説明

管渠用シール材

【課題】継手の嵌合時にシール材に生じる抜取力をシール材の固着力に変換できるシール材を提供すること。
【解決手段】継手に埋設する埋込部と、複数のリップを並設した止水部とを具備した管渠用シール材であって、止水部と埋込部に跨がる深さで横並びに内方空洞および外方空洞を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンクリート製管渠のシール材に関し、特にインロー継手に使用する管渠用シール材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カルバートボックス等の管渠はその開口端部に互いに嵌合可能な雄形継手と雌形継手とを形成していて、何れか一方の継手の対向面の周方向に付設したシール材が継手部の間に介挿して止水できる構造になっている。
図5(a)、(b)に雄形継手に付設した従来のインロー継手用のシール材50の一例を示す。
従来のシール材50は、雄形継手の躯体外周面に埋設した埋込部51と、該埋込部51と一体に形成した止水部52とを具備している。
埋込部51と止水部52の間には、断面横長楕円形の空洞53を形成していて、継手の嵌合時において該空洞53が止水部52の縮径方向へ向けた弾性変形を許容する。
【0003】
また特許文献1には、シール材の埋込部の固着力を増す手段として、埋込部の外周面に等間隔で金属製のステープルを嵌着することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−22553号公報(図3,4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のシール材にあってはつぎの問題点を有する。
<1>継手部の良好な止水性を確保するために、シール材50の止水部52の弾発力を高めて止水部52を対向する継手面に強く圧接させるようにしている。
しかしながら、図5(b)に示すように、継手をインロー嵌合する際に、止水部52と継手面との間に生じる摩擦力に起因してシール材50が引き摺られ、この引き摺力が埋込部51の外方側に抜取力Fとして作用する。
抜取力Fにより埋込部51がめくれ上がると、シール材50の埋込部51側の止水性が損なわれる。
<2>シール材50の埋込部51のめくれ上がりを防止して埋込部51側の止水性を確保するために、止水部52の弾発力を小さくすると、止水部52側の止水性が損なわれる。
このように従来のシール材50は、埋込部51側のめくれ上がりを防止しつつ、埋込部51側および止水部52側の止水性を確保することが難しかった。
<3>特許文献1に開示されているシール材は、シール材を成形した後に埋込部に多数のステープルを追加して設けなければならず、シール材のコストが嵩む問題と、ステープルを嵌着する追加工程が必要となりシール材の製造に手間がかかるといった問題があった。
【0006】
本発明は、少なくとも以下の一つのシール材を提供することを目的とする。
<1>継手の嵌合時にシール材に生じる抜取力をシール材の固着力に変換できるシール材を提供すること。
<2>シール材の埋込部側のめくれ上がりを防止しつつ、埋込部側および止水部側の止水性を確保すること。
<3>追加部材を付設することなく、高いシール性能を維持できるシール材を提供すること。
<4>経済性と加工性に優れたシール材を提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明は、継手に埋設する少なくとも基部を有する埋込部と、該埋込部に一体に複数のリップを並設した止水部とを具備した管渠用シール材であって、前記止水部と埋込部に跨がる深さで横並びに形成した内方空洞および外方空洞と、前記複数のリップの溝底と前記両空洞との間に形成した横断梁と、横断梁と基部の間に形成した内方支柱、中間支柱および外方支柱とを具備し、前記内方支柱と中間支柱の間に内方空洞が位置し、前記中間支柱と外方支柱の間に外方空洞が位置し、前記内方空洞、外方空洞、横断梁、内方支柱、中間支柱および外方支柱により、継手の嵌合時にシール材の外方側に生じる抜取力をシール材の固着力に変換する力の変換機構を構成することを特徴とする。
さらに本願発明では、前記中間支柱が横断梁の中央から内方側へ偏倚した位置に設けてあって、該中間支柱の断面厚さが自由端から基端へ向けて漸増している。
さらに本願発明では、前記内方空洞と前記外方空洞の断面形状が略三角形を呈していて、前記外方空洞が内方空洞より大きい関係にある。
さらに本願発明では、前記複数のリップを内方リップ、中間リップおよび外方リップにより構成する。
さらに本願発明では、前記埋込部の両側にV字状の係止溝を形成するとよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明は少なくとも次の一つの効果を奏する。
<1>シール材が力の変換機構を具備するので、継手の嵌合時においてシール材を構成する埋込部の外方側のめくれ上がりを、効果的でかつ確実に防止することができる。
<2>力の変換機構が止水部の弾発力に影響を受け難いため、止水部の弾発力を高く設定することができる。
そのため、従来のシール材では達成し得なかった埋込部のめくれ上がりの防止しつつ、埋込部側および止水部側の良好な止水性を確保することが可能となる。
<3>シール材は外形が従来と大差がなく、内部に形成する空洞の形状と形成数を変更する程度で簡易に製造できるから、経済性と加工性に優れる。
<4>力の変換機構によって、継手の嵌合時にシール材の埋込部を継手躯体に圧着する力が増すので、埋込部のシール性能が格段に高くなる。
<5>中間支柱が横断梁の中央から内方側へ偏倚させるとともに、中間支柱の断面厚さを漸増させたことで、中間支柱の弾発力を再び向きを変えて横断梁に作用させることが可能である。
<6>シール材の埋込部の両側に係止溝を形成すると、係止溝の外周面と継手の躯体とが密着して埋込部の固着力がさらに増大するとともに、シール面積が増大した分だけ埋込部の止水性がさらに良くなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係るシール材の斜視図
【図2】シール材の拡大断面図
【図3】嵌合初期における継手部の断面図
【図4】嵌合後における継手部の断面図
【図5】従来のシール材の説明図で、(a)は嵌合前におけるシール材の断面図、(b)は嵌合時におけるシール材の断面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
[構成]
<1>管渠用シール材の概要
図1に本発明に係る管渠用シール材20(以下「シール材」という)の斜視図を示し、図2にシール材の断面図を示す。
【0012】
本発明に係るシール材20はインロー嵌合可能な雄形継手または雌形継手の一方の継手の対向面に埋設して取着するシール材で、継手に埋設する埋込部21と、埋込部21の上方に複数のリップよりなる止水部25とを具備していて、公知のゴム素材で一体成形する。本例ではシール材20の埋込部21を雄形継手10の躯体外周面に埋設した形態を示すが、雌形継手の躯体内周面に埋設していてもよい。
【0013】
以降にシール材20の各部について詳しく説明するが、説明に際し、雄形継手10の先端側を「外方」または「外」、雄形継手10の基端側を「内方」または「内」と定義して説明する。
【0014】
<2>埋込部
埋込部21は雄形継手10の躯体外周面に埋設する部位である。
図2に示した埋込部21について説明すると、内外両側に略三角形状に張り出た基部22と、基部22の上位で、内外両側に張り出した内、外フランジ23a,23bとを有し、基部22と各フランジ23a,23bの間にV字状の係止溝24,24を形成している。
埋込部21の左右両側に係止溝24,24を形成することで、雄形継手10の躯体との固着力とシール面積が増大するから、基部22の横断幅L1を内、外フランジ23a,23bの横断幅L2より小さく設計できて素材の節約が図れる。
【0015】
<3>止水部
止水部25は雄形継手10の躯体外周面から露出する部位である。
図2に示した止水部25について説明すると、内方から外方へ向けて、内方リップ25a、中間リップ25bおよび外方リップ25cを有する。
【0016】
本例では中間リップ25bが単数である場合について示すが、中間リップ25bを複数形成してもよい。
間隔を隔てて並列に形成したこれらの各リップ25a〜25cは、外方から内方へ向けて僅かな角度で傾倒している。
【0017】
<4>シール材の内部構造
図2に基づいてシール材20の内部構造について詳しく説明する。
シール材20の内部には、止水部25と埋込部21に跨がる深さの内方空洞30と外方空洞31とを横並びに形成している。
【0018】
各リップ25a〜25cの溝底と両空洞30,31との間には、複数のリップ25a〜25cを支える横断梁26を形成し、横断梁26と基部22の間には、内方から外方へ向けて内方支柱27、中間支柱28および外方支柱29を形成している。
【0019】
各構成要素の相互の関係について説明すると、内方空洞30は内方支柱27と中間支柱28の間に位置し、外方空洞31は中間支柱28と外方支柱29の間に位置している。外方空洞31の断面積は内方空洞30より大きい関係にある。
【0020】
<4.1>力の変換機構
シール材20は、内方空洞30、外方空洞31、横断梁26、内方支柱27、中間支柱28および外方支柱29により、継手の嵌合時にシール材20の外方側に生じる抜取力をシール材20の固着力に変換する力の変換機構を有する。
【0021】
<4.2>横断梁
横断梁26は、複数のリップ25a〜25cと、並設した空洞30,31との間に横方向に位置する部位で、均一の厚さtを有する。
横断梁26の内方端、中間部および外方端には、それぞれ内方支柱27、中間支柱28および外方支柱29の各上部が接続している。
【0022】
<4.3>内外方支柱
内方支柱27および外方支柱29は横断梁26の両端部の位置で横断梁26を支持するための支柱である。
内方支柱27および外方支柱29の断面厚さは、全長に亘って均一であって、継手の嵌合時に容易に座屈変形しないだけの厚さと弾力を有している。
【0023】
<4.4>中間支柱
中間支柱28は横断梁26の中央から内方側へ偏倚した位置で横断梁26を支持するための支柱である。中間支柱28も継手の嵌合時に容易に座屈変形しないだけの厚さと弾力を有している。
中間支柱28の断面厚は、上位から下位へ向けて漸増し、かつ中間支柱28の外方側の側面28aが垂直に形成してあるのに対し、内方側の側面28bが傾斜して形成されている。
換言すれば中間支柱28の外方側は厚さに変化がないが、中間支柱28の内方側の厚さが上位(自由端)から下位(基端)へ向けて漸増している。
【0024】
中間支柱28を断面略錐形で、内方側の側面28bのみを傾斜して形成したのは、継手の嵌合時に中間支柱28に作用する外力の反力(弾発力)を、横断梁26に対して特定の方向性(抜取力Fの作用方向に対する逆方向)を有して作用させるためである。
中間支柱28の外方側の側面28aの高さは、外方支柱29の内方側の側面29aの高さに対して高い。
【0025】
<4.5>内方空洞
内方空洞30は横断梁26の下面26aと、内方支柱27の外方側の側面27aと、中間支柱28の内方側の傾斜した側面28bとにより囲繞された断面形状が略三角形を呈する空間である。
【0026】
<4.6>外方空洞
外方空洞31は横断梁26の下面26aと、中間支柱28の外方側の側面28aと、外方支柱29の内方側の側面29aと、両支柱28,29の間の傾斜した底面22aとにより囲繞された断面形状が略三角形、または変形四角形を呈する空間である。
両空洞30,31の各天井面に相当する横断梁26の下面26a,26aは同一線上に位置する。
【0027】
本発明ではシール材20の外形は従来と大差がないが、継手の嵌合時にシール材20に生じる抜取力をシール材20の固着力に変換できるように、複数の空洞を形成してシール材20の内部構造に改良を加えたものである。
したがって、別途の追加部材を付設する必要がないだけでなく、シール材20を製造するうえで追加の加工が一切不要である。
【0028】
<5>シール材の埋設構造
雄型継手10を二点鎖線で示した図2を参照して、シール材20の埋込構造について詳しく説明する。
シール材20は管渠とともに雄型継手10を形成する際に埋込部21を埋設して取着する。
埋込部20の内外フランジ23a,23bの表面のみが露出し、両フランジ23a,23b以下の基部が雄型継手10の躯体に埋設される。
埋込部20の基部22および係止溝24の外周面との継手の躯体とが密着して、所謂「蟻溝」の形態で嵌着し得るので、埋込部21の固着力が増し、さらにシール面積が増大した分だけ止水性も増す。
【0029】
[作用]
つぎに雄型継手10と雌形継手11とをインロー嵌合するときの継手部のモデル図を示した図3,4を参照しながらシール材のめくれ防止作用について説明する。図3は嵌合初期の継手部を示し、図4は嵌合終了時の継手部を示している。
【0030】
本発明では両継手10,11をインロー嵌合するときにシール材20の外方側に生じる抜取力Fをシール材20の固着力に変換することが可能である。力の変換メカニズムを以下に説明する。
【0031】
<1>リップの弾性変形
図3において、止水性を確保するため、両継手10,11の間に形成される隙間はシール材20の止水部25の突出長より小さい関係にある。
上記した前提のもとで雄型継手10と雌形継手11とをインロー嵌合すると、シール材20を構成する複数のリップ25a〜25cの自由端が雌形継手11の内周面に圧接して順次弾性変形する。
【0032】
<2>横断梁の弾性変形
複数のリップ25a〜25cが弾性変形することに伴い、シール材20の埋込部20の外方側に抜取力F(めくれ上がり力)が作用すると同時に、横断梁26の全体に基部22へ向けた押圧力f1が作用する。
【0033】
横断梁26を支える三本の支柱27〜29の関係は、横断梁26の中央から内方側に偏倚した位置を中間支柱28で支持した構造となっている。
そのため、中間支柱28を間に挟んで両側の横断梁26に分散して押圧力f1が作用するが、中間支柱28と外方支柱29の間に位置する横断梁26が基部22の接近方向へ向けて大きく弾性変形する。
【0034】
内方支柱27と中間支柱28の間に位置する横断梁26は、ほとんど弾性変形をしないか、或いはわずかに弾性変形をする程度である。
【0035】
中間支柱28と外方支柱29の間に位置する横断梁26が大きく弾性変形するのは、この間に位置する横断梁26が、断梁26の全長に対する梁長の比率が長く、押圧力f1の分散力が大きいためである。
換言すれば、中間支柱28を間に挟んで横断梁26の外方側の梁長を中間支柱28を間に挟んで横断梁26の内方側の梁長より長くして、横断梁26の外方側が変形をし易く、さらに横断梁26の外方側に荷重が局所的に作用しやすい構造になっているためである。
【0036】
内方支柱27と中間支柱28の間に位置する横断梁26が、ほとんど弾性変形をしないのは、横断梁26の全長に対する梁長の比率が短く、押圧力f1の分散力が小さいためである。
【0037】
<3>力の転換
横断梁26の全体に作用した押圧力f1は最終的に三本の支柱27〜29に伝わるが、その後、以下のように伝達されて力が転換される。
【0038】
中間支柱28は押圧力f1により座屈変形しないようにその断面厚が上位から下位へ向けて漸増して形成してある。
そのため、横断梁26を介して作用する押圧力f1は、中間支柱28の弾発力(反力)e1に転換され、転換された弾発力(反力)e1が向きを変えて横断梁26を外方側へ偏倚させるように作用する。
換言すれば断面形状が外方側の斜め上方へ向けて略錐形を呈する中間支柱28は、弾発力e1を図面の真上に向けて発生させるのではなく、弾発力e1の発生方向を左斜め上方向へ規制する。
【0039】
この弾発力e1の方向規制は、中間支柱28の断面形状と内方空洞30の形状に大きく依存している。
例えば中間支柱28の断面形状が内方支柱27のように均一厚であったり、内方空洞30の形状が四角形、円形、または楕円形であると、弾発力e1を特定方向に規制することができない。
既述した中間支柱28の断面形状と内方空洞30の形状は、多くの組み合わせで実験した結果に基づくものである。
【0040】
<4>固着力の生成
図4に示すように、横断梁26には中間支柱28の弾発力e1が作用するだけでなく、弾性変形を続けている横断梁26自身の弾発力e2も併せて作用する。
その結果、これらふたつの弾発力e1、e2が外方支柱29へ作用する。
外方支柱29へ作用したこれらの力は、外方支柱29を雄型継手10の躯体に押し付ける力(固着力)f2として生成される。
【0041】
換言すると、作用する固着力f1に対して弾発力e1は異なる作用点であるので、図4における反時計回り方向の回転モーメントに起因する固着力f2が発生する。この固着力f2は抜取り力F(図4では時計回り)に対して逆方向に作用するので、シール材20の外方側のめくれ上がりが防止される。
【0042】
以上の力の伝達メカニズムにより、外方フランジ23bを含めて埋込部21の外方側が雄型継手10の躯体に強く押し付けられる。
【0043】
外方支柱29を雄型継手10の躯体に押し付ける力(固着力)f2も、中間支柱28の断面形状と外方空洞31の形状に大きく依存している。
例えば中間支柱28の断面形状が内方支柱27のように均一厚であったり、内方空洞30の形状が四角形、円形、または楕円形であると、固着力)f2を特定方向に規制することができなかった。
既述した中間支柱28の断面形状と外方空洞31の形状は、多くの組み合わせで実験した結果に基づくものである。
【0044】
本発明では、既述した力の変換メカニズムにより、シール材20に作用する外力を最終的にシール材20の固着力f2に変換して、埋込部21の外方側のめくれ上がりを効果的で、かつ確実に防止できる。
さらに、固着力f2は埋込部21と雄型継手10の躯体との間の圧着力を増すので埋込部21と雄型継手10の躯体との間におけるシール性能が格段によくなる。
【0045】
尚、シール材20の埋込部21は既述した形態に限定されず、公知の形態が適用可能である。
またシール材20の硬度は全体を均一硬度に形成することの他に、埋込部21と止水部25に硬度差を設けてもよい。
【符号の説明】
【0046】
10・・・・・雄型継手
11・・・・・雌型継手
20・・・・・シール材
21・・・・・シール材の埋込部
22・・・・・基部
23a・・・・内方リップ
23b・・・・外方リップ
24・・・・・係止溝
25・・・・・シール材の止水部
26・・・・・横断梁
27・・・・・内方支柱
28・・・・・中間支柱
29・・・・・外方市中
30・・・・・内方空洞
31・・・・・外方空洞

【特許請求の範囲】
【請求項1】
継手に埋設する少なくとも基部を有する埋込部と、該埋込部に一体に複数のリップを並設した止水部とを具備した管渠用シール材であって、
前記止水部と埋込部に跨がる深さで横並びに形成した内方空洞および外方空洞と、
前記複数のリップの溝底と前記両空洞との間に形成した横断梁と、
横断梁と基部の間に形成した内方支柱、中間支柱および外方支柱とを具備し、
前記内方支柱と中間支柱の間に内方空洞が位置し、
前記中間支柱と外方支柱の間に外方空洞が位置し、
前記内方空洞、外方空洞、横断梁、内方支柱、中間支柱および外方支柱により、継手の嵌合時にシール材の外方側に生じる抜取力をシール材の固着力に変換する力の変換機構を構成することを特徴とする、
管渠用シール材。
【請求項2】
前記中間支柱が横断梁の中央から内方側へ偏倚した位置に設けてあって、該中間支柱の断面厚さが自由端から基端へ向けて漸増していることを特徴とする、請求項1に記載の管渠用シール材。
【請求項3】
前記内方空洞と前記外方空洞の断面形状が略三角形を呈していて、前記外方空洞が内方空洞より大きいことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の管渠用シール材。
【請求項4】
前記複数のリップを内方リップ、中間リップおよび外方リップにより構成することを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の管渠用シール材。
【請求項5】
前記埋込部の両側にV字状の係止溝を形成したことを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の管渠用シール材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−60760(P2013−60760A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200629(P2011−200629)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000229128)日本ゼニスパイプ株式会社 (31)
【Fターム(参考)】