説明

符号化復号化システム、符号化回路、復号化回路およびタグ通信装置

【課題】符号化・復号化に必要なメモリの容量をより少なくし、異なる種類の符号化・復号化に柔軟に対応することができる。
【解決手段】状態記憶回路94は、特定の符号化方式により定める複数の遷移状態における現在の状態情報を記憶する。符号化情報記憶回路96は、複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と、符号化を行う情報である符号化対象情報との組み合わせと、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と、符号化後の情報である符号化情報との組み合わせとを関連づけた情報を、符号化テーブルとして記憶する。制御回路92は、符号化対象情報の入力を受け付け、当該符号化対象情報と、状態記憶回路94が記憶する現在の状態情報との組み合わせに対応する、符号化情報と遷移後状態情報とを、符号化テーブルに基づいて出力し、当該遷移後状態情報を現在の状態情報として状態記憶回路94に記憶させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、符号化復号化システム、符号化回路、復号化回路およびタグ通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、微小な無線チップに情報を記憶し、読み取りおよび書き込み用のRFID(Radio Frequency Identification)通信装置(RFIDリーダライタ)と高周波で通信を行うRFIDが実用化され、ユビキタスコンピューティングの中心的技術として注目を浴びている。現在、RFIDは用途に合わせて様々な通信規格が標準化されており、それらの通信規格に準じた製品や、あるいは独自の通信規格に基づいた製品が多数販売されている。
【0003】
このように、多くの種類のRFIDタグが販売されているが、それぞれの通信方式はRFIDタグによって周波数帯や変調方式などの通信規格がまったく異なることが多い。また、RFIDはその用途に合わせて使い分ける必要があり、一種類の通信規格に統一するのは困難である。そのため、複数の通信規格のRFIDタグと通信可能なRFID通信装置が必要である。複数の通信規格のRFIDタグと通信可能なRFID通信装置として、例えば特許文献1に記載のRFID通信装置が知られている。このRFID通信装置は、複数の周波数帯や変調方式でデータを送信できる構成であるため、複数の通信規格のRFIDと通信を行うことができる。また、このRFID通信装置は、RFIDタグの通信規格ごとに定められた波形パターンをメモリに保存しおり、波形パターンを用いてエンコードを行っている。この波形パターンを指定するために、波形の繰り返し回数とサイクル数を指定して波形パターンを特定する方式をとっている。
【特許文献1】特開2007−134941号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のRFID通信装置では、繰り返し回数やサイクル数を指定して波形パターンを特定する方式をとっているため、入力列によって必ずしも一意に定まらない場合や、サイクル数が可変になる場合がある。この場合、パターンの数が多くなるために、パターンを記憶するメモリの容量を大きくする必要があるという問題があった。また、上記のRFID通信装置では、繰り返し回数やサイクル数を指定する方式の符号化・複合化とは異なる方式の符号化・符号化を行うことができないため、符号化の方式毎に新たな符号化を行う構成を備える必要があるという問題があった。
【0005】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、符号化・復号化に必要なメモリの容量をより少なくし、異なる種類の符号化・復号化に柔軟に対応することができる符号化復号化システム、符号化回路、復号化回路およびタグ通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、特定の符号化方式により定める複数の遷移状態における現在の状態情報を記憶する第1の状態記憶回路と、前記複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と、符号化を行う情報である符号化対象情報との組み合わせと、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と、符号化後の情報である符号化情報の組み合わせとを関連づけた情報を、符号化テーブルとして記憶する符号化情報記憶回路と、前記符号化情報の入力を受け付け、当該符号化対象情報と、前記第1の状態記憶回路が記憶する前記現在の状態情報との組み合わせに対応する、前記符号化情報と前記遷移後状態情報とを、前記符号化テーブルに基づいて出力し、当該遷移後状態情報を前記現在の状態情報として前記第1の状態記憶回路に記憶させる第1の制御回路と、を備えた符号化回路と、前記特定の符号化方式で符号化された前記符号化情報を復号化する方式により定める複数の遷移状態における現在の状態情報を記憶する第2の状態記憶回路と、前記特定の符号化方式で符号化された前記符号化情報を復号化する方式に基づいて、前記複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と前記符号化情報との組み合わせと、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と復号化後の情報である復号化情報との組み合わせとを関連付けた情報を、復号化テーブルとして記憶する復号化情報記憶回路と、前記符号化情報の入力を受け付け、当該符号化情報と、前記第2の状態記憶回路が記憶する前記現在の状態情報との組み合わせに対応する、前記復号化情報と前記遷移後状態とを、前記復号化テーブルに基づいて出力し、当該遷移後状態情報を前記現在の状態情報として前記第2の状態記憶回路に記憶させる第2の制御回路と、を備えた復号化回路と、を備えたことを特徴とする符号化復号化システムである。
【0007】
この構成によれば、符号化回路は、複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と、符号化対象情報との組み合わせによって一意に決まる、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と符号化後の情報である符号化情報との組み合わせとを関連づけた情報である、符号化テーブルに基づいて符号化を行う。これにより、符号化回路は、符号化テーブルを変更することで、異なる種類の符号化に柔軟に対応することができる。
【0008】
また、復号化回路は、複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と、符号化情報の組み合わせにとよって一意に決まる、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と復号化後の情報である復号化情報の組み合わせとを関連付けた情報である、復号化テーブルに基づいて復号化を行う。これにより、復号化回路は、復号化テーブルを変更することで、異なる種類の復号化に柔軟に対応することができる。
【0009】
また、本発明は、特定の符号化方式で符号化を行う符号化回路であって、特定の符号化方式により定める複数の遷移状態における現在の状態情報を記憶する状態記憶回路と、前記複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と、符号化を行う情報である符号化対象情報との組み合わせと、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と、符号化後の情報である符号化情報との組み合わせとを関連づけた情報を、符号化テーブルとして記憶する符号化情報記憶回路と、前記符号化対象情報の入力を受け付け、当該符号化対象情報と、前記状態記憶回路が記憶する前記現在の状態情報との組み合わせに対応する、前記符号化情報と前記遷移後状態情報とを、前記符号化テーブルに基づいて出力し、当該遷移後状態情報を前記現在の状態情報として前記状態記憶回路に記憶させる制御回路と、を備えたことを特徴とする符号化回路である。
【0010】
この構成によれば、符号化回路は、複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と、符号化対象情報との組み合わせによって一意に決まる、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と符号化後の情報である符号化情報の組み合わせとを関連づけた情報である、符号化テーブルに基づいて符号化を行う。これにより、符号化回路は、符号化テーブルを変更することで、異なる種類の符号化に柔軟に対応することができる。
【0011】
また、本発明は、特定の符号化方式で符号化された符号化情報を復号化する復号化回路であって、前記特定の符号化方式で符号化された前記符号化情報を復号化する方式により定める複数の遷移状態における現在の状態情報を記憶する状態記憶回路と、前記特定の符号化方式で符号化された前記符号化情報を復号化する方式に基づいて、前記複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と前記符号化情報との組み合わせと、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と復号化後の情報である復号化情報との組み合わせとを関連付けた情報を、復号化テーブルとして記憶する復号化情報記憶回路と、前記符号化情報の入力を受け付け、当該符号化情報と、前記状態記憶回路が記憶する前記現在の状態情報との組み合わせに対応する、前記復号化情報と前記遷移後状態とを、前記復号化テーブルに基づいて出力し、当該遷移後状態情報を前記現在の状態情報として前記状態記憶回路に記憶させる制御回路と、を備えたことを特徴とする復号化回路である。
【0012】
この構成によれば、復号化回路は、複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と、符号化情報との組み合わせによって一意に決まる、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と復号化後の情報である復号化情報との組み合わせとを関連付けた情報である、復号化テーブルに基づいて復号化を行う。これにより、復号化回路は、復号化テーブルを変更することで、異なる種類の復号化に柔軟に対応することができる。
【0013】
また、本発明は、送信データを、所定の通信方式で規定された符号化方式で符号化する符号化回路と、前記通信方式で規定された周波数帯域で、前記符号化回路が符号化した前記送信データを前記無線タグに対して送信し、これに対応して前記無線タグから送信される受信データを受信する高周波回路と、前記高周波回路が受信した前記受信データを、前記符号化方式に対応する方式で復号化する復号化回路と、前記復号化回路が復号化した前記受信データを出力するホストインタフェースと、を備えたことを特徴とするタグ通信装置である。
【0014】
この構成によれば、符号化回路は無線タグに送信する送信データを符号化し、送信部は、符号化回路が符号化した送信データを無線タグに送信する。受信部は、無線タグから送信される受信データを受信し、復号化回路は、受信部が受信した受信データを復号化する。このように、符号化回路が送信データを符号化し、復号化回路が受信データを復号化するため、送信部と受信部は、送信と受信の最低限の処理のみを行う構成とすることができる。
【0015】
また、本発明は、複数の通信方式の各々に対応する周波数帯域で通信可能な複数の高周波回路を備え、前記符号化回路が備える前記符号化情報記憶回路は、複数の前記通信方式で定められた複数の符号化方式ごとに規定された複数の前記符号化テーブルを記憶し、前記復号化回路が備える前記復号化情報記憶回路は、前記複数の符号化方式に対応する復号化方式ごとに規定された複数の前記復号化テーブルを記憶し、複数の前記通信方式のうち、いずれか1つの通信方式を切り替えて、選択した通信方式で規定された前記符号化方式に対応する前記符号化テーブルを用いて符号化を行うように前記符号化回路を制御し、当該通信方式で規定された前記周波数帯域で通信可能な前記高周波回路を用いて送信データの送信および受信データの受信を行うように制御し、当該通信方式に対応する前記符号化テーブルを用いて符号化を行うように前記符号化回路を制御する制御部をさらに備えることを特徴とするタグ通信装置である。
【0016】
これにより、符号化回路は複数種類の符号化方式で定められた符号化テーブルのうち、符号化に用いる符号化方式で定められた符号化テーブルに基づいて符号化を行うことで、複数種類の符号化方式のうち、いずれかの符号化方式で符号化を行うことができる。また、復号化回路は、複数記憶する復号化テーブルのうち、復号化に用いる方式で定められた復号化テーブルに基づいて復号化を行うことで、複数種類の復号化方式のうち、いずれかの復号化方式で復号化を行うことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、符号化・復号化に必要なメモリの容量をより少なくし、異なる種類の符号化・復号化に柔軟に対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるRFIDリーダライタ1の構成を示した構成図である。図1において、ホストインタフェース11は、ホストコンピュータ(図示せず)との間で通信を行うインタフェースである。
【0019】
メインコントローラ12は、ホストコンピュータとの通信やRFIDリーダライタ1内の各部の制御を司るものである。RF回路制御ブロック13は、RF回路40a、40b、・・・、40nにおけるキャリアのオン・オフの切り替え、および電子ボリュームによる変調度の変更等の制御を行うものである。本実施形態にかかるRFIDリーダライタ1は、RFIDタグへの送信で使用するキャリアの周波数帯毎にRF回路を備えている。
【0020】
送信制御ブロック20は、RF回路40a、40b、・・・、40nが送信するデータを生成するものである。D/Aコンバータ71は、送信制御ブロック20が生成したデータをアナログ変換し、RF回路40a、40b、・・・、40nに向けアナログ信号を出力するものである。A/Dコンバータ70は、RF回路40a、40b、・・・、40nが受信する信号をデジタルデータに変換するものである。受信制御ブロック30は、A/Dコンバータ70から出力されるデジタルデータに基づくデータ処理を行うものである。RF回路40a、40b、・・・、40nは、RFIDタグ(図示せず)と無線通信を行うものである。
【0021】
図2は、図1の送信制御ブロック20の構成を示した構成図である。図2において、コントローラ201は、送信制御ブロック20内の各部を制御するものである。送信データ読み出し制御部202は、送信データバッファ203が保持する送信データを、通信規格ごとに定められた順序で読み出して、パターン読み出し制御部208へ出力するものである。送信データバッファ203は、RFIDタグに送信するデータを保持するものである。
【0022】
CRC(Cyclic Redundancy Check)生成部204は、送信データを基に、誤り検出で用いるCRC値を計算するものである。セレクタ205は、RFIDの通信規格に合わせて、CRCを使用するか否かを選択するものである。
【0023】
パリティ生成部206は、送信データから誤り検出で用いるパリティを生成するものである。セレクタ207は、RFIDの通信規格に合わせて、パリティを使用するか否かを選択するものである。
【0024】
パターン読み出し制御部208は、後述する符号化回路を備えている。パターン読み出し制御部208は、符号化回路を用いて、入力された送信データの符号化を行う。また、パターン読み出し制御部208は、RFIDの通信規格に合わせて、符号化した送信データのエンコードに使用するパターンをパターンバッファ209から読み出すものである。エンコードの処理では、2値で表される符号化した送信データの論理“0”および論理“1”をある決まったルールに基づいて波形で表現する。パターンバッファ209は、各RFIDの通信規格に対して、論理“0”に対応する波形パターンおよび論理“1”に対応する波形パターンを保持する。
【0025】
パターン生成部210は、パターンバッファ209から読み出したエンコードパターンとパターン読み出し制御部208が符号化した送信データとから、RFIDタグへ送信する送信データパターンを生成し、図1のD/Aコンバータ71へと出力するものである。
【0026】
図3は、図1の受信制御ブロック30の構成を示した構成図である。図3において、受信シーケンス制御部301は、受信制御ブロック30内の各部を制御するものである。
【0027】
サンプリング部303は、図1に示したA/Dコンバータ70から出力されるデジタルデータのサンプリングを行うものである。キャリア検出部304は、サンプリング後のデータからキャリアを検出し、結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。また、キャリア検出部304は、RF回路40a、40b、・・・、40nから送信を行う前に、通信フィールドにおいてキャリア信号が発生しているか否かを調べるものである。フィルタ組み合わせブロック305は、雑音等を除去するために、サンプリング後のデータをフィルタにかけるものである。
【0028】
図4は、図3のフィルタ組み合わせブロック305の構成を示した構成図である。図4において、セレクタ351、352、353および357は、RFIDの通信規格に応じて定められたフィルタをかけるように選択するものである。
【0029】
エッジ検出フィルタ354は、RF入力データ中の高周波成分を強調するフィルタである。周波数分離フィルタ355は、RF入力データを複数の周波数成分に分離するフィルタである。ローパスフィルタ356は、RF入力データ中の低周波成分を取り出すフィルタである。
【0030】
以下、図3の説明に戻る。再サンプリング部306は、フィルタをかけた後のデータを再度サンプリングするものである。SOF(Start of Frame)検出部307は、RFIDタグから受信したフレームの開始を検出して、結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。
【0031】
SYNC検出部308は、RFIDタグから受信したフレームの中からデータを検出し、検出結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。EOF(End of Frame)検出部309は、RFIDタグから受信したフレームの終了を検出し、結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。
【0032】
コード変換部310は、再サンプリング後のデータをデコードするものである。また、コード変換部310は、後述する復号化回路を備えている。コード変換部310は、復号化回路を用いて、デコードしたデータを復号化する。CRCチェック部311は、復号化した後のデータのCRC値を計算して誤りを検出し、結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。パリティチェック部312は、復号化した後のデータのパリティに基づいて誤りを検出し、結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。
【0033】
シリアル−パラレル変換部313は、復号化した後のシリアルデータをパラレルデータに変換して受信バッファ314に保存するものである。受信シーケンス制御部301は、受信バッファ314が記憶するパラレルデータをメインコントローラ12に入力する。
【0034】
図5は、図1のRF回路40a、40b、・・・、40nそれぞれの内部の構成を示した構成図である。図5において、発振回路401は、通信規格ごとに定められた周波数で発振を行う回路である。変調回路402は、図1のD/Aコンバータ71が出力したアナログ信号の入力を受け付け、発振回路401で発振したキャリアを変調するものである。
【0035】
現在のRFIDの通信規格では、変調方式としてASK(Amplitude Shift Keying)またはFSK(Frequency Shift Keying)を用いることが多いため、振幅変調用のパラメータとキャリア周波数のパラメータを変更可能となるように変調回路402を設計する。
【0036】
アンテナ駆動回路403は、変調回路402で変調したキャリアをアンテナ404から出力させるものである。アンテナ404は、変調したキャリアをRFIDに無線送信し、また、RFIDから無線送信された電波を受信するものである。
【0037】
フィルタ回路405は、アンテナ404が受信したアナログ信号から雑音を除去するものである。増幅器406は、フィルタ回路405が出力するアナログ信号を増幅するものである。
【0038】
次に、パターン読み出し制御部208が備える符号化回路について説明する。この符号化回路は、プッシュダウンオートマトンを利用している。以下、FM0と呼ばれる符号化の例を用いて説明を行う。
【0039】
図6は、符号化回路の構成を示した構成図である。符号化回路は、入力回路91と、制御回路92と、出力回路93と、状態記憶回路94と、一時記憶回路95と、符号化情報記憶回路96とを備える。
【0040】
入力回路91は、符号化を行う情報の入力を受け付けるものである。制御回路92は、符号化を行う回路である。出力回路93は、符号化した情報を出力する回路である。状態記憶回路94は、符号化時における状態を示す情報を記憶する記憶回路である。また、状態記憶回路94は初期状態「S1」を記憶している。一時記憶回路95は、入力回路91が受け付けた情報を一時記憶する回路である。符号化情報記憶回路96は、制御回路92の符号化に関する動作を特定する情報である符号化テーブルを記憶する記憶回路である。符号化情報記憶回路96は、符号化の方式毎にこの符号化テーブルを記憶する。符号化情報記憶回路96が記憶する符号化テーブルを切り替えることで、複数の符号化方式に対応することができる。なお、RFIDリーダライタ1が使用する通信方式で規定された符号化方式に応じて、メインコントローラ12が符号化テーブルの切り替えを制御する。これにより、符号化回路は、RFIDリーダライタ1が使用する通信方式で規定された符号化を行うことができる。
【0041】
図7は、状態記憶回路94が記憶する、現在の状態を示す情報(以下、現在の状態と記す)を示した図である。図示する例では、現在の状態は「S1」である。
【0042】
図8は、一時記憶回路95が記憶する入力値のビット数を定義する確認ビット数テーブルを示した図である。図示する例では、確認ビット数は「1」である。これは、一時記憶回路95は1ビットの入力情報を一時記憶し、一時記憶した1ビットの入力情報を制御回路92が符号化することを示す。
【0043】
図9は、符号化情報記憶回路96が記憶する符号化テーブルを示した図である。符号化テーブルは、状態記憶回路94が記憶する現在の状態と、一時記憶回路95が記憶する入力値と、現在の状態と入力値とに関連付けられた出力値と、遷移先状態とを記憶する。
【0044】
図示する例では、行1601は、現在の状態が「S1」の時に、「0」が入力された場合、出力値として「0,1」を出力し、遷移先状態を「S3」とすることを示している。他の行は図示するとおりである。なお、図示する例は、FM0と呼ばれる符号化を行う際の条件を示している。符号化の条件に応じて符号化情報記憶回路96が記憶する符号化テーブルを切り替えることで、様々な符号化に対応することができる。
【0045】
なお、状態記憶回路94が記憶する現在の状態と、一時記憶回路95が記憶する入力値とに関連付けられた、出力値と、遷移先状態とが符号化テーブルに記憶されていない場合、入力値はこの符号化回路では想定されていない値である。たとえば、図9に規定されていない現在の状態と入力値との組み合わせは、FM0での符号化では想定されていない入力値と現在の状態との組み合わせである。入力回路91は、想定されていない入力値の入力を受け付けない。
【0046】
次に、符号化回路の動作について説明する。具体例として、入力される「0010」という4ビットの値を符号化する例を用いて説明する。はじめに、入力回路91は、「0010」の入力を受け付ける。続いて、制御回路92は、状態記憶回路94が記憶する初期状態の値「S1」を読み出し、状態記憶回路94が記憶する現在の状態を、初期状態の値「S1」に書き換える。
【0047】
続いて、制御回路92は、入力回路91が受け付けた入力のうち、1ビット目の入力値「0」を読み出し、一時記憶回路95に記憶させる。一時記憶回路95が記憶する確認ビット数テーブルには、確認ビット数「1」と規定されているため、一時記憶回路95が記憶する入力値は1ビットである。一時記憶回路95が記憶する情報のビット数と、確認ビット数テーブルで規定されているビット数とが同一であるため、制御回路92は、一時記憶回路95が記憶する入力値「0」を読み出す。続いて、制御回路92は、一時記憶回路95から情報を読み出したため、一時記憶回路95が記憶する情報をすべて消去する。
【0048】
続いて、制御回路92は、状態記憶回路94から現在の状態「S1」を読み出す。続いて、制御回路92は、符号化情報記憶回路96が記憶する符号化テーブルから、現在の状態「S1」と入力値「0」とに関連付けられた出力値「0,1」と、遷移先状態「S3」とを読み出す。
【0049】
続いて、制御回路92は、出力値「0,1」を出力回路93に入力する。続いて、制御回路92は、状態記憶回路94が記憶する現在の状態を、遷移先状態「S3」に書き換える。
【0050】
一時記憶回路95が記憶する情報の処理を終了したため、制御回路92は、入力回路91が受け付けた入力のうち、2ビット目の入力値「0」を読み出し、一時記憶回路95に記憶させる。一時記憶回路95が記憶する情報のビット数と、確認ビット数テーブルで規定されているビット数とが同一であるため、制御回路92は、一時記憶回路95が記憶する入力値「0」を読み出す。続いて、制御回路92は、一時記憶回路95から情報を読み出したため、一時記憶回路95が記憶する情報をすべて消去する。
【0051】
続いて、制御回路92は、状態記憶回路94から現在の状態「S3」を読み出す。続いて、制御回路92は、符号化情報記憶回路96が記憶する符号化テーブルから、現在の状態「S3」と入力値「0」とに関連付けられた出力値「0,1」と、遷移先状態「S3」とを読み出す。
【0052】
続いて、制御回路92は、出力値「0,1」を出力回路93に入力する。続いて、制御回路92は、状態記憶回路94が記憶する現在の状態を、遷移先状態「S3」に書き換える。
【0053】
一時記憶回路95が記憶する情報の処理を終了したため、制御回路92は、入力回路91が受け付けた入力のうち、3ビット目の入力値「1」を読み出し、一時記憶回路95に記憶させる。一時記憶回路95が記憶する情報のビット数と、確認ビット数テーブルで規定されているビット数とが同一であるため、制御回路92は、一時記憶回路95が記憶する入力値「1」を読み出す。続いて、制御回路92は、一時記憶回路95から情報を読み出したため、一時記憶回路95が記憶する情報をすべて消去する。
【0054】
続いて、制御回路92は、状態記憶回路94から現在の状態「S3」を読み出す。続いて、制御回路92は、符号化情報記憶回路96が記憶する符号化テーブルから、現在の状態「S3」と入力値「1」とに関連付けられた出力値「0,0」と、遷移先状態「S4」とを読み出す。
【0055】
続いて、制御回路92は、出力値「0,0」を出力回路93に入力する。続いて、制御回路92は、状態記憶回路94が記憶する現在の状態を、遷移先状態「S4」に書き換える。
【0056】
一時記憶回路95が記憶する情報の処理を終了したため、制御回路92は、入力回路91が受け付けた入力のうち、4ビット目の入力値「0」を読み出し、一時記憶回路95に記憶させる。一時記憶回路95が記憶する情報のビット数と、確認ビット数テーブルで規定されているビット数とが同一であるため、制御回路92は、一時記憶回路95が記憶する入力値「0」を読み出す。続いて、制御回路92は、一時記憶回路95から情報を読み出したため、一時記憶回路95が記憶する情報をすべて消去する。
【0057】
続いて、制御回路92は、状態記憶回路94から現在の状態「S4」を読み出す。続いて、制御回路92は、符号化情報記憶回路96が記憶する符号化テーブルから、現在の状態「S4」と入力値「0」とに関連付けられた出力値「1,0」と、遷移先状態「S2」とを読み出す。
【0058】
続いて、制御回路92は、出力値「1,0」を出力回路93に入力する。続いて、制御回路92は、状態記憶回路94が記憶する現在の状態を、遷移先状態「S2」に書き換える。
【0059】
一時記憶回路95が記憶する情報の処理を終了し、入力回路91が受け付けた全ての入力値の処理を終了したため、制御回路92は、出力回路93に出力値「01010010」を出力させる。その後、処理を終了する。上述したとおり、符号化回路は、入力値「0010」を復号化した値「01010010」を出力することができる。
【0060】
次に、コード変換部310が備える復号化回路について説明する。以下、FM0と呼ばれる符号化で符号化されたデータを復号化する例を用いて説明を行う。
【0061】
図10は、復号化回路の構成を示した構成図である。符号化回路は、入力回路131と、制御回路132と、出力回路133と、状態記憶回路134と、一時記憶回路135と、復号化情報記憶回路136とを備える。
【0062】
入力回路131は、復号化を行う情報の入力を受け付けるものである。制御回路132は、復号化を行う回路である。出力回路133は、復号化した情報を出力する回路である。状態記憶回路134は、復号化時における状態を記憶する記憶回路である。また、状態記憶回路134は初期状態「S1」を記憶している。一時記憶回路135は、入力回路が受け付けた情報を一時記憶する回路である。復号化情報記憶回路136は、制御回路132の復号化に関する動作を特定する情報である復号化テーブルを記憶する記憶回路である。復号化情報記憶回路136は、復号化の方式毎にこの復号化テーブルを記憶する。復号化情報記憶回路136が記憶する復号化テーブルを切り替えることで、複数の復号化方式に対応することができる。なお、RFIDリーダライタ1が使用する通信方式で規定された復号化方式に応じて、メインコントローラ12が復号化テーブルの切り替えを制御する。これにより、復号化回路は、RFIDリーダライタ1が使用する通信方式で規定された復号化を行うことができる。
【0063】
図11は、状態記憶回路134が記憶する、現在の状態を示した図である。図示する例では、現在の状態は「S1」である。
【0064】
図12は、一時記憶回路135が記憶する入力値のビット数を定義する確認ビット数テーブルを示した図である。図示する例では、確認ビット数は「2」である。これは、一時記憶回路135は2ビットの入力情報を一時記憶し、一時記憶した2ビットの入力情報を制御回路132が復号化することを示す。
【0065】
図13は、復号化情報記憶回路136が記憶する復号化テーブルを示した図である。復号化テーブルは、状態記憶回路134が記憶する現在の状態と、一時記憶回路135が記憶する入力値と、現在の状態と入力値とに関連付けられた出力値と、遷移先状態とを記憶する。
【0066】
図示する例では、行1201は、現在の状態が「S1」の時に、「0,1」が入力された場合、出力値として「0」を出力し、遷移先状態を「S3」とすることを示している。他の行は図示するとおりである。なお、図示する例は、図9に示したFM0と呼ばれる符号化を行った情報を復号化する際の条件を示している。符号化の際と同様に、復号化の条件に応じて復号化情報記憶回路136が記憶する復号化テーブルを切り替えることで、様々な復号化に対応することができる。
【0067】
なお、状態記憶回路134が記憶する現在の状態と、一時記憶回路135が記憶する入力値とに関連付けられた、出力値と、遷移先状態とが復号化テーブルに記憶されていない場合、入力値はこの復号化回路では想定されていない値である。たとえば、図9に規定されていない現在の状態と入力値との組み合わせは、FM0での復号化では想定されていない入力値と現在の状態との組み合わせである。入力回路131は、想定されていない入力値を受け付けない。
【0068】
次に、復号化回路の動作について説明する。具体例として、FM0で符号化された「01010010」という8ビットの入力データを復号化する例を用いて説明する。はじめに、入力回路131は、「01010010」の入力を受け付ける。続いて、制御回路132は、状態記憶回路134が記憶する初期状態の値「S1」を読み出し、状態記憶回路134が記憶する現在の状態を、初期状態の値「S1」に書き換える。
【0069】
続いて、制御回路132は、入力回路131が受け付けた入力のうち、1ビット目の入力値「0」を読み出し、一時記憶回路135に記憶させる。一時記憶回路135が記憶する確認ビット数テーブルには、確認ビット数「2」であり、一時記憶回路135が記憶する入力値は1ビットであるため、制御回路132は、入力回路131から2ビット目の入力を読み出す。制御回路132は、読み出した2ビット目の入力値「1」を一時記憶回路135に記憶させる。
【0070】
一時記憶回路135が記憶する情報のビット数と、確認ビット数テーブルで規定されているビット数とが同一であるため、制御回路132は、一時記憶回路135が記憶する入力値「0,1」を読み出す。続いて、制御回路132は、一時記憶回路135から情報を読み出したため、一時記憶回路135が記憶する情報をすべて消去する。
【0071】
続いて、制御回路132は、状態記憶回路134から現在の状態「S1」を読み出す。続いて、制御回路132は、復号化情報記憶回路136が記憶する復号化テーブルから、現在の状態「S1」と入力値「0,1」とに関連付けられた出力値「0」と、遷移先状態「S3」とを読み出す。
【0072】
続いて、制御回路132は、出力値「0」を出力回路133に入力する。続いて、制御回路132は、状態記憶回路134が記憶する現在の状態を、遷移先状態「S3」に書き換える。
【0073】
一時記憶回路135が記憶する情報の処理を終了したため、制御回路132は、入力回路131が受け付けた入力のうち、3ビット目の入力値「0」を読み出し、一時記憶回路135に記憶させる。一時記憶回路135が記憶する確認ビット数テーブルには、確認ビット数「2」であり、一時記憶回路135が記憶する入力値は1ビットであるため、制御回路132は、入力回路131から4ビット目の入力を読み出す。制御回路132は、読み出した4ビット目の入力値「1」を一時記憶回路135に記憶させる。
【0074】
一時記憶回路135が記憶する情報のビット数と、確認ビット数テーブルで規定されているビット数とが同一であるため、制御回路132は、一時記憶回路135が記憶する入力値「0,1」を読み出す。続いて、制御回路132は、一時記憶回路135から情報を読み出したため、一時記憶回路135が記憶する情報をすべて消去する。
【0075】
続いて、制御回路132は、状態記憶回路134から現在の状態「S3」を読み出す。続いて、制御回路132は、復号化情報記憶回路136が記憶する復号化テーブルから、現在の状態「S3」と入力値「0,1」とに関連付けられた出力値「0」と、遷移先状態「S3」とを読み出す。
【0076】
続いて、制御回路132は、出力値「0」を出力回路133に入力する。続いて、制御回路132は、状態記憶回路134が記憶する現在の状態を、遷移先状態「S3」に書き換える。
【0077】
一時記憶回路135が記憶する情報の処理を終了したため、制御回路132は、入力回路131が受け付けた入力のうち、5ビット目の入力値「0」を読み出し、一時記憶回路135に記憶させる。一時記憶回路135が記憶する確認ビット数テーブルには、確認ビット数「2」であり、一時記憶回路135が記憶する入力値は1ビットであるため、制御回路132は、入力回路131から6ビット目の入力を読み出す。制御回路132は、読み出した6ビット目の入力値「0」を一時記憶回路135に記憶させる。
【0078】
一時記憶回路135が記憶する情報のビット数と、確認ビット数テーブルで規定されているビット数とが同一であるため、制御回路132は、一時記憶回路135が記憶する入力値「0,0」を読み出す。続いて、制御回路132は、一時記憶回路135から情報を読み出したため、一時記憶回路135が記憶する情報をすべて消去する。
【0079】
続いて、制御回路132は、状態記憶回路134から現在の状態「S3」を読み出す。続いて、制御回路132は、復号化情報記憶回路136が記憶する復号化テーブルから、現在の状態「S3」と入力値「0,0」とに関連付けられた出力値「1」と、遷移先状態「S4」とを読み出す。
【0080】
続いて、制御回路132は、出力値「1」を出力回路133に入力する。続いて、制御回路132は、状態記憶回路134が記憶する現在の状態を、遷移先状態「S4」に書き換える。
【0081】
一時記憶回路135が記憶する情報の処理を終了したため、制御回路132は、入力回路131が受け付けた入力のうち、7ビット目の入力値「1」を読み出し、一時記憶回路135に記憶させる。一時記憶回路135が記憶する確認ビット数テーブルには、確認ビット数「2」であり、一時記憶回路135が記憶する入力値は1ビットであるため、制御回路132は、入力回路131から8ビット目の入力を読み出す。制御回路132は、読み出した6ビット目の入力値「0」を一時記憶回路135に記憶させる。
【0082】
一時記憶回路135が記憶する情報のビット数と、確認ビット数テーブルで規定されているビット数とが同一であるため、制御回路132は、一時記憶回路135が記憶する入力値「1,0」を読み出す。続いて、制御回路132は、一時記憶回路135から情報を読み出したため、一時記憶回路135が記憶する情報をすべて消去する。
【0083】
続いて、制御回路132は、状態記憶回路134から現在の状態「S4」を読み出す。続いて、制御回路132は、復号化情報記憶回路136が記憶する復号化テーブルから、現在の状態「S4」と入力値「1,0」とに関連付けられた出力値「0」と、遷移先状態「S2」とを読み出す。
【0084】
続いて、制御回路132は、出力値「0」を出力回路133に入力する。続いて、制御回路132は、状態記憶回路134が記憶する現在の状態を、遷移先状態「S2」に書き換える。
【0085】
一時記憶回路135が記憶する情報の処理を終了し、入力回路131が受け付けた全ての入力値の処理を終了したため、制御回路132は、出力回路133に出力値「0010」を出力させる。その後、処理を終了する。上述したとおり、復号化回路は、FM0で符号化された入力値「01010010」を復号化した値「0010」を出力することができる。
【0086】
次に、RFIDリーダライタの動作を図14から図16までを参照して説明する。図14は、図1のRFIDリーダライタでRFIDタグと通信する際の手順を示したフローチャートである。なお、本実施形態において、RFIDタグへのデータ送信時に必要となる処理のうち、プロトコル処理はソフトウェアで行い、エンコードの処理、CRC生成やパリティ生成、変調処理はハードウェアで行う。
【0087】
RFIDリーダライタ1がRFIDタグと通信を行う場合は、初めにメインコントローラ12がRFIDの通信規格を一つ選択する。続いて、メインコントローラ12は、選択したRFIDの通信規格の種類を示す情報を、RF回路制御ブロック13と、送信制御ブロック20内のコントローラ201と、受信制御ブロック30内の受信シーケンス制御部301とに入力する。
【0088】
メインコントローラ12からRFIDの通信規格の種類を示す情報が入力されると、送信制御ブロック20内のコントローラ201は、送信データ読み出し制御部202とパターン読み出し制御部208とに通信規格の種類を示す情報を入力する。
【0089】
本実施形態では、全てのRFIDの通信規格に共通の基本送信フレームとして図15に示したフレームを使用する。基本送信フレームは、SOFと、SYNCと、DATAと、CRCと、EOFとの順に並んでいる。SOFは、基本送信フレームの開始を示すパターンである。SYNCは、後にデータが続くことを示すパターンである。DATAは、ユーザデータである。CRCは、DATAに後続し、CRC生成部204が生成したCRC値である。EOFは、フレームの終了を示すパターンである。
【0090】
RFIDの通信規格によっては、SYNCやCRCを使用しないものがある。送信データ読み出し制御部202は、使用しないデータをパターン読み出し制御部208に入力しない。これにより、本実施形態のRFIDリーダライタ1はSYNCやCRCを使用しないRFIDの通信規格の通信規格にも対応することができる。
【0091】
続いて、送信制御ブロック20内の送信データ読み出し制御部202は、送信データバッファ203が記憶する送信データを読み出す。続いて、送信データ読み出し制御部202は、通信規格で定められた順序にしたがって読み出した送信データを順次パターン読み出し制御部208に出力する。このとき、送信データ読み出し制御部202は、使用するRFIDの通信規格に応じて、送信データからCRC生成およびまたはパリティ生成を行い、パターン読み出し制御部208に出力する。
【0092】
例えば、CRCとパリティの両方を使用する通信規格のRFIDタグと通信する場合、送信データ読み出し制御部202は、CRC生成部204の出力をセレクタ205が出力するようにセレクタ205を制御し、かつパリティ生成部206の出力をセレクタ207が出力するようにセレクタ207を制御し、これらの出力をパターン読み出し制御部208に入力する。このとき、送信データ読み出し制御部202が送信データバッファ203から読み出した送信データには、CRC生成部204でCRC値が付加され、さらにパリティ生成部206でパリティ情報が付加される。
【0093】
一方、パリティのみを使用する通信規格のRFIDタグと通信する場合、送信データ読み出し制御部202は、CRC生成部204の出力をセレクタ205が出力しないようにセレクタ205を制御し、かつ、パリティ生成部206の出力をセレクタ207が出力するようにセレクタ207を制御し、これらの出力をパターン読み出し制御部208に入力する。このとき、送信データ読み出し制御部202が送信データバッファ203から読み出した送信データには、パリティ生成部206でパリティ情報が付加される。
【0094】
パターン読み出し制御部208は、符号化回路を用いて、入力された送信データを符号化する。このとき、メインコントローラ12は、符号化情報記憶回路96が記憶する符号化テーブルを、メインコントローラ12が選択した通信方式で規定された符号化方式に対応する符号化テーブルに切り替える。これにより、符号化回路は、RFIDリーダライタ1が使用する通信方式で規定された符号化を行うことができる。
【0095】
続いて、パターン読み出し制御部208は、符号化した送信データをパターン生成部210へ出力すると共に、RFIDの通信規格に対応した波形パターンをパターン生成部210に出力するようにパターンバッファ209へ指示する。
【0096】
パターン生成部210は、パターンバッファ209から入力した波形パターンに基づいて、パターン読み出し制御部208から入力された、符号化した送信データのエンコードを行い、送信データパターンを生成する。
【0097】
エンコードの処理では、2値の論理で表された送信データの図15のDATAに関しては、そのビットパターンの順序にしたがって、論理“0”に対応する波形パターンまたは論理“1”に対応する波形パターンを順次出力することで行う。図15に示したSOFやSYNC、EOFに関しては、通信規格で波形パターンが規定されているため、その波形パターンをパターンバッファ209で保持する。そして、パターン生成部210でのエンコード時にSOFやSYNC、EOFに対応する波形パターンをパターンバッファ209からパターン生成部210へと出力する。
【0098】
このように、本実施形態では、通信規格ごとに定められた波形パターンをパターンバッファ209に保存し、エンコード時にパターンバッファ209から取り出して使用する方式である。そのため、波形パターンの異なる新たな通信方式に対応する場合は、その通信方式で使用される波形パターンをパターンバッファ209に追加すればよく、新しい通信方式に対して柔軟に対応できる。
【0099】
メインコントローラ12が選択したRFIDの通信規格の種類を示す情報が、メインコントローラ12からRF回路制御ブロック13に入力されると、RF回路制御ブロック13は、その通信規格に対応したRF回路(以下では、RF回路40aとして説明する。)のキャリアをオンにする。また、RF回路制御ブロック13は、通信規格に定められた変調度となるように、RF回路40a内の変調回路402の変調度を電子ボリュームで調整する。
【0100】
本実施形態では、変調回路402の変調度の調整が可能であるため、キャリアの周波数帯が同じで変調度が異なる通信規格に対しては、同じRF回路40aを用いることが可能である。そのため、RFIDの通信規格ごとにRF回路を備える従来のRFIDリーダライタと比較して、回路規模を小さくすることが可能である。
【0101】
図2のパターン生成部210は、生成した送信データパターンを、使用するRFIDの通信規格に対応したRF回路40aの変調回路402に入力する。変調回路402は、発振回路401で生成されたキャリアを、入力された送信データパターンで変調を行う。変調後の送信信号(以下、コマンドと呼ぶ)は、アンテナ駆動回路403を介してアンテナ404からRFIDタグへ送信される(ステップS601)。
【0102】
アンテナ404がRFIDタグにコマンドを送信した後、メインコントローラ12は当該コマンドに対する応答(レスポンス)をRFIDタグから受信したかどうかを確認する(ステップS602)。RFIDタグの通信規格とRFIDリーダライタでコマンドを送信する際に使用した通信規格とが異なっている場合、RFIDタグは当該コマンドに対して応答することができない。
【0103】
RFIDタグの通信規格とRFIDリーダライタでコマンドを送信する際に使用した通信規格とが異なっている場合、コマンド送信後一定時間(RFIDの通信規格で定められた時間)経過してもレスポンスを受信することができない(ステップS602:No)。レスポンスを受信することができない場合、メインコントローラ12は当該通信規格に対応したRFIDタグは、RFIDリーダライタ1の通信周囲には存在しないと判断する(ステップS603)。
【0104】
次に、メインコントローラ12は、RFIDリーダライタ1が対応している全ての通信規格のコマンドを送信したか否かを判断する。RFIDリーダライタ1が対応している全ての通信規格のコマンドを送信していないと判断した場合は(ステップS605:No)、ステップS601に戻って別の通信規格のコマンド送信処理を行う。すべての通信規格のコマンドを送信したと判断した場合、処理を終了する
【0105】
一方、メインコントローラ12が、コマンド送信後の一定時間内にRFIDタグからのレスポンスを受信したと判断した場合には(ステップS602:Yes)、メインコントローラ12はRFIDタグを認識する(ステップS604)。
【0106】
このように、本実施形態では、RFIDリーダライタ1が対応している全ての通信規格のコマンドを自動的に順次送信し、RFIDタグからの応答を受信したか否かを判断し、その判断結果でRFIDタグの通信規格を判定する。したがって、ユーザが、RFIDリーダライタ1が通信可能なRFIDタグを、RFIDリーダライタ1の通信可能範囲内に接近させると、RFIDリーダライタ1は、自動的にRFIDタグの通信規格を認識し、認識した通信規格を用いてRFIDタグと通信を行う。
【0107】
以下では、RFIDタグからのレスポンスを受信した後の処理について説明する。なお、後述する受信処理で行われるコード検出、コード変換、CRCチェック、パリティチェックの各処理は、それぞれ専用のハードウェアブロックで行う。ここで、上記ハードウェアブロックは、全ての通信規格で使用可能である。
【0108】
アンテナ404がRFIDタグからのレスポンスとしてアナログ受信信号を受信すると、アンテナ404は、そのアナログ受信信号を、フィルタ回路405を介して増幅器406に入力する。増幅器406は、入力されたアナログ信号を増幅し、図1に示したA/Dコンバータ70に入力する。
【0109】
A/Dコンバータ70は、入力されたアナログ受信信号をデジタルデータに変換し、サンプリング部303に入力する。サンプリング部303は、入力されたデジタルデータに対して所定の間隔でサンプリングを行う。キャリア検出部304は、サンプリング後のデジタルデータを用いてキャリアの検出を行う。また、フィルタ組み合わせブロック305および再サンプリング部306は、サンプリング後のデジタルデータを用いてコード検出を行う。
【0110】
コード検出の処理では、サンプリング後のデジタルデータが、図4に示した3種類のフィルタのうち一つあるいは複数を通ることで、サンプリング後のデジタルデータの波形は整形される。ここで、使用するフィルタは、メインコントローラ12から通知されたRFIDの通信規格情報に基づいて、受信シーケンス制御部301がセレクタ351、352、353、357を切り替えることで選択される。
【0111】
フィルタ組み合わせブロック305がデジタルデータの波形整形を行った後、SOF検出部307は、このデジタルデータのSOFを検出する。図16に、本実施形態で使用する基本受信フレームを示す。基本受信フレームのSOF、SYNC、DATA、CRCおよびEOFは図15と同様である。
【0112】
SOF検出部307は、デジタルデータのSOFを検出する。SOF検出部307は、各通信規格に対応するSOFの波形パターンを保持しており、その波形パターンと上記波形整形後のデジタルデータとを比較し、SOFの波形パターンと一致するパターンをSOFと判断する。
【0113】
続いてSYNC検出部308は、デジタルデータのSYNCを検出する。SYNC検出部308は、各通信規格に対応するSYNCの波形パターンを保持しており、その波形パターンと上記波形整形後のデジタルデータとを比較し、SYNCの波形パターンと一致するパターンをSYNCと判断する。なお、SYNCを使用しない通信規格においては、SYNC検出の処理は行わない。
【0114】
続いて、再サンプリング部306は、DATAを再度サンプリングする。本実施形態では、複数種類のフィルタを通したり、複数回のサンプリングを行ったりことが可能である。そのため、任意の波形に対応することができる。
【0115】
コード変換部310は、再サンプリング部306でサンプリングされたデジタルデータのデコードを行う。デコードの処理は、図2のパターン生成部210で行ったエンコードの処理とは逆の処理である。コード変換部310は、デジタルデータを前から順に処理し、論理“0”または論理“1”に対応する波形パターンを検出すると、対応する論理“0”または論理“1”を順次出力する。続いて、コード変換部310は、復号化回路を用いて、出力した値を復号化する。このとき、メインコントローラ12は、復号化情報記憶回路136が記憶する復号化テーブルを、メインコントローラ12が選択した通信方式で規定された復号化方式に対応する復号化テーブルに切り替える。これにより、復号化回路は、RFIDリーダライタ1が使用する通信方式で規定された復号化を行うことができる。
【0116】
続いて、EOF検出部309は、デジタルデータのEOFを検出する。EOF検出部309がEOFを検出した場合、RFIDタグより受信したデータのコード検出処理およびデコード処理を終了する。ここで、EOF検出部309は、各通信規格に対応するEOFの波形パターンを保持しており、その波形パターンと上記波形整形後のデジタルデータとを比較し、EOFの波形パターンと一致するパターンをEOFと判断する。
【0117】
デコード処理の終了後、CRCチェック部311は、復号化後のデータのCRC値の確認を行う。続いて、パリティチェック部312は、CRC値の確認を行ったデータのパリティの確認を行う。CRCチェック部311とパリティチェック部312が、受信したデータにエラーがないと判定した場合、シリアル−パラレル変換部313は、受信したデータをパラレルデータに変換する。続いて、受信バッファ314は、シリアル−パラレル変換部313が変換したパラレルデータを記憶する。CRCチェック部311またはパリティチェック部312が受信したデータにエラーが含まれていると判断した場合、RFIDの通信規格に従って、コントローラ201はRFIDタグに対して情報の再送を要求するメッセージを送信するなどの処理を行う。
【0118】
受信バッファ314に保存されたデータは、図1のメインコントローラ12へと出力され、ホストインタフェース11を介して外部のホストコンピュータへと送信される。
【0119】
上述したとおり、符号化回路は、符号化情報記憶回路96が記憶する符号化テーブルに定められた条件に従って、入力値を符号化することができる。また、復号化回路は、復号化情報記憶回路136が記憶する復号化テーブルに定められた条件に従って、入力値を復号化することができる。このことにより、符号化情報記憶回路96が記憶する符号化テーブルおよび復号化情報記憶回路136が記憶する復号化テーブルを変更することで、様々な条件の符号化および複合化を行うことができる。
【0120】
また、本実施形態では、符号化および復号化をハードウェアで実行する。ソフトウェアで符号化および復号化を行った場合と比較して、ハードウェアで符号化および復号化する方が、処理の時間が短いという効果がある。
【0121】
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は本実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明の一実施形態におけるRFIDリーダライタの構成を示した構成図である。
【図2】本実施形態における送信制御ブロックの構成を示した構成図である。
【図3】本実施形態における受信制御ブロックの構成を示した構成図である。
【図4】本実施形態におけるフィルタ組み合わせブロックの構成を示した構成図である
【図5】本実施形態におけるRF回路の構成を示した構成図である。
【図6】本実施形態における符号化回路の構成を示した構成図である。
【図7】本実施形態における現在の状態を示す情報を示した概略図である。
【図8】本実施形態における確認ビット数テーブルのデータ構造を示した概略図である。
【図9】本実施形態における符号化テーブルのデータ構造を示した概略図である。
【図10】本実施形態における復号化回路の構成を示した構成図である。
【図11】本実施形態における現在の状態を示す情報を示した概略図である。
【図12】本実施形態における確認ビット数テーブルのデータ構造を示した概略図である。
【図13】本実施形態における復号化テーブルのデータ構造を示した概略図である。
【図14】本実施形態におけるRFIDリーダライタがRFIDタグと通信する際の手順を示したフローチャートである。
【図15】本実施形態におけるRFIDリーダライタが使用する基本送信フレームを示した図である。
【図16】本実施形態におけるRFIDリーダライタが使用する基本受信フレームを示した図である。
【符号の説明】
【0123】
1・・・RFIDリーダライタ、11・・・ホストインタフェース、12・・・メインコントローラ、13・・・RF回路制御ブロック、20・・・送信制御ブロック、30・・・受信制御ブロック、40a,40b,40n・・・RF回路、70・・・A/Dコンバータ、71・・・D/Aコンバータ、91,131・・・入力回路、92,132・・・制御回路、93,133・・・出力回路、94,134・・・状態記憶回路、95,135・・・一時記憶回路、96・・・符号化情報記憶回路、136・・・復号化情報記憶回路、201・・・コントローラ、202・・・送信データ読み出し制御部、203・・・送信データバッファ、204・・・CRC生成部、205,207,351,352,353,357・・・セレクタ、206・・・パリティ生成部、208・・・パターン読み出し制御部、209・・・パターンバッファ、210・・・パターン生成部、301・・・受信シーケンス制御部、303・・・サンプリング部、304・・・キャリア検出部、305・・・フィルタ組み合わせブロック、306・・・再サンプリング部、307・・・SOF検出部、308・・・SYNC検出部、309・・・EOF検出部、310・・・コード変換部、311・・・CRCチェック部、312・・・パリティチェック部、313・・・シリアル−パラレル変換部、314・・・受信バッファ、354・・・エッジ検出フィルタ、355・・・周波数分離フィルタ、356・・・ローパスフィルタ、401・・・発振回路、402・・・変調回路、403・・・アンテナ駆動回路、404・・・アンテナ、405・・・フィルタ回路、406・・・増幅器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の符号化方式により定める複数の遷移状態における現在の状態情報を記憶する第1の状態記憶回路と、
前記複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と、符号化を行う情報である符号化対象情報との組み合わせと、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と、符号化後の情報である符号化情報の組み合わせとを関連づけた情報を、符号化テーブルとして記憶する符号化情報記憶回路と、
前記符号化情報の入力を受け付け、当該符号化対象情報と、前記第1の状態記憶回路が記憶する前記現在の状態情報との組み合わせに対応する、前記符号化情報と前記遷移後状態情報とを、前記符号化テーブルに基づいて出力し、当該遷移後状態情報を前記現在の状態情報として前記第1の状態記憶回路に記憶させる第1の制御回路と、
を備えた符号化回路と、
前記特定の符号化方式で符号化された前記符号化情報を復号化する方式により定める複数の遷移状態における現在の状態情報を記憶する第2の状態記憶回路と、
前記特定の符号化方式で符号化された前記符号化情報を復号化する方式に基づいて、前記複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と前記符号化情報との組み合わせと、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と復号化後の情報である復号化情報との組み合わせとを関連付けた情報を、復号化テーブルとして記憶する復号化情報記憶回路と、
前記符号化情報の入力を受け付け、当該符号化情報と、前記第2の状態記憶回路が記憶する前記現在の状態情報との組み合わせに対応する、前記復号化情報と前記遷移後状態とを、前記復号化テーブルに基づいて出力し、当該遷移後状態情報を前記現在の状態情報として前記第2の状態記憶回路に記憶させる第2の制御回路と、
を備えた復号化回路と、
を備えたことを特徴とする符号化復号化システム。
【請求項2】
特定の符号化方式で符号化を行う符号化回路であって、
特定の符号化方式により定める複数の遷移状態における現在の状態情報を記憶する状態記憶回路と、
前記複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と、符号化を行う情報である符号化対象情報との組み合わせと、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と、符号化後の情報である符号化情報との組み合わせとを関連づけた情報を、符号化テーブルとして記憶する符号化情報記憶回路と、
前記符号化対象情報の入力を受け付け、当該符号化対象情報と、前記状態記憶回路が記憶する前記現在の状態情報との組み合わせに対応する、前記符号化情報と前記遷移後状態情報とを、前記符号化テーブルに基づいて出力し、当該遷移後状態情報を前記現在の状態情報として前記状態記憶回路に記憶させる制御回路と、
を備えたことを特徴とする符号化回路。
【請求項3】
特定の符号化方式で符号化された符号化情報を復号化する復号化回路であって、
前記特定の符号化方式で符号化された前記符号化情報を復号化する方式により定める複数の遷移状態における現在の状態情報を記憶する状態記憶回路と、
前記特定の符号化方式で符号化された前記符号化情報を復号化する方式に基づいて、前記複数の遷移状態のうちのいずれかの状態情報と前記符号化情報との組み合わせと、遷移後の状態を示す遷移後状態情報と復号化後の情報である復号化情報との組み合わせとを関連付けた情報を、復号化テーブルとして記憶する復号化情報記憶回路と、
前記符号化情報の入力を受け付け、当該符号化情報と、前記状態記憶回路が記憶する前記現在の状態情報との組み合わせに対応する、前記復号化情報と前記遷移後状態とを、前記復号化テーブルに基づいて出力し、当該遷移後状態情報を前記現在の状態情報として前記状態記憶回路に記憶させる制御回路と、
を備えたことを特徴とする復号化回路。
【請求項4】
送信データを、所定の通信方式で規定された符号化方式で符号化する請求項2に記載の符号化回路と、
前記通信方式で規定された周波数帯域で、前記符号化回路が符号化した前記送信データを前記無線タグに対して送信し、これに対応して前記無線タグから送信される受信データを受信する高周波回路と、
前記高周波回路が受信した前記受信データを、前記符号化方式に対応する方式で復号化する請求項3に記載の復号化回路と、
前記復号化回路が復号化した前記受信データを出力するホストインタフェースと、
を備えたことを特徴とするタグ通信装置。
【請求項5】
複数の通信方式の各々に対応する周波数帯域で通信可能な複数の高周波回路を備え、
前記符号化回路が備える前記符号化情報記憶回路は、複数の前記通信方式で定められた複数の符号化方式ごとに規定された複数の前記符号化テーブルを記憶し、
前記復号化回路が備える前記復号化情報記憶回路は、前記複数の符号化方式に対応する復号化方式ごとに規定された複数の前記復号化テーブルを記憶し、
複数の前記通信方式のうち、いずれか1つの通信方式を切り替えて、選択した通信方式で規定された前記符号化方式に対応する前記符号化テーブルを用いて符号化を行うように前記符号化回路を制御し、当該通信方式で規定された前記周波数帯域で通信可能な前記高周波回路を用いて送信データの送信および受信データの受信を行うように制御し、当該通信方式に対応する前記符号化テーブルを用いて符号化を行うように前記符号化回路を制御する制御部
をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のタグ通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−74786(P2010−74786A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−243255(P2008−243255)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成18年度−平成22年度 独立行政法人 情報通信研究機構委託研究 超小型汎用コミュニケーション端末のための基盤技術の研究開発、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(397065136)株式会社横須賀テレコムリサーチパーク (28)
【Fターム(参考)】