説明

端末装置、それと無線通信を行う無線基地局およびそれらを用いた無線通信システム

【課題】ウェイクアップ信号の帯域占有時間の減少が可能であり、無線基地局を正確に起動可能な端末装置を提供する。
【解決手段】端末装置2は、ウェイクアップ信号生成部231を備える。そして、ウェイクアップ信号生成部231のハッシュ演算器2311は、無線基地局の識別情報のハッシュ値を演算してnビットのビット列を出力する。間引き演算器2312は、nビットのビット列からビットを間引き、p(<n)ビットのビット列を出力する。符号化手段2313は、pビットのビット列をBCH符号化し、その符号化後のビット列をウェイクアップさせたい無線基地局を示すウェイクアップIDとして出力する。そして、ウェイクアップIDは、無線基地局へ送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、端末装置、それと無線通信を行う無線基地局およびそれらを用いた無線通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
無線LAN(Local Area Network)は、家庭やオフィスなどで広く使われている。無線LANが普及するとともに、多くのアクセスポイント(AP)が設置されるが、これらのAPは、たとえ、通信データが発生しなくても、通常、電源がオンされたままで使用される。
【0003】
このような、“つけっぱなし”になっているAPが過半数の時間で使用されていないため、電力は、無駄に消費される。
【0004】
センサーネットワークでは、ウェイクアップ受信機を用いて通信が必要となっているときだけ、データの送信先をウェイクアップする手法が検討されている。
【0005】
非特許文献1では、無線LANカードよりも低い電力を消費する802.15.4sensor motesを用いて同じ周波数である無線LANチャネルを観測し、送信元からの電波を検知すると、自端末の無線LANカードをウェイクアップする手法が提案されている。
【0006】
また、特許文献1〜3および非特許文献2では、より低い電力を消費するウェイクアップ受信機を用いてデータ通信用無線インターフェースをウェイクアップする手法が提案されている。
【0007】
更に、特許文献1,2および非特許文献2では、ウェイクアップ信号の周波数が無線LANの周波数と異なるので、2つのアンテナが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特表2007−526655号公報
【特許文献2】国際公開第04/100503号パンフレット
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/0253468号明細書
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Nilesh Mishra, Kameswari Chebrolu, Bhaskaran Raman, Abhinav Pathak, Wakeon WLAN, WWW 2006.
【非特許文献2】石田繁己、鈴木誠、森戸貴、森川博之,低受信待機電力無線通信のための多段ウェイクアップ機構,IEICE technical report, information networks 107(525), 355-360, 2008-02-28.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、従来技術においては、アクセスポイントを識別する識別IDとしては、ESSIDが用いられることが想定される。ESSIDは、最大で32バイトの長さを有するが、ウェイクアップを試みる端末装置の周囲に存在するアクセスポイントの数を考えると、32バイトのウェイクアップIDは、冗長である。ウェイクアップ信号のデータ転送速度は、低速であるため、長いウェイクアップIDは、帯域占有時間の増大に繋がるという問題がある。
【0011】
また、ウェイクアップID中のビットに誤りが発生すると、ウェイクアップさせたいアクセスポイントをウェイクアップさせることができないという問題がある。この問題を解決するために、受信機において誤り訂正処理を行うことが想定されるが、ウェイクアップIDの受信機の省電力化のために受信機において誤り訂正処理を行うことはできない。
【0012】
更に、アクセスポイント自身のIDと異なるIDを含むウェイクアップ信号が送信された場合にビット誤りが発生すると、誤って、ウェイクアップさせたくないアクセスポイントをウェイクアップさせてしまうという問題が発生する。
【0013】
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、ウェイクアップ信号の帯域占有時間の減少が可能であり、無線基地局を正確に起動可能な端末装置を提供することである。
【0014】
また、この発明の別の目的は、ウェイクアップIDが一定値以下のビット誤りを有する場合でも起動可能な無線基地局を提供することである。
【0015】
更に、この発明の別の目的は、ウェイクアップ信号の帯域占有時間の減少が可能であり、無線基地局を正確に起動可能な端末装置を備える無線通信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この発明の実施の形態によれば、端末装置は、ビット数低減手段と、符号化手段と、送信手段とを備える。ビット数低減手段は、スリープ状態から起動状態へ移行させたい無線基地局の識別情報のビット数を低減する。符号化手段は、スリープ状態から起動状態へ移行させる無線基地局を示すウェイクアップIDと無線基地局と異なる他の無線基地局のIDとの間のハミング距離が一定値以上になるように、ビット数低減手段によって低減された無線基地局の識別情報を符号化する。送信手段は、符号化手段によって符号化された無線基地局の識別情報をウェイクアップIDとして無線基地局へ送信する。スリープ状態は、無線基地局が当該端末装置と無線通信を行うことができない状態である。起動状態は、無線基地局が当該端末装置と無線通信を行う状態である。
【0017】
また、この発明の実施の形態によれば、無線基地局は、メイン装置と、受信手段と、ビット判定手段と、起動手段とを備える。メイン装置は、端末装置を管理するための管理フレームを定期的に送信するとともに、端末装置と無線通信を行う起動状態と、端末装置と無線通信を行うことができないスリープ状態とを有し、一定の期間、端末装置と無線通信を行わなかったとき、または当該無線基地局に帰属する端末装置が存在しないとき、起動状態からスリープ状態へ移行する。受信手段は、請求項1または請求項2に記載の端末装置から送信された電波を受信する。ビット判定手段は、受信手段によって受信された電波に基づいてビット判定し、受信ビット列を得る。起動手段は、ビット判定手段によってビット判定された受信ビット列と当該無線基地局のIDとの間のハミング距離が閾値以下であるとき、メイン装置をスリープ状態から起動状態へ移行させるための起動信号を生成してメイン装置へ出力する。そして、メイン装置は、起動信号に応じて、スリープ状態から起動状態へ移行する。
【0018】
更に、この発明の実施の形態によれば、無線通信システムは、端末装置と、無線基地局とを備える。無線基地局は、端末装置と無線通信を行う。そして、端末装置は、請求項1または請求項2に記載の端末装置からなり、無線基地局は、請求項3に記載の無線基地局からなる。
【発明の効果】
【0019】
この発明の実施の形態による端末装置は、スリープ状態から起動状態へ移行させたい無線基地局の識別情報のビット数を低減し、スリープ状態から起動状態へ移行させる無線基地局を示すウェイクアップIDと他の無線基地局のIDとの間のハミング距離が一定値以上になるように、ビット数が低減された無線基地局の識別情報を符号化する。そして、端末装置は、その符号化した識別情報をウェイクアップIDとして無線基地局へ送信する。
【0020】
従って、ウェイクアップ信号の帯域占有時間を減少でき、無線基地局を正確に起動できる。
【0021】
また、この発明の実施の形態による無線基地局は、ウェイクアップIDと無線基地局のIDとの間のハミング距離が閾値以下であるとき、メイン装置を起動する。即ち、無線基地局は、ウェイクアップIDのビット誤りを許容してメイン装置を起動する。
【0022】
従って、ウェイクアップIDが一定値以下のビット誤りを有する場合でも無線基地局を起動できる。そして、ウェイクアップさせたい無線基地局と異なる他の無線基地局のIDとの間のハミング距離が一定値以上になるようにウェイクアップIDを符号化しているため、誤ってウェイクアップさせたくない無線基地局をウェイクアップさせる確率を低減できる。また、ウェイクアップIDと無線基地局のIDとの間のハミング距離を計算し、閾値の判定を行なうといった単純な処理のみでこれを実現するため、誤り訂正を行う場合のような処理負荷を必要とせず、処理の負荷を低減できる。
【0023】
更に、この発明の実施の形態による無線通信システムは、上述した端末装置と無線基地局とを備える。
【0024】
従って、ウェイクアップ信号の帯域占有時間を減少でき、無線基地局を正確に起動できる。また、ウェイクアップIDが一定値以下のビット誤りを有する場合でも無線基地局を起動できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の実施の形態による無線通信システムの概略図である。
【図2】図1に示す無線基地局の構成図である。
【図3】図2に示すウェイクアップ信号受信機の構成図である。
【図4】図1に示す端末装置の構成図である。
【図5】図4に示すウェイクアップ信号生成部の構成図である。
【図6】図1に示す無線通信システムにおける動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】無線基地局をウェイクアップさせる確率に関するシミュレーション結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0027】
図1は、この発明の実施の形態による無線通信システムの概略図である。図1を参照して、この発明の実施の形態による無線通信システム10は、無線基地局1と、端末装置2とを備える。
【0028】
無線基地局1は、通信範囲REGを有する。また、無線基地局1は、有線ケーブル20を介してネットワーク30に接続される。
【0029】
無線基地局1は、端末装置2を管理するためのビーコンフレームBeacon(=管理フレーム)を定期的に送信するとともに、端末装置2と無線通信を行う起動状態と、端末装置2と無線通信(=データの送受信)を行うことができないスリープ状態とを有する。
【0030】
無線基地局1は、一定の期間、端末装置2と無線通信を行わなかったとき、または自己に帰属する端末装置が存在しないとき(即ち、通信範囲REG内に端末装置が存在しないとき)、起動状態からスリープ状態へ移行する。
【0031】
また、無線基地局1は、スリープ状態において、端末装置2から自己を起動させるためのウェイクアップ信号を受信すると、スリープ状態から起動状態へ移行する。そして、無線基地局1は、端末装置2と無線通信を行うとともに、有線ケーブル20およびネットワーク30を介して他の通信装置と通信を行う。この場合、無線基地局1は、例えば、2.45GHz帯で端末装置2と無線通信を行う。
【0032】
端末装置2は、無線基地局1の通信範囲REG内に存在する。そして、端末装置2は、無線基地局1からビーコンフレームBeaconを受信しないとき、無線基地局1がスリープ状態であると判定する。そして、端末装置2は、無線基地局1がスリープ状態にあるときに無線基地局1との間で無線通信を開始するとき、無線基地局1を起動させるためのウェイクアップ信号を生成し、その生成したウェイクアップ信号を2.45GHz帯で無線通信によって無線基地局1へ送信する。即ち、端末装置2は、無線基地局1との無線通信に用いる周波数帯と同じ周波数帯を用いてウェイクアップ信号を無線基地局1へ送信する。
【0033】
また、端末装置2は、無線基地局1が起動状態であるとき、通常の無線通信を2.45GHz帯で無線基地局1と行う。
【0034】
図2は、図1に示す無線基地局1の構成図である。図2を参照して、無線基地局1は、アンテナ11と、切替器12と、ウェイクアップ信号受信機13と、メイン装置14と、電源15とを含む。
【0035】
アンテナ11は、切替器12を介してウェイクアップ信号受信機13またはメイン装置14に接続される。
【0036】
切替器12は、アンテナ11と、ウェイクアップ信号受信機13およびメイン装置14との間に接続される。
【0037】
アンテナ11は、無線通信によって端末装置2から無線フレームを受信し、その受信した無線フレームを切替器12を介してウェイクアップ信号受信機13またはメイン装置14へ出力する。また、アンテナ11は、メイン装置14から受けた無線フレームを無線通信によって端末装置2へ送信する。
【0038】
切替器12は、メイン装置14からの制御信号CTLに応じて、アンテナ11をウェイクアップ信号受信機13またはメイン装置14に接続する。
【0039】
ウェイクアップ信号受信機13は、例えば、100μWの電力を電源15から受け、その受けた電力によって駆動される。また、ウェイクアップ信号受信機13は、メイン装置14がスリープ状態にあるとき、切替器12を介してアンテナ11に接続される。そして、ウェイクアップ信号受信機13は、アンテナ11を介して端末装置2から無線フレームを受信すると、その受信した無線フレームを用いてビット判定を行い、受信ビット列と無線基地局1のIDとの間のハミング距離が閾値以下であるか否かを判定する。ウェイクアップ信号受信機13は、ウェイクアップIDと無線基地局1のIDとの間のハミング距離が閾値以下であると判定したとき、起動信号を生成し、その生成した起動信号をメイン装置14へ出力する。
【0040】
一方、ウェイクアップ信号受信機13は、ウェイクアップIDと無線基地局1のIDとの間のハミング距離が閾値以下でないとき、ウェイクアップIDを破棄する。そして、ウェイクアップ信号受信機13は、無線フレームの受信を待つ状態になる。
【0041】
なお、ウェイクアップ信号受信機13は、無線基地局1をウェイクアップさせるための無線フレームを受信する機能のみを有し、無線フレームを送信する機能を有しない。
【0042】
メイン装置14は、例えば、7Wの電力を電源15から受け、その受けた電力によって駆動される。
【0043】
メイン装置14は、起動状態であるとき、アンテナ11を介して端末装置2と無線通信を行い、有線ケーブル20を介して他の通信装置と通信を行う。
【0044】
また、メイン装置14は、一定の期間T1、端末装置2と無線通信を行わなかったとき、または無線基地局1に帰属する端末装置が存在しないとき、起動状態からスリープ状態へ移行する。なお、一定の期間T1は、例えば、数十秒に設定される。
【0045】
更に、メイン装置14は、スリープ状態にあるときに、ウェイクアップ信号受信機13から起動信号を受けると、スリープ状態から起動状態へ移行する。
【0046】
電源15は、100μWの電力をウェイクアップ信号受信機13へ供給し、7Wの電力をメイン装置14へ供給する。
【0047】
切替器12は、スイッチ121と、端子122,123とを含む。メイン装置14は、無線通信モジュール141と、有線通信モジュール142と、ホストシステム143とを含む。
【0048】
スイッチ121は、アンテナ11に接続される。端子122は、ウェイクアップ信号受信機13に接続される。端子123は、無線通信モジュール141に接続される。
【0049】
スイッチ121は、メイン装置14のホストシステム143から制御信号CTLを受ける。そして、スイッチ121は、その制御信号CTLによってアンテナ11を端子122または端子123に接続する。
【0050】
この場合、制御信号CTLは、L(論理ロー)レベルの信号、またはH(論理ハイ)レベルの信号からなる。そして、スイッチ121は、制御信号CTLがLレベルの信号からなる場合、アンテナ11を端子122に接続し、制御信号CTLがHレベルの信号からなる場合、アンテナ11を端子123に接続する。
【0051】
無線通信モジュール141は、ホストシステム143からコマンド信号COM1を受けると、起動状態からスリープ状態へ移行し、ホストシステム143からコマンド信号COM2を受けると、スリープ状態から起動状態へ移行する。なお、このスリープ状態は、無線通信モジュール141が動作を停止した状態である。
【0052】
そして、無線通信モジュール141は、起動状態へ移行すると、無線基地局1が起動したことを端末装置2へ通知するための無線フレーム(起動通知)を生成し、その生成した無線フレーム(起動通知)を端末装置2へ送信する。
【0053】
その後、無線通信モジュール141は、アンテナ11を介してビーコンフレームBeaconを定期的に送信し、端末装置2との間で無線通信リンクを確立する。そして、無線通信モジュール141は、端末装置2と無線通信を行う。この場合、無線通信モジュール141は、端末装置2から受信した無線フレームからデータを取り出してホストシステム143へ出力し、ホストシステム143から受けたデータを含む無線フレームを生成して端末装置2へ送信する。
【0054】
有線通信モジュール142は、有線ケーブル20を介して他の通信装置からデータを受信し、その受信したデータをホストシステム143へ出力する。
【0055】
また、有線通信モジュール142は、ホストシステム143からデータを受け、その受けたデータを有線ケーブル20を介して他の通信装置へ送信する。
【0056】
更に、有線通信モジュール142は、ホストシステム143からコマンド信号COM1を受けると、起動状態からスリープ状態へ移行し、ホストシステム143からコマンド信号COM2を受けると、スリープ状態から起動状態へ移行する。なお、このスリープ状態は、有線通信モジュール142が動作を停止した状態である。
【0057】
ホストシステム143は、一定の期間T1、端末装置2からのパケットを無線通信モジュール141を介して受けないとき、または通信範囲REG内に端末装置が存在しないとき、コマンド信号COM1を生成し、その生成したコマンド信号COM1を無線通信モジュール141へ出力するとともに、Lレベルの制御信号CTLを生成して切替器12へ出力する。そして、ホストシステム143は、スリープ状態(=停止状態)へ移行する。この場合、ホストシステム143は、有線通信モジュール142へもコマンドCOM1を出力してもよい。
【0058】
また、ホストシステム143は、ウェイクアップ信号受信機13から起動信号を受けると、スリープ状態から起動状態へ移行する。そして、ホストシステム143は、コマンド信号COM2を生成し、その生成したコマンド信号COM2を無線通信モジュール141および有線通信モジュール142へ出力するとともに、Hレベルの制御信号CTLを生成して切替器12へ出力する。
【0059】
更に、ホストシステム143は、無線通信モジュール141からデータを受けると、その受けたデータを有線通信モジュール142へ出力する。
【0060】
更に、ホストシステム143は、有線通信モジュール142からデータを受けると、その受けたデータを無線通信モジュール141へ出力する。
【0061】
更に、ホストシステム143は、通信範囲REG内に存在する端末装置を管理する。
【0062】
図3は、図2に示すウェイクアップ信号受信機13の構成図である。図3を参照して、ウェイクアップ信号受信機13は、BPF(Band Pass Filter)131と、ビット判定器132と、ID識別器133とを含む。
【0063】
BPF131は、アンテナ11および切替器12を介して電波を受信し、その受信した受信電波から無線フレームの周波数を有する信号を抽出する。そして、BPF131は、その抽出した信号をビット判定器132へ出力する。
【0064】
ビット判定器132は、BPF131から受けた無線フレームを用いてビット判定を行なう。そして、ビット判定器132は、その取得した受信ビット列をID識別器133へ出力する。
【0065】
ID識別器133は、受信ビット列をビット判定器132から受ける。そして、ID識別器133は、受信ビット列と無線基地局1のIDとの間のハミング距離を演算する。そうすると、ID識別器133は、その演算したハミング距離が閾値以下であるか否かを判定する。なお、閾値は、k(kは正の整数)ビットに設定される。
【0066】
ID識別器133は、ハミング距離が閾値k以下であると判定したとき、起動信号を生成してメイン装置14へ出力する。
【0067】
一方、ID識別器133は、ハミング距離が閾値k以下でないと判定したとき、ウェイクアップIDを破棄する。
【0068】
図4は、図1に示す端末装置2の構成図である。図4を参照して、端末装置2は、アンテナ21と、無線通信モジュール22と、ホストシステム23とを含む。ホストシステム23は、ウェイクアップ信号生成部231を含む。
【0069】
無線通信モジュール22は、アンテナ21を介して無線基地局1から起動通知を受信すると、無線基地局1との間で無線通信リンクを確立し、無線基地局1との間で無線通信を行う。
【0070】
この場合、無線通信モジュール22は、アンテナ21を介して無線基地局1から無線フレームを受信し、その受信した無線フレームを復調してデータを取り出し、その取り出したデータをホストシステム23へ出力する。また、無線通信モジュール22は、ホストシステム23からデータを受け、その受けたデータを含む無線フレームを生成し、その生成した無線フレームを送信する。
【0071】
無線通信モジュール22は、ホストシステム23のウェイクアップ信号生成部231からウェイクアップさせる無線基地局1を示すウェイクアップIDを受けると、ウェイクアップIDを含む無線フレームを生成し、その生成した無線フレームをアンテナ21を介して無線基地局1へ送信する。
【0072】
ホストシステム23は、無線通信モジュール22がアンテナ21を介して受信したビーコンフレームBeaconを無線通信モジュール22から受ける。そして、ホストシステム23は、その受けたビーコンフレームBeaconに含まれるESSIDを取り出して管理するとともに、ESSIDに基づいて、端末装置2が帰属する無線基地局1を管理する。
【0073】
また、ホストシステム23は、無線基地局1からビーコンフレームBeaconを受信しないとき、無線基地局1がスリープ状態であると判定し、コマンド信号COM3およびESSIDをウェイクアップ信号生成部231へ出力する。
【0074】
更に、ホストシステム23は、無線通信モジュール22からデータを受けるとともに、データを生成して無線通信モジュール22へ出力する。
【0075】
ウェイクアップ信号生成部231は、コマンド信号COM3およびESSIDをホストシステム23から受けると、ESSIDに基づいて後述する方法によってウェイクアップIDを生成し、その生成したウェイクアップIDを無線通信モジュール22へ出力する。なお、ウェイクアップIDは、端末装置2が起動させる無線基地局を示す情報である。
【0076】
図5は、図4に示すウェイクアップ信号生成部231の構成図である。図5を参照して、ウェイクアップ信号生成部231は、ハッシュ演算器2311と、間引き演算器2312と、符号化手段2313とを含む。
【0077】
ハッシュ演算器2311は、ホストシステム23からESSIDを受ける。このESSIDは、最大で32バイト(256ビット)の長さを有する。
【0078】
ハッシュ演算器2311は、ESSIDを受けると、ESSIDのハッシュ値を演算し、n(nは、例えば、15)ビットのビット列を生成する。そして、ハッシュ演算器2311は、その演算したnビットのビット列を間引き演算器2312へ出力する。
【0079】
間引き演算器2312は、nビットのビット列をハッシュ演算器2311から受け、その受けたnビットのビット列から任意にビットを間引きしてp(pは、n>pを満たす整数)ビットのビット列を生成する。そして、間引き演算器2312は、その生成したpビットのビット列を符号化手段2313へ出力する。
【0080】
符号化手段2313は、間引き演算器2312からpビットのビット列を受け、その受けたpビットのビット列をBCH(Bose Chaudhuri Hocquenghem)符号化する。このBCH符号化は、無線基地局1のウェイクアップIDと他の無線基地局に割り当てられているIDとの間のハミング距離が一定値以上になるようにpビットのビット列を符号化するものである。
【0081】
そして、符号化手段2313は、その符号化したm(mは正の整数であり、例えば、30である)ビットのビット列をウェイクアップIDとして無線通信モジュール22へ出力する。
【0082】
図6は、図1に示す無線通信システム10における動作を説明するためのフローチャートである。
【0083】
図6を参照して、一連の動作が開始されると、無線基地局1のホストシステム143は、スリープ状態へ移行するか否かを判定する(ステップS1)。より具体的には、無線基地局1のホストシステム143は、一定の期間T1、端末装置2との間で無線通信が行われていないとき、または無線基地局1に帰属する端末装置が存在しないとき、スリープ状態へ移行すると判定する。また、無線基地局1のホストシステム143は、一定の期間T1内に、端末装置2との間で無線通信が行われているとき、または無線基地局1に帰属する端末装置が存在するとき、スリープ状態へ移行しないと判定する。
【0084】
ステップS1において、スリープ状態へ移行すると判定されたとき、無線基地局1のホストシステム143は、コマンド信号COM1を生成して無線通信モジュール141へ出力するとともに、Lレベルの信号からなる制御信号CTLを生成して切替器12へ出力し、自己の動作を停止する。ここで、ホストシステム143がコマンドCOM1を有線通信モジュール142へも出力し、有線通信モジュール142の動作を停止するようにしてもよい。そして、無線基地局1の切替器12は、Lレベルの制御信号CTLに応じてアンテナ11を端子122に接続する。また、無線基地局1の無線通信モジュール141および有線通信モジュール142は、コマンド信号COM1に応じて、動作を停止する。即ち、ステップS1において、スリープ状態へ移行すると判定されたとき、メイン装置14が停止する(ステップS2)。
【0085】
そして、ウェイクアップ信号受信機13は、ウェイクアップ信号を待ち受ける(ステップS3)。
【0086】
その後、端末装置2のホストシステム23は、無線基地局1からビーコンフレームBeaconを受信しないことを検知する(ステップS4)。即ち、端末装置2のホストシステム23は、無線基地局1がスリープ状態であることを検知する。そして、端末装置2のホストシステム23は、無線通信を開始するか否かを判定する(ステップS5)。
【0087】
ステップS5において、無線通信を開始すると判定されたとき、端末装置2のホストシステム23は、起動させたい無線基地局1のESSIDとコマンド信号COM3とをウェイクアップ信号生成部231へ出力する。そして、端末装置2のウェイクアップ信号生成部231は、コマンド信号COM3を受けると、ESSIDに基づいて、上述した方法によってウェイクアップIDを生成する。即ち、端末装置2は、起動させたい無線基地局1を示すウェイクアップIDを生成する(ステップS6)。
【0088】
より具体的には、端末装置2のウェイクアップ信号生成部231において、ハッシュ演算器2311は、ホストシステム23からESSIDを受け、その受けたESSIDのハッシュ値を演算し、nビットのビット列を生成する。そして、ハッシュ演算器2311は、その演算したnビットのビット列を間引き演算器2312へ出力する。間引き演算器2312は、nビットのビット列をハッシュ演算器2311から受け、その受けたnビットのビット列から任意にビットを間引きしてpビットのビット列を生成する。その後、間引き演算器2312は、その生成したpビットのビット列を符号化手段2313へ出力する。符号化手段2313は、間引き演算器2312からpビットのビット列を受け、その受けたpビットのビット列をBCH符号化してウェイクアップIDを生成する。
【0089】
そして、端末装置2のウェイクアップ信号生成部231は、その生成したウェイクアップIDを無線通信モジュール22へ出力する。
【0090】
端末装置2の無線通信モジュール22は、ウェイクアップIDをウェイクアップ信号生成部231から受けると、ウェイクアップIDを含む無線フレームを生成し、その生成した無線フレームをアンテナ21を介して無線基地局1へ送信する(ステップS7)。
【0091】
無線基地局1のウェイクアップ信号受信機13において、BPF131は、アンテナ11を介して電波を受信し、その受信した電波に基づいて無線フレームの周波数を有する信号を検出し、その検出した信号をビット判定器132へ出力する。そして、ビット判定器132は、BPF131から受けた信号を用いてビット判定を行い、受信ビット列を取得する。即ち、無線基地局1のウェイクアップ信号受信機13は、アンテナ11を介して無線フレームを受信し、その受信した無線フレームからビット判定により受信ビット列を取得する(ステップS8)。
【0092】
そして、無線基地局1のウェイクアップ信号受信機13において、ID識別器133は、その受信ビット列と無線基地局1のIDとの間のハミング距離を演算する(ステップS9)。
【0093】
そうすると、無線基地局1のウェイクアップ信号受信機13において、ID識別器133は、ハミング距離が閾値k以下であるか否かを判定する(ステップS10)。
【0094】
ステップS10において、ハミング距離が閾値k以下でないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS3へ戻る。
【0095】
一方、ステップS10において、ハミング距離が閾値k以下であると判定されたとき、無線基地局1のウェイクアップ信号受信機13において、ID識別器133は、起動信号を生成してホストシステム143へ出力する。そして、無線基地局1のホストシステム143は、ウェイクアップ信号受信機13からの起動信号に応じてスリープ状態から起動状態へ移行し、コマンド信号COM2を生成して無線通信モジュール141へ出力する。有線通信モジュール142がスリープしている場合には、ホストシステム143は、有線通信モジュール142へもコマンドCOM2を出力する。そして、無線基地局1の無線通信モジュール141は、コマンドCOM2に応じてスリープ状態から起動状態へ移行する。有線通信モジュール142がスリープしている場合には、有線通信モジュール142は、コマンドCOM2に応じてスリープ状態から起動状態へ移行する。このように、無線基地局1のメイン装置14は、ウェイクアップ信号受信機13からの起動信号に応じて、スリープ状態から起動状態へ移行する(ステップS11)。
【0096】
そうすると、無線基地局1の無線通信モジュール141は、起動通知を生成し、その生成した起動通知をアンテナ11を介して端末装置2へ送信する(ステップS12)。
【0097】
そして、端末装置2の無線通信モジュール22は、アンテナ21を介して起動通知を受信し(ステップS13)、その受信した起動通知をホストシステム23へ出力する。その後、端末装置2のホストシステム23は、無線通信モジュール22からの起動通知に応じて、無線基地局1がスリープ状態から起動状態へ移行したことを検知する。
【0098】
そして、無線基地局1の無線通信モジュール141は、端末装置2との間で無線通信リンクを確立するための無線通信を開始し、端末装置2との間で無線通信リンクを確立し、無線通信を行う(ステップS14)。
【0099】
なお、ステップS1において、スリープ状態へ移行しないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS14へ移行する。
【0100】
そして、ステップS14の後、またはステップS5において、無線通信を開始しないと判定されたとき、一連の動作は、終了する。
【0101】
上述したように、端末装置2のウェイクアップ信号生成部231は、ウェイクアップIDを生成する場合、32バイト(=256ビット)のESSIDのハッシュ値を演算することによって、n=15ビットのビット列を生成し、更に、間引き演算によってp(<n)ビットのビット列を生成し、更に、BCH符号化によって、m=30ビットのビット列を生成してウェイクアップIDを生成する(ステップS6参照)。
【0102】
その結果、ESSIDをウェイクアップIDとして用いる場合に比べ、冗長ビットを大幅に削減できる。従って、長いウェイクアップIDを送信することによる帯域占有時間の増大を大幅に抑制できる。
【0103】
また、無線基地局1のウェイクアップ信号受信機13は、受信した受信ビット列と無線基地局1のIDとの間のハミング距離が閾値k以下であれば、起動信号を生成してメイン装置14へ出力する(ステップS10の“YES”,ステップS11参照)。即ち、ウェイクアップ信号受信機13は、ウェイクアップIDと無線基地局1のIDとの間で一致しないビットがkビット以下であれば、ウェイクアップIDと無線基地局1のIDとが一致したものとみなし、起動信号を生成してメイン装置14へ出力する。つまり、ウェイクアップ信号受信機13は、kビットを限度としてウェイクアップIDと無線基地局1のIDとの不一致を許容し、メイン装置14を起動する。
【0104】
従って、ビット誤りによって、ウェイクアップさせたい無線基地局1と異なる無線基地局をウェイクアップさせるという問題を解決できる。
【0105】
更に、端末装置2のウェイクアップ信号生成部231は、BCH符号化を行ってウェイクアップIDを生成する(ステップS6参照)。このBCH符号化は、ハミング距離を保持するために行われるものである。
【0106】
従って、ビット誤りによって、ウェイクアップさせたくない無線基地局をウェイクアップさせるという問題を解決できる。
【0107】
このように、この発明の実施の形態による無線基地局1および端末装置2は、従来の3個の問題点を解決できる。
【0108】
なお、上記においては、ウェイクアップ信号生成部231は、ESSIDのハッシュ値を演算する第1の処理と、間引き演算を行う第2の処理との両方を行うと説明したが、この発明の実施の形態によれば、これに限らず、ウェイクアップ信号生成部231は、この第1および第2の処理のうち、少なくとも一方の処理を行ってESSIDのビット数を低減してもよい。
【0109】
この場合、ウェイクアップ信号生成部231は、その実行する処理の内容に応じて、ハッシュ演算器2311および間引き演算器2312のうち、少なくとも一方を備える。
【0110】
図7は、無線基地局をウェイクアップさせる確率に関するシミュレーション結果を示す図である。
【0111】
図7において、縦軸は、ウェイクアップさせたい無線基地局をウェイクアップできない確率と、ウェイクアップさせたくない無線基地局をウェイクアップさせる確率とを表す。また、横軸は、許容誤りビット数を表す。更に、曲線k1は、この発明による方式と比較方式とを用いたときのウェイクアップさせたい無線基地局をウェイクアップできない確率を示す。更に、曲線k2は、この発明による方式を用いたときのウェイクアップさせたくない無線基地局をウェイクアップさせる確率を示す。更に、曲線k3は、比較方式を用いたときのウェイクアップさせたくない無線基地局をウェイクアップさせる確率を示す。
【0112】
なお、この発明による方式においては、間引き演算器231から出力されるビット数pを15ビットとし、符号化手段2313は、(15,31,7)のBCH符号化を行い、31ビットのウェイクアップIDを出力するようにした。この(15,31,7)のBCH符号化は、7ビットの誤りを訂正できる符号化である。
【0113】
また、比較方式においては、215個のウェイクアップIDを用意した。この215個のウェイクアップIDは、ウェイクアップIDの長さを31ビットとし、231個のビットパターンから任意に選択されたものである。つまり、比較方式においては、BCH符号化は、行われていない。
【0114】
図7を参照して、この発明による方式および比較方式においては、ウェイクアップさせたい無線基地局をウェイクアップできない確率は、同じであり、許容誤りビット数の増加に伴って急激に低下する(曲線k1参照)。
【0115】
一方、ウェイクアップさせたくない無線基地局をウェイクアップさせる確率は、許容誤りビット数の増加に伴って大きくなり、許容誤りビット数が20ビット以上では、100%である(曲線k2,k3参照)。
【0116】
また、この発明による方式を用いたときのウェイクアップさせたくない無線基地局をウェイクアップさせる確率は、許容誤りビット数が7ビット以下では、比較方式の場合よりも低くなる(曲線k2,k3参照)。従って、許容誤りビット数kは、7ビット以下に設定される。
【0117】
このように、この発明による方式を用いることによって、無線基地局を正確にウェイクアップさせることができる。
【0118】
上記においては、符号化手段2313は、BCH符号化を行うと説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、ウェイクアップIDと無線基地局のIDとの間のハミング距離を一定値に保持できる符号化方式であれば、どのような符号化方式を用いてビット列を符号化してもよい。そして、符号化手段2313による符号化と、ハミング距離がk以下である場合にウェイクアップさせる技術とは、センサーネットワーク等の他の無線システムにおけるウェイクアップ方式としても使用可能である。
【0119】
なお、この発明の実施の形態においては、アンテナ11およびBPF131は、「受信手段」を構成し、ビット判定器132は、「ビット判定手段」を構成し、ID識別器133は、「起動手段」を構成する。
【0120】
また、この発明の実施の形態においては、無線通信モジュール22は、「送信手段」を構成する。
【0121】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0122】
この発明は、端末装置、それと無線通信を行う無線基地局およびそれらを用いた無線通信システムに適用される。
【符号の説明】
【0123】
1、2 端末装置、10 無線通信システム、11,21 アンテナ、12 切替器、13 ウェイクアップ信号受信機、14 メイン装置、15 電源、20 有線ケーブル、22,141 無線通信モジュール、23,143 ホストシステム、30 ネットワーク、121 スイッチ、122,123 端子、131 BPF、132 ビット判定器、133 ID識別器、142 有線通信モジュール、231 ウェイクアップ信号生成部、2311 ハッシュ演算器、2312 間引き演算器、2313 符号化手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリープ状態から起動状態へ移行させたい無線基地局の識別情報のビット数を低減するビット数低減手段と、
前記スリープ状態から前記起動状態へ移行させる無線基地局を示すウェイクアップIDと前記無線基地局と異なる無線基地局のIDとの間のハミング距離が一定値以上になるように、前記ビット数低減手段によって低減された無線基地局の識別情報を符号化する符号化手段と、
前記符号化手段によって符号化された無線基地局の識別情報を前記ウェイクアップIDとして前記無線基地局へ送信する送信手段とを備え、
前記スリープ状態は、前記無線基地局が当該端末装置と無線通信を行うことができない状態であり、
前記起動状態は、前記無線基地局が当該端末装置と無線通信を行う状態である、端末装置。
【請求項2】
前記ビット数低減手段は、前記無線基地局の識別情報のハッシュ値を演算する第1の処理と、前記無線基地局の識別情報を構成するビット列から一定数のビットを間引く第2の処理との少なくとも一方を実行して前記無線基地局の識別情報のビット数を低減する、請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
端末装置を管理するための管理フレームを定期的に送信するとともに、前記端末装置と無線通信を行う起動状態と、前記端末装置と無線通信を行うことができないスリープ状態とを有し、一定の期間、前記端末装置と無線通信を行わなかったとき、または当該無線基地局に帰属する端末装置が存在しないとき、前記起動状態から前記スリープ状態へ移行するメイン装置と、
請求項1または請求項2に記載の端末装置から送信された電波を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された電波に基づいてビット判定するビット判定手段と、
前記ビット判定手段によってビット判定された受信ビット列と当該無線基地局のIDとの間のハミング距離が閾値以下であるとき、前記メイン装置を前記スリープ状態から前記起動状態へ移行させるための起動信号を生成して前記メイン装置へ出力する起動手段とを備え、
前記メイン装置は、前記起動信号に応じて、前記スリープ状態から前記起動状態へ移行する、無線基地局。
【請求項4】
端末装置と、
前記端末装置と無線通信を行う無線基地局とを備え、
前記端末装置は、請求項1または請求項2に記載の端末装置からなり、
前記無線基地局は、請求項3に記載の無線基地局からなる、無線通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−175547(P2012−175547A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−37340(P2011−37340)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度、支出負担行為担当官、総務省大臣官房会計課企画官、研究テーマ「無駄な消費電力量を削減するRadio On Demand Networksの研究開発」に関する委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(393031586)株式会社国際電気通信基礎技術研究所 (905)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】