説明

端末装置、データ提供システム、データ提供方法及びコンピュータプログラム

【課題】ソフトウェアの実行に必要なデータを消去することなく、記憶手段の復元を行うことができる端末装置、データ提供システム、データ提供方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】実行するOSに必要な認証キー6を記憶するPC5は、所定のタイミングで任意の時点の状態に記憶内容を復元する復元機能を有する。復元機能は、管理装置4により無効にされる。復元機能が無効にされたPC5は、認証サーバ装置1へ認証キー6を要求する。対応する認証キー6を受信し、記憶したPC5は、復元機能を再び有効とする。そして、PC5は、記憶内容の復元を行う場合には、復元機能が無効にされてから有効にされるまでの記憶内容は消去せず、有効にされた時点以降の状態へ復元する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶内容を復元する際に、記憶した必要なデータの消去を防ぐことができる端末装置、データ提供システム、データ提供方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと言う)の普及、及び発展に伴い、ソフトウェアの複製が容易となり、不正なソフトウェアが流通している。そこで、ソフトウェアの不正使用を防ぐため、ソフトウェアが正規品であるか否かを確認するライセンス認証制度が提案されている。この制度では、ソフトウェアを使用するパソコンが、正規にライセンスを取得(購入)しなければ、ソフトウェアが使用できなくなる。より具体的には、パソコンにより手動又は自動で、メーカーが設置した認証サーバにネットワークを介して接続し、認証サーバで発行された認証キーを取得して記憶する。ソフトウェアは、パソコンに認証キーが記憶されている場合に限り、パソコンで実行できるようにする。これまでに、ソフトウェアを、例えばパソコンを動作させるためのOperating System(OS)、又は誤って削除したデータを復元できる復元ソフト(例えば、特許文献1)などとしたライセンス認証制度を用いることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−58266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、学校又は所謂インターネットカフェなどでネットワーク接続されたパソコンは、使用者による設定の変更、又は、ファイルの追加あるいは削除が可能な状況下にある。このため、管理者は、使用後の各パソコンを以前の状態に戻す作業を行う必要があった。この作業を軽減するために、例えばある時点の状態まで記憶内容等を戻す復元機能を備えたソフトウェア製品がある。斯かる製品は、例えば深夜時間帯など定期的に、ネットワークを介して各パソコンを一括して再起動させ、設定内容等を復元させることができる。
【0005】
また、上述の製品を使用している環境で、上述のライセンス認証制度を用いた場合、パソコンが認証キーを取得して記憶した後に、記憶以前の状態に戻るおそれがある。その結果、パソコンがライセンスを取得する前の状態に戻るため、ソフトウェアの使用ができなくなるおそれがある。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ソフトウェアの実行に必要なデータを消去することなく、記憶手段の復元を行うことができる端末装置、データ提供システム、データ提供方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に開示する端末装置は、インストールされたソフトウェアに用いるデータを外部に要求する要求手段と、該要求手段が要求したデータを受信する受信手段と、該受信手段が受信したデータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段を任意の時点の状態に復元する復元手段と、前記復元手段の復元動作を有効又は無効にする復元制御手段とを備えており、前記記憶手段は、前記要求手段が要求し前記受信手段が受信したデータを、前記復元制御手段が前記復元手段の復元動作を無効にした後に記憶し、前記復元制御手段は、前記受信手段が受信したデータが前記記憶手段に記憶された後に、前記復元手段の復元動作を有効にし、前記復元手段は、前記記憶手段の状態を復元する際に、前記復元制御手段が前記復元動作を有効にした時点以降の状態に復元するようにしてある。
【発明の効果】
【0008】
本願に開示するデータ提供システムによれば、ソフトウェアに必要なデータを記憶する端末装置の記憶手段は、所定のタイミングで復元されるため、記憶したデータが復元により消去される場合がある。この場合、ソフトウェアの実行に影響を及ぼすおそれがある。そこで、データをサーバ装置へ要求する際には復元動作が無効とされるため、受信し、記憶したデータが復元動作により消去されるおそれがなくなる。また、データ受信完了後に、復元動作を有効とされ、以降の復元動作では、記憶手段は、有効とされた時点以降の状態に復元されるため、記憶した必要なデータが消去されるおそれがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態1に係るデータ提供システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】認証サーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図3】認証キーのデータ構造の一例を示す図である。
【図4】管理装置及びPCの構成を示すブロック図である。
【図5】データ提供システムが有する機能を示すブロック図である。
【図6】管理装置で実行される処理を示すフローチャートである。
【図7】認証サーバ装置で実行される処理を示すフローチャートである。
【図8】PCで実行される処理を示すフローチャートである。
【図9】実施形態2に係るデータ提供システムが有する機能を示すブロック図である。
【図10】管理装置で実行される処理を示すフローチャートである。
【図11】管理装置で実行される処理を示すフローチャートである。
【図12】管理装置で実行される処理を示すフローチャートである。
【図13】管理装置で実行される処理を示すフローチャートである。
【図14】PCで実行される処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に開示するデータ提供システム及びデータ提供方法の好適な実施形態について、図面を参照しつつ詳述する。
【0011】
(実施形態1)
図1は、本実施形態1に係るデータ提供システムの構成を模式的に示す図である。本実施形態のデータ提供システムは、認証サーバ装置1と、ローカルエリアネットワーク3とが、通信網2を介して接続されている。通信網2は、インターネット等の有線通信網であってもよいし、携帯電話網又は地上波デジタル放送網などの無線通信による回線であってもよい。
【0012】
ローカルエリアネットワーク3は、例えば学校、会社及びインターネットカフェなどに構築される。ローカルエリアネットワーク3は、通信網2を介して認証サーバ装置1にデータ通信可能な複数のパーソナルコンピュータ(以下、PCと言う)5、及びPC5を管理する管理装置4等を備えている。管理装置4及びPC5は、有線又は無線によりデータ通信可能に接続されている。
【0013】
管理装置4は、PC5に対してデータを送信し、また、PC5が有する機能をリモートコントロール可能となっている。例えば、本願に開示するPC5は、復元機能を有している。復元機能は、定期的にPC5の記憶内容又は設定内容を、任意の時点の状態にリセットする機能である。復元機能により、管理者に無断で使用者によりソフトウェアがPC5にインストールされ、又は設定(環境)が変更された場合であっても、PC5は、定期的に変更前の状態に戻るようになっている。管理装置4は、この復元機能を有効又は無効に切り替える。管理装置4により無効とされた場合には、復元機能は停止し、PC5は、記憶内容又は設定内容が変更されても、変更前の状態に戻ることはない。また、復元機能が無効の間に、記憶内容又は設定内容が変更された場合には、復元機能が有効となった後も、記憶内容等は復元されることはない。
【0014】
また、本願に開示するPC5は、管理装置4が送信する信号により電源がオンオフとなる機能を有している。PC5は、電源がオフの場合でも一部の回路基板には電力が供給され、信号受信が可能な状態となっている。そして、管理装置4は、電源がオフのPC5に電源投入信号を送信することで、PC5の電源をオンに切り替える。これにより、管理装置4は、PC5が使用されない時間(例えば、深夜時間帯)にPC5の電源をオンにし、PC5の機能のリモートコントロールが可能となっている。なお、PC5は、電源がオンの場合に管理装置4から電源切断信号を受信することで、電源をオフに切り替える。
【0015】
本願に開示するPC5は、ソフトウェア、例えばライセンス認証が必要なOS(Operating System)がインストールされている。ライセンス認証が必要なOSは、PC5によりOSの販売メーカー等からライセンスの認証を受けることで実行可能となっている。PC5は、認証サーバ装置1に記憶された認証キー6を、通信網2を介して受信することで、ライセンス認証を受けることができる。
【0016】
認証サーバ装置1は、本願に開示するデータ提供システムが有するサーバ装置であり、上述の認証キー6を記憶する。認証サーバ装置1は、PC5からの要求に応じて、認証キー6を暗号化して各PC5に送信する。認証キー6を受信したPC5は、認証キー6を復号し、記憶する。認証キー6を記憶することで、PC5は、OSの実行が可能となる。認証キー6は、有効期限(例えば、180日)を有しており、有効期限が経過した場合(又は経過する前に)、PC5は再度認証サーバ装置1へライセンス認証を要求する。なお、ライセンス認証は、PC5が管理装置4からの命令を受けて実行してもよいし、PC5自身の判定により実行してもよい。本実施形態では、管理装置4からの命令によりライセンス認証を行うものとして説明する。
【0017】
上述の認証サーバ装置1、管理装置4及びPC5それぞれは、有線又は無線の何れで接続されていてもよい。また、LAN(Local Area Network)又はWAN(Wide Area Network)など通信環境が限定されることはない。さらに、PC5にインストールされているソフトウェアはコンピュータウィルスを駆除するソフトウェアであってもよい。この場合、PC5は、ウィルスパターンを認証サーバ装置1へ要求する。
【0018】
次に、データ提供システムに含まれる認証サーバ装置1、管理装置4及びPC5の構成について詳述する。
【0019】
図2は、認証サーバ装置1の構成を示すブロック図である。認証サーバ装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、大容量記憶装置13、入力部14及び通信部15等のハードウェア各部を備える。これらのハードウェア各部はバスを介して相互に接続されている。入力部14は、例えばマウス及びキーボードなどである。通信部15は、PC5等とのデータ通信を可能にするモデム等である。
【0020】
CPU10は、ROM11などに予め格納されている制御プログラムを適宜RAM12に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM11は、認証サーバ装置1を本願に開示するサーバ装置として動作させるために必要な種々の制御プログラムを予め格納している。RAM12は、例えばSRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)又はフラッシュメモリ等である。RAM12は、CPU10による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
【0021】
大容量記憶装置13は、例えばハードディスク(以下、HDDと言う)である。大容量記憶装置13は、PC5にインストールされたソフトウェアに対応する認証キー6を記憶する。認証サーバ装置1は、ライセンス認証を要求してきたPC5に対して、大容量記憶装置13の認証キー6を暗号化して、PC5に送信する。
【0022】
図3は、認証キー6のデータ構造の一例を示す図である。認証キー6は、識別子61、キー情報62、利用条件63、及び復号鍵64等を含んでいる。識別子61は、認証キー6を識別するために付加された情報である。キー情報62は、対応するコンテンツ又は事業者に関する情報である。利用条件63は、ソフトウェアを利用する際の有効期限(例えば、180日以内)などを含んでいる。復号鍵64は、暗号化された認証キー6を復号するための鍵である。
【0023】
図4は、管理装置4及びPC5の構成を示すブロック図である。
【0024】
管理装置4は、CPU40、ROM41、RAM42、大容量記憶装置43、入力部44及び通信部45等のハードウェア各部を備える。これらのハードウェア各部はバスを介して相互に接続されている。通信部45は、PC5及び認証サーバ装置1とのデータ通信を可能にする。
【0025】
CPU40は、ROM41などに予め格納されている制御プログラムを適宜RAM42に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM41は、管理装置4を本願に開示する復元制御装置として動作させるために必要な種々の制御プログラムを予め格納している。RAM42は、例えばSRAM、DRAM又はフラッシュメモリ等である。RAM42は、CPU40による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。大容量記憶装置43は、例えばHDDである。大容量記憶装置43は、PC5に対して行った命令内容等を格納する。
【0026】
PC5は、CPU50、ROM51、RAM52、HDD53、入力部54、モニタ55、通信部(通信手段)56及び電源回路(切替手段)57等のハードウェア各部を備える。これらのハードウェア各部はバスを介して相互に接続されている。通信部56は、認証サーバ装置1及び管理装置4とのデータ通信を可能にする。モニタ55は、液晶ディスプレイ又はCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等である。入力部54は、マウス及びキーボードである。
【0027】
CPU50は、ROM51などに予め格納されている制御プログラムを適宜RAM52に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM51は、PC5を本願に開示する端末装置として動作させるために必要な種々の制御プログラムを予め格納している。RAM52は、例えばSRAM、DRAM又はフラッシュメモリ等である。RAM52は、CPU50による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
【0028】
HDD53は、秘匿データを記憶するセキュア領域、及びソフトウェアを記憶する記憶領域等、複数の記憶領域を有している。HDD53は、認証キー6をセキュア領域に記憶し、上述したOS及び他のソフトウェア等を他の記憶領域に記憶する。セキュア領域は、ユーザがアクセス不可能である。OSは、PC5の電源が投入された場合、CPU50により実行が開始される。このとき、OSは、HDD53のセキュア領域に認証キー6が記憶されている場合、又は認証キー6が有効期限内である場合に実行されるようになっている。
【0029】
電源回路57は、PC5の電源制御を行う回路である。電源回路57は、PC5の電源がオンオフされることで、CPU50等へ電力供給し、又は供給を停止し、PC5を動作可能又は停止する。電源回路57は、電源がオフの場合であっても、電力供給されており、自身と通信部56とを動作可能な状態としている。従って、通信部56は、電源がオフの場合でも、管理装置4からの信号の受信が可能である。電源回路57は、電源がオフの場合に通信部56が管理装置4から電源投入信号を受信したとき、電源をオンに切り替える。また、電源回路57は、電源がオンの場合に管理装置4から電源切断信号を受信したとき、電源をオフに切り替える。
【0030】
次に、上述した認証サーバ装置1、管理装置4及びPC5それぞれが各種の制御プログラムを実行することによって実現される機能について説明する。図5は、データ提供システムが有する機能を示すブロック図である。
【0031】
本実施形態の認証サーバ装置1は、認証受付部101、認証キー送信部(データ送信手段)102及び認証キー記憶部103等の機能を有する。本実施形態の管理装置4は、認証確認部401、電源制御部402、無効化命令部(無効化信号送信手段)403、認証開始部404及び有効化命令部405等の機能を有する。本実施形態のPC5は、記憶部(記憶手段)501、無効化実行部(無効化手段)502、復元実行部(復元手段)503、認証要求部(要求手段)504、認証キー受信部505、受信完了報知部(必要判定手段)506、有効化実行部(有効化手段)507、認証日取得部508、電源制御部509(切替手段、外部信号受信手段)及びソフトウェア実行部510等の機能を有する。
【0032】
管理装置4の認証確認部401は、例えば一定時間経過したとき、PC5に対してライセンス認証を行った認証日の問い合わせを開始する。このとき、電源制御部402は、PC5に電源投入信号を送信する。電源投入信号を受信したPC5の電源制御部509は、PC5の電源をオンにする。これにより、PC5は、動作可能となる。認証確認部401は、電源制御部402によりPC5の電源がオンされたとき、PC5の認証日取得部508に問い合わせ信号を送信する。
【0033】
認証日取得部508は、記憶部501に記憶される認証キー6を取得した日(以下、認証日と言う)を取得し、管理装置4の認証確認部401に送信する。認証確認部401は、取得した認証日からの経過時間が、認証キー6の有効期限を経過している場合、ライセンス認証の要求をPC5に開始させる。なお、認証日に基づく判定は、PC5内で行われてもよい。
【0034】
無効化命令部403は、復元機能の無効化をPC5へ命令する。PC5の無効化実行部502は、無効化命令部403からの命令を受けて、復元実行部503による復元機能を無効にする。無効化命令部403が復元機能を無効にさせた後、管理装置4の認証開始部404は、PC5にライセンス認証の要求を開始させる。
【0035】
PC5の認証要求部504は、認証開始部404からの指示を受けて、認証サーバ装置1に対してライセンス認証を要求する。認証受付部101は、ライセンス認証の要求を受け付け、認証キー送信部102は、受け付けた要求に対応する認証キー6を認証キー記憶部103から取得する。そして、認証キー送信部102は、認証キー6を暗号化して、PC5に送信する。
【0036】
PC5の認証キー受信部505は、認証サーバ装置1から認証キー6を受信し、復号した後に記憶部501に記憶する。受信完了報知部506は、認証キー6の受信後、復元機能を再開する必要があるかを判定し、再開の必要がある場合、管理装置4へ認証キー6の受信完了を報知する。受信完了報知部506は、例えばライセンス認証以外にも実行する処理がある場合には、復元機能を再開する必要がないと判定する。
【0037】
有効化命令部405は、受信完了が報知された場合、PC5の復元機能の有効化をPC5へ命令する。PC5の有効化実行部507は、復元実行部503による復元機能を有効にする。有効化命令部405の有効化が終了した後、電源制御部402は、電源切断信号をPC5に送信する。電源切断信号を受信したPC5の電源制御部509は、PC5の電源をオフにする。
【0038】
PC5の復元実行部503は、PC5の電源がオンの場合、所定の時間(例えば、8時間)が経過する毎に、上述した記憶部501(HDD53)のセキュア領域を含む記憶領域の記憶内容を消去する。このとき、復元実行部503は、無効化実行部502により復元機能が無効にされてから、有効化実行部507により有効にされるまでの間(以下、無効機関と言う)に記憶部501に記憶された内容は消去しない。例えば、復元実行部503は、無効期間にデータが記憶された記憶部501のアドレスを除外して復元処理を実行する。これにより、無効期間に取得され、記憶部501に記憶された認証キー6は、復元実行部503により消去されることはない。
【0039】
ソフトウェア実行部510は、記憶部501に記憶されるOSを実行する。ソフトウェア実行部510は、OSの実行時には、認証キー6が記憶部501に記憶されているかを確認し、記憶部501に記憶される認証キー6が記憶されている場合に、OSを実行する。
【0040】
以下に、本実施形態のデータ提供システムが備える認証サーバ装置1、管理装置4及びPC5それぞれの動作について説明する。
【0041】
図6は、管理装置4で実行される処理を示すフローチャートである。以下の処理は、管理装置4のROM41に格納してある制御プログラムに従ってCPU40によって実行される。
【0042】
CPU40は、所定時間であるか否かを判定する(S101)。所定時間とは、例えばPC5が使用されることのない深夜の時間帯などである。所定時間でない場合(S101:NO)、CPU40は、PC5がライセンス認証を行う時間帯でないと判定し、本処理を終了する。所定時間である場合(S101:YES)、CPU40は、PC5へ電源投入信号を送信する(S102)。CPU40は、電源投入信号を送信することで、電源がオフのPC5を起動させることができる。
【0043】
電源投入信号を送信し、PC5の電源をオンにした後、CPU40は、認証日の問い合わせを行い(S103)、PC5から認証日を取得する(S104)。このとき、認証日を取得できない場合には、CPU40は、エラー報知を行うようにしてもよい。また、管理装置4に接続されているPC5それぞれがライセンス認証を行った認証日を、管理装置4が記憶していてもよい。この場合、管理装置4は、PC5に認証日を問い合わせる必要がなく、電源がオフのPC5を起動させる必要がない。
【0044】
CPU40は、取得した認証日から所定期間経過しているか否かを判定することで、認証キー6の有効期限が近いか否かを判定する(S105)。例えば、有効期限を認証日から180日とし、取得した認証日から170日経過している場合、CPU40は、認証キー6の有効期限が近いと判定する。有効期限が近くないと判定した場合(S105:NO)、CPU40は、PC5はライセンス認証を行う必要がないと判定し、電源切断信号を送信する(S110)。これにより、オンにしたPC5の電源を再びオフとなる。そして、CPU40は、本処理を終了する。
【0045】
有効期限が近いと判定した場合(S105:YES)、CPU40は、復元機能を無効にさせる無効化信号をPC5に送信する(S106)。無効化信号を受信したPC5では、復元機能が無効となる。その後、CPU40は、PC5にライセンス認証を開始させる(S107)。CPU40は、PC5が認証サーバ装置1から認証キー6の受信が完了したか否かを判定する(S108)。CPU40は、例えば認証キー6の受信が完了したPC5から報知されることで、判定する。
【0046】
受信が完了していない場合(S108:NO)、CPU40は、受信完了するまで待機する。このとき、所定時間経過しても受信が完了しない場合は、本処理を終了し、エラー報知を行うようにしてもよい。PC5が認証キー6の受信を完了した場合(S108:YES)CPU40は、無効にした復元機能を有効にさせる有効化信号をPC5に送信する(S109)。その後、CPU40は、PC5に対して電源切断信号を送信する(S110)。これにより、PC5の電源はオフとなる。そして、CPU40は、本処理を終了する。
【0047】
図6に示す処理により、深夜にPC5の電源をオンにして、必要なライセンス認証を実行させることで、各PC5のメンテナンスが行いやすくなる。また、ライセンス認証を行う際に、PC5の復元機能を一旦無効とすることで、PC5が取得した認証キー6が復元処理によって消去されることを防ぐことができる。
【0048】
図7は、認証サーバ装置1で実行される処理を示すフローチャートである。以下の処理は、認証サーバ装置1のROM11に格納してある制御プログラムに従ってCPU10によって実行される。
【0049】
CPU10は、PC5からライセンス認証の要求を受け付けたか否かを判定する(S201)。受け付けていない場合(S201:NO)、CPU10は、本処理を終了する。ライセンス認証の要求を受け付けた場合(S201:YES)、CPU10は、対応する認証キー6を大容量記憶装置13から取得し(S202)、暗号化する(S203)。CPU10は、暗号化した認証キー6をPC5へ送信し(S204)、本処理を終了する。
【0050】
図8は、PC5で実行される処理を示すフローチャートである。以下の処理は、PC5の電源回路57、及びROM51に格納してある制御プログラムに従ってCPU50によって実行される。なお、図に示す処理の開始時は、PC5の電源はオフである。
【0051】
電源回路57は、電源がオフでも動作可能であるため、管理装置4から電源投入信号を受信したか否かを判定する(S301)。電源投入信号を受信しない場合(S301:NO)、本処理は終了する。電源投入信号を受信した場合(S301:YES)、電源回路57は、電源をオンにする(S302)。これにより、PC5のCPU50等は動作可能となる。
【0052】
動作可能となったCPU50は、管理装置4から無効化信号を受信したか否かを判定する(S303)。無効化信号を受信しない場合(S303:NO)、CPU50は、無効化信号を受信するまで待機する。このとき、所定時間受信しない場合には、CPU50は、エラーとしてエラー処理を実行するようにしてもよい。無効化信号を受信した場合(S303:YES)、CPU50は、復元機能を無効にする(S304)。復元機能が無効となった以降、HDD53に記憶された内容は、復元処理により消去されることはない。CPU50は、復元機能を無効にしたとき、管理装置4に無効にしたことを報知するようにしてもよい。
【0053】
次に、CPU50は、管理装置4からライセンス認証の要求の開始命令を受け付けたか否かを判定する(S305)。開始命令を受け付けていない場合(S305:NO)、CPU50は、受け付けるまで待機する。開始命令を受け付けた場合(S305:YES)、CPU50は、ライセンス認証を認証サーバ装置1へ要求する(S306)。これにより、認証サーバ装置1は、対応する認証キー6を暗号化して、PC5へ送信する。
【0054】
CPU50は、認証サーバ装置1から認証キー6を受信したか否かを判定する(S307)。認証キー6を受信した場合(S307:YES)、CPU50は、受信した認証キー6を復号し(S308)、記憶する(S309)。これにより、CPU50は、インストールされたソフトウェア(OS)のライセンス認証を受けることができ、ソフトウェアの実行が可能となる。
【0055】
CPU50は、復元機能を再開すべきか否かを判定する(S310)。CPU50は、例えば、ライセンス認証以外の処理を行う必要がある場合には、再開しないと判定する。復元機能を再開しない場合(S310:NO)、CPU50は、再開すると判定するまで待機する。復元機能を再開する場合(S310:YES)、CPU50は、認証キー6の受信が完了したことを管理装置4へ報知する(S311)。認証キー6の受信完了が報知された管理装置4では、復元機能を有効に戻させる処理が行われ、管理装置4から有効化信号が送信される。
【0056】
CPU50は、管理装置4から有効化信号を受信したか否かを判定する(S312)。有効化信号を受信していない場合(S312:NO)、CPU50は、受信するまで待機する。有効化信号を受信した場合(S312:YES)、CPU50は、復元機能を有効にする(S313)。復元機能を有効にしたとき、CPU50は、管理装置4に有効にしたことを報知するようにしてもよい。
【0057】
CPU50は、復元処理を実行する場合には、S304で復元機能を無効にしてから、S313で有効にするまでにHDD53に記憶された内容を除いて復元処理を行う。即ち、認証サーバ装置1から受信した認証キー6は、復元処理が実行されても消去されることはない。これにより、CPU50が行ったライセンス認証を無駄にしないようにできる。
【0058】
ライセンス認証を終えた後、PC5の電源回路57は、管理装置4から電源切断信号を受信したか否かを判定する(S314)。電源切断信号を受信しない場合(S314:NO)、電源回路57は、受信するまで待機する。電源切断信号を受信した場合(S314:YES)、電源回路57は、電源をオフにする(S315)。これにより、PC5のCPU50等は停止する。そして、本処理は終了する。
【0059】
(実施形態2)
以下に、実施形態2に係るデータ提供システムについて説明する。なお、本実施形態2では、上述した実施形態1のデータ提供システムと同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
図9は、本実施形態2に係るデータ提供システムが有する機能を示すブロック図である。
【0061】
本実施形態2の認証サーバ装置1は、実施形態1と同様に、認証受付部101、認証キー送信部102及び認証キー記憶部103等の機能を有する。本実施形態2の管理装置4は、電源制御部402、クライアント情報格納部407、クライアント情報確認認証要否判定部408、命令情報返答部409、命令格納部410、処理完了報告受信部411及びクライアント情報報告受信部412等の機能を有する。本実施形態のPC5は、記憶部501、認証要求部504、認証キー受信部505、電源制御部509、命令情報確認部511、命令格納部512、認証命令確認部513、復元命令無効化確認部514、復元無効化部515、復元命令有効化確認部516、復元有効化部517、電源制御命令確認部518、処理完了報告部519及びクライアント情報報告部520等の機能を有する。
【0062】
管理装置4のクライアント情報報告受信部412は、PC5のクライアント情報報告部520から定期的にPC5のクライアント情報がアップロードされ、クライアント情報格納部407に保存する。クライアント情報は、PC5に対して認証が必要か否かを判定するための情報であって、ライセンス認証を行った認証日等である。クライアント情報確認認証要否判定部408は、クライアント情報格納部407に保存されているクライアント情報を参照し、PC5がライセンス認証を行う必要があるか否かを判定する。クライアント情報確認認証要否判定部408が認証を必要であるとした場合には、電源制御部402は、PC5に電源投入信号を送信する。
【0063】
命令格納部410は、クライアント情報確認認証要否判定部408が認証を必要であるとした場合に、PC5の復元機能の無効化、ライセンス認証の実行、復元機能の有効化、PC5の電源制御等の各種命令を格納する。命令格納部410に格納された各命令は、PC5への送信待機状態となっている。PC5の命令情報確認部511は、PC5が実行すべき命令があるか否かを管理装置4へ問い合わせを行う。命令情報返答部409は、PC5からの問い合わせを受けた場合に、命令格納部410に送信待機状態の命令が格納されていれば、格納された命令をPC5に送信する。送信された各命令は、PC5の命令格納部512に格納される。
【0064】
認証命令確認部513、復元命令無効化確認部514、復元命令有効化確認部516及び電源制御命令確認部518は、命令格納部512に格納された命令を確認しつつ、各命令を実行する。例えば、復元命令無効化確認部514は、復元無効化部515に復元機能を無効にさせ、復元命令有効化確認部516は、復元有効化部517に復元機能を有効にさせる。電源制御命令確認部518は、電源制御部509に電源をオフにさせる。
【0065】
PC5の処理完了報告部519は、ライセンス認証の処理等が終了した旨を、管理装置4の処理完了報告受信部411に報告する。処理完了報告受信部411は、報告を受けた時点で、管理装置4上でライセンス認証が必要と判定した命令が完了したことを記憶する。そして、処理完了報告受信部411は、次回PC5の命令情報確認部511が命令の問い合わせを行ってきた際には、命令格納部410に命令が残っていない状態となるようにする。
【0066】
図10、図11、図12及び図13は、管理装置4で実行される処理を示すフローチャートである。以下の処理は、管理装置4のROM41に格納してある制御プログラムに従ってCPU40によって実行される。
【0067】
図10は、PC5がライセンス認証の必要があるか否かを判定する際にCPU40が実行する処理である。CPU40は、所定時間であるか否かを判定する(S401)。所定時間とは、例えばPC5が使用されることのない深夜の時間帯などである。所定時間でない場合(S401:NO)、CPU40は、PC5がライセンス認証を行う時間帯でないと判定し、本処理を終了する。所定時間である場合(S401:YES)、CPU40は、自身が記憶しているクライアント情報を確認し(S402)、PC5がライセンス認証を行う必要があるか否かを判定する(S403)。ライセンス認証が必要でないと判定した場合(S403:NO)、CPU40は、本処理を終了する。例えば前回ライセンス認証を行った日から所定時間経過した等から、ライセンス認証が必要であると判定した場合(S403:YES)、CPU40は、PC5に実行させる各種命令を、PC5へ送信できる状態で待機させる(S404)。その後、CPU40は、PC5に電源投入信号を送信し(S405)、電源がオフのPC5を起動させる。そして、CPU40は、本処理を終了する。
【0068】
図11は、前述のPC5の命令情報確認部511から、PC5が実行すべき命令の問い合わせを受けた際に、CPU40が実行する処理である。CPU40は、PC5からの命令問い合わせを受けたか否かを判定する(S501)。問い合わせを受けていない場合(S501:NO)、CPU40は、本処理を終了する。問い合わせを受けた場合(S501:YES)、CPU40は、図10のS404で待機状態としている各種命令をPC5へ送信し(S502)、本処理を終了する。
【0069】
図12は、ライセンス認証が完了したことをPC5から受信した際に、CPU40が実行する処理である。CPU40は、PC5からライセンス認証の完了の報告を受信したか否かを判定する(S601)。受信していなければ(S601:NO)、CPU40は、本処理を終了する。受信した場合(S601:YES)、CPU40は、処理完了を記憶し(S602)、本処理を終了する。
【0070】
図13は、クライアント情報がPC5からアップデートされた際に、CPU40が実行する処理である。CPU40は、クライアント情報をPC5から受信したか否かを判定する(S611)。受信していない場合(S611:NO)、CPU40は、本処理を終了する。クライアント情報を受信した場合(S611:YES)、CPU40は、受信したクライアント情報を記憶し(S612)、本処理を終了する。
【0071】
図14は、PC5で実行される処理を示すフローチャートである。以下の処理は、PC5の電源回路57、及びROM51に格納してある制御プログラムに従ってCPU50によって実行される。なお、図に示す処理の開始時は、PC5の電源はオフである。
【0072】
電源回路57は、電源がオフでも動作可能であるため、管理装置4から電源投入信号を受信したか否かを判定する(S701)。電源投入信号を受信しない場合(S701:NO)、本処理は終了する。電源投入信号を受信した場合(S701:YES)、電源回路57は、電源をオンにする(S702)。これにより、PC5のCPU50等は動作可能となる。
【0073】
動作可能となったCPU50は、自身が実行すべき命令の問い合わせ処理を行う(S703)。例えばCPU50は、命令の問い合わせを管理装置4へ行い、管理装置4は、送信待機状態となっているPC5の命令が格納していれば、各命令をPC5に送信する。PC5は、受信した各命令を記憶する。CPU50は、記憶した命令に基づき、復元機能を無効にする命令があるか否かを判定する(S704)。復元機能を無効にする命令がある場合(S704:YES)、CPU50は、復元機能を無効にする(S705)。復元機能を無効にした後、又は復元機能を無効にする命令がない場合(S704:NO)、CPU50は、記憶した命令に基づきライセンス認証を行う命令があるか否かを判定する(S706)。
【0074】
ライセンス認証を行う命令がある場合(S706:YES)、CPU50は、ライセンス認証を認証サーバ装置1へ要求する(S707)。CPU50は、認証サーバ装置1から認証キー6を受信したか否かを判定する(S708)。認証キー6を受信した場合(S708:YES)、CPU50は、受信した認証キー6を復号し(S709)、記憶する(S710)。これにより、CPU50は、インストールされたソフトウェア(OS)のライセンス認証を受けることができ、ソフトウェアの実行が可能となる。
【0075】
認証キー6を記憶した後、又はライセンス認証を行う命令がない場合(S706:NO)、CPU50は、S703で記憶した命令に基づき、復元機能を有効にする命令があるか否かを判定する(S711)。復元機能を有効にする命令がある場合(S711:YES)、CPU40は、復元機能を有効にする(S712)。復元機能を有効にした後、又は、復元機能を有効にする命令がない場合(S711:NO)、CPU50は、復元機能の無効化、ライセンス認証の実行、及び復元機能の有効化の各処理が完了した旨を管理装置4へ報告する(S713)。
【0076】
次に、CPU50は、ライセンス認証の認証日などのクライアント情報を管理装置4へ送信する(S714)。その後、CPU50は、S703で記憶した命令に基づき、電源制御命令を行う命令があるか否かを判定する(S715)。電源制御命令を行う命令がない場合(S715:NO)、S702で電源をオンした状態のまま、CPU50は、本処理を終了する。電源制御命令を行う命令がある場合(S715:YES)、CPU50又は電源回路57は、命令の内容に基づいて電源制御を行う(S716)。例えば、電源回路57は、管理装置4から電源をオフにする、又は一旦電源をオフにした後オンにする再起動を行う。その後、本処理は終了する。
【0077】
以上説明したように、本願に開示するデータ提供システムは、OSに必要な認証キー6を記憶するPC5のHDD53は、所定のタイミングで復元されるため、記憶したデータが復元処理により消去される場合がある。この場合、OSの実行に影響を及ぼすおそれがある。そこで、認証キー6を認証サーバ装置1へ要求する際には復元機能を無効とすることで、記憶した認証キー6が復元処理により消去されるおそれがなくなる。また、ライセンス認証終了後に、復元機能を有効として、電源をオフとすることで、PC5を次回立ち上げる際には、復元機能が有効な状態でPC5を使用できる。
【0078】
以上、本発明の好適な実施形態1及び2について、具体的に説明したが、各構成及び動作等は適宜変更可能であって、上述の実施形態に限定されることはない。例えば、ライセンス認証の終了後、管理装置4がPC5の復元機能を有効にさせているが、PC5が認証キー6の受信後に、復元機能を有効にするようにしてもよい。この場合、PC5と管理装置4との接続が通信エラー等で遮断され、PC5が、復元機能が無効の状態で放置されるおそれをなくすことができる。また、PC5は、ライセンス認証終了後、自動で電源をオフにするようにしてもよい。この場合、確実にPC5の電源をオフにでき、無駄な消費電力を抑制できる場合がある。
【0079】
また、上述の実施形態では、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行するものとして説明したが、CPUがCD−ROM(Compact Disk-ROM)等の記録媒体から制御プログラムを読み取って、上述の処理を行うようにしてもよい。
【0080】
以上の実施形態を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0081】
(付記1)
インストールされたソフトウェアに用いるデータを外部に要求する要求手段と、
該要求手段が要求したデータを受信する受信手段と、
該受信手段が受信したデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段を任意の時点の状態に復元する復元手段と、
前記復元手段の復元動作を有効又は無効にする復元制御手段と
を備えており、
前記記憶手段は、
前記要求手段が要求し前記受信手段が受信したデータを、前記復元制御手段が前記復元手段の復元動作を無効にした後に記憶し、
前記復元制御手段は、
前記受信手段が受信したデータが前記記憶手段に記憶された後に、前記復元手段の復元動作を有効にし、
前記復元手段は、
前記記憶手段の状態を復元する際に、前記復元制御手段が前記復元動作を有効にした時点以降の状態に復元するようにしてある
端末装置。
【0082】
(付記2)
データを送受信する通信手段、受信したデータを記憶する記憶手段、及び所定のタイミングで前記記憶手段を任意の時点の状態に復元する復元手段を有し、前記記憶手段に記憶されたデータを用いて、インストールされたソフトウェアを実行する端末装置と、
該端末装置と通信し、前記ソフトウェアに用いられるデータを記憶するサーバ装置と、
前記端末装置と通信し、前記復元手段の復元動作を無効にさせる復元制御装置と
を備えており、
前記復元制御装置は、
前記復元手段の復元動作を無効にさせる場合、無効化信号を前記端末装置へ送信する無効化信号送信手段
を有し、
前記端末装置は、
前記無効化信号を受信した場合、前記復元手段の復元動作を無効にする無効化手段と、
該無効化手段が無効にした後、前記データを前記サーバ装置へ要求する要求手段と
をさらに有し、
前記サーバ装置は、
前記端末装置により要求された前記データを、前記端末装置へ送信するデータ送信手段
を有し、
前記端末装置は、
前記サーバ装置から前記データを受信した場合、前記復元手段の復元動作を有効にする有効化手段
をさらに有し、
前記端末装置の前記復元手段は、
所定のタイミングで、前記有効化手段が有効にした時点以降の状態に復元するようにしてある
データ提供システム。
【0083】
(付記3)
前記サーバ装置は、
前記ソフトウェアの実行を可能にする認証キーを記憶しており、
前記端末装置の前記要求手段は、
前記サーバ装置に対して前記認証キーを要求し、
前記端末装置は、
前記記憶手段に前記認証キーが記憶してある場合に、前記ソフトウェアを実行するようにしてある
付記2に記載のデータ提供システム。
【0084】
(付記4)
前記認証キーは、有効期限を有しており、
前記端末装置は、
前記認証キーの有効期限が終了しているか否かを判定する期限判定手段
をさらに有し、
該期限判定手段が終了していると判定した場合、前記ソフトウェアの実行を停止するようにしてある
付記3に記載のデータ提供システム。
【0085】
(付記5)
前記復元制御装置は、
前記端末装置が前記データを要求した直近の時間を取得する取得手段と、
該取得手段が取得した時間から所定時間経過しているか否かを判定する時間判定手段と
をさらに有しており、
前記無効化信号送信手段は、
前記時間判定手段が経過していると判定した場合に、前記無効化信号を送信するようにしてある
付記2から4の何れか一つに記載のデータ提供システム。
【0086】
(付記6)
前記端末装置が、前記サーバ装置から前記データを受信したとき、前記復元手段による復元が必要であるか否かを判定する必要判定手段
をさらに備えており、
前記端末装置の前記有効化手段は、
前記必要判定手段が必要である判定した場合に、前記復元手段の復元動作を有効にするようにしてある
付記2から5の何れか一つに記載のデータ提供システム。
【0087】
(付記7)
前記端末装置は、
電源をオンオフする切替手段と、
前記電源のオンオフとは無関係に、外部信号を受信する外部信号受信手段と
をさらに有し、
前記復元制御装置の前記無効化信号送信手段は、
前記電源がオフの場合、前記電源をオンに切り替える起動信号を前記端末装置へ送信した後、前記無効化信号を送信するようにしてあり、
前記端末装置の前記外部信号受信手段は、
前記起動信号を受信し、
前記端末装置の前記切替手段は、
前記外部信号受信手段が前記起動信号を受信した場合、前記電源をオンに切り替えるようにしてある
付記2から6の何れか一つに記載のデータ提供システム。
【0088】
(付記8)
前記端末装置の前記切替手段は、
前記有効化手段が有効にした後、前記電源をオフにするようにしてある
付記6に記載のデータ提供システム。
【0089】
(付記9)
インストールされたソフトウェアに用いるデータを外部に要求する要求手段と、該要求手段が要求したデータを受信する受信手段と、該受信手段が受信したデータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段を任意の時点の状態に復元する復元手段と、前記復元手段の復元動作を有効又は無効にする復元制御手段とを備える端末装置において用いられる方法であって、
前記記憶手段は、前記要求手段が要求し前記受信手段が受信したデータを、前記復元制御手段が前記復元手段を無効にした後に記憶し、
前記復元制御手段は、前記受信手段が受信したデータが前記記憶手段に記憶された後に、前記復元手段の復元動作を有効にし、
前記復元制御手段は、前記記憶手段の状態を復元する際に、前記復元制御手段が前記復元動作を有効にした時点以降の状態に復元する
データ提供方法。
【0090】
(付記10)
コンピュータを、
インストールされたソフトウェアに用いるデータを要求する要求手段、
該要求手段が要求し、取得したデータを記憶する記憶手段を、任意の時点の状態に復元する復元手段、及び、
前記復元手段の復元動作を有効又は無効にする復元制御手段
として機能させ、
前記記憶手段は、
前記要求手段が要求し前記受信手段が受信したデータを、前記復元制御手段が前記復元手段の復元動作を無効にした後に記憶し、
前記復元制御手段は、
前記受信手段が受信したデータが前記記憶手段に記憶された後に、前記復元手段の復元動作を有効にし、
前記復元手段は、
前記記憶手段の状態を復元する際に、前記復元制御手段が前記復元動作を有効にした時点以降の状態に復元するようにしてある
コンピュータプログラム。
【0091】
(付記11)
付記10に記載のコンピュータプログラムが記録されているコンピュータでの読取り可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0092】
1 認証サーバ装置
2 通信網
3 ローカルエリアネットワーク
4 管理装置
5 PC
6 認証キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インストールされたソフトウェアに用いるデータを外部に要求する要求手段と、
該要求手段が要求したデータを受信する受信手段と、
該受信手段が受信したデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段を任意の時点の状態に復元する復元手段と、
前記復元手段の復元動作を有効又は無効にする復元制御手段と
を備えており、
前記記憶手段は、
前記要求手段が要求し前記受信手段が受信したデータを、前記復元制御手段が前記復元手段の復元動作を無効にした後に記憶し、
前記復元制御手段は、
前記受信手段が受信したデータが前記記憶手段に記憶された後に、前記復元手段の復元動作を有効にし、
前記復元手段は、
前記記憶手段の状態を復元する際に、前記復元制御手段が前記復元動作を有効にした時点以降の状態に復元するようにしてある
端末装置。
【請求項2】
データを送受信する通信手段、受信したデータを記憶する記憶手段、及び所定のタイミングで前記記憶手段を任意の時点の状態に復元する復元手段を有し、前記記憶手段に記憶されたデータを用いて、インストールされたソフトウェアを実行する端末装置と、
該端末装置と通信し、前記ソフトウェアに用いられるデータを記憶するサーバ装置と、
前記端末装置と通信し、前記復元手段の復元動作を無効にさせる復元制御装置と
を備えており、
前記復元制御装置は、
前記復元手段の復元動作を無効にさせる場合、無効化信号を前記端末装置へ送信する無効化信号送信手段
を有し、
前記端末装置は、
前記無効化信号を受信した場合、前記復元手段の復元動作を無効にする無効化手段と、
該無効化手段が無効にした後、前記データを前記サーバ装置へ要求する要求手段と
をさらに有し、
前記サーバ装置は、
前記端末装置により要求された前記データを、前記端末装置へ送信するデータ送信手段
を有し、
前記端末装置は、
前記サーバ装置から前記データを受信した場合、前記復元手段の復元動作を有効にする有効化手段
をさらに有し、
前記端末装置の前記復元手段は、
所定のタイミングで、前記有効化手段が有効にした時点以降の状態に復元するようにしてある
データ提供システム。
【請求項3】
前記サーバ装置は、
前記ソフトウェアの実行を可能にする認証キーを記憶しており、
前記端末装置の前記要求手段は、
前記サーバ装置に対して前記認証キーを要求し、
前記端末装置は、
前記記憶手段に前記認証キーが記憶してある場合に、前記ソフトウェアを実行するようにしてある
請求項2に記載のデータ提供システム。
【請求項4】
前記端末装置が、前記サーバ装置から前記データを受信したとき、前記復元手段による復元が必要であるか否かを判定する必要判定手段
をさらに備えており、
前記端末装置の前記有効化手段は、
前記必要判定手段が必要である判定した場合に、前記復元手段の復元動作を有効にするようにしてある
請求項2又は3に記載のデータ提供システム。
【請求項5】
前記端末装置は、
電源をオンオフする切替手段と、
前記電源のオンオフとは無関係に、外部信号を受信する外部信号受信手段と
をさらに有し、
前記復元制御装置の前記無効化信号送信手段は、
前記電源がオフの場合、前記電源をオンに切り替える起動信号を前記端末装置へ送信した後、前記無効化信号を送信するようにしてあり、
前記端末装置の前記外部信号受信手段は、
前記起動信号を受信し、
前記端末装置の前記切替手段は、
前記外部信号受信手段が前記起動信号を受信した場合、前記電源をオンに切り替えるようにしてある
請求項2から4の何れか一つに記載のデータ提供システム。
【請求項6】
前記端末装置の前記切替手段は、
前記有効化手段が有効にした後、前記電源をオフにするようにしてある
請求項5に記載のデータ提供システム。
【請求項7】
インストールされたソフトウェアに用いるデータを外部に要求する要求手段と、該要求手段が要求したデータを受信する受信手段と、該受信手段が受信したデータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段を任意の時点の状態に復元する復元手段と、前記復元手段の復元動作を有効又は無効にする復元制御手段とを備える端末装置において用いられる方法であって、
前記記憶手段は、前記要求手段が要求し前記受信手段が受信したデータを、前記復元制御手段が前記復元手段を無効にした後に記憶し、
前記復元制御手段は、前記受信手段が受信したデータが前記記憶手段に記憶された後に、前記復元手段の復元動作を有効にし、
前記復元制御手段は、前記記憶手段の状態を復元する際に、前記復元制御手段が前記復元動作を有効にした時点以降の状態に復元する
データ提供方法。
【請求項8】
コンピュータを、
インストールされたソフトウェアに用いるデータを要求する要求手段、
該要求手段が要求し、取得したデータを記憶する記憶手段を、任意の時点の状態に復元する復元手段、及び、
前記復元手段の復元動作を有効又は無効にする復元制御手段
として機能させ、
前記記憶手段は、
前記要求手段が要求し前記受信手段が受信したデータを、前記復元制御手段が前記復元手段の復元動作を無効にした後に記憶し、
前記復元制御手段は、
前記受信手段が受信したデータが前記記憶手段に記憶された後に、前記復元手段の復元動作を有効にし、
前記復元手段は、
前記記憶手段の状態を復元する際に、前記復元制御手段が前記復元動作を有効にした時点以降の状態に復元するようにしてある
コンピュータプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2010−231650(P2010−231650A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−80397(P2009−80397)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】