説明

管理装置、管理システム、管理方法、プログラム及び記録媒体

【課題】マルチベンダーネットワーク環境下において各ベンダー機器の機器情報の取得及び監視・管理を行う。
【解決手段】本発明に係る管理装置は、ネットワーク管理プロトコルを用いて複数ベンダーによるベンダー機器の管理を行い、機器情報を取得するための取得情報を記憶した記憶手段と、取得情報に基づいて複数のベンダー機器からの機器情報を取得する取得手段と、取得された機器情報をベンダー毎に対応付けて管理する管理手段とを備え、取得情報は、複数のベンダー機器全てから共通して取得可能な標準機器情報の所在情報と、複数のベンダー毎に依存しベンダー機器毎に取得可能な拡張機器情報の所在情報とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理システム、管理方法、プログラム及び記録媒体の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータに係るあらゆる環境下において、ネットワークは益々複雑化する一方である。このようなネットワークを管理・監視する技術に関して、SNMP(Simple Network Management Protocol)が知られている。SNMPは、ネットワーク上のネットワーク機器(ノード)を監視、制御する情報の通信方法を定めるプロトコルである。このSNMPを利用して管理・監視されるネットワークは、機能面から分類すると、SNMPマネジャ及びSNMPエージェントにより構成される。
【0003】
管理装置(SNMPマネージャ)は、ネットワーク内の管理対象ノードや被管理装置側を統括的に管理・監視するサーバ装置である。管理対象ノード(SNMPエージェント)は、MIB(Management information base)と呼ばれる管理用データベースに、管理に利用されるステータス情報などを蓄積しており、管理装置は、定期的又は任意のタイミングで管理対象ノードからMIB値を取得することでその状態を管理している。また逆に、管理対象ノードから管理装置に対してトラップ(障害等の通知)を送信することで、管理装置においてネットワーク管理者は、管理対象ノードで発生したトラブルや状態の変化をいち早く察知できるようになっている。
【0004】
さて実際、企業等の殆どのネットワークは複数ベンダーによる様々な機器(例えば各種サーバ装置やコピー機等)から構成されており、ベンダー各社は機器の安定稼動を目的として、ベンダー毎にそれぞれ機器の監視体制を構築している場合が多い。例えばA社は自社納入の機器Aについて、B社は自社納入の機器Bについて、C社は自社納入の機器Cについて、それぞれ上述の管理装置を設置しその稼働状況等を監視している。そしてベンダー各社は監視状況を纏めた報告書を作成し、顧客に対して定期的なレポートを行っている。
【0005】
またこのような状況下において、さらに近年顧客サイドからは、特定機器のみならずネットワーク環境下の全ての機器も含めて監視して欲しいといった要望もあがってきている。ベンダーによってはこのような要望に応えるため、自社納入の機器のみならずネットワーク環境下の他社機器も含めて監視しているといった事例も見られるようになってきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特定ベンダー(例えばA社)が自社機器のみならず、他社(例えばB社、C社)の機器を監視する場合にある制約が存在する。即ち標準MIBのような汎用的な情報であれば他社機器に関してもMIB情報を取得できるため、自社機器の機器情報だけでなく他社機器の汎用的な機器情報も含めて、監視・管理を行うことはできる。しかし一方、拡張MIB(Private MIB)や独自プロトコルによる非汎用的な情報は各社独自の機器情報であるので、これを取得することはできない(正確には取得できても解釈できず、利用できない)。従って、特定ベンダーが自社機器のみならずネットワーク環境下の他社機器も含めて監視している場合、自社機器については標準MIB及び拡張MIBを含む機器情報を取得し監視できるものの、他社機器ついては標準MIBのみを含む機器情報を取得し監視するに留まっていた。またこのため、監視状況を纏めた報告書についても、必ずしも満足できる十分な内容とはいえなかった。
【0007】
これに関し、特許文献1記載の発明ではベンダーに関わる情報の取得を試みるものであるが、機器管理し得る程度のベンダー固有の機器情報(例えば拡張MIB)の取得まではなかなか困難である。
【0008】
また、ベンダー各社それぞれが自社機器のみならずネットワーク環境下の他社機器も含めた監視システムを個々に構築している場合、それぞれの監視システムがネットワーク環境下の各機器に対して機器情報を取得するので、少なくとも標準MIBに関しては重複したアクセスが発生してしまう。このため、ネットワークには余分な負荷が生じるとともに、機器リソースも不必要に消耗されるので、機器監視・管理の効率は必ずしもよいものとはいえなかった。またこの場合ベンダー各社からの報告書には情報の重複や不完全な情報も含まれる。そのためベンダー側、顧客サイドのいずれからしても、有用な情報の選別などで余分なマンパワーが必要とされるので、報告書としては依然満足できる内容とはいえなかった。
【0009】
図1は、従来からの複数ベンダーによるネットワーク監視環境図の一例である。マルチベンダー環境下の顧客サイトには、A社機器、B社機器、C社機器が接続され、また各社それぞれの監視システムにより各機器の監視が行われている。監視状況は各社リモート管理センターに送信されるとともに、蓄積された監視状況に基づき各社毎の報告書が作成される。そしてこのような環境下では、上述のように機器監視・管理の効率は必ずしもよいものとはいえなかった。
【0010】
そこで本発明では上記のような問題に鑑みて、マルチベンダーネットワーク環境下において各ベンダー機器の機器情報の取得及び監視・管理を行う管理装置、管理システム、管理方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。より詳細には、単一の装置にて一元的に複数ベンダーによる機器情報の取得及び監視・管理を可能とし、また監視状況を纏めた報告書についても一括して顧客に対して提示することを可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明に係る管理装置は、ネットワーク管理プロトコルを用いて複数ベンダーによるベンダー機器の管理を行う管理装置であって、前記複数のベンダー機器から機器情報を取得するための取得情報を記憶した記憶手段と、前記取得情報に基づいて、前記複数のベンダー機器からの機器情報を取得する取得手段と、前記複数のベンダー機器から取得された機器情報をベンダー毎に対応付けて管理する管理手段とを備え、前記取得情報は、前記複数のベンダー機器全てから共通して取得可能な標準機器情報の所在情報と、前記複数のベンダー毎に依存しベンダー機器毎に取得可能な拡張機器情報の所在情報とを含み、前記取得手段は、第1ベンダー機器からは、前記標準機器情報の所在情報に基づく標準機器情報と、当該第1ベンダー機器の拡張機器情報の所在情報に基づく第1拡張機器情報とを取得し、また、第2ベンダー機器からは、前記標準機器情報の所在情報に基づく標準機器情報と、当該第2ベンダー機器の拡張機器情報の所在情報に基づく第2拡張機器情報とを取得する。
【0012】
また上記課題を解決するため、前記管理装置は、前記複数のベンダー機器から取得された機器情報を収集する複数の収集装置とネットワークを介して通信可能に接続し、前記管理手段により管理された機器情報を前記収集装置に送信する送信手段を備える。
【0013】
また上記課題を解決するため、前記管理装置は、前記記憶手段は、前記複数のベンダー機器のそれぞれに対して複数の前記収集装置により取得可能かつ要求される機器情報を取得するための取得情報を記憶する。
【0014】
また上記課題を解決するため、前記管理装置は、前記送信手段は、前記管理手段によりベンダー毎に対応付けて管理された機器情報に基づいて、取得が可能又は/及び要求される機器情報をベンダー毎に対応する前記収集装置に送信する。
【0015】
また上記課題を解決するため、前記管理装置は、前記取得情報は、複数の前記収集装置のうち、少なくとも2以上の収集装置により取得可能な機器情報を取得するための取得情報である。
【0016】
また上記課題を解決するため、前記管理装置は、前記取得手段は、前記複数のベンダー機器のうち、一部のベンダー機器からは機器情報の取得を行わない。
【0017】
また上記課題を解決するため、前記管理装置は、前記取得手段はネットワーク管理プロトコルとしてSNMPを用いて前記機器情報を取得し、前記機器情報はMIB値であり、前記取得情報は前記MIB値のオブジェクト識別子であり、前記MIB値にはベンダー機器に依存せずに取得した標準MIB値と、ベンダー機器に依存して取得した拡張MIB値が含まれる。
【0018】
また上記課題を解決するため、前記管理装置は、前記機器情報にはさらに、ベンダー機器毎に管理される独自プロトコルによる独自情報が含まれ、前記取得情報は前記独自プロトコルを用いて前記独自情報を取得するための情報を含む。
【0019】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、マルチベンダーネットワーク環境下において各ベンダー機器の機器情報の取得及び監視・管理を行う管理装置、管理システム、管理方法、プログラム及び記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】従来からの複数ベンダーによるネットワーク監視環境図の一例である。
【図2】本実施形態に係るネットワーク構成図である。
【図3】統合装置10の一実施形態の主要構成を示すハードウェア構成図である。
【図4】統合装置10の一実施形態の主要機能を示す機能ブロック図である。
【図5】統合装置10の一実施形態の主要機能を示すソフトウェア・ブロック図である。
【図6】管理設定情報の一例を示す。
【図7】「標準MIB」のiniファイル例(一部)を示す。
【図8】「拡張MIB」のiniファイル例(一部)を示す。
【図9】統合装置10の行う機器情報取得処理について説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態を各実施形態において図面を用いて説明する。
【0023】
[システム構成]
(ネットワーク構成)
はじめに、具体的な発明の内容を説明する前に、本発明を実施するにあたってのネットワーク構成について説明する。図2は、本実施形態に係るネットワーク構成図である。図に示されるように、本実施形態に係るネットワークは、大きく顧客サイト20、各社リモート管理センター30〜50、リモート統合機器管理センター60を含み構成される。
【0024】
顧客サイト20は、統合機器管理装置10、各社機器21〜25、ルータ25を含み構成される。
【0025】
本発明に係る統合機器管理装置(以下略して統合装置と呼ぶ)10は、顧客サイト20内に接続される各社機器21〜25を被監視機器として監視・管理を行ういわゆるネットワーク監視サーバである。各社機器を監視する際、統合装置10は上述のSNMPを利用するのでSNMPマネジャとして機能する。
【0026】
各社機器21〜25は、顧客に対して各機器固有の役割を担うべくネットワークに接続されている。そしてこれら各社機器21〜25は安定稼動を目的として、統合装置10により監視・管理される。各社機器21〜25は被監視機器(監視対象ノード)としてSNMPを利用するのでSNMPエージェントとして機能する。各社機器21〜25はSNMPエージェントとして機能するので、MIBデータベースに監視・管理に利用されるステータス情報(MIB情報)を蓄積している。
【0027】
本統合装置10は、SNMPを利用して定期的又は任意のタイミングで各社機器21〜25からMIB情報(標準MIB値及び拡張MIB値を含む)を取得することでその状態を監視している。また逆に、各社機器21〜25から統合装置10に対してトラップ(障害等の通知)を送信することで、統合装置10において、各社機器で発生したトラブルや状態の変化をいち早く察知できるようになっている。
【0028】
ルータ25は、各社リモート管理センター30〜50とインターネットや各種公衆回線網などのWAN(Wide Area Network)を介して接続するネットワーク機器である。具体的に、統合装置10からのデータパケットを各社リモート管理センター30〜50へ振り分け転送する。
【0029】
リモート統合機器管理センター60(実際にはセンター内のサーバ装置)は、統合装置10により収集された機器情報を取得してから、各社リモート管理センター30〜50に対して機器情報を振り分けて送信する。例えば、A社にはA社機器の機器情報(標準MIB値及び拡張MIB値を含む)を送信する。A社には、B社及びC社機器の拡張MIB値は送信しないが、B社及びC社機器の標準MIB値は必要に応じて送信する場合も考えられる。拡張MIB値には各社独自の技術情報が含まれている場合が多く、一般にも企業秘密情報として扱われているからである。
【0030】
またリモート統合機器管理センター60では、機器の稼働状況や障害状況を纏めた報告書が作成される。ここで作成される報告書は、A社、B社、C社の機器情報(標準MIB値及び拡張MIB値を含む)を含んで作成された一元的、一括的な報告書である。顧客のユーザビリティの観点からも、報告書は一元的に作成され顧客に提示される方がよい。
【0031】
なお、このリモート統合機器管理センター60は、例えば各社共同で設立されてもよいが、第三者的機関としての位置付けであることが望ましい。上述したように、機器情報は、各社独自の技術情報が含まれている場合が多いので、これを取り扱うセンターはベンダーに寄らない独立・中立的であるべきだからである。
【0032】
各社リモート管理センター30〜50は、A社、B社、C社の各社が運営するリモート管理センターである。各社リモート管理センター30〜50(実際にはセンター内のサーバ装置)では、リモート統合機器管理センター60から送信された機器情報を取得し自社機器の保守等に役立てる。機器情報は、基本的には、そのベンダー機器の標準MIB値及び拡張MIB値を含む。但し上述の通り、他社機器の拡張MIB値は含まないが、他社機器の標準MIB値を含む場合もある。
【0033】
(ハードウェア)
次に、統合装置10のハードウェア構成について簡単に説明しておく。図3は、統合装置10の一実施形態の主要構成を示すハードウェア構成図である。統合装置10は、主要な構成として、CPU101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、補助記憶装置104、記憶媒体読取装置105、入力装置106、表示装置107、及び通信装置108を含む構成である。
【0034】
CPU101は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路から構成され、装置全体を制御する回路である。また、ROM102は、CPU101で実行される所定の制御プログラム(ソフトウェア部品)を格納するメモリであり、RAM103は、CPU101がROM102に格納された所定の制御プログラム(ソフトウェア部品)を実行して各種の制御を行うときの作業エリア(ワーク領域)として使用するメモリである。
【0035】
補助記憶装置104は、汎用のOS(Operating System)、統合機器管理プログラム、SNMPプログラム、機器情報(例えばMIB情報)、機器情報の送信先情報を含む各種情報を格納する装置であり、不揮発性の記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)などが用いられる。なお、上記各種情報は、補助記憶装置104以外にも、CD−ROM(Compact Disk - ROM)やDVD(Digital Versatile Disk)などの各種記憶媒体やその他のメディアを記憶されてもよく、これらの記憶媒体に格納された各種情報は、記憶媒体読取装置105などのドライブ装置を介して読み取ることが可能である。よって、必要に応じて記録媒体を記憶媒体読取装置105にセットすることで、各種情報が得られ、また統合機器管理プログラムをもインストールできる。
【0036】
入力装置106は、ユーザが各種入力操作を行うための装置である。入力装置106は、マウス、キーボード、表示装置107の表示画面上に重畳するように設けられたタッチパネルスイッチなどを含む。表示装置107は、機器管理に係る各種データを表示画面に表示する装置である。例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)などから構成される。
【0037】
通信装置108は、ネットワークを介して他の機器との通信を行う装置である。有線ネットワークや無線ネットワークなど含む各種ネットワーク形態に応じた通信をサポートする。
【0038】
(機能)
次に統合装置10の主要構成を示す機能について説明する。図4は、統合装置10の一実施形態の主要機能を示す機能ブロック図である。統合装置10は、主要な機能として、記憶部401、取得部402、送信部403を含む構成である。
【0039】
記憶部401は、管理設定情報と、各社機器21〜25から取得された機器情報(例えばMIB値等)とを記憶する。管理設定情報は、機器管理を行うための設定ファイルであり、例えば各社機器21〜25から取得すべきMIB値のOID(Object ID)や、独自プロトコルによる独自情報の位置情報(例えばURL)、機器情報の送信先情報などが規定されている。詳細は具体例を挙げて再度後述する。
【0040】
機器情報取得部402は、管理設定情報のMIB値のOIDや独自プロトコルによる独自情報の位置情報に基づいて、各社機器21〜25から機器情報を取得する機能を有している。なお取得された機器情報は、上述の記憶部401に記憶(格納)される。
【0041】
機器情報送信部403は、記憶部401に記憶(格納)された機器情報を送信する機能を有している。送信先は、例えば上述のリモート統合機器管理センター60であり、送信された機器情報は報告書の作成に利用される。
【0042】
なお、以上説明したこれらの機能は、実際にはCPU101が実行するプログラムにより実現される。また統合装置10は、上述したようにいわゆるネットワーク監視サーバであるから、通常監視サーバが備える監視・管理機能についてはいうまでもなく当然に有している(非図示)。
【0043】
図5は、統合装置10の一実施形態の主要機能を示すソフトウェア・ブロック図である。アプリケーション層には、監視・管理アプリ500がインストールされ、A社専用アプリ510、B社専用アプリ520、C社専用アプリ530がプラグインとして追加されている。またプラットフォーム層では各アプリに対応する機能が実現される。
【0044】
監視・管理アプリ500は、監視・管理サーバの一般的な主要機能を実現するアプリケーションである。具体的に、標準MIB情報取得機能501、SNMPV1/V2通信機能502、SNMPV3通信機能503、HTTPS/SOAP通信機能504、PING実施機能505を実現する。これにより統合装置10は、標準MIB情報を取得できるとともに、各種監視機能を実行できるようになっている。
【0045】
A社専用アプリ510は、A社によって提供されるもので、A社拡張MIB情報取得機能511、A社独自Protocolの情報取得機能512を実現するアプリケーションである。このA社専用アプリ510が追加されることにより、統合装置10は、A社拡張MIB情報(A社Private MIB情報)やA社独自Protocolの情報を取得できるようになっている。
【0046】
B社専用アプリ520は、B社によって提供されるもので、B社拡張MIB情報取得機能521、B社独自Protocolの情報取得機能522を実現するアプリケーションである。このB社専用アプリ520が追加されることにより、統合装置10は、B社拡張MIB情報やB社独自Protocolの情報を取得できるようになっている。
【0047】
C社専用アプリ530は、C社によって提供されるもので、C社拡張MIB情報取得機能531、C社独自Protocolの情報取得機能532を実現するアプリケーションである。このC社専用アプリ530が追加されることにより、統合装置10は、C社拡張MIB情報やC社独自Protocolの情報を取得できるようになっている。
【0048】
統合装置10には、マルチベンダー機器に対応できるようその他のベンダー、例えばD社専用アプリ、E社専用アプリをもまたプラグインとして随時追加することが可能となっている。各社専用アプリはベンダー各社によって提供されるものであるので、プラグインにあたってはインターフェース等の仕様を明確にしておくとよい。
【0049】
(管理設定情報)
図6は、管理設定情報の一例を示す。管理設定情報は、機器管理を行うための設定ファイルであり、例えば各社機器21〜25から取得すべきMIB値のOIDや、独自プロトコルによる独自情報の位置情報(例えばURL)、機器情報の送信先情報などが規定されている。そして図2に示されるように、本実施形態での顧客サイトには監視対象の各社機器21〜25が接続されているので、管理設定情報においても管理対象の機器台数分(ここでは5台分)の機器登録がなされている。
【0050】
「機器ID」は、各機器に付番された固有IDを示す。「機器モデル名」は、機器のモデル名を示す。「ベンダー名」は、機器のベンダー名を示す。「リモート統合機器管理センター」は、リモート統合機器管理センターの所在情報を示す。「リモート管理センター」は、ベンダー各社のリモート管理センターの所在情報を示す。これら所在情報は機器情報の送信先を特定する際に参照される。ここで所在情報はURLにより規定されているが、いうまでもなくIPアドレス等で規定されてもよい。
【0051】
「標準MIB」は、機器から取得すべき標準MIBの所在情報、より詳細には標準MIBのOIDが規定される。本実施形態では「xxx.ini」といったファイルが指定されており、別途設けられている「xxx.ini」内に機器から取得すべき標準MIBのOID(Object ID)が規定され、標準MIB取得時に参照される。ここで標準MIBはいずれの機器であっても同一・共通の標準MIB(値)が取得されるようになっている。実際図にも示されるように、「標準MIB」ではベンダー間で同一のiniファイルが指定されている。標準MIBは、機器を監視するにあたって一般的によく知られている監視項目を監視するために取得されるものであるから、各社機器においてもまた共通した標準MIBを指定し取得するのは通常のことである。なお図7に「標準MIB」のiniファイル例(一部)を示しておく。
【0052】
また「拡張MIB」は、機器から取得すべき拡張MIBの所在情報、より詳細には拡張MIBのOIDが規定される。本実施形態では「xxx.ini」といったファイルが指定されており、別途設けられている「xxx.ini」内に機器から取得すべき拡張MIBのOIDが規定され、拡張MIB取得時に参照される。このようにすると、取得したい拡張MIBを変更する場合、各ベンダーは自社機器に対応する「xxx.ini」を差し替えさえすればよいので運用上都合がよい。ここで拡張MIBはベンダー毎に異なる拡張MIB(値)が取得されるようになっている。実際図にも示されるように、「拡張MIB」ではベンダー毎に異なるiniファイルが指定されている。拡張MIBがベンダー独自の機器情報であることからすればこれは当然ともいえる。なお図8に「拡張MIB」のiniファイル例(一部)を示しておく。
【0053】
また「Protocol」は、機器から取得すべき独自Protocolの情報の所在情報、より詳細には独自情報が格納されているファイル名等が規定される。本実施形態では「xxx.ini」といったファイルが指定されており、別途設けられている「xxx.ini」内に機器から取得すべきファイル名が規定され、独自Protocolの情報取得時に参照される。なお、独自Protocolの情報はベンダー毎に異なる独自Protocolの情報が取得されるようになっている。実際図にも示されるように、「Protocol」ではベンダー毎に異なるiniファイルが指定されている。独自Protocolの情報がベンダー独自の機器情報であることからすればこれは当然ともいえる。
【0054】
「管理レベル」は、ベンダー各社によって任意に規定される値であり、ベンダー各社が、機器を監視・管理したいレベルを柔軟に設定できるようにしたパラメータである。管理レベルを利用して、例えば、機器情報として取得したい情報は、標準MIBのみでいいのか、拡張MIBも取得するのか(さらに拡張MIBのどの情報を取得するのか)、独自Protocolの情報は取得するのか(さらに独自Protocolの情報のどの情報を取得するのか)などを規定できるようになっている。具体的に、標準MIBのみの場合は「管理レベル:1」、拡張MIBも取得する場合は「管理レベル:2」、独自Protocolの情報も取得する場合は「管理レベル:3」などと設定できる。また拡張MIB内の取得する情報を指定する場合などは、管理レベルを4〜の値を用いて、上述のiniファイル内で規定できる。このように管理レベルを設けることで、ベンダーは取得したい機器情報を時々に応じて柔軟に指定できるので、余分な情報取得がなされることを防止でき、また状況や用途に応じて必要な範囲内の機器情報を取得することができる。具体的に、機器がコピー機である場合、課金用にコピー使用枚数のみ知りたければ、コピー枚数を示す拡張MIB値のみ取得されればよい。
【0055】
[動作]
図9は、統合装置10の行う機器情報取得処理について説明するシーケンス図である。統合装置10は、SNMPを利用して各社機器21〜25から機器情報(標準MIB値、拡張MIB値、独自Protocol)を取得する。図面を参照しながら以下説明していく。なお、図2では各社機器21〜25の5台の機器が接続されているが、当シーケンス図ではA社機器21、B社機器23、C社機器24の3台を挙げて説明する。
【0056】
まず当シーケンス、つまり機器情報取得処理は、定期的又は任意のタイミングで開始される。任意のタイミングとは、例えばユーザが統合装置10を操作して機器情報取得の操作を行った場合が該当する。また他にも上述の各センター30〜60からリモートを介して統合装置10に機器情報取得要求がなされた場合も該当する。
【0057】
機器情報取得処理が開始されると、統合装置10の機器情報取得部402は、記憶部401から管理設定情報の取得を行う(S901)。機器情報の取得を行う機器や取得する機器情報を特定するためである。具体的に、「機器ID」、「標準MIB」、「拡張MIB」、「Protocol」の設定値を取得する(図6)。ここで統合装置10は「機器ID」に基づき機器のネットワークアドレス(例えばIPアドレス)を特定できる。統合装置10は監視対象の機器のネットワークアドレスは別途当然に把握している。また「標準MIB」、「拡張MIB」、「Protocol」の設定値は、上述のiniファイルを参照し、各情報の具体的なMIB値のOIDや独自Protocolの情報の所在情報を取得する。
【0058】
そしてまず機器情報取得部402は、A社機器21に一回アクセスし、標準MIB値、拡張MIB値、独自Protocolの情報を取得する(S902〜904)。
【0059】
同様にして機器情報取得部402は、B社機器23に一回アクセスし、標準MIB値、拡張MIB値、独自Protocolの情報を取得する(S905〜907)。
【0060】
同様にして機器情報取得部402は、C社機器24に一回アクセスし、標準MIB値、拡張MIB値を取得する(S905〜909)。ここでC社機器からは独自Protocolの情報は取得しない。図6の管理設定情報を参照すればそのように設定されていないためである。なお取得する情報量が非常に多いときには、必ずしも一回のアクセスに限定する必要はなく、複数回のアクセスによりこれらの機器情報を取得することもできる(この場合でもベンダー各社から1の機器に対し同一の機器情報を重複して取得することにはならない)。
【0061】
各社機器から機器情報を取得すると、機器情報取得部402は、取得した機器情報を記憶部401に保存する(S910)。なお、ここで取得した機器情報は、機器情報が取得された機器名、さらにそのベンダー名と対応付けて保存しておく。
【0062】
以上S901〜910は機器情報取得処理の1サイクルであり、繰り返し処理がなされるにつれ、一定量の機器情報が記憶部401に蓄積される。そして機器情報は一定量毎、一定期間毎、ユーザの統合装置10上での操作、各センター30〜60からの要求等のタイミングでもって、リモート統合機器管理センター60に送信される。
【0063】
機器情報を送信する際、機器情報送信部403は、記憶部401から管理設定情報の取得を行う(S911)。具体的に、送信先を特定するため「リモート統合機器管理センター」の所在を示す設定値を取得する(図6)。
【0064】
機器情報送信部403は、記憶部401から蓄積されている機器情報の取得を行う(S912)。具体的に、A社機器21の標準MIB値、拡張MIB値、独自Protocolの情報、B社機器23の標準MIB値、拡張MIB値、独自Protocolの情報、C社機器24の標準MIB値、拡張MIB値が取得される。なおここで上述の「管理レベル」を拡張し、送信を行う機器情報の範囲を管理レベルと対応付けるようにすれば、ベンダー毎に記憶部401には蓄積されているもののセンターへの送信までは必要のないといった機器情報の送信を省略することができる。
【0065】
機器情報送信部403は、リモート統合機器管理センター60に機器情報の送信を行う(S913)。以上、統合装置10の行う機器情報取得処理のシーケンスである。
【0066】
なお機器情報の取得および送信において、上述したユーザ側の操作・設定による要求と各センター30〜60からの要求とが、ほぼ同時刻にされる場合が考えられる。この場合、ほぼ同時刻の要求に対して、それぞれに機器情報の取得処理を行うことが必ずしも望まれるとは限らない。つまり、取得した機器情報の鮮度(取得してからどれくらいの時間が経過したか)によっては、逐次各社機器21〜25から機器情報を取得しなくても、蓄積されている機器情報を用いても構わないという場合が考えられる。その際には、取得し蓄積される機器情報の有効期限を設定し、有効期限から機器情報の取得を判断することが有効な手段となり得る。
【0067】
具体的には、ユーザあるいは各ベンダー30〜60が設定した機器情報の有効期限(例えば取得後3分以内など)に基づいて、取得された最新の機器情報の取得日時と取得要求の日時との差分から、要求に応じて各社機器21〜25から機器情報を取得すべきか、蓄積されている機器情報を用いるべきかを判断する。取得日時および取得要求の日時に関しては、統合装置10内にタイマを搭載してもよいし、それぞれ取得元および取得要求元から取得してもよい。また有効期限を設定する場合、全ての要求ケースにおいて有効期限を適用する必要はなく、有効期限に関わらず機器21〜25から機器情報を取得させる取得要求と、有効期限を適用する取得要求とを適宜使い分けてもよい。
【0068】
またこの機器情報取得処理は、報告書作成の観点から機器情報の収集を目的として行うものであり、統合装置10はネットワーク監視サーバである以上取得した機器情報が異常値(所定閾値)を示す場合や、機器(SNMPエージェント)側からトラップが上がった場合などは、随時各センター30〜60に当該機器情報を直接送信できる。
【0069】
送信された機器情報に関しては、リモート統合機器管理センター60は機器情報を取得すると各社リモート管理センター30〜50に対して機器情報を振り分けて送信する。勿論リモート統合機器管理センター60では、ベンダー各社分の送信先の所在情報(例えばURL、IPアドレス等)を保有している。そして例えば、A社にはA社機器21の機器情報(標準MIB値拡張MIB値、独自Protocolの情報)を送信する。A社には、B社機器23及びC社機器24の拡張MIB値(秘密情報ゆえ)は送信しないが、標準MIB値は必要に応じて送信する場合も考えられる。またリモート統合機器管理センター60では、機器の稼働状況や障害状況を纏めた報告書が作成される。ここで作成される報告書は、A社、B社、C社の機器情報を含んで一元的作成され、顧客に一括して提示される。
【0070】
[変形例]
上記実施形態では、統合装置10にて取得された機器情報はリモート統合機器管理センター60に送信され、リモート統合機器管理センター60にて各社リモート管理センター30〜50に対して機器情報を振り分けて送信する構成であった。
【0071】
本変形例ではこの構成を変形させ、統合装置10にて取得された機器情報は各社リモート管理センター30〜50に送信され、各社リモート管理センター30〜50にてリモート統合機器管理センター60に対して機器情報を振り分けて送信する構成とすることもできる。
【0072】
ここで本変形例に係る機器情報送信部403は、取得された機器情報を各社リモート管理センター30〜50に送信するが、この際、各社リモート管理センター30〜50毎に送信すべき機器情報を振り分けて送信する必要がある。この点、再び図9を参照し説明する。
【0073】
図9のS911では、機器情報を送信する際、機器情報送信部403は、記憶部401から管理設定情報の取得を行うが、このとき送信先を特定するため、「リモート管理センター」の所在を示す設定値を取得する(図6)。そして各社機器毎に取得された機器情報を、各社それぞれのリモート管理センター30〜50に振り分けてから、機器情報の送信を行うようにする。
【0074】
本変形例によれば、統合装置10側で機器情報の振り分け処理を行う必要がある分だけ処理は増加するが、直接ベンダーのリモート管理センター30〜50に機器情報を送信するので、リモート管理センター30〜50では報告書作成に利用される機器情報の取捨選択を行ってからリモート統合機器管理センター60に機器情報を送信できるようになる。即ちベンダー判断で主体的に不必要な機器情報や余分な機器情報を落とした機器情報を報告書に反映することができる。
【0075】
[総括]
以上のように本実施形態に係る機器管理装置10は、マルチベンダー環境下において複数のベンダーによるベンダー機器から機器情報を効率よく取得することができる。従来、特定ベンダー(例えばA社)が自社機器のみならず、他社(例えばB社、C社)の機器を監視する場合には、各社独自の拡張MIBや独自プロトコルによる情報の取得が困難であったところ、本実施形態に係る機器管理装置10は、各社対応の拡張MIBや独自プロトコルによる情報を取得する機能をプラグインでき、これら機能によって、標準MIB情報のみならず、社独自の拡張MIBや独自プロトコルによる情報の取得を行うことができる。
【0076】
また異なるベンダー機器であっても取得されるべき標準MIB情報については共通するところ、標準MIB情報の取得についても機器管理装置10により一回のアクセスで取得できるので、従来、ベンダー各社が監視システムを個々に構築している場合と比べ、重複したアクセスの発生を防止し、機器やネットワークへの余分な負荷を削減することができる。
【0077】
また従来、ベンダー各社毎の報告書は情報の重複や不完全な情報も含まれる場合があり、顧客サイドからしても複数のベンダーからの報告書が提示されていたところ、機器管理装置10により取得・収集された機器情報は、リモート統合機器管理センター60において、各社の機器情報を含む一元的な報告書を作成でき、また顧客に一括して提示できるので、報告書の内容の充実やユーザビリティの向上が期待できる。
【0078】
即ち本発明によれば、マルチベンダーネットワーク環境下において各ベンダー機器の機器情報の取得及び監視・管理を行う管理装置、管理システム、管理方法、プログラム及び記録媒体を提供することが可能となる。
【0079】
なお、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。即ち本実施形態においては、ネットワーク管理プロトコルの一例としてSNMPを取り上げて説明を行ったが、本発明の要旨の範囲内において、広く一般のネットワーク管理プロトコルについても本発明の適用が可能である。
【符号の説明】
【0080】
10 統合機器管理装置
20 顧客サイト
21 A社機器
22 A社機器
23 B社機器
24 C社機器
25 C社機器
26 ルータ
30 A社リモート管理センター
40 B社リモート管理センター
50 C社リモート管理センター
60 リモート統合機器管理センター
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 補助記憶装置
105 記憶媒体読取装置
106 入力装置
107 表示装置
108 通信装置
401 記憶部
402 機器情報取得部
403 機器情報送信部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0081】
【特許文献1】特開2008−065831号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク管理プロトコルを用いて複数ベンダーによるベンダー機器の管理を行う管理装置であって、
前記複数のベンダー機器から機器情報を取得するための取得情報を記憶した記憶手段と、
前記取得情報に基づいて、前記複数のベンダー機器からの機器情報を取得する取得手段と、
前記複数のベンダー機器から取得された機器情報をベンダー毎に対応付けて管理する管理手段とを備え、
前記取得情報は、前記複数のベンダー機器全てから共通して取得可能な標準機器情報の所在情報と、前記複数のベンダー毎に依存しベンダー機器毎に取得可能な拡張機器情報の所在情報とを含み、
前記取得手段は、第1ベンダー機器からは、前記標準機器情報の所在情報に基づく標準機器情報と、当該第1ベンダー機器の拡張機器情報の所在情報に基づく第1拡張機器情報とを取得し、
また、第2ベンダー機器からは、前記標準機器情報の所在情報に基づく標準機器情報と、当該第2ベンダー機器の拡張機器情報の所在情報に基づく第2拡張機器情報とを取得すること、
を特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記複数のベンダー機器から取得された機器情報を収集する複数の収集装置とネットワークを介して通信可能に接続し、
前記管理手段により管理された機器情報を前記収集装置に送信する送信手段を備えることを特徴とする請求項1記載の管理装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記複数のベンダー機器のそれぞれに対して複数の前記収集装置により取得可能かつ要求される機器情報を取得するための取得情報を記憶することを特徴とする請求項1又は2記載の管理装置。
【請求項4】
前記送信手段は、前記管理手段によりベンダー毎に対応付けて管理された機器情報に基づいて、取得が可能又は/及び要求される機器情報をベンダー毎に対応する前記収集装置に送信することを特徴とする請求項1ないし3何れか一項記載の管理装置。
【請求項5】
前記取得情報は、複数の前記収集装置のうち、少なくとも2以上の収集装置により取得可能な機器情報を取得するための取得情報であることを特徴とする請求項1ないし4何れか一項記載の管理装置。
【請求項6】
前記取得手段は、前記複数のベンダー機器のうち、一部のベンダー機器からは機器情報の取得を行わないことを特徴とする請求項1ないし5何れか一項記載の管理装置。
【請求項7】
前記取得手段はネットワーク管理プロトコルとしてSNMPを用いて前記機器情報を取得し、
前記機器情報はMIB値であり、
前記取得情報は前記MIB値のオブジェクト識別子であり、
前記MIB値にはベンダー機器に依存せずに取得した標準MIB値と、ベンダー機器に依存して取得した拡張MIB値が含まれることを特徴とする請求項1ないし6何れか一項記載の管理装置。
【請求項8】
前記機器情報にはさらに、ベンダー機器毎に管理される独自プロトコルによる独自情報が含まれ、
前記取得情報は前記独自プロトコルを用いて前記独自情報を取得するための情報を含むことを特徴とする請求項7記載の統合管理装置。
【請求項9】
ネットワーク管理プロトコルを用いて複数ベンダーによるベンダー機器の管理を行う管理装置における管理方法であって、
前記複数のベンダー機器から機器情報を取得するための取得情報を記憶する記憶手順と、
前記取得情報に基づいて、前記複数のベンダー機器からの機器情報を取得する取得手順と、
前記複数のベンダー機器から取得された機器情報をベンダー毎に対応付けて管理する管理手順とを備え、
前記取得情報は、前記複数のベンダー機器全てから共通して取得可能な標準機器情報の所在情報と、前記複数のベンダー毎に依存しベンダー機器毎に取得可能な拡張機器情報の所在情報とを含み、
前記取得手順は、第1ベンダー機器からは、前記標準機器情報の所在情報に基づく標準機器情報と、当該第1ベンダー機器の拡張機器情報の所在情報に基づく第1拡張機器情報とを取得し、
また、第2ベンダー機器からは、前記標準機器情報の所在情報に基づく標準機器情報と、当該第2ベンダー機器の拡張機器情報の所在情報に基づく第2拡張機器情報とを取得すること、
を特徴とする管理方法。
【請求項10】
前記複数のベンダー機器から取得された機器情報を収集する複数の収集装置とネットワークを介して通信可能に接続し、
前記管理手順により管理された機器情報を前記収集装置に送信する送信手順を備えることを特徴とする請求項9記載の管理方法。
【請求項11】
前記記憶手順は、前記複数のベンダー機器のそれぞれに対して複数の前記収集装置により取得可能かつ要求される機器情報を取得するための取得情報を記憶することを特徴とする請求項9又は10記載の管理装置。
【請求項12】
前記送信手順は、前記管理手順によりベンダー毎に対応付けて管理された機器情報に基づいて、取得が可能又は/及び要求される機器情報をベンダー毎に対応する前記収集装置に送信することを特徴とする請求項9ないし11何れか一項記載の管理方法。
【請求項13】
請求項請求項9ないし12何れか一項記載の管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項14】
請求項13記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項15】
ネットワーク管理プロトコルを用いて複数ベンダーによるベンダー機器の管理を行う管理装置と、前記複数のベンダー機器から取得された機器情報を収集する複数の収集装置とがネットワークを介して通信可能に接続された管理システムであって、
前記管理装置は、
前記複数のベンダー機器から機器情報を取得するための取得情報を記憶した記憶手段と、
前記取得情報に基づいて、前記複数のベンダー機器からの機器情報を取得する取得手段と、
前記複数のベンダー機器から取得された機器情報をベンダー毎に対応付けて管理する管理手段と、
前記管理手段により管理された機器情報を前記収集装置に送信する送信手段をと備え、
前記取得情報は、前記複数のベンダー機器全てから共通して取得可能な標準機器情報の所在情報と、前記複数のベンダー毎に依存しベンダー機器毎に取得可能な拡張機器情報の所在情報とを含み、
前記取得手段は、第1ベンダー機器からは、前記標準機器情報の所在情報に基づく標準機器情報と、当該第1ベンダー機器の拡張機器情報の所在情報に基づく第1拡張機器情報とを取得し、
また、第2ベンダー機器からは、前記標準機器情報の所在情報に基づく標準機器情報と、当該第2ベンダー機器の拡張機器情報の所在情報に基づく第2拡張機器情報とを取得すること、
を特徴とする管理システム。
【請求項16】
前記記憶手段は、前記複数のベンダー機器のそれぞれに対して複数の前記収集装置により取得可能かつ要求される機器情報を取得するための取得情報を記憶することを特徴とする請求項15記載の管理システム。
【請求項17】
前記送信手段は、前記管理手段によりベンダー毎に対応付けて管理された機器情報に基づいて、取得が可能又は/及び要求される機器情報をベンダー毎に対応する前記収集装置に送信することを特徴とする請求項15又は16記載の管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−159127(P2011−159127A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−20616(P2010−20616)
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】