端末装置及びプログラム
【課題】自己と通信相手との位置関係に応じて通信相手の識別情報の出力を制御する際に、通信相手の位置情報を取得する処理を不要とする。
【解決手段】CPU11は、アドレス帳記憶部ADに記憶されている通信相手の中から自分の近くに居る通信相手の識別情報を表示する場合に、自己の位置情報とアドレス帳に記憶されている通信相手情報とに基づいて、通信相手との通信可否を判別し、その判別結果に基づいて通信相手の識別情報の出力を制御する。
【解決手段】CPU11は、アドレス帳記憶部ADに記憶されている通信相手の中から自分の近くに居る通信相手の識別情報を表示する場合に、自己の位置情報とアドレス帳に記憶されている通信相手情報とに基づいて、通信相手との通信可否を判別し、その判別結果に基づいて通信相手の識別情報の出力を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、通信相手の識別情報を出力する端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信相手の識別情報として例えば、名前、電話番号を記憶するアドレス帳機能を有する携帯電話装置などの端末装置として、自己の現在位置と通信相手の情報に基づいて、通信相手の識別情報の表示を制御するようにした技術が開示されている。例えば、自己の現在位置を検出して、その自己の現在位置と電話帳(アドレス帳)に記憶されている通信相手の住所情報から自己と通信相手の距離を算出して、その距離が近い順に通信相手の情報(例えば、名前、電話番号)を表示するようにした携帯移動電話機が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−165501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した先行技術は、アドレス帳に記憶されている住所に通信相手が常に居るとは限らないので、その住所に基づいてその相手の情報を表示したとしても、現状と大きく相違することが起り得る。例えば、アドレス帳の住所からはAさんが1番近くに居ると算出された場合でも、実際にはBさんの方が近くに居るということも起り得る。
【0005】
ところで、近年、通信相手の位置情報を取得する技術が実用化されているため、これを利用して、アドレス帳内の通信相手毎にその位置情報を取得することもできるが、アドレス帳の大容量化によって大勢の通信相手が記憶されている場合に、その全員の位置情報を取得するものとすると、処理の負担が大きく膨大な時間がかかるため、現実的な方法とは言えなかった。
【0006】
この発明の課題は、自己と通信相手との位置関係に応じて通信相手の識別情報の出力を制御する際に、通信相手の位置情報を取得する処理を不要とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、通信相手の識別情報を出力する端末装置であって、少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する自己位置取得手段と、この自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手情報とに基づいて当該通信相手との通信可否を判別する判別手段と、この判別手段によって判別された通信相手との通信可否に基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する出力制御手段とを具備したことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項5記載の発明)。
【0008】
なお、上述した請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手の住所情報を記憶し、前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の住所情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する(請求項2記載の発明)。
【0009】
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手と通信した際に取得した当該通信相手の位置情報を記憶し、前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する(請求項3記載の発明)。
【0010】
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報から導かれる位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する(請求項4記載の発明)。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、自己と通信相手との位置関係に応じて通信可否を判別して当該通信相手の識別情報の出力を制御する際に、通信相手の位置情報を実際に取得しなくても通信相手との通信可否を判別することができ、通信相手の位置情報を取得する処理を不要とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】端末装置として適用した携帯電話装置の通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話装置1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】アドレス帳記憶部ADの内容を説明するための図。
【図4】電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置1の全体動作を示したフローチャート。
【図5】アドレス帳登録処理(図4のステップA4)を詳述するためのフローチャート。
【図6】音声着信処理(図4のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図7】メール着信処理(図4のステップA8)を詳述するためのフローチャート。
【図8】発信処理(図4のステップA10)を詳述するためのフローチャート。
【図9】アドレス帳の中から位置取得対象となる通信相手(自分の近くに居る通信相手)を抽出する抽出処理(図8のステップE2)を詳述するためのフローチャート。
【図10】表示制御処理(図8ステップE2)を詳述するためのフローチャート。
【図11】アドレス帳表示処理(図4のステップA12)を詳述するためのフローチャート。
【図12】発信メニュー画面を例示した図。
【図13】アドレス帳表示画面を例示した図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1〜図13を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、端末装置として適用した携帯電話装置の通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話装置1は、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)などを備えたもので、最寄りの基地局2A、交換機2Bを介して無線通信網2に接続されていると共に、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3に接続されており、携帯電話装置1と位置情報管理サーバ3との間での位置登録応答によって携帯電話装置1の位置情報が位置情報管理サーバ3に定期的に登録される。この場合、携帯電話装置1は、GPS(Global Positioning System)衛星4からの受信結果を位置情報管理サーバ3に送信して位置情報の要求を行い、位置情報管理サーバ3は、このGPS情報に基づいて携帯電話装置1の現在位置を算出して登録する。
【0014】
携帯電話装置1は、自己の位置情報を取得するほか、通信相手の位置情報を取得するようにしているが、自己の位置情報を取得する際に、GPS衛星4から受信した信号に基づいて位置情報を算出取得してもよいし、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得するようにしてもよい。また、携帯電話装置1は、通信相手の位置情報を取得する際に、無線通信網2を介して相手の携帯電話装置1から受信取得してもよいし、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得するようにしてもよい。
【0015】
携帯電話装置1は、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6に接続されている。このデータベースサーバ6は、各種のデータベースを記憶管理するサーバであり、このデータベースサーバ6には、「住所」と「位置情報」とを対応付けたデータベースと、「市外局番が示す地域(地名)」と「位置情報」とを対応付けたデータベースと、「携帯電話番号」と「携帯電話の番号が示す契約地域(地名)」と「位置情報」とを対応付けたデータベースと、「電話番号/メールアドレス」と「通信サービスエリア(国)」とを対応付けたデータベースとが備えられている。
【0016】
図2は、携帯電話装置1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
CPU11は、ROM12内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話装置1の全体動作を制御する中央演算処理装置である。ROM12は、プログラム領域とデータ領域とを有し、このプログラム領域には、後述する図4〜図11に示す動作手順に応じて本実施例を実現するためのプログラムが格納されている。RAM13は、ワーク領域を有する内部メモリで、後述するアドレス帳記憶部AD、メール記憶部MLなどを有している。
【0017】
無線通信部14は、無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能の動作時に最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して送話スピーカSPから音声出力させ、また、受話マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。GPS通信部16は、GPS衛星4からGPS情報を受信取得するもので、CPU11は、GPS通信部16から受信した信号に基づいて自己の位置情報を算出取得することができる。
【0018】
表示部17は、高精細液晶あるいは有機ELなどを使用したもので、文字情報、画像情報、各種のメッセージなどを高品位に表示する。操作部18は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを行うもので、CPU11は、操作部18からの入力信号に応じた処理を実行する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)19は、時計部を構成するもので、CPU11は、RTC19から現在日時を取得する。
【0019】
図3は、アドレス帳記憶部ADの内容を説明するための図である。
アドレス帳は、通信相手の識別情報を含む通信相手情報を複数記憶する構成となっており、その内容はユーザ操作によって任意に登録されたもので、このアドレス帳を構成する各レコードは、「アドレス帳ID」、「名前」、「電話番号(自宅)」、「市外局番地域の位置情報」、「電話番号(携帯)」、「契約地域の位置情報」、「メールアドレス」、「住所」、「住所の位置情報」、「通信位置(前回)」、「通話回数」、「メール回数」の各項目を有している。なお、「名前」は必須登録項目であるが、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「メールアドレス」、「住所」は任意登録項目であり、図示のように任意登録項目に付した「−」は、情報が登録されていない項目を示している。また、このアドレス帳には、例えば、最大500人分のアドレス帳データが記憶可能となっている。
【0020】
「アドレス帳ID」は、通信相手毎に割り当てられた一連番号である。「名前」、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「メールアドレス」は、通信相手を識別可能な識別情報である。「電話番号(自宅)」は、自宅に設置されている固定電話機の電話番号である。「市外局番地域の位置情報」は、通信相手の識別情報から導かれる位置情報、つまり、「電話番号(自宅)」から通信相手が居る地域として推定された位置情報であり、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスすることで、「電話番号(自宅)」の市外局番が示す地域に対応する位置情報を受信取得して「電話番号(自宅)」に対応して登録された市外局番地域の位置情報である。
【0021】
「電話番号(携帯)」は、相手が所持している携帯電話装置の電話番号である。「契約地域の位置情報」は、通信相手の識別情報から導かれる位置情報、つまり、「電話番号(携帯)」から通信相手が居る地域として推定された位置情報であり、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスすることで、「電話番号(携帯)」の番号(090や080以下の番号)が示す契約地域に対応する位置情報を受信取得して「電話番号(携帯)」に対応して登録された契約地域の位置情報である。「住所」、「住所の位置情報」、「通信位置(前回)」、「通話回数」、「メール回数」は、その他の通信相手情報である。「住所」、「住所の位置情報」は、通信相手の住所情報である。そして、この「住所の位置情報」は、「住所」通信相手が居る場所として推定された位置情報であり、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスすることで、「住所」が示す地点の位置情報を受信取得して「住所」に対応して登録された住所情報である。
【0022】
「通信位置(前回)」は、通信相手と通信した際に取得したその相手の位置情報である。つまり、「通信位置(前回)」は、前回通信時に通信相手が居た場所を示す位置情報(通信相手の前回の位置情報)であり、通信(通話あるいはメール)が行われる毎に自動更新される。「通話回数」は、現時点までに通信相手と通話を交わした累計値であり、「メール回数」は、現時点までに当該相手とメールを交わした累計値である。なお、「通話回数」、「メール回数」は、例えば、所定期間(例えば、1ヶ月)分の累計値であってもよい。
【0023】
アドレス帳の内容は、アドレス帳の表示操作時に読み出されてリスト表示される。また、通話発信あるいはメール発信操作時にCPU11は、アドレス帳を参照することによって、自分の近くに居る可能性の高い通信相手を推定し、この通信相手の位置情報を取得するようにしている。すなわち、通話発信あるいはメール発信操作時にCPU11は、自己の位置情報を取得するほか、アドレス帳の先頭から1レコード分のアドレス帳データを読み出し、自己の位置情報とアドレス帳データ内の「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」、「住所の位置情報」、「通信位置(前回)」のいずれかと比較して自己の位置からの距離(直線距離)を算出する動作をアドレス帳データ毎に繰り返すことによって距離の短い通信相手(自分の近くに居る通信相手)を抽出して、この通信相手の位置情報を取得するようにしている。
【0024】
言い換えれば、CPU11は、アドレス帳に記憶されている各通信相手の位置情報を全て取得しなくても、自分の近くに居る可能性の高い通信相手を位置取得対象の通信相手として抽出したのち、当該通信相手の位置情報(現在の位置情報)を取得するようにしている。その際、自己の位置情報とアドレス帳に記憶されている通信相手情報に基づいて、アドレス帳の中からいずれかの通信相手(複数あるいは単数の通信相手)を抽出するが、「住所」、「通信位置(前回)」、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」のいずれかを通信相手情報として、それに対応する「住所の位置情報」、「通信位置(前回)」、「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」に基づいて通信相手の抽出を行うようにしている。
【0025】
次に、この実施例における携帯電話装置1の動作概念を図4〜図11に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。
【0026】
図4は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置1の全体動作を示したフローチャートである。
先ず、CPU11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、無線通信部14を作動させて現在位置を登録する待受処理を行うと共に、所定の待受画像を読み出して表示出力させながら電話/メールの待受状態となる(ステップA2)。この待受状態において、アドレス帳への登録を指示する登録操作が行われると(ステップA3でYES)、CPU11は、アドレス帳登録処理を実行する(ステップA4)。
【0027】
図5は、アドレス帳登録処理(図4のステップA4)を詳述するためのフローチャートである。
このアドレス帳登録処理は、アドレス帳の内容を任意に変更する変更登録あるいは新規データを追加登録するもので、CPU11は、変更登録が指示された場合には(ステップB1でYES)、アドレス帳の内容をリスト表示させたのち(ステップB2)、このアドレス帳画面の中から変更対象のアドレス帳データがユーザ操作によって指定されると(ステップB3)、このアドレス帳データの変更画面に切り替える(ステップB4)。
【0028】
ここで、変更対象項目が指定されて新たな項目データが入力されると(ステップB5)、アドレス帳内の指定項目の内容を入力されたデータに書き替えて当該項目のデータを変更したのち(ステップB6)、この変更項目が「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「住所」のいずれであれば(ステップB7でYES)、この変更後のデータを一時記憶しておく(ステップB8)。以下、変更終了が指示されるまで(ステップB9)、上述のステップB5に戻り、1項目毎に項目データを変更する処理を繰り返す。
【0029】
ここで、変更終了が指示されると(ステップB9でYES)、上述のステップB8で一時記憶しておいた変更後のデータを読み出すと共に、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスし(ステップB10)、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「住所」の変更後のデータに基づいて対応する位置情報を受信取得し、これを「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」、「住所の位置情報」として書き込んで当該項目の内容を変更する(ステップB11)。この場合、データベースサーバ6をアクセスすることによって、市外局番が示す地域と位置情報とを対応付けたデータベースから「市外局番地域の位置情報」を受信取得し、また、「電話番号(携帯)」が示す契約地域と位置情報とを対応付けたデータベースから「契約地域の位置情報」を受信取得し、また、住所情報と位置情報とを対応付けたデータベースから「住所の位置情報」を受信取得する。
【0030】
また、新規登録が指示された場合には(ステップB1でNO)、アドレス帳データの新規登録画面を表示させる(ステップB12)。なお、新規登録時に「名前」は、必須登録項目であるのに対し、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「メールアドレス」、「住所」は、必要に応じて登録する任意登録項目である。この新規登録画面内において、入力項目が指定されてその項目データが新規入力されると(ステップB13)、アドレス帳内の指定項目に入力されたデータを新規登録したのち(ステップB14)、この登録項目が「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「住所」のいずれであれば(ステップB15でYES)、この登録データを一時記憶しておく(ステップB16)。
【0031】
以下、登録終了が指示されるまで(ステップB17)、上述のステップB13に戻り、1レコード毎にアドレス帳データを新規登録する処理を繰り返す。ここで、登録終了が指示されると(ステップB17でYES)、上述のステップB16で一時記憶しておいた登録済みの項目データを読み出すと共に、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスし(ステップB18)、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「住所」のデータに基づいて対応する位置情報を受信取得し、これを「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」、「住所の位置情報」として新規登録する(ステップB19)。
【0032】
また、待受状態においてCPU11は、無線通信部14からの着信有り信号に基づいて音声着信を検出すると(図4のステップA5でYES)、音声着信処理を実行し(ステップA6)、また、メール着信を検出すると(ステップA7でYES)、メール着信処理を実行する(ステップA8)。
【0033】
図6は、音声着信処理(図4のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、着信音などで着信報知を行ったのち(ステップC1)、その通信相手との回線接続に応答して音声通話可能状態となる(ステップC2)。そして、この通信相手との回線接続が遮断されると、通信相手の電話番号に基づいてアドレス帳記憶部ADを検索し、該当するアドレス帳データが有れば、その「通話回数」に“1”を加算する更新処理を行ったのち(ステップC3)、その通信相手の位置情報を取得し(ステップC4)、この位置情報を該当する「通信位置(前回)」に書き込んで前回通信位置の更新を行う(ステップC5)。なお、上述したように通信相手の位置情報は、無線通信網2を介して相手の携帯電話装置1から受信取得してもよいし、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得するようにしてもよい。
【0034】
図7は、メール着信処理(図4のステップA8)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、着信音などで着信報知を行ったのち(ステップD1)、その着信メールをメール記憶部MLに記憶する(ステップD2)。そして、この通信相手のメールアドレスに基づいてアドレス帳記憶部ADを検索し、該当するアドレス帳データが有れば、その「メール回数」に“1”を加算する更新処理を行ったのち(ステップD3)、その通信相手の位置情報を取得し(ステップD4)、この位置情報を該当する「通信位置(前回)」に書き込んで前回通信位置の更新を行う(ステップD5)。
【0035】
一方、待受状態において通話発信あるいはメール発信操作が行われると(図4のステップA9)、発信処理の実行に移る(ステップA10)。
図8は、発信処理(図4のステップA10)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、自己の位置情報を取得して記憶保持しておく(ステップE1)。なお、上述したように自己の位置情報は、GPS衛星4から受信した信号に基づいて位置情報を算出取得してもよいし、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得するようにしてもよい。また、自己の位置情報を定期的に取得して記憶保持しておき、その最新の位置情報を読み出して取得するようにしてもよい。そして、アドレス帳記憶部ADをアクセスして、位置取得対象となる通信相手を抽出する抽出処理を行う(ステップE2)。
【0036】
図9は、アドレス帳の中から位置取得対象となる通信相手(自分の近くに居る通信相手)を抽出する抽出処理(図8のステップE2)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、アドレス帳ポインタNに初期値“1”をセットしたのち(ステップE14)、このポインタNの値で指定されるN件目のアドレス帳データを読み出す(ステップE15)。最初は1件目のアドレス帳データ(先頭レコード)が読み出される。そして、以下、自己と相手との距離関係を自己の位置情報と通信相手情報に基づいて推定するが、その際、アドレス帳内の通信相手情報である住所情報、通信位置情報、電話番号(自宅)情報、電話番号(携帯)情報の順位でその推定を行うようにしている。
【0037】
先ず、CPU11は、アドレス帳ポインタNによって指定されたアドレス帳データ内に住所情報が登録されていれば(ステップE16でYES)、対応する「住所の位置情報」を読み出し(ステップE17)、自己の位置情報と「住所の位置情報」との直線距離を算出(推定)して一時記憶する(ステップE18)。また、住所情報は登録されていないが、前回の通信位置情報が登録されている場合には(ステップE19でYES)、「通信位置(前回)」を読み出し(ステップE20)、自己の位置情報と「通信位置(前回)」との直線距離を算出して一時記憶する(ステップE21)。
【0038】
また、住所情報、前回の通信位置情報は登録されていないが、電話番号(自宅)情報が登録されている場合には(ステップE22でYES)、対応する「市外局番地域の位置情報」を読み出し(ステップE23)、自己の位置情報と「市外局番地域の位置情報」との直線距離を算出して一時記憶する(ステップE24)。また、住所情報、前回の通信位置情報、電話番号(自宅)情報は登録されていないが、電話番号(携帯)情報が登録されている場合には(ステップE25でYES)、対応する「契約地域の位置情報」を読み出し(ステップE26)、自己の位置情報と「契約地域の位置情報」との直線距離を算出して一時記憶する(ステップE27)。
【0039】
以下、全件のアドレス帳データの読み出しが終了するまで(ステップE28でYES)、アドレス帳ポインタNに“1”を加算したのち(ステップE29)、上述のステップE15に戻り、N件目のアドレス帳データを読み出しながら上述の動作を繰り返す。これによって全件の読み出しが終了すると(ステップE29でYES)、上述のように一時記憶しておいた距離同士を比較することによって、距離が短い通信相手(自分の近くに居る通信相手)として上位10人を抽出する(ステップE30)。
【0040】
このような抽出処理が終わると(図8のステップE2)、表示制御処理に移る(ステップE3)。
図10は、表示制御処理(図8ステップE3)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、上述のようにして抽出された距離が短い上位10人の通信相手の中から更なる絞込みを行うための絞込みポインタNNに初期値“1”をセットしたのち(ステップE31)、図8のステップE1で取得記憶した自己の位置情報を読み出すと共に(ステップE32)、絞込みポインタNNの値で指定されるNN件目の通信相手の位置情報(現在の位置情報)を取得して一時記憶する(ステップE33)。なお、上述したように通信相手の位置情報は、無線通信網2を介して相手の携帯電話装置1から受信取得してもよいし、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得するようにしてもよい。
【0041】
この自己の位置情報と通信相手の位置情報とに基づいてその間の直線距離を算出して一時記憶したのち(ステップE34)、予め記憶されている自己の電話番号及びメールアドレスを自己の情報として読み出すと共に(ステップE35)、絞込みポインタNNの値で指定されるNN件目の通信相手のアドレス帳データから「電話番号」、「メールアドレス」を読み出す(ステップE36)。そして、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスし(ステップE37)、自己の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)と相手の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)から通信可否を判別して、その判別結果を一時記憶する(ステップE38)。
【0042】
すなわち、自己の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)で通信が可能な通信サービスエリアを受信取得して、相手の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)で通信が可能か否かを判別して、その判別結果を一時記憶する。例えば、自分がA国に居て、a事業者の電話番号でかつ国際ローミング契約していれば、B国とC国のa事業者の電話番号と通信可能となる場合に、通信相手がこの条件を満たしているか否かに基づいて相手との通信可否を判別する。なお、メールでは通信可能であるが、音声通話では通信不可となる場合もあり得る。
【0043】
以下、10人分の処理が終了したか、つまり、絞込みポインタNNの値が“10”に到達したかを調べ(ステップE39)、10人分の処理が終了するまで絞込みポインタNNの値に“1”を加算する更新処理を行ったのち(ステップE40)、上述のステップE33に戻り、上述の動作を繰り返すことによって通信相手毎に算出距離と通信可否が一時記憶される。いま、10人分の処理が終了すると(ステップE39でYES)、上述のように一時記憶されている通信相手毎の算出距離を比較し、距離が短い通信相手(自分の近くに居る通信相手)として上位5人を抽出する(ステップE41)。そして、この上位5人の通信相手毎に、その「通話回数」、「メール回数」をアドレス帳から読み出したのち(ステップE42)、上位5人の通信相手を発信候補(選択項目)とする発信メニューを表示させると共に(ステップE43)、通信不可の項目に対してはその色を変えて表示させる(ステップE44)。
【0044】
図12は、発信メニュー画面を例示した図である。このメニュー画面は、上位5人の通信相手を距離の短い順に上から並べるほか、通信相手毎に「通話回数」、「メール回数」の多い項目を上から並べたもので、距離が最も短いのは、「山本○○さん」で通話よりメールの方が多かったことを示している。また、距離が次に短いのは、「佐藤○○さん」でメールより通話の方が多かったことを示している。このメニュー画面の内容は、上下スクロールキーSkの操作でスクロールされて次の項目表示を可能としている。なお、図示の例では、3番目の項目が通信不可と判別された項目であり、特有の表示色(例えば、グレーアウト表示)とすることで識別可能となっている。
【0045】
このような発信メニュー画面が表示されている状態において、そのメニュー項目を選択する操作が行われると(図8のステップE4)、選択項目は音声発信であるかメール発信であるかを調べる(ステップE5)。この発信メニュー画面において、図中、左側の数字は、項目Noであり、任意のメニュー項目を選択する場合には、操作部18の数字キーによって所望する項目Noを入力する。ここで、選択されたメニュー項目が音声発信の項目であれば(ステップE5でYES)、この選択項目に対応付けられている通信相手の電話番号をアドレス帳から読み出し、この電話番号宛に発信を行ったのち(ステップE6)、この相手との回線接続に応じて通話可能状態とする(ステップE7)。そして、通信相手との回線接続が遮断されると、通信相手の電話番号に基づいてアドレス帳を検索し、該当するアドレス帳データの「通話回数」に“1”を加算する更新処理を行ったのち(ステップE8)、その通信相手の位置情報を取得し(ステップE9)、この位置情報を該当する「通信位置(前回)」に書き込んでその通信位置を更新する(ステップE10)。
【0046】
また、選択されたメニュー項目がメール発信の項目であれば(ステップE5でNO)、メール作成画面を表示させてメール作成処理に移る(ステップE11)。そして、選択項目に対応付けられている通信相手のメールアドレスをアドレス帳から読み出し、このメールアドレス宛に発信を行う(ステップE12)。そして、この通信相手の「メール回数」に“1”を加算する更新処理を行ったのち(ステップE13)、当該通信相手の位置情報を取得し(ステップE9)、この位置情報を該当する「通信位置(前回)」に書き込んでその通信位置を更新する(ステップE10)。
【0047】
他方、待受状態においてアドレス帳の内容をリスト表示させるアドレス帳表示操作が行われると(図4のステップA11でYES)、アドレス帳表示処理を実行する(ステップA12)。
図11は、アドレス帳表示処理(図4のステップA12)を詳述するためのフローチャートである。先ず、CPU11は、自己の位置情報を取得して記憶保持したのち(ステップF1)、アドレス帳ポインタNに初期値“1”をセットする(ステップF2)。
【0048】
そして、このポインタNの値で指定されるN件目のアドレス帳データを読み出したのち(ステップF3)、以下、自己と相手との通信可否を自己の位置情報と通信相手情報に基づいて推定するが、その際、上述の場合と同様に、相手のアドレス帳内の通信相手情報である住所、通信位置、電話番号(自宅)、電話番号(携帯)の優先順位で推定するようにしている。先ず、CPU11は、アドレス帳ポインタNによって指定されたアドレス帳データ内に住所情報が登録されていれば(ステップF4でYES)、対応する「住所の位置情報」を読み出し(ステップF5)、自己の位置情報と「住所の位置情報」とから通信が可能か否かを判別して、その判別結果を一時記憶する(ステップF6)。
【0049】
また、住所情報は登録されていないが、前回の通信位置情報が登録されている場合には(ステップF7でYES)、「通信位置(前回)」を読み出し(ステップF8)、自己の位置情報と「通信位置(前回)」とから通信が可能か否かを判別して、その判別結果を一時記憶する(ステップF9)。また、住所情報、前回の通信位置情報は登録されていないが、電話番号(自宅)情報が登録されている場合には(ステップF10でYES)、対応する「市外局番地域の位置情報」を読み出し(ステップF11)、自己の位置情報と「市外局番地域の位置情報」とから通信が可能か否かを判別して、その判別結果を一時記憶する(ステップF12)。また、住所情報、前回の通信位置情報、電話番号(自宅)情報は登録されていないが、電話番号(携帯)情報が登録されている場合には(ステップF13でYES)、対応する「契約地域の位置情報」を読み出し(ステップF14)、自己の位置情報と「契約地域の位置情報」とから通信が可能か否かを判別して、その判別結果を一時記憶する(ステップF15)。
【0050】
以下、全件のアドレス帳データの読み出しが終了するまで(ステップF16でYES)、アドレス帳ポインタNに“1”を加算したのち(ステップF17)、上述のステップF3に戻り、N件目のアドレス帳データを読み出しながら上述の動作を繰り返す。これによって全件の読み出しが終了すると(ステップF16でYES)、上述のように一時記憶しておいた通信可否の判別結果を参照し、通信不可の項目にマークを付けてアドレス帳を表示する(ステップF18)。
図13は、アドレス帳表示画面を例示した図で、このアドレス帳表示画面には通信相手毎にその識別情報として「名前」、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「メールアドレス」が表示されるが、通信不可の相手には枠付きの×マークが付加される。
【0051】
なお、待受状態において電源オフ操作が行われると(ステップA13でYES)、CPU11は、電源オフ処理が行い(ステップA14)、その他の操作が行われると(ステップA15でYES)、この操作に対応した処理として、例えば、Webサイト閲覧処理などを行う(ステップA16)。
【0052】
以上のように、この実施例においてCPU11は、アドレス帳記憶部ADに記憶されている通信相手の中から自分の近くに居る通信相手の識別情報を表示する場合に、全ての通信相手の位置情報を取得しなくても、自己の位置情報とアドレス帳に記憶されている通信相手情報とに基づいて、アドレス帳内からいずれかの通信相手を抽出してその位置情報を取得するようにしたので、位置取得処理の負荷を軽減することができる。つまり、自己と通信相手との位置関係に応じて通信相手の識別情報の出力を制御する際に、複数の通信相手の位置情報を全て取得しなくても、この複数の通信相手の中から位置取得対象となる通信相手を絞り込んでからその位置情報を取得することができ、位置取得処理の負荷を軽減することが可能となる。
【0053】
位置取得対象となる通信相手をアドレス帳の中から抽出する場合に、自己の位置情報とアドレス帳内の「住所」に対応する「住所の位置情報」に基づいて通信相手を抽出するようにしたので、相手の住所が自己の現在位置に近い通信相手を抽出することができ、住所情報から位置取得対象の通信相手を絞り込むことができる。
【0054】
また、位置取得対象となる通信相手をアドレス帳の中から抽出する場合に、自己の位置情報とアドレス帳内の通信位置(前回)に基づいて通信相手を抽出するようにしたので、前回通信したときの相手の位置が自己の現在位置に近い通信相手を抽出することができ、前回通信時の相手の位置情報から位置取得対象の通信相手を絞り込むことができる。
【0055】
また、位置取得対象となる通信相手をアドレス帳の中から抽出する場合に、自己の位置情報と「電話番号(自宅)」に対応する「市外局番地域の位置情報」に基づいて通信相手を抽出するようにしたので、「電話番号(自宅)」から導かれる位置情報から位置取得対象の通信相手を絞り込むことができる。また、アドレス帳内から位置情報の取得対象となる通信相手を抽出する場合に、自己の位置情報と「電話番号(携帯)」に対応する「契約地域の位置情報」に基づいて通信相手を抽出するようにしたので、「電話番号(携帯)」から導かれる位置情報から位置取得対象の通信相手を絞り込むことができる。
【0056】
CPU11は、アドレス帳内から抽出された位置取得対象の通信相手毎にその現在の位置情報を取得し、自己の位置情報と通信相手の位置情報とに基づいて算出された両者間の距離に応じて通信相手の識別情報を表示するようにしたので、自己の近くに居る通信相手を知ることができるほか、自己と通信相手の両者間の距離が近い順に表示することができる。
【0057】
発信操作が行われた際に、自己の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)で通信が可能な通信サービスエリアを受信取得して、相手の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)で通信が可能か否かを判別し、その判別結果を識別表示するようにしたので、発信操作時に相手の通信可否を知ることができる。
【0058】
アドレス帳表示を行う際に、CPU11は、自己の位置情報とアドレス帳内の通信相手情報に基づいて当該通信相手との通信可否を判別し、この通信可否に基づいて当該通信相手を識別表示するようにしたので、通信相手の位置情報を取得しなくてもアドレス帳表示時に相手の通信可否を知ることができる。つまり、自己と通信相手との位置関係に応じて通信可否を判別して当該通信相手の識別情報の出力を制御する際に、通信相手の位置情報を実際に取得しなくても通信相手との通信可否を判別することができ、通信相手の位置情報を取得する処理を不要とすることが可能となる。
【0059】
通信可否を判別する場合に、自己の位置情報とアドレス帳内の「住所」に対応する「住所の位置情報」に基づいて判別することができる。例えば、通信相手の住所が示す国が自己の現在位置が示す国と通信可能な国であるかによって通信可否を判別することができる。
【0060】
通信可否を判別する場合に、自己の位置情報とアドレス帳内の通信位置(前回)に基づいて判別することができる。例えば、前回通信したときの相手の国が自己の現在位置が示す国と通信可能な国であるかによって通信可否を判別することができる。
【0061】
通信可否を判別する場合に、自己の位置情報と「電話番号(自宅)」に対応する「市外局番地域の位置情報」に基づいて判別することができるほか、自己の位置情報と「電話番号(携帯)」に対応する「契約地域の位置情報」に基づいて判別することができ、「電話番号(携帯)」あるいは「電話番号(携帯)」から導かれる位置情報から判別することができる。例えば、相手の自宅電話番号が示す国あるいは携帯電話番号が示す国が自己の現在位置が示す国と通信可能な国であるかによって通信可否を判別することができる。
【0062】
なお、上述した実施例においては、図9のフローに示すように、自己と相手との距離を推定する際に、住所情報(ステップE16)、通信位置情報(ステップE19)、電話番号(自宅)情報(ステップE22)、電話番号(携帯)情報(ステップE25)の優先順位で推定するようにしたが、その優先順位は任意であり、また、いずれか一つの情報に限らず、複数の情報の組合せで推定するようにしてもよい。このことは、図11のフローにおいても同様である。また、どの情報を使用して推定したかを案内表示するようにしてもよい。
【0063】
上述した実施例においては、自己の位置情報を、GPS衛星4から受信した信号に基づいて位置情報を算出取得したり、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得したりするようにしたが、災害など何らかの理由によりGPS衛星4から信号が受信できない場合や無線通信網2と通信できない場合を考慮して、予め記憶されている自己の住所情報から導かれる位置情報を利用してもよいし、通信相手と通信する際に自己の位置情報を取得して記憶しておき、その記憶されている位置情報を利用するようにしてもよい。
上述した実施例においては、相手の「電話番号(自宅)」に対応する位置情報を、「電話番号(自宅)」に対応する「市外局番地域の位置情報」としたが、「電話番号(自宅)」と「住所」とを対応付けた電話帳のようなデータベースから「電話番号(自宅)」に対応する「住所」を抽出し、その「住所の位置情報」としてもよい。
上述した実施例においては、発信メニュー画面の内容を固定的に表示するようにしたが、この発信メニュー画面が表示されている間、この画面内に表示されている各通信相手の位置情報と自己の位置情報とを定期的(例えば、10秒間隔毎)に取得しながら自分の近くに居る通信相手を抽出する動作を繰り返すようにすれば、自己と相手の移動に応じて発信メニュー画面の内容を変えることができる。
【0064】
上述した実施例においては、発信メニュー画面内に自己と通信相手の両者間の距離が近い順に通信相手の識別情報を順次表示するようにしたが、距離が近い順に限らず、例えば、自己に一番近い通信相手のみ表示したり、所定距離内の通信相手のみ表示したり、両者間の距離が近い通信相手ほど大きく表示したり、マークを付加したり、文字サイズを変えたりするようにすれば、自己に近い通信相手をユーザが容易に認識することができる。また、発信メニュー画面において、通信不可の相手をグレーアウト表示するようにしたが、通信可能な相手のみ表示したり、通信可否に応じて色を変えて識別表示したりするようにしてもよい。
【0065】
上述した実施例においては、アドレス帳表示画面に通信不可の相手にマークを不可して識別表示するようにしたが、通信可能であると推定される通信相手のみ表示したり、通信不可であると推定される通信相手の表示色を変えたりするように通信相手の識別情報の出力を制御するようにしてもよい。
【0066】
上述した実施例においては、アドレス帳の登録時に、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスし、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「住所」のデータに基づいて対応する位置情報を受信取得し、これを「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」、「住所の位置情報」として新規登録するようにしたが、「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」、「住所の位置情報」の登録は、アドレス帳の登録時に限らず、任意である。また、アドレス帳への登録に限らず、通信相手と対応付けて他のテーブルに登録するようにしてもよい。
上述した実施例においては、「住所」と「位置情報」とを対応付けたデータベース、「市外局番が示す地域(地名)」と「位置情報」とを対応付けたデータベース、「携帯電話番号」と「携帯電話の番号が示す契約地域(地名)」と「位置情報」とを対応付けたデータベース、「電話番号/メールアドレス」と「通信サービスエリア(国)」とを対応付けたデータベースをデータベースサーバ6が備えるようにしたが、これらデータベースの一部あるいは全部を携帯電話装置1が備えるようにしてもよい。
【0067】
その他、携帯電話装置に限らず、例えば、PDA、電子カメラ、電子腕時計、音楽再生機などの携帯端末装置であっても同様に適用可能であり、また、通信端末装置に限らず、通信機能の無い情報端末装置であってもよい。
【0068】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0069】
(付記1)
通信相手の識別情報を出力する端末装置であって、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報を複数記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する自己位置取得手段と、
この自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手情報とに基づいて、前記記憶手段に通信相手情報が記憶されている複数の通信相手の中からいずれかの通信相手を抽出する抽出手段と、
この抽出手段によって抽出された通信相手の位置情報を取得する相手位置取得手段と、
前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記相手位置取得手段によって取得された通信相手の位置情報とに基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する出力制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【0070】
(付記2)
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手の住所情報を記憶し、
前記抽出手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の住所情報とに基づいて、通信相手を抽出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0071】
(付記3)
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手と通信した際に取得したその相手の位置情報を記憶し、
前記抽出手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の位置情報とに基づいて、通信相手を抽出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0072】
(付記4)
前記抽出手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報から導かれる位置情報とに基づいて、通信相手を抽出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0073】
(付記5)
前記出力制御手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記相手位置取得手段によって取得された通信相手の位置情報とに基づいて算出された両者間の距離に応じて、当該通信相手の識別情報の出力を制御する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0074】
(付記6)
前記出力制御手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記相手位置取得手段によって取得された通信相手の位置情報とに基づいて判別された両者間の通信可否に応じて当該通信相手の識別情報の出力を制御する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0075】
(付記7)
通信相手の識別情報を出力する端末装置であって、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報を複数記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する自己位置取得手段と、
この自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手情報とに基づいて当該通信相手との通信可否を判別する判別手段と、
この判別手段によって判別された通信相手との通信可否に基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する出力制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【0076】
(付記8)
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手の住所情報を記憶し、
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の住所情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする付記7記載の端末装置。
【0077】
(付記9)
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手と通信した際に取得した当該通信相手の位置情報を記憶し、
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする付記7記載の端末装置。
【0078】
(付記10)
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報から導かれる位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする付記7記載の端末装置。
【0079】
(付記11)
コンピュータに対して、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報が複数記憶されている状態において、この通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する機能と、
前記取得された自己の位置情報と前記記憶されている通信相手情報とに基づいて、前記通信相手情報が記憶されている複数の通信相手の中からいずれかの通信相手を抽出する機能と、
前記抽出された通信相手の位置情報を取得する機能と、
前記取得された自己の位置情報と前記取得された通信相手の位置情報とに基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【0080】
(付記12)
コンピュータに対して、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報が複数記憶されている状態において、この通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する機能と、
前記取得された自己の位置情報と前記記憶されている通信相手情報とに基づいて当該通信相手との通信可否を判別する機能と、
前記判別された通信相手との通信可否に基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0081】
1 携帯電話装置
2 無線通信網
3 位置情報管理サーバ
4 GPS衛星
5 インターネット
6 データベースサーバ
11 CPU
12 ROM
14 無線通信部
16 GPS通信部
17 表示部
18 操作部
AD アドレス帳記憶部
【技術分野】
【0001】
この発明は、通信相手の識別情報を出力する端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信相手の識別情報として例えば、名前、電話番号を記憶するアドレス帳機能を有する携帯電話装置などの端末装置として、自己の現在位置と通信相手の情報に基づいて、通信相手の識別情報の表示を制御するようにした技術が開示されている。例えば、自己の現在位置を検出して、その自己の現在位置と電話帳(アドレス帳)に記憶されている通信相手の住所情報から自己と通信相手の距離を算出して、その距離が近い順に通信相手の情報(例えば、名前、電話番号)を表示するようにした携帯移動電話機が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−165501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した先行技術は、アドレス帳に記憶されている住所に通信相手が常に居るとは限らないので、その住所に基づいてその相手の情報を表示したとしても、現状と大きく相違することが起り得る。例えば、アドレス帳の住所からはAさんが1番近くに居ると算出された場合でも、実際にはBさんの方が近くに居るということも起り得る。
【0005】
ところで、近年、通信相手の位置情報を取得する技術が実用化されているため、これを利用して、アドレス帳内の通信相手毎にその位置情報を取得することもできるが、アドレス帳の大容量化によって大勢の通信相手が記憶されている場合に、その全員の位置情報を取得するものとすると、処理の負担が大きく膨大な時間がかかるため、現実的な方法とは言えなかった。
【0006】
この発明の課題は、自己と通信相手との位置関係に応じて通信相手の識別情報の出力を制御する際に、通信相手の位置情報を取得する処理を不要とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、通信相手の識別情報を出力する端末装置であって、少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する自己位置取得手段と、この自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手情報とに基づいて当該通信相手との通信可否を判別する判別手段と、この判別手段によって判別された通信相手との通信可否に基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する出力制御手段とを具備したことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項5記載の発明)。
【0008】
なお、上述した請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手の住所情報を記憶し、前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の住所情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する(請求項2記載の発明)。
【0009】
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手と通信した際に取得した当該通信相手の位置情報を記憶し、前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する(請求項3記載の発明)。
【0010】
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報から導かれる位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する(請求項4記載の発明)。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、自己と通信相手との位置関係に応じて通信可否を判別して当該通信相手の識別情報の出力を制御する際に、通信相手の位置情報を実際に取得しなくても通信相手との通信可否を判別することができ、通信相手の位置情報を取得する処理を不要とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】端末装置として適用した携帯電話装置の通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話装置1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】アドレス帳記憶部ADの内容を説明するための図。
【図4】電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置1の全体動作を示したフローチャート。
【図5】アドレス帳登録処理(図4のステップA4)を詳述するためのフローチャート。
【図6】音声着信処理(図4のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図7】メール着信処理(図4のステップA8)を詳述するためのフローチャート。
【図8】発信処理(図4のステップA10)を詳述するためのフローチャート。
【図9】アドレス帳の中から位置取得対象となる通信相手(自分の近くに居る通信相手)を抽出する抽出処理(図8のステップE2)を詳述するためのフローチャート。
【図10】表示制御処理(図8ステップE2)を詳述するためのフローチャート。
【図11】アドレス帳表示処理(図4のステップA12)を詳述するためのフローチャート。
【図12】発信メニュー画面を例示した図。
【図13】アドレス帳表示画面を例示した図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1〜図13を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、端末装置として適用した携帯電話装置の通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話装置1は、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)などを備えたもので、最寄りの基地局2A、交換機2Bを介して無線通信網2に接続されていると共に、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3に接続されており、携帯電話装置1と位置情報管理サーバ3との間での位置登録応答によって携帯電話装置1の位置情報が位置情報管理サーバ3に定期的に登録される。この場合、携帯電話装置1は、GPS(Global Positioning System)衛星4からの受信結果を位置情報管理サーバ3に送信して位置情報の要求を行い、位置情報管理サーバ3は、このGPS情報に基づいて携帯電話装置1の現在位置を算出して登録する。
【0014】
携帯電話装置1は、自己の位置情報を取得するほか、通信相手の位置情報を取得するようにしているが、自己の位置情報を取得する際に、GPS衛星4から受信した信号に基づいて位置情報を算出取得してもよいし、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得するようにしてもよい。また、携帯電話装置1は、通信相手の位置情報を取得する際に、無線通信網2を介して相手の携帯電話装置1から受信取得してもよいし、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得するようにしてもよい。
【0015】
携帯電話装置1は、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6に接続されている。このデータベースサーバ6は、各種のデータベースを記憶管理するサーバであり、このデータベースサーバ6には、「住所」と「位置情報」とを対応付けたデータベースと、「市外局番が示す地域(地名)」と「位置情報」とを対応付けたデータベースと、「携帯電話番号」と「携帯電話の番号が示す契約地域(地名)」と「位置情報」とを対応付けたデータベースと、「電話番号/メールアドレス」と「通信サービスエリア(国)」とを対応付けたデータベースとが備えられている。
【0016】
図2は、携帯電話装置1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
CPU11は、ROM12内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話装置1の全体動作を制御する中央演算処理装置である。ROM12は、プログラム領域とデータ領域とを有し、このプログラム領域には、後述する図4〜図11に示す動作手順に応じて本実施例を実現するためのプログラムが格納されている。RAM13は、ワーク領域を有する内部メモリで、後述するアドレス帳記憶部AD、メール記憶部MLなどを有している。
【0017】
無線通信部14は、無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能の動作時に最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して送話スピーカSPから音声出力させ、また、受話マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。GPS通信部16は、GPS衛星4からGPS情報を受信取得するもので、CPU11は、GPS通信部16から受信した信号に基づいて自己の位置情報を算出取得することができる。
【0018】
表示部17は、高精細液晶あるいは有機ELなどを使用したもので、文字情報、画像情報、各種のメッセージなどを高品位に表示する。操作部18は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを行うもので、CPU11は、操作部18からの入力信号に応じた処理を実行する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)19は、時計部を構成するもので、CPU11は、RTC19から現在日時を取得する。
【0019】
図3は、アドレス帳記憶部ADの内容を説明するための図である。
アドレス帳は、通信相手の識別情報を含む通信相手情報を複数記憶する構成となっており、その内容はユーザ操作によって任意に登録されたもので、このアドレス帳を構成する各レコードは、「アドレス帳ID」、「名前」、「電話番号(自宅)」、「市外局番地域の位置情報」、「電話番号(携帯)」、「契約地域の位置情報」、「メールアドレス」、「住所」、「住所の位置情報」、「通信位置(前回)」、「通話回数」、「メール回数」の各項目を有している。なお、「名前」は必須登録項目であるが、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「メールアドレス」、「住所」は任意登録項目であり、図示のように任意登録項目に付した「−」は、情報が登録されていない項目を示している。また、このアドレス帳には、例えば、最大500人分のアドレス帳データが記憶可能となっている。
【0020】
「アドレス帳ID」は、通信相手毎に割り当てられた一連番号である。「名前」、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「メールアドレス」は、通信相手を識別可能な識別情報である。「電話番号(自宅)」は、自宅に設置されている固定電話機の電話番号である。「市外局番地域の位置情報」は、通信相手の識別情報から導かれる位置情報、つまり、「電話番号(自宅)」から通信相手が居る地域として推定された位置情報であり、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスすることで、「電話番号(自宅)」の市外局番が示す地域に対応する位置情報を受信取得して「電話番号(自宅)」に対応して登録された市外局番地域の位置情報である。
【0021】
「電話番号(携帯)」は、相手が所持している携帯電話装置の電話番号である。「契約地域の位置情報」は、通信相手の識別情報から導かれる位置情報、つまり、「電話番号(携帯)」から通信相手が居る地域として推定された位置情報であり、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスすることで、「電話番号(携帯)」の番号(090や080以下の番号)が示す契約地域に対応する位置情報を受信取得して「電話番号(携帯)」に対応して登録された契約地域の位置情報である。「住所」、「住所の位置情報」、「通信位置(前回)」、「通話回数」、「メール回数」は、その他の通信相手情報である。「住所」、「住所の位置情報」は、通信相手の住所情報である。そして、この「住所の位置情報」は、「住所」通信相手が居る場所として推定された位置情報であり、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスすることで、「住所」が示す地点の位置情報を受信取得して「住所」に対応して登録された住所情報である。
【0022】
「通信位置(前回)」は、通信相手と通信した際に取得したその相手の位置情報である。つまり、「通信位置(前回)」は、前回通信時に通信相手が居た場所を示す位置情報(通信相手の前回の位置情報)であり、通信(通話あるいはメール)が行われる毎に自動更新される。「通話回数」は、現時点までに通信相手と通話を交わした累計値であり、「メール回数」は、現時点までに当該相手とメールを交わした累計値である。なお、「通話回数」、「メール回数」は、例えば、所定期間(例えば、1ヶ月)分の累計値であってもよい。
【0023】
アドレス帳の内容は、アドレス帳の表示操作時に読み出されてリスト表示される。また、通話発信あるいはメール発信操作時にCPU11は、アドレス帳を参照することによって、自分の近くに居る可能性の高い通信相手を推定し、この通信相手の位置情報を取得するようにしている。すなわち、通話発信あるいはメール発信操作時にCPU11は、自己の位置情報を取得するほか、アドレス帳の先頭から1レコード分のアドレス帳データを読み出し、自己の位置情報とアドレス帳データ内の「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」、「住所の位置情報」、「通信位置(前回)」のいずれかと比較して自己の位置からの距離(直線距離)を算出する動作をアドレス帳データ毎に繰り返すことによって距離の短い通信相手(自分の近くに居る通信相手)を抽出して、この通信相手の位置情報を取得するようにしている。
【0024】
言い換えれば、CPU11は、アドレス帳に記憶されている各通信相手の位置情報を全て取得しなくても、自分の近くに居る可能性の高い通信相手を位置取得対象の通信相手として抽出したのち、当該通信相手の位置情報(現在の位置情報)を取得するようにしている。その際、自己の位置情報とアドレス帳に記憶されている通信相手情報に基づいて、アドレス帳の中からいずれかの通信相手(複数あるいは単数の通信相手)を抽出するが、「住所」、「通信位置(前回)」、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」のいずれかを通信相手情報として、それに対応する「住所の位置情報」、「通信位置(前回)」、「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」に基づいて通信相手の抽出を行うようにしている。
【0025】
次に、この実施例における携帯電話装置1の動作概念を図4〜図11に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。
【0026】
図4は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置1の全体動作を示したフローチャートである。
先ず、CPU11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、無線通信部14を作動させて現在位置を登録する待受処理を行うと共に、所定の待受画像を読み出して表示出力させながら電話/メールの待受状態となる(ステップA2)。この待受状態において、アドレス帳への登録を指示する登録操作が行われると(ステップA3でYES)、CPU11は、アドレス帳登録処理を実行する(ステップA4)。
【0027】
図5は、アドレス帳登録処理(図4のステップA4)を詳述するためのフローチャートである。
このアドレス帳登録処理は、アドレス帳の内容を任意に変更する変更登録あるいは新規データを追加登録するもので、CPU11は、変更登録が指示された場合には(ステップB1でYES)、アドレス帳の内容をリスト表示させたのち(ステップB2)、このアドレス帳画面の中から変更対象のアドレス帳データがユーザ操作によって指定されると(ステップB3)、このアドレス帳データの変更画面に切り替える(ステップB4)。
【0028】
ここで、変更対象項目が指定されて新たな項目データが入力されると(ステップB5)、アドレス帳内の指定項目の内容を入力されたデータに書き替えて当該項目のデータを変更したのち(ステップB6)、この変更項目が「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「住所」のいずれであれば(ステップB7でYES)、この変更後のデータを一時記憶しておく(ステップB8)。以下、変更終了が指示されるまで(ステップB9)、上述のステップB5に戻り、1項目毎に項目データを変更する処理を繰り返す。
【0029】
ここで、変更終了が指示されると(ステップB9でYES)、上述のステップB8で一時記憶しておいた変更後のデータを読み出すと共に、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスし(ステップB10)、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「住所」の変更後のデータに基づいて対応する位置情報を受信取得し、これを「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」、「住所の位置情報」として書き込んで当該項目の内容を変更する(ステップB11)。この場合、データベースサーバ6をアクセスすることによって、市外局番が示す地域と位置情報とを対応付けたデータベースから「市外局番地域の位置情報」を受信取得し、また、「電話番号(携帯)」が示す契約地域と位置情報とを対応付けたデータベースから「契約地域の位置情報」を受信取得し、また、住所情報と位置情報とを対応付けたデータベースから「住所の位置情報」を受信取得する。
【0030】
また、新規登録が指示された場合には(ステップB1でNO)、アドレス帳データの新規登録画面を表示させる(ステップB12)。なお、新規登録時に「名前」は、必須登録項目であるのに対し、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「メールアドレス」、「住所」は、必要に応じて登録する任意登録項目である。この新規登録画面内において、入力項目が指定されてその項目データが新規入力されると(ステップB13)、アドレス帳内の指定項目に入力されたデータを新規登録したのち(ステップB14)、この登録項目が「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「住所」のいずれであれば(ステップB15でYES)、この登録データを一時記憶しておく(ステップB16)。
【0031】
以下、登録終了が指示されるまで(ステップB17)、上述のステップB13に戻り、1レコード毎にアドレス帳データを新規登録する処理を繰り返す。ここで、登録終了が指示されると(ステップB17でYES)、上述のステップB16で一時記憶しておいた登録済みの項目データを読み出すと共に、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスし(ステップB18)、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「住所」のデータに基づいて対応する位置情報を受信取得し、これを「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」、「住所の位置情報」として新規登録する(ステップB19)。
【0032】
また、待受状態においてCPU11は、無線通信部14からの着信有り信号に基づいて音声着信を検出すると(図4のステップA5でYES)、音声着信処理を実行し(ステップA6)、また、メール着信を検出すると(ステップA7でYES)、メール着信処理を実行する(ステップA8)。
【0033】
図6は、音声着信処理(図4のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、着信音などで着信報知を行ったのち(ステップC1)、その通信相手との回線接続に応答して音声通話可能状態となる(ステップC2)。そして、この通信相手との回線接続が遮断されると、通信相手の電話番号に基づいてアドレス帳記憶部ADを検索し、該当するアドレス帳データが有れば、その「通話回数」に“1”を加算する更新処理を行ったのち(ステップC3)、その通信相手の位置情報を取得し(ステップC4)、この位置情報を該当する「通信位置(前回)」に書き込んで前回通信位置の更新を行う(ステップC5)。なお、上述したように通信相手の位置情報は、無線通信網2を介して相手の携帯電話装置1から受信取得してもよいし、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得するようにしてもよい。
【0034】
図7は、メール着信処理(図4のステップA8)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、着信音などで着信報知を行ったのち(ステップD1)、その着信メールをメール記憶部MLに記憶する(ステップD2)。そして、この通信相手のメールアドレスに基づいてアドレス帳記憶部ADを検索し、該当するアドレス帳データが有れば、その「メール回数」に“1”を加算する更新処理を行ったのち(ステップD3)、その通信相手の位置情報を取得し(ステップD4)、この位置情報を該当する「通信位置(前回)」に書き込んで前回通信位置の更新を行う(ステップD5)。
【0035】
一方、待受状態において通話発信あるいはメール発信操作が行われると(図4のステップA9)、発信処理の実行に移る(ステップA10)。
図8は、発信処理(図4のステップA10)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、自己の位置情報を取得して記憶保持しておく(ステップE1)。なお、上述したように自己の位置情報は、GPS衛星4から受信した信号に基づいて位置情報を算出取得してもよいし、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得するようにしてもよい。また、自己の位置情報を定期的に取得して記憶保持しておき、その最新の位置情報を読み出して取得するようにしてもよい。そして、アドレス帳記憶部ADをアクセスして、位置取得対象となる通信相手を抽出する抽出処理を行う(ステップE2)。
【0036】
図9は、アドレス帳の中から位置取得対象となる通信相手(自分の近くに居る通信相手)を抽出する抽出処理(図8のステップE2)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、アドレス帳ポインタNに初期値“1”をセットしたのち(ステップE14)、このポインタNの値で指定されるN件目のアドレス帳データを読み出す(ステップE15)。最初は1件目のアドレス帳データ(先頭レコード)が読み出される。そして、以下、自己と相手との距離関係を自己の位置情報と通信相手情報に基づいて推定するが、その際、アドレス帳内の通信相手情報である住所情報、通信位置情報、電話番号(自宅)情報、電話番号(携帯)情報の順位でその推定を行うようにしている。
【0037】
先ず、CPU11は、アドレス帳ポインタNによって指定されたアドレス帳データ内に住所情報が登録されていれば(ステップE16でYES)、対応する「住所の位置情報」を読み出し(ステップE17)、自己の位置情報と「住所の位置情報」との直線距離を算出(推定)して一時記憶する(ステップE18)。また、住所情報は登録されていないが、前回の通信位置情報が登録されている場合には(ステップE19でYES)、「通信位置(前回)」を読み出し(ステップE20)、自己の位置情報と「通信位置(前回)」との直線距離を算出して一時記憶する(ステップE21)。
【0038】
また、住所情報、前回の通信位置情報は登録されていないが、電話番号(自宅)情報が登録されている場合には(ステップE22でYES)、対応する「市外局番地域の位置情報」を読み出し(ステップE23)、自己の位置情報と「市外局番地域の位置情報」との直線距離を算出して一時記憶する(ステップE24)。また、住所情報、前回の通信位置情報、電話番号(自宅)情報は登録されていないが、電話番号(携帯)情報が登録されている場合には(ステップE25でYES)、対応する「契約地域の位置情報」を読み出し(ステップE26)、自己の位置情報と「契約地域の位置情報」との直線距離を算出して一時記憶する(ステップE27)。
【0039】
以下、全件のアドレス帳データの読み出しが終了するまで(ステップE28でYES)、アドレス帳ポインタNに“1”を加算したのち(ステップE29)、上述のステップE15に戻り、N件目のアドレス帳データを読み出しながら上述の動作を繰り返す。これによって全件の読み出しが終了すると(ステップE29でYES)、上述のように一時記憶しておいた距離同士を比較することによって、距離が短い通信相手(自分の近くに居る通信相手)として上位10人を抽出する(ステップE30)。
【0040】
このような抽出処理が終わると(図8のステップE2)、表示制御処理に移る(ステップE3)。
図10は、表示制御処理(図8ステップE3)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU11は、上述のようにして抽出された距離が短い上位10人の通信相手の中から更なる絞込みを行うための絞込みポインタNNに初期値“1”をセットしたのち(ステップE31)、図8のステップE1で取得記憶した自己の位置情報を読み出すと共に(ステップE32)、絞込みポインタNNの値で指定されるNN件目の通信相手の位置情報(現在の位置情報)を取得して一時記憶する(ステップE33)。なお、上述したように通信相手の位置情報は、無線通信網2を介して相手の携帯電話装置1から受信取得してもよいし、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得するようにしてもよい。
【0041】
この自己の位置情報と通信相手の位置情報とに基づいてその間の直線距離を算出して一時記憶したのち(ステップE34)、予め記憶されている自己の電話番号及びメールアドレスを自己の情報として読み出すと共に(ステップE35)、絞込みポインタNNの値で指定されるNN件目の通信相手のアドレス帳データから「電話番号」、「メールアドレス」を読み出す(ステップE36)。そして、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスし(ステップE37)、自己の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)と相手の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)から通信可否を判別して、その判別結果を一時記憶する(ステップE38)。
【0042】
すなわち、自己の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)で通信が可能な通信サービスエリアを受信取得して、相手の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)で通信が可能か否かを判別して、その判別結果を一時記憶する。例えば、自分がA国に居て、a事業者の電話番号でかつ国際ローミング契約していれば、B国とC国のa事業者の電話番号と通信可能となる場合に、通信相手がこの条件を満たしているか否かに基づいて相手との通信可否を判別する。なお、メールでは通信可能であるが、音声通話では通信不可となる場合もあり得る。
【0043】
以下、10人分の処理が終了したか、つまり、絞込みポインタNNの値が“10”に到達したかを調べ(ステップE39)、10人分の処理が終了するまで絞込みポインタNNの値に“1”を加算する更新処理を行ったのち(ステップE40)、上述のステップE33に戻り、上述の動作を繰り返すことによって通信相手毎に算出距離と通信可否が一時記憶される。いま、10人分の処理が終了すると(ステップE39でYES)、上述のように一時記憶されている通信相手毎の算出距離を比較し、距離が短い通信相手(自分の近くに居る通信相手)として上位5人を抽出する(ステップE41)。そして、この上位5人の通信相手毎に、その「通話回数」、「メール回数」をアドレス帳から読み出したのち(ステップE42)、上位5人の通信相手を発信候補(選択項目)とする発信メニューを表示させると共に(ステップE43)、通信不可の項目に対してはその色を変えて表示させる(ステップE44)。
【0044】
図12は、発信メニュー画面を例示した図である。このメニュー画面は、上位5人の通信相手を距離の短い順に上から並べるほか、通信相手毎に「通話回数」、「メール回数」の多い項目を上から並べたもので、距離が最も短いのは、「山本○○さん」で通話よりメールの方が多かったことを示している。また、距離が次に短いのは、「佐藤○○さん」でメールより通話の方が多かったことを示している。このメニュー画面の内容は、上下スクロールキーSkの操作でスクロールされて次の項目表示を可能としている。なお、図示の例では、3番目の項目が通信不可と判別された項目であり、特有の表示色(例えば、グレーアウト表示)とすることで識別可能となっている。
【0045】
このような発信メニュー画面が表示されている状態において、そのメニュー項目を選択する操作が行われると(図8のステップE4)、選択項目は音声発信であるかメール発信であるかを調べる(ステップE5)。この発信メニュー画面において、図中、左側の数字は、項目Noであり、任意のメニュー項目を選択する場合には、操作部18の数字キーによって所望する項目Noを入力する。ここで、選択されたメニュー項目が音声発信の項目であれば(ステップE5でYES)、この選択項目に対応付けられている通信相手の電話番号をアドレス帳から読み出し、この電話番号宛に発信を行ったのち(ステップE6)、この相手との回線接続に応じて通話可能状態とする(ステップE7)。そして、通信相手との回線接続が遮断されると、通信相手の電話番号に基づいてアドレス帳を検索し、該当するアドレス帳データの「通話回数」に“1”を加算する更新処理を行ったのち(ステップE8)、その通信相手の位置情報を取得し(ステップE9)、この位置情報を該当する「通信位置(前回)」に書き込んでその通信位置を更新する(ステップE10)。
【0046】
また、選択されたメニュー項目がメール発信の項目であれば(ステップE5でNO)、メール作成画面を表示させてメール作成処理に移る(ステップE11)。そして、選択項目に対応付けられている通信相手のメールアドレスをアドレス帳から読み出し、このメールアドレス宛に発信を行う(ステップE12)。そして、この通信相手の「メール回数」に“1”を加算する更新処理を行ったのち(ステップE13)、当該通信相手の位置情報を取得し(ステップE9)、この位置情報を該当する「通信位置(前回)」に書き込んでその通信位置を更新する(ステップE10)。
【0047】
他方、待受状態においてアドレス帳の内容をリスト表示させるアドレス帳表示操作が行われると(図4のステップA11でYES)、アドレス帳表示処理を実行する(ステップA12)。
図11は、アドレス帳表示処理(図4のステップA12)を詳述するためのフローチャートである。先ず、CPU11は、自己の位置情報を取得して記憶保持したのち(ステップF1)、アドレス帳ポインタNに初期値“1”をセットする(ステップF2)。
【0048】
そして、このポインタNの値で指定されるN件目のアドレス帳データを読み出したのち(ステップF3)、以下、自己と相手との通信可否を自己の位置情報と通信相手情報に基づいて推定するが、その際、上述の場合と同様に、相手のアドレス帳内の通信相手情報である住所、通信位置、電話番号(自宅)、電話番号(携帯)の優先順位で推定するようにしている。先ず、CPU11は、アドレス帳ポインタNによって指定されたアドレス帳データ内に住所情報が登録されていれば(ステップF4でYES)、対応する「住所の位置情報」を読み出し(ステップF5)、自己の位置情報と「住所の位置情報」とから通信が可能か否かを判別して、その判別結果を一時記憶する(ステップF6)。
【0049】
また、住所情報は登録されていないが、前回の通信位置情報が登録されている場合には(ステップF7でYES)、「通信位置(前回)」を読み出し(ステップF8)、自己の位置情報と「通信位置(前回)」とから通信が可能か否かを判別して、その判別結果を一時記憶する(ステップF9)。また、住所情報、前回の通信位置情報は登録されていないが、電話番号(自宅)情報が登録されている場合には(ステップF10でYES)、対応する「市外局番地域の位置情報」を読み出し(ステップF11)、自己の位置情報と「市外局番地域の位置情報」とから通信が可能か否かを判別して、その判別結果を一時記憶する(ステップF12)。また、住所情報、前回の通信位置情報、電話番号(自宅)情報は登録されていないが、電話番号(携帯)情報が登録されている場合には(ステップF13でYES)、対応する「契約地域の位置情報」を読み出し(ステップF14)、自己の位置情報と「契約地域の位置情報」とから通信が可能か否かを判別して、その判別結果を一時記憶する(ステップF15)。
【0050】
以下、全件のアドレス帳データの読み出しが終了するまで(ステップF16でYES)、アドレス帳ポインタNに“1”を加算したのち(ステップF17)、上述のステップF3に戻り、N件目のアドレス帳データを読み出しながら上述の動作を繰り返す。これによって全件の読み出しが終了すると(ステップF16でYES)、上述のように一時記憶しておいた通信可否の判別結果を参照し、通信不可の項目にマークを付けてアドレス帳を表示する(ステップF18)。
図13は、アドレス帳表示画面を例示した図で、このアドレス帳表示画面には通信相手毎にその識別情報として「名前」、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「メールアドレス」が表示されるが、通信不可の相手には枠付きの×マークが付加される。
【0051】
なお、待受状態において電源オフ操作が行われると(ステップA13でYES)、CPU11は、電源オフ処理が行い(ステップA14)、その他の操作が行われると(ステップA15でYES)、この操作に対応した処理として、例えば、Webサイト閲覧処理などを行う(ステップA16)。
【0052】
以上のように、この実施例においてCPU11は、アドレス帳記憶部ADに記憶されている通信相手の中から自分の近くに居る通信相手の識別情報を表示する場合に、全ての通信相手の位置情報を取得しなくても、自己の位置情報とアドレス帳に記憶されている通信相手情報とに基づいて、アドレス帳内からいずれかの通信相手を抽出してその位置情報を取得するようにしたので、位置取得処理の負荷を軽減することができる。つまり、自己と通信相手との位置関係に応じて通信相手の識別情報の出力を制御する際に、複数の通信相手の位置情報を全て取得しなくても、この複数の通信相手の中から位置取得対象となる通信相手を絞り込んでからその位置情報を取得することができ、位置取得処理の負荷を軽減することが可能となる。
【0053】
位置取得対象となる通信相手をアドレス帳の中から抽出する場合に、自己の位置情報とアドレス帳内の「住所」に対応する「住所の位置情報」に基づいて通信相手を抽出するようにしたので、相手の住所が自己の現在位置に近い通信相手を抽出することができ、住所情報から位置取得対象の通信相手を絞り込むことができる。
【0054】
また、位置取得対象となる通信相手をアドレス帳の中から抽出する場合に、自己の位置情報とアドレス帳内の通信位置(前回)に基づいて通信相手を抽出するようにしたので、前回通信したときの相手の位置が自己の現在位置に近い通信相手を抽出することができ、前回通信時の相手の位置情報から位置取得対象の通信相手を絞り込むことができる。
【0055】
また、位置取得対象となる通信相手をアドレス帳の中から抽出する場合に、自己の位置情報と「電話番号(自宅)」に対応する「市外局番地域の位置情報」に基づいて通信相手を抽出するようにしたので、「電話番号(自宅)」から導かれる位置情報から位置取得対象の通信相手を絞り込むことができる。また、アドレス帳内から位置情報の取得対象となる通信相手を抽出する場合に、自己の位置情報と「電話番号(携帯)」に対応する「契約地域の位置情報」に基づいて通信相手を抽出するようにしたので、「電話番号(携帯)」から導かれる位置情報から位置取得対象の通信相手を絞り込むことができる。
【0056】
CPU11は、アドレス帳内から抽出された位置取得対象の通信相手毎にその現在の位置情報を取得し、自己の位置情報と通信相手の位置情報とに基づいて算出された両者間の距離に応じて通信相手の識別情報を表示するようにしたので、自己の近くに居る通信相手を知ることができるほか、自己と通信相手の両者間の距離が近い順に表示することができる。
【0057】
発信操作が行われた際に、自己の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)で通信が可能な通信サービスエリアを受信取得して、相手の情報(位置情報、電話番号、メールアドレス)で通信が可能か否かを判別し、その判別結果を識別表示するようにしたので、発信操作時に相手の通信可否を知ることができる。
【0058】
アドレス帳表示を行う際に、CPU11は、自己の位置情報とアドレス帳内の通信相手情報に基づいて当該通信相手との通信可否を判別し、この通信可否に基づいて当該通信相手を識別表示するようにしたので、通信相手の位置情報を取得しなくてもアドレス帳表示時に相手の通信可否を知ることができる。つまり、自己と通信相手との位置関係に応じて通信可否を判別して当該通信相手の識別情報の出力を制御する際に、通信相手の位置情報を実際に取得しなくても通信相手との通信可否を判別することができ、通信相手の位置情報を取得する処理を不要とすることが可能となる。
【0059】
通信可否を判別する場合に、自己の位置情報とアドレス帳内の「住所」に対応する「住所の位置情報」に基づいて判別することができる。例えば、通信相手の住所が示す国が自己の現在位置が示す国と通信可能な国であるかによって通信可否を判別することができる。
【0060】
通信可否を判別する場合に、自己の位置情報とアドレス帳内の通信位置(前回)に基づいて判別することができる。例えば、前回通信したときの相手の国が自己の現在位置が示す国と通信可能な国であるかによって通信可否を判別することができる。
【0061】
通信可否を判別する場合に、自己の位置情報と「電話番号(自宅)」に対応する「市外局番地域の位置情報」に基づいて判別することができるほか、自己の位置情報と「電話番号(携帯)」に対応する「契約地域の位置情報」に基づいて判別することができ、「電話番号(携帯)」あるいは「電話番号(携帯)」から導かれる位置情報から判別することができる。例えば、相手の自宅電話番号が示す国あるいは携帯電話番号が示す国が自己の現在位置が示す国と通信可能な国であるかによって通信可否を判別することができる。
【0062】
なお、上述した実施例においては、図9のフローに示すように、自己と相手との距離を推定する際に、住所情報(ステップE16)、通信位置情報(ステップE19)、電話番号(自宅)情報(ステップE22)、電話番号(携帯)情報(ステップE25)の優先順位で推定するようにしたが、その優先順位は任意であり、また、いずれか一つの情報に限らず、複数の情報の組合せで推定するようにしてもよい。このことは、図11のフローにおいても同様である。また、どの情報を使用して推定したかを案内表示するようにしてもよい。
【0063】
上述した実施例においては、自己の位置情報を、GPS衛星4から受信した信号に基づいて位置情報を算出取得したり、無線通信網2を介して位置情報管理サーバ3から受信取得したりするようにしたが、災害など何らかの理由によりGPS衛星4から信号が受信できない場合や無線通信網2と通信できない場合を考慮して、予め記憶されている自己の住所情報から導かれる位置情報を利用してもよいし、通信相手と通信する際に自己の位置情報を取得して記憶しておき、その記憶されている位置情報を利用するようにしてもよい。
上述した実施例においては、相手の「電話番号(自宅)」に対応する位置情報を、「電話番号(自宅)」に対応する「市外局番地域の位置情報」としたが、「電話番号(自宅)」と「住所」とを対応付けた電話帳のようなデータベースから「電話番号(自宅)」に対応する「住所」を抽出し、その「住所の位置情報」としてもよい。
上述した実施例においては、発信メニュー画面の内容を固定的に表示するようにしたが、この発信メニュー画面が表示されている間、この画面内に表示されている各通信相手の位置情報と自己の位置情報とを定期的(例えば、10秒間隔毎)に取得しながら自分の近くに居る通信相手を抽出する動作を繰り返すようにすれば、自己と相手の移動に応じて発信メニュー画面の内容を変えることができる。
【0064】
上述した実施例においては、発信メニュー画面内に自己と通信相手の両者間の距離が近い順に通信相手の識別情報を順次表示するようにしたが、距離が近い順に限らず、例えば、自己に一番近い通信相手のみ表示したり、所定距離内の通信相手のみ表示したり、両者間の距離が近い通信相手ほど大きく表示したり、マークを付加したり、文字サイズを変えたりするようにすれば、自己に近い通信相手をユーザが容易に認識することができる。また、発信メニュー画面において、通信不可の相手をグレーアウト表示するようにしたが、通信可能な相手のみ表示したり、通信可否に応じて色を変えて識別表示したりするようにしてもよい。
【0065】
上述した実施例においては、アドレス帳表示画面に通信不可の相手にマークを不可して識別表示するようにしたが、通信可能であると推定される通信相手のみ表示したり、通信不可であると推定される通信相手の表示色を変えたりするように通信相手の識別情報の出力を制御するようにしてもよい。
【0066】
上述した実施例においては、アドレス帳の登録時に、無線通信網2、インターネット5を介してデータベースサーバ6をアクセスし、「電話番号(自宅)」、「電話番号(携帯)」、「住所」のデータに基づいて対応する位置情報を受信取得し、これを「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」、「住所の位置情報」として新規登録するようにしたが、「市外局番地域の位置情報」、「契約地域の位置情報」、「住所の位置情報」の登録は、アドレス帳の登録時に限らず、任意である。また、アドレス帳への登録に限らず、通信相手と対応付けて他のテーブルに登録するようにしてもよい。
上述した実施例においては、「住所」と「位置情報」とを対応付けたデータベース、「市外局番が示す地域(地名)」と「位置情報」とを対応付けたデータベース、「携帯電話番号」と「携帯電話の番号が示す契約地域(地名)」と「位置情報」とを対応付けたデータベース、「電話番号/メールアドレス」と「通信サービスエリア(国)」とを対応付けたデータベースをデータベースサーバ6が備えるようにしたが、これらデータベースの一部あるいは全部を携帯電話装置1が備えるようにしてもよい。
【0067】
その他、携帯電話装置に限らず、例えば、PDA、電子カメラ、電子腕時計、音楽再生機などの携帯端末装置であっても同様に適用可能であり、また、通信端末装置に限らず、通信機能の無い情報端末装置であってもよい。
【0068】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0069】
(付記1)
通信相手の識別情報を出力する端末装置であって、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報を複数記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する自己位置取得手段と、
この自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手情報とに基づいて、前記記憶手段に通信相手情報が記憶されている複数の通信相手の中からいずれかの通信相手を抽出する抽出手段と、
この抽出手段によって抽出された通信相手の位置情報を取得する相手位置取得手段と、
前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記相手位置取得手段によって取得された通信相手の位置情報とに基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する出力制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【0070】
(付記2)
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手の住所情報を記憶し、
前記抽出手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の住所情報とに基づいて、通信相手を抽出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0071】
(付記3)
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手と通信した際に取得したその相手の位置情報を記憶し、
前記抽出手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の位置情報とに基づいて、通信相手を抽出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0072】
(付記4)
前記抽出手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報から導かれる位置情報とに基づいて、通信相手を抽出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0073】
(付記5)
前記出力制御手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記相手位置取得手段によって取得された通信相手の位置情報とに基づいて算出された両者間の距離に応じて、当該通信相手の識別情報の出力を制御する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0074】
(付記6)
前記出力制御手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記相手位置取得手段によって取得された通信相手の位置情報とに基づいて判別された両者間の通信可否に応じて当該通信相手の識別情報の出力を制御する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0075】
(付記7)
通信相手の識別情報を出力する端末装置であって、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報を複数記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する自己位置取得手段と、
この自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手情報とに基づいて当該通信相手との通信可否を判別する判別手段と、
この判別手段によって判別された通信相手との通信可否に基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する出力制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【0076】
(付記8)
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手の住所情報を記憶し、
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の住所情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする付記7記載の端末装置。
【0077】
(付記9)
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手と通信した際に取得した当該通信相手の位置情報を記憶し、
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする付記7記載の端末装置。
【0078】
(付記10)
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報から導かれる位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする付記7記載の端末装置。
【0079】
(付記11)
コンピュータに対して、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報が複数記憶されている状態において、この通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する機能と、
前記取得された自己の位置情報と前記記憶されている通信相手情報とに基づいて、前記通信相手情報が記憶されている複数の通信相手の中からいずれかの通信相手を抽出する機能と、
前記抽出された通信相手の位置情報を取得する機能と、
前記取得された自己の位置情報と前記取得された通信相手の位置情報とに基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【0080】
(付記12)
コンピュータに対して、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報が複数記憶されている状態において、この通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する機能と、
前記取得された自己の位置情報と前記記憶されている通信相手情報とに基づいて当該通信相手との通信可否を判別する機能と、
前記判別された通信相手との通信可否に基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0081】
1 携帯電話装置
2 無線通信網
3 位置情報管理サーバ
4 GPS衛星
5 インターネット
6 データベースサーバ
11 CPU
12 ROM
14 無線通信部
16 GPS通信部
17 表示部
18 操作部
AD アドレス帳記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信相手の識別情報を出力する端末装置であって、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報を複数記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する自己位置取得手段と、
この自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手情報とに基づいて当該通信相手との通信可否を判別する判別手段と、
この判別手段によって判別された通信相手との通信可否に基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する出力制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手の住所情報を記憶し、
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の住所情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手と通信した際に取得した当該通信相手の位置情報を記憶し、
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報から導かれる位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
コンピュータに対して、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報が複数記憶されている状態において、この通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する機能と、
前記取得された自己の位置情報と前記記憶されている通信相手情報とに基づいて当該通信相手との通信可否を判別する機能と、
前記判別された通信相手との通信可否に基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項1】
通信相手の識別情報を出力する端末装置であって、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報を複数記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する自己位置取得手段と、
この自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手情報とに基づいて当該通信相手との通信可否を判別する判別手段と、
この判別手段によって判別された通信相手との通信可否に基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する出力制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手の住所情報を記憶し、
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の住所情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、通信相手情報として、通信相手の識別情報と対応付けて当該通信相手と通信した際に取得した当該通信相手の位置情報を記憶し、
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記判別手段は、前記自己位置取得手段によって取得された自己の位置情報と前記記憶手段に記憶されている通信相手の識別情報から導かれる位置情報とに基づいて、当該通信相手との通信可否を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
コンピュータに対して、
少なくとも通信相手の識別情報を含む通信相手情報が複数記憶されている状態において、この通信相手の識別情報を出力するにあたって、自己の位置情報を取得する機能と、
前記取得された自己の位置情報と前記記憶されている通信相手情報とに基づいて当該通信相手との通信可否を判別する機能と、
前記判別された通信相手との通信可否に基づいて当該通信相手の識別情報の出力を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−85349(P2012−85349A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−281923(P2011−281923)
【出願日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【分割の表示】特願2007−186442(P2007−186442)の分割
【原出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【分割の表示】特願2007−186442(P2007−186442)の分割
【原出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】
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