筆記用紙
【課題】筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを直感的に設定可能とし、かつ、見た目に好ましく、また、書いた内容を読む場合にも読みやすくすることができる筆記用紙を提供する。
【解決手段】見開きの状態としたときに左ページ側の左ページ側用紙11L及び右ページ側の右ページ側用紙11Rにはそれぞれ筆記領域14L,14Rが形成され、かつ、左ページ側用紙11Lの筆記領域14L及び右ページ側用紙11Rの筆記領域14Rのうちの少なくとも一方の側の筆記領域には、直線で形成された横書き用の罫線を有する筆記用紙10であって、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rのうちの少なくとも罫線を有する筆記領域が形成されているページには、当該罫線に直交する方向に沿って筆記用紙10の下方側を指し示すガイドマーク61L,62L,61R,62Rが描画されている。
【解決手段】見開きの状態としたときに左ページ側の左ページ側用紙11L及び右ページ側の右ページ側用紙11Rにはそれぞれ筆記領域14L,14Rが形成され、かつ、左ページ側用紙11Lの筆記領域14L及び右ページ側用紙11Rの筆記領域14Rのうちの少なくとも一方の側の筆記領域には、直線で形成された横書き用の罫線を有する筆記用紙10であって、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rのうちの少なくとも罫線を有する筆記領域が形成されているページには、当該罫線に直交する方向に沿って筆記用紙10の下方側を指し示すガイドマーク61L,62L,61R,62Rが描画されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筆記用紙に関し、特に横書き用の罫線を有する筆記用紙に関する。
【背景技術】
【0002】
横書き用の罫線(横罫線という。)を有する筆記用紙に横書きで文字を書く場合に、筆記者(右利きとする。)の多くは、筆記用紙の上端右側角部(右肩という。)を少し上げた状態、すなわち、横罫線が斜め右上がりの状態となるようにして筆記するのが一般的である。なお、この明細書において、筆記用紙というのは、一般的なノート、スパイラルノート、バインダーで綴じられたノート(バインダー付きノート)及び医療機関で用いられるカルテなどのように、見開きの状態で使用可能なもの全体を指している。
【0003】
図18は、筆記用紙と筆記者との関係を説明するために示す図である。図18に示すように、筆記用紙(一般的なノートとする。)1を見開きの状態として、図18における実線で示すように筆記者2の正面に正しく置いて、筆記者2が横罫線3に沿って文字を書こうとする場合、筆記者2の多くは、机4の天板上でノート1の右肩を少し上げた状態、すなわち、ノート1を図示の破線で示すように反時計方向に少し回転させた状態となるようにして筆記するのが一般的である。
【0004】
これは、人間の体の構造によるものである。すなわち、右利きの人が横罫線に沿って文字を書こうとするときは、肘を中心として肘から筆記具の先端までを半径とする円弧5を描くように筆記して行くことが筆記者2にとって自然な筆の運びとなるためである。なお、図18における実線で示すようにノート1を筆記者2の正面に正しく置いた状態を、ここでは、「ノートを筆記者に対して正対した状態・・・」というように表現する。
【0005】
ノート1を筆記者2に対して正対した状態として、横罫線3に沿って左側から右側に向かって文字を書こうとすると、横罫線3に沿って右方向に書き進むに連れて肘を後方にずらさざるを得なくなり、肘だけでなく肩にも負担がかかり、肩こりなどを引き起こす原因ともなる。これは、ノート1を見開きの状態として左側のページに文字を書こうとするときに、特に顕著なものとなる。
【0006】
このような課題を解決しようして工夫されたノートは従来から提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0007】
図19は、特許文献1に記載されたノートを説明するために示す図である。特許文献1に記載されたノートは、図19に示すように、ノート1の左ページ側の左ページ側用紙6Lに設けられている横罫線3L及び右ページ側の右ページ側用紙6Rに設けられている横罫線3Rをそれぞれ斜め右上がりの円弧状としたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開昭53−70928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
横罫線3L,3Rを図19に示すように斜め右上がりの円弧状とすることにより、肘を中心として肘から筆記具の先端までを半径とする円弧を描くように筆記して行くことができるため、肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0010】
しかしながら、罫線を単に斜め右上がり(右利きの筆記者の場合)の円弧状としただけでは、書きやすさという点において、さらなる課題が残る。すなわち、特許文献1に記載されたノート1を筆記者に対して正対した状態とした場合、確かに、罫線は斜め右上がり(右利きの筆記者の場合)の円弧状となるが、当該筆記者にとっては、罫線の傾き角度が最適な角度となっているとは限らず、筆記者は罫線の角度が最適な角度となるように無意識のうちにノートを机上で傾けて筆記を行っているのが実情である。これは、罫線の傾きを示す指標となるものが当該ノートに存在しないためであり、筆記者は漠然とノートを傾むかせているのである。
【0011】
また、特許文献1に記載されたノート1は、横罫線3L,3Rが円弧状となっているため、直線の罫線を見慣れたユーザーにとってはノートとして違和感がある。例えば、1ページ分を文字で埋め尽くした場合などにおいては、文字が当該ページ全体において円弧を描いた状態となっているため、ノートとして、見た目に好ましいものでなく、また、書いた内容を読む場合にも読みやすいとは言えない。
【0012】
そこで本発明は、筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを直感的に設定可能とし、かつ、見た目に好ましく、また、書いた内容を読む場合にも読みやすくすることができる筆記用紙を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
[1]本発明の筆記用紙は、見開きの状態としたときに左ページ側の左ページ側用紙及び右ページ側の右ページ側用紙にはそれぞれ筆記領域が形成され、かつ、前記左ページ側用紙の筆記領域及び右ページ側用紙の筆記領域のうちの少なくとも一方の側の筆記領域には、直線で形成された横書き用の罫線を有する筆記用紙であって、前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙のうちの少なくとも前記罫線を有する筆記領域が形成されているページには、当該罫線に直交する方向に沿って前記筆記用紙の下方側を指し示すガイドマークが描画されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の筆記用紙は、罫線に直交する方向に沿って筆記用紙の下方側を指し示すガイドマークが描画されている。このようなガイドマークが描画されていることにより、筆記者は、当該ガイドマークによって筆記用紙をどのように置いて筆記すればよいかを直感的に判断することができる。例えば、右利きの筆記者が本発明の筆記用紙に筆記する場合、ガイドマークが自身の右肩に向くように筆記用紙を机上に置くことにより、当該筆記者にとって罫線の傾きが筆記しやすい傾きとなる。このように、本発明の筆記用紙によれば、筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを直感的に設定可能とすることができる。また、本発明の筆記用紙は、罫線が直線で形成されているため、見た目に好ましく、また、書いた内容を読む場合にも読みやすくすることができる。
【0015】
[2]本発明の筆記用紙においては、前記ガイドマークは、前記筆記領域の上端よりも外側に存在する欄外又は前記筆記領域の下端よりも外側に存在する欄外の少なくとも一方の欄外における左右方向の中央部又はほぼ中央部に描画されていることが好ましい。
【0016】
このように、ガイドマークは筆記領域の外側に存在する欄外に描画されていることにより、筆記の邪魔になることがない。また、筆記領域の外側に存在する欄外の左右方向の中央部又ほぼ中央部にガイドマークが描画されていることにより、ガイドマークが筆記者の右肩又は左肩に向くようにする操作を単純なものとすることができる。
【0017】
[3]本発明の筆記用紙においては、前記ガイドマークは、前記筆記領域の上端よりも外側に存在する欄外又は前記筆記領域の下端よりも外側に存在する欄外の少なくとも一方の欄外における左右両側の隅部に描画されていることもまた好ましい。
【0018】
このように、ガイドマークは筆記領域の外側に存在する欄外に描画されていることにより、筆記の邪魔になることがない。また、1つの筆記領域の欄外において左右両側の隅部にガイドマークが描画されていることにより、左右両側の隅部のガイドマークのいずれかを選択的に用いることが可能となり、ガイドマークが筆記者の右肩又は左肩に向くように筆記用紙を机上に置く操作の自由度を高くすることができる。
【0019】
[4]本発明の筆記用紙においては、前記ガイドマークは、矢印であることが好ましい。
【0020】
ガイドマークを矢印とすることにより、単純なマークでありながら明確に方向を指し示すことができる。
【0021】
[5]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記左側の筆記領域に設けられ、当該左側の筆記領域において前記ページ境界線から斜め左下がり方向に設けられていることが好ましい。
【0022】
このように、左ページ側用紙の筆記領域に罫線を有する場合には、当該罫線はページ境界線から斜め左下がり方向に設けられていることにより、罫線に沿って文字を筆記する際に、筆記用紙を筆記者に対して正対した状態としたままで、肘又は肩を中心として肘から筆記具の先端までを半径とする円弧を描くように筆記して行くことができる。このため、筆記者の肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。左ページ側用紙の罫線がこのようにページ境界線から斜め左下がり(ページ境界線に向かって斜め右上がり)に設けられていることにより、特に右利きの筆記者にとっては、より筆記しやすいものとなり、右利きの筆記者の肘や肩にかかる負担を少なくすることができる。なお、このような筆記用紙に筆記する際には、左ページ側用紙に描画されているガイドマークのガイドに基づいて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。特に右利きの筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを容易に設定することができる。
【0023】
[6]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記右側の筆記領域に設けられ、当該右側の筆記領域において前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることも好ましい。
【0024】
このように、右ページ側用紙の筆記領域に罫線を有する場合には、当該罫線はページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることにより、罫線に沿って文字を筆記する際に、筆記用紙を筆記者に対して正対した状態としたままで、肘又は肩を中心として肘から筆記具の先端までを半径とする円弧を描くように筆記して行くことができる。このため、筆記者の肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。右ページ側用紙の罫線がこのようにページ境界線から斜め右下がりに設けられていることにより、特に左利きの筆記者にとっては、より筆記しやすいものとなり、左利きの筆記者の肘や肩にかかる負担を少なくすることができる。なお、このような筆記用紙に筆記する際には、右ページ側用紙に描画されているガイドマークのガイドに基づいて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。特に左利きの筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを容易に設定することができる。
【0025】
[7]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域それぞれに設けられ、前記左側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め左下がり方向に設けられ、前記右側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることもまた好ましい。
【0026】
これは、見開きの状態としたときに左ページ側用紙の罫線と右ページ側用紙の罫線がページ境界線において左右対象に設けられているものであり、このような構成とすることによって、美観的にも優れた筆記用紙とすることができる。また、このような構成を有することによって、罫線に沿って文字を書く場合、筆記者が右利きであっても、また、左利きであっても筆記者の肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。なお、このような筆記用紙に筆記する際には、左ページ側用紙に描画されているガイドマーク又は右ページ側用紙に描画されているガイドマークを選択的に用いて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。この場合、右利きの筆記者及び左利きの筆記者のいずれにとっても書きやすい罫線の傾きを容易に設定することができる。
【0027】
[8]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙においては、前記ページ境界線とは反対側の左側横端辺と当該左ページ側用紙の前記上端辺及び前記下端辺とのなす角度がそれぞれ90度に設定され、前記右ページ側用紙においては、前記ページ境界線とは反対側の右側横端辺と当該右ページ側用紙の前記上端辺及び前記下端辺とのなす角度がそれぞれ90度に設定されていることが好ましい。
【0028】
このような構成とすることにより、当該筆記用紙を閉じた状態とした場合に存在する4つの角部のうちの2つの角部の角度、すなわち、筆記用紙のページ境界線とは反対側の左側横端辺及び右側横端辺と上端辺及び下端辺とのなす角部がそれぞれ90度(直角)となるので、見た目に好ましい筆記用紙とすることができ、また、見開きの状態としたときも、左ページ側用紙及び右ページ側用紙それぞれにおいて、それぞれ4つの角部のうちの2つの角部、すなわち、筆記用紙のページ境界線とは反対側の左側横端辺及び右側横端辺とそれぞれの上端辺及び下端辺とのなす角部がそれぞれ90度(直角)となるので、筆記用紙として、見た目に好ましいものとなる。また、矩形状の左側筆記領域及び右側筆記領域を広くとることができる。
【0029】
[9]本発明の筆記用紙においては、前記罫線は、前記左ページ側用紙の上端辺又は前記右ページ側用紙の上端辺に平行に設けられていることが好ましい。
【0030】
このように、罫線が左ページ側用紙の上端辺又は右ページ側用紙の上端辺に平行に設けられていることにより、筆記用紙として美観的に好ましいものとなる。
【0031】
[10]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記左側の筆記領域に設けられ、当該左側の筆記領域において前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に設けられていることが好ましい。
【0032】
このような筆記用紙においても、左ページ側用紙に描画されているガイドマークのガイドに基づいて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。特に右利きの筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを容易に設定することができる。
【0033】
[11]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記右側の筆記領域に設けられ、当該右側の筆記領域において前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることもまた好ましい。
【0034】
このような筆記用紙においても、右ページ側用紙に描画されているガイドマークのガイドに基づいて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。特に左利きの筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを容易に設定することができる。
【0035】
[12]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域それぞれに設けられ、前記左側の筆記領域においては前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に設けられ、前記右側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることもまた好ましい。
【0036】
このような筆記用紙においても、左ページ側用紙に描画されているガイドマーク又は右ページ側用紙に描画されているガイドマークを選択的に用いて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。この場合、右利きの筆記者及び左利きの筆記者のいずれにとっても書きやすい罫線の傾きが設定される。
【0037】
[13]本発明の筆記用紙においては、前記罫線は、当該罫線と前記ページ境界線とのなす角度のうちの鋭角側の角度が65度〜88度の範囲に設定されていることが好ましい。
【0038】
罫線をこのような角度に設定することによって、自然な筆運びで筆記することができ、その結果、肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0039】
[14]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、前記罫線は、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線に直交する方向に設けられていることが好ましい。
【0040】
これは、一般的に用いられるノートなどの筆記用紙であって、このような筆記用紙においても、ガイドマークが描画されていることにより、当該筆記用紙に筆記する際には、ガイドマークのガイドに基づいて筆記用紙を机上に置くことにより、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。
【0041】
[15]本発明の筆記用紙においては、前記筆記用紙は、ノートであることが好ましい。
【0042】
筆記用紙がノートであることにより、学生や社会人など広い範囲のユーザーが使用することができる。特に、ノートに長時間に渡って筆記を行う学生などの肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0043】
[16]本発明の筆記用紙においては、前記筆記用紙は、医療機関で用いられるカルテであることもまた好ましい。
【0044】
筆記用紙がカルテであることにより、診察時において、楽な姿勢で所見などを書き込むことが可能となる。このため、多数の患者を次々と診察するような場合、患者ごとにカルテを作成する必要があるが、このような場合においても、肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、疲労を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】実施形態1に係る筆記用紙10を説明するために示す図である。
【図2】図1に示すノート10の破線枠A1,A2で囲まれている領域を拡大して示す図である。
【図3】実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)に右利きの筆記者2Rが筆記する場合の筆記者2Rとノート10の位置関係を説明する図である。
【図4】実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)に左利きの筆記者2Lが筆記する場合の筆記者2Lとノート10の位置関係を説明する図である。
【図5】実施形態1に係る筆記用紙10に記載されている記載内容を読む場合を説明するための図である。
【図6】実施形態1に係る筆記用紙10の第1変形例を説明するために示す図である。
【図7】実施形態1に係る筆記用紙10の第2変形例を説明するために示す図である。
【図8】実施形態1に係る筆記用紙10の第3変形例を説明するために示す図である。
【図9】実施形態2に係る筆記用紙20を説明するために示す図である。
【図10】実施形態3に係る筆記用紙30を説明するために示す図である。
【図11】実施形態3に係る筆記用紙30に右利きの筆記者2Rが筆記する場合の筆記者2Rと筆記用紙30の位置関係を説明するために示す図である。
【図12】実施形態3に係る筆記用紙30に左利きの筆記者2Lが筆記する場合の筆記者2Lと筆記用紙30の位置関係を説明するために示す図である。
【図13】実施形態3に係る筆記用紙30において筆記用紙30を左右方向にずらして筆記する場合を説明するために示す図である。
【図14】実施形態4に係る筆記用紙40を説明するために示す図である。
【図15】ガイドマークとともに「Shoulder」を描画した場合を示す図である。
【図16】ガイドマークの種類を説明するために示す図である。
【図17】ガイドマークを筆記領域内に描画する場合を説明するために示す図である。
【図18】筆記用紙と筆記者との関係を説明するために示す図である。
【図19】特許文献1に記載されたノートを説明するために示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0047】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る筆記用紙10を説明するために示す図である。なお、実施形態1に係る筆記用紙10はノートであり、以下ではノート10ともいう。また、図1(a)は、ノート10を閉じた状態とした場合を示す図であり、図1(b)はノート10を見開きの状態とした場合を示す図である。図2は、図1に示すノート10の破線枠A1,A2で囲まれている領域を拡大して示す図である。
【0048】
ノート10は、当該ノート10を閉じた状態においては、図1(a)に示すように、上端辺aの長さLaが下端辺bの長さLbよりも長くなっており、また、左側のページ(左ページという。)と右側のページ(右ページという。)との境界となるページ境界線13とは反対側の横端辺cと上端辺a及び下端辺bとのなす角度はそれぞれ90度となっている。このため、ノート10を閉じた状態(図1(a)参照。)としたときに、横端辺cをxy直交座標上のy軸に一致させると、ページ境界線13は必然的にy軸に対して所定角度だけ傾斜することとなる。
【0049】
また、ノート10を見開きの状態としたときは、図1(b)に示すように、ページ境界線13を挟んで左ページ側の用紙11L(左ページ側用紙11Lという。)及び右ページ側の用紙11R(右ページ側用紙11Rという。)が存在する。
【0050】
そして、左ページ側用紙11Lには一点鎖線枠で示すような矩形状の筆記領域14L(左側筆記領域14Lという。)が形成され、右ページ側用紙11Rには同じく一点鎖線枠で示すような矩形状の筆記領域14R(右側筆記領域14Rという。)が形成される。そして、左側筆記領域14Lには直線でなる横罫線12Lが設けられ、右側筆記領域14Rには直線でなる横罫線12Rが設けられている。
【0051】
なお、ノート10を閉じた状態とした場合のノート10の上端辺a(図1(a)参照。)は、ノート10を見開きの状態(図1(b)参照。)とした場合においては、左ページ側用紙11Lの上端辺を左側上端辺a1とし、右ページ側用紙11Rの上端辺を右側上端辺a2とする。また、ノート10を閉じた状態とした場合のノート10の下端辺b(図1(a)参照。)は、ノート10を見開きの状態(図1(b)参照。)とした場合においては、左ページ側用紙11Lの下端辺を左側下端辺b1とし、右ページ側用紙11Rの下端辺を右側下端辺b2とする。
【0052】
また、ノート10を閉じた状態とした場合のノート10の横端辺c(図1(a)参照。)は、ノート10を見開きの状態(図1(b)参照。)とした場合においては、左ページ側用紙11Lにおけるページ境界線13とは反対側の横端辺を左側横端辺c1とし、右ページ側用紙11Rにおけるページ境界線13とは反対側の横端辺を右側横端辺c2とする。
【0053】
ノート10を図1(b)に示すように見開きの状態としたとき、左ページ側用紙11Lは、当該左ページ側用紙11Lの左側上端辺a1と左側下端辺b1とが平行で左側上端辺a1の長さLaが左側下端辺b1の長さLbよりも長く形成され、かつ、ページ境界線13から斜め左下がり方向に形成されたものとなる。また、右ページ側用紙11Rは、当該右ページ側用紙11Rの右側上端辺a2と右側下端辺b2とが平行で右側上端辺a2の長さLaが右側下端辺b2の長さLbよりも長く形成され、かつ、ページ境界線13から斜め右下がり方向に形成されたものとなる。
【0054】
また、横罫線12Lは、左ページ側用紙11Lの左側上端辺a1と平行に設けられており、横罫線12Rも同様に、右ページ側用紙11Rの右側上端辺a2と平行に設けられている。すなわち、横罫線12Lは、ページ境界線13から斜め左下がり方向(ページ境界線13に向かって斜め右上がり方向)に設けられており、横罫線12Rは、ページ境界線13から斜め右下がり方向に設けられている。
【0055】
また、横罫線12Lとページ境界線13とのなす角度(鋭角側の角度)θ1は、65度〜88度の範囲の角度に設定することが好ましい。また、横罫線12Rと、ページ境界線13とのなす角度(鋭角側の角度)θ2も同様に、65度〜88度の範囲のいずれかの角度に設定することが好ましい。
【0056】
横罫線12Lとページ境界線13とのなす角度θ1をこのような範囲(65度〜88度)の角度に設定するためには、ノート10の左側横端辺c1のページ境界線13に対する角度θ3を25度〜2度の範囲で設定すれば、θ1は、必然的に65度〜88度の範囲に設定される。また、横罫線12Rとページ境界線13とのなす角度θ2をこのような範囲(65度〜88度)の角度に設定するためには、ノート10の右側横端辺c2のページ境界線13に対する角度θ4を25度〜2度の範囲で設定すれば、θ2は、必然的に65度〜88度の範囲に設定される。θ1及びθ2は、65度〜88度の範囲に設定することが好ましいが、より好ましくは、θ1及びθ2は75度〜86度の範囲である。ちなみに、ノート10においては、θ1=θ2=80度、すなわち、θ3=θ4=10度に設定している。
【0057】
なお、左側横端辺c1のページ境界線13に対する角度θ3は、図1においては、左側筆記領域14Lにおけるページ境界線13側の横端辺c1’とページ境界線13とのなす角度θ3として示されており、また、右側横端辺c2のページ境界線に対する角度θ4も同様に、図1においては、右側筆記領域14Rにおけるページ境界線13側の横端辺c2’とページ境界線13とのなす角度θ4として示されている。
【0058】
また、実施形態1に係る筆記用紙10においては、左ページ側用紙11Lにおける左側筆記領域14Lの上端よりも外側に存在する欄外51L(上欄外51Lという。)及び下端よりも外側に存在する欄外52L(下欄外52Lという。)のそれぞれ左右方向の中央部には、横罫線12Lに直交する方向に沿って(例えば、図示の一点鎖線で示す線K1に沿って)、ノート10の下方向側を指し示すガイドマーク61L,62Lが描画されている(図2(a),(b)に示す拡大図を参照。)。
【0059】
同様に、右ページ側用紙11Rにおける右側筆記領域14Rの上端よりも外側に存在する欄外51R(上欄外51Rという。)及び下端よりも外側に存在する欄外52R(下欄外52Rという。)のそれぞれ中央部には、横罫線12Rに直交する方向に沿って(例えば、図示の一点鎖線で示す線K2に沿って)、ノート10の下方向側を指し示すガイドマーク61R,62Rが描画されている。なお、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rについては、拡大図は示されていないが、左ページ側に描画されているガイドマーク61L,62Lと同様に描画されている。
【0060】
実施形態1に係る筆記用紙10及び後述する他の実施形態においては、ガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62Rはそれぞれ矢印であるとする。これらガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62Rは、筆記者に対し、机上でのノート10の置き方をガイドするためのガイドマークとしての機能を有するものである。
【0061】
図3は、実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)に右利きの筆記者2Rが筆記する場合の筆記者2Rとノート10の位置関係を説明するために示す図である。右利きの筆記者2Rがノート10に筆記する場合においては、筆記者2に対してノート10を図3に示すように置くと、当該筆記者2Rにとって書きやすいものとなる。
【0062】
すなわち、図3に示すように、右利きの筆記者2Rが机4の前に座った状態で正面を向いたときの筆記者2Rの視線方向をy軸に沿った方向としたとき、ノート10の右ページ側用紙11Rの上端辺a2が視線方向に直交する方向(x軸に沿った方向)に置くことが筆記者にとって書きやすい位置となる。なお、この場合、図3に示すように、ノート10をx軸に沿って適宜右方向に移動させた位置に置くことが好ましい。
【0063】
ノート10を机4の天板上(机上という)において図3に示すように置くことにより、右利きの筆記者2Rは、自然な手の動きで左ページ側用紙11Lの横罫線12Lに沿って筆記して行くことができる。
【0064】
ノート10を机上において図3に示すように置くには、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62L及び右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rのうち、例えば、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lに注目して、当該ガイドマーク61L,62Lが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を置けばよい。
【0065】
なお、「ガイドマーク61L,62Lが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を置く」ということは、当該ガイドマーク61L,62Lを結ぶ線(図示の一点鎖線で示す線K1)の延長線上に筆記者2Rの右肩SRが存在するようにノート10を置くということである。線k1は罫線に直交する線であるため、以下では、罫線直交線K1という。
ただし、このようにノート10を置く操作は、厳密なものではなく、ガイドマーク61L,62Lがほぼ右肩SRに向けばよいという程度である。このことは、以下に示す他の実施形態においても同様である。このことは、左利きの筆記者が筆記する場合においても同様のことがいえる。
【0066】
ところで、ここでは、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を机上に置くようにしたが、ノート10をこのように机上に置くと、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rも図3に示すように、筆記者2Rの右肩SRに向くようになる。これは、ノート10の場合においては、罫線のページ境界線13に対する傾きθ1,θ2を上記したような範囲に設定しているためである。
【0067】
ノート10を図3に示すように置くことによって、右利きの筆記者2Rが左ページ側用紙11Lの左側筆記領域14Lに筆記する場合においては、当該左側筆記領域14Lの横罫線12Lは筆記者2Rにとって書きやすい角度で右上がりとなる。このため、右利きの筆記者2Rは、ノート10を図3の位置に固定したままで、自然な手の動きで横罫線12Lに沿って筆記して行くことができ、右利きの筆記者2Rの肘や肩にかかる負担を少なくすることができる。
【0068】
なお、上記した例においては、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lに注目して、当該ガイドマーク61L,62Lが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を机上に置くようにしたが、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rに注目して、当該ガイドマーク61R,62Rが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を机上に置くようにしてもよい。
【0069】
このように、右ージ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を机上に置いた場合においても、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lは筆記者2Rの右肩SRに向くようになる。
【0070】
また、図3においては、右側筆記領域14Rの横罫線12Rは、机4の正面側の端辺4aと平行となり、横罫線12Rに傾きが形成されないが、右利きの筆記者2Rが横罫線12Rに沿って筆記する場合には、右側筆記領域14Rの横罫線12Rに傾きがなくても、肘や肩に負担がかかることなく筆記することができる。
【0071】
図4は、実施形態1に係る筆記用紙(ノート10)に左利きの筆記者2Lが筆記する場合の筆記者2Lとノート10の位置関係を説明するために示す図である。左利きの筆記者2Lがノート10に筆記する場合においては、左利きの筆記者2Lに対してノート10を図4のように置くと、当該筆記者2Lにとって書きやすいものとなる。
【0072】
すなわち、図4に示すように、左利きの筆記者2Lが机4の前に座った状態で正面を向いたときの当該筆記者2Lの視線方向をy軸に沿った方向としたとき、ノート10の左ページ側用紙11Lの上端辺a1が視線方向に直交する方向(x軸に沿った方向)に置くことが当該筆記者2Lにとって書きやすい位置となる。なお、この場合、図4に示すように、ノート10をx軸に沿って適宜左方向に移動させた位置に置くことが好ましい。
【0073】
ノート10を机上において図4に示すように置くことにより、左利きの筆記者2Lは、自然な手の動きで右ページ側用紙11Rの横罫線12Rに沿って筆記して行くことができる。
【0074】
ノート10を机上に図4に示すように置くには、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62L及び右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rのうち、例えば、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rに注目して、当該ガイドマーク61R,62Rが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を置けばよい。
【0075】
ここで、「ガイドマーク61R,62Rが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を置く」ということは、当該ガイドマーク61R,62Rを結ぶ線(図示の一点鎖線で示す線K2)の延長線上に筆記者2Lの左肩SLが存在するようにノート10を置くということである。線K2は罫線に直交する線であるため、以下では、罫線直交線K2という。
【0076】
ところで、ここでは、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を机上に置くようにしたが、ノート10をこのように机上に置くと、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lも図4に示すように、筆記者2Lの左肩SLに向くようになる。これは、前述したように、ノート10の場合においては、罫線のページ境界線13に対する傾きθ1,θ2を上記したような範囲に設定しているためである。
【0077】
ノート10を図4に示すように置くことによって、左利きの筆記者2Lが右ページ側用紙11Rの右側筆記領域14Rに筆記する場合においては、当該右側筆記領域14Rの横罫線12Rは、筆記者2Lにとって書きやすい角度で右下がりとなる。このため、左利きの筆記者2Lは、ノート10を図4の位置に固定したままで、自然な手の動きで右ページ側用紙11Rの横罫線12Rに沿って筆記して行くことができ、左利きの筆記者2Lの肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0078】
なお、上記した例では、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rに注目して、当該ガイドマーク61R,62Rが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を机上に置くようにしたが、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lに注目して、当該ガイドマーク61L,62Lが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を机上に置くようにしてもよい。
【0079】
このように、左ージ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を机上に置いた場合においても、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rは筆記者2Lの左肩SLに向くようになる。
【0080】
また、図4においては、左側筆記領域14Lの横罫線12Lは、机4の正面側の端辺4aと平行となり、当該横罫線12Lに傾きが形成されないが、左利きの筆記者2Lが左ページ側用紙11Lの横罫線12Lに沿って筆記する場合には、横罫線12Lに傾きがなくても、肘や肩に負担がかかることなく筆記することができる。
【0081】
ところで、実施形態1に係る筆記用紙10に記載されている記載内容を読む場合には、ガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62Rが読者の目に向くようにノート10を机上に置くと読みやすくなる。
【0082】
図5は、実施形態1に係る筆記用紙10に記載されている記載内容を読む場合を説明するための図である。なお、読者は筆記者2R又は筆記者2Lに限られるものではないが、便宜的に、筆記者2Rが読者であるとして説明する。このため、読者に「2R」の符号を付して読者2Rとする。なお、図5において、図3及び図4と同一部分には同一符号が付されているが、説明に不要な符号は省略されている。
【0083】
実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)に記載されている記載内容を読者2Rが読む場合には、図5に示すように、ノート10のページ境界線13が読者2Rの左目ELと右目ERとの間の中央部に一致するようにノート10を机上に置き、かつ、ページ境界線13がy軸に沿った方向となるように机上に置くことが読みやすいものとなる。
【0084】
このように、ノート10を机上に置くには、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lが、読者2Rの左目ELに向き、右ページ側用紙11Rのガイドマーク61L,62Lが読者2Rの右目ERに向くように、ノート10を机上に置けばよい。このように、ノート10を机上に置くことにより、読者2Rは、横罫線12L,12Rに沿って記載されている記載内容を自然な目の動きで追うことができ、円滑に読み進むことができる。なお、この場合もガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62Rの向きは厳密ではなく、読者の左目EL及び右目ERにほぼ向いていればよいという程度でよい。
【0085】
なお、実施形態1に係る筆記用紙10としては、図1に示すようなノートを用いた場合を例示したが、このようなノートに限られるものではなく、様々な種類のノート、さらにはノート以外の筆記用紙を用いることができる。以下に、実施形態1に係る筆記用紙10の変形例について説明する。
【0086】
[実施形態1に係る筆記用紙10の第1変形例]
図6は、実施形態1に係る筆記用紙10の第1変形例を説明するために示す図である。第1変形例の筆記用紙は、図6に示すように、スパイラルノートと呼ばれているノートであり、以下では、スパイラルノート10Aという。なお、図6はスパイラルノート10Aを見開きの状態とした場合を示す図であり、図6において、図1と同一部分には同一符号が付されている。また、図6における角度θ1、θ2、θ3及びθ4は、図1と同様に設定されているものとする。
【0087】
スパイラルノート10Aは、見開きの状態としたときの左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rが、それぞれが切り離された状態となっていて、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rが螺旋状の綴じ具21によって綴じられた構成となっている。
【0088】
また、スパイラルノート10Aの左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rは、図1に示した実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)の左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rと同様の形状をなしており、図6において図1と同一部分には同一符号が付されている。また、図6における角度θ1、θ2、θ3及びθ4は、図1と同様に設定されているものとする。
【0089】
このような構成を有するスパイラルノート10Aにおいても、実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)と同様のガイドマーク(ガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62R)を描画しておくことが可能であり、このようなガイドマークを左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rに描画しておくことにより、実施形態1に係る筆記用紙10と同様の効果が得られる。
【0090】
[実施形態1に係る筆記用紙10の第2変形例]
図7は、実施形態1に係る筆記用紙10の第2変形例を説明するために示す図である。第2変形例の筆記用紙は、図7に示すように、バインダー付きノートであり、バインダー付ノート10Bという。なお、図7はバインダー付ノート10Bを見開きの状態とした場合を示す図であり、図7において、図1と同一部分には同一符号が付されている。また、図7における角度θ1、θ2、θ3及びθ4は、図1と同様に設定されているものとする。
【0091】
バインダー付ノート10Bは、見開きの状態としたときの左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rがバインダー部22に設けられている開閉自在綴じ具24によって綴じられているものである。
【0092】
このような構成を有するバインダー付ノート10Bにおいても、実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)と同様のガイドマーク(ガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62R)を描画しておくことが可能であり、このようなガイドマークを左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rに描画しておくことにより、実施形態1に係る筆記用紙10と同様の効果が得られる。
【0093】
[実施形態1に係る筆記用紙10の第3変形例]
図8は、実施形態1に係る筆記用紙10の第3変形例を説明するために示す図である。第3変形例の筆記用紙は、図8に示すように、ノートとは異なり、左ページ側用紙11Lの左側筆記領域14L及び右ページ側用紙11Rの右側筆記領域14Rには、それぞれ横罫線のみではなく、升目部や空白部なども含まれているものであり、この種の筆記用紙10Cとしては、例えば、医師が診察結果を記入するための「カルテ」などを例示することができる。
【0094】
なお、図8は第3変形例の筆記用紙(筆記用紙10Cという。)を見開きの状態とした場合を示す図であり、図8において、図1と同一部分には同一符号が付されている。また、図8における角度θ1、θ2、θ3及びθ4は、図1と同様に設定されているものとする。
【0095】
このような構成を有する筆記用紙10Cにおいても、実施形態1に係る筆記用紙10と同様のガイドマーク(ガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62R)を描画しておくことが可能であり、このようなガイドマークを左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rに描画しておくことにより、実施形態1に係る筆記用紙10と同様の効果が得られる。
【0096】
[実施形態2]
図9は、実施形態2に係る筆記用紙20を説明するために示す図である。図9は実施形態2に係る筆記用紙20を見開きの状態とした場合を示す図である。なお、図9において、図1と同一部分には同一符号が付されている。実施形態2に係る筆記用紙20はノートであり、以下、ノート20ともいう。
【0097】
ノート20は、図9に示すように、外観形状が矩形の一般的なノートであるが、見開きとしたときの、左側筆記領域14Lの横罫線12Lはページ境界線13から斜め左下がりとなるように設けられ、右側筆記領域14Rの横罫線12Rはページ境界線13から斜め右下がりとなるように設けられている。なお、図9における角度θ1及びθ2は、図1と同様に設定されているものとする。
【0098】
また、ノート20においては、実施形態1に係る筆記用紙10と同様に、左ページ側用紙11Lの上欄外51L及び下欄外52Lには、横罫線12Lに直交する方向に沿って、ノート20の下方向側を指し示すガイドマーク61L,62Lが描画されている。また、右ページ側用紙11Rにおいても、右ページ側用紙11Rの上欄外51R及び下欄外52Rには、横罫線12Rに直交する方向に沿って、ノート10の下方向側を指し示すガイドマーク61R,62Rが描画されている。
【0099】
このような構成を有するノート20においても、実施形態1に係る筆記用紙10と同様の効果が得られる。
【0100】
ところで、図9に示すノート20においては、左右それぞれのページ側用紙11L,11Rの上欄外51L,51Rに描画されているガイドマーク61L,61Rは、それぞれのページ側用紙11L,11Rにおける左右方向の中央部に描画されているが、それぞれの下欄外52L,52Rに描画されているガイドマーク62L,62Rは、左右それぞれのページ側用紙11L,11Rにおける左右方向の中央部から少し外れた位置に描画されている。
【0101】
これは、図9に示すノート20は、外観形状が矩形の一般的なノートであって、罫線のみがページ境界線13に対して傾斜しているノートであり、また、このようなノートにおいて、上欄外51L,51Rのガイドマーク61L,61Rと下欄外52L,52Rのガイドマーク62L,62Rとをそれぞれ同じ罫線直交線K1,K2上に描画させているからである。
【0102】
なお、下欄外52L,52Rに描画されているガイドマーク62L,62Rは、図9に示すような位置に描画させなくてもよく、上欄外51L,51Rのガイドマーク61L,61Rと同様に、左右それぞれのページ側用紙11L,11Rにおいて左右方向の中央部としてもよい。
【0103】
このように、ガイドマーク62L,62Rをページ側用紙11L,11Rにおいて左右方向の中央部に描画させた場合も、当該ガイドマーク62L,62Rは、横罫線12Lに直交する方向に沿って、ノート20の下方向側を指し示すように描画されるが、この場合は、左ページ側用紙11Lにおける上欄外51Lのガイドマーク61Lと下欄外52Lのガイドマーク62Lとは、当該左ページ側用紙11Lにおいてそれぞれ異なった罫線直交線上に描画される。同様に、右ページ側用紙11Rにおける上欄外51Rのガイドマーク61Rと下欄外52Rのガイドマーク62Rとは、当該右ページ側用紙11Rにおいてそれぞれ異なった罫線直交線上に描画される。
【0104】
[実施形態3]
上記実施形態1に係る筆記用紙10及び実施形態1に係る筆記用紙20は、筆記用紙として、ページ境界線13に対して所定角度だけ傾斜した横罫線12L,12Rを有する筆記用紙を用いた場合を例示したが、このような筆記用紙ではなく、ページ境界線13に対して直交する横罫線12L,12Rを有する筆記用紙を用いてもよい。
【0105】
図10は、実施形態3に係る筆記用紙30を説明するために示す図である。図10(a)は、実施形態3に係る筆記用紙30を閉じた状態とした場合を示す図であり、図10(b)は筆記用紙30を見開きの状態とした場合を示す図である。実施形態3に係る筆記用紙30は、従来から一般的に用いられているノートであり、以下では、ノート30ともいう。また。図10において、図1と同一構成要素には同一符号が付されている。
【0106】
ノート30は、図10に示すように、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rはそれぞれ矩形をなし、左ページ側用紙11Lにおける左側筆記領域14Lの横罫線12L及び右ページ側用紙11Rにおける右側筆記領域14Rの横罫線12Rは、ページ境界線13に直交するように設けられている。なお、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rはそれぞれ矩形であるため、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rの上端辺a1,a2の長さLaと下端辺b1,b2の長さLbは、La=Lbとなっている。
【0107】
このようなノート30においても、図1に示すノート10と同様に、左ページ側用紙11Lにはガイドマーク61L,62Lが描画されており、右ページ側用紙11Rにはガイドマーク61R,62Rが描画されている。
【0108】
図11は、実施形態3に係る筆記用紙30に右利きの筆記者2Rが筆記する場合の筆記者2Rと筆記用紙30の位置関係を説明するために示す図である。
【0109】
右利きの筆記者2Rが左側筆記領域14Lに筆記する場合は、図11に示すように、左ページ側用紙11Lに設けられているガイドマーク61L,62Lが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート30を机上に置けばよい。なお、この場合も、筆記用紙30をx軸に沿って適宜右方向に移動させた位置に置くことが好ましい。
【0110】
ノート30を図11に示すように置くことによって、右利きの筆記者2Rが左側筆記領域14Lに筆記する場合においては、当該左側筆記領域14Lの横罫線12Lは右上がりとなり、右利きの筆記者2Rは、自然な手の動きで横罫線12Lに沿って筆記して行くことができる。このため、右利きの筆記者2Rの肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0111】
なお、右利きの筆記者2Rが右側筆記領域14Rの横罫線12Rに沿って筆記する場合には、図示は省略するが、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート30を置けばよい。くようにしてもよいし、右側筆記領域14Rが図11における左側筆記領域14Lの位置となるように、ノート30をそのまま斜め左下にずらすようにしてもよい。
【0112】
ノート30をこのように置くと、ノート30の右ページ側の上端辺a2及び下端辺b2は机4の辺と平行となり、右側筆記領域14Rの横罫線12Rに傾きが形成されないが、右利きの筆記者2Rが右側筆記領域14Rの横罫線12Rに沿って筆記する場合には、横罫線12Rに傾きがなくても、肘や肩に負担がかかることなく筆記することができる。
【0113】
なお、右利きの筆記者2Rが右側筆記領域14Rに筆記する場合、上記のように、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート30を置くようにしてもよいが、右側筆記領域14Rが図11における左側筆記領域14Lの位置となるように、ノート30をそのまま斜め左下にずらすようにしてもよい。
【0114】
図12は、実施形態3に係る筆記用紙30に左利きの筆記者2Lが筆記する場合の筆記者と筆記用紙30の位置関係を説明するために示す図である
【0115】
左利きの筆記者2Lが右側筆記領域14Rに筆記する場合は、図12に示すように、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート30を机上に置けばよい。なお、この場合、筆記用紙30をx軸に沿って適宜左方向に移動させた位置に置くことが好ましい。
【0116】
ノート30を図12に示すように置くことによって、左利きの筆記者2Lが右側筆記領域14Rに筆記する場合においては、右側筆記領域14Rの横罫線12Rは右下がりとなり、左利きの筆記者2Lは、自然な手の動きで横罫線12Rに沿って筆記して行くことができる。このため、左利きの筆記者2Lの肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0117】
なお、左利きの筆記者2Lが左側筆記領域14Lの横罫線12Lに沿って筆記する場合には、図示は省略するが、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート30を置けばよい。
【0118】
ノート30をこのように置くと、ノート30の左ページ側の上端辺a1及び下端辺b1は机4の辺と平行となり、左側筆記領域14Lの横罫線12Lに傾きが形成されないが、左利きの筆記者2Lが左側筆記領域14Lの横罫線12Lに沿って筆記する場合には、横罫線12Lに傾きがなくても、肘や肩に負担がかかることなく筆記することができる。
【0119】
なお、左利きの筆記者2Lが左筆記領域14Lに筆記する場合、上記のように、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lが当該筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート30を置くようにしてもよいが、左側筆記領域14Lが図12における右側筆記領域14Rの位置となるように、ノート30をそのまま斜め右下にずらすようにしてもよい。
【0120】
ところで、ノート30は筆記者によっては、ノート30を机上で傾けることなく、単に、左右方向(x軸に沿った方向)にずらして筆記する場合もある。
【0121】
図13は、実施形態3に係る筆記用紙30において筆記用紙30(ノート30)を左右方向にずらして筆記する場合を説明するために示す図である。図13において、図11及び図12と同一構成要素には同一符号が付されている。図13(a)は右利きの筆記者がノート30の左側筆記領域14Lに筆記する場合を示す図であり、図13(b)は左利きの筆記者2Lがノート30の右側筆記領域14Rに筆記する場合を示す図である。
【0122】
右利きの筆記者2Rがノート30の左側筆記領域14Lに筆記する場合は、図13(a)に示すように、ノート30をx軸に沿って右方向に所定量だけずらした状態とする。このとき、左ページ側用紙11Lのガイドマーク61L,62Lが当該筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート30をずらせばよい。ノート30を机上に図13(a)に示すように置くことによっても、右利きの筆記者2Rは、自然な手の動きで横罫線12Lに沿って筆記して行くことができる。
【0123】
なお、右利きの筆記者2Rがノート30の右側筆記領域14Rに筆記する場合は、図示は省略するが、右ページ側用紙11Rのガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート30をずらせばよい。
【0124】
一方、左利きの筆記者2Lがノート30の右側筆記領域14Rに筆記する場合は、図13(b)に示すように、ノート30をx軸に沿って左方向に所定量だけずらした状態とする。このとき、右ページ側用紙11Rのガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート30をずらせばよい。ノート30を机上に図13(b)に示すように置くことによっても、左利きの筆記者2Lは、自然な手の動きで横罫線12Lに沿って筆記して行くことができる。
【0125】
なお、左利きの筆記者2Lがノート30の左側筆記領域14Lに筆記する場合は、図示は省略するが、左ページ側用紙11Lのガイドマーク61L,62Lが当該筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート30をずらせばよい。
【0126】
[実施形態4]
図14は、実施形態4に係る筆記用紙40を説明するために示す図である。実施形態4に係る筆記用紙40は、実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)と同じ構成を有するノートであるとし、図1と同一構成要素には同一符号が付されている。
【0127】
実施形態4に係る筆記用紙40(ノート40ともいう。)は、図14に示すように、ガイドマークを上欄外及び下欄外の中央部ではなく、4隅に描画したものである。すなわち、左ページ側用紙11Lにおいては、ガイドマーク61L,62L,63L,64Lを当該左ページ側用紙11Lの4隅に描画し、右ページ側用紙11Rにおいては、ガイドマーク61R,62R,63R,64Rを当該右ページ側用紙11Rの4隅に描画している。
【0128】
なお、左ページ側用紙においては、ガイドマーク61L,62L,63L,64Lのうちの、ガイドマーク61L,62Lは、当該左ページ側用紙11Lの左隅に描画され、ガイドマーク63L,64Lは、当該左ページ側用紙11Lの右隅に描画されている。一方、右ページ側用紙11Rにおいては、ガイドマーク61R,62R,63R,64Rのうちの、ガイドマーク61R,62Rは、当該右ページ側用紙11Rの左隅に描画され、ガイドマーク63R,64Rは、当該右ページ側用紙11Rの右隅に描画されている。
【0129】
このようなノート40において、右利きの筆記者2Rが左側筆記領域14Lに筆記する場合には、例えば、左ページ側用紙11Lの左隅に描画されているガイドマーク61L,62L及び右隅に描画されているガイドマーク63L,64Lのうち、例えば、左隅に描画されているガイドマーク61L,62Lに注目して、当該左隅に描画されているガイドマーク61L,62Lが右利きの筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート40を机上に置けばよい。
【0130】
ノート40をこのように置くことにより、当該筆記者2Rは、肘又は肩を中心にして自然な手の動きで左側筆記領域14Lの横罫線12Lに沿って筆記して行くことができる。なお、左ページ側用紙11Lの左隅に描画されているガイドマーク61L,62L及び右隅に描画されているガイドマーク63L,64Lのどちらの側のガイドマークに注目するかは、各々の筆記者によって任意に選べばよい。
【0131】
一方、このようなノート40において、左利きの筆記者2Lが例えば右側筆記領域14Rに筆記する場合には、例えば、右ページ側用紙11Rの左隅に描画されているガイドマーク61R,62R及び右隅に描画されているガイドマーク63R,64Rのうち、例えば、右隅に描画されているガイドマーク63R,64Rに注目して、当該右隅に描画されているガイドマーク63R,64Rが左利きの筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート40を机上に置けばよい。
【0132】
ノート40をこのように置くことにより、当該筆記者2Lは、肘又は肩を中心にして自然な手の動きで右側筆記領域14Rの横罫線12Rに沿って筆記して行くことができる。なお、右ページ側用紙11Rの左隅に描画されているガイドマーク61R,62R及び右隅に描画されているガイドマーク63R,64Rのどちらの側のガイドマークに注目するかは、各々の筆記者によって任意に選べばよい。
【0133】
なお、本発明は上記各実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、下記に示すような変形実施も可能である。
【0134】
(1)上記実施形態1〜3においては、ガイドマーク61L,62Lは左ページ側用紙11Lにおける左右方向における中央部に描画し、ガイドマーク61R,62Rは右ページ側用紙11Rにおける左右方向における中央部に描画するようにしたが、中央部より左右方向に多少ずれた位置であってもよい。
【0135】
(2)上記各実施形態においては、左ページ側用紙11Lにおいては上欄外51L及び下欄外52Lのそれぞれにガイドマーク61L,62Lを描画し、右ページ側用紙11Rにおいては上欄外51R及び下欄外52Rのそれぞれにガイドマーク61R,62Rを描画するようにしたが、それぞれのページ側用紙において、ガイドマークは上欄外51L,51Rのみに描画するようしてもよく、また、下欄外52L,52Rのみに描画するようにしてもよい。
【0136】
(3)上記各実施形態においては、筆記用紙をそれぞれ見開きの状態としたとき、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rの両方に横罫線が設けられている場合を例示したが、必ずしも左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rの両方に横罫線が設けられている必要はない。例えば、左ページ側用紙のみに横罫線が設けられていて、右ページ側用紙は空白部となっているものであってもよく、また、それとは逆に、右ページ側用紙のみに横罫線が設けられていて、左ページ側用紙は空白部となっているものであってもよい。
【0137】
(4)上記各実施形態において、ガイドマークを筆記者の肩の方向に向けることを示唆するために、ガイドマークとともに例えば「Shoulder」、「肩」などの文字を描画するようにしてもよい。
【0138】
図15は、ガイドマークとともに「Shoulder」を描画した場合を示す図である。なお、図15は図2に対応する図であり、図1に示すノート10の破線枠A1,A2で囲まれている領域を拡大して示す図である。図15に示すように、ガイドマークとともに「Shoulder」を描画しておくことにより、筆記者は、直感的にガイドマークを自分の肩の方向に向けるようになり、それに伴って、罫線の傾きが書きやすい角度に設定される。なお、図15においては、左ページ側用紙11Lについて示しているが、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマークについても同様である。
【0139】
(5)上記各実施形態においては、ガイドマークとしては矢印を用いた場合を例示したが矢印に限られるものではない。また、ガイドマークとして矢印を用いた場合であっても、様々な種類の矢印を用いることができる。
【0140】
図16は、ガイドマークの種類を説明するために示す図である。図16(a)〜(j)はガイドマークの様々な種類を例示する図である。図16(a)〜(j)に示すような様々な種類のガイドマークを上記各実施形態に係る筆記用紙に描画することによっても、各実施形態と同様の効果を得ることができる。図16(a)〜(j)に示すガイドマークは一例であって、これらに限られるものでない。また、各ガイドマークは、塗り潰しで表したものであってもよく、輪郭線のみで表したものであってもよい。
【0141】
(6)上記各実施形態においては、ガイドマークを欄外に描画する場合を例示したが、筆記領域内に描画するようにしてもよい。
【0142】
図17は、ガイドマークを筆記領域内に描画する場合を説明するために示す図である。図17においては、図1に示すノート10の左側筆記領域14L及び右側筆記領域14Rのそれぞれにガイドマーク61L,61Rを描画した場合を例示している。このように、左側筆記領域14L及び右側筆記領域14R内にガイドマーク61L,61Rを描画する場合は、筆記者が筆記した筆記内容を邪魔しないように描画しておくことが好ましい。例えば、ガイドマークを輪郭線で示す矢印とする場合には破線又は一点鎖線などで描画し、ガイドマークを塗り潰しの矢印とする場合には、ごく薄いグレーなどとする。図17においては、ガイドマークを矢印とした場合を例示したが、この場合も図16に示すような様々なガイドマークを用いることができる。
【0143】
(7)上記各実施形態では、筆記用紙として、ノート(一般的なノート)、スパイラルノート、バインダー付きノートおよびカルテなどを例示したが、これに限られるものではなく、横書き用として用いる筆記用紙であれば本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0144】
2L・・・左利きの筆記者、2R・・・右利きの筆記者、10,20,30,40・・・筆記用紙、11L・・・左ページ側用紙、11R・・・右ページ側用紙、12L,12R・・・横罫線、13…ページ境界線、14L・・・左側筆記領域、14R・・・右側筆記領域、51L,51R・・・上欄外、52L,52R・・・下欄外、61L,62L,63L,64L,61R,62R,63R,63R・・・ガイドマーク、a1,a2・・・上端辺、b1,b2・・・下端辺、c1・・・左側横端辺、c2・・・右側横端辺、SL・・・左肩、SR・・・右肩
【技術分野】
【0001】
本発明は、筆記用紙に関し、特に横書き用の罫線を有する筆記用紙に関する。
【背景技術】
【0002】
横書き用の罫線(横罫線という。)を有する筆記用紙に横書きで文字を書く場合に、筆記者(右利きとする。)の多くは、筆記用紙の上端右側角部(右肩という。)を少し上げた状態、すなわち、横罫線が斜め右上がりの状態となるようにして筆記するのが一般的である。なお、この明細書において、筆記用紙というのは、一般的なノート、スパイラルノート、バインダーで綴じられたノート(バインダー付きノート)及び医療機関で用いられるカルテなどのように、見開きの状態で使用可能なもの全体を指している。
【0003】
図18は、筆記用紙と筆記者との関係を説明するために示す図である。図18に示すように、筆記用紙(一般的なノートとする。)1を見開きの状態として、図18における実線で示すように筆記者2の正面に正しく置いて、筆記者2が横罫線3に沿って文字を書こうとする場合、筆記者2の多くは、机4の天板上でノート1の右肩を少し上げた状態、すなわち、ノート1を図示の破線で示すように反時計方向に少し回転させた状態となるようにして筆記するのが一般的である。
【0004】
これは、人間の体の構造によるものである。すなわち、右利きの人が横罫線に沿って文字を書こうとするときは、肘を中心として肘から筆記具の先端までを半径とする円弧5を描くように筆記して行くことが筆記者2にとって自然な筆の運びとなるためである。なお、図18における実線で示すようにノート1を筆記者2の正面に正しく置いた状態を、ここでは、「ノートを筆記者に対して正対した状態・・・」というように表現する。
【0005】
ノート1を筆記者2に対して正対した状態として、横罫線3に沿って左側から右側に向かって文字を書こうとすると、横罫線3に沿って右方向に書き進むに連れて肘を後方にずらさざるを得なくなり、肘だけでなく肩にも負担がかかり、肩こりなどを引き起こす原因ともなる。これは、ノート1を見開きの状態として左側のページに文字を書こうとするときに、特に顕著なものとなる。
【0006】
このような課題を解決しようして工夫されたノートは従来から提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0007】
図19は、特許文献1に記載されたノートを説明するために示す図である。特許文献1に記載されたノートは、図19に示すように、ノート1の左ページ側の左ページ側用紙6Lに設けられている横罫線3L及び右ページ側の右ページ側用紙6Rに設けられている横罫線3Rをそれぞれ斜め右上がりの円弧状としたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開昭53−70928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
横罫線3L,3Rを図19に示すように斜め右上がりの円弧状とすることにより、肘を中心として肘から筆記具の先端までを半径とする円弧を描くように筆記して行くことができるため、肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0010】
しかしながら、罫線を単に斜め右上がり(右利きの筆記者の場合)の円弧状としただけでは、書きやすさという点において、さらなる課題が残る。すなわち、特許文献1に記載されたノート1を筆記者に対して正対した状態とした場合、確かに、罫線は斜め右上がり(右利きの筆記者の場合)の円弧状となるが、当該筆記者にとっては、罫線の傾き角度が最適な角度となっているとは限らず、筆記者は罫線の角度が最適な角度となるように無意識のうちにノートを机上で傾けて筆記を行っているのが実情である。これは、罫線の傾きを示す指標となるものが当該ノートに存在しないためであり、筆記者は漠然とノートを傾むかせているのである。
【0011】
また、特許文献1に記載されたノート1は、横罫線3L,3Rが円弧状となっているため、直線の罫線を見慣れたユーザーにとってはノートとして違和感がある。例えば、1ページ分を文字で埋め尽くした場合などにおいては、文字が当該ページ全体において円弧を描いた状態となっているため、ノートとして、見た目に好ましいものでなく、また、書いた内容を読む場合にも読みやすいとは言えない。
【0012】
そこで本発明は、筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを直感的に設定可能とし、かつ、見た目に好ましく、また、書いた内容を読む場合にも読みやすくすることができる筆記用紙を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
[1]本発明の筆記用紙は、見開きの状態としたときに左ページ側の左ページ側用紙及び右ページ側の右ページ側用紙にはそれぞれ筆記領域が形成され、かつ、前記左ページ側用紙の筆記領域及び右ページ側用紙の筆記領域のうちの少なくとも一方の側の筆記領域には、直線で形成された横書き用の罫線を有する筆記用紙であって、前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙のうちの少なくとも前記罫線を有する筆記領域が形成されているページには、当該罫線に直交する方向に沿って前記筆記用紙の下方側を指し示すガイドマークが描画されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の筆記用紙は、罫線に直交する方向に沿って筆記用紙の下方側を指し示すガイドマークが描画されている。このようなガイドマークが描画されていることにより、筆記者は、当該ガイドマークによって筆記用紙をどのように置いて筆記すればよいかを直感的に判断することができる。例えば、右利きの筆記者が本発明の筆記用紙に筆記する場合、ガイドマークが自身の右肩に向くように筆記用紙を机上に置くことにより、当該筆記者にとって罫線の傾きが筆記しやすい傾きとなる。このように、本発明の筆記用紙によれば、筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを直感的に設定可能とすることができる。また、本発明の筆記用紙は、罫線が直線で形成されているため、見た目に好ましく、また、書いた内容を読む場合にも読みやすくすることができる。
【0015】
[2]本発明の筆記用紙においては、前記ガイドマークは、前記筆記領域の上端よりも外側に存在する欄外又は前記筆記領域の下端よりも外側に存在する欄外の少なくとも一方の欄外における左右方向の中央部又はほぼ中央部に描画されていることが好ましい。
【0016】
このように、ガイドマークは筆記領域の外側に存在する欄外に描画されていることにより、筆記の邪魔になることがない。また、筆記領域の外側に存在する欄外の左右方向の中央部又ほぼ中央部にガイドマークが描画されていることにより、ガイドマークが筆記者の右肩又は左肩に向くようにする操作を単純なものとすることができる。
【0017】
[3]本発明の筆記用紙においては、前記ガイドマークは、前記筆記領域の上端よりも外側に存在する欄外又は前記筆記領域の下端よりも外側に存在する欄外の少なくとも一方の欄外における左右両側の隅部に描画されていることもまた好ましい。
【0018】
このように、ガイドマークは筆記領域の外側に存在する欄外に描画されていることにより、筆記の邪魔になることがない。また、1つの筆記領域の欄外において左右両側の隅部にガイドマークが描画されていることにより、左右両側の隅部のガイドマークのいずれかを選択的に用いることが可能となり、ガイドマークが筆記者の右肩又は左肩に向くように筆記用紙を机上に置く操作の自由度を高くすることができる。
【0019】
[4]本発明の筆記用紙においては、前記ガイドマークは、矢印であることが好ましい。
【0020】
ガイドマークを矢印とすることにより、単純なマークでありながら明確に方向を指し示すことができる。
【0021】
[5]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記左側の筆記領域に設けられ、当該左側の筆記領域において前記ページ境界線から斜め左下がり方向に設けられていることが好ましい。
【0022】
このように、左ページ側用紙の筆記領域に罫線を有する場合には、当該罫線はページ境界線から斜め左下がり方向に設けられていることにより、罫線に沿って文字を筆記する際に、筆記用紙を筆記者に対して正対した状態としたままで、肘又は肩を中心として肘から筆記具の先端までを半径とする円弧を描くように筆記して行くことができる。このため、筆記者の肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。左ページ側用紙の罫線がこのようにページ境界線から斜め左下がり(ページ境界線に向かって斜め右上がり)に設けられていることにより、特に右利きの筆記者にとっては、より筆記しやすいものとなり、右利きの筆記者の肘や肩にかかる負担を少なくすることができる。なお、このような筆記用紙に筆記する際には、左ページ側用紙に描画されているガイドマークのガイドに基づいて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。特に右利きの筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを容易に設定することができる。
【0023】
[6]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記右側の筆記領域に設けられ、当該右側の筆記領域において前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることも好ましい。
【0024】
このように、右ページ側用紙の筆記領域に罫線を有する場合には、当該罫線はページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることにより、罫線に沿って文字を筆記する際に、筆記用紙を筆記者に対して正対した状態としたままで、肘又は肩を中心として肘から筆記具の先端までを半径とする円弧を描くように筆記して行くことができる。このため、筆記者の肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。右ページ側用紙の罫線がこのようにページ境界線から斜め右下がりに設けられていることにより、特に左利きの筆記者にとっては、より筆記しやすいものとなり、左利きの筆記者の肘や肩にかかる負担を少なくすることができる。なお、このような筆記用紙に筆記する際には、右ページ側用紙に描画されているガイドマークのガイドに基づいて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。特に左利きの筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを容易に設定することができる。
【0025】
[7]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域それぞれに設けられ、前記左側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め左下がり方向に設けられ、前記右側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることもまた好ましい。
【0026】
これは、見開きの状態としたときに左ページ側用紙の罫線と右ページ側用紙の罫線がページ境界線において左右対象に設けられているものであり、このような構成とすることによって、美観的にも優れた筆記用紙とすることができる。また、このような構成を有することによって、罫線に沿って文字を書く場合、筆記者が右利きであっても、また、左利きであっても筆記者の肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。なお、このような筆記用紙に筆記する際には、左ページ側用紙に描画されているガイドマーク又は右ページ側用紙に描画されているガイドマークを選択的に用いて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。この場合、右利きの筆記者及び左利きの筆記者のいずれにとっても書きやすい罫線の傾きを容易に設定することができる。
【0027】
[8]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙においては、前記ページ境界線とは反対側の左側横端辺と当該左ページ側用紙の前記上端辺及び前記下端辺とのなす角度がそれぞれ90度に設定され、前記右ページ側用紙においては、前記ページ境界線とは反対側の右側横端辺と当該右ページ側用紙の前記上端辺及び前記下端辺とのなす角度がそれぞれ90度に設定されていることが好ましい。
【0028】
このような構成とすることにより、当該筆記用紙を閉じた状態とした場合に存在する4つの角部のうちの2つの角部の角度、すなわち、筆記用紙のページ境界線とは反対側の左側横端辺及び右側横端辺と上端辺及び下端辺とのなす角部がそれぞれ90度(直角)となるので、見た目に好ましい筆記用紙とすることができ、また、見開きの状態としたときも、左ページ側用紙及び右ページ側用紙それぞれにおいて、それぞれ4つの角部のうちの2つの角部、すなわち、筆記用紙のページ境界線とは反対側の左側横端辺及び右側横端辺とそれぞれの上端辺及び下端辺とのなす角部がそれぞれ90度(直角)となるので、筆記用紙として、見た目に好ましいものとなる。また、矩形状の左側筆記領域及び右側筆記領域を広くとることができる。
【0029】
[9]本発明の筆記用紙においては、前記罫線は、前記左ページ側用紙の上端辺又は前記右ページ側用紙の上端辺に平行に設けられていることが好ましい。
【0030】
このように、罫線が左ページ側用紙の上端辺又は右ページ側用紙の上端辺に平行に設けられていることにより、筆記用紙として美観的に好ましいものとなる。
【0031】
[10]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記左側の筆記領域に設けられ、当該左側の筆記領域において前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に設けられていることが好ましい。
【0032】
このような筆記用紙においても、左ページ側用紙に描画されているガイドマークのガイドに基づいて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。特に右利きの筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを容易に設定することができる。
【0033】
[11]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記右側の筆記領域に設けられ、当該右側の筆記領域において前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることもまた好ましい。
【0034】
このような筆記用紙においても、右ページ側用紙に描画されているガイドマークのガイドに基づいて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。特に左利きの筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを容易に設定することができる。
【0035】
[12]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域それぞれに設けられ、前記左側の筆記領域においては前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に設けられ、前記右側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることもまた好ましい。
【0036】
このような筆記用紙においても、左ページ側用紙に描画されているガイドマーク又は右ページ側用紙に描画されているガイドマークを選択的に用いて筆記用紙を机上に置けば、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。この場合、右利きの筆記者及び左利きの筆記者のいずれにとっても書きやすい罫線の傾きが設定される。
【0037】
[13]本発明の筆記用紙においては、前記罫線は、当該罫線と前記ページ境界線とのなす角度のうちの鋭角側の角度が65度〜88度の範囲に設定されていることが好ましい。
【0038】
罫線をこのような角度に設定することによって、自然な筆運びで筆記することができ、その結果、肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0039】
[14]本発明の筆記用紙においては、前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、前記罫線は、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線に直交する方向に設けられていることが好ましい。
【0040】
これは、一般的に用いられるノートなどの筆記用紙であって、このような筆記用紙においても、ガイドマークが描画されていることにより、当該筆記用紙に筆記する際には、ガイドマークのガイドに基づいて筆記用紙を机上に置くことにより、筆記者が意識することなく当該筆記者にとって書きやすい罫線の傾きを設定することができる。
【0041】
[15]本発明の筆記用紙においては、前記筆記用紙は、ノートであることが好ましい。
【0042】
筆記用紙がノートであることにより、学生や社会人など広い範囲のユーザーが使用することができる。特に、ノートに長時間に渡って筆記を行う学生などの肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0043】
[16]本発明の筆記用紙においては、前記筆記用紙は、医療機関で用いられるカルテであることもまた好ましい。
【0044】
筆記用紙がカルテであることにより、診察時において、楽な姿勢で所見などを書き込むことが可能となる。このため、多数の患者を次々と診察するような場合、患者ごとにカルテを作成する必要があるが、このような場合においても、肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、疲労を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】実施形態1に係る筆記用紙10を説明するために示す図である。
【図2】図1に示すノート10の破線枠A1,A2で囲まれている領域を拡大して示す図である。
【図3】実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)に右利きの筆記者2Rが筆記する場合の筆記者2Rとノート10の位置関係を説明する図である。
【図4】実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)に左利きの筆記者2Lが筆記する場合の筆記者2Lとノート10の位置関係を説明する図である。
【図5】実施形態1に係る筆記用紙10に記載されている記載内容を読む場合を説明するための図である。
【図6】実施形態1に係る筆記用紙10の第1変形例を説明するために示す図である。
【図7】実施形態1に係る筆記用紙10の第2変形例を説明するために示す図である。
【図8】実施形態1に係る筆記用紙10の第3変形例を説明するために示す図である。
【図9】実施形態2に係る筆記用紙20を説明するために示す図である。
【図10】実施形態3に係る筆記用紙30を説明するために示す図である。
【図11】実施形態3に係る筆記用紙30に右利きの筆記者2Rが筆記する場合の筆記者2Rと筆記用紙30の位置関係を説明するために示す図である。
【図12】実施形態3に係る筆記用紙30に左利きの筆記者2Lが筆記する場合の筆記者2Lと筆記用紙30の位置関係を説明するために示す図である。
【図13】実施形態3に係る筆記用紙30において筆記用紙30を左右方向にずらして筆記する場合を説明するために示す図である。
【図14】実施形態4に係る筆記用紙40を説明するために示す図である。
【図15】ガイドマークとともに「Shoulder」を描画した場合を示す図である。
【図16】ガイドマークの種類を説明するために示す図である。
【図17】ガイドマークを筆記領域内に描画する場合を説明するために示す図である。
【図18】筆記用紙と筆記者との関係を説明するために示す図である。
【図19】特許文献1に記載されたノートを説明するために示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0047】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る筆記用紙10を説明するために示す図である。なお、実施形態1に係る筆記用紙10はノートであり、以下ではノート10ともいう。また、図1(a)は、ノート10を閉じた状態とした場合を示す図であり、図1(b)はノート10を見開きの状態とした場合を示す図である。図2は、図1に示すノート10の破線枠A1,A2で囲まれている領域を拡大して示す図である。
【0048】
ノート10は、当該ノート10を閉じた状態においては、図1(a)に示すように、上端辺aの長さLaが下端辺bの長さLbよりも長くなっており、また、左側のページ(左ページという。)と右側のページ(右ページという。)との境界となるページ境界線13とは反対側の横端辺cと上端辺a及び下端辺bとのなす角度はそれぞれ90度となっている。このため、ノート10を閉じた状態(図1(a)参照。)としたときに、横端辺cをxy直交座標上のy軸に一致させると、ページ境界線13は必然的にy軸に対して所定角度だけ傾斜することとなる。
【0049】
また、ノート10を見開きの状態としたときは、図1(b)に示すように、ページ境界線13を挟んで左ページ側の用紙11L(左ページ側用紙11Lという。)及び右ページ側の用紙11R(右ページ側用紙11Rという。)が存在する。
【0050】
そして、左ページ側用紙11Lには一点鎖線枠で示すような矩形状の筆記領域14L(左側筆記領域14Lという。)が形成され、右ページ側用紙11Rには同じく一点鎖線枠で示すような矩形状の筆記領域14R(右側筆記領域14Rという。)が形成される。そして、左側筆記領域14Lには直線でなる横罫線12Lが設けられ、右側筆記領域14Rには直線でなる横罫線12Rが設けられている。
【0051】
なお、ノート10を閉じた状態とした場合のノート10の上端辺a(図1(a)参照。)は、ノート10を見開きの状態(図1(b)参照。)とした場合においては、左ページ側用紙11Lの上端辺を左側上端辺a1とし、右ページ側用紙11Rの上端辺を右側上端辺a2とする。また、ノート10を閉じた状態とした場合のノート10の下端辺b(図1(a)参照。)は、ノート10を見開きの状態(図1(b)参照。)とした場合においては、左ページ側用紙11Lの下端辺を左側下端辺b1とし、右ページ側用紙11Rの下端辺を右側下端辺b2とする。
【0052】
また、ノート10を閉じた状態とした場合のノート10の横端辺c(図1(a)参照。)は、ノート10を見開きの状態(図1(b)参照。)とした場合においては、左ページ側用紙11Lにおけるページ境界線13とは反対側の横端辺を左側横端辺c1とし、右ページ側用紙11Rにおけるページ境界線13とは反対側の横端辺を右側横端辺c2とする。
【0053】
ノート10を図1(b)に示すように見開きの状態としたとき、左ページ側用紙11Lは、当該左ページ側用紙11Lの左側上端辺a1と左側下端辺b1とが平行で左側上端辺a1の長さLaが左側下端辺b1の長さLbよりも長く形成され、かつ、ページ境界線13から斜め左下がり方向に形成されたものとなる。また、右ページ側用紙11Rは、当該右ページ側用紙11Rの右側上端辺a2と右側下端辺b2とが平行で右側上端辺a2の長さLaが右側下端辺b2の長さLbよりも長く形成され、かつ、ページ境界線13から斜め右下がり方向に形成されたものとなる。
【0054】
また、横罫線12Lは、左ページ側用紙11Lの左側上端辺a1と平行に設けられており、横罫線12Rも同様に、右ページ側用紙11Rの右側上端辺a2と平行に設けられている。すなわち、横罫線12Lは、ページ境界線13から斜め左下がり方向(ページ境界線13に向かって斜め右上がり方向)に設けられており、横罫線12Rは、ページ境界線13から斜め右下がり方向に設けられている。
【0055】
また、横罫線12Lとページ境界線13とのなす角度(鋭角側の角度)θ1は、65度〜88度の範囲の角度に設定することが好ましい。また、横罫線12Rと、ページ境界線13とのなす角度(鋭角側の角度)θ2も同様に、65度〜88度の範囲のいずれかの角度に設定することが好ましい。
【0056】
横罫線12Lとページ境界線13とのなす角度θ1をこのような範囲(65度〜88度)の角度に設定するためには、ノート10の左側横端辺c1のページ境界線13に対する角度θ3を25度〜2度の範囲で設定すれば、θ1は、必然的に65度〜88度の範囲に設定される。また、横罫線12Rとページ境界線13とのなす角度θ2をこのような範囲(65度〜88度)の角度に設定するためには、ノート10の右側横端辺c2のページ境界線13に対する角度θ4を25度〜2度の範囲で設定すれば、θ2は、必然的に65度〜88度の範囲に設定される。θ1及びθ2は、65度〜88度の範囲に設定することが好ましいが、より好ましくは、θ1及びθ2は75度〜86度の範囲である。ちなみに、ノート10においては、θ1=θ2=80度、すなわち、θ3=θ4=10度に設定している。
【0057】
なお、左側横端辺c1のページ境界線13に対する角度θ3は、図1においては、左側筆記領域14Lにおけるページ境界線13側の横端辺c1’とページ境界線13とのなす角度θ3として示されており、また、右側横端辺c2のページ境界線に対する角度θ4も同様に、図1においては、右側筆記領域14Rにおけるページ境界線13側の横端辺c2’とページ境界線13とのなす角度θ4として示されている。
【0058】
また、実施形態1に係る筆記用紙10においては、左ページ側用紙11Lにおける左側筆記領域14Lの上端よりも外側に存在する欄外51L(上欄外51Lという。)及び下端よりも外側に存在する欄外52L(下欄外52Lという。)のそれぞれ左右方向の中央部には、横罫線12Lに直交する方向に沿って(例えば、図示の一点鎖線で示す線K1に沿って)、ノート10の下方向側を指し示すガイドマーク61L,62Lが描画されている(図2(a),(b)に示す拡大図を参照。)。
【0059】
同様に、右ページ側用紙11Rにおける右側筆記領域14Rの上端よりも外側に存在する欄外51R(上欄外51Rという。)及び下端よりも外側に存在する欄外52R(下欄外52Rという。)のそれぞれ中央部には、横罫線12Rに直交する方向に沿って(例えば、図示の一点鎖線で示す線K2に沿って)、ノート10の下方向側を指し示すガイドマーク61R,62Rが描画されている。なお、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rについては、拡大図は示されていないが、左ページ側に描画されているガイドマーク61L,62Lと同様に描画されている。
【0060】
実施形態1に係る筆記用紙10及び後述する他の実施形態においては、ガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62Rはそれぞれ矢印であるとする。これらガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62Rは、筆記者に対し、机上でのノート10の置き方をガイドするためのガイドマークとしての機能を有するものである。
【0061】
図3は、実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)に右利きの筆記者2Rが筆記する場合の筆記者2Rとノート10の位置関係を説明するために示す図である。右利きの筆記者2Rがノート10に筆記する場合においては、筆記者2に対してノート10を図3に示すように置くと、当該筆記者2Rにとって書きやすいものとなる。
【0062】
すなわち、図3に示すように、右利きの筆記者2Rが机4の前に座った状態で正面を向いたときの筆記者2Rの視線方向をy軸に沿った方向としたとき、ノート10の右ページ側用紙11Rの上端辺a2が視線方向に直交する方向(x軸に沿った方向)に置くことが筆記者にとって書きやすい位置となる。なお、この場合、図3に示すように、ノート10をx軸に沿って適宜右方向に移動させた位置に置くことが好ましい。
【0063】
ノート10を机4の天板上(机上という)において図3に示すように置くことにより、右利きの筆記者2Rは、自然な手の動きで左ページ側用紙11Lの横罫線12Lに沿って筆記して行くことができる。
【0064】
ノート10を机上において図3に示すように置くには、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62L及び右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rのうち、例えば、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lに注目して、当該ガイドマーク61L,62Lが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を置けばよい。
【0065】
なお、「ガイドマーク61L,62Lが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を置く」ということは、当該ガイドマーク61L,62Lを結ぶ線(図示の一点鎖線で示す線K1)の延長線上に筆記者2Rの右肩SRが存在するようにノート10を置くということである。線k1は罫線に直交する線であるため、以下では、罫線直交線K1という。
ただし、このようにノート10を置く操作は、厳密なものではなく、ガイドマーク61L,62Lがほぼ右肩SRに向けばよいという程度である。このことは、以下に示す他の実施形態においても同様である。このことは、左利きの筆記者が筆記する場合においても同様のことがいえる。
【0066】
ところで、ここでは、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を机上に置くようにしたが、ノート10をこのように机上に置くと、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rも図3に示すように、筆記者2Rの右肩SRに向くようになる。これは、ノート10の場合においては、罫線のページ境界線13に対する傾きθ1,θ2を上記したような範囲に設定しているためである。
【0067】
ノート10を図3に示すように置くことによって、右利きの筆記者2Rが左ページ側用紙11Lの左側筆記領域14Lに筆記する場合においては、当該左側筆記領域14Lの横罫線12Lは筆記者2Rにとって書きやすい角度で右上がりとなる。このため、右利きの筆記者2Rは、ノート10を図3の位置に固定したままで、自然な手の動きで横罫線12Lに沿って筆記して行くことができ、右利きの筆記者2Rの肘や肩にかかる負担を少なくすることができる。
【0068】
なお、上記した例においては、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lに注目して、当該ガイドマーク61L,62Lが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を机上に置くようにしたが、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rに注目して、当該ガイドマーク61R,62Rが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を机上に置くようにしてもよい。
【0069】
このように、右ージ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート10を机上に置いた場合においても、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lは筆記者2Rの右肩SRに向くようになる。
【0070】
また、図3においては、右側筆記領域14Rの横罫線12Rは、机4の正面側の端辺4aと平行となり、横罫線12Rに傾きが形成されないが、右利きの筆記者2Rが横罫線12Rに沿って筆記する場合には、右側筆記領域14Rの横罫線12Rに傾きがなくても、肘や肩に負担がかかることなく筆記することができる。
【0071】
図4は、実施形態1に係る筆記用紙(ノート10)に左利きの筆記者2Lが筆記する場合の筆記者2Lとノート10の位置関係を説明するために示す図である。左利きの筆記者2Lがノート10に筆記する場合においては、左利きの筆記者2Lに対してノート10を図4のように置くと、当該筆記者2Lにとって書きやすいものとなる。
【0072】
すなわち、図4に示すように、左利きの筆記者2Lが机4の前に座った状態で正面を向いたときの当該筆記者2Lの視線方向をy軸に沿った方向としたとき、ノート10の左ページ側用紙11Lの上端辺a1が視線方向に直交する方向(x軸に沿った方向)に置くことが当該筆記者2Lにとって書きやすい位置となる。なお、この場合、図4に示すように、ノート10をx軸に沿って適宜左方向に移動させた位置に置くことが好ましい。
【0073】
ノート10を机上において図4に示すように置くことにより、左利きの筆記者2Lは、自然な手の動きで右ページ側用紙11Rの横罫線12Rに沿って筆記して行くことができる。
【0074】
ノート10を机上に図4に示すように置くには、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62L及び右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rのうち、例えば、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rに注目して、当該ガイドマーク61R,62Rが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を置けばよい。
【0075】
ここで、「ガイドマーク61R,62Rが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を置く」ということは、当該ガイドマーク61R,62Rを結ぶ線(図示の一点鎖線で示す線K2)の延長線上に筆記者2Lの左肩SLが存在するようにノート10を置くということである。線K2は罫線に直交する線であるため、以下では、罫線直交線K2という。
【0076】
ところで、ここでは、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を机上に置くようにしたが、ノート10をこのように机上に置くと、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lも図4に示すように、筆記者2Lの左肩SLに向くようになる。これは、前述したように、ノート10の場合においては、罫線のページ境界線13に対する傾きθ1,θ2を上記したような範囲に設定しているためである。
【0077】
ノート10を図4に示すように置くことによって、左利きの筆記者2Lが右ページ側用紙11Rの右側筆記領域14Rに筆記する場合においては、当該右側筆記領域14Rの横罫線12Rは、筆記者2Lにとって書きやすい角度で右下がりとなる。このため、左利きの筆記者2Lは、ノート10を図4の位置に固定したままで、自然な手の動きで右ページ側用紙11Rの横罫線12Rに沿って筆記して行くことができ、左利きの筆記者2Lの肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0078】
なお、上記した例では、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rに注目して、当該ガイドマーク61R,62Rが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を机上に置くようにしたが、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lに注目して、当該ガイドマーク61L,62Lが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を机上に置くようにしてもよい。
【0079】
このように、左ージ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lが筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート10を机上に置いた場合においても、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rは筆記者2Lの左肩SLに向くようになる。
【0080】
また、図4においては、左側筆記領域14Lの横罫線12Lは、机4の正面側の端辺4aと平行となり、当該横罫線12Lに傾きが形成されないが、左利きの筆記者2Lが左ページ側用紙11Lの横罫線12Lに沿って筆記する場合には、横罫線12Lに傾きがなくても、肘や肩に負担がかかることなく筆記することができる。
【0081】
ところで、実施形態1に係る筆記用紙10に記載されている記載内容を読む場合には、ガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62Rが読者の目に向くようにノート10を机上に置くと読みやすくなる。
【0082】
図5は、実施形態1に係る筆記用紙10に記載されている記載内容を読む場合を説明するための図である。なお、読者は筆記者2R又は筆記者2Lに限られるものではないが、便宜的に、筆記者2Rが読者であるとして説明する。このため、読者に「2R」の符号を付して読者2Rとする。なお、図5において、図3及び図4と同一部分には同一符号が付されているが、説明に不要な符号は省略されている。
【0083】
実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)に記載されている記載内容を読者2Rが読む場合には、図5に示すように、ノート10のページ境界線13が読者2Rの左目ELと右目ERとの間の中央部に一致するようにノート10を机上に置き、かつ、ページ境界線13がy軸に沿った方向となるように机上に置くことが読みやすいものとなる。
【0084】
このように、ノート10を机上に置くには、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lが、読者2Rの左目ELに向き、右ページ側用紙11Rのガイドマーク61L,62Lが読者2Rの右目ERに向くように、ノート10を机上に置けばよい。このように、ノート10を机上に置くことにより、読者2Rは、横罫線12L,12Rに沿って記載されている記載内容を自然な目の動きで追うことができ、円滑に読み進むことができる。なお、この場合もガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62Rの向きは厳密ではなく、読者の左目EL及び右目ERにほぼ向いていればよいという程度でよい。
【0085】
なお、実施形態1に係る筆記用紙10としては、図1に示すようなノートを用いた場合を例示したが、このようなノートに限られるものではなく、様々な種類のノート、さらにはノート以外の筆記用紙を用いることができる。以下に、実施形態1に係る筆記用紙10の変形例について説明する。
【0086】
[実施形態1に係る筆記用紙10の第1変形例]
図6は、実施形態1に係る筆記用紙10の第1変形例を説明するために示す図である。第1変形例の筆記用紙は、図6に示すように、スパイラルノートと呼ばれているノートであり、以下では、スパイラルノート10Aという。なお、図6はスパイラルノート10Aを見開きの状態とした場合を示す図であり、図6において、図1と同一部分には同一符号が付されている。また、図6における角度θ1、θ2、θ3及びθ4は、図1と同様に設定されているものとする。
【0087】
スパイラルノート10Aは、見開きの状態としたときの左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rが、それぞれが切り離された状態となっていて、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rが螺旋状の綴じ具21によって綴じられた構成となっている。
【0088】
また、スパイラルノート10Aの左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rは、図1に示した実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)の左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rと同様の形状をなしており、図6において図1と同一部分には同一符号が付されている。また、図6における角度θ1、θ2、θ3及びθ4は、図1と同様に設定されているものとする。
【0089】
このような構成を有するスパイラルノート10Aにおいても、実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)と同様のガイドマーク(ガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62R)を描画しておくことが可能であり、このようなガイドマークを左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rに描画しておくことにより、実施形態1に係る筆記用紙10と同様の効果が得られる。
【0090】
[実施形態1に係る筆記用紙10の第2変形例]
図7は、実施形態1に係る筆記用紙10の第2変形例を説明するために示す図である。第2変形例の筆記用紙は、図7に示すように、バインダー付きノートであり、バインダー付ノート10Bという。なお、図7はバインダー付ノート10Bを見開きの状態とした場合を示す図であり、図7において、図1と同一部分には同一符号が付されている。また、図7における角度θ1、θ2、θ3及びθ4は、図1と同様に設定されているものとする。
【0091】
バインダー付ノート10Bは、見開きの状態としたときの左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rがバインダー部22に設けられている開閉自在綴じ具24によって綴じられているものである。
【0092】
このような構成を有するバインダー付ノート10Bにおいても、実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)と同様のガイドマーク(ガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62R)を描画しておくことが可能であり、このようなガイドマークを左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rに描画しておくことにより、実施形態1に係る筆記用紙10と同様の効果が得られる。
【0093】
[実施形態1に係る筆記用紙10の第3変形例]
図8は、実施形態1に係る筆記用紙10の第3変形例を説明するために示す図である。第3変形例の筆記用紙は、図8に示すように、ノートとは異なり、左ページ側用紙11Lの左側筆記領域14L及び右ページ側用紙11Rの右側筆記領域14Rには、それぞれ横罫線のみではなく、升目部や空白部なども含まれているものであり、この種の筆記用紙10Cとしては、例えば、医師が診察結果を記入するための「カルテ」などを例示することができる。
【0094】
なお、図8は第3変形例の筆記用紙(筆記用紙10Cという。)を見開きの状態とした場合を示す図であり、図8において、図1と同一部分には同一符号が付されている。また、図8における角度θ1、θ2、θ3及びθ4は、図1と同様に設定されているものとする。
【0095】
このような構成を有する筆記用紙10Cにおいても、実施形態1に係る筆記用紙10と同様のガイドマーク(ガイドマーク61L,62L及びガイドマーク61R,62R)を描画しておくことが可能であり、このようなガイドマークを左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rに描画しておくことにより、実施形態1に係る筆記用紙10と同様の効果が得られる。
【0096】
[実施形態2]
図9は、実施形態2に係る筆記用紙20を説明するために示す図である。図9は実施形態2に係る筆記用紙20を見開きの状態とした場合を示す図である。なお、図9において、図1と同一部分には同一符号が付されている。実施形態2に係る筆記用紙20はノートであり、以下、ノート20ともいう。
【0097】
ノート20は、図9に示すように、外観形状が矩形の一般的なノートであるが、見開きとしたときの、左側筆記領域14Lの横罫線12Lはページ境界線13から斜め左下がりとなるように設けられ、右側筆記領域14Rの横罫線12Rはページ境界線13から斜め右下がりとなるように設けられている。なお、図9における角度θ1及びθ2は、図1と同様に設定されているものとする。
【0098】
また、ノート20においては、実施形態1に係る筆記用紙10と同様に、左ページ側用紙11Lの上欄外51L及び下欄外52Lには、横罫線12Lに直交する方向に沿って、ノート20の下方向側を指し示すガイドマーク61L,62Lが描画されている。また、右ページ側用紙11Rにおいても、右ページ側用紙11Rの上欄外51R及び下欄外52Rには、横罫線12Rに直交する方向に沿って、ノート10の下方向側を指し示すガイドマーク61R,62Rが描画されている。
【0099】
このような構成を有するノート20においても、実施形態1に係る筆記用紙10と同様の効果が得られる。
【0100】
ところで、図9に示すノート20においては、左右それぞれのページ側用紙11L,11Rの上欄外51L,51Rに描画されているガイドマーク61L,61Rは、それぞれのページ側用紙11L,11Rにおける左右方向の中央部に描画されているが、それぞれの下欄外52L,52Rに描画されているガイドマーク62L,62Rは、左右それぞれのページ側用紙11L,11Rにおける左右方向の中央部から少し外れた位置に描画されている。
【0101】
これは、図9に示すノート20は、外観形状が矩形の一般的なノートであって、罫線のみがページ境界線13に対して傾斜しているノートであり、また、このようなノートにおいて、上欄外51L,51Rのガイドマーク61L,61Rと下欄外52L,52Rのガイドマーク62L,62Rとをそれぞれ同じ罫線直交線K1,K2上に描画させているからである。
【0102】
なお、下欄外52L,52Rに描画されているガイドマーク62L,62Rは、図9に示すような位置に描画させなくてもよく、上欄外51L,51Rのガイドマーク61L,61Rと同様に、左右それぞれのページ側用紙11L,11Rにおいて左右方向の中央部としてもよい。
【0103】
このように、ガイドマーク62L,62Rをページ側用紙11L,11Rにおいて左右方向の中央部に描画させた場合も、当該ガイドマーク62L,62Rは、横罫線12Lに直交する方向に沿って、ノート20の下方向側を指し示すように描画されるが、この場合は、左ページ側用紙11Lにおける上欄外51Lのガイドマーク61Lと下欄外52Lのガイドマーク62Lとは、当該左ページ側用紙11Lにおいてそれぞれ異なった罫線直交線上に描画される。同様に、右ページ側用紙11Rにおける上欄外51Rのガイドマーク61Rと下欄外52Rのガイドマーク62Rとは、当該右ページ側用紙11Rにおいてそれぞれ異なった罫線直交線上に描画される。
【0104】
[実施形態3]
上記実施形態1に係る筆記用紙10及び実施形態1に係る筆記用紙20は、筆記用紙として、ページ境界線13に対して所定角度だけ傾斜した横罫線12L,12Rを有する筆記用紙を用いた場合を例示したが、このような筆記用紙ではなく、ページ境界線13に対して直交する横罫線12L,12Rを有する筆記用紙を用いてもよい。
【0105】
図10は、実施形態3に係る筆記用紙30を説明するために示す図である。図10(a)は、実施形態3に係る筆記用紙30を閉じた状態とした場合を示す図であり、図10(b)は筆記用紙30を見開きの状態とした場合を示す図である。実施形態3に係る筆記用紙30は、従来から一般的に用いられているノートであり、以下では、ノート30ともいう。また。図10において、図1と同一構成要素には同一符号が付されている。
【0106】
ノート30は、図10に示すように、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rはそれぞれ矩形をなし、左ページ側用紙11Lにおける左側筆記領域14Lの横罫線12L及び右ページ側用紙11Rにおける右側筆記領域14Rの横罫線12Rは、ページ境界線13に直交するように設けられている。なお、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rはそれぞれ矩形であるため、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rの上端辺a1,a2の長さLaと下端辺b1,b2の長さLbは、La=Lbとなっている。
【0107】
このようなノート30においても、図1に示すノート10と同様に、左ページ側用紙11Lにはガイドマーク61L,62Lが描画されており、右ページ側用紙11Rにはガイドマーク61R,62Rが描画されている。
【0108】
図11は、実施形態3に係る筆記用紙30に右利きの筆記者2Rが筆記する場合の筆記者2Rと筆記用紙30の位置関係を説明するために示す図である。
【0109】
右利きの筆記者2Rが左側筆記領域14Lに筆記する場合は、図11に示すように、左ページ側用紙11Lに設けられているガイドマーク61L,62Lが筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート30を机上に置けばよい。なお、この場合も、筆記用紙30をx軸に沿って適宜右方向に移動させた位置に置くことが好ましい。
【0110】
ノート30を図11に示すように置くことによって、右利きの筆記者2Rが左側筆記領域14Lに筆記する場合においては、当該左側筆記領域14Lの横罫線12Lは右上がりとなり、右利きの筆記者2Rは、自然な手の動きで横罫線12Lに沿って筆記して行くことができる。このため、右利きの筆記者2Rの肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0111】
なお、右利きの筆記者2Rが右側筆記領域14Rの横罫線12Rに沿って筆記する場合には、図示は省略するが、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート30を置けばよい。くようにしてもよいし、右側筆記領域14Rが図11における左側筆記領域14Lの位置となるように、ノート30をそのまま斜め左下にずらすようにしてもよい。
【0112】
ノート30をこのように置くと、ノート30の右ページ側の上端辺a2及び下端辺b2は机4の辺と平行となり、右側筆記領域14Rの横罫線12Rに傾きが形成されないが、右利きの筆記者2Rが右側筆記領域14Rの横罫線12Rに沿って筆記する場合には、横罫線12Rに傾きがなくても、肘や肩に負担がかかることなく筆記することができる。
【0113】
なお、右利きの筆記者2Rが右側筆記領域14Rに筆記する場合、上記のように、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート30を置くようにしてもよいが、右側筆記領域14Rが図11における左側筆記領域14Lの位置となるように、ノート30をそのまま斜め左下にずらすようにしてもよい。
【0114】
図12は、実施形態3に係る筆記用紙30に左利きの筆記者2Lが筆記する場合の筆記者と筆記用紙30の位置関係を説明するために示す図である
【0115】
左利きの筆記者2Lが右側筆記領域14Rに筆記する場合は、図12に示すように、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート30を机上に置けばよい。なお、この場合、筆記用紙30をx軸に沿って適宜左方向に移動させた位置に置くことが好ましい。
【0116】
ノート30を図12に示すように置くことによって、左利きの筆記者2Lが右側筆記領域14Rに筆記する場合においては、右側筆記領域14Rの横罫線12Rは右下がりとなり、左利きの筆記者2Lは、自然な手の動きで横罫線12Rに沿って筆記して行くことができる。このため、左利きの筆記者2Lの肘や肩にかかる負担を少なくすることができ、長時間の筆記を行う場合にも疲労を少なくすることができる。
【0117】
なお、左利きの筆記者2Lが左側筆記領域14Lの横罫線12Lに沿って筆記する場合には、図示は省略するが、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート30を置けばよい。
【0118】
ノート30をこのように置くと、ノート30の左ページ側の上端辺a1及び下端辺b1は机4の辺と平行となり、左側筆記領域14Lの横罫線12Lに傾きが形成されないが、左利きの筆記者2Lが左側筆記領域14Lの横罫線12Lに沿って筆記する場合には、横罫線12Lに傾きがなくても、肘や肩に負担がかかることなく筆記することができる。
【0119】
なお、左利きの筆記者2Lが左筆記領域14Lに筆記する場合、上記のように、左ページ側用紙11Lに描画されているガイドマーク61L,62Lが当該筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート30を置くようにしてもよいが、左側筆記領域14Lが図12における右側筆記領域14Rの位置となるように、ノート30をそのまま斜め右下にずらすようにしてもよい。
【0120】
ところで、ノート30は筆記者によっては、ノート30を机上で傾けることなく、単に、左右方向(x軸に沿った方向)にずらして筆記する場合もある。
【0121】
図13は、実施形態3に係る筆記用紙30において筆記用紙30(ノート30)を左右方向にずらして筆記する場合を説明するために示す図である。図13において、図11及び図12と同一構成要素には同一符号が付されている。図13(a)は右利きの筆記者がノート30の左側筆記領域14Lに筆記する場合を示す図であり、図13(b)は左利きの筆記者2Lがノート30の右側筆記領域14Rに筆記する場合を示す図である。
【0122】
右利きの筆記者2Rがノート30の左側筆記領域14Lに筆記する場合は、図13(a)に示すように、ノート30をx軸に沿って右方向に所定量だけずらした状態とする。このとき、左ページ側用紙11Lのガイドマーク61L,62Lが当該筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート30をずらせばよい。ノート30を机上に図13(a)に示すように置くことによっても、右利きの筆記者2Rは、自然な手の動きで横罫線12Lに沿って筆記して行くことができる。
【0123】
なお、右利きの筆記者2Rがノート30の右側筆記領域14Rに筆記する場合は、図示は省略するが、右ページ側用紙11Rのガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート30をずらせばよい。
【0124】
一方、左利きの筆記者2Lがノート30の右側筆記領域14Rに筆記する場合は、図13(b)に示すように、ノート30をx軸に沿って左方向に所定量だけずらした状態とする。このとき、右ページ側用紙11Rのガイドマーク61R,62Rが当該筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート30をずらせばよい。ノート30を机上に図13(b)に示すように置くことによっても、左利きの筆記者2Lは、自然な手の動きで横罫線12Lに沿って筆記して行くことができる。
【0125】
なお、左利きの筆記者2Lがノート30の左側筆記領域14Lに筆記する場合は、図示は省略するが、左ページ側用紙11Lのガイドマーク61L,62Lが当該筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート30をずらせばよい。
【0126】
[実施形態4]
図14は、実施形態4に係る筆記用紙40を説明するために示す図である。実施形態4に係る筆記用紙40は、実施形態1に係る筆記用紙10(ノート10)と同じ構成を有するノートであるとし、図1と同一構成要素には同一符号が付されている。
【0127】
実施形態4に係る筆記用紙40(ノート40ともいう。)は、図14に示すように、ガイドマークを上欄外及び下欄外の中央部ではなく、4隅に描画したものである。すなわち、左ページ側用紙11Lにおいては、ガイドマーク61L,62L,63L,64Lを当該左ページ側用紙11Lの4隅に描画し、右ページ側用紙11Rにおいては、ガイドマーク61R,62R,63R,64Rを当該右ページ側用紙11Rの4隅に描画している。
【0128】
なお、左ページ側用紙においては、ガイドマーク61L,62L,63L,64Lのうちの、ガイドマーク61L,62Lは、当該左ページ側用紙11Lの左隅に描画され、ガイドマーク63L,64Lは、当該左ページ側用紙11Lの右隅に描画されている。一方、右ページ側用紙11Rにおいては、ガイドマーク61R,62R,63R,64Rのうちの、ガイドマーク61R,62Rは、当該右ページ側用紙11Rの左隅に描画され、ガイドマーク63R,64Rは、当該右ページ側用紙11Rの右隅に描画されている。
【0129】
このようなノート40において、右利きの筆記者2Rが左側筆記領域14Lに筆記する場合には、例えば、左ページ側用紙11Lの左隅に描画されているガイドマーク61L,62L及び右隅に描画されているガイドマーク63L,64Lのうち、例えば、左隅に描画されているガイドマーク61L,62Lに注目して、当該左隅に描画されているガイドマーク61L,62Lが右利きの筆記者2Rの右肩SRに向くようにノート40を机上に置けばよい。
【0130】
ノート40をこのように置くことにより、当該筆記者2Rは、肘又は肩を中心にして自然な手の動きで左側筆記領域14Lの横罫線12Lに沿って筆記して行くことができる。なお、左ページ側用紙11Lの左隅に描画されているガイドマーク61L,62L及び右隅に描画されているガイドマーク63L,64Lのどちらの側のガイドマークに注目するかは、各々の筆記者によって任意に選べばよい。
【0131】
一方、このようなノート40において、左利きの筆記者2Lが例えば右側筆記領域14Rに筆記する場合には、例えば、右ページ側用紙11Rの左隅に描画されているガイドマーク61R,62R及び右隅に描画されているガイドマーク63R,64Rのうち、例えば、右隅に描画されているガイドマーク63R,64Rに注目して、当該右隅に描画されているガイドマーク63R,64Rが左利きの筆記者2Lの左肩SLに向くようにノート40を机上に置けばよい。
【0132】
ノート40をこのように置くことにより、当該筆記者2Lは、肘又は肩を中心にして自然な手の動きで右側筆記領域14Rの横罫線12Rに沿って筆記して行くことができる。なお、右ページ側用紙11Rの左隅に描画されているガイドマーク61R,62R及び右隅に描画されているガイドマーク63R,64Rのどちらの側のガイドマークに注目するかは、各々の筆記者によって任意に選べばよい。
【0133】
なお、本発明は上記各実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、下記に示すような変形実施も可能である。
【0134】
(1)上記実施形態1〜3においては、ガイドマーク61L,62Lは左ページ側用紙11Lにおける左右方向における中央部に描画し、ガイドマーク61R,62Rは右ページ側用紙11Rにおける左右方向における中央部に描画するようにしたが、中央部より左右方向に多少ずれた位置であってもよい。
【0135】
(2)上記各実施形態においては、左ページ側用紙11Lにおいては上欄外51L及び下欄外52Lのそれぞれにガイドマーク61L,62Lを描画し、右ページ側用紙11Rにおいては上欄外51R及び下欄外52Rのそれぞれにガイドマーク61R,62Rを描画するようにしたが、それぞれのページ側用紙において、ガイドマークは上欄外51L,51Rのみに描画するようしてもよく、また、下欄外52L,52Rのみに描画するようにしてもよい。
【0136】
(3)上記各実施形態においては、筆記用紙をそれぞれ見開きの状態としたとき、左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rの両方に横罫線が設けられている場合を例示したが、必ずしも左ページ側用紙11L及び右ページ側用紙11Rの両方に横罫線が設けられている必要はない。例えば、左ページ側用紙のみに横罫線が設けられていて、右ページ側用紙は空白部となっているものであってもよく、また、それとは逆に、右ページ側用紙のみに横罫線が設けられていて、左ページ側用紙は空白部となっているものであってもよい。
【0137】
(4)上記各実施形態において、ガイドマークを筆記者の肩の方向に向けることを示唆するために、ガイドマークとともに例えば「Shoulder」、「肩」などの文字を描画するようにしてもよい。
【0138】
図15は、ガイドマークとともに「Shoulder」を描画した場合を示す図である。なお、図15は図2に対応する図であり、図1に示すノート10の破線枠A1,A2で囲まれている領域を拡大して示す図である。図15に示すように、ガイドマークとともに「Shoulder」を描画しておくことにより、筆記者は、直感的にガイドマークを自分の肩の方向に向けるようになり、それに伴って、罫線の傾きが書きやすい角度に設定される。なお、図15においては、左ページ側用紙11Lについて示しているが、右ページ側用紙11Rに描画されているガイドマークについても同様である。
【0139】
(5)上記各実施形態においては、ガイドマークとしては矢印を用いた場合を例示したが矢印に限られるものではない。また、ガイドマークとして矢印を用いた場合であっても、様々な種類の矢印を用いることができる。
【0140】
図16は、ガイドマークの種類を説明するために示す図である。図16(a)〜(j)はガイドマークの様々な種類を例示する図である。図16(a)〜(j)に示すような様々な種類のガイドマークを上記各実施形態に係る筆記用紙に描画することによっても、各実施形態と同様の効果を得ることができる。図16(a)〜(j)に示すガイドマークは一例であって、これらに限られるものでない。また、各ガイドマークは、塗り潰しで表したものであってもよく、輪郭線のみで表したものであってもよい。
【0141】
(6)上記各実施形態においては、ガイドマークを欄外に描画する場合を例示したが、筆記領域内に描画するようにしてもよい。
【0142】
図17は、ガイドマークを筆記領域内に描画する場合を説明するために示す図である。図17においては、図1に示すノート10の左側筆記領域14L及び右側筆記領域14Rのそれぞれにガイドマーク61L,61Rを描画した場合を例示している。このように、左側筆記領域14L及び右側筆記領域14R内にガイドマーク61L,61Rを描画する場合は、筆記者が筆記した筆記内容を邪魔しないように描画しておくことが好ましい。例えば、ガイドマークを輪郭線で示す矢印とする場合には破線又は一点鎖線などで描画し、ガイドマークを塗り潰しの矢印とする場合には、ごく薄いグレーなどとする。図17においては、ガイドマークを矢印とした場合を例示したが、この場合も図16に示すような様々なガイドマークを用いることができる。
【0143】
(7)上記各実施形態では、筆記用紙として、ノート(一般的なノート)、スパイラルノート、バインダー付きノートおよびカルテなどを例示したが、これに限られるものではなく、横書き用として用いる筆記用紙であれば本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0144】
2L・・・左利きの筆記者、2R・・・右利きの筆記者、10,20,30,40・・・筆記用紙、11L・・・左ページ側用紙、11R・・・右ページ側用紙、12L,12R・・・横罫線、13…ページ境界線、14L・・・左側筆記領域、14R・・・右側筆記領域、51L,51R・・・上欄外、52L,52R・・・下欄外、61L,62L,63L,64L,61R,62R,63R,63R・・・ガイドマーク、a1,a2・・・上端辺、b1,b2・・・下端辺、c1・・・左側横端辺、c2・・・右側横端辺、SL・・・左肩、SR・・・右肩
【特許請求の範囲】
【請求項1】
見開きの状態としたときに左ページ側の左ページ側用紙及び右ページ側の右ページ側用紙にはそれぞれ筆記領域が形成され、かつ、前記左ページ側用紙の筆記領域及び右ページ側用紙の筆記領域のうちの少なくとも一方の側の筆記領域には、直線で形成された横書き用の罫線を有する筆記用紙であって、
前記罫線に直交する方向に沿って前記筆記用紙の下方側を指し示すガイドマークが描画されていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項2】
請求項1に記載の筆記用紙において、
前記ガイドマークは、前記筆記領域の上端よりも外側に存在する欄外又は前記筆記領域の下端よりも外側に存在する欄外の少なくとも一方の欄外における左右方向の中央部又はほぼ中央部に描画されていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の筆記用紙において、
前記ガイドマークは、前記筆記領域の上端よりも外側に存在する欄外又は前記筆記領域の下端よりも外側に存在する欄外の少なくとも一方の欄外における左右両側の隅部に描画されていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記ガイドマークは、矢印であることを特徴とする筆記用紙。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、
前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記左側の筆記領域に設けられ、当該左側の筆記領域において前記ページ境界線から斜め左下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、
前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記右側の筆記領域に設けられ、当該右側の筆記領域において前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、
前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域それぞれに設けられ、前記左側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め左下がり方向に設けられ、前記右側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙においては、前記ページ境界線とは反対側の左側横端辺と当該左ページ側用紙の前記上端辺及び前記下端辺とのなす角度がそれぞれ90度に設定され、
前記右ページ側用紙においては、前記ページ境界線とは反対側の右側横端辺と当該右ページ側用紙の前記上端辺及び前記下端辺とのなす角度がそれぞれ90度に設定されていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記罫線は、前記左ページ側用紙の上端辺又は前記右ページ側用紙の上端辺に平行に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項10】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記左側の筆記領域に設けられ、当該左側の筆記領域において前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項11】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記右側の筆記領域に設けられ、当該右側の筆記領域において前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項12】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域それぞれに設けられ、前記左側の筆記領域においては前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に設けられ、前記右側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項13】
請求項5〜12のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記罫線は、当該罫線と前記ページ境界線とのなす角度のうちの鋭角側の角度が65度〜88度の範囲に設定されていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項14】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、
前記罫線は、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線に直交する方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記筆記用紙は、ノートであることを特徴とする筆記用紙。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記筆記用紙は、医療機関で用いられるカルテであることを特徴とする筆記用紙。
【請求項1】
見開きの状態としたときに左ページ側の左ページ側用紙及び右ページ側の右ページ側用紙にはそれぞれ筆記領域が形成され、かつ、前記左ページ側用紙の筆記領域及び右ページ側用紙の筆記領域のうちの少なくとも一方の側の筆記領域には、直線で形成された横書き用の罫線を有する筆記用紙であって、
前記罫線に直交する方向に沿って前記筆記用紙の下方側を指し示すガイドマークが描画されていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項2】
請求項1に記載の筆記用紙において、
前記ガイドマークは、前記筆記領域の上端よりも外側に存在する欄外又は前記筆記領域の下端よりも外側に存在する欄外の少なくとも一方の欄外における左右方向の中央部又はほぼ中央部に描画されていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の筆記用紙において、
前記ガイドマークは、前記筆記領域の上端よりも外側に存在する欄外又は前記筆記領域の下端よりも外側に存在する欄外の少なくとも一方の欄外における左右両側の隅部に描画されていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記ガイドマークは、矢印であることを特徴とする筆記用紙。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、
前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記左側の筆記領域に設けられ、当該左側の筆記領域において前記ページ境界線から斜め左下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、
前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記右側の筆記領域に設けられ、当該右側の筆記領域において前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙は、当該左ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に形成され、
前記右ページ側用紙は、当該右ページ側用紙の上端辺と下端辺とが平行で前記上端辺の長さが前記下端辺よりも長く形成され、かつ、前記ページ境界線から斜め右下がり方向に形成され、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域それぞれに設けられ、前記左側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め左下がり方向に設けられ、前記右側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙においては、前記ページ境界線とは反対側の左側横端辺と当該左ページ側用紙の前記上端辺及び前記下端辺とのなす角度がそれぞれ90度に設定され、
前記右ページ側用紙においては、前記ページ境界線とは反対側の右側横端辺と当該右ページ側用紙の前記上端辺及び前記下端辺とのなす角度がそれぞれ90度に設定されていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記罫線は、前記左ページ側用紙の上端辺又は前記右ページ側用紙の上端辺に平行に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項10】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記左側の筆記領域に設けられ、当該左側の筆記領域において前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項11】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域のうちの前記右側の筆記領域に設けられ、当該右側の筆記領域において前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項12】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、
前記罫線は、前記左側の筆記領域及び右側の筆記領域それぞれに設けられ、前記左側の筆記領域においては前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線から斜め左下がり方向に設けられ、前記右側の筆記領域においては前記ページ境界線から斜め右下がり方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項13】
請求項5〜12のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記罫線は、当該罫線と前記ページ境界線とのなす角度のうちの鋭角側の角度が65度〜88度の範囲に設定されていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項14】
請求項1〜4のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記左ページ側用紙及び右ページ側用紙はそれぞれ矩形をなし、
前記罫線は、前記左ページ側用紙と右ページ側用紙との境界線となるページ境界線に直交する方向に設けられていることを特徴とする筆記用紙。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記筆記用紙は、ノートであることを特徴とする筆記用紙。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれかに記載の筆記用紙において、
前記筆記用紙は、医療機関で用いられるカルテであることを特徴とする筆記用紙。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図18】
【図19】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図18】
【図19】
【図17】
【公開番号】特開2013−78931(P2013−78931A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−79571(P2012−79571)
【出願日】平成24年3月30日(2012.3.30)
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3172335号
【原出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【特許番号】特許第5054242号(P5054242)
【特許公報発行日】平成24年10月24日(2012.10.24)
【出願人】(507279945)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年3月30日(2012.3.30)
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3172335号
【原出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【特許番号】特許第5054242号(P5054242)
【特許公報発行日】平成24年10月24日(2012.10.24)
【出願人】(507279945)
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