説明

端面照明装置

【課題】洗面化粧台の補助照明として使用することを想定した、導光板の端面を光射出面とした端面照明装置を提供する。
【解決手段】端面照明装置10は、導光板16、導光板16の一端側に配置した光源17、光源17に対向する他端側に配置した調光手段11,制御部17から成る。導光板16には光反射層16cを設ける。調光手段11は、角棒状の調光部材12と、調光部材12の一側面に形成した光遮断面13と、保持手段14と、調光部材12を回動させる光量調節手段から成る。光遮断面13を光射出部側端面16bと平行に位置させると光が遮断される。調光部材12を回動させて光遮断面13を傾斜させると、光の一部は光遮断面13で反射され、一部が調光部材12を通過する。光遮断面13を光射出部側端面16bに対し直角となる位置まで回動させると光は遮断されず、最大の明るさとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば洗面化粧台の補助照明として使用することを想定したものであって、導光板の端面を光射出面とした照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
導光板を利用した照明装置は、通常、次のような構造を採用している。導光板における最も面積が広い面を発光面とし、発光面に光反射層又は光散乱層を設け、発光面に隣接する端面側に配置した光源から導光板内へ入射させた光を、上記光反射層で反射することにより又は光散乱層で散乱させることにより、発光面から光を外部へ射出させるというものである。なお光反射層又は光散乱層は、発光面の全体に形成する場合も、一部だけに形成する場合もある。また、光源から入射させた光を効率よく発光面から射出させるため、光源を配置した端面以外の端面を光反射層で遮蔽することが、一般に行なわれている。
【0003】
ところで特許文献1に、導光板を用いた照明装置(面発光装置)において、主たる発光面だけでなく、光源を配置した端面と対向する端面からも光を射出させることが記載されている。これは、導光板の発光面を壁に沿って設置した場合に、導光板の下端面から射出させた光で、床を照らすためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−080993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている照明装置にあっては、最も広い発光面(主発光面)を発光させることが基本的な機能であり、端面から射出させた光で床を照らすことは副次的な機能である。そして、端面から射出させる光の光量を調節することはまったく考慮されていない。もし仮に、特許文献1に記載の照明装置において、端面からの射出光の光量を調節しようとするならば、光源の発光量を制御しなくてはならないが、そうすると主発光面の発光量も変化せざるを得ない。つまり、主発光面の発光状態を変化させずに、端面からの射出光の光量を変化させたり、必要に応じて光遮断することはできなかった。
また、導光板を利用した照明装置において、光源を配置した端面と対向する端面だけを発光面とするものは従来なかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題に鑑みて創案した本発明に係る端面照明装置の特徴とするところは、導光板における一方の端面を光入射部とし、光入射部に対向する他方の端面を光射出部とし、光入射部側に配置した光源から当該導光板内へ入射させた光を光射出部から外部へ射出するように構成された照明装置であって、前記導光板の光射出部側に、外部への光射出量を調節する調光手段を配置したことである。
【0007】
前記端面照明装置において、導光板には、アクリル樹脂のほか、ガラスや他の合成樹脂材料を用いることができる。導光板における光入射部と光射出部とで挟まれる面は、従来であれば発光面として利用される面であるが、本発明にあっては、この面を発光面として利用してもしなくてもよい。上記面を発光面とする場合は、光反射層または光散乱層を形成する。上記面を発光面として利用しない場合は、透明なままとするか又は光遮断層を設ける。光源の種類は特に限定されないが、LED(発光ダイオード)や冷陰極管などを用いることができる。
【0008】
前記調光手段については、前記導光板における光射出部から射出された光の通過を阻止する光遮断面を有し、当該光遮断面は前記導光板の光射出部側の端面に対する角度を変更可能に構成されるものとすると共に、当該光遮断面の角度を変化させて光の通過量を調節する光量調節手段を備えるものとする。
【0009】
上に述べた光遮断面の角度を変化させる代表的な態様としては、導光板の光射出部側端面の長手方向に対し平行な軸線を中心として回動させる場合と、光射出部側端面の長手方向に対し直角な方向の軸線を中心として回動させる場合とが考えられる。
そして前者を採用する場合、前記調光手段を、棒状の調光部材と、当該調光部材を、前記導光板の光射出部側端面の長手方向に平行な軸線を中心として回動可能に保持する保持手段とを備えるものとし、前記調光部材に、前記導光板の光射出部側端面の長手方向に沿う方向の光遮断面を形成し、前記光量調節手段で、前記調光部材を前記軸線を中心として回動させることにより、光遮断面の光射出部側端面に対する角度を変化させるように構成することが考えられる。
【0010】
前記調光手段については、光遮断面を回動させる構造のほか、シャッター式の構造も採用可能である。すなわち、前記導光板における光射出部から射出された光の通過を阻止する光遮断部材に、光を通過させる窓部を形成し、当該窓部の一部又は全部を遮蔽するシャッター部材を設け、当該シャッター部材を前記窓部に対し平行な方向へ移動させて窓部の開口面積を変化させて光量調節手段とすることが考えられる。
【0011】
前記導光板における光入射部及び光射出部に挟まれた平面部を発光面とする場合は、当該平面部の一方に、導光板内部に面する光反射層または光散乱層を設けると共に、前記調光手段における光遮断面を光反射面とすることが望ましい。
【0012】
なお本発明に係る端面照明装置を洗面化粧台に適用する場合、前記導光板を実質的に水平な姿勢で洗面化粧台に取り付け、当該導光板の光射出部が洗面化粧台の正面側に位置するように設定するとよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、導光板における光源を配置した端面と対向する端面を光射出部とし、この光射出部側に調光手段を配置したことにより、端面における発光量を調節可能な端面照明装置を提供することができる。従って本発明に係る端面照明装置を、例えば洗面化粧台に適用することにより、使用状況に応じた最適な光量で発光する補助照明手段が得られる。
【0014】
具体例を挙げると、寝室に設置される洗面化粧台に本発明に係る端面照明装置を組み込み、その光射出部側端面を、洗面化粧台の正面側に位置させた場合を想定する。
昼間や室内照明の点灯時は、通常、端面照明装置の発光は不要である。
夜間の就寝時などには、室内照明の消灯後に端面照明装置を発光させ、常夜灯として機能させることができる。これにより、部屋内が暗い状態でも洗面化粧台の位置を容易に把握できるので、夜中に洗面化粧台を使用する必要が生じたときに、使用者が戸惑うことがない。しかも調光手段により、端面から射出される光量を調節できるから、使用者が就寝の妨げにならないような適当な明るさを選択することが可能である。
【0015】
また本発明に係る端面照明装置の調光手段は、光遮断面を形成した棒状の調光部材を回動させるという比較的簡単な構造で提供できる。また、端面の明るさを調節するために、光源を電気的に制御する必要がないから、導光板における光入射部及び光射出部に挟まれた平面部を発光面とした場合に、その明るさを変化させずに、端面だけを暗くすることが可能である。
【0016】
なお、導光板における光入射部及び光射出部に挟まれた平面部を発光面とする場合において、調光手段における光遮断面を光反射面とすることにより、発光面における光の反射効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る端面照明装置を洗面化粧台に適用した設置例を示すものであって、図(A)は鏡体の下端側に配置した状況の斜視図、図(B)は鏡体の上端側に配置した状況の斜視図である。
【図2】図(A)は、図1(A)に示す設置例における端面照明装置の取付構造を概略的に示す側面断面図、図(B)は、同端面照明装置を拡大して示す部分省略した側面図である。
【図3】本発明に係る端面照明装置における調光手段の動作状況を示すものであって、図(A)は光を遮断している状態、図(B)は光射出量を制限している状態、図(C)は光を全部通過させている状態をそれぞれ示す要部の側面図である。
【図4】図(A)〜(D)は、本発明に係る調光手段に使用する棒状の調光部材に関する様々な実施形態を例示した要部の側面図である。
【図5】本発明に係る調光手段に使用する棒状の調光部材の更に異なる実施形態を示すものであって、図(A)(B)は光遮断面をハーフミラーとした場合、図(C)(D)は光遮断面を凹面鏡に形成した場合を例示する要部の側面図である。
【図6】図(A)〜(C)は、本発明に係る調光手段に使用する棒状の調光部材の光遮断面に関する各種実施形態を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る端面照明装置の応用例を説明する斜視図である。
【図8】本発明に係る端面照明装置の調光手段に関するさらに異なる実施形態を示すものであって、図(A)は光を遮断している状態の斜視図、図(B)は光を全部通過させている状態の斜視図である。
【図9】本発明に係る端面照明装置の調光手段に関するさらに異なる実施形態を示すものであって、図(A)は水平方向にシャッター部材を移動させる例を示す斜視図、図(B)は鉛直方向にシャッター部材を移動させる例を示す斜視図である。
【図10】本発明に係る端面照明装置の調光手段に関するさらに異なる実施形態を示すものであって、図(A)は調光部材を2枚の偏光板で構成する例を示す斜視図、図(B)は光を通過可能なように偏光板を重ね合わせた状態を示す正面図、図(C)は光を遮断するように偏光板を重ね合わせた状態の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明に係る端面照明装置10を、洗面化粧台Kに組み込んだ実施形態を示すものである。例示する洗面化粧台Kは、水栓器具4及び洗面器5を取り付けたベースキャビネット6の上面奥側に、鏡体1,2を正面に配置した収納キャビネット3を載設したものである。同図(A)には、端面照明装置10を、鏡体1,2の下端側に配設した例を示し、同図(B)には、鏡体1,2の上端側に配置した例を示した。なお図面において、符号「20」は、後述する調光手段の光量調節用の操作ハンドルである。また、同図(A)では、鏡体1,2の上方に照明器具7が配置されるが、図(B)では、この照明器具は省略されている。
【0019】
図2に、図1(A)に示した端面照明装置10の概略構成を示す。なお図1(B)に示した端面照明装置10の概略構成については、上記とほぼ同様であるので、説明を省略する。
図1(A)に示す端面照明装置10は、収納棚3の下面側であって洗面器5の上方に臨むように組み込まれている。主たる構成部材は、図2(A)に示す如く、導光板16、導光板16の一端側に配置した光源17、導光板16における光源17に対向する他端側に配置した調光手段11,及び、光源17の点灯・消灯及び通電量を制御する制御部18である。導光板16は例えばアクリル板などが用いられ、光源17は例えばLEDや冷陰極管などが用いられる。
【0020】
図2(B)に示すように、導光板16における光源17が配置される側の端面が光入射部16a、調光手段11が配置される側の端面が光射出部16bである。本例では、導光板16における光入射部16aと光射出部16bとに挟まれた一方の面(上面)に光反射層16cを設けた。従って、光源17から入射させた光の一部は、光反射層16cで導光板16内部へ反射され、対向する面16dから外部へ投射される。これにより光源17の点灯時には、収納棚3の下方であって洗面器5の奥側領域を照明することができる。なお光反射層16cは、光を散乱させる光散乱層としてもよい。
【0021】
本例の調光手段11は、角棒状の調光部材12を、例えば円筒状の保持手段14の内部で回動可能に保持したものであって、調光部材12の一側面には、光射出部側端面16bの長手方向に沿って、光遮断面13が形成されている。光遮断面13は、光射出部側端面16bと同一の形状・面積に設定される(図6参照)。本例では、光遮断面13を光反射面とするが、必ずしも光反射させなくてもよい。調光部材12及び保持手段14は、いずれも透光性を有する材質で製作する。調光手段11における外表面位置には、透明または光拡散処理を施した発光窓15を設けてもよい。
【0022】
調光部材12は、導光板16における光射出部側端面16bの長手方向に沿って配置されており、同長手方向に平行な軸線を中心として、保持手段14内で回動可能となっている。また調光部材12の回動半径は、導光板16の厚み寸法(光射出部側端面16bの高さ寸法)の2分の1以上に設定される。図3に示す如く、調光部材12を適当な操作手段で回動させることにより、光遮断面13の角度を変化させて、光の通過量を調節することができる。すなわち図3(A)に示すように、光遮断面13を、光射出部側端面16bと平行に位置させたときには、光が遮断されて、発光窓15からの照明がなされない。
同図(B)に示す如く、調光部材12を回動(通常は図面における反時計回りの方向へ回動)させて、光遮断面13を光射出部側端面16bに対し傾斜させると、その傾斜角度に応じた割合で、光射出部16bから射出される光の一部は光遮断面13で反射され、一部が調光部材12を通過して発光窓15を発光させるので、制限された明るさとなる。
図3(C)に示すように、光遮断面13を光射出部側端面16bに対し直角となる位置まで回動させたときには、光射出部から射出された光は遮断されず全部が通過するので、発光窓15が最大の明るさとなる。
【0023】
上に述べたように、本例では、調光部材12を回動させて光遮断面13の角度を変化させる手段が、発光窓15の明るさを調節する光量調節手段となっている。調光部材12を回動させる具体的手段としては、レバーや操作ハンドル20(図1参照)の駆動軸を、調光部材12における回動軸心位置へ直接連結する構造のほか、調光部材12と操作ハンドルとを複数の歯車で連結する構造、プーリとベルト(歯付きベルト)とで連結する構造、リンク機構を用いる構造などが考えられる。
【0024】
ところで本例においては、調光部材12が図3(A)又は(B)の状態のとき、光遮断面13で反射した光は導光板16内へ入射される。すなわち、光遮断面13を光反射面としておけば、導光板16の光射出部16bから出た光が、光遮断面13で反射し、再度、導光板16内へ戻ることとなる。従って、光遮断面13を光反射面とすることで、導光板16に光反射層16cを設けて下方の照明を行なうにあたり、光量の増大に寄与することができる。
【0025】
棒状の調光部材12は、角棒状の外、丸棒状であってもよい。その場合、図4に例示するような様々な実施形態が考えられる。図(A)は、丸棒状の調光部材12における側周部の一部を切除し、形成された平面部に光遮断面13を設けたものである。図(B)は、丸棒状の調光部材12の内部に光遮断面13を形成したものである。図(C)は、丸棒状の調光部材12の半径を導光板16の厚み寸法にほぼ等しく設定し、約4分の1部分を切除して形成された平面部に光遮断面13を設けたものである。さらに図(D)は、半径を導光板16の厚み寸法にほぼ等しく設定した丸棒状の調光部材12における側周面の約4分の1領域に、光遮断面13を形成したものである。なお、光遮断面13で反射させた光を効率良く導光板16内へ入射させるには、図(A)〜(C)の例では、光遮断位置に在る調光部材12を図面の反時計回りに回動させ、図(D)の例では、調光部材12を時計回り方向へ回動させるのが望ましい。
【0026】
図5は、調光部材12に設ける光遮断面の異なる実施形態を示すものである。図5の図(A)(B)は、光遮断面13aをハーフミラーとしたものである。これにより、調光部材12の位置にかかわらず、光の一部は必ず光遮断面13aを通過する。従って、光遮断面13が図(A)の位置に在るときでも、光源が点灯しているときは、端面照明装置10はわずかに発光する。従って、光源のON・OFF状態の確認ができる。
図5の図(C)(D)は、光遮断面13bを凹面鏡としたものである。これにより、光遮断面13に照射された光を、効率よく導光板16内へ反射させることができる。
【0027】
ところで、調光部材12に形成する光遮断面13は、図6(A)に示すように、長手方向に沿って連続して形成することもできるが、同図(B)に示すように、不連続に形成して、途中に光透過部12aを設けることも可能である。さらに同図(C)に示す如く、光遮断面13の途中に長手方向に沿って連続する光透過部12aを形成する態様も可能である。図(B)(C)の態様を採用すると、光源が点灯しているときは、完全には消灯しない端面照明装置10となるので、光源のON・OFF確認が容易である。
【0028】
図7は、調光部材12の角度に応じて、光源の発光量を増減させるように構成した例を示すものである。例えば調光部材12の回動軸に、ロータリーエンコーダ・ポテンショメータ・角度センサ等の角度検出手段19を設け、角度検出手段19からの出力信号に基づいて、光源17に対する通電量を調節するように構成する。
調光部材12が、光遮断面13を光射出部側端面16bに対し平行にして、光を遮断している姿勢にあるとき(図3(A)参照)は、光源17への通電を停止して消灯させる。調光部材12が、光遮断面13を光射出部側端面16bに対し垂直にして、光を全部通過させている姿勢にあるとき(図3(C)参照)は、光源17への通電量を最大とする。そして、調光部材12の光遮断面13が光射出部側端面16bに対し傾斜しているとき(図3(B)参照)は、その傾斜角度に応じ(光通過量の大小に応じ)、通電量を増減させる制御を行なう。
以上の如く構成したことにより、本発明の端面照明装置10を常夜灯として使用する場合において、導光板16の光反射層16cで下方照明も行なう場合、照明を明るくしたいときには全体がより明るく、暗くしたときにはなるべく全体の光量を控えるようにすることが可能となる。
【0029】
図8に示すように、調光手段10の調光部材は、導光板16の光射出部側端面16bの長手方向に対し直角な方向を回動軸22とした、複数の光遮断板22で構成することも可能である。本例においても、光遮断板22の回動位置によって、光の通過量を調節することができる。すなわち同図(A)のように。光遮断板22を、光射出部16bに対し平行な姿勢にすると光を遮断し、同図(B)に示す垂直な姿勢にすると、光を全部通過させ、両者の途中の位置では、その回動角度に応じて光の通過量を制限する。
【0030】
調光手段10は、いわゆるシャッター機構で構成することも可能である。すなわち図9(A)に示すように、光の通過を阻止する板状の光遮断部材30に、光を通過させる窓部31を形成し、これに重ね合わせる複数の開口部33を有する板状のシャッター部材32を用意する。そして、光遮断部材30に対し、シャッター部材32を重ね合わせた状態で矢印で示す水平方向へ平行に移動させることにより、窓部31の開口面積を変化させて、光量調節を行なうことができる。
なお同図(B)に示すように、開口部を待たない板状のシャッター部材32を、単一の窓部34を設けた光遮断部材30に対し、矢印で示す鉛直方向へ平行に移動させることにより、窓部34の開口面積を変化させて、光量調節を行なうことも可能である。
【0031】
図10は、調光手段10を偏光板で構成した例を示すものである。同図(A)に示すように、板状の光遮断部材40に形成した窓部41に、偏光方向を90度異ならせた2種類の偏光板42,43を交互に配置する。他方、これに重ね合わせる光量調節部材44にも同様に窓部45を形成し、そこに2種類の偏光板42,43を交互に配置する。そして、光遮断部材40に対し光量調節部材44を重ね合わせ、図(B)に示すように、偏光方向が同じ偏光板42,42(43,43)どうしが合致するように設定したときには、光通過量が最大となる。図(C)に示すように、偏光方向が異なる偏光板42,43(43,42)を合致させたときには、光が遮断される。従って、偏光板42,43の重ね合わせ位置を変化させることにより、光量調節を行なうことができる。
【符号の説明】
【0032】
10…端面照明装置 11…調光手段 12…調光部材 12a…光透過部 13…光遮断面 14…保持手段 15…発光窓 16…導光板 16a…光入射部 16b…光射出部 16c…光反射層 17…光源 18…制御部 19…角度検出手段 20…操作ハンドル 21…光遮断板(調光部材) 22…回動軸 30…光遮断部材 31…窓部 32…シャッター部材 33…開口部 40…光遮断部材 41…窓部 42,43…偏光板 44…光量調節部材 45…窓部 K…洗面化粧台 X…回動軸心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導光板における一方の端面を光入射部とし、光入射部に対向する他方の端面を光射出部とし、光入射部側に配置した光源から当該導光板内へ入射させた光を光射出部から外部へ射出するように構成された照明装置であって、前記導光板の光射出部側に、外部への光射出量を調節する調光手段を配置したことを特徴とする端面照明装置。
【請求項2】
前記調光手段は、前記導光板における光射出部から射出された光の通過を阻止する光遮断面を有し、当該光遮断面は前記導光板の光射出部側の端面に対する角度を変更可能に構成され、当該光遮断面の角度を変化させて光の通過量を調節する光量調節手段を備えている請求項1に記載の端面照明装置。
【請求項3】
前記調光手段は、棒状の調光部材と、当該調光部材を、前記導光板の光射出部側端面の長手方向に平行な軸線を中心として回動可能に保持する保持手段とを備え、前記調光部材に、前記導光板の光射出部側端面の長手方向に沿う方向の光遮断面が形成され、前記光量調節手段は、前記調光部材を前記軸線を中心として回動させることにより、光遮断面の光射出部側端面に対する角度を変化させるように構成されている請求項2に記載の端面照明装置。
【請求項4】
前記導光板における光入射部及び光射出部に挟まれた一つの平面部に、導光板内部に面する光反射層または光散乱層が設けられ、前記調光手段における光遮断面を光反射面とした請求項2又は3に記載する端面照明装置。
【請求項5】
前記導光板を実質的に水平な姿勢で洗面化粧台に取り付け、当該導光板の光射出部が洗面化粧台の正面側に位置するように設定した請求項1〜4のいずれかに記載する端面照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−65953(P2011−65953A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217600(P2009−217600)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】