説明

端末装置及び制御方法

【課題】 視聴コンテンツを再生する再生部の機能に依存せずに、視聴率の調査に用いられる視聴履歴情報を生成することが可能な端末装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】 表示部と、視聴コンテンツを表示部に再生する再生部とを備え、再生部は、視聴コンテンツを再生する際、ウィンドウ領域内に視聴コンテンツを再生する端末装置であって、ウィンドウ領域内の一部を少なくとも含む所定領域に表示される画像情報を、所定周期毎に取得する画像取得部と、複数の画像情報のそれぞれを比較し、視聴コンテンツが再生されたか否かを判定する再生判定部と、付加情報、又は、画像情報に基づいて、視聴コンテンツを識別する動画識別部と、再生判定部による判定結果と、動画識別部による識別結果とに基づいて、視聴履歴情報を生成する視聴履歴情報生成部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視聴コンテンツを再生するとともに、視聴率の調査に用いられる視聴履歴情報を生成する端末装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビ局などの放送事業者を含むコンテンツ提供事業者から、動画コンテンツなどの様々な視聴コンテンツが提供されている。また、近年では、インターネット等の通信技術の普及や、データ圧縮技術の発達によって、パーソナルコンピュータなどの端末装置に様々な視聴コンテンツをアップロード又はダウンロードすることができるようになった。
【0003】
そのため、視聴コンテンツを再生する再生部も、プレインストールされているものや、Webブラウザと連動して動作するもの等、様々な種類のものが利用可能になっており、このような再生部を備えた端末装置を用いて、視聴コンテンツを再生するユーザが増加している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、これらの視聴コンテンツの視聴について、広告宣伝効果の調査を目的とした視聴率の調査が行われている。上述した端末装置によって再生される視聴コンテンツの視聴率を調査する方法としては、端末装置の再生部から、視聴履歴情報を取得する方法が用いられている。なお、視聴履歴情報には、視聴コンテンツの再生が行われたことを示す再生情報と、視聴コンテンツの内容を識別する識別情報(例えば、タイトルなど)とが含まれている。
【0005】
具体的に、従来技術に係る方法では、端末装置において、再生部が、上述した視聴履歴情報を生成する機能を備えているので、外部に設けられる視聴調査サーバに視聴履歴情報を送信することができる。また、視聴調査サーバが、端末装置から送信された視聴履歴情報を集計することによって、それぞれの視聴コンテンツの視聴率を算出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−199373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、全ての端末装置の再生部が、視聴履歴情報を生成する機能を有しているわけではない。更に、近年では、セキュリティ強化の観点から、視聴履歴情報を出力させない再生部を備える端末装置の利用も広まっている。
【0008】
このように、端末装置が視聴履歴情報を生成できない場合、視聴コンテンツの視聴率を調査することができないという問題があった。従って、再生部の機能に依存せず、端末装置において視聴履歴情報を生成する技術が求められていた。
【0009】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、再生部の機能に依存せずに、視聴率の調査に用いられる視聴履歴情報を生成することが可能な端末装置及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した問題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。本発明の第1の特徴は、画像を表示する表示部(表示部130)と、前記視聴コンテンツを前記表示部に再生する再生部(再生部141)とを備え、前記再生部は、前記視聴コンテンツを再生する際、前記表示部にウィンドウ領域(ウィンドウ領域F200)を起動するとともに、前記ウィンドウ領域内に前記視聴コンテンツを再生する端末装置であって、前記表示部において、前記ウィンドウ領域内の一部を少なくとも含む所定領域に表示される画像情報を、所定周期毎に取得する画像取得部(画像取得部142)と、前記画像取得部によって取得された複数の画像情報のそれぞれを比較し、前記視聴コンテンツが再生されたか否かを判定する再生判定部(再生判定部143)と、前記視聴コンテンツの内容に関連する付加情報、又は、前記画像情報に基づいて、前記視聴コンテンツを識別する動画識別部(動画識別部144)と、前記再生判定部による判定結果と、前記動画識別部による識別結果とに基づいて、前記視聴コンテンツが再生されたことを示す再生情報と、前記視聴コンテンツを識別する識別情報(視聴コンテンツID)とを含む視聴履歴情報を生成する視聴履歴情報生成部(視聴履歴情報生成部145)とを備えることを要旨とするものである。
【0011】
かかる端末装置によれば、画像取得部が、ウィンドウ領域の一部を少なくとも含む所定領域に表示される画像情報を所定周期によって取得する。また、再生判定部が、所定周期で取得された複数の画像情報を比較して、視聴コンテンツが再生されたか否かを判定する。動画識別部は、付加情報又は画像情報に基づいて、視聴コンテンツを識別する。また、視聴履歴情報生成部145は、再生情報と識別情報とを含む視聴履歴情報を生成する。
【0012】
このように、かかる端末装置によれば、再生部が、従来技術のように、視聴コンテンツを単に再生するだけでも、所定領域における画像情報に基づいて、視聴コンテンツが再生されたか否かを判定するとともに、視聴コンテンツの識別を行うことができる。また、端末装置は、再生情報と識別情報とを含む視聴履歴情報を生成することができる。よって、本発明に係る端末装置によれば、再生部の機能に依存せずに、視聴率の調査に用いられる視聴履歴情報を生成することが可能になる。
【0013】
本発明の第2の特徴は、上記特徴に係り、前記ウィンドウ領域内には、前記視聴コンテンツを再生する再生領域と、前記視聴コンテンツの再生状況を表示する状況表示領域とが含まれており、前記画像取得部は、前記再生領域と前記状況表示領域とを前記所定領域として、前記画像情報を取得することを要旨とする。
【0014】
かかる端末装置によれば、動画像が表示される再生領域と再生状況を表示する状況表示領域とを所定領域として、画像情報を取得する。すなわち、かかる端末装置によれば、表示部に表示される全画像やウィンドウ領域の全画像を取得しなくとも、再生領域と状況表示領域との画像情報のみを取得して、画像情報のデータサイズの増加を抑えることができるので、端末装置が画像情報を取得する際の処理負荷を抑制できる。
【0015】
本発明の第3の特徴は、上記特徴に係り、前記画像情報には、前記視聴コンテンツに関連する文字画像が含まれており、前記動画識別部は、前記視聴コンテンツに予め対応づけて記憶されている文字情報と、前記画像情報に含まれる前記文字画像とに基づいて、前記視聴コンテンツを識別することを要旨とするものである。
【0016】
本発明の第4の特徴は、上記特徴に係り、前記視聴コンテンツが再生される際、前記所定領域は、前記ウィンドウ領域内の予め定められた特定位置に配置されており、前記画像取得部は、前記特定位置を示す位置情報を取得するとともに、前記位置情報に基づいて、前記所定領域に表示される前記画像情報を取得することを要旨とするものである。
【0017】
本発明の第5の特徴は、画像を表示する表示部と、前記視聴コンテンツを前記表示部に再生する再生部とを備え、前記再生部は、前記視聴コンテンツを再生する際、前記表示部にウィンドウ領域を起動するとともに、前記ウィンドウ領域内に設けられる再生領域に前記視聴コンテンツを表示する端末装置における制御方法であって、前記表示部において、前記ウィンドウ領域内の一部を少なくとも含む所定領域に表示される画像情報を、所定周期毎に取得する取得ステップ(ステップS10)と、前記取得ステップによって取得された複数の画像情報のそれぞれを比較し、前記視聴コンテンツが再生されたか否かを判定する判定ステップ(ステップS20乃至S30)と、前記視聴コンテンツの内容に関連する付加情報、又は、前記画像情報に基づいて、前記視聴コンテンツを識別する識別ステップ(ステップS40)と、前記判定ステップによる判定結果と、前記識別ステップによる識別結果とに基づいて、前記視聴コンテンツが再生されたことを示す再生情報と、前記視聴コンテンツを識別する識別情報とを含む視聴履歴情報を生成する生成ステップ(ステップS50)とを備えることを要旨とするものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、再生部の機能に依存せずに、視聴率の調査に用いられる視聴履歴情報を生成することが可能な端末装置及び制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る視聴調査システムの構成図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係る端末装置の構成図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態に係る端末装置に記憶部に記憶されるテーブルの一例を示す図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態に係る表示部に表示される画像の一例を示す図である。
【図5】図5(a)は、本発明の実施形態に係る再生領域の画像の一例を示す図である。図5(b)は、本発明の実施形態に係る再生領域の画像の一例を示す図である。
【図6】図6(a)は、本発明の実施形態に係るボタン表示領域の画像の一例を示す図である。図6(b)は、本発明の実施形態に係るボタン表示領域の画像の一例を示す図である。図6(c)は、本発明の実施形態に係るボタン表示領域の画像の一例を示す図である。
【図7】図7(a)は、本発明の実施形態に係る再生バー表示領域の画像の一例を示す図である。図7(b)は、本発明の実施形態に係る再生バー表示領域の画像の一例を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態に係る端末装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下において、本発明の実施形態に係る発明について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0021】
[実施形態の概要]
本実施形態に係る端末装置は、視聴コンテンツを再生できる。また、端末装置は、視聴コンテンツの視聴率を調査する視聴率調査システムにおいて、どのような視聴コンテンツが再生されたかを調査するための調査端末装置として機能する。
【0022】
また、本実施形態において、視聴コンテンツとしては、ドラマ、アニメーション、スポーツ、映画、音楽など、様々なジャンルのコンテンツが含まれる。つまり、視聴コンテンツには、動画コンテンツ、静止画コンテンツ、音楽コンテンツなどのデータのいずれか一つ、又は、複数が含まれている。
【0023】
また、これらの視聴コンテンツの提供元としては、テレビ局、ケーブルテレビ(CATV)局、衛星放送局などの放送事業者や、インターネット等のネットワークを介してコンテンツを配信するコンテンツプロバイダーなど、様々なコンテンツ提供事業者を想定している。なお、本実施形態では、コンテンツプロバイダーから、動画コンテンツを含む視聴コンテンツが端末装置に配信されるケースを例に挙げて説明する。
【0024】
[実施形態]
本発明に係る視聴調査システム及び端末装置の実施形態について、図面を参照して説明する。具体的には、(1)視聴調査システムの概略構成、(2)端末装置の構成、(3)端末装置の動作(4)作用・効果について説明する。
【0025】
(1)視聴調査システムの概略構成
図1を参照して本実施形態に係る視聴調査システムの概略構成を説明する。図1には、本実施形態に係る視聴調査システム1の全体構成が示されている。図1に示すように、本実施形態に係る視聴調査システム1は、コンテンツ提供サーバ50と、端末装置100と、視聴調査サーバ200とを備える。また、視聴調査システム1において、これらの機器は、ネットワーク10を介して接続されている。なお、ネットワーク10は、インターネットなどの通信網を想定しているが、有線網と無線網のいずれであってもよい。
【0026】
コンテンツ提供サーバ50は、ネットワーク10を介して、端末装置100に視聴コンテンツを提供する。なお、視聴調査システム1において、コンテンツ提供サーバ50は、複数設けられていてもよい。
【0027】
本実施形態に係る端末装置100は、パーソナルコンピュータを想定している。なお、端末装置100は、携帯電話、PDA、スマートフォンなどでもよい。視聴調査システム1において、端末装置100は、複数備えていてもよい。
【0028】
端末装置100は、ネットワーク10を介して、コンテンツ提供サーバ50から視聴コンテンツを取得することができる。端末装置100は、取得した視聴コンテンツを再生して、表示させることができる。なお、視聴コンテンツの再生方法としては、ダウンロード方式による再生であってもよいし、ストリーミング方式による再生であってもよい。
【0029】
また、本実施形態に係る端末装置100は、自装置において、視聴コンテンツが再生されたか否かを判定する。また、端末装置100は、視聴コンテンツが再生されたと判定した場合には、視聴履歴情報を生成するともに、ネットワーク10を介して、視聴履歴情報を視聴調査サーバ200に送信する。
【0030】
ここで、視聴履歴情報とは、端末装置100において、特定の視聴コンテンツが再生されたことを示す再生情報と、視聴コンテンツの内容を識別する視聴コンテンツID(識別情報)とを含む情報である。なお、視聴調査システム1において、端末装置100は、複数備えていてもよい。また、端末装置100の詳細な構成については、後述する。
【0031】
視聴調査サーバ200は、ネットワーク10を介して、端末装置100から送信された視聴履歴情報を収集して、視聴コンテンツの視聴率を算出する。具体的に、複数の端末装置100から送信される視聴履歴情報を収集して、所定数の端末装置100の内、特定の視聴コンテンツがどれだけの端末装置100に再生されたかを示す視聴率を算出する。
【0032】
(2)端末装置の構成
次に、図2乃至3を参照して、本実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。図2に示すように、本実施形態に係る端末装置100は、通信部110と、記憶部120と、表示部130と、処理部140とを備える。なお、端末装置100は、これらの他に、半導体メモリ、ユーザインタフェース、音を出力するスピーカなども備えているがここでは説明を省略する。
【0033】
通信部110は、ネットワーク10を介して、コンテンツ提供サーバ50と、視聴調査サーバ200と通信する。通信部110は、コンテンツ提供サーバ50から、視聴コンテンツを取得することができる。
【0034】
記憶部120は、処理部140が実行するプログラムを記憶すると共に、処理部140でのプログラム実行中にワークエリアとして使用される。また、記憶部120は、図3に示されるように、視聴コンテンツIDとキーワード情報とを関連づけて記憶する動画識別データベースを保持する。なお、視聴コンテンツIDとは、視聴コンテンツを識別する識別情報である。また、キーワード情報とは、視聴コンテンツIDによって識別される視聴コンテンツに関係する文字情報である。
【0035】
表示部130は、ディスプレイとして機能する。具体的に、表示部130は、処理部140の制御に従って、視聴コンテンツを動画像として表示する。
【0036】
処理部140は、記憶部120に記憶されているプログラムに従った処理を行う。また、本実施形態に係る処理部140は、再生部141と、画像取得部142と、再生判定部143と、動画識別部144と、視聴履歴情報生成部145とを備える。
【0037】
再生部141は、通信部110によって取得された視聴コンテンツを表示部130に動画像として再生する。再生部141は、視聴コンテンツを再生する際、表示部130にウィンドウ領域を起動するとともに、ウィンドウ領域内に視聴コンテンツを表示する。
【0038】
ここで、ウィンドウ領域とは、特定のアプリケーション用に起動される作業領域である。また、本実施形態に係るウィンドウ領域は、表示部130において、再生部141によって視聴コンテンツが再生される際に起動される領域である。例えば、再生部141が、Webブラウザを用いて視聴コンテンツを再生する場合、ウィンドウ領域は、Webブラウザの起動に応じて、表示部130に起動される領域である。
【0039】
また、本実施形態に係るウィンドウ領域内には、視聴コンテンツを動画像として表示する再生領域と、視聴コンテンツの再生状況を表示する状況表示領域とが含まれている。
【0040】
具体的に、図4を参照して説明する。図4には、本実施形態に係る表示部130に表示される表示画像の一例が示されている。図4に示すように、表示部130に表示される表示領域F100には、ウィンドウ領域F200が含まれる。また、ウィンドウ領域F200には、再生領域F210と、状況表示領域F220とが含まれている。
【0041】
再生領域F210は、視聴コンテンツが動画像として再生される領域であり、ユーザの所定操作によって、視聴コンテンツの動画像や静止画像が表示される領域である。なお、再生領域F210には、視聴コンテンツに付加されているタイトルを画像として表示するタイトル表示領域が含まれていてもよい。このようなタイトル画像は、視聴コンテンツに関連する情報として表示されるため、視聴コンテンツを識別するために有効である。
【0042】
状況表示領域F220には、ボタン表示領域F221と、再生バー表示領域F222と、時間表示領域F223とが含まれる。
【0043】
ボタン表示領域F221は、ユーザの所定操作によって、視聴コンテンツの再生、一時停止などを受け付ける領域であり、ボタン表示領域F221には、再生、一時停止などの状況に応じたボタン画像が表示される。
【0044】
ここで、一般的に、再生部141によって視聴コンテンツが再生される場合、ボタン表示領域F221には、ボタン表示画像が“再生可能状態”を示す画像、又は、“一時停止可能状態”を示す画像のいずれか一方が表示される。また、ボタン表示領域F221に“一時停止可能状態”を示す画像である場合、再生部141によって、視聴コンテンツが再生されていることを表している。
【0045】
再生バー表示領域F222は、シークバーが表示される領域である。シークバーは、視聴コンテンツの始めから終わりまでの内、どの時間的位置の内容を再生しているのかをスライダーと呼ばれる目盛りの位置によって表示する。ユーザは、このシークバーによって、視聴コンテンツが再生されている時間的位置を視覚的に把握することができる。
【0046】
時間表示領域F223は、視聴コンテンツの始めから終わりまでの内、どの時間的位置の内容を再生しているのかを、数値によって表示する領域である。例えば、視聴コンテンツが12分間再生することが可能で、現在、開始から1分目を再生していた場合、時間表示領域F223には、“01:00/12:00”として表示される。
【0047】
このように、視聴コンテンツが再生される際、ウィンドウ領域には、様々な表示領域が配置される。これらウィンドウ領域に表示される情報は、一般的な再生部141の機能によって表示される情報である。
【0048】
なお、ユーザは、縦スクロールバーC1及び横スクロールバーC2を操作することによって、ウィンドウ領域F200の表示領域を縦方向及び横方向に移動させることができる。また、本実施形態に係るウィンドウ領域F200には、スクロールバーの所定操作に応じて表示可能な領域も含まれる。つまり、本実施形態に係るウィンドウ領域には、表示されている領域だけでなく、縦スクロールバーC1及び横スクロールバーC2によって表示可能なウィンドウ領域内の全ての領域が含まれることに留意すべきである。
【0049】
画像取得部142は、表示部130において、ウィンドウ領域内の一部を少なくとも含む所定領域に表示される画像情報を、所定周期毎に取得する。具体的に、画像取得部142は、再生領域F210と状況表示領域F220とを所定領域として、画像情報を取得する。つまり、画像取得部142は、再生領域F210と状況表示領域F220とに表示される画像をキャプチャし、静止画像の画像情報を取得する。
【0050】
ここで、視聴コンテンツが表示部130に再生される際、再生領域F210と状況表示領域F220は、ウィンドウ領域F200内の予め定められた特定位置に配置されている。よって、画像取得部142は、かかる特定位置を示す位置情報を取得するとともに、この位置情報に基づいて、再生領域F210と状況表示領域F220との位置を特定した上で、再生領域F210と状況表示領域F220に表示される画像情報を取得する。
【0051】
また、画像取得部142が、位置情報を取得する方法は2つある。以下に、その方法について説明する。なお、画像取得部142は、かかる2つの方法の内、いずれか一つの方法を用いて位置情報を取得してもよいし、全ての方法を用いてもよい。
【0052】
一つ目の方法としては、予め記憶部120に記憶されている位置情報を取得する方法である。具体的に、再生部141によって視聴コンテンツが再生される際、再生領域F210と状況表示領域F220とは、特定の位置に固定して表示される。よって、この位置情報を予め記憶部120に記憶させておくとともに、画像取得部142が、必要に応じて記憶部120から読み出すことで、位置情報を取得する。
【0053】
二つ目の方法としては、画像取得部142が、所定周期で画像情報を取得する際、初回においては、ウィンドウ領域F200全体の画像情報を取得し、2回目からは、再生領域F210と状況表示領域F220との画像情報を取得する方法である。
【0054】
具体的に、画像取得部142は、再生領域F210、ボタン表示領域F221、再生バー表示領域F222、時間表示領域F223などの状況表示領域F220におけるフレーム画像を予め記憶する。画像取得部142は、フレーム画像に基づいて、初回に取得したウィンドウ領域F200全体の画像情報の内、再生領域F210と状況表示領域F220との位置をマッチング処理によって特定し、その特定結果を位置情報として取得する。また、画像取得部142は、2回目から、取得した位置情報に基づいて、再生領域F210と状況表示領域F220との画像情報を取得する。
【0055】
なお、画像取得部142は、視聴コンテンツがWebブラウザを用いて再生される場合、HTML形式のファイルのソース情報を参照して、再生領域F210と状況表示領域F220との位置情報を取得してもよい。
【0056】
再生判定部143は、画像取得部142によって取得された複数の画像情報のそれぞれを比較し、視聴コンテンツが再生されたか否かを判定する。具体的に、再生判定部143は、画像取得部142によって取得された再生領域F210及び状況表示領域F220の画像情報を複数取得すると、複数の画像情報のそれぞれを比較して、画像情報に差分があるか否かを判定する。例えば、第1のタイミングで取得された再生領域F210及び状況表示領域F220の第1画像情報と、第1のタイミングよりも後の第2のタイミングで取得された再生領域F210及び状況表示領域F220の第2画像情報とにおいて、差分があるか否かを判定する。
【0057】
ここで、再生判定部143による再生の判定方法には、複数の方法がある。図5乃至図7を参照して、再生判定部143による再生の判定方法について説明する。なお、再生判定部143は、かかる複数の方法の内、いずれか一つの方法を用いて判定してもよいし、複数の方法を用いてもよい。
【0058】
まず、図5(a)乃至(b)を参照して、一つ目の方法について説明する。図5(a)には、第1のタイミングで取得された再生領域F210の第1画像情報の例が示されており、図5(b)には、第2のタイミングで取得された再生領域F210の第2画像情報の例が示されている。
【0059】
再生判定部143は、図5(a)乃至(b)に示すように、第1のタイミングで取得された再生領域F210の第1画像情報と、第2のタイミングで取得された再生領域F210の第2画像情報とを比較し、この二つの画像情報における同一位置の画素の画素値に差分があるか否かを判定する。再生判定部143は、画素値に差分があると判定した場合、視聴コンテンツが再生されたと判定する。
【0060】
次に、図6(a)乃至(b)を参照して、再生判定部143の二つ目の再生の判定方法について説明する。図6(a)には、第1のタイミングで取得されたボタン表示領域F221の画像情報の例として、“再生可能状態”を示す画像情報が示されている。また、図6(b)には、第2のタイミングで取得されたボタン表示領域F221の画像情報の例として、“一時停止可能状態”を示す画像情報が示されている。
【0061】
再生判定部143は、図6(a)乃至(b)に示すように、第1のタイミングで取得されたボタン表示領域F221の第1画像情報(“再生可能状態”を示す画像情報)と、第2のタイミングで取得されたボタン表示領域F221の第2画像情報(“一時停止可能状態”を示す画像情報)とを比較し、この二つの画像情報における同一位置の画素の画素値に差分があるか否かを判定する。
【0062】
なお、上述の例では、再生時に“一時停止可能状態”を示す画像情報が表示される場合を例に挙げたが、再生判定部143は、図6(c)に示すように、“停止可能状態”を示す画像情報が表示される場合も、再生部141によって、視聴コンテンツが再生されていると判定してもよい。更に、再生判定部143は、上述した以外にも、“巻き戻し状態”、又は、“早送り状態”を示す画像情報が表示される場合も、再生部141によって、視聴コンテンツが再生されていると判定してもよい。
【0063】
次に、図7(a)乃至(b)を参照して、再生判定部143の三つ目の再生の判定方法について説明する。図7(a)には、第1のタイミングで取得された再生バー表示領域F222に表示される画像情報の例が示されており、図7(b)には、第2のタイミングで取得された再生バー表示領域F222に表示される画像情報の例が示されている。
【0064】
再生判定部143は、図7(a)乃至(b)に示すように、第1のタイミングで取得された再生バー表示領域F222の第1画像情報と、第2のタイミングで取得された再生バー表示領域F222の第2画像情報とを比較し、この二つの画像情報における同一位置の画素の画素値に差分があるか否かを判定する。再生判定部143は、第1画像情報と第2画像情報との画素値に差分があると判定した場合、視聴コンテンツが再生されたと判定する。
【0065】
次に、再生判定部143の四つ目の再生の判定方法について説明する。再生判定部143は、第1のタイミングで取得された時間表示領域F223の第1画像情報と、第2のタイミングで取得された時間表示領域F223の第2画像情報とを比較し、この二つの画像情報における同一位置の画素の画素値に差分があるか否かを判定する。再生判定部143は、第1画像情報と第2画像情報との画素値に差分があると判定した場合、視聴コンテンツが再生されたと判定する。
【0066】
以上のようにして、再生判定部143は、視聴コンテンツが再生されたと判定する。また、再生判定部143は、視聴コンテンツが再生されたと判定した場合、その旨を示す再生情報を視聴履歴情報生成部145に通知する。
【0067】
動画識別部144は、視聴コンテンツの内容に関連する付加情報、又は、画像情報に基づいて、視聴コンテンツを識別する。ここで、動画識別部144が視聴コンテンツを識別する方法には、複数の方法がある。以下に、その方法について説明する。なお、動画識別部144は、かかる複数の方法の内、いずれか一つの方法を用いて視聴コンテンツを識別してもよいし、複数の方法を用いてもよい。
【0068】
まず、一つ目の方法として、動画識別部144が付加情報に基づいて視聴コンテンツを識別する方法について説明する。
【0069】
ここで、本実施形態に係る付加情報は、視聴コンテンツに予め付加されているメタ情報である。メタ情報は、視聴コンテンツに関する情報(コンテンツのプロファイル)であり、コンテンツ提供サーバ50から送られるメタファイルと呼ばれるファイルや、視聴コンテンツのヘッダー部分に記述されている情報である。メタ情報には、視聴コンテンツのタイトル、提供者、作成日付などの視聴コンテンツの内容に関連する情報が含まれている。
【0070】
動画識別部144は、視聴コンテンツに付加されているメタ情報を参照して、タイトル、提供者、作成日付等をキーワード情報として取得する。動画識別部144は、記憶部120の動画識別データベースを参照して、メタ情報から取得したキーワード情報に対応づけて記憶されている視聴コンテンツIDがあるか否かを判定する。また、動画識別部144は、かかる視聴コンテンツIDがあると判定した場合、この視聴コンテンツIDを視聴履歴情報生成部145に通知する。
【0071】
なお、動画識別部144は、視聴コンテンツがWebブラウザを用いて再生される場合、HTML形式のファイルのソース情報を参照して、視聴コンテンツの内容に関連するキーワード情報を取得してもよい。
【0072】
次に、二つ目の方法として、動画識別部144が、画像情報に基づいて視聴コンテンツを識別する方法について説明する。具体的に、動画識別部144は、画像情報に含まれる文字画像と、視聴コンテンツに予め対応づけて記憶されている文字情報とに基づいて、視聴コンテンツを識別する。
【0073】
ここで、再生領域F210の画像情報には、視聴コンテンツに関連する文字画像が含まれている。例えば、かかる文字画像としては、視聴コンテンツの再生時に動画像の一部に表示される文字画像であり、具体的には、タイトルとして表示される文字画像がある。また、他の例としては、出演者、監督、コンテンツ提供事業者、広告、広告事業者などの文字画像が挙げられる。
【0074】
動画識別部144は、光学式文字読取装置としての機能を有しており、これらの文字画像から、文字情報を特定するとともに、特定した文字情報をキーワード情報として取得する。動画識別部144は、記憶部120の動画識別データベースを参照して、取得したキーワード情報に対応づけて記憶されている視聴コンテンツIDがあるか否かを判定する。また、動画識別部144は、かかる視聴コンテンツIDがあると判定した場合、当該視聴コンテンツIDを視聴履歴情報生成部145に通知する。
【0075】
視聴履歴情報生成部145は、再生判定部143による判定結果と、動画識別部144による識別結果とに基づいて、視聴コンテンツが再生されたことを示す再生情報と、視聴コンテンツを識別する視聴コンテンツIDとを含む視聴履歴情報を生成する。
【0076】
具体的に、視聴履歴情報生成部145は、再生判定部143から視聴コンテンツが再生されたことを示す再生情報を受信するとともに、動画識別部144から視聴コンテンツを識別する視聴コンテンツIDを受信すると、再生情報と視聴コンテンツIDとを含む視聴履歴情報を生成する。また、視聴履歴情報生成部145は、生成した視聴履歴情報を、通信部110を介して、視聴調査サーバ200に送信する。
【0077】
(3)端末装置の動作
以下に、本実施形態に係る端末装置100の動作について、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態に係る端末装置100の動作を示すフローチャートである。
【0078】
図8に示すように、ステップS10において、端末装置100では、再生部141が、表示部130に視聴コンテンツを動画像として表示すると、画像取得部142が、所定周期によって、再生領域F210と状況表示領域F220とに表示される画像情報を取得する。なお、所定周期は、1秒周期であってもよいし、1分周期であってもよい。また、画像取得部142は、再生領域F210と状況表示領域F220との位置を示す位置情報を取得してから、画像情報を取得してもよい。また、画像取得部142は、再生領域F210と状況表示領域F220とのいずれか一方に表示される画像情報を取得してもよい。
【0079】
ステップS20において、再生判定部143は、画像取得部142によって所定周期で取得された複数の画像情報のそれぞれを比較する。具体的に、再生判定部143は、再生領域F210及び状況表示領域F220に表示された複数の画像情報を比較して、画像情報に差分があるか否かを判定する。例えば、第1のタイミングで取得された第1画像情報と、第1のタイミングよりも後の第2のタイミングで取得された第2画像情報とに差分があるか否かを比較する。
【0080】
ステップS30において、再生判定部143は、視聴コンテンツが再生されたか否かを判定する。具体的に、再生判定部143は、ステップS20において、差分があると判定した場合、視聴コンテンツが再生されたと判定する。また、再生判定部143は、視聴コンテンツが再生されたと判定した場合、その旨を示す再生情報を視聴履歴情報生成部145に送信する。なお、再生判定部143は、視聴コンテンツが再生されていないと判定した場合(Noの場合)、ステップS20の動作が実行される。
【0081】
ステップS40において、端末装置100では、再生判定部143によって視聴コンテンツが再生されたと判定した場合(Yesの場合)、動画識別部144は、視聴コンテンツに予め付加されている付加情報に基づいて、再生部141によって再生された視聴コンテンツを識別する。具体的に、動画識別部144は、視聴コンテンツに付加されているメタ情報を参照して、メタ情報に含まれるキーワード情報を取得する。動画識別部144は、記憶部120の動画識別データベースを参照して、メタ情報から取得したキーワード情報に対応づけられている視聴コンテンツIDがあるか否かを判定する。また、動画識別部144は、かかる視聴コンテンツIDがあると判定した場合、かかる視聴コンテンツIDを視聴履歴情報生成部145に送信する。
【0082】
また、動画識別部144は、画像情報に基づいて、視聴コンテンツを識別してもよい。具体的に、動画識別部144は、光学式文字読取機能を用いて、画像情報に含まれる文字画像から、文字情報を特定するとともに、特定した文字情報をキーワード情報として取得する。動画識別部144は、記憶部120の動画識別データベースを参照して、取得したキーワード情報に対応づけられている視聴コンテンツIDがあるか否かを判定する。また、動画識別部144は、かかる視聴コンテンツIDがあると判定した場合、視聴コンテンツIDを含む識別情報を視聴履歴情報生成部145に送信する。
【0083】
ステップS50において、視聴履歴情報生成部145は、再生判定部143から、視聴コンテンツが再生された旨を示す再生情報を受信するとともに、動画識別部144から、視聴コンテンツIDを受信する。視聴履歴情報生成部145は、再生情報と視聴コンテンツIDとを含む視聴履歴情報を生成する。また、視聴履歴情報生成部145は、生成した視聴履歴情報を、通信部110を介して、視聴調査サーバ200に送信する。
【0084】
このようにして、端末装置100は、視聴履歴情報を生成する動作を実行する。なお、ステップS30の動作と、ステップS40の動作とは、いずれを先に実行してもよい。
【0085】
(4)作用・効果
本実施形態に係る端末装置100では、画像取得部142が、ウィンドウ領域の一部を少なくとも含む所定領域に表示される画像情報を所定周期によって取得する。また、再生判定部143が、所定周期で取得された複数の画像情報を比較して、再生されたか否かを判定する。一方、動画識別部144は、メタ情報や画像情報に基づいて、視聴コンテンツを識別する。
【0086】
よって、かかる端末装置100によれば、再生部141が、従来技術のように、視聴コンテンツを単に再生するだけでも、所定領域に表示される画像情報に基づいて、視聴コンテンツが再生されたか否かを判定することができる。また、かかる端末装置100によれば、視聴コンテンツが再生された旨を示す再生情報と、視聴コンテンツの内容を識別する視聴コンテンツIDとを含む視聴履歴情報を生成することができる。
【0087】
このように、本実施形態に係る端末装置100によれば、再生部141の機能に依存せず、視聴率の調査に用いられる視聴履歴情報を生成して、かかる視聴履歴情報を視聴調査サーバ200に送信することができる。
【0088】
また、本実施形態に係る端末装置100によれば、動画像が表示される再生領域F210と再生状況を表示する状況表示領域F220とを所定領域として、画像情報を取得する。すなわち、表示部130に表示される全画像や、ウィンドウ領域F200の全画像の画像情報を取得せずに、再生領域F210と状況表示領域F220における画像情報のみを取得して、画像情報のデータサイズの増加を抑えることができる。よって、端末装置100が画像情報を取得する際の処理負荷を抑制できる。
【0089】
また、本実施形態に係る端末装置100によれば、動画識別部144が、視聴コンテンツに対応づけて記憶されている文字情報と、画像情報に含まれる文字画像とに基づいて、視聴コンテンツを識別する。よって、端末装置100では、画像情報だけが取得された場合であっても、視聴コンテンツを識別することができる。
【0090】
また、本実施形態に係る端末装置100によれば、画像取得部142が、再生領域F210及び状況表示領域F220における画像情報を取得する際、再生領域F210と状況表示領域F220との位置を特定した上で、画像情報を取得するので、効率よく、かつ正確に画像情報を取得することができる。
【0091】
(5)変更例
次に、本実施形態に係る端末装置100の変更例について説明する。ここで、上述した実施形態では、再生判定部143は、視聴コンテンツが再生されたと判定した場合、その旨を示す再生情報を視聴履歴情報生成部145に通知するように構成されていたが、視聴に関する様々な情報を再生情報に含めて、視聴履歴情報生成部145に通知してもよい。
【0092】
例えば、再生判定部143は、視聴期間がどれだけの期間であったかを示す情報を、再生情報に含めて視聴履歴情報生成部145に通知してもよい。具体的に、再生判定部143は、視聴コンテンツが再生されたと判定した際、その時刻を開始時刻として記憶する。また、再生判定部143は、視聴コンテンツが再生されたと判定した後も、画像情報を所定周期(例えば、数秒周期)で取得するとともに、取得した複数の画像情報に基づいて、視聴コンテンツの再生が停止されたか否かを判定する。
【0093】
例えば、再生判定部143は、ボタン表示領域F221において、ボタン表示画像が“再生可能状態”を示す画像である場合に、視聴コンテンツの再生が停止されたと判定する。なお、再生判定部143は、再生バー表示領域F222において、シークバーのスライダーの位置がリセットさた場合に、視聴コンテンツの再生が停止されたと判定してもよいし、時間表示領域F223において、再生時間が“00:00”にリセットされた場合に、視聴コンテンツの再生が停止されたと判定してもよい。
【0094】
また、再生判定部143は、再生が停止されたと判定した場合は、その時刻を終了時刻として記憶するとともに、開始時刻と終了時刻との差を視聴期間として検出する。再生判定部143は、検出した視聴期間を含む再生情報を視聴履歴情報生成部145に通知する。
【0095】
なお、再生判定部143は、再生中にユーザによってどのような操作が行われたかを示す情報を、再生情報に含めて視聴履歴情報生成部145に通知してもよい。例えば、再生判定部143は、視聴コンテンツの再生が停止されるまでの間、再生バー表示領域F222におけるシークバーのスライダーの位置の変化や、時間表示領域F223おける再生時間の変化から、ユーザによって視聴コンテンツの巻き戻しや早送りなどの操作がなされたことを検出して、これらの情報も再生情報に含めて、視聴履歴情報生成部145に通知してもよい。
【0096】
視聴履歴情報生成部145は、この再生情報を再生判定部143から受信すると、当該再生情報を含む視聴履歴情報を生成して、視聴調査サーバ200に送信する。
【0097】
このように、本変更例に係る端末装置100によれば、単に視聴コンテンツが再生されたか否かだけでなく、ユーザによって視聴コンテンツの再生がどのように行われたかについてもより詳細に把握することができる。
【0098】
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0099】
例えば、上述した実施形態では、動画識別部144は、視聴コンテンツの内容に関連するメタ情報、又は、画像情報に含まれる文字情報に基づいて、キーワード情報を取得するとともに、取得したキーワード情報から視聴コンテンツを識別する視聴コンテンツIDを取得するように構成されていたが、取得したキーワード情報そのものを、視聴コンテンツを識別する識別情報として取得してもよい。
【0100】
例えば、端末装置100は、専用のハードウェアとして用意されていてもよい。また、CPU等の処理部によって実行されるソフトウェアモジュールとして実現されてもよい。従って、図8に示した処理は、かかるソフトウェアモジュールを実行するプログラムによって、端末装置100を動作させることで実現できる。
【0101】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0102】
10…ネットワーク、50…コンテンツ提供サーバ、100…端末装置、110…通信部、120…記憶部、130…表示部、140…処理部、141…再生部、142…画像取得部、143…再生判定部、144…動画識別部、145…視聴履歴情報生成部、200…視聴調査サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部と、視聴コンテンツを前記表示部に再生する再生部とを備え、前記再生部は、前記視聴コンテンツを再生する際、前記表示部にウィンドウ領域を起動するとともに、前記ウィンドウ領域内に前記視聴コンテンツを再生する端末装置であって、
前記表示部において、前記ウィンドウ領域内の一部を少なくとも含む所定領域に表示される画像情報を、所定周期毎に取得する画像取得部と、
前記画像取得部によって取得された複数の画像情報のそれぞれを比較し、前記視聴コンテンツが再生されたか否かを判定する再生判定部と、
前記視聴コンテンツの内容に関連する付加情報、又は、前記画像情報に基づいて、前記視聴コンテンツを識別する動画識別部と、
前記再生判定部による判定結果と、前記動画識別部による識別結果とに基づいて、前記視聴コンテンツが再生されたことを示す再生情報と、前記視聴コンテンツを識別する識別情報とを含む視聴履歴情報を生成する視聴履歴情報生成部と
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記ウィンドウ領域内には、前記視聴コンテンツを再生する再生領域と、前記視聴コンテンツの再生状況を表示する状況表示領域とが含まれており、
前記画像取得部は、前記再生領域と前記状況表示領域とを前記所定領域として、前記画像情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記画像情報には、前記視聴コンテンツに関連する文字画像が含まれており、
前記動画識別部は、前記視聴コンテンツに予め対応づけて記憶されている文字情報と、前記画像情報に含まれる前記文字画像とに基づいて、前記視聴コンテンツを識別する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記視聴コンテンツが再生される際、前記所定領域は、前記ウィンドウ領域内の予め定められた特定位置に配置されており、
前記画像取得部は、前記特定位置を示す位置情報を取得するとともに、前記位置情報に基づいて、前記所定領域に表示される前記画像情報を取得する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項5】
画像を表示する表示部と、前記視聴コンテンツを再生する再生部とを備え、前記再生部は、前記視聴コンテンツを再生する際、前記表示部にウィンドウ領域を起動するとともに、前記ウィンドウ領域内に設けられる再生領域に前記視聴コンテンツを表示する端末装置における制御方法であって、
前記表示部において、前記ウィンドウ領域内の一部を少なくとも含む所定領域に表示される画像情報を、所定周期毎に取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得された複数の画像情報のそれぞれを比較し、前記視聴コンテンツが再生されたか否かを判定する判定ステップと、
前記視聴コンテンツの内容に関連する付加情報、又は、前記画像情報に基づいて、前記視聴コンテンツを識別する識別ステップと
前記判定ステップによる判定結果と、前記識別ステップによる識別結果とに基づいて、前記視聴コンテンツが再生されたことを示す再生情報と、前記視聴コンテンツを識別する識別情報とを含む視聴履歴情報を生成する生成ステップと
を備えることを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−235420(P2012−235420A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104351(P2011−104351)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(591101434)株式会社ビデオリサーチ (52)
【出願人】(000102739)エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社 (265)
【Fターム(参考)】