競艇場の円錐形ターンマークに接続される消波装置
【課題】競艇場の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置の改良を計る。
【解決手段】円錐形ターンマークAの円筒形消波装置B内の円筒形ブロック内上部半円形収納室内に収納された複数本の消波円筒管と、下部半円形収納室内で中心から所要角度で形成された一対の扇形浮力体が下部の扇形水室を挟み込む円筒形消波ブロックとし、複数の円筒形消波ブロックをジョイントで連結して円筒形消波装置とし、その底面長手方向に逆U字形ウエイトバランサ28を有する複数の円筒形消波ブロックをジョイントで連結した円筒形消波装置Bとし、その直線性を保持して上下動や蛇行の捩れや、宣伝・広告等の水没を防止し、その周辺に起る波を確実に減衰、消波する。
【解決手段】円錐形ターンマークAの円筒形消波装置B内の円筒形ブロック内上部半円形収納室内に収納された複数本の消波円筒管と、下部半円形収納室内で中心から所要角度で形成された一対の扇形浮力体が下部の扇形水室を挟み込む円筒形消波ブロックとし、複数の円筒形消波ブロックをジョイントで連結して円筒形消波装置とし、その底面長手方向に逆U字形ウエイトバランサ28を有する複数の円筒形消波ブロックをジョイントで連結した円筒形消波装置Bとし、その直線性を保持して上下動や蛇行の捩れや、宣伝・広告等の水没を防止し、その周辺に起る波を確実に減衰、消波する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、競艇場の円錐形ターンマークに接続される消波装置に関し、更に詳しくは、競艇場水面中央に設けられる2個の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
図1〜3に示す様に、競艇場においては、周囲を赤と白の警告色に交互に着色された2個の円錐形ターンマークAが、競艇場のスタンド正面の水面に300mの間隔で浮遊状態で繋留され、円錐形ターンマークAの底面は、シャックル40、チェーン42等で約3.5mの水底のアンカーEに固定されている。
【0003】
そして各ターンマークAには、夫々20m以内の長さと直径約630cmを有する各1本の略円筒形網状消波装置Bを係留バンド34で連結し、水面に浮遊状態とすることが競艇法(昭和26年法律第242号)で義務づけられている。
【0004】
従来提案されている競艇場の円錐形ターンマークに接続される消波装置としては、
【特許文献1】特開2001―164536,
【特許文献2】特開2001―164537,
【特許文献3】特開2002―205684、
【特許文献3】特開2004―276745、等があげられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(1)図10〜14に示す通り、公知の競艇場の円錐形ターンマークAに夫々浮遊状態で接続された円筒形消波装置Bは、長さ20mの連続ネット状外筒50内に複数本の筒状小管(ポリエチレン発泡体)52・・・を紐54等で縛った束を、曳き入れ作業を数回繰返しており、直径や円形状を形成する構造物が一切設けられてなく、紐又は金属製バンド54を円筒形消波装置Bの周囲に設け、その下方で略中央の該筒状小管52内にはワイヤロープ56、亜鉛メッキ鋼管58を貫通して外形を整えているが、この製作作業は、全て手作業による組立てであるから、一つ一つの製品にばらつきが多く、規格寸法の再現性がない。
【0006】
(2)図14に示す様に、競艇場においては、6隻のレース艇が競走水面を1周約35秒で3周回一斉に競走し、直線区間では最高速度約80〜83km/hの高速度で競走し、第1、2番ターンマークをターンし、楕円形を描きながら競走するが、第1、2番ターンマークの周辺で大きな波を起こし、その影響で捩れた該円筒形消波装置Bが喫水線に一直線を保持出来なくなり、消波効果が減少し、宣伝・広告等を有する該円筒形消波装置Bが蛇行し、水没するので、宣伝・広告等が無くなる。
【0007】
(3)同じく図14において、近年レース艇のエンジンの性能が向上し、高速度でレース艇が該円錐形ターンマークAをターンする際、それに接触すると、該円錐形ターンマークAが定位置から点線で示す箇所まで押しやられ、該円筒形消波装置Bを損傷し、定位置に戻るまで時間がかり、次のターンに間に合わなくなる。
【0008】
(4)そこで図13において、公知の該円筒形消波装置Bと該円錐形ターンマークAの部分平面略図に示す通リ、該円筒形消波装置Bの逆U字形ウエイトバランサの側板端部から該円錐形ターンマークAの底板中心に向かってチェーン42、42で三角形を描く様に連結し、該円錐形ターンマークAを出来るだけ早く定位置に戻る等にしているが効果的でない。
【0009】
(5)図11、12に示す通リ、該円錐形ターンマークAに接続された該円筒形消波装置Bの両端部の連続ネット状外筒の仕上げは、折畳んで紐54で縛る方式なので、商品価値が上がらない。
【0010】
(6)更に各単位の該円筒形消波装置Bを接続するために、その中心部にワイヤロープ52を貫通しているが、その両端でリングを作り、チェーン42等で接続するため、該円錐形ターンマークAに接触し易く、スパン混撚ロープ等で縛り、該円筒形消波装置Bの下部に係留バンド連結金具を設けているから、接触したレース艇を損傷し易い。
【0011】
(7)該円錐形ターンマークAの該円筒形消波装置Bに接続された筒状小管50、50・・・を紐、針金、インシュレーティング・ロック(絶縁性締め金)等で縛っているので耐久性が得られない。
【0012】
(8)図15に示す通り、該円錐形ターンマークAの付近では、エンジンの回転を上げ下げするので、水質はガソリンとオイルの混合物で汚染され、しかも浮力体である円筒形消波装置Bの耐薬品性、耐油性に限界があるので、経年変化により直径が減少し(痩せる状態)、正常な喫水線が保持できず、2〜3年で沈みがちとなるので交換せざるをえない。
【0013】
(9)同じく図12〜15において、該円錐形ターンマークAに接続された該円筒形消波装置Bは、水面で蛇行やその両端が前後方向に上下動するので喫水線に一直線を保持できず、消波効果も不十分であり、その影響で該円筒形消波装置Bが水没するので宣伝・広告等が得られなくなる。
【0014】
(10)そして公知の競艇場の該円錐形ターンマークAの該円筒形消波装置Bは、それを旋廻競走する6隻のレース艇の波浪を受けて両端が沈み易く、しかも長手方向に回転し易い。
【0015】
(11)又公知の競艇場の該円錐形ターンマークAの該円筒形消波装置Bは、水面に対する重量調節が殆ど不可能であった。
【0016】
(12)公知の競艇場の該円錐形ターンマークAの該円筒形消波装置Bを海水の競艇場水面に設置した場合、その底に牡蠣が付着して増殖するので、その重量で浮力が減少して水没し、牡蠣の除去作業が海水面であるから難工事となる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この発明は、前述の課題を解決するものであり、その第1要旨は、所要長さと直径を有する第1網状円筒体と、該第1網状円筒体と同じ長さとそれよりやや小径の直径を有し、該第1網状円筒体内に収納された第2網状円筒体と、該第2網状円筒体内に形成された上部半円形収納室及び下部半円形収納室と、該上部半円形収納室内に収納された複数本の消波円筒管と、該下部半円形収納室内で中心から所要角度を有する一対の扇形浮力体(ハの字形)を形成し、該扇形浮力体の下辺と該下部半円形収納室の内辺との間に形成された大きな扇形水室と、所要幅で周囲に一定間隔でボルト貫通孔を穿設し、該円筒形消波ブロックの両端に夫々一体に嵌合された一対の金属製リングと、隣接する該金属製リング内の周囲に等間隔で固着されたアングル・バー・ジョイントと、該各アングル・バー・ジョイントのボルト貫通孔内にボルトを螺合し、ナットを介して順次所要長さに連結された円筒形消波装置と、両端の該円筒形消波ブロックに夫々一体に設けられたエンドカバーと、該円筒形消波装置の外周面下部長手方向に一体に設けられた逆U字形ウエイトバランサとから成る競艇場のターンマークに接続される消波装置である。
【0018】
この発明の第2要旨は、該該円筒形消波装置の該両エンドカバーの水平方向中心から該円錐形ターンマークの底板の中心に、内部にチェーン又はワイヤを貫通させたスプリングを連結したターンマーク接続金具を設けて成る競艇場のターンマークに接続された消波装置である。
【0019】
この発明の第3要旨は、所要に応じ、該円筒形消波装置の該逆U字形ウエイトバランサの該両側壁の長手方向所要箇所の該ボルト貫通孔位置と所要重量調整用錘とを選択して該円筒形消波装置の重量を調節自在として成る競艇場の円錐形ターンマークに接続された消波装置である。
【0020】
この発明の第4要旨は、所要に応じ、該逆U字形ウエイトバランサの該両側壁の長手方向所要箇所の該ボルト貫通孔位置と所要重量調整用錘とを選択して該消波体の重量を調節自在として成る競艇場のターンマークに接続された消波装置である。
【発明の効果】
【0021】
(1)この発明に係る競艇場の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置は、円筒形ブロック内の上部半円形収納室内に複数本の消波円筒管を収納し、下部半円形収納室内下部の扇形水室の一対の扇形浮力体(ハの字形)が該扇形水室内の水を挟込む作用をし、その回転を防止し、下部の逆U字形ウエイトバランサにより円筒形消波装置の直線性を保持し、消波装置周辺に起こる波を確実に減衰、消波する効果を有し、その宣伝・広告等の効果が損なわれない。
【0022】
(2)そしてこの発明に係る競艇場の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置は、該円筒形消波装置の該両エンドカバーの水平方向中心線と両円周辺近くとの交差点から該円錐形ターンマークの底板の中心に向かって内部にチェーン又はワイヤを貫通させたスプリングを連結したターンマーク接続金具を設けたので、レース艇が該円錐形ターンマークに接触して該円筒形消波装置方向に移動しても短時間に定位置に復帰出来るのでレースの続行に支障がない。
【0023】
(3)加えて競艇場の円錐形ターンマークに接続される消波装置によれば、該円筒形消波装置を海水の競艇場水面に設置した場合でも、該消波装置の外周面下部長手方向に一体に設けられた逆U字形ウエイトバランサの底に牡蠣が付着し難くなり、仮に牡蠣が付着してもその除去作業が容易となる。
【0024】
(4)前述の様に、この発明に係る競艇場の円錐形ターンマークの消波装置は、隣接する該円筒形消波ブロック同士の中心をジョイントにより接続し、該円筒形消波装置の周囲に連結金具やロープ等を設けていないから、仮に旋回航走するレース艇が衝突してもレース艇を損傷しない。
【0025】
(5)加えてこの発明に係る競艇場の円錐形ターンマークの消波装置は、逆U字形ウエイトバランサの両側壁の長手方向所要箇所のボルト貫通孔の位置と、重量調整用錘を適宜選択することにより、該円筒形消波装置の重量や水面に対する浮力調節が格段に容易となる。
【0026】
(6)最後にこの発明に係る円筒形消波装置の両端の円筒形消波ブロックに夫々エンドカバーを第2網状円筒体にボルトにより固着し、一体に設けたので、接触機会の多い円錐形ターンマークの損傷や破損を軽減する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
この発明の競艇場におけるレース艇用発着ピットを実施するための最良の形態は、第1網状円筒体と、該第1網状円筒体と同じ長さとそれよりやや小径の直径を有し、該第1網状円筒体内に収納された第2網状円筒体と、該第2網状円筒体内に形成された上部半円形収納室及び下部半円形収納室と、該上部半円形収納室内に収納された複数本の消波円筒管と、該下部半円形収納室内で中心から所要角度を有する一対の扇形浮力体(ハの字形)を形成し、該扇形浮力体の下辺と該下部半円形収納室の内辺との間に形成された大きな扇形水室と、所要幅で周囲に一定間隔でボルト貫通孔を穿設し、該円筒形消波ブロックの両端に夫々一体に嵌合された一対の金属製リングと、隣接する該金属製リング内の周囲に等間隔で固着されたアングル・バー・ジョイントと、該各アングル・バー・ジョイントのボルト貫通孔内にボルトを螺合し、ナットを介して順次所要長さに連結された直線状円筒形消波装置と、両端の該円筒形消波ブロックに夫々一体に設けられたエンドカバーと、該円筒形消波装置の外周面下部長手方向に一体に設けられた逆U字形ウエイトバランサと、ターンマーク接続金具とから成る競艇場のターンマークに接続される消波装置である。
【実施例】
【0028】
図1〜3において、請求項1記載の発明に係る競艇場の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置の実施例を説明する。前述の通リ、競艇場水面中央に設けられる2個の円錐形ターンマークA、Aは、周囲を赤と白の警告色に交互に着色されたもので、300mの間隔で水面にチェーン40により水底のアンカーFに係留され、係留バンド34により浮遊状態で繋留されている。
【0029】
図4に示す様に、該各円錐形ターンマークAに接続される円筒形消波装置Bは、競艇場のスタンド正面の水面に20m以内の長さと直径630cmを有するポリエチレン又はポリエステル製第1網状(メッシュネット等)円筒体10内に、それと同じ長さとそれよりやや小径の直径を有する第2網状円筒12を収納して円筒形ブロックCとする。
【0030】
該第2網状円筒体12内の上半部に上部半円形収納室14aを、下半部に下部半円形収納室14bを夫々形成する。
【0031】
該上部半円形収納室14a内にそれと同じ長さと、それより相当狭い直径を有する複数本の消波円筒管16(メッシュ、ネット等)を収納する。
【0032】
図2〜4に示す様に、該第2網状円筒体12内の該下部半円形収納室14b内で中心から所要角度、例えば25°を有する一対の扇形浮力体(ハの字形)18、18を形成し、該扇形浮力体(ハの字形)18、18の下辺と該下部半円形収納室14bの内辺との間に大きな扇形水室20を形成する。
【0033】
図4に示す様に、該円筒形ブロックCの該第1網状(メッシュ、ネット等)円筒体10の両端に、所要幅と直径を有し、周囲に一定間隔でボルト貫通孔22a・・・を穿設した一対の金属製リング22、22を嵌合する。
【0034】
図4、5において、隣接する該円筒形消波ブロックC、C同士の連結は、該円筒形消波ブロックCの両端に嵌合される該金属製リング22、22の周囲に等間隔で穿設されたボルト貫通孔22、22内の少なくとも3箇所に等間隔でアングル・バー・ジョイント26(直角継ぎ板)を固着し、該アングル・バー・ジョイント26の隣接辺26aに穿設した両方のボルト貫通孔26b、26b内にボルト26c、26c、ナット26d、26dを介して順次所要長さに連結して所要長さを有する円筒形消波装置Bとする。
【0035】
図3〜5において、該円筒形消波体Bの両端の該円筒形消波ブロックC、Cに夫々エンドカバー24、24を一体に設け、該円筒形消波装置Bの外周面下部長手方向に逆U字形ウエイトバランサ28を一体に設ける。
【0036】
該逆U字形ウエイトバランサ28の天板28aの中心線に一定間隔でボルト貫通孔28b・・・を穿設し、その側板28c、28cの中間部長手方向に一定間隔で後述の重量調整用錘30の支持棒32の貫通孔28d・・・を穿設する。
【0037】
図3〜4において、請求項2記載の発明に係る競艇場の円錐形ターンマークAに円筒形消波装置Bを接続するターンマーク接続金具Fの実施例を説明する。
【0038】
該ターンマーク接続金具Fは、スプリング40の中にチェーン又はワイヤーを貫通し、それらの各一端を該円錐形ターンマークAの底面中心に連結し、他端を該円筒形消波装置Bの該逆字形ウエイトバランサ28、28の中心該側板28c、28cの先端の該貫通孔28d、28dに嵌合又はボルトで連結して二等辺三角形として接続する。
【0039】
従って図3に示す通リ、該レース艇が該円錐形ターンマークAに接触してそれが点線し示す位置にしても、2本の該ターンマーク接続金具F、Fにより速やかに定位置に復帰するのでレースに障害が生じない。
【0040】
請求項3記載の発明に係る競艇場の円錐形ターンマークAに円筒形消波装置Bにおいては、先端の、重量調整用錘30は、所要の重量を有する数種類のタイプを用意するが、それら調整用錘30、30・・・に貫通する該支持棒32の貫通孔30b・・・の直径は略同一とする。
【0041】
所望タイプの重量調整用錘30を選択し、該逆U字形ウエイトバランサ28の一方の該側板28aの該貫通孔28dから該重量調整用錘30の貫通孔30b及びに他方の該側板28cの貫通孔28dに該支持棒32を貫通する。
【0042】
図6、7において、請求項4記載の発明に係る競艇場の円錐形ターンマークAに接続される円筒形消波装置Bの実施例は、所要に応じ、該逆U字形ウエイトバランサ28の該両側板28c、28cの長手方向所要箇所のボルト貫通孔28d・・・の位置と、該重量調整用錘30とを適宜選択すれば、該円筒形消波装置Bの重量や水面に対する浮力調節が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】この発明に係る競艇場の円錐形ターンマークに接続された円筒形消波装置の実施例の正面略図;
【図2】図1に示す円錐形ターンマークと円筒形消波装置の右側部分正面略図;
【図3】図2に示す円錐形ターンマークと円筒形消波装置を上から見た部分平面略図;
【図4】図2に示す円筒形消波装置のIV―IV線拡大断面略図;
【図5】図4に示す円筒形ブロックとそれを連結するジョイントを示す一部透視拡大部分断面略図;
【図6】図5に示す円筒形消波装置から取外した逆U字形ウエイトバランサの側面略図;
【図7】図6に示す逆U字形ウエイトバランサの拡大側面略図;
【図8】図7に示す逆U字形ウエイトバランサの部分拡大正面略図;
【図9】図8のエンドカバーの拡大正面略図;
【図10】図9のエンドカバーの拡大正面略図;
【図11】公知の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置の部分拡大正面略図;
【図12】図11に示す公知の円筒形消波装置のXII―XII線断面略図;
【図13】公知の円錐形ターンマークに接続された円筒形消波装置の先端部の部分拡大正面略図;
【図14】図12に示す公知の円錐形ターンマークに接続された円筒形消波装置の先端部の部分拡大正面略図;
【図15】公知の円錐形ターンマークに接続された円筒形消波装置の先端部の直径が縮小して水没し、宣伝・広告等が見えなくなった状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0044】
A ・・・ 円錐形ターンマーク;
B ・・・ 円筒形消波装置;
C ・・・ 円筒形ブロック;
D ・・・ 消波ブロック;
E ・・・ アンカー;
F ・・・ ターンマーク接続金具;
10 ・・・ 第1網状円筒体;
12 ・・・ 第2網状円筒体;
14a ・・・上部半円形収納室;
14b ・・・下部半円形収納室;
16 ・・・ 消波円筒管;
18 ・・・ 扇形浮力体(ハの字形);
20 ・・・ 扇形水室;
22 ・・・ 金属製リング;
22a ・・・ ボルト貫通孔;
24 ・・・ エンドカバー;
26 ・・・ ジョイント;
28 ・・・ 逆U字形ウエイトバランサ;
28a ・・・ 天板;
28b ・・・ ボルト貫通孔;
28c ・・・ 側板;
28d ・・・ 貫通孔
30 ・・・ 調整用錘;
30a ・・・ 支持棒の貫通孔;
32 ・・・ 支持棒;
34 ・・・ 係留バンド;
40 ・・・ シャックル;
42 ・・・ チェーン;
50 ・・・ 連続ネット状外筒;
52 ・・・ 筒状小管;
54 ・・・ 紐又は金属製バンド;
56 ・・・ ワイヤロープ;
58 ・・・ 亜鉛メッキ鋼管。
【技術分野】
【0001】
この発明は、競艇場の円錐形ターンマークに接続される消波装置に関し、更に詳しくは、競艇場水面中央に設けられる2個の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
図1〜3に示す様に、競艇場においては、周囲を赤と白の警告色に交互に着色された2個の円錐形ターンマークAが、競艇場のスタンド正面の水面に300mの間隔で浮遊状態で繋留され、円錐形ターンマークAの底面は、シャックル40、チェーン42等で約3.5mの水底のアンカーEに固定されている。
【0003】
そして各ターンマークAには、夫々20m以内の長さと直径約630cmを有する各1本の略円筒形網状消波装置Bを係留バンド34で連結し、水面に浮遊状態とすることが競艇法(昭和26年法律第242号)で義務づけられている。
【0004】
従来提案されている競艇場の円錐形ターンマークに接続される消波装置としては、
【特許文献1】特開2001―164536,
【特許文献2】特開2001―164537,
【特許文献3】特開2002―205684、
【特許文献3】特開2004―276745、等があげられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(1)図10〜14に示す通り、公知の競艇場の円錐形ターンマークAに夫々浮遊状態で接続された円筒形消波装置Bは、長さ20mの連続ネット状外筒50内に複数本の筒状小管(ポリエチレン発泡体)52・・・を紐54等で縛った束を、曳き入れ作業を数回繰返しており、直径や円形状を形成する構造物が一切設けられてなく、紐又は金属製バンド54を円筒形消波装置Bの周囲に設け、その下方で略中央の該筒状小管52内にはワイヤロープ56、亜鉛メッキ鋼管58を貫通して外形を整えているが、この製作作業は、全て手作業による組立てであるから、一つ一つの製品にばらつきが多く、規格寸法の再現性がない。
【0006】
(2)図14に示す様に、競艇場においては、6隻のレース艇が競走水面を1周約35秒で3周回一斉に競走し、直線区間では最高速度約80〜83km/hの高速度で競走し、第1、2番ターンマークをターンし、楕円形を描きながら競走するが、第1、2番ターンマークの周辺で大きな波を起こし、その影響で捩れた該円筒形消波装置Bが喫水線に一直線を保持出来なくなり、消波効果が減少し、宣伝・広告等を有する該円筒形消波装置Bが蛇行し、水没するので、宣伝・広告等が無くなる。
【0007】
(3)同じく図14において、近年レース艇のエンジンの性能が向上し、高速度でレース艇が該円錐形ターンマークAをターンする際、それに接触すると、該円錐形ターンマークAが定位置から点線で示す箇所まで押しやられ、該円筒形消波装置Bを損傷し、定位置に戻るまで時間がかり、次のターンに間に合わなくなる。
【0008】
(4)そこで図13において、公知の該円筒形消波装置Bと該円錐形ターンマークAの部分平面略図に示す通リ、該円筒形消波装置Bの逆U字形ウエイトバランサの側板端部から該円錐形ターンマークAの底板中心に向かってチェーン42、42で三角形を描く様に連結し、該円錐形ターンマークAを出来るだけ早く定位置に戻る等にしているが効果的でない。
【0009】
(5)図11、12に示す通リ、該円錐形ターンマークAに接続された該円筒形消波装置Bの両端部の連続ネット状外筒の仕上げは、折畳んで紐54で縛る方式なので、商品価値が上がらない。
【0010】
(6)更に各単位の該円筒形消波装置Bを接続するために、その中心部にワイヤロープ52を貫通しているが、その両端でリングを作り、チェーン42等で接続するため、該円錐形ターンマークAに接触し易く、スパン混撚ロープ等で縛り、該円筒形消波装置Bの下部に係留バンド連結金具を設けているから、接触したレース艇を損傷し易い。
【0011】
(7)該円錐形ターンマークAの該円筒形消波装置Bに接続された筒状小管50、50・・・を紐、針金、インシュレーティング・ロック(絶縁性締め金)等で縛っているので耐久性が得られない。
【0012】
(8)図15に示す通り、該円錐形ターンマークAの付近では、エンジンの回転を上げ下げするので、水質はガソリンとオイルの混合物で汚染され、しかも浮力体である円筒形消波装置Bの耐薬品性、耐油性に限界があるので、経年変化により直径が減少し(痩せる状態)、正常な喫水線が保持できず、2〜3年で沈みがちとなるので交換せざるをえない。
【0013】
(9)同じく図12〜15において、該円錐形ターンマークAに接続された該円筒形消波装置Bは、水面で蛇行やその両端が前後方向に上下動するので喫水線に一直線を保持できず、消波効果も不十分であり、その影響で該円筒形消波装置Bが水没するので宣伝・広告等が得られなくなる。
【0014】
(10)そして公知の競艇場の該円錐形ターンマークAの該円筒形消波装置Bは、それを旋廻競走する6隻のレース艇の波浪を受けて両端が沈み易く、しかも長手方向に回転し易い。
【0015】
(11)又公知の競艇場の該円錐形ターンマークAの該円筒形消波装置Bは、水面に対する重量調節が殆ど不可能であった。
【0016】
(12)公知の競艇場の該円錐形ターンマークAの該円筒形消波装置Bを海水の競艇場水面に設置した場合、その底に牡蠣が付着して増殖するので、その重量で浮力が減少して水没し、牡蠣の除去作業が海水面であるから難工事となる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この発明は、前述の課題を解決するものであり、その第1要旨は、所要長さと直径を有する第1網状円筒体と、該第1網状円筒体と同じ長さとそれよりやや小径の直径を有し、該第1網状円筒体内に収納された第2網状円筒体と、該第2網状円筒体内に形成された上部半円形収納室及び下部半円形収納室と、該上部半円形収納室内に収納された複数本の消波円筒管と、該下部半円形収納室内で中心から所要角度を有する一対の扇形浮力体(ハの字形)を形成し、該扇形浮力体の下辺と該下部半円形収納室の内辺との間に形成された大きな扇形水室と、所要幅で周囲に一定間隔でボルト貫通孔を穿設し、該円筒形消波ブロックの両端に夫々一体に嵌合された一対の金属製リングと、隣接する該金属製リング内の周囲に等間隔で固着されたアングル・バー・ジョイントと、該各アングル・バー・ジョイントのボルト貫通孔内にボルトを螺合し、ナットを介して順次所要長さに連結された円筒形消波装置と、両端の該円筒形消波ブロックに夫々一体に設けられたエンドカバーと、該円筒形消波装置の外周面下部長手方向に一体に設けられた逆U字形ウエイトバランサとから成る競艇場のターンマークに接続される消波装置である。
【0018】
この発明の第2要旨は、該該円筒形消波装置の該両エンドカバーの水平方向中心から該円錐形ターンマークの底板の中心に、内部にチェーン又はワイヤを貫通させたスプリングを連結したターンマーク接続金具を設けて成る競艇場のターンマークに接続された消波装置である。
【0019】
この発明の第3要旨は、所要に応じ、該円筒形消波装置の該逆U字形ウエイトバランサの該両側壁の長手方向所要箇所の該ボルト貫通孔位置と所要重量調整用錘とを選択して該円筒形消波装置の重量を調節自在として成る競艇場の円錐形ターンマークに接続された消波装置である。
【0020】
この発明の第4要旨は、所要に応じ、該逆U字形ウエイトバランサの該両側壁の長手方向所要箇所の該ボルト貫通孔位置と所要重量調整用錘とを選択して該消波体の重量を調節自在として成る競艇場のターンマークに接続された消波装置である。
【発明の効果】
【0021】
(1)この発明に係る競艇場の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置は、円筒形ブロック内の上部半円形収納室内に複数本の消波円筒管を収納し、下部半円形収納室内下部の扇形水室の一対の扇形浮力体(ハの字形)が該扇形水室内の水を挟込む作用をし、その回転を防止し、下部の逆U字形ウエイトバランサにより円筒形消波装置の直線性を保持し、消波装置周辺に起こる波を確実に減衰、消波する効果を有し、その宣伝・広告等の効果が損なわれない。
【0022】
(2)そしてこの発明に係る競艇場の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置は、該円筒形消波装置の該両エンドカバーの水平方向中心線と両円周辺近くとの交差点から該円錐形ターンマークの底板の中心に向かって内部にチェーン又はワイヤを貫通させたスプリングを連結したターンマーク接続金具を設けたので、レース艇が該円錐形ターンマークに接触して該円筒形消波装置方向に移動しても短時間に定位置に復帰出来るのでレースの続行に支障がない。
【0023】
(3)加えて競艇場の円錐形ターンマークに接続される消波装置によれば、該円筒形消波装置を海水の競艇場水面に設置した場合でも、該消波装置の外周面下部長手方向に一体に設けられた逆U字形ウエイトバランサの底に牡蠣が付着し難くなり、仮に牡蠣が付着してもその除去作業が容易となる。
【0024】
(4)前述の様に、この発明に係る競艇場の円錐形ターンマークの消波装置は、隣接する該円筒形消波ブロック同士の中心をジョイントにより接続し、該円筒形消波装置の周囲に連結金具やロープ等を設けていないから、仮に旋回航走するレース艇が衝突してもレース艇を損傷しない。
【0025】
(5)加えてこの発明に係る競艇場の円錐形ターンマークの消波装置は、逆U字形ウエイトバランサの両側壁の長手方向所要箇所のボルト貫通孔の位置と、重量調整用錘を適宜選択することにより、該円筒形消波装置の重量や水面に対する浮力調節が格段に容易となる。
【0026】
(6)最後にこの発明に係る円筒形消波装置の両端の円筒形消波ブロックに夫々エンドカバーを第2網状円筒体にボルトにより固着し、一体に設けたので、接触機会の多い円錐形ターンマークの損傷や破損を軽減する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
この発明の競艇場におけるレース艇用発着ピットを実施するための最良の形態は、第1網状円筒体と、該第1網状円筒体と同じ長さとそれよりやや小径の直径を有し、該第1網状円筒体内に収納された第2網状円筒体と、該第2網状円筒体内に形成された上部半円形収納室及び下部半円形収納室と、該上部半円形収納室内に収納された複数本の消波円筒管と、該下部半円形収納室内で中心から所要角度を有する一対の扇形浮力体(ハの字形)を形成し、該扇形浮力体の下辺と該下部半円形収納室の内辺との間に形成された大きな扇形水室と、所要幅で周囲に一定間隔でボルト貫通孔を穿設し、該円筒形消波ブロックの両端に夫々一体に嵌合された一対の金属製リングと、隣接する該金属製リング内の周囲に等間隔で固着されたアングル・バー・ジョイントと、該各アングル・バー・ジョイントのボルト貫通孔内にボルトを螺合し、ナットを介して順次所要長さに連結された直線状円筒形消波装置と、両端の該円筒形消波ブロックに夫々一体に設けられたエンドカバーと、該円筒形消波装置の外周面下部長手方向に一体に設けられた逆U字形ウエイトバランサと、ターンマーク接続金具とから成る競艇場のターンマークに接続される消波装置である。
【実施例】
【0028】
図1〜3において、請求項1記載の発明に係る競艇場の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置の実施例を説明する。前述の通リ、競艇場水面中央に設けられる2個の円錐形ターンマークA、Aは、周囲を赤と白の警告色に交互に着色されたもので、300mの間隔で水面にチェーン40により水底のアンカーFに係留され、係留バンド34により浮遊状態で繋留されている。
【0029】
図4に示す様に、該各円錐形ターンマークAに接続される円筒形消波装置Bは、競艇場のスタンド正面の水面に20m以内の長さと直径630cmを有するポリエチレン又はポリエステル製第1網状(メッシュネット等)円筒体10内に、それと同じ長さとそれよりやや小径の直径を有する第2網状円筒12を収納して円筒形ブロックCとする。
【0030】
該第2網状円筒体12内の上半部に上部半円形収納室14aを、下半部に下部半円形収納室14bを夫々形成する。
【0031】
該上部半円形収納室14a内にそれと同じ長さと、それより相当狭い直径を有する複数本の消波円筒管16(メッシュ、ネット等)を収納する。
【0032】
図2〜4に示す様に、該第2網状円筒体12内の該下部半円形収納室14b内で中心から所要角度、例えば25°を有する一対の扇形浮力体(ハの字形)18、18を形成し、該扇形浮力体(ハの字形)18、18の下辺と該下部半円形収納室14bの内辺との間に大きな扇形水室20を形成する。
【0033】
図4に示す様に、該円筒形ブロックCの該第1網状(メッシュ、ネット等)円筒体10の両端に、所要幅と直径を有し、周囲に一定間隔でボルト貫通孔22a・・・を穿設した一対の金属製リング22、22を嵌合する。
【0034】
図4、5において、隣接する該円筒形消波ブロックC、C同士の連結は、該円筒形消波ブロックCの両端に嵌合される該金属製リング22、22の周囲に等間隔で穿設されたボルト貫通孔22、22内の少なくとも3箇所に等間隔でアングル・バー・ジョイント26(直角継ぎ板)を固着し、該アングル・バー・ジョイント26の隣接辺26aに穿設した両方のボルト貫通孔26b、26b内にボルト26c、26c、ナット26d、26dを介して順次所要長さに連結して所要長さを有する円筒形消波装置Bとする。
【0035】
図3〜5において、該円筒形消波体Bの両端の該円筒形消波ブロックC、Cに夫々エンドカバー24、24を一体に設け、該円筒形消波装置Bの外周面下部長手方向に逆U字形ウエイトバランサ28を一体に設ける。
【0036】
該逆U字形ウエイトバランサ28の天板28aの中心線に一定間隔でボルト貫通孔28b・・・を穿設し、その側板28c、28cの中間部長手方向に一定間隔で後述の重量調整用錘30の支持棒32の貫通孔28d・・・を穿設する。
【0037】
図3〜4において、請求項2記載の発明に係る競艇場の円錐形ターンマークAに円筒形消波装置Bを接続するターンマーク接続金具Fの実施例を説明する。
【0038】
該ターンマーク接続金具Fは、スプリング40の中にチェーン又はワイヤーを貫通し、それらの各一端を該円錐形ターンマークAの底面中心に連結し、他端を該円筒形消波装置Bの該逆字形ウエイトバランサ28、28の中心該側板28c、28cの先端の該貫通孔28d、28dに嵌合又はボルトで連結して二等辺三角形として接続する。
【0039】
従って図3に示す通リ、該レース艇が該円錐形ターンマークAに接触してそれが点線し示す位置にしても、2本の該ターンマーク接続金具F、Fにより速やかに定位置に復帰するのでレースに障害が生じない。
【0040】
請求項3記載の発明に係る競艇場の円錐形ターンマークAに円筒形消波装置Bにおいては、先端の、重量調整用錘30は、所要の重量を有する数種類のタイプを用意するが、それら調整用錘30、30・・・に貫通する該支持棒32の貫通孔30b・・・の直径は略同一とする。
【0041】
所望タイプの重量調整用錘30を選択し、該逆U字形ウエイトバランサ28の一方の該側板28aの該貫通孔28dから該重量調整用錘30の貫通孔30b及びに他方の該側板28cの貫通孔28dに該支持棒32を貫通する。
【0042】
図6、7において、請求項4記載の発明に係る競艇場の円錐形ターンマークAに接続される円筒形消波装置Bの実施例は、所要に応じ、該逆U字形ウエイトバランサ28の該両側板28c、28cの長手方向所要箇所のボルト貫通孔28d・・・の位置と、該重量調整用錘30とを適宜選択すれば、該円筒形消波装置Bの重量や水面に対する浮力調節が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】この発明に係る競艇場の円錐形ターンマークに接続された円筒形消波装置の実施例の正面略図;
【図2】図1に示す円錐形ターンマークと円筒形消波装置の右側部分正面略図;
【図3】図2に示す円錐形ターンマークと円筒形消波装置を上から見た部分平面略図;
【図4】図2に示す円筒形消波装置のIV―IV線拡大断面略図;
【図5】図4に示す円筒形ブロックとそれを連結するジョイントを示す一部透視拡大部分断面略図;
【図6】図5に示す円筒形消波装置から取外した逆U字形ウエイトバランサの側面略図;
【図7】図6に示す逆U字形ウエイトバランサの拡大側面略図;
【図8】図7に示す逆U字形ウエイトバランサの部分拡大正面略図;
【図9】図8のエンドカバーの拡大正面略図;
【図10】図9のエンドカバーの拡大正面略図;
【図11】公知の円錐形ターンマークに接続される円筒形消波装置の部分拡大正面略図;
【図12】図11に示す公知の円筒形消波装置のXII―XII線断面略図;
【図13】公知の円錐形ターンマークに接続された円筒形消波装置の先端部の部分拡大正面略図;
【図14】図12に示す公知の円錐形ターンマークに接続された円筒形消波装置の先端部の部分拡大正面略図;
【図15】公知の円錐形ターンマークに接続された円筒形消波装置の先端部の直径が縮小して水没し、宣伝・広告等が見えなくなった状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0044】
A ・・・ 円錐形ターンマーク;
B ・・・ 円筒形消波装置;
C ・・・ 円筒形ブロック;
D ・・・ 消波ブロック;
E ・・・ アンカー;
F ・・・ ターンマーク接続金具;
10 ・・・ 第1網状円筒体;
12 ・・・ 第2網状円筒体;
14a ・・・上部半円形収納室;
14b ・・・下部半円形収納室;
16 ・・・ 消波円筒管;
18 ・・・ 扇形浮力体(ハの字形);
20 ・・・ 扇形水室;
22 ・・・ 金属製リング;
22a ・・・ ボルト貫通孔;
24 ・・・ エンドカバー;
26 ・・・ ジョイント;
28 ・・・ 逆U字形ウエイトバランサ;
28a ・・・ 天板;
28b ・・・ ボルト貫通孔;
28c ・・・ 側板;
28d ・・・ 貫通孔
30 ・・・ 調整用錘;
30a ・・・ 支持棒の貫通孔;
32 ・・・ 支持棒;
34 ・・・ 係留バンド;
40 ・・・ シャックル;
42 ・・・ チェーン;
50 ・・・ 連続ネット状外筒;
52 ・・・ 筒状小管;
54 ・・・ 紐又は金属製バンド;
56 ・・・ ワイヤロープ;
58 ・・・ 亜鉛メッキ鋼管。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所要長さと直径を有する第1網状円筒体と、該第1網状円筒体と同じ長さとそれよりやや小径の直径を有し、該第1網状円筒体内に収納された第2網状円筒体と、該第2網状円筒体内に形成された上部半円形収納室及び下部半円形収納室と、該上部半円形収納室内に収納された複数本の消波円筒管と、該下部半円形収納室内で中心から所要角度を有する一対の扇形浮力体(ハの字形)を形成し、該扇形浮力体の下辺と該下部半円形収納室の内辺との間に形成された大きな扇形水室と、所要幅で周囲に一定間隔でボルト貫通孔を穿設し、該円筒形消波ブロックの両端に夫々一体に嵌合された一対の金属製リングと、隣接する該金属製リング内の周囲に等間隔で固着されたアングル・バー・ジョイントと、該各アングル・バー・ジョイントのボルト貫通孔内にボルトを螺合し、ナットを介して順次所要長さに連結された直線状円筒形消波装置と、両端の該円筒形消波ブロックに夫々一体に設けられたエンドカバーと、該円筒形消波装置の外周面下部長手方向に一体に設けられた逆U字形ウエイトバランサとから成る競艇場のターンマークに接続される消波装置。
【請求項2】
該円筒形消波装置の該両エンドカバーの水平方向中心から該円錐形ターンマークの底板の中心に、内部にチェーン又はワイヤを貫通させたスプリングを連結したターンマーク接続金具を設けて成る請求項1記載の競艇場のターンマークに接続された請求項1消波装置。
【請求項3】
該円筒形消波装置の該逆U字形ウエイトバランサの両側板の長手方向所要箇所にボルト貫通孔を形成し、該ボルト貫通孔と重量調整用錘内に支持棒を貫通、取外し自在とし、所望に応じ所要の該重量調整用錘を選択して該逆U字形ウエイトバランサの該重量調整用錘内に該支持棒を貫通して水面に対する該円筒形消波装置の重量を調節自在として成る請求項1又は2のいずれかに記載された競艇場のターンマークに接続される消波装置。
【請求項4】
所要に応じ、該逆U字形ウエイトバランサの該両側壁の長手方向所要箇所の該ボルト貫通孔位置と所要重量調整用錘とを選択して該消波体の重量を調節自在として成る請求項1、2又は3のいずれかに記載された競艇場のターンマークに接続される消波装置。
【請求項1】
所要長さと直径を有する第1網状円筒体と、該第1網状円筒体と同じ長さとそれよりやや小径の直径を有し、該第1網状円筒体内に収納された第2網状円筒体と、該第2網状円筒体内に形成された上部半円形収納室及び下部半円形収納室と、該上部半円形収納室内に収納された複数本の消波円筒管と、該下部半円形収納室内で中心から所要角度を有する一対の扇形浮力体(ハの字形)を形成し、該扇形浮力体の下辺と該下部半円形収納室の内辺との間に形成された大きな扇形水室と、所要幅で周囲に一定間隔でボルト貫通孔を穿設し、該円筒形消波ブロックの両端に夫々一体に嵌合された一対の金属製リングと、隣接する該金属製リング内の周囲に等間隔で固着されたアングル・バー・ジョイントと、該各アングル・バー・ジョイントのボルト貫通孔内にボルトを螺合し、ナットを介して順次所要長さに連結された直線状円筒形消波装置と、両端の該円筒形消波ブロックに夫々一体に設けられたエンドカバーと、該円筒形消波装置の外周面下部長手方向に一体に設けられた逆U字形ウエイトバランサとから成る競艇場のターンマークに接続される消波装置。
【請求項2】
該円筒形消波装置の該両エンドカバーの水平方向中心から該円錐形ターンマークの底板の中心に、内部にチェーン又はワイヤを貫通させたスプリングを連結したターンマーク接続金具を設けて成る請求項1記載の競艇場のターンマークに接続された請求項1消波装置。
【請求項3】
該円筒形消波装置の該逆U字形ウエイトバランサの両側板の長手方向所要箇所にボルト貫通孔を形成し、該ボルト貫通孔と重量調整用錘内に支持棒を貫通、取外し自在とし、所望に応じ所要の該重量調整用錘を選択して該逆U字形ウエイトバランサの該重量調整用錘内に該支持棒を貫通して水面に対する該円筒形消波装置の重量を調節自在として成る請求項1又は2のいずれかに記載された競艇場のターンマークに接続される消波装置。
【請求項4】
所要に応じ、該逆U字形ウエイトバランサの該両側壁の長手方向所要箇所の該ボルト貫通孔位置と所要重量調整用錘とを選択して該消波体の重量を調節自在として成る請求項1、2又は3のいずれかに記載された競艇場のターンマークに接続される消波装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−150783(P2010−150783A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−328782(P2008−328782)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(507164249)エンヴァイアンアート株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(507164249)エンヴァイアンアート株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
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