説明

筐体の組立構造および画像形成装置

【課題】2つの筐体の各面がずれるのを抑えることを目的とする。
【解決手段】筐体の組立構造は、第1面31Aを有する第1壁31と、第2壁32と、第3壁33とを備えた第1筐体(アッパーフレーム30)と、第2面42を有し、第2壁32に組み付けられる第2筐体(カバー部材40)を備える。第2壁32には、第2筐体に形成された係合部(面合わせ用突起41)が係合する被係合部(係合孔32B)と、第1面31Aの面直方向において被係合部の第3壁33側に設けられ、第2壁32の被係合部が形成された一部32Aを第3壁33側から切り離すための開口部60が形成され、第2筐体を第2壁32に組み付けたときに、係合部と被係合部とが係合することで、第2壁32の一部32Aに隣接する第1壁31の部分31Bが面直方向に変形して、当該部分31Bに対応する第1面31Aが第2面42に面一となるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1筐体と、当該第1筐体の第1面と面方向で隣接する第2面を有する第2筐体とを備える筐体の組立構造および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数の筐体を組み付けることで装置外観(装置の外面)を形成する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的に、この技術では、画像形成装置の本体筐体と、原稿を読み取るための読取装置の筐体と、本体筐体と読取装置の筐体とを連結するための筐体とをそれぞれ組み付けることで、装置外観が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−244673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数の筐体を組み付けて装置外観を形成するものにおいて、2つの筐体の側面を面一に合わせる場合には、寸法誤差によって2つの筐体の各面が面直方向にずれてしまい、外観が悪くなることがある。
【0005】
そこで、本発明は、2つの筐体の各面がずれるのを抑えることができる筐体の組立構造および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明に係る筐体の組立構造は、第1面を有する第1壁と、当該第1壁の端部から前記第1面とは反対側に屈曲する第2壁と、当該第2壁の端部から屈曲する第3壁とを備えた第1筐体と、前記第1面に対して面方向に隣接する第2面を有する第4壁を備え、前記第2壁に組み付けられる第2筐体と、を備える。
前記第2壁には、前記第2筐体に形成された係合部が係合する被係合部と、前記第1面の面直方向において前記被係合部の前記第3壁側に設けられ、前記第2壁の前記被係合部が形成された一部を前記第3壁側から切り離すための開口部と、が形成される。
そして、前記第2筐体を前記第2壁に組み付けたときに、前記係合部と前記被係合部とが係合することで、前記第2壁の前記一部に隣接する前記第1壁の部分が前記面直方向に変形して、当該部分に対応する前記第1面が前記第2面に面一となるように構成されている。
【0007】
この構成によれば、第1筐体の第2壁に第2筐体を組み付けると、第2筐体の係合部が第1筐体の第2壁の一部に形成される被係合部に係合することで、第2壁の一部に隣接する第1壁の部分が面直方向に変形して、当該部分に対応する第1面が第2面に面一となるので、第1面と第2面がずれるのを簡易な構成で抑えることができる。
【0008】
また、前記した構成において、前記第2筐体は、長尺状に形成され、その両端側に位置決めのための位置決め部が設けられ、各位置決め部の間に、前記係合部が設けられているのが望ましい。
【0009】
これによれば、長尺状の部材の一端に係合部を設ける形態に比べ、第1壁の変形量を抑えることができる。
【0010】
なお、前記した構成は、前記第1筐体に組み付けられる第3筐体を備え、前記第2筐体が、両端側に配置される2つの位置決め部のうち、一方が前記第3筐体に係合し、他方が前記第1筐体に係合する場合に特に有効となる。すなわち、第1筐体と第3筐体に跨って第2筐体を組み付ける場合には、第2筐体の第2面と第1筐体の第1面がずれやすいが、このような場合であっても、係合部と被係合部の係合によって面のずれを抑えることができる。
【0011】
また、前記した構成において、前記開口部は、前記第2壁の前記第1壁側の縁に沿って形成され、当該縁に沿う方向における前記被係合部の両側に互いに離れて配置されるスリット状の第1開口部および第2開口部と、前記被係合部の前記第3壁側を通って前記第1開口部と前記第2開口部とを連結するスリット状の第3開口部とを有しているのが望ましい。
【0012】
これによれば、スリット状の第1開口部、第2開口部および第3開口部が被係合部を逃げるように形成されるので、第2壁において被係合部を形成する箇所を確実に確保しつつ、第1壁を変形させることができる。
【0013】
また、前記した構成では、例えば、前記係合部は、前記第2壁に向けて突出する突起であり、前記被係合部は、前記突起が係合する孔であってもよい。
【0014】
また、前記した筐体の組立構造を画像形成装置に適用する場合には、前記第1筐体は、排出トレイの載置面を形成する第5壁をさらに有し、前記第1壁が前記第5壁の左右両側から上方に延び、前記第1壁の上端から前記第2壁が左右方向外側に延び、前記第3壁が前記第2壁の左右方向外側の端部から下方に延びるように構成され、前記第2壁の上に前記第2筐体が組み付けられることで、前記第1壁、前記第2壁、前記第3壁および前記第2筐体で前記排出トレイの左右の側壁が構成され、前記第1面と前記第2面とで前記左右の側壁の内面が構成されるようにしてもよい。
【0015】
また、前記した第3筐体を備えた筐体の組立構造を画像形成装置に適用する場合には、前記第1筐体は、排出トレイの載置面を形成する第5壁をさらに有し、前記第1壁が前記第5壁の左右両側から上方に延び、前記第1壁の上端から前記第2壁が左右方向外側に延び、前記第3壁が前記第2壁の左右方向外側の端部から下方に延びるように構成され、前記第3筐体は、前記第1筐体の後側上部に配置される読取部の筐体であり、前記第3筐体と前記第2壁の上に前記第2筐体が組み付けられることで、前記第1壁、前記第2壁、前記第3壁および前記第2筐体で前記排出トレイの左右の側壁が構成され、前記第1面と前記第2面とで前記左右の側壁の内面が構成されるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、2つの筐体の各面(第1面と第2面)がずれるのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る複合機を示す斜視図である。
【図2】アッパーフレーム、カバー部材および読取装置用筐体を組み付けた状態を示す斜視図である。
【図3】アッパーフレーム、カバー部材および読取装置用筐体を分解した状態を後方から見た分解斜視図である。
【図4】アッパーフレームの左側および左側のカバー部材を拡大して示す拡大斜視図である。
【図5】図3のI−I断面図である。
【図6】アッパーフレームの右側および右側のカバー部材を示す図である。
【図7】図6のII−II断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、画像形成装置(筐体の組立構造)の一例としての複合機1は、本体筐体10と、読取部の一例としての原稿読取装置20と、図示しない画像形成部を備えている。ここで、画像形成部は、公知の感光体や定着装置等を備えて構成されている。
【0019】
画像形成部で画像が形成された用紙は、本体筐体10の上部に形成された排出口11を通って、本体筐体10の上部に配置される排出トレイ12上に排出されるようになっている。また、原稿読取装置20によって画像が読み取られた原稿も、排出口11を通って排出トレイ12上に排出されるようになっている。ここで、排出トレイ12は、用紙を載置するための載置面12Aと、載置面12Aの左右両側に上方に突出するように形成される一対の側壁12Bとを備えた構造となっている。
【0020】
本体筐体10は、図2および図3に示すように、第1筐体の一例としてのアッパーフレーム30と、第2筐体の一例としてのカバー部材40と、第3筐体の一例としての読取装置用筐体50とを主に備えている。ここで、図3は、便宜上、図2とは前後の向きを逆にして図示している。
【0021】
アッパーフレーム30は、当該アッパーフレーム30の前部の左右両側にそれぞれ設けられる第1壁31、第2壁32および第3壁33と、排出トレイ12の載置面12Aを形成する第5壁34とを主に備えている。
【0022】
第1壁31は、第5壁34の左右両側から上方に延びるように形成され、その左右方向内側には左右方向内側を向く第1面31Aが形成されている。
【0023】
第2壁32は、第1壁31の上端から左右方向外側に延びるように形成されている。言い換えると、第2壁32は、第1壁31の端部から第1面31Aとは反対側に屈曲している。
【0024】
また、第3壁33は、第2壁32の左右方向外側の端部から屈曲、詳しくは下方に延びるように形成されている。このように第1壁31、第2壁32および第3壁33が形成されることで、排出トレイ12の側壁12Bの下部が下方に開口した断面視U字状に形成されている。
【0025】
さらに、第1壁31、第2壁32および第3壁33の後端には、これらの壁31〜33に繋がる第6壁35が形成されている。詳しくは、図4に示すように、この第6壁35は、第2壁32の後部の形状(右側部分が後方に多少突出した形状)に倣うように屈曲して形成されている。
【0026】
そして、第2壁32と第6壁35には、当該第2壁32の一部32Aと第6壁35の一部35A(ドットで示す部分)を第3壁33側から切り離すための開口部60が形成されている。これにより、開口部60で切り離された第2壁32の一部32Aと第6壁35の一部35Aに隣接する第1壁31の部分31B(ドットで示す部分)が、左右方向(第1面31Aの面直方向)に変形可能となっている。
【0027】
具体的に、開口部60は、スリット状の第1開口部61、第2開口部62、第3開口部63および第4開口部64を備えて構成されている。第1開口部61と第2開口部62は、第2壁32の第1壁31側の縁に隣接した位置で、当該縁に沿って延びるように形成されている。
【0028】
第1開口部61と第2開口部62は、前後方向(縁に沿う方向)において後述する被係合部の一例としての係合孔32Bの両側に互いに離れて配置されている。第1開口部61は、その前端が後述する抜け止め用孔32Dに連結されるとともに、後端が第3開口部63の前端に連結されるように形成されている。また、第2開口部62は、その前端が第3開口部63の後端に連結されるとともに、後端が第4開口部64の上端に連結されるように形成されている。
【0029】
第3開口部63は、第2壁32のうち係合孔32Bの左右方向外側(第3壁33側)を通って第1開口部61と第2開口部62とを連結するように形成されている。すなわち、第1開口部61、第2開口部62および第3開口部63は、係合孔32Bを逃げるように形成されるので、第2壁32において係合孔32Bを形成する箇所を確実に確保しつつ、第1壁31の前述した部分31Bを変形させることが可能となっている。
【0030】
第4開口部64は、第6壁35の第1壁31側の一部35Aを第3壁33側から切り離すように、第6壁35に対して上下方向に沿って形成されている。
【0031】
そして、開口部60によって第3壁33側から切り離された第2壁32の一部32Aには、係合孔32Bが形成され、この係合孔32Bには、後述するカバー部材40に形成された係合部の一例としての面合わせ用突起41が係合するようになっている。具体的に、係合孔32Bは、前側の部分が先細になる略矩形の貫通孔であり、この先細となった前側の部分に面合わせ用突起41が嵌り込む(左右方向両側が接触する)ようになっている。
【0032】
具体的には、第1面31Aから係合孔32Bの右側の端縁の前部までの距離と、カバー部材40の後述する第2面42から面合わせ用突起41の右側面までの距離が等しくなるように、係合孔32Bと面合わせ用突起41が形成されている。これにより、図5に示すように、係合孔32Bに面合わせ用突起41を係合させると、第1面31Aと第2面42が面一となるようになっている。
【0033】
また、カバー部材40を第2壁32に組み付けたときに第1面31Aと第2面42が左右にずれている場合であっても、係合孔32Bと面合わせ用突起41との係合により、第1面31Aと第2面42とのずれを吸収するように第1壁31の開口部60に対応した部分31Bが左右方向に変形するので、当該部分31Bにおいて第1面31Aと第2面42とを面一とすることが可能となっている。すなわち、開口部60、係合孔32Bおよび面合わせ用突起41といった簡易な構成で、第1面31Aと第2面42がずれるのを抑えることが可能となっている。
【0034】
なお、このように第2壁32の上にカバー部材40を組み付けることで、第1壁31、第2壁32、第3壁33およびカバー部材40によって前述した排出トレイ12の側壁12Bが構成され、第1面31Aと第2面42とで側壁12Bの内面が構成される。
【0035】
また、図4に示すように、第2壁32の前端部には、後述するカバー部材40に形成された位置決め部の一例としての位置決め用突起43が係合する位置決め用孔32Cが形成されている。位置決め用孔32Cは、前側の部分が先細になる略矩形の貫通孔であり、この先細となった前側の部分に位置決め用突起43が嵌り込む(左右方向両側が接触する)ようになっている。これにより、カバー部材40の前端部の左右方向の位置決めが行われるようになっている。
【0036】
また、第2壁32の適所には、後述するカバー部材40に形成された複数の抜け止め用突起44が係合する複数の抜け止め用孔32Dが形成されている。
【0037】
カバー部材40は、第2壁32よりも前後方向に長い長尺の板状に形成されており、主に、板状の基部45と、基部45の左右方向内側の端部から下方に屈曲する第4壁46と、基部45の後端部に設けられるフランジ部47とを備えて構成されている。基部45には、面合わせ用突起41と、位置決め用突起43と、複数の抜け止め用突起44とが主に形成されている。
【0038】
面合わせ用突起41、位置決め用突起43および複数の抜け止め用突起44は、それぞれ基部45から下方(第2壁32側)に突出した後、前方に屈曲するような断面視略L字状に形成されている。これにより、各突起41,43,44の前方に屈曲した部分が第2壁32に引っ掛かって、抜け止めとして機能するようになっている。
【0039】
位置決め用突起43は、基部45の前端部の左右方向内側に配置され、その後側に、1つの抜け止め用突起44、面合わせ用突起41が、この順で並ぶように配置されている。また、3つの抜け止め用突起44は、前述した左右方向内側の各突起43,44,41に対して左右方向外側に間隔を空けて配置されている。
【0040】
第4壁46は、カバー部材40が第2壁32に組み付けられたときに、第1壁31の第1面31Aに対して面方向に隣接する第2面42を有している。
【0041】
フランジ部47は、基部45の後端部の左右方向内側から下方に屈曲した後、後方に屈曲するような断面視略L字状に形成されている。そして、フランジ部47には、位置決め部の一例としての位置決め用孔47Aが形成されている。この位置決め用孔47Aは図3に示す読取装置用筐体50と係合するようになっており、これにより、カバー部材40の後端部が読取装置用筐体50に対して前後左右に位置決めされるようになっている。
【0042】
ここで、読取装置用筐体50は、アッパーフレーム30の後側上部に組み付けられる原稿読取装置20の筐体であり、その左右方向両側には、上方に突出する位置決め用ボス51が1つずつ形成されている。
【0043】
そして、この位置決め用ボス51に、前述したカバー部材40の位置決め用孔47Aが係合することで、カバー部材40の後端部が読取装置用筐体50に対して前後左右に位置決めされるようになっている。すなわち、本実施形態では、アッパーフレーム30と読取装置用筐体50に跨ってカバー部材40が組み付けられるようになっており、これにより、カバー部材40の第2面42とアッパーフレーム30の第1面31Aがずれやすくなっている。しかしながら、前述したように面合わせ用突起41と係合孔32Bが係合することで、面ずれを抑えることが可能となっている。
【0044】
また、図4に示すように、本実施形態では、前述したようにカバー部材40の両端側に位置決め用突起43と位置決め用孔47Aとが設けられ、これらの間に面合わせ用突起41が配置される構成であるため、例えば長尺状のカバー部材の一端に面合わせ用突起を設ける形態に比べ、第1壁31の変形量を抑えることが可能となっている。
【0045】
以上、排出トレイ12の左側の側壁12Bの構造について説明したが、右側の側壁12Bも、多少の形状の違いはあるが、基本的な構造は左側と同じように構成されている。簡単に説明すると、図3に示すように、右側の側壁12Bは、左側の側壁12Bと略同様の構造となる第1壁31、第2壁32、第3壁33、第6壁35およびカバー部材40を備えている。
【0046】
そして、右側の第2壁32および第6壁35には、左側と略同様(左右対称)の開口部60が形成されている。また、図6に示すように、右側の第2壁32には、左側と略同様の係合孔32B、位置決め用孔32Cおよび抜け止め用孔32Dが形成され、右側のカバー部材40には、左側と略同様の面合わせ用突起41、位置決め用突起43、抜け止め用突起44および位置決め用孔47Aが形成されている。ここで、図6では、便宜上、カバー部材40の裏側が見やすいように、カバー部材40を上下逆様にして図示している。
【0047】
以上により、図7に示すように、右側においても、第2壁32(詳しくは第2壁32および読取装置用筐体50)にカバー部材40を組み付けると、係合孔32Bに面合わせ用突起41が係合して、第1面31Aと第2面42を面一とすることが可能となっている。
【0048】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、第3壁33を下方(第2壁32から第1壁31が延びる方向と同じ方向)に屈曲させたが、例えば第3壁を上方(第2壁32から第1壁31が延びる方向とは逆方向)に屈曲させてもよい。
【0049】
前記実施形態では、第2壁32から第6壁35まで延びるように開口部60を形成したが、本発明はこれに限定されず、例えば第6壁が設けられない場合には、開口部は第2壁のみに形成してもよい。また、開口部の形状は、前記実施形態に限定されず、適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0050】
前記実施形態では、係合部を突起とし、係合部を孔としたが、本発明はこれに限定されず、凹凸関係は逆であってもよい。また、係合部等を、貫通する孔ではなく、底壁を有する凹部としてもよい。
【0051】
前記実施形態では、本発明を画像形成装置(複合機1)に適用したが、本発明はこれに限定されず、様々な筐体の組立構造に本発明を適用してもよい。また、画像形成装置は、複合機1に限定されず、例えば複写機やプリンタなどであってもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 複合機
30 アッパーフレーム
31 第1壁
31A 第1面
31B 部分
32 第2壁
32A 一部
32B 係合孔
33 第3壁
40 カバー部材
41 面合わせ用突起
42 第2面
46 第4壁
60 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面を有する第1壁と、当該第1壁の端部から前記第1面とは反対側に屈曲する第2壁と、当該第2壁の端部から屈曲する第3壁とを備えた第1筐体と、
前記第1面に対して面方向に隣接する第2面を有する第4壁を備え、前記第2壁に組み付けられる第2筐体と、を備えた筐体の組立構造であって、
前記第2壁には、
前記第2筐体に形成された係合部が係合する被係合部と、
前記第1面の面直方向において前記被係合部の前記第3壁側に設けられ、前記第2壁の前記被係合部が形成された一部を前記第3壁側から切り離すための開口部と、が形成され、
前記第2筐体を前記第2壁に組み付けたときに、前記係合部と前記被係合部とが係合することで、前記第2壁の前記一部に隣接する前記第1壁の部分が前記面直方向に変形して、当該部分に対応する前記第1面が前記第2面に面一となるように構成されていることを特徴とする筐体の組立構造。
【請求項2】
前記第2筐体は、長尺状に形成され、その両端側に位置決めのための位置決め部が設けられ、各位置決め部の間に、前記係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の筐体の組立構造。
【請求項3】
前記第1筐体に組み付けられる第3筐体を備え、
前記第2筐体は、両端側に配置される2つの位置決め部のうち、一方が前記第3筐体に係合し、他方が前記第1筐体に係合することを特徴とする請求項2に記載の筐体の組立構造。
【請求項4】
前記開口部は、前記第2壁の前記第1壁側の縁に沿って形成され、当該縁に沿う方向における前記被係合部の両側に互いに離れて配置されるスリット状の第1開口部および第2開口部と、前記被係合部の前記第3壁側を通って前記第1開口部と前記第2開口部とを連結するスリット状の第3開口部とを有していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の筐体の組立構造。
【請求項5】
前記係合部は、前記第2壁に向けて突出する突起であり、
前記被係合部は、前記突起が係合する孔であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の筐体の組立構造。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の筐体の組立構造を有する画像形成装置であって、
前記第1筐体は、排出トレイの載置面を形成する第5壁をさらに有し、前記第1壁が前記第5壁の左右両側から上方に延び、前記第1壁の上端から前記第2壁が左右方向外側に延び、前記第3壁が前記第2壁の左右方向外側の端部から下方に延びるように構成され、
前記第2壁の上に前記第2筐体が組み付けられることで、前記第1壁、前記第2壁、前記第3壁および前記第2筐体で前記排出トレイの左右の側壁が構成され、前記第1面と前記第2面とで前記左右の側壁の内面が構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項3に記載の筐体の組立構造を有する画像形成装置であって、
前記第1筐体は、排出トレイの載置面を形成する第5壁をさらに有し、前記第1壁が前記第5壁の左右両側から上方に延び、前記第1壁の上端から前記第2壁が左右方向外側に延び、前記第3壁が前記第2壁の左右方向外側の端部から下方に延びるように構成され、
前記第3筐体は、前記第1筐体の後側上部に配置される読取部の筐体であり、
前記第3筐体と前記第2壁の上に前記第2筐体が組み付けられることで、前記第1壁、前記第2壁、前記第3壁および前記第2筐体で前記排出トレイの左右の側壁が構成され、前記第1面と前記第2面とで前記左右の側壁の内面が構成されていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−98702(P2013−98702A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238824(P2011−238824)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】