説明

筒状部分を捲くり、入れ子状に重ねて装着するコンドーム

【課題】コンドームの伸縮によりペニスの根元付近を締め付け、脱落防止や性行為の持続の補助となるよう、コンドームの筒状部分を細く形成しても、使用後の引き抜きが容易なコンドームを供すること。
【解決手段】コンドームの先端側部分の最大径よりも小に形成した筒状部分において、紙をジグザグに折っていき、Wの文字の形のように折る蛇腹折りのように、筒状部分を捲くりながら、折り返し線が環状で閉ループとなる筒状のまま、筒状部分が入れ子状に重なるよう、かつ、コンドームの先端側が入れ子状に重ねる部分の外側となるよう折り返し、入れ子状に重ねた状態4のまま、現在特許出願中の拡張装着リング3に巻取り、コンドームを装着することによる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンドームの筒状部分の形状に関する。
【背景技術】
【0002】
コンドームは薄型化が進むとともに様々な形状の製品が開発され、自然な使用感が得られるようまた、使用感を高めることが出来るよう従来の効果に加えて快適な性生活を求める人々の要望に応える努力がなされている。
【0003】
それらの開発努力の中には、ペニスの根元付近を締め付け、脱落防止や性行為の持続の補助、及び、精液もれの防止となるよう様々な工夫が見られる。(例えば、特許文献1・2・3参照)
【0004】
また、現在特許出願中(PCT/JP2005/022592)の「コンドームの筒状部分の口径を伸ばして広げた状態のまま保持して巻取ることが可能な拡張装着リング」や、装着具(特許文献4参照)等の拡張装着具を使用したコンドームの考案がある。
【0005】
しかし、筒状部分を細く形成する場合の小径部分の構造には、さらに強い締め付けを得るためには、超極厚にするか、又は、ラテックスフィルムをテープ状に巻き付ける等の方法が考えられるが、装着出来ても使用後の引き抜きが困難になるという課題があった。
【特許文献1】日本実開平6−36621号
【特許文献2】日本特開2002−136533号
【特許文献3】日本登録実用新案第3055221号
【特許文献4】国際出願第WO88/02624号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
コンドームの伸縮によりペニスの根元付近を締め付け、脱落防止や性行為の持続の補助となるよう、コンドームの筒状部分を細く形成しても、使用後の引き抜きが容易なコンドームを供すること。
【課題を解決するための手段】
【0007】
コンドームの先端側部分の最大径よりも小に形成した筒状部分において、紙をジグザグに折っていき、Wの文字の形のように折る蛇腹折りのように、筒状部分を捲くりながら、折り返し線が環状で閉ループとなる筒状のまま、筒状部分が入れ子状に重なるよう、かつ、コンドームの先端側が入れ子状に重ねる部分の外側となるよう折り返し、入れ子状に重ねた状態のまま、現在特許出願中の拡張装着リングに巻取り、コンドームを装着する。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載のごとく、コンドームの筒状部分を入れ子のように重ねることにより、締め付け力を重ねる数で調整できるとともに、使用後の引き抜きの際は、筒状部分の重なりが外側から順にずれるようにほぐれるため、締め付け力が弱まり、コンドームの引き抜きが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
発明の実施形態について参考図を用いて説明する。図1はコンドームの筒状部分を長手方向に切断した断面図であり、コンドームの根元を細く形成した例を示している。本発明の実施形態は図1の状態から図2の状態に加工する。
【0010】
まず、コンドーム1の一部を最大径Lよりも細く小径に形成する。なお、細く形成する部分2の形状や位置に制限は無い。
【0011】
コンドーム1の先端側部分の最大径Lよりも小に形成した筒状部分2において、紙をジグザグに折っていき、Wの文字の形のように折る蛇腹折りのように、筒状部分2を捲くりながら、折り返し線が環状で閉ループとなる筒状のまま、コンドームの先端側が入れ子状に重ねる部分の外側となるよう折り返し、入れ子状に重ねた状態4のまま、現在特許出願中の「筒状部分の口径を伸ばして広げた状態のまま保持して巻取ることが可能となる拡張装着具のリング」3に巻取り、コンドーム巻戻しの装着時に、入れ子状に重ねた状態4となるようにする。
【0012】
折り返し部分をずれにくくする必要がある場合は、図3のように折り返しの途中に折り返し部分をはさむ。はさむ位置を調整することにより、ずれにくさを調整できる。
【0013】
コンドームの先端側が入れ子状に重ねる部分の外側となるよう折り返す方法としては、コンドームの基端部側を伸ばしながら捲くることにより、コンドームの外側に折り返し重ねることを繰り返して入れ子状態を形成し、その後、コンドーム全体を捲くりながら入れ子状態のまま裏返しにする方法が良い。なお、折り返す方法は図2のように筒状部分が重なればいかなる方法で折り返し重ねても良い。
【0014】
コンドームを巻取る際は、筒状部分全体を、図4のようにリング3の内径付近まで伸長した状態にしてから、図5のように巻取ると良い。
【0015】
なお、コンドームを装着する際には、筒状部分の口径を伸ばして広げた状態のまま保持して装着することが可能であれば良いため、拡張装着具は市販品のいかなるものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】コンドームの筒状部を長手方向に切断した断面図
【図2】コンドームを入れ子のように重なるよう折り返した状態の断面図
【図3】コンドームの折り返しの途中に折り返し部分をはさんだ状態の断面図
【図4】コンドームの筒状部をリング3の内径付近まで伸長した状態の断面図
【図5】コンドームを巻き取っている状態の断面図
【符号の説明】
【0017】
1 コンドーム(先端部省略)
2 コンドームを細く形成した部分
3 コンドームの口径を広げた状態のまま巻き取るリング(拡張装着具)
4 コンドームの先端側が外側となるよう折り返し、入れ子状に重ねた部分
L コンドーム1の最大径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンドームの先端側部分の最大径よりも小に形成した筒状部分において、紙をジグザグに折っていき、Wの文字の形のように折る蛇腹折りのように、筒状部分を捲くりながら、折り返し線が環状で閉ループとなる筒状のまま、筒状部分が入れ子状に重なるよう、かつ、コンドームの先端側が入れ子状に重ねる部分の外側となるよう折り返すことを特徴とするとともに、入れ子状に重ねた状態のまま装着するコンドーム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−136822(P2008−136822A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−357026(P2006−357026)
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(506074037)
【Fターム(参考)】