説明

端末連携システム、受信機及び情報処理端末

【課題】受信機と情報処理端末との連携サービスを、ユーザの手動操作に依存することなく開始すると共に、管理コストや通信負荷を一定に納めること。
【解決手段】受信機(3)と情報処理端末(4)との連携を実現する端末連携システム(1)では、受信機(3)は、放送局(2)から番組コンテンツ及び当該番組コンテンツと連携するアプリケーションが多重化された番組コンテンツ信号を受信する。端末連携システム(1)では、この番組コンテンツ信号の受信を契機として、受信機(3)から情報処理端末(4)にアプリケーションの情報が送信され、情報処理端末(4)において、番組コンテンツと連携するアプリケーションが実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組を視聴可能なテレビ受信機と、番組に関連したアプリケーションを実行可能な情報処理端末(携帯電話など)との連携を実現する端末連携システム、及び当該端末連携システムを構成する受信機及び情報処理端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の放送のデジタル化と通信のブロードバンド化の進展に伴い、Hybridcast(ハイブリッドキャスト(登録商標))や、欧州のHbbTV(Hybrid Broadcast BroadbandTV)をはじめとする放送通信連携サービスの実現に向けた研究開発が行われている。
このような放送通信連携サービスでは、放送と通信という異なる伝送路を用いてコンテンツを配信し、デジタルテレビやパーソナルコンピュータ、携帯端末などの受信機に、配信されたそれらの複数のコンテンツの表示画面を合わせて同時に表示することが考えられている。例えば、ウィジェット(又はガジェット)やブラウザなどのアプリケーションプログラム(以下、「アプリケーション」と記載する。)を用い、放送により配信されたコンテンツである放送番組の表示画面上に、通信により配信された文字情報、音声、動画などの通信コンテンツを重ね合わせて表示することなどが想定される。
【0003】
ところで、放送番組の表示画面上に通信コンテンツを自由に重ね合わせることを可能にすると、画面構成や番組構成などの番組制作者の演出意図が視聴者に伝わらなくなる可能性がある。そこで、近年では、放送事業者(番組制作者)が通信コンテンツの表示を制御することで、放送番組の演出意図を損なわなくする試みがなされている。
例えば、特許文献1では、コンテンツ(放送番組)を放送する事業者が有する設備から、コンテンツの表示方法を決定するための制御情報を当該コンテンツと紐付けて通信により配信し、コンテンツ表示装置である受信機が、その制御情報に基づいてコンテンツの表示画面とアプリケーションの表示画面の表示方法を決定することが記載されている。これにより、番組の作品性を侵害せずに複数のアプリケーション画面を表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−4498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
また、スマートフォンを代表とする近年の情報処理端末の進展は目覚しく、ユーザが所有する携帯型の情報処理端末においても様々なアプリケーションの実行が可能になっている。このような現状において、放送と通信とを融合する放送通信連携サービスでは、テレビ受信機で放送番組を表示し、ユーザが所有する情報処理端末で当該放送番組と連携したサービス(例えば、音声や字幕サービス)を実行する仕組みの開発も求められる。
【0006】
ところで、テレビ受信機で表示する放送番組に連携したサービスを実現するアプリケーションを情報処理端末で実行するためには、テレビ受信機で表示している放送番組をサービス提供者が把握しなければならない。
この点について、ユーザからの指示を受け付けることでテレビ受信機で表示中の放送番組を把握する仕組みが考えられるが、サービスの開始をユーザの手動操作に依存しなければならず煩雑であり、サービス普及には更なる工夫が求められる。
また、個々のテレビ受信機の視聴状態を把握するための管理サーバをネットワーク上に設ける仕組みも考えられるが、個々のテレビ受信機を管理する管理コストや管理するための通信負荷が膨大になるため、現実的ではない。
【0007】
そこで、本発明は、テレビ受信機と情報処理端末(携帯電話など)との連携に際し、ユーザの手動操作に依存することなくサービスを開始すると共に、管理コストや通信負荷を一定に納めることのできる端末連携システム、及び当該端末連携システムを構成する受信機及び情報処理端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る端末連携システムは、放送又は通信を介して、番組コンテンツと共に複数の情報が多重化されて構成される番組コンテンツ信号を受信する受信機と、当該受信機との間で所定の連携認証が行われた情報処理端末と、を含み、前記受信機は、前記番組コンテンツ信号を受信することを契機として、当該番組コンテンツ信号から、前記番組コンテンツと連携し実行される1又は複数のアプリケーションの識別情報、前記アプリケーションの取得に用いるロケーション情報、及び前記アプリケーションのうち前記情報処理端末で実行すべき1又は複数の端末連携アプリケーションの識別情報、を含むアプリケーション情報を抽出する解析部と、前記端末連携アプリケーションの識別情報及び当該端末連携アプリケーションの取得に用いるロケーション情報を、前記情報処理端末に送信する端末通信部と、を備え、前記情報処理端末は、前記受信機から受信した前記ロケーション情報に基づいて、前記端末連携アプリケーションを取得するサービスサーバ通信部と、取得した前記端末連携アプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、を備える構成とした。
【0009】
かかる構成によれば、端末連携システムは、受信機と連携する情報処理端末では、受信機で視聴中の番組コンテンツと連携して実行される端末連携アプリケーションが実行される。このとき、端末連携アプリケーションは、放送又は通信を介して伝送される番組コンテンツ信号に多重化されたアプリケーション情報を契機に実行されるため、受信機と情報処理端末との連携サービスを、ユーザの手動操作に依存することなく開始することができると共に、管理サーバなどを別途設ける必要がなく、不要な管理コストや通信負荷を防止することができる。
【0010】
また、端末連携システムでは、前記受信機の前記端末通信部は、前記端末連携アプリケーションの識別情報及び前記ロケーション情報に加え、前記受信機で受信している前記番組コンテンツの視聴シーンを特定するための情報もあわせて前記情報処理端末に送信し、前記情報処理端末の前記サービスサーバ通信部は、前記情報に基づいて、前記受信機で受信している前記番組コンテンツの進行と連携した前記端末連携アプリケーションを取得する構成としてもよい。
【0011】
かかる構成によれば、本発明に係る端末連携システムは、情報処理端末では、受信機で視聴中の番組コンテンツの進行と連携した端末連携アプリケーションを取得し実行するため、番組コンテンツと一体性のあるよりきめ細かなサービスを提供することができる。
【0012】
また、本発明に係る受信機は、放送又は通信を介して、番組コンテンツと共に複数の情報が多重化されて構成される番組コンテンツ信号を受信する受信機であって、前記番組コンテンツ信号を受信することを契機として、当該番組コンテンツ信号から、前記番組コンテンツと連携し実行される1又は複数のアプリケーションの識別情報、前記アプリケーションの取得に用いるロケーション情報、及び前記アプリケーションのうち当該受信機との間で所定の連携認証が行われた情報処理端末で実行すべき1又は複数の端末連携アプリケーションの識別情報、を含むアプリケーション情報を抽出する解析部と、前記端末連携アプリケーションの識別情報及び当該端末連携アプリケーションの取得に用いるロケーション情報を、前記情報処理端末に送信する端末通信部と、を備える構成とした。
【0013】
かかる構成によれば、受信機は、放送又は通信を介して伝送される番組コンテンツ信号を契機に実行する端末連携アプリケーションに関する所定の情報を連携認証が行われた情報処理端末に送信するため、ユーザの手動操作に依存することなく開始可能な受信機と情報処理端末との連携サービスを実現することができる。
【0014】
このとき、連携認証が行われた情報処理端末、前記受信機から受信した前記ロケーション情報に基づいて、前記端末連携アプリケーションを取得するサービスサーバ通信部と、取得した前記端末連携アプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、を備える構成としてもよい。
【0015】
かかる構成によれば、ユーザの手動操作に依存することなく、放送又は通信を介して伝送される番組コンテンツ信号を契機に開始可能な受信機と情報処理端末との連携サービスを実現することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、テレビ受信機と情報処理端末(携帯電話など)との連携サービスを、ユーザの手動操作に依存することなく開始できると共に、管理コストや通信負荷を一定に納めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】端末連携システムの構成を示す図である。
【図2】アプリケーション管理情報の記述例を示す図である。
【図3】受信機の機能構成を示すブロック図である。
【図4】受信機の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】情報処理端末の機能構成を示すブロック図である。
【図6】情報処理端末の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】端末連携システムにより提供される端末連携サービスの例を示す図である。
【図8】端末連携システムにより提供される端末連携サービスの例を示す図である。
【図9】端末連携システムにより提供される端末連携サービスの例を示す図である。
【図10】端末連携システムにより提供される端末連携サービスの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0019】
[端末連携システム1の概要]
初めに、図1を参照して、本発明の端末連携システム1の概要について説明する。
端末連携システム1は、放送局2と、受信機3と、情報処理端末4と、機器状態管理サーバ5と、サービスロケーション管理サーバ6と、サービスサーバ7と、を含んで構成され、放送と通信とを連携する放送通信連携サービスにおいて、受信機3で表示する放送番組と、情報処理端末4で表示する各種サービスとの連携を実現する。なお、放送通信連携サービスの形態は複数存在するが、本実施形態では、受信機3において、ISDB(Integrated Services Digital Broadcasting:統合デジタル放送サービス)方式による放送サービスと、インターネットによる通信サービスとを連携する。
【0020】
放送局2は、番組コンテンツ信号を編成する一般的な編成設備(図示省略)、及び編成した番組コンテンツ信号を放送波に変調し放送用アンテナを介して放送する一般的なデジタル放送用の放送設備(図示省略)に加え、当該番組コンテンツ信号をネットワークを介して送信する一般的なVOD(Video On Demand)配信用の通信設備(図示省略)を含む。
【0021】
放送局2は、放送設備や通信設備を用いて、編成した番組コンテンツ信号を任意の方法で伝送する。放送局2は、映像、音声などの各種データを、例えば、国際標準規格MPEG−2 Systemsで規定されるTSパケット(トランスポートストリームパケット)に格納し伝送する。このとき、TSパケットによるデータの伝送は、PES(Packetized Elementary Stream)パケットを用いた伝送(データストリーム伝送)と、セクションを用いた伝送(データカルーセル伝送)とに分類される。
データストリーム伝送では、映像や音声などの番組コンテンツを構成する主なデータが伝送され、PESの所定領域(例えば、ヘッダ)に再生時刻などの時間情報を含むことができる。また、データカルーセル伝送では、メタデータなどの番組に関連する様々なデータが伝送され、個々のデータ(モジュール)に識別情報や時間情報などの情報を付すことができる。
【0022】
ここで、放送局2から放送又は通信を介して伝送される番組コンテンツ信号には、映像や音声を含んで構成される番組コンテンツに加え、放送通信連携サービスにおいて当該番組コンテンツと連携して実行されるアプリケーションに関する情報(アプリケーション管理情報)が少なくとも含まれる。すなわち、番組コンテンツ信号は、番組コンテンツ及びアプリケーション管理情報を含む情報が多重化されて構成される。
【0023】
なお、番組コンテンツ信号に多重化されるアプリケーション管理情報は、ARIB(登録商標)(Association of Radio Industries and Broadcast)標準規格に規定されたAIT(Application Information Table)を用いて記述することができる。
【0024】
ここで、アプリケーション管理情報を記述したAITを図2に示す。図2(1)は、AITの具体的な記述例であり、図2(2)は当該記述例の概要を示す模式図である。
【0025】
図2(2)を参照して、AITには、番組コンテンツと連携して実行する1又は複数のアプリケーションのリストが記述される。アプリケーションのリストに記述される個々のアプリケーションは、アプリケーションID(識別情報)により識別され、それぞれのアプリケーションについて、アプリケーションの名称や、アプリケーション及び当該アプリケーションで用いるコンテンツ(以下、「アプリ用コンテンツ」と記載する。)の所在を示すロケーション情報を含むアプリケーション管理情報が記述される。
【0026】
なお、図2では、アプリケーション管理情報としてアプリケーション名及びロケーション情報のみを記述しているが、これらの記述は一例にすぎず、アプリケーションを制御するためのその他の情報を記述することを妨げるものではない。
また、APP1(音声(英語))のロケーション情報、APP2(音声(中国語))のロケーション情報、及びAPP3(関連地図)のロケーション情報は、全てサービスロケーション管理サーバ6のアドレス(URL1)となっている。これは、本実施形態では、サービスロケーション管理サーバ6がアプリケーションの所在を管理することとしているためであり、ロケーション情報をアプリケーション毎に異なることとすることを妨げるものではない。
【0027】
図1に戻り、受信機3は、例えば、テレビ、セットトップボックス、パーソナルコンピュータ、携帯端末などのデバイスであり、既存のネットワークに接続可能であると共に、情報処理端末4と通信可能に接続される。なお、情報処理端末4との通信は、所定の無線通信機能を用いて直接的に行うこととしてもよく、また、ネットワーク上に設けたサーバを介して間接的に行うこととしてもよい。
また、受信機3は、放送局2から放送又は通信を介して伝送される番組コンテンツ信号から映像データ、音声データ、データ放送や字幕データ、SI(Service Information)データなどの各種データを分離し、適宜デコード処理など行った上で番組コンテンツ(映像・音声など)を出力する機能と、アプリケーションを実行し、実行されているアプリケーションがネットワークを経由してサービスサーバ7から取得したアプリ用コンテンツの映像及び音声を出力する機能と、を少なくとも有する。
なお、受信機3の詳細については、図3及び図4を参照して後述する。
【0028】
情報処理端末4は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータなどのデバイスであり、既存のネットワークに接続可能であると共に、受信機3と通信可能に接続される。また、情報処理端末4は、受信機3で視聴中の番組コンテンツと連携したサービスを実現すべく、実行環境に応じた様々なアプリケーションを実行する機能を少なくとも有する。
ここで、本実施形態では、情報処理端末4は、受信機3との間で所定の連携認証が行われているものとする。なお、連携認証の方法については、本実施形態で規定するものではなく、受信機3に表示した2次元コードを読み込んだ情報処理端末4や、受信機3からの要求に応答した情報処理端末4と連携するなど任意の方法により行うことができる。
なお、情報処理端末4の詳細については、図5及び図6を参照して後述する。
【0029】
機器状態管理サーバ5は、既存のネットワークに接続され、当該ネットワークを介して情報処理端末4と通信可能に接続される。機器状態管理サーバ5は、情報処理端末4と通信することで当該情報処理端末4の機器状態を判別する機能と、判別した機器状態を当該情報処理端末4に返信する機能と、少なくとも有する。なお、機器状態とは、情報処理端末4のアプリケーションの実行環境を含み、一例としては情報処理端末4のOSのバージョンがあげられる。
【0030】
サービスロケーション管理サーバ6は、既存のネットワークに接続され、当該ネットワークを介して受信機3及び情報処理端末4と通信可能に接続される。サービスロケーション管理サーバ6は、受信機3及び情報処理端末4で実行するアプリケーション及びアプリ用コンテンツを管理するサービスサーバ7のロケーション情報を管理する。
ここで、アプリケーションを実行する端末のアプリケーション実行環境は様々であり、同一のアプリケーションについて、実行環境に応じた様々なバージョンのアプリケーションを作成することがある。そこで、サービスロケーション管理サーバ6は、受信機3及び情報処理端末4の実行環境に応じたアプリケーション及びアプリ用コンテンツのロケーション情報を管理することとしている。すなわち、サービスロケーション管理サーバ6は、実行環境毎に、当該実行環境で実行可能なアプリケーション及びアプリ用コンテンツを管理するサービスサーバ7のロケーション情報を管理する。
【0031】
サービスサーバ7は、一般的なコンテンツ配信サーバであり、既存のネットワークに接続され、当該ネットワークを介して受信機3及び情報処理端末4と通信可能に接続される。サービスサーバ7は、端末連携システム1内において複数設けられ、番組コンテンツと連携するアプリケーションのバージョンを各々管理し、受信機3及び情報処理端末4からの要求に応じてアプリケーションやアプリ用コンテンツを配信する。
【0032】
このような端末連携システム1において、情報処理端末4では、番組コンテンツ信号に多重化されたアプリケーション管理情報を契機として、番組コンテンツと連携するサービスを実現するためのアプリケーションが実行される。これにより、端末連携システム1では、番組コンテンツと連携するサービスをユーザの手動操作に依存することなく開始することができる。
このとき、端末連携システム1では、情報処理端末4の実行環境に応じたアプリケーションを実行させることとしている。そのため、情報処理端末4のアプリケーションの実行環境に影響を受けることなく、受信機3で表示する番組コンテンツと、情報処理端末4で表示する各種サービスとの連携を実現することができる。
【0033】
[受信機3]
続いて、図3及び図4を参照して、受信機3の詳細について説明する。図3は、受信機3の機能構成を示すブロック図であり、図4は、受信機3の処理の流れを示すフローチャートである。
【0034】
[受信機3の構成]
図3を参照して、受信機3は、番組コンテンツ受信部31と、解析部32と、連携端末管理部33と、端末通信部34と、サーバ通信部35と、アプリケーション実行部36と、提示部37と、を含んで構成される。また、受信機3は、アプリケーション蓄積部38も併せて備えることとしてもよい。
【0035】
番組コンテンツ受信部31は、放送又は通信を介して、番組コンテンツと共に複数の情報が多重化されて構成される番組コンテンツ信号を受信する。具体的には、番組コンテンツ受信部31は、デジタル放送又はネットワークを介して、少なくともコンテンツ識別情報及びタイムコードが付された番組コンテンツ(映像・音声)、及びアプリケーション管理情報(AIT)を受信する。なお、番組コンテンツには、字幕や他のデータなどを含んでいてもよい。
ここで、コンテンツ識別情報とは、その番組コンテンツを一意に特定できる情報であり、例えば、CRID(Content Reference Identifier)の概念を適用することができる。また、タイムコードとは、受信機3におけるその番組コンテンツの視聴シーンを一意に特定できる情報であり、例えば、PESパケットに含まれる時間情報(例えば、PTS(Presentation Time Stamp))やカルーセル内に重畳された時間情報などを用いることができる。
【0036】
番組コンテンツ受信部31は、受信した番組コンテンツ信号に含まれている番組コンテンツを提示部37に送る。なお、番組コンテンツは、詳細は省略するが、デコード処理などを行った後に提示部37を介して、ディスプレイやスピーカなどから出力される。
また、番組コンテンツ受信部31は、番組コンテンツ信号に含まれているコンテンツ識別情報、タイムコード及びアプリケーション管理情報を含むデータを解析部32に送る。
【0037】
解析部32は、番組コンテンツ受信部31から送られたデータの解析を行い、番組コンテンツと連携するアプリケーションの取得に関する情報を抽出し、端末通信部34を介して情報処理端末4に送信する。
【0038】
ここで、アプリケーションの取得に関する情報には、AITに記述されたアプリケーションID及びロケーション情報が少なくとも含まれる。また、番組コンテンツと連携するアプリケーションを取得するため、当該情報には、コンテンツ識別情報及びタイムコードが含まれる。このとき、アプリケーションIDは、情報処理端末4で実行すべきアプリケーションの特定に用いられ、ロケーション情報は、当該アプリケーション及びアプリ用コンテンツの取得先を特定するために用いられる。また、コンテンツ識別情報及びタイムコードは、アプリケーションに基づくサービスと受信機3で視聴中の番組コンテンツとの連携(同期)を図るために用いられる。
【0039】
なお、解析部32は、AITに記述された1又は複数のアプリケーションIDの全てを抽出することとしてもよく、AITに記述された1又は複数のアプリケーションIDのうちの情報処理端末4で実行すべき一部のアプリケーションIDのみを抽出することとしてもよい。情報処理端末4で実行すべき一部のアプリケーションについては、放送局2の事業者が設定することとしてもよく、また、受信機3又は情報処理端末4のユーザが設定することとしてもよい。放送局2の事業者が設定する場合には、放送局2から放送又は送信される番組コンテンツ信号に多重化させることで実現することができ、受信機3又は情報処理端末4のユーザが設定する場合には、ユーザから予め選択を受け付けておくことで実現することができる。
【0040】
また、解析部32は、受信機3自体で実行すべきアプリケーションがある場合には、当該アプリケーションを取得するための情報(アプリケーションID、ロケーション情報、コンテンツ識別情報、タイムコードを含む)をサーバ通信部35に送る。なお、受信機3自体で実行すべきアプリケーションについても、放送局2の事業者が設定することとしてもよく、受信機3のユーザが設定することとしてもよい。
【0041】
連携端末管理部33は、受信機3と連携認証済みの1又は複数の情報処理端末4を特定可能に管理する。なお、情報処理端末4のユーザにより情報処理端末4で実行すべきアプリケーションが設定されている場合には、連携端末管理部33は、情報処理端末4毎に設定されたアプリケーションを管理することとしてもよい。
【0042】
端末通信部34は、連携端末管理部33が管理する連携認証済みの情報処理端末4に対して、解析部32で解析した番組コンテンツと連携するアプリケーションを取得するための情報(アプリケーションID、ロケーション情報、コンテンツ識別情報、タイムコードを含む)を送信する。
【0043】
サーバ通信部35は、解析部32から送られたロケーション情報に基づいてサービスサーバ7にアクセスし(詳細には、ロケーション情報により特定されるサービスロケーション管理サーバ6を介してサービスサーバ7にアクセスし)、当該サービスサーバ7から所定のアプリケーション及びアプリ用コンテンツを受信する。また、サーバ通信部35は、受信したアプリケーション及びアプリ用コンテンツをアプリケーション実行部36に送る。
なお、サーバ通信部35は、サービスサーバ7から受信したアプリケーションをアプリケーション蓄積部38に記憶することとしてもよい。
【0044】
アプリケーション実行部36は、サーバ通信部35から送られたアプリケーション又はアプリケーション蓄積部38に記憶されたアプリケーションを実行し、番組コンテンツに連携するサービスを構成する映像及び(又は)音声を提示部37に送る。サービスを構成する映像及び(又は)音声は、提示部37を介して、ディスプレイやスピーカなどから出力される。これにより、受信機3において、アプリケーション及びアプリ用コンテンツに基づき、番組コンテンツに連携するサービスを提供することができる。
【0045】
[受信機3の処理]
続いて、受信機3の処理について図4を参照して説明する。なお、図4では、主に受信機3と情報処理端末4との連携に必要となる処理について説明する。
【0046】
受信機3の番組コンテンツ受信部31は、放送又は通信を介して、番組コンテンツ信号を受信する(S1)。このとき、番組コンテンツ信号には、番組コンテンツと共に複数の情報、例えば、コンテンツ識別情報、タイムコード及びアプリケーション管理情報が多重化され、番組コンテンツ受信部31は、これら多重化された情報を解析部32に送る。
【0047】
続いて、受信機3の解析部32は、番組コンテンツ受信部31から送られたアプリケーション管理情報(AIT(図2参照))から番組コンテンツと連携するアプリケーションの取得に関する情報を抽出する(S2)。このとき、解析部32は、連携端末管理部33を参照して、連携認証済みの情報処理端末4が存在するか否かを判定し(S3)、連携認証済みの情報処理端末4がある場合には、S2で抽出した情報が当該情報処理端末4に送信すべき情報であるか否かを判定する(S4)。情報処理端末4に送信すべき情報については、予め任意に設定しておくことができ、S2で抽出した情報の全てであってもよく、また、その一部であってもよい。
【0048】
このとき、連携認証済みの情報処理端末4に送信すべき情報である場合には、解析部32は、端末通信部34を介して、当該情報を情報処理端末4に送信し(S5)、処理を終了する。他方、S3において連携認証済みの情報処理端末4が存在しないと判定した場合や、S4において情報処理端末4に送信すべき情報が存在しないと判定した場合には、処理を終了する。
【0049】
[情報処理端末4]
受信機3についての説明は以上である。続いて、図5及び図6を参照して、情報処理端末4の詳細について説明する。図5は、情報処理端末4の機能構成を示すブロック図であり、図6は、情報処理端末4の処理の流れを示すフローチャートである。
【0050】
[情報処理端末4の構成]
図5を参照して、情報処理端末4は、アプリケーション情報受信部41と、機器状態管理サーバ通信部42と、サービスロケーション管理サーバ通信部43と、サービスサーバ通信部44と、アプリケーション実行部45と、提示部46と、を含んで構成される。また、情報処理端末4は、機器状態管理部47と、アプリケーション蓄積部48とを併せて備えることとしてもよい。
【0051】
アプリケーション情報受信部41は、受信機3と通信を行う通信部であり、受信機3の端末通信部34から受信機3で視聴中の番組コンテンツと連携するアプリケーションを取得するための情報を受信する。ここで、アプリケーションを受信するための情報には、アプリケーションID、当該アプリケーションのロケーション情報、視聴中の番組コンテンツを特定するコンテンツ識別情報、及び当該番組コンテンツとの連携に用いられるタイムコードが少なくとも含まれる。
【0052】
機器状態管理サーバ通信部42は、機器状態管理サーバ5にアクセスし、当該機器状態管理サーバ5から自端末(情報処理端末4)の機器状態、すなわち、アプリケーションの実行環境を取得する。ここで、機器状態管理サーバ5のロケーション情報は、情報処理端末4が予め把握しているものとしてもよく、また、受信機3から適宜送信されるものとしてもよい。
なお、情報処理端末4が自端末のアプリケーション実行環境を把握可能、すなわち、情報処理端末4が自端末の機器状態を管理する機器状態管理部47を備えるのであれば、機器状態管理サーバ5にアクセスする必要はない。
【0053】
サービスロケーション管理サーバ通信部43は、受信機3から送られたロケーション情報に基づいてサービスロケーション管理サーバ6にアクセスし、自端末のアプリケーション実行環境に適したアプリケーションのバージョンを管理するサービスサーバ7のロケーション情報を取得する。すなわち、サービスロケーション管理サーバ通信部43は、サービスロケーション管理サーバ6に対して、自端末のアプリケーション実行状態及び要求すべきアプリケーションのアプリケーションIDに基づく問合せを行い、当該問合せに対するサービスロケーション管理サーバ6からの返信を受けることで、サービスサーバ7のロケーション情報を取得する。サービスロケーション管理サーバ通信部43は、取得したサービスサーバ7のロケーション情報をサービスサーバ通信部44に送る。
【0054】
サービスサーバ通信部44は、サービスロケーション管理サーバ通信部43が取得したサービスサーバ7のロケーション情報に基づいてサービスサーバ7にアクセスし、当該サービスサーバ7から自端末のアプリケーション実行環境で実行可能なアプリケーション及びアプリ用コンテンツを受信する。サービスサーバ通信部44は、受信したアプリケーション及びアプリ用コンテンツをアプリケーション実行部45に送る。
なお、サービスサーバ通信部44は、サービスサーバ7から受信したアプリケーションをアプリケーション蓄積部48に記憶することとしてもよい。
【0055】
アプリケーション実行部45は、サービスサーバ通信部44から送られたアプリケーション又はアプリケーション蓄積部48に記憶されたアプリケーションを実行し、受信機3で視聴中の番組コンテンツに連携するサービスを構成する映像及び(又は)音声を提示部46に送る。サービスを構成する映像及び(又は)音声は、提示部46を介して、ディスプレイやスピーカなどから出力される。これにより、受信機3で視聴中の番組コンテンツと連携するサービスを情報処理端末4で提供することができる。
【0056】
[情報処理端末4の処理]
続いて、情報処理端末4の処理について図6を参照して説明する。なお、図6では、主に受信機3で視聴中の番組コンテンツと連携するサービスを情報処理端末4で提供するために必要となる処理について説明する。
【0057】
情報処理端末4のアプリケーション情報受信部41は、受信機3で視聴中の番組コンテンツと連携するアプリケーションを取得するための情報、すなわち、視聴中の番組及び視聴シーンを特定するためのコンテンツ識別情報及びタイムコードに加え、アプリケーションを特定し取得するためのアプリケーションID及びロケーション情報を受信機3から受信する(S11)。
【0058】
続いて、機器状態の取得が必要であるか否かを判定し(S12)、機器状態の取得が必要な場合には、情報処理端末4の機器状態管理サーバ通信部42は、機器状態管理サーバ5にアクセスし、自端末の機器状態(アプリケーション実行環境)を取得する(S13)。
【0059】
機器状態を取得すると、情報処理端末4のサービスロケーション管理サーバ通信部43は、受信機3から送られたロケーション情報に基づいてサービスロケーション管理サーバ6にアクセスし、自端末の機器状態(アプリケーション実行環境)に応じたアプリケーションのバージョンを管理するサービスサーバ7のロケーション情報を取得する(S14)。
【0060】
続いて、情報処理端末4のサービスサーバ通信部44は、S14で取得したロケーション情報に従いサービスサーバ7へアクセスし、受信機3で視聴中の番組コンテンツと連携するサービスに用いるアプリケーション及びアプリ用コンテンツを取得する(S15)。
【0061】
続いて、情報処理端末4のアプリケーション実行部45は、S15で取得したアプリケーションを実行し、受信機3で視聴中の番組コンテンツに連携するサービスを構成する映像及び(又は)音声を提示部46を介して出力し(S16)、処理を終了する。
【0062】
[端末連携システム1の動作]
情報処理端末4についての説明は以上である。続いて、図7から図10に示す本発明の端末連携システム1により実現される端末連携サービスを参照して、本発明の端末連携システム1の動作について説明する。なお、図7から図10に示す端末連携サービスは、本発明の端末連携システム1により想定されるサービスの一例に過ぎず、これらに限られるものではない。
【0063】
[多国語音声サービス]
初めに、図7から図9を参照して、本発明の端末連携システム1による端末連携サービスの一例である多国語音声サービスについて説明する。近年の家族構成の変化や生活環境の変化に関わらず、1台の受信機3を介して複数のユーザが同一のテレビ番組を同時に視聴する場合が多々ある。このような場合において、ユーザによっては視聴中の番組を他のユーザとは異なる音声で視聴することを望むことがある。典型的には、日本語の番組を外国語で視聴することや、スポーツ中継を他の実況者による実況で視聴することが考えられる。
このような要望に対して、本発明の端末連携システム1では、視聴中のユーザ毎に個別の音声サービスを提供することができる。以下、図面を参照して説明する。
【0064】
図7(1)を参照して、受信機3は、放送局2から番組コンテンツを受信する際に、放送局2で当該番組コンテンツと共に作成されたアプリケーション管理情報(AIT)を受信する。すると、受信機3では、連携認証済みの情報処理端末4において端末連携サービスを提供すべく、受信したアプリケーション管理情報から情報処理端末4で実行すべきアプリケーションの取得に関する情報を抽出する。具体的には、AITに記述されたアプリケーションID及びロケーション情報を含む情報を抽出する。また、受信機3で視聴中の番組コンテンツと連携(同期)した端末連携サービスを提供すべく、受信機3は、視聴中の番組コンテンツの視聴シーンを特定するための情報を抽出する。具体的には、視聴中の番組コンテンツを特定するためのコンテンツ識別情報及び視聴シーンを特定するためのタイムコードを含む情報を抽出する。
【0065】
続いて、受信機3は、連携認証済みの情報処理端末4に対して、抽出した各情報を送信する。図7(1)では、ユーザA2及びユーザA3の所有する情報処理端末4が連携認証済みであるものとする。受信機3からの情報を受信すると情報処理端末4では、端末連携サービスを実現するためのアプリケーションの取得などを行う。このとき、端末連携サービスとして複数のサービスが想定される場合には、図7(2)に示すように情報処理端末4のユーザに対して任意のサービスを選択する選択画面を提示することとしてもよい。図7(2)では、ユーザA2は、音声(英語)サービスを選択しており、ユーザA3は、音声(中国語)サービスを選択している。
【0066】
続いて、図8(1)を参照して、情報処理端末4は、サービスサーバ7に対して、受信機3の視聴シーンを指定した上で、端末連携サービスを実現するためのアプリケーション及びアプリ用コンテンツを要求する。すると、サービスサーバ7は、受信機3の視聴シーンに連携(同期)した端末連携サービスを実現するためのアプリケーション及びアプリ用コンテンツを情報処理端末4に対して提供する。図8(1)では、ユーザA2の情報処理端末4は、音声(英語)サービスを実現するためのアプリケーションを要求しており、ユーザA3の情報処理端末4は、音声(中国語)サービスを実現するためのアプリケーションを要求している。その結果、ユーザA2の情報処理端末4からは、受信機3で視聴中の番組コンテンツと連携した英語音声が出音され、ユーザA3の情報処理端末4からは、受信機3で視聴中の番組コンテンツと連携した中国語音声が出音される(図8(1)では、受信機3で司会者が「おはようございます」とコメントしているのに対して、ユーザA2の情報処理端末4からは当該コメントの英語音声である「Good morning.」が出音されている。)。
【0067】
このように、本発明の端末連携システム1によれば、ユーザが所有する情報処理端末4を用いて、番組コンテンツを視聴中のユーザ毎に個別のサービスを提供することができる。このとき、端末連携システム1では、受信機3で視聴中の番組コンテンツの視聴シーンと連携したサービスを提供することとしているため、番組コンテンツと一体となったきめ細かなサービスを提供することができる。また、端末連携システム1では、放送局2から伝送されるアプリケーション管理情報を契機にサービスを提供するため、ユーザビリティを向上させることができ、また、番組制作者の意図に沿ったサービスを提供することができる。
【0068】
ところで、近年では、VODによる番組コンテンツの配信も注目されており、同一の番組を視聴しているユーザであっても、各々視聴シーンが異なる場合がある。図8を参照して、時刻T1において、ユーザA宅及びユーザB宅では同一の番組「○○ニュース」を視聴している。しかしながら、ユーザA宅での視聴シーンは、番組開始シーン(司会者が「おはようございます」とコメント)であり(図8(1))、ユーザB宅での視聴シーンは、番組終了シーン(司会者が「さようなら」とコメント)である(図8(2))。
【0069】
このような場合においても、本発明の端末連携システム1では、情報処理端末4が受信機3での視聴シーンを特定した上でアプリケーションの要求を行うこととしているため、受信機3で視聴中の番組コンテンツと連携したサービスを提供可能に構成されている。すなわち、図8(1)では、「おはようございます」というコメントに対応する音声サービスが出力され、図8(2)では、「さようなら」というコメントに対応する音声サービスが出力されている。このように、本発明の端末連携システム1によれば、視聴中の番組コンテンツに連携したサービスをユーザ毎に提供することができる。
【0070】
また、本発明の端末連携システム1は、ユーザが所有する情報処理端末4の機器状態(アプリケーション実行環境)に適したアプリケーションを実行することとしている。具体的には、図9を参照して、情報処理端末4は、サービスサーバ7にアクセスする前に、自端末の機器状態に対応するアプリケーションのバージョンを管理するサービスサーバ7のロケーション情報をサービスロケーション管理サーバ6に問い合わせる。図9では、ユーザA2の情報処理端末4は、OS「△△」に対応するアプリケーションのバージョンを管理するサービスサーバ7のロケーション情報を問い合わせており、ユーザA3の情報処理端末4は、OS「××」に対応するアプリケーションのバージョンを管理するサービスサーバ7のロケーション情報を問い合わせている。その結果、サービスロケーション管理サーバ6からは、ユーザA2の情報処理端末4にはサービスサーバ7Aのロケーション情報が、ユーザA3の情報処理端末4にはサービスサーバ7Bのロケーション情報が、それぞれ返信されている。これにより、ユーザA2の情報処理端末4及びユーザA3の情報処理端末4は、自端末の機器状態に対応するアプリケーションを取得することができ、予定されたサービスが適切に提供される。このように、本発明の端末連携システム1では、情報処理端末4毎の機器状態(アプリケーション実行環境)の相違に影響することなく、端末連携サービスを提供することができる。
【0071】
[関連地図サービス]
また、受信機3で視聴中の番組コンテンツによっては、視聴シーンの補完情報を望む場合があり、本発明の端末連携システム1によれば、受信機3のディスプレイを利用することなく補完情報を提供することができる。図10に示す関連地図サービスを例にとり、補完情報を提供するサービスについて説明する。
【0072】
図10(1)を参照して、受信機3では、(A)に示すように「グルメ番組」が視聴されており、リポーターが街中を移動する様子が表示されている。このとき、情報処理端末4では、(B)に示すように受信機3で視聴中の街中の地図情報が表示され、リポーターを示すシンボルが当該地図上を移動する様子が表示される。
【0073】
図10(2)を参照して、その後時間の経過と共に受信機3では、(A)に示すようにリポーターが目的の焼肉店に到着した様子が表示される。このとき、情報処理端末4では、(B)に示すように到着した焼肉店の位置を把握可能に地図情報が拡大表示される。
【0074】
図10(3)を参照して、その後時間の経過と共に受信機3では、(A)に示すようにリポーターが当該焼肉店の「○○カルビ」を試食する様子が表示される。このとき、情報処理端末4では、(B)に示すように試食する「○○カルビ」についての情報や評判が表示される。
【0075】
このように、本発明の端末連携システム1では、受信機3で視聴中の番組コンテンツの補完情報をユーザが所有する情報処理端末4を用いて提供することができる。この場合においても、受信機3の視聴シーンを特定した上でアプリケーション及びアプリ用コンテンツを取得することで、視聴中の番組コンテンツに連携した補完情報を提供することができ、きめ細かなサービスを提供することができる。
【符号の説明】
【0076】
1 端末連携システム
2 放送局
3 受信機
31 番組コンテンツ受信部
32 解析部
33 連携端末管理部
34 端末通信部
35 サーバ通信部
36 アプリケーション実行部
37 提示部
38 アプリケーション蓄積部
4 情報処理端末
41 アプリケーション情報受信部
42 機器状態管理サーバ通信部
43 サービスロケーション管理サーバ通信部
44 サービスサーバ通信部
45 アプリケーション実行部
46 提示部
47 機器状態管理部
48 アプリケーション蓄積部
5 機器状態管理サーバ
6 サービスロケーション管理サーバ
7 サービスサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送又は通信を介して、番組コンテンツと共に複数の情報が多重化されて構成される番組コンテンツ信号を受信する受信機と、当該受信機との間で所定の連携認証が行われた情報処理端末と、を含む端末連携システムであって、
前記受信機は、
前記番組コンテンツ信号を受信することを契機として、当該番組コンテンツ信号から、前記番組コンテンツと連携し実行される1又は複数のアプリケーションの識別情報、前記アプリケーションの取得に用いるロケーション情報、及び前記アプリケーションのうち前記情報処理端末で実行すべき1又は複数の端末連携アプリケーションの識別情報、を含むアプリケーション情報を抽出する解析部と、
前記端末連携アプリケーションの識別情報及び当該端末連携アプリケーションの取得に用いるロケーション情報を、前記情報処理端末に送信する端末通信部と、
を備え、
前記情報処理端末は、
前記受信機から受信した前記ロケーション情報に基づいて、前記端末連携アプリケーションを取得するサービスサーバ通信部と、
取得した前記端末連携アプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、
を備える、
端末連携システム。
【請求項2】
前記受信機の前記端末通信部は、前記端末連携アプリケーションの識別情報及び前記ロケーション情報に加え、前記受信機で受信している前記番組コンテンツの視聴シーンを特定するための情報もあわせて前記情報処理端末に送信し、
前記情報処理端末の前記サービスサーバ通信部は、前記情報に基づいて、前記受信機で受信している前記番組コンテンツの進行と連携した前記端末連携アプリケーションを取得する、
請求項1に記載の端末連携システム。
【請求項3】
放送又は通信を介して、番組コンテンツと共に複数の情報が多重化されて構成される番組コンテンツ信号を受信する受信機であって、
前記番組コンテンツ信号を受信することを契機として、当該番組コンテンツ信号から、前記番組コンテンツと連携し実行される1又は複数のアプリケーションの識別情報、前記アプリケーションの取得に用いるロケーション情報、及び前記アプリケーションのうち当該受信機との間で所定の連携認証が行われた情報処理端末で実行すべき1又は複数の端末連携アプリケーションの識別情報、を含むアプリケーション情報を抽出する解析部と、
前記端末連携アプリケーションの識別情報及び当該端末連携アプリケーションの取得に用いるロケーション情報を、前記情報処理端末に送信する端末通信部と、
を備える受信機。
【請求項4】
請求項3に記載の受信機と所定の連携認証が行われ、前記受信機との間で通信可能な情報処理端末であって、
前記受信機から受信した前記ロケーション情報に基づいて、前記端末連携アプリケーションを取得するサービスサーバ通信部と、
取得した前記端末連携アプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、
を備える情報処理端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−244339(P2012−244339A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111368(P2011−111368)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】