説明

筋萎縮性側索硬化症の予防および治療用医薬組成物

【課題】筋萎縮性側索硬化症の予防または治療薬の提供。
【解決手段】下記式(1):


(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、トリフルオロメチル基、C1-C4アルキル基などを示し;R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4アルコキシ−カルボニル基、5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、カルボキシ置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、C1-C4アルコキシ−カルボニル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基などを示す。)で表される1,3-ジフェニル尿素誘導体もしくはその薬学的に許容し得る塩、またはマルチキナーゼ阻害剤を含有する筋萎縮性側索硬化症の予防または治療剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筋萎縮性側索硬化症の予防または治療用医薬組成物に関する。より詳細には、本発明は、1,3-ジフェニル尿素誘導体またはマルチキナーゼ阻害薬を含有する筋萎縮性側索硬化症の予防または治療用医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
筋萎縮性側索硬化症 (以下、ALS) は中年以降に発症し、骨格筋の進行性麻痺をきたす予後不良な運動ニューロン疾患であり、厚生労働省の特定疾患治療研究対象疾患に指定されている。ALS の約 90% 以上は孤発性であり原因は不明である。残り 10% は家族性で、原因として Cu/Zn superoxide dismutase (SOD1) 遺伝子の点突然変異により、変異 SOD1 が新たに獲得した細胞毒性が運動ニューロン死を引き起こすとする (gain-of-toxic function) 説が有力である(非特許文献1)。
【0003】
現在、ALS 治療薬として販売されているのは、グルタミン酸受容体のアンタゴニストであってグルタミン酸抑制作用のあるリルゾール (リルテックTM, アベンティス) のみである(特許文献1)。
【0004】
近年、Yamanakaらは、ヒトの皮膚由来線維芽細胞に4遺伝子を導入することにより、iPS細胞を樹立することに成功した(特許文献2、非特許文献2)。同様に、Thomsonらのグループは、Klf4とc-Mycの代わりにNanogとLin28を使用してヒトiPS細胞を作製した(特許文献3、非特許文献3)。このようにして得られるiPS細胞は、治療対象となる患者由来の細胞を用いて作製された後、各組織の細胞へと分化させることができるため、in vitroで病態の再現をすることが可能と考えられている。実際、上記の方法で、ALS患者由来のiPS細胞が作製され、神経細胞への分化誘導が成功している(非特許文献4)。そこで、ALS患者由来のiPS細胞から誘導された神経細胞を用いて有力な治療薬のスクリーニングが行われている。
【0005】
ソラフェニブは、IUPAC命名法によれば、4-(4-{3-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]ウレイド}フェノキシ)-N2-メチルピリミジン-2-カルボキシアミド・4-メチルベンゼンスルホン酸で示される1,3-ジフェニル尿素誘導体化合物であり(特許文献4)、Raf1をはじめ、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)-2,-3、Flt3、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)-b、c-kit等のキナーゼを阻害するマルチキナーゼ阻害薬として知られ、進行腎細胞がん治療薬として使用されている(非特許文献5)。しかしながら、ALSに対する効果については全く知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】AU 666150 B2
【特許文献2】WO 2007/069666 A1
【特許文献3】WO 2008/118820 A2
【特許文献4】WO 2000/041698
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Bruijn, L.I. et al., Annu. Rev. Neurosci., 27: 723-749 (2004)
【非特許文献2】Takahashi, K. et al., Cell, 131: 861-872 (2007)
【非特許文献3】Yu, J. et al., Science, 318: 917-1920 (2007)
【非特許文献4】Dimos, J.T. et al., Science, 321: 1218-21 (2008)
【非特許文献5】Gollob, J.A. et al., Semin. Oncol., 33: 392-406 (2006)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の予防または治療用医薬組成物を提供することである。したがって、本発明の課題は、ALSの予防または治療に有用な医薬組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、まずALS患者由来の線維芽細胞から人工多能性幹細胞(iPS細胞)を樹立し、アストロサイトへ分化誘導を行った。ここで、SOD1の発現量に着目し、得られたアストロサイトと試験化合物を接触させ、その発現量を低下させる化合物をスクリーニングした。すると、1,3-ジフェニル尿素誘導体がSOD1の発現量を低下させることが確認された。続いて、1,3-ジフェニル尿素誘導体としてマルチキナーゼ阻害薬であるソラフェニブを用いたところ、同様にSOD1の発現量を低下させることが確認された。
以上の結果から、本発明者らは、1,3-ジフェニル尿素誘導体またはマルチキナーゼ阻害薬がALSの予防または治療に有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 式(1):
【0011】
【化1】

【0012】
(式中、
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、トリフルオロメチル基、C1-C4アルキル基またはC1-C4アルコキシ基
を示し;
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4アルコキシ−カルボニル基、5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、カルボキシ置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、C1-C4アルコキシ−カルボニル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、C1-C4アルキル−カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、アリールオキシ基、カルボキシ置換アリールオキシ基、C1-C4アルキル−カルボニル置換アリールオキシ基、カルバモイル置換アリールオキシ基、またはC1-C4アルキル−カルバモイル置換アリールオキシ基を示す。)
で表される1,3-ジフェニル尿素誘導体またはその薬学的に許容し得る塩を含有する筋萎縮性側索硬化症の予防または治療剤。
[2] R1およびR2が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子またはトリフルオロメチル基であり、かつR3およびR4が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、またはC1-C4アルキル−カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基である、[1]に記載の剤。
[3] 1,3-ジフェニル尿素誘導体が、式(2):
【0013】
【化2】

【0014】
で表される化合物である、[1]に記載の剤。
[4] 1,3-ジフェニル尿素誘導体が、式(3):
【0015】
【化3】

【0016】
で表される化合物である、[1]に記載の剤。
[5] 1,3-ジフェニル尿素誘導体が、式(4):
【0017】
【化4】

【0018】
で表される化合物である、[1]に記載の剤。
[6] マルチキナーゼ阻害薬を含有する筋萎縮性側索硬化症の予防または治療剤。
[7] マルチキナーゼ阻害薬が、Raf1阻害効果を有するマルチキナーゼ阻害薬である、[6]に記載の剤。
[8] マルチキナーゼ阻害薬が、ソラフェニブである、[6]に記載の剤。
[9] 筋萎縮性側索硬化症が、家族性筋萎縮性側索硬化症である、[1]または[6]に記載の剤。
[10] 家族性筋萎縮性側索硬化症が、SOD1遺伝子変異を伴うものである、[9]に記載の剤。
[11] SOD1遺伝子変異が該遺伝子産物のSOD活性を消失させないものである、[10]に記載の剤。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、1,3-ジフェニル尿素誘導体またはマルチキナーゼ阻害薬はSOD1遺伝子の発現量を低下させるので、ALS予防または治療用に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1Aは、SOD1分泌型ルシフェラーゼレポーターヒトニューログリオーマH4細胞へUrea, N-(3-fluorophenyl)-N'-[4-(trifluoromethyl)phenyl](UFTP)(0μM、1.25μM、2.5μM、5.0μM、10.0μM、20.0μM、40.0μMまたは80.0μM)を添加した時のルシフェラーゼ活性を示す。図1Bは、ヒトニューログリオーマH4細胞へUFTP(0μM、2.5μM、5.0μM、10.0μM、20.0μMまたは40.0μM)を添加した時のSOD1に対するELISA測定の結果を示す。図1Cは、ヒトニューログリオーマH4細胞へUFTP(0μM、10.0μM、20.0μMまたは40.0μM)を添加した時のWST-1アッセイの結果を示す。
【図2】図2Aは、SOD1分泌型ルシフェラーゼレポーターヒトニューログリオーマH4細胞へUrea, N-(3-chlorophenyl)-N'-[4-(trifluoromethyl)phenyl](UCTP)(0μM、1.25μM、2.5μM、5.0μM、10.0μM、20.0μM、40.0μMまたは80.0μM)を添加した時のルシフェラーゼ活性を示す。図2Bは、ヒトニューログリオーマH4細胞へUCTP(0μM、2.5μM、5.0μM、10.0μM、20.0μMまたは40.0μM)を添加した時のSOD1に対するELISA測定の結果を示す。図2Cは、ヒトニューログリオーマH4細胞へUCTP(0μM、10.0μM、20.0μMまたは40.0μM)を添加した時のWST-1アッセイの結果を示す。
【図3】図3Aは、SOD1分泌型ルシフェラーゼレポーターヒトニューログリオーマH4細胞へsorafenib tosylate(0μM、1.25μM、2.5μM、5.0μM、10.0μM、20.0μM、40.0μMまたは80.0μM)を添加した時のルシフェラーゼ活性を示す。図3Bは、ヒトニューログリオーマH4細胞へsorafenib tosylate(0μM、2.5μM、5.0μM、10.0μM、20.0μMまたは40.0μM)を添加した時のSOD1に対するELISA測定の結果を示す。図3Cは、ヒトニューログリオーマH4細胞へsorafenib tosylate(0μM、1.25μM、2.5μM、5.0μM、10.0μM、20.0μM、40.0μMまたは80.0μM)を添加した時のWST-1アッセイの結果を示す。図3Dは、ヒトiPS細胞から分化誘導したアストロサイトへ基剤のみ(0.5% DMSO; veh)、sorafenib tosylate(1.0μM、3.0μM、10.0μMまたは30.0μM)、あるいはCycloheximide(CHX)(10μg/ml)を添加したときの細胞内SOD1の発現量をwestern blot法により測定した結果を示す。β-actinは内部標準として用いた。
【図4】図4は、sorafenib投与後のSOD1変異マウスの脊髄中の細胞におけるヒト(hSOD1)およびマウス(mSOD1)のSOD1のβ-actinに対する相対mRNA発現量を示す。図中「+」はsorafenib投与群における発現量を示し、「-」は対照群の発現量を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、1,3-ジフェニル尿素誘導体またはマルチキナーゼ阻害薬を含む筋萎縮性側索硬化症(ALS)の予防または治療のための医薬組成物を提供する。
【0022】
本発明において、治療対象となる筋萎縮性側索硬化症は、家族性の筋萎縮性側索硬化症を対象とすることが望ましい。さらに好ましい態様として、SOD1変異を有する家族性の筋萎縮性側索硬化症が対象であり、例えば、SOD1遺伝子変異が、該遺伝子産物のSOD活性を消失させない場合である。前記SOD活性を消失させないSOD1遺伝子変異として、SOD1のmRNAにおける4番目のエキソン(mRNA中308〜505)における変異、詳細には、106番目のロイシンが変換される変異、好ましくは該ロイシンが他のアミノ酸、好ましくはバリンに置換される変異が例示される。
【0023】
本発明におけるALS予防・治療剤の有効成分は、式(1)で表される1,3-ジフェニル尿素誘導体である。
【0024】
【化5】

【0025】
式中、
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、トリフルオロメチル基、C1-C4アルキル基またはC1-C4アルコキシ基を示し;
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4アルコキシ−カルボニル基、5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、カルボキシ置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、C1-C4アルコキシ−カルボニル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、C1-C4アルキル−カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、アリールオキシ基、カルボキシ置換アリールオキシ基、C1-C4アルキル−カルボニル置換アリールオキシ基、カルバモイル置換アリールオキシ基、またはC1-C4アルキル−カルバモイル置換アリールオキシ基を示す。
【0026】
本明細書中、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。好適には、フッ素原子または塩素原子である。
【0027】
本明細書中、C1-C4アルキル基とは、炭素数1〜4個の直鎖状または分枝鎖状の飽和炭化水素基、即ち、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチルまたはtert-ブチルを意味する。
【0028】
本明細書中、C1-C4アルコキシ基とは、C1-C4アルキル基が結合した−O−、即ち、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec-ブトキシ、イソブトキシまたはtert-ブトキシを意味する。
【0029】
本明細書中、C1-C4アルコキシ−カルボニル基とは、C1-C4アルコキシ基が結合した−CO−、即ち、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルまたはtert-ブトキシカルボニルを意味する。
【0030】
本明細書中、5員環もしくは6員環ヘテロアリール基とは、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子(酸化されていてもよい)から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5員環もしくは6員環の芳香族基を意味し、好適な具体例として、ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル等が挙げられる。
【0031】
本明細書中、5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基とは、5員環もしくは6員環ヘテロアリール基が結合した−O−を意味し、好適な具体例として、ピロリルオキシ、フリルオキシ、チエニルオキシ、イミダゾリルオキシ、オキサゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、ピラゾリルオキシ、イソオキサゾリルオキシ、イソチアゾリルオキシ、ピリジルオキシ、ピリダジニルオキシ、ピリミジニルオキシ、ピラジニルオキシ等が挙げられる。
【0032】
本明細書中、カルボキシ置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基とは、5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基の5員環もしくは6員環ヘテロアリール環の置換可能な位置にカルボキシ基が置換した基を意味し、好適な具体例として、カルボキシピロリルオキシ(例えば2-カルボキシ-4-ピロリルオキシ等)、カルボキシフリルオキシ(例えば2-カルボキシ-4-フリルオキシ等)、カルボキシチエニルオキシ(例えば2-カルボキシ-4-チエニルオキシ等)、カルボキシイミダゾリルオキシ(例えば2-カルボキシ-4-イミダゾリルオキシ等)、カルボキシオキサゾリルオキシ(例えば2-カルボキシ-4-オキサゾリルオキシ等)、カルボキシチアゾリルオキシ(例えば2-カルボキシ-4-チアゾリルオキシ等)、カルボキシピラゾリルオキシ(例えば3-カルボキシ-5-ピラゾリルオキシ等)、カルボキシイソオキサゾリルオキシ(例えば3-カルボキシ-5-イソオキサゾリルオキシ等)、カルボキシイソチアゾリルオキシ(例えば3-カルボキシ-5-イソチアゾリルオキシ等)、カルボキシピリジルオキシ(例えば2-カルボキシ-4-ピリジルオキシ等)、カルボキシピリダジニルオキシ(例えば3-カルボキシ-5-ピリダジニルオキシ等)、カルボキシピリミジニルオキシ(例えば2-カルボキシ-4-ピリミジニルオキシ等)、カルボキシピラジニルオキシ(例えば2-カルボキシ-6-ピラジニルオキシ等)等が挙げられる。
【0033】
本明細書中、C1-C4アルコキシ−カルボニル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基とは、5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基の5員環もしくは6員環ヘテロアリール環の置換可能な位置にC1-C4アルコキシ−カルボニル基が置換した基を意味し、好適な具体例として、
メトキシカルボニルピロリルオキシ(例えば2-メトキシカルボニル-4-ピロリルオキシ等)、エトキシカルボニルピロリルオキシ(例えば2-エトキシカルボニル-4-ピロリルオキシ等)、プロポキシカルボニルピロリルオキシ(例えば2-プロポキシカルボニル-4-ピロリルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルピロリルオキシ(例えば2-イソプロポキシカルボニル-4-ピロリルオキシ等)、ブトキシカルボニルピロリルオキシ(例えば2-ブトキシカルボニル-4-ピロリルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルピロリルオキシ(例えば2-sec-ブトキシカルボニル-4-ピロリルオキシ等)、イソブトキシカルボニルピロリルオキシ(例えば2-イソブトキシカルボニル-4-ピロリルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルピロリルオキシ(例えば2-tert-ブトキシカルボニル-4-ピロリルオキシ等);
メトキシカルボニルフリルオキシ(例えば2-メトキシカルボニル-4-フリルオキシ等)、エトキシカルボニルフリルオキシ(例えば2-エトキシカルボニル-4-フリルオキシ等)、プロポキシカルボニルフリルオキシ(例えば2-プロポキシカルボニル-4-フリルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルフリルオキシ(例えば2-イソプロポキシカルボニル-4-フリルオキシ等)、ブトキシカルボニルフリルオキシ(例えば2-ブトキシカルボニル-4-フリルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルフリルオキシ(例えば2-sec-ブトキシカルボニル-4-フリルオキシ等)、イソブトキシカルボニルフリルオキシ(例えば2-イソブトキシカルボニル-4-フリルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルフリルオキシ(例えば2-tert-ブトキシカルボニル-4-フリルオキシ等);
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メトキシカルボニルピラゾリルオキシ(例えば3-メトキシカルボニル-5-ピラゾリルオキシ等)、エトキシカルボニルピラゾリルオキシ(例えば3-エトキシカルボニル-5-ピラゾリルオキシ等)、プロポキシカルボニルピラゾリルオキシ(例えば3-プロポキシカルボニル-5-ピラゾリルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルピラゾリルオキシ(例えば3-イソプロポキシカルボニル-5-ピラゾリルオキシ等)、ブトキシカルボニルピラゾリルオキシ(例えば3-ブトキシカルボニル-5-ピラゾリルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルピラゾリルオキシ(例えば3-sec-ブトキシカルボニル-5-ピラゾリルオキシ等)、イソブトキシカルボニルピラゾリルオキシ(例えば3-イソブトキシカルボニル-5-ピラゾリルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルピラゾリルオキシ(例えば3-tert-ブトキシカルボニル-5-ピラゾリルオキシ等);
メトキシカルボニルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-メトキシカルボニル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、エトキシカルボニルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-エトキシカルボニル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、プロポキシカルボニルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-プロポキシカルボニル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-イソプロポキシカルボニル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、ブトキシカルボニルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-ブトキシカルボニル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-sec-ブトキシカルボニル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、イソブトキシカルボニルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-イソブトキシカルボニル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-tert-ブトキシカルボニル-5-イソオキサゾリルオキシ等);
メトキシカルボニルイソチアゾリルオキシ(例えば3-メトキシカルボニル-5-イソチアゾリルオキシ等)、エトキシカルボニルイソチアゾリルオキシ(例えば3-エトキシカルボニル-5-イソチアゾリルオキシ等)、プロポキシカルボニルイソチアゾリルオキシ(例えば3-プロポキシカルボニル-5-イソチアゾリルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルイソチアゾリルオキシ(例えば3-イソプロポキシカルボニル-5-イソチアゾリルオキシ等)、ブトキシカルボニルイソチアゾリルオキシ(例えば3-ブトキシカルボニル-5-イソチアゾリルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルイソチアゾリルオキシ(例えば3-sec-ブトキシカルボニル-5-イソチアゾリルオキシ等)、イソブトキシカルボニルイソチアゾリルオキシ(例えば3-イソブトキシカルボニル-5-イソチアゾリルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルイソチアゾリルオキシ(例えば3-tert-ブトキシカルボニル-5-イソチアゾリルオキシ等);
メトキシカルボニルピリジルオキシ(例えば2-メトキシカルボニル-4-ピリジルオキシ等)、エトキシカルボニルピリジルオキシ(例えば2-エトキシカルボニル-4-ピリジルオキシ等)、プロポキシカルボニルピリジルオキシ(例えば2-プロポキシカルボニル-4-ピリジルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルピリジルオキシ(例えば2-イソプロポキシカルボニル-4-ピリジルオキシ等)、ブトキシカルボニルピリジルオキシ(例えば2-ブトキシカルボニル-4-ピリジルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルピリジルオキシ(例えば2-sec-ブトキシカルボニル-4-ピリジルオキシ等)、イソブトキシカルボニルピリジルオキシ(例えば2-イソブトキシカルボニル-4-ピリジルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルピリジルオキシ(例えば2-tert-ブトキシカルボニル-4-ピリジルオキシ等);
メトキシカルボニルピリダジニルオキシ(例えば3-メトキシカルボニル-5-ピリダジニルオキシ等)、エトキシカルボニルピリダジニルオキシ(例えば3-エトキシカルボニル-5-ピリダジニルオキシ等)、プロポキシカルボニルピリダジニルオキシ(例えば3-プロポキシカルボニル-5-ピリダジニルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルピリダジニルオキシ(例えば3-イソプロポキシカルボニル-5-ピリダジニルオキシ等)、ブトキシカルボニルピリダジニルオキシ(例えば3-ブトキシカルボニル-5-ピリダジニルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルピリダジニルオキシ(例えば3-sec-ブトキシカルボニル-5-ピリダジニルオキシ等)、イソブトキシカルボニルピリダジニルオキシ(例えば3-イソブトキシカルボニル-5-ピリダジニルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルピリダジニルオキシ(例えば3-tert-ブトキシカルボニル-5-ピリダジニルオキシ等);
メトキシカルボニルピリミジニルオキシ(例えば2-メトキシカルボニル-4-ピリミジニルオキシ等)、エトキシカルボニルピリミジニルオキシ(例えば2-エトキシカルボニル-4-ピリミジニルオキシ等)、プロポキシカルボニルピリミジニルオキシ(例えば2-プロポキシカルボニル-4-ピリミジニルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルピリミジニルオキシ(例えば2-イソプロポキシカルボニル-4-ピリミジニルオキシ等)、ブトキシカルボニルピリミジニルオキシ(例えば2-ブトキシカルボニル-4-ピリミジニルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルピリミジニルオキシ(例えば2-sec-ブトキシカルボニル-4-ピリミジニルオキシ等)、イソブトキシカルボニルピリミジニルオキシ(例えば2-イソブトキシカルボニル-4-ピリミジニルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルピリミジニルオキシ(例えば2-tert-ブトキシカルボニル-4-ピリミジニルオキシ等);
メトキシカルボニルピラジニルオキシ(例えば2-メトキシカルボニル-6-ピラジニルオキシ等)、エトキシカルボニルピラジニルオキシ(例えば2-エトキシカルボニル-6-ピラジニルオキシ等)、プロポキシカルボニルピラジニルオキシ(例えば2-プロポキシカルボニル-6-ピラジニルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルピラジニルオキシ(例えば2-イソプロポキシカルボニル-6-ピラジニルオキシ等)、ブトキシカルボニルピラジニルオキシ(例えば2-ブトキシカルボニル-6-ピラジニルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルピラジニルオキシ(例えば2-sec-ブトキシカルボニル-6-ピラジニルオキシ等)、イソブトキシカルボニルピラジニルオキシ(例えば2-イソブトキシカルボニル-6-ピラジニルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルピラジニルオキシ(例えば2-tert-ブトキシカルボニル-6-ピラジニルオキシ等);
等が挙げられる。
【0034】
本明細書中、カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基とは、5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基の5員環もしくは6員環ヘテロアリール環の置換可能な位置にカルバモイル基が置換した基を意味し、好適な具体例として、カルバモイルピロリルオキシ(例えば2-カルバモイル-4-ピロリルオキシ等)、カルバモイルフリルオキシ(例えば2-カルバモイル-4-フリルオキシ等)、カルバモイルチエニルオキシ(例えば2-カルバモイル-4-チエニルオキシ等)、カルバモイルイミダゾリルオキシ(例えば2-カルバモイル-4-イミダゾリルオキシ等)、カルバモイルオキサゾリルオキシ(例えば2-カルバモイル-4-オキサゾリルオキシ等)、カルバモイルチアゾリルオキシ(例えば2-カルバモイル-4-チアゾリルオキシ等)、カルバモイルピラゾリルオキシ(例えば3-カルバモイル-5-ピラゾリルオキシ等)、カルバモイルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-カルバモイル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、カルバモイルイソチアゾリルオキシ(例えば3-カルバモイル-5-イソチアゾリルオキシ等)、カルバモイルピリジルオキシ(例えば2-カルバモイル-4-ピリジルオキシ等)、カルバモイルピリダジニルオキシ(例えば3-カルバモイル-5-ピリダジニルオキシ等)、カルバモイルピリミジニルオキシ(例えば2-カルバモイル-4-ピリミジニルオキシ等)、カルバモイルピラジニルオキシ(例えば2-カルバモイル-6-ピラジニルオキシ等)等が挙げられる。
【0035】
本明細書中、C1-C4アルキル−カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基とは、5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基の5員環もしくは6員環ヘテロアリール環の置換可能な位置にC1-C4アルキル−カルバモイル基が置換した基を意味し、好適な具体例として、
メチルカルバモイルピロリルオキシ(例えば2-メチルカルバモイル-4-ピロリルオキシ等)、エチルカルバモイルピロリルオキシ(例えば2-エチルカルバモイル-4-ピロリルオキシ等)、プロピルカルバモイルピロリルオキシ(例えば2-プロピルカルバモイル-4-ピロリルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルピロリルオキシ(例えば2-イソプロピルカルバモイル-4-ピロリルオキシ等)、ブチルカルバモイルピロリルオキシ(例えば2-ブチルカルバモイル-4-ピロリルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルピロリルオキシ(例えば2-sec-ブチルカルバモイル-4-ピロリルオキシ等)、イソブチルカルバモイルピロリルオキシ(例えば2-イソブチルカルバモイル-4-ピロリルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルピロリルオキシ(例えば2-tert-ブチルカルバモイル-4-ピロリルオキシ等);
メチルカルバモイルフリルオキシ(例えば2-メチルカルバモイル-4-フリルオキシ等)、エチルカルバモイルフリルオキシ(例えば2-エチルカルバモイル-4-フリルオキシ等)、プロピルカルバモイルフリルオキシ(例えば2-プロピルカルバモイル-4-フリルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルフリルオキシ(例えば2-イソプロピルカルバモイル-4-フリルオキシ等)、ブチルカルバモイルフリルオキシ(例えば2-ブチルカルバモイル-4-フリルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルフリルオキシ(例えば2-sec-ブチルカルバモイル-4-フリルオキシ等)、イソブチルカルバモイルフリルオキシ(例えば2-イソブチルカルバモイル-4-フリルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルフリルオキシ(例えば2-tert-ブチルカルバモイル-4-フリルオキシ等);
メチルカルバモイルチエニルオキシ(例えば2-メチルカルバモイル-4-チエニルオキシ等)、エチルカルバモイルチエニルオキシ(例えば2-エチルカルバモイル-4-チエニルオキシ等)、プロピルカルバモイルチエニルオキシ(例えば2-プロピルカルバモイル-4-チエニルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルチエニルオキシ(例えば2-イソプロピルカルバモイル-4-チエニルオキシ等)、ブチルカルバモイルチエニルオキシ(例えば2-ブチルカルバモイル-4-チエニルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルチエニルオキシ(例えば2-sec-ブチルカルバモイル-4-チエニルオキシ等)、イソブチルカルバモイルチエニルオキシ(例えば2-イソブチルカルバモイル-4-チエニルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルチエニルオキシ(例えば2-tert-ブチルカルバモイル-4-チエニルオキシ等);
メチルカルバモイルイミダゾリルオキシ(例えば2-メチルカルバモイル-4-イミダゾリルオキシ等)、エチルカルバモイルイミダゾリルオキシ(例えば2-エチルカルバモイル-4-イミダゾリルオキシ等)、プロピルカルバモイルイミダゾリルオキシ(例えば2-プロピルカルバモイル-4-イミダゾリルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルイミダゾリルオキシ(例えば2-イソプロピルカルバモイルカルボニル-4-イミダゾリルオキシ等)、ブチルカルバモイルイミダゾリルオキシ(例えば2-ブチルカルバモイル-4-イミダゾリルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルイミダゾリルオキシ(例えば2-sec-ブチルカルバモイル-4-イミダゾリルオキシ等)、イソブチルカルバモイルイミダゾリルオキシ(例えば2-イソブチルカルバモイル-4-イミダゾリルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルイミダゾリルオキシ(例えば2-tert-ブチルカルバモイル-4-イミダゾリルオキシ等);
メチルカルバモイルオキサゾリルオキシ(例えば2-メチルカルバモイル-4-オキサゾリルオキシ等)、エチルカルバモイルオキサゾリルオキシ(例えば2-エチルカルバモイル-4-オキサゾリルオキシ等)、プロピルカルバモイルオキサゾリルオキシ(例えば2-プロピルカルバモイル-4-オキサゾリルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルオキサゾリルオキシ(例えば2-イソプロピルカルバモイル-4-オキサゾリルオキシ等)、ブチルカルバモイルオキサゾリルオキシ(例えば2-ブチルカルバモイル-4-オキサゾリルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルオキサゾリルオキシ(例えば2-sec-ブチルカルバモイル-4-オキサゾリルオキシ等)、イソブチルカルバモイルオキサゾリルオキシ(例えば2-イソブチルカルバモイル-4-オキサゾリルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルオキサゾリルオキシ(例えば2-tert-ブチルカルバモイル-4-オキサゾリルオキシ等);
メチルカルバモイルチアゾリルオキシ(例えば2-メチルカルバモイル-4-チアゾリルオキシ等)、エチルカルバモイルチアゾリルオキシ(例えば2-エチルカルバモイル-4-チアゾリルオキシ等)、プロピルカルバモイルチアゾリルオキシ(例えば2-プロピルカルバモイル-4-チアゾリルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルチアゾリルオキシ(例えば2-イソプロピルカルバモイル-4-チアゾリルオキシ等)、ブチルカルバモイルチアゾリルオキシ(例えば2-ブチルカルバモイル-4-チアゾリルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルチアゾリルオキシ(例えば2-sec-ブチルカルバモイル-4-チアゾリルオキシ等)、イソブチルカルバモイルチアゾリルオキシ(例えば2-イソブチルカルバモイル-4-チアゾリルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルチアゾリルオキシ(例えば2-tert-ブチルカルバモイル-4-チアゾリルオキシ等);
メチルカルバモイルピラゾリルオキシ(例えば3-メチルカルバモイル-5-ピラゾリルオキシ等)、エチルカルバモイルピラゾリルオキシ(例えば3-エチルカルバモイル-5-ピラゾリルオキシ等)、プロピルカルバモイルピラゾリルオキシ(例えば3-プロピルカルバモイル-5-ピラゾリルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルピラゾリルオキシ(例えば3-イソプロピルカルバモイル-5-ピラゾリルオキシ等)、ブチルカルバモイルピラゾリルオキシ(例えば3-ブチルカルバモイル-5-ピラゾリルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルピラゾリルオキシ(例えば3-sec-ブチルカルバモイル-5-ピラゾリルオキシ等)、イソブチルカルバモイルピラゾリルオキシ(例えば3-イソブチルカルバモイル-5-ピラゾリルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルピラゾリルオキシ(例えば3-tert-ブチルカルバモイル-5-ピラゾリルオキシ等);
メチルカルバモイルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-メチルカルバモイル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、エチルカルバモイルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-エチルカルバモイル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、プロピルカルバモイルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-プロピルカルバモイル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-イソプロピルカルバモイル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、ブチルカルバモイルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-ブチルカルバモイル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-sec-ブチルカルバモイル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、イソブチルカルバモイルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-イソブチルカルバモイル-5-イソオキサゾリルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルイソオキサゾリルオキシ(例えば3-tert-ブチルカルバモイル-5-イソオキサゾリルオキシ等);
メチルカルバモイルイソチアゾリルオキシ(例えば3-メチルカルバモイル-5-イソチアゾリルオキシ等)、エチルカルバモイルイソチアゾリルオキシ(例えば3-エチルカルバモイル-5-イソチアゾリルオキシ等)、プロピルカルバモイルイソチアゾリルオキシ(例えば3-プロピルカルバモイル-5-イソチアゾリルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルイソチアゾリルオキシ(例えば3-イソプロピルカルバモイル-5-イソチアゾリルオキシ等)、ブチルカルバモイルイソチアゾリルオキシ(例えば3-ブチルカルバモイル-5-イソチアゾリルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルイソチアゾリルオキシ(例えば3-sec-ブチルカルバモイル-5-イソチアゾリルオキシ等)、イソブチルカルバモイルイソチアゾリルオキシ(例えば3-イソブチルカルバモイル-5-イソチアゾリルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルイソチアゾリルオキシ(例えば3-tert-ブチルカルバモイル-5-イソチアゾリルオキシ等);
メチルカルバモイルピリジルオキシ(例えば2-メチルカルバモイル-4-ピリジルオキシ等)、エチルカルバモイルピリジルオキシ(例えば2-エチルカルバモイル-4-ピリジルオキシ等)、プロピルカルバモイルピリジルオキシ(例えば2-プロピルカルバモイル-4-ピリジルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルピリジルオキシ(例えば2-イソプロピルカルバモイル-4-ピリジルオキシ等)、ブチルカルバモイルピリジルオキシ(例えば2-ブチルカルバモイル-4-ピリジルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルピリジルオキシ(例えば2-sec-ブチルカルバモイル-4-ピリジルオキシ等)、イソブチルカルバモイルピリジルオキシ(例えば2-イソブチルカルバモイル-4-ピリジルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルピリジルオキシ(例えば2-tert-ブチルカルバモイル-4-ピリジルオキシ等);
メチルカルバモイルピリダジニルオキシ(例えば3-メチルカルバモイル-5-ピリダジニルオキシ等)、エチルカルバモイルピリダジニルオキシ(例えば3-エチルカルバモイル-5-ピリダジニルオキシ等)、プロピルカルバモイルピリダジニルオキシ(例えば3-プロピルカルバモイル-5-ピリダジニルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルピリダジニルオキシ(例えば3-イソプロピルカルバモイル-5-ピリダジニルオキシ等)、ブチルカルバモイルピリダジニルオキシ(例えば3-ブチルカルバモイル-5-ピリダジニルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルピリダジニルオキシ(例えば3-sec-ブチルカルバモイル-5-ピリダジニルオキシ等)、イソブチルカルバモイルピリダジニルオキシ(例えば3-イソブチルカルバモイル-5-ピリダジニルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルピリダジニルオキシ(例えば3-tert-ブチルカルバモイル-5-ピリダジニルオキシ等);
メチルカルバモイルピリミジニルオキシ(例えば2-メチルカルバモイル-4-ピリミジニルオキシ等)、エチルカルバモイルピリミジニルオキシ(例えば2-エチルカルバモイル-4-ピリミジニルオキシ等)、プロピルカルバモイルピリミジニルオキシ(例えば2-プロピルカルバモイル-4-ピリミジニルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルピリミジニルオキシ(例えば2-イソプロピルカルバモイル-4-ピリミジニルオキシ等)、ブチルカルバモイルピリミジニルオキシ(例えば2-ブチルカルバモイル-4-ピリミジニルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルピリミジニルオキシ(例えば2-sec-ブチルカルバモイル-4-ピリミジニルオキシ等)、イソブチルカルバモイルピリミジニルオキシ(例えば2-イソブチルカルバモイル-4-ピリミジニルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルピリミジニルオキシ(例えば2-tert-ブチルカルバモイル-4-ピリミジニルオキシ等);
メチルカルバモイルピラジニルオキシ(例えば2-メチルカルバモイル-6-ピラジニルオキシ等)、エチルカルバモイルピラジニルオキシ(例えば2-エチルカルバモイル-6-ピラジニルオキシ等)、プロピルカルバモイルピラジニルオキシ(例えば2-プロピルカルバモイル-6-ピラジニルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルピラジニルオキシ(例えば2-イソプロピルカルバモイル-6-ピラジニルオキシ等)、ブチルカルバモイルピラジニルオキシ(例えば2-ブチルカルバモイル-6-ピラジニルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルピラジニルオキシ(例えば2-sec-ブチルカルバモイル-6-ピラジニルオキシ等)、イソブチルカルバモイルピラジニルオキシ(例えば2-イソブチルカルバモイル-6-ピラジニルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルピラジニルオキシ(例えば2-tert-ブチルカルバモイル-6-ピラジニルオキシ等);
等が挙げられる。
【0036】
本明細書中、アリール基とは、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基を意味し、好適な具体例として、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
【0037】
本明細書中、アリールオキシ基とは、アリール基が結合した−O−を意味し、好適な具体例として、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、アントリルオキシ、フェナントリルオキシ等が挙げられる。
【0038】
本明細書中、カルボキシ置換アリールオキシ基とは、アリールオキシ基のベンゼン環の置換可能な位置にカルボキシ基が置換した基を意味し、好適な具体例として、カルボキシフェニルオキシ(例えば3-カルボキシフェニルオキシ等)、カルボキシナフチルオキシ(例えば3-カルボキシナフチルオキシ等)、カルボキシアントリルオキシ(例えば3-カルボキシアントリルオキシ等)、カルボキシフェナントリルオキシ(例えば3-カルボキシフェナントリルオキシ等)等が挙げられる。
【0039】
本明細書中、C1-C4アルコキシ−カルボニル置換アリールオキシ基とは、アリールオキシ基のベンゼン環の置換可能な位置にC1-C4アルコキシ−カルボニル基が置換した基を意味し、好適な具体例として、メトキシカルボニルフェニルオキシ(例えば3-メトキシカルボニルフェニルオキシ等)、エトキシカルボニルフェニルオキシ(例えば3-エトキシカルボニルフェニルオキシ等)、プロポキシカルボニルフェニルオキシ(例えば3-プロポキシカルボニルフェニルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルフェニルオキシ(例えば3-イソプロポキシカルボニルフェニルオキシ等)、ブトキシカルボニルフェニルオキシ(例えば3-ブトキシカルボニルフェニルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルフェニルオキシ(例えば3-sec-ブトキシカルボニルフェニルオキシ等)、イソブトキシカルボニルフェニルオキシ(例えば3-イソブトキシカルボニルフェニルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルフェニルオキシ(例えば3-tert-ブトキシカルボニルフェニルオキシ等)、メトキシカルボニルナフチルオキシ(例えば3-メトキシカルボニルナフチルオキシ等)、エトキシカルボニルナフチルオキシ(例えば3-エトキシカルボニルナフチルオキシ等)、プロポキシカルボニルナフチルオキシ(例えば3-プロポキシカルボニルナフチルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルナフチルオキシ(例えば3-イソプロポキシカルボニルナフチルオキシ等)、ブトキシカルボニルナフチルオキシ(例えば3-ブトキシカルボニルナフチルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルナフチルオキシ(例えば3-sec-ブトキシカルボニルナフチルオキシ等)、イソブトキシカルボニルナフチルオキシ(例えば3-イソブトキシカルボニルナフチルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルナフチルオキシ(例えば3-tert-ブトキシカルボニルナフチルオキシ等)、メトキシカルボニルアントリルオキシ(例えば3-メトキシカルボニルアントリルオキシ等)、エトキシカルボニルアントリルオキシ(例えば3-エトキシカルボニルアントリルオキシ等)、プロポキシカルボニルアントリルオキシ(例えば3-プロポキシカルボニルアントリルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルアントリルオキシ(例えば3-イソプロポキシカルボニルアントリルオキシ等)、ブトキシカルボニルアントリルオキシ(例えば3-ブトキシカルボニルアントリルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルアントリルオキシ(例えば3-sec-ブトキシカルボニルアントリルオキシ等)、イソブトキシカルボニルアントリルオキシ(例えば3-イソブトキシカルボニルアントリルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルアントリルオキシ(例えば3-tert-ブトキシカルボニルアントリルオキシ等)、メトキシカルボニルフェナントリルオキシ(例えば3-メトキシカルボニルフェナントリルオキシ等)、エトキシカルボニルフェナントリルオキシ(例えば3-エトキシカルボニルフェナントリルオキシ等)、プロポキシカルボニルフェナントリルオキシ(例えば3-プロポキシカルボニルフェナントリルオキシ等)、イソプロポキシカルボニルフェナントリルオキシ(例えば3-イソプロポキシカルボニルフェナントリルオキシ等)、ブトキシカルボニルフェナントリルオキシ(例えば3-ブトキシカルボニルフェナントリルオキシ等)、sec-ブトキシカルボニルフェナントリルオキシ(例えば3-sec-ブトキシカルボニルフェナントリルオキシ等)、イソブトキシカルボニルフェナントリルオキシ(例えば3-イソブトキシカルボニルフェナントリルオキシ等)、tert-ブトキシカルボニルフェナントリルオキシ(例えば3-tert-ブトキシカルボニルフェナントリルオキシ等)等が挙げられる。
【0040】
本明細書中、カルバモイル置換アリールオキシ基とは、アリールオキシ基のベンゼン環の置換可能な位置にカルバモイル基が置換した基を意味し、好適な具体例として、カルバモイルフェニルオキシ(例えば3-カルバモイルフェニルオキシ等)、カルバモイルナフチルオキシ(例えば3-カルバモイルナフチルオキシ等)、カルバモイルアントリルオキシ(例えば3-カルバモイルアントリルオキシ等)、カルバモイルフェナントリルオキシ(例えば3-カルバモイルフェナントリルオキシ等)等が挙げられる。
【0041】
本明細書中、C1-C4アルキル−カルバモイル置換アリールオキシ基とは、アリールオキシ基のベンゼン環の置換可能な位置にC1-C4アルキル−カルバモイル基が置換した基を意味し、好適な具体例として、メチルカルバモイルフェニルオキシ(例えば3-メチルカルバモイルフェニルオキシ等)、エチルカルバモイルフェニルオキシ(例えば3-エチルカルバモイルフェニルオキシ等)、プロピルカルバモイルフェニルオキシ(例えば3-プロピルカルバモイルフェニルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルフェニルオキシ(例えば3-イソプロピルカルバモイルフェニルオキシ等)、ブチルカルバモイルフェニルオキシ(例えば3-ブチルカルバモイルフェニルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルフェニルオキシ(例えば3-sec-ブチルカルバモイルフェニルオキシ等)、イソブチルカルバモイルフェニルオキシ(例えば3-イソブチルカルバモイルフェニルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルフェニルオキシ(例えば3-tert-ブチルカルバモイルフェニルオキシ等)、メチルカルバモイルナフチルオキシ(例えば3-メチルカルバモイルナフチルオキシ等)、エチルカルバモイルナフチルオキシ(例えば3-エチルカルバモイルナフチルオキシ等)、プロピルカルバモイルナフチルオキシ(例えば3-プロピルカルバモイルナフチルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルナフチルオキシ(例えば3-イソプロピルカルバモイルナフチルオキシ等)、ブチルカルバモイルナフチルオキシ(例えば3-ブチルカルバモイルナフチルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルナフチルオキシ(例えば3-sec-ブチルカルバモイルナフチルオキシ等)、イソブチルカルバモイルナフチルオキシ(例えば3-イソブチルカルバモイルナフチルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルナフチルオキシ(例えば3-tert-ブチルカルバモイルナフチルオキシ等)、メチルカルバモイルアントリルオキシ(例えば3-メチルカルバモイルアントリルオキシ等)、エチルカルバモイルアントリルオキシ(例えば3-エチルカルバモイルアントリルオキシ等)、プロピルカルバモイルアントリルオキシ(例えば3-プロピルカルバモイルアントリルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルアントリルオキシ(例えば3-イソプロピルカルバモイルアントリルオキシ等)、ブチルカルバモイルアントリルオキシ(例えば3-ブチルカルバモイルアントリルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルアントリルオキシ(例えば3-sec-ブチルカルバモイルアントリルオキシ等)、イソブチルカルバモイルアントリルオキシ(例えば3-イソブチルカルバモイルアントリルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルアントリルオキシ(例えば3-tert-ブチルカルバモイルアントリルオキシ等)、メチルカルバモイルフェナントリルオキシ(例えば3-メチルカルバモイルフェナントリルオキシ等)、エチルカルバモイルフェナントリルオキシ(例えば3-エチルカルバモイルフェナントリルオキシ等)、プロピルカルバモイルフェナントリルオキシ(例えば3-プロピルカルバモイルフェナントリルオキシ等)、イソプロピルカルバモイルフェナントリルオキシ(例えば3-イソプロピルカルバモイルフェナントリルオキシ等)、ブチルカルバモイルフェナントリルオキシ(例えば3-ブチルカルバモイルフェナントリルオキシ等)、sec-ブチルカルバモイルフェナントリルオキシ(例えば3-sec-ブチルカルバモイルフェナントリルオキシ等)、イソブチルカルバモイルフェナントリルオキシ(例えば3-イソブチルカルバモイルフェナントリルオキシ等)、tert-ブチルカルバモイルフェナントリルオキシ(例えば3-tert-ブチルカルバモイルフェナントリルオキシ等)等が挙げられる。
【0042】
本発明において、好ましいALSの予防または治療剤の有効成分は、式(1)で表される1,3-ジフェニル尿素誘導体であり、中でも、R1およびR2が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子またはトリフルオロメチル基であり、かつR3およびR4が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、またはC1-C4アルキル−カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基である1,3-ジフェニル尿素誘導体が特に好ましい。
【0043】
本発明において、さらに好ましいALSの予防または治療剤の有効成分は、式(2)、(3)および(4)で表される1,3-ジフェニル尿素誘導体である。
【0044】
【化6】

【0045】
【化7】

【0046】
【化8】

【0047】
本発明で用いられる1,3-ジフェニル尿素誘導体は、薬学的に許容し得る塩であっても良い。薬学的に許容し得る塩は当業者には良く知られており、好ましくは、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩;ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;アンモニウム塩;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N-ジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、N,N'-ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,4-ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン(DABCO)、1,5-ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネン-5(DBN)、1,8-ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデ-7-セン(DBU)等の有機塩基との塩;アルギニン、リジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸との塩;アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸との塩;等が挙げられる。
【0048】
本発明で用いられる1,3-ジフェニル尿素誘導体のうち、あるものは市販の出発原料から既知の化学反応により調製することができる。具体的には、次のスキームが提供される。
【0049】
【化9】

【0050】
なお、1,3-ジフェニル尿素誘導体が、官能基(アミノ基、ヒドロキシル基等)を有する場合、必要に応じて、予め当該官能基を保護し、上記反応を行った後、常法により脱保護してもよい。
【0051】
保護基としては、アミノ基の保護基としては、例えば、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、ベンゾイル基、C7−10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、C7−14アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル)、トリチル基、フタロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレン基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル基(例、1−アリル)等が挙げられる。これらの基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基およびニトロ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい。
【0052】
ヒドロキシ基の保護基としては、例えば、C1−6アルキル基、フェニル基、トリチル基、C7−10アラルキル基(例、ベンジル)、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、ベンゾイル基、C7−10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、2−テトラヒドロピラニル基、2−テトラヒドロフラニル基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル基(例、1−アリル)などが挙げられる。これらの基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基またはニトロ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい。
【0053】
本発明はまた、マルチキナーゼ阻害薬を含有するALS予防・治療剤を提供する。本明細書においてマルチキナーゼ阻害薬とは、MAPキナーゼ、Mos/Rafキナーゼなどのセリン/スレオニンキナーゼまたは受容体型チロシンキナーゼから選ばれる2以上のキナーゼを阻害する能力を有する薬剤を指す。好ましくは、少なくともRaf阻害能を有する薬剤であり、WO2000/042012に記載される化合物が例示され、好ましくは、式(4)で示されるソラフェニブ等が挙げられる。
【0054】
本発明のALS予防・治療剤は、有効成分である1,3-ジフェニル尿素誘導体またはマルチキナーゼ阻害薬をそのまま単独で、または薬理学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤等と混合し、適当な剤型の医薬組成物として経口的又は非経口的に投与することができる。
【0055】
経口投与のための組成物としては、固体または液体の剤形、具体的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤等が挙げられる。一方、非経口投与のための組成物としては、例えば、注射剤、坐剤等が用いられ、注射剤は静脈注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤等の剤形を包含しても良い。これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール、ソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α澱粉、デキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルランのような有機系賦形剤;及び、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤である)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーズワックス、ゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DLロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;及び、上記澱粉誘導体である)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、及び、前記賦形剤と同様の化合物である)、崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類である)、乳化剤(例えば、ベントナイト、ビーガムのようなコロイド性粘土;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムのような金属水酸化物;ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウムのような陰イオン界面活性剤;塩化ベンザルコニウムのような陽イオン界面活性剤;及び、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルのような非イオン界面活性剤である)、安定剤(メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;及び、ソルビン酸である)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等である)、希釈剤等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。
【0056】
本発明におけるALS予防・治療剤の有効成分である1,3-ジフェニル尿素誘導体またはマルチキナーゼ阻害薬の投与量は、患者の症状、年齢、体重等の種々の条件により変化し得るが、経口投与の場合には、1回当たり下限0.1mg(好適には0.5mg)、上限1000mg(好適には500mg)を、非経口的投与の場合には、1回当たり下限0.01mg(好適には0.05mg)、上限100mg(好適には50mg)を、成人に対して1日当たり1乃至6回投与することができる。症状に応じて増量もしくは減量してもよい。
【0057】
さらに、本発明のALS予防・治療剤は、他の薬剤、例えば、グルタミン酸作用抑制剤(例、riluzole等)、神経栄養因子(例、インスリン様増殖因子-1、5-HT1A受容体アゴニスト(例、ザリプロデン)等)などと併用してもよい。本発明のALS予防・治療剤およびこれらの他の薬剤は、同時に、順次又は別個に投与することができる。
【0058】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されないことは言うまでもない。
【実施例】
【0059】
SOD1発現をルシフェラーゼで代替するヒトニューログリオーマ細胞
ヒトニューログリオーマH4細胞(ATCC)へ、SOD1のプロモーターの下流に分泌型ルシフェラーゼをコードするDNAをつないだベクターを導入し、SOD1の発現が活性化された際に、ルシフェラーゼタンパク質が細胞外へ分泌される細胞株を作製した。
【0060】
候補薬剤のSOD1発現へ与える影響
Urea, N-(3-fluorophenyl)-N'-[4-(trifluoromethyl)phenyl](以下、UFTP)(CAS Registry Number: 695174-98-2)、Urea, N-(3-chlorophenyl)-N'-[4-(trifluoromethyl)phenyl] (以下、UCTP)(CAS Registry Number: 23751-05-5)およびsorafenib tosylate(以下、sorafenib)(Toronto Research Chemicals)を、上述の細胞株へ種々の濃度で添加した際のルシフェラーゼ活性、SOD1タンパク質量(ELISA)および細胞生存性(WST-1)を調べた。その結果、UFTPは10 μM以上(図1B)、UCTPは5 μM以上(図2B)、sorafenib(図3B)は5 μM以上にてSOD1の発現を阻害した。
【0061】
筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者由来の線維芽細胞
生検した4 mmの皮膚を3週間の培養後、ALS患者由来の線維芽細胞として用いた。
【0062】
iPS細胞誘導
Klf4、Sox2、Oct3/4およびc-Mycに対するヒトcDNAを、Takahashi, K. et al., Cell, 131(5), 861, 2007に記載の方法に従って、レトロウィルスを用いて前記線維芽細胞へ導入した。導入後6日目に、線維芽細胞をSNLフィーダー細胞上に移し、翌日に4 ng/mlのbFGF(Wako)を添加した霊長類ES細胞用培養液へ培地を交換した。培地は、一日おきに交換し、遺伝子導入後30日目に、コロニーをピックアップした。
【0063】
ニューロスフェア形成
ニューロスフェアの形成は、Wada, T. et al., PLoS ONE, 4(8), e6722, 2009に記載の方法に少し変更を加えて行った。詳細には、iPS細胞を小さい塊に分け、1:1でDMEM/F12とNeurobasal medium A を混ぜた培養液へ1% N2、2% B27および200 μMグルタミンを添加したN2B27培地(Gibco社)を用いて、poly-L-lysine/laminine (PLL/LM)(Sigma-Aldrich社)をコーティングしたディッシュにて培養した。さらに、この培地へ100 ng/mlのNogginを加えた。3日おきに100 ng/mlのNogginを含む培地に交換し、培養10日後に、PLL/LMコーティングディッシュに継代した。その後、1日おきに100 ng/mlのNogginを含む培地へ交換し、7日後に、1,000,000 cells/mlの濃度で、2-hydroxyethylmetacrylate (HEMA) コーティングディッシュに蒔いた。この時、20 ng/ml EGF(R&D systems)、20 ng/ml bFGFおよび50 ng/ml heparin(Sigma-Aldrich社)を添加したN2B27培地を用いた。これらの培養は、すべて37℃、5% CO2、加湿雰囲気下でインキュベートすることで行った。継代は、30日おきに、ピペッティングを伴って行い、培地は7日おきに1 ml加えた。
【0064】
アストロサイト分化誘導
4次ニューロスフェアをaccutaseを用いて分離し、1% FBS(ジャパン・バイオシーラム)、10 ng/ml bone morphogenetic protein-4 (BMP-4)(R&D systems)および10 ng/ml leukemia inhibitory factor (LIF)(alomone labs)を含有するN2B27培地中に50,000 cells/mlの濃度でゼラチンコーティングしたディッシュ上へ蒔いた。培地は、2日おきに交換し、1週間後に10% FBSおよび1% penicillin/streptomycinを添加したDMEMに交換した。この方法により、glial fibrillary acidic protein (GFAP) 陽性の細胞が得られ、アストロサイトへの分化誘導が確認された。
【0065】
アストロサイト中のSOD1の解析
iPS細胞由来のアストロサイトは、250,000 cells/wellの濃度で6穴プレートに蒔いた。それぞれ、基剤(0.5% dimethylsulfoxide (DMSO))、濃度10 μg/mlのcycloheximide、各終濃度(1 μM、3 μM、10 μMおよび30 μM)のsorafenibを加えて48時間インキュベートした。その後、細胞を回収し、1% triton X-100、10% glycerol、5 mM EDTA、120 mM NaClおよびprotease inhibitor cocktail (Complete; Roche) を含有した20 mM Hepes pH 7.4を用いて30分間氷上にて溶解させた。細胞溶解液は、15,000 rpm、4℃で30分間遠心させ、上清を回収した。この細胞溶解上清を用いてウェスタンブロッティングを行った。詳細には、20 μg分のタンパク質をSDS-PAGE法(4-12% polyacrylamide gels)により分離し、PVDF膜へトランスファーし、抗SOD1抗体(1:2000希釈)(stressgen社)または抗β-actin抗体(1:5000希釈)(Sigma-Aldrich社)とインキュベートした。インキュベート後、HRP-linked抗rabbit IgG抗体(1:5000; GE healthcare)とHRP-linked抗mouse IgG抗体(1:5000; GE healthcare)を用いて、ECL(Enhanced ChemiLuminescence)により発現量を検出した。この結果、sorafenibを加えた全ての濃度において、SOD1の発現の減少が確認された(図3D)。ただし、30 μM sorafenibでは細胞死が起きているため、薬剤の有効性によりSOD1の発現量の減少に至ったものではない。
【0066】
ソラフェニブのin vivoでの効果について
8週齢のヒトSOD1(G93A)transgenicマウス(The Jackson Laboratory)に、経口的に95%エタノールとクレモフォール(Cremophol) ELに溶解したソラフェニブ(60mg/kg/day)またはコントロールとして溶媒のみを各3匹に対し、週5日間で4週間投与した。投与後、脊髄を採取し、抽出した全RNAを用いてPCRにより、ヒトおよびマウスのSOD1mRNA量を測定したところ、ソラフェニブ投与群においていずれのSOD1mRNAも有意に減少した(図4)。以上より、SOD1に変異を有するアストロサイトによる運動神経細胞の傷害に関する影響についての数多くの知見(Zhong, Z. et al., J. Clin. Invest., 119: 3437-49 (2009))を考慮すると、sorafenibはALSの予防もしくは治療に有用であることが示唆された。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明の1,3-ジフェニル尿素誘導体またはマルチキナーゼ阻害薬は、ALS予防または治療薬として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化1】

(式中、
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、トリフルオロメチル基、C1-C4アルキル基またはC1-C4アルコキシ基を示し;
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4アルコキシ−カルボニル基、5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、カルボキシ置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、C1-C4アルコキシ−カルボニル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、C1-C4アルキル−カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基、アリールオキシ基、カルボキシ置換アリールオキシ基、C1-C4アルキル−カルボニル置換アリールオキシ基、カルバモイル置換アリールオキシ基、またはC1-C4アルキル−カルバモイル置換アリールオキシ基を示す)
で表される1,3-ジフェニル尿素誘導体またはその薬学的に許容し得る塩を含有する筋萎縮性側索硬化症の予防または治療剤。
【請求項2】
R1およびR2が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子またはトリフルオロメチル基であり、かつR3およびR4が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、またはC1-C4アルキル−カルバモイル置換5員環もしくは6員環ヘテロアリールオキシ基である、請求項1に記載の剤。
【請求項3】
1,3-ジフェニル尿素誘導体が、式(2):
【化2】

で表される化合物である、請求項1に記載の剤。
【請求項4】
1,3-ジフェニル尿素誘導体が、式(3):
【化3】

で表される化合物である、請求項1に記載の剤。
【請求項5】
1,3-ジフェニル尿素誘導体が、式(4):
【化4】

で表される化合物である、請求項1に記載の剤。
【請求項6】
マルチキナーゼ阻害薬を含有する筋萎縮性側索硬化症の予防または治療剤。
【請求項7】
マルチキナーゼ阻害薬が、Raf1阻害効果を有するマルチキナーゼ阻害薬である、請求項6に記載の剤。
【請求項8】
マルチキナーゼ阻害薬が、ソラフェニブである、請求項6に記載の剤。
【請求項9】
筋萎縮性側索硬化症が、家族性筋萎縮性側索硬化症である、請求項1または請求項6に記載の剤。
【請求項10】
家族性筋萎縮性側索硬化症が、SOD1遺伝子変異を伴うものである、請求項9に記載の剤。
【請求項11】
SOD1遺伝子変異が該遺伝子産物のSOD活性を消失させないものである、請求項10に記載の剤。


【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−51888(P2012−51888A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191990(P2011−191990)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(504132272)国立大学法人京都大学 (1,269)
【出願人】(509286880)特定非営利活動法人 幹細胞創薬研究所 (2)
【出願人】(503341675)株式会社リプロセル (13)
【Fターム(参考)】