説明

管理システム、電子機器、電子機器制御方法およびプログラム

【課題】電子機器と管理装置との間のネットワークのトラフィックを軽減し、管理装置による電子機器の管理機能を高める。
【解決手段】管理装置102に接続された電子機器は、管理装置102からの情報取得要求を受信する要求受信手段と、前記情報取得要求に応じた情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得要求が予め定義された容量よりも大きな大規模情報の取得要求であるかを判断する判断手段と、大規模情報の取得要求であると判断されたとき、前記情報取得手段で取得した情報を管理装置102とは異なる情報蓄積装置105に送信し、大規模情報の取得要求であると判断されなかったとき、前記情報取得手段で取得した情報を管理装置102に送信する送信制御手段とを有し、管理装置102は電子機器から取得すべき情報に応じた情報取得要求を電子機器に送信する取得要求送信手段を有する管理システム1が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、電子機器、電子機器制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、通信機能を備えた画像形成装置を初め、通信機能を持たせた電子機器を遠隔管理するシステムが提案されている。このシステムでは、サービスセンタや管理センタの管理装置が公衆回線又はインターネット等の通信回線(ネットワーク)を用いて画像形成装置等の電子機器を遠隔管理する。
【0003】
上記システムでは、電子機器が異常を検知した場合、電子機器は、自機のシステム構成や設定情報など予め通知対象となっている異常発生情報を管理装置に通知する。例えば、電子機器が画像形成装置の場合、画像形成装置に印刷ジャムの発生や感光体の寿命による印刷不可状態などが発生した場合、その異常発生情報を管理装置に通知する。
【0004】
特許文献1には、ファイアウォールが設けられたローカルネットワーク内の画像形成装置を遠隔管理する方法が開示されている。特許文献1の遠隔管理方法では、画像形成装置に発生し得る異常のタイプを判別し、判別されたタイプの異常が既に発生済みであるかを判定し、発生済みでないと判定した場合、その異常を管理装置へ通知する。これにより、画像形成装置及び管理装置間の通信コストを削減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、画像形成装置から管理装置に通知される情報は、多くてもデータ容量が数百KB程度の情報を想定しており、例えばデータ容量が数十MB以上の大規模情報が通知されることは想定されていない。
【0006】
そのため、数十MB以上の大規模情報が画像形成装置から管理装置へ通知された場合、管理装置と画像形成装置との間のネットワークのトラフィックに負荷がかかり、システム全体に影響を及ぼす懸念があった。
【0007】
上記課題に鑑み、本発明は、電子機器と管理装置との間のネットワークのトラフィックを軽減し、管理装置による電子機器の管理機能を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の態様によれば、
管理装置と、該管理装置により管理される電子機器とが接続された管理システムであって、
前記電子機器は、
前記管理装置からの情報取得要求を受信する要求受信手段と、
前記要求受信手段で受信した情報取得要求に応じた情報を取得する情報取得手段と、
前記要求受信手段で受信した情報取得要求が予め定義された容量よりも大きな大規模情報の取得要求であるかを判断する判断手段と、
前記判断手段で大規模情報の取得要求であると判断されたとき、前記情報取得手段で取得した情報を前記管理装置とは異なる情報蓄積装置に送信する一方、前記判断手段で大規模情報の取得要求であると判断されなかったとき、前記情報取得手段で取得した情報を前記管理装置に送信する送信制御手段と、
を有し、
前記管理装置は、
前記電子機器から取得すべき情報に応じた情報取得要求を前記電子機器に送信する取得要求送信手段
を有することを特徴とする管理システムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電子機器と管理装置との間のネットワークのトラフィックを軽減し、管理装置による電子機器の管理機能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る管理システムの全体構成図。
【図2】本発明の一実施形態に係る各装置のハードウエア構成図。
【図3】本発明の一実施形態に係る画像形成装置のハードウエア構成図。
【図4】本発明の一実施形態に係る被管理装置、管理装置、情報蓄積装置の機能構成図。
【図5】本発明の一実施形態に係る被管理装置、管理装置、情報蓄積装置の動作説明図。
【図6】本発明の一実施形態に係る管理装置、情報蓄積装置の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
【0012】
[システムの全体構成]
まず、本発明の一実施形態に係る管理システムの全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る管理システムの全体構成の一例を示した図である。
【0013】
管理システム1は、被管理装置10a,10b,10c,10d,10e,10f、仲介装置101a、101b、101c、管理装置102及び情報蓄積装置105を有する。以下で被管理装置10と記載した場合は被管理装置10a,10b,10c,10d,10e,10fの総称である。また、仲介装置101と記載した場合は仲介装置101a、101b、101cの総称である。
【0014】
被管理装置10は、管理装置102と通信可能に接続され、管理装置102により遠隔管理される電子機器に相当する。被管理装置10の一例としては、通信機能を備えたプリンタ,ファクシミリ装置,デジタル複写機,スキャナ装置,デジタル複合機等の画像形成装置を初め、プロジェクタ、テレビ等のネットワーク家電,自動販売機,医療機器,電源装置,空調システム,ガス・水道・電気等の計量システム等に通信機能を持たせた電子機器が挙げられる。本実施形態では、被管理装置10の一例として画像形成装置を例に挙げて説明する。
【0015】
仲介装置101は、被管理装置10とLAN(ローカルエリアネットワーク)によって接続される(被管理装置側から見た)外部装置である。そして、仲介装置101は、管理装置102による被管理装置10の管理を仲介する。この仲介の一例として、仲介装置101は、管理装置102からの要求に応じて被管理装置10から取得した情報等を管理装置102へ送信する。
【0016】
管理装置102は、仲介装置101とインターネット103を介して接続されるサーバ装置である。管理システム1では、管理装置102が仲介装置101を介して各被管理装置10を遠隔管理する。各被管理装置10は、自身の保持している大規模情報を情報蓄積装置105にアップロードし、管理装置102は情報蓄積装置105に蓄積された大規模情報を閲覧、または閲覧情報を基に被管理装置10を操作する。また、各被管理装置10は、自身の保持している大規模情報でない通常の管理情報の要求を管理装置102から受けた際には、要求を受けた通常の管理情報を管理装置102に送信する。そして、管理装置102は、被管理装置10から送信された通常の管理情報を基に被管理装置10を操作する。
【0017】
なお、本実施形態において大規模情報とは、管理システム1で予め定義されたサイズより大きい情報である。一例として、大規模情報は、被管理装置10の全ての設定情報や被管理装置10を使用した全てのユーザの一定期間のログ情報、被管理装置10が保持している画像や動画像情報などである。
【0018】
各装置を接続するネットワークとして、インターネット103に替えて公衆回線等の他のネットワークを利用することもできる。ネットワークは、有線、無線のいずれであってもよい。
【0019】
各装置の設置環境は、利用環境において多様な構成を成す。例えば、図1に示す設置環境Aでは、管理装置102とHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)による直接的なコネクションを確立できる仲介装置101aが、被管理装置10aおよび10bに接続された単純な階層構造になっている。一方、同図に示す設置環境Bでは、4台の被管理装置10c、10d,10e,10fを設置する為、1台の仲介装置101を設置しただけでは仲介装置101の負荷が大きくなる。そのため、管理装置102とHTTPによる直接的なコネクションを確立できる仲介装置101bが、被管理装置10cおよび10dだけでなく、他の仲介装置101cに接続され、この仲介装置101cが被管理装置10eおよび10fに更に接続されるという階層構造になっている。この場合、被管理装置10eおよび10fを遠隔管理するために管理装置102から発せられた情報は、仲介装置101bとその下位のノードである仲介装置101cとを経由して、被管理装置10e、10fに到達することになる。
【0020】
また、設置環境Cのように、被管理装置10に仲介装置101の機能を併せ持たせた仲介機能付被管理装置(以下単に「被管理装置」ともいう)11a,11bを、別途仲介装置を介さずにインターネット103を用いて管理装置102に接続するようにしてもよい。
【0021】
図示はしていないが、仲介機能付被管理装置11(11a,11b)の下位に更に被管理装置10と同等の被管理装置を接続することもできる。なお、各設置環境A,B,Cには、セキュリティ面を考慮し、ファイアウォール104(104a,104b,104c)を設置する。このファイアウォール104は、プロキシサーバによって構成される。また、各被管理装置10,11に、LAN経由でパーソナルコンピュータ等の端末装置や他の電子装置(外部装置)を接続することもできる。
【0022】
このような管理システム1において、仲介装置101は、自機に接続された被管理装置10の制御管理のためのアプリケーションプログラムを実装している。管理装置102は、各仲介装置101の制御管理、更にはこの仲介装置101を介した被管理装置10の制御管理を行うためのアプリケーションプログラムを実装している。そして、被管理装置10も含め、この管理システム1におけるこれら各ノードは、RPC(remote procedure call)により、相互の実装するアプリケーションプログラムのメソッドに対する処理の依頼である「要求」を送信し、この依頼された処理の結果である「応答」を取得するようになっている。
【0023】
すなわち、仲介装置101又は仲介装置101に接続された被管理装置10は、管理装置102への要求を生成してその要求コマンドを管理装置102に送信し、この要求に対する応答を取得できるようになっている。一方で、管理装置102は、上記仲介装置101側への要求を生成してこれを仲介装置101側へ送信し、この要求に対する応答を取得できるようになっている。この要求には、仲介装置101に被管理装置10に対して各種要求を送信させ、被管理装置10からの応答を仲介装置101を介して取得することも含まれる。なお、RPCを実現するために、SOAP(Simple Object Access Protocol),HTTP,FTP(File Transfer Protocol),COM(Component Object Model),CORBA(Common Object Request Broker Architecture)等の既知のプロトコル(通信規格),技術,仕様などを利用することができる。
【0024】
ユーザ環境に管理装置102と仲介装置101とが存在し、それぞれが画像形成装置としての被管理装置10を管理していてもよい。管理装置102は顧客側の機器管理者が被管理装置10の使用状況、エラー状態を把握するために被管理装置10を管理する。一方、仲介機器2はインターネット103を介して管理装置102と通信可能であり、メーカー側から管理装置102を用いて被管理装置10を遠隔管理するためのものである。仲介装置101が搭載している記憶装置の容量上の制約により、仲介装置101が管理できる被管理装置10の数には限りがある。このため、ユーザ環境において仲介装置101の記憶容量以上の数の被管理装置10を管理する場合、仲介装置101を複数設置して対応する実施態様であってもよい。管理装置102は、部署毎に設置され、部署の機器管理者によって管理される場合や、ユーザ環境のIT管理部署によって管理される場合があり、それらの場合には管理装置102を複数設置して対応する実施態様であってもよい。
【0025】
[各装置のハードウエア構成]
次に、本実施形態に係る管理システム1に含まれる各装置の一般的なハードウエア構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る被管理装置10、管理装置102、情報蓄積装置105、仲介装置101のハードウエア構成の一例を示した図である。
【0026】
各装置は、HDD(Hard Disk Drive)202、記憶装置203、CPU204、インタフェース装置205、表示装置206及び入力装置207の各部を有し、各部は、内部バスBで相互に接続されている。
【0027】
管理装置102で実行される処理を実現するプログラムは、例えばHDD202に格納されてもよい。HDD202には、プログラムとともに必要なファイルやデータ等が格納される。記憶装置203は、プログラムの起動指示があった場合に、HDD202からプログラムを読み出して格納する。CPU204は、記憶装置203に格納されたプログラムを実行することにより管理装置102の機能を実現する。インタフェース装置205は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置206はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置207はキーボードやマウス等で構成され、ユーザによる様々な操作指示を入力するために用いられる。
【0028】
[画像形成装置のハードウエア構成]
次に、被管理装置10の一例として画像形成装置を例に挙げて、そのハードウエア構成について図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置のハードウエア構成の一例を示した図である。
【0029】
画像形成装置1200は、操作部(オペレーションパネル1310)、ファクシミリ制御1530、エンジン部1350と、制御装置1300のASIC1301とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バス等で接続した構成となっている。
【0030】
制御装置1300は、ASIC1301にRAM1302、HDD1303等を接続するとともに、このASIC1301とCPU1304とをCPUチップセットのNB1305を介して接続する。このように、NB1305を介してASIC1301とCPU1304とを接続する理由は、CPU1304自体のインタフェースが公開されていないためである。なお、このASIC1301とNB1305は、単にPCIを介して接続されているのではなく、AGP1309を介して接続されている。
【0031】
CPU1304は、画像形成装置1200の全体制御を行う。NB1305は、CPU1304をRAM1306、シリアルバス1307、ASIC1301及びLANポート1308に接続するためのブリッジである。RAM1306は、画像形成装置1200の描画用メモリなどとして用いるシステムメモリである。シリアルバス1307は、NB1305とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。RAM1302は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、ASIC1301は、画像処理用のハードウエア要素を有する画像処理用途向けのICである。LANポート1308は、ネットワークを介して他の画像形成装置(画像入出力装置)と通信するためのLANケーブルを接続するためのインタフェースI/Fである。
【0032】
HDD1303は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。オペレーションパネル1310は、操作者からの入力操作を受け付け、操作者に向けた表示を行う操作部である。ファクシミリ制御1530は、ファクシミリ機能を制御し、エンジン部1350のプロッタエンジン1201、スキャナエンジン1202は、プロッタ、スキャナ機能を用いて画像を形成する。
【0033】
ASIC1301には、RAM1302を接続するためのRAMインタフェースと、HDD1303を接続するためのハードディスクインタフェースが設けられ、これらのメモリに対して画像データの入出力を行う場合には、入出力先がRAMインタフェースまたはハードディスクインタフェースに切替えられる。AGP1309は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、システムメモリに高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にする。
【0034】
[各装置の機能構成]
次に、本実施形態に係る管理システム1に含まれる各装置の機能構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る被管理装置10、管理装置102、情報蓄積装置105の機能構成の一例を示した図である。
【0035】
(被管理装置)
まず、被管理装置10の機能構成について説明する。被管理装置10は、メッセージ受信部500、メッセージ解析実行部501、システム制御部502、HDD503、NV-RAM504、作像エンジン部505、搬送制御部506、管理装置宛メッセージ送信部507、情報蓄積装置宛メッセージ送信部508及び通知宛先判断部509を有する。
【0036】
メッセージ受信部500は、管理装置102から送信される管理メッセージや情報蓄積装置105から送信されるメッセージを受信する。管理装置102から送信される管理メッセージの一例としては、管理装置102からのデータ容量が予め定義されたサイズより大きい大規模情報の取得を要求するための大規模情報取得要求や、通常の管理情報の取得を要求するための通常情報取得要求が挙げられる。メッセージ受信部500は、大規模情報取得要求や通常情報取得要求を受信する受信部に相当する。
【0037】
メッセージ解析実行部501は、メッセージ受信部500にて受信した管理メッセージ、要求コマンドを解析する。システム制御部502は、メッセージ解析実行部501により解析されたメッセージを実行する。
【0038】
HDD503及びNV-RAM504は、被管理装置10に設定されている情報や被管理装置10にて保持している情報を保存する。 ここで、「HDD」は、「Hard Disk Drive」の略であり、磁気記憶装置を意味する。「NV-RAM」は、「Non Volatile RAM」の略であり、不揮発性記憶装置を意味する。
【0039】
作像エンジン部505は、エンジンユニット内に異常等の事象を検出するためのセンサー(図示せず)を装備していて、センサーにより被管理装置10の作像障害(異常)を検知する。搬送制御部506は、画像の搬送経路内に異常等の事象を検出するためのセンサー(図示せず)を装備していて、センサーにより被管理装置10の搬送障害(異常)を検知する。作像エンジン部505や搬送制御部506に含まれるセンサーの障害検知により被管理装置10の異常の有無や異常の種類、異常判定のために管理装置102が必要な異常発生情報が判定でき、これに応じて管理装置102による被管理装置10の遠隔管理が可能となる。
【0040】
例えば、被管理装置10が異常を検知した場合、被管理装置10は、自機のシステム構成や設定情報など予め通知対象となっている異常発生情報を管理装置102に通知する。例えば、被管理装置10が画像形成装置の場合、画像形成装置に印刷ジャムの発生や感光体の寿命による印刷不可状態などが発生した場合、画像形成装置は、その異常発生情報を管理装置102に通知する。被管理装置10から管理装置102に通知される情報(異常発生情報)のほとんどは、多くてもデータ容量が数百KB程度の情報である。この場合には、情報送信時にネットワークのトラフィックに過度な負荷はかからず、システム全体に影響を及ぼす懸念はほとんどない。よって、被管理装置10に異常が発生した場合であっても、送信対象のデータ容量が予め定義された容量以下である通常の情報を送信する場合には、管理装置102からの通常の情報取得要求に応じて被管理装置10から管理装置102に直接、情報が送信される。
【0041】
しかしながら、被管理装置10から管理装置102に通知される情報(異常発生情報)の容量が予め定義されたサイズより大きい大規模情報の場合には、被管理装置10から管理装置102に直接、情報が送信されると、ネットワークのトラフィックに負荷がかかり、システム全体に影響を及ぼす可能性は高くなる。よって、被管理装置10に異常が発生し、その異常の種類、属性によって送信対象のデータ容量が予め定義された容量サイズより大きい大規模情報を送信する場合には、管理装置102からの大規模情報取得要求に応じて、被管理装置10から管理装置102とは異なる装置である情報蓄積装置105に大規模情報を送信し、該送信された大規模情報を情報蓄積装置105から管理装置102に送信させる。これにより、被管理装置10と管理装置102間の通信時間の遅延や、大規模情報の集中通信を原因とする管理装置102のサーバダウンによる機器管理機能の停止等を回避することができる。よって、被管理装置10の異常の種類、属性に応じてスムーズな異常判定処理を実現し、遠隔管理機能を高めることができる。
【0042】
管理装置宛メッセージ送信部507は、管理装置102へメッセージを送信する。情報蓄積装置宛メッセージ送信部508は、情報蓄積装置105へ大規模情報を送信する。
【0043】
通知宛先判断部509は、大規模情報を通知すべき宛先の判断を行い、判定された宛先の装置(管理装置102又は情報蓄積装置105)へ所望の情報を送信させる。
【0044】
なお、情報蓄積装置宛メッセージ送信部508は、管理装置102から送信される大規模情報取得要求に応じて管理装置102とは異なる装置である情報蓄積装置105に大規模情報を送信し、該送信された大規模情報を情報蓄積装置105から管理装置102に送信させる送信部に相当する。通知宛先判断部509は、大規模情報を送信する装置の宛先を判断する判断部に相当する。また、「情報蓄積装置105は管理装置102とは異なる装置である」とは、情報蓄積装置105は管理装置102とは別体の装置であって、異なるノードを用いて被管理装置10と通信することを意味する。
【0045】
(管理装置)
次に、管理装置102の機能構成について説明する。管理装置102は、メッセージ受信部600、メッセージ解析実行部601、システム制御部602、HDD603、被管理装置情報管理部604、情報蓄積装置宛メッセージ送信部605及び被管理装置宛メッセージ送信部606を有する。
【0046】
メッセージ受信部600は、被管理装置10から送信されるメッセージや情報蓄積装置105から送信される情報を受信する。
【0047】
メッセージ解析実行部601は、メッセージ受信部600にて受信したメッセージを解析する。
HDD603は、管理装置102が受信したメッセージや情報、解析したデータを保持する。ここで、「HDD」は、「Hard Disk Drive」の略であり、磁気記憶装置を意味する。
【0048】
システム制御部602は、メッセージ解析実行部601にて解析されたメッセージを実行する。また、システム制御部602は、被管理装置10、情報蓄積装置105への要求を通知する。
【0049】
被管理装置情報管理部604は、管理装置102が管理している全ての被管理装置10から通知されたメッセージや通知された情報を管理する。
情報蓄積装置宛メッセージ送信部605は、HDD603に保存している情報の取得要求を送信する。
【0050】
被管理装置宛メッセージ送信部606は、被管理装置10へ大規模情報取得要求を送信したり、被管理装置10へ大規模情報より小さいサイズの情報の取得要求を送信したりする。被管理装置宛メッセージ送信部606は、情報取得要求とともに該情報取得要求に基づいて取得した情報を送信する情報蓄積装置105の情報(第2の宛先情報に相当)を被管理装置10に送信してもよい。
【0051】
(情報蓄積装置)
次に、情報蓄積装置105の機能構成について説明する。情報蓄積装置105は、メッセージ受信部700と、メッセージ解析実行部701と、システム制御部702と、HDD703と、蓄積情報管理部704と、管理装置宛メッセージ送信部705と、被管理装置宛メッセージ送信部706とを有する。
【0052】
メッセージ受信部700は、被管理装置10または管理装置102から送信されるメッセージを受信する。 メッセージ解析実行部701は、メッセージ受信部700にて受信したメッセージを解析する。システム制御部702は、メッセージ解析実行部701において解析されたメッセージを実行する。
【0053】
HDD703は、情報蓄積装置105が受信したメッセージや解析したデータを保持する。ここで、「HDD」は、「Hard Disk Drive」の略であり、磁気記憶装置を意味する。
【0054】
蓄積情報管理部704は、情報蓄積装置105が蓄積した情報を検索する。管理装置宛情報送信部705は、HDD703に保存された大規模情報を管理装置102に送信する。被管理装置宛メッセージ送信部706は、被管理装置10に所望のメッセージを送信する。
【0055】
かかる構成により、管理装置102は、被管理装置10の大規模情報に関する異常に応じて被管理装置10にデータ容量が予め定義されたサイズより大きい大規模情報の取得を要求するための大規模情報取得要求を送信する。被管理装置10は、大規模情報取得要求に応じて管理装置102に直接大規模情報を送信せずに、管理装置102とは異なる装置である情報蓄積装置105に大規模情報を送信する。管理装置102は、所望のタイミングに情報蓄積装置105に蓄積された大規模情報を受信する。
【0056】
[システムの動作]
(大規模情報の蓄積)
次に、本実施形態に係る被管理装置10、管理装置102、情報蓄積装置105の動作について、図5のシーケンス図を参照しながら説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る被管理装置10が大規模情報を情報蓄積装置105へ送信する際のシーケンスを示した図である。なお、図1に記載されている仲介機器101は、被管理装置10と管理装置102、もしくは情報蓄積装置105との通信を仲介してメッセージの受け渡しを行い、その他の特別な処理を実行しないので図示及び仲介機器101の動作説明を省略する。
【0057】
まず、管理装置102は、被管理装置10側で検出された異常の属性に応じて、予め定義された容量よりも大きな大規模情報の取得を要求する場合、被管理装置10へ大規模情報取得要求を送信する(ステップS500)。被管理装置10は、通信されてきた要求を識別し、大規模情報取得要求であれば、送信可能であることを管理装置102へ通知する(ステップS501)。
【0058】
なお、管理装置102から送信される要求コマンドが大規模情報取得要求である場合、被管理装置10は、大規模情報を情報蓄積装置105に送信した後、管理装置102の要求に応じて情報蓄積装置105から管理装置102に大規模情報を送信させる。これについては後述する。一方、通信されてきた要求コマンドが大規模情報取得要求でなく、通常サイズの通常情報取得要求であれば、被管理装置10は、情報蓄積装置105を介さずに直接、管理装置102へ情報を送信する。被管理装置10から管理装置102へ直接送信される情報は、大規模情報より小さいサイズの情報であり、予め定義されたサイズ以下の通常の管理情報である。
【0059】
次に、被管理装置10は、要求された大規模情報の収集を行う(ステップS502)。次に、被管理装置10は、大規模情報を送信する宛先を判断する(ステップS503)。大規模情報や通常の管理情報を送信する装置の宛先は、通知宛先判断部509により判断される。なお、大規模情報を送信する装置の宛先情報は、第1の宛先情報に相当する。
【0060】
大規模情報を送信する宛先の判断方法には、以下の(a)もしくは(b)の場合がある。
(a)一の判断方法として、データ容量が数百KB程度の情報の取得を要求するための機器情報取得要求インタフェースと異なる大規模情報取得要求インタフェースを用意する。通知宛先判断部509は、大規模情報取得要求が管理装置102から被管理装置10へ送信された場合、大規模情報取得要求インタフェースを介してその処理を解析し、予め決められていた宛先の情報蓄積装置105へ大規模情報を送信すると判断する。このとき、機器情報取得要求インタフェース及び大規模情報取得要求インタフェースと、予め定められた管理装置102及び情報蓄積装置105を識別可能な宛先情報とは関連付けられているため、通知宛先判断部509は、予め決められていた宛先の情報蓄積装置105へ大規模情報を送信することができる。
(b)他の判断方法として、管理装置102は大規模情報取得要求のメッセージの中に通知先の情報蓄積装置105の宛先情報を含めておき、通知宛先判断部509は、宛先情報から決定される情報蓄積装置105を、大規模情報を送信する宛先と判定する。
【0061】
以上のいずれかの方法を用いて、通知宛先判断部509は、管理装置102から送信される要求コマンドが大規模情報取得要求である場合、大規模情報を送信する宛先を情報蓄積装置105と判断し、情報蓄積装置105を経由して管理装置102に大規模情報を送信させるようにする。一方、通知宛先判断部509は、要求コマンドが通常情報取得要求である場合、通常の管理情報を送信する宛先を管理装置102と判断し、被管理装置10から管理装置102に通常の管理情報を直接送信させるようにする。
【0062】
また、被管理装置10は、情報蓄積装置105に複数の大規模情報が送信されている場合、送信時に大規模情報のそれぞれに付与された識別情報に基づき、情報蓄積装置105に蓄積された複数の大規模情報のうち所望の大規模情報を管理装置102に送信させるようにしてもよい。
【0063】
図5のステップS503にて、通知宛先判断部509により情報の送信先(宛先)が判断された後、被管理装置10は、判断された宛先の情報蓄積装置105へ大規模情報を送信する(ステップS504)。情報蓄積装置105は、送信された大規模情報を保存する(ステップS505)。次に、情報蓄積装置105は、被管理装置10へ保存結果と保存した情報を識別する情報(IDやURLなど保存情報を一意に決める識別情報)を通知する(ステップS506)。
【0064】
この通知に対して、被管理装置10は、管理装置102へ情報蓄積装置105への保存可否と情報蓄積装置105に保存された情報の識別情報を送信する(ステップS507)。次に、管理装置102は、情報蓄積装置105へ保存された情報の識別情報及び大規模情報を送信する装置の宛先情報を登録する(ステップS508)。
【0065】
次に、管理装置102は、被管理装置10側で検出された異常の属性に応じて、予め定義されたサイズ以下の通常の管理情報の取得を要求する場合、被管理装置10へ通常情報取得要求を送信する(ステップS509)。被管理装置10は、通信されてきた要求を識別し、通常情報取得要求であれば、送信可能であることを管理装置102へ通知する(ステップS510)。
【0066】
次に、被管理装置10は、要求された通常の管理情報の収集を行う(ステップS511)。次に、被管理装置10は、通常の管理情報を送信する宛先を判断する(ステップS512)。
【0067】
通常の管理情報を送信する装置の宛先は、通知宛先判断部509により判断される。ここで、通知宛先判断部509は、管理装置102から受信した要求が通常情報取得要求であるため、通常の管理情報を送信する装置の宛先を、管理装置102と判断する。
【0068】
次に、被管理装置10は、判断された宛先の管理装置102へ通常の管理情報を送信する(ステップS513)。管理装置102は、送信された通常の管理情報を保存する(ステップS514)。
【0069】
(大規模情報の送信)
次に、本実施形態に係る管理装置、情報蓄積装置の動作について、図6のシーケンス図を参照しながら説明する。図6は、本発明の一実施形態に係る管理装置102が情報蓄積装置105に保存された情報を表示するシーケンスを示した図である。
【0070】
まず、管理装置102は、大規模情報閲覧を要求する(ステップS60)。これにより、大規模情報閲覧処理が開始される。次に、管理装置102は、閲覧する大規模情報の登録・保存先を確認する(ステップS61)。次に、管理装置102は、情報蓄積装置105へ確認した登録・保存先をキーとした大規模情報送信要求を送出する(ステップS62)。
【0071】
大規模情報送信要求を通知された情報蓄積装置105は、受信した保存先をキーとして検索し、保存箇所を特定する(ステップS63)。次に、情報蓄積装置105は、特定した保存先から所望の大規模情報を取得し、その大規模情報を管理装置102へ送信する(ステップS64)。管理装置10は、取得した大規模情報を表示する(ステップS65)。
【0072】
[効果]
大規模情報を通信する際にシステムに及ぼす影響としては、画像形成装置等の被管理装置10と管理装置102間の通信時間の遅延や、大規模情報の集中通信を原因とする管理装置102のサーバダウンによる機器管理機能の停止等が挙げられる。
【0073】
しかしながら、本実施形態にかかる管理システム1によれば、以上説明したように、被管理装置10が通常のデータ容量の情報を送信する管理装置102とは別の情報蓄積装置105へ通信を行い、予め定義された容量よりも大きな大規模情報を情報蓄積装置105へ送信する。送信後、管理装置102と情報蓄積装置105が通信することにより連携することによって、管理装置102が必要なときに、大規模情報が情報蓄積装置105から管理装置102に送信される。
【0074】
このように本実施形態にかかる管理システム1によれば、被管理装置10が保持していた大規模情報を通知する専用の情報蓄積装置105を管理装置102とは別に設置する。また、管理装置102と情報蓄積装置105とが通信により連携を行い、情報蓄積装置105に保存されている大規模情報が必要となった時だけ管理装置102が情報蓄積装置105に蓄積された大規模情報を取得する。これにより、管理装置102のサーバダウンによる機器管理機能の停止や機器管理通信時間の遅延を解消することができる。
【0075】
よって、上記実施形態に係る管理システム1によれば、被管理装置10の大規模情報に関する異常に応じて大規模情報の通信を行う際の遠隔管理機能を高めることができる。
【0076】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲はかかる例に限定されない。本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属する。
【0077】
例えば、上記実施形態では、電子装置の例として通信機能を有する画像形成装置を例に挙げて説明したが、本発明に係る電子機器は、これに限られず、通信機能を持つか、通信機能を果たす仲介装置を接続したネットワーク家電,自動販売機,医療機器,電源装置,空調システム,ガス・水道・電気等の計量システム等や、ネットワークに接続可能なコンピュータ等も含め、通信機能を備えた各種電子装置に適用可能である。
【0078】
本発明に係る電子機器の各機能を実現する各部は、各機能を実行するプログラム群からなるソフトウエアにより実現されてもよい。本発明に係る電子機器の各機能を実現する各部は、上記各機能ブロックを含むLSI(Large Scale Integration)チップなどの半導体デバイスとしてハードウエアにより実現されてもよいし、ソフトウエアとハードウエアとの両方を用いて実現されてもよい。同様に、本発明に係る管理装置及び情報蓄積装置の各機能は、ソフトウエア、ハードウエアのいずれか又は両方により実現されてもよい。
【0079】
このような各装置の各機能を実行するためのプログラムは、はじめからコンピュータに備えられたROMあるいはHDD等の記憶手段に格納されていてもよいし、記録媒体であるCD−ROMあるいはフレキシブルディスク,SRAM,EEPROM,メモリカード等の不揮発性記録媒体(メモリ)に記録され、メモリに記録されたプログラムをコンピュータにインストールしてCPUに実行させるか、又はCPUにそのメモリからこのプログラムを読み出して実行させることにより、上述した各手順を実行させてもよい。さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして上述した各手順を実行させることもできる。
【符号の説明】
【0080】
1 管理システム
10 被管理装置
101 仲介装置
102 管理装置
103 インターネット
105 情報蓄積装置
202 HDD
203 記憶装置
204 CPU
205 インタフェース装置
206 表示装置
207 入力装置
500 メッセージ受信部
507 管理装置宛メッセージ送信部
508 情報蓄積装置宛メッセージ送信部
509 通知宛先判断部
600 メッセージ受信部
605 情報蓄積装置宛メッセージ送信部
606 被管理装置宛メッセージ送信部
700 メッセージ受信部
705 管理装置宛メッセージ送信部
706 被管理装置宛メッセージ送信部
1200 画像形成装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0081】
【特許文献1】特許第4318975号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理装置と、該管理装置により管理される電子機器とが接続された管理システムであって、
前記電子機器は、
前記管理装置からの情報取得要求を受信する要求受信手段と、
前記要求受信手段で受信した情報取得要求に応じた情報を取得する情報取得手段と、
前記要求受信手段で受信した情報取得要求が予め定義された容量よりも大きな大規模情報の取得要求であるかを判断する判断手段と、
前記判断手段で大規模情報の取得要求であると判断されたとき、前記情報取得手段で取得した情報を前記管理装置とは異なる情報蓄積装置に送信する一方、前記判断手段で大規模情報の取得要求であると判断されなかったとき、前記情報取得手段で取得した情報を前記管理装置に送信する送信制御手段と、
を有し、
前記管理装置は、
前記電子機器から取得すべき情報に応じた情報取得要求を前記電子機器に送信する取得要求送信手段
を有することを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記管理装置は、所定の情報を記憶する記憶手段をさらに有し、
前記送信制御手段は、前記情報取得手段で取得した情報を前記情報蓄積装置に送信したとき、送信した情報を識別する識別情報と前記情報蓄積装置の第1の宛先情報とを前記管理装置に送信し、
前記記憶手段は、前記送信制御手段により送信される前記識別情報と前記第1の宛先情報とを記憶することを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記管理装置は、
前記記憶手段に記憶されている前記識別情報により識別される情報の閲覧要求を、前記記憶手段に記憶されている前記第1の宛先情報により特定される前記情報蓄積装置に送信する閲覧要求送信手段と、
前記閲覧要求送信手段で送信した閲覧要求に応じて前記情報蓄積装置から送信される情報を取得する取得手段と、
を有することを特徴とする請求項2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記管理装置は、
前記取得手段で前記情報蓄積装置から取得した情報を表示部に表示させる表示手段をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の管理システム。
【請求項5】
前記電子機器は、
前記判断手段による判断結果に基づいて前記情報取得手段で取得した情報を送信する装置の宛先を特定する宛先特定手段をさらに有し、
前記宛先特定手段は、前記判断手段で大規模情報の取得要求であると判断されたとき、前記宛先を前記管理装置とは異なる前記情報蓄積装置と特定し、前記判断手段で大規模情報の取得要求であると判断されなかったとき、前記宛先を前記管理装置と特定し、
前記送信制御手段は、前記情報取得手段で取得した情報を前記宛先特定手段により特定された宛先に送信することを特徴とする請求項1及至4のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項6】
前記取得要求送信手段は、前記情報取得要求とともに該情報取得要求に基づいて取得した情報を送信する情報蓄積装置の第2の宛先情報を前記電子機器に送信し、
前記要求受信手段は、前記情報取得要求とともに送信される前記第2の宛先情報を受信し、
前記宛先特定手段は、前記要求受信手段で受信した前記第2の宛先情報に基づいて前記情報取得手段で取得した情報を送信する装置の宛先を特定することを特徴とする請求項5に記載の管理システム。
【請求項7】
管理装置と通信可能に接続され、該管理装置により管理される電子機器であって、
前記管理装置からの情報取得要求を受信する要求受信手段と、
前記要求受信手段で受信した情報取得要求に応じた情報を取得する情報取得手段と、
前記要求受信手段で受信した情報取得要求が予め定義された容量よりも大きな大規模情報の取得要求であるかを判断する判断手段と、
前記判断手段で大規模情報の取得要求であると判断されたとき、前記情報取得手段で取得した情報を前記管理装置とは異なる情報蓄積装置に送信する一方、前記判断手段で大規模情報の取得要求であると判断されなかったとき、前記情報取得手段で取得した情報を前記管理装置に送信する送信制御手段と、
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項8】
前記送信制御手段は、前記情報取得手段で取得した情報を前記情報蓄積装置に送信したとき、送信した情報を識別する識別情報と前記情報蓄積装置の第1の宛先情報とを前記管理装置に送信することを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記判断手段による判断結果に基づいて前記情報取得手段で取得した情報を送信する装置の宛先を特定する宛先特定手段をさらに有し、
前記宛先特定手段は、前記判断手段で大規模情報の取得要求であると判断されたとき、前記宛先を前記管理装置とは異なる前記情報蓄積装置と特定し、前記判断手段で大規模情報の取得要求であると判断されなかったとき、前記宛先を前記管理装置と特定し、
前記送信制御手段は、前記情報取得手段で取得した情報を前記宛先特定手段により特定された宛先に送信することを特徴とする請求項7又は8に記載の管理システム。
【請求項10】
前記要求受信手段は、前記情報取得要求とともに該情報取得要求に基づいて取得した情報を送信する情報蓄積装置の第2の宛先情報を受信し、
前記宛先特定手段は、前記要求受信手段で受信した前記第2の宛先情報に基づいて前記情報取得手段で取得した情報を送信する装置の宛先を特定することを特徴とする請求項9に記載の管理システム。
【請求項11】
管理装置と通信可能に接続され、該管理装置により管理される電子機器における電子機器制御方法であって、
前記管理装置からの情報取得要求を受信する要求受信ステップと、
前記要求受信ステップで受信した情報取得要求が予め定義された容量よりも大きな大規模情報の取得要求であるかを判断する判断ステップと、
前記要求受信ステップで受信した情報取得要求に応じた情報を取得する情報取得ステップと、
前記判断ステップで大規模情報の取得要求であると判断されたとき、前記情報取得ステップで取得した情報を前記管理装置とは異なる情報蓄積装置に送信する一方、前記判断ステップで大規模情報の取得要求であると判断されなかったとき、前記情報取得ステップで取得した情報を前記管理装置に送信する送信制御ステップと、
を有することを特徴とする電子機器制御方法。
【請求項12】
管理装置と通信可能に接続され、該管理装置により管理される電子機器を、
前記管理装置からの情報取得要求を受信する要求受信ステップと、
前記要求受信ステップで受信した情報取得要求が予め定義された容量よりも大きな大規模情報の取得要求であるかを判断する判断ステップと、
前記要求受信ステップで受信した情報取得要求に応じた情報を取得する情報取得ステップと、
前記判断ステップで大規模情報の取得要求であると判断されたとき、前記情報取得ステップで取得した情報を前記管理装置とは異なる情報蓄積装置に送信する一方、前記判断ステップで大規模情報の取得要求であると判断されなかったとき、前記情報取得ステップで取得した情報を前記管理装置に送信する送信制御ステップと、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−101600(P2013−101600A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−227716(P2012−227716)
【出願日】平成24年10月15日(2012.10.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】