説明

管理サーバ、管理システム、及び管理方法

【課題】利用者の嗜好に合う新たな店舗のクーポンを利用者に推薦する。
【解決手段】クーポン管理サーバ1は、クーポンを利用可能な店舗の情報を含むクーポンに関する情報を記憶するクーポン情報記憶部と、各利用者が利用したクーポンの履歴を記憶するクーポン利用履歴記憶部と、各利用者が各店舗を利用した回数を計数する集計部と、利用回数の多い店舗が第1の利用者と一致する率の高い第2の利用者の利用した店舗のクーポンから順に表示して、配信するクーポンの候補を第1の利用者に提示する提示部と、複数の候補から第1の利用者により選択されたクーポンに第1の利用者の識別情報を付加して携帯端末に送信するクーポン配信部と、利用されたクーポンを店舗の保有する店舗端末から受信し、クーポンとクーポンに付加された利用者の識別情報とを対応付けてクーポン利用履歴記憶部に書き込む利用情報受信部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバ、管理システム、及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯端末に電子クーポンを配信するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された技術では、クーポンの利用履歴と利用者の現在位置情報に基づいて、クーポンの配信対象となる利用者を抽出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−225090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術のように、各利用者の利用履歴に基づいてクーポンを配信する場合、利用者に配信するクーポンに偏りが発生する、という問題がある。このため、利用者の嗜好に合う新たな店舗(利用者の利用したことのない店舗)のクーポンを配信することが少ない。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、利用者の嗜好に合う新たな店舗のクーポンを利用者に推薦することができる管理サーバ、管理システム、及び管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、クーポンを利用可能な店舗の情報を含むクーポンに関する情報をクーポン毎に記憶するクーポン情報記憶部と、各利用者が利用したクーポンの履歴を記憶するクーポン利用履歴記憶部と、前記クーポン利用履歴記憶部に記憶されたクーポン利用履歴と前記クーポン情報記憶部に記憶された各クーポンを利用可能な店舗の情報に基づいて、各利用者が各店舗を利用した回数を計数する第1の集計部と、利用回数の多い店舗が第1の利用者と一致する率の高い第2の利用者の利用した店舗のクーポンから順に表示して、配信するクーポンの候補を複数前記第1の利用者に提示する提示部と、前記提示部により提示された複数の前記候補から前記第1の利用者により選択された前記クーポンに前記第1の利用者の識別情報を付加して前記第1の利用者の所有する携帯端末に送信するクーポン配信部と、利用された前記クーポンを店舗の保有する店舗端末から受信し、当該受信したクーポンと当該クーポンに付加された前記利用者の識別情報とを対応付けて前記クーポン利用履歴記憶部に書き込む利用情報受信部と、を備えることを特徴とする管理サーバである。
【0007】
また、本発明の一態様は、上記の管理サーバにおいて、前記提示部は、前記第2の利用者による利用回数が多い店舗であって前記第1の利用者が利用したことのない店舗のクーポンを先に表示することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記の管理サーバにおいて、各利用者の属性を含む利用者に関する情報を記憶する利用者情報記憶部と、前記クーポン利用履歴記憶部に記憶されたクーポン利用履歴と前記クーポン情報記憶部に記憶された各クーポンを利用可能な店舗と前記利用者情報記憶部に記憶された利用者の属性に基づいて、利用者の属性毎に各店舗を利用した回数を計数する第2の集計部と、前記第1の利用者の属性において利用回数の多い店舗を抽出する店舗抽出部と、を備え、前記提示部は、前記店舗抽出部により抽出された店舗のクーポンを提示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記の管理サーバにおいて、前記利用情報受信部は、前記クーポンとともに会計に関する情報を前記店舗端末から受信し、前記利用履歴記憶部は、前記利用情報受信部により受信された前記クーポンに対応付けて当該クーポンとともに受信した会計に関する情報を記憶し、前記利用履歴記憶部に記憶された前記会計に関する情報に基づいて、所定の店舗に関するサービスを提供する利用者を抽出する利用者抽出部を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様は、上記の管理サーバにおいて、前記会計に関する情報は、会計金額を含み、前記利用者抽出部は、前記所定の店舗における利用金額の平均値が所定額以上である利用者を抽出することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様は、上記の管理サーバにおいて、前記会計に関する情報には、注文データ、利用人数、利用店舗、又は利用日が含まれていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様は、管理サーバと、利用者の所有する携帯端末と、店舗の所有する店舗端末とを有する管理システムであって、前記管理サーバは、クーポンを利用可能な店舗の情報を含むクーポンに関する情報をクーポン毎に記憶するクーポン情報記憶部と、各利用者が利用したクーポンの履歴を記憶するクーポン利用履歴記憶部と、前記クーポン利用履歴記憶部に記憶されたクーポン利用履歴と前記クーポン情報記憶部に記憶された各クーポンを利用可能な店舗の情報に基づいて、各利用者が各店舗を利用した回数を計数する第1の集計部と、利用回数の多い店舗が第1の利用者と一致する率の高い第2の利用者の利用した店舗のクーポンから順に表示して、配信するクーポンの候補を複数前記第1の利用者に提示する提示部と、前記提示部により提示された複数の前記候補から前記第1の利用者により選択された前記クーポンに前記第1の利用者の識別情報を付加して前記第1の利用者の所有する前記携帯端末に送信するクーポン配信部と、利用された前記クーポンを前記店舗端末から受信し、当該受信したクーポンと当該クーポンに付加された前記利用者の識別情報とを対応付けて前記クーポン利用履歴記憶部に書き込む利用情報受信部と、を備え、前記携帯端末は、前記管理サーバから前記クーポンを受信するクーポン受信部と、前記クーポン受信部により受信された前記クーポンを前記店舗端末に送信するクーポン送信部と、を備え、前記店舗端末は、前記携帯端末から前記クーポンを受信するクーポン受信部と、前記クーポン受信部により受信された前記クーポンを前記管理サーバに送信する利用情報送信部と、を備えることを特徴とする管理システムである。
【0013】
また、本発明の一態様は、上記の管理システムにおいて、前記管理サーバの前記提示部は、前記第2の利用者による利用回数が多い店舗であって前記第1の利用者が利用したことのない店舗のクーポンを先に表示することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様は、上記の管理システムにおいて、前記管理サーバは、各利用者の属性を含む利用者に関する情報を記憶する利用者情報記憶部と、前記クーポン利用履歴記憶部に記憶されたクーポン利用履歴と前記クーポン情報記憶部に記憶された各クーポンを利用可能な店舗と前記利用者情報記憶部に記憶された利用者の属性に基づいて、利用者の属性毎に各店舗を利用した回数を計数する第2の集計部と、前記第1の利用者の属性において利用回数の多い店舗を抽出する店舗抽出部と、を備え、前記管理サーバの前記提示部は、前記店舗抽出部により抽出された店舗のクーポンを提示することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様は、上記の管理システムにおいて、前記店舗端末の前記利用情報送信部は、前記クーポンとともに会計に関する情報を前記管理サーバに送信し、前記管理サーバの前記利用情報受信部は、前記クーポンとともに会計に関する情報を前記店舗端末から受信し、前記管理サーバの前記利用履歴記憶部は、前記利用情報受信部により受信された前記クーポンに対応付けて当該クーポンとともに受信した会計に関する情報を記憶し、前記管理サーバは、前記利用履歴記憶部に記憶された前記会計に関する情報に基づいて、所定の店舗に関するサービスを提供する利用者を抽出する利用者抽出部を備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の一態様は、上記の管理システムにおいて、前記会計に関する情報は、会計金額を含み、前記管理サーバの前記利用者抽出部は、前記所定の店舗における利用金額の平均値が所定額以上である利用者を抽出することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様は、上記の管理システムにおいて、前記会計に関する情報には、注文データ、利用人数、利用店舗、又は利用日が含まれていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の一態様は、コンピュータにより構成される管理サーバに用いられる管理方法であって、前記管理サーバが、各利用者が利用したクーポンの履歴を記憶する前記クーポン利用履歴記憶部とクーポンを利用可能な店舗の情報を含むクーポンに関する情報をクーポン毎に記憶するクーポン情報記憶部とに記憶された情報に基づいて、各利用者が各店舗を利用した回数を計数するステップと、利用回数の多い店舗が第1の利用者と一致する率の高い第2の利用者の利用した店舗のクーポンから順に表示して、配信するクーポンの候補を複数前記第1の利用者に提示するステップと、複数の前記候補から前記第1の利用者により選択された前記クーポンに前記第1の利用者の識別情報を付加して前記第1の利用者の所有する携帯端末に送信するステップと、利用された前記クーポンを店舗の保有する店舗端末から受信し、当該受信したクーポンと当該クーポンに付加された前記利用者の識別情報とを対応付けて前記クーポン利用履歴記憶部に書き込むステップと、を有することを特徴とする管理方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、管理サーバは、利用回数の多い店舗が第1の利用者と一致する率の高い第2の利用者の利用した店舗のクーポンから順に表示して複数のクーポンを提示するため、第1の利用者にとって新しい店舗であるばかりでなく、第1の利用者の嗜好に適合した店舗のクーポンを推薦することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態による管理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態によるクーポン管理サーバ及び記憶装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態による利用者情報記憶部が記憶する個人登録データテーブルのデータ構造を示す概略図である。
【図4】第1の実施形態によるクーポン情報記憶部が記憶するクーポン情報テーブルのデータ構造を示す概略図である。
【図5】第1の実施形態による店舗情報記憶部が記憶する店舗情報テーブルのデータ構造を示す概略図である。
【図6】第1の実施形態による端末情報記憶部が記憶する店舗端末管理テーブルのデータ構造を示す概略図である。
【図7】第1の実施形態による利用履歴記憶部が記憶する利用履歴データテーブルのデータ構造を示す概略図である。
【図8】第1の実施形態による利用回数上位店舗記憶部が記憶する利用回数上位店舗テーブルのデータ構造を示す概略図である。
【図9】第1の実施形態による利用回数上位店舗記憶部が記憶する年代別利用回数上位店舗テーブルのデータ構造を示す概略図である。
【図10】第1の実施形態による携帯端末及び店舗端末の機能構成を示すブロック図である。
【図11】第1の実施形態によるクーポン配信処理の動作を示すシーケンス図である。
【図12】第1の実施形態による利用者の嗜好と適合度が高い順に店舗を並び替える動作を説明するための図である。
【図13】第1の実施形態による本実施形態によるクーポン利用処理の動作を示すシーケンス図である。
【図14】本発明の第2の実施形態によるクーポン管理サーバ及び記憶装置の機能構成を示すブロック図である。
【図15】第2の実施形態による利用履歴記憶部が記憶する利用履歴データテーブルのデータ構造を示す概略図である。
【図16】第2の実施形態による利用者抽出部が生成する利用情報集計テーブルのデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
【図17】第2の実施形態によるクーポン利用処理の動作を示すシーケンス図である。
【図18】第2の実施形態による特定の店舗に関するサービスの対象者を抽出する動作の手順を示すフローチャートである。
【図19】他のクーポン利用処理の動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0022】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による管理システムの構成を示すブロック図である。
管理システムは、クーポンを利用する利用者にクーポンを配信するためのシステムであって、クーポン管理サーバ1と、記憶装置5と、複数の携帯端末2と、複数の店舗端末3とを含んで構成される。
クーポン管理サーバ1は、コンピュータにより構成され、利用者にクーポンを配信するサーバ装置である。
記憶装置5は、クーポン管理サーバ1に接続され、クーポンの利用履歴を管理するための各種情報を記憶する。本実施形態におけるクーポン管理サーバ1と記憶装置5とが管理サーバである。
携帯端末2は、利用者が保有する携帯端末であって、例えば、携帯電話機、PHS(Personal Handy−phone System)、スマートフォン等の端末装置である。
店舗端末3は、店舗が保有する端末装置である。
クーポン管理サーバ1と携帯端末2、及び、クーポン管理サーバ1と店舗端末3は、インターネットや携帯電話網等から構成されるネットワーク4を介して接続される。
【0023】
図2は、本実施形態によるクーポン管理サーバ1及び記憶装置5の機能構成を示すブロック図である。
クーポン管理サーバ1は、制御部11と、通信部13とを含んで構成される。
制御部11は、クーポン管理サーバ1の各部を統括して制御し、提示部101と、店舗抽出部102と、生成部103と、クーポン配信部104と、利用情報送受信部105と、判定部106と、集計部(第1の集計部、第2の集計部)107とを含んで構成される。
【0024】
提示部101は、ウェブサーバの機能を有し、クーポンを利用者が選択するためのウェブサイト(クーポン配布サイト)を提供する。例えば、提示部101は、携帯端末2からアクセスがあると、利用者がクーポンを選択するためのクーポン選択画面を当該携帯端末2に表示させる。クーポン選択画面には、店舗抽出部102により抽出された店舗のクーポンの一覧が選択可能に表示される。例えば、提示部101は、利用回数の多い店舗が第1の利用者と一致する率の高い第2の利用者の利用した店舗のクーポンから順に表示する。そして、提示部101は、このクーポン選択画面において選択されたクーポンと携帯端末2の利用者とを生成部103へ通知する。
【0025】
店舗抽出部102は、利用回数上位店舗記憶部126を参照して、各利用者が各店舗を利用した回数(以下、利用回数とする)に基づいて、クーポン選択画面に表示するクーポンの店舗を選択する。例えば、店舗抽出部102は、利用者の属性(例えば、年代、性別、メイン利用エリア)において利用回数の多い店舗を抽出する。
【0026】
生成部103は、クーポン選択画面において選択されたクーポンに利用者の識別情報を付加した2次元コードを生成し、クーポン配信部104に出力する。すなわち、生成部103は、提示部101により通知されたクーポンに、提示部101により通知された利用者の識別情報を付加したデータを示す2次元コードを生成する。本実施形態における2次元コードは、QR(Quick Response)コード(登録商標)である。
クーポン配信部104は、通信部13を介して、生成部103により入力された2次元コードを、当該2次元コードが示す利用者の携帯端末2に送信する。2次元コードが示す利用者の携帯端末2は、クーポン選択画面によりクーポンを選択した携帯端末2である。
【0027】
利用情報送受信部105は、通信部13を介して、店舗において利用されたクーポンの情報である利用情報を店舗端末3から受信する。利用情報には、クーポンの識別情報と、クーポンの利用日と、利用者の識別情報と、店舗端末3の識別情報とが含まれる。利用情報送受信部105は、利用情報に含まれる店舗端末3の識別情報が端末情報記憶部124に記憶されている場合に、受信した利用情報を判定部106に出力する。そして、利用情報送受信部105は、判定部106によりクーポンが利用可能であることが判定された場合に、クーポンが利用可能である旨を通知する利用許可通知を店舗端末3に送信する。利用情報送受信部105は、送信した利用許可通知の応答を受信すると、利用情報に含まれる利用者の識別情報と、利用日と、クーポンの識別情報と、店舗端末3の識別情報に対応する店舗の識別情報とを対応付けて利用履歴記憶部125に書き込む。
【0028】
判定部106は、利用情報送受信部105により入力された利用情報のクーポンが利用可能か否かを判定する。具体的には、判定部106は、利用履歴記憶部125とクーポン情報記憶部122とを参照して、利用情報に含まれる利用者が、利用情報に含まれるクーポンを利用した回数を計数する。また、そして、判定部106は、計数した回数が当該クーポンの利用限度回数より小さい場合であって利用日が利用可能期間内である場合に利用可能であると判定し、そうでない場合に利用不可であると判定する。そして、判定部106は、判定結果を利用情報送受信部105に出力する。
【0029】
集計部107は、所定のタイミング(例えば、1週間に1回等)に、クーポン情報記憶部122と利用履歴記憶部125とを参照して、所定期間(例えば、直近1ヶ月等)における各利用者が各店舗を利用した回数を計数する。そして、集計部107は、利用者毎に利用回数の多い順に店舗を順位付けし、順位付けした情報を利用回数上位店舗記憶部126に書き込む。また、集計部107は、利用者の属性(例えば、年代、性別、メイン利用エリア)毎に各店舗の利用回数を計数し、利用回数の多い順に店舗を順位付けして利用回数上位店舗記憶部126に書き込む。
【0030】
通信部13は、ネットワーク4を介して携帯端末2又は店舗端末3と通信する。
【0031】
記憶装置5は、利用者情報記憶部121と、クーポン情報記憶部122と、店舗情報記憶部123と、端末情報記憶部124と、利用履歴記憶部125と、利用回数上位店舗記憶部126とを含んで構成される。
利用者情報記憶部121は、各利用者に関する情報を示す個人登録データテーブルを記憶する。個人登録データテーブルの詳細については後述する。
クーポン情報記憶部122は、各クーポンに関する情報を示すクーポン情報テーブルを記憶する。クーポン情報テーブルの詳細については後述する。
店舗情報記憶部123は、各店舗に関する情報を示す店舗情報テーブルを記憶する。店舗情報テーブルの詳細については後述する。
端末情報記憶部124は、各店舗の保有する店舗端末3に関する情報を示す店舗端末管理テーブルを記憶する。店舗端末管理テーブルの詳細については後述する。クーポン情報テーブル、店舗情報テーブル及び店舗端末管理テーブルに記憶されるデータは、予め店舗端末3がクーポン管理サーバ1を介して記憶装置5に登録する。
利用履歴記憶部125は、クーポンの利用履歴を示す利用履歴データテーブルを記憶する。利用履歴データテーブルの詳細については後述する。
利用回数上位店舗記憶部126は、利用回数が1位からN(Nは2以上の整数)位までの店舗を利用者毎に示す利用回数上位店舗テーブルと、利用回数が1位からM(Mは2以上の整数)位までの店舗を年代毎に示す年代別利用回数上位店舗テーブルを記憶する。利用回数上位店舗テーブル及び年代別利用回数上位店舗テーブルの詳細については後述する。
【0032】
図3は、本実施形態による利用者情報記憶部121が記憶する個人登録データテーブルのデータ構造を示す概略図である。
個人登録データテーブルは、会員IDと、氏名と、性別と、年代と、メイン利用エリアと、登録店舗と、来店ポイント−1、来店ポイント−2との各項目のデータを有する。会員IDは、利用者の識別情報である。氏名は、利用者の氏名である。性別は、利用者の性別である。年代は、利用者の年代である。メイン利用エリアは、利用者が主に利用する地域である。登録店舗は、各利用者が予め登録している店舗の店舗IDである。例えば、登録店舗には、利用者の好みの店舗が登録される。また、登録店舗には複数の店舗IDが設定可能である。来店ポイント−1は、店舗を利用する毎に1ずつ加算されるポイントであり、利用者が、本システムを使用している店舗を何回使用しているのかを確認可能な情報でもある。来店ポイント−2は、店舗毎に独自で決めている設定に応じて利用者が取得したポイントの合計を示す。利用者が有するポイントの値は、来店ポイント−1と来店ポイント−2との合計であり、本管理システムに加入している店舗全てで利用可能である。以下、来店ポイント−1と来店ポイント−2の合計値を来店ポイントと称する。
なお、個人登録データテーブルのデータについて、来店ポイント−1及び2は、任意のタイミングで更新されるが、他のデータについては、まず、利用者が会員登録をする際に設定し、その後は、利用者が任意のタイミングで修正することができる。
【0033】
本図に示す例では、「会員A」は、氏名「○ A太」であり、性別「男」であり、年代「20」であり、メイン利用エリア「千葉市美浜区…」であり、登録店舗「00005」であり、来店ポイント−1「45」であり、来店ポイント−2「100」である。すなわち、会員Aは、本システムの店舗を「45」回利用している。また、「会員B」は、氏名「△ B子」であり、性別「女」であり、年代「20」であり、メイン利用エリア「千葉市美浜区…」であり、登録店舗「00020」であり、来店ポイント−1「10」であり、来店ポイント−2「40」である。すなわち、会員Bは、本システムの店舗を「10」回利用している。「会員C」は、氏名「◇ C美」であり、性別「女」であり、年代「20」であり、メイン利用エリア「千葉市美浜区…」であり、登録店舗「00002」であり、来店ポイント−1「5」であり、来店ポイント−2「0」である。すなわち、会員Cは、本システムの店舗を「5」回利用している。
【0034】
図4は、本実施形態によるクーポン情報記憶部122が記憶するクーポン情報テーブルのデータ構造を示す概略図である。
クーポン情報テーブルは、クーポンIDと、クーポンメニューと、利用限度回数と、有効開始日と、有効終了日と、店舗IDとの各項目のデータを有する。クーポンIDは、クーポンの識別情報である。本実施形態におけるクーポンIDには、クーポンを利用できる店舗の店舗IDが含まれる。クーポンメニューは、クーポンの対象となるメニューである。利用限度回数は、1人の利用者がクーポンを利用可能な回数である。有効開始日は、クーポンの利用開始日である。有効終了日は、クーポンの利用終了日である。有効開始日から有効終了日までの期間がクーポンの有効期間である。店舗IDは、クーポンを利用可能な店舗の識別情報である。
なお、クーポン情報テーブルのデータについては、各店舗が任意のタイミングでクーポン管理サーバ1にアクセスして設定することができる。
【0035】
本図に示す例では、クーポンID「00005−C1」は、クーポンメニュー「生ビール中ジョッキ半額」であり、利用限度回数「3」であり、有効開始日「20110701」であり、有効終了日「20110715」であり、店舗ID「00005」である。クーポンID「00005−C1」のうち「00005」が店舗IDである。また、クーポンID「00020−C1」は、クーポンメニュー「卵焼き10%OFF」であり、利用限度回数「3」であり、有効開始日「20110701」であり、有効終了日「20110731」であり、店舗ID「00020」である。クーポンID「00020−C1」のうち「00020」が店舗IDである。また、クーポンID「00002−C1」は、クーポンメニュー「特製ケーキセット5%OFF」であり、利用限度回数「2」であり、有効開始日「20110701」であり、有効終了日「20110831」であり、店舗ID「00002」である。クーポンID「00002−C1」のうち「00002」が店舗IDである。
【0036】
図5は、本実施形態による店舗情報記憶部123が記憶する店舗情報テーブルのデータ構造を示す概略図である。
店舗情報テーブルは、店舗IDと、店名と、住所と、ジャンルと、来店ポイント−2の設定の各項目のデータを有する。店舗IDは、店舗の識別情報である。店名は、店舗の名称である。住所は、店舗の住所である。ジャンルは、店舗のジャンルである。来店ポイント−2の設定は、その店舗が独自に設定した、ポイント付与の条件である。例えば、店舗ID00005の店舗であれば、利用人数がそのまま来店ポイント−2となる設定がされている。
なお、店舗情報テーブルのデータについては、店舗が本システムを使用する際に設定し、その後は、任意のタイミングでクーポン管理サーバ1にアクセスして設定することができる。
【0037】
本図に示す例では、店舗ID「00005」は、店名「居酒屋 いざ」であり、住所「千葉市美浜区…」であり、ジャンル「居酒屋」であり、来店ポイント−2の設定「人数」である。また、店舗ID「00020」は、店名「蕎・和食 そーば」であり、住所「千葉市美浜区…」であり、ジャンル「和食」であり、来店ポイント−2の設定「9」である。また、店舗ID「00002」は、店名「スイーツ あまとう」であり、住所「千葉市美浜区…」であり、ジャンル「喫茶店」であり、来店ポイント−2の設定「−」である。来店ポイント−2の設定「−」は、来店ポイント−2がないことを示す。
【0038】
図6は、本実施形態による端末情報記憶部124が記憶する店舗端末管理テーブルのデータ構造を示す概略図である。
店舗端末管理テーブルは、端末IDと、店舗IDとの各項目のデータを有する。端末IDは、店舗IDの示す店舗が保有する店舗端末3の識別情報である。
なお、店舗端末管理テーブルのデータについては、店舗が本システムを使用する際に設定し、その後は、任意のタイミングでクーポン管理サーバ1にアクセスして設定することができる。
【0039】
本図に示す例では、店舗ID「00005」の端末IDは「00005−T1」であり、店舗ID「00020」の端末IDは「00020−T1」であり、店舗ID「00002」の端末IDは「00002−T1」である。
【0040】
図7は、本実施形態による利用履歴記憶部125が記憶する利用履歴データテーブルのデータ構造を示す概略図である。
利用履歴データテーブルは、会員IDと、利用日時と、クーポンIDと、店舗IDとの各項目のデータを有する。利用日時は、クーポンが利用された日時(年月日時分)である。
なお、利用履歴データテーブルのデータについては、利用者が店舗でクーポンや会員IDを含むコードを提示してクーポンを利用することで店舗端末3にその情報が吸い上げられ、それがクーポン管理サーバ1に送信されることで記憶される。
なお、図7において、会員CのクーポンIDが「00002−会員C」となっている。これは、会員Cが特定の店舗におけるクーポンを取得せず、会員のIDのみが含まれたコードを取得した場合の例である。利用履歴として、クーポンは使用していないが、その店に来店したということが分かるように、クーポン管理サーバ1が、来店履歴データを取得した際に店舗IDと会員IDを組にしたクーポンIDとしてIDを生成して記憶する。
【0041】
本図に示す一行目のデータ例は、会員ID「会員A」が利用日時「201107012010」にクーポンID「00005−C1」を店舗ID「00005」で利用したことを表す。また、二行目に示すデータ例は、会員ID「会員B」が利用日時「201107041215」にクーポンID「00020−C1」を店舗ID「00020」で利用したことを表す。また、三行目に示すデータ例は、会員ID「会員C」が利用日時「201107152230」にクーポンID「00002−会員C」を店舗ID「00002」で利用したことを表す。
【0042】
図8は、本実施形態による利用回数上位店舗記憶部126が記憶する利用回数上位店舗テーブルのデータ構造を示す概略図である。
利用回数上位店舗テーブルは、会員IDと、順位(1位〜N位)との各項目のデータを有する。順位は、利用回数に基づく各順位の店舗を示し、店舗IDが格納される。
なお、利用回数上位店舗テーブルのデータについては、クーポン管理サーバ1が、決まったタイミングでデータの集計等を実施して作成される。
【0043】
本図に示す例では、会員ID「会員A」の1位は「00005」であり、2位は「00001」であり、…、N位は「00050」である。また、会員ID「会員B」の1位は「00020」であり、2位は「00005」であり、…、N位は「00100」である。また、会員ID「会員C」の1位は「00002」であり、2位は「00100」であり、…、N位は「01000」である。
【0044】
図9は、本実施形態による利用回数上位店舗記憶部126が記憶する年代別利用回数上位店舗テーブルのデータ構造を示す概略図である。
年代別利用回数上位店舗テーブルは、年代と、順位(1位〜M位)との各項目のデータを有する。順位は、利用回数に基づく各順位の店舗を示し、店舗IDが格納される。
以下、利用回数上位店舗テーブル又は年代別利用回数上位店舗テーブルの順位に格納されている店舗を上位店舗と称する。
なお、年代別利用回数上位店舗テーブルのデータについては、クーポン管理サーバ1が、決まったタイミングでデータの集計等を実施して作成される。
また、図9に記載の図は、年代別の利用回数上位店舗テーブルであるが、他の属性(例えば、メインエリアや性別など)を切り口にした利用回数上位店舗テーブルを作成して記憶するようにしても良い。
【0045】
本図に示す例では、年代「20」の1位は「00001」であり、2位は「00005」であり、…、N位は「00050」である。また、年代「30」の1位は「00002」であり、2位は「00025」であり、…、N位は「00108」である。
【0046】
図10は、本実施形態による携帯端末2及び店舗端末3の機能構成を示すブロック図である。
携帯端末2は、制御部21と、記憶部22と、表示部23と、通信部24と、位置情報取得部25とを含んで構成される。
制御部21は、携帯端末2の各部を統括して制御し、クーポン送信部201と、クーポン受信部202とを含んで構成される。クーポン受信部202は、通信部24を介してクーポン管理サーバ1からクーポンを示す2次元コードを受信し、受信したクーポンの2次元コードを記憶部22に書き込む。クーポン送信部201は、記憶部22に記憶されている2次元コードが示すクーポンを店舗端末3に送信する。具体的には、クーポン送信部201は、クーポンを示す2次元コードを表示部23に表示させる。
【0047】
記憶部22は、クーポンを示す2次元コードを記憶する。
表示部23は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。
通信部24は、ネットワーク4を介してクーポン管理サーバ1と通信する。
位置情報取得部25は、GPS(Global Positioning System)を備え、自装置の位置情報を検出する。
【0048】
店舗端末3は、制御部31と、記憶部32と、読取部33と、通信部34とを含んで構成される。
制御部31は、店舗端末3の各部を統括して制御し、利用情報送信部301と、クーポン受信部302とを含んで構成される。クーポン受信部302は、携帯端末2からクーポンを受信する。具体的には、クーポン受信部302は、携帯端末2の表示部23に表示された2次元コードから読取部33によりデータを読み取る。利用情報送信部301は、クーポン受信部302が受信したクーポンに端末IDを付加してクーポン管理サーバ1に通信部34を介して送信する。付加する端末IDは、記憶部32に予め記憶されている。
【0049】
記憶部32は、店舗端末3の端末IDを記憶する。
読取部33は、2次元コードからデータを読み取るスキャナである。
通信部34は、ネットワーク4を介してクーポン管理サーバ1と通信する。
【0050】
次に、図11を参照して、本実施形態によるクーポンの配信動作について説明する。図11は、本実施形態によるクーポン配信処理の動作を示すシーケンス図である。また、クーポン取得のために携帯端末2を操作する利用者をAとし、利用者Aの会員IDを会員Aとする。
まず、携帯端末2が、クーポン管理サーバ1の提供するクーポン配布サイトへ会員IDを用いてログインする(ステップS101)。
クーポン管理サーバ1の提示部101は、携帯端末2からクーポン配布サイトへのアクセスがあると、ログイン時に用いられた会員ID(会員A)を取得する(ステップS102)。
【0051】
そして、提示部101は、クーポン配布サイトのログイン後の画面を携帯端末2に表示させる(ステップS103)。当該画面では、メイン利用エリア、現在地周辺、又はエリア指定のうちいずれかをクーポンの検索対象地域として選択することができる。なお、エリア指定を選択した場合には、指定するエリアを入力する。
携帯端末2は、利用者の操作により、メイン利用エリア、現在地周辺、又はエリア指定のうちいずれかを選択し、選択結果をクーポン管理サーバ1に送信する(ステップS104)。なお、現在地周辺を選択した場合には、携帯端末2は、位置情報取得部25により現在の位置情報を取得し、取得した位置情報をクーポン管理サーバ1に送信する。
【0052】
クーポン管理サーバ1の店舗抽出部102は、携帯端末2により通知されたエリアを検索対象エリアに設定する(ステップS105)。なお、店舗抽出部102は、メイン利用エリアが通知された場合には、図3の個人登録データテーブルから取得した会員IDに対応するメイン利用エリアを読み出し、読み出したメイン利用エリアを検索対象エリアとする。
【0053】
次に、店舗抽出部102は、ステップS102において取得した会員ID(会員A)に対応する年代を図3の個人登録データテーブルから読み出し、読み出した年代に属する他の会員で、Aに嗜好が似ている可能性のある会員を抽出する。
例えば、読み出した年代に属するA以外の会員で、その会員にとっての上位数店舗内に、Aにとっての上位数店舗のいずれかが(順位に関係なく)含まれる会員を抽出する(ステップS106)。
次に、店舗抽出部102は、ステップS106において抽出した他の会員に関し、その会員が好む店舗に基づいてAに薦めるべき店舗とその表示順を決定する。具体的な店舗やその表示順は、Aと他の会員との嗜好の適合度を考慮して決定する。(ステップS107)。この処理の詳細については後述する。
続いて、提示部101が、クーポン選択画面(検索結果)を携帯端末2に表示させる(ステップS108)。このクーポン選択画面には、取得した会員IDに対応する登録店舗のクーポンが最上位に表示され、その次にステップS106において抽出された店舗のクーポンが並べ替えられた順に一覧表示されている。
【0054】
携帯端末2は、利用者の操作により、クーポン選択画面においてクーポンを選択する(ステップS109)。或いは、携帯端末2は、クーポンを選択しないことを確定する。
そして、携帯端末2は、選択したクーポンを示すクーポン情報をクーポン管理サーバ1に送信する(ステップS110)。クーポン情報には、クーポンIDが含まれる。なお、クーポンを選択しない場合は、クーポン情報には、選択していないことを示すデータが含まれる。
【0055】
クーポン管理サーバ1の生成部103は、ステップS102において取得した会員IDとステップS110において受信したクーポンIDとを含むデータを示す2次元コードを生成する(ステップS111)。なお、クーポンが選択されていない場合には、生成部103は、取得した会員IDを示す2次元コードを生成する。これは、携帯端末2にこの2次元コードを保持させて、利用者がある店舗に来店した際にこの2次元コードを店舗端末3に読み取らせることで、利用者がこの店舗に来店した、という事実を記録することができ、またその情報を吸い上げて分析することで、提供するサービスの内容検討にフィードバックすることができるために、生成する。
次に、クーポン管理サーバ1のクーポン配信部104は、生成した2次元コードを携帯端末2に送信する。(ステップS112)。
携帯端末2は、受信した2次元コードを表示する(ステップS113)。
【0056】
次に、図12を参照して、抽出した他の会員が好む店舗に関して、利用者であるAの嗜好と適合度が高い順に店舗を並び替える処理について説明する。図12は、本実施形態による利用者の嗜好と適合度が高い順に店舗を並び替える動作を説明するための図である。本図に示す処理は、上述したステップS107に示す処理の詳細である。以下、図12(a)に示す利用回数上位店舗テーブルのデータ例を参照して、会員Aの嗜好との適合度の高い順に店舗を並び替える場合を例に説明する。本図に示す会員B〜Fは、抽出したステップS106において抽出した他の会員である。
まず、店舗抽出部102は、会員Aの上位店舗「00005」、「00001」、「00020」を利用回数上位店舗テーブルから読み出す。
次に、店舗抽出部102は、ステップS106で抽出した他の会員である会員Bの上位店舗「00020」、「00005」、「00010」を利用回数上位店舗テーブルから読み出し、会員Aと会員Bとのヒット率を算出する。ここでいうヒット率とは、会員Aの上位店舗(「00005」、「00001」、「00020」)と会員Bの上位店舗(「00020」、「00005」、「00010」)とが一致する率である。本例では、会員Aと会員Bとのヒット率は、0.67(一致する数(=2)/N(=3))である。
店舗抽出部102は、他の会員C〜Fについても同様にヒット率を算出する。図12(b)は、各会員B〜Fの会員Aとのヒット率を示す。
【0057】
続いて、店舗抽出部102は、ヒット率が最も高い会員Bと会員Dの上位店舗であって、かつ会員Aの上位店舗でない店舗「00010」「00300」の適合率を最も高くする。
次に、店舗抽出部102は、次にヒット率が高い会員Cと会員Eの上位店舗であって、かつ会員Aの上位店舗でない店舗「00002」「00100」「00150」「00025」の店舗の適合率を次に高くする。
次に、店舗抽出部102は、ヒット率が最も低い会員Fの上位店舗であって、かつ会員Aの上位店舗でない店舗「00003」「00010」「00040」の店舗の適合率を最も低くする。
【0058】
最後に、店舗抽出部102は、上述したステップS105において検索された店舗を適合率の高い店舗から順に並べる。すなわち、順に、「00010」「00300」「00002」「00100」「00150」「00025」「00003」「00010」「00040」・・・のように並べる。
なお、本実施形態では、店舗抽出部102は、ヒット率が最も高い他の会員の上位店舗であってかつ会員Aの上位店舗でない店舗の適合率を最も高くしているが、会員Aの上位店舗の適合率を最も高くしてもよい。すなわち、会員Aの上位店舗(「00005」「00001」「00020」)が最優先になるように並べてもよい。
【0059】
また、ステップS106において他の会員を抽出する際、Aと他の会員とで、ある店舗の順位が同じ場合と違う場合とで異なる係数を用意し、会員毎に係数の和を一時記憶し、ステップS107において、その係数の和に応じて、表示の並び順を決定してもよい。つまり、ステップS106において1次記憶する「係数の和」を、その会員の順位の並びがAの順位の並びとどの位類似しているかを示す値として使用して処理を行う。
例えば、順位が同じ場合の係数を2、順位が1違う場合の係数を1.5とする。順位が2違う場合の係数を0とする。会員Bと会員DはAに対するヒット率が同じであるが、係数の和で会員Bと会員Dを比較する。
Aの1位、2位、3位の店舗は、それぞれ、会員Bの2位、ランク外、1位である。よって、Aの1位と会員Bの2位が同じであるため、会員Bの係数は「1」となる。一方、Aの1位、2位、3位の店舗は、それぞれ、会員Dの2位、ランク外、3位である。よって、Aの1位と会員Dの2位が同じであり、Aの3位と会員Dの3位が同じであるため、会員Dの係数は「1+1.5=2.5」となる。これらを考慮し、Aに対して思考がより似ている(選んだ店も、その順位の並びも似ている)のが、係数の和が大きいDであると判断し、会員Dにおける上位店舗でAの上位店舗でないもの「00300」をはじめに表示し、会員Bにおける上位店舗でAの上位店舗にないもの「00010」を次に表示する、という処理を行ってもよい。
【0060】
また、上記では、Aと属性(年代)が同じで思考が似ている他の会員が上位にあげ、Aの上位に含まれていない店舗のクーポンを配信する例を示したが、例えば、Aと思考は同一でなくても、Aと属性が同じ他の会員が好む店舗であって、Aの上位に含まれていない店舗のクーポンを、図9の店舗を参照して配信するようにしてもよい。このようにすることで、Aは世間一般の同世代がどのような店舗を好んでいるのか、最新の流行の店舗についてなどを認識することができる。また、属性に関して、年代ではなく別の情報(性別、メインエリア)を選択してもよい。
またさらに、Aからの入力操作に応じて、Aとはあえて異なる属性の他の会員が好む店舗についてのクーポンを配信するようにすることもできる。これにより、例えば、Aが別の世代の友人等との来店を考えている場合に、その状況に適したクーポンを取得することも可能となる。
【0061】
次に、図13を参照して、本実施形態によるクーポンの利用動作について説明する。図13は、本実施形態によるクーポン利用処理の動作を示すシーケンス図である。
まず、携帯端末2のクーポン送信部201は、クーポンを示す2次元コードを表示部23に表示する(ステップS201)。なお、クーポン送信部201は、上述したクーポンの配信動作でクーポンを選択していない場合は、利用者の会員IDを示す2次元コードを表示部23に表示する。利用者は、携帯端末2に表示された2次元コードを店舗の店員に提示する。
店員は、店舗端末3を操作して提示された2次元コードを読み込む。店舗端末3のクーポン受信部302は、2次元コードで示されるデータを読取部33により読み込む(ステップS202)。
次に、店舗端末3の利用情報送信部301が、利用情報をクーポン管理サーバ1に送信する(ステップS203)。利用情報には、2次元コードから読み取ったデータ(会員ID、又は、会員IDとクーポン情報)と記憶部32に記憶されている端末IDとが含まれる。クーポン情報には、クーポンの利用日とクーポンIDが含まれる。
【0062】
利用情報を受信すると、クーポン管理サーバ1の判定部106が、クーポンの利用可否判定を行う(ステップS204)。具体的には、判定部106は、利用情報に含まれるクーポンIDの利用日が有効期間内であって、利用情報に含まれる会員IDによるクーポンIDの利用回数が利用限度回数以下である場合に利用可能であると判定し、そうでない場合に利用不可であると判定する。
次に、クーポン管理サーバ1の利用情報送受信部105が、判定部106による判定結果を店舗端末3に送信する(ステップS205)。なお、利用情報送受信部105は、判定結果が利用可能である場合は、利用情報に含まれる会員IDに対応する来店ポイントを合わせて送信する。
店舗端末3は、判定結果が利用可能である場合に、判定結果に対する応答をクーポン管理サーバ1に送信する(ステップS206)。判定結果に対する応答には、使用された来店ポイント数(以下、使用ポイント数とする)が含まれる。なお、店舗端末3は、判定結果が利用不可である場合には、応答を送信しない。
クーポン管理サーバ1の利用情報送受信部105は、判定結果に対する応答を受信すると、利用情報に含まれるクーポンIDに対応する店舗IDをクーポン情報テーブルから読み出し、利用情報に含まれる端末IDに対応する店舗IDを読み出す。そして、利用情報送受信部105は、読み出した2つの店舗IDが一致する場合に、受信した利用情報と読み出した店舗IDとを対応付けて利用履歴テーブルに書き込んで登録する(ステップS207)。また、利用情報送受信部105は、応答に含まれる使用ポイント数を個人登録データテーブルに記憶されている当該会員IDの来店ポイントから減算する。また、利用情報送受信部105は、個人登録データテーブルに記憶された当該会員IDの来店ポイント−2に当該店舗IDに対応する来店ポイント2の設定の値を加算し、当該会員IDの来店ポイント−1に1加算する。
【0063】
このように、本実施形態によれば、クーポン管理サーバ1は、利用回数に基づく上位店舗が第1の利用者(会員A)と一致する率の高い第2の利用者(会員Bと会員D)による利用回数が多い店舗であって、第1の利用者(会員A)の利用したことのない店舗を第1の利用者(会員A)の嗜好に適合する店舗とする。そして、嗜好に適合する店舗から順にクーポン選択画面に表示する。すなわち、クーポン選択画面には、第1の利用者(会員A)にとって利用したことがなく、かつ、嗜好に合う店舗のクーポンが上位に表示される。これにより、利用者にとって新しいばかりでなく嗜好に合う店舗を効率よく推薦することができる。
【0064】
また、本実施形態によれば、クーポン配布サイトにおいてクーポンを選択しなかった場合には、会員IDを示す2次元コードを携帯端末2に配信し、利用者はこの2次元コードを提示して会計を行う。これにより、クーポンを利用せずに会計する顧客の店舗利用履歴を管理することができる。また、来店に応じて加算される来店ポイントを設定しているため、クーポンを利用せずに会計する顧客にもメリットが生じ、常連客の増加に貢献することができる。また、店舗は確実に来店履歴を把握することができる。また、この来店ポイントを本システムに加入している店舗全てで利用できるようにすれば、普段利用しない店舗の初回利用時の敷居を下げる効果がある。
【0065】
また、本実施形態によれば、会員の個人情報は全てクーポン管理サーバ1において管理し、店舗で個人情報を管理する必要がない。これにより、利用者は個人情報を店舗に提示する必要がないため、利用者の心理的負担を軽減することができる。
また、本実施形態によれば、利用者の現在位置を携帯端末2のGPS機能により取得することができるため、位置情報取得を目的とした専用のクーポン発行機等を設置する必要がない。
【0066】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本発明の第2の実施形態では、利用者が店舗でクーポンを利用した際に、利用者の店舗での利用状況(注文データや会計情報など)も合わせてクーポン管理サーバ1aに送信する。それにより店舗は、利用者にクーポン配信というサービス提供を通して、店舗運用に有効な顧客情報を取得し解析することができる。
図14は、本実施形態によるクーポン管理サーバ1a及び記憶装置5aの機能構成を示すブロック図である。本図において、図2に示すクーポン管理サーバ1及び記憶装置5と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。クーポン管理サーバ1aは、図2に示すクーポン管理サーバ1の構成に加えて利用者抽出部108と、サービス提供部109とを備える。
【0067】
利用情報送受信部105aは、通信部13を介して、利用情報とともに会計情報を店舗端末3から受信する。会計情報には、注文した商品のデータである注文データや、合計金額、利用人数等が含まれる。利用情報送受信部105aは、利用情報に含まれる端末IDが端末情報記憶部124に記憶されている場合に、受信した利用情報を判定部106に出力する。そして、利用情報送受信部105aは、判定部106によりクーポンが利用可能であることが判定された場合に、クーポンが利用可能である旨を通知する利用許可通知を店舗端末3に送信する。利用情報送受信部105は、送信した利用許可通知の応答を受信すると、受信した利用情報に含まれる会員IDと、利用日と、クーポンIDと、端末IDに対応する店舗IDと、会計情報とを対応付けて利用履歴記憶部125aに書き込む。
【0068】
利用者抽出部108は、店舗IDが入力されると、入力された店舗IDに対応する利用情報集計テーブルを生成する。利用情報集計テーブルは、各利用者が店舗で利用した金額の平均値(以下、平均利用単価とする)と利用回数を示すデータである。そして、利用者抽出部108は、生成した利用情報集計テーブルに基づいて、平均利用単価が所定金額以上の利用者を抽出し、抽出した利用者の会員IDをサービス提供部109に出力する。
サービス提供部109は、利用者抽出部108により抽出された利用者の携帯端末2に、利用者抽出部108に入力された店舗IDの店舗に関するサービスを提供する。店舗に関するサービスとは、店舗の販売促進をするメールマガジンの配信や、店舗で利用できる特別なクーポンの配信等である。
【0069】
利用履歴記憶部125aは、クーポンの利用履歴とともに会計情報を記憶する利用履歴データテーブルを記憶する。
【0070】
図15は、本実施形態による利用履歴記憶部125aが記憶する利用履歴データテーブルのデータ構造を示す概略図である。
利用履歴データテーブルは、会員IDと、利用日と、クーポンIDと、注文データと、合計金額と、利用人数の各項目のデータを有する。
なお、利用履歴データテーブルのデータについては、利用者が店舗でクーポンや会員IDを含むコードを提示してクーポンを利用することで店舗端末3にその情報が吸い上げられ、それが注文のデータとともにクーポン管理サーバ1aに送信されることで記憶される。
また、本実施形態では、当該クーポンを発行し使用可能な店舗を識別する店舗IDがクーポンIDに含まれるよう、クーポンIDが設定されている。そのため、クーポンIDを分析することで当該クーポンがどの店舗で使用されたものか認識できるようになっている。しかし、店舗端末3から吸い上げられるデータ(例えば、利用情報又は会計情報等)に店舗ID(利用店舗)を含ませ、利用履歴データテーブルに店舗ID(利用店舗)のデータを持たせるようにすることで、当該クーポンがどの店舗で使用されたものなのかを認識できるようにしても良い。
【0071】
本図に示す一行目のデータ例は、会員ID「会員A」が利用日時「201107012010」にクーポンID「00005−C1」を注文データ「生ビール中ジョッキ3、焼き鳥セット3」合計金額「4000」利用人数「3」で利用したことを表す。また、二行目に示すデータ例は、会員ID「会員B」が利用日時「201107041215」にクーポンID「00020−C1」を注文データ「天ざる1、卵焼き1」合計金額「1500」利用人数「1」で利用したことを表す。また、三行目に示すデータ例は、会員ID「会員C」が利用日時「201107152230」にクーポンID「00002−会員C」を注文データ「ケーキセット2」合計金額「2000」利用人数「2」で利用したことを表す。
【0072】
図16は、本実施形態による利用者抽出部108が生成する利用情報集計テーブルのデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
利用情報集計テーブルは、会員IDと、利用平均単価と、利用回数と、店舗名との各項目のデータを有する。
なお、利用情報集計テーブルのデータについては、クーポン配信に関し、店舗が特定の利用者を抽出して特定のサービスを提供したいと考えた際に、その条件等の情報をクーポン管理サーバ1aに送出することで生成され、店舗に提供される。
【0073】
本図に示す例では、会員ID「会員G」の平均利用単価は「3030」であり、利用回数は「5」であり、店舗名は「居酒屋 いざ」である。また、会員ID「会員H」の平均利用単価は「5500」であり、利用回数は「1」であり、店舗名は「居酒屋 いざ」である。また、会員ID「会員J」の平均利用単価は「12000」であり、利用回数は「3」であり、店舗名は「居酒屋 いざ」である。また、会員ID「会員K」の平均利用単価は「9000」であり、利用回数は「2」であり、店舗名は「居酒屋 いざ」である。また、会員ID「会員L」の平均利用単価は「8000」であり、利用回数は「4」であり、店舗名は「居酒屋 いざ」である。また、会員ID「会員M」の平均利用単価は「3100」であり、利用回数は「3」であり、店舗名は「居酒屋 いざ」である。
【0074】
次に、図17を参照して、本実施形態によるクーポンの利用動作について説明する。図17は、本実施形態によるクーポン利用処理の動作を示すシーケンス図である。なお、クーポンの配信動作については第1の実施形態と同様である。
ステップS401からS402に示す処理は上述したステップS201からS202に示す処理と同様である。
ステップS402に続いて、店舗端末3は、利用者の伝票に印刷されているQRコードで示されるデータを読取部33により読み込む(ステップS403)。伝票に印刷されているQRコードには、会計情報(注文データ、会計金額、人数等)が含まれる。
次に、店舗端末3の利用情報送信部301は、利用情報とともにステップS403において読み出した会計情報(注文データ、会計金額、人数)をクーポン管理サーバ1aに送信する(ステップS404)。
【0075】
ステップS405からS407に示す処理は、上述したステップS204からS206に示す処理と同様である。
ステップS407に続いて、クーポン管理サーバ1aの利用情報送受信部105は、判定結果に対する応答を受信すると、利用情報に含まれるクーポンIDに対応する店舗IDをクーポン情報テーブルから読み出し、利用情報に含まれる端末IDに対応する店舗IDを読み出す。そして、利用情報送受信部105は、読み出した2つの店舗IDが一致する場合に、受信した利用情報と読み出した店舗IDと会計情報と対応付けて利用履歴テーブルに書き込んで登録する(ステップS408)。また、利用情報送受信部105は、応答に含まれる使用ポイント数を個人登録データテーブルに記憶されている当該会員IDの来店ポイントから減算する。また、利用情報送受信部105は、当該店舗IDに対応する来店ポイントの設定の値を個人登録データテーブルに記憶された当該会員ID来店ポイント−2に加算し、当該会員IDの来店ポイント−1に1加算する。
【0076】
次に、図18を参照して、本実施形態による特定の店舗に関するサービスの対象者を抽出する動作について説明する。図18は、本実施形態による特定の店舗に関するサービスの対象者を抽出する動作の手順を示すフローチャートである。以下、図16に示す利用情報集計テーブルのデータ例を用いて具体的に説明する。
まず、利用者抽出部108が、サービスを提供する店舗の店舗IDの入力を受け付ける(ステップS501)。本例では、店舗AAAに対応する店舗IDである。
店舗IDが入力されると、利用者抽出部108は、入力された店舗IDに対応する利用情報集計テーブル(図16参照)を生成する(ステップS502)。
続いて、利用者抽出部108は、平均利用単価が所定額(例えば、3,000円)以上の会員ID(「00020」、「00050」、「00200」、「00300」)を抽出する(ステップS503)。
最後に、サービス提供部109が、利用者抽出部108により抽出された会員IDの携帯端末2に、ステップS501において入力された店舗IDの店舗に関するサービスを提供する(ステップS504)。
【0077】
このように、本実施形態によれば、クーポン管理サーバ1aは、クーポンの利用情報とともに注文データや会計情報を店舗端末3から受信し記憶管理する。これにより、会計情報に基づくサービスを利用者に提供することができる。また、会計情報に基づいて、RFM(Recency Frequency Monetary)分析等の顧客解析を行うことができる。
【0078】
また、ここでは、ある店舗を利用したことのある会員のうち、平均利用単価によって会員を抽出しサービスを提供したが、利用日時や注文データ、クーポンID、利用人数などを使用して会員を抽出し、サービスを提供することもできる。
例えば、利用履歴データテーブルを分析すると、利用日時がランチタイムに相当する時間帯であることが多い会員を抽出することができる。そのような会員には、例えば、ランチタイムに提供するメニューに関するクーポンを配信したり、別の時間帯にも来店して頂けるよう、別の時間帯のメニューに関するクーポンを配信したりすることもできる。
また、注文データ中のメニュー名に「セット」が含まれるメニューを多く注文する会員を抽出することができる。そのような会員には、例えば、セットメニューに関するクーポンを配布したり、セットメニューとあったサイドメニューに関するクーポンを配布したりすることもできる。
また、配信したクーポンIDと利用されたクーポンIDを用いてクーポン利用率を算出し、その率の高い会員を抽出することができる。そのような会員には、例えば、クーポン配信の頻度や枚数を増やしたり、新店などの様々な店舗のクーポンを織り交ぜて配信したりすることもできる。この場合、クーポン管理サーバ1aは、各会員に配信したクーポンの履歴を示すクーポン配信履歴テーブルを記憶している。
また、利用人数が大人数(団体)である頻度の高い会員を抽出することができる。そのような会員には、例えば、宴会で使用できるようなクーポンを配布したりすることもできる。
またさらに、抽出した会員について、他店舗の利用状況をも考慮した分析を行い、サービスを提供することもできる。例えば、ある店舗をよく利用する会員が、その店舗以外の店舗よりも、その店舗を利用する率が高いことが分かった場合、特別なサービスを付したクーポンを配布したりすることもできる。また逆に、その店舗を利用する率が少ない場合には、再来店を促すようなサービスが付されたクーポンを配布したりすることもできる。
このように、店舗は、様々な側面から利用履歴を分析することで、会員の嗜好や利用状況を知ることができ、店舗運営にその情報を使用することができる。そして、その情報に基づくサービスをクーポンの配布等といった形で会員に提供することができる。
【0079】
なお、本実施形態では、伝票のQRコードを店舗端末3が読み取っているが、携帯端末2が伝票のQRコードを読み取ってもよい。図19は、この場合におけるクーポン利用処理の動作を示すシーケンス図である。
まず、携帯端末2が、利用者の伝票に印刷されているQRコードで示されるデータを読み込む(ステップS601)。伝票に印刷されているQRコードには、会計情報(注文データ、会計金額、人数等)が含まれる。
次に、携帯端末2は、ステップS601において読み取ったデータと、クーポンを示すQRコードに含まれるデータ(会員ID、クーポン情報)とを含むデータを示すQRコードを生成し、表示する(ステップS602)。利用者は、携帯端末2に表示された2次元コードを店舗の店員に提示する。
【0080】
店員は、店舗端末3を操作して提示されたQRコードを読み込む。店舗端末3のクーポン受信部302は、QRコードで示されるデータを読取部33により読み込む(ステップS603)。QRコードで示されるデータには、会員IDと、クーポン情報と、注文データと、合計金額と、人数とが含まれる。
続いて、店舗端末3は、ステップS604において読み取ったデータ(会員IDと、クーポン情報と、注文データと、合計金額と、人数)と端末IDとをクーポン管理サーバ1aに送信する(ステップS604)。
ステップS605からS608に示す処理は、上述したステップS405からS408に示す処理と同様である。
【0081】
また、図11、図13、図17、図18、図19に示す各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、クーポンを配信する処理、クーポンを利用する処理、又は、サービス対象者を抽出する処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0082】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、或いは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0083】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、携帯端末2から店舗端末3へのクーポンの受渡しを2次元コードにより実現しているが、例えば、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信等の近距離無線通信によりクーポンを送信してもよい。
また、上述した実施形態では、クーポンを用いて店舗の利用履歴を管理しているが、例えば、ポイント等を用いて店舗の利用履歴を管理してもよい。
また、上述した実施形態では、店舗端末3は、利用情報をクーポンが利用される毎に送信しているが、例えば、店舗の営業終了後に1日の利用情報をまとめてクーポン管理サーバ1(又は1a)に送信してもよい。
【符号の説明】
【0084】
1、1a…クーポン管理サーバ 2…携帯端末 3…店舗端末 4…ネットワーク 5…記憶装置 11、11a、21,31…制御部 13、24、34…通信部 22、32…記憶部 23…表示部 25…位置情報取得部 33…読取部 101…提示部 102…店舗抽出部 103…生成部 104…クーポン配信部 105、105a…利用情報送受信部 106…判定部 107…集計部 108…利用者抽出部 109…サービス提供部 121…利用者情報記憶部 122…クーポン情報記憶部 123…店舗情報記憶部 124…端末情報記憶部 125、125a…利用履歴記憶部 126…利用回数上位店舗記憶部 201…クーポン送信部 202、302…クーポン受信部 301…利用情報送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クーポンを利用可能な店舗の情報を含むクーポンに関する情報をクーポン毎に記憶するクーポン情報記憶部と、
各利用者が利用したクーポンの履歴を記憶するクーポン利用履歴記憶部と、
前記クーポン利用履歴記憶部に記憶されたクーポン利用履歴と前記クーポン情報記憶部に記憶された各クーポンを利用可能な店舗の情報に基づいて、各利用者が各店舗を利用した回数を計数する第1の集計部と、
利用回数の多い店舗が第1の利用者と一致する率の高い第2の利用者の利用した店舗のクーポンから順に表示して、配信するクーポンの候補を複数前記第1の利用者に提示する提示部と、
前記提示部により提示された複数の前記候補から前記第1の利用者により選択された前記クーポンに前記第1の利用者の識別情報を付加して前記第1の利用者の所有する携帯端末に送信するクーポン配信部と、
利用された前記クーポンを店舗の保有する店舗端末から受信し、当該受信したクーポンと当該クーポンに付加された前記利用者の識別情報とを対応付けて前記クーポン利用履歴記憶部に書き込む利用情報受信部と、
を備えることを特徴とする管理サーバ。
【請求項2】
前記提示部は、前記第2の利用者による利用回数が多い店舗であって前記第1の利用者が利用したことのない店舗のクーポンを先に表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
各利用者の属性を含む利用者に関する情報を記憶する利用者情報記憶部と、
前記クーポン利用履歴記憶部に記憶されたクーポン利用履歴と前記クーポン情報記憶部に記憶された各クーポンを利用可能な店舗と前記利用者情報記憶部に記憶された利用者の属性に基づいて、利用者の属性毎に各店舗を利用した回数を計数する第2の集計部と、
前記第1の利用者の属性において利用回数の多い店舗を抽出する店舗抽出部と、
を備え、
前記提示部は、前記店舗抽出部により抽出された店舗のクーポンを提示する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記利用情報受信部は、前記クーポンとともに会計に関する情報を前記店舗端末から受信し、
前記利用履歴記憶部は、前記利用情報受信部により受信された前記クーポンに対応付けて当該クーポンとともに受信した会計に関する情報を記憶し、
前記利用履歴記憶部に記憶された前記会計に関する情報に基づいて、所定の店舗に関するサービスを提供する利用者を抽出する利用者抽出部を備える
ことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項5】
前記会計に関する情報は、会計金額を含み、
前記利用者抽出部は、前記所定の店舗における利用金額の平均値が所定額以上である利用者を抽出する
ことを特徴とする請求項4に記載の管理サーバ。
【請求項6】
前記会計に関する情報には、注文データ、利用人数、利用店舗、又は利用日が含まれている
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の管理サーバ。
【請求項7】
管理サーバと、利用者の所有する携帯端末と、店舗の所有する店舗端末とを有する管理システムであって、
前記管理サーバは、
クーポンを利用可能な店舗の情報を含むクーポンに関する情報をクーポン毎に記憶するクーポン情報記憶部と、
各利用者が利用したクーポンの履歴を記憶するクーポン利用履歴記憶部と、
前記クーポン利用履歴記憶部に記憶されたクーポン利用履歴と前記クーポン情報記憶部に記憶された各クーポンを利用可能な店舗の情報に基づいて、各利用者が各店舗を利用した回数を計数する第1の集計部と、
利用回数の多い店舗が第1の利用者と一致する率の高い第2の利用者の利用した店舗のクーポンから順に表示して、配信するクーポンの候補を複数前記第1の利用者に提示する提示部と、
前記提示部により提示された複数の前記候補から前記第1の利用者により選択された前記クーポンに前記第1の利用者の識別情報を付加して前記第1の利用者の所有する前記携帯端末に送信するクーポン配信部と、
利用された前記クーポンを前記店舗端末から受信し、当該受信したクーポンと当該クーポンに付加された前記利用者の識別情報とを対応付けて前記クーポン利用履歴記憶部に書き込む利用情報受信部と、
を備え、
前記携帯端末は、
前記管理サーバから前記クーポンを受信するクーポン受信部と、
前記クーポン受信部により受信された前記クーポンを前記店舗端末に送信するクーポン送信部と、
を備え、
前記店舗端末は、
前記携帯端末から前記クーポンを受信するクーポン受信部と、
前記クーポン受信部により受信された前記クーポンを前記管理サーバに送信する利用情報送信部と、
を備える
ことを特徴とする管理システム。
【請求項8】
前記管理サーバの前記提示部は、前記第2の利用者による利用回数が多い店舗であって前記第1の利用者が利用したことのない店舗のクーポンを先に表示する
ことを特徴とする請求項7に記載の管理システム。
【請求項9】
前記管理サーバは、
各利用者の属性を含む利用者に関する情報を記憶する利用者情報記憶部と、
前記クーポン利用履歴記憶部に記憶されたクーポン利用履歴と前記クーポン情報記憶部に記憶された各クーポンを利用可能な店舗と前記利用者情報記憶部に記憶された利用者の属性に基づいて、利用者の属性毎に各店舗を利用した回数を計数する第2の集計部と、
前記第1の利用者の属性において利用回数の多い店舗を抽出する店舗抽出部と、
を備え、
前記管理サーバの前記提示部は、前記店舗抽出部により抽出された店舗のクーポンを提示する
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の管理システム。
【請求項10】
前記店舗端末の前記利用情報送信部は、前記クーポンとともに会計に関する情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバの前記利用情報受信部は、前記クーポンとともに会計に関する情報を前記店舗端末から受信し、
前記管理サーバの前記利用履歴記憶部は、前記利用情報受信部により受信された前記クーポンに対応付けて当該クーポンとともに受信した会計に関する情報を記憶し、
前記管理サーバは、前記利用履歴記憶部に記憶された前記会計に関する情報に基づいて、所定の店舗に関するサービスを提供する利用者を抽出する利用者抽出部を備える
ことを特徴とする請求項7から9のうちいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項11】
前記会計に関する情報は、会計金額を含み、
前記管理サーバの前記利用者抽出部は、前記所定の店舗における利用金額の平均値が所定額以上である利用者を抽出する
ことを特徴とする請求項10に記載の管理システム。
【請求項12】
前記会計に関する情報には、注文データ、利用人数、利用店舗、又は利用日が含まれている
ことを特徴とする請求項10又は11に記載の管理システム。
【請求項13】
コンピュータにより構成される管理サーバに用いられる管理方法であって、
前記管理サーバが、
各利用者が利用したクーポンの履歴を記憶する前記クーポン利用履歴記憶部とクーポンを利用可能な店舗の情報を含むクーポンに関する情報をクーポン毎に記憶するクーポン情報記憶部とに記憶された情報に基づいて、各利用者が各店舗を利用した回数を計数するステップと、
利用回数の多い店舗が第1の利用者と一致する率の高い第2の利用者の利用した店舗のクーポンから順に表示して、配信するクーポンの候補を複数前記第1の利用者に提示するステップと、
複数の前記候補から前記第1の利用者により選択された前記クーポンに前記第1の利用者の識別情報を付加して前記第1の利用者の所有する携帯端末に送信するステップと、
利用された前記クーポンを店舗の保有する店舗端末から受信し、当該受信したクーポンと当該クーポンに付加された前記利用者の識別情報とを対応付けて前記クーポン利用履歴記憶部に書き込むステップと、
を有することを特徴とする管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−33353(P2013−33353A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168558(P2011−168558)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(304048735)エスアイアイ・データサービス株式会社 (126)