説明

管理サーバ、その制御方法、及びプログラム、擬似通話システム及びその制御方法

【課題】顧客に機械的な印象を与えない擬似通話コンテンツを提供する。
【解決手段】擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに予め登録し、登録されている電話番号についての通話要求がなされたことを受信した場合に、通話要求を行なった発信者番号を受信する。受信された通話要求を行なった発信者番号が関連付けられた顧客情報を参照し、通話要求がなされた電話番号に関連付けられている対象キャラクタについて、既に通話要求がなされたことを示す情報が含まれているか否かを判断する。そして通話要求がなされた電話番号が受信されるまで対象キャラクタへの通話要求がなされていなかった場合は、対象キャラクタに関連付けられた初回の音声データの再生指示を送信し、通話要求が既になされていた場合は、対象キャラクタに関連付けられた複数の音声データのうち初回音声データ以外の音声データの再生指示を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバ、その制御方法、及びプログラム、擬似通話システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、案内サービスや受付サービス等の中には自動応答の通話システムが用いられているものがある。しかしながら、このような通話システムで再生される音声案内は、人間の音声を録音したものであっても予め設定された固定的な内容が再生されるため、対人の案内サービスとは異なり、無機質で機械的なサービスである印象を顧客に与える。特許文献1には、顧客の誕生日等の個人情報を発信者番号に関連付けて管理し、例えば誕生日近辺の通話では顧客に祝いの言葉を含む音声案内を再生するように制御することで、サービスが機械的である印象を顧客に与えにくくする顧客応答システムが開示されている。
【0003】
また一方で、予め設定された音声コンテンツとして、著名人やキャラクタ等の声を録音した音声を再生して顧客に提供する通話システムもある。このような通話システムでは、上述したサービスの案内のために付加的に音声再生を行う自動応答の通話システムとは異なり、顧客への音声の提供が主たる目的となっている。特許文献2には、著名人の音声によるモーニングコールの提供に、音声提供者の写真と、サービスを受けるために必要な情報とが印刷されたカードを、顧客に利用させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−169147号公報
【特許文献2】登録実用新案第3021427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年ではカーナビゲーションシステムや検索システム等、音声認識技術の利用が一般的になってきている。音声認識技術を特許文献1のような音声応答システムに利用することで、擬似的な対話が行えるサービスの提供が考えられる。このようなサービスにおいて、顧客を飽きさせずに、継続的にサービスを利用させるために、1つのキャラクタについて複数のカードを導入する場合、以下のような問題が考えられる。
【0006】
追加カードの導入時には、それまで同一のキャラクタのカードに提供されていた擬似通話コンテンツとは異なる、新たなコンテンツを提供することで、カードを収集する顧客に対して付加価値を提供することができる。即ち、カードの各々について提供される擬似通話コンテンツを異ならせることにより、カードを入手した顧客は、入手していない顧客には提供されないコンテンツを利用できるという特別感を得ることができる。このようにカードの各々について提供される擬似通話コンテンツを異ならせる場合、各カードにはカードの種類に固有の電話番号が割り当てられることになる。つまり、同一キャラクタでありながら複数の異なる電話番号が存在することになる。
【0007】
しかしながら、例えば顧客からの各電話番号に対する最初の通話に対して自己紹介コンテンツが提供されるように制御される場合、顧客は同一のキャラクタと別の異なる電話番号にて通話したことがあっても、電話番号が異なる場合は、再度自己紹介コンテンツが提供されることになる。即ち、顧客は、当該キャラクタから別の電話番号での通話時に一度自己紹介されているのに、再び同じキャラクタの自己紹介を聞くことになってしまう。
【0008】
本発明は、顧客に機械的な印象を与えにくい擬似通話コンテンツを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の目的を達成するために、本発明の1つの態様の管理サーバは、以下の構成を備える。
【0010】
擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに登録する第1の登録手段と、顧客の発信者番号を発信者管理データベースに登録する第2の登録手段と、を有する管理サーバであって、通話要求を行なった発信者番号と、該通話要求がなされた電話番号を特定する情報とを受信する受信手段と、受信手段により受信された、通話要求がなされた電話番号を特定する情報から、通話要求がなされた電話番号と、当該通話要求がなされた電話番号に関連付けられている対象キャラクタIDとを識別する識別手段と、識別手段により識別された対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報を、通話要求を行なった発信者番号に関連付けて発信者管理データベースに登録する第3の登録手段と、通話要求に対して、少なくとも受信手段により通話要求がなされた電話番号を特定する情報が受信されるより前に、通話要求を行った発信者番号に対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていなかった場合は、対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている初回音声データの再生指示を送信し、少なくとも受信手段により通話要求がなされた電話番号を特定する情報が受信されるより前に、通話要求を行なった発信者番号に対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていた場合は、対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている複数の音声データのうち、初回音声データ以外の音声データの再生指示を送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
前述の目的を達成するために、本発明の別の態様の管理サーバは、以下の構成を備える。
【0012】
擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに登録する第1の登録手段と、顧客の発信者番号を発信者管理データベースに登録する第2の登録手段と、第2の登録手段により登録された発信者番号に対して、予め設定された音声データを再生させる条件を設定し、該発信者番号に関連付けて発信者管理データベースに登録する設定手段と、を有する管理サーバであって、通話要求を行なった発信者番号と、該通話要求がなされた電話番号を特定する情報とを受信する受信手段と、受信手段により受信された、通話要求がなされた電話番号を特定する情報から、通話要求がなされた電話番号と、当該通話要求流された電話番号に関連付けられている対象キャラクタIDとを識別する識別手段と、識別手段により識別された対象キャラクタIDへの通話要求が、通話要求を行った発信者番号に関連付けられて発信者管理データベースに登録されている、予め設定された音声データを再生させる条件を満たすか否かを判断する判断手段と、通話要求に対して、判断手段により、通話要求が予め設定された音声データを再生させる条件を満たすと判断された場合は、対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている予め設定された音声データの再生指示を送信し、判断手段により、通話要求が予め設定された音声データを再生させる条件を満たさないと判断された場合は、対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている複数の音声データのうち、予め設定された音声データ以外の音声データの再生指示を送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
このような構成により本発明によれば、顧客に機械的な印象を与えにくい擬似通話コンテンツを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る擬似通話システムの概要を示した図
【図2】本発明の実施形態に係るコンテンツサーバ100及び管理サーバ200の機能構成を示したブロック図
【図3】本発明の実施形態に係る擬似通話システムで使用される電話番号が記載されたカードを示した図
【図4】本発明の実施形態に係る顧客情報登録処理のフローチャート
【図5】本発明の実施形態に係る管理サーバ200において管理されるデータのデータ構造を示した図
【図6】本発明の実施形態に係る擬似通話処理のフローチャート
【図7】本発明の実施形態に係るコンテンツサーバ100及び管理サーバ200間において送受信されるデータのデータ構造を示した図
【図8】本発明の実施形態に係るコンテンツ再生処理のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、擬似通話システムの一例としての、コンテンツサーバ100と管理サーバ200で構成されるシステムに、本発明を適用した例を説明する。
【0016】
<システム概要>
図1は、本発明の実施形態にかかる擬似通話システムのシステム構成を示している。システムは、擬似通話システムの音声データを記憶し、通話要求に応答して該音声データを再生するコンテンツサーバ100(本発明にいう「音声データベース」に相当)と、擬似通話システムの顧客情報を管理する管理サーバ200とで構成されており、両者はネットワーク400を介して接続されている。またコンテンツサーバ100は電話回線網500に接続されており、顧客が所有する携帯電話300からの通話要求を、電話回線網500を介して受信する。なお、携帯電話300はネットワーク400に接続する機能も有するものとする。
【0017】
コンテンツサーバ100は、電話回線網500を介して携帯電話300からの通話要求を受けると、通話要求を行なった携帯電話300の電話番号(発信者番号)を管理サーバ200に通知する。管理サーバ200は、発信者番号が関連付けられた顧客情報を参照し、コンテンツサーバ100に再生させる音声データ候補の情報を決定し、コンテンツサーバ100に送信する。コンテンツサーバ100は、携帯電話300との通話を開始するとともに、再生させる音声データの候補から1つの音声データを選択して再生することで、携帯電話300を用いて通話する顧客に対して、擬似通話コンテンツを提供する。
【0018】
(コンテンツサーバ100及び管理サーバ200の機能構成)
ここで、コンテンツサーバ100及び管理サーバ200の機能構成について、さらに詳細に説明する。図2は、本発明の実施形態に係るコンテンツサーバ100及び管理サーバ200の機能構成を示すブロック図である。なお、本明細書では機能構成がコンテンツサーバ100及び管理サーバ200のどちらが有する構成であるかを容易に判別できるよう、コンテンツサーバ100が有する構成については「コンテンツ」の接頭文字を付して示すものとする。また同様に、管理サーバ200が有する構成については「管理」の接頭文字を付して示すものとする。
【0019】
まず、コンテンツサーバ100の機能構成について説明する。
【0020】
コンテンツ制御部101は、例えばCPUであり、コンテンツサーバ100が有する各ブロックの動作を制御する。具体的にはコンテンツ制御部101は、後述するコンテンツ側通話処理の動作プログラムをコンテンツ記録媒体102から読み出し、コンテンツRAM103に展開して実行することにより、各ブロックの動作を制御する。
【0021】
コンテンツ記録媒体102は、例えばHDD等のコンテンツサーバ100に着脱可能に接続される記録装置であり、後述するコンテンツ側通話処理の動作プログラムに加え、コンテンツサーバ100のオペレーティングシステム等のプログラムを記録する。またコンテンツ記録媒体102は、コンテンツサーバ100が有する各ブロックの動作において必要なパラメータやコマンド等の情報を記録する。また本実施形態では、擬似通話コンテンツにおいて提供(再生)される音声データは、コンテンツ記録媒体102に記録されているものとする。各音声データは、少なくとも対応しているキャラクタ(その音声データにより再生される音声で話す設定となっているキャラクタ)のキャラクタIDに関連付けられて記録されている。なお、各音声データは、キャラクタIDだけでなく、さらにキャラクタに割り当てられた電話番号とも関連付けられて記憶されているようにしても良い。また、各音声データは再生シナリオIDが付与されている。
【0022】
コンテンツRAM103は、揮発性メモリであり、コンテンツ側通話処理の動作プログラムの展開領域としてだけでなく、コンテンツサーバ100が有する各ブロックの動作において出力された中間データを一時的に格納する格納領域としても用いられる。
【0023】
コンテンツネットワーク通信部104は、コンテンツサーバ100が有するネットワーク400との通信インタフェースである。コンテンツネットワーク通信部104は、所定の通信プロトコルに従って、ネットワーク400を介して管理サーバ200に接続し、データの送受信を行う。
【0024】
コンテンツ回線通信部106は、コンテンツサーバ100が有する電話回線網500との通信インタフェースである。コンテンツ回線通信部106は、電話回線網500を介して携帯電話300との音声データの送受信を行う。具体的にはコンテンツ回線通信部106は、携帯電話300に送信する音声データを、コンテンツネットワーク通信部104とは異なる所定の通信プロトコルに従って送信形式の音声データに変換して送信する。またコンテンツ回線通信部106は、携帯電話300から受信した音声データを所定の通信プロトコルに従って、コンテンツ音声認識部105で解析可能な形式の音声データに変換してコンテンツ音声認識部105に出力する。
【0025】
コンテンツ音声認識部105は、入力された音声データに対して解析を行い、該音声データに含まれる音声についての音声認識処理を行う。具体的にはコンテンツ音声認識部105は、認識パターンとしてコンテンツ記録媒体102に予め記録されている音響モデルと、入力された音声データに含まれる音声情報とを比較し、音声データに含まれる音声が認識パターンに合致するか否かを判断する。そしてコンテンツ音声認識部105は、音声認識処理の結果として、入力された音声データが認識パターンに含まれるか否か、及びいずれの認識パターンに含まれるかを示す情報を出力する。
【0026】
次に、管理サーバ200の機能構成について説明する。
【0027】
管理制御部201は、例えばCPUであり、管理サーバ200が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には管理制御部201は、後述する顧客情報登録処理及び管理側通話処理の動作プログラムを管理記録媒体202から読み出し、管理RAM203に展開して実行することにより、各ブロックの動作を制御する。
【0028】
管理記録媒体202は、例えばHDD等の管理サーバ200に着脱可能に接続される記録装置であり、後述する顧客情報登録処理及び管理側通話処理の動作プログラムに加え、管理サーバ200のオペレーティングシステム等のプログラムを記録する。また管理記録媒体202は、管理サーバ200が有する各ブロックの動作において必要なパラメータやコマンド等の情報を記録する。本実施形態では管理記録媒体202には、顧客の各々について顧客IDを割り当て、該顧客IDに関連付けて顧客情報を管理する(本発明にいう「発信者管理データベース」に相当)。また、本発明にいう「コンテンツ管理データベース」も管理記録媒体202にあり、擬似通話対象のキャラクタの各々に割り当てられたキャラクタIDと、擬似通話対象のキャラクタに割り当てられた複数の電話番号とが関連付けて登録されている。
【0029】
管理RAM203は、揮発性メモリであり、顧客情報登録処理及び管理側通話処理の動作プログラムの展開領域としてだけでなく、管理サーバ200が有する各ブロックの動作において出力された中間データを一時的に格納する格納領域としても用いられる。
【0030】
管理ネットワーク通信部204は、管理サーバ200が有するネットワーク400との通信インタフェースである。管理ネットワーク通信部204は、所定の通信プロトコルに従って、ネットワーク400を介してコンテンツサーバ100と接続し、データの送受信を行う(本発明にいう「受信手段」に相当)。
【0031】
<擬似通話コンテンツの利用カード>
続いて、擬似通話コンテンツを利用するための利用カードについて説明する。まず、本実施形態の擬似通話システムにおいては、顧客が擬似通話コンテンツの提供を受けるには、擬似通話コンテンツの利用カードを入手する必要がある。利用カードは、擬似通話システムにおける通話相手となるキャラクタが描画されており、例えば単体での販売や、タイアップ商品等の関連商品の封入特典として入手可能であるものとする。
【0032】
近年、テレビゲーム等のような遊戯システムの中には、ゲーム操作等のサービス利用のツールとして実際のカードを用いるものがある。このような遊戯システムでは、例えばゲームに登場する人物や乗り物等、様々なキャラクタが魅力的に描かれたカードを提供しており、遊戯システムの顧客の多くは、該遊戯システムで提供されるコンテンツだけでなく、カードを収集することも目的として遊戯システムを利用している。つまり、魅力的なカードを使用するコンテンツの提供は、コンテンツの利用に限らず、カードを収集する固定的な顧客を確保することができるため、サービスの長期的な利用が見込める。
【0033】
また、このような遊戯システムでは、カードを収集する固定的な顧客を確保するために、定期的なシステムの更新と共に、カードの種類を増加させており、新規に追加するキャラクタが描かれたカードに限らず、更新前から存在するキャラクタについても別デザインのカード等を追加することで、特定のキャラクタを支持する顧客のニーズも満たしている。
【0034】
このため本実施形態では、1つのキャラクタについて2種類のカードが用意され、それぞれのカードは、互いに異なる擬似通話コンテンツを提供するため、互いに異なる電話番号が割り当てられている場合を想定する。すなわち、管理記録媒体202にあるコンテンツ管理データベースには、1つの擬似通話対象のキャラクタに割り当てられたキャラクタIDに対して、当該キャラクタに割り当てられた2つの電話番号が関連付けて登録されていることになる。
【0035】
図3(a)及び(b)は、1つのキャラクタについて用意される2種類の利用カードの表側面301及び304を示している。表側面には、同一のキャラクタがそれぞれ異なるデザインで描かれている。また表側面にはキャラクタ名302及び305と、キャラクタとの擬似通話を行うための電話番号303及び306とが記載される。なお、上述したように同一のキャラクタであってもカードごとに異なる擬似通話コンテンツが提供されるため、表側面301に記載される電話番号303と表側面304に記載される電話番号306とは異なる。
【0036】
また図3(c)は利用カードの裏側面307を示している。本実施形態の利用カードは、裏側面の構成は表側面のデザインに依らず共通であるものとする。裏側面307には、顧客情報を登録する登録サイトへの登録サイトURL308及び登録サイトQRコード309と、固有カードID310とが記載される。顧客は、利用カードを入手し、該利用カードに記載された固有カードID310を顧客情報の登録サイトにおいて顧客IDに関連付けて登録することにより、当該利用カードに記載された電話番号での通話を通じて、擬似通話コンテンツの提供を受けることができるようになる。
【0037】
<顧客情報登録処理>
さて、以上説明したような構成をもつ本実施形態の管理サーバ200における顧客情報登録処理について、図4のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、管理制御部201が、例えば管理記録媒体202に記録されている対応する処理プログラムを読み出し、管理RAM203に展開して実行することにより実現することができる。なお、本顧客情報登録処理は、例えばネットワーク400を介して携帯電話300からの顧客情報登録要求を管理ネットワーク通信部204が受信した際に開始されるものとして説明する。
【0038】
S401で、管理制御部201は、管理ネットワーク通信部204で受信された顧客情報登録要求が、新規の顧客からの登録要求なのか否か(否の場合は、既に登録されている顧客情報への固有カードID310の追加の登録要求である)を判断する。具体的には管理制御部201は、顧客情報登録要求に含まれる顧客のメールアドレスを含む顧客情報が、管理記録媒体202に記録されていない場合は、新規の顧客からの登録要求であると判断する。管理制御部201は、顧客情報登録要求が新規の顧客からの登録要求であると判断した場合は処理をS402に移し、否と判断した場合は処理をS404に移す。
【0039】
S402で、管理制御部201は、「顧客情報に必要な情報」を取得する。具体的には管理制御部201は、「顧客情報に必要な情報」の入力画面のデータを管理ネットワーク通信部204に伝送して携帯電話300に送信させ、顧客による情報入力が完了するまで待機する。このとき管理制御部201は、管理ネットワーク通信部204がネットワーク400を介して携帯電話300から必要な情報の入力が完了したことを示す情報を受信したか否かを判断する。そして管理制御部201は、顧客による情報入力が完了したと判断した場合、入力が完了したことを示す情報とともに受信した、「顧客情報に必要な情報」を管理RAM203に記憶させて処理をS403に移す。なお、「顧客情報に必要な情報」は、本実施形態では顧客のニックネーム(ユーザ名)及び顧客が擬似通話コンテンツの利用に使用する携帯電話の電話番号(本発明にいう「顧客の発信者番号」に相当)を含むものとする。
【0040】
S403で、管理制御部201は、顧客情報を管理記録媒体202に登録する。具体的には管理制御部201は、入力が完了したことを示す情報とともに受信した「顧客情報に必要な情報」に含まれる顧客のメールアドレスを、顧客情報のIDとし、該IDに関連付けて顧客のユーザ名及び電話番号を顧客情報として管理記録媒体202に登録する(本発明にいう「第2の登録手段」の動作に相当)。
【0041】
(顧客情報のデータ構造)
以上のようにして管理記録媒体202に登録された顧客情報は、本実施形態では例えば図5(a)に示すようなデータ構造を有する。1人の顧客に対する顧客情報は、ID501、ユーザ名502、及び電話番号503で構成される顧客の個人情報と、擬似通話コンテンツの利用回数等を含む、キャラクタとの擬似通話に係るキャラクタ情報(キャラクタ1情報504及びキャラクタ2情報505)とで構成される。
【0042】
ID501は顧客情報の識別情報であり、本実施形態では顧客によって入力された顧客のメールアドレスが登録される。なお、ID501は顧客情報を識別する情報であればよく、例えば管理制御部201により採番されて割り当てられた番号や、後述する擬似通話コンテンツの利用に使用する電話番号であってもよい。
【0043】
ユーザ名502は、S402で顧客により入力された顧客のニックネーム(ユーザ名)である。顧客のニックネームについての詳細は省略するが、ニックネームは顧客情報を登録するサイトにログインした際の、顧客への情報表示に用いられる。
【0044】
電話番号503は、顧客が擬似通話コンテンツの利用に使用する携帯電話の電話番号である(本発明にいう「顧客の発信者番号」に相当)。なお、顧客が擬似通話コンテンツの利用に使用する電話番号は初回登録以降、変更できないものとする。本実施形態では、顧客が擬似通話コンテンツの利用に使用する電話番号を固定することで、該電話番号を有する電話からの通話回数を判断し、擬似通話の内容を制御する。
【0045】
キャラクタ1情報504及びキャラクタ2情報505は、顧客の擬似通話コンテンツの利用状況を管理する情報である。本実施形態では、顧客は2種のキャラクタについて、それぞれ2つの利用カードを設けた提供形態をとるため、顧客情報には2つのキャラクタ情報が含まれるものとして説明するが、キャラクタの数によってキャラクタ3情報、キャラクタ4情報・・・と数を増やせばよいことは容易に理解されよう。そして、このキャラクタ1、2、・・・というのが本発明にいう「キャラクタID」である。以下、1つのキャラクタ(キャラクタID=キャラクタ1)についてのキャラクタ1情報504について、詳細を説明する。
【0046】
キャラクタ1情報504には、コンテンツ管理データベースにおいてキャラクタ1と関連付けて登録されている2種の電話番号の各々について、カード1情報510及びカード2情報520が管理される。1つのカード情報には取得フラグ、初回フラグ、総通話回数、同日通話回数、最終通話日時、及びコンテンツ(シナリオ)再生状況が含まれる。
【0047】
取得フラグ511及び521は、キャラクタ1についての利用カード(別言すれば、コンテンツ管理データベースにおいてキャラクタ1に関連付けて登録された電話番号)の各々を入手したか否かを示す情報である。後述のステップで詳細を説明するように、顧客は入手した利用カードに記載される固有カードID310を登録することで、該利用カードに記載された電話番号を使用して擬似通話コンテンツが利用可能となる。そして、擬似通話コンテンツが利用可能となった電話番号に対応するカード情報の取得フラグが「1」とされる。
【0048】
初回フラグ512及び522は、キャラクタ1との初回の擬似通話がなされたか否かを示す情報である。すなわち、初回フラグ=1のときが、本発明にいう「通話要求があったことを示す情報」に相当する。また、顧客の電話番号503と初回フラグ512及び522は顧客情報として一体として管理されているため、初回フラグ=1のときには、顧客の電話番号503(本発明にいう「発信者番号」)と初回フラグ512及び522=1という情報(本発明にいう「通話要求があったことを示す情報」に相当)とは、本発明で言うところの「関連付けられている」状態といえる。また、初回フラグ=0のときは、本発明にいう「通話要求があったことを示す情報」に相当しないため、本発明にいう「発信者番号」と「通話要求があったことを示す情報」は関連付けられていない状態といえる。本実施形態では、顧客が入手した電話番号に依らず、1つのキャラクタについての初回の擬似通話コンテンツ利用時には、例えば自己紹介等、初回のみに対応付けられたシナリオの音声データが再生される。即ち、顧客が1つのキャラクタについて複数の電話番号を入手したとしても、初回のみに対応付けられたシナリオは、複数の電話番号のうち、最初に顧客が使用した電話番号の初回利用時にのみ再生される。これは、顧客が1つのキャラクタについて最初に使用した電話番号の初回利用時にいずれのカード情報の初回フラグも「1」とすることにより実現される。このように、顧客に対して同じような趣旨のシナリオが複数回再生されることを回避することで、顧客に対してサービスが機械的である印象を与えることを低減する。
【0049】
総通話回数513及び523は、顧客が擬似通話コンテンツを利用した回数を、キャラクタの電話番号ごとに管理する情報である。本実施形態では、顧客の擬似通話コンテンツの利用回数に応じて、再生されるシナリオの種類を増加させることで、キャラクタとの様々な擬似通話を楽しみたい顧客の長期的な利用を促す。
【0050】
また同日通話回数514及び524は、顧客が1日に擬似通話コンテンツを利用した回数を、キャラクタの電話番号ごとに管理する情報である。顧客が擬似通話コンテンツの利用を頻繁に行った場合、該コンテンツを提供する電話番号への他の顧客の接続が困難になることが考えられるため、本実施形態では顧客ごとに1日の利用回数を制限し、より多くの顧客が擬似通話コンテンツを利用しやすいようにする。
【0051】
最終通話日時515及び525は、顧客が最後に擬似通話コンテンツを利用した日時を、キャラクタの電話番号ごとに管理する情報である。またコンテンツ再生状況516及び526は、擬似通話コンテンツとして提供する複数のシナリオの各々について、再生の有無あるいは再生回数をキャラクタの電話番号ごとに管理する情報である。コンテンツ再生状況は、例えば顧客情報の登録サイトにおいて顧客が体験したシナリオについて確認できるよう、体験済みシナリオのリストを表示したり、全シナリオ数に対する体験済シナリオ数の割合(いわゆる「コンプリート率」、「クリア率」)を表示するために用いられる。
【0052】
このように、管理制御部201はS403における顧客情報の管理記録媒体202への登録が完了した後、処理をS404に移す。
【0053】
S404で、管理制御部201は、顧客が入手した利用カードの固有カードIDを取得する。具体的には管理制御部201は、顧客が入手した利用カードの固有カードIDの入力画面のデータを管理ネットワーク通信部204に伝送して携帯電話300に送信させ、顧客による固有カードIDの入力が完了するまで待機する。このとき管理制御部201は、管理ネットワーク通信部204がネットワーク400を介して携帯電話300から固有カードIDの入力が完了したことを示す情報を受信したか否かを判断する。そして管理制御部201は、顧客による固有カードIDの入力が完了したと判断した場合、入力が完了したことを示す情報と共に送信された固有カードIDの情報を管理RAM203に記憶させて処理をS405に移す。
【0054】
S405で、管理制御部201は、受信した固有カードIDが既に登録済みであるか否かを判断する。本実施形態では、キャラクタの電話番号ごとに、利用カードに記載した固有カードIDの情報を管理しており、管理記録媒体202には固有カードID、キャラクタ(キャラクタID)及びカード(電話番号)を特定するためのアイテムID、及び登録済みであるか否かを示す登録フラグとを管理するカード管理テーブルが記録されているものとする。管理制御部201は、管理記録媒体202より該カード管理テーブルを読み出し、受信した固有カードIDに対応付けられている登録フラグを参照して、既に登録済みであるか否かを判断する。管理制御部201は、受信した固有カードIDが既に登録済みであると判断した場合は、既に登録済みであることを通知する画面のデータを管理ネットワーク通信部204に伝送して携帯電話300に送信させた後、処理をS404に戻す。また管理制御部201は、受信した固有カードIDが未登録であると判断した場合は、処理をS406に移す。
【0055】
S406で、管理制御部201は、受信した固有カードIDに対応付けられた電話番号が、顧客が既に利用可能な電話番号であるか否かを判断する。具体的には管理制御部201は、カード管理テーブルにおいて、受信した固有カードIDに対応付けられているアイテムIDを取得して、当該アイテムIDと対応するキャラクタ(キャラクタID)及びカード(電話番号)を識別する。本実施形態ではアイテムIDは、例えば図5(b)に示されるように、キャラクタ(キャラクタID)及びカード(電話番号)の組み合わせと1対1で対応するように割り当てられている。管理制御部201は、受信した固有カードIDに対応するアイテムIDに基づいて、当該アイテムIDと対応するキャラクタ(キャラクタID)及びカード(電話番号)を識別し、顧客の顧客情報から、識別されたキャラクタ(キャラクタID)及びカード(電話番号)に対応するカード情報の取得フラグの情報を参照する。例えば受信した固有カードIDが「s***_b」である場合、管理制御部201は対応するキャラクタ1のカード2のカード2情報520の取得フラグ521を参照して、既に顧客が利用登録する電話番号を利用可能であるか否かを判断する。管理制御部201は、受信した固有カードIDに対応付けられた電話番号が既に利用可能であると判断した場合は、既に対応する電話番号が利用可能であることを通知する画面のデータを管理ネットワーク通信部204に伝送して携帯電話300に送信させた後、処理をS404に戻す。また管理制御部201は、受信した固有カードIDに対応付けられた電話番号をまだ利用可能ではないと判断した場合は、処理をS407に移す。
【0056】
S407で、管理制御部201は、登録要求をしてきた顧客の顧客情報に含まれている、受信した固有カードIDに対応するカード情報における取得フラグを、取得済みに更新して再び管理記録媒体202に記録する。
【0057】
このようにすることで、顧客は入手した利用カードを登録し、該利用カードに記載された電話番号での通話を通じて、擬似通話コンテンツの提供を受けることができる。
【0058】
<擬似通話処理>
以下、顧客が利用カードを登録して利用可能となった電話番号に対して、所有する携帯電話300から通話を行なった場合に、コンテンツサーバ100及び管理サーバ200の各々で実行される本実施形態の擬似通話処理について図6のフローチャートを参照して具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、コンテンツサーバ100においては、コンテンツ制御部101が、例えばコンテンツ記録媒体102に記録されている対応する処理プログラムを読み出し、コンテンツRAM103に展開して実行することにより実現することができる。また管理サーバ200においては、管理制御部201が、例えば管理記録媒体202に記録されている対応する処理プログラムを読み出し、管理RAM203に展開して実行することにより該フローチャートに対応する処理を実現することができる。なお、本擬似通話処理は、コンテンツサーバ100においては例えば電話回線網500を介して携帯電話300からの擬似通話コンテンツに係る電話番号への通話要求をコンテンツ回線通信部106が受信した際に開始されるものとして説明する。また管理サーバ200においては、例えば管理サーバ200の起動後、上述の顧客情報登録処理と並行して常時実行されているものとして説明する。
【0059】
S601で、コンテンツ制御部101は、受信した通話要求の送信元の電話番号(発信者番号、本発明にいう「通話要求を行った発信者番号」)、及び該通話要求先の電話番号(利用カードに記載されている電話番号、本発明にいう「通話要求がなされた電話番号」)を取得する。
【0060】
S602で、コンテンツ制御部101は、再生シナリオ候補を管理サーバ200に要求する。具体的にはコンテンツ制御部101は、図7(a)に示すような、発信者番号と、通話要求先の電話番号から特定されるキャンペーンID、及びアイテムID(本発明にいう「通話要求がなされた電話番号を特定する情報」)を含む再生シナリオ候補要求を作成し、コンテンツネットワーク通信部104に伝送してネットワーク400を介して管理サーバ200に送信させる。ここで、キャンペーンIDは擬似通話コンテンツの種類(タイトル)を特定する情報である。擬似通話コンテンツは、例えば複数の提供サービス(タイトル)の各々について別々のコンテンツが提供されることが想定され、本実施形態では管理サーバ200の管理記録媒体202にはタイトルごとに顧客情報が管理されているものとする。即ち、受信した通話要求に対応したタイトルの顧客情報データベースを管理サーバ200に参照させるため、本実施形態では再生シナリオ候補要求にキャンペーンIDが含められる。またアイテムIDは図5(b)を参照して説明したものと同一であってよく、コンテンツ制御部101は、通話要求先の電話番号に対応するキャラクタ(キャラクタID)及びカード(電話番号)を特定し、例えば、特定されたキャラクタ(キャラクタID)及びカード(電話番号)と、アイテムIDの対応を示すテーブルを参照して、アイテムIDを特定する。
【0061】
S603で、管理制御部201は、コンテンツサーバ100から送信された再生シナリオ候補要求を受信したか否かを判断する。具体的には管理制御部201は、管理ネットワーク通信部204がネットワーク400を介してコンテンツサーバ100から再生シナリオ候補要求を受信したか否かを判断する。管理制御部201は、再生シナリオ候補要求を受信したと判断した場合は処理をS604に移し、受信していないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。なお、再生シナリオ候補要求には。発信者番号とアイテムIDが含まれているため、再生シナリオ候補要求を受信することは、本発明にいう「通話要求を行った発信者番号と、該通話要求がなされた電話番号を特定する情報とを受信する」動作に相当する。
【0062】
S604で、管理制御部201は、受信した再生シナリオ候補要求に含まれる発信者番号が関連付けられている顧客情報を参照する。そして、当該顧客情報における、該再生シナリオ候補要求に含まれるアイテムIDから識別された、カード及びキャラクタに対応するカード情報を取得する。具体的には管理制御部201は、管理記録媒体202に記録されている各顧客情報の電話番号503を順に参照し、「電話番号503=受信した再生シナリオ候補要求に含まれる発信者番号」である顧客情報を特定する。また管理制御部201は、受信した再生シナリオ候補要求に含まれるアイテムIDに対応するカードおよびキャラクタ(本発明にいう「通話要求がなされた電話番号と、当該通話要求がなされた電話番号に関連付けられているキャラクタID」)を識別する(本発明にいう「識別手段」の動作)。そして管理制御部201は、特定した顧客情報に含まれるカード情報のうち、識別したキャラクタ及びカードに対応するカード情報を読み出す。例えば、アイテムIDが「s***_a」の場合、例えば、キャラクタ及びカードは「キャラクタ1 カード1」と識別されるので、対応するカード情報として、キャラクタ1のカード1情報が読み出される。
【0063】
S605で、管理制御部201は、S604で読み出したカード情報を参照し、コンテンツサーバ100が受信した通話要求が、該通話要求を行なった顧客から、通話要求先の電話番号を割り当てられたキャラクタ(以下「通話要求先のキャラクタ」)への「最初の通話要求」であるか否かを判断する。具体的には管理制御部201は、読み出したカード情報に含まれる初回フラグの情報を参照し、通話要求先のキャラクタとの擬似通話が既になされているか否かを判断する。管理制御部201は、例えば、初回フラグ=0であり、コンテンツサーバ100が受信した通話要求が通話要求先のキャラクタへの「最初の通話要求」であると判断した場合は処理をS606に移し、初回フラグ=1で「最初の通話要求」ではない、すなわち、当該通話要求先のキャラクタとの2回目以上の通話要求であると判断した場合は処理をS607に移す。
【0064】
S606で、管理制御部201は、S604で読み出したカード情報を参照し、再生シナリオ候補を特定する再生シナリオ候補IDを含む再生シナリオ候補情報を作成してコンテンツサーバ100に送信する。
【0065】
再生シナリオ候補情報は、本実施形態では図7(b)に示すように、
・シナリオの再生を許可するか否かを示す文字列型の結果コード(OK/NG(論理型
でもよい))
・結果コードの詳細であるエラー種別を示す整数型のエラーコード(シナリオの再生を
許可する場合は正常であることを示す整数値)
・発信者番号により特定された顧客の、通話要求先の電話番号への総通話回数(整数型

・発信者番号により特定された顧客の、通話要求先の電話番号への最終通話日時(日時
型)
・通話要求を行なった顧客(携帯電話300)に対して提供(再生)するシナリオの候
補となるシナリオを特定する整数型の再生シナリオ候補ID
を含む。
【0066】
なお、シナリオの再生を許可しない条件は、例えば
・再生シナリオ候補要求に含まれていたパラメータが不正
・発信者番号が関連付けられた顧客情報が存在しない
・キャンペーンIDやアイテムIDが存在しない
・通話要求先の電話番号についての1日の擬似通話コンテンツの利用回数が1日の上限
数を超えた
・管理サーバ200で発生したエラーにより顧客情報が参照できない
・管理サーバ200のメンテナンス中
等であってよい。
【0067】
管理制御部201は、読み出したカード情報から総通話回数(「最初の通話要求」であるため0)と最終通話日時(「最初の通話要求」であるためNull)とを取得するとともに、結果コード及びエラーコードを決定して再生シナリオ候補情報を作成する。また管理制御部201は、コンテンツサーバ100が受信した通話要求が通話要求先のキャラクタへの「最初の通話要求」であるため、「初回のみ再生するシナリオ」だけを再生候補とする再生シナリオ候補IDを再生シナリオ候補情報に含める。なお、「初回のみ再生するシナリオ」は、通話要求先の電話番号に依らず、通話要求先のキャラクタ共通のシナリオとしても良い。このとき管理制御部201は、通話要求を行った顧客の顧客情報中の、通話要求先のキャラクタに対応する全てのカード情報の初回フラグを、該キャラクタとの擬似通話が既になされたことを示す情報に更新(初回フラグ=1)する。これは、本発明にいう「識別手段により識別された対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報を、通話要求を行った発信者番号と関連付けて発信者管理データベースに登録する」動作に相当する。このようにすることで、以後、該キャラクタに対して別の通話要求先の電話番号を用いて通話要求がなされた際に、当該通話要求先の電話番号を通じた擬似通話は初めてだったとしても、「初回のみ再生するシナリオ」が再生されないようにすることにすることができる。管理制御部201は、作成した再生シナリオ候補情報(「再生シナリオ候補情報(初回)」)を管理ネットワーク通信部204に伝送し、ネットワーク400を介してコンテンツサーバ100に送信させる。この動作は、本発明にいうところの「音声データベースに記憶されている初回音声データの再生指示を送信する」動作に相当する。
【0068】
S607で、管理制御部201は、現在の日時が擬似通話コンテンツを提供する期間の最終週に含まれるか否かを判断する。擬似通話コンテンツを提供する期間の情報は、管理記録媒体202に記録されているものとする。管理制御部201は、該情報と現在の日時の情報を読み出すことにより、現在の日時が最終週に含まれるか否かを判断する。なお、本実施形態では、擬似通話コンテンツを提供する期間の最終週に現在の日時が含まれるか否かによって、再生コンテンツ候補を変更するものとして説明するが、再生コンテンツ候補を変更する条件はこれに限られない。例えば、本実施形態のように提供期間の終了前の所定期間に含まれるか否かにより再生コンテンツ候補を変更してもよいし、顧客情報、キャラクタ、あるいは電話番号について予め設定された条件を満たした場合に再生コンテンツ候補を変更してもよい。管理制御部201は、現在の日時が擬似通話コンテンツを提供する期間の最終週に含まれると判断した場合は処理をS608に移し、含まれないと判断した場合は処理をS609に移す。
【0069】
S608で、管理制御部201は、S604で読み出したカード情報を参照し、再生シナリオ候補情報を作成してコンテンツサーバ100に送信する。具体的には管理制御部201は、読み出したカード情報から総通話回数と最終通話日時とを取得するとともに、結果コード及びエラーコードを決定して再生シナリオ候補情報を作成する。また管理制御部201は、現在の日時が擬似通話コンテンツを提供する期間の最終週に含まれるため、「最終回のみ再生するシナリオ」だけを再生候補とする再生シナリオ候補IDを再生シナリオ候補情報に含める。なお、「最終回のみ再生するシナリオ」は、最終週の間、常に再生するシナリオである。また「最終回のみ再生するシナリオ」は、通話要求先の電話番号に依らず、通話要求先のキャラクタ共通のシナリオとしても良い。管理制御部201は、作成した再生シナリオ候補情報(「再生シナリオ候補情報(最終)」)を管理ネットワーク通信部204に伝送し、ネットワーク400を介してコンテンツサーバ100に送信させる。この動作は、本発明にいう「音声データベースに記憶されている複数の音声データのうち、初回音声データ以外の音声データの再生指示を送信する」動作に相当し、かつ、「音声データベースに記憶されている最終回音声データの再生指示を送信する」動作に相当する。
【0070】
S609で、管理制御部201は、S604で読み出したカード情報を参照し、再生シナリオ候補情報を作成してコンテンツサーバ100に送信する。具体的には管理制御部201は、読み出したカード情報から総通話回数と最終通話日時とを取得するとともに、結果コード及びエラーコードを決定して再生シナリオ候補情報を作成する。また管理制御部201は、現在の日時が擬似通話コンテンツを提供する期間の最終週に含まれないため、初回及び最終回のみ再生するシナリオを除くシナリオを再生候補とする再生シナリオ候補IDを再生シナリオ候補情報に含める。なお、本ステップにおいて再生候補とされるシナリオは、「初回及び最終回のみ再生するシナリオを除くシナリオ」であり、原則的には、通話要求先の電話番号毎に異なるシナリオとなる。このように本実施形態では、キャラクタに割り当てられた複数の電話番号毎に、通話要求を行なった顧客に提供されるシナリオの種類を異ならせることで、顧客に対して、ある通話要求先の電話番号が記載されたカードを入手していない顧客には提供されないコンテンツを利用できるという特別感を与え、また、1枚カードを入手している顧客に対して、さらにカードを入手したいという欲求を芽生えさせることができる。管理制御部201は、作成した再生シナリオ候補情報(「再生シナリオ候補情報(初回、最終以外)」)を管理ネットワーク通信部204に伝送し、ネットワーク400を介してコンテンツサーバ100に送信させる。この動作は、本発明にいう「音声データベースに記憶されている複数の音声データのうち、初回音声データ以外の音声データの再生指示を送信する」動作に相当し、かつ、「音声データベースに記憶されている複数の音声データのうち、初回音声データ以外の音声データであって、かつ通話要求がなされた電話番号に関連付けられた音声データの再生指示を送信する」動作に相当する。
【0071】
S610で、コンテンツ制御部101は、管理サーバ200から送信された再生シナリオ候補情報を受信したか否かを判断する。具体的にはコンテンツ制御部101は、コンテンツネットワーク通信部104がネットワーク400を介して管理サーバ200から再生シナリオ候補情報を受信したか否かを判断する。コンテンツ制御部101は、再生シナリオ候補情報を受信したと判断した場合は該情報をコンテンツRAM103に記憶して処理をS611に移し、受信していないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0072】
S611で、コンテンツ制御部101は、S610で受信した再生シナリオ候補情報の結果コードを参照し、シナリオの再生が許可されたか否かを判断する。コンテンツ制御部101は、シナリオの再生が許可されたと判断した場合は処理をS612に移し、電話回線網500を介して携帯電話300に再生シナリオの再生を行うシナリオ再生処理を実行する。またコンテンツ制御部101は、シナリオの再生が許可されていないと判断した場合は、エラーコードに示されるエラー種別に対応した音声データをコンテンツ記録媒体102から読み出して再生し、電話回線網500を介して携帯電話300に音声を伝送した後、本擬似通話処理を完了する。なお、エラー種別に対応した音声データは、例えば1日の利用回数が上限値を超えた旨を通知する内容、通話要求先の電話番号に対応する利用カードの登録がなされていないことを通知する内容、サーバメンテナンス中であることを通知する内容等を顧客に通知するものである。
【0073】
(シナリオ再生処理)
ここで、S612で実行されるシナリオ再生処理について、図8のフローチャートを用いてさらに詳細に説明する。
【0074】
S801で、コンテンツ制御部101は、擬似通話処理のS609で受信した再生シナリオ候補情報の再生シナリオ候補IDを参照し、再生する1つのシナリオを決定する。具体的にはコンテンツ制御部101は、再生シナリオ候補IDが「初回のみ再生するシナリオ」、「初回及び最終回のみ再生するシナリオを除くシナリオ」、「最終回のみ再生するシナリオ」のいずれであるかを判断する。そして再生シナリオ候補IDが「初回のみ再生するシナリオ」あるいは「最終回のみ再生するシナリオ」である場合、コンテンツ制御部101は、コンテンツ記録媒体102に、キャラクタID及び電話番号に関連付けて予め記録されている「初回のみ再生するシナリオ」、「最終回のみ再生するシナリオ」の音声データ(なお、個々の音声データはそれぞれ再生シナリオIDが付与されている)のうち、通話要求先の電話番号から特定されたキャラクタ(キャラクタID、本発明にいう「対象キャラクタID」)及び電話番号に関連付けられた「初回のみ再生するシナリオ」、「最終回のみ再生するシナリオ」の音声データを再生するシナリオとして決定する。
【0075】
また再生シナリオ候補IDが「初回及び最終回のみ再生するシナリオを除くシナリオ」である場合、コンテンツ制御部101は、コンテンツ記録媒体102に、キャラクタID及び電話番号に関連付けて予め記録されている複数の音声データ(なお、個々の音声データはそれぞれ再生シナリオIDが付与されている)のうち、通話要求先の電話番号から特定されたキャラクタ(キャラクタID、本発明にいう「対象キャラクタID」)及び電話番号に関連付けられた音声データ(ただし、「初回のみ再生するシナリオ」、「最終回のみ再生するシナリオ」の音声データは除く)から、再生する1つのシナリオを決定する抽選を行う。なお、このときコンテンツ制御部101は、再生シナリオ候補情報に含まれる総通話回数を参照し、総通話回数に応じて抽選対象とするシナリオを変更するものとする。総通話回数に応じた抽選対象とするシナリオの変更は、例えば総通話回数に応じて抽選の母集団となるシナリオ群に含まれるシナリオの数が増加する構成であってもよいし、総通話回数に応じて異なる、予め設定されたシナリオ群が抽選の母集団として設定される構成であってもよい。なお、本実施形態では、総通話回数に応じた抽選対象のシナリオの変更はコンテンツ制御部101が行うものとして説明するが、本発明の実施はこれに限らない。例えば、抽選対象のシナリオの変更は、再生シナリオ候補情報を作成する際に管理制御部201が総通話回数に応じて決定し、該決定したシナリオの情報を再生シナリオ候補IDとして再生シナリオ候補情報に含めてもよい。
【0076】
このようにコンテンツ制御部101は、再生シナリオ候補情報に基づいて再生する1つのシナリオを決定した後、処理をS802に移す。
【0077】
S802で、コンテンツ制御部101は、コンテンツネットワーク通信部104に携帯電話300との通話を開始させ、S801で決定した再生する1つのシナリオに対応する音声データのうち、第1分岐までの音声データを再生し、電話回線網500を介して携帯電話300に音声を伝送する。本実施形態では、擬似通話中に顧客が発生した音声に応じてシナリオの内容が変化するよう、シナリオに対応する音声データの各々は分岐の音声認識の結果ごとに異なる複数の音声データで構成される。本実施形態では、顧客の音声認識を行う分岐は2ヶ所あり、各分岐において「Yes/No/認識不可」を判断するため、1つのシナリオに対応する音声データの各々は、
・第1分岐までの1音声
・第1分岐後、第2分岐までの3音声
・第2分岐後の9音声
の13種類の音声データで構成されるものとする。
【0078】
S803で、コンテンツ制御部101は、第1分岐の音声認識期間にコンテンツ回線通信部106が電話回線網500を介して携帯電話300から受信した音声をコンテンツ音声認識部105に解析させ、音声認識を行う。
【0079】
S804で、コンテンツ制御部101は、再生するシナリオに対応する音声データのうち、S803の音声認識結果に対応した第2分岐までの音声データを再生し、電話回線網500を介して携帯電話300に音声を伝送する。またコンテンツ制御部101はS805で、S803と同様に第2分岐の音声認識期間にコンテンツ回線通信部106が電話回線網500を介して携帯電話300から受信した音声をコンテンツ音声認識部105に解析させ、音声認識を行う。
【0080】
S806で、コンテンツ制御部101は、再生するシナリオに対応する音声データのうち、S805の音声認識結果に対応した第2分岐後の音声データを再生し、電話回線網500を介して携帯電話300に音声を伝送する。そしてコンテンツ制御部101は、第2分岐後の音声データの再生が完了すると、コンテンツネットワーク通信部104に携帯電話300との通話を終了させ、本シナリオ再生処理を完了する。
【0081】
このようにS612でシナリオ再生処理を実行した後、コンテンツ制御部101はS613で、再生結果情報を管理サーバ200に送信する。再生結果情報は、図7(c)に示すように再生シナリオ候補要求と同様の項目に加え、シナリオ再生処理において再生された1つのシナリオを示す再生シナリオIDが含まれる。コンテンツ制御部101は再生結果情報を作成してコンテンツネットワーク通信部104に伝送し、ネットワーク400を介して管理サーバ200に送信させる。
【0082】
S614で、管理制御部201は、コンテンツサーバ100から送信された再生結果情報を受信したか否かを判断する。具体的には管理制御部201は、管理ネットワーク通信部204がネットワーク400を介してコンテンツサーバ100から再生結果情報を受信したか否かを判断する。管理制御部201は、再生結果情報を受信したと判断した場合は処理をS615に移し、受信していないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0083】
S615で、管理制御部201は、受信した再生結果情報に含まれる発信者番号が関連付けられている顧客情報を参照し、該再生結果情報に含まれるアイテムIDに対応するカード情報のシナリオ再生状況を更新する。具体的には管理制御部201は、管理記録媒体202に記録されている各顧客情報の電話番号503を順に参照し、「電話番号503=受信した再生結果情報に含まれる発信者番号」である顧客情報を特定する。また管理制御部201は、受信した再生結果情報に含まれるアイテムIDに対応するキャラクタ及びカードを識別する。そして管理制御部201は、特定した顧客情報に含まれるカード情報のうち、識別したキャラクタ及びカードに対応するカード情報に含まれるシナリオ再生状況を、再生結果情報に含まれる再生シナリオIDに対応するシナリオが再生されたことを示す情報を含めて更新する。
【0084】
S616で、管理制御部201は、S615における顧客情報の更新が正常に終了したか否かを示す更新情報をコンテンツサーバ100に送信する。更新情報は、図7(d)に示すように結果コード及びエラーコードを含む。なお、結果コード及びエラーコードは、上述した再生シナリオ候補情報と同様であるため、説明を省略する。管理制御部201は、更新情報を作成して管理ネットワーク通信部204に伝送し、ネットワーク400を介してコンテンツサーバ100に送信させる。
【0085】
S617で、コンテンツ制御部101は、管理サーバ200から送信された更新情報を受信したか否かを判断する。具体的にはコンテンツ制御部101は、コンテンツネットワーク通信部104がネットワーク400を介して管理サーバ200から更新情報を受信したか否かを判断する。コンテンツ制御部101は、更新情報を受信したと判断した場合は本擬似通話処理を完了し、受信していないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0086】
このようにすることで、擬似通話コンテンツの通話相手のキャラクタについて割り当てられた電話番号ごとに異なるコンテンツの提供を行いつつ、キャラクタとの擬似通話を違和感なく顧客が体験できる擬似通話システムを実現することができる。
【0087】
なお、擬似通話相手のキャラクタ(通話要求先のキャラクタ)との初回の通話時に提供される「初回のみ再生するシナリオ」、及び擬似通話コンテンツの提供期間の最終週である場合に提供される「最終回のみ再生するシナリオ」は、通話要求先の電話番号に依らず、通話要求先のキャラクタ共通のシナリオが提供されるものとしても良い。ただ、通話開始時に、その通話要求先のキャラクタと、その通話要求先の電話番号で通話するのは初めてであっても、同一キャラクタに割り当てられた別の通話要求先の電話番号ですでに「初回のみ再生するシナリオ」を再生済であるか否かを判断する(当該キャラクタに対応する全てのカード情報の初回フラグが0か1かを判断する)ようにして、もし別の通話要求先の電話番号で「初回のみ再生するシナリオ」を再生済である(いずれかのカード情報で初回フラグ=1)と判断した場合には、その通話要求先の電話番号で通話するのは初めてであったとしても、「初回及び最終回のみ再生するシナリオを除くシナリオ」を再生するようにしても良い。この場合には、「初回のみ再生するシナリオ」の内容が通話要求先の電話番号毎に異なるものであっても構わない(通話要求先の電話番号に依らず、通話要求先のキャラクタ共通のシナリオでなくとも良い)。また、通話要求先の電話番号に依らない固定シナリオを提供する条件は、例えば最終通話日時からの経過時間が予め定められた時間を超えた場合に、管理制御部201は利用がなかったことを通知する内容の固定シナリオを提供するようにしてもよい。また固定シナリオを提供する条件は、例えば同日通話回数が上限数に達する回数の場合に、本日の利用ができなくなることを通知する内容の固定シナリオを提供するようにしてもよい。また固定シナリオを提供する条件は、例えば通話要求がなされた時間帯やキャラクタの誕生日等、予め設定された特定の条件であってもよい。またこの場合、時間条件に合致する場合に毎回固定シナリオが提供されることで、顧客にサービスが機械的である印象を与えてしまうため、各固定シナリオが再生される回数は日に1回にする等、コンテンツ制御部101あるいは管理制御部201が制御してもよい。
【0088】
また本実施形態では、「初回のみ再生するシナリオ」あるいは「最終回のみ再生するシナリオ」を再生する条件に合致しない場合は、総再生回数に応じて抽選対象のシナリオを変更するものとして説明したが、抽選対象のシナリオの変更方法はこれに限られない。例えば、シナリオ再生状況に応じて未再生のシナリオが再生されやすいよう、管理制御部201がシナリオ再生状況を再生シナリオ候補情報に含め、コンテンツ制御部101が抽選条件を設定してもよい。また、例えば同一のシナリオの再生回数が閾値以上となった場合は、管理制御部201が該シナリオを抽選対象外とする情報を再生シナリオ候補情報に含めてコンテンツサーバ100に送信してもよい。また、総再生回数だけで抽選対象のシナリオが変更されるようにすると、抽選対象のシナリオを変更したい顧客は、すでに再生済のシナリオだと分かった直後に電話を切るようになり、通話料収入が低下することになる。そこで、顧客情報として総通話時間を管理し、総通話時間が閾値以上となったときに、抽選対象となるシナリオが変更されるようにすれば、必ず最後までシナリオを再生するようになり、通話料収入の低下を防ぐことができる。
【0089】
また本実施形態では、顧客は顧客情報の登録及び入手した利用カードの登録を行うことにより、擬似通話コンテンツを利用することができるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られない。例えば、雑誌やWebサイトの閲覧者に対して、擬似通話コンテンツ利用の電話番号及びキャンペーンIDを通知する方法であってもよい。この場合、顧客となる閲覧者は擬似通話コンテンツ利用の電話番号に通話してキャンペーンIDを入力することで擬似通話コンテンツを利用できる。そして管理制御部201は、コンテンツサーバ100からキャンペーンID及び発信者番号の情報を受信すると、発信者番号が管理記録媒体202に既に登録されているかによって、「最初の通話要求」か否かを判断する。このとき管理制御部201は、「最初の通話要求」であった場合は該発信者番号を管理記録媒体202に記録することで、上述した実施形態の擬似通話処理と同様に処理することができる。つまり、発信者番号が既に登録されていれば「最初の通話要求」ではないと判断され、登録されていなければ「最初の通話要求」であると判断するようにすれば良い。
【0090】
以上説明したように、本実施形態の管理サーバは、同一のキャラクタについて複数の電話番号が設けられている場合でも、顧客に機械的な印象を与えない擬似通話コンテンツを提供する。具体的には管理サーバは、擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに予め登録し、登録されている電話番号についての通話要求がなされたことを受信した場合に、通話要求を行なった発信者番号を受信する。受信された通話要求を行なった発信者番号が関連付けられた顧客情報を参照し、通話要求がなされた電話番号に関連付けられている対象キャラクタについて、既に通話要求がなされたことを示す情報が含まれているか否かを判断する。そして通話要求がなされた電話番号が受信されるまで対象キャラクタへの通話要求がなされていなかった場合は、対象キャラクタに関連付けられた初回の音声データの再生指示を送信し、通話要求が既になされていた場合は、対象キャラクタに関連付けられた複数の音声データのうち初回音声データ以外の音声データの再生指示を送信する。
【0091】
このようにすることで、少なくとも対象キャラクタとの初回通話時には初回のみ再生する音声を顧客に対して提供し、初回通話以降は対象キャラクタに割り当てられた複数の電話番号のうち、初めて通話する電話番号を用いたとしても、初回のみ再生する音声の提供を回避することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに登録する第1の登録手段と、顧客の発信者番号を発信者管理データベースに登録する第2の登録手段と、を有する管理サーバであって、
通話要求を行なった発信者番号と、該通話要求がなされた電話番号を特定する情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された、前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報から、前記通話要求がなされた電話番号と、当該通話要求がなされた電話番号に関連付けられている対象キャラクタIDとを識別する識別手段と、
前記識別手段により識別された前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報を、前記通話要求を行なった発信者番号に関連付けて前記発信者管理データベースに登録する第3の登録手段と、
前記通話要求に対して、
少なくとも前記受信手段により前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報が受信されるより前に、前記通話要求を行った発信者番号に前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていなかった場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている初回音声データの再生指示を送信し、
少なくとも前記受信手段により前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報が受信されるより前に、前記通話要求を行なった発信者番号に前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていた場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられて前記音声データベースに記憶されている複数の音声データのうち、前記初回音声データ以外の音声データの再生指示を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする管理サーバ。
【請求項2】
前記送信手段は、
少なくとも前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報が受信されるより前に、前記通話要求を行った発信者番号に前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていなかった場合は、前記通話要求がなされた電話番号に依らず、前記対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている初回音声データの再生指示を送信し、
少なくとも前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報が受信されるより前に、前記通話要求を行なった発信者番号に前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていた場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられて前記音声データベースに記憶されている複数の音声データのうち、前記初回音声データ以外の音声データであって、かつ前記通話要求がなされた電話番号に関連付けられた音声データの再生指示を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記コンテンツ管理データベースに登録され、キャラクタIDに関連付けられた電話番号についての通話要求を受け付ける提供期間を管理する管理手段と、
前記受信手段により前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報が受信された日時が、前記識別手段により識別された当該通話要求がなされた電話番号について前記管理手段が管理している前記通話要求を受け付ける提供期間の終了前の所定期間に含まれるか否かを判断する手段と、をさらに有し、
前記送信手段は、前記受信手段により前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報が受信された日時が前記提供期間の終了前の所定期間に含まれると判断された場合、前記通話要求がなされた電話番号に関連付けられた前記対象キャラクタIDに関連付けられて前記音声データベースに記憶されている最終回音声データの再生指示を送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記第3の登録手段は、前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報を登録する際に、前記通話要求がなされた電話番号ごとに通話要求がなされた回数を加算して、前記通話要求を行なった発信者番号に関連付けて前記発信者管理データベースに登録し、
前記送信手段は、前記通話要求を行なった発信者番号に関連付けられている、前記通話要求がなされた電話番号についての通話要求があった回数に応じて、再生指示を送信する音声データを変更する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項5】
擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに登録する第1の登録手段と、顧客の発信者番号を発信者管理データベースに登録する第2の登録手段と、前記第2の登録手段により登録された発信者番号に対して、予め設定された音声データを再生させる条件を設定し、該発信者番号に関連付けて前記発信者管理データベースに登録する設定手段と、を有する管理サーバであって、
通話要求を行なった発信者番号と、該通話要求がなされた電話番号を特定する情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された、前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報から、前記通話要求がなされた電話番号と、当該通話要求がなされた電話番号に関連付けられている対象キャラクタIDとを識別する識別手段と、
前記識別手段により識別された前記対象キャラクタIDへの通話要求が、前記通話要求を行った発信者番号に関連付けられて前記発信者管理データベースに登録されている、前記予め設定された音声データを再生させる条件を満たすか否かを判断する判断手段と、
前記通話要求に対して、
前記判断手段により、前記通話要求が前記予め設定された音声データを再生させる条件を満たすと判断された場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている前記予め設定された音声データの再生指示を送信し、
前記判断手段により、前記通話要求が前記予め設定された音声データを再生させる条件を満たさないと判断された場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられて前記音声データベースに記憶されている複数の音声データのうち、前記予め設定された音声データ以外の音声データの再生指示を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする管理サーバ。
【請求項6】
擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに登録する第1の登録手段と、顧客の発信者番号を発信者管理データベースに登録する第2の登録手段と、を有する管理サーバの制御方法であって、
前記管理サーバの受信手段が、通話要求を行なった発信者番号と、該通話要求がなされた電話番号を特定する情報とを受信する受信工程と、
前記管理サーバの識別手段が、前記受信工程において受信された、前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報から、前記通話要求がなされた電話番号と、当該通話要求がなされた電話番号に関連付けられている対象キャラクタIDとを識別する識別工程と、
前記管理サーバの第3の登録手段が、前記識別工程において識別された前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報を、前記通話要求を行なった発信者番号に関連付けて前記発信者管理データベースに登録する第3の登録工程と、
前記管理サーバの送信手段が、前記通話要求に対して、
少なくとも前記受信工程において前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報が受信されるより前に、前記通話要求を行った発信者番号に前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていなかった場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている初回音声データの再生指示を送信し、
少なくとも前記受信工程において前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報が受信されるより前に、前記通話要求を行なった発信者番号に前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていた場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられて前記音声データベースに記憶されている複数の音声データのうち、前記初回音声データ以外の音声データの再生指示を送信する送信工程と、
を有することを特徴とする管理サーバの制御方法。
【請求項7】
擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに登録する第1の登録手段と、顧客の発信者番号を発信者管理データベースに登録する第2の登録手段と、前記第2の登録手段により登録された発信者番号に対して、予め設定された音声データを再生させる条件を設定し、該発信者番号に関連付けて前記発信者管理データベースに登録する設定手段と、を有する管理サーバの制御方法であって、
前記管理サーバの受信手段が、通話要求を行なった発信者番号と、該通話要求がなされた電話番号を特定する情報とを受信する受信工程と、
前記管理サーバの識別手段が、前記受信工程において受信された、前記通話要求がなされた電話番号を特定する情報から前記通話要求がなされた電話番号と、当該通話要求がなされた電話番号に関連付けられている対象キャラクタIDとを識別する識別工程と、
前記管理サーバの判断手段が、前記識別工程において識別された前記対象キャラクタIDへの通話要求が、前記通話要求を行った発信者番号に関連付けられて前記発信者管理データベースに登録されている、前記予め設定された音声データを再生させる条件を満たすか否かを判断する判断工程と、
前記管理サーバの送信手段が、前記通話要求に対して、
前記判断工程において、前記通話要求が前記予め設定された音声データを再生させる条件を満たすと判断された場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている前記予め設定された音声データの再生指示を送信し、
前記判断工程において、前記通話要求が前記予め設定された音声データを再生させる条件を満たさないと判断された場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられて前記音声データベースに記憶されている複数の音声データのうち、前記予め設定された音声データ以外の音声データの再生指示を送信する送信工程と、
を有することを特徴とする管理サーバの制御方法。
【請求項8】
コンピュータに、請求項6または7に記載の管理サーバの制御方法の各工程を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに登録する第1の登録手段と、
顧客の発信者番号を発信者管理データベースに登録する第2の登録手段と、
前記コンテンツ管理データベースに登録されている電話番号についての通話要求を行なった発信者番号を特定する特定手段と、
前記通話要求が検出された電話番号に関連付けられている対象キャラクタIDを識別する識別手段と、
前記識別手段により識別された前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報を、前記通話要求を行なった発信者番号に関連付けて前記発信者管理データベースに登録する第3の登録手段と、
前記通話要求に対して、再生する音声データを前記対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている複数の音声データから選択して再生する再生手段と、を有し、
前記再生手段は、
少なくとも前記通話要求が検出されるより前に、前記通話要求を行った発信者番号に前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていなかった場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられた初回音声データを選択して再生し、
少なくとも前記通話要求が検出されるより前に、前記通話要求を行なった発信者番号に前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていた場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられた複数の音声データのうち、前記初回音声データ以外の音声データを選択して再生する
ことを特徴とする擬似通話システム。
【請求項10】
擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに登録する第1の登録手段と、
顧客の発信者番号を発信者管理データベースに登録する第2の登録手段と、
前記第2の登録手段により登録された発信者番号に対して、予め設定された音声データが再生される条件を設定し、該発信者番号に関連付けて前記発信者管理データベースに登録する設定手段と、
前記コンテンツ管理データベースに登録されている電話番号についての通話要求を行なった発信者番号を特定する特定手段と、
前記通話要求が検出された電話番号に関連付けられている対象キャラクタIDを識別する識別手段と、
前記識別手段により識別された前記対象キャラクタIDへの通話要求が、前記通話要求を行った発信者番号に関連付けられて前記発信者管理データベースに登録されている、前記予め設定された音声データを再生する条件を満たすか否かを判断する判断手段と、
前記通話要求に対して、再生する音声データを前記対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている複数の音声データから選択して再生する再生手段と、を有し、
前記再生手段は、
前記判断手段により、前記通話要求が前記予め設定された音声データを再生する条件を満たすと判断された場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられた予め設定された音声データを選択して再生し、
前記判断手段により、前記通話要求が前記予め設定された音声データを再生する条件を満たさないと判断された場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられた複数の音声データのうち、前記予め設定された音声データ以外の音声データを選択して再生する
ことを特徴とする擬似通話システム。
【請求項11】
擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに登録する第1の登録手段と、顧客の発信者番号を発信者管理データベースに登録する第2の登録手段と、を有する擬似通話システムの制御方法であって、
前記擬似通話システムの特定手段が、前記コンテンツ管理データベースに登録されている電話番号についての通話要求を行なった発信者番号を特定する特定工程と、
前記擬似通話システムの識別手段が、前記通話要求が検出された電話番号に関連付けられている対象キャラクタIDを識別する識別工程と、
前記擬似通話システムの第3の登録手段が、前記識別工程において識別された前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報を、前記通話要求を行なった発信者番号に関連付けて前記発信者管理データベースに登録する第3の登録工程と、
前記擬似通話システムの再生手段が、前記通話要求に対して、再生する音声データを前記対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている複数の音声データから選択して再生する再生工程と、を有し、
前記再生手段は前記再生工程において、
少なくとも前記通話要求が検出されるより前に、前記通話要求を行った発信者番号に前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていなかった場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられた初回音声データを選択して再生し、
少なくとも前記通話要求が検出されるより前に、前記通話要求を行なった発信者番号に前記対象キャラクタIDへの通話要求があったことを示す情報が関連付けられていた場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられた複数の音声データのうち、前記初回音声データ以外の音声データを選択して再生する
ことを特徴とする擬似通話システムの制御方法。
【請求項12】
擬似通話対象のキャラクタの各々にキャラクタIDを割り当て、該キャラクタに割り当てられた複数の電話番号を関連付けてコンテンツ管理データベースに登録する第1の登録手段と、顧客の発信者番号を発信者管理データベースに登録する第2の登録手段と、前記第2の登録手段により登録された発信者番号に対して、予め設定された音声データが再生される条件を設定し、該発信者番号に関連付けて前記発信者管理データベースに登録する設定手段と、を有する擬似通話システムの制御方法であって、
前記擬似通話システムの特定手段が、前記コンテンツ管理データベースに登録されている電話番号についての通話要求を行なった発信者番号を特定する特定工程と、
前記擬似通話システムの識別手段が、前記通話要求が検出された電話番号に関連付けられている対象キャラクタIDを識別する識別工程と、
前記擬似通話システムの判断手段が、前記識別工程において識別された前記対象キャラクタIDへの通話要求が、前記通話要求を行った発信者番号に関連付けられて前記発信者管理データベースに登録されている、前記予め設定された音声データを再生する条件を満たすか否かを判断する判断工程と、
前記擬似通話システムの再生手段が、前記通話要求に対して、再生する音声データを前記対象キャラクタIDに関連付けられて音声データベースに記憶されている複数の音声データから選択して再生する再生工程と、を有し、
前記再生手段は前記再生工程において、
前記判断工程において、前記通話要求が前記予め設定された音声データを再生する条件を満たすと判断された場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられた予め設定された音声データを選択して再生し、
前記判断工程において、前記通話要求が前記予め設定された音声データを再生する条件を満たさないと判断された場合は、前記対象キャラクタIDに関連付けられた複数の音声データのうち、前記予め設定された音声データ以外の音声データを選択して再生する
ことを特徴とする擬似通話システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−70188(P2013−70188A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206524(P2011−206524)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000135748)株式会社バンダイ (246)
【Fターム(参考)】