説明

第三級アミド末端ポリアミドポリマーに基づいた水性液体光防護組成物

【課題】本発明は、化粧品として許容できる水性支持体中、少なくとも、
(a)紫外線を遮断できる1つの光防護系と、
(b)1種の第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーと
を含むことを特徴とする、紫外線に対して皮膚および/または毛髪を保護するための液体組成物に関する。
【解決手段】本発明は、さらに具体的には、
(a)紫外線を遮断できる少なくとも1つの光防護系と、
(b)少なくとも1種の第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーと
の組合せを含む、特にスプレーの形態における水性の気化可能な液体組成物に関する。
本発明のさらに別の課題は、日焼け防止指数(SPF)を増加させる目的でおよび/または他に毛羽立ち作用を減少させるか、さらに除去する目的で、化粧品として許容できる水性支持体中、紫外線を遮断できる少なくとも1つの光防護系を含む液体組成物における、少なくとも1種の第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーの使用にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品として許容できる水性支持体中、少なくとも、
(a)紫外線を遮断できる1つの光防護系と、
(b)1種の第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーと
を含むことを特徴とする、紫外線に対して皮膚および/または毛髪を保護するための液体組成物に関する。
【0002】
本発明は、さらに具体的には、
(a)紫外線を遮断できる少なくとも1つの光防護系と、
(b)少なくとも1種の第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーと
の組合せを含む、特にスプレーの形態で水性の気化可能な液体組成物に関する。
【0003】
本発明はまた、少なくとも、(A)上記に定義された少なくとも1種の気化可能な液体水性組成物を含有する1つのリザーバと、(B)前記組成物を圧力下に置く、特に非エアゾールポンプ型(噴霧器)、またはエアゾールもしくはエアゾールポンプ型の手段とを含むデバイスに関する。
【背景技術】
【0004】
280nmから400nmの間の波長を有する光放射は、ヒト表皮の色素沈着を可能にし、紫外線Bとして知られている280nmから320nmの間の波長を有する光線は、自然な日焼けの発現を害し得る皮膚焼けおよび紅斑を引き起こすことが知られている。したがって、この紫外線Bを遮断する必要がある。
【0005】
また、皮膚の色素沈着を引き起こす320nmから400nmの間の波長を有する紫外線Aは、特に鋭敏な皮膚または太陽放射に連続して曝される皮膚の場合に、皮膚の損傷を誘導し易いことが知られている。紫外線Aは、特に皮膚の弾性減少およびしわの出現を生じさせて早老をもたらす。それらは、一定の個人の場合、紅斑反応の発症を促進させるか、この反応を増強し、さらには光毒性反応または光アレルギー反応の原因さえもなり得る。したがって、紫外線Aを遮断することも望ましい。
【0006】
皮膚用の多数の光防護(紫外線Aおよび/または紫外線B)化粧品組成物が、今日までに提案されている。皮膚への容易な塗布を使用者に提供する液体製剤が、とりわけ求められている。
【0007】
これらの日焼け止め液体組成物は、種々の濃度で有害な紫外線を選択的に吸収できる1種または複数種の標準的な親油性および/または親水性有機遮断剤を含有する水中油型エマルジョンの形態(すなわち、水性分散連続相および油性分散不連続相からなる化粧品として許容できる支持体)にあることが多く、これらの遮断剤(およびその量)は、所望の日焼け防止指数の関数として選択され、日焼け防止指数(SPF)は、紫外線遮断剤を用いない場合に紅斑形成閾値に達するのに必要な紫外線の照射量に対する、紫外線遮断剤を用いる場合に紅斑形成閾値に達するのに必要な紫外線の照射量の比率として数学的に表される。
【0008】
したがって、高い保護指数を有する液体日焼け止め製品が益々必要となっている。これらの高い保護指数は、より多くの遮断剤を高濃度に組み込むことによって達成することができる。これは、大量の遮断剤を添加したとしても必ずしも達成できるわけではない。さらにこのような量は、快適性を損なう(べとついた、きめの粗い作用および/または油っぽい作用)結果となる可能性がある。
【0009】
スプレー形態での日焼け止め製品は、使用の容易さおよび化粧品の快適さのため消費者により益々求められている。
【0010】
この目的を満たすために、多孔性シリカの球状微粒子を使用することが、特許出願EP 1 421 931に既に推奨されている。しかし、このようにして得られたスプレーは一定の事例において、塗布後、皮膚に毛羽立ちを生じさせる傾向がある。
【0011】
米国特許第6,469,131号、米国特許第6,592,857号、米国特許第6,552,160号および米国特許第6,268,466号の特許は、ゲル化剤または構造化剤として存在する少なくとも1種の第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーを含むゲルまたは固体組成物形態における化粧品組成物、特にメイキャップ製剤および無水日焼け止め製品を開示している。
【特許文献1】EP 1 421 931
【特許文献2】米国特許第6,469,131号
【特許文献3】米国特許第6,592,857号
【特許文献4】米国特許第6,552,160号
【特許文献5】米国特許第6,268,466号
【特許文献6】米国特許第3,157,681号
【特許文献7】米国特許第5 624 663号
【特許文献8】EP 669 323
【特許文献9】米国特許第2 463 264号
【特許文献10】米国特許第5 237 071号
【特許文献11】米国特許第5 166 355号
【特許文献12】GB 2 303 549
【特許文献13】DE 197 26 184
【特許文献14】EP 893 119
【特許文献15】EP 0 832 642
【特許文献16】EP 1 027 883
【特許文献17】EP 1 300 137
【特許文献18】DE 101 62 844
【特許文献19】WO 93/04665
【特許文献20】DE 198 55 649
【特許文献21】EP 0 967 200
【特許文献22】DE 197 46 654
【特許文献23】DE 197 55 649
【特許文献24】EP-A-1 008 586
【特許文献25】EP 1 133 980
【特許文献26】EP 133 981
【特許文献27】WO 04/006878
【特許文献28】WO 05/058269
【特許文献29】WO 06/032741
【特許文献30】米国特許第6,225,467号
【特許文献31】WO 2004/085412
【特許文献32】WO 06/035000
【特許文献33】WO 06/034982
【特許文献34】WO 06/034991
【特許文献35】WO 06/035007
【特許文献36】WO 2006/034992
【特許文献37】WO 2006/034985
【特許文献38】EP-A-0 518 773
【特許文献39】WO-A-92/06778
【特許文献40】FR 2 315 991
【特許文献41】FR 2 416 008
【特許文献42】米国特許第4,077,441号
【特許文献43】米国特許第4,850,517号
【特許文献44】WO 02/051 828
【特許文献45】EP-0 852 949
【特許文献46】EP 0 796 861
【特許文献47】EP 0 218 200
【特許文献48】EP 0 899 330
【特許文献49】EP 1 484 052
【特許文献50】WO 02/47650
【特許文献51】FR 2 802 425
【特許文献52】FR 2 810 548
【特許文献53】FR 2 796 278
【特許文献54】FR 2 802 420
【特許文献55】FR-A-2 812 544
【特許文献56】FR-A-2 814 950
【特許文献57】WO 01/94381
【特許文献58】FR 2 877220
【特許文献59】WO 03/030 937
【特許文献60】WO 03/068 753
【特許文献61】WO 00/44384
【特許文献62】EP-1 038 519
【特許文献63】EP 761 204
【特許文献64】DE 103 24 567
【特許文献65】WO 93/18743
【特許文献66】FR 0 108 283
【特許文献67】EP 1 529 523
【特許文献68】EP 1 133 979
【特許文献69】EP 1 129 694
【特許文献70】EP 1 562 562
【特許文献71】EP 1 151 742
【特許文献72】FR 2 869 796
【特許文献73】米国特許第5 538 793号
【特許文献74】FR 2 869 796
【特許文献75】EP-A-1 579 849
【特許文献76】FR 2 466 492
【特許文献77】WO 97/35842
【特許文献78】EP 903 342
【特許文献79】WO 97/25970
【特許文献80】FR 2 840 806
【特許文献81】FR 2 651 126
【特許文献82】EP-B-0 425 324
【非特許文献1】「Symmetrical Triazine Derivatives」IP. COM Journal、IP. COM Inc.、West Henrietta、ニューヨーク、米国(2004年9月20日)
【非特許文献2】Bangham、Standish and Watkins、J. Mol. Biol. 13、238 (1965)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
かなりの研究が、上記光防護の分野で実施された後、驚くべきことに、紫外線を遮断するために少なくとも1つの系を含有する液体水性組成物中、第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーの使用、特に上記の欠点のない高指数スプレーにより、同じ光防護系単独で得られたものよりも高い防止指数を有する液体日焼け止め組成物を得ることが可能にさせることを出願人は今回発見した。
【0013】
この発見は、本発明の基礎を形成する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このように本発明の第一の課題によれば、紫外線に対する皮膚および/または毛髪を保護するための新規な液体組成物は、化粧品として許容できる水性支持体中、少なくとも、
(a)紫外線を遮断できる1つの光防護系と、
(b)1種の第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーと
を含むことを特徴とする、紫外線に対して皮膚および/または毛髪を保護するための新規な液体組成物を提案する。
【0015】
本発明によれば、用語「紫外線を遮断できる光防護系」は、一般に、紫外線Aおよび/または紫外線Bの吸収および/または反射および/または散乱自体として知られている機構を介して、前記紫外線と、この化合物またはこれらの化合物が塗布された表面(皮膚または毛髪)との接触を防ぐか、少なくとも限定される任意の化合物または化合物の任意の組合せを示すことを意図する。言い換えれば、これらの化合物は、紫外線吸収光防護有機遮断剤または紫外線散乱無機色素および/または紫外線反射無機色素、またそれらの混合物であり得る。
【0016】
用語「化粧品として許容できる」とは、皮膚および/またはその外皮に適合し、快適な色、臭いおよび触感を有し、この組成物を使用する消費者を不快にさせるような許容できない不快(皮膚の刺激、緊縮または赤色)を引き起こさないことを意味する。
【0017】
本発明の目的のための用語「液体組成物」とは、固体形態ではない組成物を意味し、Rheomat 180粘度計を用いて、25℃で200rpmの回転速度で10分間回転後、測定されたその粘度は2Pa.s未満か、それに等しい。
【0018】
本発明のさらに別の課題は、日焼け防止指数(SPF)を増加させる目的のために、化粧品として許容できる水性支持体中、紫外線を遮断できる少なくとも1つの光防護系を含む液体組成物において、少なくとも1種の第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーの使用にある。
【0019】
本発明のさらに別の課題は、毛羽立ち作用を減じるか、さらに除去するために、化粧品として許容できる水性支持体中、紫外線を遮断できる少なくとも1つの光防護系を含む液体組成物において、少なくとも1種の第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーの使用にある。
【0020】
本発明の他の特徴、態様および利点は、以下の詳細な説明を読み取ることによって明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明による第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーは、以下の式(1)に合致するものから選択されることが好ましく、
【0022】
【化1】

【0023】
式中、nは、R1を含有する末端アミド基が式(1)のアミド基の総数の10%から50%に相当するような多数の単位を示す0超の整数であり、
- 同一または異なるR1基は、C1〜C22炭化水素基を示し、
- 同一または異なるR2基は、C2〜C42炭化水素基を示し、但し、R2基の少なくとも50%は30個から42個の炭素原子を有し、
- 同一または異なるR3基は、水素原子と組み合わされた少なくとも2個の炭素原子を有し、1個または複数個の酸素原子または窒素原子をさらに含有できる有機基を表し、
- 同一または異なるR3a基は、水素、C1〜C10アルキル基、R3基およびR3a基の両方に結合した窒素原子と一緒にR3a-N-R3によって部分的に規定された複素環を形成するためのR3基または別のR3a基による直接結合を示す。
【0024】
第三級アミド末端ポリアミドは、式HOOC-R2-COOHのx当量のダイマー酸反応物と、式HN(R3a)-R3- N(R3a)-Hにより表されるy当量のジアミン反応物と式R1-NH-R1のz当量の第二級モノアミン反応物とを反応させることによって得られ、当量x、yおよびzは0以外の数値である。
【0025】
式(1)において、nは、式(1)に存在する単位数を示し、0超の整数である。本発明によれば、nは、1に等しくてもよく、その場合、ポリアミドポリマーは、同じ数の末端および非末端アミド基を含有する。本発明によるポリアミドは一般に、nは、好ましくは、1から10の範囲、さらにより優先的には、1から5の範囲であるような低分子量を有する。この場合、本発明のポリアミドは、第三級アミド末端オリゴアミドと称することもできる。別の観点から、末端第三級アミド基は、好ましくは、アミド総数の10%から50%、より優先的には15%から40%、さらにより優先的には20%から35%に相当する。
【0026】
本発明の優先的な一形態によれば、第三級アミド末端ポリアミドポリマーは、式(1)のポリマーと種々の値のnとの混合である。
【0027】
第三級アミド末端ポリアミドポリマーは、好ましくは、500から10000の間、より優先的には1000から5000の間の重量平均分子量を有し、この重量は、ポリスチレン較正用標品を用いてゲル浸透クロマトグラフィーにより測定される。
【0028】
R1基は炭化水素基であり、好ましくは、少なくとも1個の炭素原子、一般的には少なくとも4個の炭素原子:例えば、8個、10個、12個、14個、16個、18個、20個または22個の炭素原子を含有するアルキル基またはアルケニル基である。1つから3つ、より優先的には1つの部位の不飽和を有するアルケニルであるアルキル基が好ましい。R1基は優先的には、22個未満またはそれに等しい多くの炭素原子を有する。C16〜C22基が特に好ましい。
【0029】
第二級モノアミンR1-NH-R1(式(1)において上記に示されたものと同一の定義を有するR1)が、本発明のポリアミドの調製において共反応物として用いられる場合、適切なR1基が式(1)の分子に導入される。市販の第二級モノアミンの中で、種々の供給源、例えば、Witco Corporation(グリニッジ、コネチカット州;http://www.witco.com);Akzo Nobel Chemicals、Surface Chemistry(シカゴ、イリノイ州;http://www.akzonobelusa.com);およびAldrich(ミルウォーキー、ウィスコンシン州;http://www.aldrich.sial.com)からの起源について記載できる。
【0030】
アミンまたはジ-(C14〜C18)アルキルアミン混合物が優先的に使用される。
【0031】
R2基は、適切には、C2〜C42炭化水素基、好ましくは、C4〜C42炭化水素基、さらにより好ましくは、C30〜C42基であり、R2基の少なくとも50%はC30〜C42である。これらの基は、式HOOC-R2-COOH(式(1)において上記に示されたものと同一の定義を有するR2)を有するダイマー酸としても知られている、重合化脂肪酸からポリアミドポリマーの調製中に導入される。二酸は一般に、2つのカルボン酸基または等価の反応性基を含有する有機分子である。
【0032】
二酸は、優先的には重合化脂肪酸である。重合化脂肪酸は、一般に複数構造の混合物であり、ダイマーは個々に、飽和、不飽和、環式、非環式などであり得る。脂肪酸の重合化の良好な記載は、Naval Stores-Production Chemistry and Utilization、D. F. Zinkel and J. Russel(編集者)の研究で特に米国特許第3,157,681号に示されている。市販のダイマー酸の中で、例えば、Unydimeの商品名でUnion Carbide Corporation社(ウェイン、ニュージャージー州)により販売されている製品、Empolの商品名でHenkel Corporation社、Emery Oleochemicals Division(シンシナティ、オハイオ州)により販売されているダイマー酸、Pripolの商品名でUnichema North America社(シカゴ、イリノイ州)により販売されているダイマー酸、およびSylvadymの商品名でArizona Chemical社、division of International Paper(パナマシティ、フロリダ州)により販売されているダイマー酸について記載することができる。
【0033】
本発明のポリアミドは、特に優先的にはC30〜C42のR2基の少なくとも50%を含有するが、C30〜C42のR2基の総数は、より優先的には少なくとも75%またはさらに少なくとも90%である。
【0034】
本発明のポリアミドはまた、30個未満の炭素原子を有し、例えば、4個から19個の炭素原子、より優先的には4個から8個の炭素原子を有するR2基を挙げることができる。炭素原子は、線状、分枝状または環式形成で配列され、不飽和は、2個の炭素原子間で存在することができる。R2は、脂肪族または芳香族であり得る。それらが存在する場合、炭素数が低いこれらのR2基は、一般に炭化水素基である(炭素原子と水素原子とだけから構成される)。これらの基は、R2基の総数の50%未満、好ましくは、R2基の総数の5%から35%に相当する。
【0035】
本発明の特に好ましい一形態によれば、-(CO)-R2-(CO)-基は、R36水素化リノール酸のダイマーの残基である。
【0036】
ジアミンHN(R3a)-R3-N(R3a)Hは、本発明のポリアミドの調製時に共反応物として使用される場合、-N(R3a)-R3-N(R3a)-基が式(1)の分子に導入される。
【0037】
- N(R3a)-R3-N(R3a)-基は、2つのカルボニル基(C=O)に結合される。本発明の優先的な一実施形態によれば、R3基が、式-N(R3a)-R3-N(R3a)-に示される2個の窒素原子にだけ結合されるように、R3a基の全ては水素である。この場合、炭素原子、窒素原子または酸素原子の不完全な原子価を満たすために必要な水素原子に加えて、R3基は、少なくとも2個の炭素原子、場合によっては酸素原子および/または窒素原子を含有する。特定の一実施形態によれば、R3は、2個から36個の炭素原子、より優先的には、2個から12個の炭素原子、さらにより具体的には、2個から8個の炭素原子を有する炭化水素基である。炭素原子は、線状、分枝状または環式形成で配列され、不飽和は、2個の炭素原子間で存在することができる。R3は、脂肪族または芳香族であり得る。
【0038】
R3基は、炭素原子と水素原子とに加えて酸素および/または窒素を含有することができる。典型的な酸素含有R3基は、ポリオキシアルキレン、すなわちアルキレン基と酸素原子とを代替的に有する基である。R3基における酸化は、エーテル基の形態で存在することが好ましい。ポリオキシアルキレンの中で、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンおよびエチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー(無作為、交互またはブロック)について記載することができる。この種の酸素含有R3基は、Jeffamineジアミン(Huntsman Chemical, Inc.、ヒューストン、テキサス州)を用いることにより本発明のポリアミドの調製時に導入される。これらの材料は、広範囲の分子量で利用できる。R3基の幾つかが酸素を含有する場合(少なくとも1%)、好ましくは、少数のR3基が酸素を有し(50%未満)、より優先的には、R3基の20%未満が酸素を有する。R3基おける酸素の存在により、ポリアミドの軟化点を低下させる傾向がある。
【0039】
窒素原子がR3基に存在する場合、それらは、第二級または第三級アミンの形態で存在する。第二級アミン基を有する典型的な窒素含有R3基は、ポリアルキレンアミン、すなわち、アルキレン基とアミン基とを代替的に含有する基であり、これはポリアルキレンポリアミンとも称することができる。アルキレン基は、一般に低級アルキレン、例えば、メチレン、エチレン(-CH2-CH2-)、プロピレンなどである。1つの典型的なポリアルキレンアミンは、mが1から5の整数である式-NH-(CH2CH2NH)m-CH2CH2-NH-により表すことができる。
【0040】
R3基の窒素原子は、あるいは(またはさらに)第三級窒素原子の形態で、例えば、式:
【0041】
【化2】

【0042】
の複素環の形態で存在でき、
式中、RcはC1〜C3アルキレンである。
【0043】
上記のとおり窒素含有R3基において、R3a基は水素である。しかし、R3a基は、限定はしないが、水素である。それらはまた、C1〜C10アルキル、より優先的には、C1〜C3アルキルを示すことができる。さらに、R3基とR3a基、または他に2つのR3a基は、一緒になって複素環、例えば、式
【0044】
【化3】

【0045】
のピペラジンを形成することができる。
【0046】
この場合、2つのR3a基は、2個の窒素原子間でエチレン架橋を形成するものとして見ることができるが、一方、R3もまたエチレン架橋である。
【0047】
さらに特に、-N(R3a)-R3-N(R3a)-基は、R3a基が水素であり、R3基が-CH2-CH2-であるエチレンジアミン残基を示す。
【0048】
エチレンジアミン以外のジアミンは、共ジアミンとして本テキストに明示される。それらが存在する場合、共ジアミンは、エチレンジアミンに対して少量が用いられる。
【0049】
本発明による第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーは、それ自体知られており、米国特許第6,469,131号、米国特許第6,592,857号、米国特許第6,552,160号および米国特許第6,268,466号の特許に記載されている。それらは、これらの文書に記載された方法に従って調製できる。
【0050】
水素化リノール二酸、エチレンジアミンおよびジ(C14〜C18)アルキルアミンのコポリマーである、アミド末端ポリアミドポリマーエチレンジアミド-/水素化ダイマージリノール酸コポリマービス-ジ-C14〜C18アルキルアミド(INCTの名称)が、より特に使用されるであろう。このコポリマーは、特にArizona Chemical社によりSylvaclear A200Vの商品名で販売されている。
【0051】
本発明によるアミド末端ポリアミドポリマーは、該組成物の全重量に対して、好ましくは、10重量%の最大量で、より優先的には、0.1重量%から10重量%、さらにより優先的には0.5重量%から5重量%、さらにより具体的には1重量%から3重量%で該組成物に存在する。
【0052】
本発明によれば、光防護系は、1種または複数種の親水性、親油性または不溶性有機遮断剤および/または1種または複数種の無機色素から構成できる。優先的には、光防護系は、少なくとも1種の親水性、親油性または不溶性有機紫外線遮断剤から構成されるであろう。
【0053】
有機紫外線遮断剤は、ケイ皮酸誘導体;アントラニル酸塩類;サリチル酸誘導体;ジベンゾイルメタン誘導体;カンファー誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニル-アクリレート誘導体;トリアジン誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンゾマロネート誘導体;特に米国特許第5 624 663号の特許に引用されたもの;ベンズイミダゾール誘導体;イミダゾリン類;EP 669 323および米国特許第2 463 264号の特許に記載されたビス-ベンゾアゾリル誘導体;米国特許第5 237 071号、米国特許第5 166 355号、GB 2 303 549、DE 197 26 184およびEP 893 119の特許出願に記載されたp-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;EP 0 832 642、EP 1 027 883、EP 1 300 137およびDE 101 62 844の特許出願に記載されたベンゾオキサゾール誘導体;特にWO 93/04665の特許出願に記載されたものなどの遮断ポリマー類および遮断シリコーン類;DE 198 55 649の特許出願に記載されたものなどのα-アルキルスチレン誘導体ダイマー;EP 0 967 200、DE 197 46 654、DE 197 55 649、EP-A-1 008 586、EP 1 133 980およびEP 133 981の特許出願に記載されたものなどの4,4-ジアリールブタジエン類、WO 04/006878、WO 05/058269およびWO 06/032741の特許出願に記載されたものなどのメロシアニン誘導体;およびそれらの混合物から特に選択される。
【0054】
相補的な有機光防護剤の例として、それらのINCIの名称で以下に示されたものについて記載できる:
【0055】
ケイ皮酸誘導体:
「Parsol MCX」の商品名で特にHoffmann LaRocheにより販売されているエチルヘキシルメトキシシンナメート、
イソプロピルメトキシシンナメート、
「Neo Heliopan E 1000」の商品名でHaarmann and Reimerにより販売されているイソアミルメトキシシンナメート、
DEAメトキシシンナメート、
ジイソプロピルメチルシンナメート、
グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシンナメート。
【0056】
ジベンゾイルメタン誘導体:
「Parsol 1789」の商品名で特にHoffmann LaRocheにより販売されているブチルメトキシジベンゾイルメタン、
イソプロピルジベンゾイルメタン。
【0057】
パラ-アミノ安息香酸誘導体:
PABA、
エチルPABA、
エチルジヒドロキシプロピルPABA、
「Escalol 507」の商品名で特にISPにより販売されているエチルヘキシルジメチルPABA、
グリセリルPABA、
「Uvinul P25」の商品名でBASFにより販売されているPEG-25 PABA。
【0058】
サリチル酸誘導体:
「Eusolex HMS」の商品名でRona/EM Industriesにより販売されているホモサレート、
「Neo Heliopan OS」の商品名でHaarmann and Reimerにより販売されているエチルヘキシルサリシレート、
「Dipsal」の商品名でScherにより販売されているジプロピレングリコールサリシレート、
「Neo Heliopan TS」の商品名でHaarmann and Reimerにより販売されているTEAサリシレート。
【0059】
β,β-ジフェニル-アクリレート誘導体:
「Uvinul N539」の商品名で特にBASFにより販売されているオクトクリレン、
「Uvinul N35」の商品名で特にBASFにより販売されているエトクリレン。
【0060】
ベンゾフェノン誘導体:
「Uvinul 400」の商品名でBASFにより販売されているベンゾフェノン-1、
「Uvinul D50」の商品名でBASFにより販売されているベンゾフェノン-2、
「Uvinul M40」の商品名でBASFにより販売されているベンゾフェノン-3またはオキシベンゾン、
「Uvinul MS40」の商品名でBASFにより販売されているベンゾフェノン-4、
ベンゾフェノン-5、
「Helisorb 11」の商品名でNorquayにより販売されているベンゾフェノン-6、
「Spectra-Sorb UV-24」の商品名でAmerican Cyanamidにより販売されているベンゾフェノン-8、
「Uvinul DS-49」の商品名でBASFにより販売されているベンゾフェノン-9、
ベンゾフェノン-12、
「Uvinul A+」の商品名で、またはオクチルメトキシシンナメートとの混合物として「Uvinul A+B」の商品名でBASFにより販売されているn-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート。
【0061】
ベンジリデンカンファー誘導体:
「Mexoryl SD」の商品名でChimexにより製造されている3-ベンジリデンカンファー、
「Eusolex 6300」の商品名でMerckにより販売されている4-メチルベンジリデンカンファー、
「Mexoryl SL」の商品名でChimexにより製造されているベンジリデンカンファースルホン酸、
「Mexoryl SO」の商品名でChimexにより製造されているカンファーベンザルコニウムメトサルフェート、
「Mexoryl SX」の商品名でChimexにより製造されているテレフタリリデンジカンファースルホン酸、
「Mexoryl SW」の商品名でChimexにより製造されているポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー。
【0062】
フェニルベンズイミダゾール誘導体:
「Eusolex 232」の商品名で特にMerckにより販売されているフェニルベンズイミダゾールスルホン酸、
「Neo Heliopan AP」の商品名でHaarmann and Reimerにより販売されているフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム。
【0063】
フェニルベンゾトリアゾール誘導体:
「Silatrizole」の商品名でRhodia Chimieにより販売されているドロメトリゾールトリシロキサン、
「MIXXIM BB/100」の商品名の固体形態でFairmount Chemicalにより、または「Tinosorb M」の商品名の水性分散液としての微粉化形態でCiba Specialty Chemicalsにより販売されるメチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール。
【0064】
トリアジン誘導体:
- 「Tinosorb S」の商品名でCiba Geigyにより販売されているビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン。
- 「Uvinul T150」の商品名で特にBASFにより販売されているエチルヘキシルトリアゾン、
- 「Uvasorb HEB」の商品名でSigma 3Vにより販売されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、
- 2,4,6-トリス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
- 2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
- 2,4-ビス(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-6-アミノプロピルトリ-シロキサン-s-トリアジン、
- 2,4-ビス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-s-トリアジン、
- 特許の米国特許第6,225,467号、特許出願WO 2004/085412(化合物6および9を参照)または文書「Symmetrical Triazine Derivatives」IP. COM Journal、IP. COM Inc.、ウェストヘンリエッタ、ニューヨーク州、米国(2004年9月20日)に記載された対称トリアジン遮断剤、WO 06/035000、WO 06/034982、WO 06/034991、WO 06/035007、WO 2006/034992およびWO 2006/034985の特許出願に含まれる、特に2,4,6-トリス(ビフェニル)-1,3,5-トリアジン(特に2,4,6-トリス(ビフェニル-4-イル)-1,3,5-トリアジンおよび2,4,6-トリス(テルフェニル)-1,3,5-トリアジン)。
【0065】
アントラニル酸誘導体:
「Neo Heliopan MA」の商品名でHaarmann and Reimerにより販売されているメンチルアントラニル酸塩。
【0066】
イミダゾリン誘導体:
エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート。
【0067】
ベンザルマロネート誘導体:
ベンザルマロネート官能基を含有するポリオルガノシロキサン、例えば、「Parsol SLX」の商品名でHoffmann LaRocheにより販売されているポリシリコーン-15。
【0068】
4,4-ジアリールブタジエン誘導体:
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン。
【0069】
ベンゾキサゾール誘導体:
「Uvasorb K2A」の商品名でSigma 3Vにより販売されている2,4-ビス[5-(1-ジメチルプロピル)ベンゾキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン。
【0070】
優先的な有機遮断剤は、
エチルヘキシルメトキシシンナメート、
エチルヘキシルサリシレート、
ホモサレート、
ブチルメトキシジベンゾイルメタン、
オクトクリレン、
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、
ベンゾフェノン-3、
ベンゾフェノン-4、
ベンゾフェノン-5、
n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート、
4-メチルベンジリデンカンファー、
テレフタリリデンジカンファースルホン酸、
フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、
メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、
ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、
エチルヘキシルトリアゾン、
ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、
2,4,6-トリス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4-ビス(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-6-アミノプロピルトリ-シロキサン-s-トリアジン、
2,4-ビス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ビフェニル-4-イル)-1,3,5-トリアジン、
2,4,6-トリス(テルフェニル)-1,3,5-トリアジン、
ドロメトリアゾールトリシロキサン、
ポリシリコーン-15、
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、
2,4-ビス[5-(1-ジメチルプロピル)ベンゾキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン、
およびそれらの混合物、から選択される。
【0071】
本発明に従って使用される無機遮断剤は、酸化金属色素である。より優先的には、本発明の無機紫外線遮断剤は、500nm未満またはそれに等しく、より優先的には、5nmから500nmの間、さらにより優先的には、10nmから100nmの間、優先的には、15nmから50nmの間の平均基本粒径を有する酸化金属粒子である。
【0072】
酸化金属粒子は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化セリウムまたはそれらの混合物から特に選択できる。
【0073】
この種のコーティングまたは非コーティング酸化金属色素は、より具体的には、特許出願EP-A-0 518 773に記載されている。記載できる市販の色素としては、Kemira, Tayca, Merck and Degussa社により販売されている製品が挙げられる。酸化金属色素は、コーティングされていてもコーティングされていなくてもよい。
【0074】
コーティング色素は、アミノ酸、蜜蝋、脂肪酸、脂肪族アルコール、アニオン性界面活性剤、レシチン、脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、鉄塩またはアルミニウム塩、金属アルコキシド(チタンまたはアルミニウムの)、ポリエチレン、シリコーン、タンパク質(コラーゲン、エラスチン)、アルカノールアミン、酸化シリコン、酸化金属またはナトリウムヘキサメタホスフェートなどの化合物により化学的、電子的、メカノケミカル性質および/またはメカニカル性質の1つまたは複数の表面処理を受けた色素である。
【0075】
コーティング色素は、より具体的には、
- Ikeda社からの製品「Sunveil」などのシリカにより、
- Ikeda社からの製品「Sunveil F」などのシリカおよび酸化鉄により、
- Tayca社からの製品「Microtitanium Dioxide MT 500 SA」ならびに「Microtitanium Dioxide MT 100 SA」およびTioxide社からの製品「Tioveil」などのシリカおよびアルミナにより、
- Ishihara社からの製品「Tipaque TTO-55 (B)」ならびに「Tipaque TTO-55 (A)」およびKemira社からの製品「UVT 14/4」などのアルミナにより、
- Tayca社からの製品「Microtitanium Dioxide MT 100 T、MT 100TX、MT 100 ZならびにMT-01」、Uniqema社からの製品「Solaveil CT-10 W」ならびに「Solaveil CT 100」およびMerck社からの製品「Eusolex T-AVO」などのシリカ、アルミナおよびステアリン酸アルミニウムにより、
- Tayca社からの製品「MT-100 AQ」などのアルミナおよびアルギン酸により、
- Tayca社からの製品「Microtitanium Dioxide MT 100 S」などのアルミナおよびラウリン酸アルミニウムにより、
- Tayca社からの製品「Microtitanium Dioxide MT 100 F」などの酸化鉄およびステアリン酸鉄により、
- Tayca社からの製品「BR 351」などの酸化亜鉛およびステアリン酸亜鉛により、
- Tayca社からの製品「Microtitanium Dioxide MT 600 SAS」、「Microtitanium Dioxide MT 500 SAS」または「Microtitanium Dioxide MT 100 SAS」などのシリコーンで処理されたシリカおよびアルミナにより、
- Titan Kogyo社からの製品「STT-30-DS」などのシリコーンで処理されたシリカ、アルミナおよびステアリン酸アルミニウムにより、
- Kemira社からの製品「UV-Titan X 195」などのシリコーンで処理されたシリカにより、
- Ishihara社からの製品「Tipaque TTO-55 (S)」またはKemira社からの製品「UV-Titan M 262」などのシリコーンで処理されたアルミナにより、
- Ishihara社からの製品「Tipaque TTO-55 (C)」などのステアリン酸により、
- Tayca社からの製品「Microtitanium Dioxide MT 150 W」などのナトリウムヘキサメタホスフェートにより、
- Degussa Silices社により「T 805」の商品名で販売されているオクチルトリメチルシランで処理されたTiO2により、
- Cardre社により「70250 Cardre UF Ti02SI3」の商品名で販売されているポリジメチルシロキサンで処理されたTiO2により、
- Color Techniques社により「Microtitanium Dioxide USP Grade Hydrophobic」の商品名で販売されているポリジメチルヒドロゲノシロキサンで処理されたアナターゼ/ルチルTiO2により、
コーティングされた酸化チタンである。
【0076】
非コーティング酸化チタン色素は、例えば、「Microtitanium Dioxide MT 500 B」または「Microtitanium Dioxide MT 600 B」の商品名でTayca社により、「P 25」の商品名でDegussa社により、「Transparent titanium oxide PW」の商品名でWackher社により、「UFTR」の商品名でMiyoshi Kasel社により、「ITS」の商品名でTomen社により、「Tioveil AQ」の商品名でTioxide社により販売されている。
【0077】
非コーティング酸化亜鉛色素は、例えば:
- 「Z-Cote」の商品名でSunsmart社により販売されているもの;
- 「Nanox」の商品名でElementis社により販売されているもの;
- 「Nanogard WCD 2025」の商品名でNanophase Technologies社により販売されているものである。
【0078】
コーティング酸化亜鉛色素は、例えば:
- 「Zinc Oxide CS-5」の商品名でToshibi社により販売されているもの(ポリメチルヒドロゲンシロキサンでコーティングされたZnO);
- 「Nanogard Zinc Oxide FN」の商品名でNanophase Technologies社により販売されているもの(Finsolve TN、C12〜C15アルキルベンゾエート中、40%分散液として)
- 「Daitopersion Zn-30」ならびに「Daitopersion Zn-50」の商品名でDaito社により販売されているもの(シリカおよびポリメチルヒドロゲンシロキサンでコーティングされた酸化ナノ亜鉛の30%または50%を含有するシクロポリメチルシロキサン/オキシエチレン化ポリジメチルシロキサン中の分散液);
- 「NFD Ultrafine ZnO」の商品名でDaikin社により販売されているもの(シクロペンタシロキサン中の分散液としてペルフルオロアルキルホスフェートおよびペルフルオロアルキルエチルに基づくコポリマーでコーティングされたZnO);
- 「SPD-Z1」の商品名でShin-Etsu社により販売されているもの(シクロジメチルシロキサン中に分散された、シリコーン-グラフトアクリルポリマーでコーティングされたZnO);
- 「Escalol Z100」の商品名でISP社により販売されているもの(エチルヘキシルメトキシシンナメート/PVP-ヘキサデセン/メチコーンコポリマー混合物中に分散されたアルミナ処理ZnO);
- 「Fuji ZnO-SMS-10」の商品名でFuji Pigment社により販売されているもの(シリカおよびポリメチルシルセスキオキサンでコーティングされたZnO);
- 「Nanox Gel TN」の商品名でElementis社により販売されているもの(ヒドロキシステアリン酸重縮合物と共にC12〜C15アルキルベンゾエート中55%の濃度で分散されたZnO)、である。
【0079】
非コーティング酸化セリウム色素は、例えば、「Colloidal Cerium Oxide」の商品名でRhone-Poulenc社により販売されているものであってもよい。
非コーティング酸化鉄色素は、例えば、「Nanogard WCD 2002(FE 45B)」、「Nanogard Iron FE 45 BL AQ」、「Nanogard FE 45R AQ」および「Nanogard WCD 2006(FE 45R)」の商品名でArnaud社により、または「TY-220」の商品名でMitsubishi社により販売されている。
【0080】
コーティング酸化鉄色素は、例えば、「Nanogard WCD 2008 (FE 45B FN)」、「Nanogard WCD 2009 (FE 45B 556)」、「Nanogard FE 45 BL 345」および「Nanogard FE 45 BL」の商品名でArnaud社により、または「Transparent Iron Oxide」の商品名でBASF社により販売されている。
【0081】
また、「Sunveil A」の商品名でIkeda社により販売されている二酸化チタンの、また、二酸化セリウムのシリカコーティングした等重量混合物、また、Kemira社により販売されている製品「M 261」などの二酸化チタンの、また二酸化亜鉛のアルミナ-、シリカ-およびシリコーンコーティングした混合物、またはKemira社により販売されている製品「M 211」などの二酸化チタンの、また二酸化亜鉛のアルミナ-、シリカ-およびグリセロールコーティングした混合物など、特に、二酸化チタンの、また二酸化セリウムの金属酸化物の混合物が挙げられる。
【0082】
本発明によるコーティングされたまたは非コーティング酸化チタン色素が特に好ましい。
【0083】
本発明による光保護系は、該組成物の総重量に対して、0.1重量%から40重量%、特に、5重量%から25重量%の範囲の含量で本発明による組成物中に存在することが好ましい。
【0084】
本発明による水性組成物はまた、特に、脂肪物質、有機溶媒、イオン性または非イオン性、親水性または親油性の増粘剤、粘滑剤、保湿剤、乳白剤、安定化剤、軟化剤、シリコーン、消泡剤、芳香剤、保存剤、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性イオン性または両性界面活性剤、充填剤、ポリマー、噴射剤、酸性化剤または塩基性化剤または化粧品および/または皮膚科において通常使用される他の任意の成分から、特に選択される標準的な化粧品用アジュバントを含んでもよい。
【0085】
脂肪物質は、上記で定義した無極性ろう以外の油またはろうあるいはそれらの混合物からなり得る。用語「油」とは、室温で液体の化合物を意味する。用語「ろう」とは、室温で、固体または実質的に固体であり、その融点が一般に35℃超である化合物を意味する。
【0086】
記載できる油類としては、鉱油(パラフィン);植物油(甘扁桃油、マカダミア油、ブドウ種子油またはホホバ油);合成油、例えば、パーヒドロスクワレン、脂肪アルコールまたは脂肪酸アミド(例えば、「Eldew SL-205」の商品名でAjinomoto社により販売されているイソプロピルラウロイルサルコシネート)、脂肪酸または脂肪酸エステル(例えば、「Finsolv TN」または「Witconol TN」の商品名でWitco社により販売されているC12〜C15アルキルベンゾエート、オクチルパルミテート、イソプロピルラノレートおよびカプリン/カプリル酸トリグリセリドなどのトリグリセリド類、「Cotiol CC」の商品名でCognis社により販売されているジカプリリルカルボネート)、オキシエチレン化またはオキシプロピレン化脂肪酸エステルおよびエーテル;シリコーン油(シクロメチコーンおよびポリジメチルシロキサン類、またはPDMS)またはフルオロ油、およびポリアルキレン類が挙げられる。
【0087】
記載できる蝋化合物としては、カルナウバろう、蜜蝋、水素化ヒマシ油、ポリエチレンろうおよびポリメチレンろう、例えば、Cirebelle 303の商品名でSasol社により販売されている製品が挙げられる。
【0088】
記載できる有機溶媒の中に、低級アルコールおよびポリオールがある。これらのポリオールは、グリコール類およびグリコールエーテル類、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコールまたはジエチレングリコールから選択できる。
【0089】
記載できる親水性増粘剤としては、Carbopol製品(カルボマー)およびPemulen製品(アクリレート/C10〜C30-アルキルアクリレートコポリマー)などのカルボキシビニルポリマー;ポリアクリルアミド、例えば、Sepigel 305(CTFA名:ポリアクリルアミド/C13〜14イソパラフィン/Laureth 7)、またはSimulgel 600(CTFA名:アクリル-アミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80)の商品名でSEPPIC社により販売されている架橋コポリマー;任意に架橋されている、および/または中和されている2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ポリマーおよびコポリマー、例えば、SEPPIC社により販売されている「Hostacerin AMPS」(CTFA名:アンモニウムポリアクリロイルジメチルタウレート)またはSimulgel 800(CTFA名:ナトリウムポリアクリロイルジメチルタウレート/ポリソルベート80/ソルビタンオレエート)の商品名で販売されているポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸);2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸のコポリマーおよびヒドロキシエチルアクリレートのコポリマー、例えば、SEPPIC社により販売されているSimulgel NSおよびSepinov EMT 10;ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロースベースの誘導体;多糖類および特に、キサンタンガムなどのガム類;ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0090】
記載できる親油性増粘剤としては、Landec社により、「Intelimer IPA 13-1」および「Intelimer IPA 13-6」の商品名で販売されているポリ(C10〜C30アルキルアクリレート)などの合成ポリマー、またはヘクトライトおよびその誘導体、例えば、Bentoneの商品名で販売されている製品が挙げられる。
【0091】
本発明による組成物に内在的に関連した有利な性質が、予想される追加物質によって有害な影響を受けないか、実質的に受けないように、当業者は、上記の任意の追加化合物および/またはその量を慎重に選択することになろう。
【0092】
本発明による組成物は、当業者によく知られた技法によって調製できる。それらは特に、クリームまたはミルクなどの単純な、または複雑なエマルジョン(O/W、W/O、O/W/OまたはW/O/W)の形態、ローションの形態であり得る。それらは、場合によっては、エアゾールとしてパッケージでき、ムースまたはスプレーの形態であり得る。
【0093】
本発明による組成物は、水中油型または油中水型エマルジョンの形態であることが好ましい。
【0094】
エマルジョンは一般に、単独で、または混合物として用いられる、両性、アニオン性、カチオン性および非イオン性乳化剤から選択される少なくとも1種の乳化剤を含有する。乳化剤は、得ようとするエマルジョン(W/OまたはO/W)に従って、適切に選択される。エマルジョンはまた、他のタイプの安定化剤、例えば、充填剤、ゲル化性のポリマーまたは増粘剤も含有できる。
【0095】
W/Oエマルジョンの調製に使用できる乳化性界面活性剤として記載できる例としては、ソルビタン、グリセロールまたは糖アルキルエステルまたはエーテル、シリコーン界面活性剤、例えば、「DC 5225 C」の商品名でDow Corning社により販売されているシクロメチコーンの混合物およびジメチコーンコポリオールの混合物などのジメチコーンコポリオール類、および「Dow Corning 5200 Formulation Aid」の商品名でDow Corning社により販売されているラウリルメチコーンコポリオールなどのアルキルジメチコーンコポリオール類;Abil EM 90Rの商品名でGoldschmidt社により販売されている製品などのセチルジメチコーンコポリオール、およびAbil WE 09の商品名でGoldschmidt社により販売されているセチルジメチコーンコポリオール、ポリグリセリルイソステアレート(4mol)、およびヘキシルラウレートの混合物が挙げられる。1種または複数種の補助乳化剤もまたそれに添加でき、それらは、ポリオールアルキルエステル類を含む群から有利に選択できる。
【0096】
特に記載できるポリオールアルキルエステルとしては、ポリエチレングリコールエステル、例えば、Arlacel P135の商品名でICI社により販売されている製品などのPEG-30ジポリヒドロキシステアレートが挙げられる。
【0097】
特に記載できるグリセロールおよび/またはソルビタンエステルとしては、例えば、Isolan GI 34の商品名でGoldschmidt社により販売されている製品などのポリグリセリルイソステアレート、Arlacel 987の商品名でICI社により販売されている製品などのソルビタンイソステアレート、Arlacel 986の商品名でICI社により販売されている製品などのソルビタングリセリルイソステアレートおよびそれらの混合物が挙げられる。
【0098】
O/Wエマルジョンに関して、記載できる乳化剤の例としては、グリセロールのオキシアルキレン化(より具体的には、ポリオキシエチレン化)脂肪酸エステルなどの非イオン性乳化剤;ソルビタンのオキシアルキレン化脂肪酸エステル;オキシアルキレン化(オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化)脂肪酸エステル、例えば、Arlacel 165の商品名でICI社により販売されているPEG-100ステアレート/グリセリルステアレート混合物;オキシアルキレン化(オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化)脂肪酸アルキルエーテル;糖エステル、例えば、スクロースステアレート;糖の脂肪アルキルエーテル、例えば、それぞれ、Plantaren 2000およびPlantaren 1200の商品名でHenkel社により販売されているデシルグルコシドおよびラウリルグルコシドなどの、特にポリアルキルグルコシド(APG)、例えば、SEPPIC社によりMontanov 68、Goldschmidt社によりTegocare CG90および、Henkel社によりEmulgade KE3302の商品名で販売されている、任意にセトステアリルアルコールとの混合物としてのセトステアリルグルコシド、また、例えば、Montanov 202の商品名でSEPPIC社により販売されているアラキジルアルコール、ベヘニルアルコールおよびアラキジルグルコシドの混合物の形態におけるアラキジルグルコシドが挙げられる。本発明の特定の一実施形態により、上記に定義したアルキルポリグルコシドの対応する脂肪アルコールとの混合物は、例えば、WO-A-92/06778の文書に記載されている自己乳化組成物の形態であってもよい。
【0099】
より具体的に使用されるであろう他のエマルジョン安定化剤の中に、イソフタル酸またはスルホイソフタル酸のポリマー、特に、フタレート/スルホイソフタレート/グリコールコポリマー、例えば、「Eastman AQ Polymer」(AQ35S、AQ38S、AQ55SおよびAQ48 Ultra)の商品名でEastman Chemical社により販売されているジエチレングリコール/フタレート/イソフタレート/1,4-シクロ-ヘキサンジメタノールコポリマー(INCI名:Polyester-5)がある。
【0100】
それがエマルジョンの場合、このエマルジョンの水相は、公知の方法(Bangham、StandishおよびWatkins、J.Mol.Biol.13、238(1965)、FR 2 315 991およびFR 2 416 008)によって調製された非イオン性小胞分散液を含み得る。
【0101】
本発明による組成物は、特に、皮膚、唇および/または毛髪保護および/またはケアを目的に、および/または皮膚および/または唇のメイキャップを目的に、多数の処置、特に皮膚、唇および頭皮を含む毛髪の化粧上の処置に適用される。
【0102】
本発明の他の課題は、皮膚、唇、爪、毛髪、睫、眉および/または頭皮を処置するための化粧製品、特に、ケア製品、日焼け防止製品およびメイキャップ製品の製造を目的に、上記に定義した本発明による組成物を使用することにある。
【0103】
本発明による化粧用組成物は、例えば、メイキャップ製品として使用できる。
【0104】
好ましい一形態によると、10分間の回転後、200rpmの回転速度で、25℃において、Rheomat 180粘度計を用いて測定した際の該組成物の粘度は、0.01 Pa.s.から2 Pa.s.、より優先的には、0.01 Pa.s.から0.5 Pa.s.である。
【0105】
特に好ましい一形態によると、本発明による組成物は、加圧デバイスの手段による微細粒子の形態で皮膚または毛髪に適用される気化可能な液体形態にある。
【0106】
本発明による用語「気化可能な組成物」は一般に、好適なデバイスにおける圧力下で、微細粒子を生じさせることのできる任意の組成物を意味することとする。
【0107】
本発明はまた、少なくとも(A)化粧品として許容できる水性支持体中に、少なくとも
(a)上記に定義した紫外線を遮断できる1つの光保護系と、
(b)上記に定義した第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーの1種と
を含む少なくとも1種の気化可能な液体組成物を含有する1つのリザーバ、
および(B)前記組成物を圧力下に置くための手段
を含む加圧デバイスに関する。
【0108】
本発明によるデバイスは、当業者によく知られており、非エアゾールポンプまたは「アトマイザー」、噴射剤を含む1区画または2区画のエアゾール容器、および噴射剤として圧縮空気を用いるエアゾールポンプも含む。これらのポンプは、米国特許第4,077,441号および米国特許第4,850,517号に記載されている(これらは、本明細書の内容の組込み部分を形成している)。
【0109】
本発明による、1区画のエアゾール形態にパッケージされた該組成物は一般に、従来の噴射剤、例えば、ハイドロフルオロ化合物、ジクロロジフルオロメタン、ジフルオロエタン、ジメチルエーテル、イソブタン、n-ブタン、プロパンまたはトリクロロフルオロメタンを含有する。それらは、該組成物の総重量に対して、15%から50%の範囲の量で存在することが好ましい。
【0110】
2区画のエアゾールは、本発明による組成物が内部に存在するポケットを備える。該噴射剤は、カンの内部であって該ポケットの外部に配置される。それは、使用中、該デバイスの内部に留まり、該ポケットに圧力を及ぼす。この噴射剤は、1区画エアゾールに使用される噴射剤などの液化ガスであってもよいが、圧縮ガス、例えば、空気または窒素であってもよい。
【0111】
本発明による組成物は、さらに、追加して、追加の化粧用および皮膚科用活性剤を含んでもよい。
【0112】
特に、加湿剤、剥離剤、バリア機能を改善する薬剤、脱色剤、抗酸化剤、皮膚脱収縮剤、抗グリケーション剤、真皮および/または表皮の高分子の合成を刺激する、および/またはそれらの分解を防ぐ薬剤、線維芽細胞またはケラチノサイトの増殖および/またはケラチノサイトの分化を刺激する薬剤、角質エンベロープの成熟を促進する薬剤、NOシンターゼ阻害剤、末梢ベンゾジアゼピン受容体(PBR)アンタゴニスト、皮脂腺の活性を増加させる薬剤、細胞のエネルギー代謝を刺激する薬剤、テンション剤、脂質再構成剤、スライム剤、皮膚の微小循環を促進する薬剤、鎮静剤および/または抗刺激剤、皮脂調節または抗脂漏剤、収斂剤、瘢痕形成剤、抗炎症剤、および抗アクネ剤から、追加の活性剤を選択することが特に可能であろう。
【0113】
当業者は、皮膚、毛髪、睫、眉または爪に及ぼす所望の作用の関数として、前記活性剤(1種または複数種)を選択するであろう。
【0114】
老化した皮膚のケアおよび/またはメイキャップでは、彼または彼女は、加湿剤、剥離剤、バリア機能を改善する薬剤、脱色剤、抗酸化剤、皮膚脱収縮剤、抗グリケーション剤、真皮および/または表皮の高分子の合成を刺激する、および/またはそれらの分解を防ぐ薬剤、線維芽細胞またはケラチノサイトの増殖および/またはケラチノサイトの分化を刺激する薬剤、角質エンベロープの成熟を促進する薬剤、NOシンターゼ阻害剤、末梢ベンゾジアゼピン受容体(PBR)アンタゴニスト、皮脂腺の活性を増加させる薬剤、細胞のエネルギー代謝を刺激する薬剤、脂質再構成剤および眼の周囲領域に対して皮膚の微小循環を促進する薬剤から選択される少なくとも1種の活性剤を選択することが好ましいであろう。
【0115】
これらの活性剤の生物学的効果を補足するか、直接視覚的な抗老化効果を提供する目的で、該組成物は、ソフトフォーカス効果の充填剤または皮膚の自然な発色を促進する薬剤などの少なくとも1種の成分をさらに含むことが可能であろう。
【0116】
油性の皮膚のケアおよび/またはメイキャップに関して、当業者は、剥離剤、皮脂調節剤または抗脂漏剤および収斂剤から選択される少なくとも1種の活性剤を選択することが好ましいであろう。
【0117】
該組成物は、これらの活性剤の生物学的効果を補足する目的で、または直接視覚的な効果を提供する目的で、少なくとも1種の追加成分をさらに含むことが可能であろう。特に、艶消し剤、ソフトフォーカス効果の充填剤、フルオレサー、皮膚の自然のピンクがかった発色を促進する薬剤、および剥離充填剤または剥脱剤が挙げられる。
【0118】
1. 加湿剤または保湿剤
特に記載できる加湿剤または保湿剤としては、グリセロールおよびその誘導体、尿素およびその誘導体、特に、National Starchにより販売されているHydrovance(登録商標)、乳酸、ヒアルロン酸、AHA類、BHA類、ナトリウムピドレート(sodium pidolate)、キシリトール、セリン、乳酸ナトリウム、エクトインおよびその誘導体、キトサンおよびその誘導体、コラーゲン、プランクトン、Sederma社によりMoist 24(登録商標)の商品名で販売されているImperata cylindraの抽出物、アクリル酸ホモポリマー、例えば、NOF社からのLipidure-HM(登録商標)、ベータグルカン、特に、Mibelle-AG-Biochemistryからのカルボキシメチルベータグルカンナトリウム;NutraLipids(登録商標)の商品名でNestleにより販売されているトケイソウ油、杏仁油、トウモロコシ油および糠油の混合物;特許出願WO 02/051 828に記載されているものなどのC-グリコシド誘導体、特に、商品名Mexoryl SBB(登録商標)で、Chimexにより販売されている製品などの、水/プロピレングリコール混合物(60/40重量%)中、30%重量%の活性物質を含有する溶液の形態におけるc-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;Nestleにより販売されているマスクローズの油;Algualane Zinc(登録商標)の商品名でVincienceにより販売されている、亜鉛に富んだ微細藻類Prophyridium cruentumの抽出物;Marine Filling Spheresの商品名で、Engelhard Lyon社により販売されている海洋源のコラーゲンおよび硫酸コンドロイチン(アテロコラーゲン)のスフェア;Engelhard Lyon社により販売されているものなどのヒアルロン酸スフェア;およびアルギニンが挙げられる。
【0119】
使用が好ましい加湿剤は、尿素およびその誘導体、特に、National Starchにより販売されているHydrovance(登録商標)、ヒアルロン酸、AHA類、BHA類、アクリル酸ホモポリマー、例えば、NOF社からのLipidure-HM(登録商標)、ベータグルカン、特に、Mibelle-AG-Biochemistryからのカルボキシメチルベータグルカンナトリウム;NutraLipids(登録商標)の商品名でNestleにより販売されているトケイソウ油、杏仁油、トウモロコシ油および糠油の混合物;特許出願WO 02/051 828に記載されているものなどのC-グリコシド誘導体、特に、商品名Mexoryl SBB(登録商標)で、Chimexにより販売されている製品などの、水/プロピレングリコール混合物(60/40重量%)中、30%重量%の活性物質を含有する溶液の形態におけるc-β-D-キシロピラノシド-2-ヒドロキシプロパン;Nestleにより販売されているマスクローズの油;Algualane Zinc(登録商標)の商品名でVincienceにより販売されている、亜鉛に富んだ微細藻類Prophyridium cruentumの抽出物;Marine Filling Spheresの商品名でEngelhard Lyon社により販売されている海洋源のコラーゲンおよび硫酸コンドロイチン(アテロコラーゲン)のスフェア;Engelhard Lyon社により販売されているものなどのヒアルロン酸スフェア;およびアルギニンから選択される。
【0120】
2. 剥離剤
用語「剥離剤」とは、
- β-ヒドロキシ酸(BHA)、特に、サリチル酸およびその誘導体(INCIの名称でカプリロイルサリチル酸としても知られている5-n-オクタノイルサリチル酸など);グリコール酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸またはマンデル酸などのα-ヒドロキシ酸(AHA);8-ヘキサデセン-1、16-ジカルボン酸または9-オクタデセンジオン酸;尿素およびその誘導体;ゲンチシン酸およびその誘導体;オリゴフコース類;桂皮酸;Saphora japonica抽出物;レスベラトロール、および一定のジャスモン酸誘導体などの剥脱を促進することにより剥離に対して直接か、
- または、剥離もしくはコルネオデスモゾーム(corneodesmosomes)の分解に関与する、グリコシダーゼ、角質層キモトリプシン酵素(SCCE)または他のプロテアーゼ(トリプシン、キモトリプシン様)の酵素に対して、作用することのできる任意の化合物を意味する。アミノスルホン化合物、特に、4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-プロパンスルホン酸(HEPES);2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸(プロシステイン)およびその誘導体;グリシンタイプのα-アミノ酸の誘導体(EP-0 852 949に記載されているもの、およびTrilon Mの商品名でBASFにより販売されているメチルグリシンジ酢酸ナトリウム);蜂蜜;O-オクタノイル-6-D-マルトースおよびN-アセチルグルコサミンなどの糖誘導体を記載することができる。
【0121】
本発明による組成物に使用できる他の剥離剤としては、
- オリゴフルクトース、EDTAおよびその誘導体、ラミナリア抽出物、o-リノレイル-6D-グルコース、(3-ヒドロキシ-2-ペンチルシクロペンチル)酢酸、グリセロールトリラクテート、O-オクタニル-6'-D-マルトース、S-カルボキシメチルシステイン、特許EP 0 796 861に記載されているものなどのサリチレートのケイ酸誘導体、特許EP 0 218 200に記載されているものなどのオリゴフコース類、特許EP 0 899 330にある、トランスグルタミナーゼに対する作用を有する活性剤、
- SilabからのExfolactive(登録商標)などのイチジク属Opuntia indicaの鼻の抽出物、
- 8-ヘキサデセン-1,16-ジカルボン酸
- グルコースのエステルおよびビタミンFのエステル、ならびに
- それらの混合物が挙げられる。
【0122】
記載できる好ましい剥離剤としては、5-n-オクタノイルサリチル酸などのβ-ヒドロキシ酸;尿素;グリコール酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸またはマンデル酸;4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-プロパンスルホン酸(HEPES);Saphora japonicaの抽出物;蜂蜜;N-アセチルグルコサミン;ナトリウムメチルグリシンジアセテート、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0123】
さらにより優先的には、5-n-オクタノイルサリチル酸;尿素;4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-プロパンスルホン酸(HEPES);Saphora japonicaの抽出物;蜂蜜;N-アセチルグルコサミン;ナトリウムメチルグリシンジアセテート、およびそれらの混合物から選択される剥離剤が、本発明の組成物に使用される。
【0124】
3. バリア機能を改善する薬剤
バリア機能を改善する薬剤としては、特に、アルギニン、セリン、SedermaからのVenuceane(登録商標)などのサーマス-サーモフィルス(Thermus thermophilus)の抽出物、Active OrganicsからのActigen Y(登録商標)などの野生ヤマノイモ(Dioscorea villosa)の根茎の抽出物、プランクトン抽出物、例えば、SecmaからのOmega Plankton(登録商標)、酵母抽出物、例えば、ColeticaからのRelipidium(登録商標)、SilabからのRecoverine(登録商標)などのクリ抽出物、GattefosseからのGatuline Zen(登録商標)などのセダー芽抽出物、スフィンゴシン、例えば、Degussa社により、Phytosphingosine(登録商標)の商品名で販売されているサリチロイルスフィンゴシン、キシリトール、ポリキシリチルグリコシドおよびキシリタンの混合物、例えば、SEPPICからのAquaxyl(登録商標)、ナス科植物の抽出物、例えば、ColeticaからのLipidessence(登録商標)、マスクローズの油などのオメガ3不飽和油;ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0125】
また、特に、セラミド類またはその誘導体、特に、タイプ2のセラミド(例えば、N-オレオイルジヒドロキシスフィンゴシン)、タイプ3のセラミド(例えば、INCI名で、ステアロイル-4-ヒドロキシスフィンガニン)およびタイプ5のセラミド(例えば、INCI名:ヒドロキシパルミトイルスフィンガニンを有するN-2-ヒドロキシパルミトイルジヒドロキシスフィンゴシン)、スフィンゴイドベースの化合物、グリコスフィンゴリピド、ホスホリピド、コレステロールおよびその誘導体、フィトステロール、必須脂肪酸、ジアシルグリセロール、4-クロマノンおよびクロモン誘導体、石油ゼリー、ラノリン、シアバター、カカオ脂、ラノリンおよびPCA塩も記載できる。
【0126】
皮膚バリアに対して再構成作用を有する好ましい薬剤としては、サーマス-サーモフィルスの抽出物、野生ヤマノイモ(Dioscorea villosa)根茎の抽出物、酵母抽出物、クリ抽出物、セダー芽抽出物、アルギニン、セリン、セラミド、特にタイプ3および5のもの;ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0127】
セリン、アルギニンまたはそれらの混合物を用いることが好ましい。
【0128】
4. 脱色剤
特に記載できる脱色剤としては、ビタミンCおよびその誘導体、ならびに特に、ビタミンCG、CPおよび3-0エチルビタミンC、アルファおよびベータアルブチン、フェルラ酸、ルシノールおよびその誘導体、コウジ酸、レゾルシノールおよびその誘導体、トラネキサム酸およびその誘導体、ゲンチシン酸、ホモゲンチセート、メチルゲンチセートまたはホモゲンチセート、ジオン酸、D-パンテインスルホン酸カルシウム、リポ酸、エラグ酸、ビタミンB3、リノール酸およびその誘導体、セラミド類およびその同族体、植物誘導体、例えば、カミツレ、ウワウルシ、アロエファミリー(ベラ、フェロックス、バーデンシス)、クワまたはスカルキャップ;Gattefosseにより販売されているキーウィ(Actinidia chinensis)果汁、Botanpi Liquid B(登録商標)の商品名でIchimaru Pharcos社により販売されている製品などのPaeonia suffruticosa根の抽出物、Molasses Liquidの商品名で、Taiyo Kagaku社により販売されている糖蜜抽出物など、黒砂糖(Saccharum officinarum)の抽出物が挙げられるが、このリストは網羅的ではない。
【0129】
好ましい脱色剤としては、ビタミンCおよびその誘導体、ならびに特に、ビタミンCG、ビタミンCPおよび3-0エチルビタミンC、アルファおよびベータアルブチン、フェルラ酸、コウジ酸、レゾルシノールおよびその誘導体、D-パンテインスルホン酸カルシウム、リポ酸、エラグ酸、ビタミンB3、Gattefosseにより販売されているキーウィ(Actinidia chinensis)果汁、BOTANPI LIQUID B(登録商標)の商品名でIchimaru Pharcos社により販売されているものなどのPaeonia suffruticosa根の抽出物が使用されよう。
【0130】
5. 抗酸化剤
特に、トコフェロールおよびそのエステル、特に酢酸トコフェロール;アスコルビン酸およびその誘導体、特に、アスコルビルリン酸マグネシウムおよびアスコルビルグルコシド;フェルラ酸;セリン;エラグ酸;フロレチン、ポリフェノール類、タンニン類、タンニン酸、エピガロカテキンおよびそれらを含有する天然抽出物、アントシアン類、ローズマリー抽出物、オリーブ葉抽出物、例えば、Silab社からのもの、緑茶抽出物、レスベラトロールおよびその誘導体、エルゴチオネイン、N-アセチルシステイン、褐藻Pelvetia canaliculataの抽出物、例えば、SecmaからのPelvetiane(登録商標)、クロロゲン酸、ビオチン、BHTおよびBHAなどのキレート化剤、N,N'-ビス(3,4,5-トリメトキシベンジル)エチレンジアミンおよびその塩;イデベノン、植物抽出物、例えば、Provital社からのPronalen Bioprotect TM;コエンザイムQ10、ビオフラボノイド、SODs、フィタントリオール、リグナン類、メラトニン、ピドレート類、グルタチオン、カプリリルグリコール、フロレチン、Totarol(登録商標)またはTotarol(トタラ-8,11,13-トリエノールまたは2-フェナントレノール、4b,5,6,7,8,8a,9,10-オクタヒドロ-4b,8,8-トリメチル-1-(1-メチルエチル)-を含有するPodocarpus totaraの抽出物;Helisum(登録商標)の商品名で、Silabにより販売されている製品などのジャスミン抽出物;Engelhard Lyon社からのFlavagrum PEG(登録商標)などのヘスペリチンラウレート;Botanpi Liquid B(登録商標)の商品名でIchimaru Pharcos社により販売されている製品などのPaeonia suffruticosa根の抽出物、Litchiderm LS 9704(登録商標)の商品名で、Cognis社により販売されているレイシ果皮抽出物などのレイシ抽出物、Draco Natural Product社により販売されている製品などのザクロ抽出物(Punica granatum)が挙げられる。
【0131】
記載できる他の抗酸化剤としては、DHEAおよびその誘導体、ボスウェル酸、ローズマリー抽出物、カロテノイド類(β-カロテン、ゼアキサンチンおよびルテイン)、システイン酸、銅誘導体およびジャスモン酸が挙げられる。
【0132】
特に使用されるであろう好ましい抗酸化剤としては、フェルラ酸;セリン;フロレチン、ポメグラネート抽出物、ビオチン、BHTおよびBHAなどのキレート化剤、N,N'-ビス(3,4,5-トリメトキシベンジル)エチレンジアミンおよびその塩;カプリリルグリコール、フロレチン、Totarol(商標);Helisum(登録商標)の商品名でSilabにより販売されている製品などのジャスミン抽出物;Engelhard Lyon社からのFlavagrum PEG(登録商標)などのヘスペリチンラウレート;Botanpi Liquid B(登録商標)の商品名でIchimaru Pharcos社により販売されている製品などのPaeonia suffruticosa根の抽出物が挙げられる。
【0133】
6. 皮膚弛緩剤または皮膚脱収縮剤
記載できる例としては、マンガングルコネートおよび他の塩、アデノシン、アルベリンシトレートおよびその塩、グリシン、Iris pallidaの抽出物、ヘキサペプチド(LipotecからのArgeriline R)またはサポゲニン類、例えば、特許出願EP 1 484 052に記載されている野生ヤマノイモおよびカルボニルアミン類が挙げられる。記載できるサポゲニン類の例としては、特許出願WO 02/47650に記載されているもの、特に、野生ヤマノイモ、特にDioscorea oppositaから抽出されたジオスゲニン、または1種または複数種のサポゲニン類を天然に含有するか、処理後に含有する任意の抽出物(野生ヤマノイモ根茎、ヘコゲニンおよびチゴゲニンを含有するリュウゼツラン葉、ユリ科植物、より具体的には、スミラゲニンおよびサルサポゲニンを含有するユカまたはサンキライ、またはサルサパリラ根)またはActives Organics社からのActigen Y;またはショウガが挙げられる。
【0134】
また、DMAE(ジメチルMEA)、シーフェネル(sea fennel)、ハンニチバナ、ヘリクリスム(helichrysum)、アニス、パラクレス(paracress)の抽出物、およびAcmella oleraceaの抽出物、例えば、GattefosseからのGatuline(登録商標)が挙げられる。
【0135】
挙げられるであろう好ましい皮膚弛緩剤としては、アデノシン、マンガングルコネート、野生ヤマノイモ、シーフェネル(sea fennel)、グリシンおよびアルベリンが挙げられる。
【0136】
7. 抗グリケーション剤
用語「抗グリケーション剤」とは、皮膚タンパク質、特にコラーゲンなどの真皮タンパク質のグリケーションを防止する、および/または減少させる化合物を意味する。
【0137】
特に記載できる抗グリケーション剤としては、ブルーベリー(Vaccinium angustifoliumまたはVaccinium myrtillus)の抽出物などのツツジ科ファミリー植物の抽出物、例えば、Blueberry Herbasol Extract PGの商品名でCosmtochem社により販売されている製品、エルゴチオネインおよびその誘導体、レスベラトロールおよび3,3',5,5'-テトラヒドロキシスチルベンなどのヒドロキシスチルベン類およびそれらの誘導体(これらの抗グリケーション剤は、それぞれ、特許出願FR 2 802 425、FR 2 810 548、FR 2 796 278およびFR 2 802 420に記載されている)、ジヒドロキシスチルベン類およびそれらの誘導体、Amadorine(登録商標)の商品名でSolabia社により販売されている製品などの、アルギニンおよびリシンのポリペプチド類、塩酸カルシニン(Alistin(登録商標)の商品名でExsymolにより販売されている)、ヒマワリの抽出物、例えば、SilabからのAntiglyskin(登録商標)、Vin blanc deshydrate 2Fの商品名でGivaudan社により販売されているマルトデキストリン支持体上の粉末白ワインの抽出物などのワイン抽出物、チオクト酸(またはアルファリポ酸)、ウワウルシ抽出物と紅茶抽出物の混合物、例えば、Laboratories SerobiologiquesからのAglycal LS 8777(登録商標)、および紅茶抽出物、例えば、SedermaからのKombuchka(登録商標)、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0138】
挙げられる好ましい抗グリケーション剤としては、ブルーベリー(Vaccinium myrtillus)の抽出物および紅茶の抽出物が挙げられる。
【0139】
8. 真皮および/または表皮の高分子の合成を刺激するための、および/またはそれらの分解を防止するための薬剤
真皮高分子を刺激するための、またはそれらの分解を防止するための活性剤の中で、以下に対して作用するものが挙げられる:
- Centella asiaticaの抽出物、asiaticosidesおよびそれらの誘導体;アスコルビン酸またはビタミンCおよびその誘導体;イアミン、ビオペプチドCLまたはSederma社により販売されているパルミトイルオリゴペプチドなどの合成ペプチド;商品名Phytokine(登録商標)でColetica社により販売されている大豆加水分解物などの、植物からのペプチド抽出物;SilabからのNutripeptide(登録商標)などの米ペプチド、Exsymolにより販売されているAlgisium C(登録商標)などのメチルシラノールマンヌロネート;オーキシン類およびリグナン類などの植物ホルモン;葉酸;およびVitanol(登録商標)の商品名でSilabにより販売されている製品などのMedicago sativa(アルファルファ)の抽出物;Nuteline(登録商標)の商品名でSolabia社により販売されている製品などのヘーゼルナッツのペプチド抽出物;およびアルギニンなど、コラーゲンの合成に対して;
- または、コラーゲン分解の抑制に対して、特に、メタロプロテアーゼ類(MMP)、より具体的には、MMP 1、2、3および9など抑制に対して作用する薬剤。以下が挙げられる:レチノイドおよび誘導体、SilabからのVitanol(登録商標)などのMedicago sativaの抽出物、Lanablue(登録商標)の商品名でAtrium Biotechnologiesにより販売されているAphanizomenon flosaquae(藍藻類)の抽出物、オリゴペプチド類およびリポペプチド類、リポアミノ酸、Collalift(登録商標)の商品名でColetica社により販売されている麦芽抽出物;ブルーベリー抽出物またはローズマリー抽出物;リコペン;イソフラボン類、それらの誘導体またはそれらを含有する植物抽出物、特に、大豆抽出物(例えば、Flavosterone SB(登録商標)の商品名でIchimaru Pharcos社により販売されている)、アカツメクサの抽出物、アマの抽出物またはカッコン抽出物;Litchiderm LS 9704(登録商標)の商品名でCognis社により販売されているレイシ果皮抽出物などのレイシの抽出物;Sepilift DPHP(登録商標)の商品名でSEPPICにより販売されているジパルミトイルヒドロキシプロリン;バッカリスゲニステロイドまたはSilabにより販売されているバッカリン、CognisからのArganyl LS 9781(登録商標)などのモリンガ(moringa)の抽出物;Labiataeファミリー(Flacksmann社からのSalvia officinalis)からの特許出願FR-A-2 812 544に記載されているセージ抽出物、ツツジ属の抽出物、ブルーベリー抽出物、および特許出願FR-A-2 814 950に記載されているものなどのVaccinium myrtillusの抽出物;
- またはレチノールおよび誘導体、特に、レチニルパルミテート;Cytovitin(登録商標)の商品名でLSN社により販売されているサッカロミセス-セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の抽出物;Kelpadelie(登録商標)の商品名でSecma社により販売されている藻類Macrocystis pyriferaの抽出物;Nuteline C(登録商標)の商品名で、Solabia社により販売されている製品などのヘーゼルナッツのペプチド抽出物など、エラスチンファミリーに属する分子(エラスチンおよびフィブリリン)の合成に対して;
- またはParelastyl(登録商標)の商品名でLSN社により販売されているエンドウマメの種子のペプチド抽出物;ヘパリノイド類;およびN-[N-アセチル,N'-(3-トリフルオロメチル)フェニルバリル]グリシンとしても知られている{2-[アセチル(3-トリフルオロメチルフェニル)アミノ]-3-メチル-ブチルアミノ}酢酸、もしくは、N-アセチル-N-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]バリルグリシン、もしくはアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシン、またはC1〜C6アルコールによるそれらのエステルなどの特許出願WO 01/94381に記載されているN-アシルアミノアミド化合物;PentapharmからのColhibin(登録商標)などの米ペプチドの抽出物、またはRonaからのEmblica(登録商標)などのPhyllanthus emblicaの抽出物など、エラスチン分解の抑制に対して;
- または、Biomin Yoghurt(登録商標)の商品名でBrooks社により販売されているLactobacillus vulgarisによるミルク発酵製品;HSP3(登録商標)の商品名でAlban Muller社により販売されている褐藻類Padina Pavonicaの抽出物;Firmalift(登録商標)の商品名でSilab社から、またはCytovitin(登録商標)の商品名でLSN社から特に入手できる酵母抽出物;SecmaからのLaminaine(登録商標)などのLaminaria ochroleucaの抽出物;Lucas MeyerからのMamakuの精油、およびカラシナ(SilabからのOdraline(登録商標)の抽出物など、グリコサミノグリカンの合成に対して;
- または、GP4G(登録商標)の商品名でSeporga社により販売されている動物プランクトンSalinaの抽出物;Drieline(登録商標)の商品名でAlban Muller社から特に入手できるイースト抽出物;およびMatrixil(登録商標)の商品名でSederma社により販売されているパルミトイルペンタペプチドなど、フィブロネクチンの合成に対して。
【0140】
フィラグリンおよびケラチン類などの表皮の高分子を刺激するための活性剤の中でも、Structurine(登録商標)の商品名でSilab社により販売されているルピンの抽出物;Gatuline(登録商標)RCの商品名でGattefosse社により販売されているFagus sylvatica beech蕾の抽出物;およびGP4G(登録商標)の商品名でSeporga社により販売されている動物プランクトンSalinaの抽出物;Procyteからの銅トリペプチド;Filladyn LS 9397(登録商標)の商品名でLaboratoires Serobiologiques社により販売されている製品などのVoandzeia substerraneaのペプチド抽出物が挙げられる。
【0141】
グリコサミノグリカンの合成を刺激するための薬剤、エラスチンの分解を抑制するための薬剤、フィブロネクチンの合成を刺激するための薬剤、表皮高分子の合成を刺激するための薬剤、およびそれらの混合物から選択される、真皮および/または表皮の高分子の合成を刺激する、および/またはそれらの分解を防止する活性剤を用いることが好ましい。
【0142】
さらにより優先的には、褐藻Padina pavonicaの抽出物、サッカロミセス-セレビシエの抽出物、Laminaria ochroleucaの抽出物、Mamakuの精油、およびカラシナの抽出物、ならびにそれらの混合物から選択される グリコサミノグリカンの合成を刺激する活性剤を用いることがさらにより優先的である。
【0143】
真皮および/または表皮の高分子の合成を刺激する、および/またはそれらの分解を防止するための好ましい活性剤としては、以下が挙げられる:
イアミン、ビオペプチドCLまたはSederma社により販売されているパルミトイルオリゴペプチドなどの合成ペプチド;商品名Phytokine(登録商標)でColetica社により販売されている大豆加水分解物などの、植物からのペプチド抽出物;SilabからのNutripeptide(登録商標)などの米ペプチド、Exsymolにより販売されているAlgisium C(登録商標)などのメチルシラノールマンヌロネート;葉酸;Vitanol(登録商標)の商品名でSilabにより販売されている製品などのMedicago sativa(アルファルファ)の抽出物;Nuteline C(登録商標)の商品名でSolabia社により販売されている製品などのヘーゼルナッツのペプチド抽出物;アルギニン;Lanablue(登録商標)の商品名でAtrium Biotechnologiesにより販売されているAphanizomenon flos-aquae(藍藻類)の抽出物、Collalift(登録商標)の商品名でColetica社により販売されている麦芽抽出物;リコペン;レイシの抽出物;CognisからのArganyl LS 9781(登録商標)などのモリンガ(moringa)の抽出物;特許出願FR-A-2 814 950に記載されているものなどのVaccinium myrtillusの抽出物;レチノールおよびその誘導体、特に、レチニルパルミテート;Cytovitin(登録商標)の商品名でLSN社により販売されているサッカロミセス-セレビシエの抽出物;Nuteline C(登録商標)の商品名でSolabia社により販売されている製品などのヘーゼルナッツのペプチド抽出物;N-[N-アセチル,N'-(3-トリフルオロメチル)フェニルバリル]グリシンとしても知られている{2-[アセチル(3-トリフルオロメチルフェニル)アミノ]-3-メチル-ブチルアミノ}酢酸、もしくは、N-アセチル-N-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]バリルグリシン、もしくはアセチルトリフルオロメチルフェニル]バリルグリシン、またはC1〜C6アルコールによるそれらのエステル;PentapharmからのColhibin(登録商標)などの米ペプチドの抽出物、またはRonaからのEmblica(登録商標)などのPhyllanthus emblicaの抽出物;HSP3(登録商標)の商品名でAlban Muller社により販売されている褐藻類Padina Pavonicaの抽出物;Firmalift(登録商標)の商品名でSilab社から、またはCytovitin(登録商標)の商品名でLSN社から特に入手できるサッカロミセス-セレビシエの抽出物;SecmaからのLaminaine(登録商標)などのLaminaria ochroleucaの抽出物;Lucas MeyerからのMamakuの精油、Structurine(登録商標)の商品名でSilab社により販売されているルピンの抽出物;Gatuline(登録商標)RCの商品名でGattefosse社により販売されているFagus sylvatica beech蕾の抽出物。
【0144】
9.線維芽細胞またはケラチノサイトの増殖および/またはケラチノサイトの分化を刺激するための薬剤
本発明による組成物に使用できる線維芽細胞の増殖を刺激するための薬剤は、例えば、以下のものから選択できる:特に大豆から抽出される植物タンパク質またはポリペプチド、(例えば、Eleseryl SH-VEG 8(登録商標)の商品名でLSN社により販売されている、またはRaffermine(登録商標)の商品名でSilab社により販売されている大豆抽出物);SilabからのRidulisse(登録商標)などの加水分解大豆タンパク質の抽出物;ならびにギベレリンおよびシトキニンなどの植物ホルモン;Nuteline C(登録商標)の商品名でSolabia社により販売されている製品などのヘーゼルナッツのペプチド抽出物。
【0145】
ケラチノサイトの増殖および/または分化を促進する薬剤を用いることが好ましい。
【0146】
本発明による組成物に使用できる、ケラチノサイトの増殖を刺激するための薬剤は、アデノシン;フロログルシノール、Hydrangea macrophylla葉の抽出物、例えば、Ichimaru PharcosからのAmacha Liquid E(登録商標)、CLRからのStimoderm(登録商標)などの酵母抽出物;SedermaからのCapislow(登録商標)などのLarrea divaricataの抽出物、VincienceからのXyleine(登録商標)などの、パパイヤ抽出物、オリーブ葉抽出物およびレモン抽出物の混合物、Hydrangea macrophylla葉の抽出物、例えば、Ichimaru PharcosからのAmacha Liquid E(登録商標)、レチニルパルミテートなどの、レチノールおよびそのエステル、フロログルシノール、Gattefosseにより販売されているナッツケークの抽出物およびSedermaにより販売されているDermolectine(登録商標)などのSolanum tuberosumの抽出物を特に含む。
【0147】
ケラチノサイトの分化を刺激するための薬剤の中には、例えば、カルシウムなどのミネラル;シーフェネル(sea fennel)、Structurine(登録商標)の商品名でSilab社により販売されている製品などのルピンのペプチド抽出物;Phytocohesine(登録商標)の商品名でSeporga社により販売されている製品などのベータシトステリル硫酸ナトリウム;およびPhytovityl(登録商標)の商品名でSolabia社により販売されている製品などのトウモロコシの水溶性抽出物;Filladyn LS 9397(登録商標)の商品名でLaboratoires Serobiologigues社により販売されている製品などのVoandzeia substerraneaのペプチド抽出物;およびセコイソラリシレシノールなどのリグナン類、ならびにレチニルパルミテートなどのレチノールおよびそのエステルである。
【0148】
ケラチノサイト増殖および/または分化を刺激するための薬剤として、エストラジオールおよび同族体などのエストロゲン類;サイトカイン類もまた記載できる。
【0149】
線維芽細胞またはケラチノサイトの増殖および/またはケラチノサイトの分化を刺激するための好ましい活性薬剤としては、特に大豆から抽出された植物タンパク質またはポリペプチド(例えば、Eleseryl SH-VEG 8(登録商標)の商品名でLSN社により販売されている、またはRaffermine(登録商標)の商標でSilab社により販売されている大豆抽出物);SilabからのRidulisse(登録商標)などの加水分解大豆タンパク質の抽出物;Nuteline C(登録商標)の商品名でSolabia社により販売されている製品などのヘーゼルナッツのペプチド抽出物;アデノシン;フロログルシノール、CLRからのStimoderm(登録商標)などの酵母抽出物;Structurine(登録商標)の商標でSilab社により販売されている製品などのルピンのペプチド抽出物;Phytovityl(登録商標)の商標でSolabia社により販売されている製品などの水溶性トウモロコシ抽出物;Filladyn LS9397(登録商標)の商標でLaboratoires Serobiologiques社により販売されている製品などのVoandzeia substerraneaのペプチド抽出物;レチノールおよびパルミチン酸レチニルなどのそのエステルが挙げられる。
【0150】
10. 角質エンベロプの成熟を促進するための薬剤
年齢と共に損なわれ、トランスグルタミナーゼ活性の低下を誘導する角質エンベロプの成熟に関与する薬剤を、本発明の組成物に使用することができる。記載できる例としては、尿素およびその誘導体、特に、National StarchからのHydrovance(登録商標)およびL'Oreal 特許出願FR第2 877 220号(未公開)に記載されている他の活性剤が挙げられる。
【0151】
11. NO-シンターゼ阻害剤
NO-シンターゼに対して阻害作用を有する薬剤は、OPC類(プロシアニドールオリゴマー類);「Leucocyanidines de raisins extra」の商品名で、特にEuromed社により、または、Leucoselect(登録商標)の商品名でIndena社により、または最後に、「Extrait de marc de raisin」の商品名でHansen社により販売されているブドウ(Vitis vinifera)種の植物抽出物;好ましくはオリーブの木の葉から得られ、乾燥抽出物の形態で、特にVinyals社により、またはEurol(登録商標)BTの商標でBiologia & Technologia社により販売されているオリーブ(Olea europaea)種の植物抽出物;およびイチョウ種(Ginkgo biloba)の植物抽出物、好ましくは、「Ginkgo biloba extrait standard」の商標でBeaufour社により販売されているこの植物の乾燥水性抽出物、ならびにそれらの混合物から選択できる。
【0152】
12. 末梢ベンゾジアゼピン受容体(PBR)アンタゴニスト
例えば、1-(2-クロロフェニル)-N-(1-メチルプロピル)-3-イソキノリンカルボキサミド;特許出願WO 03/030 937およびWO 03/068 753に記載された化合物、WO 00/44384文書に記載されている一般式(VII)のピリダジノ[4,5-b]インドール-1-アセトアミド誘導体が挙げられる。
【0153】
13.皮脂腺の活性を増加させるための薬剤
例えば、メチルデヒドロジャスモネート、ヘコゲニン、ヘジオンおよびO-リノレイル-6D-グルコース、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0154】
14. 細胞のエネルギー代謝を刺激するための薬剤
細胞のエネルギー代謝を刺激するための活性剤は、例えば、ビオチン、SedermaからのPhosphovital(登録商標)などの酵母(サッカロミセス-セレビシエ)の抽出物、ピロリドンカルボン酸のナトリウム塩、マンガン塩、亜鉛塩およびマグネシウム塩の混合物、例えば、SolabiaからのPhysiogenyl(登録商標)、SEPPICからのSepitonic M3(登録商標)などのグルコン酸亜鉛、グルコン酸銅およびグルコン酸マグネシウム、およびそれらの混合物;Mibelle AG Biochemistry社により販売されている製品などの酵母(サッカロミセス-セレビシエ)から誘導されたベータグルカンから選択できる。
【0155】
15. テンション剤
本発明によって使用され得る用語「テンション剤」とは、テンション効果、すなわち、皮膚に張りを与えることのできる効果、を有する傾向のある化合物を意味する。
【0156】
本発明によれば、用語「テンション剤」は、水中、7重量%の濃度で、または均一な外観の媒体が形成される最高濃度で、25℃から50℃の温度範囲で、水中に可溶性であるか、分散性であり、水中、この7%の濃度で、またはこの最高濃度で、下記の試験において15%超の収縮を生じる任意の化合物を一般に意味する。
【0157】
均一な外観が形成される最高濃度は、±10%以内に、好ましくは、±5%以内に決定される。
【0158】
語句「均一な外観の媒体」とは、肉眼で見える凝集物を含有しない媒体を意味する。
【0159】
前記最高濃度の決定のために、25℃から50℃の温度範囲で、水に、解凝攪拌しながら、テンション剤を徐々に加えてから、該混合物を1時間攪拌する。次いで、このように調製した混合物を、均一な外観である(肉眼に見える凝集物が無い)かどうかを見るために、24時間後に調べる。
【0160】
テンション効果は、インビトロの収縮試験によって特性化できる。
【0161】
7重量%の濃度または上記で定義した最高濃度における、水中テンション剤の均一混合物が、予め、以前記載されたとおりに調製される。
【0162】
30μlの均一混合物を、20MPaの弾性率および100μmの厚さを有するエラストマーの長方形サンプル(10×40mm、したがって、当初は10mmの幅L0を有する)上に置く。
【0163】
22±3℃および40±10%の相対湿度RHで、3時間乾燥後、該エラストマーサンプルは、塗布されたテンション剤によって及ぼされたテンションにより、L3hと記述される収縮幅を有する。
【0164】
次いで、前記薬剤のテンション効果(TE)を、以下の様式:
'TE' = (L0 - L3h/ L0 ) × %として100
式中、L0 = 当初幅10mm
およびL3h = 乾燥3時間後の幅
で定量化する。
【0165】
テンション剤は、以下から選択できる:
植物または動物のタンパク質ならびにそれらの加水分解物;
天然源の多糖類;
混合ケイ酸塩;
無機充填剤のコロイド粒子;
合成ポリマー;
およびそれらの混合物。
【0166】
当業者は、上記のテンション試験に対応する材料を、上記に挙げた化学物質のカテゴリーからいかに選択するかを認識するであろう。
【0167】
特に、以下が挙げられる:
(a)植物タンパク質およびタンパク質の加水分解物、特に、トウモロコシ、ライ麦、小麦、ソバ、ゴマ、スペルト小麦、エンドウ豆、インゲン豆、レンズ豆、大豆およびルピナスのもの、
(b)天然源の多糖類、特に、(a)ポリホロシド類(polyholosides)、例えば、(i)特に、米、トウモロコシ、ジャガイモ、カッサバ、エンドウ豆、小麦、カラス麦などに由来する澱粉の形態において、または(ii)カラゲナン、アルギン酸塩、寒天、ゲラン、セルロースポリマーおよびペクチン類の形態において、有利には、ゲル微粒子の水性分散液として、および(b)シェラック樹脂、サンダラックゴム、ダンマル樹脂、エレミゴム、コーパル樹脂、セルロース誘導体、およびそれらの混合物からなるラテックス、
(c)混合ケイ酸塩、特に、層状ケイ酸塩および特に、ラポナイト類(Laponites)、
(d)0.1nmから100nmの間、好ましくは、3nmから30nmの間の数平均直径を有する無機充填剤のコロイド粒子であって、例えば、シリカ、シリカ-アルミナ複合体、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛および二酸化チタンから選択される。本発明による組成物中に使用できるシリカ-アルミナ複合体としては、例えば、Ludox AM、Ludox AM-X 6021、Ludox HSAおよびLudox TMAの名称で、Grace社によって販売されているものが挙げられる。
(e)ポリウレタンラテックスまたはアクリル-シリコーンラテックスなどの合成ポリマー、特に、プロピルチオ(ポリメチルアクリレート)、プロピルチオ(ポリメチルメタクリレート)およびプロピルチオ(ポリメタクリル酸)でグラフトされたポリジメチルシロキサンなど、特許出願EP-1 038 519に記載されたもの、あるいは、プロピルチオ(ポリイソブチルメタクリレート)およびプロピルチオ(ポリメタクリル酸)でグラフトされたポリジメチルシロキサン。このようなグラフトシリコーンポリマーは、特に、VS 80、VS 70およびLO21の商標名で、3M社により販売されている。
【0168】
該テンション剤は、本発明による所望の生物学的効果を得る上で有効な量で、該組成物中に存在する。
【0169】
例えば、該テンション剤は、該組成物の総重量に対して、0.01重量%から30重量%の活性物質、好ましくは、1重量%から30重量%の活性物質の範囲の含量で本発明による該組成物中に含むことができる。
【0170】
用語の「活性物質」は、該テンション剤が、その市販形態で溶解または分散され得る媒体、例えば、コロイド粒子の分散液の場合を除くこととする。
【0171】
また、特に、テンション剤の効果を補足する、および/または強化する目的で、インテグリンの発現を増加させる薬剤など、機械的受容器の発現を増加させる薬剤を使用することも可能である。
【0172】
例えば、Coheliss(登録商標)の商品名でSilabにより販売されているものなど、ライ麦種子抽出物が挙げられる。
【0173】
16. 脂質再構成剤
本発明による「脂質再構成剤」とは、脂質生成の刺激、および脂肪細胞の分化促進ができ、それによって、別の場合には、「皮膚の脂肪構造の減耗」として知られている皮膚支持組織に含有される脂肪の減耗を防ぐか、遅らせることができる薬剤を意味する。
「皮膚の脂肪構造」とは、顔の皮膚が乗っている容積を形成し、それに対して顔の皮膚が成形される脂肪細胞の網目構造を意味する。
【0174】
これらの薬剤は、皮膚の密度損失および/または皮膚、より詳細には、頬、および眼の周囲領域の皮膚の脂肪構造の消耗を減少させること、および/または顔の容積の縮小および/または空洞化、皮膚、より詳細には、頬、および眼の周囲領域の皮膚の軟度損失を防止すること、および/またはその維持、および/または顔および/または頚の皮膚、より詳細には、頬、顔の卵形線、および眼の周囲領域の皮膚の基底容積の改善、および/または皮膚、より詳細には、頬、顔の卵形線、および眼の周囲領域の皮膚の密度、弾力性および維持を改善すること、および/または顔の形体、より詳細には、顔の卵形線を再構成することが意図されている。
【0175】
脂質再構成剤の例としては、特に、Kombuchka(登録商標)の商品名でSedermaにより販売されている発酵紅茶の抽出物などの紅茶抽出物、およびPulpactyl(登録商標)の商品名でSilabにより販売されているものなどのArtemisia abrotanum抽出物が挙げられる。
【0176】
17. スリミング剤
特に記載できるスリミング(脂肪分解)剤としては、カフェイン、テオフィリンおよびその誘導体、テオブロミン、セリコシン、アジア酸、アセフィリン、アミノフィリン、クロロエチルテオフィリン、ジプロフィリン、ジニプロフィリン、エタミフィリン、およびその誘導体、エトフィリンおよびプロキシフィリン;茶、コーヒー、ガラナ、マテ茶、コーラ(Cola nitida)の抽出物、特に8%から10%のカフェインを含有するガラナフルーツ(Paulina Sorbilis)の乾燥抽出物;ヨジノボリツタ(Hedera helix)、アルニカ(Arnica montana L)、マンネンロウ(Rosmarinus officinalis N)、マリゴールド(Calendula officinalis)、セージ(Salvia officinalis L)、チョウセンニンジン(Panax ginseng)、ジョーンの麦芽汁(Hypericum perforatum)、ブッチャーエニシダ(Ruscus aculeatus L)、ミードースイート(Filipendula ulmaria L)、オルソサイホン(Orthosiphon stamincus Benth)、カバノキ(Betula alba)、ポンプウッド(pumpwood)およびアーガンツリー(argan tree)の抽出物、イチョウの抽出物、トクサの抽出物、エシン(escin)の抽出物、カンズー(cangzhu)の抽出物、Chrysanthellum indicumの抽出物、ジオスゲニンに豊むヤマノイモ科植物または純粋なジオスゲニンもしくはヘコゲニンおよびそれらの誘導体の抽出物、バロタの抽出物、Guioa、Davallia、Terminalia、Barringtonia、TremaまたはAntirobiaの抽出物、苦橙皮種子の抽出物;Caobromine(登録商標)の商品名でSolabiaにより販売されている製品などカカオ豆(Theobroma cacao)の殻の抽出物、が挙げられる。
【0177】
18. 皮膚微小循環を促進するための薬剤
顔貌の曇りを防止するため、および/または眼の周囲領域の外観を改善するため、特に影を減少させるために、皮膚の微小循環に作用する活性剤が使用できる。それは、例えば、海岸松樹皮の抽出物、例えば、BiolandesからのPycnogenol(登録商標)、グルコン酸マンガン(SEPPICからのGivobio GMn(登録商標))、IndenaからのVisnadieneなどのAmmi visnagaの抽出物、ルビナスの抽出物(SilabからのEclaline(登録商標))、Laboratories CarileneからのEpaline 100などの加水分解コムギ/パルミチン酸とパルミチン酸とのカップリングタンパク質、苦橙皮花の抽出物(SilabからのRemoduline(登録商標))、ビタミンPとその誘導体、例えば、Sephytal社によりPermethol(登録商標)の商品名で販売されているメチル-4エスクレトールナトリウムモノエタノエート、ルスクス(Ruscus)、通常のセイヨウトチイキ、ツタ、チョウセンニンジン、およびメリロートの抽出物、カフェイン、ニコチン酸塩およびそれらの誘導体、リシンおよびその誘導体、例えば、SolabiaからのAsparlyne(登録商標)、SedermaからのKombuchkaなどの紅茶の抽出物;ルチン塩類;Codifにより販売される製品など、藻類Corallina officinalisの抽出物;およびそれらの混合物から選択できる。
【0178】
皮膚微小循環を促進するための好ましい薬剤としては、カフェイン、苦橙花抽出物、紅茶抽出物、ルチン塩および藻類Corallina officinalisの抽出物が挙げられる。
【0179】
19. 鎮静剤または抗刺激剤
用語「鎮静剤」とは、皮膚の刺痛、痒みまたは緊縮の感覚を減少させることのできる化合物を意味する。
【0180】
本発明による組成物に使用できる鎮静剤としては、プロシアンニドールオリゴマー類、ビタミンE、C、B5およびB3、カフェインおよびそれらの誘導体、五環系トリテルペン類およびそれらを含有する植物抽出物、β-グリシルレチン酸およびその塩類または誘導体(グリシルレチン酸ステアリル、3-ステアロイルオキシグリシルレチン酸またはグリシルレチン酸モノグルクロニド)およびまた、それらを含有する植物(例えば:Glycyrrhiza glabra)、オレアノール酸およびその塩類、ウルソル酸およびその塩類、ボスウェル酸およびその塩類、ベツリン酸およびその塩類、Paeonia suffruticosaおよび/またはlactifloraの抽出物、Laminaria saccharinaの抽出物、Centella asiticaの抽出物、アブラナ油、bisabolol、ビタミンEおよびCのリン酸ジエステル、例えば、SEPPICからのSepivital EPC(登録商標)、カミツレ抽出物、アラントイン、マスクバラ油、黒スグリ油、Ecchium油、魚油または美葉油などのオメガ-3不飽和油類、プランクトン抽出物、カプリロイルグリシン、SEPPIC社によるSeppicalm VG(登録商標)の商品名で販売されている製品などのユリ花水の抽出物とパルミトイルプロリンの混合物、Boswella serrataの抽出物、TRI-K Industries社によりCehami PF(登録商標)の商品名で販売されている製品などのCentipeda cunninghamiの抽出物、ヒマワリ種の抽出物、特にSilabからのHelioxine(登録商標)、Linum usitatissimum種子の抽出物、例えば、SilabからのSensiline(登録商標)、トコトリエノール類、ピペロナル、Fytokem Products社によりCanadian Willowherb Extractの商品名で販売されている製品などのEpilobium angustifoliumの抽出物、アロエベラ、フィトステロール類、トウモロコシ花水、バラ水、ハッカ、特にハッカ葉の抽出物、例えば、SilabからのCalmiskin(登録商標)、アニス誘導体、線状菌、例えば、特許EP 761 204に記載され、Mexoryl SBG(登録商標)の商品名でChimexにより販売されているビトレオシラ-フィリフォルミス(Vitreoscilla filiformis)、バラ花弁の抽出物、例えば、Cosmetochem社からのRose Flower Harbasol(登録商標)、シアバター、シアバターおよびアルガン油の超臨界CO2により得られたオオムギ種子のロウ様フラクションの混合物、例えばPentapharmからのStimu-tex AS(登録商標)、特にストロンチウムのアルカリ土類金属塩類、Abyssine(登録商標)の商品名でAtrium Biotechnologies社により販売されているAlteromonasの発酵抽出物;Celestins, Chomel, Grande-Grille, Hopital, Lucas and Parc源に由来する水などのVichy盆地からの湧水、好ましくは、Lucas源からの水;Eperuline(登録商標)の商品名でCognis社により販売されている製品など、Eperua falcata樹皮の抽出物;Botanpi Liquid B(登録商標)の商品名でIchimaru Pharcos社により販売されている製品など、Paeonia suffruticosa根の抽出物;およびそれらの混合物が挙げられる。
【0181】
本発明による好ましい鎮静剤としては、
β-グリシルレチン酸およびその塩類または誘導体(グリシルレチン酸ステアリル、3-ステアロイルオキシグリシルレチン酸またはグリシルレチン酸モノグルクロニド)また、それらを含有する植物(例えば:Glycyrrhiza glabra);ウルソル酸およびその塩類;Centella asiticaの抽出物、アブラナ油、ビサボロール;カミツレ抽出物、アラントイン;Seppicalm VG(登録商標)の商品名でSEPPIC社により販売されている製品などのユリ花水の抽出物とパルミトイルプロリンの混合物;アロエベラ、バラ水、SilabからのCalmiskin(登録商標)などのハッカ、特にハッカ葉の抽出物、特許EP 761 204に記載され、Mexoryl SBG(登録商標)の商品名でChimexにより販売されているビトレオシラ-フィリフォルミスなどの線状菌、Cosmetochem社からのRose Flower Harbasol(登録商標)などのバラ花弁の抽出物、シアバター、Abyssine(登録商標)の商品名でAtrium Biotechnologies社により販売されているAlteromonasの発酵抽出物;Celestins, Chomel, Grande-Grille, Hopital, Lucas and Parc源に由来する水などのVichy盆地からの湧水、好ましくは、Lucas源からの水;Eperuline(登録商標)の商品名でCognis社により販売されている製品など、Eperua Falcata樹皮の抽出物;Botanpi Liquid B(登録商標)の商品名でIchimaru Pharcos社により販売されている製品など、Paeonia suffruticosa根の抽出物;およびそれらの混合物が使用される。
【0182】
20. 皮脂調節剤または抗脂漏剤
用語「皮脂調節剤または抗脂漏剤」とは、特に、皮脂腺の活性を調節することのできる薬剤を意味する。
【0183】
特に、以下が挙げられる:
- レチノイン酸、ベンゾイルペルオキシド、硫黄、ビタミンB6(またはピリドキシン)、塩化セレンおよび海ウィキョウ;
- SEPPICからのSepicontrol A5 TEA(登録商標)などの桂皮、茶の抽出物およびオクタノイルグリシンの混合物;
- Sepicontrol A5(登録商標)の商品名でSEPPIC社により特に販売されている桂皮、サルコシンおよびオクタノイルグリシンの混合物;
- グルコン酸亜鉛、ピロリドンカルボン酸亜鉛(または亜鉛ピドレート)、乳酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、カルボン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛および亜鉛システエートなどの亜鉛塩類;
- 銅誘導体、特にSolabiaからのCuivridone(登録商標)などの銅ピドレート;
- 例えば、Maruzen社により全て販売されている植物種Arnica montana、Cinchona succirubra、Eugenia caryophyllata、Humulus lupulus、Hypericum perforatum、Mentha piperita、Rosmarinus officinalis、Salvia oficinalisおよびThymus vulgarisの抽出物;
- Sebonormine(登録商標)の商品名でSilab社により販売されている製品など、ミードースイート(Spiraea ulmaria)の抽出物;
- Phlorogine(登録商標)の商品名でBiotechmarine社により販売されている製品など、藻類Laminaria saccharinaの抽出物;
- Sebustop(登録商標)の商品名でSolabia社により販売されている製品など、サラダバーネット根(Sanguisorba officinalis/Poterium officinale)、ショウガ根茎(Zingiber officinalis)および桂皮樹脂(Cinnamomum cassia)の抽出物の混合物;
- Linumine(登録商標)の商品名でLucas Meyer社により販売されている製品などの亜麻仁抽出物;
- Phellodendron extract BGの商品名でMaruzen社により、またはOubaku liquid Bの商品名でIchimaru Pharcos社により販売されているものなどのPhellodendron抽出物;
- Regu SEB(登録商標)の商品名でPentapharm社により販売されている製品など、アルガン油、Serenoa serrulata(ソーパルメット)抽出物およびゴマ種子抽出物の混合物;
- Seborilys(登録商標)の商品名でGreen Tech社により販売されている製品など、ヤナギハーブ、Terminalia Chebula、キンレンカの抽出物および生物の利用可能な亜鉛(微細藻類)の混合物;
- Pygeum afrianum sterolic lipid extractの商品名でEuromed社により販売されている製品など、Pygeum afrianumの抽出物;
- Viapure Sabalの商品名でActives International社により販売されている製品またはEuromed社により販売されているものなど、Serenoa serrulataの抽出物;
- Seboclear(登録商標)の商品名でRahn社により販売されている製品など、オオバコ、Berberis aquifoliumの抽出物およびサリチル酸ナトリウムの混合物;
- Clove extract powderの商品名でMaruzen社により販売されている製品などのチョウジ抽出物;
- Lipofructyl(登録商標)の商品名でLaboratories Serobiologiques社により販売されている製品などのアルガン油;
- Normaseb(登録商標)の商品名でSederma社により販売されている製品などの乳酸タンパク質ろ過物;
- Laminarghane(登録商標)の商品名でBiotechmarine社により販売されている製品などの藻類Laminariaの抽出物;
- Phycosaccharide ACの商品名でCodif社により販売されている製品などの藻類Laminaria digitataのオリゴ糖類;
- Policosanol(登録商標)の商品名でSabinsa社により販売されている製品などのサトウキビ抽出物;
- Ichthyol Pale(登録商標)の商品名でIchthyol社により販売されている製品などのスルホン化シェール油;
- Cytobiol(登録商標)Ulmaireの商品名でLibiol社により販売されている製品などのヨーロッパミードースイート(Spiraea ulmaria)抽出物;
- Sebosoft(登録商標)の商品名でナトリウムポリアクリレートゲルの形態で特にSederma社により販売されているセバシン酸;
- Biopol Betaの商品名でArch Chemical社により販売されている製品など、アルキルスルホネート鎖で修飾されたコンニャク塊茎から抽出されたグルコマンナン類;
- Sophora powderまたはSophora extractの商品名でBioland社により販売されているものなど、Sophora angustifoliaの抽出物;
- Red Bark HSの商品名でAlban Muller社により販売されている製品など、Cinchona succirubra樹皮の抽出物;
- Panama wood HSの商品名でAlban Muller社により販売されている製品など、Quillaja saponariaの抽出物;
- Lipacide UG ORの商品名でSEPPIC社により販売されている製品など、ウンデシレン鎖上にグラフト化されたグリシン;
- AC. Netの商品名でゲルの形態でSederma社により販売されている製品など、オレアノール酸およびノルジヒドログアヤレン酸(nordihydroguaiaretic acid)の混合物;
- フタルイミドペルオキシヘキサン酸;
- Cosmacol(登録商標)ECIの商品名でSasol社により販売されているクエン酸トリ(C12〜C13)アルキル;Cosmacol(登録商標)ECLの商品名でSasol社により販売されているクエン酸トリ(C14〜C15)アルキル;
- Acnacidol(登録商標)BGの商品名でVincience社により販売されている製品など、10-ヒドロキシデカン酸、特に10-ヒドロキシデカン酸、セバシン酸および1,10-デカンジオールの混合物、
および
- それらの混合物。
【0184】
記載できる好ましい抗脂漏活性剤は、以下が挙げられる:
- ベンゾイルペルオキシドおよびビタミンB6(またはピリドキシン)、
- グルコン酸亜鉛、ピロリドンカルボン酸亜鉛(または亜鉛ピドレート)、乳酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、カルボン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛および亜鉛システエートなどの亜鉛塩類;
- Sebonormine(登録商標)の商品名でSilab社により販売されている製品など、ミードースイート(Spiraea ulmaria)の抽出物;
- Phlorogine(登録商標)の商品名でBiotechmarine社により販売されている製品など、藻類Laminaria saccharinaの抽出物;
- Sebustop(登録商標)の商品名でSolabia社により販売されている製品など、サラダバーネット根(Sanguisorba officinalis/Poterium officinale)、ショウガ根茎(Zingiber officinalis)および桂皮樹脂(Cinnamomum cassia)の抽出物の混合物;
- Clove extract powderの商品名でMaruzen社により販売されている製品などのチョウジ抽出物;
- Normaseb(登録商標)の商品名でSederma社により販売されている製品などの乳酸タンパク質ろ過物;
- Cytobiol(登録商標)Ulmaireの商品名でLibiol社により販売されている製品などのヨーロッパミードースイート(Spiraea ulmaria)抽出物;
- Sebosoft(登録商標)の商品名でナトリウムポリアクリレートゲルの形態で特にSederma社により販売されているセバシン酸;
- Lipacide UG ORの商品名でSEPPIC社により販売されている製品など、ウンデシレン鎖上にグラフト化されたグリシン;
- Cosmacol(登録商標)ECIの商品名でSasol社により販売されているクエン酸トリ(C12〜C13)アルキル;Cosmacol(登録商標)ECLの商品名でSasol社により販売されているクエン酸トリ(C14〜C15)アルキル;
- Acnacidol(登録商標)BGの商品名でVincience社により販売されている製品など、10-ヒドロキシデカン酸、特に10-ヒドロキシデカン酸、セバシン酸および1,10-デカンジオールの混合物;および
- それらの混合物。
【0185】
好ましくは、抗脂漏剤は、以下のものから選択される:
- グルコン酸亜鉛、ピロリドンカルボン酸亜鉛(または亜鉛ピドレート)、乳酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、カルボン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛および亜鉛システエートなどの亜鉛塩類;好ましくは、ピロリドンカルボン酸亜鉛(または亜鉛ピドレート)またはサリチル酸亜鉛;
- Clove extract powderの商品名でMaruzen社により販売されている製品などのチョウジ抽出物;
- Lipacide UG ORの商品名でSEPPIC社により販売されている製品など、ウンデシレン鎖上にグラフト化されたグリシン;
- Cosmacol(登録商標)ECIの商品名でSasol社により販売されているクエン酸トリ(C12〜C13)アルキル;Cosmacol(登録商標)ECLの商品名でSasol社により販売されているクエン酸トリ(C14〜C15)アルキル;
- およびそれらの混合物。
【0186】
抗脂漏剤は、例えば、該組成物の総重量に対して、0.1重量%から10重量%、好ましくは、0.1重量%から5重量%、優先的には、0.5重量%から3重量%の範囲の含量で存在する。
【0187】
21. 収斂剤
本発明による用語「収斂剤」とは、皮脂性小嚢の拡大に対抗するための薬剤を意味する。
【0188】
本発明による組成物に使用できる収斂剤としては、マッシュルームパルプ(Polyporus officinalis)、例えば、CognisからのLaricyl LS8865(登録商標)、Terminalia catappaおよびSmbucus nigraの抽出物、例えば、CognisからのPhytofirm LS9120(登録商標)、ゴールナットの抽出物、例えば、Ichimaru PharcosからのTanlex VE(登録商標)、アルミニウムヒドロキシクロリド、centella抽出物(例えば、CognisからのPlantactiv centella)、ジセチルジメチルアンモニウムクロリド、例えば、DegussaからのVarisoft 432 CG(登録商標)、一般的なセイヨウトチイキの抽出物、ゼニアオイの抽出物、ウィッチヘーゼルの抽出物、スイートアーモンドの抽出物、湿地ゼニアオイ根の抽出物および亜麻仁の抽出物、例えば、CognisからのAlmondermin LS 3380(登録商標)、ゴボウの抽出物、イラクサの抽出物、カバノキの抽出物、トクサの抽出物、カミツレの抽出物、例えば、Extrapone 9 special(登録商標)の商品名でSymrise社により販売されているもの、頭蓋冠の抽出物、ヨーロッパミードースイートの抽出物(例えば、LibiolからのCytobiol Ulmaire)、白ショウガ、トクサ、イラクサ、ローズマリーおよびユカの抽出物、例えば、Bell Flavors & FragrancesからのHerb extract B1348(登録商標)、アカシア、ニレ、白ヤナギ、桂皮、カバノキおよびミードースイートの抽出物、パナマサポゲニン類、Interchemicalからのフェノールスルホン酸亜鉛、ゲンチアナ、キュウリおよびクルミの抽出物、Ratanhia、グレープフルーツ、ゴム草およびオークゴールの抽出物の混合物、例えば、Alban MullerからのEpilami(登録商標)が挙げられる。
【0189】
本発明による好ましい収斂剤としては、頭蓋冠の抽出物、ヨーロッパミードースイートの抽出物、ミードースイートの抽出物、ゲンチアナの抽出物およびゴボウの抽出物、それらの混合物が用いられる。
【0190】
22. 瘢痕化促進剤
特に説明できる瘢痕化促進剤の例としては、
アラントイン、尿素、一定のアミノ酸、例えば、ヒドロキシプロリン、アルギニン、およびセリン、また白ユリ(例えば、IndenaからのPhytelene Lys 37EG 16295)の抽出物、酵母の抽出物、例えば、Laboratoires Serobiologiquesからの瘢痕化促進剤LS LO/7225B、タマヌ(tamanu)油、サッカロミセス-セレビシエの抽出物、例えば、Arch ChemicalからのBiodynes(登録商標)TRF(登録商標)、エンバクの抽出物、キトサンおよび誘導体、例えば、キトサングルタメート、ニンジンの抽出物、アルテミア(artemia)の抽出物、例えば、VincienceからのGP4G(登録商標)、ナトリウムアセキサメート、ラバンジン(lavandin)の抽出物、プロポリスの抽出物、キシメニン酸およびその塩類、バラの実油、マリゴールドの抽出物、例えば、Alban MullerからのSouci Ami(登録商標)Liposolible、トクサの抽出物、レモン果皮の抽出物、例えば、CosmetochemからのHerbasol(登録商標)シトロン、ヘリクリサム(helichrysum)の抽出物、通常のノコギリソウの抽出物および葉酸が挙げられる。
【0191】
本発明による好ましい瘢痕化促進剤としては、アルギニン、セリン、葉酸、タマヌ油、ナトリウムアセキサメート、トクサの抽出物、ならびにヘリクリサムの抽出物、およびそれらの混合物が使用される。
【0192】
23. 抗炎症剤
本発明により使用できる具体的な抗炎症剤としては、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、インドメタシン、ベタメタゾン、アゼライン酸、アセタミノフェン、ジクロフェナック、クロベタゾールプロピオン酸塩、葉酸;Eperuline(登録商標)の商品名でCognis社より販売されている製品など、Eperua falcata樹皮の抽出物;Botnpi Liquid B(登録商標)の商品名でIchimaru Pharcos社より販売されている製品など、Paeonia suffruticosa根の抽出物;およびそれらの混合物を記載できる。
【0193】
挙げられる好ましい抗炎症剤は、アゼライン酸、葉酸、Eperuline(登録商標)の商品名でCognis社より販売されている製品など、Eperua falcata樹皮の抽出物;Botnpi Liquid B(登録商標)の商品名でIchimaru Pharcos社より販売されている製品など、Paeonia suffruticosa根の抽出物;およびそれらの混合物である。
【0194】
24. 抗アクネ剤
本発明の有利な一態様において、該組成物は、少なくとも1種の活性抗アクネ剤も含み得る。
【0195】
用語「抗アクネ剤」とは、脂肪分の多い皮膚の特定の叢、例えば、アクネプロピオンバクテリウム(P. acnes)に作用を及ぼす何らかの活性剤を意味する。
【0196】
これらの作用は、殺菌的であり得る。
【0197】
特に記載できる抗菌剤としては、
- 参照として本明細書に援用される特許出願DE 103 24 567に記載されている抗菌活性を有する活性剤と保存剤、
- アジア酸、
- 特にOctopirox(登録商標)の商品名でClariant社により販売されている1-ヒドロキシ-4-メチル6-トリメチルペンチル-2-ピリドン(INCI 名称:ピロクトーンオラミン)のモノエタノールアミン塩;
- シトロネル(citronellic)酸、ペリル(perillic)酸(または4-イソプロペニルシクロヘキサ-1-エンカルボン酸);
- 例えば、Sensiva SC 50(登録商標)の商品名でShulke & Mayr社により販売されているグリセリル2-エチルヘキシルエーテル(INCI 名称:エチルヘキシルグリセリン);
- 例えば、Capmul MCM(登録商標)の商品名でAbitec社により販売されているグリセリルカプリレート/カプレート;
- 特にBioctive Glasspowder(登録商標)の商品名およびActysse Premier BG(登録商標)の商品名でSchott Glass社により販売されているナトリウムカルシウムホスホシリケート
- 例えば、Metashine ME 2025 PS(登録商標)の商品名でNippon Sheet Glass社により販売されているものである銀ベース粒子;
- HOP CO2-TO extract(登録商標)の商品名でFlavex Naturextrakte社により販売されている製品など、超臨界CO2抽出により得られたホップコーン抽出物(Humulus lupulus);
- St.-John's Wort CO2-TO extract(登録商標)の商品名でFlavex Naturextrakte社により販売されている製品など、超臨界CO2抽出により得られたSt.-John's Wort抽出物;
- BMB-CF(登録商標)の商品名でNaturogin社により販売されている製品など、Scutellaria baicalensis、Paeoni suffruticosaおよびGlycyrrhiza glabraの根の抽出物の混合物;
- 例えば、CognisからのArgapure LS9710(登録商標)であるアルガン木抽出物;
- 例えば、Melfade-Jの商品名でPentapharm社により販売されている製品であるウワウルシ抽出物;
- VincienceからのAcnacidol P(登録商標)などの10-ヒドロキシ-2-デカン酸、ウルソル酸ナトリウム、アゼライン酸、AngusからのAmical Flowable(登録商標)などのジヨードメチルp-トリルスルホン、マラカイト粉末、Elementis GMBHからのZincare(登録商標)などの酸化亜鉛、UnigemaからのArlatone dioic DCA(登録商標)などのオクタデセンジオン酸;エラグ酸;2,4,4'-トリクロロ-2'-ヒドロキシジフェニルエーテル(またはトリクロサン)、1-(3',4'-ジクロロフェニル)-3-(4'-クロロフェニル)尿素(またはトリクロカルバン)、3,4,4'-トリクロロ-カルバニリド、3',4',5'-トリクロロサリチルアニリド、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、ヘキサミジンイセチオネート、メトロニダゾールおよびその塩類、ミコナゾールおよびその塩類、イトラコナゾール、テルコナゾール、エコナゾール、ケトコナゾール、サペルコナゾール、フルコナゾール、クロトリマゾール、ブトコナゾール、オキシコナゾール、スルファコナゾール、スルコナゾール、テルビナフィン、シクロピロックス、シクロピロキソラミン、ウンデシレン酸およびその塩類、ベンゾイルペルオキシド、3-ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸、フィチン酸、N-アセチル-L-システイン、リポ酸、アゼライン酸およびその塩類、アラキドン酸、レゾルシノール、3,4,4'-トリクロロカルバナリド、オクトキシグリセリンまたはオクトグリセリン、SEPPICからのLipacid C8G(登録商標)などのオクタノイルグリシン、カプリリルグリコール、10-ヒドロキシ-2-デカン酸、特許出願WO 93/18743に記載されたジクロロフェニルイミダゾールジオキソランおよびその誘導体、ヨードプロピニルブチルカルバメート、3,7,11-トリメチルドデカ-2,5,10-トリエノールまたはファルネゾール、フィトスフィンゴシン類;第四級アンモニウム塩類、例えば、セチルトリメチルアンモニウム塩類およびセチルピリジニウム塩類、ならびに
- それらの混合物、が挙げられる。
【0198】
抗菌作用を有する一定の界面活性剤、例えば、Miranol C2M Conc. NPなどのナトリウムココアンホアセテートまたはジナトリウムジアセテート、ベタイン類、例えば、ClariantからのココイルベタインGenagen KB、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、例えば、KaoからのEmal 270 D、デシルグルコシド、例えば、Plantacare 2000 UP、分枝状C1213ジアルキルマレート類、例えば、Cosmacol EMI、プロピレングリコールモノエステル類、例えば、プロピレングリコールモノラウレート、モノカプリレートまたはモノカプレート、ラウリルジメチルアミンベタイン、例えば、Empigen BB/LS、またLonzaからのQuaternium-24またはBardac 2050などのポリ第四級アンモニウム類および特許FR 0 108 283に記載されたもの、ならびにそれらの混合物もまた、記載できる。
【0199】
好ましい抗微生物剤として、オクトグリセリンまたはオクトキシグリセリン、および10-ヒドロキシ-2-デカン酸、ならびにそれらの混合物から選択された薬剤が、本発明の組成物に使用される。
【0200】
他の追加の活性抗アクネ剤を、上記の活性抗アクネ剤に加えることができる。
【0201】
細菌抗接着作用を有する活性剤または、細菌の増大を防ぐための細菌の生物膜に作用する薬剤が特に記載できる。
【0202】
微生物の接着を防止する、および/または減少させるための薬剤としては、特に:特許出願EP 1 529 523に記載されたフィタントリオールおよびその誘導体、特許EP 1 133 979に記載された麦芽油、キンセンカ油、ヒマシ油、オリーブ油、アボカド油、スイートアーモンド油、落花生油、ホホバ油、ゴマ油、杏仁油、ヒマワリ油およびマカダミヤ油などの植物油、または特許EP 1 129 694に記載されたジナトリウムココアンホジアセテート、オキシエチレン化(7 EO)グリセリルココエート、18-ヘキサデセニルスクシネート、オクトキシグリセリルパルミテート、オクトキシグリセリルベヘネート、ジオクチルアジペート、PPG-15ステアリルエーテル、および分枝状C1213ジアルキルタルトレートが挙げられる。
【0203】
特に、P.acnesの増殖に関して、または細菌の増殖を防ぐために、細菌の生物膜に作用する活性剤として、ペンチレングリコール、ナイロン-66(ポリアミド66繊維)、米ぬか油、Celanese ChemicalからのCelvol 540 PV alcohol(登録商標)などのポリビニルアルコール、KarlshamnsからのAkorex L(登録商標)などのナタネ油、およびフルクトース誘導体ならびにその混合物が挙げられる。
【0204】
抗アクネ活性剤は、該組成物の総重量に対して、0.01重量%から10重量%、好ましくは、0.05重量%から5重量%の範囲の含量で存在し得る。
【0205】
上記活性剤の性質および/または溶解性の関数として、本発明による最も好適な実施形態の選択の仕方を、当業者は認識するであろう。
【0206】
キットにおいて、または本発明の組成物の少なくとも1つに使用できる親油性活性剤としては、D-α-トコフェロール、DL-α-トコフェロール、D-α-トコフェリルアセテート、DL-α-トコフェリルアセテート、アスコルビルパルミテート、ビタミンFグリセリド類、ビタミンD、ビタミンD2、ビタミンD3、レチノール、レチノールエステル類、レチニルパルミテート、レチニルプロピオネート、β-カロテンなどのカロテン類、D-パンテノール、ファルネゾール、ファルネシルアセテート、サリチル酸およびその誘導体、例えば、5-n-オクタノイルサリチル酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、アジア酸などのα-ヒドロキシ酸アルキルエステル類、マデカシン酸(madecassic acid)、アジアチコシド、Centella asiaticaの総抽出物、β-グリシルレチン酸、α-ビサボロール、セラミド類、例えば、2-オレオイルアミノ-1,3-オクタデカン、フィタントリオール、多価不飽和必須脂肪酸に富む海洋起源のリン脂質、エトキシキネ、ローズマリー抽出物、香油抽出物、ケルセチン、乾燥微細藻類の抽出物、ベルガモットの精油、オクチルメトキシシンナメート、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-3-ベンジリデンカンファー、抗生物質、抗真菌剤、麻酔剤、鎮痛剤、防腐剤、抗ウィルス剤、殺虫剤および除草剤、ならびにそれらの混合物、が特に記載できる。
【0207】
化粧品用および/または皮膚科用の活性剤は、該組成物の総重量に対して、0.001重量%から20重量%、好ましくは、0.01重量%から10重量%、さらに優先的には、0.5重量%から5重量%、さらに好ましくは、該組成物の総重量に対して、0.1重量%から1重量%の範囲の含量で、キットまたは本発明による組成物の1つの中に存在する。
【0208】
皮膚剥脱適用に関しては、化粧品用および/または皮膚科用の活性剤含有量は、該組成物の総重量に対して、1重量%から50重量%、好ましくは、該組成物の総重量に対して、1重量%から30重量%の範囲であり得る。
【0209】
皮膚剥脱は、皮膚および/または頭皮の外観および/または肌理の改善のため、特に、顔貌の輝きおよび均一性の改善のため、および/または皮膚の視覚的および/または触覚的なむらを減少させるため、および特に、皮膚の表面の外観を改善するため、化学線性ほくろ、アクネまたは水痘跡を減弱させるため、ならびに、皮膚の老化の徴候を防止するか、減弱させるか、対抗するため、また、特に、しわおよび微細な線などの、皮膚の肌理におけるむらを滑らかにするためのよく知られた手段である。
【0210】
それらは、化学的方法によって、処置すべき皮膚の表面部分(真皮および場合によっては真皮の上層部)を除去する作用を有する。
【0211】
他の追加成分
ケラチン物質に対して上記の化粧品および/または皮膚科学的な活性剤により付与された効果を補足し、および/または最適化するために、他の追加成分を本発明の組成物に組み込むことは有利となり得る。
【0212】
特に、これら追加成分は、上記の活性剤の生物学的効果により採用される即時目視効果を付与できる。それらはまた、機械的作用(例えば:磨耗充填剤)を介して、上記の生物学的活性剤の効果を増幅できる。
【0213】
本発明による組成物は、艶消し剤、ソフトフォーカス効果を有する充填剤、蛍光剤、皮膚の自然なピンク様着色を促進する薬剤、磨耗充填剤または剥脱剤、およびそれらの混合物から選択される少なくとも1種の薬剤を含むことができる。
【0214】
艶消し剤
用語「艶消し剤」とは、皮膚を可視的により艶消しし、輝きを少なくさせることを目的とする試剤を意味する。
【0215】
試剤および/または試剤を含有する組成物の艶消し効果は、ゴニオレフレクトメーターを用いて、鏡面反射と散乱反射との間のR率を測定することによって特に評価できる。2以下のR値は、一般に艶消し効果を反映する。
【0216】
艶消し剤は、コメまたはトウモロコシ澱粉、カオリナイト、タルク、カボチャ種子抽出物、セルロースマイクロビーズ、植物繊維、合成繊維、特にポリアミド繊維、拡張アクリルコポリマーミクロスフェア、ポリアミド粉末、シリカ粉末、ポリテトラフルオロエチレン粉末、シリコーン樹脂粉末、アクリルポリマー粉末、ろう粉末、ポリエチレン粉末、シリコーン樹脂でコーティングされた弾性架橋オルガノポリシロキサンの粉末、タルク/二酸化チタン/アルミナ/シリカ複合体粉末、非晶質混合シリケート粉末、シリケート粒子、特に混合シリケート粒子、ならびにそれらの混合物から特に選択できる。
【0217】
特に記載できる艶消し剤の例としては、以下が挙げられる:
- コメまたはトウモロコシ澱粉;特に、Dry Flo(登録商標)の名称でNational Starch社により販売されているアルミニウム澱粉オクテニルスクシネート
- カオリナイト;
- シリカ類;
- タルク;
- Curbilene(登録商標)の商品名でIndena社により販売されているカボチャ種子抽出物;
- 特許出願EP 1 562 562に記載されているセルロースマイクロビーズ;
- 絹繊維、綿繊維、羊毛繊維、亜麻繊維、特に木材、野菜または藻類から抽出されたセルロース繊維、ポリアミド繊維(Nylon(登録商標))、修飾セルロース繊維、ポリ-p-フェニレンテレフタミド繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、アラミド繊維、炭素繊維、Teflon(登録商標)繊維、不溶性コラーゲン繊維、ポリエステル繊維、塩化ポリビニル繊維または塩化ポリビニリデン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維、キトサン繊維、ポリウレタン繊維、ポリエチレンフタレート繊維、ポリマー類の混合物から形成された繊維、再吸収可能な合成繊維、および特許出願EP 1 151 742に記載されたそれらの混合物などの繊維;
- Expancel 551(登録商標)の商品名でEXPANCEL社により販売されているものなどの拡張アクリルコポリマーミクロスフェア;
- 特許出願FR 2 869 796に記載された光学作用を有する充填剤、特に:
- ポリアミド粉末(Nylon(登録商標))、例えば、10ミクロンの平均サイズおよび1.45の屈折率を有する、ArkemaからのOrgasolタイプのNylon 12粒子、
- シリカ粉末、例えば、5ミクロンの平均サイズおよび1.45の屈折率を有する、MiyoshiからのシリカビーズSB150、
- ポリテトラフルオロエチレン粉末、例えば、8ミクロンの平均サイズおよび1.36の屈折率を有する、ClarintからのPTFE Ceridust 9205F、
- シリコーン樹脂粉末、例えば、4.5ミクロンの平均サイズおよび1.41の屈折率を有するGE Siliconeからのシリコーン樹脂Tospearl 145A、
- 特にポリメチル(メタ)クリレートのアクリルコポリマー粉末、例えば、8ミクロンの平均サイズおよび1.49の屈折率を有する、Nihon JunyokiからのPMMA粒子Jurymer MBI、またはMatsumoto Yushi-Seiyaku社からのMicropearl M100(登録商標)およびF 80 ED(登録商標)粒子、
- ろう粉末、例えば、7ミクロンの平均サイズおよび1.54の屈折率を有する、Micropowdersからのパラフィンろう粒子Microease 114S、
- 特に少なくとも1種のエチレン/アクリル酸コポリマーを含み、特にエチレン/アクリル酸コポリマーからなるポリエチレン粉末、例えば、Sumitomoからの粒子Flobeads EA 209(10ミクロンの平均サイズおよび1.48の屈折率を有する)、
- 例えば、米国特許第5 538 793号に記載されているシリコーン樹脂、特にシルセスキオキサン樹脂でコーティングされた弾性架橋オルガノポリシロキサンの粉末であり、このような弾性粉末は、商品名KSP-100、KSP-101、KSP-102、KSP-103、KSP-104およびKSP-105の商品名でShin-Etsu社により販売されている、
- Coverleaf(登録商標)AR-80の商品名でCatalyst & Chemicals社により販売されているタルク/二酸化チタン/アルミナ/シリカ複合体粉末、
- それらの混合物、
- 特許出願FR 2 869 796に記載されている皮脂を吸収し、および/または吸着する化合物。
特に以下が挙げられる:
- シリカ粉末、例えば、Silica Beads SB-700の名称でMiyoshi社により販売され、Sunsphere(登録商標)H 51、Sunsphere(登録商標)H33およびSunsphere(登録商標)H53の製品でAsahi Glass社により販売されている多孔性シリカミクロスフェア;SA Sunsphere(登録商標)H33およびSA Sunsphere(登録商標)H53の商品名でAsahi Glass社により販売されているポリジメチルシロキサンでコーティングされた非晶質シリカミクロスフェア;
- 特にアルミニウムおよびマグネシウムの非晶質混合シリケート粉末、Neusilin UFL2の商品名でSumitomo社により販売されている製品;
- ポリアミド(Nylon(登録商標))粉末、Arkema社により販売されているOrgasol(登録商標)4000、および
- 特にポリメチルメタクリレートのアクリルポリマー粉末、例えば、Wackherr社により販売されているCovabead(登録商標);ポリメチルメタクリレート/エチレングリコールジメタクリレートのアクリルポリマー粉末、例えば、Dow Corning社により販売されているDow Corning 5640 Microsponge(登録商標)Slin Oil Adsorber、またはGanz Chemical社により販売されているGnzpearl(登録商標)GMP-0820;ポリアリルメタクリレート/エチレングリコールジメタクリレートのアクリルポリマー粉末、例えば、Amcol社により販売されているPoly-Pore(登録商標)L200またはPoly-Pore(登録商標)E200;エチレングリコールジメタクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマーのアクリルポリマー粉末、例えば、Dow Corning社により販売されているPolytrap(登録商標)6603;
- アルミナシリケートなどのシリケート粒子;
- 以下の混合シリケート粒子:
- Sumecton(登録商標)の商品名でKunimine社により販売されている、硫酸ナトリウムと共にサポナイトまたは水和マグネシウムアルミニウムシリケートなどのマグネシウムアルミニウムシリケート粒子;
- マグネシウムシリケート、ヒドロキシエチルセルロース、黒色クメン油、骨髄油およびリン脂質複合体またはLucas MeyerからのMatipure(登録商標);および
- それらの混合物。
【0218】
本発明により使用できる好ましい艶消し剤としては、カボチャ種子抽出物、コメまたはトウモロコシ澱粉、カオリナイト、シリカ類、タルク、ポリアミド粉末、ポリエチレン粉末、アクリルコポリマー粉末、拡張アクリルコポリマーミクロスフェア、シリコーン樹脂マイクロビーズおよび混合シリケート粒子ならびにこれらの混合物が挙げられる。
【0219】
ソフトフォーカス作用を有する充填剤
これらの充填剤は、それらの固有の物理的性質の理由でしわを修正でき、隠蔽することができる任意の材料であり得る。これらの充填剤は、テンション作用、被覆作用またはソフトフォーカス作用を介してしわを特に修正できる。
【0220】
提供できる充填剤の例としては、以下の化合物が挙げられる:
- 多孔性シリカ微小粒子、例えば、5μmの平均サイズを有するMiyoshiからのSilica Beads(登録商標)SB150およびSB700;Asahi Glassからのシリーズ-H Sunsphere(登録商標)、例えば、それぞれ3.5μmおよび5μmのサイズを有するSunsphere H33、H51;
- 特にEP-A-1 579 849に記載されている、Takemoto Oil and FatからのNLK 500(登録商標)、NLK 506(登録商標)およびNLK 510(登録商標)などの中空半球シリコーン樹脂粒子;
- シリコーン樹脂粉末、例えば、4.5μmの平均サイズを有するGE Siliconeからのシリコーン樹脂Tospearl(登録商標)145A;
- 特にポリメチル(メタ)クリレートのアクリルコポリマー粉末、例えば、8μmの平均サイズを有するNihon JunyokiからのPMMA粒子Jurimer MBI(登録商標)、Covabead(登録商標)の商品名でWackherr社により販売されている中空PMMAスフェア、およびExpancel(登録商標)の商品名で販売されているビニリデン/アクリロニトリル/メチレンメタクリレート拡張ミクロスフェア;
- ろう粉末、例えば、7μmの平均サイズを有するMicropowdersからのパラフィンろう粒子MicroEase(登録商標)114S;
- 特に少なくとも1種のエチレン/アクリル酸コポリマーを含むポリエチレン粉末、例えば、10μmの平均サイズを有するSumitomoからのFlobeads(登録商標)EA 209 E;
- 商品名KSP-100(登録商標)、KSP-101(登録商標)、KSP-102(登録商標)、KSP-103(登録商標)、KSP-104(登録商標)およびKSP-105(登録商標)でShin-Etsu社により販売されている、シリコーン樹脂およびシルセスキオキサン樹脂でコーティングされた架橋弾性オルガノポリシロキサン粉末;
- タルク/二酸化チタン/アルミナ/シリカ複合体粉末、例えば、Catalyst & Chemicals社からのCoverleaf AR 80(登録商標);
- タルク、雲母、カオリン、ラウリルグリシン、オクテアニルスクシネート無水物で架橋された澱粉粉末、窒化ホウ素、ポリテトラフルオロエチレン粉末、沈殿炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、硫酸バリウム、ヒドロキシアパタイト、カルシウムシリケート、二酸化セリウムおよびガラスまたはセラミックマイクロカプセル;
- 絹繊維、綿繊維、羊毛繊維、亜麻繊維、特に木材、野菜または藻類から抽出されたセルロース繊維、ポリアミド繊維(Nylon(登録商標))、修飾セルロース繊維、ポリ-p-テレフタミド繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ポリテトラフルオロエチレン(Teflon(登録商標))繊維、不溶性コラーゲン繊維、ポリエステル繊維、塩化ポリビニル繊維、塩化ポリビニリデン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維、キトサン繊維、ポリウレタン繊維、ポリエチレンフタレート繊維、ポリマー類の混合物から形成された繊維、再吸収可能な合成繊維、および特許出願EP 1 151 742に記載されたそれらの混合物、などの親水性または疎水性、合成または天然、無機または有機繊維;
- 球状弾性架橋シリコーン類、例えば、Dow CorningからのTrefil E-505C(登録商標)またはE-506C(登録商標);
- 磨耗用シリカなど、機械的作用を介して皮膚微小起伏を滑らかにする磨耗充填剤、例えば、SemanezからのAbrasif SP(登録商標)または堅果殻粉末(例えば、Cosmetochemからのアンズまたはクルミの)。
【0221】
老化の徴候に対する作用を有する充填剤は、特に、多孔性シリカ微粒子、中空半球状シリコーン粒子、シリコーン樹脂粉末、アクリルコポリマー粉末、ポリエチレン粉末、シリコーン樹脂によりコーティングされた架橋エラストマー有機ポリシロキサン粉末、タルク/二酸化チタン/アルミナ/シリカ複合体粉末、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、硫酸バリウム、ヒドロキシアパタイト、ケイ酸カルシウム、二酸化セリウム、ガラスまたはセラッミックマイクロカプセル、および絹繊維または綿繊維、ならびにそれらの混合物から選択される。
【0222】
充填剤は、ソフトフォーカス充填剤であってもよい。
【0223】
用語「軟焦点」充填剤とは、顔貌の透明性およびかすみ効果をさらに与える充填剤を意味する。ソフトフォーカス充填剤は、15ミクロン以下の平均粒径を有することが好ましい。これらの粒子は、任意の形態であり得、特に、球状であっても非球状であってもよい。これらの充填剤は、非球状であることがより好ましい。
【0224】
ソフトフォーカス充填剤は、シリカおよびシリケート粉末から、特に、アルミナ粉末、ポリメチルメタクリレート(PMMA)タイプの粉末、タルク、シリカ/TiO2またはシリカ/酸化亜鉛複合体、ポリエチレン粉末、澱粉粉末、ポリアミド粉末、スチレン/アクリルコポリマー粉末およびシリコーンエラストマー、ならびにそれらの混合物から選択できる。
【0225】
3ミクロン以下の数平均粒径を有するタルク、例えば、1.8ミクロンの数平均サイズを有するタルク、特に、Nippon Talc社によりTalc P3(登録商標)の商品名で販売されている製品、Nylon(登録商標)12粉末、特に、Atochem社によりOrgasol 2002 Extra D Nat Cos(登録商標)の商品名で販売されている製品、Degssa社により販売されている製品などの鉱蝋により1%から2%表面処理されているシリカ粒子(INCI名:ケイ酸(および)パラフィン)、商品名Sunsphereで販売されている製品などの非晶質シリカミクロスフェア、参考例としては、Asahi Glass 社によるH-53(登録商標)、およびMiyoshi社により、SB-700(登録商標)またはSB-150(登録商標)の商品名で販売されているものなどのシリカマイクロビーズが、特に記載できるが、このリストに限定されない。
【0226】
本発明による組成物中における、老化の徴候に対する効果を有するこれらの充填剤の濃度は、該組成物の総重量に対して、0.1重量%から40重量%の間、さらに、0.1重量%から20重量%の間であり得る。
【0227】
フルオレサー
用語「フルオレサー」とは、紫外線および/または可視光の作用下で、自然に反射する色と同じ色の下で吸収した光の一部を可視領域に再放射する物質を意味する。したがって、自然に反射した色は、再放射した色によって増強され、きわめて明るく見える。
【0228】
記載できる例としては、着色アミノトリアジン/ホルムアルデヒド/スルホンアミド共縮合物から、および/または金属化ポリエステルフレークからの、着色ポリアミドおよび/またはホルムアルデヒド/ベンゾグアナミンおよび/またはマラミン/ホルムアルデヒド/スルホンアミド樹脂、および/またはそれらの混合物が挙げられる。これらの蛍光色素はまた、蛍光色素の水性分散液の形態においても存在し得る。
【0229】
また、「Fiesta Astral Pink FEX-1」の商標名で販売されている、3〜4ミクロンの平均粒子サイズを有するピンク着色蛍光アミノトリアジン/ホルムアルデヒド/スルホンアミド共縮合物、および「Fiesta Comet Blue FTX-60」の商標名で、Swada社により販売されている、3〜4.5ミクロンの平均粒子サイズを有する青色着色蛍光アミノトリアジン/ホルムアルデヒド/スルホンアミド共縮合物、あるいは、UK Seung Chemical社により、「FB-205 Yellow」の商標名で販売されているホルムアルデヒド/尿素樹脂で被覆された黄色着色ベンゾグアナミン/ホルムアルデヒド樹脂および「FB-400 Orange Red」の商標名で販売されているホルムアルデヒド/尿素樹脂で被覆された赤色着色ベンゾグアナミン/ホルムアルデヒド樹脂、ならびにSterling Industrial Colors社により「Flare 911 Orange 4」の商標名で販売されている橙色着色ポリアミド樹脂も記載できる。
【0230】
該蛍光物質は、該組成物の総重量に対して、0.1重量%から20重量%、好ましくは、0.1重量%から15重量%、より好ましくは、該組成物の総重量に対して、0.5重量%から3重量%の範囲の含量で、該組成物に存在することが好ましい。
【0231】
該有機蛍光物質が白色である場合、それらはまた、光光沢剤としても知られている。
【0232】
光光沢剤は、皮膚に塗布した際、それらを含む化粧品用組成物の輝度を増強し、色合いを復活させる効果を有する。
【0233】
記載できる光光沢剤の中で、より具体的には、スチルベン誘導体、特に、ポリスチリルスチルベン類およびトリアジンスチルベン類、クマリン誘導体、特に、ヒドロキシクマリン類およびアミノクマリン類、オキサゾール、ベンズオキサゾール、イミダゾール、トリアゾールおよびピラゾリン誘導体、ピレン誘導体、およびポルフィリン誘導体、および/またはそれらの混合物がある。
【0234】
このような化合物は、例えば、Ciba Geigy社から、Tinopal SOP(登録商標)およびUvitex OB(登録商標)の商標名で入手できる。
【0235】
優先的に使用される光光沢剤は、ナトリウム4,4-ビス[(4,6-ジアニリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ]-スチルベン-2,2-ジスルホネート、2,5-チオフェンジイルビス(5-tert-ブチル-1,3-ベンズオキサゾール)およびジナトリウム4,4-ジスチリルビ-フェニルスルホネート、および/またはそれらの混合物である。
【0236】
皮膚の自然なピンク色様着色を促進するための薬剤
特に以下が挙げられる:
- 自己色素沈着剤、すなわち、皮膚、特に顔に塗布した際、太陽またはUV灯下に長時間曝された結果生じ得る外観(自然な淡褐色)と大体同様な外観である淡褐色効果を生じさせることのできる薬剤;
- さらなる着色剤、すなわち、皮膚に、持続的な非被覆着色を提供することができ(すなわち、皮膚を隠蔽する傾向を有さない)、水で、または溶媒を使用して除去されず、界面活性剤を含有する溶液による摩擦および洗浄の両方に耐性がある、皮膚に対して特別な親和性を有する何らかの化合物。したがって、このような持続的着色は、例えば、メイキャップ色素によって提供される表面的および一時的着色から区別される;
およびそれらの混合物。
【0237】
特に記載できる自己色素沈着剤の例としては、
- ジヒドロキシアセトン(DHA)、
- エリトルロース、および
- マンガンおよび/または亜鉛の酸化物塩、および
- アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の炭酸水素塩
から形成された触媒系の組合せ
が挙げられる。
【0238】
自己色素沈着剤は一般に、モノカルボニルまたはポリカルボニル化合物、例えば、イサチン、アロキサン、ニンヒドリン、グリセルアルデヒド、メソタータリックアルデヒド、グルタルアルデヒド、エリトルロース、特許出願FR 2 466 492およびWO 97/35842に記載されているピラゾリン-4,5-ジオン誘導体、ジヒドロキシアセトン(DHA)および特許出願EP 903 342に記載されている4,4-ジヒドロキシピラゾリン-5-オン誘導体から選択される。DHAを使用することが好ましい。
【0239】
DHAは、遊離形態および/または封入形態で、例えば、特に、特許出願WO 97/25970に記載されているリポソームなどの脂質小胞において使用できる。
【0240】
一般に、自己色素沈着剤は、該組成物の総重量の0.01重量%から20重量%の範囲の量、好ましくは、該組成物の総重量の0.1重量%から10重量%の間の量で存在する。
【0241】
自己色素沈着剤によって生じる色の改変を可能にする他の色素もまた使用できる。
【0242】
これらの色素は、合成または天然直接色素から選択できる。
【0243】
これらの色素は、例えば、特許出願FR 2 840 806に記載されているものなどのフローランタイプの赤色または橙色の色素から選択できる。例えば、以下の色素が挙げられる:
- CTFA名:CI 45380またはRed 21で知られているテトラブロモフルオレセインまたはエオシン;
- CTFA名:CI 45410またはRed 27で知られているフロキシンB;
- CTFA名:CI 45425またはOrange 10で知られているジヨードフルオレセイン;
- CTFA名:CI 45370またはOrange 5で知られているジブロモフルオレセイン;
- CTFA名:CI 45380(Na塩)またはRed 22で知られているテトラブロモフルオレセインのナトリウム塩;
- CTFA名:CI 45410(Na塩)またはRed 28で知られているフロキシンBのナトリウム塩;
- CTFA名:CI 45425(Na塩)またはOrange 11で知られているジヨードフルオレセインのナトリウム塩;
- CTFA名:CI 45430またはAcid Red 51で知られているエリスロシン
- CTFA名:CI 45405またはAcid Red 98で知られているフロキシン。
【0244】
これらの色素はまた、アントラキノン類、カラメル、カルミン、カーボンブラック、アズレンブルー、メトキサレン、トリオキサレン、グアヤズレン、チャムズレン、ベンガルローズ、コシン10B、シアノシンおよびダフィニンからも選択できる。
【0245】
これらの色素はまた、インドール誘導体、例えば、特許FR 2 651 126に記載されているようなモノヒドロキシインドール(すなわち、4-、5-、6-または7-ヒドロキシインドール)、または特許EP-B-O 425 324に記載されているようなジヒドロキシインドール(すなわち、5,6-ジヒドロキシインドール、2-メチル-5,6-ジヒドロキシインドール、3-メチル-5,6-ジヒドロキシインドールまたは2,3-ジメチル-5,6-ジヒドロキシインドール)からも選択できる。
【0246】
磨耗充填剤または剥脱剤
本発明によるすすぎ組成物に使用できる剥脱剤として記載できる例としては、鉱物、植物または有機出所源の剥脱剤またはスクラブ粒子が挙げられる。したがって、例えば、ポリエチレンのビーズまたは粉末、ナイロン粉末、塩化ポリビニル粉末、軽石粉末、粉砕杏仁または胡桃殻、大鋸屑、ガラスビーズおよびアルミナ、ならびにそれらの混合物が使用できる。
【0247】
また、SolabiaからのExfogreen(登録商標)(タケ抽出物)、イチゴそう果抽出物(GreentechからのStrawberry Akenes)、桃仁粉末、杏仁粉末も記載でき、最後に、研磨効果を有する植物粉末の分野では、クランベリー仁粉末が挙げられる。
【0248】
本発明による好ましい磨耗充填剤または剥脱剤としては、桃仁粉末、杏仁粉末、クランベリー仁粉末、イチゴそう果抽出物およびタケ抽出物が挙げられる。
【0249】
これらの実施例において、別に記載しない限り、量は重量パーセンテージで表されている。
【0250】
以下の日焼け止め製剤が作製された。量は重量パーセンテージで表されている。
【0251】
(実施例)
(実施例1および実施例2)
以下の成分を含有する気化性液体日焼け止め製剤を調製した。
【0252】
【表1】

【0253】
該組成物は、皮膚に塗布した際、毛羽立たない。
【0254】
次いで、ATPAポリマーを含有しない以外は製剤Aと同一組成物の比較上の日焼け止め製剤Bを調製した。
【0255】
10分後、200rpmの回転速度、25℃で、Rheomat 180粘度計を用いて測定した組成物1および2の粘度は、それぞれ、0.35Pa.sと0.31Pa.sである。
【0256】
次いで、組成物1および2の各々に関して、それらに関連する日焼け止め因子(SPF)を判定した。これは、SOFW Journal 127(2001)において、V.Wandelらによって記載されたインビトロ法を用いて判定されたが、この方法は、290nmから400nmの範囲の波長にわたる単色防止因子の判定、およびそこから、所与の数式に従って日焼け止め因子を算出することからなる。該測定は、0.6mg/cm2の製品を、艶消しPMMAプレートに塗布し、Labsphere社からのUV-1000S機で、1nmの間隔で実施された。結果(1製品当たり5つのプレートに対応する平均値、1プレート当たり10点)は、下記の表(I)で照合される。
【0257】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品として許容できる水性支持体中、少なくとも、
(a)紫外線を遮断できる1つの光防護系と、
(b)1種の第三級アミド末端ポリアミド(ATPA)ポリマーと
を含むことを特徴とする、紫外線に対して皮膚および/または毛髪を保護するための液体組成物。
【請求項2】
第三級アミド末端ポリアミドポリマーが、以下の式(1)に合致する、請求項1に記載の組成物
【化1】

[式中、nは、R1を含有する末端アミド基が式(1)のアミド基の総数の10%から50%に相当するような多数の単位を示す0超の整数であり、
- 同一または異なるR1基は、C1〜C22炭化水素基を示し、
- 同一または異なるR2基は、C2〜C42炭化水素基を示し、但し、R2基の少なくとも50%は30個から42個の炭素原子を有し、
- 同一または異なるR3基は、水素原子と組み合わされた少なくとも2個の炭素原子を有し、1個または複数個の酸素原子または窒素原子をさらに含有できる有機基を表し、
- 同一または異なるR3a基は、水素、C1〜C10アルキル基、R3基およびR3a基の両方に結合した窒素原子と一緒にR3a-N-R3によって部分的に規定された複素環を形成するためのR3基または別のR3a基による直接結合を示す]。
【請求項3】
nが、1から10、より優先的には1から5である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
ポリアミドポリマーの末端第三級アミド基が、アミド総数の10%から50%、より優先的には15%から40%、さらにより優先的には20%から35%に相当する、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
第三級アミド末端ポリアミドポリマーが、種々の値のnを有する式(1)のポリマーの混合物である、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
第三級アミド末端ポリアミドポリマーが、500から10000の間、より優先的には1000から5000の間の重量平均分子量を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
第三級アミド末端ポリアミドポリマーが、ポリアミドエチレンジアミド/水素化ダイマージリノール酸コポリマービス-ジ-C14〜C18アルキルアミドである、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
第三級アミド末端ポリアミドポリマーが、前記組成物の全重量に対して、好ましくは0.1重量%から10重量%、より優先的には0.5重量%から5重量%、さらにより具体的には1重量%から3重量%の範囲の量で組成物に存在する、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
光防護系が、1種または複数種の親水性、親油性または不溶性有機遮断剤および/または1種または複数種の無機色素から構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
水中油型または油中水型エマルジョンの形態であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
少なくとも、(A)請求項1から10のいずれか一項に定義された少なくとも1種の液体組成物を含有する1つのリザーバと、(B)前記組成物を圧力下に置くための手段とを含む加圧デバイス。
【請求項12】
非エアゾールポンプ、エアゾール容器またはエアゾールポンプであることを特徴とする、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
2区画エアゾール容器またはエアゾールポンプであることを特徴とする、請求項11または12に記載のデバイス。
【請求項14】
日焼け防止指数(SPF)を増加させる目的で、化粧品として許容できる水性支持体中、請求項1から13のいずれか一項に記載の紫外線を遮断できる少なくとも1つの光防護系を含む組成物における、請求項1から13に記載の第三級アミド末端ポリアミドポリマーの使用。
【請求項15】
毛羽立ち作用を減少させるか、さらに除去する目的で、化粧品として許容できる水性支持体中、請求項1から14のいずれか一項に記載の紫外線を遮断できる少なくとも1つの光防護系を含む組成物における、請求項1から14に記載の第三級アミド末端ポリアミドポリマーの使用。

【公開番号】特開2009−19041(P2009−19041A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−181829(P2008−181829)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】