説明

管理システム,管理サーバおよび管理プログラム

【課題】情報処理装置を操作することにより業務を遂行する職種の作業効率を推定可能にして、各従業員の正確かつ定量的な評価・管理を可能にする。
【解決手段】情報処理装置10を用いた作業を行なう利用者による前記情報処理装置10の操作状況を監視する監視手段11と、該監視手段11によって監視される操作状況に基づいて、前記利用者による前記情報処理装置10を用いた作業についての作業効率を推定する推定手段22と、この該推定手段22によって推定された作業効率に基づいて、前記利用者の評価を行う管理手段24とを備える。ここで、情報処理装置の業務関連離席を除いた作業時間と、該作業時間における総キー入力数とに基づいて作業効率を推定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルコンピュータやネットワーク端末装置等の情報処理装置を操作することにより業務を遂行する事務職や一部の技術職などの職種の従業員(利用者)の作業効率を推定し、該作業効率に基づいて管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、従業員や作業者を管理して作業効率,生産性,安全性を向上させる管理システムは、種々提案されている。
例えば、下記特許文献1においては、出退勤時に従業者の生体情報を取得し、その生体情報に基づいて従業者の健康または心理の状態を判別し、その判別結果に基づいて従業者の労務内容の適否を判断して管理する技術が開示されている。
【0003】
また、下記特許文献2においては、複数の作業ステーションに対して、複数の作業者が移動し、各作業ステーションで作業を実施していく巡回セル生産工程を行なう際に、作業者の健康状態を検出し、その健康状態の情報と生産計画情報とから巡回セル生産工程に割り当てる作業者,生産速度,生産計画情報等の生産運用要素の変更を判断指示する技術が開示されている。
【0004】
さらに、下記特許文献3においては、従業員等が身体に装着した検出装置によって検出された体調データが、携帯電話経由で管理コンピュータに送信され、管理コンピュータが、その従業員のスケジュールデータや体調データに基づいて、その従業員のスケジュール管理(労務管理)を行なう技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−282975号公報
【特許文献2】特開2004−86516号公報
【特許文献3】特開2005−56062号公報
【特許文献4】特開平10−254600号公報
【特許文献5】特開2003−308316号公報
【特許文献6】特開昭62−251869号公報
【特許文献7】特開2002−197240号公報
【特許文献8】特開2005−222518号公報
【特許文献9】特開平11−065422号公報
【特許文献10】特開平06−162032号公報
【特許文献11】特開平01−234916号公報
【特許文献12】特開平10−133763号公報
【特許文献13】特開2007−087255号公報
【特許文献14】特開2005−332344号公報
【特許文献15】特開2007−094692号公報
【特許文献16】特開平03−292559号公報
【特許文献17】特開2006−127264号公報
【特許文献18】特開平09−285454号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、実際に製品を製造する職種(製造業,土木・建築業など)では、作業者が作業を行なったことによって得られる成果物(製品)が物理的に明確であるので、その成果物を製造する際の作業効率(製造時間)や出来上がった製品の品質を、管理者が作業者毎に判断することは容易である。例えば上記特許文献2では、作業者毎に、製品の不良率や
生産性情報を管理することが記載されている。
【0006】
これに対し、パーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理装置を操作することにより業務を遂行する職種、特に情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種(事務職や一部の技術職など)、より具体的には、各種窓口業務,オペレータ,ヘルプデスク,コンピュータ技術者(プログラマ,システムエンジニア)などについては、得られる成果物が物理的に明確でないため、管理者が、このような職種の従業員の作業状況(作業効率/生産性)を把握し、各従業員を評価・管理することは難しいという課題がある。
【0007】
この場合、打ち合わせなどの業務用途の離席、喫煙のための私用離席などがあった場合、作業効率をどのように算出するかについても、難しい問題がある。
なお、特許文献4には、キーボード等を用いて入力された情報から、その本来の情報以外の付随的な情報を抽出して処理し、付加価値の高い情報を提供する目的情報処理装置について記載され、オペレータのミスを検出すること、解析結果を労務管理に用いることが記載されている。
【0008】
また、特許文献5には、キーボードを用いて文字列を入力する電子機器において、キーボードのバックスペースキー、又はデリートキーの押下に対応させて、誤入力を検出することが記載されている。
【0009】
また、バックスペース(BS)キーを押した回数の合計をカウントしてそれを基準にタイピングのランクを決定するコンピュータプログラムが存在している。
また、特許文献6には、入力された文書について熟語を含む単語の綴りが間違いか否かを判定し、該判定結果を集計して、オペレータの入力スピードと誤入力率の関係や時間経過による誤入力率とを算出することが記載されている。さらに、特許文献7,特許文献8等には、勤怠管理に作業者の生体情報を用いることが記載されている。
【0010】
以上のように、キーボードの入力ミスなどの回数や生体データ値を求めて労務管理を行うことは、既に考案されているものの、単純な入力ミスにより労務管理を行うことは、作業効率や生産性を正しく評価しているとは言えない問題を有している。
【0011】
たとえば、削除キーを押して修正する回数が多いものの、単位時間当たりに大量の入力をこなす場合と、削除キーを押すことは無いものの単位時間当たりの入力が少ない場合とでは、削除や修正の回数で、成果を測ることはできないという問題が存在する。
【0012】
また、各人の仕事の内容が異なる場合には、仕事量の絶対値を他人と比較しても、意味のある結果が得られない場合もある。
さらに、同一人であっても、仕事内容が異なれば発揮しうる能力も異なり、最終出力物など絶対的な成果だけから効率を判断したり、評価や管理をすることは望ましくない。
【0013】
また、効率が低い場合に、どのような原因によって作業効率が低下しているのかを追求するような手法が存在しておらず、効率を求めた後の管理という点で充分ではなかった。
また、特許文献9には、作業者の心身状態に応じた適切な作業内容を実現するため、作業者の作業情報と生理情報とを監視して作業者の心身状態を評価する手段を備えたシステムが記載されている。しかし、心身評価が主目的であり、作業効率を正しく算出することはできない。
【0014】
特許文献10には、タイムカードの代わりに、作業者のキー入力操作(作業の実行)においてキー入力をカウントする技術が記載されている。この場合、一日における作業の開
始と終了とを記録することはできるものの、作業効率を正しく算出することはできない。
【0015】
特許文献11と特許文献12とには、連続作業時に休憩を促すため、キー入力操作においてキー入力をカウントする技術が記載されている。この場合、連続作業時において、休憩を促すことが目的であって、作業効率を正しく算出することはできない。
【0016】
特許文献13には、キー入力操作をカウントして作業毎の効率を求め、生体データを検知し、該効率と生体データとから作業者の適正を判断するシステムが記載されている。この場合、作業についての適正を見るための効率であり、一日の作業の効率を正しく算出することはできない。
【0017】
特許文献14には、電話連絡などを確実に行うため、端末のキー入力によって在席していることを確認する技術が記載されている。この場合、在席把握のためのキー入力検知であり、作業効率を正しく算出することはできない。また、在席していない場合に、どのような理由であるか、どこへ行ったかを把握することもできない。
【0018】
特許文献15には、電話連絡などを確実に行うため、ICタグなどを用いて、人物の在席状況を確認する技術が記載されている。この場合、在席把握のための検知であり、この技術だけでは作業効率を正しく算出することはできない。また、在席していない場合に、どのような理由であるか、どこへ行ったかを把握することもできない。
【0019】
特許文献16には、端末の不正利用か否かを検知するため、IDカードやパスワード利用の有無を検知して、正当な利用者の在席状況(離席状況)を確認する技術が記載されている。この場合、正当利用者か不正利用者かを把握するための在席検知であり、この技術だけでは作業効率を正しく算出することはできない。また、在席していない場合に、どのような理由であるか、どこへ行ったかを把握することもできない。さらに、特許文献16の離席時間は、一定以上の離席でログアウトさせるためにカウントする離席時間であり、1回毎にリセットされてしまうものであり、かつ、作業時間を求める(作業時間の算出に用いる)ことは、全く考えていない。
【0020】
特許文献17には、キー入力操作の正確さ、スピード、圧力を検知して、利用者の健康を診断する健康管理システムが記載されている。この場合、連続作業時における健康管理が目的であって、作業効率を正しく算出することはできない。
【0021】
特許文献18には、ゲーム中の脳波と脈とを検知して、利用者の健康を診断する健康管理システムが記載されている。この場合、連続ゲーム実行時における健康管理が目的であって、作業効率を正しく算出することはできない。
【0022】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、情報処理装置を操作することにより業務を遂行する職種の作業効率について、就業時間中に各種の理由で離席を伴う場合であっても、作業効率をただしく推定することを可能にすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記目的を達成する本発明は、以下に述べるものである。
(1)請求項1記載の発明は、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムであって、前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段と、処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該
利用者が前記情報処理装置を操作不可能な位置へ離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、を備えて構成されることを特徴とする管理システムである。
【0024】
(2)請求項2記載の発明は、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムであって、前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段と、処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が前記情報処理装置を操作不可能な位置へ離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、を備えて構成されることを特徴とする管理システムである。
【0025】
(3)請求項3記載の発明は、前記推定手段は、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置により業務に関連しない離席と判断された場合において、該離席のうちで、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置を抽出する、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の管理システムである。
【0026】
(4)請求項4記載の発明は、前記推定手段は、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールにより業務に関連しない離席と判断された場合において、該離席のうちで、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置またはスケジュールを抽出する、ことを特徴とする請求項2記載の管理システムである。
【0027】
(5)請求項5記載の発明は、前記推定手段は、該監視手段による監視結果に基づいて、処理部が所定のプログラムを実行し、単位時間あたりのキー入力数の変化が一定の時間にわたって他より小さい安定期間に検出された所定時間当たりのキー入力数、在席時に検出された所定時間当たりのキー入力数、もしくは、予め利用者毎に定められた値、のいずれかを基準キー入力数として採用する、ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の管理システムである。
【0028】
(6)請求項6記載の発明は、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理サーバであって、処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により前記情報処理装置で得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者の位置を検知する手段あるいは前記利用者を認証する手段のいずれかを用いて、該利用者が前記情報処理装置を操作不可能な位置へ離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席
時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、を備えて構成されることを特徴とする管理サーバである。
【0029】
(7)請求項7記載の発明は、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理サーバであって、処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により前記情報処理装置で得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者の位置を検知する手段あるいは前記利用者を認証する手段のいずれかを用いて、該利用者が前記情報処理装置を操作不可能な位置へ離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、を備えて構成されることを特徴とする管理サーバである。
【0030】
(8)請求項8記載の発明は、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムとして、前記情報処理装置のコンピュータと管理サーバのコンピュータとの少なくとも一方を機能させる管理プログラムであって、前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が前記情報処理装置を操作不可能な位置へ離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする管理プログラムである。
【0031】
(9)請求項9記載の発明は、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムとして、前記情報処理装置のコンピュータと管理サーバのコンピュータとの少なくとも一方を機能させる管理プログラムであって、前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が前記情報処理装置を操作不可能な位置へ離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする管理プログラムである。
【0032】
(A)以上の各発明において、前記操作状況監視手段と前記推定手段とは、アプリケーションプログラム毎、もしくは、オープンされているファイル毎に、前記所定時間当たりのキー入力数の検出と、前記作業効率の推定とを実行する、ことが望ましい。
【0033】
(B)以上の各発明において、前記推定手段は、アプリケーションプログラム毎もしくはファイル毎に推定された各作業効率から、一日あるいは所定日数の作業効率を推定する、ことが望ましい。
【0034】
(C)以上の各発明において、前記管理手段は、キー入力操作に含まれる削除の操作、送受信メール数、ウェブ閲覧時間、離席時間を参照し、前記作業効率が低下している場合の原因を推定する、ことも望ましい。
【0035】
(D)以上の各発明において、前記情報処理装置を用いた作業中の前記利用者の体調に係る生体データ値を検出する検出手段を備え、前記管理手段は、前記作業効率が低下している場合の原因を参照し、前記推定手段によって推定された作業効率と前記検出手段によって検出された生体データ値とに基づいて、前記利用者の評価を行う、ことも望ましい。
【発明の効果】
【0036】
上述した本発明によれば、以下に述べるような効果を得ることができる。
(1)請求項1記載の管理システムの発明では、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する際に、利用者の所在位置と、該利用者の離席時間と、該利用者による情報処理装置のキー入力操作状況とを監視しておき、利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に作業時間を乗じた予定キー入力数で作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を作業効率として求める。
【0037】
この場合、業務に関連する会議や打ち合わせ等の離席時間は作業時間に含まれない。このため、会議や打ち合わせが長引いた場合には、作業効率を求める際の作業時間も少なくなるため、一日の総キー入力数が減った場合であっても、作業効率が低下したとは判断されない。
【0038】
一方、業務に関連しない喫煙や個人的理由による離席時間は作業時間から除かれないため、喫煙や個人的理由による離席時間が多い場合には、作業効率を求める際の作業時間は減じられることはないため、一日の総キー入力数が減った場合には、作業効率が低下したと判断される。
【0039】
これにより、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0040】
(2)請求項2記載の管理システムの発明では、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する際に、利用者の所在位置と、該利用者の離席時間と、該利用者による情報処理装置のキー入力操作状況とを監視しておき、利用者の離席時の位置またはスケジュールデータから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に作業時間を乗じた予定キー入力数で作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を作業効率として求める。
【0041】
この場合、業務に関連する会議や打ち合わせ等の離席時間は作業時間に含まれない。このため、会議や打ち合わせが長引いた場合には、作業効率を求める際の作業時間も少なくなるため、一日の総キー入力数が減った場合であっても、作業効率が低下したとは判断さ
れない。
【0042】
一方、業務に関連しない喫煙や個人的理由による離席時間は作業時間から除かれないため、喫煙や個人的理由による離席時間が多い場合には、作業効率を求める際の作業時間は減じられることはないため、一日の総キー入力数が減った場合には、作業効率が低下したと判断される。
【0043】
これにより、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0044】
(3)請求項3記載の管理システムの発明では、上記(1)または(2)において、業務に関連しない離席と判断された場合において、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置を抽出する。
【0045】
これにより、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になり、更に、作業効率低下の原因となり得る業務外離席時の位置を把握することが可能になる。
【0046】
(4)請求項4記載の管理システムの発明では、上記(2)において、業務に関連しない離席と判断された場合において、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置またはスケジュールを抽出する。
【0047】
これにより、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になり、更に、作業効率低下の原因となり得る業務外離席時の位置やスケジュールを把握することが可能になる。
【0048】
(5)請求項5記載の管理システムの発明では、上記(1)〜(4)において、単位時間あたりのキー入力数の変化が一定の時間にわたって他より小さい安定期間に検出された所定時間当たりのキー入力数、在席時に検出された所定時間当たりのキー入力数、もしくは、予め利用者毎に定められた値、のいずれかを基準キー入力数として採用することで、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握することが可能になる。
【0049】
(6)請求項6記載の管理サーバの発明では、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する際に、利用者の所在位置と、該利用者の離席時間と、該利用者による情報処理装置のキー入力操作状況とを監視しておき、利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に作業時間を乗じた予定キー入力数で作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を作業効率として求める。
【0050】
この場合、業務に関連する会議や打ち合わせ等の離席時間は作業時間に含まれない。このため、会議や打ち合わせが長引いた場合には、作業効率を求める際の作業時間も少なくなるため、一日の総キー入力数が減った場合であっても、作業効率が低下したとは判断されない。
【0051】
一方、業務に関連しない喫煙や個人的理由による離席時間は作業時間から除かれないため、喫煙や個人的理由による離席時間が多い場合には、作業効率を求める際の作業時間は
減じられることはないため、一日の総キー入力数が減った場合には、作業効率が低下したと判断される。
【0052】
これにより、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0053】
(7)請求項7記載の管理サーバの発明では、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する際に、利用者の所在位置と、該利用者の離席時間と、該利用者による情報処理装置のキー入力操作状況とを監視しておき、利用者の離席時の位置またはスケジュールデータから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に作業時間を乗じた予定キー入力数で作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を作業効率として求める。
【0054】
この場合、業務に関連する会議や打ち合わせ等の離席時間は作業時間に含まれない。このため、会議や打ち合わせが長引いた場合には、作業効率を求める際の作業時間も少なくなるため、一日の総キー入力数が減った場合であっても、作業効率が低下したとは判断されない。
【0055】
一方、業務に関連しない喫煙や個人的理由による離席時間は作業時間から除かれないため、喫煙や個人的理由による離席時間が多い場合には、作業効率を求める際の作業時間は減じられることはないため、一日の総キー入力数が減った場合には、作業効率が低下したと判断される。
【0056】
これにより、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0057】
(8)請求項8記載の管理プログラムの発明では、情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する際に、利用者の所在位置と、該利用者の離席時間と、該利用者による情報処理装置のキー入力操作状況とを監視しておき、利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に作業時間を乗じた予定キー入力数で作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を作業効率として求める。
【0058】
この場合、業務に関連する会議や打ち合わせ等の離席時間は作業時間に含まれない。このため、会議や打ち合わせが長引いた場合には、作業効率を求める際の作業時間も少なくなるため、一日の総キー入力数が減った場合であっても、作業効率が低下したとは判断されない。
【0059】
一方、業務に関連しない喫煙や個人的理由による離席時間は作業時間から除かれないため、喫煙や個人的理由による離席時間が多い場合には、作業効率を求める際の作業時間は減じられることはないため、一日の総キー入力数が減った場合には、作業効率が低下したと判断される。
【0060】
これにより、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0061】
(9)請求項9記載の管理プログラムの発明では、情報処理装置を用いた作業を行なう
利用者を管理する際に、利用者の所在位置と、該利用者の離席時間と、該利用者による情報処理装置のキー入力操作状況とを監視しておき、利用者の離席時の位置またはスケジュールデータから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に作業時間を乗じた予定キー入力数で作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を作業効率として求める。
【0062】
この場合、業務に関連する会議や打ち合わせ等の離席時間は作業時間に含まれない。このため、会議や打ち合わせが長引いた場合には、作業効率を求める際の作業時間も少なくなるため、一日の総キー入力数が減った場合であっても、作業効率が低下したとは判断されない。
【0063】
一方、業務に関連しない喫煙や個人的理由による離席時間は作業時間から除かれないため、喫煙や個人的理由による離席時間が多い場合には、作業効率を求める際の作業時間は減じられることはないため、一日の総キー入力数が減った場合には、作業効率が低下したと判断される。
【0064】
これにより、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0065】
(A)なお、アプリケーションプログラム毎、もしくは、オープンされているファイル毎に作業効率の推定を実行することで、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0066】
(B)また、アプリケーションプログラム毎もしくはファイル毎に推定された各作業効率から、一日あるいは所定日数の作業効率を推定することで、、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0067】
(C)また、管理手段は、キー入力操作に含まれる削除の操作、送受信メール数、ウェブ閲覧時間、離席時間を参照し、前記作業効率が低下している場合の原因を推定することによっても、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0068】
(D)以上の各発明において、情報処理装置を用いた作業中の前記利用者の体調に係る生体データ値を検出しておき、管理手段は、作業効率が低下している場合の原因を参照し、推定手段によって推定された作業効率と検出手段によって検出された生体データ値とに基づいて、利用者の評価を行うことによっても、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0069】
(10)なお、以上の(1)〜(9)において、キーボード操作による情報入力状況(操作状況)として、バックスペースキーおよび/または削除キーの操作を監視し、その監視結果に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間)当たりもしくは所定情報入力量(業務処理単位/所定入力文字数/所定キー操作回数)当たりもしくはファイル毎のバックスペースキーおよび/または削除キーの操作頻度を算出し、その操作頻度に基づいて作業効率を推定することで、管理者等は、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0070】
同様に、キーボード操作による情報入力状況(操作状況)として、削除された文字数を監視し、その監視結果に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間)当たりもしくは所定情報入力量(業務処理単位/所定入力文字数/所定キー操作回数)当たりもしくはファイル毎の文字削除頻度を算出し、その文字削除頻度に基づいて作業効率を推定することで、管理者等は、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0071】
さらに、バックスペースキーおよび/または削除キーの操作頻度や文字削除頻度が少ない場合であっても、成果物(例えばプログラム,ビジネス文書,各種データの入力結果など)にスペルミスやタイプミスが多い場合には、作業効率(生産性)が高いとは言えない。そこで、利用者のキーボード操作による情報入力結果として得られた成果物である文書についての校正を行ない、その校正結果も、利用者による情報処理装置の操作状況の監視結果として、作業効率の推定に加味することで、管理者等は、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0072】
この場合、校正結果を利用者本人(あるいは管理者)に通知し、利用者本人(あるいは管理者)が校正結果を参照しながら行なった修正操作時に、上述のごとくバックスペースキーおよび/または削除キーの操作頻度や文字削除頻度を算出して当該利用者本人の作業効率を推定することで、タイプミスやスペルミスを確実に把握させ修正させることができるとともに、作業効率をより正確に推定することが可能になる。
【0073】
また、情報処理装置を操作することにより業務を遂行する職種においては、その情報処理装置での送受信メール数を、その業務に伴う成果物を得るための作業についての作業効率に関与するパラメータとして捉えることができる。例えば、営業系の事務職やヘルプ担当の窓口業務などであれば、必然的に送受信メールの数は多くなるが、プログラマ等の技術系の事務職などであれば、基本的に送受信メールの数は少ないはずである。つまり、後者(プログラマ等の技術系の事務職など)の職務内容であれば、送受信メール数が多いほど、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。
【0074】
そこで、操作状況として、送受信メール数を監視し、職務内容および送受信メール数に基づいて作業効率を推定することで、管理者等は、情報処理装置を操作することにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0075】
さらに、情報処理装置を操作することにより業務を遂行する職種においては、少なくとも利用者がその情報処理装置の設置場所(デスク)に在席していなければ、利用者は業務を遂行していないことになるので、例えば、業務時間内における、利用者が自分のデスクから離席している時間の割合(離席率)が高いほど、逆に言えば利用者が自分のデスクに在席している時間の割合(在席率)が低いほど、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。
【0076】
そこで、操作状況として、利用者が情報処理装置を操作可能な位置から操作不可能な位置へ離席している離席時間を監視し、その離席時間に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間/業務時間)当たりの離席率を算出し、その離席率に基づいて作業効率を推定することで、管理者等は、情報処理装置を操作することにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握して、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0077】
なお、情報処理装置を用いた作業中の利用者の体調に係る生体データ値を検出し、その生体データ値と推定された作業効率とに基づいて利用者を管理することで、管理者等は、例えば、作業効率が低い場合に生体データ値を参照し、その生体データ値に基づいて利用者の体調が悪い状況であることが認識されれば、作業効率が低い原因は体調不良であると判断することが可能で、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0078】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
〔1〕第一実施形態:
〔1−1〕第一実施形態の構成:
図1は第一実施形態としての管理システム(作業効率推定装置)の構成を示すブロック図である。
【0079】
この図1に示すように、第一実施形態の管理システム1は、例えば企業内等において、ネットワーク〔社内LAN(Local Area Network)〕30を介して、利用者5が利用する利用者端末(情報処理装置)10、管理サーバ20、出退勤管理部40、および利用者位置検知部70を相互に通信可能に接続して構築されている。
【0080】
なお、利用者5と利用者端末10との関係、また、利用者5の離席状態や離席時の位置(移動中位置、目的位置(停止した位置:行き先))を検知するための利用者位置検知部70(ICタグリーダ71、受信部72)との関係は、図2のようになっている。
【0081】
ここで、離席時の利用者5の社内での位置を確認できるよう、利用者位置検知部70(ICタグリーダ71、受信部72)は、出入り口の他に、各人の在席位置、通路、非常階段、トイレ、喫煙室や休憩室、食堂、会議室、給湯室など各所に配置されていることが望ましい。
【0082】
各利用者端末10は、当該企業における社員(従業員)である利用者によって使用されるパーソナルコンピュータ(PC)等であり、所定のプログラム(作業効率推定プログラム/管理プログラム)を実行することにより後述する手段11〜13として機能しうる処理部〔CPU(Central Processing Unit)10A〕、メモリやHDDなどの記憶手段1
0B、キーボード等の操作手段10C、ディスプレイなどの表示手段10Dを備えて構成されている。
【0083】
各利用者は、自分の利用者端末10を操作することにより業務を遂行する職種、特に利用者端末10に対しキーボードなどの操作手段10Cを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種(事務職や一部の技術職など)、より具体的には、各種窓口業務,オペレータ,ヘルプデスク,コンピュータ技術者(プログラマ,システムエンジニア)などであり、本実施形態の管理システム1(管理サーバ20)は、このような職種(ブルーカラーに近いホワイトカラーの職種;PCに向かい単純なデータ入力作業や文書入力作業を行なうような職種)の利用者を管理するものである。
【0084】
なお、本実施形態の管理システム1は、後述する図4や図5を参照しながら後述するごとく、利用者(従業員)の出退勤を管理する出退勤管理部40とも連携するように構成されている。
【0085】
この出退勤管理部40では、例えば、利用者が出勤時や退勤時に非接触ICカードや非接触ICカードとしての機能を有する携帯電話等(RFIDを含むカードやタグや携帯電話等)をICカードリーダにかざした場合に、利用者の固有情報を非接触ICカード等か
ら読み取り、その固有情報に対応する利用者の出退勤やその時刻を管理するようになっており、この出退勤管理部40により得られた利用者の出退勤情報が本実施形態の管理システム1の管理サーバ20に通知されるように構成されている。
【0086】
なお、利用者端末10自体が、上述のような出退勤管理部40の機能を有していてもよい。この場合、利用者端末10内の監視手段11が、出退勤管理部40の機能を兼ね備えればよい。また、管理サーバ20自体が、上述のような出退勤管理部40の機能を有していてもよい。この場合、管理サーバ20内の監視手段21が、出退勤管理部40の機能を兼ね備えればよい。
【0087】
また、利用者5が非接触ICカードや携帯電話等をICカードリーダにかざすのではなく、RFID読取機能を有するゲートを従業員の出入り口に備えておき、利用者がそのゲートを通過する際に利用者が所持するRFIDから利用者の固有情報を読み取って利用者の出退勤管理を行なってもよい。その場合、利用者が最初にゲートを通過した時を入室(出社)とみなし最後(もしくは入室検知後)にゲートを通過した時を退室(退社)とみなす。この場合、図1,図2に示すような、利用者位置検知部70を構成するICタグリーダ71や携帯電話電波中継器の受信部72をゲート(出入り口)付近に配置しておけばよい。そして、このICタグリーダ71や携帯電話電波中継器の受信部72の検知出力を、利用者端末10や管理サーバ20に供給すればよい。
【0088】
図1に示す利用者端末10は、上記業務を遂行するために必要な機能としてのCPU10A,記憶手段10B,操作手段10C,表示手段10Dのほかに、少なくとも監視手段11、推定手段12および通信手段13としての機能を有している。
【0089】
ここで、監視手段11は、各利用者による利用者端末10の操作手段10Cの操作状況を監視する操作状況監視手段と、各利用者の離席状況(在席/離席の判断、離席時の位置の監視、離席時間の計測)を監視する離席監視手段としての機能を有する。
【0090】
ここでは、以上の出退勤管理部40でも利用される利用者5が所持するICタグ60や携帯電話61などを、利用者位置検知部70がICタグリーダ71や携帯電話電波中継器の受信部72で読み取って、読み取り結果を監視手段11が判断することで、利用者5が在席しているか(図2(a))、あるいは、利用者5の位置(図2(b)(c))や行き先(図2(d))を把握するよう構成されている。この場合、監視手段11は、離席監視手段として作用する。
【0091】
また、操作状況監視手段としての監視手段11によって監視される操作状況としては、例えば、利用者のキーボード操作によるキー入力操作状況に関連して、キー入力操作が安定して実行されている期間における所定時間当たりの基準キー入力数、キー入力操作の作業が行われている時間(開始時刻〜終了時刻)、該作業時間における総キー入力数、などがある。
【0092】
なお、ここで、操作状況として、バックスペースキーや削除キー(これらのキーのうちの少なくとも一方)の操作があった場合には、削除された文字数を、総キー入力数から減じておくことが望ましい。
【0093】
なお、操作状況として、削除された文字数を監視する場合、監視手段11は、利用者端末10において、利用者のキーボード操作によって入力された文字数と、バックスペースキーや削除キーを操作することによって削除された文字数とを計数し、入力文字数および削除文字数を監視結果として出力するように構成されている。その監視手順については図7を参照しながら後述する。
【0094】
また、仮名漢字変換途中において、確定前にバックスペースキーや削除キーが操作された場合にも、この変換途中で削除された文字数を、監視手段11が計数しておく。
また、行や段落を指定して削除を行った場合には、削除キーの操作が1回であっても、監視手段11は、削除された文字数を計数しておく。
【0095】
また、操作状況として、キーボード操作による情報入力結果として得られた文書についての校正結果を監視する場合、監視手段11は、利用者端末10における、一般的な自動校正機能(自動スペルチェック機能)を用いて上記校正を行ない、その校正結果を監視結果として出力する。このとき、自動校正結果を利用者本人あるいは管理者に通知し、利用者本人あるいは管理者が校正結果を参照しながら行なった文書に対する修正操作時に、上述のごとくバックスペースキーや削除キーの操作回数や削除文字数を計数し監視結果として出力する。
【0096】
また、操作状況として、成果物(文書)の作成速度や作成時間を監視する場合、監視手段11は、成果物(文書)の作成開始から作成完了までの時間を作成時間として計時し、その作成時間を監視結果としてそのまま出力するか、作成文書の文字数を作成時間で除算して得られる単位時間当たりの入力文字数(作成速度)を監視結果として出力するように構成されている。
【0097】
また、操作状況として各利用者端末10における送受信メール数を監視する場合、監視手段11は、利用者端末10におけるメーラの動作を監視し、送受信メール数、より具体的には社外宛て送信メールの数や社外からの受信メールの数をそれぞれ計数し、計数されたメール数を監視結果として出力するように構成されている。その監視手順については図8を参照しながら後述する。
【0098】
また、監視手段11は、利用者端末10におけるメーラの動作を監視し、別途作成された取引先情報を参照し、社内あるいは社外・取引先の業務に関連するメールの送信数と受信数、取引先ではない社外(業務に関連しない)メールの送信数と受信数、をそれぞれ計数し、計数されたメール数を監視結果として出力するように構成されている。
【0099】
また、操作状況として各利用者端末10におけるウェブ閲覧時間を監視する場合、監視手段11は利用者端末10におけるウェブ閲覧プログラムの動作を監視し、ウェブ閲覧時間を計数して監視結果として出力するように構成されている。なお、この場合も、表示されたウェブ画面に含まれる用語と、記憶部などに予め格納されたキーワードとを監視手段11が比較することで、業務に関連するウェブ閲覧時間と、業務に関連しないウェブ閲覧時間とをそれぞれ計数し、計数されたそれぞれのウェブ閲覧時間を監視結果として出力するように構成されていることが望ましい。
【0100】
また、操作状況として利用者の離席時間を監視する場合、例えばICカードによるPCセキュリティ機能を有する情報処理装置を利用者端末10として用いる。このような利用者端末10を用いた場合、利用者が利用者端末10を使用する際にはICカードによる利用者認証を行なう必要があり、利用者端末10の利用中、利用者端末10に付設されたICカードリーダにICカードを常時セットしておくことになる。これを利用し、監視手段11は、ICカードリーダにICカードがセットされているか否かによって、利用者が利用者端末10を操作可能な位置から操作不可能な位置へ離席している否か(在席か離席か)を判断して離席時間をタイマ(図示略)により計測し、計測された離席時間を監視結果として出力するように構成されている。その監視手順については図9を参照しながら後述する。
【0101】
また、操作状況として離席時間を監視する場合、管理サーバ20あるいは該利用者端末10におけるスケジュールプログラムを参照し、会議や出張など予め定められた行き先に対する離席であるか、あるいは、スケジュールに登録のない離席、行き先の不明の離席など、離席の際の行き先をチェックして監視結果として出力するように構成されている。なお、スケジュールプログラムに登録されていなかった場合でも、上司の承認によって、業務関連の離席に関するスケジュールを事後登録するようにしてもよい。
【0102】
また、利用者5が所持するICタグ60や携帯電話61などを、利用者位置検知部70がICタグリーダ71や携帯電話電波中継器の受信部72で読み取って、読み取り結果を監視手段11や監視手段21が判断することで、在席(図2(a))、移動位置(図2(b)(c))、目的位置(停止した位置:行き先)(図2(d))を把握するよう構成されている。
【0103】
なお、出退勤管理部40により出勤と退勤とが管理され、出勤から退勤までの時間帯で、予め定められた休憩時間を除いた時間が就業時間となる。また、就業時間から離席時間を除いた時間、すなわち在席時間が作業時間となる。ただし、この実施形態では、作業効率を求める必要があるため、就業時間から業務に関連する離席時間を差し引いた時間を作業時間とする。このようにすることで、業務に関連せず私用で離席した場合には作業時間としてカウントされ、私用での離席が多くなれば作業効率が低下した状態となる。なお、業務に関連する離席時間とは、利用者位置検知部70によって検知される位置、またはスケジュールプログラムに登録されたスケジュールにより業務関連と分かる離席時間を意味する。なお、業務に関連する離席時間としては、全離席時間から、利用者位置検知部70によって検知される位置または登録されたスケジュールから私用と分かる離席と不明な離席とを差し引いた離席時間としてもよい。
【0104】
従って、以上をまとめると、以下の式で表すことができる。
・就業時間=始業時刻〜終業時刻の時間−定められた休憩時間;
・在席時間=就業時間−離席時間;
・作業時間=就業時間−業務に関連する離席時間;
・業務に関連する離席時間=位置またはスケジュールにより業務関連と分かる離席時間;
・業務に関連する離席時間=全離席時間−私用あるいは不明の離席時間;
なお、上述のようなICカードは、通常、利用者によって携帯され、出退勤の管理や、社内における扉の開閉時の認証に用いられるものであり、必然的に、離席する際に利用者はICカードリーダからICカードを取り外すことになるため、上述のような手法で極めて正確に離席時間を計測することが可能になる。
【0105】
また、利用者が利用者端末10を操作可能な位置から操作不可能な位置へ離席している否かの判断は、上述のようなICカードを用いた手法以外にも以下のような手法もある。例えば、RFID読取装置を社内や当該利用者のデスク(もしくはその近傍)に備えておき、RFID読取装置を用いて利用者が所持するRFIDから利用者の固有情報を読み取って利用者の所在位置(離席しているか否か)を特定してもよいし、GPS(Global Positioning System)を用いて利用者が所持する携帯電話等の位置を検知することにより利
用者の所在位置(離席しているか否か)を特定してもよいし、PCに、PC前に利用者が座っているか否かを検知する光センサ等を備えておき、この光センサ等により利用者が離席しているか否かを判定してもよいし、ほぼ常時、キーボードやマウスを操作する職種(データ入力等)の場合であればキーボードやマウスが操作されているか否かにより利用者が離席しているか否かを判定してもよい。また、このRFIDやGPSを用いて、上述した離席の際の行き先チェックに利用し、監視結果として出力するように構成されていてもよい。
【0106】
推定手段12は、監視手段11での監視結果を受けて各利用者端末10における作業効率の推定処理を行うものである。なお、この推定手段は、利用者端末10側の推定手段12あるいは後述するサーバ20側の推定手段22の少なくとも一方を備えて構成されていればよい。
【0107】
通信手段13は、利用者端末10に予め備えられた通信機能によって実現されるもので、LAN30を介し、社内における他の利用者端末10や管理サーバ20のみならず外部との通信(データの送受信)を可能にするものであり、メーラとしての機能も含む。また、本実施形態の通信手段13は、監視手段11によって得られた監視結果、あるいは、推定手段12で推定された推定結果を、LAN30を介して管理サーバ20に送信(通知)する機能も果たす。
【0108】
管理サーバ20は、上述したようにLAN30を介して各利用者端末10と相互に通信可能に接続され、各利用者端末10を用いた作業についての作業効率を推定して利用者を評価し、該評価結果により管理するものであり、所定のプログラム(作業効率推定プログラム/管理プログラム)を実行する処理部としてのCPU20A(監視手段21、推定手段22、通信手段23、管理手段24)メモリやHDDなどの記憶手段20Bなどを備えて構成されている。また、必要に応じて、キーボード等の操作手段20C、ディスプレイなどの表示手段20Dを備えて構成されている。
【0109】
ここで、これらの手段21〜24としての機能は、管理サーバ20を構成する処理部(CPU;図示略)によって、記憶部(図示略)に予めインストールされている所定のプログラム(作業効率推定プログラム/管理プログラム)を実行することにより実現される。
【0110】
監視手段21は、利用者5が所持するICタグ60や携帯電話61などを、利用者位置検知部70がICタグリーダ71や携帯電話電波中継器の受信部72で読み取って得た結果を参照し、利用者5が在席しているか(図2(a))、あるいは、利用者5の位置(図2(b)(c))や行き先(図2(d))を把握するよう構成されている。この場合、監視手段21は、離席監視手段として作用する。また、監視手段21が、監視手段11と協働して、利用者端末10での操作状況を監視してもよい。
【0111】
推定手段22は、通信手段23によって受信された各利用者端末10の操作状況(各利用者端末10から通知された、監視手段11による監視結果)、あるいは、監視手段21での監視結果に基づいて、各利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率を推定し、その推定結果を管理手段24に通知するものである。
【0112】
通信手段23は、管理サーバ20に予め備えられた通信機能によって実現されるもので、LAN30を介し、各利用者端末10のみならず、出退勤管理部40や利用者位置検知部70など外部との通信(データの送受信)を可能にするものである。また、本実施形態の通信手段23は、各利用者端末10から送信(通知)されてくる、監視手段11による監視結果、利用者位置検知部70によって検知された利用者の位置や行き際のデータなどを、LAN30を介して受信する機能も果たす。
【0113】
以下に、推定手段12あるいは推定手段22による作業効率の推定手法を、監視手段11や監視手段21によって監視される操作状況、離席状況の種類毎に説明する。
〔1−1−1〕操作状況としてキー入力作業そのものを監視している場合:
利用者端末10に対しキーボード等の操作手段10Cを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種において、その業務によって得られる成果物は、例えばプログラム,ビジネス文書,各種データの入力結果などである。
【0114】
このような成果物を得るための作業についての作業効率(生産性)は、キーボード操作による情報入力状況から見積もって推定することが可能である。その作業に際してキー入力作業そのものが遅い合、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。
【0115】
そこで、この監視手段11によって、例えば、利用者のキーボード操作によるキー入力操作状況に関連して、キー入力操作の作業が行われている時間(開始時刻〜終了時刻)、該作業時間における総キー入力数、などを監視しておく。さらに、キー入力操作が安定して実行されている期間における所定時間当たりの基準キー入力数も監視しておく。図3は、横軸に時刻、縦軸に単位時間当たりキー入力数を示すグラフである。
【0116】
この場合、図3(a)では破線で囲ったV1,V2,V3の部分が、キー入力操作が安定して実行されている期間における所定時間当たりの基準キー入力数に該当する。キー入力操作が安定して実行される期間がV1〜V3のように複数存在する場合には、より入力数が多いほうを選択する。すなわち、ここでは、V1を基準キー入力数として選択する。
【0117】
また、図3(b)に示すように、キー入力操作の最大付近と最小付近とを除いた一点鎖線で囲んだ範囲内で平均して、基準キー入力数Vaveを求めるようにしてもよい。
この場合、作業効率推定値は、監視手段による監視結果に基づいて、キー入力操作が安定して実行されている期間における所定時間当たりのキー入力数を「基準キー入力数」として検出しておき、作業時間における総キー入力数を作業時間で除算した結果と、前記基準キー入力数とを比較することで求められる。あるいは、作業時間における総キー入力数と、前記基準キー入力数に作業時間を乗じた値とを比較することで求められる。
【0118】
なお、離席時間、休憩時間など、図3においてキー入力操作が中断している期間(Ta
〜Tf)は、作業時間に含まないように、就業時間Tallから減じておく。
すなわち、基準キー入力数は各人の能力が発揮された状態と考えられるため、作業時間における総キー入力数を作業時間で除算した結果と、前記基準キー入力数とが近い値であれば、作業効率が良好と判断できる。また、作業時間における総キー入力数を作業時間で除算した結果が、前記基準キー入力数より低い値であれば、作業効率が悪いと判断できる。あるいは、作業時間における総キー入力数が、前記基準キー入力数に作業時間を乗じた値より小さい値であれば、作業効率が悪いと判断できる。
【0119】
すなわち、作業時間における総キー入力数を作業時間で除算した結果を、基準キー入力数と比較した結果を、作業効率推定値として出力する。あるいは、作業時間における総キー入力数を、基準キー入力数に作業時間を乗じた値と比較した結果を、作業効率推定値として出力する。
【0120】
また、このように評価することで、利用者のもてる能力を基準キー入力数として把握した上で、作業時間内に有効に各人の能力を活用しているか否か、すなわち、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。
【0121】
また、複数の利用者のそれぞれが異なる仕事をしていたとしても、また、同一人が日によって異なる各種の仕事をした場合でも、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。
【0122】
また、異なる作業をする場合、異なるアプリケーションプログラムを使用する場合、異なるファイルをオープンする場合、それぞれ毎に基準キー入力数を求めて作業効率を推定することで、公平な状態で、作業時間内に有効に各人の能力を活用しているか否か、すな
わち、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。
【0123】
なお、基準キー入力数として、監視手段による監視結果に基づいてキー入力操作が安定して実行されている期間において検出された所定時間当たりのキー入力数を基準キー入力数として採用する代わりに、各人の職務上の等級などに基づいて予め利用者毎に定められた基準キー入力数を採用してもよい。この場合、各利用者の給与などに対応した等級を基準とすることで、給与に応じた働きをしているかを把握することが可能になる。
【0124】
〔1−1−2〕操作状況としてバックスペースキーおよび/または削除キーの操作回数
を監視している場合:
利用者端末10に対しキーボード等の操作手段10Cを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種において、その業務によって得られる成果物は、例えばプログラム,ビジネス文書,各種データの入力結果などである。このような成果物を得るための作業についての作業効率(生産性)は、キーボード操作による情報入力状況から見積もって推定することが可能である。その作業に際してタイプミスが多い場合、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。例えば、キーボード操作による情報入力のタイプミスは、利用者が文字入力キーや文字変換キーを操作した後にそのタイプミスに気付きバックスペースキーや削除キーを操作してキー入力結果(文字変換前のキー操作結果や文字変換後の文字)を取り消す操作として検知することが可能である。そこで、この場合、推定手段22は、上述のごとく監視手段11によって得られたバックスペースキー/削除キーの操作回数に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間)当たりもしくは所定情報入力量(業務処理単位/所定入力文字数/所定キー操作回数)当たりもしくはファイル毎のバックスペースキーや削除キー(これらのキーのうちの少なくとも一方)の操作頻度を算出し、そのバックスペースキー操作頻度が高いほど作業効率を低く推定する。このとき、バックスペースキーや削除キーの操作頻度は、利用者が出勤してから退勤するまでの時間(出退勤管理部40によって得られる情報)もしくは利用者が自分の利用者端末10を起動してからオフするまでの時間で、その期間のバックスペースキー/削除キー操作回数を除算して得てもよいし、監視手段11によって監視される文字入力キーの操作回数で、その期間のバックスペースキー/削除キー操作回数を除算して得てもよい。また、バックスペースキー/削除キー操作頻度と推定結果としての作業効率とは、無段階で対応付けても良いし、複数段階で対応付けてもよい。無段階で対応付ける場合、作業効率推定値は、例えばバックスペースキー/削除キー操作頻度値と反比例する値として算出される。また、複数段階で対応付ける場合、例えば5段階評価で、バックスペースキー/削除キー操作頻度が最も低い領域である場合つまり作業効率が最も高い場合に評価値「5」を、バックスペースキー/削除キー操作頻度が最も高い領域である場合つまり作業効率が最も低い場合に評価値「1」を、それぞれ作業効率推定値として出力する。
【0125】
なお、上述した基準キー入力数を参照したキー入力数によって作業効率を求め、このバックスペースキーおよび/または削除キーの操作回数を、作業効率低下の原因であるか否かの候補として用いて原因推定をするようにしても良い。
【0126】
〔1−1−3〕操作状況として削除された文字数を監視している場合:
項目〔1−1−2〕で上述したとおり、利用者端末10に対しキーボード等の操作手段
10Cを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種においては、タイプミスが多い場合、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。例えば、キーボード操作による情報入力のタイプミスは、文字入力後の文字削除操作として検知することが可能である。そこで、この場合、推定手段22は、上述のごとく監視手段11によって得られた文字入力後に削除された文字数に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間)当たりもしくは所定情報入力量(業務処理単位/所定入力文字数/所定キー操作回数)当た
りもしくはファイル毎の文字削除頻度を算出し、その文字削除頻度が高いほど作業効率を低く推定する。このとき、文字削除頻度は、利用者が出勤してから退勤するまでの時間(出退勤管理部40によって得られる情報)もしくは利用者が自分の利用者端末10を起動してからオフするまでの時間で、その期間の削除文字数を除算して得てもよいし、監視手段11によって監視される文字入力キーの操作回数で、その期間の削除文字数を除算して得てもよい。また、文字削除頻度と推定結果としての作業効率とは、無段階で対応付けても良いし、複数段階で対応付けてもよい。無段階で対応付ける場合、作業効率推定値は、例えば文字削除頻度値と反比例する値として算出される。また、複数段階で対応付ける場合、例えば5段階評価で、文字削除頻度が最も低い領域である場合つまり作業効率が最も高い場合に評価値「5」を、文字削除頻度が最も高い領域である場合つまり作業効率が最も低い場合に評価値「1」を、それぞれ作業効率推定値として出力する。
【0127】
なお、上述した基準キー入力数を参照したキー入力数によって作業効率を求め、この削除文字数を、作業効率低下の原因であるか否かの候補として用いて原因推定をするようにしても良い。
【0128】
〔1−1−4〕操作状況として、成果物(文書)の作成速度や作成時間を監視している
場合:
利用者端末10に対しキーボード等の操作手段10Cを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種においては、当然、成果物(文書)の作成が遅ければ、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。そこで、この場合、推定手段22は、上述のごとく監視手段11によって得られた作成時間もしくは作成速度が遅いほど作業効率を低く推定する。作成速度や作成時間と推定結果としての作業効率とは、無段階で対応付けても良いし、複数段階で対応付けてもよい。無段階で対応付ける場合、作業効率推定値は、例えば、作成時間と反比例する値、もしくは、作成速度と比例する値として算出される。また、複数段階で対応付ける場合、例えば5段階評価で、作成時間が最も短い領域(作成速度が最も速い領域)である場合つまり作業効率が最も高い場合に評価値「5」を、作成時間が最も長い領域(作成速度が最も遅い領域)である場合つまり作業効率が最も低い場合に評価値「1」を、それぞれ作業効率推定値として出力する。
【0129】
なお、上述した基準キー入力数を参照したキー入力数によって作業効率を求め、この作成速度や作成時間を、作業効率低下の原因であるか否かの候補として用いて原因推定をするようにしても良い。
【0130】
〔1−1−5〕操作状況として、キーボード操作による情報入力結果として得られた文
書についての校正結果を監視している場合:
この監視は、本実施形態では、上述した項目〔1−1−2〕〜〔1−1−4〕における推定手法を補完するために行なわれる。つまり、バックスペースキー/削除キー操作頻度や文字削除頻度が少ない場合や、作成速度や作成時間が速い場合であっても、成果物(例えばプログラム,ビジネス文書,各種データの入力結果など)にスペルミスやタイプミスが多い場合には、作業効率(生産性)が高いとは言えない。そこで、この場合、推定手段22は、上述のごとく監視手段11によって得られた校正結果を作業効率の推定に加味する。例えば、校正結果として得られるスペルミスやタイプミスの数に応じて、上記項目〔1−1−2〕〜〔1−1−4〕の推定手法で得られた作業効率推定値を変更する。上記項目〔1−1−2〕〜〔1−1−4〕の推定手法で得られた作業効率推定値(評価値)が「5」であっても、スペルミスやタイプミスの数が所定閾値を超えている場合には、その数の大きさに応じた値だけ評価値から減じる。例えば、第一閾値を超えた場合には「1」を評価値から減じて評「5」を「4」に変更し、また、第一閾値よりも大きい第二閾値を超えた場合には「2」を評価値から現じて「5」を「3」に変更する。所定値「1」や「2」を減じる代わりに所定係数「0.9」や「0.8」を乗じて評価値を変更してもよい。また、
上述のように校正結果に応じて作業効率推定値(評価値)を変更する代わりに、自動校正結果を利用者本人あるいは管理者に通知し、利用者本人あるいは管理者が校正結果を参照しながら行なった文書に対する修正操作時に、監視手段11によってバックスペースキー/削除キー操作回数や削除文字数を計数し、上記項目〔1−1−2〕や〔1−1−3〕の推定手法で作業効率推定値を算出してもよい。
【0131】
なお、上述した基準キー入力数を参照したキー入力数によって作業効率を求め、この構成結果を、作業効率低下の原因であるか否かの候補として用いて原因推定をするようにしても良い。
【0132】
〔1−1−6〕操作状況として各利用者端末10における送受信メール数を監視してい
る場合:
利用者端末10を操作することにより業務を遂行する職種においては、その利用者端末10での送受信メール数を、その業務に伴う成果物を得るための作業についての作業効率に関与するパラメータとして捉えることができる。例えば、営業系の事務職やヘルプ担当の窓口業務などであれば、必然的に送受信メールの数は多くなるが、プログラマ等の技術系の事務職などであれば、基本的に送受信メールの数は少ないはずである。つまり、後者(プログラマ等の技術系の事務職など)の職務内容であれば、送受信メール数が多いほど、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。そこで、この場合、推定手段22は、上述のごとく監視手段11によって得られた送受信メール数(例えば利用者が出勤してから退勤するまでの時間に計数された結果、もしくは、所定単位時間内に計数された結果)と利用者の職務内容とに基づいて、利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率を推定する。より具体的に説明すると、職務内容として送受信メール数が多くなるべき職種の利用者については、送受信メール数を、作業効率を推定するためのパラメータとして用いることを止めるか、もしくは、送受信メール数が少ないほど職務を遂行していないと考えられるので、送受信メール数が少ないほど作業効率を低く推定する。このとき、送受信メール数と推定結果としての作業効率とは、無段階で対応付けても良いし、複数段階で対応付けてもよい。無段階で対応付ける場合、作業効率推定値は、例えば送受信メール数と比例する値として算出される。また、複数段階で対応付ける場合、例えば5段階評価で、送受信メール数が最も低い領域である場合つまり作業効率が最も少ない場合に評価値「1」を、送受信メール数が最も多い領域である場合つまり作業効率が最も高い場合に評価値「5」を、それぞれ作業効率推定値として出力する。
【0133】
逆に、職務内容としてメールの送受信をあまり行なわない職種の利用者については、送受信メール数(特に社外宛ての送信メール数や社外からの受信メール数)が多いほど職務を遂行していないと考えられるので、送受信メール数が多いほど作業効率を低く推定する。このときも、送受信メール数と推定結果としての作業効率とは、無段階で対応付けても良いし、複数段階で対応付けてもよい。無段階で対応付ける場合、作業効率推定値は、例えば送受信メール数と反比例する値として算出される。また、複数段階で対応付ける場合、例えば5段階評価で、送受信メール数が最も多い領域である場合つまり作業効率が最も少ない場合に評価値「1」を、送受信メール数が最も少ない領域である場合つまり作業効率が最も高い場合に評価値「5」を、それぞれ作業効率推定値として出力する。
【0134】
また、別途作成された取引先情報を参照し、社内あるいは社外・取引先の業務に関連するメールの送信数と受信数、取引先ではない社外(業務に関連しない)メールの送信数と受信数、をそれぞれ計数している場合には、業務に関連しないメールの送信数あるいは受信数の割合が多い場合に、低い作業効率推定値を出力する。
【0135】
なお、上述した基準キー入力数を参照したキー入力数によって作業効率を求め、このメール総受信数を、作業効率低下の原因であるか否かの候補として用いて原因推定をするよ
うにしても良い。
【0136】
〔1−1−6’〕操作状況として各利用者端末10におけるウェブ閲覧時間を監視して
いる場合:
利用者端末10を操作することにより業務を遂行する職種においては、その利用者端末10でのウェブ閲覧時間を、その業務に伴う成果物を得るための作業についての作業効率に関与するパラメータとして捉えることができる。例えば、営業系の事務職やヘルプ担当の窓口業務などであれば、必然的にウェブ閲覧時間は多くなるが、プログラマ等の技術系の事務職などであれば、基本的にウェブ閲覧時間は少ないはずである。つまり、後者(プログラマ等の技術系の事務職など)の職務内容であれば、ウェブ閲覧時間が多いほど、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。そこで、この場合、推定手段22は、上述のごとく監視手段11によって得られたウェブ閲覧時間(例えば利用者が出勤してから退勤するまでの時間に計数された結果、もしくは、所定単位時間内に計数された結果)と利用者の職務内容とに基づいて、利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率を推定する。このとき、ウェブ閲覧時間と推定結果としての作業効率とは、無段階で対応付けても良いし、複数段階で対応付けてもよい。無段階で対応付ける場合、作業効率推定値は、例えばウェブ閲覧時間と比例する値として算出される。また、複数段階で対応付ける場合、例えば5段階評価で、ウェブ閲覧時間が最も低い領域である場合つまり作業効率が最も少ない場合に評価値「1」を、ウェブ閲覧時間が最も多い領域である場合つまり作業効率が最も高い場合に評価値「5」を、それぞれ作業効率推定値として出力する。逆に、職務内容としてウェブ閲覧をあまり行なわない職種の利用者については、ウェブ閲覧時間が多いほど職務を遂行していないと考えられるので、ウェブ閲覧時間が多いほど作業効率を低く推定する。このときも、ウェブ閲覧時間と推定結果としての作業効率とは、無段階で対応付けても良いし、複数段階で対応付けてもよい。無段階で対応付ける場合、作業効率推定値は、例えばウェブ閲覧時間と反比例する値として算出される。また、複数段階で対応付ける場合、例えば5段階評価で、ウェブ閲覧時間が最も多い領域である場合つまり作業効率が最も少ない場合に評価値「1」を、ウェブ閲覧時間が最も少ない領域である場合つまり作業効率が最も高い場合に評価値「5」を、それぞれ作業効率推定値として出力する。
【0137】
また、表示されたウェブ画面に含まれる用語と、記憶部などに予め格納されたキーワードとを比較することで、業務に関連するウェブ閲覧時間と、業務に関連しないウェブ閲覧時間とをそれぞれ計数している場合には、業務に関連しないウェブ閲覧時間の占める割合が多い場合に、低い作業効率推定値を出力する。
【0138】
なお、上述した基準キー入力数を参照したキー入力数によって作業効率を求め、このウェブ閲覧時間を、作業効率低下の原因であるか否かの候補として用いて原因推定をするようにしても良い。
【0139】
〔1−1−7〕操作状況として利用者の離席時間を監視している場合:
利用者端末10を操作することにより業務を遂行する職種においては、少なくとも利用者がその利用者端末10の設置場所(デスク)に在席していなければ、利用者は業務を遂行していないことになるので、例えば、業務時間内における、利用者が自分のデスクから離席している時間の割合(離席率)が高いほど、逆に言えば利用者が自分のデスクに在席している時間の割合(在席率)が低いほど、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。そこで、この場合、推定手段22は、上述のごとく監視手段11によって得られた離席時間に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間/業務時間)当たりの離席率を算出し、その離席率が高いほど作業効率を低く推定する。つまり、離席率は、利用者が出勤してから退勤するまでの時間(出退勤管理部40によって得られる)もしくは利用者が自分の利用者端末10を起動してからオフするまでの時間で、離席時間を除算して得る
ことができる。また、離席率と推定結果としての作業効率とは、無段階で対応付けても良いし、複数段階で対応付けてもよい。無段階で対応付ける場合、作業効率推定値は、例えば離席率と反比例する値として算出される。また、複数段階で対応付ける場合、例えば5段階評価で、離席率が最も低い領域である場合つまり作業効率が最も高い場合に評価値「5」を、離席率が最も高い領域である場合つまり作業効率が最も低い場合に評価値「1」を、それぞれ作業効率推定値として出力する。
【0140】
なお、操作状況として離席時間を監視する場合、サーバあるいは該利用者端末10におけるスケジュールプログラムを参照し、会議や出張など予め定められた行き先に対する離席であるか、あるいは、スケジュールに登録のない離席、行き先の不明の離席など、離席の際の行き先をチェックして、会議出張など予め定められた行き先を有する離席については作業効率低下の推定に用いないようにしたり、行き先の不明な離席については作業効率低下の推定に用いるといった手法も可能である。
【0141】
すなわち、離席としては、本来は業務を遂行していない時間であることを意味しているため、利用者位置検知部70によって検知される位置、またはスケジュールプログラムに登録されたスケジュールにより、業務に関連する離席と業務に関連しない離席とを区別して、業務に関連する離席を除外することが望ましい。
【0142】
たとえば、スケジュールに会議や打合せが登録されていれば業務に関連する離席、スケジュールに私用外出が登録されていれば業務に関連しない離席と判断できる。
また、利用者の位置としては、移動中位置、停止位置に分けることが可能である。ここで、一定時間、たとえば、30秒以上停止した位置は目的位置(行き先)と判断することができる。
【0143】
ここで、利用者の位置が一定時間以上停止した目的位置であって、目的位置が廊下や非常階段や喫煙室やトイレ等の業務に関連しない場所であれば移動中位置も含めて業務に関連しない離席、目的位置が会議室や上司の机近傍であれば移動中位置も含めて業務に関連する離席、などと区別することができる。
【0144】
なお、上述した基準キー入力数を参照したキー入力数によって作業効率を求め、この離席時間を、作業効率低下の原因であるか否かの候補として用いて原因推定をするようにしても良い。
【0145】
〔1−1−8〕操作状況として社外サイトへのアクセス時間(インターネット掲示板へ
の書込み回数や書込みデータ量,社外サイトへのアップロードの回数やデータ量など)を監視している場合:
利用者端末10を操作することにより業務を遂行する職種においては、外部のサイトにアクセスして情報をサーチする必要のある職種以外であれば、基本的に外部のサイトへのアクセスは職務内容には無い行為であるので、例えば、業務時間内における、利用者端末10から社外サイトへのアクセス時間等が多いほど、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。そこで、この場合、推定手段22は、上述のごとく監視手段11によって得られたアクセス時間等が多いほど作業効率を低く推定する。このときも、アクセス時間等と推定結果としての作業効率とは、無段階で対応付けても良いし、複数段階で対応付けてもよい。無段階で対応付ける場合、作業効率推定値は、例えばアクセス時間等と反比例する値として算出される。また、複数段階で対応付ける場合、例えば5段階評価で、アクセス時間等が最も少ない領域である場合つまり作業効率が最も高い場合に評価値「5」を、アクセス時間等が最も多い領域である場合つまり作業効率が最も低い場合に評価値「1」を、それぞれ作業効率推定値として出力する。
【0146】
なお、書き込み内容、データの内容、データのタイトルなどに含まれる用語と、記憶部などに予め格納されたキーワードとを比較することで、業務に関連する社外サイトアクセス時間と、業務に関連しない社外サイトアクセス時間とをそれぞれ計数している場合には、業務に関連しない社外サイトアクセス時間の占める割合が多い場合に、低い作業効率推定値を出力する。
【0147】
なお、上述した基準キー入力数を参照したキー入力数によって作業効率を求め、この社外サイトへのアクセス時間を、作業効率低下の原因であるか否かの候補として用いて原因推定をするようにしても良い。
【0148】
〔1−1−9〕2種類以上の操作状況を監視している場合:
上記項目〔1−1−1〕〜〔1−1−8〕のそれぞれで得られた作業効率推定値を加算してもよいし、監視手段による監視結果として得られた、キー入力数、バックスペースキー/削除キー操作回数,削除文字数,作成時間(作成速度),校正結果,送受信メール数,ウェブ閲覧時間、離席時間,アクセス時間等,出退勤時間などと作業効率推定値とを対応付ける、関数あるいはテーブルを予め作成しておき、その関数あるいはテーブルを用いて作業効率推定値を算出するように構成する。
【0149】
管理手段24は、上述のごとく推定手段22によって推定された作業効率に基づいて、利用者を評価・管理するものである。
また、管理手段24は、以上のようにして作業効率が推定された場合に、以上の〔1−1−2〕〜〔1−1−8〕のいずれが作業効率の低下の原因になっているかの原因推定をするようにしても良い。
【0150】
また、管理手段24は、利用者の体調に係る生体データ値を検出し、その生体データ値と推定された作業効率と、作業効率低下原因とに基づいて利用者を管理することが可能である。たとえば、管理者等は、作業効率が低い場合に生体データ値を参照し、その生体データ値に基づいて利用者の体調が悪い状況であることが認識されれば、作業効率が低い原因は体調不良であると判断することが可能で、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0151】
また、管理手段24は、所定時間毎にあるいは一日の業務時間について、推定手段22によって得られた作業効率(推定値)を、利用者毎に累積保存し、週単位あるいは月単位あるいは年単位で、利用者の作業効率を評価し、利用者の査定に反映させたり、利用者に作業効率を通知したり、作業効率が低い場合には利用者に対し作業効率の改善指示を通知したりするものである。
【0152】
なお、図1に示す管理システム1では推定手段22が管理サーバ20に備えられているのに対し、推定手段22としての機能が端末側推定手段として各利用者端末10に備えられ、その代わりに、管理サーバ20において省略されている構成であってもよい。
【0153】
つまり、各利用者端末10において、端末側推定手段は、監視手段11による監視結果に基づいて、上記項目〔1−1−1〕〜〔1−1−9〕のいずれかの手法により、各利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率を推定し、その推定結果を、通信手段13およびLAN30を介して管理サーバ20(管理手段24)に通知する。なお、この場合には、監視手段11および端末側推定手段によって、本実施形態の作業効率推定装置が構成されることになる。
【0154】
〔1−1−10〕操作状況(キー入力作業)に離席時間を加味して監視している場合:
利用者端末10に対しキーボード等の操作手段10Cを操作して情報入力を行なうこと
により業務を遂行する職種において、その業務によって得られる成果物は、例えばプログラム,ビジネス文書,各種データの入力結果などである。
【0155】
このような成果物を得るための作業についての作業効率(生産性)は、キーボード操作による情報入力状況から見積もって推定することが可能である。その作業に際してキー入力作業そのものが遅い合、作業効率(生産性)は低いと推定することが可能である。
【0156】
そこで、この監視手段11によって、例えば、利用者のキーボード操作によるキー入力操作状況に関連して、キー入力操作の作業が行われている時間(開始時刻〜終了時刻)、該作業時間における総キー入力数、などを監視しておく。さらに、図3(a)あるいは図3(b)に示した基準キー入力数も求めておく。
【0157】
この場合、作業効率推定値は、作業時間における総キー入力数を作業時間で除算した結果と、前記基準キー入力数とを比較することで求められる。あるいは、作業時間における総キー入力数と、前記基準キー入力数に作業時間を乗じた値とを比較することで求められる。
【0158】
なお、ここでは、
・作業効率推定値=(作業時間における総キー入力数)/((作業時間)・(基準キー入力数))
・作業時間=就業時間−業務に関連する離席時間,
と定める。
【0159】
なお、業務に関連する離席であるか、業務に関連しない離席であるかは、以下に説明するように、利用者位置検知部70によって検知される位置、またはスケジュールプログラムに登録されたスケジュールにより、区別すればよい。
【0160】
そして、図3において、離席によりキー入力操作が中断している期間(Ta〜Tf)のうち、業務に関連する離席時間については作業時間に含まないように就業時間Tallから減
じておく。すなわち、業務に関連しない離席時間については計算の際に作業時間に含めるように扱う。
【0161】
すなわち、操作状況として離席時間を監視する場合、サーバあるいは該利用者端末10におけるスケジュールプログラムを参照し、会議や出張など予め定められた行き先に対する離席であるか、あるいは、スケジュールに登録のない離席、行き先の不明の離席など、離席の際の行き先をチェックして、会議出張など予め定められた行き先を有する離席については作業効率低下の推定に用いないようにしたり、行き先の不明な離席については作業効率低下の推定に用いるといった手法も可能である。
【0162】
ここで、離席としては、本来は業務を遂行していない時間であることを意味しているため、利用者位置検知部70によって検知される位置、またはスケジュールプログラムに登録されたスケジュールにより、業務に関連する離席と業務に関連しない離席とを区別して、業務に関連する離席を除外することが望ましい。
【0163】
たとえば、スケジュールに会議や打合せが登録されていれば業務に関連する離席、スケジュールに私用外出が登録されていれば業務に関連しない離席と判断できる。
また、利用者の位置としては、移動中位置、停止位置に分けることが可能である。ここで、一定時間、たとえば、30秒以上停止した位置は目的位置(行き先)と判断することができる。
【0164】
ここで、利用者の位置が一定時間以上停止した目的位置であって、目的位置が廊下や非常階段や喫煙室やトイレ等の業務に関連しない場所であれば移動中位置も含めて業務に関連しない離席、目的位置が会議室や上司の机近傍であれば移動中位置も含めて業務に関連する離席、などと区別することができる。
【0165】
なお、廊下や階段での狭い範囲内での循環する移動、喫煙室内での移動、会議室内での移動、トイレ内での移動、上司・同僚の机の周囲での移動は、この実施形態では、停止と同様に目的位置として扱うことが望ましい。
【0166】
また、目的位置が複数ある場合、複数全てが喫煙室やトイレや休憩室であれば移動中位置も含めて業務に関連しない離席と判断し、複数の目的位置が会議室や上司・同僚などの机近傍であれば移動中位置も含めて業務に関連する離席、などと区別することができる。
【0167】
また、利用者の位置が一定時間以上停止した目的位置であって、目的位置が喫煙室や食堂等の業務に関連しない場所では、原則として業務に関連しない離席とされるが、このような場所で実際に会議や打ち合わせがなされた場合には、スケジュール登録もしくは事前の申請または事後の承認などによって、業務に関連する離席として扱うことも可能である。なお、この場合、喫煙室や食堂に居た時間のうちの一部を、業務に関連する離席として扱うことも可能である。
【0168】
また、目的位置が複数ある場合であって、業務に関連する位置と、業務に関連しない位置との両方を含む場合には、移動中位置も含めた全ての離席時間を、目的位置における経過時間に応じて分配すればよい。
【0169】
また、利用者が停止することなく移動して自席に戻った場合、すなわち、目的位置が存在しない場合は、散歩や徘徊などと考えられるため、全ての離席時間を業務に関連しない離席と判断できる。
【0170】
また、利用者が停止することなく移動して自席に戻った場合、すなわち、目的位置が存在しない場合は、散歩や徘徊などと考えられるため、原則として業務に関連しない離席とされるが、このような移動中に打ち合わせがなされた場合には、スケジュール登録もしくは事前の申請または事後の承認などによって、業務に関連する離席として扱うことも可能である。なお、この場合、移動中の時間のうちの一部を、業務に関連する離席として扱うことも可能である。
【0171】
また、目的位置が休憩室や喫煙室などで休憩など業務に関連しない離席であるものの、利用者が移動中に打合せを行うことも可能である。この場合には、移動中の時間をスケジュール登録もしくは事前の申請または事後の承認などによって、業務に関連する離席として扱うことが可能である。
【0172】
また、以上の離席については、利用者位置検知部70で検知される離席と、登録されたスケジュールとが少なくとも一部が同じ時間帯に存在する場合には、虚偽のスケジュール登録を防止するため、相互に照らし合わせるクロスチェックを行うことが望ましい。一致しない場合には、念のため、上司の承認(既に承認がある場合には再承認)がなければ業務に関連しない離席と扱うようにしてもよい。
【0173】
なお、以上の場合における事前申請、事後承認などについては、申請手続や承認手続について予め定めておくことが望ましい。
これにより、会議や打合せなど離席が原因で総キー入力数が通常時より減ったとしても、作業時間も減じられるため、作業効率が低く計算されることはなくなる。
【0174】
すなわち、基準キー入力数は各人の能力が発揮された状態と考えられるため、作業時間における総キー入力数を作業時間(業務に関連する離席時間を減じた作業時間)で除算した結果と、前記基準キー入力数とが近い値であれば、作業効率が良好と判断できる。また、作業時間における総キー入力数を作業時間(業務に関連する離席時間を減じた作業時間)で除算した結果が、前記基準キー入力数より低い値であれば、作業効率が悪いと判断できる。あるいは、作業時間における総キー入力数が、前記基準キー入力数に作業時間を乗じた値より小さい値であれば、作業効率が悪いと判断できる。
【0175】
すなわち、作業時間における総キー入力数を作業時間で除算した結果を、基準キー入力数と比較した結果を、作業効率推定値として出力する。あるいは、作業時間における総キー入力数を、基準キー入力数に作業時間を乗じた値と比較した結果を、作業効率推定値として出力する。
【0176】
また、このように評価することで、利用者のもてる能力を基準キー入力数として把握した上で、作業時間内に有効に各人の能力を活用しているか否か、すなわち、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。また、以上のように作業時間から業務係る離席時間を減じて計算を行うため、業務に関連する離席によって、作業効率が低く見積もられてしまう恐れもなくなる。
【0177】
逆に、私用外出のための離席、喫煙のための離席などが多い場合には、これらの離席時間は作業時間から除外されない状態で作業効率の計算がなされるため、このような業務に関連しない離席をしない者との間で不公平になることはない。
【0178】
また、複数の利用者のそれぞれが異なる仕事をしていたとしても、また、同一人が日によって異なる各種の仕事をした場合でも、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。
【0179】
また、異なる作業をする場合、異なるアプリケーションプログラムを使用する場合、異なるファイルをオープンする場合、それぞれ毎に基準キー入力数を求めて作業効率を推定することで、公平な状態で、作業時間内に有効に各人の能力を活用しているか否か、すなわち、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。
【0180】
なお、以上の動作において、位置から業務に関連しない離席と判断された場合において、離席時の位置毎に、離席回数、離席時間を調べる。そして、離席回数が多い位置、離席時間が多い位置、離席回数と離席時間が多い位置、を作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置として推定することが可能である。
【0181】
これにより、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になり、更に、作業効率低下の原因となり得る業務外離席時の位置を把握することが可能になる。
【0182】
同様にして、以上の動作において、スケジュールの少なくとも一方から業務に関連しない離席と判断された場合において、離席時のスケジュール内容毎に、離席回数、離席時間を調べる。そして、離席回数が多いスケジュールの内容、離席時間が多いスケジュールの内容、離席回数と離席時間が多いスケジュールの内容、を作業効率低下に最も寄与しうる離席時のスケジュールの内容として推定することが可能である。
【0183】
これにより、情報処理装置に対しキーボードを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になり、更に、作業効率低下の原因となり得る業務外離席時の位置を把握することが可能になる。
【0184】
また、キー入力を伴う本来の作業(本来作業あるいは本来業務)とは異なるキー入力を伴わない別の作業(別作業あるいは別業務)を自席において実行するよう利用者5が一時的に命じられた場合、長時間あるいは短時間複数回の電話応対(別作業)を自席にて行った場合、利用者5の席の周囲で簡単な打ち合わせを実行するため離席しない場合など、離席していないが本来とは異なる作業や業務を遂行する場合には、離席していないものの、作業効率の計算上では、業務に関連する離席と同様に扱うことが望ましい。
【0185】
そこで、このような場合における「離席していないが本来とは異なる業務を遂行する状態」を、「業務に関連する離席」と同様に「業務に関連する準離席」などとして扱うことが望ましい。
【0186】
このように、本来であれば「業務に関連する離席」としては扱われない状態であるが、「離席していないが本来とは異なる業務を遂行する状態」が生じた場合には、スケジュール登録もしくは事前の申請または事後の承認などによって、業務に関連する離席に準じて扱うことも可能である。
【0187】
〔1−2〕管理システムの動作例(1):
次に、図4(a)に示すフローチャート(ステップS11〜S16)に従って、第一実施形態の管理システム1の動作の第一例について説明する。
【0188】
まず、利用者(従業員)が出勤したことが出退勤管理部40から検知されると、もしくは、利用者が自分の利用者端末10を起動されると(ステップS11のYESルート)、その利用者端末10における監視手段11によって、各利用者による利用者端末10の上記操作状況の監視が開始される(ステップS12)。このとき、出勤時刻もしくは起動時刻は、出退勤管理部40もしくは利用者端末10から管理サーバ20(管理手段24)に通知され当該利用者に対応付けて記録・保存される。
【0189】
ステップS12での監視手段11による上記操作状況の監視は、出退勤管理部40から当該利用者が退勤したことが検知されるまで、もしくは、当該利用者の利用者端末10がオフ(電源断)されるまで(ステップS13でYES判定となるまで)、継続して行なわれる。このとき、退勤時刻もしくはオフ時刻は、出退勤管理部40もしくは利用者端末10から管理サーバ20(管理手段24)に通知され当該利用者に対応付けて記録・保存される。
【0190】
この後、監視手段11による監視結果は、利用者端末10から推定手段22もしくは12に通知される(ステップS13のYESルートからステップS14)。このとき、図1に示す管理システム1では、利用者端末10から通信手段13,LAN30および通信手段23を介して、管理サーバ20における推定手段22に監視結果が通知される。
【0191】
そして、推定手段22もしくは12において、監視手段11による監視結果に基づき、上記項目〔1−1−1〕〜〔1−1−9〕のいずれかの手法により、各利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率が推定され(ステップS15)、その推定結果が管理手段24に通知され利用者に対応付けられて保存される(ステップS16)。このとき、図1に示す管理システム1では、管理サーバ20内において推定手段22から管理手段24に推定結果が通知される。
【0192】
推定結果を通知された管理手段24においては、一日の業務時間(利用者端末10の起動期間)内について推定手段22もしくは12によって推定された作業効率が、利用者に対応付けて累積保存され、ファイル毎あるいは週単位あるいは月単位あるいは年単位で、利用者の作業効率が評価され、管理される。
【0193】
このように、図4(a)に示す第一例では、一日の業務時間(利用者端末10の起動期間)内の作業効率が推定されて管理手段24に通知される。
なお、この動作例(1)における改良例を、図4(b)のフローチャート(ステップS11〜S16)に示す。ここでは、推定手段22もしくは12において、監視手段11による監視結果に基づき、上記項目〔1−1−10〕の手法により、就業時間から業務係る離席時間を除外した作業時間により、すなわち、業務関連か否かを区別した離席時間を考慮して、各利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率が推定される(図4(b)ステップS15)。
【0194】
これにより、会議や打合せなど離席が原因で総キー入力数が通常時より減ったとしても、作業時間も減じられるため、作業効率が低く計算されることはなくなる。このように評価することで、利用者のもてる能力を基準キー入力数として把握した上で、作業時間内に有効に各人の能力を活用しているか否か、すなわち、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。また、以上のように作業時間から業務係る離席時間を減じて計算を行うため、業務に関連する離席によって、作業効率が低く見積もられてしまう恐れもなくなる。
【0195】
〔1−3〕管理システムの動作例(2):
ついで、図5(a)に示すフローチャート(ステップS21〜S27)に従って、第一実施形態の管理システム1の動作の第二例について説明する。
【0196】
まず、利用者(従業員)が出勤したことが出退勤管理部40から検知されると、もしくは、利用者が自分の利用者端末10を起動されると(ステップS21のYESルート)、その利用者端末10における監視手段11によって、各利用者による利用者端末10の上記操作状況の監視が開始される(ステップS22)。このとき、出勤時刻もしくは起動時刻は、出退勤管理部40もしくは利用者端末10から管理サーバ20(管理手段24)に通知され当該利用者に対応付けて記録・保存される。
【0197】
操作状況の監視開始後、所定時間(例えば1時間)が経過すると、もしくは、上記項目〔1−1−2〕の推定手法を採用する場合には所定情報入力量の入力が行なわれると(文
字入力キーの操作回数が所定値に達すると)、その所定時間内での監視結果、もしくは、所定情報入力量内での監視結果(この場合、バックスペースキー/削除キー操作回数)が、利用者端末10から推定手段22もしくは12に通知される(ステップS23のYESルートからステップS24)。このときも、上記第一例と同様、図1に示す管理システム1では、利用者端末10から通信手段13,LAN30および通信手段23を介して、管理サーバ20における推定手段22に監視結果が通知される。
【0198】
そして、推定手段22もしくは12において、監視手段11による監視結果に基づき、上記項目〔1−1−1〕〜〔1−1−9〕のいずれかの手法により、上記所定時間毎もしくは上記所定情報入力量毎に、各利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率が推定され(ステップS25)、その推定結果が管理手段24に通知され利用者に対応付けられて保存される(ステップS26)。このときも、上記第一例と同様、図1に示す管理システム1では、管理サーバ20内において推定手段22から管理手段24に推定結果が通知される。
【0199】
推定結果を管理手段24で保存した後、もしくは、所定時間未経過/所定情報入力量未到達の場合(ステップS23のNOルート)、当該利用者が退勤したか否か、もしくは、当該利用者の利用者端末10がオフ(電源断)されたか否かを判断し(ステップS27)、退勤/オフした場合(ステップS27のYESルート)、ステップS21に戻る一方、退勤/オフしていない場合(ステップS27のNOルート)、ステップS22に戻る。つまり、出退勤管理部40から当該利用者が退勤したことが検知されるまで、もしくは、当該利用者の利用者端末10がオフ(電源断)されるまで(ステップS27でYES判定となるまで)、ステップS22〜S26の処理が繰り返し実行される。このとき、退勤時刻もしくはオフ時刻は、出退勤管理部40もしくは利用者端末10から管理サーバ20(管理手段24)に通知され当該利用者に対応付けて記録・保存される。
【0200】
推定結果を通知された管理手段24においては、一日の業務時間(利用者端末10の起動期間)内について、所定時間毎もしくは所定情報入力量毎に推定手段22もしくは12によって推定された作業効率が、利用者に対応付けて累積保存され、利用者の作業効率が評価・管理される。
【0201】
このように、図5(a)に示す第二例では、所定時間毎もしくは所定情報入力量毎に作業効率が推定されて管理手段24に通知される。
また、所定時間毎や所定情報入力量毎ではなく、アプリケーションプログラムによってオープンするファイル毎、あるいは、アプリケーションプログラム毎に、以上の作業効率を求めて、利用者を評価し、管理することも可能である。
【0202】
また、作業場所を複数有している利用者の場合には、作業場所毎に、以上の作業効率を求めて、利用者を評価し、管理することも可能である。
また、利用者端末を複数有している利用者の場合には、利用者端末毎に、以上の作業効率を求めて、利用者を評価し、管理することも可能である。
【0203】
なお、この動作例(2)における改良例を、図5(b)のフローチャート(ステップS21〜S27)に示す。ここでは、推定手段22もしくは12において、監視手段11による監視結果に基づき、上記項目〔1−1−10〕の手法により、就業時間から業務係る離席時間を除外した作業時間により、すなわち、業務関連か否かを区別した離席時間を考慮して、各利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率が推定される(図5(b)ステップS25)。
【0204】
これにより、会議や打合せなど離席が原因で総キー入力数が通常時より減ったとしても、作業時間も減じられるため、作業効率が低く計算されることはなくなる。このように評価することで、利用者のもてる能力を基準キー入力数として把握した上で、作業時間内に有効に各人の能力を活用しているか否か、すなわち、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。また、以上のように作業時間から業務係る離席時間を減じて計算を行うため、業務に関連する離席によって、作業効率が低く見積もられてしまう恐れもなくなる。
【0205】
〔1−4〕管理システムの監視手段の動作例(1):
ついで、図6に示すフローチャート(ステップS501〜S507)に従って、第一実施形態における監視手段11の動作の第一例について説明する。
【0206】
つまり、図4のステップS12もしくは図5のステップS22において、操作状況として、キー入力操作そのものを監視する場合〔推定手法として上記項目〔1−1−1〕を採
用した場合〕における、監視手段11による監視動作手順について説明する。
【0207】
監視動作が開始されると、まず、監視手段11の機能として備えられるカウンタ機能〔キーの操作回数を計数するカウンタ機能と、時間カウンタ機能〕を初期化する(ステップS501)。つまり、カウンタ機能による計数値を0に設定する。
【0208】
この後、利用者端末10のキーボードでキー操作が行なわれたか否かを監視し(ステップS502)、キー操作が行なわれると(ステップS502のYESルート)、操作されたキーの操作数を記録し始める(ステップS503)。また、これに対応して、操作の開始時刻から終了時刻までの間の作業時間を記録開始する(ステップ504)。この場合、離席時間や休憩時間は除外する。そして、この作業時間における総キー入力数をカウンタに記録する(ステップ505)。
【0209】
また、この作業の間において、図3(a)に示した部分、すなわち、キー入力操作が安定して実行されている期間における所定時間当たりの基準キー入力数を記録する。キー入力操作が安定して実行される期間が複数存在する場合には、より入力数が多いほうを選択して記録する(ステップ506)。また、図3(b)に示すように、キー入力操作の最大付近と最小付近とを除いた一点鎖線で囲んだ範囲内で平均して、基準キー入力数Vaveを
求めるようにしてもよい。(ステップ506)。
【0210】
そして、以上の作業を、1日の終わりの退勤時刻になるまで、続行する(ステップ507)。休憩時間などで一旦終了する場合には、以上の処理を一旦終了し、休み時間後に再開して、記録を続行する。
【0211】
このようにして監視手段11により計数された結果が監視結果として推定手段22もしくは12に通知され、推定手段22もしくは12では、上記項目〔1−1−1〕で詳述し
たように、キー入力数記録に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間)当たりもしくは所定情報入力量(業務処理単位/所定入力文字数)当たりもしくはファイル毎の、作業時間における総キー入力数を作業時間で除算した結果を、基準キー入力数と比較したうえで、作業効率推定値として出力する。
【0212】
このように作業効率推定値を算出することで、利用者のもてる能力を基準キー入力数として把握した上で、作業時間内に有効に活用しているか否か、すなわち、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。
【0213】
また、複数の利用者のそれぞれが異なる仕事をしていたとしても、また、同一人が日によって異なる各種の仕事をした場合でも、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。
【0214】
〔1−5〕管理システムの監視手段の動作例(2):
ついで、図7(a)に示すフローチャート(ステップS31〜S36)に従って、第一実施形態における監視手段11の動作の第二例(バックスペースキー/削除キー操作回数監視動作)について説明する。つまり、図4のステップS12もしくは図5のステップS22において、操作状況としてバックスペースキーおよび削除キーの操作回数を監視する場合〔推定手法として上記項目〔1−1−2〕を採用した場合〕における、監視手段11
による監視動作手順について説明する。
【0215】
監視動作が開始されると、まず、監視手段11の機能として備えられるカウンタ機能〔バックスペースキーおよび削除キーの操作回数を計数するカウンタ機能と文字入力キー(文字変換キーを含んでもよい)の操作回数を計数するカウンタ機能〕を初期化する(ステ
ップS31)。つまり、カウンタ機能による計数値を0に設定する。
【0216】
この後、利用者端末10のキーボードでキー操作が行なわれたか否かを監視し(ステップS32)、キー操作が行なわれると(ステップS32のYESルート)、操作されたキーが文字入力キー(英数字や記号を入力するためのキー)や文字変換キーであるか否かを判定する(ステップS33)。
【0217】
操作されたキーが文字入力キーもしくは文字変換キーであれば(ステップS33のYESルート)、上記カウンタ機能による、文字入力キー操作回数の計数値を1だけカウントアップしてから(ステップS34)、ステップS32に戻る。
【0218】
一方、操作されたキーが文字入力キーでなければ(ステップS33のNOルート)、その操作キーがバックスペースキーもしくは削除キーであるかを判定する(ステップS35)。操作されたキーがバックスペースキーでなければ(ステップS35のNOルート)、ステップS32に戻る。また、操作されたキーがバックスペースキーもしくは削除キーであれば(ステップS35のYESルート)、上記カウンタ機能による、バックスペースキー/削除キー操作回数の計数値を1だけカウントアップしてから(ステップS35)、ステップS32に戻る。
【0219】
このようにして監視手段11により計数された文字入力キー操作回数およびバックスペースキー/削除キー操作回数が、監視結果として推定手段22もしくは12に通知され、推定手段22もしくは12では、上記項目〔1−1−2〕で詳述したように、バックスペ
ースキーの操作回数に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間)当たりもしくは所定情報入力量(業務処理単位/所定入力文字数)当たりもしくはファイル毎のバックスペースキー/削除キー操作頻度が算出され、そのバックスペースキー/削除キー操作頻度が高いほど作業効率を低く推定する。
【0220】
また、ファイル毎、アプリケーションプログラム毎に作業効率を推定した場合には、この個々の作業効率から、1日あるいは所定日数の作業効率を求めてもよい。
〔1−6〕管理システムの監視手段の動作例(3):
ついで、図7(b)に示すフローチャート(ステップS41〜S48)に従って、第一実施形態における監視手段11の動作の第三例(削除文字数監視動作)について説明する。つまり、図4のステップS12もしくは図5のステップS22において、操作状況として、文字入力後(文字入力キー操作直後および文字変換キー操作後)に削除された文字数を監視する場合〔推定手法として上記項目〔1−1−3〕を採用した場合〕における、監
視手段11による監視動作手順について説明する。
【0221】
監視動作が開始されると、まず、監視手段11の機能として備えられるカウンタ機能(入力された文字数を計数するカウンタ機能と削除された文字数を計数するカウンタ機能)を初期化する(ステップS41)。つまり、カウンタ機能による計数値を0に設定する。
【0222】
この後、利用者端末10で何らかの操作が行なわれたか否かを監視し(ステップS42)、何らかの操作が行なわれると(ステップS42のYESルート)、その操作が文字入力キーおよび文字変換キーの操作であるか否かを判定する(ステップS43)。
【0223】
文字入力キーおよび文字変換キーの操作が行なわれた場合(ステップS43のYESルート)、文字入力操作が行なわれたものと判断し、今回の操作で入力された文字の数を得てから(ステップS44)、上記カウンタ機能による、入力文字数の計数値を、今回の入力文字数分だけカウントアップしてから(ステップS45)、ステップS42に戻る。
【0224】
一方、利用者端末10で行なわれた操作が、文字入力キーおよび文字変換キーの操作でなければ(ステップS43のNOルート)、その操作が入力済みの文字を削除する操作(文字削除操作;例えば、バックスペースキーの操作,削除キーの操作など)であるか否かを判定する(ステップS46)。操作が文字削除操作でなければ(ステップS46のNOルート)、ステップS42に戻る。また、操作が文字削除操作であれば(ステップS46のYESルート)、今回の操作で削除された文字の数を得てから(ステップS47)、上記カウンタ機能による、削除文字数の計数値を、今回の削除文字数分だけカウントアップしてから(ステップS48)、ステップS42に戻る。
【0225】
このようにして監視手段11により計数された入力文字数および削除文字数が、監視結果として推定手段22もしくは12に通知され、推定手段22もしくは12では、上記項目〔1−1−3〕で詳述したように、削除文字数に基づいて、所定時間(単位時間/勤務
時間)当たりもしくは所定情報入力量(業務処理単位/所定入力文字数)当たりもしくはファイル毎の文字削除頻度が算出され、その文字削除頻度が高いほど作業効率を低く推定する。
【0226】
〔1−7〕管理システムの監視手段の動作例(4):
ついで、図8に示すフローチャート(ステップS51〜S55)に従って、第一実施形態における監視手段11の動作の第四例(送受信メール数監視動作)について説明する。つまり、図4のステップS12もしくは図5のステップS22において、操作状況として各利用者端末10における送受信メール数を監視する場合〔推定手法として上記項目〔1−1−6〕を採用した場合〕における、監視手段11による監視動作手順について説明す
る。
【0227】
監視動作が開始されると、まず、監視手段11の機能として備えられるカウンタ機能を初期化する(ステップS51)。つまり、カウンタ機能による計数値を0に設定する。
この後、利用者端末10におけるメーラを監視し、社外宛のメール送信が行なわれたか否か、および、社外からのメール受信が行なわれたか否かを判定し(ステップS52,S54)、メール送信が行なわれた場合(ステップS52のYESルート)、上記カウンタ機能による、送信メール数の計数値を1だけカウントアップしてから(ステップS53)、ステップS52に戻る。
【0228】
一方、社外からのメール受信が行なわれた場合(ステップS52のNOルートからステップS54のYESルート)、上記カウンタ機能による、受信メール数の計数値を1だけカウントアップしてから(ステップS55)、ステップS52に戻る。
【0229】
このようにして監視手段11により計数された送信メール数および受信メール数が、監視結果として推定手段22もしくは12に通知され、推定手段22もしくは12では、上記項目〔1−1−6〕で詳述したように、送受信メール数(送信メール数と受信メール数
との合計値)と、予め登録されている当該利用者の職務内容とに基づいて、利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率を推定する。
【0230】
〔1−8〕管理システムの監視手段の動作例(5):
ついで、図9に示すフローチャート(ステップS61〜S68)に従って、第一実施形態における監視手段11の動作の第五例(離席時間監視動作)について説明する。つまり、図4のステップS12もしくは図5のステップS22において、操作状況として利用者の離席時間を監視する場合〔推定手法として上記項目〔1−1−7〕を採用した場合〕に
おける、監視手段11による監視動作手順について説明する。
【0231】
監視動作が開始されると、まず、監視手段11の機能として備えられるタイマ機能を初
期化する(ステップS61)。つまり、タイマ機能による計時時間を0に設定する。また、監視動作の開始時刻(出勤時刻もしくは利用者端末10の起動時刻)を記録する(ステップS62)。
【0232】
この場合、上述したように、例えば利用者端末10に付設されたICカードリーダに利用者の認証用ICカードがセットされているか否かによって利用者が利用者端末10を操作可能な位置から操作不可能な位置へ離席している否かを判断する(ステップS63)。
【0233】
ICカードリーダに利用者の認証用ICカードがセットされておらず、利用者が離席状態であると判断された場合(ステップS63のYESルート)、上記タイマ機能による計時を開始し(ステップS64)、上記タイマ機能による計時時間を計時単位時間(所定制御周期)だけ進める(ステップS65)。そして、所定制御周期経過後に、再度、利用者が離席状態であるか否かを判断し(ステップS66)、離席状態が継続されている間は、上記タイマ機能による計時を継続して行なう(ステップS66のYESルートからステップS55)。
【0234】
タイマ機能による計時を開始してから、利用者が戻ってきて利用者端末10に付設されたICカードリーダに利用者の認証用ICカードをセットすると、ステップS66で利用者は離席状態ではないと判断され(NOルート)、上記タイマ機能による計時時間を停止してから(ステップS67)、離席時の行き先と離席時間とを記録し(ステップS67)、ステップS63に戻る。
【0235】
このようにして監視手段11により計時された計時時間つまり離席時間が、ステップS62で記録された時刻とともに、監視結果として推定手段22もしくは12に通知され、推定手段22もしくは12では、上記項目〔1−1−7〕で詳述したように、離席時間に
基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間)当たりの離席率を算出し、その離席率が高いほど作業効率を低く推定する。
【0236】
このように、本発明の第一実施形態としての管理システム1によれば、監視手段11により利用者による利用者端末10の操作状況が監視され、その操作状況に基づいて、利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率が推定されるので、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置を操作することにより業務を遂行する職種の作業効率が正確に推定されるようになり、管理者等は、そのような職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を把握して、各従業員の評価・管理を正確かつ定量的に行なうことが可能になる。また、管理者等は、上述のような職種の作業効率を定量的に把握できるので、作業効率の統計をとって利用者(従業員)の作業状況の傾向を把握したり利用者(従業員)の職務適正を判断する際の参考として定量的作業効率を用いたりすることができる。
【0237】
特に、情報処理装置(利用者端末10)に対しキーボード等の操作手段10Cを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種において、上述のごとく、監視手段11により、キーボード操作による情報入力状況(操作状況)として、基準キー入力数記録と比較した状態における1日のキー入力操作の効率や、バックスペースキー/削除キーの操作を監視し、推定手段22,12が、その監視結果に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間)当たりもしくは所定情報入力量(業務処理単位/所定入力文字数/所定キー操作回数)当たりもしくはファイル毎のバックスペースキー/削除キー操作頻度を算出し、その操作頻度に基づいて作業効率を推定することで、管理者等は、情報処理装置(利用者端末10)に対しキーボード等の操作手段10Cを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0238】
同様に、監視手段11により、キーボード操作による情報入力状況(操作状況)として、文字入力後に削除された文字数を監視し、推定手段22,12が、その監視結果に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間)当たりもしくは所定情報入力量(業務処理単位/所定入力文字数/所定キー操作回数)当たりもしくはファイル毎の文字削除頻度を算出し、その文字削除頻度に基づいて作業効率を推定することで、管理者等は、情報処理装置に対しキーボード等の操作手段10Cを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0239】
さらに、バックスペースキー/削除キー操作頻度や文字削除頻度が少ない場合であっても、成果物(例えばプログラム,ビジネス文書,各種データの入力結果など)にスペルミスやタイプミスが多い場合には、作業効率(生産性)が高いとは言えない。そこで、利用者のキーボード操作による情報入力結果として得られた成果物である文書についての校正を行ない、その校正結果も、利用者による情報処理装置(利用者端末10)の操作状況の監視結果として、作業効率の推定に加味することで、管理者等は、情報処理装置(利用者端末10)に対しキーボード等の操作手段10Cを操作して情報入力を行なうことにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握し、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。
【0240】
この場合、校正結果を利用者本人(あるいは管理者)に通知し、利用者本人(あるいは管理者)が校正結果を参照しながら行なった修正操作時に、上述のごとくバックスペースキーおよび/または削除キーの操作頻度や文字削除頻度を算出して当該利用者本人の作業効率を推定することで、タイプミスやスペルミスを確実に把握させ修正させることができるとともに、作業効率の目安(推定値)をより正確に推定することが可能になる。
【0241】
また、情報処理装置(利用者端末10)を操作することにより業務を遂行する職種においては、その情報処理装置(利用者端末10)での送受信メール数や社外サイトへのアクセス時間(インターネット掲示板への書込み回数や書込みデータ量,社外サイトへのアップロードの回数やデータ量など)や文書(成果物)の作成速度/作成時間を、その業務に伴う成果物を得るための作業についての作業効率に関与するパラメータとして捉えることができるので、上述のごとく、監視手段11により、送受信メール数や社外サイトへのアクセス時間や作成速度/作成時間等を監視し、推定手段22,12が、職務内容と送受信メール数やアクセス時間や作成速度/作成時間等とに基づいて作業効率を推定することにより、管理者等は、情報処理装置(利用者端末10)を操作することにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率を正確の目安(推定値)に把握して、各従業員の評価・管理を正確に行なうことが可能になる。
【0242】
さらに、情報処理装置(利用者端末10)を操作することにより業務を遂行する職種においては、少なくとも利用者がその情報処理装置(利用者端末10)の設置場所(デスク)に在席していなければ、利用者は業務を遂行していないことになるので、上述のごとく、監視手段11により、利用者が情報処理装置(利用者端末10)を操作可能な位置から操作不可能な位置へ離席している離席時間を監視し、推定手段22,12が、その離席時間に基づいて、所定時間(単位時間/勤務時間/業務時間)当たりの離席率を算出し、その離席率が高いほど作業効率を低く推定することにより、管理者等は、情報処理装置(利用者端末10)を操作することにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)を正確に把握して、各従業員の評価・管理を正確に行なうことが可能になる。
【0243】
また、上記項目〔1−1−9〕、あるいは上記項目〔1−1−10〕で説明したように、
2種類以上の操作状況を監視し、これらの操作状況の監視結果を組み合わせて作業効率を
推定することで、管理者等は、情報処理装置(利用者端末10)を操作することにより業務を遂行する職種の従業員(利用者)の作業効率の目安(推定値)をより正確に且つ総合的に把握して、各従業員の評価・管理をより正確に且つ総合的に行なうことが可能になる。
【0244】
また、推定手段12を各利用者端末10に備えることにより、管理サーバ20側で各利用者端末10における作業効率の推定処理を行なう必要が無くなり、管理サーバ20の負荷を削減することができる。
【0245】
〔2〕本発明の第二実施形態:
〔2−1〕本発明の第二実施形態の構成:
図10は本発明の第二実施形態としての管理システム(作業効率推定装置)の構成を示すブロック図で、この図10に示すように、第二実施形態の管理システム1’も、図1に示す管理システム1とほぼ同様に構成されているが、この第二実施形態の管理システム1’では、管理システム1の構成に加え、利用者端末10を用いた作業中の利用者の体調に係る生体データ値を検出する検出手段50がさらに備えられ、管理手段24が、推定手段22によって推定された作業効率と検出手段50によって検出された生体データ値とに基づいて、利用者を管理するように構成されている。
【0246】
ここで、検出手段50は、利用者(従業員)によって所持されるものであって、生体センサ(図示略)と、この生体センサによる検出結果を管理サーバ20の管理手段24に通知するための機能とを併せもっている。検出結果の通知は、検出手段50から、利用者端末10(通信手段13),LAN30および通信手段23を経由して行なってもよいし、検出手段50から管理サーバ20に直接行なってもよい。
【0247】
検出手段50における上記生体センサは、利用者の身体の一部(例えば腕)に装着されて、利用者の生体データ値として、体温,血圧,心拍数,呼吸数,脈波,心電,血中酸素飽和濃度,血中酸素濃度,筋組織酸素濃度のうちの少なくとも一つを所定周期で検出するものであるが、本実施形態では体温,血圧,心拍数,呼吸数を検出するものとする。このように所定周期で検出された結果は、検出される都度、管理サーバ20(管理手段24)に通知してもよいし、蓄積しておいて後でまとめて管理サーバ20(管理手段24)に通知してもよい。
【0248】
また、管理サーバ20における管理手段24では、利用者毎に、その利用者の体調が正常な状態である時の平均的な生体データ値(体温,血圧,心拍数,呼吸数)が予め登録・保存されており、管理手段24は、勤務中の利用者の生体データ値(体温,血圧,心拍数,呼吸数)と当該利用者の正常時の平均的生体データ値とを比較し、その差異が大きい場合に利用者の体調が不良であると判断する。
【0249】
そして、管理手段24は、利用者が体調が不良であると判断した場合にその旨を当該利用者に通知するほか、推定手段22,12によって得られた作業効率の推定結果から利用者の作業効率が低いと判断された場合に、検出手段50からの生体データ値を参照し、その生体データ値に基づいて利用者の体調が悪い状況であることが認識されれば、作業効率が低い原因は体調不良であると判断する。
【0250】
なお、利用者(従業員)によって所持される検出手段50に、第一実施形態で上述したごとく当該利用者の位置(離席しているか否か)を把握するためのGPS機能や無線タグ(RFID)を備えてもよい。
【0251】
なお、図11は本発明の第二実施形態としての管理システム(作業効率推定装置)の変
形例の構成を示すブロック図である。この図11に示す管理システム1A′は、図10に示す管理システム1’とほぼ同様に構成されているが、図10に示す管理システム1’では推定手段22が管理サーバ20に備えられているのに対し、図11に示す管理システム1A′では、推定手段22としての機能が、推定手段12として各利用者端末10に備えられ、管理サーバ20において省略されている。
【0252】
〔2−2〕本発明の第二実施形態の動作(1):
次に、図12に示すフローチャート(ステップS71〜S78)に従って、第二実施形態の管理システム1’もしくは1A′の動作の第一例について説明する。
【0253】
まず、利用者(従業員)が出勤したことが出退勤管理部40から検知されると、もしくは、利用者が自分の利用者端末10を起動されると(ステップS71のYESルート)、その利用者端末10における監視手段11によって、各利用者による利用者端末10の上記操作状況の監視が開始される(ステップS72)。このとき、出勤時刻もしくは起動時刻は、出退勤管理部40もしくは利用者端末10から管理サーバ20(管理手段24)に通知され当該利用者に対応付けて記録・保存される。
【0254】
また、検出手段50による、利用者の生体データ値の検出も開始され(ステップS73)、その検出結果は、検出される都度、管理サーバ20の管理手段24に通知され当該利用者に対応付けて記録・保存される(ステップS74)。なお、ここでは、検出手段50による検出動作を、図12に示すフローに組み込んでいるが、操作状況の監視動作や作業効率の推定動作のフローとは別の、独立したフローで生体データ値の検出および通知を行なうようにしてもよい。
【0255】
ステップS72での監視手段11による上記操作状況の監視や、検出手段50による検出・通知動作は、出退勤管理部40から当該利用者が退勤したことが検知されるまで、もしくは、当該利用者の利用者端末10がオフ(電源断)されるまで(ステップS75でYES判定となるまで)、継続して行なわれる。このとき、退勤時刻もしくはオフ時刻は、出退勤管理部40もしくは利用者端末10から管理サーバ20(管理手段24)に通知され当該利用者に対応付けて記録・保存される。
【0256】
この後、監視手段11による監視結果は、利用者端末10から推定手段22もしくは12に通知される(ステップS75のYESルートからステップS76)。このとき、図10に示す管理システム1’では、利用者端末10から通信手段13,LAN30および通信手段23を介して、管理サーバ20における推定手段22に監視結果が通知される一方、図11に示す管理システム1A′では、利用者端末10内において監視手段11から推定手段12に監視結果が通知される。
【0257】
そして、推定手段22もしくは12において、監視手段11による監視結果に基づき、上記項目〔1−1−1〕〜〔1−1−9〕のいずれかの手法により、各利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率が推定され(ステップS77)、その推定結果が管理手段24に通知され利用者に対応付けられて保存される(ステップS78)。このとき、図10に示す管理システム1’では、管理サーバ20内において推定手段22から管理手段24に推定結果が通知される一方、図11に示す管理システム1A′では、利用者端末10から通信手段13,LAN30および通信手段23を介して、管理サーバ20における管理手段24に推定結果が通知される。
【0258】
推定結果および生体データ値検出結果を通知された管理手段24においては、一日の業務時間(利用者端末10の起動期間)内について推定手段22もしくは12によって推定された作業効率が、利用者に対応付けて累積保存され、生体データ値に基づいて利用者の
体調を考慮しながら、週単位あるいは月単位あるいは年単位で、利用者の作業効率が評価・管理される。
【0259】
このように、図12に示す第一例では、一日の業務時間(利用者端末10の起動期間)内の作業効率が推定されて管理手段24に通知される。
〔2−3〕本発明の第二実施形態の動作(2):
ついで、図13に示すフローチャート(ステップS81〜S89)に従って、第二実施形態の管理システム1’もしくは1A′の動作の第二例について説明する。
【0260】
まず、利用者(従業員)が出勤したことが出退勤管理部40から検知されると、もしくは、利用者が自分の利用者端末10を起動されると(ステップS81のYESルート)、その利用者端末10における監視手段11によって、各利用者による利用者端末10の上記操作状況の監視が開始される(ステップS82)。このとき、出勤時刻もしくは起動時刻は、出退勤管理部40もしくは利用者端末10から管理サーバ20(管理手段24)に通知され当該利用者に対応付けて記録・保存される。
【0261】
また、検出手段50による、利用者の生体データ値の検出も開始され(ステップS83)、その検出結果は、検出される都度、管理サーバ20の管理手段24に通知され当該利用者に対応付けて記録・保存される(ステップS84)。なお、ここでは、検出手段50による検出動作を、図13に示すフローに組み込んでいるが、操作状況の監視動作や作業効率の推定動作のフローとは別の、独立したフローで生体データ値の検出および通知を行なうようにしてもよい。
【0262】
操作状況の監視開始後、所定時間(例えば1時間)が経過すると、もしくは、上記項目〔1−1−2〕の推定手法を採用する場合には所定情報入力量の入力が行なわれると(文
字入力キーの操作回数が所定値に達すると)、その所定時間内での監視結果、もしくは、所定情報入力量内での監視結果(この場合、バックスペースキー操作回数)が、利用者端末10から推定手段22もしくは12に通知される(ステップS85のYESルートからステップS76)。このときも、上記第一例と同様、図10に示す管理システム1’では、利用者端末10から通信手段13,LAN30および通信手段23を介して、管理サーバ20における推定手段22に監視結果が通知される一方、図11に示す管理システム1A′では、利用者端末10内において監視手段11から推定手段12に監視結果が通知される。
【0263】
そして、推定手段22もしくは12において、監視手段11による監視結果に基づき、上記項目〔1−1−1〕〜〔1−1−10〕のいずれかの手法により、上記所定時間毎もし
くは上記所定情報入力量毎に、各利用者による利用者端末10を用いた作業についての作業効率が推定され(ステップS87)、その推定結果が管理手段24に通知され利用者に対応付けられて保存される(ステップS88)。このときも、上記第一例と同様、図10に示す管理システム1’では、管理サーバ20内において推定手段22から管理手段24に推定結果が通知される一方、図11に示す管理システム1A′では、利用者端末10から通信手段13,LAN30および通信手段23を介して、管理サーバ20における管理手段24に推定結果が通知される。
【0264】
推定結果を管理手段24で保存した後、もしくは、所定時間未経過/所定情報入力量未到達の場合(ステップS85のNOルート)、当該利用者が退勤したか否か、もしくは、当該利用者の利用者端末10がオフ(電源断)されたか否かを判断し(ステップS89)、退勤/オフした場合(ステップS79のYESルート)、ステップS71に戻る一方、退勤/オフしていない場合(ステップS89のNOルート)、ステップS82に戻る。つまり、出退勤管理部40から当該利用者が退勤したことが検知されるまで、もしくは、当
該利用者の利用者端末10がオフ(電源断)されるまで(ステップS89でYES判定となるまで)、ステップS82〜S88の処理が繰り返し実行される。このとき、退勤時刻もしくはオフ時刻は、出退勤管理部40もしくは利用者端末10から管理サーバ20(管理手段24)に通知され当該利用者に対応付けて記録・保存される。
【0265】
推定結果を通知された管理手段24においては、一日の業務時間(利用者端末10の起動期間)内について、所定時間毎もしくは所定情報入力量毎に推定手段22もしくは12によって推定された作業効率が、利用者に対応付けて累積保存され、生体データ値に基づいて利用者の体調を考慮しながら、利用者の作業効率が評価・管理される。
【0266】
このように、図13に示す第二例では、所定時間毎もしくは所定情報入力量毎に作業効率が推定されて管理手段24に通知される。
このように、本発明の第二実施形態としての管理システム1’,1A′によれば、上述した第一実施形態の管理システム1と同様の作用効果が得られるほか、管理者等は、例えば、作業効率が低い場合に生体データ値を参照し、その生体データ値に基づいて利用者の体調が悪い状況であることが認識されれば、作業効率が低い原因は体調不良であると判断することが可能で、各従業員の評価・管理をより正確に行なうことが可能になる。また、体調不良の場合に利用者に通知して休ませる等の指示を行なうことで、各従業員について安全に且つ効率の良く業務をこなさせることができる。
【0267】
また、以上の〔1−1−1〕のように作業効率推定値を算出し、これと生体データ値と
を併用するすることで、本人の体調を加味した状態で、利用者のもてる能力を基準キー入力数として把握した上で、作業時間内に有効に活用しているか否か、すなわち、仕事の手抜きが発生していない(作業効率が低下していない)かを正確に評価して管理することが可能になる。
【0268】
すなわち、能力の異なる作業者毎に、各人の基準キー入力数を参照しているために、その人なりの作業効率の違いが、体調によるものか否か、区別つきやすくなる。すなわち、複数の利用者のそれぞれが異なる仕事をしていたとしても、また、同一人が日によって異なる各種の仕事をした場合でも、仕事の手抜きが発生していないか、体調悪化が発生していないか、を正確に識別しつつ評価して管理することが可能になる。
【0269】
〔3〕本発明の第三実施形態:
〔3−1〕本発明の第三実施形態の構成:
図14は本発明の第三実施形態としての管理システム(作業効率推定装置)の動作を示すフローチャートである。この場合、この図10に示した第二実施形態の管理システム1’を用いることが出来る。
【0270】
すなわち、利用者端末10を用いた作業中の利用者の体調に係る生体データ値を検出する検出手段50がさらに備えられ、管理手段24が、推定手段22によって推定された作業効率と検出手段50によって検出された生体データ値とに基づいて、作業効率低下原因を推定したうえで、利用者を管理するように構成されている。
【0271】
〔3−2〕本発明の第三実施形態の動作:
まず、管理手段24は、推定手段22から作業効率推定結果を受信する(図14中のステップS131)。
【0272】
そして、管理手段24は、利用者端末10から通信手段13,LAN30および通信手段23を介して、削除文字数、送受信メール数、ウェブ閲覧時間、離席時間、離席時の行き先が通知される(図14中のステップS132)。
【0273】
さらに、管理手段24は、検出手段50から通信手段13,LAN30および通信手段23、または管理サーバ20などを介して、生体データ値が通知される(図14中のステップS133)。または、管理サーバ20内で各利用者の体調判断がされた結果が管理手段24に通知されてもよい。
【0274】
ここで、管理手段24は、推定手段22で推定された作業効率が低い場合には、上述した、削除文字数、削除文字数、送受信メール数、ウェブ閲覧時間、離席時間、離席時行き先のいずれの影響が大きいか、その原因となりうる要素を推定する(図14中のステップS134)。
【0275】
たとえば、行き先不明の離席が多い場合には、職務怠慢と推定することが可能であり、会議による離席が多い場合には、職務上やむを得ない作業効率低下と推定することができる。また、ウェブ閲覧時間や送受信メール数が多い場合も、職務内容によっては、職務怠慢と推定することができる。
【0276】
また、削除文字数が多く、かつ、体調不良が検出されている場合には、体調不良が根本原因であると推定できる。また、特に原因となる要素が見つからないものの、体調不良が検出されている場合には、体調不良による作業効率の低下と推定できる。
【0277】
また、体調不良が検出されないものの、削除文字が多い、あるいは、特に原因となる要素なく作業効率が低い、などの場合には、集中力欠如など勤務態度に問題があると推定できる。
【0278】
以上のようにして、作業効率推定結果と、効率が低い場合には推定される原因とが管理情報として管理手段24によって生成される(図14中のステップS135)。なお、作業効率が低くない場合には、以上の原因推定を行う必要はない。
【0279】
ただし、作業効率は低くないものの、いずれかの項目を改善することで、更に作業効率が向上すると予想される場合には、作業効率が低いか否かにかかわらず、改善必要な要素を推定してもよい。
【0280】
そして、管理手段24は、この管理情報を利用して、各利用者を評価したり、改善必要項目を定めて各利用者に通知することで、管理を行う(図14中のステップS136)。
この場合の管理として、評価結果や改善必要項目を直接利用者に通知するようにしてもよいし、各利用者の上司に通知するようにしてもよい。
【0281】
この実施形態のように、作業効率を推定すると共に、その効率が低下している場合には原因をも推定することで、作業効率を改善することが期待できる。
なお、この第三の実施形態では、第二の実施形態の管理システムをベースにして原因の推定を伴った管理を行う具体例を示したが、第一の実施形態の管理システムをベースにして、生体データを用いない状態で作業効率低下原因を推定することも可能である。
【0282】
〔4〕その他の実施形態:
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0283】
また、上述した監視手段11,推定手段12,22および管理手段24としての機能(各手段の全部もしくは一部の機能)は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が所定のアプリケーションプログラム(管理プログラム/作業効率推定プログラ
ム)を実行することによって実現される。
【0284】
そのプログラムは、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RWなど),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD−RW,DVD+R,DVD+RWなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体から管理プログラム/作業効率推定プログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。また、そのプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0285】
ここで、コンピュータとは、ハードウエアとOS(オペレーティングシステム)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウエアを意味している。また、OSが不要でアプリケーションプログラム単独でハードウェアを動作させるような場合には、そのハードウェア自体がコンピュータに相当する。ハードウエアは、少なくとも、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたプログラムを読み取るための手段とを備えている。上記管理プログラム/作業効率推定プログラムとしてのアプリケーションプログラムは、上述のようなコンピュータに、監視手段11,推定手段12,22および管理手段24としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
【0286】
さらに、本実施形態における記録媒体としては、上述したフレキシブルディスク,CD,DVD,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスクのほか、ICカード,ROMカートリッジ,磁気テープ,パンチカード,コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ),外部記憶装置等や、バーコードなどの符号が印刷された印刷物等の、コンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することもできる。
【0287】
〔5〕付記:
以下の各付記に記載された管理システム、管理サーバ、管理プログラムも本実施形態の一態様である。
〔付記A1〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段と、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置と予め定められた手続(申請手続や承認手続)とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理システム。
〔付記A2〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段と、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により
得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールの少なくとも一方と予め定められた手続(申請手続や承認手続)とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理システム。
〔付記A3〕
前記推定手段は、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置により業務に関連しない離席と判断された場合において、該離席のうちで、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置を抽出する、
ことを特徴とする付記A1または付記A2記載の管理システム。
〔付記A4〕
前記推定手段は、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールにより業務に関連しない離席と判断された場合において、該離席のうちで、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置またはスケジュールを抽出する、
ことを特徴とする付記A2記載の管理システム。
〔付記A5〕
前記推定手段は、該監視手段による監視結果に基づいて、処理部が所定のプログラムを実行し、単位時間あたりのキー入力数の変化が一定の時間にわたって他より小さい安定期間に検出された所定時間当たりのキー入力数、在席時に検出された所定時間当たりのキー入力数、もしくは、予め利用者毎に定められた値、のいずれかを基準キー入力数として採用する、
ことを特徴とする付記A1〜付記A4のいずれか一項に記載の管理システム。
〔付記A6〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理サーバであって、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により前記情報処理装置で得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者の位置を検知する手段あるいは前記利用者を認証する手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置と予め定められた手続(申請手続や承認手続)とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理サーバ。
〔付記A7〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理サーバであって、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により前記情報処理装置で得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処
理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者の位置を検知する手段あるいは前記利用者を認証する手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールの少なくとも一方と予め定められた手続(申請手続や承認手続)とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理サーバ。
〔付記A8〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムとして、前記情報処理装置のコンピュータと管理サーバのコンピュータとの少なくとも一方を機能させる管理プログラムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段、
前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段、
前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段、
前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置と予め定められた手続(申請手続や承認手続)とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とする管理プログラム。
〔付記A9〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムとして、前記情報処理装置のコンピュータと管理サーバのコンピュータとの少なくとも一方を機能させる管理プログラムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段、
前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段、
前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段、
前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールの少なくとも一方と予め定められた手続(申請手続や承認手続)とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とする管理プログラム。
〔付記B1〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段と、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、
就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理システム。
〔付記B2〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段と、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールの少なくとも一方から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理システム。
〔付記B3〕
前記推定手段は、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置により業務に関連しない離席と判断された場合において、該離席のうちで、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置を抽出する、
ことを特徴とする付記B1または付記B2記載の管理システム。
〔付記B4〕
前記推定手段は、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールにより業務に関連しない離席と判断された場合において、該離席のうちで、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置またはスケジュールを抽出する、
ことを特徴とする付記B2記載の管理システム。
〔付記B5〕
前記推定手段は、該監視手段による監視結果に基づいて、処理部が所定のプログラムを実行し、単位時間あたりのキー入力数の変化が一定の時間にわたって他より小さい安定期
間に検出された所定時間当たりのキー入力数、在席時に検出された所定時間当たりのキー入力数、もしくは、予め利用者毎に定められた値、のいずれかを基準キー入力数として採用する、
ことを特徴とする付記B1〜付記B4のいずれか一項に記載の管理システム。
〔付記B6〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理サーバであって、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により前記情報処理装置で得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者の位置を検知する手段あるいは前記利用者を認証する手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理サーバ。
〔付記B7〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理サーバであって、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により前記情報処理装置で得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者の位置を検知する手段あるいは前記利用者を認証する手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールの少なくとも一方から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理サーバ。
〔付記B8〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムとして、前記情報処理装置のコンピュータと管理サーバのコンピュータとの少なくとも一方を機能させる管理プログラムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段、
前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段、
前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監
視手段、
予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段、
前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とする管理プログラム。
〔付記B9〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムとして、前記情報処理装置のコンピュータと管理サーバのコンピュータとの少なくとも一方を機能させる管理プログラムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段、
前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段、
前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段、
予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段、
前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールの少なくとも一方から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とする管理プログラム。
〔付記C1〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段と、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置と予め定められた手続とから業務に関連する離席か否かを判断し、
就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理システム。
〔付記C2〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段と、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールの少なくとも一方と予め定められた手続とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理システム。
〔付記C3〕
前記推定手段は、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置により業務に関連しない離席と判断された場合において、該離席のうちで、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置を抽出する、
ことを特徴とする付記C1または付記C2記載の管理システム。
〔付記C4〕
前記推定手段は、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールにより業務に関連しない離席と判断された場合において、該離席のうちで、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置またはスケジュールを抽出する、
ことを特徴とする付記C2記載の管理システム。
〔付記C5〕
前記推定手段は、該監視手段による監視結果に基づいて、処理部が所定のプログラムを実行し、単位時間あたりのキー入力数の変化が一定の時間にわたって他より小さい安定期間に検出された所定時間当たりのキー入力数、在席時に検出された所定時間当たりのキー入力数、もしくは、予め利用者毎に定められた値、のいずれかを基準キー入力数として採用する、
ことを特徴とする付記C1〜付記C4のいずれか一項に記載の管理システム。
〔付記C6〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理サーバであって、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により前記情報処理装置で得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者の位置を検知する手段あるいは前記利用者を認証する手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置と予め定められた手続とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時
間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理サーバ。
〔付記C7〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理サーバであって、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により前記情報処理装置で得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者の位置を検知する手段あるいは前記利用者を認証する手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールの少なくとも一方と予め定められた手続とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理サーバ。
〔付記C8〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムとして、前記情報処理装置のコンピュータと管理サーバのコンピュータとの少なくとも一方を機能させる管理プログラムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段、
前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段、
前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段、
予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段、
前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置と予め定められた手続とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とする管理プログラム。
〔付記C9〕
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムとして、前記情報処理装置のコンピュータと管理サーバのコンピュータとの少なくとも一方を機能させる管理プログラムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段、
前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段、
前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段の
いずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段、
予め定められた手続(申請手続や承認手続やスケジュール登録手続)により在席時の別作業に関連する時間(在席時別作業時間)を計測する在席監視手段、
前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールの少なくとも一方と予め定められた手続とから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間と在席時別作業時間とを除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とする管理プログラム。
【図面の簡単な説明】
【0288】
【図1】本発明の第一実施形態としての管理システム(作業効率推定装置)の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第一実施形態としての管理システム(作業効率推定装置)における各部の配置例を示す説明図である。
【図3】本発明の第一実施形態としての管理システム(作業効率推定装置)のキー入力の検出についての説明をする説明図である。
【図4】第一実施形態の管理システム(作業効率推定装置)の動作の第一例を説明するためのフローチャートである。
【図5】第一実施形態の管理システム(作業効率推定装置)の動作の第二例を説明するためのフローチャートである。
【図6】第一実施形態における監視手段の動作の第一例を説明するためのフローチャートである。
【図7】第一実施形態における監視手段の動作の第二例(削除文字数監視動作)を説明するためのフローチャートである。
【図8】第一実施形態における監視手段の動作の第三例(送受信メール数監視動作)を説明するためのフローチャートである。
【図9】第一実施形態における監視手段の動作の第4例(離席時間監視動作)を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第二実施形態としての管理システム(作業効率推定装置)の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第二実施形態としての管理システム(作業効率推定装置)の変形例の構成を示すブロック図である。
【図12】第二実施形態の管理システム(作業効率推定装置)の動作の第一例を説明するためのフローチャートである。
【図13】第二実施形態の管理システム(作業効率推定装置)の動作の第二例を説明するためのフローチャートである。
【図14】第三実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0289】
1,1’,1A′, 管理システム
10 利用者端末(情報処理装置)
11 監視手段
12 推定手段
13 通信手段
20 管理サーバ
21 監視手段
22 推定手段
23 通信手段
24 管理手段
30 ネットワーク(社内LAN)
40 出退勤管理部
50 検出手段
70 利用者位置検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段と、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理システム。
【請求項2】
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段と、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理システム。
【請求項3】
前記推定手段は、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置により業務に関連しない離席と判断された場合において、該離席のうちで、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置を抽出する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の管理システム。
【請求項4】
前記推定手段は、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールにより業務に関連しない離席と判断された場合において、該離席のうちで、作業効率低下に最も寄与しうる離席時の位置またはスケジュールを抽出する、
ことを特徴とする請求項2記載の管理システム。
【請求項5】
前記推定手段は、該監視手段による監視結果に基づいて、処理部が所定のプログラムを実行し、単位時間あたりのキー入力数の変化が一定の時間にわたって他より小さい安定期間に検出された所定時間当たりのキー入力数、在席時に検出された所定時間当たりのキー入力数、もしくは、予め利用者毎に定められた値、のいずれかを基準キー入力数として採用する、
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項6】
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理サーバであって、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により前記情報処理装置で得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者の位置を検知する手段あるいは前記利用者を認証する手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理サーバ。
【請求項7】
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理サーバであって、
処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者のキーボード操作により前記情報処理装置で得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記利用者の位置を検知する手段あるいは前記利用者を認証する手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段と、
前記処理部が所定のプログラムを実行することにより、前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段と、
を備えて構成されることを特徴とする管理サーバ。
【請求項8】
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムとして、前記情報処理装置のコンピュータと管理サーバのコンピュータとの少なくとも一方を機能させる管理プログラムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段、
前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段、
前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段、
前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置から業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とする管理プログラム。
【請求項9】
情報処理装置を用いた作業を行なう利用者を管理する管理システムとして、前記情報処理装置のコンピュータと管理サーバのコンピュータとの少なくとも一方を機能させる管理
プログラムであって、
前記利用者の所在位置を検知する位置検知手段、
前記利用者のキーボード操作により得られるキー入力結果を参照することで前記利用者による前記情報処理装置の操作状況を監視する操作状況監視手段、
前記位置検知手段あるいは前記情報処理装置における前記利用者を認証する認証手段のいずれかを用いて、該利用者が離席している離席時間をタイマ機能により計測する離席監視手段、
前記位置検知手段により検知された前記利用者の離席時の位置または前記利用者のスケジュールプログラムに登録されたスケジュールから業務に関連する離席か否かを判断し、就業時間から前記業務に関連する離席時間を除いた作業時間を求め、予め定められた基準キー入力数に前記作業時間を乗じた予定キー入力数で前記作業時間における総キー入力数を除算し、該除算結果を前記利用者による前記情報処理装置を用いた作業についての作業効率として求める推定手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とする管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−26888(P2010−26888A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−189323(P2008−189323)
【出願日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【特許番号】特許第4251373号(P4251373)
【特許公報発行日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【出願人】(592112938)クオリティ株式会社 (121)