符号分割多重接続通信システムのチャネル通信装置及び方法
CDMA移動通信システムで、端末機の電力消耗とハードウェアの複雑度を減少する上に、端末機がより多くの隣接基地局の信号を捕捉でき、より有効にセット管理が行え、また、より効率的な多重経路捕捉及びフィンガー割当てを提供できるチャネル通信装置及び方法を提供する。前記装置及び方法によれば、端末機が基地局から受信する信号の電力と時間遅延を正確に測定できる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号分割多重接続(Code Division Multiple Access:CDMA)通信システムのチャネル通信装置及び方法に関し、特に、順方向リンクの特定チャネルを検出してチャネル捕捉(channel acquisition)、セットメンテナンス(set maintenance)及び位置推定(location positioning)、及び受信器の多重経路検出及びフィンガー割当て(finger assignment)が行える装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
図1は、従来のCDMA通信システム、即ちIS−95の基地局から順方向リンクに伝送される信号の多様な電力レベルを示している。図1の順方向リンクにはパイロットチャネル、同期チャネル、ページングチャネル、制御チャネル(図示せず)、及びトラヒックチャネルなどがある。図1の順方向リンクで、トラヒックチャネルは専用チャネル(dedicated channel)であり、同期チャネル、ページングチャネル、制御チャネルは共通チャネル(common channel)である。前記トラヒックチャネル上のトラヒック信号は加入者数によって異なる送信電力レベルで送信され、同期チャネル上の同期信号及びパイロットチャネル上のパイロット信号は各々一定な送信電力レベルで送信される。このようなシステムの端末機は、前記一定電力レベルで受信されたパイロットチャネルから初期同期を獲得した後、パイロットチャネルの受信レベルを測定してフィンガー割当て及びハンドオフのためのセットメンテナンスを行う。このようなセット管理(set management)過程で、端末機は、現在通話している活性群(activate set)だけでなく、候補群(candidate set)、隣接群(neighbor set)から受信されるパイロット信号を続いて測定するために、複数の基地局から発生する信号の情報が管理し続けられる。この時、端末機は各基地局から受信される多重経路信号成分の受信レベル及び遅延又は相対的遅延を測定する。通話中に活性群の基地局から受信されるパイロット信号レベルがT_Drop以下に下降するか、候補群、隣接群の基地局から受信されるパイロット信号レベルがT_Add以上に上昇する場合、端末機はパイロット大きさ測定メッセージを基地局に送る。基地局は受信した前記メッセージに基づいてハンドオフを判断し、これを端末機に伝達する。このような一連の過程を通じて移動中の端末機のハンドオフが行われる。
【0003】 端末機は、基地局に対する一定ウィンドウを定めて各基地局に対する該当ウィンドウを探索する。IMT(International Mobile Telecommunicatiom)−2000システムのようにCDMA通信システムの帯域幅が広くなる場合、受信器の時間分解度(time resolution)が増大するために、端末機が探索すべきウィンドウのチップ大きさがさらに大きくなる。また、時間分解度が増加する分だけ一つの経路から受信されるエネルギが既存の狭帯域システムに比べて小さくなる。この時、帯域が広まって全体送信信号中パイロットチャネルが占める比率を低減しようとする場合は、端末機の探索により多くの負担を与えることになる。従って、一定比率以上パイロットチャネルの電力を減少できないという問題点がある。
【0004】 また、IMT−2000は、既存の移動通信システムと違って、高いデータ率のサービスを支援する。高速のデータを伝送するためには音声のような低いデータ率のサービスに比べて高い電力の信号を伝送すべきである。CDMA通信システムで高い電力の信号を伝送する場合、全体システム容量に悪い影響を与える恐れがあるために、端末機の位置やチャネル状況によって提供可能なサービスを制限する必要がある。この過程を既存のセット管理を通じて行う。しかし、既存のセット管理過程は音声のような低いデータ率のサービスを基準として作ったために限界がある。このような従来のセット管理の限界を改善して端末機がより多くの基地局の信号を捕捉して迅速且つ正確にチャネル状態を推定できるようにすべきである。
【0005】 米国のFCC(Federal Communications Commission)は、2001年まで緊急事項が発生した場合67%の時間以上125m半径内の使用者の位置を報知できる装置を義務づけている。仮に、端末機がセット管理過程で複数の基地局から受信する信号を獲得できれば、この情報を用いて端末の位置推定に使用することもできる。この過程でより多くの隣接群の基地局を獲得するほどより正確な位置推定が可能になる。
【0006】 しかし、端末機が特定基地局の近くに位置するほど、その基地局から受信する信号が他の基地局から受信する信号に比べて著しく大きいために、他の基地局の信号を捕捉するということはほぼ不可能である。そして、端末機がハンドオフ領域に近接していても各基地局から順方向リンクを通じて伝送するパイロットチャネルの電力が制限されているために、実際に端末が複数の基地局の信号を獲得することには限界がある。図2は、端末機が複数の基地局から送ったパイロット信号の電力を測定した例を示している。端末機がハンドオフ領域に隣接していてもパイロット信号が十分に大きくないために、パイロット信号が捕捉されたか、雑音による成分かを区分し難い。このようにパイロット信号の大きさが小さい時、端末機の探索器は長時間入力信号を逆拡散しないと信号を検出できない。この信号を正確且つ迅速に捕捉するために端末は複雑なハードウェア構造の探索器(searcher)を有するべきである。
【0007】 これら問題によって順方向リンクを通じて端末機の位置を推定するのは難しい。このような問題点を解決するために、IS−95Bシステムでは電力増加関数(Power-Up Function:PUF)を用いて位置推定を行う。緊急時の端末の位置を推定するために複数の基地局が信号を受信する時まで端末は逆方向リンクに大きい電力の信号を伝送する。この時端末機が伝送する信号を図3に示した。端末機は基地局から電力増加関数命令を受けると、複数の基地局が信号を獲得するまで端末機の伝送電力を上昇させる。この時、基地局は端末機から信号を獲得し、ラウンドトリップ遅延(round-trip delay)及び信号レベルを測定する。この測定された情報に基づいて該当基地局と端末機間の距離を推定できる。
【0008】 基地局が電力増加関数を遂行するとの命令を端末機に伝送すると、端末機は図3R>3に示すように逆方向トラヒックチャネルのプリアンブルを用いて電力増加関数を伝送する。基地局は電力増加関数を遂行する位置と電力増加関数パルス間の間隔PUF_PERIOD及びその他の関連パラメータを指定するが、端末は最初のパルスにはINC_PWRの電力を、その次のパルスにはパルス当たりPWR_STEPの電力を続いて増加させながら指定された位置に電力増加関数を伝送する。この時、端末機が送信できる最大パルスの数はTOTAL_PUFというパラメータによって決定される。一つのPUFの区間は16個のPCGの整数倍からなるが、その区間はPUF_SETUP_SIZE、INC_PUF_SIZE、COMPLETE_FRAMEの3区間に分けられる。PUF_SETUP_SIZEに該当する区間とCOMPLETE_FRAME区間は、平常時の電力で伝送されるが、INC_PUF_SIZEに該当する区間は平常時より大きい電力で伝送される。
【0009】 複数の基地局が端末機から信号を受信する場合、逆方向リンクの電力を通話時の電力より30〜40dB以上上昇させるべきであり、これは、逆方向リンクの性能及び容量に致命的な影響を与えてしまう。また、端末機の電力増加関数は端末機が伝送できる最大電力によって制限される。基地局間の距離の遠い地域や端末機のバッテリ寿命が尽きた場合、電力増加関数の方法による位置推定には限界がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明の目的は、CDMAシステムの端末機がより多くの隣接基地局の信号を捕捉できるようにする方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、CDMA移動通信システムで、より有効なセット管理方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA移動通信システムで、より有効な多重経路捕捉及びフィンガー割当て方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA通信システムの端末機の電力消耗とハードウェアの複雑度を減少すると同時に、隣接基地局の信号及び多重経路信号を捕捉する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA移動通信システムで、端末機が基地局から受信した信号の電力又は時間遅延を正確に測定できる方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA移動通信システムの端末機が受信信号を記憶装置に貯蔵して処理する場合、記憶装置の大きさを縮め、電力消耗を低減する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA移動通信システムで平常時のパイロット電力を減少させる代わりに、短い時間のパイロット電力を増加させて全体的なシステムの容量を増加させる方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA通信システムで順方向リンクを通じて端末機の位置を推定する方法を提供することにある。
【0011】 前記の目的を達成するために、本発明は、パイロットチャネル上のパイロット信号と共通チャネル上の第1信号は一定電力レベルで伝送し、前記パイロット信号は所定時間区間で前記一定レベルより高い電力レベルで伝送する。また、専用チャネル上の第2信号は加入者数によって異なるレベルで伝送する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従う好適な実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図面中、同一な構成要素及び部分には、可能な限り同一な符号及び番号を共通使用するものとする。
【0013】 そして、以下の説明では、具体的な特定事項が示しているが、これに限られることなく本発明を実施できることは、当技術分野で通常の知識を有する者には自明である。また、関連する周知技術については適宜説明を省略するものとする。
【0014】 本発明の一実施形態では端末機の効率的な探索のために基地局が特定時間区間の間順方向リンクのパイロットチャネル上のパイロット信号を増加した電力で送信する。端末機は、この区間に対応する基地局の信号を逆拡散して複数の基地局の信号を検出し、各基地局から受信された多重経路信号の信号レベル、遅延又は経路間の相対的遅延などを測定する。
【0015】 以下の本発明の実施形態では、パイロットチャネルを除いた残りチャネル、即ち、同期チャネル、ページングチャネル、制御チャネル、トラヒックチャネルを‘データチャネル’と称する。また、後述するデータフレームはデータチャネル中トラヒックチャネル上のトラヒック信号に含まれている。
【0016】 図4A及び図4Bは、本発明の実施形態による順方向チャネルの構造を示す図であって、基地局がパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を瞬間的に増加させて送信し、これにより端末機は複数の基地局のパイロット信号を捕捉できる。前記順方向チャネルは、パイロットチャネル、同期チャネル、ページングチャネル、制御チャネル、トラヒックチャネルからなる。
【0017】 まず、図4Aを参照すれば、基地局は予め設定された時間区間Tpの間、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力を平常時よりΔP1ほど増加させる。このような図4Aの実施形態では基地局の全体伝送電力を変化させなかった。即ち、一部データチャネル上の信号が減少された伝送電力で伝送されるか、又は全く伝送されなく、残り伝送電力がパイロットチャネル上のパイロット信号に割り当てられた。これはTpという短い時間の間パイロットチャネル上のパイロット信号の電力を平常時より増加させるのを意味する。この時、より有効なセット管理のために時間区間Tpの間は全体基地局伝送電力を全てパイロットチャネルに割り当てることもできる。
【0018】 前記パイロット信号は、所定の時間区間Tpでのみ伝送される。即ち、前記所定時間区間Tpを除いて前記パイロット電力レベルを‘0’に設定することができる。チャネルが存在する場合、前記パイロット電力レベル増加率ΔP1は平常時のパイロットチャネルの電力レベルに比例する。
【0019】 図4Aの具現例では時間区間Tpの間一部データチャネルの信号が伝送されないか、低い電力で伝送される場合を示している。また、前記Tpは二つのデータフレーム間の境界に跨って位置している。これは、データチャネル上の信号が平常時より低い電力で伝送されることから生ずる性能劣化が一つのフレーム位置に集中的に発生するのを防ぐためである。また、二つのデータフレームの均一な性能のために、Tp区間を各データフレーム当たりTp/2になるよう均等分配した。この時、基地局がパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を上昇する時間区間Tpとその位置を端末機が知っているべきである。
【0020】 基地局がパイロットチャネルの電力を増加させる時間区間Tpは、基地局周囲の伝ぱん環境(propagation environment)、基地局の配置、信号が伝送される帯域幅などによって可変される。前記時間区間Tpが長くなるほどさらに高い利得が得られるために、端末機は弱い電力のパイロット信号も捕捉できる。しかし、時間区間Tpが長すぎると、伝送するデータが占めるべき電力をパイロットチャネル上のパイロット信号が占めるために、全体的なシステムの容量が劣ってしまう。従って、システムではそのシステムの状況に適するよう時間区間Tpを調整する必要がある。例えば、チップレート(chip rate)が3.6864Mcps(Mega Chips Per Second)であり、データフレームの長さが20msであるシステムに対して時間区間Tpを2048チップ区間と定めると、前記Tpの時間値は0.55msに該当する。図4Aの具現例ではこれを二つのデータフレームに均等分配したので、一つのデータフレーム区間でパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が平常時より大きくなる区間は0.28ms(=0.55ms/2)になる。これは、全体20msのデータフレームの1.4%に該当する短い区間であり、これによる順方向リンクの性能劣化は無視できる。
【0021】 図4Bは、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力を時間区間Tpの間増加させる他の具現例を示す。図4Bの具現例では、パイロットチャネルのパイロット信号の電力が増加される時間区間Tpの間データチャネルの信号を伝送するが、平常時より基地局の全体送信電力をΔP2ほど増加させた。この時、時間区間Tpの間パイロットチャネル上のパイロット信号の電力をΔP1ほど増加させる。ここで、ΔP2はΔP1と同一であっても良く、異なっても良い。即ち、図4Bの具現例の特徴は、基地局での全体送信電力とパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が同時に増加するという点にある。この結果、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力と基地局全体送信電力の比が平常時より一時的に増加する。この時、平常時の基地局の全体送信電力密度をIor、パイロットチャネル上のパイロット信号のチップ当たりエネルギをパイロットEcと仮定すれば、下記の数式1の条件を満足する。
【数11】
【0022】 前記数式1は、基地局の全体送信電力対パイロット信号の電力の比が平常時より一時増加するという事実を示している。
【0023】 そして、図4Bのような具現例でもパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が基地局の全体送信電力(即ち、平常時の基地局の全体送信電力+ΔP2)まで上昇できる。この場合、基地局はパイロットチャネル上のパイロット信号だけを伝送し、他のデータチャネルは穿孔(puncturing)する。
【0024】 図4Bの具現例でも図4Aの具現例と同様に、時間区間Tpが二つのデータフレームの境界に跨って位置している。そして、図4Aの具現例と同様に、Tpとその位置を端末機が知っているべきである。パイロットチャネルの電力が増加される時間区間Tpは基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0025】 仮に、端末機の周囲に複数の基地局がある場合、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力が増加される時間区間Tpについて各基地局が同期化され、これによって複数の基地局は同時にそれらのパイロット信号を増加させることができる。また、複数の基地局が交互にパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を増加することもできる。各基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が増加されるTp時間区間は基地局によって指定されも良く、周期的に定められても良い。
【0026】 図5A及び図5Bは、複数のタイミングが同期化してある基地局間の動作を示す図である。図5A及び図5Bでは、パイロットチャネルの電力だけを示し、全体基地局の電力は図示しなかった。図5A及び図5BでTp時間区間の間全体基地局の伝送電力は図4Aの実施形態のように平常時のレベルで伝送されても良く、図4Bの実施形態のようにΔP2ほど増加しても良い。しかし、重要なのは、数式1に示すように、Tp時間区間の間基地局の全体送信電力からパイロットチャネル上のパイロット信号が占める比率が平常時より一時上昇するという点である。
【0027】 図5Aの実施形態では、各基地局が相異なる時間にパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を上昇させている。この時、どの基地局がいつパイロットチャネル上のパイロット信号を高い電力で伝送するかは、端末機と基地局間に予め約束されている。端末機は、どの基地局が高い電力レベルでパイロット信号を伝送するか知っているために、受信信号を該当パイロットチャネルの拡散符号で逆拡散してそのパイロットチャネル上のパイロット信号の受信レベルを測定する。この時、既存に広く使用されている直列探索器、又は整合フィルタなどを使用することができる。直列探索器を使用する場合にはハードウェアの複雑度は縮められるが、時間区間Tpを十分に長くしなければならないのでシステムの容量に悪影響を及ぼす恐れがある。一方、整合フィルタはハードウェア上の複雑度は大きいが、前記時間区間Tpを遥かに縮められるために、システム容量において利点を有する。また、受信信号を記憶装置に貯蔵した後、逆拡散することもできる。この方法は、受信器の複雑度も低い上に、Tp時間区間も短く具現できる。この時、使用される本発明の実施形態による受信器構造については図12を参照して詳細に後述するものとする。
【0028】 図5Aの実施形態では、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力を増加させる基地局が一つであり、残り基地局は平常時のパイロットチャネルの電力を維持している。しかし、パイロットチャネルの電力を増加させる基地局を一つ以上のグループに指定しても良い。例えば、全体基地局を集合Sと仮定すれば、前記集合Sを多数の部分集合S1,S2,....,SMに分けて同時に一つの部分集合に属した基地局に限ってパイロットの電力を増加させ、他の基地局はパイロットの電力を平常時と同一に維持する。この時、各部分集合S1,S2,...,SMが互いに共通部分を有しないよう設計しても良く、各部分集合間の共通部分が存在するよう設計しても良い。
【0029】 図5Bは、複数の基地局が共存する地域での本発明の動作を示す他の具現例である。図5Bの具現例では、複数の基地局が同時にパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を増加させている。端末機と複数の基地局は、いつパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を平常時より増加させるか互いに約束して定めている。前記端末機は、どの基地局がパイロット信号を高い電力で送信するか知っているために、受信信号を該当パイロットチャネルの拡散符号で逆拡散してそのパイロットチャネルの受信レベルを測定する。この時、同時に多数の基地局の信号を逆拡散して実時間に各基地局から受信されるパイロット信号の大きさを測定することもできるが、逆拡散を行う前に受信信号を記憶装置に貯蔵しておいても良い。これに対する本発明の受信器構造は図12を参照して後述するものとする。
【0030】 図5A及び図5Bの具現例で、各基地局が電力を増加させる時間区間Tpの時間幅は一定に設定することもできるが、各基地局別に異に設定することもできる。これは、基地局の位置した地域の地形環境、セルの大きさなどを考慮して最適の効果を得るためである。また、図5A及び5Bの具現例で、各基地局がパイロットチャネルの電力を増加させた場合のパイロットの電力レベルPWR(A)、PWR(B)、PWR(C)を同一値に設定しても良い。この時、端末機はハンドオフ地域にあるべきである。その理由は、端末機がハンドオフ過程などを行う時、各基地局から受信するパイロットチャネルの大きさを比較するが、この時基地局が相異なるパイロット信号の電力を送信すると端末機が基地局から受信する相対的電力比を比較し難いからである。
【0031】 図6は、本発明の実施形態によってパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を増加させて得る効果を示す図である。図6では、基地局が二つだけ存在し、端末機が同一の積分区間の間受信信号を逆拡散する場合について、既存の方法で2個の基地局の信号を全て捕捉できる領域と、本発明の実施形態によってパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を上昇することによって拡張される基地局の信号捕捉可能領域を示している。図6ではチップレートが3.6864Mcpsであり、平常時にはパイロットEc/Iorが−12dBで伝送される場合を仮定した。ここで、Iorは基地局から伝送する信号の電力スペクトル密度を示す。そして、逆拡散時の積分区間を2048チップと仮定した。また、本発明の実施形態で使用した時間区間Tpを2048チップとし、端末機は受信信号を記憶装置に貯蔵した後処理すると仮定した。チャネルは、多重経路のない静的な(stationary)伝ぱん環境であり、電波の強さは(距離)3.5 に比例して減衰すると仮定した。端末機は、逆拡散後パイロットのEt/loが11dB以上の場合に基地局信号を捕捉できると仮定した。ここで、Etは逆拡散された信号のエネルギを示し、loは受信された信号の電力スペクトル密度(power spectral density)を示す。
【0032】 図6を参照すれば、各基地局間の距離がLであり、基地局Aの位置を0、基地局Bの位置をLと仮定した。この場合、既存の方法では端末機の位置が基地局Aから0.35L〜0.65Lにある時に限って二つの基地局(基地局A,基地局B)の信号を全て捕捉できる。一方、本発明の実施形態による方法では、時間区間Tpの間全体基地局電力を全てパイロットチャネルに割り当てる場合、2個の基地局(基地局A,基地局B)の信号を全て捕捉する領域が0.19L〜0.81Lに大きく増加する。図6では、本発明の実施形態による効果を二つの基地局を例えて簡単に説明したが、実際に多数の基地局が存在する場合にも同一の効果が得られる。このような方法は順方向リンクを通じた位置推定に使用することもできる。
【0033】 さらに、パイロット信号の電力を増加させてパイロットチャネル上のパイロット信号の電力と全体送信電力の比を一時増加させる方法は次のような長所もある。パイロットチャネル上のパイロット信号は初期捕捉、チャネル推定、ハンドオフのためのセット管理などに使用されるが、帯域が増加する場合、ハンドオフやフィンガー割当てのための探索ウィンドウの大きさが増加するので、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力を一定値以下に減少し難くなる。従って、上述した本発明の実施形態を使用して平常時のパイロットチャネルの電力を下げ、一部区間だけパイロットチャネルの電力を増加させると、既存の方法に比べて高いシステム容量が得られる。
【0034】 そして、パイロット信号の電力を一定値以下に減少させる場合、パイロットチャネルを通じて受信されたパイロット信号のレベルを測定するために受信器はより長い時間の間受信信号を積分すべきであり、これは、フィンガー割当て、セット管理のための測定の性能劣化を招く。このような性能劣化を低減するためには、端末機のハードウェアを一層複雑で、電力消耗の大きい構造に変更すべきである。しかし、本発明の実施形態によるパイロットチャネル上のパイロット信号の一時電力増加を使用すると簡単なハードウェアと低い電力消耗でIS−95と同等又は優秀な端末機が設計できる。
【0035】 また、帯域幅が広くなるほど受信信号の多重経路分解能力が増大する。これは経路当たり受信エネルギが減少するのを意味する。レーク受信器(rake receiver)はより多くの経路を捜して復調するほどより向上された性能を得る。しかし、一定レベル以下の多重経路を捕捉してフィンガーに割り当てるためには長い時間相関値を求めるべきである。これは、受信器の電力消耗及び複雑度を増加させる。本発明は、比較的短い区間の間相関値を計算すると同時に、低いレベルの多重経路信号を検出して効率的なフィンガー割当てを可能にする。
【0036】 CDMA移動通信システムで受信信号を記憶装置に貯蔵して処理する方法が検討されている。これは、受信信号の一部を記憶装置に貯蔵した後処理することを意味する。この方法が周波数間ハードハンドオフなどのための受信レベル測定において効果的であるか検討された。本発明によるパイロット電力増加を使用すると、この時記憶装置に貯蔵すべき受信信号のサンプル数を大きく減少させて端末のハードウェアを簡単化することができ、また相関値を計算する時間を縮めて電力消耗も減らせる。即ち、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力が一時上昇する区間と周波数間ハードハンドオフのための探索区間とを一致させてパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が一時上昇した時の受信信号を貯蔵すると、端末機に貯蔵すべき入力サンプル数が著しく減少し、逆拡散して探索する時間も遥かに縮まる。周波数間ハードハンドオフのための探索でなくても、受信信号を記憶装置に貯蔵し、パイロットチャネル上のパイロット信号を逆拡散して信号処理する場合、本発明を適用すると必要な記憶装置の複雑度と信号処理量を著しく低減できる。
【0037】 図4A及び図4Bを参照してパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を特定時間の間増加することから得られる効果を説明した。しかし、この効果は図4A及び図4Bのような実施形態に限定されるのではなく、本発明の実施形態として提案される全ての構造に共通適用できる。
【0038】 図7は、複数個の異なる拡散符号を用いてパイロット信号の電力を分けることによって基地局の送信電力を分配する方法を説明するための図である。パイロット信号の大きさを短い区間の間上昇させると、チャネル推定器などの他の受信部に影響することがある。そして、同一の地域にパイロット信号の電力が短い区間の間変更されるという事実を知らない端末機や同期化されない端末機が存在すると、パイロットチャネルの変更によって誤った基地局と通話するなどの諸問題が生じる恐れがある。
【0039】 図7の実施形態では、パイロットチャネルの電力を増加させる時間区間Tpの間パイロットチャネルの電力だけを変更するのではなく、その増加されたパイロット電力を有するパイロット信号を相異なる拡散符号で拡散して相異なる多数個のコードチャネルを伝送するのを特徴とする。図7では、前記拡散符号として複数個の直交符号W'O、W'1、....、W'nが示してある。前記パイロットチャネルの形態は図4A乃至図5Bを参照して前述した全ての構造に適用できる。この実施形態では、既存の他の受信器に影響を与えないために共通パイロットチャネルに使用される電力はTp区間とその他の正常的な区間に同一に割当て、前記Tp区間で増加されるパイロット信号の電力を共通パイロット信号とは異なる多数個の拡散符号で拡散して伝送する例を示した。前記共通パイロット信号はTp時間を除いた正常的な状況で使用されるパイロット信号を表す。
【0040】 この場合、パイロットチャネル上のパイロット信号P(t)は数式2のようである。
P(t)=G0*C0(t)+G1*C1(t)+・・・+Gn*Cn(t) …(2)
ここで、G0〜Gnは各符号チャネルの利得であり、C0(t)〜Cn(t)は各パイロットチャネルの拡散符号である。
【0041】 前記数式2では相異なるn+1個の符号チャネルを通じてパイロットチャネルが伝送されると仮定し、各チャネルの利得G0〜Gnは複素数形態で表現可能である。そして、前記各符号チャネルの拡散符号C0(t)〜Cn(t)は直交符号を使用することができる。
【0042】 図8は本発明の実施形態によって複数個の拡散符号を用いてパイロットチャネル上のパイロット信号を分けて伝送する基地局送信器の構成を示している。図8の実施形態ではパイロットチャネルの信号が複数個の直交符号で拡散された後、相異なる利得とかけられた後、共通の拡散符号で拡散されて伝送される。また、図8の基地局送信器にはパイロットチャネルの以外に、他のチャネルの送信器も示してある。図8の送信器はn個の相異なるウォルシ符号(Walsh code)を用いてパイロットチャネルを伝送するパイロットチャネル送信器と、同期チャネル、ページングチャネル、M個のトラヒックチャネル送信器で構成されている。指定された時間になると、時間制御器81は各チャネルの利得を制御する。
【0043】 パイロットチャネル上のパイロット信号の電力が一時増加する図4A及び図4Bの実施形態において、Tp時間になると、前記時間制御器81は各チャネルの利得を調整し、パイロットチャネル上のパイロット信号が平常時より高い電力で伝送されるようにする。この時、Tp時間の間他のチャネルの電力は基地局全体送信電力を満足する範囲内で変更させる。図8ではパイロットチャネルの電力を特定時間の間増加させる構造に対する基地局送信器の実施形態を説明したが、図8R>8の基地局送信器の構造は、後述する実施形態による全ての構造でも各チャネルの利得を適切に調節することによって適用されることができる。
【0044】 図8を参照して本発明の実施形態による基地局送信器の動作を詳細に説明すれば、全部‘1’であるパイロット信号は乗算器80−0,80−1,....,80−nで各々の直交符号W'0,W'1,....,W'nとかけられて拡散される。その後、時間制御器81によって動作時間が制御される利得制御器82−0,82−1,....,82−nで相異なる利得G0,G1,....,Gnがかけられる。次いで、前記利得制御器82−0,82−1,....,82−nの出力は加算器84,86,68で加算され、乗算器88で共通の拡散符号であるPN(Pseudo Noise)拡散符号とかけられた後伝送される。即ち、パイロットチャネル上のパイロット信号が複数個の直交符号で拡散された後、相異なる利得とかけられた後共通の拡散符号で拡散されて伝送される。
【0045】 図8で、同期チャネルデータシンボル信号は、乗算器50で直交符号Wsとかけられて拡散され、その後時間制御器81によって動作時間が制御される利得制御器52で利得Gsがかけられる。次いで、利得制御器52の出力は加算器66で加算され、乗算器88で共通の拡散符号であるPN拡散符号とかけられた後伝送される。
【0046】 ページングチャネルデータシンボル信号は、乗算器54で直交符号Wpとかけられて拡散され、その後時間制御器81によって動作時間が制御される利得制御器56で利得Gpがかけられる。次いで、利得制御器56の出力は加算器64で加算され、乗算器88で共通の拡散符号であるPN拡散符号とかけられた後伝送される。
【0047】 トラヒックチャネル1のデータシンボル信号は、乗算器58−1で直交符号WT1とかけられて拡散され、その後時間制御器81によって動作時間が制御される利得制御器60−1で利得GT1がかけられる。次いで、利得制御器60−1の出力は加算器62で加算され、乗算器88で共通の拡散符号であるPN拡散符号とかけられた後伝送される。これと同様な方法で、トラヒックチャネルMのデータシンボル信号は、乗算器58−Mで直交符号WTMとかけられて拡散され、その後時間制御器81によって動作時間が制御される利得制御器60−Mで利得GTがかけられる。次いで、利得制御器60−Mの出力は加算器62で加算され、乗算器88で共通の拡散符号であるPN拡散符号とかけられた後伝送される。
【0048】 図7及び図8では、特定時間区間の間パイロット信号を平常時より多い複数個の異なる拡散符号で拡散して伝送する構造と、その送信器について説明した。この構造は図4A及び図4Bの実施形態の以外に、本発明の実施形態による全ての構造に共通適用できる。
【0049】 順方向リンクに伝送する複数個の基地局の信号を端末機が捕捉する上での最大の難題は、基地局に近接した端末機はその基地局から莫大な電力の信号を受信するために、他の基地局の信号を検出できないということである。即ち、隣接した基地局から伝送される信号が遠く離れた基地局から伝送される信号に干渉として作用し、これにより端末機が遠く離れた基地局の信号を検出できなくなる。このような問題を解決するために本発明の実施形態では基地局から伝送する全体電力を一定時間Tdの間下げる方法を提案する。
【0050】 図9A及び図9Bでは基地局の全体送信電力をTd時間区間の間下げて伝送する方法の実施形態を示している。該当基地局によって時間区間Tdの間は一部チャネルの信号が平常時よりは低い電力で伝送されるか、全く伝送されない。基地局の送信電力が減少される時間区間Tdは、予め基地局と端末機間に約束されている。前記Tdは基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0051】 図9Aの実施形態ではTd時間区間の間基地局が平常時より低い電力で基地局信号を伝送している。この時、基地局の全体送信電力も平常時よりΔP3ほど減少されて伝送され、パイロットチャネル上のパイロット信号の送信電力も変更させられる。図9Aでは前記パイロット信号の電力をΔP4ほど上昇させている。この時、平常時の基地局の全体送信電力密度をIor、パイロットチャネルのチップ当たりエネルギをパイロットEcと仮定すれば、下記の数式3の条件を満足する。図9Aの実施形態ではΔP4を正数で示したが、下記の数式3を満足する範囲で負数にもなり得る。また、受信器の他の部分に与える影響を最小化するためにΔP4を‘0’に設定することができる。
【数12】
【0052】 前記数式3は、時間区間Tdの間パイロット信号の電力と全体基地局の電力の比が平常時より一時増加するのを意味する。図9Aの具現例では、基地局の全体送信電力を減少させ、これによりパイロットの電力を前記数式3を満足する範囲内で変化させて全体的にパイロット電力と全体基地局の出力の比が平常時より一時増加される効果が得られる。図4A及び図4Bではパイロットチャネルの電力増加を通じてパイロットチャネルと全体送信電力の比を制御することに主な目的があったに対し、図9Aでは全体送信電力を下げてパイロットチャネルと全体送信電力の比を制御することに主な目的がある。また、図9Aの実施形態に示すように、パイロットチャネルの電力増加と全体送信電力の減少を同時に行うこともできる。制御命令や一部データチャネルなどもTd時間区間に伝送されることができる。また、図9Aで基地局はTd時間区間の間パイロットチャネルだけを伝送することもできる。
【0053】 一方、Td時間区間の間基地局は一切の信号を伝送しなくて良い。即ち、基地局はパイロット信号さえも伝送しない。このような構造が図9Bの実施形態に示してある。即ち、図9Bの実施形態では平常時には信号が伝送されるが、時間区間Tdの間にはパイロット信号を含むいずれの信号も伝送されない。
【0054】 仮に、端末機の周囲に複数の基地局がある場合、基地局の送信電力が減少される区間Tdは各基地局間の同期化によって動作できる。このようなシステムの動作が図10A乃至図10Cに示してある。図10A乃至図10Cの実施形態では、各基地局がGPS(Global Positioning System)などによって同期化してある場合を仮定した。この時、各基地局の全体送信電力が増加される区間Tdは基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0055】 図10A乃至図10Cの実施形態では、基地局の全体送信電力だけを示し、パイロットチャネルの電力は図示しなかった。図10A及び図10Bの実施形態でパイロット信号の電力は数式3を満足する。また、複数個の基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を同一に設定できる。これにより、端末機は各基地局から受信するパイロットチャネル上のパイロット信号の受信レベルの比較を容易に行うことができる。図10A及び図10Bで、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力はTd区間の間変化されないと仮定する。
【0056】 図10Aの実施形態では、複数の基地局が同期化されて同時に基地局全体送信電力を下げる構造が示してある。図10Aの実施形態では基地局が全体送信電力を下げる時間区間Tdの間パイロットチャネルは続いて伝送される。この時、パイロットチャネルの電力は前記数式3を満足する範囲内で変更することができる。この時、各基地局のパイロットチャネルの電力を一定レベルに設定できる。図10Aでは、基地局A,B,Cの送信電力が時間区間Tdの間は平常時より各々ΔP3(A)、ΔP3(B)、ΔP3(C)ほど低い電力で伝送されている。
【0057】 そして、各基地局が全体送信電力を下げる時間区間Td(A)、Td(B)、Td(C)の時間幅は基地局の位置した環境、セルの大きさによって可変される。図10Aから得られる効果は、基地局の全体送信信号の電力を下げることによって基地局から送信するパイロットチャネルの電力と全体送信電力の比を瞬間的に増加させることにある。即ち、図4A及び図4Bではパイロットチャネルに割り当てられた電力を増加させることによって、パイロットチャネルの電力と全体送信電力の比を増加させたが、図11Aでは基地局の全体送信電力を減少させて同一の効果を得ている。また、図10Aの他の効果は、他の基地局から伝送されるパイロット信号の大きさが相対的に大きくなって端末機が他の基地局の信号をより容易に検出できる。
【0058】 図10Bは、基地局が特定時間の間全体送信電力を下げて伝送する方法を示した他の具現例である。図10Bの実施形態でも各基地局がGPSなどで互いに同期されたと仮定した。図10Bでは、従来の実施形態とは違って、全ての基地局がそれらの全体送信電力を下げるのではない。即ち、一つの基地局だけが全体送信電力を下げ、他の基地局は全体送信電力を変更しない構造である。しかし、実際に一つの基地局でない複数の基地局が電力を下げ、その他の基地局は正常的な動作を行うこともできる。図10Bは三つの基地局(基地局A,B,C)がある場合の実施形態である。この実施形態では各基地局毎に全体送信電力を下げる時間区間Tdの時間幅が各々異なる。図10Bでは、相異なる時間幅を有する時間区間Td(A)、Td(B)、Td(C)で示した。図10Bの実施形態では各基地局が交互に全体送信電力を下げている。しかし、残り基地局は正常的な全体送信電力で信号を伝送している。
【0059】 図10Cは、基地局が特定時間の間全体送信電力を下げて伝送する方法を多数の基地局が共存する地域で具現してさらに他の実施形態である。図10Cの実施形態では図9Bのように基地局の全体送信電力を一定時間の間‘0’に下げる。図10Cの実施形態では基地局が全体送信電力を下げる区間Tdの間その基地局はパイロットチャネル上のパイロット信号を含む全ての信号を一切伝送しない。その結果、基地局に隣接した端末機も他の基地局から受信される信号を検出できる。
【0060】 全体基地局を集合Sと仮定すれば、前記集合Sを複数の部分集合S1,S2,....,SMに分けて同時に特定部分集合に属した基地局に限って全体送信電力を特定時間区間の間減少させ、その他の基地局は全体送信電力を平常時と同一に保つ。この時、全体送信電力を減少させる基地局は前記全体送信電力が‘0’(送信中断を意味する)になるまで下げ続けられる。仮に、全体送信電力が‘0’まで減少されないと、基地局の全体送信電力が減少するTd区間の間、その基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力は数式3を満足する範囲内で変更される。ここで、Mは部分集合の数である。この時、各部分集合S1,S2,....,SMが互いに共通部分を有しないように設計しても良く、各部分集合間に共通部分が存在するよう設計することもできる。
【0061】 上述の如く、本発明は、予め設定した時間区間Tp又はTdの間基地局から伝送されるパイロット信号の電力を変更するか、全体送信電力を変更して特定時間の間パイロットチャネル電力と全体送信電力の比を平常時より増加させることによって、端末機が複数の基地局から受信する信号を容易に捕捉できるようにする。又は、該当基地局の送信を一時中断することによって基地局に隣接した端末機が他の基地局の信号を容易に捕捉できるようにする。しかし、パイロット信号の電力を増加させる方法と全体送信電力を減少させる方法とを結合すると、さらに大きな効果が得られる。このような結合された方法を図11A及び図11Bを参照してさらに詳細に説明する。
【0062】 図11Aはパイロット電力を増加させる方法と基地局の全体送信電力を減少させる方法を結合した構造に対する実施形態である。図11Aの実施形態では複数の基地局(基地局A,B,C)がGPSなどの方法で互いに同期されていると仮定した。図11Aの実施形態では、多数の基地局が隣接している場合、定められた時間に一部基地局はそれらの全体送信電力を減少させ、残り基地局はそれらのパイロット信号の電力を増加させて送信する。図11Aでは基地局が三つある場合についてのみ示したが、基地局の数は限定されない。図11Aには基地局が時間区間Tdの間順方向リンクを全く送信しない構造を示した。この時、基地局A,B,Cのパイロット信号の電力が増加される時間区間Tp(A)、Tp(B)、Tp(C)の時間幅と基地局A,B,Cの全体送信電力が減少された時間区間Td(A)、Td(B)、Td(C)の時間幅を基地局別に異に設定できる。また、図11Aの実施形態ではTp区間の間基地局の全体送信電力の変化がない場合を示したが、図4Bの実施形態のようにTp区間の間基地局の全体送信電力が増加することもできる。各基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が増加されるTp時間と全体送信電力を減少する区間Td時間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0063】 全体送信電力を下げない基地局の場合、パイロット信号を同一のレベルになるよう設定できる。図11Aを参照すれば、基地局Aが全体送信電力を下げる場合、基地局B,Cのパイロットチャネル上のパイロット信号の電力PWR(B)とPWR(C)を一致させる。これにより端末機は入力信号の相対的電力レベルを正確に測定できるようになる。また、各基地局A,B,Cがパイロット信号の電力を常に一定レベルまで増加させると、即ち、PWR(A)=PWR(B)=PWR(C)=K(Kは一定レベル)になると、端末機は、各基地局A,B,Cから受信する各基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力をより正確に測定できる。
【0064】 図11Aの実施形態では、Tpの間各基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が基地局全体送信電力の一部である場合を示したが、前述したようにパイロット信号の電力が基地局の全体送信電力レベルまで増加することもできる。
【0065】 図11Bの実施形態はパイロット信号の電力増加と基地局の全体送信電力減少を結合する他の実施形態を示している。図11Bでは基地局A,B,CがTd(A)、Td(B)、Td(C)で信号伝送を中断せず、一部チャネルを伝送している。図11Bでは前記時間区間Td(A)、Td(B)、Td(C)の間パイロットチャネルだけを伝送する場合を示したが、パイロットチャネルの以外に他のチャネルも伝送されることができる。そして、前記Td(A)、Td(B)、Td(C)の間には平常時とは異なるレベルにパイロット電力を変更して伝送することができる。即ち、Td時間では図9Aで説明した構造が、Tp時間区間では図4A及び図4Bで説明した構造が適用される。この時、基地局A,B,Cのパイロットチャネルの電力が増加される時間区間Tp(A)、Tp(B)、Tp(C)の時間幅と基地局A,B,Cの全体送信電力が減少される時間区間Td(A)、Td(B)、Td(C)の時間幅が基地局別に異に設定されることができる。
【0066】 前述の如く、本発明は予め設定した時間区間Tp又はTdの間基地局から伝送されるパイロット信号の電力を変更するか、全体送信電力を変更し、又はこれら二つの方法を結合して特定時間の間受信されるパイロットチャネルのチップエネルギパイロットEcと端末機の受信電力密度loの比を増加させて端末機が基地局から受信する信号を容易に捕捉できるようにする。
【0067】 前述したような本発明の実施形態による多様な構造で端末機は時間区間Tp又はTdの間受信信号を逆拡散して複数の基地局から受信した信号を検出し、受信信号レベル、伝ぱん遅延又は多重経路間の相対的伝ぱん遅延などを測定する。この時、端末機がどのパラメータを測定するかは、端末機が達成しようとする目的によって変わる。仮に、端末機と基地局間の距離を測定して位置推定を行うのがその目的であれば、端末機の主な測定パラメータは伝ぱん遅延になる。仮に、端末機の目的がフィンガー割当てやハンドオフであれば、主なパラメータは各多重経路の伝ぱん遅延と信号レベルになる。
【0068】 例えば、端末機が位置推定の目的を達成しようとすれば、端末機で測定されたパラメータ中伝ぱん遅延時間を用いて前記基地局と前記移動端末間の距離を測定し、前記距離に対する情報を通信中の基地局に送信する。これにより、通信中の基地局について前記距離情報から前記移動端末の位置を決定できる。また、フィンガー割当てやハンドオフなどのセット管理の目的を達成しようとする場合は、端末機は前記測定されたパラメータ中伝ぱん遅延時間及び信号レベル情報を用いて周辺基地局に対するセット管理を行う。
【0069】 端末機の受信器は、信号を逆拡散して探索する過程で広く使用されている直列探索器を使用することができる。しかし、既存に使用された直列探索器を使用すると、前記時間区間Tp又はTdを長く設定しなければならないという短所がある。前記時間区間Tp又はTdを縮めるための受信器の探索器は次のような方法で具現されて逆拡散と探索が行える。
【0070】 第一に、探索器に整合ろ波器(Matched Filter)を使用する。整合ろ波器は受信信号と局部的に生成した拡散符号との相関値を短時間に計算できる。しかし、整合ろ波器は、相関値は迅速に求められるものの、受信器の構造が複雑になり、電力消耗が増えるという短所がある。
【0071】 このような問題点から前記整合ろ波器は具現し難い。特に、パイロットチャネルの電力が低いと、入力信号と局部的に発生した拡散符号との相関値を計算する時、積分時間を長く設定すべきという短所がある。積分時間の長い整合ろ波器を端末機に具現するには限界がある。しかし、整合ろ波器が動作する時間と本発明で提案するパイロットチャネルと全体基地局の電力の比が一時的に変わる時間を一致させると整合ろ波器で相関値を求めるにかかる積分時間を著しく縮められる。この時、図5Aのように複数の基地局は順次的にパイロットチャネルと全体送信電力の比を変更し、端末機の整合ろ波器はパイロットチャネルの電力と全体送信電力の比を一時増加させた基地局の拡散符号で逆拡散が行える。勿論、図5Bのような構造でも整合ろ波器を用いて受信信号と拡散符号との相関値を計算することができる。この場合、逆拡散は基地局の拡散符号によって行っても良く、入力信号を記憶装置に貯蔵した後順次に行っても良い。
【0072】 第二に、時間区間Tp又はTd周囲の受信信号を受信器の記憶装置に貯蔵し、この信号と局部的に発生した拡散符号との相関値を計算する方法である。この方法は、受信信号を貯蔵するためのメモリが必要であるが、逆拡散する過程が簡単になり、電力消耗も減少する。ここで、探索器は直列探索器を使用すると仮定する。
【0073】 本発明の実施形態では第二の方法で探索器を具現する。本発明の実施形態による探索器の構造は図12のようである。
図12を参照すれば、本発明による探索器は、逆拡散器100、拡散符号発生器102、受信信号を貯蔵するための記憶装置104、エネルギ計算器106、制御装置108で構成される。制御装置108の制御によって記憶装置104は時間区間Tp又はTd周囲の入力信号を貯蔵する。制御装置108は時間区間Tp又はTdの近くで記憶装置104に入力信号を貯蔵するとの制御信号S1(Read/Write)を印加し、記憶装置のどの位置に貯蔵するかを表す制御信号S2(Adress)を印加する。入力信号が入る度に制御装置108は制御信号S2のアドレスを増加しながら入力信号を記憶装置104に貯蔵させる。記憶装置104に対する貯蔵が終わると、制御装置108は前記記憶装置104に貯蔵された信号を逆拡散器100に出力する。この時、制御装置108は制御信号S1を用いて記憶装置104に貯蔵された内容を出力させ、その位置は制御信号S2を通じて指定する。拡散符号発生器102は基地局の送信器から伝送した信号と同一の拡散符号を局部的に発生して逆拡散器100に印加する。逆拡散器100は記憶装置104に貯蔵されてから出力された受信信号と拡散符号発生器102から局部的に発生された拡散符号をかけて一定期間積分する。拡散符号発生器102は局部的に拡散符号(即ち、ウォルシ符号)などを発生する。エネルギ計算器106は、逆拡散された信号のエネルギを計算する。前記逆拡散された信号のエネルギの計算方法で主に使用される方法は、I,Q軸の逆拡散された値の自乗の和、即ちI2+Q2を求めることである。この値が受信されたパイロットチャネルのEc/loである。ここで、Ecは受信信号のチップ当たりエネルギを示し、loは受信された全体CDMA信号の電力スペクトル密度を示す。
【0074】 図13は、図12に示した探索器中逆拡散器100の構成図である。図13で、全ての信号は複素数の形態で表示される。図13の実施形態では、図4の順方向リンクのようにパイロットチャネルが1個の拡散符号で拡散された場合を示している。
【0075】 前記図13を参照すれば、乗算器110は入力される信号にPN拡散符号をかけて逆拡散する。乗算器112は前記乗算器110から出力される逆拡散信号と対応する直交符号をかけて直交復調する。累積器(accumulator)114は前記乗算器112の出力をシンボル単位に累積して出力する。
【0076】 図14は、図7及び図8のように複数個の異なる拡散符号でパイロット信号が拡散された場合、これを逆拡散する本発明の第1実施形態による受信器の逆拡散器の構造を示す図である。前記図14の第1実施形態では、基地局のパイロットチャネルが図8のように複数の直交符号W'0,W'1,....,W'nで拡散された後、一つの共通のPN拡散符号で拡散された場合の逆拡散器の実施形態を示している。前記図14でも全ての信号は複素数形態の信号である。
【0077】 前記図14を参照すれば、乗算器210は受信信号にPN拡散符号をかけて逆拡散する。乗算器220〜22Nは前記乗算器210から出力される逆拡散信号を受信し、逆拡散信号に各々対応される直交符号W0'〜WN'をかけて直交復調する。累積器230〜23Nは各々対応する前記乗算器220〜22Nの出力を入力し、一定時間入力を累積して出力する。この時、各累積器の累積時間は各累積器毎に異なっても良い。これはW0'で拡散されるパイロット信号のように平常時にも続いて伝送されるチャネルはより長い時間累積できるからである。この場合、受信器でかけられる利得は前記累積時間を考慮して変更されるべきである。本発明の実施形態では各直交符号チャネルを受信するための累積器の累積区間は一定であると仮定した。乗算器240〜24Nは各々対応される累積器230〜23Nの出力と各々対応する複素数利得G0〜GNの位相を補償するための前記複素数利得G0〜GNの複素共役(complex conjugate)G0*〜GN*をかけて出力する。加算器250は前記乗算器240〜24Nの出力を加算出力する。自乗器(squarer)260は、加算器250の出力を二乗してエネルギ値に変換出力する。乗算器270は前記自乗器260の出力を正規化(normalize)させるために前記自乗器260の出力と各チャネルの利得の大きさの自乗の和をかけて出力する。
【0078】 前記図14に示すように、入力信号は乗算器210でPN拡散符号とかけられて逆拡散され、前記逆拡散された信号は乗算器220〜22Nで各々対応する直交符号とかけられて直交復調される。そして、前記乗算器220〜22Nから出力される信号は各々対応する累積器230〜23Nに入力されてシンボル単位に累積された後出力される。その後、乗算器240〜24Nは前記累積器230〜23Nの出力と各々対応する利得G0*〜GN*をかけて各直交チャネルにかけられた複素数利得の位相成分を補償する役割を果たす。このように位相補償された信号は加算器250で加算出力され、自乗器260は前記加算器250で加算された受信信号をエネルギ値に変換出力する。その後、乗算器270は前記加算器250の出力利得を正規化するために前記加算器250の出力利得と
【数13】
をかけて出力する。即ち、前記利得補償のためにかける値は各直交符号の複素数利得Gi(i=0,1,2,...,n)の大きさの自乗の和/1である。ここで、前記乗算器270は良好な利得補償を得るために使用される。
【0079】 前記図14のような逆拡散器の構成では、受信信号を逆拡散した後シンボル単位に累積し、累積された信号のエネルギを求める。
【0080】 図14の逆拡散器は、(n+1)個の逆拡散器が並列に受信信号を逆拡散する。しかし、受信器は基地局から伝送した(n+1)個の直交符号の一部だけを逆拡散することもできる。即ち、若干の性能劣化が生じても受信器は図7でパイロットチャネルに割り当てた直交符号の一部又は全部について逆拡散を行うことができる。
【0081】 図15は、本発明の第2実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成図であって、基地局の送信器でパイロットチャネルを複数の直交符号を用いて拡散伝送する時、これを受信する端末機の逆拡散器の構成を示す図である。前記第2実施形態による逆拡散方法は、入力信号を複数個の拡散符号で同時に逆拡散する前記図14の構造とは違って、同一な拡散符号を有する入力信号をグループ化して処理することによって電力消耗を減少することにその目的がある。図15は直交符号2個を使用した場合を示しているが、この構造はそれ以上の複数の直交符号についても拡張可能である。前記図15で全ての信号は複素数形態の信号である。
【0082】 図15を参照すれば、乗算器310は入力信号にPN拡散符号をかけて入力信号を逆拡散する。乗算器320は任意の直交符号と前記乗算器310の出力をかけて直交復調した出力を発生する。ここで、前記乗算器320に印加される直交符号をW0'と仮定する。スイッチ制御器380は前記直交符号W0'及びW1'を入力し、直交符号のチップ単位に二つの直交符号を探索してW0'(i)=W1'(i)なら、第1経路を選択するための制御信号を発生し、W0'(i)≠W1'(i)であれば第2経路を選択するための制御信号を発生する。直交符号W0'(i)は直交符号W0'のi番目のチップを意味し、W1'(i)は直交符号W1'のi番目のチップである。スイッチ381は、入力端が前記乗算器320に連結され、第1出力端が第1経路Aに連結され、第2出力端が第2経路Bに連結される。前記スイッチ381はスイッチ制御器380の出力によって前記乗算器320の出力を第1経路A又は第2経路Bにスイッチング出力する。
【0083】 累積器330は第1経路Aに連結されて入力される信号をシンボル単位に累積出力する。乗算器340は前記累積器330の出力に複素利得(G0+G1)*をかけて第1経路Aに出力される信号の位相利得を補償する。前記第1経路Aにスイッチング連結される信号は同一の符号のチップで構成された直交符号を有する。累積器331は第2経路Bに連結されて入力される信号をシンボル単位に累積出力する。乗算器341は前記累積器331の出力に複素利得(G0−G1)*をかけて第2経路Bに出力される信号の位相利得を補償する。前記第2経路Bにスイッチング連結される信号は相異なる符号のチップから構成される直交符号を有する。加算器350は、前記乗算器340,341の出力を加算出力する。自乗器360は前記加算器350の出力を二乗してエネルギ値に変換出力する。乗算器370は前記自乗器360の出力を正規化させるために、自乗器360の出力と
【数14】
をかけて出力する。
【0084】 まず、理論的な面から図15の動作について調べてみる。ここで、前記図15で使用される直交符号W0及びW1の長さは8チップ(i=8)と仮定する。W0'のパターンを+1,+1,+1,+1,−1,−1,−1,−1と、W1'のパターンを+1,+1,−1,−1,+1,+1,−1,−1と仮定すれば、前記直交符号W0及びW1は下記の表1で示せる。
【表1】
【0085】 そして、逆拡散器の入力信号をr1,r2,r3,r4,r5,r6,r7,r8と仮定し、各直交符号にかけられた利得をG0,G1と仮定すれば、W0'で逆拡散された信号は次のように表現可能である。
Y0=G0*(r1+r2+r3+r4-r5-r6-r7-r8) Y1=G1*(r1+r2-r3-r4+r5+r6-r7-r8) この時、最終的な逆拡散器の出力はY0+Y1になる。
【0086】 前記直交符号W0',W1'は、1,2,7,8番目の位置では同一のチップ成分を有し、3,4,5,6番目の位置では異なるチップ成分を有する。最終的な逆拡散器の出力Y0+Y1の成分を、直交符号W0'とW1'の各チップ成分が同一か否かによって分類する。これをXO,X1と仮定すれば次のようである。
X0=(G0*+G1*)(r1+r2-r7-r8) X1=(G0*-G1*)(r3+r4-r5-r6) この時、X0+X1=Y0+Y1になる。前記式に示すように、入力を各直交符号のチップ成分の組合せによって分類することによって逆拡散時に行われる足算の数が縮められる。これは、短い直交符号ではあまり効果がないが、直交符号の長さが増加するほど効果が上昇する。
【0087】 前述した内容をハードウェア構造から示したのが図15である。前記図15で、入力される信号は乗算器310でPN拡散符号とかけられた後、乗算器320で直交符号W0'とかけられる。その後、スイッチ制御器380は二つの直交符号の各チップ成分が同一か否かを判断してスイッチ制御信号を発生し、スイッチ381は前記スイッチ制御信号に基づいて乗算器320の出力を二つの累積器330,331に選択的に出力させる。この時、前記PN拡散符号とかけられた後直交符号W0'とかけられた信号は、二つの直交符号W0'、W1'のチップ成分が同一である場合、第1経路Aに位置した累積器330に入力され、二つのチップ成分が異なると、第2経路Bに位置した累積器331に入力される。そしてスイッチ381によって分けられた各信号は対応する累積器330,331でシンボル単位に加算される。その後、乗算器340は前記累積器330の出力にG0*+G1*の利得をかけて出力し、乗算器341は前記累積器331の出力にG0*-G1*をかけて出力する。加算器350は前記二つの乗算器340,341の出力を加算出力する。前記加算器350の出力は自乗器360で二乗してエネルギ値に変換され、乗算器370は前記乗算器340,341で利得をかけて得られた結果値を正規化するために自乗器360の出力と
【数15】
をかけて出力する。
【0088】 前述した受信器の構造で、多数の拡散符号でパイロット信号が拡散されて伝送される場合、端末機は各直交符号に割り当てられた電力の比又は利得の値を知るべきである。これは標準化過程で予め定められても良く、基地局がシステムパラメータで端末機に知らせることもできる。又は、受信器が簡単なアルゴリズムを通じてこれを測定することもできる。これは各直交符号の逆拡散された信号のエネルギの比を求めて測定できる。
【0089】 図16は、前記図7及び図8のように多数の異なる拡散符号でパイロット信号を拡散する場合、これを逆拡散する本発明の第3実施形態による受信器の逆拡散器構造を示す図である。前記図16の第3実施形態では基地局のパイロットチャネルが図8のように多数の直交符号W0'、W1',...,Wn'で拡散された後、一つの共通PN拡散符号で拡散された場合の逆拡散器の他の実施形態を示している。前記図16でも全ての信号は複素数形態の信号である。
【0090】 図16を参照すれば、乗算器210は受信信号にPN拡散符号をかけて逆拡散する。乗算器220〜22Nは前記乗算器210から出力される逆拡散信号を受信し、逆拡散信号に各々対応する直交符号W0'〜WN'をかけて直交復調する。累積器230〜23Nは各々対応する前記乗算器220〜22Nの出力を入力してシンボル単位に累積して出力する。自乗器240〜24Nは各々対応する累積器230〜23Nの出力を二乗してエネルギ値に変換出力する。加算器250は前記自乗器240〜24Nの出力を加算出力する。
【0091】 前記図16のような逆拡散器の構成は、受信信号を逆拡散した後、シンボル単位に累積してエネルギ値を求めた後結合する方式である。これは、前記図12の逆拡散器とエネルギ計算器を詳細に示したものである。図16の逆拡散器及びエネルギ計算器は他の逆拡散器の構造とは違って、各チャネルのエネルギを各々計算した後、これを加算する構造である。前述した図14及び図15の構造では各チャネルの逆拡散された値をコヒーレントに(coherently)加算したが、図16のような構成を有する逆拡散器は各チャネルのエネルギを計算してこれを加算する。この場合、各チャネルの逆拡散された値をコヒーレントに加算する構造に比べて若干の性能劣化はあるが、この構造は各チャネルの利得を知らなくても各基地局から受信されたパイロットチャネルの電力比が求められるという長所がある。
【0092】 図17は、本発明の第4実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成を示す図である。図17の実施形態では基地局のパイロットチャネルが図8のように多数の互いに直交を成している(n+1)個の直交コードW0',W1',...,Wn'で拡散された後、一つの共通のPN拡散符号で拡散された場合の逆拡散器を示している。図8の逆拡散器は、入力信号とPN拡散符号をかける一つの乗算器120と、(n+1)個の相異なる直交符号とかけて逆拡散するn+1個の乗算器122−0,122−1,....,122−nと、相異なる直交チャネルの信号を一定時間累積するn+1個の累積器124−0、124−1,....,124−nと、基地局送信器で各直交チャネルにかけられた位相を補償する(n+1)個の乗算器126−0,126−1,....,126−nと、(n+1)個の乗算器126−0,126−1,....,126−nの各出力信号を加算する加算器128とで構成する。入力信号は乗算器120でPN拡散符号とかけられた後、n+1個の乗算器122−0,122−1,....,122−nで対応する相異なる直交コードW0'〜WN'とかけられる。乗算器122−0,122−1,....,122−nの出力信号は各々に対応するn+1個の累積器124−0,124−1,....,124−nで一定時間累積されて逆拡散された後、各々対応する乗算器126−0,126−1,....,126−nに出力される。前記乗算器126−0,126−1,...,126−nは送信器で各直交チャネルにかけられた複素数利得の位相成分を補償する。位相補償のためにかける値は、各直交符号の複素数利得Gi(i=0,1,2,....,n)の複素共役をその信号の大きさで分けた値、即ちGi*/|Gi|である。前記乗算器126−0,126−1,....,126−nの出力信号は加算器128で加算されて逆拡散された信号として出力される。
【0093】 IMT−2000標準化過程で、周波数間ハードハンドオフのために隣接周波数探索を行う場合、端末機は受信する周波数f1信号受信を一時中断し、探索しようとする隣接周波数f2に移動した後、探索しようとする隣接周波数f2の入力信号を記憶装置に貯蔵する。その後、端末機は以前に受信した周波数f1に移動し、以前に受信していた周波数信号を受信し続ける。この時、端末機は隣接周波数の入力を貯蔵するための記憶装置を必要とする。仮に、この隣接周波数の入力を記憶装置に貯蔵する区間を基地局のパイロットチャネルの電力と全体送信電力の比を一時増加させるTp又はTd区間と一致させると、隣接周波数の入力を貯蔵するに必要な記憶装置の大きさが著しく縮められる。仮に、伝ぱん遅延による効果が無視できると仮定し、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力が基地局全体送信電力の−12dBであれば、既存の構造で入力を4000チップ程度貯蔵して得る効果と同一の効果を、Tp時間の間256チップや512チップ程度貯蔵するだけでも得られる。図18には周波数間ハードハンドオフのための隣接周波数探索に対する実施形態が示してある。
【0094】 図18の実施形態では、各基地局がパイロットチャネルの電力を定められた時間区間Tpの間増加させている。勿論、全体基地局電力を一時減少してパイロットチャネル上のパイロット信号の電力と基地局の全体送信電力の比を平常時より一時増加させる図9A及び図9Bのような構造でも同一の効果が得られる。図18R>8で各基地局はGPSなどで時間同期されたと仮定する。多数の基地局は定められた時間Tpに同時にパイロットチャネルの電力を一時増加させる。端末機はこの時間の信号を記憶装置に貯蔵する。端末機は平常時にはf1周波数の入力信号を受信する。仮に、隣接周波数f2の信号を探索する必要が発生すると、受信器は周波数f1の信号受信を一時中断し、短い時間Tt1の間隣接周波数f2に移動する。周波数f2に入力される信号が安定化したら端末機は隣接周波数f2の入力信号をTsの間記憶装置に貯蔵する。この時、端末機が隣接周波数f2の入力を記憶装置に貯蔵する時間Tsは、基地局がパイロットの電力を一時増加させるTp区間と一致する。隣接周波数f2の入力を記憶装置に貯蔵する過程を終えた端末機は、周波数f1に再び移動する。この時、周波数f1に移動して周波数を安定化させるに所要される時間をTt2と仮定した。f1周波数の周波数が安定化したら端末機は周波数f1の信号受信を続きながら記憶装置に貯蔵された信号から隣接周波数f2の探索を行う。図18の実施形態では、隣接周波数f2に対する探索が、Tt2の後に始まるものと例示したが、実際には記憶装置に貯蔵が完了されたTsの以後から行うこともできる。
【0095】 図18の実施形態では、パイロット信号の電力を一時増加させる区間Tpと端末機が隣接周波数探索のために隣接周波数の信号を記憶装置に貯蔵する区間を一致させることによって、端末機に必要な記憶装置の大きさが縮められる上に、端末機の電力消耗も減少できる。
【0096】 上述した本発明の実施形態では、基地局が所定区間にパイロット信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させて信号を送信することによって端末機が基地局の信号を容易に捕捉できるようにした。また、本発明の他の実施形態では、基地局が所定区間に特定データチャネル上の信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させることによって、端末機が基地局の信号を容易に捕捉できるようにした。
【0097】 本発明の他の実施形態では、端末機の有効な探索のために、特定時間区間の間特定データチャネルChi上の信号の電力を増加させ、この区間の信号を端末機が逆拡散して多数の基地局信号を検出し、各基地局から受信する多重経路信号の信号レベル、遅延又は経路間の相対的遅延などを測定する。
【0098】 ここで、‘特定データチャネル’とは、本発明の次の実施形態で付加情報を伝送するための順方向共通チャネルであって、設定された時間でデータチャネル上の電力が増加され、電力の増加される区間は基地局と端末機間に予め約束されているべきである。
【0099】 図19A及び図19Bは、本発明の他の実施形態による順方向チャネルの構造を示す図であって、基地局は特定時間区間Tppの間前記特定データチャネルの電力を増加させて伝送し、これを通じて端末機が複数の基地局の信号を捕捉できるようにする。本実施形態では、前述したように特定時間区間の間電力が増加する特定データチャネルを付加情報を伝送するための順方向共通チャネルと仮定する。このチャネルは、前記特定時間区間Tppの間増加された電力のデータシンボルに符号化又はインタリービングされなかった情報を伝送するチャネルであり得るが、この時、伝送される情報は、システムの設定が変更されたからシステムの設定情報を更新するとの指示などになり得る。そして、特定時間区間Tppの間電力が増加するデータチャネル上の信号はTpp時間にのみ伝送され、その他の時間には伝送されなくても良い。即ち、端末機内の探索器の動作のために高い電力で伝送するチャネル上の信号はTpp時間にのみ存在し、他の時間には存在しなくても良い。
【0100】 まず、図19Aを参照すれば、基地局は予め設定した時間区間で一部データチャネル上の信号の電力を増加する。このような図19Aの実施形態では基地局の全体送信電力を変化させない。即ち、他のチャネル上の信号の電力を下げるか、又は伝送しなく、残り電力は高い電力のデータシンボルを伝送するチャネルに割り当てた。この時、より有効なセット管理のために、時間区間Tppの間には全体基地局の送信電力を高い電力で伝送されるデータチャネルのシンボルに割り当てることもできる。仮に、パイロットチャネルが存在すると、パイロット信号を除いた残り送信電力をデータチャネルのシンボルに割り当てることができる。
【0101】 Tppを除いた正常区間でデータチャネルの電力は‘0’に設定できる。即ち、本発明のデータチャネルはTpp時間区間で伝送される。Tpp区間での電力増加は、特定順方向共通チャネルの電力に比例する。例えば、Tpp区間での電力増加は、パイロットチャネルが存在する場合、順方向共通パイロットチャネルの電力レベルに比例する。
【0102】 図19Aでは、時間区間Tppの間電力が増加する特定データチャネルを除いた他のデータチャネル上の信号が伝送されなかったり、低い電力で伝送される例を示している。また、前記データチャネルの電力が増加される時間区間Tppが二つのデータフレームの境界に跨って位置している。これは電力が増加するチャネルを除いた他のデータチャネルが平常時より低い電力で伝送されることから発生する性能劣化を防止するためのものであって、性能劣化が一つのフレームに集中的に発生するのを防止する。また、二つのデータフレームの均一の性能のためにTpp区間を各データフレーム当たりTpp/2になるよう均等分配した。この時、基地局が特定データチャネルの電力を上昇する時間区間Tppとその位置を端末機が予め知っているべきである。
【0103】 前記基地局が特定データチャネルの電力を増加させる時間区間Tppについては、図4Aに基づいて説明された時間区間Tpに対する説明と同一であるために、その詳細な説明は省略するものとする。
【0104】 図19Bでは、特定データチャネルの電力を時間区間Tppの間増加させる他の具現例が示してある。図19Bでは、特定データチャネルの電力が増加される時間区間Tppの間にデータチャネルを伝送するが、平常時より基地局の全体送信電力をΔP22ほど増加した。この時、時間区間Tppの間特定データチャネルの電力をΔP11ほど増加する。ここでΔP22はΔP11と同一であっても良く、異なっても良い。即ち、図19Bの具現例の特徴は、基地局の全体送信電力と特定データチャネル上の信号の電力が同時に増加されるという点にある。その結果、特定データチャネルの電力と基地局全体送信電力の比が平常時より一時的に増加する効果がある。この時、平常時の基地局の全体送信電力密度をIor、特定データチャネルのチップ当たりエネルギをデータチャネルEcと仮定すれば、下記の数式4の条件を満足する。
【数16】
前記数式4は、データチャネルの電力と基地局の全体送信電力の比が平常時より一時上昇する事実を示している。
【0105】 そして、図19Bのような具現例でも特定データチャネル上の信号の電力が基地局の全体送信電力(=平常時の基地局の全体送信電力+ΔP22)まで上昇されることができる。この場合、基地局は特定データチャネル信号だけを伝送し、他のチャネルは穿孔する。
【0106】 図19Bの具現例でも、図19Aの具現例と同様に、特定データチャネル上の信号の電力が増加される時間区間Tppが二つのデータフレームに跨って位置している。そして、特定データチャネル上の信号の電力が増加される時間区間Tppとその位置を端末機が知っているべきである。前記Tpp時間区間は、基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0107】 仮に、端末機の周囲に複数の基地局が存在すると、特定データチャネルの電力が増加される時間区間Tppは各基地局間に同期化されて複数の基地局が同時に特定データチャネル上の信号の電力を増加させることができる。また、複数の基地局が交互に特定データチャネル上の信号の電力を増加することもできる。各基地局の特定データチャネルの電力が増加されるTpp時間区間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0108】 図19Cは、特定データチャネル上の信号の電力を時間区間Tppの間増加させるさらに他の具現例を示している。図19Cでは、時間区間Tppでのみ特定データチャネル上の信号を伝送し、残り区間では特定データチャネル上の信号を伝送しない。前記Tppで伝送されるデータシンボルは符号化又はインタリービングされなかった情報になり得る。この場合、前記Tpp区間で基地局の全体送信電力は平常時よりΔP22ほど増加される。この時、時間区間Tppの間特定データチャネル上の信号の電力はPWR_Sほど増加する。ここで、ΔP22はPWR_Sと同一であっても良く、異なっても良い。即ち、図19Cの具現例の特徴は、前記Tppの間前記特定データチャネルの信号が伝送されると、基地局の全体送信電力が同時に変更されるという点にある。その結果、特定データチャネル上の信号の電力と基地局全体送信電力の比が平常時より一時的に増加する。そして、図19Cのような具現例でも特定データチャネル上の信号の電力が基地局の全体送信電力(=平常時の基地局の全体送信電力+ΔP22)まで上昇される。この時、基地局は、特定データチャネルだけを伝送し、他のチャネルは穿孔する。
【0109】 前記図19Cの具現例でも、図19Aの具現例と同様に、特定データチャネル上の信号が伝送される時間区間Tppが二つのデータフレームに跨って位置している。そして、基地局が特定データチャネルの信号を伝送する時間区間Tppとその位置を端末機が知っているべきである。特定データチャネルの信号が伝送されるTpp時間区間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0110】 図19Dの具現例では時間区間Tppの間電力が増加する特定データチャネル上の信号と一定した電力レベルのパイロットチャネル上の信号を除いた他のデータチャネル上の信号が伝送されなかったり、低い電力で伝送される例を示している。
【0111】 仮に、端末機の周囲に複数の基地局が存在すると、特定データチャネルの信号が伝送されて送信電力が増加される時間区間Tppは各基地局間に同期化され、これにより多数の基地局は同時に特定データチャネルの信号の電力を増加させることができる。また、多数の基地局が交互に特定データチャネルの信号の電力を増加することもできる。各基地局の特定データチャネルの信号伝送によって送信電力が増加されるTpp時間区間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0112】 図20A及び図20Bは、複数のタイミングが同期化されている基地局間の動作を示している。前記図20A及び図20Bでは特定データチャネルの電力だけを示し、全体基地局の電力は図示しなかった。また、前記図20A及び図20Bで、Tpp時間区間の間全体基地局の送信電力は、前記図19Aの実施形態と同様に、平常時のレベルで伝送することもでき、図19B及び図19Cの実施形態のようにΔP22ほど増加させても良い。しかし、重要なのは、前記数式4に示すように、Tpp区間の間他の基地局の全体送信電力から特定データチャネルの信号の電力が占める比率が平常時より一時上昇するという点である。
【0113】 図20A及び図20Bの具現例による具体的説明は、図5A及び図5Bの具現例による動作説明とほぼ同一であるために省略する。即ち、図5A及び図5Bの‘パイロットチャネル上のパイロット信号の電力’を‘特定データチャネル上の信号の電力’に対応させ、図5A及び図5Bの時間区間‘Tp’を‘Tpp’に対応させて説明すれば図20A及び図20Bの具現による具体的説明になる。
【0114】 一方、特定データチャネルの信号の電力を上昇することから得る効果も、図6のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を上昇させることから得る効果に対する説明と同一であるために、それに対する具体的説明を省略する。
【0115】 図21では本発明の他の実施形態によって特定データチャネル上の信号の電力を一時増加させる基地局送信器の構成を示している。前記基地局送信器の構成を調べてみれば、特定データチャネル以外の他のチャネル伝送器も含まれている。前記基地局送信器は、特定データチャネルの送信器、パイロットチャネル、同期チャネル、ページングチャネル、M個のトラヒックチャネル送信器から構成されている。
【0116】 前記図21を参照すれば、指定された時間になると、時間制御器181は各チャネルの利得を制御する。前記特定データチャネルの電力が一時増加する図19A乃至図19Cの実施形態の場合、Tpp時間になると、時間制御器181は各チャネルの利得を調整して特定データチャネル上の信号を平常時より高い電力で伝送させる。この時、Tpp時間区間の間他のチャネルの送信電力は基地局全体の送信電力を満足する範囲内で変更させる。前記図21では、前記特定データチャネル上の信号の電力を特定時間の間増加させる構造に対する基地局送信器を説明したが、前記図21のような基地局送信器の構造は、提案される本発明の全ての構造でも各チャネルの利得を適切に調整することによって適用できる。
【0117】 図21を参照して基地局送信器の動作を調べてみれば、全部‘1’(all 1's)であるパイロット信号は、乗算器180でパイロットチャネルに割り当てられた直交コードW0'とかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器182で利得G0とかけられる。前記利得制御器182の出力は加算器170で他のチャネルの送信信号と加算され、乗算器188で共通の拡散コードであるPN拡散コードとかけられて伝送される。
【0118】 付加情報を伝送する特定データチャネル上の信号は、乗算器184で特定データチャネルに割り当てられた直交コードWchiとかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器186で利得Gchとかけられる。前記利得制御器186の出力は加算器168で他のチャネルの送信信号と加算された後、PN拡散コードとかけられて伝送される。ここで、前記特定データチャネル上の信号はTpp時間区間で送信電力を増加させて出力するか、Tpp時間区間でのみ伝送することもできる。前記特定データチャネルは順方向共通チャネルになり得る。
【0119】 同期チャネルデータシンボル信号は、乗算器150で直交コードWsとかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器152で利得Gsとかけられる。前記利得制御器152の出力は加算器166で加算され、乗算器188で共通の拡散コードであるPN拡散コードとかけられて伝送される。
【0120】 ページングチャネルデータシンボル信号は、乗算器154で直交コードWPとかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器156で利得Gpとかけられる。前記利得制御器156の出力は加算器164で加算され、乗算器188で共通の拡散コードであるPN拡散コードとかけられて伝送される。
【0121】 トラヒックチャネル1のデータシンボル信号は、乗算器158−1で直交コードWT1とかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器160−1で利得GT1とかけられる。前記利得制御器160−1の出力は加算器162で加算され、乗算器188で共通の拡散コードであるPN拡散コードとかけられて伝送される。
【0122】 トラヒックチャネルMのデータシンボル信号は、乗算器158−Mで直交コードWTMとかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器160−Mで利得GTとかけられる。前記利得制御器160−Mの出力は加算器162で加算され、乗算器188で共通の拡散コードであるPN拡散コードとかけられて伝送される。
【0123】 前記図21では特定時間区間の間前記特定データチャネルを平常時より高い電力で伝送する構造の送信器について説明した。この構造は前記図19A乃至図19Dの実施形態の以外に、後述する全ての構造に共通適用できる。
【0124】 順方向リンクに伝送する複数個の基地局信号を端末機が捕捉する時の最大の難題は、基地局に隣接した端末機が該当基地局から莫大な電力の信号を受信するために、他の基地局の信号を検出できないということである。即ち、隣接している基地局から伝送される信号が遠く離れた基地局から伝送される信号に干渉として作用し、これによって端末機は遠く離れた基地局の信号を検出できなくなる。このような問題を解決するために、本発明の実施形態では基地局から伝送する全体電力を一定時間Tddの間下げる方法と、特定データチャネルの電力を変更する方法とを結合して特定データチャネルと全体基地局送信電力の比を制御する構造を提案する。
【0125】 図22では基地局の全体送信電力をTdd時間区間で下げて伝送する方法の実施形態を示している。該当基地局によって時間区間Tddの間には一部チャネルの信号が平常時より低い電力で伝送されるか、全く伝送されない。基地局の送信電力が減少される時間区間Tddは予め基地局と端末機間に約束されている。基地局の全体送信電力が減少されるTdd時間区間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0126】 図22の実施形態では、Tdd時間区間の間基地局が平常時より低い電力で信号を伝送している。前記図22を参照すれば、前記Tdd時間区間で基地局の全体送信電力も平常時よりΔP33ほど下げて伝送され、特定データチャネル上の信号の電力も変更させることができる。図22では、前記特定データチャネル上の信号の送信電力をΔP44ほど増加させている。この時、平常時の基地局の全体送信電力密度をIor、特定データチャネルのチップ当たりエネルギを特定データチャネルのEcと仮定すれば、下記の数式5の条件を満足する。
【数17】
【0127】 前記数式5は、時間区間Tddの間前記特定データチャネル上の信号の電力と全体基地局の電力の比が平常時より一時増加するのを意味する。前記図22の具現例では、前記基地局の全体送信電力を減少させ、これによって特定データチャネル上の信号の電力を数式5を満足する範囲内で変化させて全体的に特定データチャネル上の信号の電力と全体基地局の出力の比が一時的に増加される。図19A乃至図19Cの具現例は、特定データチャネル上の信号の電力増加を通じて特定データチャネル上の信号と全体送信電力の比を制御するに主な目的があるに対し、図22の実施形態は全体送信電力を下げて特定データチャネル上の信号と全体送信電力の比を制御するに主な目的がある。また、図22の実施形態に示すように、特定データチャネル上の信号の電力増加と全体送信電力の減少を同時に行うこともできる。また、前記図22のような具現例で、基地局はTdd時間区間の間に特定データチャネル上の信号だけを伝送することもできる。そして、パイロットチャネル上の信号が連続的に伝送される場合、パイロット信号に割り当てられた電力を除いた全ての基地局の送信電力を特定データチャネルに割り当てることもできる。
【0128】 仮に、端末機の周囲に複数の基地局があると、基地局の送信電力が減少される時間区間Tddは各基地局間の同期化によって動作できる。これに対する説明を図23A及び図23Bに示した。前記図23A及び図23Bの実施形態には各基地局がGPSなどによって同期化されている場合を仮定した。この時、各基地局の全体送信電力が減少されるTdd時間区間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0129】 図23A及び図23Bの実施形態では、基地局の全体送信電力だけを示し、特定データチャネル上の信号の電力は図示しなかった。前記図23A及び図23Bの実施形態で特定データチャネル上の信号の電力は前記数式5の条件を満足する。また、複数の基地局の特定データチャネル上の信号の電力を一定比率に設定できる。例えば、各基地局の特定データチャネル上の信号の電力をパイロットチャネルの一定比率に設定できる。これは、端末機が各基地局から受信するパイロットチャネルの受信レベルを容易に比較するためである。図23A及び図23Bの実施形態では、特定データチャネル上の信号の電力はTdd区間の間変化されないと仮定した。
【0130】 図23A及び図23Bの具現例による具体的説明は、図10A及び図10Bの具現による具体的動作説明とほぼ同一であるために省略する。即ち、図10A及び図10Bの‘パイロットチャネル上のパイロット信号の電力’を‘特定データチャネル上の信号の電力’に対応させ、図10A及び図10Bの時間区間‘Td’を‘Tdd’に対応させて説明すれば図23A及び図23Bの具現による具体的な説明になる。
【0131】 上述の如く、本発明の実施形態は、予め設定した時間区間Tpp又はTddの間基地局から伝送される特定データチャネル上の信号の電力を変更するか、全体送信電力を変更して特定時間の間特定データチャネル上の信号の電力と全体送信電力の比を増加させて端末機が多数の基地局から受信する信号を容易に捕捉できるようにする。また、該当基地局の信号送信を一時中断することによって基地局に隣接した端末機が他の基地局の信号を容易に捕捉できるようにする。しかし、特定データチャネルの電力を増加させる方法と全体送信電力を減少させる方法を結合すると、その効果が倍加する。このような結合方法が図24A及び図24Bに示してある。
【0132】 図24A及び図24Bの具現による具体的説明は図11A及び図11Bの具現による具体的動作説明とほぼ同一であるために省略する。即ち、図11A及び図11Bの‘パイロットチャネル上のパイロット信号の電力’を‘特定データチャネル上の信号の電力’に対応させ、図11A及び図11Bの時間区間‘Tp’を‘Tpp’と、‘Td’を‘Tdd’に対応させて説明すると、図24A及び図24Bの具現による具体的な説明になる。
【0133】 上述の如く、本発明の実施形態では予め設定された時間区間Tpp又はTddの間基地局から伝送される特定データチャネル上の信号の電力を変更するか、全体送信電力を変更するか、又はこれら二つの方法を結合することによって特定時間の間特定データチャネルのチップエネルギEcと端末機の受信電力密度loの比を増加させて端末機が基地局から受信する信号を容易に捕捉できるようにする。
【0134】 前記本発明の他の実施形態による多様な構造で、端末機は、時間区間Tpp又はTddの間受信信号を逆拡散して複数の基地局から受信した信号を検出し、受信信号レベル、伝ぱん遅延又は多重経路間の相対的伝ぱん遅延などを測定する。この時、端末機は特定データチャネル上の信号を逆拡散して各基地局から受信した信号を検出できる。仮に、パイロット信号が特定データチャネルと同時に伝送されると、パイロットチャネルと特定データチャネルの信号レベルを結合して各基地局の信号を検出することもできる。本発明の受信器は、特定データチャネル上の信号を逆拡散して各基地局の信号を検出する構造を有する。この時、端末機がどのパラメータを測定するかは端末機が達成しようとする目的によって可変される。仮に、端末機が基地局との距離を測定してその位置を推定するのが目的であれば、端末機の主な測定パラメータは伝ぱん遅延になる。仮に、端末機の目的がフィンガー割当てやハンドオフであれば、各多重経路の伝ぱん遅延と信号レベルが測定パラメータになる。例えば、位置推定のために、端末機は、測定されたパラメータの中から伝ぱん遅延を用いて基地局と端末機間の距離を推定して端末機と通信中の基地局に前記距離に対する情報を伝送する。従って、通信中の基地局に対する端末機の位置は前記距離情報によって決定される。また、フィンガー割当て又はハンドオフのための管理において、端末機は、前記測定されたパラメータの中から伝ぱん遅延及び信号レベルを用いて隣接した基地局に対するセット管理を行う。
【0135】 本発明の前記実施形態による受信器の構成及びその動作説明は図12及び図13R>3で説明された構成及びその動作説明とほぼ同一であるために省略する。
【0136】 IMT−2000標準化過程で、周波数間ハードハンドオフのために隣接周波数探索を行う場合、端末機は受信する周波数f1信号受信を一時中断し、探索しようとする隣接周波数f2に移動した後、探索しようとする隣接周波数f2の入力信号を記憶装置に貯蔵する。その後、端末機は以前に受信した周波数f1に移動し、以前に受信していた周波数信号を受信し続ける。この時、端末機は隣接周波数の入力を貯蔵するための記憶装置を必要とする。仮に、この隣接周波数の入力を記憶装置に貯蔵する区間を基地局の特定データチャネルの電力と全体送信電力の比を一時増加させるTpp又はTdd区間と一致させると、隣接周波数の入力を貯蔵するに必要な記憶装置の大きさが著しく縮められる。仮に、伝ぱん遅延による効果が無視できると仮定し、パイロットチャネルの電力が基地局全体送信電力の−12dBであれば、既存の構造で入力を4000チップ程度貯蔵して得る効果と同一の効果を、Tp時間の間256チップや512チップ程度貯蔵するだけでも得られる。図25に周波数間ハードハンドオフのための隣接周波数探索に対する実施形態を示す。
【0137】 図25の実施形態では各基地局が特定データチャネル上の信号の電力を定められた時間区間Tppの間増加させる構成について説明する。勿論、全体基地局電力を一時減少して特定データチャネルの電力と基地局の全体送信電力の比を平常時より一時増加させる図22のような構造でも同一の効果が得られる。図25で各基地局はGPSなどで時間同期されたと仮定する。多数の基地局は定められた時間Tppに同時に特定データチャネル上の信号の電力を一時増加させる。端末機はこの時間の信号を記憶装置に貯蔵する。端末機は平常時にはf1周波数の入力信号を受信する。仮に、隣接周波数f2の信号を探索する必要が発生すると、受信器は周波数f1の信号受信を一時中断し、短い時間Tt1の間隣接周波数f2に移動する。周波数f2に入力される信号が安定化したら端末機は隣接周波数f2の入力信号をTsの間記憶装置に貯蔵する。この時、端末機が隣接周波数f2の入力を記憶装置に貯蔵する時間Tsは、基地局が特定データチャネルの電力を一時増加させるTpp区間と一致する。隣接周波数f2の入力を記憶装置に貯蔵する過程を終えた端末機は、周波数f1に再び移動する。この時、周波数f1に移動して周波数を安定化させるに所要される時間をTt2と仮定した。f1周波数の周波数が安定化したら端末機は周波数f1の信号受信を続きながら記憶装置に貯蔵された信号から隣接周波数f2の探索を行う。図25の実施形態では、記憶装置に貯蔵された信号から隣接周波数f2の探索を行う区間がTt2の後に始まると例示したが、実際には記憶装置に貯蔵が完了されたTsの以後から行うこともできる。
【0138】 図25の実施形態では、特定データチャネルの電力を一時増加させる区間Tppと端末機が隣接周波数探索のために隣接周波数の信号を記憶装置に貯蔵する区間を一致させることによって端末機に必要な記憶装置の大きさが縮められる上に、端末機の電力消耗も減少できる。
【0139】 前述の如く、本発明によれば、CDMA移動通信システムで端末機がより多数の隣接基地局の信号を捕捉でき、より有効にセット管理が行える。また、CDMA通信システムの端末機の電力消耗とハードウェアの複雑度を減少する上に、隣接基地局の信号を捕捉でき、端末機が基地局から受信する信号の電力と時間遅延を正確に測定できる。また、帯域拡散通信システムの受信器が多重経路を検出して効率的なフィンガー割当てを行ってレーク受信器の性能を向上させる。また、本発明は、CDMA移動通信システムの端末機が受信信号を記憶装置に貯蔵して処理する場合、記憶装置の大きさを縮め、電力消耗が減らせる。また、平常時のパイロットチャネルの電力を減少させる代わりに、特定時間のパイロットチャネルの電力を増加させて全体的システムの容量を増加させられる。そして、順方向リンクを通じて位置推定サービスを提供できる。
【0140】 一方、前記本発明の詳細な説明では具体的な実施形態に上げて説明してきたが、本発明の範囲内で様々な変形が可能であるということは勿論である。従って、本発明の範囲は前記実施形態によって限られてはいけなく、特許請求の範囲とそれに均等なものによって定められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、従来の移動通信システムで端末機と基地局間の順方向リンクの構造を示す図。
【図2】 図2は、従来の端末機で測定した活性群及び隣接群の受信信号を示す図。
【図3】 図3は、従来の電力増加関数を使用した時の端末機の出力を示す図。
【図4】 図4A及び図4Bは、パイロットチャネルの電力を瞬間的に増加させることによって、端末機が複数の基地局の信号を捕捉できるようにする本発明の実施形態による順方向リンクを示す図。
【図5】 図5A及び図5Bは、複数の基地局がある場合、パイロットチャネルの電力増加の具現例を示す図。
【図6】 図6は、本発明の実施形態によってパイロットチャネルの電力を増加させることから得られる効果を示す図。
【図7】 図7は、複数の異なる拡散符号を用いてパイロットチャネルの電力を分けて伝送する時、基地局の送信電力を分配する方法を説明するための図。
【図8】 図8は、複数の拡散符号を用いてパイロットチャネルを分けて伝送する基地局送信器の構成図。
【図9】 図9A及び図9Bは、基地局の全体送信電力を時間区間Tpの間減少させて伝送する具現例を示す図。
【図10】 図10Aは、複数の基地局が同時に全体送信電力を下げる具現例を示す図であり、図10Bは、複数の基地局が交互に全体送信電力を下げる具現例を示す図であり、図10Cは、複数の基地局が交互に全体送信電力を特定時間区間中断する具現例を示す図。
【図11】 図11A及び図11Bは、パイロット電力増加と全体送信電力減少が同時に発生した具現例を示す図。
【図12】 図12は、本発明の実施形態によって端末機受信器の探索器の構成を示す図。
【図13】 図13は、図12の探索器の中で逆拡散器の構成を示す図。
【図14】 図14は、本発明の第1実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成を示す図。
【図15】 図15は、本発明の第2実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成を示す図。
【図16】 図16は、本発明の第3実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成を示す図。
【図17】 図17は、本発明の第4実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成を示す図。
【図18】 図18は、隣接周波数探索時の端末機の動作を示す図。
【図19】 図19A乃至図19Dは、特定データチャネルの電力を瞬間的に増加させることによって、端末機が複数の基地局の信号を捕捉できるようにする本発明の他の実施形態による順方向リンクを示す図。
【図20】 図20A及び図20Bは、複数の基地局がある場合、特定データチャネルの電力増加の具現例を示す図。
【図21】 図21は、特定データチャネルの電力を予め設定された区間で制御して伝送する基地局送信器の構成を示す図。
【図22】 図22は、基地局の全体送信電力を特定時間区間Tdの間下げて伝送する具現例を示す図。
【図23】 図23Aは、複数の基地局が同時に全体送信電力を下げる具現例を示す図であり、図23Bは、複数の基地局が交互に全体送信電力を下げる具現例を示す図。
【図24】 図24A及び24Bは、特定データチャネルの電力増加と全体送信電力減少が同時に発生した具現例を示す図。
【図25】 図25は、図19乃至図24Bに関連した実施形態によって、隣接周波数探索時の端末機の動作を示す図。
【符号の説明】
100……逆拡散器102……拡散符号発生器104……記憶装置106……エネルギ計算器108……制御装置
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号分割多重接続(Code Division Multiple Access:CDMA)通信システムのチャネル通信装置及び方法に関し、特に、順方向リンクの特定チャネルを検出してチャネル捕捉(channel acquisition)、セットメンテナンス(set maintenance)及び位置推定(location positioning)、及び受信器の多重経路検出及びフィンガー割当て(finger assignment)が行える装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
図1は、従来のCDMA通信システム、即ちIS−95の基地局から順方向リンクに伝送される信号の多様な電力レベルを示している。図1の順方向リンクにはパイロットチャネル、同期チャネル、ページングチャネル、制御チャネル(図示せず)、及びトラヒックチャネルなどがある。図1の順方向リンクで、トラヒックチャネルは専用チャネル(dedicated channel)であり、同期チャネル、ページングチャネル、制御チャネルは共通チャネル(common channel)である。前記トラヒックチャネル上のトラヒック信号は加入者数によって異なる送信電力レベルで送信され、同期チャネル上の同期信号及びパイロットチャネル上のパイロット信号は各々一定な送信電力レベルで送信される。このようなシステムの端末機は、前記一定電力レベルで受信されたパイロットチャネルから初期同期を獲得した後、パイロットチャネルの受信レベルを測定してフィンガー割当て及びハンドオフのためのセットメンテナンスを行う。このようなセット管理(set management)過程で、端末機は、現在通話している活性群(activate set)だけでなく、候補群(candidate set)、隣接群(neighbor set)から受信されるパイロット信号を続いて測定するために、複数の基地局から発生する信号の情報が管理し続けられる。この時、端末機は各基地局から受信される多重経路信号成分の受信レベル及び遅延又は相対的遅延を測定する。通話中に活性群の基地局から受信されるパイロット信号レベルがT_Drop以下に下降するか、候補群、隣接群の基地局から受信されるパイロット信号レベルがT_Add以上に上昇する場合、端末機はパイロット大きさ測定メッセージを基地局に送る。基地局は受信した前記メッセージに基づいてハンドオフを判断し、これを端末機に伝達する。このような一連の過程を通じて移動中の端末機のハンドオフが行われる。
【0003】 端末機は、基地局に対する一定ウィンドウを定めて各基地局に対する該当ウィンドウを探索する。IMT(International Mobile Telecommunicatiom)−2000システムのようにCDMA通信システムの帯域幅が広くなる場合、受信器の時間分解度(time resolution)が増大するために、端末機が探索すべきウィンドウのチップ大きさがさらに大きくなる。また、時間分解度が増加する分だけ一つの経路から受信されるエネルギが既存の狭帯域システムに比べて小さくなる。この時、帯域が広まって全体送信信号中パイロットチャネルが占める比率を低減しようとする場合は、端末機の探索により多くの負担を与えることになる。従って、一定比率以上パイロットチャネルの電力を減少できないという問題点がある。
【0004】 また、IMT−2000は、既存の移動通信システムと違って、高いデータ率のサービスを支援する。高速のデータを伝送するためには音声のような低いデータ率のサービスに比べて高い電力の信号を伝送すべきである。CDMA通信システムで高い電力の信号を伝送する場合、全体システム容量に悪い影響を与える恐れがあるために、端末機の位置やチャネル状況によって提供可能なサービスを制限する必要がある。この過程を既存のセット管理を通じて行う。しかし、既存のセット管理過程は音声のような低いデータ率のサービスを基準として作ったために限界がある。このような従来のセット管理の限界を改善して端末機がより多くの基地局の信号を捕捉して迅速且つ正確にチャネル状態を推定できるようにすべきである。
【0005】 米国のFCC(Federal Communications Commission)は、2001年まで緊急事項が発生した場合67%の時間以上125m半径内の使用者の位置を報知できる装置を義務づけている。仮に、端末機がセット管理過程で複数の基地局から受信する信号を獲得できれば、この情報を用いて端末の位置推定に使用することもできる。この過程でより多くの隣接群の基地局を獲得するほどより正確な位置推定が可能になる。
【0006】 しかし、端末機が特定基地局の近くに位置するほど、その基地局から受信する信号が他の基地局から受信する信号に比べて著しく大きいために、他の基地局の信号を捕捉するということはほぼ不可能である。そして、端末機がハンドオフ領域に近接していても各基地局から順方向リンクを通じて伝送するパイロットチャネルの電力が制限されているために、実際に端末が複数の基地局の信号を獲得することには限界がある。図2は、端末機が複数の基地局から送ったパイロット信号の電力を測定した例を示している。端末機がハンドオフ領域に隣接していてもパイロット信号が十分に大きくないために、パイロット信号が捕捉されたか、雑音による成分かを区分し難い。このようにパイロット信号の大きさが小さい時、端末機の探索器は長時間入力信号を逆拡散しないと信号を検出できない。この信号を正確且つ迅速に捕捉するために端末は複雑なハードウェア構造の探索器(searcher)を有するべきである。
【0007】 これら問題によって順方向リンクを通じて端末機の位置を推定するのは難しい。このような問題点を解決するために、IS−95Bシステムでは電力増加関数(Power-Up Function:PUF)を用いて位置推定を行う。緊急時の端末の位置を推定するために複数の基地局が信号を受信する時まで端末は逆方向リンクに大きい電力の信号を伝送する。この時端末機が伝送する信号を図3に示した。端末機は基地局から電力増加関数命令を受けると、複数の基地局が信号を獲得するまで端末機の伝送電力を上昇させる。この時、基地局は端末機から信号を獲得し、ラウンドトリップ遅延(round-trip delay)及び信号レベルを測定する。この測定された情報に基づいて該当基地局と端末機間の距離を推定できる。
【0008】 基地局が電力増加関数を遂行するとの命令を端末機に伝送すると、端末機は図3R>3に示すように逆方向トラヒックチャネルのプリアンブルを用いて電力増加関数を伝送する。基地局は電力増加関数を遂行する位置と電力増加関数パルス間の間隔PUF_PERIOD及びその他の関連パラメータを指定するが、端末は最初のパルスにはINC_PWRの電力を、その次のパルスにはパルス当たりPWR_STEPの電力を続いて増加させながら指定された位置に電力増加関数を伝送する。この時、端末機が送信できる最大パルスの数はTOTAL_PUFというパラメータによって決定される。一つのPUFの区間は16個のPCGの整数倍からなるが、その区間はPUF_SETUP_SIZE、INC_PUF_SIZE、COMPLETE_FRAMEの3区間に分けられる。PUF_SETUP_SIZEに該当する区間とCOMPLETE_FRAME区間は、平常時の電力で伝送されるが、INC_PUF_SIZEに該当する区間は平常時より大きい電力で伝送される。
【0009】 複数の基地局が端末機から信号を受信する場合、逆方向リンクの電力を通話時の電力より30〜40dB以上上昇させるべきであり、これは、逆方向リンクの性能及び容量に致命的な影響を与えてしまう。また、端末機の電力増加関数は端末機が伝送できる最大電力によって制限される。基地局間の距離の遠い地域や端末機のバッテリ寿命が尽きた場合、電力増加関数の方法による位置推定には限界がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明の目的は、CDMAシステムの端末機がより多くの隣接基地局の信号を捕捉できるようにする方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、CDMA移動通信システムで、より有効なセット管理方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA移動通信システムで、より有効な多重経路捕捉及びフィンガー割当て方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA通信システムの端末機の電力消耗とハードウェアの複雑度を減少すると同時に、隣接基地局の信号及び多重経路信号を捕捉する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA移動通信システムで、端末機が基地局から受信した信号の電力又は時間遅延を正確に測定できる方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA移動通信システムの端末機が受信信号を記憶装置に貯蔵して処理する場合、記憶装置の大きさを縮め、電力消耗を低減する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA移動通信システムで平常時のパイロット電力を減少させる代わりに、短い時間のパイロット電力を増加させて全体的なシステムの容量を増加させる方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、CDMA通信システムで順方向リンクを通じて端末機の位置を推定する方法を提供することにある。
【0011】 前記の目的を達成するために、本発明は、パイロットチャネル上のパイロット信号と共通チャネル上の第1信号は一定電力レベルで伝送し、前記パイロット信号は所定時間区間で前記一定レベルより高い電力レベルで伝送する。また、専用チャネル上の第2信号は加入者数によって異なるレベルで伝送する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従う好適な実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図面中、同一な構成要素及び部分には、可能な限り同一な符号及び番号を共通使用するものとする。
【0013】 そして、以下の説明では、具体的な特定事項が示しているが、これに限られることなく本発明を実施できることは、当技術分野で通常の知識を有する者には自明である。また、関連する周知技術については適宜説明を省略するものとする。
【0014】 本発明の一実施形態では端末機の効率的な探索のために基地局が特定時間区間の間順方向リンクのパイロットチャネル上のパイロット信号を増加した電力で送信する。端末機は、この区間に対応する基地局の信号を逆拡散して複数の基地局の信号を検出し、各基地局から受信された多重経路信号の信号レベル、遅延又は経路間の相対的遅延などを測定する。
【0015】 以下の本発明の実施形態では、パイロットチャネルを除いた残りチャネル、即ち、同期チャネル、ページングチャネル、制御チャネル、トラヒックチャネルを‘データチャネル’と称する。また、後述するデータフレームはデータチャネル中トラヒックチャネル上のトラヒック信号に含まれている。
【0016】 図4A及び図4Bは、本発明の実施形態による順方向チャネルの構造を示す図であって、基地局がパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を瞬間的に増加させて送信し、これにより端末機は複数の基地局のパイロット信号を捕捉できる。前記順方向チャネルは、パイロットチャネル、同期チャネル、ページングチャネル、制御チャネル、トラヒックチャネルからなる。
【0017】 まず、図4Aを参照すれば、基地局は予め設定された時間区間Tpの間、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力を平常時よりΔP1ほど増加させる。このような図4Aの実施形態では基地局の全体伝送電力を変化させなかった。即ち、一部データチャネル上の信号が減少された伝送電力で伝送されるか、又は全く伝送されなく、残り伝送電力がパイロットチャネル上のパイロット信号に割り当てられた。これはTpという短い時間の間パイロットチャネル上のパイロット信号の電力を平常時より増加させるのを意味する。この時、より有効なセット管理のために時間区間Tpの間は全体基地局伝送電力を全てパイロットチャネルに割り当てることもできる。
【0018】 前記パイロット信号は、所定の時間区間Tpでのみ伝送される。即ち、前記所定時間区間Tpを除いて前記パイロット電力レベルを‘0’に設定することができる。チャネルが存在する場合、前記パイロット電力レベル増加率ΔP1は平常時のパイロットチャネルの電力レベルに比例する。
【0019】 図4Aの具現例では時間区間Tpの間一部データチャネルの信号が伝送されないか、低い電力で伝送される場合を示している。また、前記Tpは二つのデータフレーム間の境界に跨って位置している。これは、データチャネル上の信号が平常時より低い電力で伝送されることから生ずる性能劣化が一つのフレーム位置に集中的に発生するのを防ぐためである。また、二つのデータフレームの均一な性能のために、Tp区間を各データフレーム当たりTp/2になるよう均等分配した。この時、基地局がパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を上昇する時間区間Tpとその位置を端末機が知っているべきである。
【0020】 基地局がパイロットチャネルの電力を増加させる時間区間Tpは、基地局周囲の伝ぱん環境(propagation environment)、基地局の配置、信号が伝送される帯域幅などによって可変される。前記時間区間Tpが長くなるほどさらに高い利得が得られるために、端末機は弱い電力のパイロット信号も捕捉できる。しかし、時間区間Tpが長すぎると、伝送するデータが占めるべき電力をパイロットチャネル上のパイロット信号が占めるために、全体的なシステムの容量が劣ってしまう。従って、システムではそのシステムの状況に適するよう時間区間Tpを調整する必要がある。例えば、チップレート(chip rate)が3.6864Mcps(Mega Chips Per Second)であり、データフレームの長さが20msであるシステムに対して時間区間Tpを2048チップ区間と定めると、前記Tpの時間値は0.55msに該当する。図4Aの具現例ではこれを二つのデータフレームに均等分配したので、一つのデータフレーム区間でパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が平常時より大きくなる区間は0.28ms(=0.55ms/2)になる。これは、全体20msのデータフレームの1.4%に該当する短い区間であり、これによる順方向リンクの性能劣化は無視できる。
【0021】 図4Bは、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力を時間区間Tpの間増加させる他の具現例を示す。図4Bの具現例では、パイロットチャネルのパイロット信号の電力が増加される時間区間Tpの間データチャネルの信号を伝送するが、平常時より基地局の全体送信電力をΔP2ほど増加させた。この時、時間区間Tpの間パイロットチャネル上のパイロット信号の電力をΔP1ほど増加させる。ここで、ΔP2はΔP1と同一であっても良く、異なっても良い。即ち、図4Bの具現例の特徴は、基地局での全体送信電力とパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が同時に増加するという点にある。この結果、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力と基地局全体送信電力の比が平常時より一時的に増加する。この時、平常時の基地局の全体送信電力密度をIor、パイロットチャネル上のパイロット信号のチップ当たりエネルギをパイロットEcと仮定すれば、下記の数式1の条件を満足する。
【数11】
【0022】 前記数式1は、基地局の全体送信電力対パイロット信号の電力の比が平常時より一時増加するという事実を示している。
【0023】 そして、図4Bのような具現例でもパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が基地局の全体送信電力(即ち、平常時の基地局の全体送信電力+ΔP2)まで上昇できる。この場合、基地局はパイロットチャネル上のパイロット信号だけを伝送し、他のデータチャネルは穿孔(puncturing)する。
【0024】 図4Bの具現例でも図4Aの具現例と同様に、時間区間Tpが二つのデータフレームの境界に跨って位置している。そして、図4Aの具現例と同様に、Tpとその位置を端末機が知っているべきである。パイロットチャネルの電力が増加される時間区間Tpは基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0025】 仮に、端末機の周囲に複数の基地局がある場合、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力が増加される時間区間Tpについて各基地局が同期化され、これによって複数の基地局は同時にそれらのパイロット信号を増加させることができる。また、複数の基地局が交互にパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を増加することもできる。各基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が増加されるTp時間区間は基地局によって指定されも良く、周期的に定められても良い。
【0026】 図5A及び図5Bは、複数のタイミングが同期化してある基地局間の動作を示す図である。図5A及び図5Bでは、パイロットチャネルの電力だけを示し、全体基地局の電力は図示しなかった。図5A及び図5BでTp時間区間の間全体基地局の伝送電力は図4Aの実施形態のように平常時のレベルで伝送されても良く、図4Bの実施形態のようにΔP2ほど増加しても良い。しかし、重要なのは、数式1に示すように、Tp時間区間の間基地局の全体送信電力からパイロットチャネル上のパイロット信号が占める比率が平常時より一時上昇するという点である。
【0027】 図5Aの実施形態では、各基地局が相異なる時間にパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を上昇させている。この時、どの基地局がいつパイロットチャネル上のパイロット信号を高い電力で伝送するかは、端末機と基地局間に予め約束されている。端末機は、どの基地局が高い電力レベルでパイロット信号を伝送するか知っているために、受信信号を該当パイロットチャネルの拡散符号で逆拡散してそのパイロットチャネル上のパイロット信号の受信レベルを測定する。この時、既存に広く使用されている直列探索器、又は整合フィルタなどを使用することができる。直列探索器を使用する場合にはハードウェアの複雑度は縮められるが、時間区間Tpを十分に長くしなければならないのでシステムの容量に悪影響を及ぼす恐れがある。一方、整合フィルタはハードウェア上の複雑度は大きいが、前記時間区間Tpを遥かに縮められるために、システム容量において利点を有する。また、受信信号を記憶装置に貯蔵した後、逆拡散することもできる。この方法は、受信器の複雑度も低い上に、Tp時間区間も短く具現できる。この時、使用される本発明の実施形態による受信器構造については図12を参照して詳細に後述するものとする。
【0028】 図5Aの実施形態では、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力を増加させる基地局が一つであり、残り基地局は平常時のパイロットチャネルの電力を維持している。しかし、パイロットチャネルの電力を増加させる基地局を一つ以上のグループに指定しても良い。例えば、全体基地局を集合Sと仮定すれば、前記集合Sを多数の部分集合S1,S2,....,SMに分けて同時に一つの部分集合に属した基地局に限ってパイロットの電力を増加させ、他の基地局はパイロットの電力を平常時と同一に維持する。この時、各部分集合S1,S2,...,SMが互いに共通部分を有しないよう設計しても良く、各部分集合間の共通部分が存在するよう設計しても良い。
【0029】 図5Bは、複数の基地局が共存する地域での本発明の動作を示す他の具現例である。図5Bの具現例では、複数の基地局が同時にパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を増加させている。端末機と複数の基地局は、いつパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を平常時より増加させるか互いに約束して定めている。前記端末機は、どの基地局がパイロット信号を高い電力で送信するか知っているために、受信信号を該当パイロットチャネルの拡散符号で逆拡散してそのパイロットチャネルの受信レベルを測定する。この時、同時に多数の基地局の信号を逆拡散して実時間に各基地局から受信されるパイロット信号の大きさを測定することもできるが、逆拡散を行う前に受信信号を記憶装置に貯蔵しておいても良い。これに対する本発明の受信器構造は図12を参照して後述するものとする。
【0030】 図5A及び図5Bの具現例で、各基地局が電力を増加させる時間区間Tpの時間幅は一定に設定することもできるが、各基地局別に異に設定することもできる。これは、基地局の位置した地域の地形環境、セルの大きさなどを考慮して最適の効果を得るためである。また、図5A及び5Bの具現例で、各基地局がパイロットチャネルの電力を増加させた場合のパイロットの電力レベルPWR(A)、PWR(B)、PWR(C)を同一値に設定しても良い。この時、端末機はハンドオフ地域にあるべきである。その理由は、端末機がハンドオフ過程などを行う時、各基地局から受信するパイロットチャネルの大きさを比較するが、この時基地局が相異なるパイロット信号の電力を送信すると端末機が基地局から受信する相対的電力比を比較し難いからである。
【0031】 図6は、本発明の実施形態によってパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を増加させて得る効果を示す図である。図6では、基地局が二つだけ存在し、端末機が同一の積分区間の間受信信号を逆拡散する場合について、既存の方法で2個の基地局の信号を全て捕捉できる領域と、本発明の実施形態によってパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を上昇することによって拡張される基地局の信号捕捉可能領域を示している。図6ではチップレートが3.6864Mcpsであり、平常時にはパイロットEc/Iorが−12dBで伝送される場合を仮定した。ここで、Iorは基地局から伝送する信号の電力スペクトル密度を示す。そして、逆拡散時の積分区間を2048チップと仮定した。また、本発明の実施形態で使用した時間区間Tpを2048チップとし、端末機は受信信号を記憶装置に貯蔵した後処理すると仮定した。チャネルは、多重経路のない静的な(stationary)伝ぱん環境であり、電波の強さは(距離)3.5 に比例して減衰すると仮定した。端末機は、逆拡散後パイロットのEt/loが11dB以上の場合に基地局信号を捕捉できると仮定した。ここで、Etは逆拡散された信号のエネルギを示し、loは受信された信号の電力スペクトル密度(power spectral density)を示す。
【0032】 図6を参照すれば、各基地局間の距離がLであり、基地局Aの位置を0、基地局Bの位置をLと仮定した。この場合、既存の方法では端末機の位置が基地局Aから0.35L〜0.65Lにある時に限って二つの基地局(基地局A,基地局B)の信号を全て捕捉できる。一方、本発明の実施形態による方法では、時間区間Tpの間全体基地局電力を全てパイロットチャネルに割り当てる場合、2個の基地局(基地局A,基地局B)の信号を全て捕捉する領域が0.19L〜0.81Lに大きく増加する。図6では、本発明の実施形態による効果を二つの基地局を例えて簡単に説明したが、実際に多数の基地局が存在する場合にも同一の効果が得られる。このような方法は順方向リンクを通じた位置推定に使用することもできる。
【0033】 さらに、パイロット信号の電力を増加させてパイロットチャネル上のパイロット信号の電力と全体送信電力の比を一時増加させる方法は次のような長所もある。パイロットチャネル上のパイロット信号は初期捕捉、チャネル推定、ハンドオフのためのセット管理などに使用されるが、帯域が増加する場合、ハンドオフやフィンガー割当てのための探索ウィンドウの大きさが増加するので、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力を一定値以下に減少し難くなる。従って、上述した本発明の実施形態を使用して平常時のパイロットチャネルの電力を下げ、一部区間だけパイロットチャネルの電力を増加させると、既存の方法に比べて高いシステム容量が得られる。
【0034】 そして、パイロット信号の電力を一定値以下に減少させる場合、パイロットチャネルを通じて受信されたパイロット信号のレベルを測定するために受信器はより長い時間の間受信信号を積分すべきであり、これは、フィンガー割当て、セット管理のための測定の性能劣化を招く。このような性能劣化を低減するためには、端末機のハードウェアを一層複雑で、電力消耗の大きい構造に変更すべきである。しかし、本発明の実施形態によるパイロットチャネル上のパイロット信号の一時電力増加を使用すると簡単なハードウェアと低い電力消耗でIS−95と同等又は優秀な端末機が設計できる。
【0035】 また、帯域幅が広くなるほど受信信号の多重経路分解能力が増大する。これは経路当たり受信エネルギが減少するのを意味する。レーク受信器(rake receiver)はより多くの経路を捜して復調するほどより向上された性能を得る。しかし、一定レベル以下の多重経路を捕捉してフィンガーに割り当てるためには長い時間相関値を求めるべきである。これは、受信器の電力消耗及び複雑度を増加させる。本発明は、比較的短い区間の間相関値を計算すると同時に、低いレベルの多重経路信号を検出して効率的なフィンガー割当てを可能にする。
【0036】 CDMA移動通信システムで受信信号を記憶装置に貯蔵して処理する方法が検討されている。これは、受信信号の一部を記憶装置に貯蔵した後処理することを意味する。この方法が周波数間ハードハンドオフなどのための受信レベル測定において効果的であるか検討された。本発明によるパイロット電力増加を使用すると、この時記憶装置に貯蔵すべき受信信号のサンプル数を大きく減少させて端末のハードウェアを簡単化することができ、また相関値を計算する時間を縮めて電力消耗も減らせる。即ち、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力が一時上昇する区間と周波数間ハードハンドオフのための探索区間とを一致させてパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が一時上昇した時の受信信号を貯蔵すると、端末機に貯蔵すべき入力サンプル数が著しく減少し、逆拡散して探索する時間も遥かに縮まる。周波数間ハードハンドオフのための探索でなくても、受信信号を記憶装置に貯蔵し、パイロットチャネル上のパイロット信号を逆拡散して信号処理する場合、本発明を適用すると必要な記憶装置の複雑度と信号処理量を著しく低減できる。
【0037】 図4A及び図4Bを参照してパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を特定時間の間増加することから得られる効果を説明した。しかし、この効果は図4A及び図4Bのような実施形態に限定されるのではなく、本発明の実施形態として提案される全ての構造に共通適用できる。
【0038】 図7は、複数個の異なる拡散符号を用いてパイロット信号の電力を分けることによって基地局の送信電力を分配する方法を説明するための図である。パイロット信号の大きさを短い区間の間上昇させると、チャネル推定器などの他の受信部に影響することがある。そして、同一の地域にパイロット信号の電力が短い区間の間変更されるという事実を知らない端末機や同期化されない端末機が存在すると、パイロットチャネルの変更によって誤った基地局と通話するなどの諸問題が生じる恐れがある。
【0039】 図7の実施形態では、パイロットチャネルの電力を増加させる時間区間Tpの間パイロットチャネルの電力だけを変更するのではなく、その増加されたパイロット電力を有するパイロット信号を相異なる拡散符号で拡散して相異なる多数個のコードチャネルを伝送するのを特徴とする。図7では、前記拡散符号として複数個の直交符号W'O、W'1、....、W'nが示してある。前記パイロットチャネルの形態は図4A乃至図5Bを参照して前述した全ての構造に適用できる。この実施形態では、既存の他の受信器に影響を与えないために共通パイロットチャネルに使用される電力はTp区間とその他の正常的な区間に同一に割当て、前記Tp区間で増加されるパイロット信号の電力を共通パイロット信号とは異なる多数個の拡散符号で拡散して伝送する例を示した。前記共通パイロット信号はTp時間を除いた正常的な状況で使用されるパイロット信号を表す。
【0040】 この場合、パイロットチャネル上のパイロット信号P(t)は数式2のようである。
P(t)=G0*C0(t)+G1*C1(t)+・・・+Gn*Cn(t) …(2)
ここで、G0〜Gnは各符号チャネルの利得であり、C0(t)〜Cn(t)は各パイロットチャネルの拡散符号である。
【0041】 前記数式2では相異なるn+1個の符号チャネルを通じてパイロットチャネルが伝送されると仮定し、各チャネルの利得G0〜Gnは複素数形態で表現可能である。そして、前記各符号チャネルの拡散符号C0(t)〜Cn(t)は直交符号を使用することができる。
【0042】 図8は本発明の実施形態によって複数個の拡散符号を用いてパイロットチャネル上のパイロット信号を分けて伝送する基地局送信器の構成を示している。図8の実施形態ではパイロットチャネルの信号が複数個の直交符号で拡散された後、相異なる利得とかけられた後、共通の拡散符号で拡散されて伝送される。また、図8の基地局送信器にはパイロットチャネルの以外に、他のチャネルの送信器も示してある。図8の送信器はn個の相異なるウォルシ符号(Walsh code)を用いてパイロットチャネルを伝送するパイロットチャネル送信器と、同期チャネル、ページングチャネル、M個のトラヒックチャネル送信器で構成されている。指定された時間になると、時間制御器81は各チャネルの利得を制御する。
【0043】 パイロットチャネル上のパイロット信号の電力が一時増加する図4A及び図4Bの実施形態において、Tp時間になると、前記時間制御器81は各チャネルの利得を調整し、パイロットチャネル上のパイロット信号が平常時より高い電力で伝送されるようにする。この時、Tp時間の間他のチャネルの電力は基地局全体送信電力を満足する範囲内で変更させる。図8ではパイロットチャネルの電力を特定時間の間増加させる構造に対する基地局送信器の実施形態を説明したが、図8R>8の基地局送信器の構造は、後述する実施形態による全ての構造でも各チャネルの利得を適切に調節することによって適用されることができる。
【0044】 図8を参照して本発明の実施形態による基地局送信器の動作を詳細に説明すれば、全部‘1’であるパイロット信号は乗算器80−0,80−1,....,80−nで各々の直交符号W'0,W'1,....,W'nとかけられて拡散される。その後、時間制御器81によって動作時間が制御される利得制御器82−0,82−1,....,82−nで相異なる利得G0,G1,....,Gnがかけられる。次いで、前記利得制御器82−0,82−1,....,82−nの出力は加算器84,86,68で加算され、乗算器88で共通の拡散符号であるPN(Pseudo Noise)拡散符号とかけられた後伝送される。即ち、パイロットチャネル上のパイロット信号が複数個の直交符号で拡散された後、相異なる利得とかけられた後共通の拡散符号で拡散されて伝送される。
【0045】 図8で、同期チャネルデータシンボル信号は、乗算器50で直交符号Wsとかけられて拡散され、その後時間制御器81によって動作時間が制御される利得制御器52で利得Gsがかけられる。次いで、利得制御器52の出力は加算器66で加算され、乗算器88で共通の拡散符号であるPN拡散符号とかけられた後伝送される。
【0046】 ページングチャネルデータシンボル信号は、乗算器54で直交符号Wpとかけられて拡散され、その後時間制御器81によって動作時間が制御される利得制御器56で利得Gpがかけられる。次いで、利得制御器56の出力は加算器64で加算され、乗算器88で共通の拡散符号であるPN拡散符号とかけられた後伝送される。
【0047】 トラヒックチャネル1のデータシンボル信号は、乗算器58−1で直交符号WT1とかけられて拡散され、その後時間制御器81によって動作時間が制御される利得制御器60−1で利得GT1がかけられる。次いで、利得制御器60−1の出力は加算器62で加算され、乗算器88で共通の拡散符号であるPN拡散符号とかけられた後伝送される。これと同様な方法で、トラヒックチャネルMのデータシンボル信号は、乗算器58−Mで直交符号WTMとかけられて拡散され、その後時間制御器81によって動作時間が制御される利得制御器60−Mで利得GTがかけられる。次いで、利得制御器60−Mの出力は加算器62で加算され、乗算器88で共通の拡散符号であるPN拡散符号とかけられた後伝送される。
【0048】 図7及び図8では、特定時間区間の間パイロット信号を平常時より多い複数個の異なる拡散符号で拡散して伝送する構造と、その送信器について説明した。この構造は図4A及び図4Bの実施形態の以外に、本発明の実施形態による全ての構造に共通適用できる。
【0049】 順方向リンクに伝送する複数個の基地局の信号を端末機が捕捉する上での最大の難題は、基地局に近接した端末機はその基地局から莫大な電力の信号を受信するために、他の基地局の信号を検出できないということである。即ち、隣接した基地局から伝送される信号が遠く離れた基地局から伝送される信号に干渉として作用し、これにより端末機が遠く離れた基地局の信号を検出できなくなる。このような問題を解決するために本発明の実施形態では基地局から伝送する全体電力を一定時間Tdの間下げる方法を提案する。
【0050】 図9A及び図9Bでは基地局の全体送信電力をTd時間区間の間下げて伝送する方法の実施形態を示している。該当基地局によって時間区間Tdの間は一部チャネルの信号が平常時よりは低い電力で伝送されるか、全く伝送されない。基地局の送信電力が減少される時間区間Tdは、予め基地局と端末機間に約束されている。前記Tdは基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0051】 図9Aの実施形態ではTd時間区間の間基地局が平常時より低い電力で基地局信号を伝送している。この時、基地局の全体送信電力も平常時よりΔP3ほど減少されて伝送され、パイロットチャネル上のパイロット信号の送信電力も変更させられる。図9Aでは前記パイロット信号の電力をΔP4ほど上昇させている。この時、平常時の基地局の全体送信電力密度をIor、パイロットチャネルのチップ当たりエネルギをパイロットEcと仮定すれば、下記の数式3の条件を満足する。図9Aの実施形態ではΔP4を正数で示したが、下記の数式3を満足する範囲で負数にもなり得る。また、受信器の他の部分に与える影響を最小化するためにΔP4を‘0’に設定することができる。
【数12】
【0052】 前記数式3は、時間区間Tdの間パイロット信号の電力と全体基地局の電力の比が平常時より一時増加するのを意味する。図9Aの具現例では、基地局の全体送信電力を減少させ、これによりパイロットの電力を前記数式3を満足する範囲内で変化させて全体的にパイロット電力と全体基地局の出力の比が平常時より一時増加される効果が得られる。図4A及び図4Bではパイロットチャネルの電力増加を通じてパイロットチャネルと全体送信電力の比を制御することに主な目的があったに対し、図9Aでは全体送信電力を下げてパイロットチャネルと全体送信電力の比を制御することに主な目的がある。また、図9Aの実施形態に示すように、パイロットチャネルの電力増加と全体送信電力の減少を同時に行うこともできる。制御命令や一部データチャネルなどもTd時間区間に伝送されることができる。また、図9Aで基地局はTd時間区間の間パイロットチャネルだけを伝送することもできる。
【0053】 一方、Td時間区間の間基地局は一切の信号を伝送しなくて良い。即ち、基地局はパイロット信号さえも伝送しない。このような構造が図9Bの実施形態に示してある。即ち、図9Bの実施形態では平常時には信号が伝送されるが、時間区間Tdの間にはパイロット信号を含むいずれの信号も伝送されない。
【0054】 仮に、端末機の周囲に複数の基地局がある場合、基地局の送信電力が減少される区間Tdは各基地局間の同期化によって動作できる。このようなシステムの動作が図10A乃至図10Cに示してある。図10A乃至図10Cの実施形態では、各基地局がGPS(Global Positioning System)などによって同期化してある場合を仮定した。この時、各基地局の全体送信電力が増加される区間Tdは基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0055】 図10A乃至図10Cの実施形態では、基地局の全体送信電力だけを示し、パイロットチャネルの電力は図示しなかった。図10A及び図10Bの実施形態でパイロット信号の電力は数式3を満足する。また、複数個の基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を同一に設定できる。これにより、端末機は各基地局から受信するパイロットチャネル上のパイロット信号の受信レベルの比較を容易に行うことができる。図10A及び図10Bで、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力はTd区間の間変化されないと仮定する。
【0056】 図10Aの実施形態では、複数の基地局が同期化されて同時に基地局全体送信電力を下げる構造が示してある。図10Aの実施形態では基地局が全体送信電力を下げる時間区間Tdの間パイロットチャネルは続いて伝送される。この時、パイロットチャネルの電力は前記数式3を満足する範囲内で変更することができる。この時、各基地局のパイロットチャネルの電力を一定レベルに設定できる。図10Aでは、基地局A,B,Cの送信電力が時間区間Tdの間は平常時より各々ΔP3(A)、ΔP3(B)、ΔP3(C)ほど低い電力で伝送されている。
【0057】 そして、各基地局が全体送信電力を下げる時間区間Td(A)、Td(B)、Td(C)の時間幅は基地局の位置した環境、セルの大きさによって可変される。図10Aから得られる効果は、基地局の全体送信信号の電力を下げることによって基地局から送信するパイロットチャネルの電力と全体送信電力の比を瞬間的に増加させることにある。即ち、図4A及び図4Bではパイロットチャネルに割り当てられた電力を増加させることによって、パイロットチャネルの電力と全体送信電力の比を増加させたが、図11Aでは基地局の全体送信電力を減少させて同一の効果を得ている。また、図10Aの他の効果は、他の基地局から伝送されるパイロット信号の大きさが相対的に大きくなって端末機が他の基地局の信号をより容易に検出できる。
【0058】 図10Bは、基地局が特定時間の間全体送信電力を下げて伝送する方法を示した他の具現例である。図10Bの実施形態でも各基地局がGPSなどで互いに同期されたと仮定した。図10Bでは、従来の実施形態とは違って、全ての基地局がそれらの全体送信電力を下げるのではない。即ち、一つの基地局だけが全体送信電力を下げ、他の基地局は全体送信電力を変更しない構造である。しかし、実際に一つの基地局でない複数の基地局が電力を下げ、その他の基地局は正常的な動作を行うこともできる。図10Bは三つの基地局(基地局A,B,C)がある場合の実施形態である。この実施形態では各基地局毎に全体送信電力を下げる時間区間Tdの時間幅が各々異なる。図10Bでは、相異なる時間幅を有する時間区間Td(A)、Td(B)、Td(C)で示した。図10Bの実施形態では各基地局が交互に全体送信電力を下げている。しかし、残り基地局は正常的な全体送信電力で信号を伝送している。
【0059】 図10Cは、基地局が特定時間の間全体送信電力を下げて伝送する方法を多数の基地局が共存する地域で具現してさらに他の実施形態である。図10Cの実施形態では図9Bのように基地局の全体送信電力を一定時間の間‘0’に下げる。図10Cの実施形態では基地局が全体送信電力を下げる区間Tdの間その基地局はパイロットチャネル上のパイロット信号を含む全ての信号を一切伝送しない。その結果、基地局に隣接した端末機も他の基地局から受信される信号を検出できる。
【0060】 全体基地局を集合Sと仮定すれば、前記集合Sを複数の部分集合S1,S2,....,SMに分けて同時に特定部分集合に属した基地局に限って全体送信電力を特定時間区間の間減少させ、その他の基地局は全体送信電力を平常時と同一に保つ。この時、全体送信電力を減少させる基地局は前記全体送信電力が‘0’(送信中断を意味する)になるまで下げ続けられる。仮に、全体送信電力が‘0’まで減少されないと、基地局の全体送信電力が減少するTd区間の間、その基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力は数式3を満足する範囲内で変更される。ここで、Mは部分集合の数である。この時、各部分集合S1,S2,....,SMが互いに共通部分を有しないように設計しても良く、各部分集合間に共通部分が存在するよう設計することもできる。
【0061】 上述の如く、本発明は、予め設定した時間区間Tp又はTdの間基地局から伝送されるパイロット信号の電力を変更するか、全体送信電力を変更して特定時間の間パイロットチャネル電力と全体送信電力の比を平常時より増加させることによって、端末機が複数の基地局から受信する信号を容易に捕捉できるようにする。又は、該当基地局の送信を一時中断することによって基地局に隣接した端末機が他の基地局の信号を容易に捕捉できるようにする。しかし、パイロット信号の電力を増加させる方法と全体送信電力を減少させる方法とを結合すると、さらに大きな効果が得られる。このような結合された方法を図11A及び図11Bを参照してさらに詳細に説明する。
【0062】 図11Aはパイロット電力を増加させる方法と基地局の全体送信電力を減少させる方法を結合した構造に対する実施形態である。図11Aの実施形態では複数の基地局(基地局A,B,C)がGPSなどの方法で互いに同期されていると仮定した。図11Aの実施形態では、多数の基地局が隣接している場合、定められた時間に一部基地局はそれらの全体送信電力を減少させ、残り基地局はそれらのパイロット信号の電力を増加させて送信する。図11Aでは基地局が三つある場合についてのみ示したが、基地局の数は限定されない。図11Aには基地局が時間区間Tdの間順方向リンクを全く送信しない構造を示した。この時、基地局A,B,Cのパイロット信号の電力が増加される時間区間Tp(A)、Tp(B)、Tp(C)の時間幅と基地局A,B,Cの全体送信電力が減少された時間区間Td(A)、Td(B)、Td(C)の時間幅を基地局別に異に設定できる。また、図11Aの実施形態ではTp区間の間基地局の全体送信電力の変化がない場合を示したが、図4Bの実施形態のようにTp区間の間基地局の全体送信電力が増加することもできる。各基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が増加されるTp時間と全体送信電力を減少する区間Td時間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0063】 全体送信電力を下げない基地局の場合、パイロット信号を同一のレベルになるよう設定できる。図11Aを参照すれば、基地局Aが全体送信電力を下げる場合、基地局B,Cのパイロットチャネル上のパイロット信号の電力PWR(B)とPWR(C)を一致させる。これにより端末機は入力信号の相対的電力レベルを正確に測定できるようになる。また、各基地局A,B,Cがパイロット信号の電力を常に一定レベルまで増加させると、即ち、PWR(A)=PWR(B)=PWR(C)=K(Kは一定レベル)になると、端末機は、各基地局A,B,Cから受信する各基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力をより正確に測定できる。
【0064】 図11Aの実施形態では、Tpの間各基地局のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力が基地局全体送信電力の一部である場合を示したが、前述したようにパイロット信号の電力が基地局の全体送信電力レベルまで増加することもできる。
【0065】 図11Bの実施形態はパイロット信号の電力増加と基地局の全体送信電力減少を結合する他の実施形態を示している。図11Bでは基地局A,B,CがTd(A)、Td(B)、Td(C)で信号伝送を中断せず、一部チャネルを伝送している。図11Bでは前記時間区間Td(A)、Td(B)、Td(C)の間パイロットチャネルだけを伝送する場合を示したが、パイロットチャネルの以外に他のチャネルも伝送されることができる。そして、前記Td(A)、Td(B)、Td(C)の間には平常時とは異なるレベルにパイロット電力を変更して伝送することができる。即ち、Td時間では図9Aで説明した構造が、Tp時間区間では図4A及び図4Bで説明した構造が適用される。この時、基地局A,B,Cのパイロットチャネルの電力が増加される時間区間Tp(A)、Tp(B)、Tp(C)の時間幅と基地局A,B,Cの全体送信電力が減少される時間区間Td(A)、Td(B)、Td(C)の時間幅が基地局別に異に設定されることができる。
【0066】 前述の如く、本発明は予め設定した時間区間Tp又はTdの間基地局から伝送されるパイロット信号の電力を変更するか、全体送信電力を変更し、又はこれら二つの方法を結合して特定時間の間受信されるパイロットチャネルのチップエネルギパイロットEcと端末機の受信電力密度loの比を増加させて端末機が基地局から受信する信号を容易に捕捉できるようにする。
【0067】 前述したような本発明の実施形態による多様な構造で端末機は時間区間Tp又はTdの間受信信号を逆拡散して複数の基地局から受信した信号を検出し、受信信号レベル、伝ぱん遅延又は多重経路間の相対的伝ぱん遅延などを測定する。この時、端末機がどのパラメータを測定するかは、端末機が達成しようとする目的によって変わる。仮に、端末機と基地局間の距離を測定して位置推定を行うのがその目的であれば、端末機の主な測定パラメータは伝ぱん遅延になる。仮に、端末機の目的がフィンガー割当てやハンドオフであれば、主なパラメータは各多重経路の伝ぱん遅延と信号レベルになる。
【0068】 例えば、端末機が位置推定の目的を達成しようとすれば、端末機で測定されたパラメータ中伝ぱん遅延時間を用いて前記基地局と前記移動端末間の距離を測定し、前記距離に対する情報を通信中の基地局に送信する。これにより、通信中の基地局について前記距離情報から前記移動端末の位置を決定できる。また、フィンガー割当てやハンドオフなどのセット管理の目的を達成しようとする場合は、端末機は前記測定されたパラメータ中伝ぱん遅延時間及び信号レベル情報を用いて周辺基地局に対するセット管理を行う。
【0069】 端末機の受信器は、信号を逆拡散して探索する過程で広く使用されている直列探索器を使用することができる。しかし、既存に使用された直列探索器を使用すると、前記時間区間Tp又はTdを長く設定しなければならないという短所がある。前記時間区間Tp又はTdを縮めるための受信器の探索器は次のような方法で具現されて逆拡散と探索が行える。
【0070】 第一に、探索器に整合ろ波器(Matched Filter)を使用する。整合ろ波器は受信信号と局部的に生成した拡散符号との相関値を短時間に計算できる。しかし、整合ろ波器は、相関値は迅速に求められるものの、受信器の構造が複雑になり、電力消耗が増えるという短所がある。
【0071】 このような問題点から前記整合ろ波器は具現し難い。特に、パイロットチャネルの電力が低いと、入力信号と局部的に発生した拡散符号との相関値を計算する時、積分時間を長く設定すべきという短所がある。積分時間の長い整合ろ波器を端末機に具現するには限界がある。しかし、整合ろ波器が動作する時間と本発明で提案するパイロットチャネルと全体基地局の電力の比が一時的に変わる時間を一致させると整合ろ波器で相関値を求めるにかかる積分時間を著しく縮められる。この時、図5Aのように複数の基地局は順次的にパイロットチャネルと全体送信電力の比を変更し、端末機の整合ろ波器はパイロットチャネルの電力と全体送信電力の比を一時増加させた基地局の拡散符号で逆拡散が行える。勿論、図5Bのような構造でも整合ろ波器を用いて受信信号と拡散符号との相関値を計算することができる。この場合、逆拡散は基地局の拡散符号によって行っても良く、入力信号を記憶装置に貯蔵した後順次に行っても良い。
【0072】 第二に、時間区間Tp又はTd周囲の受信信号を受信器の記憶装置に貯蔵し、この信号と局部的に発生した拡散符号との相関値を計算する方法である。この方法は、受信信号を貯蔵するためのメモリが必要であるが、逆拡散する過程が簡単になり、電力消耗も減少する。ここで、探索器は直列探索器を使用すると仮定する。
【0073】 本発明の実施形態では第二の方法で探索器を具現する。本発明の実施形態による探索器の構造は図12のようである。
図12を参照すれば、本発明による探索器は、逆拡散器100、拡散符号発生器102、受信信号を貯蔵するための記憶装置104、エネルギ計算器106、制御装置108で構成される。制御装置108の制御によって記憶装置104は時間区間Tp又はTd周囲の入力信号を貯蔵する。制御装置108は時間区間Tp又はTdの近くで記憶装置104に入力信号を貯蔵するとの制御信号S1(Read/Write)を印加し、記憶装置のどの位置に貯蔵するかを表す制御信号S2(Adress)を印加する。入力信号が入る度に制御装置108は制御信号S2のアドレスを増加しながら入力信号を記憶装置104に貯蔵させる。記憶装置104に対する貯蔵が終わると、制御装置108は前記記憶装置104に貯蔵された信号を逆拡散器100に出力する。この時、制御装置108は制御信号S1を用いて記憶装置104に貯蔵された内容を出力させ、その位置は制御信号S2を通じて指定する。拡散符号発生器102は基地局の送信器から伝送した信号と同一の拡散符号を局部的に発生して逆拡散器100に印加する。逆拡散器100は記憶装置104に貯蔵されてから出力された受信信号と拡散符号発生器102から局部的に発生された拡散符号をかけて一定期間積分する。拡散符号発生器102は局部的に拡散符号(即ち、ウォルシ符号)などを発生する。エネルギ計算器106は、逆拡散された信号のエネルギを計算する。前記逆拡散された信号のエネルギの計算方法で主に使用される方法は、I,Q軸の逆拡散された値の自乗の和、即ちI2+Q2を求めることである。この値が受信されたパイロットチャネルのEc/loである。ここで、Ecは受信信号のチップ当たりエネルギを示し、loは受信された全体CDMA信号の電力スペクトル密度を示す。
【0074】 図13は、図12に示した探索器中逆拡散器100の構成図である。図13で、全ての信号は複素数の形態で表示される。図13の実施形態では、図4の順方向リンクのようにパイロットチャネルが1個の拡散符号で拡散された場合を示している。
【0075】 前記図13を参照すれば、乗算器110は入力される信号にPN拡散符号をかけて逆拡散する。乗算器112は前記乗算器110から出力される逆拡散信号と対応する直交符号をかけて直交復調する。累積器(accumulator)114は前記乗算器112の出力をシンボル単位に累積して出力する。
【0076】 図14は、図7及び図8のように複数個の異なる拡散符号でパイロット信号が拡散された場合、これを逆拡散する本発明の第1実施形態による受信器の逆拡散器の構造を示す図である。前記図14の第1実施形態では、基地局のパイロットチャネルが図8のように複数の直交符号W'0,W'1,....,W'nで拡散された後、一つの共通のPN拡散符号で拡散された場合の逆拡散器の実施形態を示している。前記図14でも全ての信号は複素数形態の信号である。
【0077】 前記図14を参照すれば、乗算器210は受信信号にPN拡散符号をかけて逆拡散する。乗算器220〜22Nは前記乗算器210から出力される逆拡散信号を受信し、逆拡散信号に各々対応される直交符号W0'〜WN'をかけて直交復調する。累積器230〜23Nは各々対応する前記乗算器220〜22Nの出力を入力し、一定時間入力を累積して出力する。この時、各累積器の累積時間は各累積器毎に異なっても良い。これはW0'で拡散されるパイロット信号のように平常時にも続いて伝送されるチャネルはより長い時間累積できるからである。この場合、受信器でかけられる利得は前記累積時間を考慮して変更されるべきである。本発明の実施形態では各直交符号チャネルを受信するための累積器の累積区間は一定であると仮定した。乗算器240〜24Nは各々対応される累積器230〜23Nの出力と各々対応する複素数利得G0〜GNの位相を補償するための前記複素数利得G0〜GNの複素共役(complex conjugate)G0*〜GN*をかけて出力する。加算器250は前記乗算器240〜24Nの出力を加算出力する。自乗器(squarer)260は、加算器250の出力を二乗してエネルギ値に変換出力する。乗算器270は前記自乗器260の出力を正規化(normalize)させるために前記自乗器260の出力と各チャネルの利得の大きさの自乗の和をかけて出力する。
【0078】 前記図14に示すように、入力信号は乗算器210でPN拡散符号とかけられて逆拡散され、前記逆拡散された信号は乗算器220〜22Nで各々対応する直交符号とかけられて直交復調される。そして、前記乗算器220〜22Nから出力される信号は各々対応する累積器230〜23Nに入力されてシンボル単位に累積された後出力される。その後、乗算器240〜24Nは前記累積器230〜23Nの出力と各々対応する利得G0*〜GN*をかけて各直交チャネルにかけられた複素数利得の位相成分を補償する役割を果たす。このように位相補償された信号は加算器250で加算出力され、自乗器260は前記加算器250で加算された受信信号をエネルギ値に変換出力する。その後、乗算器270は前記加算器250の出力利得を正規化するために前記加算器250の出力利得と
【数13】
をかけて出力する。即ち、前記利得補償のためにかける値は各直交符号の複素数利得Gi(i=0,1,2,...,n)の大きさの自乗の和/1である。ここで、前記乗算器270は良好な利得補償を得るために使用される。
【0079】 前記図14のような逆拡散器の構成では、受信信号を逆拡散した後シンボル単位に累積し、累積された信号のエネルギを求める。
【0080】 図14の逆拡散器は、(n+1)個の逆拡散器が並列に受信信号を逆拡散する。しかし、受信器は基地局から伝送した(n+1)個の直交符号の一部だけを逆拡散することもできる。即ち、若干の性能劣化が生じても受信器は図7でパイロットチャネルに割り当てた直交符号の一部又は全部について逆拡散を行うことができる。
【0081】 図15は、本発明の第2実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成図であって、基地局の送信器でパイロットチャネルを複数の直交符号を用いて拡散伝送する時、これを受信する端末機の逆拡散器の構成を示す図である。前記第2実施形態による逆拡散方法は、入力信号を複数個の拡散符号で同時に逆拡散する前記図14の構造とは違って、同一な拡散符号を有する入力信号をグループ化して処理することによって電力消耗を減少することにその目的がある。図15は直交符号2個を使用した場合を示しているが、この構造はそれ以上の複数の直交符号についても拡張可能である。前記図15で全ての信号は複素数形態の信号である。
【0082】 図15を参照すれば、乗算器310は入力信号にPN拡散符号をかけて入力信号を逆拡散する。乗算器320は任意の直交符号と前記乗算器310の出力をかけて直交復調した出力を発生する。ここで、前記乗算器320に印加される直交符号をW0'と仮定する。スイッチ制御器380は前記直交符号W0'及びW1'を入力し、直交符号のチップ単位に二つの直交符号を探索してW0'(i)=W1'(i)なら、第1経路を選択するための制御信号を発生し、W0'(i)≠W1'(i)であれば第2経路を選択するための制御信号を発生する。直交符号W0'(i)は直交符号W0'のi番目のチップを意味し、W1'(i)は直交符号W1'のi番目のチップである。スイッチ381は、入力端が前記乗算器320に連結され、第1出力端が第1経路Aに連結され、第2出力端が第2経路Bに連結される。前記スイッチ381はスイッチ制御器380の出力によって前記乗算器320の出力を第1経路A又は第2経路Bにスイッチング出力する。
【0083】 累積器330は第1経路Aに連結されて入力される信号をシンボル単位に累積出力する。乗算器340は前記累積器330の出力に複素利得(G0+G1)*をかけて第1経路Aに出力される信号の位相利得を補償する。前記第1経路Aにスイッチング連結される信号は同一の符号のチップで構成された直交符号を有する。累積器331は第2経路Bに連結されて入力される信号をシンボル単位に累積出力する。乗算器341は前記累積器331の出力に複素利得(G0−G1)*をかけて第2経路Bに出力される信号の位相利得を補償する。前記第2経路Bにスイッチング連結される信号は相異なる符号のチップから構成される直交符号を有する。加算器350は、前記乗算器340,341の出力を加算出力する。自乗器360は前記加算器350の出力を二乗してエネルギ値に変換出力する。乗算器370は前記自乗器360の出力を正規化させるために、自乗器360の出力と
【数14】
をかけて出力する。
【0084】 まず、理論的な面から図15の動作について調べてみる。ここで、前記図15で使用される直交符号W0及びW1の長さは8チップ(i=8)と仮定する。W0'のパターンを+1,+1,+1,+1,−1,−1,−1,−1と、W1'のパターンを+1,+1,−1,−1,+1,+1,−1,−1と仮定すれば、前記直交符号W0及びW1は下記の表1で示せる。
【表1】
【0085】 そして、逆拡散器の入力信号をr1,r2,r3,r4,r5,r6,r7,r8と仮定し、各直交符号にかけられた利得をG0,G1と仮定すれば、W0'で逆拡散された信号は次のように表現可能である。
Y0=G0*(r1+r2+r3+r4-r5-r6-r7-r8) Y1=G1*(r1+r2-r3-r4+r5+r6-r7-r8) この時、最終的な逆拡散器の出力はY0+Y1になる。
【0086】 前記直交符号W0',W1'は、1,2,7,8番目の位置では同一のチップ成分を有し、3,4,5,6番目の位置では異なるチップ成分を有する。最終的な逆拡散器の出力Y0+Y1の成分を、直交符号W0'とW1'の各チップ成分が同一か否かによって分類する。これをXO,X1と仮定すれば次のようである。
X0=(G0*+G1*)(r1+r2-r7-r8) X1=(G0*-G1*)(r3+r4-r5-r6) この時、X0+X1=Y0+Y1になる。前記式に示すように、入力を各直交符号のチップ成分の組合せによって分類することによって逆拡散時に行われる足算の数が縮められる。これは、短い直交符号ではあまり効果がないが、直交符号の長さが増加するほど効果が上昇する。
【0087】 前述した内容をハードウェア構造から示したのが図15である。前記図15で、入力される信号は乗算器310でPN拡散符号とかけられた後、乗算器320で直交符号W0'とかけられる。その後、スイッチ制御器380は二つの直交符号の各チップ成分が同一か否かを判断してスイッチ制御信号を発生し、スイッチ381は前記スイッチ制御信号に基づいて乗算器320の出力を二つの累積器330,331に選択的に出力させる。この時、前記PN拡散符号とかけられた後直交符号W0'とかけられた信号は、二つの直交符号W0'、W1'のチップ成分が同一である場合、第1経路Aに位置した累積器330に入力され、二つのチップ成分が異なると、第2経路Bに位置した累積器331に入力される。そしてスイッチ381によって分けられた各信号は対応する累積器330,331でシンボル単位に加算される。その後、乗算器340は前記累積器330の出力にG0*+G1*の利得をかけて出力し、乗算器341は前記累積器331の出力にG0*-G1*をかけて出力する。加算器350は前記二つの乗算器340,341の出力を加算出力する。前記加算器350の出力は自乗器360で二乗してエネルギ値に変換され、乗算器370は前記乗算器340,341で利得をかけて得られた結果値を正規化するために自乗器360の出力と
【数15】
をかけて出力する。
【0088】 前述した受信器の構造で、多数の拡散符号でパイロット信号が拡散されて伝送される場合、端末機は各直交符号に割り当てられた電力の比又は利得の値を知るべきである。これは標準化過程で予め定められても良く、基地局がシステムパラメータで端末機に知らせることもできる。又は、受信器が簡単なアルゴリズムを通じてこれを測定することもできる。これは各直交符号の逆拡散された信号のエネルギの比を求めて測定できる。
【0089】 図16は、前記図7及び図8のように多数の異なる拡散符号でパイロット信号を拡散する場合、これを逆拡散する本発明の第3実施形態による受信器の逆拡散器構造を示す図である。前記図16の第3実施形態では基地局のパイロットチャネルが図8のように多数の直交符号W0'、W1',...,Wn'で拡散された後、一つの共通PN拡散符号で拡散された場合の逆拡散器の他の実施形態を示している。前記図16でも全ての信号は複素数形態の信号である。
【0090】 図16を参照すれば、乗算器210は受信信号にPN拡散符号をかけて逆拡散する。乗算器220〜22Nは前記乗算器210から出力される逆拡散信号を受信し、逆拡散信号に各々対応する直交符号W0'〜WN'をかけて直交復調する。累積器230〜23Nは各々対応する前記乗算器220〜22Nの出力を入力してシンボル単位に累積して出力する。自乗器240〜24Nは各々対応する累積器230〜23Nの出力を二乗してエネルギ値に変換出力する。加算器250は前記自乗器240〜24Nの出力を加算出力する。
【0091】 前記図16のような逆拡散器の構成は、受信信号を逆拡散した後、シンボル単位に累積してエネルギ値を求めた後結合する方式である。これは、前記図12の逆拡散器とエネルギ計算器を詳細に示したものである。図16の逆拡散器及びエネルギ計算器は他の逆拡散器の構造とは違って、各チャネルのエネルギを各々計算した後、これを加算する構造である。前述した図14及び図15の構造では各チャネルの逆拡散された値をコヒーレントに(coherently)加算したが、図16のような構成を有する逆拡散器は各チャネルのエネルギを計算してこれを加算する。この場合、各チャネルの逆拡散された値をコヒーレントに加算する構造に比べて若干の性能劣化はあるが、この構造は各チャネルの利得を知らなくても各基地局から受信されたパイロットチャネルの電力比が求められるという長所がある。
【0092】 図17は、本発明の第4実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成を示す図である。図17の実施形態では基地局のパイロットチャネルが図8のように多数の互いに直交を成している(n+1)個の直交コードW0',W1',...,Wn'で拡散された後、一つの共通のPN拡散符号で拡散された場合の逆拡散器を示している。図8の逆拡散器は、入力信号とPN拡散符号をかける一つの乗算器120と、(n+1)個の相異なる直交符号とかけて逆拡散するn+1個の乗算器122−0,122−1,....,122−nと、相異なる直交チャネルの信号を一定時間累積するn+1個の累積器124−0、124−1,....,124−nと、基地局送信器で各直交チャネルにかけられた位相を補償する(n+1)個の乗算器126−0,126−1,....,126−nと、(n+1)個の乗算器126−0,126−1,....,126−nの各出力信号を加算する加算器128とで構成する。入力信号は乗算器120でPN拡散符号とかけられた後、n+1個の乗算器122−0,122−1,....,122−nで対応する相異なる直交コードW0'〜WN'とかけられる。乗算器122−0,122−1,....,122−nの出力信号は各々に対応するn+1個の累積器124−0,124−1,....,124−nで一定時間累積されて逆拡散された後、各々対応する乗算器126−0,126−1,....,126−nに出力される。前記乗算器126−0,126−1,...,126−nは送信器で各直交チャネルにかけられた複素数利得の位相成分を補償する。位相補償のためにかける値は、各直交符号の複素数利得Gi(i=0,1,2,....,n)の複素共役をその信号の大きさで分けた値、即ちGi*/|Gi|である。前記乗算器126−0,126−1,....,126−nの出力信号は加算器128で加算されて逆拡散された信号として出力される。
【0093】 IMT−2000標準化過程で、周波数間ハードハンドオフのために隣接周波数探索を行う場合、端末機は受信する周波数f1信号受信を一時中断し、探索しようとする隣接周波数f2に移動した後、探索しようとする隣接周波数f2の入力信号を記憶装置に貯蔵する。その後、端末機は以前に受信した周波数f1に移動し、以前に受信していた周波数信号を受信し続ける。この時、端末機は隣接周波数の入力を貯蔵するための記憶装置を必要とする。仮に、この隣接周波数の入力を記憶装置に貯蔵する区間を基地局のパイロットチャネルの電力と全体送信電力の比を一時増加させるTp又はTd区間と一致させると、隣接周波数の入力を貯蔵するに必要な記憶装置の大きさが著しく縮められる。仮に、伝ぱん遅延による効果が無視できると仮定し、パイロットチャネル上のパイロット信号の電力が基地局全体送信電力の−12dBであれば、既存の構造で入力を4000チップ程度貯蔵して得る効果と同一の効果を、Tp時間の間256チップや512チップ程度貯蔵するだけでも得られる。図18には周波数間ハードハンドオフのための隣接周波数探索に対する実施形態が示してある。
【0094】 図18の実施形態では、各基地局がパイロットチャネルの電力を定められた時間区間Tpの間増加させている。勿論、全体基地局電力を一時減少してパイロットチャネル上のパイロット信号の電力と基地局の全体送信電力の比を平常時より一時増加させる図9A及び図9Bのような構造でも同一の効果が得られる。図18R>8で各基地局はGPSなどで時間同期されたと仮定する。多数の基地局は定められた時間Tpに同時にパイロットチャネルの電力を一時増加させる。端末機はこの時間の信号を記憶装置に貯蔵する。端末機は平常時にはf1周波数の入力信号を受信する。仮に、隣接周波数f2の信号を探索する必要が発生すると、受信器は周波数f1の信号受信を一時中断し、短い時間Tt1の間隣接周波数f2に移動する。周波数f2に入力される信号が安定化したら端末機は隣接周波数f2の入力信号をTsの間記憶装置に貯蔵する。この時、端末機が隣接周波数f2の入力を記憶装置に貯蔵する時間Tsは、基地局がパイロットの電力を一時増加させるTp区間と一致する。隣接周波数f2の入力を記憶装置に貯蔵する過程を終えた端末機は、周波数f1に再び移動する。この時、周波数f1に移動して周波数を安定化させるに所要される時間をTt2と仮定した。f1周波数の周波数が安定化したら端末機は周波数f1の信号受信を続きながら記憶装置に貯蔵された信号から隣接周波数f2の探索を行う。図18の実施形態では、隣接周波数f2に対する探索が、Tt2の後に始まるものと例示したが、実際には記憶装置に貯蔵が完了されたTsの以後から行うこともできる。
【0095】 図18の実施形態では、パイロット信号の電力を一時増加させる区間Tpと端末機が隣接周波数探索のために隣接周波数の信号を記憶装置に貯蔵する区間を一致させることによって、端末機に必要な記憶装置の大きさが縮められる上に、端末機の電力消耗も減少できる。
【0096】 上述した本発明の実施形態では、基地局が所定区間にパイロット信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させて信号を送信することによって端末機が基地局の信号を容易に捕捉できるようにした。また、本発明の他の実施形態では、基地局が所定区間に特定データチャネル上の信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させることによって、端末機が基地局の信号を容易に捕捉できるようにした。
【0097】 本発明の他の実施形態では、端末機の有効な探索のために、特定時間区間の間特定データチャネルChi上の信号の電力を増加させ、この区間の信号を端末機が逆拡散して多数の基地局信号を検出し、各基地局から受信する多重経路信号の信号レベル、遅延又は経路間の相対的遅延などを測定する。
【0098】 ここで、‘特定データチャネル’とは、本発明の次の実施形態で付加情報を伝送するための順方向共通チャネルであって、設定された時間でデータチャネル上の電力が増加され、電力の増加される区間は基地局と端末機間に予め約束されているべきである。
【0099】 図19A及び図19Bは、本発明の他の実施形態による順方向チャネルの構造を示す図であって、基地局は特定時間区間Tppの間前記特定データチャネルの電力を増加させて伝送し、これを通じて端末機が複数の基地局の信号を捕捉できるようにする。本実施形態では、前述したように特定時間区間の間電力が増加する特定データチャネルを付加情報を伝送するための順方向共通チャネルと仮定する。このチャネルは、前記特定時間区間Tppの間増加された電力のデータシンボルに符号化又はインタリービングされなかった情報を伝送するチャネルであり得るが、この時、伝送される情報は、システムの設定が変更されたからシステムの設定情報を更新するとの指示などになり得る。そして、特定時間区間Tppの間電力が増加するデータチャネル上の信号はTpp時間にのみ伝送され、その他の時間には伝送されなくても良い。即ち、端末機内の探索器の動作のために高い電力で伝送するチャネル上の信号はTpp時間にのみ存在し、他の時間には存在しなくても良い。
【0100】 まず、図19Aを参照すれば、基地局は予め設定した時間区間で一部データチャネル上の信号の電力を増加する。このような図19Aの実施形態では基地局の全体送信電力を変化させない。即ち、他のチャネル上の信号の電力を下げるか、又は伝送しなく、残り電力は高い電力のデータシンボルを伝送するチャネルに割り当てた。この時、より有効なセット管理のために、時間区間Tppの間には全体基地局の送信電力を高い電力で伝送されるデータチャネルのシンボルに割り当てることもできる。仮に、パイロットチャネルが存在すると、パイロット信号を除いた残り送信電力をデータチャネルのシンボルに割り当てることができる。
【0101】 Tppを除いた正常区間でデータチャネルの電力は‘0’に設定できる。即ち、本発明のデータチャネルはTpp時間区間で伝送される。Tpp区間での電力増加は、特定順方向共通チャネルの電力に比例する。例えば、Tpp区間での電力増加は、パイロットチャネルが存在する場合、順方向共通パイロットチャネルの電力レベルに比例する。
【0102】 図19Aでは、時間区間Tppの間電力が増加する特定データチャネルを除いた他のデータチャネル上の信号が伝送されなかったり、低い電力で伝送される例を示している。また、前記データチャネルの電力が増加される時間区間Tppが二つのデータフレームの境界に跨って位置している。これは電力が増加するチャネルを除いた他のデータチャネルが平常時より低い電力で伝送されることから発生する性能劣化を防止するためのものであって、性能劣化が一つのフレームに集中的に発生するのを防止する。また、二つのデータフレームの均一の性能のためにTpp区間を各データフレーム当たりTpp/2になるよう均等分配した。この時、基地局が特定データチャネルの電力を上昇する時間区間Tppとその位置を端末機が予め知っているべきである。
【0103】 前記基地局が特定データチャネルの電力を増加させる時間区間Tppについては、図4Aに基づいて説明された時間区間Tpに対する説明と同一であるために、その詳細な説明は省略するものとする。
【0104】 図19Bでは、特定データチャネルの電力を時間区間Tppの間増加させる他の具現例が示してある。図19Bでは、特定データチャネルの電力が増加される時間区間Tppの間にデータチャネルを伝送するが、平常時より基地局の全体送信電力をΔP22ほど増加した。この時、時間区間Tppの間特定データチャネルの電力をΔP11ほど増加する。ここでΔP22はΔP11と同一であっても良く、異なっても良い。即ち、図19Bの具現例の特徴は、基地局の全体送信電力と特定データチャネル上の信号の電力が同時に増加されるという点にある。その結果、特定データチャネルの電力と基地局全体送信電力の比が平常時より一時的に増加する効果がある。この時、平常時の基地局の全体送信電力密度をIor、特定データチャネルのチップ当たりエネルギをデータチャネルEcと仮定すれば、下記の数式4の条件を満足する。
【数16】
前記数式4は、データチャネルの電力と基地局の全体送信電力の比が平常時より一時上昇する事実を示している。
【0105】 そして、図19Bのような具現例でも特定データチャネル上の信号の電力が基地局の全体送信電力(=平常時の基地局の全体送信電力+ΔP22)まで上昇されることができる。この場合、基地局は特定データチャネル信号だけを伝送し、他のチャネルは穿孔する。
【0106】 図19Bの具現例でも、図19Aの具現例と同様に、特定データチャネル上の信号の電力が増加される時間区間Tppが二つのデータフレームに跨って位置している。そして、特定データチャネル上の信号の電力が増加される時間区間Tppとその位置を端末機が知っているべきである。前記Tpp時間区間は、基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0107】 仮に、端末機の周囲に複数の基地局が存在すると、特定データチャネルの電力が増加される時間区間Tppは各基地局間に同期化されて複数の基地局が同時に特定データチャネル上の信号の電力を増加させることができる。また、複数の基地局が交互に特定データチャネル上の信号の電力を増加することもできる。各基地局の特定データチャネルの電力が増加されるTpp時間区間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0108】 図19Cは、特定データチャネル上の信号の電力を時間区間Tppの間増加させるさらに他の具現例を示している。図19Cでは、時間区間Tppでのみ特定データチャネル上の信号を伝送し、残り区間では特定データチャネル上の信号を伝送しない。前記Tppで伝送されるデータシンボルは符号化又はインタリービングされなかった情報になり得る。この場合、前記Tpp区間で基地局の全体送信電力は平常時よりΔP22ほど増加される。この時、時間区間Tppの間特定データチャネル上の信号の電力はPWR_Sほど増加する。ここで、ΔP22はPWR_Sと同一であっても良く、異なっても良い。即ち、図19Cの具現例の特徴は、前記Tppの間前記特定データチャネルの信号が伝送されると、基地局の全体送信電力が同時に変更されるという点にある。その結果、特定データチャネル上の信号の電力と基地局全体送信電力の比が平常時より一時的に増加する。そして、図19Cのような具現例でも特定データチャネル上の信号の電力が基地局の全体送信電力(=平常時の基地局の全体送信電力+ΔP22)まで上昇される。この時、基地局は、特定データチャネルだけを伝送し、他のチャネルは穿孔する。
【0109】 前記図19Cの具現例でも、図19Aの具現例と同様に、特定データチャネル上の信号が伝送される時間区間Tppが二つのデータフレームに跨って位置している。そして、基地局が特定データチャネルの信号を伝送する時間区間Tppとその位置を端末機が知っているべきである。特定データチャネルの信号が伝送されるTpp時間区間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0110】 図19Dの具現例では時間区間Tppの間電力が増加する特定データチャネル上の信号と一定した電力レベルのパイロットチャネル上の信号を除いた他のデータチャネル上の信号が伝送されなかったり、低い電力で伝送される例を示している。
【0111】 仮に、端末機の周囲に複数の基地局が存在すると、特定データチャネルの信号が伝送されて送信電力が増加される時間区間Tppは各基地局間に同期化され、これにより多数の基地局は同時に特定データチャネルの信号の電力を増加させることができる。また、多数の基地局が交互に特定データチャネルの信号の電力を増加することもできる。各基地局の特定データチャネルの信号伝送によって送信電力が増加されるTpp時間区間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0112】 図20A及び図20Bは、複数のタイミングが同期化されている基地局間の動作を示している。前記図20A及び図20Bでは特定データチャネルの電力だけを示し、全体基地局の電力は図示しなかった。また、前記図20A及び図20Bで、Tpp時間区間の間全体基地局の送信電力は、前記図19Aの実施形態と同様に、平常時のレベルで伝送することもでき、図19B及び図19Cの実施形態のようにΔP22ほど増加させても良い。しかし、重要なのは、前記数式4に示すように、Tpp区間の間他の基地局の全体送信電力から特定データチャネルの信号の電力が占める比率が平常時より一時上昇するという点である。
【0113】 図20A及び図20Bの具現例による具体的説明は、図5A及び図5Bの具現例による動作説明とほぼ同一であるために省略する。即ち、図5A及び図5Bの‘パイロットチャネル上のパイロット信号の電力’を‘特定データチャネル上の信号の電力’に対応させ、図5A及び図5Bの時間区間‘Tp’を‘Tpp’に対応させて説明すれば図20A及び図20Bの具現による具体的説明になる。
【0114】 一方、特定データチャネルの信号の電力を上昇することから得る効果も、図6のパイロットチャネル上のパイロット信号の電力を上昇させることから得る効果に対する説明と同一であるために、それに対する具体的説明を省略する。
【0115】 図21では本発明の他の実施形態によって特定データチャネル上の信号の電力を一時増加させる基地局送信器の構成を示している。前記基地局送信器の構成を調べてみれば、特定データチャネル以外の他のチャネル伝送器も含まれている。前記基地局送信器は、特定データチャネルの送信器、パイロットチャネル、同期チャネル、ページングチャネル、M個のトラヒックチャネル送信器から構成されている。
【0116】 前記図21を参照すれば、指定された時間になると、時間制御器181は各チャネルの利得を制御する。前記特定データチャネルの電力が一時増加する図19A乃至図19Cの実施形態の場合、Tpp時間になると、時間制御器181は各チャネルの利得を調整して特定データチャネル上の信号を平常時より高い電力で伝送させる。この時、Tpp時間区間の間他のチャネルの送信電力は基地局全体の送信電力を満足する範囲内で変更させる。前記図21では、前記特定データチャネル上の信号の電力を特定時間の間増加させる構造に対する基地局送信器を説明したが、前記図21のような基地局送信器の構造は、提案される本発明の全ての構造でも各チャネルの利得を適切に調整することによって適用できる。
【0117】 図21を参照して基地局送信器の動作を調べてみれば、全部‘1’(all 1's)であるパイロット信号は、乗算器180でパイロットチャネルに割り当てられた直交コードW0'とかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器182で利得G0とかけられる。前記利得制御器182の出力は加算器170で他のチャネルの送信信号と加算され、乗算器188で共通の拡散コードであるPN拡散コードとかけられて伝送される。
【0118】 付加情報を伝送する特定データチャネル上の信号は、乗算器184で特定データチャネルに割り当てられた直交コードWchiとかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器186で利得Gchとかけられる。前記利得制御器186の出力は加算器168で他のチャネルの送信信号と加算された後、PN拡散コードとかけられて伝送される。ここで、前記特定データチャネル上の信号はTpp時間区間で送信電力を増加させて出力するか、Tpp時間区間でのみ伝送することもできる。前記特定データチャネルは順方向共通チャネルになり得る。
【0119】 同期チャネルデータシンボル信号は、乗算器150で直交コードWsとかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器152で利得Gsとかけられる。前記利得制御器152の出力は加算器166で加算され、乗算器188で共通の拡散コードであるPN拡散コードとかけられて伝送される。
【0120】 ページングチャネルデータシンボル信号は、乗算器154で直交コードWPとかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器156で利得Gpとかけられる。前記利得制御器156の出力は加算器164で加算され、乗算器188で共通の拡散コードであるPN拡散コードとかけられて伝送される。
【0121】 トラヒックチャネル1のデータシンボル信号は、乗算器158−1で直交コードWT1とかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器160−1で利得GT1とかけられる。前記利得制御器160−1の出力は加算器162で加算され、乗算器188で共通の拡散コードであるPN拡散コードとかけられて伝送される。
【0122】 トラヒックチャネルMのデータシンボル信号は、乗算器158−Mで直交コードWTMとかけられて拡散され、前記時間制御器181によって動作時間が制御される利得制御器160−Mで利得GTとかけられる。前記利得制御器160−Mの出力は加算器162で加算され、乗算器188で共通の拡散コードであるPN拡散コードとかけられて伝送される。
【0123】 前記図21では特定時間区間の間前記特定データチャネルを平常時より高い電力で伝送する構造の送信器について説明した。この構造は前記図19A乃至図19Dの実施形態の以外に、後述する全ての構造に共通適用できる。
【0124】 順方向リンクに伝送する複数個の基地局信号を端末機が捕捉する時の最大の難題は、基地局に隣接した端末機が該当基地局から莫大な電力の信号を受信するために、他の基地局の信号を検出できないということである。即ち、隣接している基地局から伝送される信号が遠く離れた基地局から伝送される信号に干渉として作用し、これによって端末機は遠く離れた基地局の信号を検出できなくなる。このような問題を解決するために、本発明の実施形態では基地局から伝送する全体電力を一定時間Tddの間下げる方法と、特定データチャネルの電力を変更する方法とを結合して特定データチャネルと全体基地局送信電力の比を制御する構造を提案する。
【0125】 図22では基地局の全体送信電力をTdd時間区間で下げて伝送する方法の実施形態を示している。該当基地局によって時間区間Tddの間には一部チャネルの信号が平常時より低い電力で伝送されるか、全く伝送されない。基地局の送信電力が減少される時間区間Tddは予め基地局と端末機間に約束されている。基地局の全体送信電力が減少されるTdd時間区間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0126】 図22の実施形態では、Tdd時間区間の間基地局が平常時より低い電力で信号を伝送している。前記図22を参照すれば、前記Tdd時間区間で基地局の全体送信電力も平常時よりΔP33ほど下げて伝送され、特定データチャネル上の信号の電力も変更させることができる。図22では、前記特定データチャネル上の信号の送信電力をΔP44ほど増加させている。この時、平常時の基地局の全体送信電力密度をIor、特定データチャネルのチップ当たりエネルギを特定データチャネルのEcと仮定すれば、下記の数式5の条件を満足する。
【数17】
【0127】 前記数式5は、時間区間Tddの間前記特定データチャネル上の信号の電力と全体基地局の電力の比が平常時より一時増加するのを意味する。前記図22の具現例では、前記基地局の全体送信電力を減少させ、これによって特定データチャネル上の信号の電力を数式5を満足する範囲内で変化させて全体的に特定データチャネル上の信号の電力と全体基地局の出力の比が一時的に増加される。図19A乃至図19Cの具現例は、特定データチャネル上の信号の電力増加を通じて特定データチャネル上の信号と全体送信電力の比を制御するに主な目的があるに対し、図22の実施形態は全体送信電力を下げて特定データチャネル上の信号と全体送信電力の比を制御するに主な目的がある。また、図22の実施形態に示すように、特定データチャネル上の信号の電力増加と全体送信電力の減少を同時に行うこともできる。また、前記図22のような具現例で、基地局はTdd時間区間の間に特定データチャネル上の信号だけを伝送することもできる。そして、パイロットチャネル上の信号が連続的に伝送される場合、パイロット信号に割り当てられた電力を除いた全ての基地局の送信電力を特定データチャネルに割り当てることもできる。
【0128】 仮に、端末機の周囲に複数の基地局があると、基地局の送信電力が減少される時間区間Tddは各基地局間の同期化によって動作できる。これに対する説明を図23A及び図23Bに示した。前記図23A及び図23Bの実施形態には各基地局がGPSなどによって同期化されている場合を仮定した。この時、各基地局の全体送信電力が減少されるTdd時間区間は基地局によって指定されても良く、周期的に定められても良い。
【0129】 図23A及び図23Bの実施形態では、基地局の全体送信電力だけを示し、特定データチャネル上の信号の電力は図示しなかった。前記図23A及び図23Bの実施形態で特定データチャネル上の信号の電力は前記数式5の条件を満足する。また、複数の基地局の特定データチャネル上の信号の電力を一定比率に設定できる。例えば、各基地局の特定データチャネル上の信号の電力をパイロットチャネルの一定比率に設定できる。これは、端末機が各基地局から受信するパイロットチャネルの受信レベルを容易に比較するためである。図23A及び図23Bの実施形態では、特定データチャネル上の信号の電力はTdd区間の間変化されないと仮定した。
【0130】 図23A及び図23Bの具現例による具体的説明は、図10A及び図10Bの具現による具体的動作説明とほぼ同一であるために省略する。即ち、図10A及び図10Bの‘パイロットチャネル上のパイロット信号の電力’を‘特定データチャネル上の信号の電力’に対応させ、図10A及び図10Bの時間区間‘Td’を‘Tdd’に対応させて説明すれば図23A及び図23Bの具現による具体的な説明になる。
【0131】 上述の如く、本発明の実施形態は、予め設定した時間区間Tpp又はTddの間基地局から伝送される特定データチャネル上の信号の電力を変更するか、全体送信電力を変更して特定時間の間特定データチャネル上の信号の電力と全体送信電力の比を増加させて端末機が多数の基地局から受信する信号を容易に捕捉できるようにする。また、該当基地局の信号送信を一時中断することによって基地局に隣接した端末機が他の基地局の信号を容易に捕捉できるようにする。しかし、特定データチャネルの電力を増加させる方法と全体送信電力を減少させる方法を結合すると、その効果が倍加する。このような結合方法が図24A及び図24Bに示してある。
【0132】 図24A及び図24Bの具現による具体的説明は図11A及び図11Bの具現による具体的動作説明とほぼ同一であるために省略する。即ち、図11A及び図11Bの‘パイロットチャネル上のパイロット信号の電力’を‘特定データチャネル上の信号の電力’に対応させ、図11A及び図11Bの時間区間‘Tp’を‘Tpp’と、‘Td’を‘Tdd’に対応させて説明すると、図24A及び図24Bの具現による具体的な説明になる。
【0133】 上述の如く、本発明の実施形態では予め設定された時間区間Tpp又はTddの間基地局から伝送される特定データチャネル上の信号の電力を変更するか、全体送信電力を変更するか、又はこれら二つの方法を結合することによって特定時間の間特定データチャネルのチップエネルギEcと端末機の受信電力密度loの比を増加させて端末機が基地局から受信する信号を容易に捕捉できるようにする。
【0134】 前記本発明の他の実施形態による多様な構造で、端末機は、時間区間Tpp又はTddの間受信信号を逆拡散して複数の基地局から受信した信号を検出し、受信信号レベル、伝ぱん遅延又は多重経路間の相対的伝ぱん遅延などを測定する。この時、端末機は特定データチャネル上の信号を逆拡散して各基地局から受信した信号を検出できる。仮に、パイロット信号が特定データチャネルと同時に伝送されると、パイロットチャネルと特定データチャネルの信号レベルを結合して各基地局の信号を検出することもできる。本発明の受信器は、特定データチャネル上の信号を逆拡散して各基地局の信号を検出する構造を有する。この時、端末機がどのパラメータを測定するかは端末機が達成しようとする目的によって可変される。仮に、端末機が基地局との距離を測定してその位置を推定するのが目的であれば、端末機の主な測定パラメータは伝ぱん遅延になる。仮に、端末機の目的がフィンガー割当てやハンドオフであれば、各多重経路の伝ぱん遅延と信号レベルが測定パラメータになる。例えば、位置推定のために、端末機は、測定されたパラメータの中から伝ぱん遅延を用いて基地局と端末機間の距離を推定して端末機と通信中の基地局に前記距離に対する情報を伝送する。従って、通信中の基地局に対する端末機の位置は前記距離情報によって決定される。また、フィンガー割当て又はハンドオフのための管理において、端末機は、前記測定されたパラメータの中から伝ぱん遅延及び信号レベルを用いて隣接した基地局に対するセット管理を行う。
【0135】 本発明の前記実施形態による受信器の構成及びその動作説明は図12及び図13R>3で説明された構成及びその動作説明とほぼ同一であるために省略する。
【0136】 IMT−2000標準化過程で、周波数間ハードハンドオフのために隣接周波数探索を行う場合、端末機は受信する周波数f1信号受信を一時中断し、探索しようとする隣接周波数f2に移動した後、探索しようとする隣接周波数f2の入力信号を記憶装置に貯蔵する。その後、端末機は以前に受信した周波数f1に移動し、以前に受信していた周波数信号を受信し続ける。この時、端末機は隣接周波数の入力を貯蔵するための記憶装置を必要とする。仮に、この隣接周波数の入力を記憶装置に貯蔵する区間を基地局の特定データチャネルの電力と全体送信電力の比を一時増加させるTpp又はTdd区間と一致させると、隣接周波数の入力を貯蔵するに必要な記憶装置の大きさが著しく縮められる。仮に、伝ぱん遅延による効果が無視できると仮定し、パイロットチャネルの電力が基地局全体送信電力の−12dBであれば、既存の構造で入力を4000チップ程度貯蔵して得る効果と同一の効果を、Tp時間の間256チップや512チップ程度貯蔵するだけでも得られる。図25に周波数間ハードハンドオフのための隣接周波数探索に対する実施形態を示す。
【0137】 図25の実施形態では各基地局が特定データチャネル上の信号の電力を定められた時間区間Tppの間増加させる構成について説明する。勿論、全体基地局電力を一時減少して特定データチャネルの電力と基地局の全体送信電力の比を平常時より一時増加させる図22のような構造でも同一の効果が得られる。図25で各基地局はGPSなどで時間同期されたと仮定する。多数の基地局は定められた時間Tppに同時に特定データチャネル上の信号の電力を一時増加させる。端末機はこの時間の信号を記憶装置に貯蔵する。端末機は平常時にはf1周波数の入力信号を受信する。仮に、隣接周波数f2の信号を探索する必要が発生すると、受信器は周波数f1の信号受信を一時中断し、短い時間Tt1の間隣接周波数f2に移動する。周波数f2に入力される信号が安定化したら端末機は隣接周波数f2の入力信号をTsの間記憶装置に貯蔵する。この時、端末機が隣接周波数f2の入力を記憶装置に貯蔵する時間Tsは、基地局が特定データチャネルの電力を一時増加させるTpp区間と一致する。隣接周波数f2の入力を記憶装置に貯蔵する過程を終えた端末機は、周波数f1に再び移動する。この時、周波数f1に移動して周波数を安定化させるに所要される時間をTt2と仮定した。f1周波数の周波数が安定化したら端末機は周波数f1の信号受信を続きながら記憶装置に貯蔵された信号から隣接周波数f2の探索を行う。図25の実施形態では、記憶装置に貯蔵された信号から隣接周波数f2の探索を行う区間がTt2の後に始まると例示したが、実際には記憶装置に貯蔵が完了されたTsの以後から行うこともできる。
【0138】 図25の実施形態では、特定データチャネルの電力を一時増加させる区間Tppと端末機が隣接周波数探索のために隣接周波数の信号を記憶装置に貯蔵する区間を一致させることによって端末機に必要な記憶装置の大きさが縮められる上に、端末機の電力消耗も減少できる。
【0139】 前述の如く、本発明によれば、CDMA移動通信システムで端末機がより多数の隣接基地局の信号を捕捉でき、より有効にセット管理が行える。また、CDMA通信システムの端末機の電力消耗とハードウェアの複雑度を減少する上に、隣接基地局の信号を捕捉でき、端末機が基地局から受信する信号の電力と時間遅延を正確に測定できる。また、帯域拡散通信システムの受信器が多重経路を検出して効率的なフィンガー割当てを行ってレーク受信器の性能を向上させる。また、本発明は、CDMA移動通信システムの端末機が受信信号を記憶装置に貯蔵して処理する場合、記憶装置の大きさを縮め、電力消耗が減らせる。また、平常時のパイロットチャネルの電力を減少させる代わりに、特定時間のパイロットチャネルの電力を増加させて全体的システムの容量を増加させられる。そして、順方向リンクを通じて位置推定サービスを提供できる。
【0140】 一方、前記本発明の詳細な説明では具体的な実施形態に上げて説明してきたが、本発明の範囲内で様々な変形が可能であるということは勿論である。従って、本発明の範囲は前記実施形態によって限られてはいけなく、特許請求の範囲とそれに均等なものによって定められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、従来の移動通信システムで端末機と基地局間の順方向リンクの構造を示す図。
【図2】 図2は、従来の端末機で測定した活性群及び隣接群の受信信号を示す図。
【図3】 図3は、従来の電力増加関数を使用した時の端末機の出力を示す図。
【図4】 図4A及び図4Bは、パイロットチャネルの電力を瞬間的に増加させることによって、端末機が複数の基地局の信号を捕捉できるようにする本発明の実施形態による順方向リンクを示す図。
【図5】 図5A及び図5Bは、複数の基地局がある場合、パイロットチャネルの電力増加の具現例を示す図。
【図6】 図6は、本発明の実施形態によってパイロットチャネルの電力を増加させることから得られる効果を示す図。
【図7】 図7は、複数の異なる拡散符号を用いてパイロットチャネルの電力を分けて伝送する時、基地局の送信電力を分配する方法を説明するための図。
【図8】 図8は、複数の拡散符号を用いてパイロットチャネルを分けて伝送する基地局送信器の構成図。
【図9】 図9A及び図9Bは、基地局の全体送信電力を時間区間Tpの間減少させて伝送する具現例を示す図。
【図10】 図10Aは、複数の基地局が同時に全体送信電力を下げる具現例を示す図であり、図10Bは、複数の基地局が交互に全体送信電力を下げる具現例を示す図であり、図10Cは、複数の基地局が交互に全体送信電力を特定時間区間中断する具現例を示す図。
【図11】 図11A及び図11Bは、パイロット電力増加と全体送信電力減少が同時に発生した具現例を示す図。
【図12】 図12は、本発明の実施形態によって端末機受信器の探索器の構成を示す図。
【図13】 図13は、図12の探索器の中で逆拡散器の構成を示す図。
【図14】 図14は、本発明の第1実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成を示す図。
【図15】 図15は、本発明の第2実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成を示す図。
【図16】 図16は、本発明の第3実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成を示す図。
【図17】 図17は、本発明の第4実施形態による端末機受信器の逆拡散器の構成を示す図。
【図18】 図18は、隣接周波数探索時の端末機の動作を示す図。
【図19】 図19A乃至図19Dは、特定データチャネルの電力を瞬間的に増加させることによって、端末機が複数の基地局の信号を捕捉できるようにする本発明の他の実施形態による順方向リンクを示す図。
【図20】 図20A及び図20Bは、複数の基地局がある場合、特定データチャネルの電力増加の具現例を示す図。
【図21】 図21は、特定データチャネルの電力を予め設定された区間で制御して伝送する基地局送信器の構成を示す図。
【図22】 図22は、基地局の全体送信電力を特定時間区間Tdの間下げて伝送する具現例を示す図。
【図23】 図23Aは、複数の基地局が同時に全体送信電力を下げる具現例を示す図であり、図23Bは、複数の基地局が交互に全体送信電力を下げる具現例を示す図。
【図24】 図24A及び24Bは、特定データチャネルの電力増加と全体送信電力減少が同時に発生した具現例を示す図。
【図25】 図25は、図19乃至図24Bに関連した実施形態によって、隣接周波数探索時の端末機の動作を示す図。
【符号の説明】
100……逆拡散器102……拡散符号発生器104……記憶装置106……エネルギ計算器108……制御装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1一定電力レベルで共通チャネル信号を伝送する過程と、 パイロット信号を第2一定電力レベルで送信し、前記パイロット信号は所定区間で前記第2一定電力レベルより大きい電力レベルで伝送する過程と、 データチャネル信号を伝送する過程と、からなることを特徴とする基地局の信号送信方法。
【請求項2】 前記一定電力レベルで送信するパイロット信号は第1拡散符号で拡散されて伝送され、前記所定区間で前記一定電力レベルより大きい電力で送信するパイロット信号は第2拡散符号で拡散されて伝送されることを特徴とする請求項1記載の基地局の信号送信方法。
【請求項3】 前記パイロット信号は一つの拡散符号で拡散されることを特徴とする請求項2記載の基地局の信号送信方法。
【請求項4】 前記第1及び第2拡散符号は各々直交符号であることを特徴とする請求項2記載の基地局の信号送信方法。
【請求項5】 前記直交符号はウォルシ符号であることを特徴とする請求項4記載の基地局の信号送信方法。
【請求項6】 前記所定区間は前記第2信号の連続データフレームの境界区間に位置することを特徴とする請求項1記載の基地局の信号送信方法。
【請求項7】 前記所定区間は前記第2信号の各データフレームの半分を占めていることを特徴とする請求項6記載の基地局の信号送信方法。
【請求項8】 前記所定区間は基地局の周囲伝ぱん環境、基地局の配置、信号が伝送される帯域幅が考慮されて設定されることを特徴とする請求項1記載の基地局の信号送信方法。
【請求項9】 前記所定区間は一つのデータフレーム区間の数%程度を占めることを特徴とする請求項7記載の基地局の信号送信方法。
【請求項10】 前記一定電力レベルより大きいパイロット信号の電力レベルは、前記基地局の全体送信電力と同一であることを特徴とする請求項1記載の基地局の信号送信方法。
【請求項11】 パイロット信号、共通チャネル信号及びデータチャネル信号を送信する移動通信システムの基地局送信装置において、 第1パイロット信号を生成するために第1拡散符号で拡散した信号を出力する第1拡散器と、 第2パイロット信号を生成するために第2拡散符号で拡散した信号を予め設定された区間で出力する第2拡散器と、 前記第1拡散器と前記第2拡散器の信号を加算する加算器と、 前記加算された信号を共通拡散符号で拡散して送信する第3拡散器と、から構成されることを特徴とする基地局送信装置。
【請求項12】 前記相異なる拡散符号は直交符号であることを特徴とする請求項11記載の基地局送信装置。
【請求項13】 前記共通拡散符号はPN符号であることを特徴とする請求項11記載の基地局送信装置。
【請求項14】 予め設定された区間で前記パイロット信号の利得を制御するための時間制御器と、 前記対応する拡散されたパイロット信号を各々受信し、前記時間制御器の利得制御に基づいて前記受信された拡散されたパイロット信号の利得を各々制御して前記加算器に提供する複数の利得制御器と、をさらに含むことを特徴とする請求項11記載の基地局送信装置。
【請求項15】 前記第2拡散器の出力を制御するよう制御信号を前記利得制御器に出力する時間制御器をさらに含むことを特徴とする請求項14記載の基地局送信装置。
【請求項16】 共通チャネル上の第1信号及びパイロットチャネル上のパイロット信号を所定の電力レベルに設定し、基地局の加入者数に従って専用チャネル上の第2信号を異なるレベルに設定する過程と、 所定区間で前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる過程と、 前記所定区間で送信された少なくとも一つの基地局信号を端末機が捕捉する過程と、からなることを特徴とする基地局信号送/受信方法。
【請求項17】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加する時、前記パイロット信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項18】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加する時、前記パイロット信号の送信電力を増加し、前記データチャネルの信号を減少することを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項19】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【数1】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 パイロットEc:パイロットチャネル上のパイロット信号のチップ当たりエネルギ ΔP1:パイロットチャネル上のパイロット信号の電力の増加分 ΔP2:基地局の全体送信電力の増加分
【請求項20】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記データチャネルの送信電力を減少させることを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項21】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記パイロット信号の送信電力を増加させると同時に、パイロット信号を除いた残りチャネル信号の送信電力を減少させることを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項22】 前記基地局信号のパイロット信号を除いた残りチャネル信号の送信電力は最大‘0’レベルまで減少されることを特徴とする請求項20記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項23】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【数2】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 パイロットEc:パイロットチャネル上のパイロット信号のチップ当たりエネルギ ΔP3:基地局の全体送信電力の増加分 ΔP4:パイロットチャネル上のパイロット信号の送信電力の増加分
【請求項24】 前記所定区間は、前記二つ以上の基地局間に同期化してあることを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項25】 前記所定区間は、前記二つ以上の基地局で同一の時間と定められていることを特徴とする請求項24記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項26】 前記所定区間は、前記二つ以上の基地局で相異なる時間と定められていることを特徴とする請求項24記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項27】 前記少なくとも二つ以上の基地局は、前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を互いに同一に保つことを特徴とする請求項24記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項28】 パイロット信号、共通チャネル信号、データチャネル信号を送信し、所定区間で前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させて前記基地局信号を送信する基地局送信器と、 前記所定区間で送信された少なくとも一つの基地局信号を捕捉する移動端末受信器と、から構成されることを特徴とする移動通信システム。
【請求項29】 前記所定区間は前記第2信号のデータフレームの境界区間に位置することを特徴とする請求項28記載の移動通信システム。
【請求項30】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項28記載の移動通信システム。
【数3】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 パイロットEc:パイロットチャネル上のパイロット信号のチップ当たりエネルギ ΔP1:パイロットチャネル上のパイロット信号の電力の増加分 ΔP2:基地局の全体送信電力の増加分
【請求項31】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項28記載の移動通信システム。
【数4】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 パイロットEc:パイロットチャネル上のパイロット信号のチップ当たりエネルギ ΔP3:基地局の全体送信電力の増加分 ΔP4:パイロットチャネル上のパイロット信号の送信電力の増加分
【請求項32】 前記所定区間で送信されるパイロット信号は第1拡散符号で拡散されて伝送され、残り区間でパイロット信号は第2拡散符号で拡散されて伝送されることを特徴とする請求項28記載の移動通信システム。
【請求項33】 前記パイロット信号は一つの拡散符号で拡散されることを特徴とする請求項28記載の移動通信システム。
【請求項34】 前記移動端末受信器は、前記第1拡散符号及び前記第2拡散符号間の相関値を計算して前記所定区間で受信される少なくとも一つの基地局信号を捕捉することを特徴とする請求項32記載の移動通信システム。
【請求項35】 移動端末受信器が、 予め定められた所定区間でパイロット信号対基地局全体送信電力の比を変更して送信する基地局信号を受信し、前記基地局信号をパイロット信号の拡散符号で逆拡散した後エネルギを検出して前記基地局の信号を捕捉する探索器から構成されることを特徴とする移動端末受信装置。
【請求項36】 前記探索器が、 前記第1拡散符号及び第2拡散符号を発生する拡散符号発生部と、 前記第1拡散符号及び第2拡散符号を用いて前記基地局信号を逆拡散する逆拡散器と、 前記逆拡散された信号のエネルギを計算するエネルギ計算器と、から構成されることを特徴とする請求項35記載の移動端末受信装置。
【請求項37】 前記逆拡散器が、 前記基地局受信信号を帯域拡散符号とかける第1乗算器と、 前記第1乗算器の出力信号と前記第1拡散符号及び前記第2拡散符号をかけて各々出力する第2乗算器と、 前記第2乗算器の出力信号を各々一定単位に累積する累積器と、から構成されることを特徴とする請求項36記載の移動端末受信装置。
【請求項38】 前記第1拡散符号及び前記第2拡散符号は直交符号であることを特徴とする請求項37記載の移動端末受信装置。
【請求項39】 前記パイロット信号は一つの拡散符号で拡散されることを特徴とする請求項35記載の移動端末受信装置。
【請求項40】 予め設定された区間で前記パイロット信号の送信電力対基地局信号の全体送信電力の比を増加させて送信する基地局信号を捕捉する移動端末受信装置において、 前記基地局信号にPN拡散符号をかけて逆拡散するPN逆拡散器と、 前記逆拡散された信号と予め設定された少なくとも二つ以上の直交符号を各々かけて直交復調された信号を発生する複数の直交復調器と、 前記直交復調器の中から対応する直交復調器の出力信号を一定単位に累積して逆拡散された信号を出力する複数の累積器と、 対応する前記逆拡散信号の利得を各々補償する複数の利得制御器と、 前記利得補償された信号を結合する結合器と、 前記結合された逆拡散信号のエネルギを求めるエネルギ計算器と、から構成されることを特徴とする移動端末受信装置の探索装置。
【請求項41】 前記エネルギ計算器の出力端に連結されて前記位相補償を正規化する第2利得制御器をさらに備えることを特徴とする請求項40記載の移動端末受信装置の探索装置。
【請求項42】 前記利得制御器は、対応する前記逆拡散信号とGN*(予め設定された二つ以上の各直交符号の複素共役)をかけて利得を補償することを特徴とする請求項40記載の移動端末受信装置の探索装置。
【請求項43】 前記利得制御器は、対応する前記逆拡散信号をGi*/|Gi|(ここで、Giは前記予め設定された少なくとも二つ以上の各直交符号であり、Gi*は前記Giの複素共役)とかけて利得を補償することを特徴とする請求項40記載の移動端末受信装置の探索装置。
【請求項44】 予め設定された区間でパイロット信号の送信電力対基地局信号の全体送信電力の比を増加させて出力する前記基地局信号を捕捉する移動端末受信装置において、 前記パイロットチャネルを通じて受信された信号にPN拡散符号をかけるPN逆拡散器と、 前記逆拡散信号に特定直交符号をかけて直交復調する直交復調器と、 前記受信した信号の直交符号を比較して符号(sign)の状態に基づいて経路を分配する制御器と、 多数の経路に対応するよう備え、前記分配されるパイロットチャネルの信号を累積する複数の累積器と、 前記累積器中対応する累積器から出力される信号の位相利得を補償する複数の利得制御器と、 前記利得制御器の出力信号を結合する結合器と、 前記結合器の出力信号のエネルギを計算するエネルギ計算器と、から構成されることを特徴とする移動端末受信装置の探索装置。
【請求項45】 前記直交符号が互いに同一な符号を有する時、前記制御器は、前記直交復調器の出力信号を第1経路に分配し、相異なる符号を有する時、前記直交復調器の出力信号を第2経路に分配し、前記制御器が第1経路の累積器出力の利得を(G0+G1)*(ここで、G0,G1は前記各直交符号の複素数利得)で補償し、第2経路の累積器出力の利得を(G0−G1)*で補償することを特徴とする請求項44記載の移動端末受信装置の探索装置。
【請求項46】 前記エネルギ計算器の出力端に連結されて前記位相補償を正規化する第2利得制御器をさらに備えることを特徴とする請求項45記載の移動端末受信装置の探索装置。
【請求項47】 予め設定された区間で二つ以上の基地局が前記パイロット信号の送信電力対基地局信号の全体送信電力の比を変更させる過程と、 前記所定区間で送信された基地局信号を端末機が捕捉する過程と、からなることを特徴とする移動通信システムの信号送/受信方法。
【請求項48】 前記二つ以上の基地局が前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を変更させる時、前記二つ以上の基地局の中で任意の基地局では全体送信電力を減少させ、残り基地局は前記パイロット信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項47記載の移動通信システムの信号送/受信方法。
【請求項49】 CDMA移動通信システムで多数の基地局の信号を捕捉するための方法において、 (a)複数の基地局を一つの集合にグループ化する過程と、 (b)前記集合をM個の部分集合(Mは正数)に分ける過程と、 (c)予め設定されたN(Nは正数)番目の区間で前記M個の部分集合の中一つに属した基地局の全体送信電力を平常時基地局での全体送信電力より減少させて基地局信号を伝送する過程と、 (d)残り部分集合に属した基地局の全体送信電力を平常時全体送信電力として基地局信号を伝送する過程と、 前記所定区間で伝送された前記基地局信号を端末機が逆拡散して捕捉する過程と、からなることを特徴とする方法。
【請求項50】 前記部分集合は互いに共通部分を有しないことを特徴とする請求項49記載の方法。
【請求項51】 前記部分集合は互いに共通部分を有することを特徴とする請求項49記載の方法。
【請求項52】 CDMA移動通信システムで多数の基地局の信号を捕捉するための方法において、 (a)複数の基地局を一つの集合にグループ化する過程と、 (b)前記集合をM個の部分集合(Mは正数)に分ける過程と、 (c)予め設定されたN(Nは正数)番目の区間で前記M個の部分集合中一つに属した基地局の全体送信電力を平常時基地局での全体送信電力より増加させて基地局信号を伝送する過程と、 (d)残り部分集合に属した基地局の全体送信電力を平常時全体送信電力として基地局信号を伝送する過程と、 前記所定区間で伝送された前記基地局信号を端末機が逆拡散して捕捉する過程と、からなることを特徴とする方法。
【請求項53】 前記部分集合は互いに共通部分を有しないことを特徴とする請求項52記載の方法。
【請求項54】 前記部分集合は互いに共通部分を有することを特徴とする請求項52記載の方法。
【請求項55】 少なくとも二つの基地局から送信されるパイロット信号内の第1信号を移動端末が受信する過程と、 前記基地局と前記移動端末間の前記第1信号の伝ぱん遅延時間を測定する過程と、 前記測定された伝ぱん遅延時間に基づいて前記基地局と前記移動端末間の距離を測定し、前記距離に対する情報を前記基地局中通信中の基地局に送信する過程と、 前記通信中の基地局について前記情報から前記移動端末の位置を決定する過程と、を備えることを特徴とする請求項47記載の移動端末の位置推定方法。
【請求項56】 少なくとも二つの基地局から送信されるパイロット信号内の第1信号を移動端末が受信する過程と、 前記基地局と前記移動端末間の前記第1信号の伝ぱん遅延時間と信号レベルを測定する過程と、 前記測定された伝ぱん遅延時間及び信号レベルの情報に基づいて周辺基地局に対するセット管理を行う過程と、を備えることを特徴とする請求項47記載の移動端末のセット管理方法。
【請求項57】 所定のパイロット信号の送信電力対前記基地局全体送信電力の比で基地局信号を送信する過程と、 所定区間で前記パイロット信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させて前記基地局信号を送信することを特徴とする基地局の信号送信方法。
【請求項58】 一定電力レベルでパイロット信号を送信する過程と、 所定区間で共通チャネル信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させて前記共通チャネルの所定信号を送信する過程と、からなることを特徴とする基地局の信号送信方法。
【請求項59】 前記共通チャネル上の信号中所定信号は伝送時付加情報を含むことを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項60】 前記所定区間はデータフレームの境界区間に位置することを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項61】 前記所定区間は前記各データフレームの半分を占めることを特徴とする請求項60記載の基地局の信号送信方法。
【請求項62】 前記所定区間は基地局の周囲伝ぱん環境、基地局の配置、信号が伝送される帯域幅が考慮されて設定されることを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項63】 前記所定区間は一つのデータフレーム区間の数%を占めることを特徴とする請求項61記載の基地局の信号送信方法。
【請求項64】 前記基地局が前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記所定信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項65】 前記基地局が前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記所定信号の送信電力及び前記基地局の全体送信電力を同時に増加させることを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項66】 前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項58記載の基地局信号送信方法。
【数5】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP11:共通チャネル上の信号中所定信号の電力の増加分 ΔP22:基地局の全体送信電力の増加分
【請求項67】 前記基地局が前記共通チャネル信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記基地局信号の全体送信電力を減少させることを特徴とする請求項58記載の基地局信号送信方法。
【請求項68】 前記基地局が前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力を増加させると同時に、前記基地局信号の全体送信電力を減少させることを特徴とする請求項58記載の基地局信号送信方法。
【請求項69】 前記共通チャネル信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項58記載の基地局信号送信方法。
【数6】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP33:基地局の全体送信電力の増加分 ΔP44:共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力の増加分
【請求項70】 共通チャネル信号とデータチャネル信号を送信する移動通信システムの基地局信号送信方法において、 前記データチャネル信号を伝送する過程と、 予め設定した区間で前記共通チャネル信号中所定信号の電力と基地局の全体送信電力の比を変更する過程と、からなることを特徴とする移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項71】 前記共通チャネル信号中所定信号は伝送時付加情報を含むことを特徴とする請求項70記載の基地局の信号送信方法。
【請求項72】 前記共通チャネル信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項70記載の基地局信号送信方法。
【数7】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP11:共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力の増加分 ΔP22:基地局の全体送信電力の増加分
【請求項73】 前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項70記載の基地局信号送信方法。
【数8】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP33:基地局の全体送信電力の増加分 ΔP44:共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力の増加分
【請求項74】 所定区間で前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と基地局信号の全体送信電力の比を変更させて前記基地局信号を送信する過程と、 前記所定区間で送信された少なくとも一つの基地局信号を端末機が捕捉する過程と、からなることを特徴とする基地局の信号送/受信方法。
【請求項75】 端末機に近接した少なくとも二つの基地局が存在する時、前記所定区間は前記少なくとも二つの基地局間に同期化してあることを特徴とする請求項74記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項76】 前記所定時間は前記少なくとも二つの基地局で相異なる時間と定められていることを特徴とする請求項75記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項77】 前記所定時間は前記少なくとも二つの基地局で同一時間と定められていることを特徴とする請求項75記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項78】 前記少なくとも二つ以上の基地局は、前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を互いに同一に保つことを特徴とする請求項75記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項79】 前記共通チャネル上の信号中所定信号は伝送時付加情報を含むことを特徴とする請求項75記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項80】 前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項74記載の基地局信号送/受信方法。
【数9】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP11:共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力の増加分 ΔP22:基地局の全体送信電力の増加分
【請求項81】 前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項74記載の基地局信号送/受信方法。
【数10】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP33:基地局の全体送信電力の増加分 ΔP44:共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力の増加分
【請求項82】 所定区間で共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を変更させて信号を送信する基地局送信器と、 前記所定区間で送信された少なくとも一つの基地局信号を捕捉する移動端末受信器と、から構成されることを特徴とする基地局信号送/受信装置。
【請求項83】 所定区間で、共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を変更させ、パイロット信号は一定電力レベルで送信する基地局送信器と、 前記所定区間で送信された少なくとも一つの基地局信号を捕捉する移動端末受信器と、から構成されることを特徴とする基地局信号送/受信装置。
【請求項84】 パイロット信号と少なくとも一つのデータチャネルを有する移動通信システムの基地局信号送信方法において、 一定送信電力で前記パイロット信号を送信する過程と、 前記パイロット信号の送信電力を予め定められた一定区間で増加させる過程と、からなることを特徴とする基地局信号送信方法。
【請求項85】 前記予め設定された区間は、前記データチャネルのフレームの境界に位置することを特徴とする請求項84記載の基地局信号送信方法。
【請求項86】 周期的に前記予め設定された一定区間の間、パイロット信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項84記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項87】 前記一定区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる区間を基地局が移動局に予め知らせる過程をさらに含むことを特徴とする請求項84記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項88】 前記一定区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる時に前記基地局信号中前記パイロット信号を除いた他のチャネルの信号中少なくとも一つのチャネル信号の送信電力を減少させることを特徴とする請求項84記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項89】 前記一定区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる時に前記基地局信号中前記パイロット信号を除いた他のチャネルの信号中少なくとも一つのチャネル信号の送信を中断することを特徴とする請求項84記載の基地局信号送信方法。
【請求項90】 少なくとも一つのパイロット信号と、少なくとも一つのデータチャネルを有する移動通信システムの基地局信号送信方法において、 第1区間の間前記パイロット信号の送信を中断する過程と、 第2区間の間前記パイロット信号を送信することを特徴とする移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項91】 前記予め定められた第2区間は前記データチャネルのフレームの境界に位置することを特徴とする請求項90記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項92】 周期的に予め設定された第2区間の間パイロット信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項90記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項93】 前記第2区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる区間を基地局が移動局に予め知らせる過程をさらに含むことを特徴とする請求項90記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項94】 前記第2区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる時に前記基地局信号中前記パイロット信号を除いた他のチャネルの信号中少なくとも一つのチャネル信号の送信電力を減少させることを特徴とする請求項90記載の基地局信号送信方法。
【請求項95】 前記第2区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる時に前記基地局信号中前記パイロット信号を除いた他のチャネルの信号中少なくとも一つのチャネル信号の送信を中断することを特徴とする請求項90記載の基地局信号送信方法。
【請求項96】 共通チャネル信号及びデータチャネル信号中一つの送信電力を前記所定区間の間減少させることを特徴とする請求項1記載の基地局信号送信方法。
【請求項97】 第2パイロット信号が送信される時、共通チャネル信号及びデータチャネル信号中一つの送信電力を前記所定区間の間減少させることを特徴とする請求項11記載の基地局送信装置。
【請求項98】 前記所定区間が一つのフレームの前の部分と後続フレームの後部分に位置することを特徴とする請求項97記載の基地局送信装置。
【請求項99】 少なくとも二つ以上の基地局中任意の基地局がパイロット信号の送信電力を増加させ、残り基地局は全体送信電力を減少させることを特徴とする請求項24記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項100】 パイロット信号の送信電力対全体送信電力の比を変更させる時、任意の基地局が全体送信電力を減少させ、他の基地局が全体送信電力を増加させることを特徴とする請求項48記載の移動通信システムの信号送/受信方法。
【請求項101】 前記所定の共通チャネル信号は所定区間でのみ伝送されることを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項102】 前記所定信号は前記所定区間でのみ伝送されることを特徴とする請求項70記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項103】 前記所定信号は前記所定区間でのみ伝送されることを特徴とする請求項74記載の基地局の信号送/受信方法。
【請求項1】 第1一定電力レベルで共通チャネル信号を伝送する過程と、 パイロット信号を第2一定電力レベルで送信し、前記パイロット信号は所定区間で前記第2一定電力レベルより大きい電力レベルで伝送する過程と、 データチャネル信号を伝送する過程と、からなることを特徴とする基地局の信号送信方法。
【請求項2】 前記一定電力レベルで送信するパイロット信号は第1拡散符号で拡散されて伝送され、前記所定区間で前記一定電力レベルより大きい電力で送信するパイロット信号は第2拡散符号で拡散されて伝送されることを特徴とする請求項1記載の基地局の信号送信方法。
【請求項3】 前記パイロット信号は一つの拡散符号で拡散されることを特徴とする請求項2記載の基地局の信号送信方法。
【請求項4】 前記第1及び第2拡散符号は各々直交符号であることを特徴とする請求項2記載の基地局の信号送信方法。
【請求項5】 前記直交符号はウォルシ符号であることを特徴とする請求項4記載の基地局の信号送信方法。
【請求項6】 前記所定区間は前記第2信号の連続データフレームの境界区間に位置することを特徴とする請求項1記載の基地局の信号送信方法。
【請求項7】 前記所定区間は前記第2信号の各データフレームの半分を占めていることを特徴とする請求項6記載の基地局の信号送信方法。
【請求項8】 前記所定区間は基地局の周囲伝ぱん環境、基地局の配置、信号が伝送される帯域幅が考慮されて設定されることを特徴とする請求項1記載の基地局の信号送信方法。
【請求項9】 前記所定区間は一つのデータフレーム区間の数%程度を占めることを特徴とする請求項7記載の基地局の信号送信方法。
【請求項10】 前記一定電力レベルより大きいパイロット信号の電力レベルは、前記基地局の全体送信電力と同一であることを特徴とする請求項1記載の基地局の信号送信方法。
【請求項11】 パイロット信号、共通チャネル信号及びデータチャネル信号を送信する移動通信システムの基地局送信装置において、 第1パイロット信号を生成するために第1拡散符号で拡散した信号を出力する第1拡散器と、 第2パイロット信号を生成するために第2拡散符号で拡散した信号を予め設定された区間で出力する第2拡散器と、 前記第1拡散器と前記第2拡散器の信号を加算する加算器と、 前記加算された信号を共通拡散符号で拡散して送信する第3拡散器と、から構成されることを特徴とする基地局送信装置。
【請求項12】 前記相異なる拡散符号は直交符号であることを特徴とする請求項11記載の基地局送信装置。
【請求項13】 前記共通拡散符号はPN符号であることを特徴とする請求項11記載の基地局送信装置。
【請求項14】 予め設定された区間で前記パイロット信号の利得を制御するための時間制御器と、 前記対応する拡散されたパイロット信号を各々受信し、前記時間制御器の利得制御に基づいて前記受信された拡散されたパイロット信号の利得を各々制御して前記加算器に提供する複数の利得制御器と、をさらに含むことを特徴とする請求項11記載の基地局送信装置。
【請求項15】 前記第2拡散器の出力を制御するよう制御信号を前記利得制御器に出力する時間制御器をさらに含むことを特徴とする請求項14記載の基地局送信装置。
【請求項16】 共通チャネル上の第1信号及びパイロットチャネル上のパイロット信号を所定の電力レベルに設定し、基地局の加入者数に従って専用チャネル上の第2信号を異なるレベルに設定する過程と、 所定区間で前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる過程と、 前記所定区間で送信された少なくとも一つの基地局信号を端末機が捕捉する過程と、からなることを特徴とする基地局信号送/受信方法。
【請求項17】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加する時、前記パイロット信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項18】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加する時、前記パイロット信号の送信電力を増加し、前記データチャネルの信号を減少することを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項19】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【数1】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 パイロットEc:パイロットチャネル上のパイロット信号のチップ当たりエネルギ ΔP1:パイロットチャネル上のパイロット信号の電力の増加分 ΔP2:基地局の全体送信電力の増加分
【請求項20】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記データチャネルの送信電力を減少させることを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項21】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記パイロット信号の送信電力を増加させると同時に、パイロット信号を除いた残りチャネル信号の送信電力を減少させることを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項22】 前記基地局信号のパイロット信号を除いた残りチャネル信号の送信電力は最大‘0’レベルまで減少されることを特徴とする請求項20記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項23】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【数2】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 パイロットEc:パイロットチャネル上のパイロット信号のチップ当たりエネルギ ΔP3:基地局の全体送信電力の増加分 ΔP4:パイロットチャネル上のパイロット信号の送信電力の増加分
【請求項24】 前記所定区間は、前記二つ以上の基地局間に同期化してあることを特徴とする請求項16記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項25】 前記所定区間は、前記二つ以上の基地局で同一の時間と定められていることを特徴とする請求項24記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項26】 前記所定区間は、前記二つ以上の基地局で相異なる時間と定められていることを特徴とする請求項24記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項27】 前記少なくとも二つ以上の基地局は、前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を互いに同一に保つことを特徴とする請求項24記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項28】 パイロット信号、共通チャネル信号、データチャネル信号を送信し、所定区間で前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させて前記基地局信号を送信する基地局送信器と、 前記所定区間で送信された少なくとも一つの基地局信号を捕捉する移動端末受信器と、から構成されることを特徴とする移動通信システム。
【請求項29】 前記所定区間は前記第2信号のデータフレームの境界区間に位置することを特徴とする請求項28記載の移動通信システム。
【請求項30】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項28記載の移動通信システム。
【数3】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 パイロットEc:パイロットチャネル上のパイロット信号のチップ当たりエネルギ ΔP1:パイロットチャネル上のパイロット信号の電力の増加分 ΔP2:基地局の全体送信電力の増加分
【請求項31】 前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項28記載の移動通信システム。
【数4】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 パイロットEc:パイロットチャネル上のパイロット信号のチップ当たりエネルギ ΔP3:基地局の全体送信電力の増加分 ΔP4:パイロットチャネル上のパイロット信号の送信電力の増加分
【請求項32】 前記所定区間で送信されるパイロット信号は第1拡散符号で拡散されて伝送され、残り区間でパイロット信号は第2拡散符号で拡散されて伝送されることを特徴とする請求項28記載の移動通信システム。
【請求項33】 前記パイロット信号は一つの拡散符号で拡散されることを特徴とする請求項28記載の移動通信システム。
【請求項34】 前記移動端末受信器は、前記第1拡散符号及び前記第2拡散符号間の相関値を計算して前記所定区間で受信される少なくとも一つの基地局信号を捕捉することを特徴とする請求項32記載の移動通信システム。
【請求項35】 移動端末受信器が、 予め定められた所定区間でパイロット信号対基地局全体送信電力の比を変更して送信する基地局信号を受信し、前記基地局信号をパイロット信号の拡散符号で逆拡散した後エネルギを検出して前記基地局の信号を捕捉する探索器から構成されることを特徴とする移動端末受信装置。
【請求項36】 前記探索器が、 前記第1拡散符号及び第2拡散符号を発生する拡散符号発生部と、 前記第1拡散符号及び第2拡散符号を用いて前記基地局信号を逆拡散する逆拡散器と、 前記逆拡散された信号のエネルギを計算するエネルギ計算器と、から構成されることを特徴とする請求項35記載の移動端末受信装置。
【請求項37】 前記逆拡散器が、 前記基地局受信信号を帯域拡散符号とかける第1乗算器と、 前記第1乗算器の出力信号と前記第1拡散符号及び前記第2拡散符号をかけて各々出力する第2乗算器と、 前記第2乗算器の出力信号を各々一定単位に累積する累積器と、から構成されることを特徴とする請求項36記載の移動端末受信装置。
【請求項38】 前記第1拡散符号及び前記第2拡散符号は直交符号であることを特徴とする請求項37記載の移動端末受信装置。
【請求項39】 前記パイロット信号は一つの拡散符号で拡散されることを特徴とする請求項35記載の移動端末受信装置。
【請求項40】 予め設定された区間で前記パイロット信号の送信電力対基地局信号の全体送信電力の比を増加させて送信する基地局信号を捕捉する移動端末受信装置において、 前記基地局信号にPN拡散符号をかけて逆拡散するPN逆拡散器と、 前記逆拡散された信号と予め設定された少なくとも二つ以上の直交符号を各々かけて直交復調された信号を発生する複数の直交復調器と、 前記直交復調器の中から対応する直交復調器の出力信号を一定単位に累積して逆拡散された信号を出力する複数の累積器と、 対応する前記逆拡散信号の利得を各々補償する複数の利得制御器と、 前記利得補償された信号を結合する結合器と、 前記結合された逆拡散信号のエネルギを求めるエネルギ計算器と、から構成されることを特徴とする移動端末受信装置の探索装置。
【請求項41】 前記エネルギ計算器の出力端に連結されて前記位相補償を正規化する第2利得制御器をさらに備えることを特徴とする請求項40記載の移動端末受信装置の探索装置。
【請求項42】 前記利得制御器は、対応する前記逆拡散信号とGN*(予め設定された二つ以上の各直交符号の複素共役)をかけて利得を補償することを特徴とする請求項40記載の移動端末受信装置の探索装置。
【請求項43】 前記利得制御器は、対応する前記逆拡散信号をGi*/|Gi|(ここで、Giは前記予め設定された少なくとも二つ以上の各直交符号であり、Gi*は前記Giの複素共役)とかけて利得を補償することを特徴とする請求項40記載の移動端末受信装置の探索装置。
【請求項44】 予め設定された区間でパイロット信号の送信電力対基地局信号の全体送信電力の比を増加させて出力する前記基地局信号を捕捉する移動端末受信装置において、 前記パイロットチャネルを通じて受信された信号にPN拡散符号をかけるPN逆拡散器と、 前記逆拡散信号に特定直交符号をかけて直交復調する直交復調器と、 前記受信した信号の直交符号を比較して符号(sign)の状態に基づいて経路を分配する制御器と、 多数の経路に対応するよう備え、前記分配されるパイロットチャネルの信号を累積する複数の累積器と、 前記累積器中対応する累積器から出力される信号の位相利得を補償する複数の利得制御器と、 前記利得制御器の出力信号を結合する結合器と、 前記結合器の出力信号のエネルギを計算するエネルギ計算器と、から構成されることを特徴とする移動端末受信装置の探索装置。
【請求項45】 前記直交符号が互いに同一な符号を有する時、前記制御器は、前記直交復調器の出力信号を第1経路に分配し、相異なる符号を有する時、前記直交復調器の出力信号を第2経路に分配し、前記制御器が第1経路の累積器出力の利得を(G0+G1)*(ここで、G0,G1は前記各直交符号の複素数利得)で補償し、第2経路の累積器出力の利得を(G0−G1)*で補償することを特徴とする請求項44記載の移動端末受信装置の探索装置。
【請求項46】 前記エネルギ計算器の出力端に連結されて前記位相補償を正規化する第2利得制御器をさらに備えることを特徴とする請求項45記載の移動端末受信装置の探索装置。
【請求項47】 予め設定された区間で二つ以上の基地局が前記パイロット信号の送信電力対基地局信号の全体送信電力の比を変更させる過程と、 前記所定区間で送信された基地局信号を端末機が捕捉する過程と、からなることを特徴とする移動通信システムの信号送/受信方法。
【請求項48】 前記二つ以上の基地局が前記パイロット信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を変更させる時、前記二つ以上の基地局の中で任意の基地局では全体送信電力を減少させ、残り基地局は前記パイロット信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項47記載の移動通信システムの信号送/受信方法。
【請求項49】 CDMA移動通信システムで多数の基地局の信号を捕捉するための方法において、 (a)複数の基地局を一つの集合にグループ化する過程と、 (b)前記集合をM個の部分集合(Mは正数)に分ける過程と、 (c)予め設定されたN(Nは正数)番目の区間で前記M個の部分集合の中一つに属した基地局の全体送信電力を平常時基地局での全体送信電力より減少させて基地局信号を伝送する過程と、 (d)残り部分集合に属した基地局の全体送信電力を平常時全体送信電力として基地局信号を伝送する過程と、 前記所定区間で伝送された前記基地局信号を端末機が逆拡散して捕捉する過程と、からなることを特徴とする方法。
【請求項50】 前記部分集合は互いに共通部分を有しないことを特徴とする請求項49記載の方法。
【請求項51】 前記部分集合は互いに共通部分を有することを特徴とする請求項49記載の方法。
【請求項52】 CDMA移動通信システムで多数の基地局の信号を捕捉するための方法において、 (a)複数の基地局を一つの集合にグループ化する過程と、 (b)前記集合をM個の部分集合(Mは正数)に分ける過程と、 (c)予め設定されたN(Nは正数)番目の区間で前記M個の部分集合中一つに属した基地局の全体送信電力を平常時基地局での全体送信電力より増加させて基地局信号を伝送する過程と、 (d)残り部分集合に属した基地局の全体送信電力を平常時全体送信電力として基地局信号を伝送する過程と、 前記所定区間で伝送された前記基地局信号を端末機が逆拡散して捕捉する過程と、からなることを特徴とする方法。
【請求項53】 前記部分集合は互いに共通部分を有しないことを特徴とする請求項52記載の方法。
【請求項54】 前記部分集合は互いに共通部分を有することを特徴とする請求項52記載の方法。
【請求項55】 少なくとも二つの基地局から送信されるパイロット信号内の第1信号を移動端末が受信する過程と、 前記基地局と前記移動端末間の前記第1信号の伝ぱん遅延時間を測定する過程と、 前記測定された伝ぱん遅延時間に基づいて前記基地局と前記移動端末間の距離を測定し、前記距離に対する情報を前記基地局中通信中の基地局に送信する過程と、 前記通信中の基地局について前記情報から前記移動端末の位置を決定する過程と、を備えることを特徴とする請求項47記載の移動端末の位置推定方法。
【請求項56】 少なくとも二つの基地局から送信されるパイロット信号内の第1信号を移動端末が受信する過程と、 前記基地局と前記移動端末間の前記第1信号の伝ぱん遅延時間と信号レベルを測定する過程と、 前記測定された伝ぱん遅延時間及び信号レベルの情報に基づいて周辺基地局に対するセット管理を行う過程と、を備えることを特徴とする請求項47記載の移動端末のセット管理方法。
【請求項57】 所定のパイロット信号の送信電力対前記基地局全体送信電力の比で基地局信号を送信する過程と、 所定区間で前記パイロット信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させて前記基地局信号を送信することを特徴とする基地局の信号送信方法。
【請求項58】 一定電力レベルでパイロット信号を送信する過程と、 所定区間で共通チャネル信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させて前記共通チャネルの所定信号を送信する過程と、からなることを特徴とする基地局の信号送信方法。
【請求項59】 前記共通チャネル上の信号中所定信号は伝送時付加情報を含むことを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項60】 前記所定区間はデータフレームの境界区間に位置することを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項61】 前記所定区間は前記各データフレームの半分を占めることを特徴とする請求項60記載の基地局の信号送信方法。
【請求項62】 前記所定区間は基地局の周囲伝ぱん環境、基地局の配置、信号が伝送される帯域幅が考慮されて設定されることを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項63】 前記所定区間は一つのデータフレーム区間の数%を占めることを特徴とする請求項61記載の基地局の信号送信方法。
【請求項64】 前記基地局が前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記所定信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項65】 前記基地局が前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記所定信号の送信電力及び前記基地局の全体送信電力を同時に増加させることを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項66】 前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項58記載の基地局信号送信方法。
【数5】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP11:共通チャネル上の信号中所定信号の電力の増加分 ΔP22:基地局の全体送信電力の増加分
【請求項67】 前記基地局が前記共通チャネル信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記基地局信号の全体送信電力を減少させることを特徴とする請求項58記載の基地局信号送信方法。
【請求項68】 前記基地局が前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を増加させる時、前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力を増加させると同時に、前記基地局信号の全体送信電力を減少させることを特徴とする請求項58記載の基地局信号送信方法。
【請求項69】 前記共通チャネル信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項58記載の基地局信号送信方法。
【数6】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP33:基地局の全体送信電力の増加分 ΔP44:共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力の増加分
【請求項70】 共通チャネル信号とデータチャネル信号を送信する移動通信システムの基地局信号送信方法において、 前記データチャネル信号を伝送する過程と、 予め設定した区間で前記共通チャネル信号中所定信号の電力と基地局の全体送信電力の比を変更する過程と、からなることを特徴とする移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項71】 前記共通チャネル信号中所定信号は伝送時付加情報を含むことを特徴とする請求項70記載の基地局の信号送信方法。
【請求項72】 前記共通チャネル信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項70記載の基地局信号送信方法。
【数7】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP11:共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力の増加分 ΔP22:基地局の全体送信電力の増加分
【請求項73】 前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項70記載の基地局信号送信方法。
【数8】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP33:基地局の全体送信電力の増加分 ΔP44:共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力の増加分
【請求項74】 所定区間で前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と基地局信号の全体送信電力の比を変更させて前記基地局信号を送信する過程と、 前記所定区間で送信された少なくとも一つの基地局信号を端末機が捕捉する過程と、からなることを特徴とする基地局の信号送/受信方法。
【請求項75】 端末機に近接した少なくとも二つの基地局が存在する時、前記所定区間は前記少なくとも二つの基地局間に同期化してあることを特徴とする請求項74記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項76】 前記所定時間は前記少なくとも二つの基地局で相異なる時間と定められていることを特徴とする請求項75記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項77】 前記所定時間は前記少なくとも二つの基地局で同一時間と定められていることを特徴とする請求項75記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項78】 前記少なくとも二つ以上の基地局は、前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力対前記基地局信号の全体送信電力の比を互いに同一に保つことを特徴とする請求項75記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項79】 前記共通チャネル上の信号中所定信号は伝送時付加情報を含むことを特徴とする請求項75記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項80】 前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項74記載の基地局信号送/受信方法。
【数9】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP11:共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力の増加分 ΔP22:基地局の全体送信電力の増加分
【請求項81】 前記共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比は下記の数式を満足することを特徴とする請求項74記載の基地局信号送/受信方法。
【数10】
ここで、Ior:平常時の基地局の全体送信電力密度 共通チャネル上の信号中所定信号Ec:共通チャネル上の信号中所定信号のチップ当たりエネルギ ΔP33:基地局の全体送信電力の増加分 ΔP44:共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力の増加分
【請求項82】 所定区間で共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を変更させて信号を送信する基地局送信器と、 前記所定区間で送信された少なくとも一つの基地局信号を捕捉する移動端末受信器と、から構成されることを特徴とする基地局信号送/受信装置。
【請求項83】 所定区間で、共通チャネル上の信号中所定信号の送信電力と前記基地局信号の全体送信電力の比を変更させ、パイロット信号は一定電力レベルで送信する基地局送信器と、 前記所定区間で送信された少なくとも一つの基地局信号を捕捉する移動端末受信器と、から構成されることを特徴とする基地局信号送/受信装置。
【請求項84】 パイロット信号と少なくとも一つのデータチャネルを有する移動通信システムの基地局信号送信方法において、 一定送信電力で前記パイロット信号を送信する過程と、 前記パイロット信号の送信電力を予め定められた一定区間で増加させる過程と、からなることを特徴とする基地局信号送信方法。
【請求項85】 前記予め設定された区間は、前記データチャネルのフレームの境界に位置することを特徴とする請求項84記載の基地局信号送信方法。
【請求項86】 周期的に前記予め設定された一定区間の間、パイロット信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項84記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項87】 前記一定区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる区間を基地局が移動局に予め知らせる過程をさらに含むことを特徴とする請求項84記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項88】 前記一定区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる時に前記基地局信号中前記パイロット信号を除いた他のチャネルの信号中少なくとも一つのチャネル信号の送信電力を減少させることを特徴とする請求項84記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項89】 前記一定区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる時に前記基地局信号中前記パイロット信号を除いた他のチャネルの信号中少なくとも一つのチャネル信号の送信を中断することを特徴とする請求項84記載の基地局信号送信方法。
【請求項90】 少なくとも一つのパイロット信号と、少なくとも一つのデータチャネルを有する移動通信システムの基地局信号送信方法において、 第1区間の間前記パイロット信号の送信を中断する過程と、 第2区間の間前記パイロット信号を送信することを特徴とする移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項91】 前記予め定められた第2区間は前記データチャネルのフレームの境界に位置することを特徴とする請求項90記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項92】 周期的に予め設定された第2区間の間パイロット信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項90記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項93】 前記第2区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる区間を基地局が移動局に予め知らせる過程をさらに含むことを特徴とする請求項90記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項94】 前記第2区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる時に前記基地局信号中前記パイロット信号を除いた他のチャネルの信号中少なくとも一つのチャネル信号の送信電力を減少させることを特徴とする請求項90記載の基地局信号送信方法。
【請求項95】 前記第2区間の間パイロット信号の送信電力を増加させる時に前記基地局信号中前記パイロット信号を除いた他のチャネルの信号中少なくとも一つのチャネル信号の送信を中断することを特徴とする請求項90記載の基地局信号送信方法。
【請求項96】 共通チャネル信号及びデータチャネル信号中一つの送信電力を前記所定区間の間減少させることを特徴とする請求項1記載の基地局信号送信方法。
【請求項97】 第2パイロット信号が送信される時、共通チャネル信号及びデータチャネル信号中一つの送信電力を前記所定区間の間減少させることを特徴とする請求項11記載の基地局送信装置。
【請求項98】 前記所定区間が一つのフレームの前の部分と後続フレームの後部分に位置することを特徴とする請求項97記載の基地局送信装置。
【請求項99】 少なくとも二つ以上の基地局中任意の基地局がパイロット信号の送信電力を増加させ、残り基地局は全体送信電力を減少させることを特徴とする請求項24記載の基地局信号送/受信方法。
【請求項100】 パイロット信号の送信電力対全体送信電力の比を変更させる時、任意の基地局が全体送信電力を減少させ、他の基地局が全体送信電力を増加させることを特徴とする請求項48記載の移動通信システムの信号送/受信方法。
【請求項101】 前記所定の共通チャネル信号は所定区間でのみ伝送されることを特徴とする請求項58記載の基地局の信号送信方法。
【請求項102】 前記所定信号は前記所定区間でのみ伝送されることを特徴とする請求項70記載の移動通信システムの基地局信号送信方法。
【請求項103】 前記所定信号は前記所定区間でのみ伝送されることを特徴とする請求項74記載の基地局の信号送/受信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【公表番号】特表2002−522988(P2002−522988A)
【公表日】平成14年7月23日(2002.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−564393(P2000−564393)
【出願日】平成11年8月4日(1999.8.4)
【国際出願番号】PCT/KR99/00430
【国際公開番号】WO00/08869
【国際公開日】平成12年2月17日(2000.2.17)
【出願人】
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
【Fターム(参考)】
【公表日】平成14年7月23日(2002.7.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成11年8月4日(1999.8.4)
【国際出願番号】PCT/KR99/00430
【国際公開番号】WO00/08869
【国際公開日】平成12年2月17日(2000.2.17)
【出願人】
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
【Fターム(参考)】
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