説明

端末装置、及びプログラム

【課題】外部表示装置の表示部および端末装置の表示部の表示を、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、適切に制御する。
【解決手段】スタイル検出部21によって自己の筐体の現在のスタイルを検出し、その検出されたスタイルに応じて、携帯電話機1に搭載された所定機能をHMD8の表示部86に表示させるか若しくは携帯電話機1の表示部18に表示させるかを判別し、その判別結果に基づいて、HMD通信部16を介したHMD8の表示部86の表示若しくは携帯電話機1の表示部18の表示を制御するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
頭部装着表示装置(以下、HMD(Head Mount Display)と呼ぶ。)などの外部表示装置と接続される携帯電話などの端末装置がある。このような端末装置では、端末装置に搭載されている機能を、外部表示装置の表示部に表示させたり、端末装置の表示部に表示させたりするようになっている。
【0003】
外部表示装置と端末装置のどちらの表示部に表示させるのかを制御する方法としては、ユーザ操作によって指示された表示部に表示させる方法や、表示させる表示内容(内容、機密度、被写体)に応じたどちらか一方の表示部に表示させる、といった方法が公知となっている。
【0004】
例えば、以下に示す特許文献1には、外付け表示装置と携帯機器を備える表示システムにおいて、表示する画像の表示内容(画質、費用、機密度、被写体、送信者を含む)に応じて、外付け表示装置で表示させるか、若しくは携帯機器の内蔵表示装置で表示させるかを判別する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−189476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の表示システムでは、表示内容に応じて外部表示装置の表示部又は端末装置の表示部のいずれか一方で表示させるのかを予めユーザ指定しておかねばならず、ユーザの煩雑な操作が必要であった。また、指定内容を変更する場合にも、新たなユーザ指定が必要であり、やはりユーザの煩雑な操作が必要であった。
【0007】
また、従来の表示システムでは、表示内容以外の要因に応じて表示を制御することができなかった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、外部表示装置の表示部および端末装置の表示部の表示を、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、適切に制御することができる端末装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点に係る端末装置は、自己表示部と、筐体と、当該筐体の配置状態を示すスタイルを検出する検出手段と、自己に搭載されている複数の機能を起動させる起動手段と、前記検出手段によって検出されたスタイルと前記起動手段によって起動された機能とに応じて、起動された機能による表示を外部表示装置の表示部に表示させるか、前記自己表示部に表示させるかを判別する判別手段と、前記判別手段による判別結果に基づいて、前記外部表示装置の表示部および前記自己表示部の表示を制御する表示制御手段と、を備える。
【0010】
本発明の第2の観点に係るプログラムは、コンピュータに、端末装置の筐体の配置状態を示すスタイルを検出する検出機能と、前記端末装置に搭載されている複数の機能を起動させる起動機能と、前記検出機能によって検出されたスタイルと前記起動機能によって起動された機能とに応じて、起動された機能による表示を外部表示装置の表示部に表示させるか、前記端末装置の表示部に表示させるかを判別する判別機能と、前記判別機能による判別結果に基づいて、前記外部表示装置の表示部および前記端末装置の表示部の表示を制御する表示制御機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、外部表示装置の表示部および端末装置の表示部の表示を、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態として説明するシステムの構成図である。
【図2】実施形態として説明する携帯電話機1の筐体がとる配置状態を示す図である。
【図3】実施形態として説明するHMD8の外観例を示す図である。
【図4】実施形態として説明する携帯電話機1のブロック構成の一例である。
【図5】実施形態として説明するHMD8のブロック構成の一例である。
【図6】実施形態として説明する表示制御情報610の一例である。
【図7】実施形態として説明する発信制御情報710の一例である。
【図8】実施形態として説明する着信制御情報810の一例である。
【図9】実施形態として説明する表示履歴910の一例である。
【図10】携帯電話機1の基本的な動作を示すメインルーチンの一例を説明するフローチャートである。
【図11】図10に示すメインルーチンからサブルーチンとして呼び出される発信制御処理(S1006)の一例を説明するフローチャートである。
【図12】図10に示すメインルーチンからサブルーチンとして呼び出される着信制御処理(S1008)の一例を説明するフローチャートである。
【図13】図10に示すメインルーチンからサブルーチンとして呼び出されるメール着信制御処理(S1010)の一例を説明するフローチャートである。
【図14】図10に示すメインルーチンからサブルーチンとして呼び出される表示制御処理(S1012)の一例を説明するフローチャートである。
【図15】図10に示すメインルーチンからサブルーチンとして呼び出される機能起動処理(S1014)の一例を説明するフローチャートである。
【図16】実施形態として説明するテレビ電話通話中の画面表示の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(1)システム構成例
図1は本発明に係る端末装置と外部表示装置とによるシステム構成の一例を示す図である。尚、同図に示すように、以下では端末装置が携帯電話機1である場合の説明ではあるが、携帯電話機1に限らず、PDA、電子カメラ、電子腕時計、音楽再生機など、外部表示装置と接続可能な端末装置でよい。また、同図に示すように、以下では外部表示装置がHMD8である場合の説明ではあるが、HMD8に限らず、携帯型表示装置など、端末装置と接続可能な外部表示装置でよい。
【0014】
携帯電話機1は、交換機2を介して移動体通信網3に接続された基地局4と通信して電話網又はIP電話網を介して行われる音声通話機能やテレビ電話通話機能、メールサーバ5を介して行われる電子メール機能、Webブラウザ等により移動体通信網3に接続された不図示のインターネット上のサイトにアクセスするインターネット接続機能を提供する。さらに、携帯電話機1は、テレビ局やラジオ局等の放送局6の送信基地局7から送信された放送電波を受信して再生する放送電波再生機能、及び前記のインターネット上の音楽配信サイトから提供された音楽を再生する音楽再生機能を有する。
【0015】
また、携帯電話機1は、HMD8との間で無線通信又は有線通信を行う機能(以下、HMD通信機能と呼ぶ。)を有する。尚、HMD8は、ユーザの頭部に保持されて携帯電話機1と連携して利用される表示装置のことであり、ユビキタス社会におけるウェアラブル機器としての役割を担う。例えば、HMD8は、マイクロフォン851並びにスピーカ852によるハンズフリー通話機能等を提供する。また、HMD8は、携帯電話機1の機能を表示部86に表示させる機能を備える。尚、図16には、携帯電話機1のテレビ電話通話機能によって発信相手又は着信相手に関する詳細情報(アドレス帳の各種情報や顔写真等)が表示部86に表示された場合を示す。
【0016】
(2)外観例
図2、図3は、携帯電話機1とHMD8の外観例である。
携帯電話機1は、メイン画面として液晶パネル等の表示部181を有する平板状の第1の筐体101と、ダイヤルキー等の操作部19を有する平板状の第2の筐体102とが、それぞれの端部を蝶番で連結されてなるシェル(Shell)構造を有している。このシェル構造により、携帯電話機1は、図2に示すように、シェルが開いたオープンスタイル(図2(a))、シェルが閉じたクローズスタイル(図2(b))の配置状態をとり得る。尚、第1の筐体101の表示部181が設けられた面とは反対側の面に同等の表示機能を有するサブ画面としての表示部182を有している場合があり、この場合、クローズスタイルの状態であっても、表示部182を介して携帯電話機1の搭載機能に応じたサブ画面表示をユーザが視認することができる。
【0017】
また、携帯電話機1は、オープンスタイルの状態にある第1の筐体101を長手方向を軸として180度回転させてからシェルを閉じたビュースタイル(図2(c))の配置状態もとり得る。このビュースタイルの場合、シェルが閉じられているにも関わらず、表示部181を介して携帯電話機1の搭載機能に応じたメイン画面表示をユーザが視認することができる。
【0018】
HMD8は、図3に示すように、眼鏡型の形状をとり、ユーザの片方の視界を確保するためにもう片方の眼前に映像を投影させる表示部86と、ユーザがハンズフリー通話を行うためのマイクロフォン851並びにスピーカ852と、表示部86、マイクロフォン851及びスピーカ852を支持する支持部材850と、を備える。尚、HMD8は、眼鏡型の形状に限らず、表示部86が両眼を覆うゴーグル型の形状や、表示部86等がヘルメットと一体化した帽子型の形状でもよい。
【0019】
(3)ブロック構成例
図4は、携帯電話機1のブロック構成例を示す図である。
携帯電話機1は、中央制御部11、ROM12(ROM : Read Only Memory)、RAM13(RAM : Random Access Memory)、無線通信部14、テレビ・ラジオ放送通信部15、HMD通信部16(HMD:Head Mount Display)、音声信号処理部17、表示部18、操作部19、RTC20(RTC : Real Time Clock)、スタイル検出部21、および距離検出部22を有している。
【0020】
中央制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)を用いて構成される。中央制御部11は、ROM12又はRAM13に記憶されるプログラムやデータにより、携帯電話機1の統括的な制御を行う。また、中央制御部11は、音声通話機能、テレビ電話通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能、音楽再生機能、テレビ・ラジオ放送再生機能など、携帯電話機1が提供する様々な機能を実現する。尚、音声通話機能やテレビ電話通話機能には、着信報知機能(たとえば着信履歴、着信音声出力、着信画像表示、着信灯の点滅、着信あり表示等)、アドレス帳機能、着信拒否機能、留守番電話機能、通話転送機能等が含まれる。また、電子メール機能には、着信報知機能、アドレス帳機能等が含まれる。
【0021】
図4に示すROM12やRAM13には、携帯電話機1の機能を実現するためのプログラムやデータが記憶される。このうちRAM13の記憶領域には、後述する表示制御情報610が記憶される表示制御情報記憶部131、後述する発信制御情報710が記憶される発信制御情報記憶部132、後述する着信制御情報が記憶される着信制御情報記憶部133、後述する表示履歴910が記憶される表示履歴記憶部134、発信履歴が記憶される発信履歴記憶部135、着信履歴が記憶される着信履歴記憶部136、通話(テレビ電話通話、音声通話等)や通信(電子メール、インターネット等)の宛先情報が登録されたアドレス帳が記憶されるアドレス帳記憶部137、発信相手に向けて発信する電子メール(作成済みの未送信メール、送信済みメール)又は着信相手から受信した電子メールが記憶されるメール記憶部138が設けられている。
【0022】
無線通信部14は、通話や通信が行われる際に基地局4との間で無線通信を行う。テレビ・ラジオ放送通信部15は、送信基地局7から送信されてくる放送電波を受信して、その復調信号を出力する。
【0023】
HMD通信部16は、HMD8との間の有線通信又は無線通信を制御し、HMD8の表示部86に表示させる表示内容やHMD8のスピーカ852より発せられる音声を、HMD8に向けて送信したり、HMD8のマイクロフォン851から入力される音声を受信する。
【0024】
音声信号処理部17は、マイクロフォン171から入力されるアナログの音声信号に基づくデジタルの音声信号を出力する。また音声信号処理部17は、着信報知のための着信音、操作確認のための操作音等の各種デジタル信号をアナログ信号に変換してスピーカ172に出力する。また音声信号処理部17は、無線通信部14から入力される通話音声の復調信号やテレビ・ラジオ放送通信部15から入力される復調信号をアナログ信号に変換してスピーカ172に出力する。
【0025】
表示部18は、前述した第1の筐体101が備えるメイン画面用の表示部181又はサブ画面用の表示部182であり、液晶パネルや有機ELパネルなどで実現され、中央制御部11から入力される映像信号に応じて映像を表示する。尚、表示部18に表示される映像には、例えば、着信報知のための着信画像又は着信動画、音声通話又はテレビ電話通話の際の通話画面等がある。
【0026】
操作部19は、操作ボタンやタッチパネル、操作ダイヤル、キーボード、マウスなどの操作機器に対して行われた操作入力を電気信号に変換して中央制御部11に伝える。RTC20は、日付や時刻等の現在の時刻情報を出力する。
【0027】
スタイル検出部21は、携帯電話機1の筐体(第1の筐体101と第2の筐体102)の現在のスタイル(オープンスタイル、クローズスタイル、ビュースタイル)を検出し、その検出結果を示す信号を出力する。
【0028】
距離検出部22は、HMD8と携帯電話機1との間の距離を検出する他、HMD8と携帯電話機1が接触したか否かを検出する。HMD8と携帯電話機1との間の距離を検出する仕組みとしては、例えば、HMD8側の方に設けておいた距離検出部88との間での赤外線や超音波等の送受信時間を計測することによって携帯電話機1とHMD8との間の距離を検出する仕組みを採用する。また、HMD8と携帯電話機1との接触を検出する仕組みとしては、例えば、携帯電話機1側でHMD8と接触したことを検出し、さらに、HMD8側にも設けた距離検出部88において携帯電話機1との接触を検出したことを示す接触信号が送信されてきた場合に、HMD8と携帯電話機1とが接触したと判定する仕組みを採用する。尚、HMD8との間の距離や接触を検出する仕組みはとしてはこれらに限らず、任意の公知技術で良い。
【0029】
図5にHMD8のブロック図を示す。HMD8は、中央制御部81、ROM82、RAM83、携帯電話機通信部84、音声信号処理部85、表示部86、操作部87、及び距離検出部88を有している。
【0030】
中央制御部81は、ROM82又はRAM83に記憶されるプログラムやデータにより、HMD8の統括的な制御を行う。
【0031】
携帯電話機通信部84は、携帯電話機1との間の有線通信又は無線通信を制御して、HMD通信部16から送信された表示内容、音声を受信したり、マイクロフォン851から入力された音声を携帯電話機1に向けて送信する。
【0032】
音声信号処理部85は、マイクロフォン851から入力されるアナログの音声信号に基づくデジタルの音声信号を出力する。また、音声信号処理部17は、着信音、操作音等の各種音声信号や携帯電話機通信部84から受信した音声をスピーカ172に出力する。
【0033】
表示部86は、液晶パネルや有機ELパネルなどであり、中央制御部81から入力される映像信号に応じて映像を表示する。また、表示部86は、携帯電話機通信部84から受信した表示内容を表示する。
【0034】
操作部87は、操作ボタンやタッチパネルなどの操作機器に対して行われた操作入力を電気信号に変換して中央制御部81に伝える。尚、携帯電話機1とHMD8が有線通信用のケーブルを介して接続される場合、操作部87と同等の機能を持つ操作部が当該ケーブルと一体的に設けられる。
【0035】
距離検出部88は、携帯電話機1の距離検出部22と連携して、携帯電話機1とHMD8とが接触したか否かを検出する。また、距離検出部88は、携帯電話機1とHMD8との間の距離を検出する。
【0036】
尚、図6から図9は、前述したRAM13の各記憶部に記憶される情報の一例を示した図である。
【0037】
図6は、表示制御情報記憶部131に記憶された表示制御情報610の一例を示す図である。表示制御情報610は、後述の表示制御処理で用いられる。具体的には、表示制御が行われる際のイベントの種別611と、種別611のイベント毎に携帯電話機1の表示部18にするか若しくはHMD8の表示部86にするかを指定する制御内容612と、種別611毎の制御内容612を有効にするか無効にするかを設定する設定フラグ613(1:有効、0:無効)などの項目を有している。
【0038】
例えば、図6に示す例において、種別611が「スタイル」の場合、クローズスタイル及びオープンスタイルの際にはHMD8の表示部86の方にユーザの意識が集中しているものとして表示部86が選択され、ビュースタイルの場合には携帯電話機1の表示部181の方にユーザの意識が集中しているものとして表示部18が選択されるようにする。
【0039】
また、図6に示す例において、種別611が「スタイル+機能」の場合、クローズスタイルの際には、すべての携帯電話機1の搭載機能をHMD8の表示部86の方に表示させる。また、オープンスタイルの際には、テレビ放送番組の再生やインターネットなどから提供される画像(静止画、動画)の再生をHMD8の表示部86の方に表示させ、電子メールやアドレス帳やその他の機能を携帯電話機1の表示部18の方に表示させる。また、ビュースタイルの際には、オープンスタイルのときとは逆の表示(その他の機能を除く。)となる。
【0040】
また、図6に示す例において、種別611が「表示履歴」の場合、「スタイル」や「機能」に関わらず、後述の表示履歴910に従って表示制御が行われる。
【0041】
図7は、発信制御情報記憶部132に記憶された発信制御情報710の一例を示した図である。発信制御情報710は、後述の発信制御処理で用いられる。例えば、同図に示すように、音声発信、テレビ電話発信並びにメール発信といった発信イベントの種別と、その種別毎の設定状況を示す設定フラグ(1:有効、0:無効)と、を対応づけたテーブル情報として用意されている。
【0042】
図8は、着信制御情報記憶部133に記憶される着信制御情報810の一例を示した図である。着信制御情報810は、後述の着信制御処理で用いられる。例えば、同図に示すように、詳細表示(着信相手の詳細情報の表示)、音声通話並びにテレビ電話通話といった着信イベントの種別と、その種別毎の設定状況を示す設定フラグと、を対応づけたテーブル情報として用意されている。
【0043】
図9は、表示履歴記憶部134に記憶される表示履歴910の一例を示した図である。表示履歴910は、後述の機能起動処理で用いられる。例えば、同図に示すように、表示履歴910のレコードは、新しい表示履歴には若い番号が割り当てられるようにレコード毎に付与されるID911と、起動された機能内容を示す機能912と、起動された機能が表示された表示装置913といった項目を有している。
【0044】
例えば、図9に示す例において、ID911が「01」の最新のレコードでは、機能912が「テレビ」であり、表示装置913が「HMD」である。即ち、テレビ放送の再生(放送電波再生機能)がHMD8の表示部86によって行われたことを示している。尚、図9に示す例において、機能912のうち、「アドレス帳」は、音声通話、テレビ電話通話、メールなどの発信相手のアドレス帳を表示させる機能のことであり、「メール」は、電子メール機能の一つとして発信メール又は着信メールを表示させる機能のことであり、「画像再生」はインターネット接続機能で取得した画像等の所定の画像(静止画、動画)を表示させる機能のことである。
【0045】
(4)メインルーチン例
図10は、携帯電話機1の基本的な動作となるメインルーチンの一例を説明するフローチャートである。
【0046】
携帯電話機1は、主電源がオフされている低消費電力モードにおいて、電源オン操作が行われたか否かをリアルタイムに監視している(S1001:NO)。携帯電話機1は、電源オン操作がされたことを検出すると(S1001:YES)、主電源をオンし、移動体通信網3と接続するための待受処理を開始する(S1002)。
【0047】
上記待受処理の完了後、次に携帯電話機1は、操作部19によるユーザの操作入力の監視を開始する(S1003)。携帯電話機1は、設定操作のための所定の操作入力がされると(S1003:YES)、設定処理を開始し(S1004)、設定処理の完了後はS1003に戻る。設定操作のための所定の操作入力がされなければ(S1003:NO)、S1005に進む。なお、前述した表示制御情報610、発信制御情報710、着信制御情報810も、このS1004の設定処理において設定される。
【0048】
S1005では、ユーザによって発信相手を指定するための操作が行われたか否かの監視が行われる(S1005)。例えば、アドレス帳記憶部137に記憶されたアドレス帳、発信履歴記憶部135に記憶された発信履歴、着信履歴記憶部136に記憶された着信履歴などによって発信相手の宛先を表示部18に表示させる操作や、発信相手の宛先として電話番号や電子メールアドレスを操作部19を介して入力される操作が行われたか否かを監視する。このような操作が行われると(S1005:YES)、携帯電話機1はつぎに発信制御処理(S1006)を開始する。尚、発信制御処理の詳細については後述する。発信制御処理(S1006)の後はS1003に戻る。
【0049】
つぎに携帯電話機1は着信相手からの音声通話やテレビ電話通話の着信が検出されたか否かの監視を開始する(S1005:NO、S1007)。音声通話やテレビ電話通話の着信が検出されると(S1007:YES)、携帯電話機1は着信制御処理を開始する(S1008)。尚、着信制御処理の詳細については後述する。着信制御処理(S1008)の後はS1003に戻る。
【0050】
つぎに携帯電話機1は着信相手からの電子メールの着信が検出されたか否かの監視を開始する(S1007:NO、S1009)。電子メールの着信が検出されると(S1009:YES)、携帯電話機1はメール着信制御処理を開始する(S1010)。尚、メール着信制御処理の詳細については後述する。メール着信制御処理(S1010)の後はS1003に戻る。
【0051】
つぎに携帯電話機1は距離検出部22によってHMD8との接触が検出されたか否かの監視を開始する(S1009:NO、S1011)。HMD8との接触が検出されると(S1011:YES)、携帯電話機1は表示制御処理を開始する(S1012)。尚、表示制御処理の詳細については後述する。表示制御処理(S1012)の後はS1003に戻る。
【0052】
つぎに携帯電話機1はユーザによって自己に搭載された機能が起動操作(以下、機能起動操作と呼ぶ。)されたか否かの監視を開始する(S1011:NO、S1013)。機能起動操作が行われると(S1013:YES)、携帯電話機1は機能起動処理を開始する(S1014)。尚、機能起動処理の詳細については後述する。機能起動処理(S1014)の後はS1003に戻る。
【0053】
つぎに携帯電話機1は自己に搭載された機能がユーザによって終了操作されたか否かの監視を開始する(S1013:NO、S1015)。機能の終了操作が行われると(S1015:YES)、機能を終了し、当該機能に応じて実行された表示制御内容に関する履歴を表示履歴910として表示履歴記憶部134に記憶する(S1016)。尚、表示履歴910の記憶が終了するとS1003に戻る。
【0054】
つぎに携帯電話機1は電源オフ操作が行われたか否かの監視をし(S1015:NO、S1017)、電源オフ操作が行われたことを検出すると(S1017:YES)、携帯電話機1は主電源をオフにする(S1018)。なお、携帯電話機1は、以上に説明した以外の他の操作が行われた場合(S1019:YES)、その操作に対応した処理を実行した後(S1020)、S1003に戻る。他の操作が行われなければ(S1019:NO)、S1003に戻る。
【0055】
(5)サブルーチン例
図11は、図10で説明したメインルーチンから呼び出される一つのサブルーチンとしての発信制御処理(S1006)の一例を説明するフローチャートである。
【0056】
まず携帯電話機1は、ユーザが操作部19を操作して電子メールの作成を行ったか否かの監視を行う(S1101〜S1103)。電子メールの作成を行うための操作が行われた場合(S1101:YES)、その操作に応じて発信相手の宛先を指定した電子メールが作成され(S1102)、当該電子メールがメール記憶部138に記憶される(S1103)。なお、このとき、発信制御情報記憶部132に記憶される発信制御情報710において「メール発信」の種別が設定フラグ「1」に設定される。電子メールの作成を行うための操作が行われない場合(S1101:NO)、S1104に進む。
【0057】
次に携帯電話機1は、距離検出部22によってHMD8と接触したか否かの監視を開始する(S1104)。HMD8と接触したことが検出された場合(S1104:YES)、発信制御情報記憶部132に記憶された発信制御情報710の中から設定フラグが「1」に設定された種別を読み出す(S1105)。
【0058】
携帯電話機1は、読み出された発信制御情報710の種別が「音声発信」の場合(S1106:YES)、発信履歴記憶部135に発信相手の宛先等の発信履歴を記憶し(S1107)、宛先指定された発信相手に向けて無線通信部14を介した音声発信処理を実行する(S1108)。そして、発信相手に関する詳細情報(アドレス帳の各種情報や顔写真等)をHMD通信部16を介してHMD8の表示部86に表示させた後(S1109)、図10に示すS1003に戻る。
【0059】
携帯電話機1は、読み出された発信制御情報710の種別が「テレビ電話発信」の場合(S1106:NO、S1110:YES)、上記の「音声発信」の場合と同様に、発信履歴記憶部135に発信相手の宛先等の発信履歴を記憶し(S1111)、宛先指定された発信相手に向けて無線通信部14を介したテレビ電話発信処理を実行し(S1112)、発信相手に関する詳細情報をHMD通信部16を介してHMD8の表示部86に表示させた後(S1113)、図10に示すS1003に戻る。
【0060】
携帯電話機1は、読み出された発信制御情報710の種別が「音声発信」でも「テレビ電話発信」でもなく「メール発信」である場合(S1106:NO、S1110:NO)、ユーザにより作成された電子メールがメール記憶部138に記憶されていれば(S1114:YES)、宛先指定された発信相手に対して無線通信部14を介したメール発信処理を実行し(S1115)、発信相手に関する詳細情報をHMD通信部16を介してHMD8の表示部86に表示させた後(S1116)、図10に示すS1003に戻る。尚、電子メールが作成されていない場合(S1114:NO)、図10に示すS1003に戻る。
【0061】
一方、携帯電話機1は、距離検出部22によってHMD8との接触を検出しなかった場合(S1104:NO)、操作部19を介したユーザ操作(音声発信、テレビ電話発信、メール発信のための操作等)が行われたか否かの監視を開始する(S1117)、ユーザ操作が行われた場合にはそのユーザ操作に基づいて所定の処理(音声発信、テレビ電話発信、テレビ電話発信等)が実行され(S1117:YES、S1118)、図10に示すS1003に戻る。ユーザ操作が行われなかった場合には(S1117:NO)、S1104に戻る。
【0062】
図12は、図10で説明したメインルーチンから呼び出される一つのサブルーチンとしての着信制御処理(S1008)の一例を説明するフローチャートである。
【0063】
まず携帯電話機1は、着信相手からの音声通話又はテレビ電話通話の着信が検出されると当該着信相手の宛先等の情報を着信履歴として着信履歴記憶部136に記憶する(S1201)。そして、携帯電話機1はユーザに対して通話の着信を報知する(S1202)。尚、通話の着信の報知は、例えば、着信音出力、着信画像表示、着信灯の点滅光等によって行われる。
【0064】
次に携帯電話機1は、距離検出部22によってHMD8と接触したか否かの監視を開始する(S1203)。HMD8と接触したことが検出された場合(S1203:YES)、着信制御情報記憶部133に記憶された着信制御情報810の中から設定フラグが「1」に設定された種別を読み出す(S1204)。
【0065】
携帯電話機1は、読み出された種別が「詳細表示」の場合(S1205:YES)、着信相手に関する詳細情報(アドレス帳の各種情報や顔写真など)をHMD通信部16を介してHMD8の表示部86に表示させる(S1206)。そして、操作部19を介したユーザ操作(音声通話、テレビ電話通話、着信拒否、留守番電話、転送のための操作等)が行われたか否かの監視を開始する(S1207)、ユーザ操作が行われた場合にはそのユーザ操作に基づいて所定の処理(音声通話、テレビ電話通話、着信拒否、留守番電話、転送等)が実行され(S1207:YES、S1208)、図10に示すS1003に戻る。ユーザ操作が行われなかった場合には(S1207:NO)、通話の着信が終了したか否かの監視を開始し(S1209)、通話の着信が終了した場合には(S1209:YES)、携帯電話機1の表示部18に「着信あり」を表示して(S1210)、図10に示すS1003に戻る。
【0066】
携帯電話機1は、読み出された種別が「音声通話」の場合(S1205:NO、S1211:YES)、無線通信部14を介した着信相手との音声通話処理を実行する(S1212)。そして、着信相手に関する詳細情報(アドレス帳の各種情報や顔写真等)をHMD通信部16を介してHMD8の表示部86に表示させた後(S1213)、図10に示すS1003に戻る。
【0067】
携帯電話機1は、読み出された発信制御情報710の種別が「詳細表示」でも「音声通話」でもなく「テレビ電話通話」である場合(S1205:NO、S1211:NO)、無線通信部14を介した着信相手とのテレビ電話通話処理を実行する(S1214)。そして、上記の音声通話の場合と同様に、着信相手に関する詳細情報をHMD通信部16を介してHMD8の表示部86に表示させた後(S1215)、図10に示すS1103に戻る。
【0068】
一方、携帯電話機1は、距離検出部22によってHMD8との接触を検出しなかった場合(S1203)、操作部19を介したユーザ操作(音声通話、テレビ電話通話、着信拒否、留守番電話、転送のための操作等)が行われたか否かの監視を開始し(S1216)、ユーザ操作が行われた場合(S1216:YES)にはS1208に進む。また、ユーザ操作が行われなかった場合には(S1216:NO)、通話の着信が終了したか否かの監視を開始し(S1217)、通話の着信が終了した場合には(S1217:YES)、S1210に進む。
【0069】
図13は図10で説明したメール着信制御処理(S1010)の一例を説明するフローチャートである。
【0070】
まず携帯電話機1は、着信相手からの電子メールの着信が検出されると、ユーザに対してメールの着信を報知する(S1301)。尚、着信メールの報知は、例えば、着信音出力、着信画像表示、着信灯の点滅光等によって行われる。
【0071】
次に携帯電話機1は、距離検出部22によってHMD8と接触したか否かの監視を開始する(S1302)。HMD8と接触したことが検出された場合(S1302:YES)、着信相手から受信した着信メールをメール記憶部138に記憶する(S1303)。そして、着信メールをHMD通信部16を介してHMD8の表示部86に表示させた後(S1304)、図10に示すS1003に戻る。
【0072】
一方、携帯電話機1は、距離検出部22によってHMD8との接触を検出しなかった場合(S1302:NO)、操作部19を介したユーザ操作によって着信メールを表示させる操作が行われたか否かの監視を開始する(S1305)。着信メールの表示操作が行われた場合(S1305:YES)、S1303に進み、着信メールの表示操作が行われなかった場合(S1305:NO)、着信が終了したか否かの監視を開始する(S1306)。
【0073】
携帯電話機1は、電子メールの着信が終了した場合には(S1306:YES)、着信相手から受信した着信メールをメール記憶部138に記憶し(S1307)、表示部18において「着信メールあり」を表示する(S1308)。一方、電子メールの着信が終了していない場合には(S1306:NO)、S1302に戻る。
【0074】
図14は、図10で説明したメインルーチンから呼び出される一つのサブルーチンとしての表示制御処理(S1012)の一例を説明するフローチャートである。
【0075】
まず携帯電話機1は、距離検出部22によって携帯電話機1とHMD8との接触が検出されると、着信相手からの音声通話又はテレビ電話通話の着信があったことを報知する「着信あり」が自己の表示部18に表示されている状態であるか否かを判別する(S1401)。携帯電話機1は、自己の表示部18に前記の「着信あり」が表示中であれば(S1401:YES)、着信履歴記憶部134に記憶されている着信履歴をHMD通信部16を介してHMD8の表示部86に表示させた後(S1402)、図10に示すS1003に戻る。
【0076】
つぎに携帯電話機1は、自己の表示部18に前記の「着信あり」が表示中でなければ(S1401:NO)、着信相手からの電子メールの着信があったことを報知する「着信メールあり」が自己の表示部18に表示されているかどうかを判別する(S1403)。携帯電話機1は、自己の表示部18に前記の「着信メールあり」が表示中であれば(S1403:YES)、メール記憶部138に記憶される着信メールをHMD通信部16を介してHMD8の表示部86に表示させた後(S1404)、図10に示すS1003に戻る。
【0077】
携帯電話機1は、自己の表示部18に前記の「着信あり」や前記の「着信メールあり」の表示が行われていない場合(S1401:NO、S1403:NO)、HMD通信部16を介してHMD8の表示部86の方、若しくは携帯電話機1の表示部18の方で任意の表示(待受画面、通話画面、機能画面など)が行われているかを判別する(S1405)。
【0078】
HMD8の表示部86の方で任意の表示が行われていれば(S1405:YES)、その任意の表示内容を自己の表示部18に表示させる(S1406)。一方、HMD8の表示部86の方で任意の表示が行われていなければ(S1405:NO)、自己の表示部18に表示されている表示内容をHMD8の表示部86に表示させる(S1407)。
【0079】
ところで、以上の説明では、携帯電話機1とHMD8との接触を各制御(発信制御処理、着信制御処理、メール着信制御処理)の一つの契機としているが、これに限らず、携帯電話機1とHMD8双方の距離検出部22、87によって、携帯電話機1とHMD8との距離が所定の距離(例えば、3cm)以内に近づいたことを契機としてもよい。
【0080】
また、発信制御処理における発信は、音声発信やメール発信に限らず、データ通信など任意の通信の発信でもよい。着信制御処理、メール着信制御処理、表示制御処理における着信についても同様に、音声着信やメール着信に限らず、任意の通信の着信でもよい。
【0081】
図15は図10で説明したメインルーチンから呼び出される一つのサブルーチンとしての機能起動処理(S1014)の一例を説明するフローチャートである。
【0082】
まず携帯電話機1は、自己に搭載された機能を起動すべくユーザによって機能起動操作が行われた場合、表示制御情報記憶部131に記憶された表示制御情報610の中で設定フラグが「1」に設定された種別611の読み出しを行う(S1501)。
【0083】
つぎに携帯電話機1は、読み出された種別611が「スタイル」であった場合(S1502:YES)、スタイル検出部21によって自己の筐体(第1の筐体101、第2の筐体102)の現在のスタイル(オープンスタイル、クローズスタイル、ビュースタイル)を検出する(S1503)。そして、携帯電話機1は、検出されたスタイルと、それに対応した表示制御情報610の制御内容612に基づいて、HMD8の表示部86又は携帯電話機1の表示部18のどちらで表示するかを判別する(S1504)。
【0084】
HMD8の表示部86で表示することが判別された場合(S1505:YES)、HMD通信部16を介してHMD8の表示部86に対して機能起動操作により起動指示された機能を表示させた後(S1506)、図10に示すS1003に戻る。携帯電話機1の表示部18で表示することが判別された場合(S1505:NO)、表示部18に対して機能起動操作により起動指示された機能を表示させた後(S1507)、図10に示すS1003に戻る。
【0085】
携帯電話機1は、読み出された種別611が「スタイル+機能」であった場合(S1502:NO、S1508:YES)、スタイル検出部21によって自己の筐体の現在のスタイルを検出する(S1509)。そして、携帯電話機1は、検出されたスタイルと、機能起動操作によって起動指示された機能と、それらに対応した表示制御情報610の制御内容612に基づいて、HMD8の表示部86又は携帯電話機1の表示部18のどちらで表示するかを判別する(S1510)。そして、S1505に進む。
【0086】
携帯電話機1は、読み出された種別611が「スタイル」でも「スタイル+機能」でもなかった場合(S1502:NO、S1508:NO)、表示履歴910を参照して、機能起動操作によって起動指示された機能が、表示履歴910に記憶されているか否かを判別する(S1511)。表示履歴910に起動指示された機能が記憶されていれば(S1511:YES)、携帯電話機1は、起動指示された機能と、それに対応する表示履歴910の内容に基づいて、HMD8の表示部86又は携帯電話機1の表示部18のどちらで表示するかを判別する(S1512)。そして、S1505に進む。尚、表示履歴910に起動指示された機能が記憶されていなければ、S1507に進む。
【0087】
ところで、起動指示された機能が表示履歴910に複数記憶されており、HMD8の表示部86で表示された履歴と携帯電話機1の表示部18で表示された履歴の双方が存在する場合、最新の履歴(ID911の最も若いレコード)に従ってもよいし、最も頻度の高い履歴に従ってもよい。また、ユーザ操作によって選択可能にしてもよい。
【0088】
また、本機能起動処理で用いられるスタイルは、図2に説明したものに限られず、端末装置の筐体構造に応じた配置状態でよい。
【0089】
また、本機能起動処理で用いられる機能は、図9に説明したテレビ放送の再生(放送電波再生機能)、アドレス帳、電子メールの表示(電子メール機能)、所定の画像再生(静止画再生機能、動画再生機能)に限らず、任意の機能でよい。
【0090】
以上によれば、外部表示装置の表示部および端末装置の表示部の表示を、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、適切に制御することができる。
【0091】
また、外部表示装置の表示部および端末装置の表示部の表示を、外部表示装置と端末装置との距離に応じて、適切に制御することができる。
【0092】
また、外部表示装置と端末装置とが近づいた場合、あるいは接触した場合に、端末装置に搭載されている機能(通話、メール、テレビ、画像再生、アドレス帳等)の表示を、外部表示装置および端末装置のいずれか一方の表示部から他方の表示部に切り替えて表示させることができる。すると、ユーザは表示を切り替えたい場合に、外部表示装置と端末装置とを近づけたり接触させたりすればよいので、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、外部表示装置および端末装置のいずれか一方の表示部の表示をユーザの意思に従って制御することができる。
【0093】
また、着信報知状態(着信中であることを報知している状態、あるいは着信後に着信があったことを報知している状態)の場合に、外部表示装置と端末装置とが近づいたときあるいは接触したときに、通信機能(着信画面、通話画面など)の表示を外部表示装置の表示部に表示させることができる。すると、ユーザは外部表示装置と端末装置とを近づけたり接触させたりすれば外部表示装置の表示部に通信機能の表示をさせることができるので、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、外部表示装置および端末装置のいずれか一方の表示部の表示をユーザの意思に従って制御することができる。
【0094】
また、端末装置が着信報知状態(着信中)の場合であり、外部表示装置と端末装置とが近づいたときあるいは接触したときに、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、音声通話状態に遷移させることができる。
【0095】
また、端末装置が着信報知状態(着信中)の場合であり、外部表示装置と端末装置とが近づいたときあるいは接触したときに、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、テレビ電話通話状態に遷移させることができる。
【0096】
また、端末装置が着信報知状態(着信中、着信後に着信ありを表示している状態)の場合であり、外部表示装置と端末装置とが近づいたときあるいは接触したときに、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、着信に関する情報(着信相手の詳細情報や着信履歴)を表示させることができる。
【0097】
また、端末装置がメール着信報知状態(着信中、着信後に着信メールありを表示している状態)の場合であり、外部表示装置と端末装置とが近づいたときあるいは接触したときに、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、着信メールを表示させることができる。
【0098】
また、発信相手を指定している状態(アドレス帳、発信履歴、着信履歴などで発信相手を表示している状態、あるいは電話番号やメールアドレスを入力している状態)において、外部表示装置と端末装置とが近づいた場合あるいは接触した場合に、通信機能(発信画面、通話画面)の表示を外部表示装置の表示部に表示させることができる。ユーザは外部表示装置と端末装置とを近づけたり接触させたりすれば外部表示装置の表示部に通信機能の表示をさせることができるので、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、表示部の表示をユーザの意思に従って制御することができる。
【0099】
また、発信相手を指定している状態の場合であり、外部表示装置と端末装置とが近づいたときあるいは接触したときに、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、音声発信状態に遷移させることができる。
【0100】
また、発信相手を指定している状態の場合であり、外部表示装置と端末装置とが近づいたときあるいは接触したときに、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、テレビ電話発信状態に遷移させることができる。
【0101】
また、発信相手を指定している状態の場合であり、外部表示装置と端末装置とが近づいたときあるいは接触したときに、ユーザの煩雑な操作を必要とせずに、メール発信状態に遷移させることができる。
【0102】
また、外部表示装置の表示部および端末装置の表示部の表示を、過去の表示履歴に応じて、適切に制御することができる。
【0103】
また、外部表示装置の表示部および端末装置の表示部の表示を、端末装置の筐体のスタイルに応じて、適切に制御することができる。
【0104】
また、外部表示装置の表示部および端末装置の表示部の表示を、端末装置の筐体のスタイルと表示させる機能に応じて、適切に制御することができる。
【0105】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0106】
(付記1)
外部表示装置との間の距離を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された距離に基づいて、自己に搭載された所定機能を前記外部表示装置の表示部に表示させるか、若しくは自己の表示部に表示させるかを判別する判別手段と、
前記判別手段による判別結果に基づいて、前記外部表示装置の表示部および前記自己の表示部の表示を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【0107】
(付記2)
付記1に記載の端末装置であって、
前記判別手段は、前記所定機能が前記外部表示装置の表示部又は前記自己の表示部のうちいずれか一方の表示部に表示されている状態において、前記検出手段によって、前記外部表示装置との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と接触したことが検出された場合に、他方の表示部に前記所定機能を表示させる旨を判別することを特徴とする端末装置。
【0108】
(付記3)
付記1に記載の端末装置であって、当該端末装置は、前記所定機能として通信機能を備え、
前記判別手段は、着信報知状態である場合に、前記検出手段によって、前記外部表示装置との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と接触したことが検出された場合に、前記外部表示装置の表示部に前記通信機能を表示させる旨を判別することを特徴とする端末装置。
【0109】
(付記4)
付記3に記載の端末装置であって、
前記着信報知状態である場合に、前記検出手段によって、前記外部表示装置との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と接触したことが検出された場合に、音声通話状態に遷移する通信制御手段を備えることを特徴とする端末装置。
【0110】
(付記5)
付記3に記載の端末装置であって、
前記着信報知状態である場合に、前記検出手段によって、前記外部表示装置との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と接触したことが検出された場合に、テレビ電話通話状態に遷移する通信制御手段を備えることを特徴とする端末装置。
【0111】
(付記6)
付記3に記載の端末装置であって、
前記着信報知状態である場合に、前記検出手段によって、前記外部表示装置との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と接触したことが検出された場合に、着信に関する情報を表示する情報表示手段を備えることを特徴とする端末装置。
【0112】
(付記7)
付記3に記載の端末装置であって、
メール着信報知状態である場合に、前記検出手段によって、前記外部表示装置との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と接触したことが検出された場合に、着信したメールを表示する情報表示手段を備えることを特徴とする端末装置。
【0113】
(付記8)
付記1に記載の端末装置であって、当該端末装置は、前記所定機能として通信機能を備え、
前記判別手段は、発信相手を指定している状態の場合において、前記検出手段によって、前記外部表示装置との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と接触したことが検出された場合に、前記外部表示装置の表示部に前記通信機能を表示させる旨を判別することを特徴とする端末装置。
【0114】
(付記9)
付記8に記載の端末装置であって、
前記発信相手を指定している状態の場合に、前記検出手段によって、前記外部表示装置との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と接触したことが検出された場合に、音声発信状態に遷移する通信制御手段を備えることを特徴とする端末装置。
【0115】
(付記10)
付記8に記載の端末装置であって、
前記発信相手を指定している状態の場合に、前記検出手段によって、前記外部表示装置との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と接触したことが検出された場合に、テレビ電話発信状態に遷移する通信制御手段を備えることを特徴とする端末装置。
【0116】
(付記11)
付記8に記載の端末装置であって、
前記発信相手を指定している状態の場合に、前記検出手段によって、前記外部表示装置との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と接触したことが検出された場合に、メール発信状態に遷移する通信制御手段を備えることを特徴とする端末装置。
【0117】
(付記12)
外部表示装置の表示部に自己に搭載されている所定機能を表示させたか、若しくは自己の表示部に表示させたのかを、当該所定機能ごとに表示履歴として記憶する記憶手段と、
前記所定機能を起動するにあたって、前記記憶手段に記憶されている表示履歴に基づいて、当該所定機能を前記外部表示装置の表示部に表示させるか、若しくは前記自己の表示部に表示させるかを判別する判別手段と、
前記判別手段による判別結果に基づいて、前記外部表示装置の表示部および前記自己の表示部の表示を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【0118】
(付記13)
自己の筐体の配置状態を示すスタイルを検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出されたスタイルに基づいて、自己に搭載されている所定機能を外部表示装置の表示部に表示させるか、若しくは自己の表示部に表示させるかを判別する判別手段と、
前記判別手段による判別結果に基づいて、前記外部表示装置の表示部および前記自己の表示部の表示を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【0119】
(付記14)
付記13に記載の端末装置であって、
前記判別手段は、前記検出手段によって検出されたスタイルとともに前記所定機能に基づいて、前記外部表示装置の表示部に表示させるか、もしくは前記自己の表示部に表示させるかを判別することを特徴とする端末装置。
【0120】
(付記15)
コンピュータに、
外部表示装置との間の距離を検出する検出機能と、
前記検出機能によって検出された距離に基づいて、端末装置に搭載された所定機能を前記外部表示装置の表示部に表示させるか、若しくは前記端末装置の表示部に表示させるかを判別する判別機能と、
前記判別機能による判別結果に基づいて、前記外部表示装置の表示部および前記端末装置の表示部の表示を制御する表示制御機能と、
を実現させるためのプログラム。
【0121】
(付記16)
コンピュータに、
外部表示装置の表示部に端末装置に搭載されている所定機能を表示させたか、若しくは前記端末装置の表示部に表示させたのかを、当該所定機能ごとに表示履歴として記憶する記憶機能と、
前記所定機能を起動するにあたって、前記記憶機能に記憶されている表示履歴に基づいて、当該所定機能を前記外部表示装置の表示部に表示させるか、若しくは前記端末装置の表示部に表示させるかを判別する判別機能と、
前記判別機能による判別結果に基づいて、前記外部表示装置の表示部および前記端末装置の表示部の表示を制御する表示制御機能と、
を実現させるためのプログラム。
【0122】
(付記17)
コンピュータに、
端末装置の筐体の配置状態を示すスタイルを検出する検出機能と、
前記検出機能によって検出されたスタイルに基づいて、前記端末装置に搭載されている所定機能を外部表示装置の表示部に表示させるか、若しくは前記端末装置の表示部に表示させるかを判別する判別機能と、
前記判別機能による判別結果に基づいて、前記外部表示装置の表示部および前記端末装置の表示部の表示を制御する表示制御機能と、
を実現させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0123】
1 携帯電話機
101 第1の筐体
102 第2の筐体
11 中央制御部
12 ROM
13 RAM
14 無線通信部
15 テレビ・ラジオ放送通信部
16 HMD通信部
17 音声信号処理部
18、181、182 表示部
19 操作部
20 RTC
21 スタイル検出部
22 距離検出部
2 交換機
3 移動体通信網
4 基地局
5 メールサーバ
6 放送局
7 送信基地局
8 HMD
81 中央制御部
82 ROM
83 RAM
84 携帯電話機通信部
85 音声信号処理部
850 支持部材
851 スピーカ
852 マイクロフォン
86 表示部
87 操作部
88 距離検出部
610 表示制御情報
611 種別
612 制御内容
613 設定フラグ
710 発信制御情報
810 着信制御情報
910 表示履歴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己表示部と、
筐体と、
当該筐体の配置状態を示すスタイルを検出する検出手段と、
自己に搭載されている複数の機能を起動させる起動手段と、
前記検出手段によって検出されたスタイルと前記起動手段によって起動された機能とに応じて、起動された機能による表示を外部表示装置の表示部に表示させるか、前記自己表示部に表示させるかを判別する判別手段と、
前記判別手段による判別結果に基づいて、前記外部表示装置の表示部および前記自己表示部の表示を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端末装置であって、
前記判別手段は、前記検出手段によって検出されたスタイルと前記起動手段によって起動された機能とに応じ、所定のテーブルを検索することによって、起動された機能による表示を前記外部表示装置の表示部に表示させるか、前記自己表示部に表示させるかを判別することを特徴とする端末装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の端末装置であって、
前記検出手段は、前記外部表示装置と自己との間の距離及び前記外部表示装置と自己との接触の少なくとも一方を検出し、
前記判別手段は、前記機能による表示が前記外部表示装置の表示部又は前記自己表示部のうちいずれか一方の表示部に表示されている状態において、前記検出手段によって、前記外部表示装置と自己との間の距離が所定距離以内になったこと、若しくは前記外部表示装置と自己とが接触したことが検出された場合に、他方の表示部に前記機能による表示を表示させる旨を判別することを特徴とする端末装置。
【請求項4】
コンピュータに、
端末装置の筐体の配置状態を示すスタイルを検出する検出機能と、
前記端末装置に搭載されている複数の機能を起動させる起動機能と、
前記検出機能によって検出されたスタイルと前記起動機能によって起動された機能とに応じて、起動された機能による表示を外部表示装置の表示部に表示させるか、前記端末装置の表示部に表示させるかを判別する判別機能と、
前記判別機能による判別結果に基づいて、前記外部表示装置の表示部および前記端末装置の表示部の表示を制御する表示制御機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−92781(P2013−92781A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−264803(P2012−264803)
【出願日】平成24年12月3日(2012.12.3)
【分割の表示】特願2007−264605(P2007−264605)の分割
【原出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】