態を示す端子金具の斜視図である。
【図4】図1において点線円IVで囲まれた部分を拡大して示す平面図である。
【図5】図4において点線円Vで囲まれた部分を拡大して示す平面図である。
【図6】図4におけるVI−VI線矢視断面図である。
【図7】図4におけるVII−VII線矢視断面図である。
【符号の説明】
【0046】
10 端子金具の寸法測定装置
13 第1挟持部材(挟持手段)
15 第2挟持部材(挟持手段)
25 凹溝
26 固定側測定子(測定手段)
27 可動側測定子(測定手段)
40 端子金具
41 基板部
42 芯線圧着片
43 芯線圧着部
44 被覆圧着片
45 被覆圧着部
47 ベルマウス
50 被覆電線
51 被覆
52 芯線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被覆電線が載置された基板部の両側縁に立ち上げられている一対の芯線圧着片を当該被覆電線の芯線に加締めてなる芯線圧着部と、当該基板部の両側縁に立ち上げられている一対の被覆圧着片を一方の被覆圧着片の上に他方の被覆圧着片がオーバーラップするように当該被覆電線の被覆に加締めてなる被覆圧着部と、を有する端子金具の当該芯線圧着部を当該基板部に対して垂直に挟持して、当該芯線圧着部の挟持方向と所定角度に交差する方向に若しくは平行に当該被覆圧着部の高さ寸法を測定することを特徴とする端子金具の寸法測定方法。
【請求項2】
前記被覆電線の軸方向にあたる前記芯線圧着部の少なくとも一方の端部にベルマウスを形成し、
前記芯線圧着部を挟持する挟持部材を当該ベルマウスに当接させて前記端子金具の位置決めを行うことを特徴とする請求項1に記載の端子金具の寸法測定方法。
【請求項3】
前記基板部を前記被覆電線の軸方向に垂直な断面において円弧状に湾曲するよう成形し、
前記芯線圧着部を挟持する挟持手段の前記基板部に接触する接触面に当該基板部の湾曲形状に整合する凹溝を形成し、
前記基板部と前記挟持部材の前記凹溝とを整合させて前記端子金具の位置決めを行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の端子金具の製造方法。
【請求項4】
被覆電線が載置された基板部の両側縁に立ち上げられている一対の芯線圧着片を当該被覆電線の芯線に加締めてなる芯線圧着部と、当該基板部の両側縁に立ち上げられている一対の被覆圧着片を一方の被覆圧着片の上に他方の被覆圧着片がオーバーラップするように当該被覆電線の被覆に加締めてなる被覆圧着部と、を有する端子金具の当該被覆圧着部の寸法を測定する端子金具の寸法測定装置であって、
前記端子金具の前記芯線圧着部を前記基板部に対して垂直に挟持する挟持手段と、
前記芯線圧着部の挟持方向と所定角度に交差する方向に若しくは平行に前記被覆圧着部の高さ寸法を測定する測定手段と、
を備えたことを特徴とする端子金具の寸法測定装置。
【請求項5】
前記挟持手段に、前記被覆電線の軸方向にあたる前記芯線圧着部の少なくとも一方の端部に形成されたベルマウスに当接する当接部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の端子金具の寸法測定装置。
【請求項6】
前記被覆電線の軸方向に垂直な断面において円弧状に湾曲するよう成形された前記基板部に接触する前記挟持手段の接触面に、当該基板部の湾曲形状に整合する凹溝が形成されていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の端子金具の寸法測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−177027(P2008−177027A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−9130(P2007−9130)
【出願日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】