説明

筒状包装体及びその包装方法と包装装置

【課題】合成樹脂線材を封止材として用いた包装方法において、さらに確実な封止工程を提供して密封性に優れた包装体を高い歩留まりで提供する。
【解決手段】フィルム18に向かって、V字形の開口部と該V字の底部からU字形に延びるフィルム引き込み部を有し、同一水平面上に配置した集束板11a,11bをフィルム18に向かって前進させ、フィルム18を引き込み部にたくし込んで水平断面形状が略円形の集束部を形成すると当時に、集束板11a、11bの側面がフィルム18を挟んで対峙する集束手段を有する包装装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状或いは練り状食品、特に、ソーセージ等の包装後に加熱処理を施す食品の包装に適した筒状包装体、及び、その包装方法と該方法を実施する包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
漬け物やチーズ、ソーセージといった液状或いは練り状食品など、流動性を有する物品の包装形態として、長尺の合成樹脂フィルムの側端部同士を重ねて融着した筒状フィルム内に上記物品或いはその原料を充填し、該フィルムの両端部を封止してなる筒状包装体が広く用いられている。図6に筒状包装体の模式図を示す。図中、111は合成樹脂フィルム、112はフィルム側端部を融着してなる融着部、113は金属線材または合成樹脂線材からなる封止材である。
【0003】
この様な筒状包装体の包装作業は、通常、筒状フィルムの形成から封止まで連続工程で行われる。具体的には、帯状の合成樹脂フィルムを繰り出しながら側端部同士を融着させて筒状フィルムを形成し、該筒状フィルム内に被包装物を連続的に充填して筒状体を形成し、所定の間隔で外部より該筒状体を絞って内部の被包装物を押しのけ、押しのけた部分のフィルムを集束させて封止材により封止し、フィルムを切断する。
【0004】
【特許文献1】特開2005−271950号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、先に提案されている金属線材または合成樹脂線材を封止材として用いた包装方法において、さらに確実な封止工程を提供して密封性に優れた包装体を高い歩留まりで提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一は、被包装物を充填した筒状フィルムの両端部を金属線材または合成樹脂線材により封止してなる筒状包装体の包装方法であって、
帯状の合成樹脂フィルムを連続して繰り出しながら、該フィルムの側端部同士を重ねて融着して筒状フィルムを連続的に形成する筒状フィルム形成工程と、
上記筒状フィルム内に被包装物を連続的に充填して筒状体を形成する筒状体形成工程と、
上記筒状体を所定の間隔で連続的に外部より絞って内部の被包装物を押しのけ、該被包装物が押しのけられた領域のフィルムを集束する集束部形成工程と、
上記集束部を金属線材または合成樹脂線材により封止し、該線材が包装体の両端部に位置するようにフィルムを切断する封止・切断工程と、
を有し、
上記集束部形成工程において、
フィルムを挟んで同一水平面上に対向配置した2枚の集束板を互いにつきあわせ、2枚の集束板の側面が水平方向においてフィルムを挟んで対峙すると同時に、集束部の水平断面形状が略円形となるようにフィルムを集束することを特徴とする。
【0007】
上記本発明の包装方法においては、下記の構成を好ましい態様として含む。
【0008】
前記集束部形成工程において、切断工程においてフィルムを切断する位置よりも集束部が離れる方向にフィルムに張力を付加する。
【0009】
前記封止・切断工程において、集束部を挟んで直線状の合成樹脂線材をO字形に成形し、該合成樹脂線材の端部同士を接触させて該接触部に超音波を印加することにより融着させて封止する。
【0010】
前記封止・切断工程において、集束部を挟んで直線状の金属線材をO字形にかしめて封止する。
【0011】
本発明の第二は、長尺の合成樹脂フィルムの側端部同士を重ねて融着した筒状フィルム内に被包装物が充填され、該フィルムの両端部に、金属線材または合成樹脂線材により封止してなる封止部を有し、上記本発明の筒状包装体の包装方法によって包装されたことを特徴とする。
【0012】
本発明の第三は、被包装物を充填した筒状フィルムの両端部を金属線材または合成樹脂線材により封止してなる筒状包装体の包装装置であって、
帯状の合成樹脂フィルムを連続して繰り出す手段と、
上記フィルムの側端部同士を重ねて融着して筒状フィルムを連続的に形成する手段と、
上記筒状フィルム内に被包装物を連続的に充填して筒状体を形成する手段と、
上記筒状体を所定の間隔で連続的に外部より絞って内部の被包装物を押しのける手段と、
上記被包装物が押しのけられた領域のフィルムを挟んで同一水平面上に対向配置した2枚の集束板を有し、該2枚の集束板を互いにつきあわせてその側面を水平方向においてフィルムを挟んで対峙させると同時に、集束部の水平断面形状が略円形となるようにフィルムを集束する集束部形成手段と、
集束部を金属線材または合成樹脂線材で挟んで封止する封止手段と、
上記金属線材または合成樹脂線材が包装体の両端部に位置するようにフィルムを切断する手段と、
を少なくとも備えたことを特徴とする。
【0013】
上記本発明の包装装置においては、下記の構成を好ましい態様として含む。
【0014】
前記集束部形成手段の集束板が、フィルムに向かってV字状に広がる開口部を有し、該V字の底部よりさらに外側に向かってU字形に延びるフィルムの引き込み部を有し、2枚の集束板をフィルムに対して互いに前進させることにより、開口部より引き込み部にフィルムをたくし込んで水平断面形状が略円形の集束部を形成する。
【0015】
前記集束板が、上記引き込み部の最深部の中央と、該最深部に相対する集束板端辺の中央部とを結ぶ直線を中心に分割し、一方を他方に対して厚み分だけ厚み方向にずらせてなる。
【0016】
前記集束手段が封止・切断手段よりも離れる方向に移動してフィルムに張力を付加する手段を備えている。
【0017】
前記封止手段が、集束部を挟んで直線状の合成樹脂線材をO字形に成形し、該合成樹脂線材の端部同士を接触させる手段と、該接触部に超音波を印加する超音波印加手段と、を少なくとも備えている。
【0018】
前記封止手段が、集束部を挟んで直線状の金属線材をO字形にかしめる手段を少なくとも備えている。
【発明の効果】
【0019】
本発明においては、同一水平面上に配置した一対の集束板によってフィルムを密に集束して封止するため、高い密封性が得られることと、フィルムの破れや噛み込みを防止することができ、封止不良も防止される。特に、集束部のフィルムに張力を付加することで、集束部の密度がさらに高まり、より高い密封性が得られるが、本発明においては集束部が一対の集束板の側面によって強固に挟持されているため、フィルムに良好に張力を付与することができ、密封性とフィルムの破れや噛み込みを防止することに優れた包装体を効率よく且つ高歩留まりで包装することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に本発明の筒状包装体、包装方法、包装装置について図面を用いて詳細に説明する。
【0021】
本発明の筒状包装体は、先に図6に示した形態と基本的には同じである。即ち、長尺の合成樹脂フィルム111の側端部同士を重ねて融着した筒状フィルム内に被包装物を充填し、該フィルムの両端部を封止材113により封止した形態であり、本発明は、封止材113として金属線材または合成樹脂線材を用いて封止する。封止は、金属線材を用いた場合はカシメにより、合成樹脂線材を用いた場合は端部同士の超音波融着により行う。
【0022】
図1に、本発明の包装装置の好ましい形態の一例の概略図を示す。本実施形態は、直線上の合成樹脂線材をO字形に成形し、端部同士を融着させて封止する形態であり、さらに、フィルムの切断手段として超音波印加による溶断を用いた形態である。
【0023】
図1中、1はフィードポンプ、2は充填ノズル、3は製筒装置、4はロール、5は合成樹脂フィルム、6は電極、7は被包装物、8は移送ローラー、9は絞りローラー、10は封止・切断手段、11a、11b、12a、12bは集束板、14a、14bは封止用ホーン、15a、15bは封止用アンビル、16は溶断用ホーン、17は溶断用アンビルである。
【0024】
図1の装置において、充填ノズル2はフィードポンプ1に連結されており、充填ノズル2の中間部に製筒装置3が設けられ、ロール4から繰り出された帯状の合成樹脂フィルム5はこの製筒装置3を通過するときに筒状に丸められる。そして、筒状に丸められて重ねられたフィルム5の側端部同士を電極6により融着し、筒状フィルムを形成する。一方、充填ノズル2から該筒状フィルムに被包装物7を充填し、筒状体を形成する。筒状体は移送ローラー8によって挟持されて紙面下方に移送され、次いで、絞りローラー9が筒状体を所定の間隔で外部より絞って内部の被包装物7を押しのけ、押しのけられた領域のフィルムを、封止・切断手段10において集束してフィルム集束部を形成し、該フィルム集束部においてフィルム5に超音波を印加して溶断すると同時に、溶断部の前後において、フィルム集束部を合成樹脂線材によって封止し、合成樹脂線材により両端を封止した包装体が得られる。上記一連の工程は全て連続的に行われる。
【0025】
図2〜図4に、図1の封止・切断手段10中の集束手段の拡大斜視図を示す。図2は集束直前の状態を示す斜視図であり、図3は集束直後の状態を示す斜視図であり、図4は集束直前(a)、集束途中(b)、集束直後(c)をそれぞれ示す平面図である。尚、これらの図においては、便宜上、超音波印加手段を省略する。
【0026】
本発明においては、図2、図3に示すように、被包装物7を押しのけた領域のフィルムを不図示の封止手段及び切断手段(超音波印加手段)を挟んで上下2箇所においてそれぞれ集束板11aと11b、12aと12bで集束する。
【0027】
集束板11a、11bは、図4(a)に示すように、フィルム18に向かってV字状に広がる開口部11cを有し、該V字の底部よりさらに外側に向かってU字形に延びるフィルムの引き込み部11dを有している。よって、集束板11a、11bを互いにフィルム18を挟んで前進させることにより、フィルム18は開口部11cより引き込み部11d内にたくし込まれ〔図4(b)〕、引き込み部11dの底部のR形状によって水平断面形状が略円形にフィルムが集束した集束部19が形成される〔図4(c)〕。もう一組の集束板12a、12bについても、11a、11bと同様の構成であり、図3に示されるように、フィルム18を所定の距離を置いて上下2箇所で集束し、集束部19を形成する。
【0028】
本例において、集束板11a、11bは、引き込み部11dの最深部の中央部と、該最深部に相対する集束板端辺の中央部とを結ぶ直線(分割線11e)を中心に分割し、一方11a1、11b1を他方11a2、11b2に対して厚み分だけ厚み方向(垂直方向)にずらせている。尚、本例では集束板11a、11bの強度を補うため、分割片11a1、11a2,11b1、11b2を上記分割線11eから他方側に若干延長させた形状とし、11a1と11a2、11b1と11b2をそれぞれ一体化するための「しろ」を設けている。当該集束板11aはそれぞれ個別に形成した11a1と11a2、11b1と11b2とをこの「しろ」の部分で重ねて接着一体化すれば良い。
【0029】
集束板11a、11bを同一水平面上に配置した場合、図4(a)に示すように、前進方向(図2の矢印A,B方向)において厚み方向上部に位置する分割片11a2と厚み方向下部に位置する分割片11b2とが相対することになり、それぞれを前進させた場合には、図4(b)に示すように、厚み方向上部に位置する分割片11a2の下面に分割片11b2の上面が接するように上下で重なり合う。同様に、厚み方向上部に位置する分割片11b1と厚み方向下部に位置する分割片11a1とが相対しており、互いに前進して重なり合う。即ち、2丁の同じ鋏を刃を開いた状態で刃と刃を対向させてかみ合わせたように重ね合わせる。最終的には、引き込み部の最深部のR形状によって集束部19はほぼ円形に形成される〔図4(c)〕。また、集束部19の集束板11a,11bに接する部分においては、厚み方向上部に位置する分割片11a2の側面と11b1の側面が集束部19を挟んで対峙し、同様に、厚み方向下部に位置する分割片11a1の側面と11b2の側面が集束部19を挟んで対峙し、それぞれで集束部19を挟持している。
【0030】
尚、集束部の水平方向断面が略円形であるとは、望ましくは真円もしくはこれに近い形状を意味するが、厳密に真円である必要はなく、多少の歪みが有っても目視でほぼ円形と認められる形状であれば本発明における円形の範疇とする。
【0031】
本発明において好ましくは、図3及び図4(c)で示されるように、集束板11a、11b、12a、12bで集束部19を挟持した状態で封止手段からそれぞれ離れる方向、即ち封止手段の上部に位置する集束板11a、11bは上方(矢印A方向)に、封止手段の下部に位置する集束板12a、12bは下方(矢印B方向)に、それぞれ垂直移動させることで、集束部19に対して張力を付加する。これにより、集束板11a、11bと12a、12bとの間の集束部19におけるフィルムの水平方向への広がりを防止し、集束板11a、11b、12a、12bで集束された部分と同様に密に集束した状態を保持して封止することができ、より高い密封性が得られる。
【0032】
集束板11a、11b、12a、12bを垂直方向に移動させる手段としては、特に限定されるものではないが、例えば、上下の集束板の間にカムプレートを配置して該カムプレートをフィルムに対して前進させることで集束部19に張力をかけることができる。
【0033】
本例においては、上記したように、集束板11a、11b、12a、12bでそれぞれ集束された部分では、集束部19が一対の集束板の側面によって挟持されているため、集束部19を垂直方向に引っ張って容易に張力をかけることができる。
【0034】
本発明において用いられる集束板11a、11b、12a、12bとしては、その素材が限定されるものではないが、通常は金属或いは合成樹脂で構成される。
【0035】
このように、集束し、望ましくは張力を付加したフィルム集束部19においてホーン14aとアンビル15a、及び、ホーン14bとアンビル15bにより、合成樹脂線材を用いて超音波融着により封止する。具体的には、集束部19を挟んで直線状の合成樹脂線材をO字形に成形し、該合成樹脂線材の端部同士を接触させて該接触部に超音波を印加して融着させることにより封止することができる。
【0036】
本発明において、封止材として金属線材を用いることもでき、具体的には、集束部19を挟んで直線状の金属線材をO字形にかしめて封止することができる。
【0037】
本発明に係るフィルムの切断手段としては、特に限定されず、切断刃を用いた従来と同様の方法でも構わないが、溶断手段を用いた場合には、フィルムを切断すると同時に、切断部においてフィルム同士が互いに融着して包装体の密封性を高めることができるため、好ましい。特に、超音波印加による溶断を用いた場合、封止用の超音波印加手段と溶断用の超音波印加手段を一体に構成することができ、好ましい。具体的には、図1における封止用ホーン14a、14bと溶断用ホーン16とを一体構成とし、封止用アンビル15a、15bと溶断用アンビル17とを一体構成とすることにより、封止工程と溶断工程とをタイミング調整することなく同時に実施することができる。封止部と溶断部とは非常に近接しているため、このように超音波印加手段を一体に構成することはスペース的にも非常に有利である。
【0038】
図5は、本発明の包装体の合成樹脂線材を用いた封止部を示す図であり、図5(a)は部分拡大斜視図、(b)は断面図であり、図中24が融着部である。
【0039】
本発明において、金属線材または合成樹脂線材21の断面形状は特に限定されるものではないが、常に同じ封止強度を得る上では円形が好ましい。また、通常の食品の包装体において、直径は1〜5mm程度が好ましく、長さについては6〜24mm程度が好ましい。
【実施例】
【0040】
図2、図4(a)に示した分割片を厚み方向にずらせて一体化した集束板11a、11b、12a、12bを集束手段として用い、図1に示した封止用ホーン14a、14bと溶断用ホーン16とを一体構成とし、封止用アンビル15a、15bと溶断用アンビル17とを一体構成とした超音波印加手段を用い、包装体の封止を行った。合成樹脂フィルムとしては塩化ビニリデン樹脂製のフィルムを用い、被包装物として魚肉を充填し、包装体の長さを230mm、包装体の胴の直径を30mmとした。また、合成樹脂線材としては、厚みが1.7mmで幅が3mmのものを使用し、フィルムを集束させた断面の直径が2.2mmの円形に成形し、長さを18mmとして用いた。この形態で連続して1000個の包装体を包装した。
【0041】
得られた包装体をレトルト工程として120℃の蒸気雰囲気中に1時間置いた。その後、包装体に微細な穴が生じているかどうかを導電テスターを用いて測定した。具体的には、テスターの(+)側を包装体の中央に差し込み、5%塩水の入った容器にテスターの(−)側を浸し、次いで包装体の両端の封止部を該5%塩水に浸し、導通を測定した。封止部に穴が空いていた場合には、明らかな導通が認められる。
【0042】
その結果、上記包装体はいずれも良好に密封されており、封止不良は発生していなかった。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の包装装置の実施形態の概略図である。
【図2】図1の包装装置の集束手段の拡大斜視図である。
【図3】図2−1の集束手段によりフィルムを集束した状態を示す斜視図である。
【図4】図2−1の集束手段を用いたフィルムの集束工程を示す平面図である。
【図5】本発明の包装体の封止部を示す図である。
【図6】本発明の包装体の模式図である。
【符号の説明】
【0044】
1 フィードポンプ
2 充填ノズル
3 製筒装置
4 ロール
5 合成樹脂フィルム
6 電極
7 被包装物
8 移送ローラー
9 絞りローラー
10 封止・切断手段
11a、11b、12a、12b 集束板
11a1、11a2、11b1、11b2 分割片
11c 開口部
11d 引き込み部
11e 分割線
14a、14b 封止用ホーン
15a、15b 封止用アンビル
16 溶断用ホーン
17 溶断用アンビル
18 フィルム
19 フィルム集束部
21 合成樹脂線材
24 融着部
111 合成樹脂フィルム
112 融着部
113 封止材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装物を充填した筒状フィルムの両端部を金属線材または合成樹脂線材により封止してなる筒状包装体の包装方法であって、
帯状の合成樹脂フィルムを連続して繰り出しながら、該フィルムの側端部同士を重ねて融着して筒状フィルムを連続的に形成する筒状フィルム形成工程と、
上記筒状フィルム内に被包装物を連続的に充填して筒状体を形成する筒状体形成工程と、
上記筒状体を所定の間隔で連続的に外部より絞って内部の被包装物を押しのけ、該被包装物が押しのけられた領域のフィルムを集束する集束部形成工程と、
上記集束部を金属線材または合成樹脂線材により封止し、該線材が包装体の両端部に位置するようにフィルムを切断する封止・切断工程と、
を有し、
上記集束部形成工程において、
フィルムを挟んで同一水平面上に対向配置した2枚の集束板を互いにつきあわせ、2枚の集束板の側面が水平方向においてフィルムを挟んで対峙すると同時に、集束部の水平断面形状が略円形となるようにフィルムを集束することを特徴とする筒状包装体の包装方法。
【請求項2】
前記集束部形成工程において、切断工程においてフィルムを切断する位置よりも集束部が離れる方向にフィルムに張力を付加する請求項1に記載の筒状包装体の包装方法。
【請求項3】
前記封止・切断工程において、集束部を挟んで直線状の合成樹脂線材をO字形に成形し、該合成樹脂線材の端部同士を接触させて該接触部に超音波を印加することにより融着させて封止する請求項1または2に記載の筒状包装体の包装方法。
【請求項4】
前記封止・切断工程において、集束部を挟んで直線状の金属線材をO字形にかしめて封止する請求項1または2に記載の筒状包装体の包装方法。
【請求項5】
長尺の合成樹脂フィルムの側端部同士を重ねて融着した筒状フィルム内に被包装物が充填され、該フィルムの両端部に、金属線材または合成樹脂線材により封止してなる封止部を有し、請求項1〜3のいずれかに記載の筒状包装体の包装方法によって包装されたことを特徴とする筒状包装体。
【請求項6】
被包装物を充填した筒状フィルムの両端部を金属線材または合成樹脂線材により封止してなる筒状包装体の包装装置であって、
帯状の合成樹脂フィルムを連続して繰り出す手段と、
上記フィルムの側端部同士を重ねて融着して筒状フィルムを連続的に形成する手段と、
上記筒状フィルム内に被包装物を連続的に充填して筒状体を形成する手段と、
上記筒状体を所定の間隔で連続的に外部より絞って内部の被包装物を押しのける手段と、
上記被包装物が押しのけられた領域のフィルムを挟んで同一水平面上に対向配置した2枚の集束板を有し、該2枚の集束板を互いにつきあわせてその側面を水平方向においてフィルムを挟んで対峙させると同時に、集束部の水平断面形状が略円形となるようにフィルムを集束する集束部形成手段と、
集束部を金属線材または合成樹脂線材で挟んで封止する封止手段と、
上記金属線材または合成樹脂線材が包装体の両端部に位置するようにフィルムを切断する手段と、
を少なくとも備えたことを特徴とする筒状包装体の包装装置。
【請求項7】
前記集束部形成手段の集束板が、フィルムに向かってV字状に広がる開口部を有し、該V字の底部よりさらに外側に向かってU字形に延びるフィルムの引き込み部を有し、2枚の集束板をフィルムに対して互いに前進させることにより、開口部より引き込み部にフィルムをたくし込んで水平断面形状が略円形の集束部を形成する請求項6に記載の筒状包装体の包装装置。
【請求項8】
前記集束板が、上記引き込み部の最深部の中央と、該最深部に相対する集束板端辺の中央部とを結ぶ直線を中心に分割し、一方を他方に対して厚み分だけ厚み方向にずらせてなる請求項7に記載の筒状包装体の包装装置。
【請求項9】
前記集束手段が封止・切断手段よりも離れる方向に移動してフィルムに張力を付加する手段を備えている請求項6〜8のいずれかに記載の筒状包装体の包装装置。
【請求項10】
前記封止手段が、集束部を挟んで直線状の合成樹脂線材をO字形に成形し、該合成樹脂線材の端部同士を接触させる手段と、該接触部に超音波を印加する超音波印加手段と、を少なくとも備えている請求項6〜9のいずれかに記載の筒状包装体の包装装置。
【請求項11】
前記封止手段が、集束部を挟んで直線状の金属線材をO字形にかしめる手段を少なくとも備えている請求項6〜9のいずれかに記載の筒状包装体の包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−176565(P2007−176565A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−378398(P2005−378398)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(000116736)旭化成エンジニアリング株式会社 (49)
【出願人】(303046266)旭化成ライフ&リビング株式会社 (64)
【Fターム(参考)】