説明

第四級アンモニウム化合物および有機カーボネートを含む組成物

【課題】凝固点が低く、水性媒体での溶解性または分散性が良好で、かつ高い引火点を有する第四級アンモニウム化合物を含む組成物の提供。
【解決手段】最終組成物基準で、>30〜95重量%のアルキルトリメチルアンモニウム化合物である第四級アンモニウム化合物、および少なくとも1種のグリセリンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルヘキシルカーボネートなどの有機カーボネートを含む組成物、ならびに、この組成物を含む化粧用配合物およびヘアトリートメント配合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凝固点が低く、水性媒体での溶解性または分散性が良好で、かつ高い引火点を有し、したがって、第四級アンモニウム化合物を含む化粧用、家庭用または工業用配合製品に極めて適している、第四級アンモニウム化合物を含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2003−327512号には、特定の(A)特定のエーテル型カチオン性界面活性剤と、(B)芳香族アルコール、カーボネートおよび特定のヒドロキシ化合物から選択される有機溶剤とを含むヘアケア化粧用組成物が開示されている。
【0003】
例えば、ヘアトリートメント用組成物などの化粧用組成物は、しばしば、水溶性に乏しい長鎖アルキル基またはアルケニル基を有する第四級アンモニウム化合物を含有する。
【0004】
そのような組成物は、通常、水性分散体、エマルジョン、マイクロエマルジョン、ゲルとして、またはエアロゾルの形態で配合され、例えば、シャンプー、ヘアキュア、ヘアリンスなどとして使用されている。
【0005】
そのような組成物の製造業者にとって、カチオン性活性成分を高含有量で含むとともに、凝固点が低く、水性媒体での溶解性または分散性が良好な、フレーク、ペレットまたはペーストの形態の配合材料または配合物(formulations)として第四級アンモニウム化合物が製造されることは、極めて有利なことである。
【0006】
従来技術では、上記の要件は、短鎖アルコール、特にイソプロパノールを15〜20重量%加えることにより達成することができる。しかしながら、沸点および引火点が低いため、そのような短鎖アルコールは問題が多い。
【0007】
国際公開第00/28950号(米国特許第6,638,497号)によれば、短鎖アルコールを、直鎖状脂肪族アルコール(例えば、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ベヘニルアルコールまたはステアリルアルコール)に置き換えることができる。混合物の凝固点または融点を100℃未満に低下させるためには、例えば、プロピレングリコールまたは1,3−ブタンジオールなどのグリコールをさらに追加する。国際公開第00/28950号には、脂肪族アルコールを同時に加えずに、短鎖アルコールをグリコールで置き換えると、ペレット化できない配合物が得られることがさらに記載されている。
【0008】
米国特許第6,607,715号は、モノアルキル脂肪族第四級アンモニウムと、少なくとも1種の脂肪族アルコールおよび少なくとも1種のグリコールを含む溶媒とを含む、フレーク化が可能な組成物に関する。フレーク化を可能にするために、カチオン活性は60%の高さになり得る。
【0009】
米国特許公開第2003/0021759号は、第四級アンモニウム化合物と、少なくとも1種の炭素原子が8〜36個の分枝状アルコールと、少なくとも1種の炭素原子が2〜8個の多価アルコールとを含む組成物に関する。好ましい多価アルコールはプロピレングリコールである。この化合物は、空気と混合すると爆発性を有する。
【0010】
米国特許公開第2003/0022936号には、第四級アンモニウム化合物と、少なくとも1種の炭素原子が8〜36個の分枝状アルコールとを含む組成物に関する。好ましい第四級アンモニウム化合物の含有量は45〜65重量%である。
【0011】
米国特許第6,881,399号は、60〜90重量%の第四級アンモニウム化合物と、少なくとも1種の炭素原子が5〜12個の多価アルコールとを含むペレットまたはフレーク状の組成物に関する。実施例では、好ましい多価アルコールとして、ジプロピレングリコールまたは1,6−ヘキサンジオールが使用されている。75重量%の第四級アンモニウム化合物は、実施例で達成された最大含有量である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、高含有量の第四級アンモニウム化合物を含み、かつフレーク化またはペレット化が可能な組成物を提供することが本発明の目的であった。好ましい組成物は、揮発性有機化合物(VOC)の含有量が少ないことが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0013】
驚いたことに、第四級アンモニウム化合物と、少なくとも1種の有機カーボネートとを含む組成物が、凝固点および融点が低く、水性媒体での溶解性および分散性が良好で、引火点が高く、フレーク化またはペレット化が可能で、かつVOC含有率が低いことが今や明らかになった。
【0014】
驚いたことに、当該組成物は、多価アルコール、脂肪族アルコール、および炭素原子が8〜36個の直鎖状または分枝状アルコールを非含有とすることができ、それにもかかわらず、ペレット化またはフレーク化が可能な十分な硬さと脆さを室温で有している。したがって、この新規な組成物は第四級アンモニウム化合物の配合に極めて適している。
【0015】
本発明は、
a)少なくとも1種の式(I)で表される第四級アンモニウム化合物と、
【化1】


(Rは、炭素原子が12〜36個の非分枝状もしくは分枝状アルキル基もしくはアルケニル基、RCONH(CH−基、またはRCOO(CH−基(ここで、Rは、炭素原子が12〜36個のアルキル基もしくはアルケニル基、nは、1〜8の数である)であり、
およびRは、互いに独立して、R、炭素原子が12〜36個の非分枝状もしくは分枝状アルキル基もしくはアルケニル基、RCONH(CH−基、またはRCOO(CH−基(ここで、Rは、炭素原子が12〜36個のアルキル基もしくはアルケニル基、nは、1〜8の数である)であり、
は、互いに独立して、同じであっても異なっていてもよく、かつ、−CH基、CHCH−基、CHCHCH−基、CHCHCHCH−基、−CHCHOH基、ベンジル基、または−CHCH(OH)CHOH基であり、
は、アニオンである)
b)少なくとも1種の有機カーボネートと
を含む組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の組成物、その使用、およびその製造方法を、以下に例を示して説明するが、本発明をこれらの例示した実施形態に限定することを意図するものではない。以下で、範囲、一般式、または化合物のクラスが示された場合、明示された対応する範囲または化合物のグループのみならず、個々の値(範囲)または化合物を除外して得られる、全ての部分的な範囲および化合物の部分的グループも包含するものとする。本明細書中に文献が引用されている場合、その内容全体が本発明の開示の一部を構成するものとする。特に別言しない限り、パーセント(%)で示したデータは全て、重量パーセントである。特に別言しない限り、記載されている平均値は全て、数平均である。
【0017】
本発明の組成物は、
a)少なくとも1種の、式(I)で表される第四級アンモニウム化合物と、
【化2】


(Rは、炭素原子が12〜36個の非分枝状もしくは分枝状アルキル基もしくはアルケニル基、RCONH(CH−基、またはRCOO(CH−基(ここで、Rは、炭素原子が12〜36個のアルキル基もしくはアルケニル基、nは、1〜8の数である)であり、
およびRは、互いに独立して、R、炭素原子が12〜36個の非分枝状もしくは分枝状アルキル基もしくはアルケニル基、RCONH(CH−基、またはRCOO(CH−基(ここで、Rは炭素原子が12〜36個のアルキル基もしくはアルケニル基、nは1〜8の数である)であり、好ましくはRおよびRはRに等しく、
は、互いに独立して、同じであっても異なっていてもよく、かつ、−CH基、CHCH−基、CHCHCH−基、CHCHCHCH−基、−CHCHOH基、ベンジル基、または−CHCH(OH)CHOH基であり、
は、アニオンである)
b)少なくとも1種の有機カーボネートと
を含む。
【0018】
本発明の組成物は、脂肪族アルコールおよび炭素原子が8〜36個の非分枝状または分枝状モノアルコールを含まないことが好ましい。
【0019】
第四級アンモニウム化合物a)の割合(含有量)は、最終組成物基準で、好ましくは30〜95重量%、より好ましくは40〜90重量%、より一層好ましくは50〜87.5重量%、特に好ましくは60〜85重量%である。組成物は、有利なことに第四級アンモニウム化合物a)を高い重量比で含み、同時に、VOCを使用せずとも低融点および低凝固点を持つことが驚くことに見出された。
【0020】
第四級アンモニウム化合物a)は、好ましくは(C12〜C36)−アルキルトリメチルアンモニウム化合物、より好ましくは(C14〜C30)−アルキルトリメチルアンモニウム化合物、より一層好ましくは(C16〜C24)−アルキルトリメチルアンモニウム化合物である。アルキル基がベヘニル、エルシル、セチルまたはステアリル基であるアルキルトリメチルアンモニウム化合物が特に好ましい。
【0021】
式(I)中のアニオンXは所望の任意の荷電平衡化(charge-balancing)アニオンであってよく、好ましくは、クロリド、ヨード、ブロミド、メト硫酸塩、エト硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、乳酸塩および/またはクエン酸塩であり、より好ましくは、クロリド、メト硫酸塩およびエト硫酸塩である。
【0022】
特に適した第四級アンモニウム化合物a)は、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムおよび/またはベヘニルトリメチルアンモニウムメトスルフェートである。
【0023】
有機カーボネートb)の割合(含有量)は、最終組成物基準で、好ましくは5〜<70重量%、より好ましくは10〜<60重量%、より一層好ましくは12.5〜50重量%、特に好ましくは約15〜40重量%である。
【0024】
有機カーボネートb)は、好ましくは、式(II)または(III)で表される化合物である。
【化3】


ここで、R、R、R、およびRは、互いに独立して、同じであっても異なっていてもよく、水素基または炭素原子が1〜30個の非分枝状もしくは分枝状ヒドロカルビル基、好ましくは炭素原子が1〜30個のアルキル基もしくはアルケニル基、好ましくは−H、−CH、−CHOH、−CHCH、または0〜3個の二重結合を有するC6〜22脂肪族ヒドロカルビル基である。特に好ましい有機カーボネートb)は、グリセリンカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルヘキシルカーボネート、ジオクチルカーボネート、ジエチルカーボネート、および式(II)(式中、RおよびRは、0〜3個の二重結合を有するC6〜22脂肪族ヒドロカルビル基である)に対応する脂肪族アルコールカーボネートからなる群より選択される。脂肪族アルコールカーボネートは、ジエチルカーボネートのエステル交換によって製造することができる。
【0025】
本発明の組成物は、さらに、多価アルコールおよび/または炭素原子が1〜4個のモノアルコールおよび/または脂肪族アルコールを含むことができる。
【0026】
多価アルコールは、分子内に少なくとも2個のOH基を有するアルコールを意味するものと理解されるべきである。本発明の多価アルコールは、非分枝状であっても分枝状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。さらに、多価アルコールは、エーテルブリッジで結合された低分子量多価アルコールから構成することができる。
【0027】
好適な多価アルコールは、好ましくは、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘキシレングリコール、トリメチルペンタンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオール、ジグリセロール、トリグリセロール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、キシリトール、マンニトールおよび/またはこれらの混合物である。
【0028】
特に好ましい多価アルコールは、1,5−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,2−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−ドデカンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジグリセロール、トリグリセロール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、キシリトール、マンニトールおよび/またはこれらの混合物である。
【0029】
少なくとも1種の炭素原子が6〜8個の多価アルコールを含む組成物は、特に有利な適用特性を示し、任意選択により他の多価アルコールと共に使用することができる。
【0030】
特に好ましい多価アルコールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールおよびこれらの混合物である。
【0031】
任意選択により、本発明の組成物は、性能を改善するために、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状モノアルコールを含んでもよい。好ましいモノアルコールは、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールおよびtert−ブタノールであり、より好ましくはイソプロパノールである。
【0032】
本発明の組成物は、任意選択により、好ましくは6〜22個の炭素原子と0〜3個の二重結合とを有する脂肪族アルコールを含む。
【0033】
本組成物は、、最終組成物基準で、好ましくは5重量%未満、より好ましくは3重量%未満、より一層好ましくは1重量%未満のモノアルコールを含む。好ましい実施形態では、本組成物は、非分枝状または分枝状モノアルコール、特に1〜4個の炭素原子を有するものを含まない。そのような組成物のVOC含有量は非常に低い。
【0034】
本組成物は、最終組成物基準で、好ましくは5重量%未満、より好ましくは3重量%未満、より一層好ましくは1重量%未満の多価アルコールを含む。好ましい実施形態では、組成物は多価アルコールを含まない。
【0035】
本組成物は、最終組成物基準で、好ましくは5重量%未満、より好ましくは3重量%未満、より一層好ましくは1重量%未満の脂肪族アルコールを含む。好ましい実施形態では、組成物は脂肪族アルコールを含まない。
【0036】
本発明の組成物の凝固点は、好ましくは110℃未満、より好ましくは100℃未満、より一層好ましくは95℃未満、特に好ましくは85℃未満である。
【0037】
本発明の組成物の引火点は、好ましくは80℃超、より好ましくは100℃超である。
【0038】
本発明の組成物は、例えば、ペレット、フレーク、押出成形物、ペースト、圧密体(compacts)、粉末、エマルジョンまたは分散体とすることができる。好ましい実施形態では、本発明の組成物は、ペレットまたはフレークであり、より好ましくはペレットである。
【0039】
好ましい実施形態では、本発明の組成物は、
i)炭素原子が1〜4個の分枝状または非分枝状モノアルコールを任意選択により含む、少なくとも1種の第四級アンモニウム化合物a)、
ii)少なくとも1種の有機カーボネートb)、および
iii)任意選択により、炭素原子が1〜4個の1種以上の非分枝状または分枝状モノアルコールおよび/または1種以上の多価アルコールおよび/または1種以上の脂肪族アルコール
を含む混合物を調製することによって製造される。
【0040】
好ましい実施形態では、任意選択により攪拌しながら、成分i)〜iii)を混合し、次いで加熱する。ここでは、混合物が溶融物の形態をとるような温度を選択する。温度は、好ましくは70〜120℃であり、より好ましくは80〜110℃である。他の好ましい実施形態では、成分i)は溶融物として投入される。
【0041】
成分i)の第四級アンモニウム化合物a)は、第三級アミンのアルキル化という公知の方法で製造することができる。これは、少なくとも1種の炭素原子が1〜4個の非分枝状または分枝状モノアルコール、好ましくはエタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールおよびtert−ブタノール、より好ましくはイソプロパノールの存在下に行われる。第四級アンモニウム化合物は、好ましくはフレークとして、より好ましくはペレットとして使用される。好ましい実施形態では、第四級アンモニウム化合物は、5重量%未満、好ましくは3重量%未満、より好ましくは1重量%未満のモノアルコールを含む。
【0042】
本発明の組成物中のモノアルコールの含有量を所望の値とするためには、成分i)および/またはiii)をそれに応じて選択し、計算し、かつ/あるいは、予め成分i)からモノアルコールを部分的または完全に除去しておく。
【0043】
さらに他の実施形態では、その後に、所望の残留量を除いて本発明の組成物からモノアルコールを除去する。モノアルコールは、700〜10mbar、好ましくは400〜70mbarにおいて、好ましくは60〜90℃の温度で除去することが好ましい。
【0044】
モノアルコールは、適当な蒸発装置(例えば、薄膜蒸発器)により、大気圧下、好ましくは120℃以下の温度で蒸発除去することもできる。
【0045】
驚くべきことに、本発明の組成物は、
i)少なくとも1種の第三級アミンNR(ここで、Rは、炭素原子が12〜36個の非分枝状もしくは分枝状アルキル基もしくはアルケニル基、RCONH(CH−基、またはRCOO(CH−基(ここで、Rは、炭素原子が12〜36個のアルキル基もしくはアルケニル基、nは、1〜8の数である)であり、RおよびRは、互いに独立して、同じであっても異なっていてもよく、かつ、−CH、−CHCH、−CHCHCH、−CHCHCHCH、または−CHCHOHである)を、
ii)
A)RX(ここで、Rは、−CH、−CHCH、−CHCHCH、−CHCHCHCH、または−CHCH(OH)CH(OH)であり、Xは、Cl、I、Br、OSOH、またはメト硫酸塩、エト硫酸塩である)、および/または
B)エチレンオキシドおよび酸HY(ここで、Yは、Cl、I、Br、OSOH、リン酸塩、クエン酸塩、または乳酸塩である)
から選択される少なくとも1種のアルキル化剤により、
iii)少なくとも1種の有機カーボネートb)と
iv)任意選択により、少なくとも1種の炭素原子が1〜4個の非分枝状もしくは分枝状モノアルコールおよび/または少なくとも1種の多価アルコールの存在下で
アルキル化することにより、「インサイチュー」で製造することができることがわかった。
【0046】
この反応においては、有機カーボネートb)と、任意選択による炭素原子が1〜4個の非分枝状もしくは分枝状モノアルコール、および/または多価アルコールの供給量は、本発明の好ましい組成物として既に上で記載した組成物に対応するように選択することが好ましい。含有量は、成分をその後に追加または除去することにより調節することもできる。
【0047】
好ましい実施形態では、炭素原子が1〜4個の非分枝状または分枝状モノアルコール、および/または多価アルコールは、当該反応に使用されない。
【0048】
好ましくは上記方法で製造される本発明の組成物は、均一または不均一な溶融物として、冷却によってペレット、フレーク、押出成形物またはペーストへと変換することができ、あるいは、冷却後、さらに加工して圧密体、粉末、顆粒、エマルジョン、分散体とすることができる。
【0049】
本組成物は、ペレットまたはフレークに加工することも好ましく、ペレットに加工することがより好ましい。
【0050】
本発明の組成物は、一般に、第四級アンモニウム化合物を含む組成物の製造に適している。
【0051】
本組成物は、化粧用組成物、皮膚用組成物および医薬品組成物の製造に特に適している。
【0052】
したがって、本発明の一態様は、本発明の組成物を使用して化粧用配合物(cosmetic formulation)を調製することを含む化粧用配合物の製造方法である。本発明の他の態様は、本発明の組成物を含む化粧用配合物である。化粧用配合物は、好ましくは、皮膚用配合物またはヘアトリートメント用配合物である。
【0053】
特に、本組成物はヘアトリートメント組成物の製造に適している。
【0054】
本発明の組成物を含む好ましいヘアトリートメント配合物は、シャンプー、リンスオフヘアコンディショナー(rinse-off hair conditioners)、クリームリンス、クリアリンス、ヘアキュア、毛髪着色剤(hair colorants)および染髪剤(hair tints)、パーマネントウェーブ組成物、ヘアリラクサー(hair relaxers)、リーブインヘアトリートメント(leave-in hair treatments)、ヘアジェル、エアロゾルタイプ、スプレータイプ、フォームタイプ、および液体タイプのヘアコンディショナー、ならびにこれらの混合物の形態である。
【0055】
したがって、本発明は、第四級アンモニウム化合物を含む組成物、好ましくは化粧用組成物、皮膚用組成物および医薬品組成物、特にヘアトリートメント用組成物を製造するための本発明の組成物の使用も提供する。
【0056】
好ましい組成物の例としては、シャンプー、リンスオフヘアコンディショナー、クリームリンス、クリアリンス、ヘアキュア、毛髪着色剤および染髪剤、パーマネントウェーブ組成物、ヘアリラクサー、リーブインヘアトリートメント、ヘアジェル、エアロゾルタイプ、スプレータイプ、フォームタイプ、および液体タイプのヘアコンディショナー、ツー・イン・ワン・シャワー剤、クリームシャワー剤、スキンケア組成物、デイクリーム、ナイトクリーム、ケアクリーム、栄養クリーム、サンケアローション/サンケアクリーム、ボディローションおよび軟膏が挙げられる。
【0057】
化粧用組成物、皮膚用組成物および医薬品組成物は、本発明の組成物を、最終組成物基準で、好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%、より一層好ましくは1〜7重量%含む。
【0058】
化粧用組成物、皮膚用組成物および医薬品組成物は、従来のあらゆる界面活性剤、油性物質、乳化剤および乳化助剤、カチオン性ポリマー、フィルム形成剤、過脂肪剤、加湿剤、安定化剤、生体活性成分、保存料、真珠光沢剤、染料および香料、溶媒、グリセロール、向湿剤(hydrotropic agent)、乳白剤、増粘剤、分散剤、タンパク質誘導体、例えば、ゼラチン、コラーゲン加水分解物、天然および合成ベースのポリペプチド、卵黄、レシチン、ラノリンおよびラノリン誘導体、シリコーン、脱臭剤、角質溶解および角質形成作用を有する物質、酵素、担体物質、抗酸化剤、UV保護フィルタ、顔料および金属酸化物、ならびに抗菌剤を助剤および添加剤としてさらに含むことができる。
【0059】
界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、および/または両性イオン性の界面活性剤を使用することができる。
【0060】
好ましい非イオン性界面活性剤は、親水性基として、ポリオール基、ポリオールアルケニルエーテル基、またはポリオールとポリグリコールエーテル基との組み合わせを含む。好ましくは、炭素原子が8〜22個の直鎖脂肪族アルコールおよびアルキル基中の炭素原子が8〜15個のアルキルフェノールへの2〜30molのエチレンオキシド、2〜30molのエチレンオキシドおよび5mol以下のプロピレンオキシド、または5mol以下のプロピレンオキシドの付加生成物、グリセロールへの1〜30molのエチレンオキシドの付加生成物の(C12〜C19)脂肪酸モノおよびジエステル、飽和および不飽和(C〜C18)脂肪酸のグリセロールモノおよびジエステルおよびソルビタンモノおよびジエステルおよびそれらのエチレンオキシドモノおよびジエステル、(C〜C18)アルキルモノ−およびオリゴグリコシドおよびそのエトキシ化類似体、ヒマシ油および水素化ヒマシ油への10〜60molのエチレンオキシドの付加生成物、エトキシ化および非エトキシ化モノ−、ジ−およびトリアルキルモノリン酸エステル、特に、モノ−、ジ−およびトリ(ラウリルテトラグリコールエーテル)o−リン酸エステルおよびモノ−、ジ−およびトリ(セチルテトラグリコールエーテル)o−リン酸エステルである。
【0061】
好ましい両性界面活性剤は、(C〜C18)アルキルまたはアシル基、および少なくとも1つの遊離アミノ基、および少なくとも1つの−COOHまたは−SO3H基を有する。好ましくは、N−アシルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸、およびアルキルアミノ酢酸であり、いずれの場合も、アルキル基に8〜18個の炭素原子を有する。特に好ましくは、N−ココアルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネートおよび(C12〜C18)アルキルサルコシンである。
【0062】
特に好ましい両性イオン性界面活性剤は、例えば、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えば、ココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N−N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えば、ココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート、2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン(いずれの場合もアルキルもしくはアシル基に8〜18個の炭素原子を有する)、およびココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートなどのベタインである。
【0063】
本組成物は、好ましくは界面活性剤混合物を含み、より好ましくは、重量比が5:1〜1:5の非イオン性界面活性剤と両性イオン性もしくは両性界面活性剤との混合物、または、重量比が5:1〜1:5の非イオン性界面活性剤と両性イオン性および両性界面活性剤の任意の所望の混合物との混合物である。
【0064】
好適な油性物質は、鉱物、動物、植物および合成由来の公知のあらゆる油、脂肪およびワックスである。油および脂肪成分としては、総炭素原子数が12〜24個のジアリルエーテル、総炭素原子数が2〜26個の脂肪酸エステル、炭素原子が10〜32個の液状炭化水素、およびこれらの混合物が好ましい。
【0065】
好適な脂肪酸エステルは、例えば、メチルパルミテート、エチルオレエート、イソプロピルミリステート、n−ヘキシルラウレート、n−ブチルステアレートおよびセチル/ステアリルイソノナノエートである。
【0066】
より好ましくは、パラフィン油、ワセリン、植物油、例えばグリセリルトリカプリレートなどの合成トリグリセリド、およびシリコーン油である。
【0067】
使用し得る過脂肪剤は、例えば、ラノリンおよびレシチン、ポリエトキシ化またはアシル化ラノリンおよびレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリド、ならびに脂肪酸アルカノールアミドなどの材料である。
【0068】
好適な粘度付与剤は、炭素原子が12〜22個、好ましくは12〜18個の脂肪族アルコール、および部分グリセリドである。
【0069】
使用し得るさらなる増粘剤は、ポリサッカライド、特にキサンタンガム、グアグア、アガアガ、アルギン酸塩、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、比較的高分子量のポリエチレングリコールの脂肪酸モノ−およびジエステル、ポリアクリレート、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドン、エトキシ化脂肪酸グリセリドなどの界面活性剤、脂肪酸とペンタエリトリトールまたはトリメチルプロパンなどのポリオールとのエステル、脂肪族アルコールエトキシレートまたはアルキルオリゴグルコシド、および、塩化ナトリウム、塩化アンモニウムなどの電解質である。
【0070】
好適なシリコーン化合物の例は、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、ならびに、アミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フッ素−および/またはアルキル変性シリコーン化合物(室温で、液体の形態であっても、樹脂の形態であってもよい)である。
【0071】
生体活性成分は、例えば、ビサボロール(R)、アラントイン(R)、フィタントリオール(R)、パンテノール(R)、AHA、植物抽出物および複合ビタミン剤などをいうと理解されるべきである。
【0072】
使用可能なふけ防止剤は、クリムバゾール(R)、オクトピロックス(R)、オキシコナゾール(R)および亜鉛ピレチオン(R)である。
【0073】
従来のフィルム形成剤は、キトサン、微結晶性キトサン、四級化キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー、アクリル酸系ポリマー、四級化セルロース誘導体、コラーゲン、ヒアルロン酸およびその塩、ならびにそれらの類似化合物である。
【0074】
流動挙動を改善するために、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールまたはグルコースなどの向湿剤もまた使用することができる。
【0075】
好適な保存料は、例えば、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン、ペンタンジオールおよびソルビン酸である。
【0076】
利用可能な加湿剤は、例えば、イソプロピルパルミテート、グリセロール、および/またはソルビトールである。
【0077】
本組成物中の助剤および添加剤の総含有量は、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5〜40重量%である。
【0078】
以下、本発明を実施例および比較例により詳細に説明する。
【実施例】
【0079】
本発明の組成物における四級活性成分の含有量は、米国特許第6,638,497号に開示されているようなカチオン滴定により測定した。凝固点は、Optimelt自動融点測定システムにより、温度を1.5℃/分の速度で昇温させて測定した。
【0080】
実施例1:
339.28gのAdogen T2802D(ベヘニルジメチルアミン)を1000mLの丸底フラスコに充填し、加熱マントルにより85℃で溶融した。均一に溶融した後、丸底フラスコ中の溶融したベヘニルジメチルアミンに116.6gのジメチルスルフェートを4時間かけて滴下した。ジメチルスルフェートを添加する間に反応混合物は発熱して105℃になった。丸底フラスコの内容物にジメチルスルフェートの20重量%を加えた後、溶液に193.45gのプロピレンカーボネートを加えた。
【0081】
100℃において反応フラスコ内の内容物は完全な溶融状態にあり、92〜96℃で固化した。25℃において組成物はワックス様の固体であり、四級活性成分を78%含有した。
【0082】
実施例2:
364.33gのAdogen T2802D(ベヘニルジメチルアミン)を1000mLの丸底フラスコに充填し、加熱マントルにより85℃で溶融した。均一に溶融した後、丸底フラスコ中の溶融ベヘニルジメチルアミンに156.3gのジエチルスルフェートを4時間かけて滴下した。ジエチルスルフェートを添加する間に反応混合物は発熱して105℃になった。丸底フラスコの内容物にジエチルスルフェートの20重量%を加えた後、溶液に218.53gのプロピレンカーボネートを加えた。75℃で反応フラスコ内の内容物は完全な溶融状態にあり、65〜67℃で固化した。25℃において本組成物はワックス様の固体であり、四級活性成分を77%含有した。
【0083】
実施例3:
285.85gのAdogen T2802D(ベヘニルジメチルアミン)を1000mLの丸底フラスコに充填し、加熱マントルにより85℃で溶融した。均一に溶融した後、丸底フラスコ中の溶融したベヘニルジメチルアミンに99.42gのジメチルスルフェートを4時間かけて滴下した。ジメチルスルフェートを添加する間に反応混合物は発熱して105℃になった。丸底フラスコの内容物にジメチルスルフェートの20重量%を加えた後、溶液に205.80gのプロピレンカーボネートを加えた。100℃において反応フラスコ内の内容物は完全な溶融状態にあり、92〜95℃で固化した。25℃において本組成物はワックス様の固体であり、四級活性成分を70%含有した。
【0084】
実施例4:
338.97gのAdogen T2802D(ベヘニルジメチルアミン)を1000mLの丸底フラスコに充填し、加熱マントルにより85℃で溶融した。均一に溶融した後、丸底フラスコ中の溶融ベヘニルジメチルアミンに117.9gのジメチルスルフェートを数時間、4時間かけて滴下した。ジメチルスルフェートを添加する間に反応混合物は発熱して105℃になった。丸底フラスコの内容物にジメチルスルフェートの20重量%を加えた後、溶液に95.85gのプロピレンカーボネートおよび95.90gのジプロピレングリコールを加えた。100℃において反応フラスコ内の内容物は完全な溶融状態にあり、90〜94℃で固化した。25℃において本組成物はワックス様の固体であり、四級活性成分を76%含有した。
【0085】
実施例5:
509.5gのAdogen T2802D(ベヘニルジメチルアミン)および388.9gのプロピレンカーボネートを2−LのParr反応器に充填した。Parr反応器を85℃に加熱し、73.7gの塩化メチルを加えた。四級化の間に温度は115℃に上昇した。100℃において塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムは完全な溶融状態にあり、95〜98℃において固化した。25℃において本組成物はワックス様の固体であり、四級活性成分を60%含有した。
【0086】
実施例6:
616.0gのAdogen T2802D(ベヘニルジメチルアミン)および235.1gのプロピレンカーボネートおよび235.1gのジプロピレングリコールを2−LのParr反応器に充填した。Parr反応器を85℃に加熱し、89.1gの塩化メチルを加えた。四級化の間に温度は115℃に上昇した。85℃で塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムは完全な溶融状態にあり、75〜78℃で固化した。25℃において本組成物はワックス様の固体であり、四級活性成分を60%含有した。
【0087】
実施例7〜11:化粧用配合物の配合例
実施例1の本発明の組成物を溶融し、冷たい金属板上へ滴下してペレット化した。このようにして得られたペレットを、その後、対応する配合物に加えた。実施例7〜11で示された%値は全て重量%である。
【0088】
実施例7:クリームリンス
【0089】
【表1】

【0090】
成分BをAに加え、混合物の全てが溶融/溶解するまで十分に攪拌しながら80〜85℃に加熱する。混合物を均質化し、攪拌しながら冷却する。混合物の温度が40℃未満になった後、保存料および香料を加える。
【0091】
実施例8:O/Wハンドクリーム
【0092】
【表2】

【0093】
オーバーヘッドスターラーで攪拌し、75〜85℃に加熱して、スチール製容器中で相Aを製造する。ガラス容器中で50〜60℃に加熱してB相を製造する。B相をA相に加え、混合物を2分間均質化する。混合物を攪拌しながら40〜45℃の温度にまで冷却した後、保存料および香料を加える。
【0094】
実施例9:真珠光沢効果を有するヘアコンディショナー
【0095】
【表3】

【0096】
A相の成分を混合し、混合物を80〜85℃に加熱する。十分に攪拌しながらB相をAに加える。全ての成分が溶融/溶解するまでその温度を維持する。混合物を均質化し、攪拌しながら冷却する。混合物の温度が45℃未満になった際、十分に攪拌しながらC相を加える。
【0097】
実施例10:リーブインコンディショナー
【0098】
【表4】

【0099】
TEGO(登録商標)Carbomer 340 FDを水に溶解し、プロピレングリコールを加える。A相およびB相を個別に80〜85℃に加熱する。両相を混合し、混合物を均質化する。その後、混合物を所要量のNaOH溶液で中和し、再度、均質化する。混合物を攪拌しながら冷却する。混合物の温度が45℃未満になったところで保存料および香料を加える。
【0100】
実施例11:ホットオイルトリートメント
【0101】
【表5】

【0102】
予め秤量したポリクオーターニウム−10およびヒドロキシエチルセルロースを攪拌しながら水に振り入れる。A相が透明になるまで攪拌を続ける。均質なゲルが生成されるまでB相を予備混合しておく。A相を65〜70℃に加熱する。穏やかに攪拌しながらB相をA相に加える。この混合物を攪拌しながら室温にまで冷却する。クエン酸水溶液でpHを4.5〜5.5に調節する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)少なくとも1種の式(I)で表される第四級アンモニウム化合物と、
【化1】


(Rは、炭素原子が12〜36個の非分枝状もしくは分枝状アルキル基もしくはアルケニル基、RCONH(CH−基、またはRCOO(CH−基(ここで、Rは、炭素原子が12〜36個のアルキル基もしくはアルケニル基であり、nは、1〜8の数である)であり、
およびRは、互いに独立して、R、炭素原子が12〜36個の非分枝状もしくは分枝状アルキル基もしくはアルケニル基、RCONH(CH−基、またはRCOO(CH−基(ここで、Rは、炭素原子が12〜36個のアルキル基もしくはアルケニル基であり、nは、1〜8の数である)であり、
は、互いに独立して、同じであっても異なっていてもよく、かつ、−CH基、CHCH−基、CHCHCH−基、CHCHCHCH−基、−CHCHOH基、ベンジル基、または−CHCH(OH)CHOH基であり、
は、アニオンである)
b)少なくとも1種の有機カーボネートと
を含む組成物。
【請求項2】
前記第四級アンモニウム化合物a)の含有量は、最終組成物基準で、>30〜95重量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記第四級アンモニウム化合物a)は、(C12〜C36)−アルキルトリメチルアンモニウム化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
式(I)中の前記アニオンXは、クロリド、ヨード、ブロミド、メト硫酸塩、エト硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記第四級アンモニウム化合物a)は、ベヘニルトリメチルアンモニウムメトスルフェートまたは塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記有機カーボネートb)の含有量は、最終組成物基準で、5〜<70重量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記有機カーボネートb)は、式(II)または(III)
【化2】


(ここで、R、R、R、およびRは、互いに独立して、同じであっても異なっていてもよく、水素基または炭素原子が1〜30個の非分枝状もしくは分枝状ヒドロカルビル基である)
で表される化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記有機カーボネートb)は、グリセリンカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルヘキシルカーボネート、ジオクチルカーボネート、ジエチルカーボネート、および式(II)(式中、RおよびRは、0〜3個の二重結合を有するC6〜22脂肪族ヒドロカルビル基である)に対応する脂肪族アルコールカーボネートからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
脂肪族アルコール、および炭素原子が8〜36個の非分枝状または分枝状モノアルコールを含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
多価アルコールおよび/または炭素原子が1〜4個のモノアルコールおよび/または脂肪族アルコールをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
最終組成物基準で5重量%未満の、炭素原子が1〜4個の非分枝状または分枝状モノアルコールおよび/または多価アルコールおよび/または脂肪族アルコールを含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
凝固点が100℃未満である、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
ペレット、フレーク、押出成形物、ペースト、圧密体、粉末、エマルジョン、分散体、およびこれらの混合物からなる群より選択される形態をしている、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
i)少なくとも1種の第四級アンモニウム化合物a)、および
ii)少なくとも1種の有機カーボネート
を含む混合物を調製することを含む、請求項1に記載の組成物の製造方法。
【請求項15】
化粧用配合物の製造方法であって、請求項1に記載の組成物を用いて前記化粧用配合物を製造することを含む方法。
【請求項16】
請求項1に記載の組成物を含む化粧用配合物。
【請求項17】
前記化粧用配合物は、皮膚用配合物またはヘアトリートメント用配合物である、請求項16に記載の化粧用配合物。
【請求項18】
シャンプー、リンスオフヘアコンディショナー、クリームリンス、クリアリンス、ヘアキュア、毛髪着色剤および染髪剤、パーマネントウェーブ用組成物、ヘアリラクサー、リーブインヘアトリートメント、ヘアジェル、エアロゾルタイプ、スプレータイプ、および液体タイプのヘアコンディショナー、ならびに、これらの混合物の形態の請求項1に記載の組成物を含むヘアトリートメント用配合物。

【公開番号】特開2011−207879(P2011−207879A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−69141(P2011−69141)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(507375465)エヴォニク ゴールドシュミット ゲーエムベーハー (100)
【Fターム(参考)】