説明

等価時間サンプリング装置、オシロスコープ、レーダ装置、および、等価時間サンプリング方法

【課題】一部に時間的に変化する領域を含む対象信号を正確にサンプリングすること。
【解決手段】周期性を有する対象信号を等価時間サンプリング方式に基づいてサンプリングする等価時間サンプリング装置1において、対象信号の周期に対応する一定期間に亘って対象信号を所定の間隔でサンプリングするとともに、当該一定期間のサンプリングをフィールドとした場合に、当該フィールドを複数回実行するサンプリング手段(サンプリング部2)と、対象信号において変化する領域を検出する検出手段(制御部3)と、検出手段の検出結果に基づいて、サンプリング手段を制御し、変化する領域に対応するフィールドの開始のタイミングを調整する調整手段(調整部5)と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、等価時間サンプリング装置、オシロスコープ、レーダ装置、および、等価時間サンプリング方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、オシロスコープ用の等価時間サンプリング装置に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平06−82484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、等価時間サンプリングでは、対象となる信号が繰り返し信号であることを前提としている。このため、例えば、一部に時間的に変化する領域を含む対象信号をサンプリングする場合、正確にサンプリングできないという問題点がある。
【0005】
そこで、本発明は、一部に時間的に変化する領域を含む対象信号を正確にサンプリングすることが可能な等価時間サンプリング装置、オシロスコープ、レーダ装置、および、等価時間サンプリング方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、周期性を有する対象信号を等価時間サンプリング方式に基づいてサンプリングする等価時間サンプリング装置において、前記対象信号の周期に対応する一定期間に亘って前記対象信号を所定の間隔でサンプリングするとともに、当該一定期間のサンプリングをフィールドとした場合に、当該フィールドを複数回実行するサンプリング手段と、前記対象信号において変化する領域を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記サンプリング手段を制御し、前記変化する領域に対応する前記フィールドの開始のタイミングを調整する調整手段と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、一部に時間的に変化する領域を含む対象信号を正確にサンプリングすることが可能になる。
【0007】
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記調整手段は、前記変化する領域に対応するサンプリング点を有する前記フィールドの実行の順序が後位になるように調整することを特徴とする。
このような構成によれば、変化後の波形をサンプリングによって取得することが可能になる。
【0008】
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記調整手段は、前記変化する領域に対応するサンプリング点同士の間隔が狭くなるように前記フィールドの開始のタイミングを調整することを特徴とする。
このような構成によれば、変化する領域における微小な変化を検出することが可能になる。
【0009】
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記フィールドが複数回実行されて得られるデータをフレームとした場合に、前記検出手段は、複数のフレームのサンプリングデータを比較することにより、前記対象信号において変化する領域を検出することを特徴とする。
このような構成によれば、変化する領域を確実かつ簡単に検出することが可能になる。
【0010】
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記検出手段によって検出された変化する領域以外の領域については、前記対象信号をサンプリングする周期を、変化する領域に比較して長く設定することを特徴とする。
このような構成によれば、変化しない領域についてはサンプリング周期を長く設定することで、データ量を減らすことができる。
【0011】
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記サンプリング点間のデータを補間する補間手段を有することを特徴とする。
このような構成によれば、補間データを加えることにより、対象信号のより詳細な情報を得ることができる。
【0012】
また、本発明は、前述の等価サンプリング装置によってサンプリングされた対象信号に関する情報を表示するオシロスコープである。
このような構成によれば、一部に時間的に変化する領域を含む対象信号を正確にサンプリングして表示することが可能になる。
【0013】
また、本発明は、前述の等価サンプリング装置によってターゲットから反射された信号をサンプリングし、ターゲットに関する情報を取得する。
このような構成によれば、時間的に変化する信号としてのターゲットから反射される信号を含む対象信号を正確にサンプリングして、ターゲットの情報を正確に知ることができる。
【0014】
また、本発明は、周期性を有する対象信号を等価時間サンプリング方式に基づいてサンプリングする等価時間サンプリング方法において、前記対象信号の周期に対応する一定期間に亘って前記対象信号を所定の間隔でサンプリングするとともに、当該一定期間のサンプリングをフィールドとした場合に、当該フィールドを複数回実行するサンプリングステップと、前記対象信号において変化する領域を検出する検出ステップと、前記検出ステップの検出結果に基づいて、前記サンプリングステップを制御し、前記変化する領域に対応する前記フィールドの開始のタイミングを調整する調整ステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、一部に時間的に変化する領域を含む対象信号を正確にサンプリングすることが可能な等価時間サンプリング装置、オシロスコープ、レーダ装置、および、等価時間サンプリング方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態に係る等価時間サンプリング装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】等価時間サンプリングによるサンプリング動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】変化領域の一例を説明するための図である。
【図4】図1に示す等価時間サンプリング装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】図1に示す等価時間サンプリング装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】変化領域の一例を説明するための図である。
【図7】等価時間サンプリングによるサンプリング動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】図1に示す等価時間サンプリング装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態に係るオシロスコープの構成例を説明するためのブロック図である。
【図10】図9に示すオシロスコープの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】図9に示すオシロスコープにおいて実行される処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図12】図9に示すオシロスコープの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図13】本発明の第3実施形態に係る車載レーダ装置の構成例を説明するためのブロック図である。
【図14】図13に示す車載レーダ装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図15】図13に示す車載レーダ装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図16】図13に示す車載レーダ装置において実行される処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の実施形態について説明する。
【0018】
(A)実施形態の第1実施形態の構成の説明
図1は、本発明の第1実施形態に係る等価時間サンプリング装置の構成例を示す図である。この図に示すように、本発明の第1実施形態に係る等価時間サンプリング装置1は、サンプリング部2、制御部3、記憶部4、および、調整部5を有している。
【0019】
ここで、サンプリング部2は、サンプリングの対象信号としての入力信号(アナログ信号)を入力し、調整部5の調整に応じてサンプリングしてデジタルデータ(以下、単に「データ」と称する)に変換し、制御部3に出力する。
【0020】
制御部3は、サンプリング部2から供給されたデータを出力信号として出力するとともに、記憶部4に供給して格納する。また、制御部3は、記憶部4に記憶されているデータを比較し、入力信号において時間的に変化する領域(以下、「変化領域」と称する)を特定し、当該変化領域についてはサンプリングの開始のタイミングであるオフセットを調整することで、変化領域についても正確にサンプリングする。
【0021】
記憶部4は、例えば、半導体メモリ等によって構成され、制御部3から供給されるデータを格納するとともに、必要に応じて読み出して制御部3に供給する。
【0022】
調整部5は、制御部3の制御に応じてサンプリングのオフセットを調整する。なお、調整部5の動作の詳細については後述する。
【0023】
(B)実施形態の第1実施形態の動作の説明
つぎに、第1実施形態の動作について説明する。図2は、等価時間サンプリングの原理を説明するための図である。この図において、図2(A)は、入力信号の一例を示しており、この例では周期がTの信号が示されている。図2(B)〜(G)はフィールドを示している。ここで、フィールドとは、所定の周期(この例では周期t1)で複数回(この例では5回)のサンプリングが実行される所定の期間(この例では期間t2)によるサンプリングをいう。第1実施形態では、入力された対象信号を、対象信号の1周期目の開始タイミング(図2参照)に同期した第1フィールドによりサンプリングした後、2周期目の開始タイミングから時間τだけ遅れた(オフセットした)第2フィールドでサンプリングする。同様に3周期目から6周期目については、第3フィールドから第6フィールドにより開始タイミングをτずつ遅らせてサンプリングを実行する。なお、第6フィールドの最後のサンプリングのタイミングは、対象信号の終了タイミング(図2参照)と一致しているので、第1〜第6フィールドによるサンプリングを実行することにより、対象信号をサンプリングして、図2(H)に示す取得データを得ることができる。なお、第1〜第6フィールドによるサンプリングを以下では「フレーム」と称する。
【0024】
ところで、等価時間サンプリングでは、対象信号が繰り返し信号であることが前提とされる。このため、例えば、図3に示すように、対象信号の一部がフレーム中に変化した場合、この変化を反映したデータを得ることが困難となる。図4を参照して具体的に説明する。図4の例では、対象信号の変化領域については、第1〜第3フィールドにおいてサンプリングされている。このため、第4フィールド以降において変化領域の波形に変化が生じた場合、当該変化した波形についてはサンプリングすることができない。つまり、従来の等価時間サンプリングでは、変化前の古い波形しか得ることができない。
【0025】
そこで、本発明の第1実施形態では、変化領域が存在する場合には、当該変化領域にサンプリング点が含まれるフィールドを実行する順序を後位に配置することにより、変化後の新しい波形をサンプリングすることを可能とする。図5を参照して具体的に説明する。
【0026】
対象信号が入力されると、サンプリング部2は、対象信号をサンプリングして制御部3に供給する。制御部3は、サンプリング部2によってサンプリングされたデータを記憶部4に供給して記憶させる。このような処理は、第1〜第6フィールドによって構成されるフレームのデータが複数回分取得されるまで繰り返される。複数回(例えば、2回分)のフレームのデータが記憶部4に記憶されると、制御部3は複数のフレームのデータを比較し、変化領域が存在するか否かを判定する。具体的には、各フレームにおいて対応するサンプリング点のデータの差分の自乗値を計算し、当該値が所定の閾値よりも大きい場合には変化領域と判定することができる。なお、ここでは、変化領域における変化は、フレームの周期とは同期していないため、複数のフレームのデータを取得すると、変化領域についてはフレーム間におけるサンプリングデータの値が異なるという前提である。
【0027】
そして、変化領域が存在しない場合には、第1〜第6フィールドの順番で(通常の順番で)サンプリングを実行する。一方、変化領域が存在する場合には、制御部3が調整部5を制御し、変化領域にサンプリング点が含まれるフィールドの実行順序が後位になるように、フィールドの実行順序を調整する。具体的には、図5に示すように、変化領域に対応するサンプリング点を含む第1〜第3フィールドが第4〜第6フィールドよりも後に実行される。これにより、図5(H)に示すように、変化領域については変化後の新しい波形をサンプリングすることができる。
【0028】
また、第1実施形態では、変化領域において波形の微小な変化が生じた場合であってもサンプリングすることができる。これについて説明する。図6は、変化領域の一部が微小変化する場合の例である。この例では、破線で囲まれた領域の波形が時間とともに変化するが、その中の一部が部分的に変化している。このような変化が生じる場合、図7に示すように、従来の等価時間サンプリングでは、微小変化する領域がサンプリング点の間に存在すると(図7(A)〜(G)参照)、取得データにはこのような微小変化は反映されない(図7(H)参照)。
【0029】
そこで、本発明の第1実施形態では、変化領域についてはフィールドのオフセットを調整することによってサンプリングの間隔が短くなるように設定し、微小変化をデータとして取得可能としている。この点について詳細に説明する。
【0030】
図8は、変化領域の一部が微小変化する場合の動作について説明する図である。なお、説明を簡略化するために、この図8の例では、全フィールドのサンプリング中には微小変化の波形(突出している部分)については不変であるとして説明する。
【0031】
対象信号が入力されると、サンプリング部2は、対象信号をサンプリングし制御部3に供給する。制御部3は、サンプリング部2によってサンプリングされたデータを記憶部4に供給して記憶させる。このような処理は、前述の場合と同様にフレームが複数回分取得されるまで繰り返される。複数回(例えば、2回分)のフレームが記憶部4に記憶されると、制御部3は複数のフレームを比較し、変化領域が存在するか否かを判定する。具体的には、前述の場合と同様に各フレームにおいて対応するサンプリング点のデータの差分の自乗値を計算し、当該値が所定の閾値よりも大きい場合には変化領域と判定することができる。
【0032】
そして、変化領域が存在しない場合には、第1〜第6フィールドの順番で(通常の順番で)、かつ、一定のオフセットでサンプリングを実行する。一方、変化領域が存在する場合には、制御部3が調整部5を制御し、変化領域に対応するサンプリング点を含むフィールド同士の間隔が短くなるようにオフセットを調整する。具体的には、変化領域にサンプリング点が存在する第2〜第4フィールドについては、フィールド同士のオフセット量を、通常のτからτ1(<τ)に変更する。なお、それ以外のフィールド(第1、第5、第6フィールド)については、通常と同じオフセットでサンプリングを実行する。この結果、図8(C)〜(E)に示すように、変化領域については、サンプリングの間隔が通常のτよりも短いτ1になることから、図8(H)に示すように、取得データには変化領域の微小変化が反映される。このようにして取得されたデータは、出力信号として出力されるとともに、記憶部4に記憶されて次回のサンプリングにおける変化領域の検出に使用される。
【0033】
以上に説明したように、本発明の第1実施形態によれば、変化領域にサンプリング点が含まれるフィールドの実行の順序を後位に変更することにより、変化後の新しい波形のデータを得ることができる。また、第1実施形態によれば、フィールドのオフセットを調整することで、サンプリングの間隔を狭め、これにより微小変化をデータとして取得することができる。
【0034】
なお、以上の説明では、図5に示すフィールドの実行順序を変更する処理と、図8に示すフィールドの間隔を変更する処理を別々に実行するようにしたが、これらをまとめて実行するようにしてもよい。具体的には、変化領域を検出した場合には、図5に示すように変化領域にサンプリング点が含まれるフィールドの実行順序を後位に設定するとともに、図8に示すようにフィールドの間隔を狭めてサンプリングを実行するようにしてもよい。そのような処理によれば、変化後の新しい波形をサンプリングすることができるとともに、変化領域に生じた微小な変化もサンプリングすることができる。
【0035】
(C)実施形態の第2実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の第2実施形態について説明する。図9は本発明の第2実施形態に係るオシロスコープ10の構成例を示す図である。この図9に示すように、第2実施形態に係るオシロスコープ10は、サンプリング部11、記憶部12、動き検出部13、制御部14、補間部15、および、表示部16を主要な構成要素としている。
【0036】
ここで、サンプリング部11は、例えば、図示しないプローブ等を介して入力された、入力信号(アナログ信号)を制御部14の制御に応じてサンプリングし、デジタルデータに変換して出力する。
【0037】
記憶部12は、動き検出部13から供給されたデジタルデータを記憶するとともに、必要に応じてデータを読み出して動き検出部13に供給する。動き検出部13は、記憶部12に記憶されているデータをフレーム単位で読み出して比較し、変化領域を検出する。制御部14は、動き検出部13によって検出された変化領域を参照してサンプリング部11のサンプリングを制御する。
【0038】
補間部15は、動き検出部13を介して出力されるデータを必要に応じて補間し、表示部16に供給する。表示部16は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成され、補間部15から供給されるデータを波形として表示する。
【0039】
(D)実施形態の第2実施形態の動作の説明
つぎに、第2実施形態の動作について説明する。図10は、第2実施形態の動作を説明するための図である。図10(A)に示す入力信号が図示しないプローブを介してサンプリング部11に入力されると、図2の場合と同様に第1〜第6フィールドの順番でサンプリングを行い、得られたデータを動き検出部13を介してフレーム単位で記憶部12に記憶させる。動き検出部13は、記憶部12に記憶された複数のフレームのデータを読み出して比較することにより、変化領域を検出する。なお、変化領域の検出方法としては、第1実施形態の場合と同様に、フレーム間で対応するデータの差分の自乗値を計算し、得られた値が所定の閾値を超える領域を変化領域と判定することができる。
【0040】
制御部14は、動き検出部13によって検出された変化領域に基づいて、フィールドの実行順序を変更するとともに、変化領域以外についてはサンプリング点の間引きを実行する。図を参照して具体的に説明する。図10の例は、図3と同様の変化領域を有しているので、動き検出部13は、図10(A)において破線で囲まれた領域を変化領域として検出する。制御部14は、動き検出部13の検出結果に基づいて、フィールドの実行順序を調整するとともに、変化領域以外の領域についてはサンプリングの間引きを行う。図10の例では、変化領域にサンプリング点が含まれている第1〜第3フィールドについては実行順序が後位に変更されている。また、変化領域以外についてはサンプリングが1/2の頻度で間引きされ(サンプリング部11によるサンプリングが停止され)、間引きされたサンプリング点については図中において破線の矢印で示されている。
【0041】
補間部15は、動き検出部13から出力されたデータの中で、間引きがされている部分に対して補間処理を実行し、データを補う。例えば、補間部15は、間引きがされたサンプリング点のデータを、その前後等に存在する間引きがされていないデータの平均値から求める。あるいは、ラグランジュ補間またはスプライン補間を用いてデータを補うようにしてもよい。もちろん、これ以外の補間方法を用いてもよい。以上の処理により、取得データとして、図10(H)に黒点で示すデータを取得できるとともに、白丸で示すデータを補間処理によって得ることができる。
【0042】
このようにして得られたデータは、補間部15から表示部16に供給され、表示部16に表示される。なお、表示部16には、サンプリングされた黒点のデータと、補間された白丸のデータが波形として表示される。
【0043】
以上に説明したように、本発明の第2実施形態では、オシロスコープ10において、動き検出部13によって変化領域を検出し、変化領域にサンプリング点が含まれているフィールドについては実行の順番を後位に移動するようにしたので、変化後の新しい波形を表示して観察することができる。また、変化領域以外の領域についてはサンプリングを間引きするようにしたので、サンプリング数を減少させることにより、データ量を少なくして処理速度を向上させることができる。
【0044】
つぎに、図11を参照して第2実施形態において実行される処理の流れについて説明する。図11に示すフローチャートが実行されると、以下のステップが実行される。
【0045】
ステップS10では、制御部14は、サンプリング部11を制御して通常のサンプリングを複数回(例えば、2つのフレーム分)実行させる。具体的には、制御部14は、サンプリング部11を制御して、第1〜第6フィールドの順番にサンプリングを繰り返し実行し、2フレーム分のデータを得る。
【0046】
ステップS11では、記憶部12は動き検出部13を介してサンプリング部11から供給された複数のフレームのデータを記憶する。
【0047】
ステップS12では、動き検出部13は記憶部12に記憶されているデータをフレーム単位で比較し、変化領域を検出する。例えば、図10の例では、破線で囲まれた領域が変化領域として検出される。
【0048】
ステップS13では、制御部14は、ステップS12で検出した変化領域に対応するフィールドを特定する。具体的には、制御部14は、変化領域にサンプリング点が含まれているフィールドを特定する。例えば、図10の例では、破線で囲まれた変化領域にサンプリング点が含まれている第1〜第3フィールドが特定される。
【0049】
ステップS14では、制御部14は、ステップS13で特定した変化領域にサンプリング点が含まれているフィールドの実行順序を後位に変更する。例えば、図10の例では、変化領域にサンプリング点が含まれている第1〜第3フィールドが第4〜第6フィールドの後に移動される。
【0050】
ステップS15では、制御部14は、ステップS13で特定した変化領域以外の領域についてサンプリングの間引きの設定を行う。例えば、図10の例では、変化領域以外の領域については1/2の頻度でサンプリングの間引きが設定される。
【0051】
ステップS16では、制御部14は、ステップS14で定めた実行順序を参照し、所定のフィールドのサンプリング処理を実行する。例えば、図10の例では、第1回目の処理では第4フィールドのサンプリング処理が実行される。なお、サンプリングの際には、1/2の頻度でサンプリングの間引きが実行されるので、間引きがされたサンプリング点についてはサンプリングが実行されない。
【0052】
ステップS17では、記憶部12がステップS16のサンプリングによって得られたデータを記憶する。
【0053】
ステップS18では、全フィールドのサンプリング処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定した場合(ステップS18:Yes)にはステップS19に進み、それ以外の場合(ステップS18:No)にはステップS16に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。ステップS16〜S18の繰り返し処理により、図10の例では、第4〜6および第1〜第3のフィールドのサンプリング処理がこの順序で実行されてサンプリングされたデータが記憶部12に順次格納される。
【0054】
ステップS19では、補間部15は動き検出部13を介して供給されたサンプリングデータに対して補間処理を実行する。具体的には、図10(B)〜(G)において破線の矢印で示されているサンプリング点について、その前後等のサンプリングデータから補間処理を実行し、図10(H)に白丸で示す補間データを得る。より詳細には、サンプリング点の前後のデータに基づいて補間処理を行ったり、あるいは、前後のフレームに基づいて補間処理を行ったりすることができる。もちろん、これ以外の方法でもよい。
【0055】
ステップS20では、ステップS19の補間処理によって補間されたデータを含むサンプリングデータを表示部16に供給して表示する。この結果、表示部16には、例えば、図10(H)に黒丸と白丸で示すデータの双方で示される波形が表示される。
【0056】
ステップS21では、制御部14は、サンプリング処理を終了するか否かを判定し、終了すると判定した場合(ステップS21:Yes)には処理を終了し、それ以外の場合(ステップS21:No)にはステップS12に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。
【0057】
以上のフローチャートの処理により、図10を参照して前述した機能を実現することができる。
【0058】
なお、以上の説明では、第1実施形態で説明したサンプリング間隔を狭める処理については言及していないが、第2実施形態においても同様の処理を行うことが可能である。図12はサンプリング間隔を狭める場合の一例を示す図である。この例では、図6の場合と同様に破線で囲まれた領域が変化領域であり、サンプリング領域内において微小変化が生じている。第2実施形態では、図8の場合と同様にフィールドの間隔が調整されるとともに、フィールドの調整によって生じたサンプリングデータの欠落が補間処理によって補間される。具体的には、図12の例では、変化領域に対応する第2〜4フィールドの間隔が通常よりも狭められているとともに、実行の順番が後位に設定されている。また、第2〜4フィールドの間隔を狭めることによって生じた、図12(H)に白丸で示すサンプリングの欠落が補間処理によって補間される。このような実施形態によれば、フィールドの間隔を狭めることにより生じたサンプリングの欠落については、補間処理によって補間されるので、変化領域については詳細な波形を観察することができるとともに、それ以外の領域についても詳細な波形を観察することが可能になる。
【0059】
(E)実施形態の第3実施形態の構成の説明
つぎに、図13を参照して、本発明の第3実施形態に係る車載レーダ装置の構成例について説明する。図13に示すように、車載レーダ装置30は、演算処理部31、記憶部32、送信部33、送信アンテナ34、受信アンテナ35、受信部36、および、サンプリング部37を有し、車両に搭載され、他の車両、障害物、および、歩行者等のターゲットを検出する。
【0060】
ここで、演算処理部31は、例えば、UWB(Ultra Wide Band)信号を送信するためのパルス信号を生成して送信部33に供給する。また、演算処理部31は、ターゲットによって反射され、サンプリング部37においてサンプリングされてデジタル化されたデータを取得し、取得したデータに対して演算処理を施すことにより、ターゲットの位置および速度等の情報を生成する。また、演算処理部31は、サンプリング部37のサンプリングのタイミングを制御する。
【0061】
記憶部32は、演算処理部31から供給されるデータを記憶し、必要に応じて読み出して演算処理部31に供給する。送信部33は、演算処理部31から供給されるUWB信号等の送信信号の電力を増幅し、送信アンテナ34から送出する。送信アンテナ34は、送信部33から供給される信号を電波としてターゲットに向けて送信する。
【0062】
受信アンテナ35は、送信アンテナ34から送信され、ターゲットによって反射された電波を受信し、受信部36に供給する。受信部36は、受信アンテナ35によって受信された電波を対応する電気信号に変換してサンプリング部37に供給する。サンプリング部37は、受信部36から供給される電気信号を、A/D変換して演算処理部31に供給する。
【0063】
(F)実施形態の第3実施形態の動作の説明
つぎに、第3実施形態の動作について説明する。演算処理部31は所定の周期T(図14(A)参照)毎に送信部33に信号を送信するように要求する。その結果、送信部33は、送信アンテナ34から図14(A)に示すような、例えば、パルス状の送信信号を送信する。送信アンテナ34から送信された送信信号は、例えば、他の車両、歩行者、自転車、障害物等のターゲットによって反射され、受信アンテナ35によって受信される。図14(B)の例では、送信信号は、送信信号の送信から時間T2後に、受信アンテナ35によって受信されている。なお、第3実施形態では、請求項中における「周期性を有する対象信号」とは、送信信号がターゲットによって反射されて受信された受信信号をいう。ターゲットと自車両との相対的な位置関係が一定であれば、受信信号は送信信号に応じた一定の周期性を有するからである。
【0064】
サンプリング部37は、受信部36から供給される信号を、例えば、図14(C)〜(H)に示すように、周期t1で5回サンプリングする第1〜第6フィールド毎にデジタル信号に変換し、演算処理部31に供給する。なお、各フィールドの時間はt2であり、各フィールドの間隔(オフセット)はτとされている。このようなサンプリング処理により、図14の例では、受信信号がサンプリングされ、図14(I)に黒丸で示す取得データが得られる。このようにして取得されたデータは、演算処理部31から記憶部32に供給されてそこに記憶される。なお、第3実施形態では、ターゲットによる反射信号が自車両またはターゲットの移動等によって変化する領域であるので、当該ターゲットによる反射信号を変化領域とする。
【0065】
演算処理部31は、送信部33に対して複数回(例えば、2回または3回)信号を送信させ、その結果として得られる複数のフレームに対応する取得データを記憶部32に記憶させる。つぎに、演算処理部31は、記憶部32に記憶されている複数のフレームの取得データを比較し、変化領域としてのターゲットからの反射信号を特定する。図14の例では、時間T2後に受信された反射信号に対応するデータが特定される。
【0066】
つぎに、演算処理部31は、図15(C)〜(H)に示すように、変化領域にサンプリング点が含まれているフィールドを特定し、当該フィールドおよびその前後のフィールドを実行する順番を後位に設定するとともに、これらのフィールドの間隔を狭く設定する。図15の例では、変化領域にサンプリング点が含まれている第2フィールドとその前後のフィールドである第1および第3フィールドが実行される順番が後位に設定されるとともに、第1〜第3フィールドの間隔が狭くなるように設定されている。
【0067】
このようにターゲットに対応するフィールドを実行する順番を後位に設定することで、1フレームのサンプリング処理にターゲットと自車両との相対的な距離が変化した場合であっても、最新の状態におけるターゲットのサンプリングデータを得ることができる。また、フィールドの間隔を狭く設定することにより、ターゲットからの反射信号を高い精度でサンプリングすることができる。なお、図14,15の例では、説明を簡略化するために、1つのフィールドにおけるサンプリング回数を5回とし、また1つのフレームが6つのフィールドによって構成されるようにしたが、実際には、例えば、1つフレームおけるサンプリング回数を15回とし、また1つのフレームが10のフィールドによって構成される。そのような場合には、1つのフレームを実行するために多くの時間を要するので、途中でターゲットが移動した場合でも適切にサンプリングすることができる。
【0068】
つぎに、図16を参照して第3実施形態において実行される処理の流れについて説明する。図16に示すフローチャートが実行されると、以下のステップが実行される。
【0069】
ステップS30では、演算処理部31は、送信部33を制御して送信信号を送信させるとともに、受信部36によって反射信号を受信させ、反射信号に対する通常のサンプリング処理を複数回(例えば、2回または3回)サンプリング部37に実行させる。具体的には、演算処理部31は、送信部33を制御して図14(A)に示す送信信号を送信させるとともに、サンプリング部37を制御して、第1〜第6フィールドの順番にサンプリングを繰り返し実行させる。
【0070】
ステップS31では、演算処理部31は、サンプリング部37から供給された複数のフレームのデータを記憶部32に供給して記憶させる。この結果、記憶部32には複数のフレームに対応するサンプリングデータが記憶される。
【0071】
ステップS32では、演算処理部31は、記憶部32に記憶されているデータをフレーム単位で比較し、ターゲットを検出する。例えば、図14の例では、送信信号の送信後に時間T2が経過した後にターゲットで反射されて受信された信号が検出される。
【0072】
ステップS33では、演算処理部31は、ステップS32で検出したターゲットに対応するフィールドを特定する。具体的には、演算処理部31は、ターゲットにサンプリング点が含まれているフィールドとその前後のフィールドを特定する。例えば、図14の例では、ターゲットからの反射信号にサンプリング点が含まれている第2フィールドとその前後の第1および第3フィールドが特定される。
【0073】
ステップS34では、演算処理部31は、ステップS33で特定したフィールドの実行順序を後位に変更する。例えば、図14の例では、図15に示すように、第1〜第3フィールドが第4〜第6フィールドの後に移動される。
【0074】
ステップS35では、演算処理部31は、ステップS33で特定したフィールドのオフセットを調整する。例えば、図14の例では、第1〜第3のフィールドの間隔を狭めるように設定がされる。
【0075】
ステップS36では、演算処理部31は、ステップS34で定めた実行順序およびステップS35で定めたオフセットを参照し、所定のフィールドのサンプリング処理を実行する。例えば、図14の例では、1回目の処理では第4フィールドのサンプリング処理が実行される。
【0076】
ステップS37では、演算処理部31は、ステップS36のサンプリングによって得られた1フィールド分のデータを記憶部32に記憶させる。
【0077】
ステップS38では、演算処理部31は、全フィールドのサンプリング処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定した場合(ステップS38:Yes)にはステップS39に進み、それ以外の場合(ステップS38:No)にはステップS36に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。ステップS36〜S38の繰り返し処理により、図15の例では、第4〜6および第1〜3のフィールドのサンプリング処理がこの順序で実行され、得られたデータが記憶部32に順次格納される。
【0078】
ステップS39では、ステップS37の処理でサンプリングされて記憶部32に格納されているデータを出力する。
【0079】
ステップS40では、演算処理部31は、観測処理を終了するか否かを判定し、終了すると判定した場合(ステップS40:Yes)には処理を終了し、それ以外の場合(ステップS40:No)にはステップS32に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。
【0080】
以上のフローチャートの処理により、図14,15を参照して前述した機能を実現することができる。
【0081】
(G)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の各実施形態では、それぞれ5つのサンプリング点を有する第1〜第6の6つのフィールドによって対象信号をサンプリングするようにしたが、これ以外の組み合わせであってもよいことは言うまでもない。
【0082】
また、以上の各実施形態では、変化領域またはターゲットがひとつの場合を例に挙げて説明したが、複数であってもよい。例えば、変化領域が複数存在する場合には、当該複数の変化領域のそれぞれにサンプリング点が含まれているフィールドを、変化領域単位で後位に移動させればよい。具体的には、第1変化領域と第2変化領域の2つが存在し、第1変化領域にサンプリング点が含まれるフィールドが第1および第2フィールドで、第2変化領域にサンプリング点が含まれるフィールドが第3および第4フィールドである場合には、第1、第2、第3、および、第4フィールドをこの順で後位に移動させることができる。なお、第2変化領域よりも第1変化領域の変化が時間的に遅く生じる場合には、第3、第4、第1、および、第2フィールドの順に後位に移動させてもよい。もちろん、波形の変化の時間的な先後に応じて、各変化領域におけるフィールドの順番を変更してもよい。具体的には、第3および第4フィールドの順番で実行するのではなく、第4および第3フィールドの順番で実行するようにしてもよい。
【0083】
また、複数の変化領域が存在する場合、当該複数の領域にサンプリング点が含まれているフィールドの間隔を狭めるようにすればよい。第1変化領域と第2変化領域の2つが存在する前述の例では、第1および第2フィールドの間隔を狭めるとともに、第3および第4フィールドの間隔を狭めることができる。
【0084】
また、以上の各実施形態では、フィールドの間隔を狭める場合、通常の間隔τをτ1(<τ)に一律に設定するようにしたが、例えば、変化領域に含まれている信号の変化の周期に応じて間隔を可変するようにしてもよい。具体的には、変化領域に含まれている信号の周期が短い場合、その変化領域にはより微小な変化が生じていると考えられるので、短い周期の信号が含まれている場合には狭める間隔をより小さくすることができる。可変で狭める方法の具体例としては、例えば、周波数に応じて段階的に狭める方法がある。また、複数の変化領域が存在する場合には、それぞれの変化領域に含まれている信号の周期が短い順に優先順位を与え、優先順位が高い順に間隔を狭めるようにしてもよい。例えば、第1変化領域および第2変化領域が存在する場合に、第1変化領域の信号の周期が第2変化領域よりも短い場合には、第1変化領域の優先順位を高く設定し、第1変化領域のフィールドの間隔を第2変化領域のフィールドよりも狭く設定するようにしてもよい。あるいは、第1変化領域のみの間隔を狭めて、第2領域についてはそのままとしてもよい。
【0085】
また、以上の各実施形態では、微小変化を検出する方法としては、変化領域に微小変化が含まれていると仮定し、変化領域を検出することで微小変化を検出するようにした。しかしながら、例えば、図11のステップS10においてサンプリングする際に、フィールドの間隔を狭く設定してサンプリングするようにしてもよい。具体的には、第1回目のサンプリングでは、図2の第1〜6フィールドの間隔τを半分のτ/2に設定してサンプリングを行う。これにより、図2の第1フィールドのt1の前半の波形がτ/2の周期でサンプリングされる。つぎに、第2回目のサンプリングでは、第1フィールドのサンプリング開始をt1/2だけ時間的に遅らせて開始し、フィールドの間隔をτ/2に設定してサンプリングする。そしてこれら2回分のフレームのデータを重ねることにより、半分の周期でサンプリングされたデータを得ることができるので、微小変化をより確実に検出することができる。また、必要に応じて、例えば、τ/n(n≧3)の間隔でサンプリングするとともに、n回分のフレームのサンプリングを実行することにより、さらに詳細なデータを得ることもできる。
【0086】
また、以上の各実施形態では、ステップS10またはステップS30において変化領域を特定するためのサンプリングを行う場合、第1〜6フィールドの順番にサンプリングを行うようにしたが、サンプリング毎にフィールドの実行順序を変更するようにしてもよい。そのような実施形態によれば、フレームの周期と略同様に変化する変化領域を確実に検出することができる。
【符号の説明】
【0087】
1 等価時間サンプリング装置
2 サンプリング部(サンプリング手段)
3 制御部(検出手段)
4 記憶部
5 調整部(調整手段)
10 オシロスコープ
11 サンプリング部(サンプリング手段)
12 記憶部
13 動き検出部(検出手段)
14 制御部(調整手段)
15 補間部
16 表示部
30 車載レーダ装置
31 演算処理部(検出手段、調整手段)
32 記憶部
33 送信部
34 送信アンテナ
35 受信アンテナ
36 受信部
37 サンプリング部(サンプリング手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周期性を有する対象信号を等価時間サンプリング方式に基づいてサンプリングする等価時間サンプリング装置において、
前記対象信号の周期に対応する一定期間に亘って前記対象信号を所定の間隔でサンプリングするとともに、当該一定期間のサンプリングをフィールドとした場合に、当該フィールドを複数回実行するサンプリング手段と、
前記対象信号において変化する領域を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記サンプリング手段を制御し、前記変化する領域に対応する前記フィールドの開始のタイミングを調整する調整手段と、
を有することを特徴とする等価時間サンプリング装置。
【請求項2】
前記調整手段は、前記変化する領域に対応するサンプリング点を有する前記フィールドの実行の順序が後位になるように調整することを特徴とする請求項1に記載の等価時間サンプリング装置。
【請求項3】
前記調整手段は、前記変化する領域に対応するサンプリング点同士の間隔が狭くなるように前記フィールドの開始のタイミングを調整することを特徴とする請求項1または2に記載の等価時間サンプリング装置。
【請求項4】
前記フィールドが複数回実行されて得られるデータをフレームとした場合に、前記検出手段は、複数のフレームのサンプリングデータを比較することにより、前記対象信号において変化する領域を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の等価時間サンプリング装置。
【請求項5】
前記検出手段によって検出された変化する領域以外の領域については、前記対象信号をサンプリングする周期を、変化する領域に比較して長く設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の等価時間サンプリング装置。
【請求項6】
前記サンプリング点間のデータを補間する補間手段を有することを特徴とする請求項3または5に記載の等価時間サンプリング装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載された等価サンプリング装置によってサンプリングされた対象信号に関する情報を表示するオシロスコープ。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載された等価サンプリング装置によってターゲットから反射された信号をサンプリングし、ターゲットに関する情報を取得するレーダ装置。
【請求項9】
周期性を有する対象信号を等価時間サンプリング方式に基づいてサンプリングする等価時間サンプリング方法において、
前記対象信号の周期に対応する一定期間に亘って前記対象信号を所定の間隔でサンプリングするとともに、当該一定期間のサンプリングをフィールドとした場合に、当該フィールドを複数回実行するサンプリングステップと、
前記対象信号において変化する領域を検出する検出ステップと、
前記検出ステップの検出結果に基づいて、前記サンプリングステップを制御し、前記変化する領域に対応する前記フィールドの開始のタイミングを調整する調整ステップと、
を有することを特徴とする等価時間サンプリング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−72833(P2013−72833A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213977(P2011−213977)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【出願人】(391045897)古河AS株式会社 (571)
【Fターム(参考)】