説明

端末装置及び通信システム接続切替制御方法

【課題】LTEシステム及び2G/3Gシステムの双方に接続可能であって、呼接続が発生すると2G/3Gシステムに接続する端末において、2G/3Gシステムでの呼切断後に適切な通信システムを選択すること。
【解決手段】高速通信システムであるLTEシステム及び低速通信システムである2G/3Gシステムの双方に接続可能であり、呼接続が発生すると2G/3Gシステムに接続する端末100であって、通信状況判断部102は、端末100における呼接続の直前の通信状況、呼接続中の通信状況、又は、端末100における平均的な通信状況を判断し、判定部103は、呼接続が切断した場合に、通信状況に基づいて、LTEシステム及び2G/3Gシステムのいずれに接続するかを判定し、接続切替制御部105は、判定部103における判定結果に基づいて、端末100が接続する通信システムの接続切替を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置及び通信システム接続切替制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
国際標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、LTE(Long Term Evolution)方式の通信規格の検討が行われている。LTE方式の通信サービスが開始されると、その通信速度を利用して大容量通信が必要なサービスも開始することが考えられる。例えば、大容量通信が必要なサービスとしては、ストリーミングによる高画質の動画視聴サービス及びFTPによる大容量ファイルのダウンロードサービス等が挙げられる。
【0003】
また、LTE方式は、パケット通信を利用した電話サービス(VoIP:Voice over Internet Protocol)にも対応している。しかし、LTE方式の通信サービスの開始時には、ネットワーク側(基地局側)のシステムがVoIPに対応していない可能性がある。このため、移動機端末についてもVoIPをサポートしない端末が開発されることが推測できる。
【0004】
音声通信にパケット交換網を用いるLTE方式の通信システム(以下、LTEシステムと称する)において、VoIPに対応しない端末は、LTE方式でのパケット通信中に呼接続が発生した場合には、LTEシステムから、音声通信に回線交換網(Circuit Switching)を用いる2G(第2世代)/3G(第3世代)方式等の通信システム(以下、2G/3Gシステムと称する)へ切り替えて音声通信を行う。LTEシステムから2G/3Gシステムへの切り替えには、CS fallback(例えば、非特許文献1参照)技術を用いる。ただし、CS fallback技術では、通信システムの接続切り替えに長時間を要することが分かっている。具体的には、LTEシステムに接続された状態から2G/3Gシステムに切り替えて発呼されるまでに(コール音が鳴るまでに)、最大5秒程度必要であると考えられている。
【0005】
また、高速通信システムであるLTEシステムから、LTEシステムと比較して通信速度が低速である2G/3Gシステムへの切り替えの際(つまり、ハンドダウンする際)、ハンドダウン前のシステム(つまり、LTEシステム)で伝送され続ける不要なデータの送信を停止する従来技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、ハンドダウン前後における通信システムの通信速度の違いによるパケットロスト(通信速度が低いシステムに遷移することによるパケットロスト)を低減させることができる。更に、ハンドダウン前のシステム(LTEシステム)における不要なデータ伝送を防ぐことができるので、システム効率を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−180412号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】3GPP TS 23.272 V9.3.0, “Circuit Switched (CS) fallback in Evolved Packet System (EPS); Stage 2 (Release 9),” March 2010
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来技術では、高速通信システム(例えば、LTEシステム)から低速通信システム(例えば、2G/3Gシステム)に遷移する(ハンドダウンする)際の接続切り替え方法について考慮されているものの、遷移した低速通信システムにおける通信が終了した後(呼接続の切断後)に、いずれの通信システムに接続すべきかについては考慮されていない。
【0009】
本発明の目的は、LTEシステム及び2G/3Gシステムの双方に接続可能であって、呼接続が発生すると2G/3Gシステムに接続する端末において、2G/3Gシステムでの呼切断後に適切な通信システムを選択することができる端末装置及び通信システム接続切替制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様に係る端末装置は、高速通信システムである第1の通信システム及び低速通信システムである第2の通信システムの双方に接続可能であり、呼接続が発生すると前記第2の通信システムに接続する端末装置であって、前記端末装置における前記呼接続の前および/または前記呼接続中の通信状況に基づいて、前記呼接続が切断した場合に前記第1の通信システム及び前記第2の通信システムのいずれに接続するかを判定する判定手段と、前記判定手段における判定結果に基づいて、前記端末装置が接続する通信システムの接続切替を制御する制御手段と、を具備する構成を採る。
【0011】
本発明の第2の態様に係る通信システム接続切替制御方法は、高速通信システムである第1の通信システム及び低速通信システムである第2の通信システムの双方に接続可能であり、呼接続が発生すると前記第2の通信システムに接続する端末装置における通信システム接続切替制御方法であって、前記端末装置における前記呼接続の前および/または前記呼接続中の通信状況に基づいて、前記第1の通信システム及び前記第2の通信システムのいずれに接続するかを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記端末装置が接続する通信システムの接続切替を制御する制御ステップと、を具備する構成を採る。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、LTEシステム及び2G/3Gシステムの双方に接続可能であって、呼接続が発生すると2G/3Gシステムに接続する端末において、2G/3Gシステムでの呼切断後に適切な通信システムを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態に係る端末装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態に係る端末装置の状態遷移を示す図
【図3】本発明の一実施の形態に係る接続切替の判定条件を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
なお、以下の説明では、インターネット、LAN又はパケット交換方式のセルラ網等の、IPパケットによる音声通信を行うことのできるパケット交換網であるLTEシステムと、固定電話網又は回線交換方式のセルラ網等の回線交換による音声通信が可能な回線交換網である2G/3Gシステムとが混在する。2G/3Gシステムとしては、例えば、W-CDMA、CDMA2000、GSM等の携帯無線システムが挙げられる。
【0016】
また、LTEシステムは、例えば、下り回線の通信速度が最大300Mbpsであり、2G/3Gシステムは、例えば、下り回線の通信速度が最大384bps(HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)の場合は7.2Mbps)である。つまり、2G/3Gシステムは、LTEシステム(高速通信システム)と比較して通信速度が低い低速通信システムである。
【0017】
また、本実施の形態に係る端末装置(以下、端末と称する)は、VoIPに対応せず、呼接続が発生した場合には、2G/3Gシステムを用いる。つまり、端末は、LTEシステムにおいてパケット通信中に呼接続が発生した場合には、CS fallbackにより、LTEシステムから2G/3Gシステムへ接続を切り替える。
【0018】
本実施の形態に係る端末の構成を図1に示す。
【0019】
図1に示す端末100において、条件保持部101は、判定部103において接続先通信システムの判定に用いられる判定条件を保持する。条件保持部101が保持する、接続先通信システムの判定に用いられる判定条件の詳細については後述する。
【0020】
通信状況判断部102は、通信部106から入力される、端末100と基地局との間で送受信される信号(パケット)を用いて、端末100における通信状況を判断する。端末100における通信状況としては、呼接続発生の直前における通信状況、呼接続中における通信状況、又は、端末100における平均的な通信状況がある。また、通信状況の具体例としては、パケット通信中の平均パケットサイズ、データ送受信の発生頻度、呼接続直前の通信状態(Active状態又はIdle状態)、呼接続直前の別の呼接続状態、呼接続の際の呼接続時間、或る期間(例えば、1ヶ月、1週間又は1日)における平均パケット通信量、1日の平均通話時間、1回に送受信する平均パケットサイズ、1日に使用する音声通信の回数、或る場所における平均通信時間、或る期間帯における平均通信時間等がある。そして、通信状況判断部102は、判断結果である通信状況を示す情報を判定部103に出力する。
【0021】
判定部103は、端末100で発生した呼接続中に、当該呼接続が切断した場合にLTEシステム及び2G/3Gシステムのいずれの通信システムに端末100を接続するかを判定する。具体的には、判定部103は、通信状況判断部102から入力される通信状況を示す情報と、条件保持部101が保持する判定条件とを比較して、LTEシステム及び2G/3Gシステムのいずれの通信システムに端末100を接続するかを判定する。そして、判定部103は、判定結果(LTEシステム又は2G/3Gシステム)を接続切替制御部105に出力する。また、判定部103は、判定結果がLTEシステムの場合、基地局サーチ部104に対して、端末100の周辺に存在するLTEシステムの基地局(以下、LTE基地局と称する)のサーチを指示する。
【0022】
基地局サーチ部104は、判定部103からLTE基地局サーチの指示が入力されると、端末100との通信が可能なLTE基地局をサーチする。具体的には、基地局サーチ部104は、判定部103が呼切断後にLTEシステムに接続すると判定した場合には、呼接続中に、端末100とLTEシステムで通信可能なLTE基地局のサーチを行う。そして、基地局サーチ部104は、サーチ結果(端末100との通信が可能なLTE基地局の有無)を接続切替制御部105に出力する。
【0023】
接続切替制御部105は、端末100の接続先通信システムの接続切替を制御する。例えば、接続切替制御部105は、端末100がパケット通信を行う場合には、LTEシステムへの接続切替を通信部106に指示する。また、接続切替制御部105は、端末100が呼接続を行う場合には、2G/3Gシステムへの接続切替を通信部106に指示する。また、接続切替制御部105は、端末100で発生した呼接続が切断されると、判定部103から入力される判定結果に応じて、端末100の接続先通信システムを制御する。
【0024】
通信部106は、接続切替制御部105の指示に従って、LTEシステム(LTE基地局)又は2G/3Gシステム(例えば、2G/3Gシステムの基地局(2G/3G基地局))との通信を行う。また、通信部106は、LTEシステム又は2G/3Gシステムの基地局との間で送受信される信号を通信状況判断部102に出力する。
【0025】
次に、本実施の形態に係る端末100における接続先通信システムの選択処理の詳細について説明する。図2は、端末100の状態遷移図を示す。
【0026】
なお、ここでは、端末100で呼接続が発生し、端末100が2G/3Gシステムに接続され、当該呼接続が切断された後の処理について説明する。つまり、図2に示す端末100の状態遷移図では、状態1(2G/3G帯 呼接続→呼切断)を開始状態とする。
【0027】
具体的には、呼接続が切断されると、端末100の判定部103は、端末100の通信状況(すなわち、ユーザの利用状況)と、条件保持部101が保持する判定条件とを比較して、接続先通信システムを判定する。
【0028】
例えば、判定部103は、図3の判定条件(1)に従う場合、LTEシステムでのパケット通信中における送受信パケットサイズが、呼接続の直前30分で平均100パケット/分未満であれば接続先通信システムを2G/3Gシステムと判定し、平均100パケット/分以上であれば接続先通信システムをLTEシステムと判定する。
【0029】
よって、図2に示す状態1において、判定部103が端末100の通信状況(ユーザの利用状況)に基づいて2G/3Gシステムの接続を維持すると判定した場合には、状態2(2G/3G接続)に遷移する(S101)。また、図2に示す状態1において、判定部103が端末100の通信状況(ユーザの利用状況)に基づいてLTEシステムに接続すると判定した場合には、状態3(LTE帯通信品質測定)に遷移する(S102)。
【0030】
図2に示す状態2では、端末100は、2G/3Gシステムに接続して通信を行う。つまり、状態2では、端末100は、2G/3GシステムにおいてIdle状態又はパケット通信を行っている状態のいずれかとなる。また、状態2において、端末100で呼接続(発着呼)が再び発生した場合には、状態1に遷移する(S103)。また、図2に示す状態2において、判定部103が端末100の通信状況(ユーザの利用状況)に基づいてLTEシステムに接続すると判定した場合には、状態3(LTE帯通信品質測定)に遷移する(S104)。
【0031】
図2に示す状態3では、端末100の基地局サーチ部104は、LTEシステムで用いる周波数帯域(LTE帯)の通信品質を測定することにより、端末100との間で通信可能(遷移可能)なLTE基地局をサーチする。サーチの結果、端末100と通信可能(遷移可能)なLTE基地局が見つからない場合、接続切替制御部105は、2G/3Gシステムに接続するように通信部106に指示する(つまり、図2に示す状態2(2G/3G接続)に遷移する(S105))。すなわち、接続切替制御部105は、基地局サーチ部104によるサーチの結果、LTE基地局が発見されなかった場合には、呼切断後も2G/3Gシステムでの接続を維持する。
【0032】
また、基地局サーチ部104は、判定部103によって呼切断後にLTEシステムに接続すると判定された場合に行う、端末100とLTEシステムで通信可能なLTE基地局のサーチが、呼切断までに完了しなかった場合には、呼切断後にも前記サーチを行う。つまり、端末100は、接続切替する前に前記サーチを行うことで、LTEシステムに接続できない場合の不必要な接続切替処理の発生を防止することができる。
【0033】
このとき、接続切替制御部105は、基地局サーチ部104によるサーチが完了するまでは、判定部103によってLTEシステムに接続すると判定されていたとしても、2G/3Gシステムでの接続を維持する。つまり、LTEシステムに接続することができない間も接続自体が途切れないようにすることができる。
【0034】
一方、サーチの結果、通信可能(遷移可能)なLTE基地局が見つかった場合、接続切替制御部105は、当該LTE基地局がカバーするLTEシステムに接続するように通信部106に指示する(つまり、図2に示す状態4(LTE接続)に遷移する(S106))。このように、端末100は、基地局サーチ部104によるサーチを行い、呼接続中に遷移可能なLTE基地局が存在するかを特定することにより、呼切断の直後にLTEシステムへの接続切替が可能となる。
【0035】
図2に示す状態4では、端末100は、LTEシステムに接続して通信を行う。つまり、状態4では、端末100は、LTEシステムにおいてIdle状態又はパケット通信を行っている状態のいずれかとなる。また、状態4において、端末100が現在接続しているLTE基地局との間の通信品質が劣化し、現在接続しているLTE基地局との通信が維持できなくなった場合、端末100の基地局サーチ部104は、端末100との間で通信可能(遷移可能)な他のLTE基地局をサーチする(つまり、図2に示す状態3(LTE帯通信品質測定)に遷移する(S107))。また、図2に示す状態4において、端末100で呼接続(発着呼)が発生した場合には、端末100は、CS fallbackによりLTEシステムから2G/3Gシステムへの接続切り替えを行う(つまり、図2に示す状態1(2G/3G帯 呼接続)に遷移する(S108))。
【0036】
このように、呼接続が切断されると、端末100は、条件保持部101で保持する判定条件と、端末100における通信状況(ユーザの利用状況)とを比較して、接続先通信システムを判定する。
【0037】
すなわち、例えば、図3の判定条件(1)では、LTEシステムでのパケット通信中における送受信パケットサイズが平均100パケット/分(呼接続の直前30分間の平均)未満の場合、つまり、LTEシステム(高速通信システム)で大容量データ通信を呼接続の直前に行っていなかった場合には、端末100は、2G/3Gシステム(低速通信システム)での音声通信が終了後も、大容量データ通信を行う必要が無いと判断し、2G/3Gシステム(低速通信システム)の接続を維持する(図2に示すS101)。ここで、前述したように、LTEシステムから2G/3GシステムへのCS fallbackによる接続の切替には、比較的時間が掛かり、端末100で通話開始できるまでに接続待ち時間が発生することが知られている。よって、端末100がLTEシステム(高速通信システム)で大容量データ通信を呼接続の直前に行っていなかった場合には、呼切断後も2G/3Gシステムにおいてパケット通信(低速通信)を継続することにより、端末100で再び呼接続が発生した際(図2に示すS103)、通信システムの接続切替を行うことなく、音声通信を行うことが可能となる。換言すると、端末100では、呼切断後も2G/3Gシステムにおいてパケット通信を継続することで、CS fallbackの発生頻度を低く抑えて、呼接続が発生した際の通信システムの接続切替に要する時間を短縮することが可能となる。
【0038】
一方、図3の判定条件(1)では、LTEシステムでのパケット通信中における送受信パケットサイズが平均100パケット/分(呼接続の直前30分間の平均)以上の場合、つまり、LTEシステム(高速通信システム)で大容量データ通信を呼接続の直前に行っていた場合には、端末100は、2G/3Gシステム(低速通信システム)での音声通信が終了後に再びLTEシステム(高速通信システム)に接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第(呼接続が切断され次第)、通信速度を低下させることなく、呼接続の直前に利用していた大容量データ通信サービスを継続することができる。
【0039】
なお、端末100では、上述した図3に示す判定条件(1)に限らず、他の判定条件を用いてもよい。以下、図3に示す判定条件(2)〜(19)について説明する。なお、図3に示す判定条件(1)〜(4)は、端末100における呼接続の直前の通信状況に基づく判定条件であり、判定条件(5)は、端末100における呼接続中の通信状況に基づく判定条件であり、判定条件(6)〜(19)は、端末100における平均的な通信状況に基づく判定条件である。
【0040】
<判定条件(2)>
図3の判定条件(2)の場合、端末100は、LTEシステムでのパケット通信中におけるデータ送受信の発生頻度に基づいて接続先通信システムを判定する。具体的には、LTEシステムでのパケット通信中におけるデータ送受信が10秒に1回だけ100パケット程度発生する場合、つまり、呼接続の直前にLTEシステムで断続的にデータ送受信が行われていた場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後も、大容量データ通信を行う必要が無いと判断し、2G/3Gシステムの接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、端末100では、CS fallbackの発生頻度を低く抑えることができ、呼接続が発生した際の通信システムの接続切替に要する時間を短縮することが可能となる。
【0041】
一方、LTEシステムでのパケット通信中におけるデータ送受信が5分以上連続して発生する場合、つまり、呼接続の直前にLTEシステムで連続的にデータ送受信が行われていた場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後に再びLTEシステムに接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、呼接続の直前に利用していた大容量データ通信サービスを継続することができる。
【0042】
<判定条件(3)>
図3の判定条件(3)の場合、端末100は、呼接続の直前の端末100の状態に基づいて接続先通信システムを判定する。具体的には、呼接続の直前の端末100の状態がIdle状態(例えば待受け中)の場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後もLTEシステムでの通信が発生しない(Idle状態である)と判断し、2G/3Gシステムの接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、端末100では、CS fallbackの発生頻度を低く抑えることができ、呼接続が発生した際の通信システムの接続切替に要する時間を短縮することが可能となる。
【0043】
一方、呼接続の直前の端末100の状態がActive状態(例えばパケット通信中)の場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後にLTEシステムに接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、呼接続の直前に利用していたパケット通信を大容量データ通信サービスを用いて継続することができる。
【0044】
<判定条件(4)>
図3の判定条件(4)の場合、端末100は、呼接続の直前に端末100で呼接続状態であったか否かに基づいて接続先通信システムを判定する。具体的には、呼接続の直前に端末100で呼接続状態であった場合(例えば、今回の呼接続によりキャッチホンが発生した場合)には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後も2G/3Gシステムでの呼接続が必要であると判断し、2G/3Gシステムの接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、端末100は、呼接続が終了次第、当該呼接続の直前の呼接続を再開することができる。
【0045】
一方、呼接続の直前に端末100で呼接続状態でなかった場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後にLTEシステム(高速通信システム)に接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、大容量データ通信サービスを利用することが可能となる。
【0046】
<判定条件(5)>
図3の判定条件(5)の場合、端末100は、呼接続中の呼接続時間に基づいて接続先通信システムを判定する。具体的には、呼接続中の呼接続時間が5秒(閾値)以下の場合には、端末100は、ユーザが通話できておらず(通話せずに切断され)、再呼び出し(再発着呼)が予測されると判断し、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後も2G/3Gシステムの接続を維持する(図2に示す101)。これにより、端末100では、CS fallbackの発生を抑えることができ、呼接続(再読み出し)に要する時間を低減することが可能となる。
【0047】
一方、呼接続中の呼接続時間が5秒より長い場合には、端末100は、ユーザが通話を完了したと判断し、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後にLTEシステムに接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、大容量データ通信サービスを利用することが可能となる。
【0048】
<判定条件(6),(7),(8)>
図3の判定条件(6),(7),(8)の場合、端末100は、一定期間(1ヶ月、1週間又は1日)における平均パケット通信量に基づいて接続先通信システムを判定する。例えば、図3の判定条件(6)では、1ヶ月毎の平均パケット通信量が10000パケット/月(過去3ヶ月間の平均)未満の場合、つまり、1ヶ月毎の平均パケット通信量が少ない場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後に大容量データ通信を行う可能性が低いと判断し、2G/3Gシステム(低速通信システム)の接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、端末100では、CS fallbackの発生頻度を低く抑えることができ、呼接続が発生した際の通信システムの接続切替に要する時間を短縮することが可能となる。
【0049】
一方、図3の判定条件(6)では、1ヶ月毎の平均パケット通信量が10000パケット/月(過去3ヶ月間の平均)以上の場合、つまり、1ヶ月毎の平均パケット通信量が多い場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後に大容量データ通信を行う可能性が高いと判断し、LTEシステム(高速通信システム)に接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、音声通信終了後(呼切断後)に利用する可能性が高い大容量データ通信サービスを利用することができる。
【0050】
なお、図3の判定条件(7)(1週間毎の平均パケット通信量)及び判定条件(8)(1日毎の平均パケット通信量)についても同様である。
【0051】
<判定条件(9)>
図3の判定条件(9)の場合、端末100は、1日の平均通話時間に基づいて接続先通信システムを判定する。具体的には、1日の平均通話時間が3分以上の場合、つまり、1日の平均通話時間が多い場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後も呼接続が発生する可能性が高いと判断し、2G/3Gシステムの接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、端末100では、CS fallbackの発生を抑えることができ、呼接続に要する待ち時間を低減することが可能となる。
【0052】
一方、1日の平均通話時間が3分未満の場合、つまり、1日の平均通話時間が少ない場合には、端末100は、この音声通信が終了後に呼接続が発生する可能性が低いと判断し、LTEシステムに接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、大容量データ通信サービスを利用することが可能となる。
【0053】
<判定条件(10)>
図3の判定条件(10)の場合、端末100は、1回の通信において送受信する平均パケットサイズに基づいて接続先通信システムを判定する。例えば、1回の通信において送受信する平均パケットサイズが100パケット/回(過去1ヶ月間の平均)未満の場合、つまり、1回の通信において送受信する平均パケットサイズが小さい場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後も、大容量データ通信を行う可能性が低いと判断し、2G/3Gシステム(低速通信システム)の接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、端末100では、CS fallbackの発生頻度を低く抑えることができ、呼接続が発生した際の通信システムの接続切替に要する時間を短縮することが可能となる。
【0054】
一方、1回の通信において送受信する平均パケットサイズが100パケット/回(過去1ヶ月間の平均)以上の場合、つまり、1回の通信において送受信する平均パケットサイズが大きい場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後、大容量データ通信を行う可能性が高いと判断し、LTEシステム(高速通信システム)に接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、音声通信終了後(呼切断後)に利用する可能性が高い大容量データ通信サービスを利用することができる。
【0055】
<判定条件(11)>
図3の判定条件(11)の場合、端末100は、1日に使用する音声通話の平均回数に基づいて接続先通信システムを判定する。例えば、1日に使用する音声通話の平均回数が2回より多い場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後も呼接続が発生する可能性が高いと判断し、2G/3Gシステムの接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、端末100では、CS fallbackの発生を抑えることができ、呼接続に要する待ち時間を低減することが可能となる。
【0056】
一方、1日に使用する音声通話の平均回数が1回以下の場合には、この音声通信が終了後に再び呼接続が発生する可能性が低いと判断し、LTEシステム(高速通信システム)に接続を切り替える。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、大容量データ通信サービスを利用することが可能となる。
【0057】
<判定条件(12),(13)>
図3の判定条件(12),(13)の場合、端末100は、一定期間(例えば、平日又は土日祝日)における平均通信時間(パケット通信及び音声通信の合計)に基づいて接続先通信システムを判定する。例えば、図3の判定条件(12)では、現在が平日であって、平日における平均通信時間が1時間/日(過去1ヶ月間の平均)未満の場合、つまり、平日における平均通信時間が少ない場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後も大容量データ通信を行う必要が無いと判断し、2G/3Gシステム(低速通信システム)の接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、端末100では、CS fallbackの発生頻度を低く抑えることができ、呼接続が発生した際の通信システムの接続切替に要する時間を短縮することが可能となる。
【0058】
一方、図3の判定条件(12)では、現在が平日であって、平日における平均通信時間が1時間/日(過去1ヶ月間の平均)以上の場合、つまり、平日における平均通信時間が多い場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後に大容量データ通信を行う可能性が高いと判断し、LTEシステム(高速通信システム)に接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、音声通信終了後(呼切断後)に利用する可能性が高い大容量データ通信サービスを利用することができる。
【0059】
なお、図3の判定条件(13)(土日祝日における平均通信時間)についても同様である。
【0060】
<判定条件(14),(15)>
図3の判定条件(14),(15)の場合、端末100は、特定の位置(例えば、自宅又は自宅外)における平均通信時間に基づいて接続先通信システムを判定する。例えば、図3の判定条件(14)では、端末100の現在位置が自宅であって、自宅における平均通信時間が1時間/自宅滞在時間(過去1ヶ月間の平均)未満の場合、つまり、自宅における平均通信時間が少ない場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後も大容量データ通信を行う必要が無いと判断し、2G/3Gシステム(低速通信システム)の接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、端末100では、CS fallbackの発生頻度を低く抑えることができ、呼接続が発生した際の通信システムの接続切替に要する時間を短縮することが可能となる。
【0061】
一方、図3の判定条件(14)では、端末100の現在位置が自宅であって、自宅における平均通信時間が1時間/自宅滞在時間(過去1ヶ月間の平均)以上の場合、つまり、自宅における平均通信時間が多い場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後に大容量データ通信を行う可能性が高いと判断し、LTEシステム(高速通信システム)に接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、音声通信終了後(呼切断後)に利用する可能性が高い大容量データ通信サービスを利用することができる。
【0062】
なお、図3の判定条件(15)(自宅以外における平均通信時間)についても同様である。
【0063】
<判定条件(16)〜(19)>
図3の判定条件(16)〜(19)の場合、端末100は、一定期間(例えば、或る時間帯)における平均通信時間に基づいて接続先通信システムを判定する。例えば、図3の判定条件(16)では、現在時刻が22時〜7時であって、22時〜7時の時間帯における平均通信時間が1時間/日(過去1ヶ月間の平均)未満の場合、つまり、22時〜7時の時間帯における平均通信時間が少ない場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後も大容量データ通信を行う必要が無いと判断し、2G/3Gシステム(低速通信システム)の接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、端末100では、CS fallbackの発生頻度を低く抑えることができ、呼接続が発生した際の通信システムの接続切替に要する時間を短縮することが可能となる。
【0064】
一方、図3の判定条件(16)では、現在時刻が22時〜7時であって、22時〜7時の時間帯における平均通信時間が1時間/日(過去1ヶ月間の平均)以上の場合、つまり、22時〜7時の時間帯における平均通信時間が多い場合には、端末100は、2G/3Gシステムでの音声通信が終了後に大容量データ通信を行う可能性が高いと判断し、LTEシステム(高速通信システム)に接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信が終了次第、音声通信終了後(呼切断後)に利用する可能性が高い大容量データ通信サービスを利用することができる。
【0065】
なお、図3の判定条件(17)(7時〜10時の時間帯の平均通信時間)、判定条件(18)(10時〜17時の時間帯の平均通信時間)及び判定条件(19)(17時〜22時の時間帯の平均通信時間)についても同様である。
【0066】
以上、図3に示す判定条件(2)〜(19)について説明した。
【0067】
このように、端末100は、呼接続が切断されると、呼接続の前(例えば、呼接続の直前の通信状況を使用する判定条件(1)〜(4)、及び、判定条件(6)〜(19)に示すような端末100における平均的な通信状況)の通信状況、又は、呼接続中(例えば、判定条件(5))の通信状況に基づいて、呼切断後の接続先通信システムを選択する。なお、平均的な通信状況を用いる場合は、呼接続の前までの通信状況の平均に限るものではなく、現在の呼接続の通信状況も含めて平均を取る等としてもよい(例えば、判定条件(9)の場合、現在の通話時間も反映する)。この場合、現在(又は直近)の呼接続の通信状況は、適宜重み付けを行った上で平均を取ることが望ましい。これは、例えば昼間に呼接続を行っている場合、昨日までの通信状況であれは1日分ずつ反映されているのに対し、今日の通信状況は午前中の通信状況までしか反映されないなど、現在(又は直近)の呼接続分の通信状況の情報は、過去の通信状況の情報と比べて正確性に欠けるからである。また、平均的な通信状況に替え、他の統計処理を施した通信状況を用いてもよい。例えば、判定条件(6)を基に説明すると、1ヶ月あたりのパケット通信量が所定の閾値を超えた月の数を判定に使うことなどが考えられる。これは、判定条件(7)以降についても同様である。また、平均ではなく中央値を用いるなど、使用する統計処理の例としては様々なものが考えられる。
【0068】
具体的には、端末100は、音声通信の頻度が多い場合、又は、大容量データ通信の頻度が少ない場合等には、呼切断後も引き続き2G/3Gシステムに接続することで、CS fallbackの発生頻度を低減させ、呼接続時の接続待ち時間を低減することができる。一方、端末100は、LTEシステムに接続中に呼接続が発生した場合、又は、大容量データ通信の頻度が多い場合等には、呼切断後にLTEシステムに接続を切り替えることで、音声通信が終了次第、大容量データ通信サービスを継続して利用することができる。
【0069】
よって、本実施の形態によれば、LTEシステム及び2G/3Gシステムの双方に接続可能であって、呼接続が発生すると2G/3Gシステムに接続する端末において、2G/3Gシステムでの呼切断後に適切な通信システムを選択することができる。これにより、端末を利用するユーザの利便性を向上させることができる。
【0070】
なお、本実施の形態では、一例として図3に示す判定条件(1)〜(19)について説明したが、端末が用いる判定条件は図3に示す判定条件(1)〜(19)に限定されない。例えば、呼切断後の接続先通信システムの判定条件として、呼接続直前に転送していたパケットの残りサイズを用いてもよい。すなわち、呼接続直前に転送していたパケットの残りサイズが閾値未満の場合には、端末100は、低速通信で残りのパケットを転送しても問題が無いと判断し、2G/3Gシステム(低速通信システム)の接続を維持する(図2に示すS101)。これにより、音声通信終了からパケット通信再開までの時間(通信再開時間)を低減することができる。一方、呼接続直前に転送していたパケットの残りサイズが閾値以上の場合には、端末100は、高速通信で残りのパケットを転送する必要があると判断し、LTEシステム(高速通信システム)へ接続を切り替える(図2に示すS102)。これにより、端末100は、音声通信終了次第、残りのパケットを、2G/3Gシステムの場合よりも短時間で転送することが可能となる。
【0071】
また、複数の判定条件を組み合わせて利用してもよい。この場合には、更に、各判定条件に優先順位を設定するなどとしてもよい。
【0072】
又は、呼切断後の接続先通信システムの判定条件として、呼接続前又は呼切断後におけるLTE帯の通信品質測定結果を用いてもよい。端末100は、LTE帯の通信品質測定結果により、端末100の周辺に接続可能なLTE基地局が存在する場合のみ、呼切断後にLTEシステムへ接続を切り替える。これにより、端末100では、端末100の周辺に接続可能なLTE基地局が存在しない場合に、呼切断後にLTEシステムへ接続を切り替えるための無駄な処理の発生を防ぐことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、呼接続時にLTEシステム(パケット交換網)から2G/3Gシステム(回線交換網。W-CDMA/CDMA2000/GSM等)へCS fallbackにより接続切替を行う無線通信システム等に有用である。
【符号の説明】
【0074】
100 端末
101 条件保持部
102 通信状況判断部
103 判定部
104 基地局サーチ部
105 接続切替制御部
106 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高速通信システムである第1の通信システム及び低速通信システムである第2の通信システムの双方に接続可能であり、呼接続が発生すると前記第2の通信システムに接続する端末装置であって、
前記端末装置における前記呼接続の前および/または前記呼接続中の通信状況に基づいて、前記呼接続が切断した場合に前記第1の通信システム及び前記第2の通信システムのいずれに接続するかを判定する判定手段と、
前記判定手段における判定結果に基づいて、前記端末装置が接続する通信システムの接続切替を制御する制御手段と、
を具備する端末装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記呼接続の直前の通信状況として、前記呼接続の直前のパケット通信における平均パケットサイズが閾値未満の場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記平均パケットサイズが前記閾値以上の場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記呼接続の直前の通信状況として、前記呼接続の直前のパケット通信におけるデータの送受信が断続的である場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記呼接続の直前のパケット通信におけるデータの送受信が連続的である場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記判定手段は、前記呼接続の直前の通信状況として、前記呼接続の直前の前記端末装置の状態がIdle状態である場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記呼接続の直前の前記端末装置の状態がActive状態である場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
前記判定手段は、前記呼接続の直前の通信状況として、前記呼接続の直前に他の呼接続状態である場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記呼接続の直前に前記他の呼接続状態でない場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記呼接続中の通信状況として、前記呼接続の接続時間が閾値以下の場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記接続時間が前記閾値より長い場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項7】
前記判定手段は、一定期間における平均パケット通信量が閾値未満の場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記平均パケット通信量が前記閾値以上の場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項8】
前記判定手段は、一定期間における呼接続による平均通話時間が閾値以上の場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記平均通話時間が前記閾値未満の場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項9】
前記判定手段は、前記端末装置で1回に送受信される平均パケットサイズが閾値未満の場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記平均パケットサイズが前記閾値以上の場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項10】
前記判定手段は、一定期間における呼接続による音声通信の平均回数が閾値より多い場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記平均回数が前記閾値以下の場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項11】
前記判定手段は、一定期間における平均通信時間が閾値未満の場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記平均通信時間が前記閾値以上の場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項12】
前記判定手段は、特定の位置における平均通信時間が閾値未満の場合、前記第2の通信システムに接続すると判定し、前記平均通信時間が前記閾値以上の場合、前記第1の通信システムに接続すると判定する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項13】
前記判定手段は、前記判定を前記呼接続中に行い、
前記端末装置は、更に、前記判定手段が、前記呼切断後に前記第1の通信システムに接続すると判定した場合には、前記呼接続中に、前記端末装置と前記第1の通信システムで通信可能な基地局装置のサーチを行うサーチ手段を具備し、
前記制御手段は、前記サーチ手段によるサーチの結果、前記基地局装置が発見されなかった場合には、前記呼切断後も前記第2の通信システムでの接続を維持する、
請求項1記載の端末装置。
【請求項14】
前記サーチ手段は、前記判定手段によって前記呼切断後に前記第1の通信システムに接続すると判定された場合に行う前記端末装置と前記第1の通信システムで通信可能な基地局装置のサーチが、前記呼切断までに完了しなかった場合には、前記呼切断後にも前記サーチを行い、
前記制御手段は、前記サーチ手段によるサーチが完了するまでは、前記判定手段によって第1の通信システムに接続すると判定されていたとしても、前記第2の通信システムでの接続を維持する、
請求項13記載の端末装置。
【請求項15】
高速通信システムである第1の通信システム及び低速通信システムである第2の通信システムの双方に接続可能であり、呼接続が発生すると前記第2の通信システムに接続する端末装置における通信システム接続切替制御方法であって、
前記端末装置における前記呼接続の前および/または前記呼接続中の通信状況に基づいて、前記第1の通信システム及び前記第2の通信システムのいずれに接続するかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記端末装置が接続する通信システムの接続切替を制御する制御ステップと、
を具備する通信システム接続切替制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−259368(P2011−259368A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134123(P2010−134123)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】