説明

競技用計時システム、検出機器、および、タイム計時方法

【課題】 良好な電磁場を生成させて、競技者の競技タイムを適切に計時することのできる競技用計時システム等を提供する。
【解決手段】 ループアンテナ20は、設定用アンテナ部と、計時用アンテナ部とから構成され、信号発生装置10から供給される信号に基づいて、各アンテナ部上に所定の電磁場を生成する。無線タグ50は、ループアンテナ20(設定用アンテナ部)にて生成される電磁場を最初に検出すると、測定した電磁界強度から適切な利得を設定する。そして、利得を設定後に、ループアンテナ20(計時用アンテナ部)にて生成される電磁場の変極点を検出すると、そのタイミングで計時している時刻を競技タイムとして特定する。無線タグ50は、特定した競技タイム等を受信機30に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、良好な電磁場を生成させて、競技者の競技タイムを適切に計時することのできる競技用計時システム、検出機器、および、タイム計時方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、マラソン競技等において、競技者個々のゴールタイムを計測(計時)する試みがなされている。例えば、競技者のゼッケン等にバーコードを印刷しておき、ゴールした競技者のバーコードをリーダにて読み取った時刻に基づいて、競技者個々のゴールタイムを計測する計時システムも実用化されている。
それでも従来の計時システムでは、ゴール後に所定時間かけてバーコードの読み取りを行うため、そもそも実測よりも遅れたゴールタイムが計測されていた。特に、大勢の競技者が同時期にゴールした場合等では、バーコードの読み取り待ちが生じてしまい、実測よりもかなり遅れたゴールタイムが計測されてしまうという問題があった。
また、ゴールタイムだけでなく、各中継地点における通過タイムを含めた競技タイムも計測したいという要望が高まっているが、従来の計時システムでは、これに対応できなかった。
【0003】
このような問題を解決するため、種々の計時システムが開発され、実用化に向けた運用試験等が試みられている。新たな計時システムは、より実測に近いゴールタイムを計測するために、また、各中継地点における通過タイムも計測可能とするために、非接触にて競技者個々の競技タイムを計測する形態が主流となっている。
例えば、競技者に小型のタイマ装置を保持させ、そのタイマ装置を使用して、競技者が計時地点(各中継地点やゴール地点)に到達した際に、競技タイムを自動的に計測させる、というものである。なお、計時地点への到達の判別は、一例として、計時地点に電磁場(電磁界)を発生させておき、タイマ装置に含まれる電磁誘導コイルを用いてその電磁場を検出させることにより行っている。
【0004】
より具体的には、走路上のゴールラインを挟むように2つのループコイルを並べて配置し、それぞれに出力周波数の異なる交流電源から電流を供給して電磁場を発生させる。そして、競技者のゴール地点への進入に伴い、電磁誘導コイルは、1つ目(競技者から見て手前側)のループコイル上の電磁場を検出しその周波数を得る。続いて、2つ目のループコイル上の電磁場を捉え、周波数の変化を検出する。そして、この周波数の変化を検出した位置が、ゴールライン上となるため、タイマ装置は、この検出タイミングにて競技タイムを計測する(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−221627号公報 (第4−5頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、特許文献1には、交流電源からループコイルに電流を供給して電磁場を発生させる技術が開示されている。それでも、その記載において、電磁場を発生させる装置としての十分な構成等が説明されているとは言い難い。
一般的に、電磁場を発生させる磁場発生装置には、上述した交流電源及びループコイルの他に、共振用のコンデンサや、メータ(電流計)等も必要となる。すなわち、走路上のゴールラインを挟むように2つのループコイルを並べて配置し、出力周波数の異なる交流電源から電流を各ループコイルに供給して電磁場を発生させる構成であるので、ループコイル上に生成される電磁場のレベルを合わせ込むために、共振用のコンデンサや、メータ(電流計)等が必要であった。
そして、作業者等は、ループコイルに流れる電流値をメータにて確認しながら、共振用コンデンサを適宜選択し、ループコイル上に適切な電磁場が発生されるように調整していた。
【0006】
それでも、マラソン競技等のように、複数の磁場発生装置が使用される場合には、各磁場発生装置にて発生させる電磁場にある程度のばらつきが生じてしまうのが現状であった。
また、各磁場発生装置は、ループコイルの設置場所における負荷要件(ループコイルの変形、リード部の延長、環境条件(水、湿度等))が途中で変化してしまう場合が多かった。更に、ループコイルの特性によっては、共振点(共振用コンデンサとループコイルとで構成される直列共振周波数)が、容易に変動してしまうことも知られている。
【0007】
すなわち、従来の計時システムでは、任意のループコイル上にて良好な電磁場を生成させることができないため、競技者のタイムを適切に計時できないという問題が生じていた。
【0008】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、良好な電磁場を生成させて、競技者の競技タイムを適切に計時することのできる競技用計時システム、検出機器、および、タイム計時方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る競技用計時システムは、
競技者に保持される検出機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、を含み、前記検出機器が前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて計時ポイントを検出することにより、当該計時ポイントを検出した時点の競技タイムを計時する競技用計時システムであって、
前記磁場発生機器には、
第1及び第2のアンテナ部を含み、当該第1及び第2のアンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されるアンテナと、
前記アンテナに所定周波数の信号を供給する信号供給手段と、が設けられ、前記アンテナと前記信号供給手段とにより、前記第1及び第2のアンテナ部上に所定の電磁場を生成し、
前記検出機器には、
前記第1及び第2のアンテナ部上に生成された前記電磁場を検出する電磁場検出手段と、
前記電磁場検出手段が検出した前記第1のアンテナ部上の前記電磁場に基づいて利得を設定し、設定した当該利得により前記電磁場検出手段による前記第2のアンテナ部上の前記電磁場の検出信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段により増幅された前記検出信号に基づいて前記第2のアンテナ部上の前記電磁場の前記電磁界強度の増減を検出し、当該電磁界強度の増減に基づいて、前記計時ポイントを検出する計時ポイント検出手段と、が設けられている、
ことを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、磁場発生機器には、第1及び第2のアンテナ部を含み、当該第1及び第2のアンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されるアンテナと、アンテナに所定周波数の信号を供給する信号供給手段と、が設けられ、アンテナと信号供給手段とにより、第1及び第2のアンテナ部上に所定の電磁場を生成する。一方、検出機器には、第1及び第2のアンテナ部上に生成された電磁場を検出する電磁場検出手段と、電磁場検出手段が検出した第1のアンテナ部上の電磁場に基づいて利得を設定し、設定した当該利得により電磁場検出手段による第2のアンテナ部上の電磁場の検出信号を増幅する増幅手段と、増幅手段により増幅された検出信号に基づいて第2のアンテナ部上の電磁場の電磁界強度の増減を検出し、電磁界強度の増減に基づいて、計時ポイントを検出する計時ポイント検出手段とが設けられている。そして、計時ポイント検出手段が計時ポイントを検出した時点の競技タイムを計時する。
【0011】
このように、第1のアンテナ部にて生成される電磁場に基づいて増幅手段の利得が設定され、そして、利得が設定された後に、第2のアンテナ部にて生成される電磁場の電磁界強度の増減を検出し、電磁界強度の増減に基づいて計時ポイントが検出される。そのため、アンテナ毎に、生成させる電磁場にばらつきがある場合でも、計時ポイントが適宜検出される。そして、計時ポイントが検出されたタイミングで競技タイムが特定される。
なお、第1及び第2のアンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されているため、アンテナにはサイドローブが少なく、また、外側への開きも抑制された、良好な電磁場が生成される。
この結果、良好な電磁場を生成させて、競技者の競技タイムを適切に計時することができる。
【0012】
前記アンテナは、
前記第1のアンテナ部が、所定の長さである幅wの略矩形に形成され、
前記第2のアンテナ部が、2つの前記幅wの略矩形に形成され、
前記第1のアンテナ部と前記第2のアンテナ部との間隔hが、前記幅wと当該間隔hとの比率で3対1となるように配置されていてもよい。
【0013】
前記検出機器には、
前記計時ポイント検出手段が前記計時ポイントを検出した後に、前記増幅手段における利得の設定値をクリアする設定値クリア手段が更に設けられていてもよい。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る検出機器は、
複数のアンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されるアンテナにより生成された第1及び第2の電磁場を検出する電磁場検出手段と、
前記電磁場検出手段が検出した前記第1の電磁場に基づいて利得を設定し、設定した当該利得により前記電磁場検出手段による前記第2の電磁場の検出信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段により増幅された前記検出信号に基づいて前記第2の電磁場の前記電磁界強度の増減を検出し、当該電磁界強度の増減に基づいて、計時ポイントを検出する計時ポイント検出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、電磁場検出手段は、複数のアンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されるアンテナにより生成された第1及び第2の電磁場を検出する。増幅手段は、前記電磁場検出手段が検出した第1の電磁場に基づいて利得を設定し、設定した当該利得により電磁場検出手段による第2の電磁場の検出信号を増幅する。計時ポイント検出手段は、増幅手段により増幅された検出信号に基づいて第2の電磁場の電磁界強度の増減を検出し、当該電磁界強度の増減に基づいて、計時ポイントを検出する。
【0016】
このように、生成される第1の電磁場に基づいて増幅手段の利得が設定され、そして、利得が設定された後に、第2の電磁場の電磁界強度の増減を検出し、電磁界強度の増減に基づいて計時ポイントが検出される。そのため、アンテナ毎に、生成させる電磁場にばらつきがある場合でも、計時ポイントが適宜検出される。そして、計時ポイントが検出されたタイミングで競技タイムが特定される。
なお、各アンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されているため、アンテナにはサイドローブが少なく、また、外側への開きも抑制された、良好な電磁場が生成されている。
この結果、良好な電磁場を生成させて、競技者の競技タイムを適切に計時することができる。
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るタイム計時方法は、
競技者に保持される検出機器が、走路上に生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて計時ポイントを検出することにより、当該計時ポイントを検出した時点の競技タイムを計時するタイム計時方法であって、
複数のアンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されるアンテナにより第1及び第2の電磁場を検出する電磁場検出ステップと、
前記電磁場検出ステップにて検出された前記第1の電磁場に基づいて利得を設定し、設定した当該利得により前記電磁場検出ステップによる前記第2の電磁場の検出信号を増幅する増幅ステップと、
前記増幅ステップにて増幅された前記検出信号に基づいて前記第2のアンテナ部上の前記電磁場の前記電磁界強度の増減を検出し、当該電磁界強度の増減に基づいて、計時ポイントを検出する計時ポイント検出ステップと、
前記計時ポイント検出ステップにて前記計時ポイントを検出した時点の競技タイムを計時する計時ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、電磁場検出ステップは、各のアンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されるアンテナにより第1及び第2の電磁場を検出する。また、増幅ステップは、電磁場検出ステップにて検出された第1の電磁場に基づいて利得を設定し、設定した当該利得により電磁場検出ステップによる第2の電磁場の検出信号を増幅する。計時ポイント検出ステップは、増幅ステップにて増幅された検出信号に基づいて第2のアンテナ部上の電磁場の電磁界強度の増減を検出し、当該電磁界強度の増減に基づいて、計時ポイントを検出する。そして、計時ステップは、計時ポイント検出ステップが計時ポイントを検出した時点の競技タイムを計時する。
【0019】
このように、生成される第1の電磁場に基づいて増幅ステップの利得が設定され、そして、利得が設定された後に、第2の電磁場の電磁界強度の増減を検出し、電磁界強度の増減に基づいて計時ポイントが検出される。そのため、アンテナ毎に、生成させる電磁場にばらつきがある場合でも、計時ポイントが適宜検出される。そして、計時ポイントが検出されたタイミングで競技タイムが特定される。
なお、各アンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されているため、アンテナにはサイドローブが少なく、また、外側への開きも抑制された、良好な電磁場が生成されている。
この結果、良好な電磁場を生成させて、競技者の競技タイムを適切に計時することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、良好な電磁場を生成させて、競技者の競技タイムを適切に計時することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の実施の形態にかかる競技用計時システムについて、以下、図面を参照して説明する。なお、一例として、競技用計時システムがマラソン競技に適用された場合について説明する。
【0022】
(実施形態1)
図1は、この発明の実施の形態に適用される競技用計時システムの構成の一例を示す模式図である。
図示するように、この競技用計時システムは、競技が行われる走路及びその周辺に配置される信号供給手段としての信号発生装置10、アンテナとしてのループアンテナ20、受信機30、処理装置40、及び、競技者RNに保持される無線タグ50とを含んで構成される。
【0023】
信号発生装置10は、競技走路の沿道に配置され、ループアンテナ20に信号を供給してループアンテナ20上に電磁場を発生させる。具体的に信号発生装置10は、所定周波数のLF(Low Frequency)信号を生成し、適宜増幅してループアンテナ20に供給する。
【0024】
ループアンテナ20は、所定形状に形成されたアンテナ(コイル)であり、競技者RNが走行する走路(具体的には、計時ラインLにより規定される計時ポイント)に適宜配置される。
ループアンテナ20は、一例として、図2(a)に示すように、第1のアンテナ部としての設定用アンテナ部21と、第2のアンテナ部としての計時用アンテナ部22とから構成される。
【0025】
設定用アンテナ部21は、幅wの略矩形(方形)に形成され、競技者RNの走行方向(矢印A方向)と直交する直線a,bに沿って、走路を横切るように配置される。そして、1辺に給電点s1を有するように形成され、この給電点s1から矢印方向に電流が流れるようになっている。
一方、計時用アンテナ部22は、2つの幅wの略矩形に形成され、走行方向と直交する直線c,d及び、直線d,eに沿って、走路を横切るようにそれぞれ配置される。そして、給電点s2,s3を有するように形成され、それぞれ各給電点から矢印方向に電流が流れるようになっている。なお、この直線dが、計時を行うための計時ラインLと重なるように、配置される。
また、設定用アンテナ部21と計時用アンテナ部22とは、間隔hだけ隔てて配置されている。
【0026】
そして、ループアンテナ20は、図2(a)の各給電点s1〜s3より矢印方向に電流が流れるようになっており、信号発生装置10からLF信号が供給されると、各アンテナ部上に電磁場を生成する。具体的には、図2(b)に示すように、設定用アンテナ部21上に電磁場20aを、また、計時用アンテナ部22上に電磁場20b,20cをそれぞれ生成する。
なお、設定用アンテナ部21と計時用アンテナ部22と間を隔てる間隔hは、電磁場20aから電磁場20b,20cに与える影響を小さくし、また、計時用アンテナ部22の特性が発揮されるように、予め実験等により求められている。
【0027】
具体的には、図3(a)に示すように、設定用アンテナ部21を長手方向に300cm、短手方向(幅w)に75cmの矩形形状とし、また、計時用アンテナ部22を2つの幅wの同一矩形形状とした場合では、間隔hを25cmとした状態で、図3(b)に示すように、良好な電磁場が生成される。
つまり、図3(b)に示すように、電磁場20a,20cのサイドローブが少なく、また、電磁場20a,20cの外側への開きも抑制されている。
すなわち、各アンテナ部の幅wと、間隔hとの長さの比率が3:1になるように、設定用アンテナ部21と計時用アンテナ部22との間を隔てると、良好な電磁場が得られることが明らかになっている。
【0028】
なお、対照的な例として、図4(a)に示すように、短手方向の長さが、60cm,75cm,60cmとし、設定用アンテナ部21と計時用アンテナ部22との間を開けない状態では、図4(b)に示すような、あまり良好とは言えない電磁場が生成される。
つまり、図4(b)に示すように、電磁場20a,20cのサイドローブが大きく、また、電磁場20a,20cが外側へ大きく開いてしまっている。このため、大人の膝や子供の胸程度の高さで、このような広がったサイドローブ等の電磁場を検出してしまうことになり、不都合が生じてしまう。
このため、良好な電磁場を生成するために、上述した図3(a)等に示すように、設定用アンテナ部21と計時用アンテナ部22と間を所定間隔だけ隔てる必要がある。
【0029】
また、計時用アンテナ部22は、図5に示すような略「8の字」形状に形成されていてもよい。この計時用アンテナ部22は、8の字順方向巻きとなっており、8の字の中心(中点)、すなわち交差部に給電点s4を有するように形成され、この給電点s4を通って直線dを中心線として、直線c,eに沿って、8の字の上下部が形成されている。この場合も、直線dが、計時を行うための計時ラインLと重なるように、配置される。
そして、図2(a)のループアンテナ20と同様に、設定用アンテナ部21と計時用アンテナ部22とは、間隔hだけ隔てて配置されている。
【0030】
このような略8の字形状に形成された計時用アンテナ部22を含むループアンテナ20であっても、信号発生装置10からLF信号が供給されると、上述した図2(b)と同様に、設定用アンテナ部21上に電磁場20aを、また、計時用アンテナ部22上に電磁場20b,20cをそれぞれ生成する。
すなわち、図5に示すループアンテナ20は、図2(a)に示すループアンテナ20と同等であると言える。以降、図2(a)に示すループアンテナ20について説明するが、図5に示すループアンテナ20についても同様に適用可能である。
【0031】
ループアンテナ20上に生成される図2(b)に示すような電磁場中を、電磁場の検出方向(検出コイル面Dに対して直角な方向)が競技走路と垂直(つまり、検出コイル面Dが走路に対して平行方向)に配置された電磁場検出コイルC(後述する無線タグ50のLFアンテナ51)が矢印B方向に移動すると、図2(c)に示すような電磁界強度分布が得られる。つまり、電磁場検出コイルCは、競技走路に対して垂直方向の磁束をコイル面Dにて捉えることになるため、直線b,cの間及び、直線d上にて、電磁界強度が極めて小さくなり、図2(c)に示すような電磁界強度分布を検出する。
【0032】
このような電磁界強度分布は、ループアンテナ20(信号発生装置10)毎にある程度のばらつきが生じてしまう。
そのため、設定用アンテナ部21上に生成される電磁場20aが、後述する無線タグ50の増幅回路52における利得(増幅率)を設定するために使用される。例えば、無線タグ50は、電磁場20aの電磁界強度を一定時間Tだけ測定し(サンプリング)し、最大値や平均値等を求め、それらに応じて適切な利得を設定する。
そして、無線タグ50は、設定した利得にて計時用アンテナ部22上に生成される電磁場20b,20cの電磁場検出コイルCによる検出信号を適切に増幅し、当該増幅された検出信号に基づいて電磁場20b,20cの電磁界強度の増減を検出し、当該電磁界強度の増減に基づいて、計時ポイントを検出する。
【0033】
図1に戻って、受信機30は、上述したループアンテナ20の近傍に配置され、ループアンテナ20上を通過した無線タグ50から送られる競技タイム及びタグIDを受信する。そして、受信した競技タイム等を処理装置40に供給する。
【0034】
処理装置40は、パーソナルコンピュータ等からなり、各無線タグ50にてそれぞれ計時された競技タイムを集計する。
つまり、処理装置40は、ループアンテナ20上を通過した各無線タグ50から送信される競技タイム及びタグIDを、受信機30を介して受信すると、所定の記憶部に記憶する。
【0035】
一方、競技者RNに保持される無線タグ50は、競技者RNと共に走路上を移動する。無線タグ50は、ループアンテナ20(設定用アンテナ部21)にて生成される電磁場を最初に検出すると、測定した電磁界強度から適切な利得を設定する。そして、利得を設定後に、ループアンテナ20(計時用アンテナ部22)にて生成される電磁場の変極点を検出すると、そのタイミングで計時している時刻を競技タイムとして特定する。
【0036】
一例として、無線タグ50は、電磁場検出手段としてのLFアンテナ51と、増幅回路52と、計時ポイント検出手段としての検出回路53と、設定値算出手段としての制御部54と、計時手段としての計時部55と、記憶部56と、通信回路57と、を含んで構成される。
【0037】
LFアンテナ51は、電磁場の検出方向が競技走路と垂直(つまり、検出面が走路に対して平行方向)となるように設定されており、上述したループアンテナ20にて発生される電磁場を検出する。つまり、信号発生装置10により設定用アンテナ部21及び計時用アンテナ部22上に生成された電磁場を検出する。
そして、LFアンテナ51は、検出した電磁場の電磁界強度を示す検出信号を増幅回路52に供給する。
【0038】
増幅回路52は、LFアンテナ51から供給される検出信号を適宜増幅して、検出回路53に供給する。
例えば、増幅回路52は、自動利得制御(AGC)が可能であり、ループアンテナ20(設定用アンテナ部21)にて生成される電磁場を最初に検出すると、測定した電磁界強度から適切な利得を設定する。
具体的に増幅回路52は、設定用アンテナ部21にて生成される電磁場20aの電磁界強度を一定時間Tだけ測定し、最大値や平均値等を求め、それらに応じて適切な利得を設定する。そして、利得を設定した後に、計時用アンテナ部22にて生成される電磁場20b,20cの検出信号を増幅する。
なお、増幅回路52は、ループアンテナ20毎に、利得を設定し直すため、制御部54からの指示に応じて、利得の設定値をクリアする。
【0039】
検出回路53は、増幅回路52から供給される検出信号(電磁界強度)に基づいて、計時用アンテナ部22上における電磁場の変極点(計時ポイント)を検出する。
すなわち、利得が設定された増幅回路52から供給される電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、計時ポイントを検出する。具体的に、検出回路53は、図6(a)に示すようなループアンテナ20上における電磁場20a〜20cに対して、図6(b)に示すような波形の信号を生成する。なお、電磁場20aに対応する波形は、増幅回路52の利得設定用に使用されるため、図6(b)に示す波形の検出開始後の立ち上がり、すなわち、計時用のアンテナ部22上での電磁場20b、20cの変極点を、計時ポイント(計時ラインL)として特定する。
【0040】
図1に戻って、制御部54は、無線タグ50全体を制御する。
制御部54は、増幅回路52が利得を設定し、検出回路53が計時用アンテナ部22上における電磁場の変極点(電磁場20b、20cの変極点)を検出したタイミングで、計時部55が計時する時刻を競技タイムとして特定する。そして、特定した競技タイムを記憶部56に記憶する。
なお、制御部54は、競技タイムを特定した後、増幅回路52に指示を発して、利得の設定値をクリアする。つまり、ループアンテナ20毎に増幅回路52の利得を設定し直すため、ループアンテナ20通過後に、設定値のクリアを増幅回路52に指示する。
【0041】
計時部55は、制御部54により適宜補正(設定)され、競技において基準となる基準時刻を計時する。
なお、計時部55は、高安定水晶発振器を備えており、基準時刻の計時を安定して維持することが可能となっている。
【0042】
記憶部56は、例えば、不揮発性メモリからなり、制御部54により特定された競技タイム等を記憶する。
この記憶部56には、例えば、競技の計時ポイント分の記憶エリアがそれぞれ設けられており、各計時ポイントにて計時した競技タイムをそれぞれの別の記憶エリアに格納可能となっている。
なお、記憶部56は、例えば、別エリアに、無線タグ50毎(競技者RN毎)に異なる固有の識別情報(タグID)等を予め記憶している。
【0043】
通信回路57は、制御部54が競技タイムを特定すると、この競技タイムを自己のタグIDと共に、上述した受信機30に向けて送信する。
なお、通信回路57は、受信機30によるポーリング受信に対応可能としてもよい。例えば、受信機30からポーリングによる送信要求を受信すると、通信回路57は、競技タイム等を受信機30に返信する。
【0044】
以下、上述した構成の計時システムの動作について、図7を参照して説明する。図7は、無線タグ50が繰り返し実行する計時処理を説明するためのフローチャートである。なお、競技が開始される際には、増幅回路52の設定値がクリアされているものとする。
【0045】
まず、無線タグ50は、電磁場の検出を待機する(ステップS11)。つまり、競技者RNと共に無線タグ50がループアンテナ20(設定用アンテナ部21)上に到達するまで、後続処理の実行を待機する。
【0046】
電磁場を検出すると、無線タグ50は、適切な利得を設定する(ステップS12)。つまり、増幅回路52は、設定用アンテナ部21にて生成される電磁場20aの電磁界強度を一定時間Tだけ測定し、最大値や平均値等を求め、それらに応じて利得を設定する。そして、利得を設定した後に、計時用アンテナ部22にて生成される電磁場20b,20cの検出信号を増幅する。
【0047】
無線タグ50は、計時用アンテナ部22にて生成される電磁場の変極点を検出するまで待機する(ステップS13)。
すなわち、増幅回路52の利得を設定した後に、検出回路53が計時用アンテナ部22上における電磁場の変極点(電磁場20b、20cの変極点)を検出するまで、後続処理の実行を待機する。
なお、ループアンテナ20毎に生成される電磁場の電磁界強度にばらつきがあったとしても、増幅回路52の利得が、設定用アンテナ部21にて生成される電磁場に応じて設定されているため、検出回路53は計時用アンテナ部22上での電磁場の変極点を計時ポイントとして適宜検出することができる。
【0048】
計時用アンテナ部22上での電磁場の変極点を検出すると、無線タグ50は、競技タイムを特定する(ステップS14)。つまり、制御部54は、計時用アンテナ部22上における電磁場の変極点を検出したタイミングで、計時部55が計時する時刻を競技タイムとして特定する。そして、特定した競技タイムを記憶部56に記憶する。
【0049】
無線タグ50は、競技タイムの計時を終えたため、利得の設定値をクリアする(ステップS15)。つまり、制御部54は、ループアンテナ20毎に増幅回路52の利得を設定し直すため、増幅回路52に設定値のクリアを指示する。
【0050】
そして、無線タグ50は、競技タイム等を受信機30に向けて送信する(ステップS16)。つまり、制御部54は、特定した競技タイムと自己のタグIDを記憶部56から読み出し、通信回路57を通じて、受信機30に送信する。
無線タグ50は、競技タイム等を送信した後、計時処理を終えるが、この計時処理は、競技が終了するまで、順次繰り返し実行される。
【0051】
このような計時処理により、まず、設定用アンテナ部21にて生成される電磁場に基づいて増幅回路52の利得が設定され、そして、利得が設定された後に、計時用アンテナ部22にて生成される電磁場の変極点から計時ポイントが検出される。そのため、ループアンテナ20毎に、生成させる電磁場にばらつきがある場合でも、計時ポイントが適宜検出される。そして、計時ポイントが検出されたタイミングで競技タイムが特定される。
なお、ループアンテナ20上には、上述した図3(b)に示すように、電磁場20a,20cのサイドローブが少なく、また、電磁場20a,20cの外側への開きも抑制された、良好な電磁場が生成されている。
この結果、良好な電磁場を生成させて、競技者の競技タイムを適切に計時することができる。
【0052】
(他の実施形態)
上記の実施の形態では、図2(a)等に示すように、矩形のアンテナ部を3つ並べたような構成のループアンテナ20を一例として説明した。しかしながら、ループアンテナ20の構成は、これに限られず、適宜変更が可能である。
例えば、図8(a)に示すように、設定用アンテナ部21及び、計時用アンテナ部22をそれぞれ各矩形のアンテナ部を帯状に細分化したループアンテナ20によって、図2(b)に示すような電磁場20a〜20cをそれぞれ生成するようにしてもよい。
すなわち、図8(a)の設定用アンテナ部21及び、計時用アンテナ部22において、それぞれ矢印方向に電流が流れるようになっている。つまり、各帯状のアンテナ部に流す電流の向きを適宜調整し、電磁界の山が適宜合成される。
例えば、図8(b)に示すように、隣合う帯状のアンテナ部において、逆方向に電流が流れる場合に、それぞれの電磁界がひとまとまりに合成される。一方、図8(c)に示すように、隣合う帯状のアンテナ部において、同じ方向に電流が流れる場合に、それぞれの電磁界が反発する。
【0053】
具体的には、図9(a)に示すように、設定用アンテナ部21が、長手方向に300cm、短手方向(幅方向)に25cmの帯状に細分化した3つのアンテナ部からなり、また、計時用アンテナ部22が、同一の帯状に細分化した6つのアンテナ部からなる。そして、図3(a)のループアンテナ20と同様に、設定用アンテナ部21と計時用アンテナ部22とは、間隔hとして25cmだけ隔てて配置されている。
この場合も、上述した図3(b)に示すように、電磁場20a,20cのサイドローブが少なく、また、電磁場20a,20cの外側への開きも抑制された良好な電磁場を生成できる。
【0054】
また、図9(a)に示すような、設定用アンテナ部21と計時用アンテナ部22との間を間隔hだけ隔てる代わりに、帯状に細分化したアンテナ部に電流が流れないようにしてもよい。
例えば、図9(b)に示すように、ループアンテナ20全体が、25cmの帯状に細分化した10つのアンテナ部から構成されるようにし、間隔hを隔てる代わりに、点線で示したアンテナ部へ、信号発生装置10からLF信号を供給しないようにしてもよい。
これらの場合も、上述した図3(b)に示すように、良好な電磁場を生成できる。
【0055】
上記の実施の形態では、無線タグ50が、増幅回路52と検出回路53とに分けられている場合について説明したが、検出回路53の中に増幅回路52と同様の回路を含めるようにしてもよい。
この場合、検出回路53において、設定用アンテナ部21上の電磁場20aにより利得を設定し、その状態で、計時用アンテナ部22上の電磁場20b,20cにおける電磁場の変極点を検出することになる。
なお、制御部54は、ループアンテナ20毎に検出回路53の利得を設定し直すため、ループアンテナ20通過後に、設定値のクリアを検出回路53に指示する。
この場合も、ループアンテナ20毎に、生成させる電磁場にばらつきがある場合でも、計時ポイントが適宜検出される。そして、計時ポイントが検出されたタイミングで競技タイムが特定される。
【0056】
上記の実施の形態では、無線タグ50に計時部55を設けて無線タグ50にて計時するようにしたが、処理装置40に計時部を設けて処理装置40にて競技タイムを計時するようにしてもよい。
例えば、無線タグ50が計時用アンテナ部22上での電磁場の変極点を検出したタイミングで自己のタグIDを記憶部56から読み出し、通信回路57を通じて、受信機30に送信し、受信機30を介してデータ処理装置40に送信する。そして、データ処理装置40において、タグIDを取得したタイミングで、計時部が計時する時刻を競技タイムとして特定するようにしてもよい。この場合には、無線タグ50が電磁場の変極点を検出してから、タグIDを読み出し、その後、データ処理装置40に当該タグIDを送信するまでの所要時間Δtを算出する手段(所要時間算出手段)を無線タグ50又はデータ処理装置40に設け、データ処理装置40において、計時部が計時する時刻を競技タイムとして特定する際に、所要時間Δtを用いて、競技タイムを適宜補正するようにすれば、より正確な競技タイムを計時することができる。
【0057】
上記の実施の形態では、マラソン競技を一例として説明したが、計時対象の競技は、これに限られず任意である。
例えば、駅伝、競歩、身障者車椅子ロードレース、自転車ロードレース、トライアスロン、及び、ランニングやオリエンテーション等の山岳競技等にも適宜適用可能である。
【0058】
以上説明したように、本発明によれば、良好な電磁場を生成させて、競技者の競技タイムを適切に計時することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態に係る競技用計時システムの構成の一例を示す模式図である。
【図2】(a)が走路上に配置されたループアンテナの一例を示す模式図であり、(b)が生成される電磁場と磁場検出コイルの向きを説明するための模式図であり、(c)が検出される電磁場の強度分布を説明するための模式図である。
【図3】(a)がループアンテナの具体的な大きさ及び、設定用アンテナ部と計時用アンテナ部との間隔の具体的な長さを示す模式図であり、(b)がそのループアンテナにより生成される具体的な電磁場を示す模式図である。
【図4】(a)が設定用アンテナ部と計時用アンテナ部との間隔を開けない状態での具体的なループアンテナを示す模式図であり、(b)がそのループアンテナにより生成される具体的な電磁場を示す模式図である。
【図5】計時用アンテナ部の形状が異なるループアンテナの一例を示す模式図である。
【図6】(a)が生成される電磁場の一例を示す模式図であり、(b)が検出回路にて生成される波形を説明するための模式図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るタイム計時処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】(a)が他の形状のループアンテナの一例を示す模式図であり、(b),(c)が電磁界の合成及び反発を説明するための模式図である。
【図9】(a)、(b)共に、他の形状のループアンテナの具体的な大きさ等を示す模式図である。
【符号の説明】
【0060】
10 信号発生装置
20 ループアンテナ
30 受信機
40 処理装置
50 無線タグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
競技者に保持される検出機器と、走路上の所定範囲に電磁場を発生させる磁場発生機器と、を含み、前記検出機器が前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて計時ポイントを検出することにより、当該計時ポイントを検出した時点の競技タイムを計時する競技用計時システムであって、
前記磁場発生機器には、
第1及び第2のアンテナ部を含み、当該第1及び第2のアンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されるアンテナと、
前記アンテナに所定周波数の信号を供給する信号供給手段と、が設けられ、前記アンテナと前記信号供給手段とにより、前記第1及び第2のアンテナ部上に所定の電磁場を生成し、
前記検出機器には、
前記第1及び第2のアンテナ部上に生成された前記電磁場を検出する電磁場検出手段と、
前記電磁場検出手段が検出した前記第1のアンテナ部上の前記電磁場に基づいて利得を設定し、設定した当該利得により前記電磁場検出手段による前記第2のアンテナ部上の前記電磁場の検出信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段により増幅された前記検出信号に基づいて前記第2のアンテナ部上の前記電磁場の前記電磁界強度の増減を検出し、当該電磁界強度の増減に基づいて、前記計時ポイントを検出する計時ポイント検出手段と、が設けられている、
ことを特徴とする競技用計時システム。
【請求項2】
前記アンテナは、
前記第1のアンテナ部が、所定の長さである幅wの略矩形に形成され、
前記第2のアンテナ部が、2つの前記幅wの略矩形に形成され、
前記第1のアンテナ部と前記第2のアンテナ部との間隔hが、前記幅wと当該間隔hとの比率で3対1となるように配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の競技用計時システム。
【請求項3】
前記検出機器には、
前記計時ポイント検出手段が前記計時ポイントを検出した後に、前記増幅手段における利得の設定値をクリアする設定値クリア手段が更に設けられている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の競技用計時システム。
【請求項4】
複数のアンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されるアンテナにより生成された第1及び第2の電磁場を検出する電磁場検出手段と、
前記電磁場検出手段が検出した前記第1の電磁場に基づいて利得を設定し、設定した当該利得により前記電磁場検出手段による前記第2の電磁場の検出信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段により増幅された前記検出信号に基づいて前記第2の電磁場の前記電磁界強度の増減を検出し、当該電磁界強度の増減に基づいて、計時ポイントを検出する計時ポイント検出手段と、
を備えることを特徴とする検出機器。
【請求項5】
競技者に保持される検出機器が、走路上に生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて計時ポイントを検出することにより、当該計時ポイントを検出した時点の競技タイムを計時するタイム計時方法であって、
複数のアンテナ部が所定間隔を隔てて走路上に配置されるアンテナにより第1及び第2の電磁場を検出する電磁場検出ステップと、
前記電磁場検出ステップにて検出された前記第1の電磁場に基づいて利得を設定し、設定した当該利得により前記電磁場検出ステップによる前記第2の電磁場の検出信号を増幅する増幅ステップと、
前記増幅ステップにて増幅された前記検出信号に基づいて前記第2のアンテナ部上の前記電磁場の前記電磁界強度の増減を検出し、当該電磁界強度の増減に基づいて、計時ポイントを検出する計時ポイント検出ステップと、
前記計時ポイント検出ステップにて前記計時ポイントを検出した時点の競技タイムを計時する計時ステップと、
を備えることを特徴とするタイム計時方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−82683(P2007−82683A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−273884(P2005−273884)
【出願日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【出願人】(396004981)セイコープレシジョン株式会社 (481)
【出願人】(500198210)セイコータイムシステム株式会社 (8)
【Fターム(参考)】