説明

端末装置、データバックアップ方法、及び、プログラム

【課題】ファイル数が多くなったときでもバックアップ処理に要する時間の増大を抑制できる端末装置を提供する。
【解決手段】更新ファイル情報テーブル105は、更新されたファイルのパスと更新前のファイルデータとを含む更新ファイル情報を有する。差分データ生成手段122は、更新ファイル情報テーブル105から更新ファイル情報を取り出し、取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成する。バックアップ手段123は、差分データを外部記憶装置201に記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置に関し、更に詳しくは、データのバックアップ機能を有する端末装置に関する。また、本発明は、データのバックアップ方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置は、メモリを有し、そのメモリに、種々のユーザーデータを保存可能である。端末装置内のユーザーデータは、機器の故障紛失などに備えて、バックアップできることが好ましい。例えば、特許文献1では、携帯機器の無線部を介して、ネットワーク上のサーバーにユーザーデータをバックアップする。特許文献2では、携帯機器とパーソナルコンピュータ(PC)とをUSB(Universal Serial Bus)ケーブルなどで繋ぎ、PC上にユーザーデータをバックアップする。特許文献3では、携帯機器に外部メモリを取り付け、その外部メモリにユーザーデータをバックアップする。
【0003】
近年、端末装置に搭載されるメモリ量が増加しており、それに伴い、端末装置に保存できるユーザーデータのデータ量も増えている。また、端末装置で取り扱う情報には、情報量の少ない文字データだけでなく、音楽や映像などの大容量のデータもある。ユーザーデータの大容量化に伴い、ユーザーデータのバックアップに要する時間も長くなる。特に、無線経由でネットワーク上のサーバーにユーザーデータをバックアップする方式では、データ転送速度がそれほど速くないということもあり、バックアップに要する時間は更に長くなる。バックアップに際して、端末装置が長い時間かけてユーザーデータの転送を行うと、バッテリーが消耗し、その分だけ端末装置の使用可能時間が短くなるという問題も生じる。
【0004】
特許文献4は、携帯端末装置内のHDD(Hard Disk Drive)に保存されたデータを、外部のサーバーに送信してデータをバックアップすることが記載された文献である。特許文献4では、携帯端末装置は、HDDに保存されているファイルから、バックアップ要否未検討のファイルを1つ選択し、そのファイルのデータ(保存データ)が、前回のバックアップされたデータ(最終バックアップデータ)と一致するか否かを判断する。携帯端末装置は、最終バックアップデータと一致しないと判断すると、保存データと最終バックアップデータとの差分を、無線LAN基地局に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−132717号公報
【特許文献2】特開2008−252339号公報
【特許文献3】特開2007−258895号公報
【特許文献4】特開2008−147787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献4では、HDDに保存された全てのファイルをスキャンして、バックアップ要否を判定している。バックアップ要否の判定では、ファイルの更新日時が、最後にデータをバックアップした日時よりも後であれば、バックアップが必要と判断している。特許文献4では、バックアップ時に、全てのファイルについて、更新日時を調べる必要があるので、ファイル数が多くなるほど、バックアップ処理に要する時間が長くなる。
【0007】
本発明は、ファイル数が多くなったときでもバックアップ処理に要する時間の増大を抑制できる端末装置、データバックアップ方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、更新されたファイルのパスと更新前のファイルデータとを含む更新ファイル情報を有する更新ファイル情報テーブルから前記更新ファイル情報を取り出し、該取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成する差分データ生成手段と、前記差分データを外部記憶装置に記憶するバックアップ手段とを備える端末装置を提供する。
【0009】
本発明は、コンピュータが、更新されたファイルのパスと更新前のファイルデータとを含む更新ファイル情報を有する更新ファイル情報テーブルから前記更新ファイル情報を取り出すステップと、前記コンピュータが、前記取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成するステップと、前記コンピュータが、前記差分データを外部記憶装置に記憶するステップとを有するデータバックアップ方法を提供する。
【0010】
本発明は、コンピュータに、更新されたファイルのパスと更新前のファイルデータとを含む更新ファイル情報を有する更新ファイル情報テーブルから前記更新ファイル情報を取り出す処理と、前記取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成する処理と、前記差分データを外部記憶装置に記憶する処理とを実行させるプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の端末装置、データバックアップ方法、及び、プログラムは、ファイル数が多くなったときでもバックアップ処理に要する時間の増大を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態の端末装置を示すブロック図。
【図2】更新ファイル情報テーブルのデータ例を示す図。
【図3】制御部を示すブロック図。
【図4】更新ファイル情報記録時の動作手順を示すフローチャート。
【図5】(a)〜(c)は、更新ファイル情報記録時の更新ファイル情報テーブルを示す図。
【図6】バックアップ時の動作手順を示すフローチャート。
【図7】(a)〜(c)は、バックアップ時の更新ファイル情報テーブルを示す図。
【図8】差分データ生成を示すブロック図。
【図9】本発明の第2実施形態の端末装置を示すブロック図。
【図10】第2実施形態におけるバックアップ時の動作手順を示すフローチャート。
【図11】リスト構造を採用する更新ファイル情報テーブルを示す図。
【図12】リスト中に更新ファイル情報を挿入する例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態の端末装置を示している。端末装置100は、無線部101、制御部102、ROM(Read Only Memory)103、タイマー107、及び、RAM(Random Access Memory)108を有する。ROM103は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)である。ROM103は、プログラム104、更新ファイル情報テーブル105、及び、ユーザーデータ106を記憶している。
【0014】
無線部101は、ネットワーク上のサーバー200とデータのやり取りを行う。サーバー200は、外部記憶装置201を有する。外部記憶装置201は、ユーザーデータ106のバックアップデータを記憶する記憶領域を有する。制御部102は、CPU(Central Processing Unit)などを有する。制御部102は、プログラム104などに従って、端末装置100全体の制御を行う。制御部102が行う処理には、ROM103に記憶されたユーザーデータ106を、サーバー200にバックアップする処理が含まれる。RAM108は、各種情報を記憶する。タイマー107は、所定のバックアップ間隔時間ごとに、制御部102に信号を出力し、制御部102に対して、バックアップ開始タイミングを通知する。
【0015】
図2は、更新ファイル情報テーブル105のデータ例を示している。更新ファイル情報テーブル105は、バックアップ開始ファイルポインタ151と、更新ファイル情報追加ポインタ152と、更新ファイル情報153とを含む。更新ファイル情報153は、更新されたファイルのパスと、更新前のファイルデータとを含む。更新ファイル情報テーブル105は、更新ファイル情報を格納するためのエントリを複数有する。
【0016】
バックアップ開始ファイルポインタ151は、バックアップを行う際に参照すべき更新ファイル情報を格納するエントリを指すポインタである。更新ファイル情報追加ポインタ152は、更新ファイル情報テーブル105に対して新たに更新ファイル情報を追加する際に、追加すべき更新ファイル情報を格納するエントリを指すポインタである。
【0017】
図3は、制御部102を示している。制御部102は、テーブル記録手段121と、差分データ生成手段122と、バックアップ手段123とを有する。テーブル記録手段121は、ファイルが更新される際に、そのファイルについての更新ファイル情報を更新ファイル情報テーブル105に記録する。テーブル記録手段121は、更新ファイル情報の記録後、更新ファイル情報追加ポインタ152が次に更新ファイル情報を記録すべき空きエントリを指すように、更新ファイル情報追加ポインタ152を更新する。
【0018】
差分データ生成手段122は、更新ファイル情報テーブル105から、更新ファイル情報を取り出し、取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、ユーザーデータ106内の更新後の(最新の)ファイルデータとから、差分データを生成する。バックアップ手段123は、差分データ生成手段122が生成した差分データをサーバー200の外部記憶装置201に記憶する。バックアップ手段123は、バックアップ後、バックアップ開始ファイルポインタ151を、後続する更新ファイル情報を格納するエントリに更新する。バックアップすべきファイルについて全てバックアップを完了したとき、バックアップ開始ファイルポインタ151が指すエントリと、更新ファイル情報追加ポインタ152とが指すエントリは、互いに等しいエントリとなる。
【0019】
テーブル記録手段121は、バックアップの実行後、初回のファイル更新時に、更新ファイル情報を更新ファイル情報テーブル105に記録する。例えば、バックアップ実行後に、あるファイルが初めて更新されると、テーブル記録手段121は、そのファイルの更新ファイル情報を、更新ファイル情報テーブル105に記録する。テーブル記録手段121は、その後、同じファイルが更新されたときは、更新ファイル情報を新たに記録しない。初回のファイル更新時における更新前ファイルデータは、バックアップ実行時のファイルデータと一致するので、更新ファイル情報テーブル105に記録される更新前ファイルデータは、サーバー200のバックアップされた状態のファイルデータと同じ内容になる。
【0020】
図4は、更新ファイル情報記録時の手順を示している。図示しないファイル更新手段は、ユーザーデータ106に新規にデータ(ファイル)を作成し、或いは、ユーザーデータ106内の既存のファイルを更新する。テーブル記録手段121は、ユーザーデータ106内で更新されたファイルに対応した更新ファイル情報が、更新ファイル情報テーブル105に記録済みであるか否かを判断する(ステップA1)。テーブル記録手段121は、既に、更新ファイル情報テーブル105に更新ファイル情報が記憶されているときは、そのまま処理を終了する。
【0021】
テーブル記録手段121は、ファイル更新手段から、更新されたファイルのパスと、ファイルデータとを受け取る。テーブル記録手段121は、更新ファイル情報テーブル105の更新ファイル情報追加ポインタ152が指すエントリに、更新ファイル情報、すなわち、更新ファイルのパスとファイルデータとを記録する(ステップA2)。テーブル記録手段121は、更新ファイル情報の記録後、更新ファイル情報追加ポインタ152をインクリメントし(ステップA3)、処理を終了する。テーブル記録手段121は、次に更新ファイルが発生したときは、インクリメントした更新ファイル情報追加ポインタ152が指すエントリに、更新ファイル情報を追加する。
【0022】
図5(a)〜(c)は、更新ファイル情報記録時の更新ファイル情報テーブルを示している。更新ファイル情報テーブル105は、File_01からFile_03までの3つのファイルについての更新ファイル情報を有している(図5(a))。バックアップ開始ファイルポインタ151には、エントリ番号00へのポインタ、つまり、File_01の更新ファイル情報へのポインタが格納されている。更新ファイル情報追加ポインタ152には、空きエントリのうちの先頭であるエントリ番号03のエントリへのポインタが格納されている。
【0023】
更新ファイル情報テーブル105が図5(a)に示す状態にあるとき、File_04が更新されたとする。テーブル記録手段121は、図4のステップA1で、File_04の更新ファイル情報が更新ファイル情報テーブル105にあるか否かを判断する。テーブル記録手段121は、File_04の更新ファイル情報が更新ファイル情報テーブル105に存在しないので、ステップA2に進み、更新ファイル情報テーブル105にFile_04の更新ファイル情報を記録する。図5(a)では、更新ファイル情報追加ポインタ152は、エントリ番号03のエントリを指しているので、テーブル記録手段121は、エントリ番号03のエントリに、File_04の更新ファイル情報を記録する(図5(b))。
【0024】
テーブル記録手段121は、更新ファイル情報の記録後、更新ファイル情報追加ポインタ152を更新する。更新ファイル情報追加ポインタ152の更新では、例えば、更新ファイル情報追加ポインタ152をインクリメントし、file_04の更新ファイル情報を追加したエントリ(エントリ番号03)の次のエントリ(エントリ番号04)のエントリとする(図5(c))。テーブル記録手段121は、次に更新ファイルが発生したときは、エントリ番号04のエントリに更新ファイル情報を記録する。その後、テーブル記録手段121は、更新ファイル情報追加ポインタ152をエントリ番号05に更新する。このような動作を繰り返し行うことで、更新ファイル情報を更新ファイル情報テーブル105に追加していく。
【0025】
図6は、バックアップ時の手順を示している。バックアップ手段123は、タイマー107からバックアップ開始タイミングを受け取ると、バックアップ処理を開始する。バックアップ手段123は、無線部101がサーバー200と通信可能であるか否かを判断する(ステップB1)。バックアップ手段123は、無線部101がサーバー200と通信不能であれば、データのバックアップができないので、バックアップ処理を終了する。
【0026】
バックアップ手段123は、無線部101がサーバー200と通信可能であると判断すると、更新ファイル情報テーブル105を参照し、バックアップ対象のファイルがあるか否かを判断する(ステップB2)。バックアップ手段123は、バックアップ対象ファイルがないときは、バックアップ処理を終了する。
【0027】
バックアップ対象ファイルがあるか否かは、バックアップ開始ファイルポインタ151と更新ファイル情報追加ポインタ152とを比較することで判断できる。すなわち、前回のバックアップ実行後、更新ファイル情報が更新ファイル情報テーブル105に記録されていないとき、バックアップ開始ファイルポインタ151と更新ファイル情報追加ポインタ152とは、同じ値になる。バックアップ手段123は、バックアップ開始ファイルポインタ151と更新ファイル情報追加ポインタ152とが同じ値のとき、バックアップ対象ファイルがないと判断する。
【0028】
バックアップ手段123は、バックアップ対象ファイルがあると判断すると、バックアップ開始ファイルポインタ151が指すエントリの更新ファイル情報に対応するファイルを、サーバー200にバックアップする(ステップB3)。このとき、サーバー200は、ユーザIDや端末装置100の製造番号といった個人を特定できる情報に基づいて認証を行い、サーバー200へのアクセスを制限することで、ユーザーデータの流出を防ぐ対策を実施してもよい。
【0029】
バックアップ手段123は、ステップB3では、差分データ生成手段122に対して差分データ生成を指示し、差分データをサーバー200内の外部記憶装置201にバックアップする。差分データ生成手段122は、バックアップ開始ファイルポインタ151が指すエントリから、更新ファイル情報を取り出す。差分データ生成手段122は、取り出した更新ファイル情報のファイルパスを参照して、ROM103のユーザーデータ106から、該当するファイルの更新後のデータ(最新のファイルデータ)を読み出す。
【0030】
差分データ生成手段122は、最新のファイルデータと、更新ファイル情報の更新前ファイルデータとを比較する。差分データ生成手段122は、最新のファイルデータと更新前ファイルデータとの差分箇所を抽出し、差分データを生成する。バックアップ手段123は、差分データ生成手段122から差分データを受け取り、差分データを無線部101を経由してサーバー200に送信する。サーバー200は、受信した差分データを外部記憶装置201に記憶する。
【0031】
バックアップ手段123は、バックアップ後、バックアップ開始ファイルポインタ151をインクリメントする(ステップB4)。バックアップ開始ファイルポインタ151がインクリメントされることで、バックアップ開始ファイルポインタ151は、次にバックアップすべきファイルの更新ファイル情報を格納するエントリを指すことになる。次にバックアップすべきファイルがないときは、バックアップ開始ファイルポインタ151が指すエントリは空きエントリとなり、更新ファイル情報追加ポインタ152が指すエントリと等しくなる。
【0032】
バックアップ手段123は、バックアップ開始ファイルポインタ151の更新後、ステップB2に戻り、バックアップ対象ファイルが存在するか否かを判断する。バックアップ手段123は、バックアップ対象ファイルがあれば、ステップB3及びB4を実行し、バックアップを継続する。バックアップ手段123は、バックアップ対象ファイルがなくなると、バックアップ処理を終了する。
【0033】
図7(a)〜(c)は、更新ファイル情報テーブルのデータ例を示している。図7(a)は、図5(c)と同じである。バックアップ手段123は、図6のステップB2で、バックアップ対象ファイルがあるか否かを判断する。図7(c)では、バックアップ開始ファイルポインタ151に格納されたエントリ番号00と、更新ファイル情報追加ポインタ152に格納されたエントリ番号04とが異なっているので、バックアップ手段123は、バックアップ対象ファイルがあると判断する。
【0034】
ステップB3で、差分データ生成手段122は、バックアップ開始ファイルポインタ151に格納されたエントリ番号00のエントリから、file_01の更新ファイル情報を取り出す。差分データ生成手段122は、更新ファイル情報に含まれるfile_01のパスを用いて、ROM103のユーザーデータ106から、最新のfile_01を読み出す。差分データ生成手段122は、ユーザーデータ106から読み出した最新のfile_01と、更新ファイル情報に含まれるfile_01の更新前ファイルデータとを比較し、差分データを生成する。
【0035】
図8は、差分データ生成を示している。ファイルデータ301は、更新ファイル情報テーブル105に記録された更新ファイル情報に含まれる更新前ファイルデータである。ファイルデータ302は、ユーザーデータ106から読み出された最新のファイルデータである。差分データ生成手段122は、両者の差分箇所を抽出する。図8では、差分箇所は、2箇所ある。差分データ生成手段122は、抽出した差分箇所のファイル先頭からのオフセット、データサイズ、差分箇所のデータ本体を、差分データとする。
【0036】
なお、ユーザーデータ106に新規にファイルが作成された場合は、更新前ファイルデータは存在しない。その場合、更新ファイル情報には、更新前データファイルとして、データなし(NULL)を記録しておけばよい。更新前データファイルがNULLのとき、バックアップ手段123は、最新のファイルデータ全体をサーバー200に送信し、バックアップする。同一ファイルについて、以降の更新では、差分データをサーバー200に送信する。ファイル作成時のデータファイルと、差分データとを組み合わせることで、最新のデータファイルを復元できる。
【0037】
図7に戻り、バックアップ手段123は、File_01をバックアップすると、ステップB4で、バックアップ開始ファイルポインタ151をインクリメントする。バックアップ開始ファイルポインタ151をインクリメントすることで、バックアップ開始ファイルポインタ151はエントリ番号01に更新される(図7(b))。なお、バックアップ済みのファイルの更新ファイル情報は不要であるので、容量削減のため、エントリ番号00のエントリは、この時点でクリア(解放)してもよい。
【0038】
バックアップ手段123は、ステップB2に戻り、バックアップ開始ファイルポインタ151と更新ファイル情報追加ポインタ152とを比較する。図7(b)では、両者は一致しないので、ステップB3に進み、File_02のバックアップを行う。バックアップ手段123は、ステップB2〜B4を繰り返し実行することで、File_03、File_04をバックアップする。
【0039】
バックアップ手段123は、File_04をバックアップすると、バックアップ開始ファイルポインタ151を、エントリ番号04に更新する(図7(c))。その後、バックアップ手段123は、ステップB2に戻り、バックアップ開始ファイルポインタ151と更新ファイル情報追加ポインタ152を比較する。バックアップ手段123は、バックアップ開始ファイルポインタ151と更新ファイル情報追加ポインタ152とが一致するので、バックアップ対象ファイルがないと判断し、バックアップ処理を終了する。
【0040】
本実施形態では、差分データ更新手段は、更新ファイル情報テーブルから、更新ファイル情報を取り出し、更新ファイル情報に含まれる更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成する。バックアップ手段は、差分データをサーバー200に送信し外部記憶装置201に記憶する。本実施形態では、更新ファイル情報テーブルに、バックアップ対象のファイルの情報を更新ファイル情報テーブル105にまとめておく。ユーザーデータ106内の全てのファイルを対象に、更新日時と前回のバックアップ日時とを比較してバックアップが必要なファイルを判定すると、ファイル数の増加に伴って、バックアップ処理に要する時間が増大する。本実施形態では、更新ファイル情報テーブル105を参照することでバックアップが必要なファイルを容易に把握することができ、バックアップ処理に要する時間の増大を抑制できる。
【0041】
また、本実施形態では、更新ファイル情報テーブル105に、更新されたファイルのパスだけでなく、更新前のファイルデータも記録しておく。差分データ生成手段122は、ROM103内のユーザーデータ106に保存されたファイルのデータと、更新ファイル情報テーブル105に記録された更新前ファイルデータとを比較することで、差分データを生成できる。本実施形態では、バックアップ手段123が、更新ファイルそのものではなく、差分データをバックアップすることで、バックアップの際にサーバー200に送信するデータのデータ量を削減することができる。その結果、バックアップ処理に要する時間の短縮が可能である。
【0042】
本実施形態では、更新ファイル情報テーブル105は、バックアップ開始ファイルポインタ151を有している。ファイルをバックアップするごとに、バックアップ開始ファイルポインタ151を更新することで、何らかの事情でバックアップが中断したときでも、中断した位置からバックアップを再開することができる。例えば、図7(b)で、File_01のバックアップ後に、無線部101がサーバー200と通信ができなくなるなどの理由でバックアップが中断したとする。その後、サーバー200との間の通信が回復し、バックアップ処理を再開したとき、バックアップ開始ファイルポインタ151はエントリ番号01となっているので、File_02からバックアップを再開することができる。
【0043】
図9は、本発明の第2実施形態の端末装置を示している。本実施形態の端末装置100aは、図1に示す端末装置100の構成からタイマー107を省き、外部インタフェース(IF)109を追加した構成である。外部IF109は、PC400との間でデータのやり取りを行う。PC400は、外部記憶装置401を有する。第1実施形態では、サーバー200をバックアップ先としていた。本実施形態では、PC400をバックアップ先として用いる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0044】
図10は、バックアップ時の動作手順を示している。バックアップ手段123(図3)は、外部IF109にPC400が接続されたか否かを判断する(ステップC1)。バックアップ手段123は、PC400が未接続のときは、処理を終了する。バックアップ手段123は、PC400が接続されると、バックアップ処理を行う。バックアップ処理の手順は、図6のステップB2〜B4と同じである。
【0045】
本実施形態で得られる効果は、第1実施形態で得られる効果と同様である。相違点としては、本実施形態では、バックアップに際して、無線部101を用いて無線通信を行う必要がない。
【0046】
なお、上記実施形態では、更新ファイル情報テーブル105が更新ファイル情報追加ポインタ152(図2)を有することとしたが、更新ファイル情報追加ポインタ152は、必ずしも設けなくてもよい。更新ファイル情報追加ポインタを省く場合、テーブル記録手段121は、更新ファイル情報を追加する際に、バックアップ開始ファイルポインタ151から順に空きエントリを探していき、見つかった空きエントリの先頭に更新ファイル情報を記録すればよい。また、バックアップ手段123は、バックアップ処理にて、バックアップ開始ファイルポインタ151が指すエントリが空きエントリのとき、バックアップ対象ファイルがないと判断すればよい。
【0047】
バックアップ処理では、バックアップ開始ファイルポインタ151が指すエントリから、エントリ番号に従って更新ファイル情報を取り出し、バックアップを行ったが、バックアップするファイルの順序、つまり、更新ファイル情報の取り出し順と、エントリ番号の順番とは連動していなくてもよい。例えば、更新ファイル情報に、次の更新ファイル情報が格納されたエントリへのポインタ(nextポインタ)を設けて、更新ファイル情報をリスト構造にしてもよい。
【0048】
図11は、リスト構造を採用する場合の更新ファイル情報テーブルを示している。最終更新ファイル情報ポインタ155は、最終更新ファイル情報を格納するエントリを指すポインタである。nextポインタ154は、後続する更新ファイル情報を格納するエントリへのポインタである。図11の例では、更新ファイル情報は、バックアップ開始ファイルポインタ151に格納されたエントリ番号06(FFF.txt)の更新ファイル情報を先頭に、エントリ番号01(AAA.txt)、エントリ番号02(BBB.txt)、エントリ番号04(DDD.txt)、エントリ番号03(CCC.txt)、エントリ番号05(EEE.txt)の順で並んでいる。
【0049】
更新ファイル情報の記録では、テーブル記録手段121は、図4のステップA2で空きエントリに更新ファイル情報を記録し、nextポインタ154に、最終更新ファイル情報ポインタ155に格納されたエントリ番号を記録する。その後、テーブル記録手段121は、ステップA3に相当するステップで、最終更新ファイル情報ポインタ155に、新たに更新ファイル情報を記録したエントリ番号を記録する。このような動作を行うことで、リストに更新ファイル情報を追加できる。また、バックアップ処理では、バックアップ手段123は、図6のステップB4で、ステップバックアップ開始ファイルポインタ151にnextポインタ154の値を代入する。このようにすることで、更新ファイル情報を並び順に従って取り出すことができる。
【0050】
更新ファイル情報をリスト構造とする場合、各更新ファイル情報が格納されたエントリは変更せずに、nextポインタ154を変更することで、バックアップされるファイルの順序を変更することができる。例えば、図11で、エントリ番号06のnextポインタをエントリ番号02に変更し、エントリ番号02のnextポインタをエントリ番号01に、エントリ番号01のnextポインタをエントリ番号04にそれぞれ変更することで、更新ファイル情報の並び順を、エントリ番号06(FFF.txt)、エントリ番号02(BBB.txt)、エントリ番号01(AAA.txt)、エントリ番号04(DDD.txt)、エントリ番号03(CCC.txt)、エントリ番号05(EEE.txt)の順に並び変えることができる。バックアップに際しては、更新ファイル情報を、ファイルの重要度などに応じて容易に並び変えた上で、バックアップを行ってもよい。
【0051】
リスト構造を採用する場合、追加する更新ファイル情報を、リスト中に任意の位置に容易に挿入することもできる。図12は、リスト中に更新ファイル情報を追加する例を示している。更新ファイル情報テーブルが図11に示す内容を記憶するとき、新たにGGG.txtの更新ファイル情報を追加する場合を考える。テーブル記録手段121は、空きエントリでるエントリ番号07に、GGG.txtの更新ファイル情報を記録する。テーブル記録手段121は、FFF.txtの更新ファイル情報のnextポインタをエントリ番号01からエントリ番号07へ書き換え、GGG.txtの更新ファイル情報のnextポインタをエントリ番号01にする。このようにすることで、GGG.txtの更新ファイル情報を、FFF.txtの更新ファイル情報とAAA.txtの更新ファイル情報との間に挿入できる。
【0052】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の端末装置、データバックアップ方法、及び、プログラムは、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
【0053】
最後に、本発明の最小構成について説明する。本発明の端末装置は、最小構成として、差分データ生成手段と、バックアップ手段とを備える。差分データ生成手段は、更新されたファイルのパスと更新前のファイルデータとを含む更新ファイル情報を有する更新ファイル情報テーブルから更新ファイル情報を取り出し、取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成する。バックアップ手段は、差分データを外部記憶装置に記憶する。
【0054】
本発明のデータバックアップ方法の最小構成は、更新されたファイルのパスと更新前のファイルデータとを含む更新ファイル情報を有する更新ファイル情報テーブルから更新ファイル情報を取り出し、取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成し、差分データを外部記憶装置に記憶するという構成である。
【0055】
本発明のプログラムの最小構成は、コンピュータに、更新されたファイルのパスと更新前のファイルデータとを含む更新ファイル情報を有する更新ファイル情報テーブルから更新ファイル情報を取り出す処理と、取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成する処理と、差分データを外部記憶装置に記憶する処理とを実行させるという構成である。
【0056】
本発明では、更新ファイル情報テーブルに、バックアップ対象のファイルの情報がまとめられている。このような更新ファイル情報を参照することで、バックアップに際して、バックアップが必要なファイルを容易に把握することができ、バックアップ処理に要する時間の増大を抑制できる。また、本発明では、更新ファイル情報テーブルに更新ファイル情報が記録されたファイルを対象に差分データを生成し、その差分データを外部記憶装置にバックアップする。差分データを保存することで、外部記憶装置に伝送するデータ量を削減できる。
【符号の説明】
【0057】
100:端末装置
101:無線部
102:制御部
103:ROM(EEPROM)
104:プログラム
105:更新ファイル情報テーブル
106:ユーザーデータ
107:タイマー
108:RAM
109:外部インタフェース
121:テーブル記録手段
122:差分データ生成手段
123:バックアップ手段
151:バックアップ開始ファイルポインタ
152:更新ファイル情報追加ポインタ
153:更新ファイル情報
154:nextポインタ
155:最終更新ファイル情報ポインタ
200:サーバー
201:外部記憶装置
301、302:ファイルデータ
400:PC
401:外部記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
更新されたファイルのパスと更新前のファイルデータとを含む更新ファイル情報を有する更新ファイル情報テーブルから前記更新ファイル情報を取り出し、該取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成する差分データ生成手段と、
前記差分データを外部記憶装置に記憶するバックアップ手段とを備える端末装置。
【請求項2】
前記更新ファイル情報テーブルが、バックアップを行う際に参照すべき更新ファイル情報を格納するエントリを指すバックアップ開始ファイルポインタを更に含み、前記差分データ生成手段は、前記バックアップ開始ファイルポインタが指すエントリから更新ファイル情報を取り出す、請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記バックアップ手段は、前記差分データを外部記憶装置に記憶すると、前記バックアップ開始ファイルポインタが指すエントリを、前記差分データ生成手段が取り出した更新ファイル情報に後続する更新ファイル情報を格納するエントリに更新する、請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
ファイルが更新される際に、当該ファイルについての更新ファイル情報を前記更新ファイル情報テーブルに記録するテーブル記録手段を更に有する、請求項1乃至3の何れか一に記載の端末装置。
【請求項5】
前記テーブル記録手段は、更新されるファイルに対応する更新ファイル情報が前記更新ファイル情報テーブルに記録済みであるか否かを判断し、記録されていないと判断すると、前記更新ファイル情報を前記更新ファイル情報テーブルに記録する、請求項4に記載の端末装置。
【請求項6】
前記テーブル記録手段は、前回のバックアップ実行後、初回のファイル更新時に、前記更新ファイル情報を前記更新ファイル情報テーブルに記録する、請求項4又は5に記載の端末装置。
【請求項7】
前記更新ファイル情報テーブルが、新たに更新ファイル情報を追加する際に追加すべき更新ファイル情報が記録されるエントリを指す更新ファイル情報追加ポインタを更に含み、前記テーブル記録手段は、更新ファイル情報追加ポインタが指すエントリに前記更新ファイル情報を記録する、請求項4乃至6の何れか一に記載の端末装置。
【請求項8】
前記テーブル記録手段は、前記更新ファイル情報の記録後、前記更新ファイル情報追加ポインタが空きエントリを指すように、前記更新ファイル情報追加ポインタを更新する、請求項7に記載の端末装置。
【請求項9】
コンピュータが、更新されたファイルのパスと更新前のファイルデータとを含む更新ファイル情報を有する更新ファイル情報テーブルから前記更新ファイル情報を取り出すステップと、
前記コンピュータが、前記取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成するステップと、
前記コンピュータが、前記差分データを外部記憶装置に記憶するステップとを有するデータバックアップ方法。
【請求項10】
前記更新ファイル情報テーブルが、バックアップを行う際に参照すべき更新ファイル情報を格納するエントリを指すバックアップ開始ファイルポインタを更に含んでおり、前記コンピュータは、前記更新ファイル情報を取り出すステップでは、前記バックアップ開始ファイルポインタが指すエントリから更新ファイル情報を取り出す、請求項9に記載のデータバックアップ方法。
【請求項11】
前記差分データを外部記憶装置に記憶するステップに後続して、前記コンピュータが、前記バックアップ開始ファイルポインタが指すエントリを、前記取り出した更新ファイル情報に後続する更新ファイル情報を格納するエントリに更新するステップを更に有する、請求項10に記載のデータバックアップ方法。
【請求項12】
コンピュータが、ファイル更新時に、更新ファイル情報を前記更新ファイル情報テーブルに記録するステップを更に有する、請求項9乃至11の何れか一に記載のデータバックアップ方法。
【請求項13】
前記更新ファイル情報を記録するステップに先行して、前記コンピュータが、前記更新ファイルに対応する更新ファイル情報が前記更新ファイル情報テーブルに記録済みであるか否かを判断するステップを更に有し、前記コンピュータは、記録済みでないと判断すると、前記更新ファイル情報を記録するステップを実行する、請求項12に記載のデータバックアップ方法。
【請求項14】
前記コンピュータは、前回のバックアップ実行後、初回のファイル更新時に、前記更新ファイル情報を前記更新ファイル情報テーブルに記録する、請求項12又は13に記載のデータバックアップ方法。
【請求項15】
前記更新ファイル情報テーブルが、新たに更新ファイル情報を追加する際に追加すべき更新ファイル情報が記録されるエントリを指す更新ファイル情報追加ポインタを更に含んでおり、前記コンピュータは、前記更新ファイル情報を記録するステップでは、更新ファイル情報追加ポインタが指すエントリに前記更新ファイル情報を記録する、請求項12乃至14の何れか一に記載のデータバックアップ方法。
【請求項16】
前記更新ファイル情報を記録するステップに後続して、前記コンピュータが、前記更新ファイル情報追加ポインタが空きエントリを指すように、前記更新ファイル情報追加ポインタを更新するステップを更に有する、請求項15に記載のデータバックアップ方法。
【請求項17】
コンピュータに、
更新されたファイルのパスと更新前のファイルデータとを含む更新ファイル情報を有する更新ファイル情報テーブルから前記更新ファイル情報を取り出す処理と、
前記取り出した更新ファイル情報の更新前ファイルデータと、更新後のファイルデータとから差分データを生成する処理と、
前記差分データを外部記憶装置に記憶する処理とを実行させるプログラム。
【請求項18】
前記更新ファイル情報テーブルが、バックアップを行う際に参照すべき更新ファイル情報を格納するエントリを指すバックアップ開始ファイルポインタを更に含んでおり、前記更新ファイル情報を取り出す処理では、前記バックアップ開始ファイルポインタが指すエントリから更新ファイル情報を取り出す、請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
前記差分データを外部記憶装置に記憶する処理に後続して、前記コンピュータに、前記バックアップ開始ファイルポインタが指すエントリを、前記取り出した更新ファイル情報に後続する更新ファイル情報を格納するエントリに更新する処理を更に実行させる、請求項18に記載のプログラム。
【請求項20】
コンピュータに、ファイル更新時に、更新ファイル情報を前記更新ファイル情報テーブルに記録する処理を更に実行させる、請求項17乃至19の何れか一に記載のプログラム。
【請求項21】
前記更新ファイル情報を記録する処理に先行して、前記コンピュータに、前記更新ファイルに対応する更新ファイル情報が前記更新ファイル情報テーブルに記録済みであるか否かを判断する処理を更に実行させ、記録済みか否かを判断する処理で記録済みでないと判断されると、前記コンピュータに前記更新ファイル情報を記録する処理を実行させる、請求項20に記載のデータプログラム。
【請求項22】
前記更新ファイル情報を記録する処理では、前回のバックアップ実行後、初回のファイル更新時に、前記更新ファイル情報を前記更新ファイル情報テーブルに記録する、請求項20又は21に記載のプログラム。
【請求項23】
前記更新ファイル情報テーブルが、新たに更新ファイル情報を追加する際に追加すべき更新ファイル情報が記録されるエントリを指す更新ファイル情報追加ポインタを更に含んでおり、前記更新ファイル情報を記録する処理では、更新ファイル情報追加ポインタが指すエントリに前記更新ファイル情報を記録する、請求項20乃至22の何れか一に記載のプログラム。
【請求項24】
前記更新ファイル情報を記録する処理に後続して、前記コンピュータに、前記更新ファイル情報追加ポインタが空きエントリを指すように、前記更新ファイル情報追加ポインタを更新する処理を更に実行させる、請求項23に記載のプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2010−272057(P2010−272057A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−125236(P2009−125236)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】